JP2005032632A - 非水二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイクル特性の劣化が抑制された非水二次電池を提供する。
【解決手段】リチウムと合金化可能な元素を含む負極と、正極とを備えた非水二次電池の製造方法であって、初回充電をする工程を含み、上記初回充電は、初期充電、中期充電、および終期充電をこの順で行うものとし、上記工程において、上記負極を上記負極の厚み方向に加圧しながら、1.0mA/cm2以下の電流密度で上記初期充電と上記終期充電とを行うことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムと合金化可能な元素を含む負極を備えた非水二次電池の製造方法に関する。
近年、リチウムイオン二次電池は、使用機器の小型化に伴いさらなるエネルギーの高密度化(高容量化)が求められており、高容量化に向けた研究が盛んに行われている。従来、負極活物質には炭素材料が広く用いられてきたが、炭素材料は既に理論容量(370mAh/g)に近い容量で使われているので、負極活物質に炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池の大幅な高容量化は難しい。さらなる高容量化を可能とする負極活物質として、リチウムと合金化可能な元素からなる金属または半金属を含む材料が知られている。しかしながら、上記金属または半金属を含む材料は下記に示す問題点を有している。以下にその問題点をケイ素を例に挙げて説明をする。
ケイ素(Si)はリチウムと合金化する場合、組成式Li1.7Si、Li2.33Si、Li3.25Si、Li4.4Siで示される化合物となる。例えばLi1.7Siの体積はSiの体積の2.19倍、Li4.4Siの体積はSiの体積の4.14倍であることが計算上分かっている。したがって、負極が負極活物質としてケイ素、ケイ素化合物またはケイ素と導電性物質とからなる粒状の複合材料を含む場合、負極の体積は充電時において放電時の2倍以上に膨張し、充電時に膨張した負極が放電時に収縮すると、ケイ素粒子−ケイ素粒子間、またはケイ素粒子−導電助剤間に大きな空隙ができる。このような充放電サイクルを繰り返し行うと、電子伝導ネットワークが徐々に損われ、電子伝導ネットワークから外れた負極活物質、すなわち、リチウムとの合金化に関与しない負極活物質が増加するので、充放電サイクルを経るにつれて負極の利用容量(充放電容量)が低下し、非水二次電池のサイクル特性が劣化するという問題点があった。
この問題を解決する方法として、負極活物質をリチウムと合金化可能な元素からなる金属粒子または半金属粒子とそれら粒子の表面を被覆する炭素層とで構成し、炭素層により金属粒子または半金属粒子の膨張を抑制する方法が開示されている。さらに、初回充電の総充電容量を1500mAh/g以下とし、初回充電する工程において、充電の初期を所定の電流密度で定電流充電し、最終充電電圧に達した後、この電位を保持して充電量が例えば500〜1000mAh/gとなるまで定電圧充電をする方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−215887号公報(5−6頁)
しかし、上記方法を採用しても、金属粒子または半金属粒子の表面側と中心側とで反応進行度に差があるため、金属粒子または半金属粒子の表面側は、中心側よりも充放電に伴う膨張収縮の程度が大きく、膨張収縮によるストレスにより微粉化することがあった。微粉化された金属粒子または半金属粒子は電子伝導ネットワークから外れてしまい、サイクル特性の劣化を十分に抑制できなかった。
本発明の非水二次電池の製造方法は、リチウムと合金化可能な元素を含む負極と、正極とを備えた非水二次電池の製造方法であって、初回充電をする工程を含み、前記初回充電は、初期充電、中期充電、および終期充電をこの順で行うものとし、前記工程において、前記負極を前記負極の厚み方向に加圧しながら、前記初期充電と前記終期充電とを1.0mA/cm2以下の電流密度で行うことを特徴とする。
本発明によれば、サイクル特性の劣化が抑制された非水二次電池を提供できる。
電池における電気化学反応は、電極と電解液との界面で反応が進行する不均一反応系である。なかでも、リチウムと合金化可能な元素からなる金属粒子または半金属粒子は、リチウムと合金化する際に体積膨張が起こるために粒子の表面側と内部側との反応進行度の差が生じ易い。電気化学反応において、電流密度と単位時間当たりの反応進行度(電気量)とは相関しており、電流密度を大きくすれば反応進行度も大きくなる。反応進行度が大きいと、リチウムと合金化可能な元素を含む金属粒子または半金属粒子について、リチウムと反応した反応部分と反応していない未反応部分との体積差が大きくなり、上記反応部分が微粉化し易くなる。上記粒子が微粉化すると、負極内の電子伝導ネットワークが損なわれ、非水二次電池のサイクル特性が劣化する。特に、リチウムと負極活物質とが初めて合金化する際には微粉化が起こり易い。
そこで、本発明者らは、初回のリチウム合金化反応、すなわち、初回充電する工程のうち、上記粒子の体積変化が大きい充電初期および充電終期において、低電流密度で充電して粒子の微粉化を抑制し、かつ、負極の膨張を抑制しながら膨張により形成された負極内の空隙を埋めるべく負極を加圧して、上記粒子間の接触を保持、すなわち、電子伝導ネットワークを保持することに到達した。
すなわち、本実施の形態の非水二次電池の製造方法は、リチウムと合金化可能な元素を含む負極と、正極とを備えた非水二次電池の製造方法であって、初回充電をする工程を含み、初回充電は、初期充電、中期充電、および終期充電をこの順で行うものとし、上記工程において、負極を負極の厚み方向に加圧しながら、初期充電と終期充電とを1.0mA/cm2以下の電流密度で行うことを特徴とする。
本実施の形態の非水二次電池の製造方法によれば、初回充電する工程において、電子伝導ネットワークが損われることを抑制できるので、サイクル特性の劣化が抑制された非水二次電池を提供できる。
尚、初期充電と終期充電とを行う際の電流密度の下限値について特に制限はないが、通常、0.4mA/cm2以上であると、24時間以内に充電を完了させることが可能であり好ましい。
本発明において、初期充電とは、初回充電容量のうちの0〜15%(初期領域)を充電することであり、中期充電とは、15%を越え75%(中期領域)を充電することであり、終期充電とは、75%を越え100%(末期領域)を充電することである。
尚、上記初回充電容量とは、初回充電をする工程において充電される総充電容量のことであり、負極の理論容量とその利用率との積により求まる値である。利用率は、非水二次電池の設計時において決定される負極活物質および正極活物質の種類、量、および初回充電の充電終止電圧等により決まる値である。
初回充電をする工程において、15mA/cm2以下の電流密度で中期充電を行い、中期充電を行うことにより充電される容量のうちの少なくとも1部を5〜15mA/cm2の電流密度で充電することが好ましい。
中期充電を行うことにより充電される容量のうちの少なくとも1部または全部を15mA/cm2よりも大きい電流密度で充電すると、終期充電を1.0mA/cm2以下の電流密度で行うに際して、電圧降下(IRドロップ)が生じることがあり、電池を短命化してしまう恐れがあるからである。一方、5A/cm2より小さい電流密度で充電すると上記電圧降下が生じる問題はないが、充電に長時間を要することとなる。中期充電を15mA/cm2以下の電流密度で行い、中期充電を行うことにより充電される容量のうちの少なくとも1部を5〜15mA/cm2の電流密度で充電すれば、電圧降下の問題を生じることなく充電時間を短縮できる。
尚、初回充電をする工程は、負極へのリチウム挿入が均一に行われることにより電池の性能および寿命を確保するために、室温下で行ことが望ましい。
負極を負極の厚み方向に加圧する方法については特に制限はないが、例えば、負極と正極とを外装ケースの外側から負極と正極とを近づけるように加圧すればよい。具体的には、例えば、外装ケースの負極および正極の主面に対向する面を内側に湾曲させることにより負極と正極とを加圧してもよいし、対向する2枚の板の間に初回充電を行う前の非水二次電池を配置し、上記2枚の板を互いに近づけることにより負極と正極とを加圧してもよい。上記2枚の板は、ボルト、ナット、クランプ、クリップ類を用いて互いに近づけることができる。その他に、油圧や水圧を利用する方法でもよい。
上記圧力は、電池の容量等を考慮して適宜調節すればよいが、例えば、初回充電容量が500〜2500mAh/gである電池に対しては、196MPa以上1961MPa以下が適当である。
本実施の形態の非水二次電池の製造方法により作製される非水二次電池は、下記の負極材料(負極活物質、導電助剤、バインダ)、正極材料(正極活物質、導電助剤、バインダ)、セパレータおよび電解液等を用いて作製できる。
負極は、例えば、上記負極材料に適当な溶剤を加えて十分に混練して得た負極合剤ペーストを、集電体となる金属メッシュ、金属箔等に塗布し、所定の厚さおよび所定の電極密度に制御された負極合剤層を形成することにより作製できる。
正極についても負極と同様に、上記正極材料に適当な溶剤を加えて十分に混練して得た正極合剤ペーストを、集電体となる金属メッシュ、金属箔等に塗布し、所定の厚さおよび所定の電極密度に制御された正極合剤層を形成することにより作製できる。
負極活物質としては、リチウムと合金化可能な元素を含有する材料であれば特に制限はないが、例えば、Al、Sn、SiおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素からなる金属または半金属、その金属または半金属を含む合金、その金属または半金属を含む化合物(以下「金属または半金属等」と略する。)を用いることができる。負極活物質は、上記金属または半金属と、上記金属または半金属と電気化学的に安定な絶縁物質または導電性物質とを含む複合材料であってもよいが、特には、上記金属または半金属と導電性物質とを含む複合材料であることが好ましい。
上記絶縁材料としてはAl23、SiO2等の金属酸化物を、上記導電性物質としては、炭素、またはニッケル、銅、ズス、アルミニウム等の金属を用いることができる。導電性物質が炭素である場合、炭素は、上記金属または半金属等の表面の一部または全部を被覆していてもよい。また導電性物質が上記金属である場合、負極活物質は、Al、Sn、SiおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属または半金属と上記導電性物質との固溶体、金属間化合物等の複合材料であってもよい。
負極用の導電助剤は、負極活物質の種類によってその必要性が異なる。例えば、負極活物質がケイ素やケイ素化合物である場合、導電助剤は必要である。負極活物質がケイ素と導電性物質とからなる複合材料である場合は、負極活物質自体が導電性を有しているので、導電助剤は必ずしも必要ではないが、負極活物質がケイ素と導電性物質とからなる複合材料である場合であっても、導電性をより高めるために、負極は導電助剤を含んでいることが好ましい。
負極用の導電助剤としては、非水二次電池において化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば特に限定されないが、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛、土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の炭素粒子、炭素繊維、金属粉(銅、ニッケル、アルミニウム、銀等)、金属繊維、ポリフェニレン誘導体等を用いることができ、これらの導電助剤のうち2種以上を用いてもよい。
負極に含まれるリチウムと合金化可能な元素からなる金属および半金属は、通常、負極材料の全重量に対して5重量%以上50重量%以下の重量割合で含まれていることが好ましい。
負極を構成する負極合剤層の厚みは通常15μm以上150μm以下であることが好ましい。負極合剤層の厚さが薄すぎると、電池の体積当たりの容量が確保できず、厚すぎると、負活物質重量が増え、負活物質の単位重量当たりの電流密度は低下するため、負極活物質への電流負荷は下がるが、それ以上に、負極合剤層の集電体と接する面の反対面と集電体との距離が大きくなることによるリチウムイオンの拡散の低下や過電圧の増大により充電効率が低下するからである。
負極の集電体としては、Liと反応しない金属、好適にはCu、Ni、SUS(ステンレス)またはこれらを主成分とする厚み5μm〜50μmの金属箔(合金箔)を用いることができる。この集電体には、表面粗さ(Ra)が0.05μm〜2μmのものを使用してもよいし、実行厚みが50μm以内であれば、凹凸加工を施されていてもよい。複数のスリットを入れるなどの形状加工が施されていてもよい。
正極材料にはリチウム含有遷移金属酸化物が含まれており、リチウム含有遷移金属酸化物としては、特に制限はなく各種のものを使用できるが、組成式LiMaO2で示される層状構造をした組成物、または組成式LiMb24で示されるスピネル型構造をした組成物であることが好ましい。ただし、MaはMn、CoおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mbは、Mn、Mg、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、AlおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも一種を含み、Mnを主成分(含有量20〜100%)として含む。例えば、LixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-y2、LixCoy1-y2、LixNi1-yy2、LixMn24、LixMn2-yy4(Mは、Mg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、AlおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも一種、x、y、zは、0≦x≦1.1、0<y<1.0、2.0≦z≦2.2で示される数値)が好ましい。
正極用の導電助剤としては、正極材料の充放電電位において化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば特に制限はなく、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛等)、人造黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカ−ボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類等を1種または2種以上を用いることができる。これらの電子伝導性材料のうちでは、特に、人造黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラックが好ましい。
負極および正極に用いられるバインダとしては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸Na、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエン−ターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、ポリビニルアセタール、メチルメタアクリレート、ポリビニルエステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ネオプレンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、セルロース、ジアセチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の多糖類、熱可塑性樹脂およびゴム状弾性を有するポリマー等を用いることができる。特に、ポリアクリル酸エステル系ラテックス、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが好ましい。
電解液は、下記の溶媒中に下記の無機イオン塩を溶解させることによって調製したものが使用できる。
溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチレンカーボネート(DEC)、プロピオン酸メチル、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ガンマーブチロラクトン(GBL)、エチレングリコールサルファイト、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の有機溶媒を用いることができる。上記溶媒は、イミダゾリウムカチオン、4級アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウムをカチオンとして含み100℃以下で液体状である溶融塩や、これら溶融塩と上記有機溶媒との混合溶媒であってもよい。
無機イオン塩としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC49SO3、LiCF3CO2、Li224(SO32、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiCn2n+1SO3(n≧2)、LiN(RfOSO22〔ここでRfはフルオロアルキル基〕等を用いることができる。電解液中の無機イオン塩の濃度としては、0.5〜1.5mol/dm3、特に0.9〜1.25mol/dm3が好ましい。
セパレータとしては、強度が十分で且つ電解液を多く保持できるものが良く、そのような観点から、厚さが10〜50μmで開口率が30〜70%のポリエチレン、ポリプロピレン、またはエチレン−プロピレン共重合体を含む微多孔フィルムや不織布等が好ましく用いられる。
正極と負極とを含む電極群の構造は、正極と負極とがセパレータと電解質を介して対向していれば、平板状の正極および負極が交互に積層された構造や、帯状の正極および負極とが重ねられロール状に巻き取られて形成される捲回構造等、いずれの構造をしていてもよい。
電池の形状については特に制限はなく、例えば、コイン形、ボタン型、シート形、角形等を採用できる。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
LiCoO2(正極活物質)90重量部、カーボンブラック(導電助剤)6重量部、ポリフッ化ビニリデン(バインダ)4重量部を、N−メチルピロリドン(溶媒)中にて均一混合し、正極合剤含有ペーストを調製した。正極合剤含有ペーストを集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に単位面積あたりの合剤重量が30mg/cm2となるように塗布し乾燥し、続いて、カレンダー処理により、全体の厚さが94μm、電極密度が3.2g/cm3となるように調整して、アルミニウム箔の片面に正極合剤層を形成した。その後41mm×25.5mmに20mm×5mmの端子部分を残した形状に切断して正極を作製した。
ケイ素粒子(負極活物質)と炭素粒子とを1:1の割合で含む複合材料90重量部と、カーボンブラック(導電助剤)5重量部と、ポリフッ化ビニリデン(バインダ)5重量部とを、N−メチル−2−ピロリドン(溶剤)中にて均一に混合し、負極合剤含有ペーストを調整した。負極合剤含有ペーストを集電体となる厚さ10μmの銅箔の両面に単位面積あたりの合剤重量が5.0mg/cm2となるように塗布し乾燥し、続いて、カレンダー処理により、銅箔の両面に塗布された負極合剤含有ペーストの厚みがそれぞれ45μm、電極密度が1.1g/cm3となるように調整して負極合剤層を形成した。その後42mm×27mmに19mm×5mmの端子部分を残した形状に切断して、厚み100μmの負極を作製した。
上記正極を2枚、負極を1枚と、厚さ10μmのポリプロピレン製のセパレータ(ヘキストセラニーズ社製、「Celgard#2400」)を2枚用意し、負極、セパレータ、正極の順で重ねて電極群を作製した。正極の端子部分および負極の端子部分を抵抗溶接によりニッケルリードに溶接した後、厚み4.2mm、幅29.4mmの角形状のアルミニウム製外装ケース内に挿入した。
その後、外装ケース内の正極と負極との間に、エチレンカーボネート(EC)とジエチレンカーボネート(DEC)とを1:2の体積割合で混合した有機溶媒中に、濃度が1mol/dm3となるようにLiPF6が溶解された電解液を注入し、外装ケースの開口部をレーザー溶接により封止して非水二次電池を得た。
図1に示すように、四方4カ所にネジ穴を設けた2枚のステンレス製板3(厚さ5mm)により非水二次電池を挟み、非水二次電池に196MPaの圧力がかかるようにネジ4を締めた状態で初回充電を行った。圧力測定器5には、昭和精器製「ロードセルMRD−500N(センサー先端の直径3mm)」を用いた。尚、図1において2は電池の外装ケースであり1は電極群である。
非水二次電池の初回充電は、初回充電の総充電容量(2000mAh/g)のうちの0mAh/gを越え300mAh/g(初期領域)までを1.0mA/cm2の電流密度で定電流充電し、300mAh/gを越え1500mAh/g(中期領域)までを10mA/cm2の電流密度で定電流充電し、1500mAh/gを越え2000mAh/g(末期領域)までを1.0mA/cm2の電流密度で定電流充電した。初回の充電終止電圧は4.25Vであった。尚、上記充電電流の電流密度の切替えは、流した電流量と経過時間をもとに、充電制御回路により行った。
(実施例2)
カレンダー処理により、正極の単位面積あたりの合剤重量が47mg/cm2、電極密度3.2g/cm2となるように正極合剤層の厚みを146μmに調整し、負極の単位面積あたりの合剤重量が7.7mg/cm2、電極密度1.1g/cm2となるように各負極合剤層の厚みを70μmとし、負極の厚みを150μmにしたこと以外は実施例1と同様の条件で非水二次電池を作製し、実施例1と同様にして初期充電を行った。
(実施例3)
初回充電の総充電容量(2000mAh/g)のうちの0mAh/gを越え300mAh/g(初期領域)までを0.5mA/cm2の電流密度で定電流充電し、300mAh/gを越え1500mAh/g(中期領域)までを5mA/cm2の電流密度で定電流充電し、1500mAh/gを越え2000mAh/g(末終領域)までを0.5mA/cm2の定電流充電で充電したこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。
(実施例4)
非水二次電池を加圧する圧力を196MPaから1961MPaへ変更したこと以外は実施例1と同様にして初回充電を行った。
(比較例1)
実施例1における条件のうち、初回充電の総充電容量(2000mAh/g)を5mA/cm2の電流密度で定電流充電したこと以外は実施例1と同様の条件で初回充電を行った。
(比較例2)
比較例1における条件のうち、正極の単位面積あたりの合剤重量が47mg/cm2、電極密度3.2g/cm2となるように、カレンダー処理により正極合剤層の厚みを146μmに調整し、負極の単位面積あたりの合剤重量が7.7mg/cm2、電極密度1.1g/cm2になるように各負極合剤層の厚みを70μmに調整し、負極の厚みを150μmに調整したこと以外は比較例1と同様の条件で初回充電を行った。
(比較例3)
負極を加圧しないで、初回充電を行ったこと以外は実施例2と同様にして非水二次電池を作製した。
上記実施例1〜4、比較例1〜3において作製した非水二次電池について、初回充電効率〔(放電容量/充電容量)×100、電圧範囲2.5V〜4.25V〕、30サイクル後の交流抵抗、30サイクル後の容量維持率を求め、その結果を表1に示した。2サイクル目以降の充電は、5mA/cm2の電流密度で定電流充電し、充電終止電圧は4.15Vとした。交流抵抗の測定には1kHzの交流を印加して測定した。容量維持率は、下記の数式1により算出した。その結果を表1に示す。
(数1)
容量維持率(%)=(30サイクル目の放電容量/2サイクル目の放電容量)×100
Figure 2005032632
実施例と比較例との比較で明らかな様に、実施例は比較例よりも、30サイクル後の交流抵抗が小さく、30サイクル後の容量維持率が高い。この結果より、初回充電をする工程において、負極を負極の厚み方向に加圧しながら、初期充電と終期充電とを1.0mA/cm2以下の電流密度で行った非水二次電池では、サイクル特性の劣化が抑制されることが確認できた。
一方、電圧変化の大きい充電初期と作動電圧の高い充電末期において急速充電を行った(初期充電と終期充電を1.0mA/cm2より大きい電流密度で行った)比較例1、2では、リチウムと合金化可能なケイ素とリチウムとの不均一な合金化反応が発生しやすいため、部分的にリチウムとケイ素とが組成式Li3.25SiやLi4.4Siで示される合金となっており、微粉化が生じているものと思われる。このことは比較例1、2について30サイクル後の交流抵抗値が実施例の約1.4倍以上となっていることからも推測できる。
本発明にかかる非水二次電池の製造方法は、サイクル特性の劣化が抑制された非水二次電池を提供でき、非水二次電池の製造方法として有用である。
本発明の非水二次電池の製造方法の一例を説明する部分断面図
符号の説明
1 電極群
2 外装ケース
3 ステンレス製板
4 ネジ
5 センサ

Claims (6)

  1. リチウムと合金化可能な元素を含む負極と、正極とを備えた非水二次電池の製造方法であって、
    初回充電をする工程を含み、
    前記初回充電は、初期充電、中期充電、および終期充電をこの順で行うものとし、
    前記工程において、前記負極を前記負極の厚み方向に加圧しながら、前記初期充電と前記終期充電とを1.0mA/cm2以下の電流密度で行うことを特徴とする非水二次電池の製造方法。
  2. 前記工程において、前記中期充電を15mA/cm2以下の電流密度で行い、前記中期充電を行うことにより充電される容量のうちの少なくとも1部を5〜15mA/cm2の電流密度で充電する請求項1に記載の非水二次電池の製造方法。
  3. 前記工程において、対向する2枚の板の間に前記非水二次電池を配置し、前記2枚の板を互いに近づけて前記負極を加圧する請求項1または2に記載の非水二次電池の製造方法。
  4. 前記正極がリチウム含有遷移金属酸化物を含み、前記リチウム含有遷移金属酸化物は、組成式LiMaO2で示される組成物、または組成式LiMb24で示される組成物である請求項1〜3のいずれかの項に記載の非水二次電池の製造方法。
    ただし、MaはMn、CoおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mbは、Mn、Mg、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、AlおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも一種を含み、Mnを主成分とする。
  5. 前記リチウムと合金化可能な元素が、Al、Sn、SiおよびZnからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜4のいずれかの項に記載の非水二次電池の製造方法。
  6. 前記負極が、炭素粒子および炭素繊維から選ばれる少なくとも1種の導電助剤をさらに含む請求項1〜5のいずれかの項に記載の非水二次電池の製造方法。
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