JP2005027270A - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像処理装置は2値画像データを受け取り、この2値画像データを基に多値画像データを生成し、この多値画像データに対して色補正を施した色補正画像データを生成する。画像処理装置は、2値画像データにおける注目画素の値と、注目画素に隣接する画素の値とに基づいて、2値画像データまたは色補正画像データに誤差拡散を施して2値化した再2値化画像データのいずれを出力するか選択し、選択結果に従って、2値画像データまたは再2値化画像データのいずれかを出力する。
【選択図】 図2
Description
[1−1.第1実施形態の構成]
まず、図1を用いて本発明の第1実施形態に係わる画像処理装置の構成を説明する。画像入力部100は、RIP処理により網点成分を有する2値画像データに変換された原稿の画像データ(以下、この画像データを入力2値画像データD10と称する)を受け取るインターフェースとして機能し、受け取った画像データを多値化部200と誤差拡散部500とへ供給する。この入力2値画像データD10においては、個々の画素の値が1ビットで表される。即ち、黒画素の値は「1」、白画素の値は「0」である。
図2は、誤差拡散部500の構成を例示するブロック図である。2値画像入力部570は、画像入力部100から供給される入力2値画像データD10を受け取るインターフェースとして機能する。2値画像入力部570は、入力2値画像データD10を受け取ると、個々の画素の値を示す1ビットのデータ(以下、2値画素データD50bと称する)を閾値計算部510の反転部511と、2値化部520の隣接画素判定部522およびセレクタ部523へ順次供給する。
反転部511は、2値画像入力部570から供給される2値画素データD50bの画素値を反転するものである。反転部511は、2値画素データD50bが供給されると、2値画素データD50bの画素値が「0」である場合には画素値を「1」に変換し、2値画素データD50bの画素値が「1」である場合には画素値を「0」に変換し、変換した2値画素データD50bを反転データD50gとして乗算部513へ供給する。
係数発生部512は、反転部511から供給される反転データD50gに乗ずる係数を発生するものであり、例えば、色補正画像データD40がとりうる画素値の最大値を係数とし、この係数を示す係数データD50hを乗算部513へ供給する。なお、係数は、色補正画像データD40がとりうる画素値の最大値に限定されるものではなく、任意の値としてもよい。
乗算部513は、反転部511から供給される反転データD50gの画素値に係数発生部512から供給される係数データD50hが示す係数を乗じ、この乗算により得た値を示す閾値データD50iを2値化部520へ供給する。
比較部521は、画像補正部530から供給される誤差加算データD50cを閾値計算部510から供給される閾値データD50iにより2値化するものである。比較部521は、誤差加算データD50cが示す値が閾値データD50iが示す値以上である場合には、画素値を「1」とした再2値化データD50jをセレクタ部523へ供給し、誤差加算データD50cが示す値が閾値データD50iが示す値未満の場合には、画素値を「0」とした再2値化データD50jをセレクタ部523へ供給する。
図3および図4は、注目画素の値と画素値変更可能信号D50kがとる値の関係を示す図である。隣接画素判定部522は、注目している2値画素データD50bが示す値が「0」である場合、注目画素に隣接する上下左右の2値画素データの値の論理和を求め、この論理演算の結果と注目画素の画素値との間で排他的論理和をとる。隣接画素判定部522は、図3に示したように、注目画素の値と隣接画素の画素値の論理和の値が同じである場合には、画素値変更可能信号D50kとして「Disable」を出力し、注目画素の画素値と隣接画素の画素値の論理和の値が異なる場合には、画素値変更可能信号D50kとして「Enable」を出力する。
また、隣接画素判定部522は、注目している2値画素データD50bが示す値が「1」である場合、注目画素に隣接する上下左右の2値画素データの値の論理積を求め、この論理演算の結果と注目画素の画素値との間で排他的論理和をとる。隣接画素判定部522は、図4に示したように、注目画素の値と隣接画素の画素値の論理積の値とが同じである場合には、画素値変更可能信号D50kとして「Disable」を出力し、注目画素の値と隣接画素の画素値の論理積の値とが異なる場合には、画素値変更可能信号D50kとして「Enable」を出力する。
次に、第1実施形態の動作について説明する。以下の説明では、まず、誤差拡散部500に入力2値画像データD10と色補正画像データD40とが入力されるまでの動作について説明し、次に、入力2値画像データD10と色補正画像データD40とを受け取った誤差拡散部500の動作について説明する。
入力2値画像データD10が画像入力部100に入力されると、この入力2値画像データD10は画像入力部100から多値化部200と誤差拡散部500とへ供給される。この入力2値画像データD10が多値化部200に入力されると、この入力2値画像データD10は、多値化部200において、個々の画素を8ビットのデジタルデータで表す単純多値画像データD20に変換される。この単純多値画像データD20は、多値化部200から網点除去部300へ供給される。
次に誤差拡散部500の動作について説明する。入力2値画像データD10が入力された2値画像入力部570からは、2値画素データD50bが、閾値計算部510の反転部511と、2値化部520の隣接画素判定部522およびセレクタ部523とへ供給される。
これに対して本実施形態では、平滑化画像データD30に対して色補正が施された色補正画像データD40が直接誤差拡散処理されることにより、色補正の精度を反映した2値画像データを出力することが可能となる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2実施形態において、第1実施形態と構成が同じ部分については第1実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
図6は、本発明の第2実施形態に係わる誤差拡散部500の構成を例示するブロック図である。本発明の第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、誤差拡散部500が画像修正部595を具備している点である。
画像修正部595は、画素値変更可能信号D50kが「Disable」から「Enable」に変化した時にこの直後の画素で2値画素データD50bの値と出力2値データD50mの値が異なり、次に画素値変更可能信号D50kが「Disable」から「Enable」に変化した時にもこの直後の画素で2値画素データD50bの値と出力2値データD50mの値が異なる場合、この画素値変更可能信号が変化した時点の出力2値データD50mの値を反転する。また、画像修正部595は、画素値変更可能信号D50kが「Enable」から「Disable」に変化した時にこの直前の画素で2値画素データD50bの値と出力2値データD50mの値が異なり、次に画素値変更可能信号D50kが「Enable」から「Disable」に変化した時にもこの直前の画素で2値画素データD50bの値と出力2値データD50mの値が異なる場合、この画素値変更可能信号が変化した時点の出力2値データD50mの値を反転する。画像修正部595は、記憶した画素値変更可能信号D50kの変化の確認が終了すると、修正が施された出力2値データD50mを2値画像出力部590へ供給する。
次に本発明の第2実施形態の動作について説明する。なお、以下に説明する動作において、画像修正部595を除く他の部分の動作については、第1実施形態の動作と同じであるためその説明を省略し、画像修正部595の動作についてのみ説明する。また、以下に説明する画像修正部595の動作においては、図7に示したように、画素値変更可能信号D50kが「Disable」から「Enable」に変化した時に、2値画像入力部570から出力された2値画素データD50bの値と異なる値の出力2値データD50mがセレクタ部523から出力された場合を想定し、動作の説明を行う。
図7に示されているように、セレクタ部523から供給された出力2値データD50mが示す画素値「1」と、2値画像入力部から供給された2値画像データが示す画素値「0」とは異なるので、画像修正部595は、次に画素値変更可能信号D50kが「Disable」から「Enable」に変化する点を見つけだす。
画像修正部595では、画素値変更可能信号D50kが順次読み出され、時点gにおいて、画素値変更可能信号D50kが「Disable」から「Enable」に変化すると、セレクタ部523から供給された出力2値データD50mのうち画素J7に相当する出力2値データD50mが示す画素値と、2値画像入力部から供給された2値画素データD50bのうち画素J7に相当する2値画素データD50bが示す画素値とを比較する。
図7に示されているように、セレクタ部523から供給された出力2値データD50mが示す画素値「0」と、2値画像入力部から供給された2値画像データが示す画素値「1」とは異なるので、画像修正部595は、画素C7における出力2値データD50mの画素値を「0」に修正し、画素J7における出力2値データD50mの画素値を「1」に修正する。このように修正された出力2値画素データD50bは、画像修正部595から画像出力部600へ供給される。
次に本発明の第3実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3実施形態において、第1実施形態と構成が同じ部分については第1実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
図8は、本発明の第3実施形態に係わる画像処理装置の構成を例示するブロック図である。本発明の第3実施形態が第1実施形態と異なるのは、差分計算部700を具備している点と、差分計算部700から出力される画像データ(以下、この画像データを差分画像データD70と称する)に対して誤差拡散部500が誤差拡散を施し2値画像データを生成する点である。
次に本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態では、単純多値画像データの生成、平滑化画像データの生成、平滑化した画像データに対する色補正および誤差拡散などの一連の処理をソフトウェアにより実現するようにしている。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
<5−1>
例えば、図11に示したように、入力2値画像データD10の代わりに、単純多値画像データD20を誤差拡散部500へ入力し、誤差拡散部500では、この単純多値画像データD20を用いて閾値や画素値変更可能信号D50kを生成し、色補正が施された色補正画像データD40を2値画像データに変換するようにしてもよい。
閾値計算部510は2値画像入力部570に入力された入力2値画像データD10から閾値を生成するのではなく、図12に示したように、予め定めた値を閾値として2値化部520へ供給する構成としてもよい。また、第2実施形態および第3実施形態の誤差拡散部500においても、2値画像入力部570に入力された入力2値画像データD10から閾値を生成するのではなく、予め定めた値を閾値として2値化部520へ供給するようにしてもよい。
閾値計算部510は、LUT(Look Up Table)を用いて閾値を生成するようにしてもよい。図13は、LUTを用いて閾値を生成する場合の閾値計算部510の構成を例示するブロック図である。図13に示したLUT部514は、図14に例示したフォーマットのテーブルを記憶しており、このテーブルには、入力された2値の画像データに応じて出力する閾値が格納されている。図14のテーブルにおいて、Lmaxは色補正を行う際に画素がとりうる値の最大値を示し、Lminは色補正を行う際に画素がとりうる値の最小値を示している。LUT部514は、このテーブルに基づいて、入力された2値画素データD50bが示す画素値が「0」である場合には、閾値としてLmaxを出力し、画素値が「1」である場合には、閾値としてLminを出力するようにしてもよい。
閾値計算部510の構成は、図15に例示したように、反転部511と、フィルタ部515とを備えた構成としてもよい。反転部511は上述した実施形態の反転部511と同様の動作を行う。フィルタ部515は、値が反転された2値画像データに対してフィルタ処理を施すことにより、例えば、図16に例示したように閾値データD50iを発生させる。このような態様によれば、閾値データD50iの値が隣あう画素毎に異なる値となるので、注目画素の周辺に注目画素と異なる値の画素が多くあるほど注目画素の値が変化する確率が高くなる。
隣接画素判定部522は、上述した態様に加えて、入力2値画像が示す画像と文字や図形などの特定の画像パターンとを比較し、パターンのマッチングが生じた場合には、注目画素と隣接する画素との関係から画素値変更可能信号D50kの出力を「Enable」と判断した場合でも「Disable」を出力するようにしてもよい。このような態様によれば、文字などのパターンに対しては入力2値画像データD10がそのまま出力されるので、文字の形状を精度よく保持した画像を出力することができる。
誤差拡散部500の構成が、第1実施形態にて説明した構成である場合、画像処理装置は、図17に例示したように誤差拡散部500を縦列に持つようにしてもよい。このような態様によれば、色変換部400における画素値の変化が大きい場合でも、誤差が十分に拡散される。
また、画像処理装置の構成は、図18に例示したようにしてもよい。図18に例示した構成においては、第1画像入力部100Aには多値画像データが入力され、第2画像入力部100Bには、第1画像入力部100Aに入力される多値画像データに対してスクリーン処理を施した画像データ、即ち、網点成分を有する2値画像データが入力される。色変換部400は、第1画像入力部100Aから供給される多値画像データに対して色変換を施し、色補正画像データD40を誤差拡散部500へ供給する。誤差拡散部500は、上述した実施形態と同様に、色補正画像データD40と2値画像データを用いて2値画像データを生成し、生成した2値画像データを画像出力部600へ供給する。このような態様でも、元の画像データを精度よく保存した画像データを出力用の2値の画像データとして出力することが可能となる。
本発明の第4実施形態では、誤差拡散処理をソフトウェアにより実現しているが、この態様において、2値化誤差データが示す値の最大値を記憶し、この値が所定の値より大きい場合には誤差拡散処理を再度行うようにし、この値が所定の値より大きい場合には誤差拡散処理を終了するようにしてもよい。
本発明の第4実施形態においては、RIP処理により2値化された画像データを画像処理装置が受け取り、画像処理装置が、この画像データに対して色変換および2値化を行い印刷を行うようにしているが、画像処理装置をLAN(Local Area Network)に接続し、RIP処理により2値化された画像データと、カラープリンタを特定するデータとをLANを介して受け取り、カラープリンタの出力特性にあうように変換した2値の画像データを生成し、この生成した画像データを、RIP処理により2値化された画像データを送信してきた装置に送信するようにしてもよい。
また、図19に例示したように、画像処理装置をインターネット等の広域ネットワークに接続し、画像処理装置が、クライアント装置から送信される、カラープリンタを特定するデータとRIP処理により2値化された画像データとを広域ネットワークを介して受け取り、これらのデータを用いて、カラープリンタの出力特性にあうように変換した2値の画像データを生成し、生成した2値の画像データを、RIP処理により2値化された画像データの送信元や、この送信元が指定した宛先へ送信するようにしてもよい。
また、上述したように、画像処理装置をインターネットに接続する態様においては、RIP処理により2値の画像データを受けとってからカラープリンタの出力特性にあうように変換した2値の画像データを生成するまでの処理のうち、例えば、平滑化画像データを生成するまでの処理をデータの送信元が行い、残りの処理を画像処理装置が行うなど、RIP処理により2値化された画像データの送信元と、画像処理装置とが互いに通信して、カラープリンタの出力特性にあうように変換した2値の画像データを生成するようにしてもよい。
隣接画素判定部522が注目画素に隣接する画素の画素値の論理演算を行う際、注目画素に隣接する上下左右の画素の画素値に対して論理演算を行う態様に限定されず、例えば、左右の二つの画素の画素値に対して論理演算を行うようにしてもよい。このような態様でも、隣接画素判定部522は、画像のエッジ部分において画素値変更可能信号D50kを出力することが可能となる。また、隣接画素判定部522は、注目画素に隣接する画素の画素値のいずれかが、注目画素の画素値と異なる場合には、画素値変更可能信号D50kを出力するようにしてもよい。このような態様によれば、例えば、図5に例示した画素A1〜画素A13、画素A1〜画素M1、画素M1〜画素M13、画素A13〜画素M13などの画素のように、端部の画素についても画素値変更可能信号D50kを出力することが可能となる。
上述した第3実施形態の誤差拡散部500においては、多値画像入力部580に、差分画像データD70が入力され、この差分画像データD70に対して誤差拡散が行われる。この場合、図20に示したように、2値画像入力部570から出力される2値画素データD50bが誤差算出部540へ供給されるように、誤差拡散部500を構成してもよい。
また、誤差算出部540は、2値画素データD50bが示す画素値が「1」であり、且つ、出力2値データD50mが示す画素値が「0」の時、誤差加算データD50cが示す値に「255」を加算した値、あるいは「−255」を減算した値を2値化誤差データD50dとして誤差記憶部550へ供給する。
誤差算出部540は、2値画素データD50bが示す画素値と、出力2値データD50mが示す画素値が同じである場合、誤差加算データD50cをそのまま2値化誤差データD50dとして誤差記憶部550へ供給する。
上述した第3実施形態の誤差拡散部500においては、多値画像入力部580に、差分画像データD70が入力され、この差分画像データD70に対して誤差拡散が行われる。この場合、図21に示したように、2値画素データD50bが画像補正部530へ供給されるように、誤差拡散部500を構成してもよい。
誤差拡散部500の構成を<5−12>または<5−13>で述べた構成とした場合にも、<5−6>で述べたように、誤差拡散部を縦列に持つようにしてもよい。この場合の画像処理装置500の構成を図22に示す。図23に示したように、画像処理装置は、多値化部、網点除去部、差分計算部、誤差拡散部を各々2つづつ具備している。
第2誤差拡散部500Bは、供給される出力2値画像データD60と差分画像データD70とを用いて誤差拡散を行い、出力2値画像データD60を生成して画像出力部600へ供給する。
このような態様によれば、色変換部400における画素値の変化が大きい場合でも、誤差が十分に拡散される。
誤差拡散部500の構成を<5−12>または<5−13>で述べた構成とした場合にも、<5−7>で述べたように、多値画像データと2値画像データとを別々に入力するようにしてもよい。この場合の画像処理装置500の構成を図23に示す。本態様においては、第1画像入力部100Aに入力された多値画像データが色変換部400と差分計算部700に供給される。色変換部400は、入力された多値画像データに対して色補正を施した画像データを生成し、この画像データを差分計算部700へ供給する。差分計算部700は、供給される多値画像データと色補正が施された画像データとの差を求めて差分画像データを生成し、この差分画像データを誤差拡散部500へ供給する。誤差拡散部500は、この差分画像データと、2値画像データとを用いて誤差拡散を行い、出力2値画像データを生成する。このような態様でも、元の画像データを精度よく保存した画像データを出力用の2値の画像データとして出力することが可能となる。
誤差拡散部500は、2つの閾値を用いて誤差加算データの2値化を行う構成としてもよい。図24は、2つの閾値を用いて誤差加算データの2値化を行う場合の誤差拡散部500の構成を示すブロック図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同じ部分については第1実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
具体的には、第1再2値化データD50j−1が「1」であり、第2再2値化データD50j−2が「1」である場合、即ち、誤差加算データD50cが示す値が、第1閾値データD50i−1より大である場合、論理演算の結果である「0」を示すデータD50nを出力する。また、第1再2値化データD50j−1が「0」であり、第2再2値化データD50j−2が「1」である場合、即ち、誤差加算データD50cが示す値が、第1閾値データD50i−1より小であり、第2閾値データD50i−2より等しいか大である場合、論理演算の結果である「1」を示すデータD50nを出力する。また、第1再2値化データD50j−1が「0」であり、第2再2値化データD50j−2が「0」である場合、即ち、誤差加算データD50cが示す値が、第2閾値データD50i−2より小である場合、論理演算の結果である「0」を示すデータD50nを出力する。
論理積演算部524cは、画素値変更可能信号D50kと、データD50pとの論理積を求めるものである。この論理演算の結果が「1」である場合には、第2の画素値変更可能信号D50rとして「Enable」をセレクタ部523へ出力し、この論理演算の結果が「0」場合には、画素値変更可能信号D50rとして「Disable」をセレクタ部523へ出力する。
具体的には、論理積演算部524cは、画素値変更可能信号が「Enable」であり、データD50pが「0」、即ち、誤差加算データD50cの値が、「第1閾値データ>誤差加算データ≧第2閾値データ」である場合、画素値変更可能信号D50rとして「Disable」を出力する。また、論理積演算部524cは、画素値変更可能信号が「Enable」であり、データD50pが「1」、即ち、誤差加算データD50cの値が、「誤差加算データ>第1閾値データ」か、または「第2閾値データ>誤差加算データ」である場合、画素値変更可能信号D50rとして「Enable」を出力する。また、論理積演算部524cは、画素値変更可能信号が「Disable」である場合にはデータD50pの値にかかわらず、画素値変更可能信号D50rとして「Disable」を出力する。
また、図25の1〜15の区間における多値画素データの画素値は「80」であり、誤差拡散の開始時点において誤差データD50fの値は「0」である場合を想定する。また、第1閾値データD50i−1の値は「128」であり、第2閾値データD50i−2の値は「−128」である場合を想定する。なお、説明の便宜上、補正算出部560での誤差データD50fの算出は、注目画素の左の画素の2値化誤差データD50dのみを用いることとし、隣接画素判定部522においては、注目画素の上下左右ではなく、注目画素の左右の画素との関係で、画素値変更可能信号を生成する場合を想定する。
なお、本態様においては、誤差拡散部500の構成を<5−12>または<5−13>で述べた構成としてもよい。
誤差拡散部500の構成を<5−12>または<5−13>で述べた構成とした場合、
図25に示したように2値画素データが入力されると、画素1以前の画素の部分においても本態様と同様の処理が施される。誤差拡散の処理の特性から画素1での誤差データD50fの値は「0」ではなくオフセットが生じるため、出力2値データD50mが「1」である区間は、ほぼ画素4から画素10の区間となる。本態様のように、出力2値データD50mが「1」である区間が画素3から画素9の区間となり、2値画素データD50bと1画素ずれている場合でも、本発明の第2実施形態と組み合わせることにより、元の入力2値画像データを精度良く保存した出力2値画像データを出力することができる。
Claims (22)
- 2値画像データを受け取る2値画像入力手段と、
多値画像データを受け取る多値画像入力手段と、
入力される誤差データと、前記多値画像入力手段が受け取った多値画像データとを画素単位で加算して誤差加算データを生成する画像補正手段と、
前記画像補正手段が生成した誤差加算データを閾値により2値化して再2値化画像データを生成する再2値化手段と、
前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データにおける注目画素が、該2値画像データが示す画像のエッジ部分の画素であるか否か検知し、該2値画像データにおける注目画素が該画像のエッジ部分の画素である場合には、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データを選択するように指示する画素値選択信号を出力し、該2値画像データにおける注目画素が該画像のエッジ部分の画素でない場合には、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データを選択するよう指示する画素値選択信号を出力する選択信号出力手段と、
前記選択信号出力手段が出力した画素値選択信号に従い、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データまたは前記再2値化手段が生成した再2値化画像データを選択し、出力2値データとして出力するセレクタ手段と、
前記画像補正手段が生成した誤差加算データと前記セレクタ手段が出力した出力2値データとを用いて、2値化により生じた誤差を示す2値化誤差データを求める誤差算出手段と、
前記誤差算出手段により求められた2値化誤差データを用いて、次に前記画像補正手段が受け取る多値画像データの画素値に加算する誤差データを求める補正算出手段と、
を有する画像処理装置。 - 前記選択信号出力手段は、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データにおける注目画素の画素値が白画素を示している場合、前記2値画像データにおける当該注目画素に隣接する画素の画素値の論理和を求め、この論理和と前記2値画像データにおける当該注目画素の画素値との排他的論理和が真である場合には、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データの選択を指示する画素値選択信号を出力し、該排他的論理和が偽である場合には、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データの選択を指示する画素値選択信号を出力し、
前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データにおける注目画素の画素値が黒画素を示している場合、前記2値画像データにおける当該注目画素に隣接する画素の画素値の論理積を求め、この論理積と前記2値画像データにおける当該注目画素の画素値との排他的論理和が真である場合には、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データの選択を指示する画素値選択信号を出力し、該排他的論理和が偽である場合には、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データの選択を指示する画素値選択信号を出力すること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記選択信号出力手段は、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データが示す画像と、予め定めた画像パターンとを比較し、画像パターンが一致した場合には、前記2値画像入力手段が受け取った2値化画像データを出力2値データとして出力するよう指示する画素値選択信号を出力すること
を特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データから多値画像データを生成する多値画像データ生成手段を具備し、
前記多値画像入力手段が受け取る多値画像データは、該多値画像データ生成手段により生成された多値画像データであること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記多値画像データ生成手段は、
前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データによって表された2値の各画素値を各画素毎に各々複数ビットで表した単純多値画像データを生成する多値化手段と、
前記多値化手段により生成された単純多値画像データを平滑化して平滑化画像データを生成する平滑化手段と、
前記平滑化手段により生成された平滑化画像データに対して色補正を施した色補正画像データを生成する色補正画像データ生成手段とを有し、
該色補正画像データを多値画像データとして前記多値画像入力手段へ供給すること
を特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 前記多値画像データ生成手段は、
前記平滑化手段により生成された平滑化画像データと、前記色補正画像データ生成手段により生成された色補正画像データとの差分を画素単位で求め、この差分を示す差分画像データを生成する差分画像データ生成手段を具備し、
該差分画像データを多値画像データとして前記多値画像入力手段へ供給すること
を特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 前記2値画像入力手段が受け取る2値画像データは、各画素が各々複数のビットで表されている多値画像データに対してスクリーン処理が施されたデータであり、
該各画素が各々複数のビットで表されている多値画像データに対して色補正を施し、色補正画像データを生成する色補正データ生成手段を具備し、
前記多値画像入力手段が受け取る多値画像データは、該色補正データ生成手段により生成された色補正画像データであること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記色補正データ生成手段により受け取られる、各画素が各々複数のビットで表されている多値画像データと、前記色補正データ生成手段により生成された色補正画像データとの差分を画素単位で求め、この差分を示す差分画像データを生成する差分画像データ生成手段を具備し、
該差分画像データを多値画像データとして前記多値画像入力手段へ供給すること
を特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。 - 前記画像補正手段は、前記2値画像入力手段が受取った2値画像データを受取り、該2値画像データにおける注目画素の画素値が黒画素を示している場合には、前記色補正画像データの画素値がとりうる値の最大値を前記誤差加算データに加算すること
を特徴とする請求項6または請求項8に記載の画像処理装置。 - 前記誤差算出手段は、前記画像補正手段が生成した誤差加算データと、前記セレクタ手段が生成した出力2値データと、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データを受取り、前記2値画像データにおける注目画素の画素値が白画素を示しており、且つ前記出力2値データが黒画素を示している場合には、前記色補正画像データが取りうる画素値の最大値を前記誤差加算データから減算した値を2値化誤差データとして出力し、前記2値画像データにおける注目画素の画素値が黒画素を示しており、且つ前記出力2値データが白画素を示している場合には、前記色補正画像データが取りうる画素値の最大値を前記誤差加算データに加算した値を2値化誤差データとして出力し、前記2値画像データにおける注目画素の画素値と前記出力2値データの画素値が同じ場合には、前記誤差加算データを2値化誤差データとして出力すること
を特徴とする請求項6または請求項8に記載の画像処理装置。 - 前記誤差算出手段は、前記画像補正手段が生成した誤差加算データと、前記セレクタ手段が生成した出力2値データと、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データを受取り、前記2値画像データにおける注目画素の画素値が白画素を示しており、且つ前記出力2値データが黒画素を示している場合には、前記多値画像入力手段が受け取った多値画像データが取りうる画素値の最大値を前記誤差加算データから減算した値を2値化誤差データとして出力し、前記2値画像データにおける注目画素の画素値が黒画素を示しており、且つ前記出力2値データが白画素を示している場合には、前記多値画像データが取りうる画素値の最小値を前記誤差加算データから減算した値を2値化誤差データとして出力し、前記2値画像データにおける注目画素の画素値と前記出力2値データの画素値が同じ場合には、前記誤差加算データを2値化誤差データとして出力すること
を特徴とする請求項6または請求項8に記載の画像処理装置。 - 前記再2値化手段で用いられる閾値を、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データを用いて生成する閾値生成手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 第1閾値と、前記第1閾値より値が小である第2閾値とを生成する閾値生成手段を有し、
前記再2値化手段は、前記画像補正手段が生成した誤差加算データを、前記閾値生成手段が生成した第2閾値により2値化して再2値化画像データを生成し、
前記選択信号出力手段は、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データにおける注目画素が、該2値画像データが示す画像のエッジ部分の画素であって、前記画像補正手段により生成された誤差加算データが示す値が前記第1閾値未満であり、且つ前記第2閾値以上である場合には、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データの選択を指示する画素値選択信号を出力し、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データにおける注目画素が、該2値画像データが示す画像のエッジ部分の画素であって、前記画像補正手段により生成された誤差加算データが示す値が前記第1閾値以上または前記第2閾値未満である場合には、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データの選択を指示する画素値選択信号を出力すること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記選択信号出力手段が出力する画素値選択信号と、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データと、前記セレクタ部が出力した出力2値データとを時系列に記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶した画素値選択信号を時系列に順次読み出し、前記画素値選択信号の内容が、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データの出力指示から前記再2値化手段が生成した再2値化画像データの出力指示に変化した時、この直後の画素で前記セレクタ部が出力した出力2値データの画素値が、前記2値画像入力部が受け取った2値画像データの画素値と異なり、
且つ、次に前記画素値選択信号の内容が、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データの出力指示から前記再2値化手段が生成した再2値化画像データの出力指示に変化した時、この直後の画素で前記セレクタ部が出力した出力2値データの画素値が、前記2値画像入力部が受け取った2値画像データの画素値と異なる場合、
前記画素値選択信号が変化した時点の前記出力2値データの画素値を反転した修正画像データを生成して出力する画像データ修正手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像データ修正手段は、
前記画素値選択信号の内容が、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データの出力指示から前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データの出力指示に変化した時、この直前の画素で前記セレクタ部が出力した出力2値データの画素値が、前記2値画像入力部が受け取った2値画像データの画素値と異なり、
且つ、次に前記画素値選択信号の内容が、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データの出力指示から前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データの出力指示に変化した時、この直前の画素で前記セレクタ部が出力した出力2値データの画素値が、前記2値画像入力部が受け取った2値画像データの画素値と異なる場合、
前記画素値選択信号が変化した時点の前記出力2値データの画素値を反転した修正画像データを生成して出力すること
を特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。 - 2値画像データを受け取る2値画像入力手段と、
多値画像データを受け取る多値画像入力手段と、
入力される誤差データと、前記多値画像入力手段が受け取った多値画像データとを画素単位で加算して誤差加算データを生成する画像補正手段と、
前記画像補正手段が生成した誤差加算データを閾値により2値化して再2値化画像データを生成する再2値化手段と、
前記画像補正手段が生成した誤差加算データと、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データと、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データを受取り、前記2値画像データにおける注目画素の画素値が白画素を示しており、且つ前記再2値化画像データが黒画素を示している場合には、前記多値画像入力手段が受け取った多値画像データが取りうる画素値の最大値を前記誤差加算データから減算した値を2値化誤差データとして出力し、前記2値画像データにおける注目画素の画素値が黒画素を示しており、且つ前記再2値化画像データが白画素を示している場合には、前記多値画像データが取りうる画素値の最小値を前記誤差加算データから減算した値を2値化誤差データとして出力し、前記2値画像データにおける注目画素の画素値と前記再2値化画像データの画素値が同じ場合には、前記誤差加算データを2値化誤差データとして出力する誤差算出手段と、
前記誤差算出手段が算出した2値化誤差データを用いて、次に前記画像補正手段が受け取る多値画像データの画素値に加算する誤差データを求める補正算出手段と
を有する画像処理装置。 - 前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データから多値画像データを生成する多値画像データ生成手段を具備し、
前記多値画像入力手段が受け取る多値画像データは、該多値画像データ生成手段により生成された多値画像データであること
を特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記多値画像データ生成手段は、
前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データによって表された2値の各画素値を各画素毎に各々複数ビットで表した単純多値画像データを生成する多値化手段と、
前記多値化手段により生成された単純多値画像データを平滑化して平滑化画像データを生成する平滑化手段と、
前記平滑化手段により生成された平滑化画像データに対して色補正を施した色補正画像データを生成する色補正画像データ生成手段とを有し、
該色補正画像データを多値画像データとして前記多値画像入力手段へ供給すること
を特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。 - 前記多値画像データ生成手段は、
前記平滑化手段により生成された平滑化画像データと、前記色補正画像データ手段により生成された色補正画像データとの差分を画素単位で求め、この差分を示す差分画像データを生成する差分画像データ生成手段を具備し、
該差分画像データを多値画像データとして前記多値画像入力手段へ供給すること
を特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。 - 前記2値画像入力手段が受け取る2値画像データは、各画素が各々複数のビットで表されている多値画像データに対してスクリーン処理が施されたデータであり、
該各画素が各々複数のビットで表されている多値画像データに対して色補正を施し、色補正画像データを生成する色補正データ生成手段を具備し、
前記多値画像入力手段が受け取る多値画像データは、該色補正データ生成手段により生成された色補正画像データであること
を特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記色補正データ生成手段により受け取られる、各画素が各々複数のビットで表されている多値画像データと、前記色補正データ生成手段により生成された色補正画像データとの差分を画素単位で求め、この差分を示す差分画像データを生成する差分画像データ生成手段を具備し、
該差分画像データを多値画像データとして前記多値画像入力手段へ供給すること
を特徴とする請求項20に記載の画像処理装置。 - コンピュータ装置を、
2値画像データを受け取る2値画像入力手段と、
多値画像データを受け取る多値画像入力手段と、
入力される誤差データと、前記多値画像入力手段が受け取った多値画像データとを画素単位で加算して誤差加算データを生成する画像補正手段と、
前記画像補正手段が生成した誤差加算データを閾値により2値化して再2値化画像データを生成する再2値化手段と、
前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データにおける注目画素が、該2値画像データが示す画像のエッジ部分の画素であるか否か検知し、該2値画像データにおける注目画素が該画像のエッジ部分の画素である場合には、前記再2値化手段が生成した再2値化画像データを選択するように指示する画素値選択信号を出力し、該2値画像データにおける注目画素が該画像のエッジ部分の画素でない場合には、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データを選択するよう指示する画素値選択信号を出力する選択信号出力手段と、
前記選択信号出力手段が出力した画素値選択信号に従い、前記2値画像入力手段が受け取った2値画像データまたは前記再2値化手段が生成した再2値化画像データを選択し、出力2値データとして出力するセレクタ手段と、
前記画像補正手段が生成した誤差加算データと前記セレクタ手段が出力した出力2値データとを用いて、2値化により生じた誤差を示す2値化誤差データを求める誤差算出手段と、
前記誤差算出手段により求められた2値化誤差データを用いて、次に前記画像補正手段が受け取る多値画像データの画素値に加算する誤差データを求める補正算出手段
として機能させるためのプログラム。
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