JP2005024834A

JP2005024834A - 画像形成装置及び転写ベルト

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Publication number: JP2005024834A
Application number: JP2003189558A
Authority: JP
Inventors: Kichiji Nakatomi; 吉次中富
Original assignee: Toshiba Corp; Toshiba TEC Corp
Current assignee: Toshiba Corp; Toshiba TEC Corp
Priority date: 2003-07-01
Filing date: 2003-07-01
Publication date: 2005-01-27
Also published as: CN1577138A; US20050002702A1

Abstract

【課題】カラー画像の重ね合わせタイミングの同期を取るため転写ベルトの内周面に形成されるマーカの劣化を防止して、カラー画像を高精度に色重ねして画質を向上する。
【解決手段】転写ベルト２１を張架する各ローラ３１〜３３に小径部３１ｂ〜３３ｂを設ける一方、転写ベルト２１の内周面であって前記小径部３１ｂ〜３３ｂと対向する位置にマーカ３４を形成する。
【選択図】図４

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、中間転写体を用いて記録媒体に多色の現像画像を形成する画像形成装置及び転写ベルトに関する。
【０００２】
【従来の技術】
カラーコピー機やカラープリンタ等電子写真方式によりカラー画像を得る画像形成装置にあっては、その装置の小型化を達成するために、感光体を複数回転して各回転毎に形成された夫々色の異なるトナー画像を、エンドレスの転写ベルト上に色重ねする一次転写を行いフルカラー画像を得た後、記録媒体にフルカラー画像を一括して二次転写する装置がある。この一次転写に転写ベルトを用いる装置にあっては、転写ベルトにマーカを設けて、このマーカを検出して画像形成タイミングを取りフルカラー画像の正確な色重ねを図っている。
【０００３】
このマーカの検出は画質に著しい影響を及ぼすことから高い精度を要求されている。このため従来は、転写ベルトの内周面にマーカを設けることにより、マーカに画像形成装置本体内の飛散トナーや紙粉が付着してマーカを汚損するのを防止する装置がある。（例えば、特許文献１参照。）
【０００４】
【特許文献１】
日本特許特開２００２−３１９２７号公報明細書（第４頁、図２、３）
しかしながら、（特許文献１）のようにマーカを転写ベルトの内周面に設けた場合、転写ベルトを張架する複数のローラとの接触によりマーカに傷を付け、あるいは摩耗によるマーカの劣化により誤検知を生じるおそれがあった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記課題を解決するものであり、複数色のトナー画像が色重ねされる転写ベルトの内周面に設けたマーカの検出精度を損なうことなく、マーカの損傷を防止して、正確なマーカ検出を行うことにより高い色重ね精度を実現し、高画質のカラー画像を得られる画像形成装置及び転写ベルトを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、像担持体と、前記像担持体に複数色の現像画像を形成する現像形成部と、前記像担持体の転写位置に対向し、前記像担持体に形成された前記複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスの転写ベルトと、前記転写ベルトを張架し一部に小径部を設けてなる複数の支持ローラと、前記転写ベルトの内周面であって、前記複数の支持ローラの前記小径部に対向する部位に設けられるマーカと、前記マーカを検出する検出部と、前記検出部からの検出結果により前記転写ベルト上における前記複数色の現像画像の重ね位置を制御する制御部と、前記転写ベルトに重ねられた前記複数色の現像画像を記録媒体に一括して二次転写する二次転写部とを設けるものである。
【０００７】
又本発明は上記課題を解決するための手段として、像担持体と、前記像担持体に複数色の現像画像を形成する現像形成部と、前記像担持体の転写位置に対向し、前記像担持体に形成された前記複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスの転写ベルトと、前記転写ベルトを張架する複数のローラと、前記転写ベルトの内周面の一部に設けられる窪み状の段差部と、
前記窪み状の段差部に設けられるマーカと、前記マーカを検出する検出部と、
前記検出部からの検出結果により前記転写ベルト上における前記複数色の現像画像の重ね位置を制御する制御部と、前記転写ベルトに重ねられた前記複数色の現像画像を記録媒体に一括して二次転写する二次転写部とを設けるものである。
【０００８】
又本発明は上記課題を解決するための手段として、複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスベルト基板と、前記エンドレスベルト基板の内周面であって、前記エンドレスベルト基板の側端部より内側に入った部位に設けられるマーカとを設けるものである。
【０００９】
又本発明は上記課題を解決するための手段として複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスベルト基板と、前記エンドレスベルト基板の内周面に設けられる窪み状の段差部と、前記段差部に設けられるマーカとを設けるものである。
【００１０】
上記構成により本発明は、転写ベルトの内周面に設けたマーカを正確に検出して高い色重ね精度を実現する事により、高画質のカラー画像を得るものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図１乃至図５に示す第１の実施の形態を参照して詳細に説明する。図１はこの発明の第１の実施の形態であるカラープリンタ等の画像形成装置１の全体を示す概略構成図である。画像形成装置１内には、画像形成部２方向に記録媒体である記録紙を供給する給紙装置３を備えている。給紙装置３は、給紙カセット３ａ、３ｂから記録紙Ｐを取り出し、搬送路３ｃに沿って、記録紙Ｐをレジストローラ２７方向に給紙する。画像形成装置１の上面には原稿画像を読取るスキャナ装置４が設けられている。
【００１２】
画像形成部２の、像担持体である感光体ドラム１０周囲には、感光体ドラム１０に現像画像である複数色のトナー画像を形成する現像形成部１１が設けられる。現像形成部１１は、感光体ドラム１０の矢印ｓの回転方向に従い順次感光体ドラム１０を一様に帯電する帯電装置１２、帯電された感光体ドラム１０にスキャナ装置４からの画像データに基づき感光体ドラム１０上に潜像を形成するレーザ露光装置１３、ブラック現像装置１４、イエロー（Ｙ）現像装置１６、マゼンタ（Ｍ）現像装置１７、シアン（Ｃ）現像装置１８を搭載するリボルバタイプのカラー現像装置２０を有している。
【００１３】
ブラック現像装置１４は、支点１４ａを中心に回動可能とされ、感光体ドラム１０と接離可能と成っている。又ブラック現像装置１４には、ブラックトナー用ボトル１５からトナー補給される。カラー現像装置２０は、回転軸２０ａを中心に順次矢印ｔ方向に回転して、イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）の現像装置１６〜１８を感光体ドラム１０に対向配置して順次イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）のトナーを感光体ドラム１０に供給する。
【００１４】
更に感光体ドラム１０周囲には転写ベルト２１を有する転写ベルト装置２６、クリーナ装置２２が配置されている。
【００１５】
又画像形成部２は、転写ベルト２１に重ねられた複数色のトナー画像を、記録紙Ｐに二次転写する二次転写ローラ２８、記録紙Ｐ上のトナー像を定着する定着装置３０、定着後記録紙Ｐを排紙部２４に排出する排紙ローラ２４ａを有している。更に、画像形成部２は、両面画像形成時に記録紙Ｐを反転する反転搬送経路２５を有している。
【００１６】
次に転写ベルト装置２６について述べる。転写ベルト２１は図２に示すように複数の支持ローラである駆動ローラ３１、従動ローラ３２及びテンションローラ３３により張架される。各ローラ３１〜３３は、転写ベルトの幅Ｗとほぼ同等の長さを有している。図３、図４に示すように各ローラ３１〜３３の一側の端部３１ａ〜３３ａから距離Ｌの位置には、その両側より径の小さい、幅Ｎの小径部３１ｂ〜３３ｂが形成されている。小径部３１ｂ〜３３ｂにより各ローラ３１〜３３表面には段差が形成される。
【００１７】
転写ベルト２１は、エンドレスベルト基板２１ａの内周面であって、各ローラ３１〜３３の小径部３１ｂ〜３３ｂに対応する位置に、図４に示すようにマーカ３４が印刷等により設けられている。即ち、マーカ３４は、転写ベルト側端部２１ｂから距離Ｌ内側に入った位置に形成されている。このマーカ３４の印刷位置は、転写ベルト２１上の転写領域Ｇの外側に位置している。又、マーカ３４と対向する位置には、マーカ３４を検出する検出部である反射型のフォトセンサ３６が配置されている。
【００１８】
転写ベルト２１は、各ローラ３１〜３３間に張架され回転されるが、マーカ３４は各ローラ３１〜３３の小径部３１ｂ〜３３ｂに形成される段差により、ローラ３１〜３３との接触が防止される。又３７はベルトクリーニング装置である。転写ベルト２１の感光体ドラム１０と接触する一次転写位置は、一次転写バイアスを印加する一次転写ローラ３８により支持されている。更に転写ベルト２１の駆動ローラ３１に支持される二次転写位置には、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ２８が対向されている。
【００１９】
図５は、転写ベルト２１上に複数色のトナー画像を色重ねするために画像形成タイミングを制御するための制御系を示すブロック図である。画像形成装置１全体を制御する制御部であるＣＰＵ４０にはフォトセンサ３６によるマーカ検出結果が入力される。ＣＰＵ４０の出力側には感光体ドラム１０、帯電装置１２、レーザ露光装置１３、ブラック現像装置１４、カラー現像装置２０、駆動ローラ３１、一次転写ローラ３８、更には二次転写ローラ２８が接続される。
【００２０】
ＣＰＵ４０は、複数色のトナー画像を形成する度にフォトセンサ３６からのマーカ３４検出結果を受けて、感光体ドラム１０、帯電装置１２、レーザ露光装置１３、ブラック現像装置１４、カラー現像装置２０、一次転写ローラ３８、更には二次転写ローラ２８を駆動制御して、転写ベルト２１上の同一位置に複数色のトナー画像を重ねてフルカラー画像を転写形成している。
【００２１】
次に画像形成装置１による画像形成プロセスについて説明する。この画像形成装置１は、記録紙Ｐ上にてイエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、ブラック（ＢＫ）の順にトナー画像を重ねてフルカラー画像を得るために、現像形成部１１においては、ブラック（ＢＫ）、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）の順にトナー画像を形成する。
【００２２】
画像形成プロセスを開始すると、スキャナ装置４にて原稿Ｒを読取り、読取った情報がＣＰＵ４０に送られる。画像形成部２では感光体ドラム１０、帯電装置１２を駆動すると共に転写装置２６の駆動ローラ３１を駆動して転写ベルト２１を矢印ｖ方向に回転する。この間、ブラック現像装置１４が現像可能位置に移動される。フォトセンサ３６によりＣＰＵ４０にマーカ３４検出が入力されると、レーザ露光装置１３により原稿Ｒのブラック画像信号に応じたレーザ光が矢印ｓ方向に回転する感光体ドラム１０に照射され感光体ドラム１０上にブラックの静電潜像が形成される。
【００２３】
ブラックの静電潜像はブラック現像装置１４に現像され、感光体ドラム１０上にブラック（ＢＫ）のトナー画像が形成される。感光体ドラム１０上のブラック（ＢＫ）のトナー画像は、矢印ｖ方向に回転される転写ベルト２１との接触位置である一次転写位置に達すると、一次転写ローラ３８からの転写バイアス印加により転写ベルト２１上に一次転写される。一次転写後感光体ドラム１０は、クリーナ装置２２により残留トナーをクリーニングされる。
【００２４】
この後各トナー画像の色毎に、フォトセンサ３６からのマーカ３４検出にもとづき画像形成タイミングの同期を取りながら、ブラック（ＢＫ）のトナー画像形成プロセスと同様に、順次シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）のトナー画像形成プロセスを繰り返して、転写ベルト２１上の同一位置に複数色のトナー画像を重ねる。この時ブラック現像装置１４は感光体ドラム１０から離間し、カラー現像装置２０にあっては、各色の静電潜像の到達に合わせて矢印ｔ方向に回転して、シアン（Ｃ）現像装置１８、マゼンタ（Ｍ）現像装置１７、イエロー（Ｙ）現像装置１６を順次感光体ドラム１０に対向配置する。
【００２５】
即ち、ブラック（ＢＫ）のトナー画像を転写ベルト２１上に一次転写した後に、次にフォトセンサ３６がマーカ３４を検出すると、ＣＰＵ４０は、シアン（Ｃ）の画像形成プロセスを開始する。感光体ドラム１０上に形成されたシアン（Ｃ）のトナー画像は、矢印ｖ方向に回転される転写ベルト２１のブラック（ＢＫ）のトナー画像上に重ねて一次転写される。
【００２６】
同様にして、フォトセンサ３６によりマーカ３４を検出する度にＣＰＵ４０は、感光体ドラム１０へのトナー画像形成、転写ベルト２１へのトナー画像転写を繰り返す。そしてブラック（ＢＫ）、シアン（Ｃ）のトナー画像が形成される転写ベルト２１上に、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）のトナー画像を重ねて、転写ベルト２１上にフルカラートナー画像を得る。
【００２７】
この後、転写ベルト２１に重ね合わされたブラック（ＢＫ）、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）のフルカラートナー画像が二次転写位置に達すると、二次転写ローラ２８の転写バイアスにより、転写ベルト２１上のフルカラートナー画像は記録紙Ｐ上に一括二次転写される。記録紙Ｐは、転写ベルト２１上のフルカラートナー画像が二次転写位置に達するのと同期して給紙装置３から二次転写位置に搬送されている。この後記録紙Ｐは定着装置３０によりフルカラートナー像を定着されカラー画像を完成され、排紙部２４に集積される。一方記録紙Ｐへの転写終了後転写ベルト２１はベルトクリーニング装置３７により残留トナーをクリーニングされる。
【００２８】
このように画像形成プロセスを繰り返す間も、マーカ３４は、各ローラ３１〜３３と接触する事が無く、摩耗や損傷を来たさず、フォトセンサ３６により良好な検知が成される。
【００２９】
この第１の実施の形態によれば、転写ベルト２１を張架するローラ３１〜３３に小径部３１ｂ〜３３ｂが設けられ、転写ベルト２１内周面のマーカ３４がローラ３１〜３３に接触されないように成っている。従って、マーカ３４は摩耗や損傷を受けて劣化する事が無く、長期間にわたり、高精度にマーカ３４を検出出来、ひいては複数色のトナー画像を転写ベルト２１の同一位置に高精度に色重ねされた高画質のカラー画像を得られる。また、小径部３１ｂ〜３３ｂは転写ベルト２１の転写領域Ｇの外側に位置していることから、転写画像に影響を及ぼすおそれが無い。
【００３０】
次にこの発明の第２の実施の形態について説明する。この第２の実施の形態は、第１の実施の形態において転写ベルトにマーカを複数個設けたものであり、前述の第１の実施の形態で説明した構成と同一部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。図６に示すようにシームレスの転写ベルト４２は、第１の実施の形態と同様、駆動ローラ３１、従動ローラ３２及びテンションローラ３３により張架される。
【００３１】
転写ベルト４２の内周面であって、各ローラ３１〜３３の小径部３１ｂ〜３３ｂに対応する位置の４箇所に所定の間隔で、マーカ３４ａ〜３４ｄが印刷されている。画像形成装置１による画像形成プロセス時には、各フルカラー画像形成毎に４箇所に印刷されるマーカ３４ａ〜３４ｄのいずれか１箇所のマーカ３４の検出にもとづき、画像形成タイミングの同期を取りながら転写ベルト２１上にブラック（ＢＫ）、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）のトナー画像を重ねて、フルカラートナー画像を得る。
【００３２】
実際には、画像形成プロセス開始により、転写ベルト２１を矢印ｖ方向に回転開始した時にフォトセンサ３６が最初に検出した任意のマーカ例えば、マーカ３４ｂを各色のトナー画像の重ね合わせタイミングを取るためのマーカとする。即ちフォトセンサ３６がマーカ３４ｂを検出する度にＣＰＵ４０は、感光体ドラム１０へのトナー画像形成、転写ベルト２１へのトナー画像転写を繰り返して、ブラック（ＢＫ）、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）のトナー画像を転写ベルト２１上に順次一次転写して、転写ベルト２１上で重ねてフルカラートナー画像を得る。この後、転写ベルト２１に重ね合わされたフルカラートナー画像は、転写ベルト２１及び二次転写ローラ２８間に挿通される記録紙Ｐ上に一括二次転写される。更に記録紙Ｐは定着後排紙部２４に集積され画像形成プロセスを終了する。
【００３３】
次に新たな画像形成プロセスが開始された時に、転写ベルト２１を矢印ｖ方向に回転して、フォトセンサ３６によりトナー画像の重ね合わせタイミングを取るための任意のマーカを検出する。例えば先行する画像形成プロセス終了時に、フォトセンサ３６位置にマーカ３４ｃとマーカ３４ｄの中間領域が位置していれば、新たな画像形成プロセスが開始時には、フォトセンサ３６によりマーカ３４ｄが最初に検出される。従ってＣＰＵ４０は、この最初に検出されたマーカ３４ｄを各色のトナー画像の重ね合わせタイミングを取るためのマーカとする。即ちマーカ３４ｄを検出する度にＣＰＵ４０は、感光体ドラム１０へのトナー画像形成、転写ベルト２１へのトナー画像転写を繰り返して、ブラック（ＢＫ）、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）のトナー画像を転写ベルト２１上で重ねてフルカラートナー画像を得る。
【００３４】
このように画像形成プロセスを繰り返す間、第１の実施の形態と同様、複数のマーカ３４ａ〜３４ｄは、各ローラ３１〜３３と接触する事が無く、摩耗や損傷を来たさず、フォトセンサ３６により良好に検知される。
【００３５】
この第２の実施の形態によれば、前述の第１の実施の形態と同様複数のマーカ３４ａ〜３４ｄはローラ３１〜３３と接触しないことから、ローラ３１〜３３との接触により劣化される事が無く、長期間にわたり高精度の検出が可能となり、ひいては複数色のトナー画像を転写ベルト２１の同一位置に高精度に色重ねされた高画質のカラー画像を得られる。また、小径部３１ｂ〜３３ｂは転写ベルト２１の転写領域Ｇの外側に位置しているので、転写画像に影響を及ぼすおそれが無い。
【００３６】
更にこの第２の実施の形態によれば、転写ベルト内周面にマーカ３４ａ〜３４ｄが複数設けられていて、この複数のマーカ３４ａ〜３４ｄのうちで、最初にフォトセンサ３６に到達した任意のマーカ３４ａ〜３４ｄを用いてトナー画像の重ね合わせタイミングを取ることが出来る。従って、マーカ３４が１つ設けられる第１の実施の形態に比し、画像形成プロセス開始からフォトセンサ３６位置にマーカ３４ａ〜３４ｄが到達する迄の時間の短縮を図れ、画像形成速度の高速化を得られる。
【００３７】
次にこの発明の第３の実施の形態について説明する。この第３の実施の形態は、第１の実施の形態において転写ベルトの内周面のマーカが転写ベルトを張架するローラに接しないように、転写ベルト側に段差を形成したものであり、前述の第１の実施の形態で説明した構成と同一部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。図７に示すように転写ベルト４４の内周面であって転写ベルト４４の一側の端部４４ａから距離Ｌの位置に、窪み状の段差部である幅Ｎのスリット４４ｂを形成する。このスリット４４ｂ内にマーカ３４を印刷形成する。転写ベルト４４を張架する駆動ローラ４６、従動ローラ４７及びテンションローラ４８は、全長にわたり同一径に形成する。
【００３８】
この第３の実施の形態によれば、マーカ３４が転写ベルト４４のスリット４４ｂ内に形成されるので、画像形成プロセスを繰り返す間、マーカ３４は各ローラ４６〜４８と接触する事が無く、ローラ３１〜３３との接触による摩耗や損傷を受け無いので、第１の実施の形態と同様に長期間にわたり高精度の検出が可能となり、ひいては複数色のトナー画像を転写ベルト４４の同一位置に高精度に色重ねされた高画質のカラー画像を得られる。また、スリット４４ｂは転写ベルト４４の転写領域Ｇの外側に位置していることから、転写画像に影響を及ぼすおそれが無い。
【００３９】
次にこの発明の第４の実施の形態について説明する。この第４の実施の形態は、第１の実施の形態において転写ベルトを張架するローラの小径部をローラの一端部に設けたものであり、前述の第１の実施の形態で説明した構成と同一部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。図８に示すように転写ベルト５０を張架する駆動ローラ５１、従動ローラ５２及びテンションローラ５３の一端部に幅Ｎの小径部５１ａ〜５３ａを形成して、各ローラ５１〜５３端部に段差を形成する。
【００４０】
又転写ベルト５０の内周面であって、各ローラ５１〜５３端部の小径部５１ａ〜５３ａに対応する位置に、マーカ３４を印刷形成する。即ち、マーカ３４を、転写ベルト５０の側端部に形成する。
【００４１】
この第４の実施の形態によれば、第１の実施の形態と同様に転写ベルト５０内周面のマーカ３４がローラ５１〜５３に接触する事が無い。従って、マーカ３４は摩耗や損傷を受ける事が無く、長期間にわたり、高精度にマーカ３４を検出可能でありひいては複数色のトナー画像を転写ベルト５０の同一位置に高精度に色重ねされた高画質のカラー画像を得られる。また、小径部５１ａ〜５３ａは転写ベルト５０の転写領域の外側に位置していることから、転写画像に影響を及ぼすおそれが無い。
【００４２】
尚この発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、この発明の範囲内で種々変更可能であり、例えば、複数の現像画像の数や色の種類等限定されないし、現像形成部もリボルバタイプで無くても良い。又転写ベルトも限定されずその構造やサイズ等任意である。但し第２の実施の形態のように、複数のマーカを有し、転写ベルトの任意の位置にトナー画像を転写可能とする場合には、シームレスの転写ベルトを用いる必要がある。
【００４３】
更に転写ベルトを張架する支持ローラの小径部あるいは転写ベルトの窪み状の段差部の幅や、マーカのサイズあるいはマーカの数等任意であり、例えば第３の実施の形態において転写ベルトに形成される段差部に複数のマーカを形成しても良いし、更に、マーカの形成部のみを窪み形状に形成しても良い。但し第４の実施の形態のように転写ベルト端部にマーカを形成し、支持ローラ端部に小径部を設けたり、あるいは転写ベルト端部に段差部を設ける場合は、小径部あるいは段差部の幅を広くすると、転写ベルトを回転した時に、転写ベルト端部にバタツキや波打ちを発生し、フォトセンサによるマーカの検知精度にバラツキを生じてしまう。従って、支持ローラ端部の小径部あるいは転写ベルト端部の段差部は、転写ベルトにバタツキや波打ちを発生しない程度に狭小にする必要がある。
【００４４】
尚、第１の実施の形態あるいは第３の実施の形態のように、支持ローラの小径部あるいは転写ベルトの段差部を、その側端部より内側に入った部分に形成した場合は、転写ベルトのマーカ形成部分にバタツキや波打ちを発生するおそれが無い。従って、支持ローラの小径部あるいは転写ベルトの段差部の幅は、トナー画像の転写性能に悪影響を及ぼさない範囲で任意である。
【００４５】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、転写ベルトの内周面に設けられるマーカを、転写ベルトを張架する支持ローラと接触しない構造とすることにより、マーカの摩耗や損傷による劣化を防止出来る。従って長期間にわたり、マーカを高精度に検出可能となりひいては転写ベルト上での複数色のトナー画像の色重ね精度を向上出来、カラー画像の高画化を図る画像形成装置を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態の画像形成装置を概略的に示す構成図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態の転写ベルト装置を概略的に示す構成図である。
【図３】本発明の第１の実施の形態の駆動ローラ、従動ローラ及びテンションローラを概略的に示す斜視図である。
【図４】本発明の第１の実施の形態の転写ベルトと、駆動ローラ、従動ローラあるいはテンションローラとの配置を示す説明図である。
【図５】本発明の第１の実施の形態の色重ねのための画像形成タイミングを制御する制御系を概略的に示すブロック図である。
【図６】本発明の第２の実施の形態の転写ベルト装置を概略的に示す構成図である。
【図７】本発明の第３の実施の形態の転写ベルトと、駆動ローラ、従動ローラあるいはテンションローラとの配置を示す説明図である。
【図８】本発明の第４の実施の形態の転写ベルトと、駆動ローラ、従動ローラあるいはテンションローラとの配置を示す説明図である。
【符号の説明】
１…画像形成装置
２…画像形成部
３…給紙装置
１０…感光体ドラム
１１…現像形成部
１２…帯電装置
１３…レーザ露光装置
１４…ブラック現像装置
２０…カラー現像装置
２１…転写ベルト
２６…転写ベルト装置
２８…二次転写ローラ
３１…駆動ローラ
３２…従動ローラ
３３…テンションローラ
３１ｂ〜３３ｂ…小径部
３４…マーカ
３６…フォトセンサ
４０…ＣＰＵ

Claims

像担持体と、
前記像担持体に複数色の現像画像を形成する現像形成部と、
前記像担持体の転写位置に対向し、前記像担持体に形成された前記複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスの転写ベルトと、
前記転写ベルトを張架し一部に小径部を設けてなる複数の支持ローラと、
前記転写ベルトの内周面であって、前記複数の支持ローラの前記小径部に対向する部位に設けられるマーカと、
前記マーカを検出する検出部と、
前記検出部からの検出結果により前記転写ベルト上における前記複数色の現像画像の重ね位置を制御する制御部と、
前記転写ベルトに重ねられた前記複数色の現像画像を記録媒体に一括して二次転写する二次転写部とを具備することを特徴とする画像形成装置。
像担持体と、
前記像担持体に複数色の現像画像を形成する現像形成部と、
前記像担持体の転写位置に対向し、前記像担持体に形成された前記複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスの転写ベルトと、
前記転写ベルトを張架する複数のローラと、
前記転写ベルトの内周面の一部に設けられる窪み状の段差部と、
前記窪み状の段差部に設けられるマーカと、
前記マーカを検出する検出部と、
前記検出部からの検出結果により前記転写ベルト上における前記複数色の現像画像の重ね位置を制御する制御部と、
前記転写ベルトに重ねられた前記複数色の現像画像を記録媒体に一括して二次転写する二次転写部とを具備することを特徴とする画像形成装置。
前記マーカを、前記転写ベルトの側端部より内側に入った部分に設けることを特徴とする請求項１または請求項２のいずれか記載の画像形成装置。
前記マーカを前記転写ベルトの転写領域にかからない位置に設けることを特徴とする請求項１または請求項２のいずれか記載の画像形成装置。
前記転写ベルトはシームレスであり、前記マーカを前記転写ベルトの内周面に複数個設けることを特徴とする請求項１または請求項２のいずれか記載の画像形成装置。
複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスベルト基板と、
前記エンドレスベルト基板の内周面であって、前記エンドレスベルト基板の側端部より内側に入った部位に設けられるマーカとを具備することを特徴とする転写ベルト。
複数色の現像画像を順次転写され前記複数色の現像画像が重ねられるエンドレスベルト基板と、
前記エンドレスベルト基板の内周面に設けられる窪み状の段差部と、
前記段差部に設けられるマーカとを具備することを特徴とする転写ベルト。
前記エンドレスベルト基板はシームレスであり、前記マーカを前記エンドレスベルトに複数個設けることを特徴とする請求項６または請求項７のいずれか記載の転写ベルト。