JP2005022768A - エレベータのドア装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ドア本体の開閉動作性能を維持しつつ、戸閉状態でドア本体の下端部の隙間をより確実に遮蔽することを目的とするものである。
【解決手段】ドア装置筐体2には、ガイドレール9が設けられている。ドアハンガ6の裏面には、ドア本体4の開閉動作時にガイドレール9に沿って転動される可動ローラ10が設けられている。ドア本体4の下端部には、ドア本体4に対して上下動可能な下部遮蔽体12が設けられている。可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、接続ロッド14が接続されている。ガイドレール9は、戸閉状態のときに下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接するように形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】ドア装置筐体2には、ガイドレール9が設けられている。ドアハンガ6の裏面には、ドア本体4の開閉動作時にガイドレール9に沿って転動される可動ローラ10が設けられている。ドア本体4の下端部には、ドア本体4に対して上下動可能な下部遮蔽体12が設けられている。可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、接続ロッド14が接続されている。ガイドレール9は、戸閉状態のときに下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接するように形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗場出入口又はかご出入口を開閉するドア本体を有するエレベータのドア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベータの乗場ドア装置では、戸閉状態のときに乗場の戸の下端部と敷居との間の隙間を遮蔽する遮蔽体が乗場の戸の下端部に設けられている。この遮蔽体は、戸開動作時には斜め上方へ変位し、敷居から開離される。また、戸閉動作時には、斜め下方へ変位し、完全戸閉時に敷居上に接触する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第3032400号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような構造では、遮蔽体の取付位置を厳密に調整し維持する必要があった。これは、乗場の戸が完全に閉じる前に遮蔽体が敷居に当接すると、乗場の戸が全閉に至らない状態が発生し、逆に遮蔽体が敷居に当接する前に乗場の戸が全閉状態となると、隙間が残ってしまうためである。従って、遮蔽体の取付及び保守に手間がかかってしまう。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、ドア本体の開閉動作性能を維持しつつ、戸閉状態でドア本体の下端部の隙間をより確実に遮蔽することができるエレベータのドア装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータのドア装置は、出入口を開閉するドア本体、ドア本体の下端部に上下動可能に設けられている下部遮蔽体、出入口の上部に設けられているガイドレール、ドア本体に上下動可能に設けられ、ドア本体の開閉動作時にガイドレールに沿って転動される可動ローラ、及び可動ローラと下部遮蔽体との間に接続され、下部遮蔽体を可動ローラとともにドア本体に対して上下動させる接続手段を備え、ガイドレールは、戸閉状態のときに下部遮蔽体が出入口の床部に当接し、ドア本体の開閉動作中は床部から開離するように構成されているものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータの乗場ドア装置の開閉動作中の状態を示す背面図(昇降路側から見た図)、図2は図1の乗場ドア装置の戸閉状態を示す背面図、図3は図2の要部を示す拡大図である。
【0008】
図において、乗場出入口1の上方には、ドア装置筐体2が固定されている。ドア装置筐体2には、乗場出入口1の間口方向に沿って延びるドアレール3が固定されている。乗場出入口1は、一対のドア本体4により開閉される。ドア本体4の開閉は、ドアレール3によって案内される。
【0009】
各ドア本体4は、ドアパネル5、ドアパネル5の上端部に固定されたドアハンガ6、及びドアハンガ6に設けられドアレール3に沿って転動される複数のハンガローラ7を有している。ドア本体4は、かごに搭載されたドアモータの駆動力により、かごの戸の開閉に連動して開閉される。
【0010】
各ドア本体4の下端部には、複数の戸の脚(図示せず)が取り付けられている。乗場出入口1の床部には、乗場敷居8が固定されている。乗場敷居8には、戸の脚が挿入された敷居溝が設けられている。敷居溝は、乗場出入口1の間口方向に沿って延び、開閉動作時にドア本体4の下端部を案内する。
【0011】
乗場出入口1の上部に位置するドア装置筐体2には、ドアレール3と平行に延びるガイドレール9が設けられている。ガイドレール9は、乗場出入口1の間口方向中央部に位置する水平な低位置ガイド面9aと、低位置ガイド面9aの両側(戸袋側)に隣接する水平な高位置ガイド面9bとを有している。高位置ガイド面9bは、低位置ガイド面9aよりも高い位置に設けられている。低位置ガイド面9aと高位置ガイド面9bとの間には、直角な段部9cが設けられている。
【0012】
各ドアハンガ6の裏面(ハンガローラ7とは反対面)には、ドア本体4の開閉動作時にガイドレール9に沿って転動される可動ローラ10が設けられている。各可動ローラ10は、ガイドレール9の形状に応じてドア本体4に対して上下動可能になっている。各ドアハンガ6の裏面には、可動ローラ10の上下動を案内するローラガイド部11(図3では図示略)が設けられている。
【0013】
可動ローラ10は、戸閉状態のときに低位置ガイド面9aに接する。戸閉状態以外のときには、可動ローラ10は高位置ガイド面9bに接する。低位置ガイド面9aと高位置ガイド面9bとの高さの差(段部9cの高さ)は、可動ローラ10の半径にほぼ等しくなっている。
【0014】
各ドア本体4の下端部には、ドア本体4に対して上下動可能な下部遮蔽体12が設けられている。下部遮蔽体12は、戸閉状態のときに乗場敷居8の上面に当接し、ドア本体4の下端部と乗場敷居8との間の隙間を遮蔽する。また、下部遮蔽体12は、ドア本体4の幅方向に沿って延び、かつドア本体4の幅方向全体に渡って設けられている。さらに、下部遮蔽体12の少なくとも乗場敷居8との接触面には、ゴム等の弾性体が設けられている。
【0015】
各ドア本体4の下端部の背面には、下部遮蔽体12の上下動を案内する遮蔽体ガイド部13(図3では図示略)が設けられている。可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、下部遮蔽体12を可動ローラ10とともにドア本体4に対して上下動させる接続手段としての接続ロッド14が接続されている。
【0016】
ガイドレール9の低位置ガイド面9aは、戸閉状態のときに下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接するように形成されている。また、高位置ガイド面9bは、戸閉状態以外のときに下部遮蔽体12が乗場敷居8から開離するように形成されている。
【0017】
次に、動作について説明する。戸閉状態では、可動ローラ10は低位置ガイド面9a上に位置しており、下部遮蔽体12は乗場敷居8の上面に接している。これにより、ドア本体4の下端部と乗場敷居8との間の隙間は遮蔽されている。
【0018】
この状態から、戸開動作が開始されると、可動ローラ10は高位置ガイド面9bに乗り上げ、高位置ガイド面9b上を転動される。このため、戸開動作中及び戸開状態のときには、下部遮蔽体12が乗場敷居8から開離している。
【0019】
戸開状態から戸閉動作が開始されると、可動ローラ10は高位置ガイド面9b上を転動される。そして、ドア本体4が完全戸閉位置に達すると同時に、可動ローラ10は段部9cの角部を中心に回転移動して低位置ガイド面9a上に落とし込まれる。これにより、下部遮蔽体12も乗場敷居8に当接するまで降下される。従って、戸閉動作中も、下部遮蔽体12は乗場敷居8から開離している。
【0020】
このような乗場ドア装置では、戸閉状態のときには下部遮蔽体12によりドア本体4の下端部と乗場敷居8との間の隙間が遮蔽され、その他のときには下部遮蔽体12が乗場敷居8から開離するので、ドア本体4の開閉動作性能を維持しつつ、戸閉状態でドア本体4の下端部の隙間をより確実に遮蔽することができる。従って、遮煙性及び遮音性を向上させることができる。また、遮光性を向上させることもできる。
【0021】
また、下部遮蔽体12は、小形軽量に構成できるので、下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接する際の騒音を低レベルに抑制できる。
さらに、下部遮蔽体12の乗場敷居8との接触面を弾性体で構成したので、下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接する際の騒音をさらに低減できるとともに、遮煙性をさらに向上させることができる。
【0022】
なお、可動ローラ10の外周部及び低位置ガイド面9aの少なくともいずれか一方に緩衝材を設けてもよく、これにより可動ローラ10が低位置ガイド面9a上に落ちる際の騒音を低減することができる。
また、接続ロッド14は、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間の間隔を調整可能に構成するのが望ましい。
【0023】
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。実施の形態2では、ガイドレール9の段部9cの角部に、R形状の丸みが付けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0024】
このように、段部9cの角部に丸みを付けることにより、高位置ガイド面9bと低位置ガイド面9aとの間での可動ローラ10の移動が滑らかになり、可動ローラ10が段部9cを昇降するときの衝撃が緩和される。これにより、騒音をさらに低減できるとともに、可動ローラ10の長寿命化を図ることができる。
【0025】
なお、実施の形態2では、段部9cの角部に丸みを付けたが、C面取り加工を施すことにより角部に傾斜面を設けてもよく、これによっても可動ローラ10の移動を滑らかにすることができる。
【0026】
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。図において、高位置ガイド面9bは、戸閉方向へ向けて低くなるように傾斜している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0027】
このような乗場ドア装置では、下部遮蔽体12及び接続ロッド14の自重により可動ローラ10を戸閉方向へ転動させようとする力が発生する。これにより、戸閉動作中に可動ローラ10の転がり抵抗によって発生する走行抵抗を相殺し、戸閉動作をスムーズに行わせることができる。また、この力を乗場の戸の閉鎖力として利用することも可能である。
【0028】
実施の形態4.
次に、図6はこの発明の実施の形態4によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。図において、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、下部遮蔽体12を可動ローラ10とともにドア本体4に対して上下動させる接続手段としての接続ロッド15が接続されている。接続ロッド15は、ドア本体4の上下方向の中央部でドア本体4の幅方向の中央部を避けるように屈曲して配置されている。具体的には、接続ロッド15の中間部は、ドアパネル5の戸閉側端部に沿うように配置されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0029】
このように、屈曲形状を有する接続ロッド15を用いることにより、ドア本体4の中央部にガラス窓を配置したり、補強部材を配置したりすることができ、接続ロッド15が邪魔になることがない。
【0030】
実施の形態5.
次に、図7はこの発明の実施の形態5によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。図において、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、下部遮蔽体12を可動ローラ10とともにドア本体4に対して上下動させる接続手段としての接続ロープ16が接続されている。
【0031】
接続ロープ16は、ドア本体4の上下方向の中央部でドア本体4の幅方向の中央部を避けるように屈曲して配置されている。具体的には、接続ロープ16の中間部は、ドアパネル5の戸閉側端部に沿うように配置されている。ドア本体4の背部には、接続ロープ16を屈曲配置するための回転自在の複数のガイドローラ17a〜17dが設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0032】
このように、接続手段として接続ロープ16を用いることにより、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間の間隔調整が容易であり、ドア本体4の据付誤差等に容易に対応することができる。また、乗場の戸の重量化を抑制することができる。さらに、接続ロープ16を屈曲配置したことにより、ドア本体4の中央部にガラス窓を配置したり、補強部材を配置したりすることができ、接続ロープ16が邪魔になることがない。
【0033】
なお、上記の例では中央開き式のドア装置を示したが、片開き式のドア装置にもこの発明は適用できる。また、ドア本体の枚数も2枚に限定されない。
また、上記の例では、乗場ドア装置について示したが、かごドア装置にもこの発明は適用でき、かご室内と外部との間の遮光性及び遮煙性を向上させることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のエレベータのドア装置は、出入口の上部にガイドレールを設け、ドア本体の開閉動作時にガイドレールに沿って転動される可動ローラを、ドア本体に上下動可能に設け、下部遮蔽体を可動ローラとともにドア本体に対して上下動させる接続手段を可動ローラと下部遮蔽体との間に接続し、ガイドレールは、戸閉状態のときに下部遮蔽体が出入口の床部に当接し、ドア本体の開閉動作中は床部から開離するように構成したので、ドア本体の開閉動作性能を維持しつつ、戸閉状態でドア本体の下端部の隙間をより確実に遮蔽することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータの乗場ドア装置の開閉動作中の状態を示す背面図である。
【図2】図1の乗場ドア装置の戸閉状態を示す背面図である。
【図3】図2の要部を示す拡大図である。
【図4】この発明の実施の形態2によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【図5】この発明の実施の形態3によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【図6】この発明の実施の形態4によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【図7】この発明の実施の形態5によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【符号の説明】
1 乗場出入口、4 ドア本体、9 ガイドレール、9a 低位置ガイド面、9b 高位置ガイド面、9c 段部、10 可動ローラ、12 下部遮蔽体、14 接続ロッド(接続手段)。
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗場出入口又はかご出入口を開閉するドア本体を有するエレベータのドア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベータの乗場ドア装置では、戸閉状態のときに乗場の戸の下端部と敷居との間の隙間を遮蔽する遮蔽体が乗場の戸の下端部に設けられている。この遮蔽体は、戸開動作時には斜め上方へ変位し、敷居から開離される。また、戸閉動作時には、斜め下方へ変位し、完全戸閉時に敷居上に接触する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第3032400号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような構造では、遮蔽体の取付位置を厳密に調整し維持する必要があった。これは、乗場の戸が完全に閉じる前に遮蔽体が敷居に当接すると、乗場の戸が全閉に至らない状態が発生し、逆に遮蔽体が敷居に当接する前に乗場の戸が全閉状態となると、隙間が残ってしまうためである。従って、遮蔽体の取付及び保守に手間がかかってしまう。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、ドア本体の開閉動作性能を維持しつつ、戸閉状態でドア本体の下端部の隙間をより確実に遮蔽することができるエレベータのドア装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータのドア装置は、出入口を開閉するドア本体、ドア本体の下端部に上下動可能に設けられている下部遮蔽体、出入口の上部に設けられているガイドレール、ドア本体に上下動可能に設けられ、ドア本体の開閉動作時にガイドレールに沿って転動される可動ローラ、及び可動ローラと下部遮蔽体との間に接続され、下部遮蔽体を可動ローラとともにドア本体に対して上下動させる接続手段を備え、ガイドレールは、戸閉状態のときに下部遮蔽体が出入口の床部に当接し、ドア本体の開閉動作中は床部から開離するように構成されているものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータの乗場ドア装置の開閉動作中の状態を示す背面図(昇降路側から見た図)、図2は図1の乗場ドア装置の戸閉状態を示す背面図、図3は図2の要部を示す拡大図である。
【0008】
図において、乗場出入口1の上方には、ドア装置筐体2が固定されている。ドア装置筐体2には、乗場出入口1の間口方向に沿って延びるドアレール3が固定されている。乗場出入口1は、一対のドア本体4により開閉される。ドア本体4の開閉は、ドアレール3によって案内される。
【0009】
各ドア本体4は、ドアパネル5、ドアパネル5の上端部に固定されたドアハンガ6、及びドアハンガ6に設けられドアレール3に沿って転動される複数のハンガローラ7を有している。ドア本体4は、かごに搭載されたドアモータの駆動力により、かごの戸の開閉に連動して開閉される。
【0010】
各ドア本体4の下端部には、複数の戸の脚(図示せず)が取り付けられている。乗場出入口1の床部には、乗場敷居8が固定されている。乗場敷居8には、戸の脚が挿入された敷居溝が設けられている。敷居溝は、乗場出入口1の間口方向に沿って延び、開閉動作時にドア本体4の下端部を案内する。
【0011】
乗場出入口1の上部に位置するドア装置筐体2には、ドアレール3と平行に延びるガイドレール9が設けられている。ガイドレール9は、乗場出入口1の間口方向中央部に位置する水平な低位置ガイド面9aと、低位置ガイド面9aの両側(戸袋側)に隣接する水平な高位置ガイド面9bとを有している。高位置ガイド面9bは、低位置ガイド面9aよりも高い位置に設けられている。低位置ガイド面9aと高位置ガイド面9bとの間には、直角な段部9cが設けられている。
【0012】
各ドアハンガ6の裏面(ハンガローラ7とは反対面)には、ドア本体4の開閉動作時にガイドレール9に沿って転動される可動ローラ10が設けられている。各可動ローラ10は、ガイドレール9の形状に応じてドア本体4に対して上下動可能になっている。各ドアハンガ6の裏面には、可動ローラ10の上下動を案内するローラガイド部11(図3では図示略)が設けられている。
【0013】
可動ローラ10は、戸閉状態のときに低位置ガイド面9aに接する。戸閉状態以外のときには、可動ローラ10は高位置ガイド面9bに接する。低位置ガイド面9aと高位置ガイド面9bとの高さの差(段部9cの高さ)は、可動ローラ10の半径にほぼ等しくなっている。
【0014】
各ドア本体4の下端部には、ドア本体4に対して上下動可能な下部遮蔽体12が設けられている。下部遮蔽体12は、戸閉状態のときに乗場敷居8の上面に当接し、ドア本体4の下端部と乗場敷居8との間の隙間を遮蔽する。また、下部遮蔽体12は、ドア本体4の幅方向に沿って延び、かつドア本体4の幅方向全体に渡って設けられている。さらに、下部遮蔽体12の少なくとも乗場敷居8との接触面には、ゴム等の弾性体が設けられている。
【0015】
各ドア本体4の下端部の背面には、下部遮蔽体12の上下動を案内する遮蔽体ガイド部13(図3では図示略)が設けられている。可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、下部遮蔽体12を可動ローラ10とともにドア本体4に対して上下動させる接続手段としての接続ロッド14が接続されている。
【0016】
ガイドレール9の低位置ガイド面9aは、戸閉状態のときに下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接するように形成されている。また、高位置ガイド面9bは、戸閉状態以外のときに下部遮蔽体12が乗場敷居8から開離するように形成されている。
【0017】
次に、動作について説明する。戸閉状態では、可動ローラ10は低位置ガイド面9a上に位置しており、下部遮蔽体12は乗場敷居8の上面に接している。これにより、ドア本体4の下端部と乗場敷居8との間の隙間は遮蔽されている。
【0018】
この状態から、戸開動作が開始されると、可動ローラ10は高位置ガイド面9bに乗り上げ、高位置ガイド面9b上を転動される。このため、戸開動作中及び戸開状態のときには、下部遮蔽体12が乗場敷居8から開離している。
【0019】
戸開状態から戸閉動作が開始されると、可動ローラ10は高位置ガイド面9b上を転動される。そして、ドア本体4が完全戸閉位置に達すると同時に、可動ローラ10は段部9cの角部を中心に回転移動して低位置ガイド面9a上に落とし込まれる。これにより、下部遮蔽体12も乗場敷居8に当接するまで降下される。従って、戸閉動作中も、下部遮蔽体12は乗場敷居8から開離している。
【0020】
このような乗場ドア装置では、戸閉状態のときには下部遮蔽体12によりドア本体4の下端部と乗場敷居8との間の隙間が遮蔽され、その他のときには下部遮蔽体12が乗場敷居8から開離するので、ドア本体4の開閉動作性能を維持しつつ、戸閉状態でドア本体4の下端部の隙間をより確実に遮蔽することができる。従って、遮煙性及び遮音性を向上させることができる。また、遮光性を向上させることもできる。
【0021】
また、下部遮蔽体12は、小形軽量に構成できるので、下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接する際の騒音を低レベルに抑制できる。
さらに、下部遮蔽体12の乗場敷居8との接触面を弾性体で構成したので、下部遮蔽体12が乗場敷居8に当接する際の騒音をさらに低減できるとともに、遮煙性をさらに向上させることができる。
【0022】
なお、可動ローラ10の外周部及び低位置ガイド面9aの少なくともいずれか一方に緩衝材を設けてもよく、これにより可動ローラ10が低位置ガイド面9a上に落ちる際の騒音を低減することができる。
また、接続ロッド14は、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間の間隔を調整可能に構成するのが望ましい。
【0023】
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。実施の形態2では、ガイドレール9の段部9cの角部に、R形状の丸みが付けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0024】
このように、段部9cの角部に丸みを付けることにより、高位置ガイド面9bと低位置ガイド面9aとの間での可動ローラ10の移動が滑らかになり、可動ローラ10が段部9cを昇降するときの衝撃が緩和される。これにより、騒音をさらに低減できるとともに、可動ローラ10の長寿命化を図ることができる。
【0025】
なお、実施の形態2では、段部9cの角部に丸みを付けたが、C面取り加工を施すことにより角部に傾斜面を設けてもよく、これによっても可動ローラ10の移動を滑らかにすることができる。
【0026】
実施の形態3.
次に、図5はこの発明の実施の形態3によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。図において、高位置ガイド面9bは、戸閉方向へ向けて低くなるように傾斜している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0027】
このような乗場ドア装置では、下部遮蔽体12及び接続ロッド14の自重により可動ローラ10を戸閉方向へ転動させようとする力が発生する。これにより、戸閉動作中に可動ローラ10の転がり抵抗によって発生する走行抵抗を相殺し、戸閉動作をスムーズに行わせることができる。また、この力を乗場の戸の閉鎖力として利用することも可能である。
【0028】
実施の形態4.
次に、図6はこの発明の実施の形態4によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。図において、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、下部遮蔽体12を可動ローラ10とともにドア本体4に対して上下動させる接続手段としての接続ロッド15が接続されている。接続ロッド15は、ドア本体4の上下方向の中央部でドア本体4の幅方向の中央部を避けるように屈曲して配置されている。具体的には、接続ロッド15の中間部は、ドアパネル5の戸閉側端部に沿うように配置されている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0029】
このように、屈曲形状を有する接続ロッド15を用いることにより、ドア本体4の中央部にガラス窓を配置したり、補強部材を配置したりすることができ、接続ロッド15が邪魔になることがない。
【0030】
実施の形態5.
次に、図7はこの発明の実施の形態5によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。図において、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間には、下部遮蔽体12を可動ローラ10とともにドア本体4に対して上下動させる接続手段としての接続ロープ16が接続されている。
【0031】
接続ロープ16は、ドア本体4の上下方向の中央部でドア本体4の幅方向の中央部を避けるように屈曲して配置されている。具体的には、接続ロープ16の中間部は、ドアパネル5の戸閉側端部に沿うように配置されている。ドア本体4の背部には、接続ロープ16を屈曲配置するための回転自在の複数のガイドローラ17a〜17dが設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0032】
このように、接続手段として接続ロープ16を用いることにより、可動ローラ10と下部遮蔽体12との間の間隔調整が容易であり、ドア本体4の据付誤差等に容易に対応することができる。また、乗場の戸の重量化を抑制することができる。さらに、接続ロープ16を屈曲配置したことにより、ドア本体4の中央部にガラス窓を配置したり、補強部材を配置したりすることができ、接続ロープ16が邪魔になることがない。
【0033】
なお、上記の例では中央開き式のドア装置を示したが、片開き式のドア装置にもこの発明は適用できる。また、ドア本体の枚数も2枚に限定されない。
また、上記の例では、乗場ドア装置について示したが、かごドア装置にもこの発明は適用でき、かご室内と外部との間の遮光性及び遮煙性を向上させることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のエレベータのドア装置は、出入口の上部にガイドレールを設け、ドア本体の開閉動作時にガイドレールに沿って転動される可動ローラを、ドア本体に上下動可能に設け、下部遮蔽体を可動ローラとともにドア本体に対して上下動させる接続手段を可動ローラと下部遮蔽体との間に接続し、ガイドレールは、戸閉状態のときに下部遮蔽体が出入口の床部に当接し、ドア本体の開閉動作中は床部から開離するように構成したので、ドア本体の開閉動作性能を維持しつつ、戸閉状態でドア本体の下端部の隙間をより確実に遮蔽することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータの乗場ドア装置の開閉動作中の状態を示す背面図である。
【図2】図1の乗場ドア装置の戸閉状態を示す背面図である。
【図3】図2の要部を示す拡大図である。
【図4】この発明の実施の形態2によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【図5】この発明の実施の形態3によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【図6】この発明の実施の形態4によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【図7】この発明の実施の形態5によるエレベータの乗場ドア装置を示す背面図である。
【符号の説明】
1 乗場出入口、4 ドア本体、9 ガイドレール、9a 低位置ガイド面、9b 高位置ガイド面、9c 段部、10 可動ローラ、12 下部遮蔽体、14 接続ロッド(接続手段)。
Claims (5)
- 出入口を開閉するドア本体、
上記ドア本体の下端部に上下動可能に設けられている下部遮蔽体、
上記出入口の上部に設けられているガイドレール、
上記ドア本体に上下動可能に設けられ、上記ドア本体の開閉動作時に上記ガイドレールに沿って転動される可動ローラ、及び
上記可動ローラと上記下部遮蔽体との間に接続され、上記下部遮蔽体を上記可動ローラとともに上記ドア本体に対して上下動させる接続手段を備え、上記ガイドレールは、戸閉状態のときに上記下部遮蔽体が上記出入口の床部に当接し、上記ドア本体の開閉動作中は上記床部から開離するように構成されていることを特徴とするエレベータのドア装置。 - 上記ガイドレールは、戸閉状態のときに上記可動ローラが接する低位置ガイド面と、上記低位置ガイド面の戸袋側に隣接し、上記低位置ガイド面よりも高い位置に設けられる高位置ガイド面とを有し、上記低位置ガイド面と上記高位置ガイド面との間には段部が設けられており、上記段部の角部には、丸みが付けられていることを特徴とする請求項1記載のエレベータのドア装置。
- 上記ガイドレールは、戸閉状態のときに上記可動ローラが接する低位置ガイド面と、上記低位置ガイド面の戸袋側に隣接し、上記低位置ガイド面よりも高い位置に設けられる高位置ガイド面とを有し、上記高位置ガイド面は、戸閉方向へ向けて低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータのドア装置。
- 上記接続手段は、上記ドア本体の上下方向の中央部で上記ドア本体の幅方向の中央部を避けるように屈曲して配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエレベータのドア装置。
- 上記接続手段は、接続ロープであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエレベータのドア装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007045575A (ja) * | 2005-08-10 | 2007-02-22 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | エレベータの乗場ドア遮煙装置 |
WO2021038828A1 (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | 株式会社日立製作所 | エレベータ装置の乗りかご |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003187238A patent/JP2005022768A/ja not_active Withdrawn
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