JP2005021891A - ガス精製方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 各種ガス中に含まれる一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素、酸素等の微量不純物を選択的にppmレベル以下まで吸着除去して超高純度のガスを得ることができる吸着剤を使用したガス精製方法及び装置を提供する。
【解決手段】 一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素及び酸素の少なくとも1種を微量不純物として含む精製対象ガスを、銅イオン交換したZSM−5型ゼオライトからなる吸着剤に常温で接触させて前記微量不純物を前記精製対象ガス中から1ppm以下にまで除去することにより、精製対象ガスの純度を99.9999容量%以上にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガス精製方法及び装置に関し、詳しくは、精製対象ガスである高純度ガス中に含まれる一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素、酸素等の微量不純物を選択的吸着剤により吸着除去して超高純度のガスを得るためのガス精製方法及び装置に関する。
ヘリウム、アルゴン、クリプトン、キセノンあるいは窒素等の不活性ガス、その他各種のガスが、エレクトロニクス産業において広く使用されている。このようなエレクトロニクス分野で使用される不活性ガス等は、半導体の製造プロセス自体で使用するものと、あらゆる工程でパージあるいは希釈用のガスとして使用する一般用途のものとがあり、それぞれで必要とされる純度のレベルは大きく異なるが、少なくとも99.999%以上は必要とされる。
特に、半導体製造プロセスで使用されるガスは、純度に対する要求が厳しく、各不純物量ともppbレベルであることが要求されている。半導体製造プロセスで使用されるガス中の不純物として除去すべきとされるガスは、酸素、二酸化炭素、水、一酸化炭素、水素あるいは炭化水素類等である。また、希ガス類にあっては、先に挙げた不純物に加えて窒素も除去対象となる。
一方、ガス吸着分離の分野において、Ca−A型、Na−X、Ca−X型等のゼオライトは、一般に窒素及び一酸化炭素を比較的よく吸着することが知られており、実用に供されている。しかし、これらのゼオライトの吸着等温線は、低圧領域においては略直線であり、極めて低い濃度の窒素や一酸化炭素に対する吸着量が小さいため、ppmレベルでの精製に供することは事実上不可能だった。
また、特開昭60−156548号公報には、シリカ対アルミナ比が19以下で、かつ、銅イオンを含むZSM−5型ゼオライトを使用し、比較的高い濃度の一酸化炭素を含むガスから一酸化炭素を回収する方法が開示されている。この方法は、比較的高濃度に一酸化炭素を含むガスから一酸化炭素を分離回収する際に、一酸化炭素のみに選択性を示し、かつ、吸着容量の大きい吸着剤に関するものであって、捕捉方法に関する詳しい説明が無く、基本的に、ガス中に微量不純物として存在する一酸化炭素を除去する可能性を示唆するものではない。
さらに、特開昭61−18431号公報には、シリカ対アルミナ比が10以下のY型、A型又はX型ゼオライトに1価の銅又は銀あるいはその両方を担持させた吸着剤により、窒素と比較的高濃度の一酸化炭素とを含む混合ガスから一酸化炭素を吸着分離する技術が開示されている。前記公報記載の実施例に示された原料ガス中の一酸化炭素は、比較的高い濃度範囲であって、ppmレベルでの除去については触れられていないし、ZSM−5を基本吸着剤とすることについては何の示唆もない。
また、特開平3−65242号公報には、銅−ゼオライト触媒の製法として、シリカ対アルミナ比が5〜1000のゼオライトに銅をイオン交換により担持させて乾燥した後、該ゼオライトを容積比で0.05〜0.5%の水素を添加した不活性ガス気流中で熱処理することが開示されている。ここで使用するゼオライトは、ZSM−5ゼオライトが最も好ましいとされているが、浄化結果として示されているものは、モデルガス中の一酸化炭素濃度が0.11容積%に対して浄化率は50〜75%であって、ppmレベルの精製ではなく、しかも、窒素等の除去には触れていない。
このように、従来の吸着技術では、ガス中に微量に含まれる一酸化炭素、窒素、一酸化二窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素、酸素等の不純物を同時に除去することが困難であり、特に、不純物の除去のレベルをppmレベルの極微量とすることができないという問題があった。
そこで本発明は、各種ガス中に含まれる一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素、酸素等の微量不純物を選択的にppmレベル以下まで吸着除去して超高純度のガスを得ることができる吸着剤を使用したガス精製方法及び装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のガス精製方法は、一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素及び酸素の少なくとも1種を微量不純物として含む精製対象ガスを、銅イオン交換したZSM−5型ゼオライトからなる吸着剤に常温で接触させて前記微量不純物を前記精製対象ガス中から1ppm以下にまで除去することにより、精製対象ガスの純度を99.9999容量%以上とすることを特徴としている。
また、前記微量不純物除去対象となるガス(精製対象ガス)は、例えば、前述のようなエレクトロニクス分野で使用される不活性ガスをはじめとする各種のガスであって、代表的なものとして、各種の希ガス、水素、酸素、二酸化炭素、炭化水素、水素の一部又は全部をハロゲン置換した炭化水素、六フッ化硫黄等を挙げることができる。
本発明で使用する前記吸着剤は、ZSM−5型ゼオライト(以下、ZSM−5と記載するときがある)のナトリウムイオン等を銅イオン交換したゼオライトである。なお、以下の説明において、この銅イオン交換したゼオライトを、「Cu−ZSM−5」と記載することがある。銅イオン交換する前の原料となるZSM−5型ゼオライトは、市販の材料を使用することができるが、シリカ対アルミナ比が5〜50であることが望ましい。ZSM−5におけるシリカ対アルミナ比が50を超えると銅イオン交換量が少なくなり、微量不純物の吸着量が減少してしまう。また、シリカ対アルミナ比が5未満のZSM−5は、入手困難である。
Cu−ZSM−5における銅イオン交換率は、それぞれのゼオライトのイオン交換可能な量の少なくとも40%以上であるあることが好ましい。これは、イオン交換された銅イオンが窒素及び一酸化炭素等の特異的吸着の要因となるからであり、銅イオン交換率が少なすぎると特異的吸着性能が発現しなくなってしまう。
ZSM−5中に含まれるナトリウムを銅にイオン交換する方法は、特に限定されるものではなく、従来から行われている周知の方法を採用することができる。例えば、銅の可溶性塩(硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩酸塩等)の水溶液にZSM−5を浸漬することによってナトリウムを銅にイオン交換することができる。この場合、銅塩の濃度、浸漬時間、浸漬温度、浸漬回数等を選択することによって銅イオン交換量を所望の量に調節することができる。
イオン交換した後は、水を用いて洗浄し、乾燥後に適当な温度で焼成することによって使用可能な状態となる。このときの乾燥温度は100℃程度が適当であり、焼成温度は、窒素ガス雰囲気下で350℃以上、特に、500〜800℃が適当である。この吸着剤の特異的吸着性能は、1価の銅イオンの存在によって発現すると考えられるので、500℃未満の焼成温度では2価から1価への変化が不十分で、十分な吸着性能を発現させることが困難であり、逆に800℃以上の温度では、ゼオライトの構造自体が破壊される可能性がある。
銅イオン交換したゼオライト中に含まれる銅イオンの量は、任意の方法で測定できるが、例えば、ICP発光分析法(誘導電荷発光分析法)により測定することができる。なお、イオン交換率は、1個の銅イオンが2個のナトリウムイオンと交換するという仮定から求めている。すなわち、イオン交換時点では、銅イオンは2価として存在すると仮定している。実際には、1価の銅イオンも存在するため、計算値として100%以上の交換率が得られることがあり、全ての銅イオンが1価として存在する場合が上限であり、そのときの計算上のイオン交換率は200%となる。
このようなCu−ZSM−5を微量不純物の吸着剤として使用することにより、例えば、希ガス、酸素、水素、二酸化炭素、炭化水素、六フッ化硫黄といったガス中に微量に存在する不純物、例えば、一酸化炭素、窒素、一酸化二窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素、酸素を効率よく吸着除去して前記ガスを精製することができ、精製後のガス中に含まれる不純物量を1ppm以下、すなわち、純度を99.9999容量%以上にすることができる。
ガスの精製処理は、前記吸着剤を充填した吸着筒に精製対象ガスを流通させて該ガスと吸着剤とを接触させればよい。両者を接触させるときの温度は、常温、例えば10〜40℃の範囲でよく、特に冷却したりする必要はほとんどない。また、前記微量不純物を吸着した吸着剤は、適当な温度に加熱することにより、微量不純物を脱着させて吸着剤を再生することができる。したがって、相対的に低い温度で行う微量不純物の吸着工程と、相対的に高い温度で行う脱着工程(再生工程)とを交互に繰り返すことにより、吸着剤を繰り返して使用することができる。
このため、本発明のガス精製装置は、一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素及び酸素の少なくとも1種を微量不純物として含む精製対象ガスから前記微量不純物を1ppm以下にまで吸着除去して精製対象ガスの純度を99.9999容量%以上にするためのガス精製装置であって、前記微量不純物を吸着除去する吸着剤として銅イオン交換したZSM−5型ゼオライトを充填した吸着筒を複数基設置するとともに、常温で行う吸着工程と、常温より高い温度で行う脱着工程とを前記複数の吸着筒で交互に繰り返すことにより、前記精製対象ガス中の微量不純物を連続的に吸着除去するように構成したことを特徴としている。
以上説明したように、本発明によれば、ガス中の微量不純物成分を選択的に吸着除去することができるので、不純物として除去されるべき微量の不純物成分、例えば一酸化炭素、窒素、酸素等の単成分又はこれらの複数成分を同時に吸着除去することができ、これらの不純物成分を含む高純度のガス、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン等の希ガスをはじめとして、酸素、水素、二酸化炭素、炭化水素ガス、炭化水素ガスの一部又は全部をハロゲンで置換したガス、六フッ化硫黄等を極めて高い純度で得ることができる。
本発明のガス精製方法に使用するガス精製装置の一例を図1の概略系統図により説明すると、吸着剤(Cu−ZSM−5)を充填した吸着筒10a,10bを複数基設置するとともに、精製対象ガス用配管11,12と吸着剤再生ガス用配管13,14とをそれぞれ接続したもので、これらの配管にそれぞれ設けた遮断弁を所定の順序で開閉し、精製対象となるガスを常温に保たれた吸着筒に導入する吸着工程と、再生ガス加熱器15で加熱した再生ガスを吸着筒に流通させながら常温より高い温度で行う脱着工程とを複数の吸着筒10a,10bで交互に繰り返すことにより、希ガス、酸素、水素、二酸化炭素、炭化水素及び六フッ化硫黄の少なくともいずれか1種を主成分とする精製対象ガス中の一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素及び酸素等の微量不純物を1ppm以下にまで吸着除去して精製対象ガスの純度を連続的に吸着除去して精製対象ガスの純度を99.9999容量%以上にするようにしたものである。
実施例1
シリカ対アルミナ比(Si/Al比)が11.9のナトリウム型ZSM−5ゼオライト(Na−ZSM−5)を、0.01モル濃度の酢酸銅溶液中に浸漬して90℃で1時間のイオン交換を行った。異なったイオン交換レベルのサンプルを得るため、この操作を数回繰り返すことにより、イオン交換率が0%,36%,83%,121%,147%の5種類を調製した。ZSM−5にイオン交換された銅の量は、ICP発光分析により測定した。
吸着剤の評価として、定容法により吸着等温線の測定を行った。測定条件は、使用吸着剤量約0.5g、吸着温度25℃とし、吸着測定前に吸着剤の前処理として600℃での真空加熱処理を行った。表1に、Cu−ZSM−5の銅イオン交換率と、吸着温度25℃、平衡圧力10Paにおける一酸化炭素及び窒素の平衡吸着量との関係を示す。
Figure 2005021891
実施例2
シリカ対アルミナ比の異なる4種類のZSM−5ゼオライトに、実施例1と同じ銅イオン交換操作を施し、銅イオン交換率が概ね120%のCu−ZSM−5を得た。吸着剤の評価として、実施例1と同様の方法で一酸化炭素及び窒素の吸着量をそれぞれ測定した。表2に、Cu−ZSM−5のシリカ対アルミナ比と、吸着温度25℃、平衡圧力10Paにおける一酸化炭素及び窒素の平衡吸着量との関係を示す。
Figure 2005021891
実施例3
吸着剤としてCuイオン交換率120%、シリカ対アルミナ比19.5のCu−ZSM−5を選択し、真空下での焼成温度が窒素吸着に与える影響を調べた。吸着剤の評価は、実施例1と同様の方法で窒素の吸着量を測定した。表3にCu−ZSM−5の初期焼成温度と、吸着温度25℃、平衡圧力10Paにおける窒素平衡吸着量との関係を示す。
Figure 2005021891
実施例4
本発明に使用する吸着剤と、従来の吸着剤(比較例)とにおける一酸化炭素及び窒素の吸着量を比較した。本発明の吸着剤には、シリカ対アルミナ比が19.5で、銅イオン交換率が120%のCu−ZSM−5を選び、比較例としては、一酸化炭素及び窒素の吸着量が多いとされるCa−X型を選定した。各吸着剤の評価は、実施例1と同様の方法で一酸化炭素及び窒素の吸着量をそれぞれ測定した。吸着測定前の吸着剤の前処理として、Cu−ZSM−5は700℃で真空加熱処理を、Ca−Xは、剤の安定上の理由から350℃で真空加熱処理をそれぞれ行った。図2にCu−ZSM−5及びCa−Xへの一酸化炭素と窒素との吸着等温線を示すとともに、表4に各剤の吸着温度25℃、平衡圧力10Paにおける一酸化炭素及び窒素の平衡吸着量の関係を示す。
Figure 2005021891
実施例5
吸着剤としてシリカ対アルミナ比19.5、Cuイオン交換率120%のCu−ZSM−5を選択し、実施例1と同様の方法で一酸化炭素、窒素、一酸化二窒素、二酸化炭素、メタン、水素、酸素、クリプトン、CF及びアルゴンの吸着等温線の測定を行った。吸着測定前に吸着剤の前処理として700℃で真空加熱処理を行った。図3及び図4に、Cu−ZSM−5への各ガスの吸着等温線を示すとともに、表5に吸着温度25℃、平衡圧力10Paにおける各ガス種の平衡吸着量の関係を示す。
Figure 2005021891
図3及び図4から明らかなように、Cu−ZSM−5で吸着除去しようとする一酸化炭素、窒素、一酸化二窒素及び酸素は、化学吸着的なラングミュア型吸着等温線を示している。一方、高純度に精製しようとするアルゴン、クリプトン等の希ガス類やCF4は、物理吸着を示す典型的なヘンリー型吸着等温線を示しており、これらのガスは、吸着剤表面とは特異的相互作用を持たないことがわかる。これらのことから、Cu−ZSM−5に対して物理吸着性を有するガス中に存在する化学吸着性を有するガスを容易に除去できることがわかる。
さらに、吸着等温線から、各ガスのCu−ZSM−5への吸着力の強さ、即ち除去されやすさは、一酸化炭素>酸素>>一酸化二窒素、窒素>二酸化炭素、メタン、水素>>クリプトン、CF4、アルゴンと推測され、同じ性質を示す二酸化炭素、炭化水素(メタン)、水素は、Cu−ZSM−5を吸着剤として用いることにより、これらのガス中から一酸化炭素、窒素、一酸化二窒素及び酸素を除去することが可能であり、逆に希ガス中からCu−ZSM−5を用いてこれらのガスを吸着除去することも可能であることがわかる。
実施例6
100gの剤を焼成するため、直径40mm、高さ500mmのステンレス容器中にCu−ZSM−5を投入し、焼成雰囲気(窒素又は空気)による吸着剤の初期活性化方法を検討した。本発明による吸着剤として、シリカ対アルミナ比19.5、Cuイオン交換率120%のCu−ZSM−5を選び、800℃で加熱処理を行った。吸着剤の焼成後に、実施例1と同様の方法で窒素の吸着量を測定した。表6にCu−ZSM−5の焼成雰囲気と平衡圧力10Paにおける窒素吸着量との関係を示す。
Figure 2005021891
実施例7
破過したCu−ZSM−5の再生後の吸着能力を確認するための実験を行った。まず、アルゴン中に微量窒素を含んだガスを使用してCu−ZSM−5を一旦破過させた。すなわち、吸着筒として、内径20mm、長さ500mmのカラムを使用し、シリカ対アルミナ比19.5、Cuイオン交換率120%のCu−ZSM−5を69.0g充填した。測定ガスとして、アルゴン中に窒素512ppmを含むガスを使用し、これを25℃、0.19MPa、3.0L/minで吸着筒に流し、吸着筒出口における窒素の濃度変化を測定した。窒素濃度の測定は放電発光分光法で行い、破過時間は、出口濃度が入口濃度に対して5%に到達した時点とした。このときの経過時間と吸着筒出口窒素濃度との関係を図5に示す。
次に、上記操作で破過した剤を用いて再生実験を2度行った。すなわち、破過した剤を吸着筒外部から350℃で加熱再生し、その後、上記操作の場合と同じ条件で破過実験を2回繰り返した。実験の結果、350℃で再生した吸着剤の窒素破過時間は、再生1回目が88分、再生2回目が90分であり、上記操作での結果と略同じ時間となった。
実施例8
実験温度を40℃とした以外は実施例7と同じ条件で破過実験を行った。実験の結果、窒素の破過時間は82分であり、この剤の破過時間が実験温度には大きく影響されないことがわかった。
実施例9
測定ガス中の窒素濃度を99ppm、流速を0.51L/minとし、その他は実施例7と同じ条件で破過実験を行った。実験の結果、窒素の破過時間は35.8時間となった。
実施例10
クリプトン中に微量窒素を含んだガスを使用してCu−ZSM−5の破過実験を行った。吸着筒には、内径20mm、長さ500mmのカラムを使用し、シリカ対アルミナ比19.5、Cuイオン交換率120%のCu−ZSM−5を87.4g充填した。 測定ガスとして、クリプトン中に窒素約79.8ppmを含むガスを使用し、これを25℃、0.35MPa、1.1L/minで吸着筒に流し、吸着筒出口における窒素の濃度変化を測定した。窒素濃度の測定は放電発光分光法で行い、破過時間は、出口濃度が入口濃度に対して2.5%に到達した時点とした。実験の結果、窒素の破過時間は35.1時間となった。
実施例11
アルゴン中に微量窒素を含んだガスを使用してCu−ZSM−5の破過実験を行った。吸着筒には、内径20mm、長さ500mmのカラムを使用し、シリカ対アルミナ比19.5、Cuイオン交換率120%のCu−ZSM−5を87.4g充填した。測定ガスとして、アルゴン中に窒素512ppmを含むガスを使用し、これを25℃、0.15MPa、0.76L/minで吸着筒に流し、吸着筒出口における窒素の濃度変化を測定した。窒素濃度の測定はガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)で行い、破過時間は、出口濃度が1ppmを超えた時点とした。実験の結果、窒素の破過時間は7.9時間となった。また、7.8時間経過時の出口窒素濃度は、検出限界の5ppb以下であり、長時間極めて低い濃度まで窒素を吸着除去していることがわかった。
実施例12
破過したCu−ZSM−5の再生後の吸着能力を確認するための実験を、クリプトン中に微量の窒素及び酸素を含んだガスを使用して行った。すなわち、クリプトン中に微量の窒素及び酸素を含んだガスを使用してCu−ZSM−5を一旦破過させた。吸着筒として、内径20mm、長さ500mmのカラムを使用し、シリカ対アルミナ比19.5、Cuイオン交換率120%のCu−ZSM−5を87.4g充填した。測定ガスとして、クリプトン中に窒素1442ppm及び酸素11ppmを含むガスを使用し、これを25℃、0.15MPa、0.35L/minで吸着筒に流し、吸着筒出口における窒素の濃度変化を測定した。窒素濃度の測定はガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)で行い、破過時間は、窒素の出口濃度が1ppmを超えた時点とした。
この操作の結果、窒素の破過時間は6.2時間となった。また、6.0時間経過時の吸着筒出口における窒素及び酸素の濃度は、ともに検出限界の5ppb以下であり、極めて低い濃度まで不純物ガスを除去していることがわかった。また、2種類の不純物ガスが混在していても、その両方を選択的に吸着除去できることがわかった。
次に、上記操作により破過した剤を用いて再生破過実験を1度行った。すなわち、破過した剤を、吸着筒外部から350℃で加熱再生した後、上記操作の場合と同じ条件で破過実験を行った。実験の結果、350℃で再生した後の吸着剤の窒素破過時間は、6.2時間であり、上述の操作結果と同じとなった。
本発明のガス精製に使用するガス精製装置の一例を示す概略系統図である。 実施例4での実験結果を示すCu−ZSM−5及びCa−Xへの一酸化炭素と窒素との吸着等温線図である。 実施例5での実験結果を示すCu−ZSM−5への各ガスの吸着等温線図である。 実施例5での実験結果を示すCu−ZSM−5への各ガスの吸着等温線図である。 実施例7での実験結果を示す経過時間と吸着筒出口窒素濃度との関係を示す図である。
符号の説明
10a,10b…吸着筒、11,12…精製対象ガス用配管、13,14…吸着剤再生ガス用配管、15…再生ガス加熱器

Claims (3)

  1. 一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素及び酸素の少なくとも1種を微量不純物として含む精製対象ガスを、銅イオン交換したZSM−5型ゼオライトからなる吸着剤に常温で接触させて前記微量不純物を前記精製対象ガス中から1ppm以下にまで除去することにより、精製対象ガスの純度を99.9999容量%以上とすることを特徴とするガス精製方法。
  2. 前記精製対象ガスは、希ガス、酸素、水素、二酸化炭素、炭化水素及び六フッ化硫黄のいずれか1種を主成分とするガスであることを特徴とする請求項1記載のガス精製方法。
  3. 一酸化炭素、窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素及び酸素の少なくとも1種を微量不純物として含む精製対象ガスから前記微量不純物を1ppm以下にまで吸着除去して精製対象ガスの純度を99.9999容量%以上にするためのガス精製装置であって、前記微量不純物を吸着除去する吸着剤として銅イオン交換したZSM−5型ゼオライトを充填した吸着筒を複数基設置するとともに、常温で行う吸着工程と、常温より高い温度で行う脱着工程とを前記複数の吸着筒で交互に繰り返すことにより、前記精製対象ガス中の微量不純物を連続的に吸着除去するように構成したことを特徴とするガス精製装置。
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