JP2005015882A - High-strength cold rolled steel sheet for deep drawing and method for manufacturing the same - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a 340-440 MPa class high strength cold rolled steel sheet for deep drawing having excellent secondary processability and inplane anisotropy of an r value and a method for manufacturing the same. <P>SOLUTION: The method for manufacturing the 340-440 MPa class high strength cold rolled steel sheet for deep drawing, which has a Δr value: -0.15 to 0.30 and an r value (m) ≥1.70 and has the excellent secondary processability and inplane anisotropy of the r value comprises rolling a slab consisting of, by mass %, <0.0040% C, ≤0.70% Si, ≤1.0 to 2.5% Mn, 0.050 to 0.15% P, ≤0.025% S, 0.005 to 0.20% sol.Al, ≤0.010% Ni, 0.005 to 0.020% Ti, 0.005 to 0.030% Nb, and 2 to 30 ppm B at a finishing temperature FT (°C) of 800 to 860°C and coiling it at a coiling temperature CT of 700 to 800°C. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等に供される二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板および製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
自動車等に供される３４０〜４４０Ｍｐａ級の高強度冷延鋼板は、燃費改善等を図る軽量化の目的で、加工性の良い軟質冷延鋼板が使用されていたプレス成形性の厳しい部材に供されることが多い。このような部材は深絞り性が必要で、平均ｒ値（以下ｒ値（ｍ）と記す）の高い高強度冷延鋼板の供給が望まれてきた。
【０００３】
これらに対する従来技術としては、下記特許文献１〜３などがある。これら特許文献１〜３は何れも加工性の優れた鋼板或いは鋼板の製造方法で、加工性の最重要指標はｒ値（ｍ）の高い高強度鋼板である。
【０００４】
【特許文献１】
特公平８−３０２１７号公報
【特許文献２】
特公平８−２６４１２号公報
【特許文献３】
特開２００１−１３１６９５号公報
【０００５】
ところが最近、３４０〜３７０Ｍｐａ級のみならず、３９０〜４４０Ｍｐａ級の高強度鋼板も、自動車のサイドフレームアウターのようなｒ値の面内異方性が少なく、且つｒ値（ｍ）の優れた鋼板特性が必要なパネルにまで適用検討がなされはじめ、面内異方性にも優れた高強度鋼板の供給が待たれている。
【０００６】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、自動車等に供される二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板および製造方法を提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決する鋼板を提供することについて鋭意検討を行い、本発明を完成したものであり、その要旨とするところは下記の通りである。
（１） 質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、 Ｓｉ：≦０．７０％、
Ｍｎ：≦１．０〜２．５％、 Ｐ ：０．０５０〜０．１５％、
Ｓ ：≦０．０２５％、 ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、 Ｔｉ：０．００５〜０．０２０％、
Ｎｂ：０．００５〜０．０３０％、Ｂ ：２〜３０ｐｐｍ
を含有し、残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成で、Δｒ値：−０．１５〜０．３０、平均ｒ値（ｒ値（ｍ））≧１．７０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３９０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板。
【０００８】
（２） 質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、 Ｓｉ：≦０．７０％、
Ｍｎ：≦１．０〜２．５％、 Ｐ ：０．０５０〜０．１５％、
Ｓ ：≦０．０２５％、 ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、 Ｔｉ：０．００５〜０．０２０％、
Ｎｂ：０．００５〜０．０３０％、Ｂ ：２〜３０ｐｐｍ
を含有し、残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成の鋳片を熱間圧延、冷間圧延、焼鈍、調質圧延して高強度冷延鋼板を製造する際に、熱間圧延の仕上げ温度ＦＴ（℃）を８００〜８６０℃、巻き取り温度ＣＴを７００〜８００℃としたことを特徴とする、Δｒ値：−０．１５〜０．３０、平均ｒ値（ｒ値（ｍ））≧１．７０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３９０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板の製造方法。
【０００９】
（３） 質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、 Ｓｉ：≦０．５０％、
Ｍｎ：１．０〜２．０％、 Ｐ ：０．０５０％未満、
Ｓ ：≦０．０２５％、 ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、 Ｔｉ：０．００５〜０．０５０％、
Ｎｂ：≦０．０２５％、 Ｂ ：≦３０ｐｐｍ 、
残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成で、Δｒ値：−０．１５〜０．３０、ｒ値（ｍ）≧１．８０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜３７０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板。
【００１０】
（４） 質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、 Ｓｉ：≦０．５０％、
Ｍｎ：≦１．０〜２．０％、 Ｐ ：０．０５０％未満、
Ｓ ：≦０．０２５％、 ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、 Ｔｉ：０．００５〜０．０５０％、
Ｎｂ：≦０．０２５％、 Ｂ ：≦３０ｐｐｍ 、
残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成の鋳片を熱間圧延、冷間圧延、焼鈍、調質圧延して高強度冷延鋼板を製造する際に、熱間圧延の仕上げ温度ＦＴ（℃）を８００〜８６０℃、巻き取り温度ＣＴを７００〜８００℃としたことを特徴とするΔｒ値：−０．１５〜０．３０、ｒ値（ｍ）≧１．８０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜３７０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板の製造方法。
【００１１】
以下に本発明について詳細に述べる。
先ず、本発明者らは、自動車大外板パネルのサイドフレームアウターに要求される鋼板特性は何かを検討し、ドアーが納まる部位の四隅部分は厳しい伸びフランジ性と深絞り性が要求され、且つそれらは４５゜方向の特性値であることを見いだした。又、サイドフレームアウターのドアーヒンジ取付部も厳しい深絞り性が要求され、圧延方向（Ｌ）のｒ値の高いことも合わせて必要であることも明らかとなった。
則ち、本発明が狙いとする自動車大外板パネルのサイドフレームアウター等に要求される鋼板特性は、単にｒ値（ｍ）が優れたものであるのみではなく、ｒ値の面内異方性も少ないことが重要な指標である。
【００１２】
次に本発明者等は、Ｓｉ，Ｍｎ，Ｐで強化した３４０〜４４０級の高強度鋼板について、Ｃ含有量を０．００１５％から、従来技術の特許文献３のようなＣ含有量が高い組成範囲の組成で、Ｔｉ，Ｎｂの添加量を変えた組成の鋼を真空溶解し、従来法の特許文献１〜３で行われている通常の熱延条件で熱延を行い、冷間圧延、連続焼鈍、調質圧延を行い、ｒ値（ｍ）とΔｒ値を調査し、ｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜３９０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板の製造方法について種々検討し、以下の４点の結果が得られた。
【００１３】
１）Ｃ含有量については、従来技術の特許文献３のように例えばＣ：０．００８０％と高いと、ｒ値（ｍ）は良好なものが得られる組成のものもあるが、ｒ値（Ｌ）｛Ｌ方向のｒ値｝が低くΔｒ値が大きくマイナスになり、本発明の狙いとする鋼板には適しておらず、Ｃ含有量は０．００４０％未満が必要なこと、そしてその原因は、ｒ値（ｍ）を向上させるにはＴｉ，Ｎｂを添加しＣを固定する必要があるが、Ｃ含有量が多いとＴｉＣ，ＮｂＣ等の析出物が多くなり過ぎ、その影響でｒ値（Ｌ）が低くなると考えられる。
【００１４】
２）Ｐ：０．０５０〜０．１５％含む鋼におけるＴｉ添加量及び熱延の巻き取り温度は、ｒ値（ｍ）を向上させるには高温巻き取りが必要であり、Ｔｉが多すぎるとＴｉＰが析出しｒ値（ｍ）が低下するので、Ｔｉ添加量を０．００５〜０．０２０％にする必要があり、好ましくは約０．００７〜０．０１２％にするのがよいこと。
【００１５】
３）Ｐ：０．０５０％未満の鋼におけるＴｉ添加量及び熱延の巻き取り温度は、ｒ値（ｍ）を向上させるには高温巻き取りが必要であり、Ｔｉがあまり多すぎるとＴｉＰが析出しｒ値が低下するので、Ｔｉ添加量は０．００５〜０．０５０％にする必要があること。
【００１６】
４）Ｎｂ添加量は、Ｔｉで固定できずに残存するフリーＣをＮｂＣとして固定し、固溶Ｃによるｒ値の低下を回避するために添加する必要があり、Ｐが多く添加する鋼ではＴｉ添加量を制限する必要があるため、Ｎｂ添加量を０．００５〜０．０３０％にしなければならない。又、Ｐ添加量が少なくＴｉを多く添加できる本願請求項３，４の鋼の場合は、Ｎｂは０．０２５％以下の範囲とすれば良好なｒ値（ｍ）が得られること、である。
【００１７】
しかし、連続焼鈍での炉内通板時の「板絞り」というトラブル発生の危険性がない８３０℃以下の焼鈍温度では、再結晶粒の粒成長性が充分でなく、本発明鋼が目標とするｒ値（ｍ）並びにΔｒ値が得られないことが明らかとなった。
【００１８】
そこで本発明者等は、熱延条件について、スラフブ加熱温度、熱延仕上げ温度、ＲＯＴ冷却条件、巻き取り条件について、そのあるべき条件を詳細に検討した結果、図１に示すように仕上げ温度ＦＴを８００〜８６０℃と、従来行われていない極めて低い温度に規制することで、優れたｒ値（ｍ）が得られ、同時にΔｒ値：−０．１５〜０．３０と、優れたｒ値の面内異方性も得られることを見いだすことができた。
【００１９】
本発明者等は、なぜＦＴを極低温にすることで、優れたｒ値（ｍ）とΔｒ値：−０．１５〜０．３０が得られるかについて詳細に検討した結果、通常行われているＦＴが約９００〜９４０℃の熱延板組織は、結晶粒組織が大きく且つ焼入れ組織のような組織であるが、本願のＦＴを８００〜９６０℃と極めて低くした熱延板の組織は、極めて微細で且つ歪みのないきれいなフエライト粒を呈しており、この熱延板の微細なファインフェライト粒が焼鈍時に面内異方性の少ない（１１１）再結晶粒を多く生成させ、優れたｒ値（ｍ）とΔｒ値：−０．１５〜０．３０の鋼板を生み出したものと思われる。
【００２０】
尚、本発明のようなＭｎを多く含有する高強度鋼板の熱延仕上げ温度は、例えば特許文献１は、Ｍｎ含有量を１．５〜２．７％、１．５〜２．７％と本願より多く添加した鋼の発明で、且つその明細書の段落［００１０］に、「Ｍｎ：Ｍｎは……Ｓｉ，Ｐとは異なり鋼のγ→α変態点を低下させるオーステナイト形成元素である。鋼板のｍｅａｎ−ｒ値を向上させるためには、その製造工程のうちの熱延段階において、熱延板のフェライト結晶粒を微細にすることがよく知られている。一般に、熱延の仕上げ圧延においては、オーステナイト領域で圧延を終了し、続いてランアウトテーブル上で冷却し、適切な温度で巻き取り、そのまま冷却して熱延を終了する。この際、仕上げ圧延終了から巻き取りまでの間、γ→α変態とともに再結晶反応が進行し、巻き取り後５００〜６００℃まで冷却する間に、フェライト粒の粒成長が進行する。従って、熱延板のフェライト粒度を微細にするためには、γ→α変態を低温にすることにより、フェライト粒成長する温度領域を縮めることが有効……。」とし、Ｍｎ添加によるＡｒ３ 低減作用を前述のように、「γ→α変態を低温にすることにより、フェライト粒成長する温度領域を縮めること」のみに着想し、本発明のように「熱延仕上げ温度そのものを低下させ、γ粒そのものを細粒化させる」という、Ｍｎ添加と熱延仕上げ温度を低下させることによる連動複合作用効果を活用した発明ではない。
【００２１】
このことは、上記特許文献１の実施例に記載されている仕上げ温度が、「実施例１では９１０℃、実施例２では８９０〜９２０℃、実施例３では８９０〜９２０℃」であることからも明らかである。又、特許文献２の場合も同様である。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の構成条件を詳細に説明する。まず、成分含有量（質量％）について説明する。
Ｃは、０．００４０％以上では、ＴｉＣ系或いはＮｂＣ系析出物が多くなり過ぎ、Δｒ値が劣化するのみならず、焼鈍時の粒成長性も阻害し、ｒ値（ｍ）も充分でなくなるので、０．００４０％未満にする必要がある。
【００２３】
Ｓｉは、鋼板強度を強化する元素であるので必要に応じ添加すればよいが、多くなると溶融Ｚｎメッキに適用したときにメッキ密着性を阻害したり、熱延後の酸洗時或いは連続端で見圧延時のフラッシュバット溶接不良の原因になるので、０．７０％以下にするのがよい。
【００２４】
Ｍｎは、鋼板強度を強化する元素であり、且つＡｒ３ 点を低下させる元素で、その作用効果を活用し、ＦＴを低下させることで、熱延板の粒径を微細で且つファインなフェライト粒にするための不可欠な元素で、１．０％以上添加する必要がある。尚、２．５％超になると合金コストが高くなりすぎるので、２．５％以下にするのがよい。
【００２５】
Ｐは、合金コストをあまり高くせずに鋼板の強度を上げることができるので、有効に活用すべきであるが、多くなりすぎると二次加工性を劣化させたり、Ｔｉ量が比較的多く添加した鋼ではＴｉＰによるｒ値（ｍ）の低下を招くので、３９０〜４４０Ｍｐａ級鋼板では０．０５０〜０．１５％に規制し、３４０〜３７０Ｍｐａ級では０．０５０％未満に規制するのがよい。
【００２６】
Ｓは、熱間圧延時の脆性を阻害し、熱延鋼帯に耳荒れを生じさせるので、０．０２５％以下に規制する必要がある。
【００２７】
ｓｏｌ．Ａｌは、鋳片を造るときに良好な表面品位を得るために必要な元素で、０．００５％以上含有させる必要があり、また、０．２０％超ではこの効果が飽和しコストが高くなるばかりでなく、固溶強化により硬質化しすぎるという弊害も生じるようになるので、０．２０％以下に規制する必要がある。
【００２８】
Ｎは、本発明の組成ではＴｉやＡｌ或いはＮｂと結びついてＮによる材質の時効劣化等の弊害を防止できるのであるが、多くなりすぎると弊害が生じるようになるので、０．０１００％以下に規制する必要がある。
【００２９】
Ｂは、二加工性を改善する元素であり、用途及びＰ添加量に応じ必要量添加すればよい。Ｐを０．０５０〜０．１５％添加する請求項１，２の場合は、２〜３０ｐｐｍ 添加する必要がある。又、Ｐが０．０５０％未満の請求項３，４の場合では、ｂの添加量は必要に応じ３０ｐｐｍ 以下とすればよい。
【００３０】
Ｔｉは、ＮをＴｉＮとして固定し、Ｎの無害化とＣの一部或いは全部をＴｉＣ系の析出物として無害化することで、冷延鋼板のｒ値（ｍ）を向上させる元素であるので、少なくとも０．００５％以上添加する必要がある。なお上限は、Ｐが多い場合はＴｉＰを析出し、ｒ値（ｍ）を低下させるので、Ｐ添加量の多い請求項１，２の場合は０．０２０％以下に、Ｐ添加量が低い請求項３，４の場合は０．０５０％以下にする必要がある。
【００３１】
Ｎｂは、Ｔｉで固定されずに残ったフリーＣをＮｂＣとして固定し、Ｃを無害化することで、冷延鋼板のｒ値（ｍ）を向上させる元素であるので、Ｔｉ量の上限が０．０２０％である請求項１，２では、少なくとも０．００５％以上０．０３０％以下の範囲で添加する必要がある。一方、Ｔｉ量を多量に添加する請求項３，４では、０．０２５％以下の範囲で添加すればよい。なお焼鈍温度が高いと、Ｎｂ添加量は多いほどｒ値が良好になるが、多すぎるとｒ値（ｍ）が良好になる焼鈍温度が高くなり過ぎ、連続焼鈍炉の通板時に板絞りが発生するようになるので、上記のように上限内にする必要がある。
【００３２】
そして、残部がＦｅおよび不可避元素からなる鋼組成でなければならない。なお、スクラップのリサイクルなどで混入するＣｕ，Ｎｉ，Ｃｒ，Ｓｎ等は、それぞれ０．５，０．５，０．３，０．０５％程度未満ならば、ｒ値（ｍ）への大きな影響はないので、含有しても差し支えない。
【００３３】
製鋼条件は、上述の組成の鋼を溶製し鋳片にし得るものではあれば特に規制する必要がなく、通常の方法で鋳片とすればよい。
【００３４】
熱延条件は、本発明のΔｒ値：−０．１５〜０．３０、ｒ値（ｍ）≧１．７０と、ｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用高強度冷延鋼板を製造する上での重要な製造工程で、熱間圧延の仕上げ温度ＦＴ（℃）を８００〜８６０℃、巻き取り温度ＣＴを７００〜８００℃とすることが不可欠である。
仕上げ温度を８００〜８６０℃と低くすると、熱延板の組織が微細で焼入れ歪みのないファインな結晶粒となり、焼鈍板の結晶方位をΔｒ値：−０．１５〜０．３０、ｒ値（ｍ）≧１．７０と優れたｒ値（ｍ）で、面内異方性にも優れたものにすることができる。なお鋳片の加熱温度は、上記仕上げ温度が確保できるなら、低い方がより優れたｒ値（ｍ）が得られるようになるので好ましい。
【００３５】
冷間圧延の圧延率は、７５〜８３％と高めた方が、Δｒ値やｒ値（ｍ）をより優れたものにするので高冷延率とするのが好ましいが、特に限定しなくても、通常用いられる冷延条件であれば本発明の鋼板が得られるので、特に限定する必要はない。
【００３６】
再結晶焼鈍は、特に規制する必要はなく再結晶が完了すればよい。尚、より優れたｒ値（ｍ）の鋼板を得るには、８００℃以上とするのが好ましい。なお本発明の鋼板は、冷延鋼板に限ることなく、溶融メッキラインで焼鈍メッキを施しても、Δｒ値：−０．１５〜０．３０、ｒ値（ｍ）≧１．７０と優れたｒ値（ｍ）で、面内異方性にも優れた深絞り用高強度溶融メッキ鋼板が得られる。
但し、合金化処理した鋼板は硬いメッキの影響で、見かけ上のｒ値（ｍ）は低下するが、メッキ除去後のｒ値（ｍ）は本発明のｒ値（ｍ）及びΔｒ値の範囲に入っており、優れた絞り性が得られる。
【００３７】
調質圧延は、通常行われている０．４〜３．０％程度の調質圧延を施せばよい。
なお鋼板の表面処理は、必要に応じ、製造した冷延鋼板の表面に電気メッキ （Ｚｎ，Ｚｎ−Ｎｉ等）を施してもよい。
【００３８】
【実施例】
以下に本発明を実施例により説明する。
表１に示す成分の鋳片を造り、表２に示す条件で熱延、冷間圧延、連続焼鈍、調質圧延を行い、０．８０ｍｍの３４０〜４４０Ｍｐａ級高強度鋼板を製造し、引張り特性、並びにΔｒ値、ｒ値（ｍ）を評価した。また二次加工性は、絞り比１．８２で円筒カップを作り、−４０℃で押し潰し、二次加工割れが発生するかを評価し、１カップあたりの割れ総長さが３ｍｍ以下のものを合格とした。
【００３９】
鋼Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは、本発明成分範囲の鋼で、鋼Ａ，Ｂは請求項１，２の３９０〜４４０Ｍｐａ級の実施例成分である。
鋼Ａは、Ｓｉ：０．２９％、Ｍｎ：１．７２％、Ｐ：０．０８０％の成分系で、鋼Ｂは、Ｍｎ：１．７２％、Ｐ：０．１３５％系の成分である。
鋼Ｃ，Ｄは、請求項３，４の３４０〜３９０Ｍｐａ級の実施例成分である。
鋼Ｃは、Ｍｎ：１．２５％、Ｐ：０．０２０％の３４０Ｍｐａ級の成分系で、鋼Ｄは、Ｓｉ：０．１０％、Ｍｎ：１．８０％、Ｐ：０．０２０％系の３７０Ｍｐａ級の成分である。
【００４０】
試料 Ｎｏ．１，２，３，４は、本発明の成分範囲の同一成分の鋳片を用い、熱延のＦＴを９３０，８８０，８３０，７６０と変化させて試作したもので、本発明の仕上げ熱延温度条件の８３０℃で熱延した試料 Ｎｏ．３は、従来のＦＴ条件の９３０，８８０℃で製造した比較例の試料 Ｎｏ．１，２、及び仕上げ温度が７６０℃と本発明の下限を外れて製造した比較例の試料 Ｎｏ．４と比較すると、Δｒ値＝０．１２、ｒ値（ｍ）＝１．９２と、面内異方性にも優れた深絞り用鋼板が得られている。
【００４１】
試料 Ｎｏ．５は、本発明の実施例で、Ｓｉを添加しない高Ｐ系の４４０Ｍｐａ級の成分系の実施例で，試料 Ｎｏ．３と同様に、面内異方性にも優れた深絞り用鋼板が得られている。
試料 Ｎｏ．６，７は、強度の低い本発明の実施例で、試料 Ｎｏ．６は３４０Ｍｐａ級の実施例、試料 Ｎｏ．７は３７０Ｍｐａの実施例で、何れも面内異方性にも優れた３４０，３７０Ｍｐａ級の高強度深絞り用鋼板が得られている。
尚、本発明の実施例の鋼板は、何れも二次加工性に優れ、サイドフレームアウター等の深絞り用鋼板として優れた特性を有している。
【００４２】
試料 Ｎｏ．８，９，１０は、試料 Ｎｏ．８は鋼組成がＮｂ量が０．１００％と上限を超えた鋳片を用いた比較例、試料 Ｎｏ．９はＴｉ量が０．０３５％と４４０Ｍｐａ級の上限値を超えた比較例、試料 Ｎｏ．１０はＴｉ量が０．００２％と下限値を外れた比較例で、何れも面内異方性にも優れた深絞り用鋼板は得られていない。
【００４３】
以上の実施例の結果から明らかなように、本発明によれば、本発明が解決しようとする課題の「自動車等に供される二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板および製造方法を提供すること」が十分に達成できる。
【００４４】
【表１】

【００４５】
【表２】

【００４６】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、本発明が解決しようとする課題の「自動車等に供される二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板および製造方法を提供すること」が十分に達成でき、工業的価値が極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図１】熱延仕上げ温度と焼鈍板のｒ値（ｍ）との関係を示す図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a deep drawing 340 to 440 Mpa class high-strength cold-rolled steel sheet excellent in secondary workability and r value in-plane anisotropy used for automobiles and the like, and a production method.
[0002]
[Prior art]
340 to 440 Mpa grade high strength cold-rolled steel sheets used for automobiles and the like are used for members with severe press formability, for which soft cold-rolled steel sheets with good workability have been used for the purpose of weight reduction in order to improve fuel consumption. Often done. Such a member requires deep drawability, and it has been desired to supply a high-strength cold-rolled steel sheet having a high average r value (hereinafter referred to as r value (m)).
[0003]
Conventional techniques for these include the following Patent Documents 1-3. These Patent Documents 1 to 3 are all steel plates with excellent workability or steel plate manufacturing methods, and the most important index of workability is a high-strength steel plate having a high r value (m).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 8-30217 [Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 8-26412 [Patent Document 3]
JP 2001-131695 A
Recently, however, not only 340 to 370 Mpa class, but also 390 to 440 Mpa class high-strength steel sheets have low r-value in-plane anisotropy and excellent r value (m), such as the outer side frames of automobiles. Application studies have been started even for panels that require characteristics, and the supply of high-strength steel sheets with excellent in-plane anisotropy is awaited.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to provide a 340 to 440 Mpa-class high-strength cold-rolled steel sheet for deep drawing that is excellent in secondary workability and in-plane anisotropy of r value provided for automobiles and the like, and a manufacturing method. It is to be.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have intensively studied to provide a steel sheet that solves the above-mentioned problems, and have completed the present invention. The gist of the present invention is as follows.
(1) In mass%,
C: <0.0040%, Si: ≦ 0.70%,
Mn: ≦ 1.0 to 2.5%, P: 0.050 to 0.15%,
S: ≦ 0.025%, sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%, Ti: 0.005-0.020%,
Nb: 0.005 to 0.030%, B: 2 to 30 ppm
With the balance being Fe and inevitable elements, Δr value: −0.15 to 0.30, average r value (r value (m)) ≧ 1.70, secondary workability and r value 390-440 Mpa class high strength cold-rolled steel sheet for deep drawing with excellent in-plane anisotropy.
[0008]
(2) By mass%
C: <0.0040%, Si: ≦ 0.70%,
Mn: ≦ 1.0 to 2.5%, P: 0.050 to 0.15%,
S: ≦ 0.025%, sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%, Ti: 0.005-0.020%,
Nb: 0.005 to 0.030%, B: 2 to 30 ppm
When a high strength cold-rolled steel sheet is produced by hot rolling, cold rolling, annealing, temper rolling of a slab having a composition comprising Fe and the inevitable elements in the balance, a finishing temperature FT for hot rolling (° C.) is 800 to 860 ° C., winding temperature CT is 700 to 800 ° C., Δr value: −0.15 to 0.30, average r value (r value (m)) ≧ 1 70. A method for producing a deep drawing 390-440 Mpa class high strength cold-rolled steel sheet excellent in secondary workability and in-plane anisotropy of r value.
[0009]
(3) In mass%,
C: <0.0040%, Si: ≦ 0.50%,
Mn: 1.0 to 2.0%, P: less than 0.050%,
S: ≦ 0.025%, sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%, Ti: 0.005 to 0.050%,
Nb: ≦ 0.025%, B: ≦ 30 ppm,
The balance is composed of Fe and inevitable elements, Δr value: −0.15 to 0.30, r value (m) ≧ 1.80, excellent secondary workability and in-plane anisotropy of r value 340-370 MPa high strength cold-rolled steel sheet for deep drawing.
[0010]
(4) By mass%
C: <0.0040%, Si: ≦ 0.50%,
Mn: ≦ 1.0 to 2.0%, P: less than 0.050%,
S: ≦ 0.025%, sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%, Ti: 0.005 to 0.050%,
Nb: ≦ 0.025%, B: ≦ 30 ppm,
When producing a high-strength cold-rolled steel sheet by hot rolling, cold rolling, annealing, temper rolling of a slab of which the balance is composed of Fe and inevitable elements, the hot rolling finishing temperature FT (° C) is set. Δr value: −0.15 to 0.30, r value (m) ≧ 1.80, characterized in that the winding temperature CT is set to 800 to 860 ° C. and the coiling temperature CT to 700 to 800 ° C. Method for deep drawing 340 to 370 Mpa class high strength cold-rolled steel sheet having excellent in-plane value anisotropy.
[0011]
The present invention is described in detail below.
First, the present inventors examined what the steel sheet characteristics required for the side frame outer of the automobile large outer panel, and the four corners of the part where the door is housed are required to have severe stretch flangeability and deep drawability, And they found that they were characteristic values in the 45 ° direction. It has also been clarified that the door hinge mounting portion of the outer side frame is required to have a severe deep drawability, and that it is necessary to have a high r value in the rolling direction (L).
In other words, the steel sheet characteristics required for the side frame outer of the large automobile outer panel intended by the present invention are not only excellent in r value (m) but also in-plane anisotropic of r value. It is an important indicator that there is little nature.
[0012]
Next, the inventors of the present invention have a high C content from 0.0015% to a high C steel content of 340 to 440 grade reinforced with Si, Mn, and P as in Patent Document 3 of the prior art. A steel having a composition within a composition range and a composition in which the addition amount of Ti and Nb is changed is vacuum-melted, hot-rolled under normal hot-rolling conditions performed in Patent Documents 1 to 3 of the conventional method, and cold-rolled , Continuous annealing, temper rolling, investigating r value (m) and Δr value, and manufacturing method of 340 to 390 Mpa class high strength cold-rolled steel sheet for deep drawing excellent in r-plane anisotropy Various studies were conducted, and the following four results were obtained.
[0013]
1) As for the C content, when the C content is as high as 0.0080%, for example, as in Patent Document 3 of the prior art, there is a composition in which an excellent r value (m) can be obtained. L) The {r value in the L direction} is low and the Δr value is large and negative, which is not suitable for the steel sheet targeted by the present invention, and the C content needs to be less than 0.0040%, and its cause In order to improve the r value (m), it is necessary to fix Ti by adding Ti and Nb. However, if the C content is large, precipitates such as TiC and NbC increase too much, and the r value is affected by this. (L) is considered to be low.
[0014]
2) P: 0.050 to 0.15% of steel containing 0.050 to 0.15% Ti and the coiling temperature for hot rolling require high temperature coiling to improve the r value (m). Since TiP precipitates and the r value (m) decreases, the Ti addition amount must be 0.005 to 0.020%, preferably about 0.007 to 0.012%.
[0015]
3) P: The amount of Ti added in the steel of less than 0.050% and the coiling temperature for hot rolling require high-temperature coiling to improve the r value (m). Since it precipitates and the r value decreases, the Ti addition amount must be 0.005 to 0.050%.
[0016]
4) The amount of Nb added must be fixed in order to fix the free C remaining without being fixed with Ti as NbC and to avoid a decrease in the r value due to solute C. Since it is necessary to limit the addition amount, the Nb addition amount must be 0.005 to 0.030%. In addition, in the case of steels according to claims 3 and 4 in which a small amount of P can be added and a large amount of Ti can be added, a good r value (m) can be obtained if Nb is in the range of 0.025% or less. .
[0017]
However, at an annealing temperature of 830 ° C. or less where there is no risk of trouble of “plate drawing” when passing through the furnace in continuous annealing, the grain growth of recrystallized grains is not sufficient, and the steel of the present invention is the target. It was revealed that the r value (m) and Δr value to be obtained cannot be obtained.
[0018]
Therefore, the present inventors have examined in detail the conditions for the hot rolling conditions such as the slabb heating temperature, hot rolling finishing temperature, ROT cooling conditions, and winding conditions, and as a result, as shown in FIG. Is controlled to 800 to 860 ° C. and an extremely low temperature which has not been conventionally performed, an excellent r value (m) can be obtained, and at the same time Δr value: −0.15 to 0.30, and an excellent r value. It was found that in-plane anisotropy was also obtained.
[0019]
As a result of detailed examination as to why an excellent r value (m) and Δr value: −0.15 to 0.30 can be obtained by making the FT extremely low temperature, the present inventors have usually carried out. The hot-rolled sheet structure having an FT of about 900 to 940 ° C. is a structure having a large crystal grain structure and a quenched structure, but the structure of the hot-rolled sheet having an extremely low FT of 800 to 960 ° C. It exhibits very fine ferrite grains that are extremely fine and have no distortion, and the fine fine ferrite grains of this hot-rolled sheet produce many (111) recrystallized grains with little in-plane anisotropy during annealing, and an excellent r value. It is considered that (m) and Δr value: −0.15 to 0.30 were produced.
[0020]
In addition, the hot rolling finishing temperature of the high-strength steel sheet containing a large amount of Mn as in the present invention is, for example, Patent Document 1 has a Mn content of 1.5 to 2.7% and 1.5 to 2.7%. In the invention of steel added more than in the present application and in paragraph [0010] of the specification, “Mn: Mn is an austenite forming element that lowers the γ → α transformation point of steel, unlike Si and P. In order to improve the mean-r value of a steel sheet, it is well known to refine the ferrite crystal grains of the hot-rolled sheet in the hot-rolling stage of the manufacturing process. In, in the austenite region, the rolling is finished, followed by cooling on the run-out table, winding up at an appropriate temperature, cooling as it is, and finishing the hot rolling. Recrystallization reaction with γ → α transformation As it progresses and cools to 500-600 ° C. after winding, the grain growth of ferrite grains proceeds, so to make the ferrite grain size of the hot-rolled sheet finer, the γ → α transformation should be lowered. Therefore, it is effective to reduce the temperature range in which ferrite grains grow ... "and, as described above, the effect of reducing Ar3 due to the addition of Mn is as follows. Inspired only by “shrinking”, as in the present invention, “reducing the hot rolling finishing temperature itself and making the γ grains themselves finer”, the combined combined effect of adding Mn and lowering the hot rolling finishing temperature It is not an invention that makes use of.
[0021]
This is because the finishing temperatures described in the examples of Patent Document 1 are “910 ° C. in Example 1, 890 to 920 ° C. in Example 2, 890 to 920 ° C. in Example 3”. Is also obvious. The same applies to the case of Patent Document 2.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The structural conditions of the present invention will be described in detail below. First, component content (mass%) is demonstrated.
When C is 0.0040% or more, TiC-based or NbC-based precipitates excessively increase, not only the Δr value deteriorates, but also inhibits the grain growth during annealing, and the r value (m) becomes insufficient. Therefore, it is necessary to make it less than 0.0040%.
[0023]
Si is an element that reinforces the strength of the steel sheet, so it may be added as necessary.However, when it is increased, the plating adhesion is impaired when applied to hot-dip Zn plating, or during pickling after hot rolling or at the continuous end. It may cause a flash butt welding failure during the look rolling, so the content should be 0.70% or less.
[0024]
Mn is an element that reinforces the strength of the steel sheet and is an element that lowers the Ar3 point. By utilizing its effect and lowering FT, the grain size of the hot-rolled sheet is reduced to fine and fine ferrite grains. It is an indispensable element, and it is necessary to add 1.0% or more. In addition, since alloy cost will become high too much when it exceeds 2.5%, it is good to make it 2.5% or less.
[0025]
P should be used effectively because it can increase the strength of the steel sheet without increasing the alloy cost, but if it increases too much, secondary workability deteriorates or a relatively large amount of Ti is added. Since the r value (m) due to TiP is lowered in the obtained steel, it is preferably regulated to 0.050 to 0.15% in the 390 to 440 Mpa grade steel plate and to less than 0.050% in the 340 to 370 Mpa grade. .
[0026]
S inhibits brittleness during hot rolling and causes roughening of the hot-rolled steel strip, so it is necessary to regulate it to 0.025% or less.
[0027]
sol. Al is an element necessary for obtaining good surface quality when producing a slab, and it is necessary to contain 0.005% or more. If it exceeds 0.20%, this effect is saturated and the cost is increased. In addition to this, there is a problem that it becomes too hard due to solid solution strengthening, so it is necessary to regulate it to 0.20% or less.
[0028]
N is combined with Ti, Al, or Nb in the composition of the present invention to prevent adverse effects such as aging deterioration of the material due to N. However, since excessive effects will cause adverse effects, the content of N is 0.0100% or less. It is necessary to regulate.
[0029]
B is an element that improves the dual processability, and may be added in a necessary amount depending on the application and the amount of P added. In the case of claims 1 and 2 where 0.050 to 0.15% of P is added, it is necessary to add 2 to 30 ppm. In the case of claims 3 and 4 where P is less than 0.050%, the amount of b added may be 30 ppm or less as required.
[0030]
Ti is an element that improves the r value (m) of a cold-rolled steel sheet by fixing N as TiN and detoxifying N and detoxifying part or all of C as TiC-based precipitates. Therefore, it is necessary to add at least 0.005% or more. The upper limit is that when P is large, TiP is precipitated and the r value (m) is lowered. Therefore, in the case of claims 1 and 2 with a large amount of P addition, the amount of P addition is low at 0.020% or less. In the case of the terms 3 and 4, it is necessary to make it 0.050% or less.
[0031]
Nb is an element that improves the r value (m) of the cold-rolled steel sheet by fixing the free C remaining without being fixed by Ti as NbC and detoxifying C, so the upper limit of the Ti amount is 0. In claims 1 and 2, which is 0.020%, it is necessary to add at least in the range of 0.005% or more and 0.030% or less. On the other hand, in claims 3 and 4 in which a large amount of Ti is added, it may be added in a range of 0.025% or less. When the annealing temperature is high, the r value becomes better as the amount of Nb added is larger. However, when it is too much, the annealing temperature at which the r value (m) is improved becomes too high, and the plate drawing is reduced when the continuous annealing furnace is passed through. Since it will occur, it is necessary to keep it within the upper limit as described above.
[0032]
And the balance must be the steel composition which consists of Fe and an unavoidable element. In addition, if Cu, Ni, Cr, Sn, etc. mixed by scrap recycling etc. are less than about 0.5, 0.5, 0.3, 0.05%, respectively, it will have a big influence on r value (m). It can be contained.
[0033]
The steelmaking conditions are not particularly limited as long as the steel having the above composition can be melted into a slab, and the slab may be formed by a normal method.
[0034]
The hot rolling conditions were as follows: Δr value of the present invention: −0.15 to 0.30, r value (m) ≧ 1.70, and high strength cold rolling for deep drawing excellent in in-plane anisotropy of r value It is indispensable that the hot rolling finishing temperature FT (° C.) is 800 to 860 ° C. and the winding temperature CT is 700 to 800 ° C. in an important manufacturing process for manufacturing a steel plate.
When the finishing temperature is lowered to 800 to 860 ° C., the structure of the hot-rolled sheet becomes fine and fine crystal grains without quenching distortion, and the crystal orientation of the annealed sheet is expressed by Δr value: −0.15 to 0.30, r value ( m) ≧ 1.70 and an excellent r value (m), which can also be excellent in in-plane anisotropy. The heating temperature of the slab is preferably lower if the finishing temperature can be ensured because a higher r value (m) can be obtained.
[0035]
The rolling ratio of cold rolling is preferably 75 to 83%, so that the Δr value and the r value (m) are more excellent. However, since it is possible to obtain the steel sheet of the present invention under the normally used cold rolling conditions, there is no particular limitation.
[0036]
The recrystallization annealing does not need to be particularly regulated and the recrystallization may be completed. In order to obtain a steel plate having a more excellent r value (m), it is preferably set to 800 ° C. or higher. The steel sheet of the present invention is not limited to a cold-rolled steel sheet, and even when annealing plating is performed on a hot dipping line, Δr value: −0.15 to 0.30 and r value (m) ≧ 1.70 are excellent. A high-strength hot-dip galvanized steel sheet for deep drawing having an r value (m) and excellent in-plane anisotropy can be obtained.
However, although the apparent r value (m) is lowered due to the effect of hard plating on the alloyed steel sheet, the r value (m) after plating removal is within the range of the r value (m) and Δr value of the present invention. And excellent squeezability is obtained.
[0037]
The temper rolling may be performed by temper rolling of about 0.4 to 3.0% that is usually performed.
In addition, as for the surface treatment of a steel plate, you may electroplate (Zn, Zn-Ni, etc.) to the surface of the manufactured cold-rolled steel plate as needed.
[0038]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described by way of examples.
A slab of the components shown in Table 1 is made, and hot rolling, cold rolling, continuous annealing, and temper rolling are performed under the conditions shown in Table 2 to produce a 0.80 mm 340 to 440 Mpa class high strength steel sheet, tensile properties , As well as Δr value and r value (m). The secondary workability is to make a cylindrical cup with a drawing ratio of 1.82, crush at -40 ° C, evaluate whether secondary work cracks occur, and the total crack length per cup is 3mm or less. Passed.
[0039]
Steels A, B, C, and D are steels within the range of the present invention, and steels A and B are 390 to 440 Mpa class example components according to claims 1 and 2.
Steel A is composed of Si: 0.29%, Mn: 1.72%, P: 0.080%, and Steel B is composed of Mn: 1.72%, P: 0.135%. is there.
Steels C and D are 340 to 390 Mpa class example components according to claims 3 and 4.
Steel C is a 340 Mpa-class component system with Mn: 1.25% and P: 0.020%. Steel D is Si: 0.10%, Mn: 1.80%, P: 0.020% Of 370 MPa class.
[0040]
Sample No. 1, 2, 3 and 4 are prototypes made by changing the hot rolling FT to 930, 880, 830, and 760 using the same slab of the same component range of the present invention. Sample No. hot-rolled at 830 ° C. under temperature conditions 3 is a comparative sample No. 3 manufactured at 930,880 ° C. under conventional FT conditions. Nos. 1 and 2 and a comparative sample No. 1 manufactured at a finishing temperature of 760 ° C., outside the lower limit of the present invention. Compared to 4, a steel sheet for deep drawing having Δr value = 0.12 and r value (m) = 1.92 and excellent in-plane anisotropy is obtained.
[0041]
Sample No. No. 5 is an example of the present invention, which is an example of a high P type 440 MPa class component system to which no Si is added. As in No. 3, a steel sheet for deep drawing having excellent in-plane anisotropy is obtained.
Sample No. Nos. 6 and 7 are examples of the present invention having a low strength. 6 is an example of 340 MPa class, sample No. No. 7 is an example of 370 Mpa, and a high strength deep drawing steel sheet of 340, 370 Mpa class excellent in in-plane anisotropy is obtained.
In addition, the steel plate of the Example of this invention is excellent in secondary workability, and has the characteristic outstanding as steel plates for deep drawing, such as an outer side frame.
[0042]
Sample No. 8, 9, and 10 are sample Nos. No. 8 is a comparative example using a slab whose steel composition exceeds the upper limit with an Nb content of 0.100%, sample No. 8; No. 9 is a comparative example in which the Ti content exceeded the upper limit of 0.035% and 440 Mpa class, sample No. 9 No. 10 is a comparative example in which the Ti amount is 0.002%, which is out of the lower limit, and no steel sheet for deep drawing excellent in in-plane anisotropy has been obtained.
[0043]
As is apparent from the results of the above examples, according to the present invention, the problem to be solved by the present invention is “excellent in secondary workability provided for automobiles and the like and in-plane anisotropy of r value. “Providing a 340 to 440 Mpa-class high-strength cold-rolled steel sheet for deep drawing and a manufacturing method” can be sufficiently achieved.
[0044]
[Table 1]

[0045]
[Table 2]

[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the problem to be solved by the present invention is “340 to 440 Mpa for deep drawing excellent in secondary workability and r value in-plane anisotropy provided to automobiles and the like. “Providing a grade high-strength cold-rolled steel sheet and manufacturing method” can be sufficiently achieved, and the industrial value is extremely high.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the relationship between hot rolling finishing temperature and r value (m) of an annealed sheet.

Claims (4)

質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、
Ｓｉ：≦０．７０％、
Ｍｎ：≦１．０〜２．５％、
Ｐ ：０．０５０〜０．１５％、
Ｓ ：≦０．０２５％、
ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、
Ｔｉ：０．００５〜０．０２０％、
Ｎｂ：０．００５〜０．０３０％、
Ｂ ：２〜３０ｐｐｍ
を含有し、残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成で、Δｒ値：−０．１５〜０．３０、平均ｒ値（ｒ値（ｍ））≧１．７０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３９０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板。% By mass
C: <0.0040%,
Si: ≦ 0.70%,
Mn: ≦ 1.0-2.5%,
P: 0.050 to 0.15%,
S: ≦ 0.025%,
sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%,
Ti: 0.005-0.020%,
Nb: 0.005 to 0.030%,
B: 2 to 30 ppm
With a balance of Fe and inevitable elements, Δr value: −0.15 to 0.30, average r value (r value (m)) ≧ 1.70, secondary workability and r value 390-440 Mpa class high strength cold-rolled steel sheet for deep drawing with excellent in-plane anisotropy. 質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、
Ｓｉ：≦０．７０％、
Ｍｎ：≦１．０〜２．５％、
Ｐ ：０．０５０〜０．１５％、
Ｓ ：≦０．０２５％、
ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、
Ｔｉ：０．００５〜０．０２０％、
Ｎｂ：０．００５〜０．０３０％、
Ｂ ：２〜３０ｐｐｍ
を含有し、残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成の鋳片を熱間圧延、冷間圧延、焼鈍、調質圧延して高強度冷延鋼板を製造する際に、熱間圧延の仕上げ温度ＦＴ（℃）を８００〜８６０℃、巻き取り温度ＣＴを７００〜８００℃としたことを特徴とする、Δｒ値：−０．１５〜０．３０、平均ｒ値（ｒ値（ｍ））≧１．７０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３９０〜４４０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板の製造方法。% By mass
C: <0.0040%,
Si: ≦ 0.70%,
Mn: ≦ 1.0-2.5%,
P: 0.050 to 0.15%,
S: ≦ 0.025%,
sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%,
Ti: 0.005-0.020%,
Nb: 0.005 to 0.030%,
B: 2 to 30 ppm
When a high strength cold-rolled steel sheet is produced by hot rolling, cold rolling, annealing, temper rolling of a slab having a composition comprising Fe and the inevitable elements in the balance, a finishing temperature FT for hot rolling (° C.) is 800 to 860 ° C., winding temperature CT is 700 to 800 ° C., Δr value: −0.15 to 0.30, average r value (r value (m)) ≧ 1 70. A method for producing a deep drawing 390-440 Mpa class high strength cold-rolled steel sheet excellent in secondary workability and in-plane anisotropy of r value. 質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、
Ｓｉ：≦０．５０％、
Ｍｎ：１．０〜２．０％、
Ｐ ：０．０５０％未満、
Ｓ ：≦０．０２５％、
ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、
Ｔｉ：０．００５〜０．０５０％、
Ｎｂ：≦０．０２５％、
Ｂ ：≦３０ｐｐｍ 、
残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成で、Δｒ値：−０．１５〜０．３０、ｒ値（ｍ）≧１．８０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜３７０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板。% By mass
C: <0.0040%,
Si: ≦ 0.50%,
Mn: 1.0-2.0%,
P: less than 0.050%,
S: ≦ 0.025%,
sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%,
Ti: 0.005 to 0.050%,
Nb: ≦ 0.025%,
B: ≦ 30 ppm
The balance is composed of Fe and inevitable elements, Δr value: −0.15 to 0.30, r value (m) ≧ 1.80, excellent secondary workability and in-plane anisotropy of r value 340-370 MPa high strength cold-rolled steel sheet for deep drawing. 質量％で、
Ｃ ：＜０．００４０％、
Ｓｉ：≦０．５０％、
Ｍｎ：≦１．０〜２．０％、
Ｐ ：０．０５０％未満、
Ｓ ：≦０．０２５％、
ｓｏｌ．Ａｌ：０．００５〜０．２０％、
Ｎ ：≦０．０１０％、
Ｔｉ：０．００５〜０．０５０％、
Ｎｂ：≦０．０２５％、
Ｂ ：≦３０ｐｐｍ 、
残部がＦｅおよび不可避元素からなる組成の鋳片を熱間圧延、冷間圧延、焼鈍、調質圧延して高強度冷延鋼板を製造する際に、熱間圧延の仕上げ温度ＦＴ（℃）を８００〜８６０℃、巻き取り温度ＣＴを７００〜８００℃としたことを特徴とするΔｒ値：−０．１５〜０．３０、ｒ値（ｍ）≧１．８０で、二次加工性およびｒ値の面内異方性にも優れた深絞り用３４０〜３７０Ｍｐａ級高強度冷延鋼板の製造方法。% By mass
C: <0.0040%,
Si: ≦ 0.50%,
Mn: ≦ 1.0-2.0%,
P: less than 0.050%,
S: ≦ 0.025%,
sol. Al: 0.005 to 0.20%,
N: ≦ 0.010%,
Ti: 0.005 to 0.050%,
Nb: ≦ 0.025%,
B: ≦ 30 ppm
When producing a high-strength cold-rolled steel sheet by hot rolling, cold rolling, annealing, temper rolling of a slab of which the balance is composed of Fe and inevitable elements, the hot rolling finishing temperature FT (° C) is set. Δr value: −0.15 to 0.30, r value (m) ≧ 1.80 characterized by a 800 to 860 ° C. winding temperature CT of 700 to 800 ° C., secondary workability and r Method for deep drawing 340 to 370 Mpa class high strength cold-rolled steel sheet having excellent in-plane value anisotropy.

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