JP2005014376A - 特色を用いた色管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多部数印刷物において、印刷物間の色再現を安定化させる。
【解決手段】本発明は、広告印刷物の中で用いられる被写体中のターゲットの色を測定するステップ(102)と、前記ターゲットの色に対応する特色インキの色を測定するステップ(104)と、前記ターゲットの色と前記特色インキの色との色差が、所定の範囲内であるか否かを判定するステップ(105)と、被写体に対応する画像を準備するステップと、測定された特色インキの色に基づいて、前記画像を、前記特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解するステップ(203,204)と、を含む。画像を色分解する前記ステップは、前記特色インキの色相分解設定において、特色インキの比率が、CMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きくすることが好ましい。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多部数印刷物における色管理方法に関連する。特に、本発明は、所定の色を、その所定の色に対応する特色とCMYKプロセス4色とを用いて印刷し、これにより、多部数印刷物において、色を安定して管理する方法に関連する。
【0002】
【発明の背景】
雑誌、新聞などの印刷物は、しばしば、その中に、化粧品広告、車広告などの広告印刷物(広告ページ)を含む。このような印刷物を多部数作成する場合、例えば、同じ印刷物を複数の印刷機で大量に作成する場合、あるいは、同じ印刷物を同一の印刷機で長時間に渡って作成する場合など、印刷機毎に印刷物(又は広告ページ)の色再現が異なる、あるいは、印刷物(又は広告ページ)の色再現が変動する、という問題があった。また、広告印刷物(広告ページ)を異なる印刷物の中に多部数作成する場合、例えば、同じ広告ページを異なる雑誌の中で掲載する場合なども、印刷物毎に広告ページの色再現が異なる、という問題があった。
【0003】
特に、広告の中でも、例えば、化粧品広告、車広告などのように、商品のイメージを広告(広告中の色)を介して消費者に伝達する場合、上記問題は、広告代理店、あるいは、広告依頼主にとって、より深刻な問題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題に鑑み、本発明の目的は、印刷物の色再現を安定化させることである。
【0005】
また、本発明のもう1つの目的は、特色を用いて、印刷物の色再現を安定化させることである。
【0006】
加えて、本発明の更なる目的は、多部数印刷物において、色再現が適切になされるように、新規な色管理方法、又は、新規な色分解方法を提供することである。
【0007】
なお、本発明の別の目的は、以下の記載を通じて、明らかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するために、本発明は、a)広告印刷物の中で用いられる被写体中のターゲットの色を測定するステップと、b)前記ターゲットの色に対応する特色インキの色を測定するステップと、c)前記ターゲットの色と前記特色インキの色との色差が、所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、d)被写体に対応する画像を準備するステップと、e)測定された特色インキの色に基づいて、前記画像を、前記特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解するステップと、f)前記画像を、特色インキとCMYKプロセス4色と含む前記多色で、印刷するステップであって、印刷された特色インキの100%の色が、前記測定された特色インキの色とほぼ一致するように管理される、ステップと、を含む特色を用いた色管理方法である。
【0009】
本発明の特色を用いた色管理方法において、e)画像を色分解する前記ステップは、前記画像の一部を、特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解することができる。
【0010】
また、本発明の特色を用いた色管理方法において、e)画像を色分解する前記ステップは、前記特色インキの色相分解設定において、特色インキの比率が、CMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きくすることができる。
【0011】
或いは、本発明の特色を用いた色管理方法において、e)画像を色分解する前記ステップは、前記色分解された画像中の特色インキの比率が、前記色分解された画像中のCMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きくすることができる。
【0012】
更に、本発明の特色を用いた色管理方法において、f)画像を印刷する前記ステップは、複数の印刷機で印刷することができる。
【0013】
また、上記の課題を達成するために、本発明は、a)広告印刷物の中で用いられる被写体中のターゲットの色を測定するステップと、b)前記ターゲットの色に対応する特色インキの色を測定するステップと、c)前記ターゲットの色と前記特色インキの色との色差が、所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、d)被写体に対応する画像を準備するステップと、e)測定された特色インキの色に基づいて、前記画像を、前記特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解するステップと、を含む、特色を用いた色分解方法である。
【0014】
加えて、上記の課題を達成するために、本発明は、a)被写体に対応する画像を準備するステップと、b)特色インキの色に基づいて、前記画像を、前記特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解するステップであって、前記特色インキの色相分解設定において、特色インキの比率が、CMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きい、ステップと、を含む、特色を用いた色分解方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
多色の特定
図1は、本発明の色管理方法において用いられる特色を特定する方法を説明するためのフローチャートである。
【0017】
ステップS101において、化粧品広告、車広告などの広告印刷物(広告ページ)の中で用いられる被写体中のターゲットを特定する。ここで、一例を挙げれば、被写体は、例えば、化粧品広告(例えば、ファンデーション広告)の中で用いられる女性の顔を含む自然画であり、被写体中のターゲットは、例えば、その女性の顔肌上のファンデーション、又は、その女性の顔肌である。
【0018】
ターゲットとして、例えば、ファンデーションを採用する場合、ターゲットは、具体的に、その広告中で用いられるファンデーションと同じ型番のファンデーションであることが好ましい。また、ターゲットは、その広告中で用いられるファンデーションと同色系のファンデーションを用いることもできる。例えば、ファンデーションは、メーカー毎に、オークル系、ベージュークル系、ピンクオークル系、ピンク系などに分類されているので、例えば、その広告中で用いられるファンデーションがオークル系であれば、ターゲットとして、オークル系のファンデーションを用いる。なお、ターゲットとして、その広告中で用いられるファンデーションと同色系のファンデーションを用いる場合、同じメーカーのファンデーションを用いることが好ましい。加えて、ファンデーションは、例えば、同色系のファンデーションの中でも、明るさ又は濃さ等に再分類されている場合、ターゲットとして、同じ明るさ又は濃さのファンデーションが好ましい。
【0019】
また、ターゲットとして、例えば、女性の顔肌を採用する場合、ターゲットは、具体的に、例えば、写真フィルム(透過型写真原稿)又は写真(反射型写真原稿)に含まれる被写体中の女性の顔肌である。或いは、ターゲットは、具体的に、例えば、からスキャンされた画像であって、ディスプレイ上に映し出される画像に含まれる被写体中の女性の顔肌である。
【0020】
あるいは、ターゲットとして、例えば、ファンデーション又は女性の顔肌を採用する場合、ターゲットは、具体的に、ファンデーション又は女性の顔肌に近い色を持つ色見本カラーパッチ(色見本印刷物)であってもよい。言い換えれば、ターゲットは、具体的に、現物のファンデーションと比較され、そのファンデーションの色に近い色を持つ色見本カラーパッチであってもよい。或いは、ターゲットは、具体的に、光源に照らされた中の女性の顔肌と比較され、その女性の顔肌の色に近い色を持つ色見本カラーパッチであってもよい。或いは、ターゲットは、具体的に、ディスプレイ上に映し出され画像中の女性の顔肌と比較され、その女性の顔肌の色に近い色を持つ色見本カラーパッチであってもよい。
【0021】
ステップS102において、化粧品広告、車広告などの広告印刷物(広告ページ)の中で用いられる被写体中のターゲットの色を測定する。上の例において、ターゲットとして、例えば、ファンデーションを採用する場合、現物のファンデーションの色を測定する。或いは、上の例において、ターゲットとして、例えば、女性の顔肌を採用する場合、写真(反射型写真原稿)又は写真フィルム(透過型写真原稿)に含まれる被写体中の女性の顔肌の色を測定する。或いは、上の例において、ターゲットとして、例えば、女性の顔肌を採用する場合、ディスプレイ上に映し出される画像に含まれる被写体中の女性の顔肌の色を測定する。或いは、上の例において、ターゲットとして、例えば、ファンデーション又は女性の顔肌を採用する場合、ファンデーション又は女性の顔肌に近い色を持つ色見本カラーパッチの色を測定する。
【0022】
ステップS102において、被写体中のターゲット(例えば、現物のファンデーション、写真、写真フィルム、ディスプレイ、又は色見本カラーパッチ)の色を測定する際、例えば、分光光度計を用いて、例えば、LAB値と分光反射(透過)率とを測定する。このようなターゲットの色は、例えば、GretagMacbeth社から入手可能な「SpectroLino」を利用して、測定することができる。なお、分光光度計の代わりに、色差計を用いて、例えば、LAB値だけを測定してもよい。
【0023】
ステップS103において、ターゲットの色に対応する特色インキを生成する。具体的には、印刷インキ用CCM(Computer Color Matching)ソフトウェアを用いる。より具体的には、ステップS102において測定された色(例えば、分光反射率)が、CCMソフトウェアに入力され、その入力された色と一致するように、予め記憶された複数のベースインキの中から、所定のベースインキ・セットが、所定の配合割合とともに、求められる。その後、所定の配合割合に従って、所定のベースインキ・セットが、配合され、その結果、特色インキが、生成される。このような特色インキは、例えば、GretagMacbeth社から入手可能な「Ink Formulation4.0」を利用して、生成することができる。なお、ターゲットして、色見本カラーパッチを用いる場合、その色に対応する特色インキが、既に生成され、或いは販売されている場合、このステップS103、並びに、後述するステップS104及びS105を省略してもよい。
【0024】
ステップS104において、特色インキの色を測定する。具体的には、所定の紙の上に、所定のインキ膜厚で、印刷された特色インキの色(例えば、LAB値、分光反射率)を、例えば、分光光度計を用いて測定する。
【0025】
ステップS105において、ステップS103で生成された特色インキが、適切に配合されたか否かを判定する。具体的には、ステップS104において測定された色(例えば、分光反射率)が、印刷インキ用CCMソフトウェアに入力され、ステップS104で測定された特色インキの色が、ステップS102で測定されたターゲットの色と比較される。双方の色の差が、所定の許容範囲(例えば、ΔE≦1、ΔE≦2等)内であれば、CCMソフトウェアにおいて、特色インキが、適切に配合され、生成されたと判定される(ステップS105→ステップS203)。一方、双方の色の差が、所定の許容範囲(例えば、ΔE≦1、ΔE≦2等)外であれば、CCMソフトウェアにおいて、特色インキが、適切に配合されなかったと判定される(ステップS105→ステップS103)。
【0026】
ステップS105において、特色インキが、適切に配合されなかったと判定される場合、特色インキは、再度、調合され(ステップS103)、再調合された特色インキの色は、再度、測定され(ステップS104)、ステップS105において、特色インキが、適切に配合されたと判定されまで、ステップS103及びステップS104が、繰り返される。
【0027】
特色とCMYKプロセス4色とを含む多色色分解
図2は、本発明の色管理方法において用いられる多色色分解方法を説明するためのフローチャートである。
【0028】
ステップS201において、被写体(例えば、ファンデーション広告の中で用いられる女性の顔を含む自然画)を含む原稿(例えば、写真フィルム)を準備する。具体的には、原稿(例えば、写真フィルム)をスキャナーでスキャンし、被写体を含む画像ファイルをスキャナー制御用ソフトで保存する。なお、画像ファイルのファイル形式は、適宜の形式であり、例えば、RGB形式、CMYK形式等である。
【0029】
ステップS202において、画像(被写体)のうち、特色を用いて色分解したい領域を切り抜く。具体的には、画像(被写体)を、Adobe社から入手可能な「Photoshop」等の画像アプリケーションソフトを利用して、パソコンに取り込み、ディスプレイ上に画像を表示させた状態で、その画像(被写体)の一部(例えば、女性の顔肌領域及び周辺肌領域)を、ペンツール、なげなわツールなどの適宜の手法で選択し、その画像の一部のみの色情報を持つ切り抜き画像ファイルを作成する。なお、画像の一部ではなく、画像全体を、特色を用いて色分解してもよい。この場合、ステップS202及び後述のステップS205を省略することができる。
【0030】
ステップS203において、多色色分解アプリケーションソフトにおける特色を指定する。具体的には、多色色分解アプリケーションソフトの特色設定において、その特色の色を設定する。より具体的には、特色の色を、例えば、先のステップS104で測定された特色インキの色(例えば、LAB値、HSB値、分光反射率等)で、指定する。なお、特色の設定方法は、多色色分解アプリケーションソフトに依存する。特色設定において、例えば、VISU Technologies社から入手可能な「ICISS 2.0」を利用する場合、特色の設定方法は、HSB値で行う。従って、このアプリケーションソフトを利用し、また、ステップS104で測定された特色インキの色が、LAB値の場合、そのLAB値に対応するHSB値をそのアプリケーションソフトに入力する。
【0031】
なお、LAB値のL値、A値及びB値は、それぞれ、明度(輝度)、緑と赤のどちらに近いか、青と黄色のどちらに近いかを表し、HSB値のH値、S値及びB値は、それぞれ、色相、彩度、明度を表す。
【0032】
ステップS204において、ステップS203で設定された特色設定を用いて、切り抜き画像(例えば、女性の顔肌領域及び周辺肌領域)を多色色分解する。具体的には、多色色分解アプリケーションソフトの多色設定において、その特色とCMYKプロセス4色とからなる多色を設定する。さらに、多色色分解アプリケーションソフトの色分解設定において、その特色とCMYプロセス3色(墨又はグレーを除くカラー色相ないし彩度を表すインキ)との比率を設定する。好ましくは、色分解される画像中の特色インキの比率が、色分解される画像中のCMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きくなるように、特色とCMYプロセス3色との比率を設定する(後述の図6の説明を参照)。このように、特定の領域(例えば、女性の顔肌領域及び周辺肌領域)において、特色ないしターゲットの色に近い色を、特色だけ(特色のグラデーション)で表現するのではなく、陰影部分をCMYプロセス3色ないしCMYKプロセス4色で補色することにより、特定の領域の色を良好に再現することができる。
【0033】
ステップS205において、ステップS204で色分解された切り抜き画像を元の画像と統合し、マルチチャネル形式で保存する。これにより、統合された画像において、特色を用いて色分解された領域は、CMYKプロセス4色と特色とで表現され、それ以外の領域は、CMYKプロセス4色で表現される。なお、ステップS201ないしステップS202において、元の画像(被写体)のファイル形式が、CMYK形式以外の形式(例えば、RGB形式)であれば、ステップS205の前に、その画像のファイル形式を、スキャナー制御用ソフト、画像アプリケーションソフト、多色色分解アプリケーションソフトなどで、CMYK形式に変換する。
【0034】
プリプレス
次に、ステップS205で作成された、マルチチャネル形式(多色形式)の画像ファイルを含む広告ページを、見本刷り印刷する。この際、印刷濃度を管理するために、通常、広告ページとともに、色パッチ(例えば、シアン100%、マゼンタ100%、イエロー100%、ブラック100%、特色100%)も、見本刷り印刷される。そこで、見本刷り印刷において、特色100%の色(例えば、LAB値)は、その特色インキの色(ステップS110で測定されたLAB値)とほぼ一致する(所定の許容範囲(例えば、ΔE≦1)内)ように、管理され、見本刷り印刷される。
【0035】
プレス
プリプレスと同様に、マルチチャネル形式(多色形式)の画像ファイルを含む広告ページを、本刷り印刷する。この際も、特色100%の色(例えば、LAB値)は、その特色インキの色(ステップS110で測定されたLAB値)とほぼ一致する(所定の許容範囲(例えば、ΔE≦2)内)ように、管理され、本刷り印刷される。
【0036】
多色色分解の具体例
図3は、ステップS201で準備される画像の一例を示す。図3中の波線は、画像(被写体)のうち、特色を用いて色分解したい領域を示す。図4a〜dは、従来のCMYK形式の画像を表し、図4a、b、c及びdは、それぞれ、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの画像を示す。図5a〜eは、本発明に従って、特色とCMYKプロセス4色とからなる多色で、色分解されたマルチチャネル形式(多色形式)の画像を表し、図5a、b、c、d及びeは、それぞれ、特色、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの画像を示す。図5に示すように、画像の一部が、特色を用いて色分解される。
【0037】
図6は、ステップS204における特色とCMYプロセス3色との比率設定において、特色の比率が50%以上に設定された一例を示す。図6は、ステップS204における特色とCMYプロセス3色との比率設定の具体的な例、即ち、特色インキの色相分解設定の一例を示す。例えば、ステップS203において、特色インキの色相(H)が、22.5であった場合、図6に示すように、色相20の色に対して、特色、マゼンタ及びイエローのそれぞれの比率が、100、48、37に設定されている(図中の矢印を参照)。なお、色相20の色に対して、シアンの比率は、0に設定されている。このように、図6に示す一例において、特色インキの比率(100)が、CMYプロセス3色を合計したインキの比率(48+37=85)よりも大きくなるように設定される。
【0038】
実施形態の効果
本発明の色管理方法の利点を確認するために、サンプル画像Aとサンプル画像Bとを準備した(ステップS201)。画像A及び画像Bは、互いに異なる画像であり、画像A及び画像Bのいずれも、化粧品広告(例えば、ファンデーション広告)の中で用いられる女性の顔を含む自然画である。なお、画像A及び画像Bは、図示されておらず、図3中の画像と異なる。
【0039】
(I.サンプル画像A)
まず、CMYK形式のサンプル画像Aから、マルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像Aを準備した(ステップS201〜ステップS205)。より具体的には、ステップS101でターゲットとして、ファンデーションを採用し、ステップS102でターゲットの色を測定し((L,A,B)=(68.20,12.43,23.39))、ステップS103で特色を調合し(金赤:隅:黄:紅:メジューム(インキ補助剤)=6.91:3.52:12.13:0.53:81.49)、ステップS103で特色の色を測定し((L,A,B)=(69.19,11.60,22.87))、ステップS203でこの色を多色色分解アプリケーションソフトに設定した。なお、図7は、ステップS102及びS104で測定されたターゲット及び特色の分光反射率を示し、図中、ターゲットは、目的色として実線で表され、特色は、配合として波線で表される。
【0040】
その後、CMYK形式のサンプル画像A及びマルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像Aのそれぞれのマゼンタに関してのみ、中間50%が40%になるように調子(トーン)補正を行った。このようにして準備した、1)CMYK形式のサンプル画像A、2)マルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像A、3)調子補正されたCMYK形式のサンプル画像A(M:50%→40%)、及び、4)調子補正されたマルチチャネル形式のサンプル画像A(M:50%→40%)を、同一紙面上に、印刷した。
【0041】
1)CMYK形式のサンプル画像A及び3)調子補正されたCMYK形式のサンプル画像A(M:50%→40%)に関して、それぞれの画像ファイルにおける、a)顔肌内の額部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K)=(2,21,23,0)、(C,M,Y,K)=(2,15,23,0)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=3.6であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、b)顔肌内の頬部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K)=(1,27,30,0)、(C,M,Y,K)=(1,19,23,0)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=3.9であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、c)顔肌周辺内の首部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K)=(20,54,59,0)、(C,M,Y,K)=(20,45,56,0)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=10.64であった。これらの3点における色差の平均は、ΔE(平均)=6.07であった。
【0042】
一方、2)マルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像A及び4)調子補正されたマルチチャネル形式のサンプル画像A(M:50%→40%)に関して、それぞれの画像ファイルにおける、a)顔肌内の額部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K,特色)=(1,7,10,0,35)、(C,M,Y,K,特色)=(1,5,10,0,35)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=0.99であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、b)顔肌内の頬部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K,特色)=(1,16,14,0,45)、(C,M,Y,K,特色)=(1,14,14,0,45)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=1.40であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、c)顔肌周辺内の首部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K,特色)=(10,15,15,0,72)、(C,M,Y,K,特色)=(10,13,15,0,72)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=2.06であった。これらの3点における色差の平均は、ΔE(平均)=1.46であった。
【0043】
このように、特色を用いて印刷することにより、例えば、印刷機毎にマゼンタ色の調子再現が異なる場合であっても、印刷機間の色差が、小さくなること理解できる。言い換えれば、特色を用いて印刷することにより、印刷物の色再現を安定化させることができる。
【0044】
(II.サンプル画像B)
サンプル画像Aと同様に、CMYK形式のサンプル画像Bから、マルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像Bを準備した(ステップS201〜ステップS205)。より具体的には、ステップS101でターゲットとして、色見本カラーパッチ(顔肌)を採用し、ステップS102でターゲットの色を測定し((L,A,B)=(85.70,9.15,14.84))、ステップS103で特色を調合し(金赤:黄:メジューム(インキ補助剤)=1.99:2.80:95.21)、ステップS103で特色の色を測定し((L,A,B)=(86.18,10.50,14.86))、ステップS203でこの色を多色色分解アプリケーションソフトに設定した。なお、図8は、ステップS102及びS104で測定されたターゲット及び特色の分光反射率を示す。
【0045】
その後、CMYK形式のサンプル画像B及びマルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像Bのそれぞれのマゼンタに関してのみ、中間50%が40%になるように調子(トーン)補正を行った。このようにして準備した、1)CMYK形式のサンプル画像B、2)マルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像B、3)調子補正されたCMYK形式のサンプル画像B(M:50%→40%)、及び、4)調子補正されたマルチチャネル形式のサンプル画像B(M:50%→40%)を、同一紙面上に、印刷した。
【0046】
1)CMYK形式のサンプル画像B及び3)調子補正されたCMYK形式のサンプル画像B(M:50%→40%)に関して、それぞれの画像ファイルにおける、a)顔肌内の眉周辺部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K)=(1,22,13,0)、(C,M,Y,K)=(1,19,13,0)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=6.19であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、b)顔肌内の頬部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K)=(1,18,10,0)、(C,M,Y,K)=(1,13,10,0)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=2.4であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、c)顔肌周辺内の肩部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K)=(0,16,9,0)、(C,M,Y,K)=(0,9,9,0)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=3.38であった。これらの3点における色差の平均は、ΔE(平均)=3.9であった。
【0047】
一方、2)マルチチャネル(CMYK+特色)形式のサンプル画像B及び4)調子補正されたマルチチャネル形式のサンプル画像B(M:50%→40%)に関して、それぞれの画像ファイルにおける、a)顔肌内の眉周辺部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K,特色)=(1,14,2,0,36)、(C,M,Y,K,特色)=(1,9,2,0,36)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=2.37であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、b)顔肌内の頬部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K,特色)=(1,7,2,0,33)、(C,M,Y,K,特色)=(1,6,2,0,33)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=1.17であった。また、それぞれの画像ファイルにおける、c)顔肌周辺内の肩部分の網点指定%は、それぞれ、(C,M,Y,K,特色)=(1,7,1,0,32)、(C,M,Y,K,特色)=(1,5,1,0,32)であり、両サンプル間の色差は、ΔE=0.87であった。これらの3点における色差の平均は、ΔE(平均)=1.49であった。
【0048】
このように、ターゲットとして、色見本カラーパッチを採用し、その色見本カラーパッチに対応する特色を用いて印刷しても、印刷物の色再現を安定化させることができる。
【0049】
なお、本発明を実施するにあたり、完全無現像タイプ(スイチャブルタイプ)のCTP版の採用は、現像処理による網点の変動が皆無な為、さらに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色管理方法において用いられる特色を特定する方法を説明するためのフローチャートである。
【図2】本発明の色管理方法において用いられる多色色分解方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】ステップS201で準備される画像の一例を示す。
【図4a】従来のCMYK形式の画像のうち、シアンの画像を示す。(なお、図4a中の画像の外の下地が、着色されているように示されているが、その下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図4b】従来のCMYK形式の画像のうち、マゼンタの画像を示す。(なお、図4b中の下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図4c】従来のCMYK形式の画像のうち、イエローの画像を示す。(なお、図4c中の下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図4d】従来のCMYK形式の画像のうち、ブラックの画像を示す。(なお、図4d中の下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図5a】本発明に従って、特色とCMYKプロセス4色とからなる多色で、色分解されたマルチチャネル形式(多色形式)の画像のうち、特色の画像を示す。(なお、図5a中の画像の外の下地が、着色されているように示されているが、その下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図5b】本発明に従って、特色とCMYKプロセス4色とからなる多色で、色分解されたマルチチャネル形式(多色形式)の画像のうち、シアンの画像を示す。(なお、図5b中の下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図5c】本発明に従って、特色とCMYKプロセス4色とからなる多色で、色分解されたマルチチャネル形式(多色形式)の画像のうち、マゼンタの画像を示す。(なお、図5c中の下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図5d】本発明に従って、特色とCMYKプロセス4色とからなる多色で、色分解されたマルチチャネル形式(多色形式)の画像のうち、イエローの画像を示す。(なお、図5d中の下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図5e】本発明に従って、特色とCMYKプロセス4色とからなる多色で、色分解されたマルチチャネル形式(多色形式)の画像のうち、ブラックの画像を示す。(なお、図5e中の下地の濃さに対応する実際の画像内のデータは、0%を表している。)
【図6】ステップS204における特色とCMYプロセス3色との比率設定において、特色の比率が50%以上に設定された一例を示す。
【図7】ステップS102及びS104で測定されたターゲット及び特色の分光反射率の一例を示す。
【図8】ステップS102及びS104で測定されたターゲット及び特色の分光反射率の他の一例を示す。

Claims (7)

  1. 特色を用いた色管理方法であって、該方法は、
    広告印刷物の中で用いられる被写体中のターゲットの色を測定するステップと、
    前記ターゲットの色に対応する特色インキの色を測定するステップと、
    前記ターゲットの色と前記特色インキの色との色差が、所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、
    被写体に対応する画像を準備するステップと、
    測定された特色インキの色に基づいて、前記画像を、前記特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解するステップと、
    前記画像を、特色インキとCMYKプロセス4色と含む前記多色で、印刷するステップであって、印刷された特色インキの100%の色が、前記測定された特色インキの色とほぼ一致するように管理される、ステップと、
    を含む色管理方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    画像を色分解する前記ステップが、前記画像の一部を、特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解する、色管理方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    画像を色分解する前記ステップが、前記特色インキの色相分解設定において、特色インキの比率が、CMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きい、色管理方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、
    画像を色分解する前記ステップにおいて、前記色分解された画像中の特色インキの比率が、前記色分解された画像中のCMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きい、色管理方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、
    画像を印刷する前記ステップが、複数の印刷機で印刷する、色管理方法。
  6. 特色を用いた色分解方法であって、該方法は、
    広告印刷物の中で用いられる被写体中のターゲットの色を測定するステップと、
    前記ターゲットの色に対応する特色インキの色を測定するステップと、
    前記ターゲットの色と前記特色インキの色との色差が、所定の範囲内であるか否かを判定するステップと、
    被写体に対応する画像を準備するステップと、
    測定された特色インキの色に基づいて、前記画像を、前記特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解するステップと、
    を含む色分解方法。
  7. 特色を用いた色分解方法であって、該方法は、
    被写体に対応する画像を準備するステップと、
    特色インキの色に基づいて、前記画像を、前記特色インキとCMYKプロセス4色と含む多色で色分解するステップであって、前記特色インキの色相分解設定において、特色インキの比率が、CMYプロセス3色を合計したインキの比率とほぼ同じ、又はその比率よりも大きい、ステップと、
    を含む色分解方法。
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