JP2005006470A - ハイブリッド車両 - Google Patents

ハイブリッド車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2005006470A
JP2005006470A JP2003169899A JP2003169899A JP2005006470A JP 2005006470 A JP2005006470 A JP 2005006470A JP 2003169899 A JP2003169899 A JP 2003169899A JP 2003169899 A JP2003169899 A JP 2003169899A JP 2005006470 A JP2005006470 A JP 2005006470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
load
motor
fuel consumption
hybrid vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003169899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3929938B2 (ja
Inventor
Masahiro Kuroki
正宏 黒木
Takashi Tsutsumizaki
高司 堤崎
Kunihiko Tanaka
邦彦 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2003169899A priority Critical patent/JP3929938B2/ja
Priority to TW093113632A priority patent/TWI242523B/zh
Priority to MYPI20042257A priority patent/MY135692A/en
Priority to CNB2004100429969A priority patent/CN1270915C/zh
Publication of JP2005006470A publication Critical patent/JP2005006470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3929938B2 publication Critical patent/JP3929938B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/7072Electromobility specific charging systems or methods for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】ハイブリッド車両において、所定の負荷領域で燃料消費量が大きくなることを防止し、燃料消費量を低減させることを目的とする。
【解決手段】ハイブリッド車両のエンジンは、エンジンの負荷の増加に略比例して燃料消費量が増加する第1負荷域FLAと、負荷の増加に対する燃料消費量の増加量が前記第1負荷域FLAよりも小さい第2負荷域SLAとを有し、第2負荷域SLAではモータで発電してエンジンの負荷を増大させ、第1負荷域FLAにてエンジンを運転させるようにした。その一方で、制御手段はエンジンの負荷が第1負荷域FLAにあるときにはモータでエンジンをアシストさせる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力源としてエンジンとモータを有するハイブリッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
ハイブリッド車両は、エンジンをモータでアシストする構成を有し、低燃費化および排出ガスの低公害化を図るものである(例えば、特許文献1参照)。エンジンは空気と燃料からなる混合気を吸入して燃焼室内で燃焼させることで出力を発生させる。エンジンに混合気を吸気する際にはエンジンの吸気バルブが開かれ、燃焼後の混合気の排出する際には排気バルブが開かれる。
【0003】
特許文献1に開示されているハイブリッド車両は、4輪のハイブリッド車両であり、車両の走行状態に応じてモータのみによる走行、エンジンのみによる走行、あるいはモータとエンジンの双方による走行を行う。モータを稼動させるバッテリへの充電は減速時および停車時の他に、定常走行(クルーズ走行)時にも行われる。定常走行時の充電は、エンジンで駆動輪を駆動すると共に、発電機を駆動してバッテリを充電する。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−220808号公報(段落番号0014および0019、第6図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、2輪のハイブリッド車両など、エンジンの常用回転が高い車両で、かつ、可変バルブタイミング方式を採用している車両では、吸気バルブおよび排気バルブがオーバラップして開状態になることがある。ここで、オーバラップ量が多くなると、燃焼室内の排気ガスが吸気側に戻り易くなったり、シリンダ内に残存し易くなったりするので、燃焼室内に吸入される混合気の量が減少する可能性がある。このような場合に所望のエンジン出力を得るためには燃料の噴射量を増大させる必要があるので、燃料消費量が大きくなってしまう。特に、エンジンが低負荷状態にあるときには、スロットルバルブの開度が小さいので、新しい混合気の吸入体積が小さくなるので上記の排気ガスの逆流や残留の影響が大きくなる。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、ハイブリッド車両において、所定の負荷領域で燃料消費量が大きくなることを防止し、トータルとしての燃料消費量を低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明の請求項1にかかる発明は、エンジン(例えば、実施形態のエンジン20)からの出力とモータ(例えば、実施形態のモータ21)からの出力とを合成して駆動輪(例えば、実施形態の後輪WR)に伝達可能な構成を有し、前記エンジンおよび前記モータを制御する制御手段(例えば、実施形態の制御ユニット7)を備えたハイブリッド車両において、前記エンジンの負荷域は、前記エンジンの負荷に略比例して燃料消費量(例えば、実施形態の燃料消費量FC)が変化する第1負荷域(例えば、実施形態の第1負荷域FLA)と、負荷の減少に対する燃料消費量の減少量が前記第1負荷域よりも小さい第2負荷域(例えば、実施形態の第2負荷域SLA)とを有し、前記制御手段は、前記エンジンの負荷域が前記第2負荷域にあるときには前記モータを発電機として稼動させ、前記エンジンの負荷域が前記第1負荷域にあるときには前記モータを発動機として稼動させることを特徴とするハイブリッド車両とした。
【0007】
このハイブリッド車両によれば、モータの稼動状態を切り替えることによりエンジンが稼動する負荷領域を変化させ、燃料消費量が増大する領域でのエンジンの稼動を避けることができる。つまり、エンジンが第2負荷域内で稼動している場合には、モータを発電機として使用してエンジンの負荷を増大させ、エンジンの稼動領域を第1の負荷域にする。発電された電力はモータによるエンジンのアシストに利用することができる。
【0008】
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のハイブリッド車両において、前記第2負荷域は、高回転低負荷の領域であることを特徴とする。
【0009】
このように構成したハイブリッド車両によれば、エンジンが高回転で、かつ低負荷状態で稼動する条件では制御手段によりエンジンの稼動領域が第1負荷域にする。通常に走行している間に第1負荷域でエンジンが稼動することがなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、この実施形態におけるハイブリッド車両は、2輪車両であって、車両前方に前輪WFを軸支するフロントフォーク1を有する。このフロントフォーク1はヘッドパイプ2に枢支されており、ハンドル3の操作によって操舵可能である。ヘッドパイプ2からは後方、かつ下方に向けてダウンパイプ4が取り付けられており、このダウンパイプ4の下端からは中間フレーム5が略水平に延設されている。さらに、中間フレーム5の後端からは後方、かつ上方に向けて後部フレーム6が形成されている。このように構成された車体フレーム10には動力源を含むパワーユニット11の一端が枢着されている。このパワーユニット11は、その後方の他端側に駆動輪である後輪WRが回転可能に取り付けられると共に、後部フレーム6に取り付けられたリヤクッション12により吊り下げられているので、枢着部分を中心として揺動が可能である。さらに、車体フレーム10の外周は車体カバー13で覆われ、車体カバー13の後方かつ上面には搭乗者が着座するシート14が固定されている。シート14よりも前方には搭乗者が足を置くステップフロア15を形成している。
【0011】
図2のブロック図に示すように、パワーユニット11は、可燃性の混合気を燃焼させて出力を得る内燃機関であるエンジン20を有すると共に、発動機または発電機として機能するモータ21をエンジン20のクランク軸22と同軸上に配設してあり、エンジン20の出力と、モータ21の出力の少なくとも一方の出力をクランク軸22に連結した無段変速機23を介して後輪WRに伝達する構成を有する。また、モータ21にはストレージ電池74が接続されている。ストレージ電池74はモータ21が発動機として機能するときには電力を供給し、モータ21が発電機として機能するときには回生電力を充電するバッテリである。そして、エンジン20やモータ21の制御は制御手段である制御ユニット7により行う。
【0012】
エンジン20は、吸気管16から空気と燃料からなる混合気を吸入して燃焼させる構成を有し、吸気管16内には空気量を制御するスロットルバルブ17が回動自在に設けてある。このスロットルバルブ17は搭乗者が操作するスロットルグリップ(不図示)の操作量に応じて回動する。スロットルバルブ17とエンジン20との間には燃料を噴射するインジェクタ18と、吸気管内の負圧を検出する負圧センサ19が配設されている。スロットルグリップを大きく操作すると、スロットルバルブ17が大きく開き、多量の空気が通流し、負圧センサ19が検出する吸気管負圧は小さくなる。これに伴い、エンジン20に吸入される空気量および燃料の量は多くなる。これに対して、スロットルグリップを少し操作すると、スロットルバルブ17が少し開き、少量の空気が通流し、負圧センサ19が検出する吸気管負圧は大きくなる。これに伴い、エンジン20が吸入する空気量および燃料の量は少なくなる。
【0013】
エンジン20およびモータ21を含むパワーユニット11の一例を図3の平断面図に示す。
エンジン20は、クランク軸22にコンロッド24を介して連結されるピストン25を備える。ピストン25はシリンダブロック26に設けたシリンダ27内を摺動可能であり、シリンダブロック26はシリンダ27の軸線が略水平になるように配設してある。さらに、シリンダブロック26の前面にはシリンダヘッド28が固定され、シリンダヘッド28およびシリンダ27ならびにピストン25で混合気を燃焼させる燃焼室20aが形成される。
【0014】
シリンダヘッド28には、燃焼室20aへの混合気を吸気または排気を制御するバルブ(不図示)と、点火プラグ29とが配設してある。バルブの開閉は、シリンダヘッド28に軸支されたカム軸30の回転により制御する。カム軸は一端側に従動スプロケット31を備え、従動スプロケット31とクランク軸22の一端に設けた駆動スプロケット32との間には無端状のカムチェーン33を掛け渡してある。このため、カム軸30はクランク軸22の回転に連動して回転させることができる。また、カム軸30の一端には、エンジン20を冷却するウォータポンプ34を設けてある。ウォータポンプ34は、その回転軸35がカム軸30と一体に回転するように取り付けてある。したがって、カム軸30が回転するとウォータポンプ34を稼動させることができる。
【0015】
モータ21は、クランク軸22を軸支するクランクケース48の車幅方向の一端に連結してあるステータケース49内に形成されている。このモータ21は、アウターロータ型のモータであり、そのステータは、ステータケース49に固定されたティース50に導線を巻き掛けたコイル51からなる。一方、ロータ52は、クランク軸22に固定されており、ステータの外周を覆う略円筒形状を有する。ロータ52の内周面にはマグネット53を配設してある。また、ロータ52にはモータ21を冷却するファン54が取り付けられている。このファン54がクランク軸22の回転に伴って回転すると、ステータケース49のカバー55の側面55aに形成された冷却風取入口から冷却用の空気を取り入れることができる。
【0016】
このモータ21は、エンジン20を始動させる際や、エンジン20の出力をアシストする際に発動機として機能する他に、クランク軸22の回転を電気エネルギに変換し、図2には不図示のストレージ電池に充電する充電器(ジェネレータ)としても機能する。モータ21を制御するPWM(Pulse Width Modulation)信号や、回生時の電力は、端子56から入出力する。また、ステータケース49にはロータ52の回転数を検出するロータセンサ57を設けてある。ロータ52はクランク軸22と共に回転するので、ロータセンサ57を用いるとエンジン回転数Neを検出することができる。
【0017】
クランク軸22の回転を後輪WRに伝達する役割を担う無段変速機23は、クランクケース48から突出したクランク軸22の他端に連結された駆動側伝動プーリ58と、クランク軸22と平行な軸線を持って伝動ケース59に軸支された従動軸60に遠心クラッチ61を介して装着してある従動側伝動プーリ62との間に無端状のVベルト63を巻き掛けたベルト式の無段変速機である。
【0018】
駆動側伝動プーリ58は、クランク軸22に固着した固定プーリ半体58aと、遠心機構58bによりクランク軸22の軸方向に摺動可能な可動プーリ半体58cとを有し、対向する固定プーリ半体58aおよび可動プーリ半体58cが形成する溝に無端状のVベルト63を挿入してある。
一方、従動側伝動プーリ62は、従動軸60に回転自在に取り付けた固定プーリ半体62aと、スプリング64で固定プーリ半体62aに向けて付勢した可動プーリ半体62bとからなり、固定プーリ半体62aと可動プーリ半体62bとが形成する溝にVベルト63を挿入してある。
【0019】
なお、クランク軸22の回転速度が増大すると、駆動側伝動プーリ58において、遠心機構58bの遠心ウエイトに遠心力が作用して可動プーリ半体58cを固定プーリ半体58a側に摺動させる。可動プーリ半体58cが摺動した分だけ固定プーリ半体58aに近接して駆動側伝動プーリ58の溝幅が減少するので、駆動側伝動プーリ58とVベルト63との接触位置が駆動側伝動プーリ58の半径方向外側にずれ、Vベルト63の巻き掛け径が増大する。また、これに伴い、従動側伝動プーリ62の固定プーリ半体62aおよび可動プーリ半体62bが形成する溝幅が増加する。このように、クランク軸22の回転数に応じて連続的にVベルト63の巻き掛け径を変化させることで、無段変速機23は、クランク軸22の回転に応じて変速比を自動的に、かつ無段階に変化させる。
【0020】
また、無段変速機23の伝動ケース59にはキックペダルに連結されるキック軸66と、キックペダルの踏み込み操作に応じたキック軸66の回動をクランク軸22に伝達するキック式始動装置67とを配設してある。
【0021】
さらに、無段変速機23と後輪WRの車軸68との間には減速ギヤ列69を介在させてある。減速ギヤ列69は、伝動ケース59の後端に連なる伝達室70内のギヤ71,72を有し、従動軸60の回転を、これと平行に軸支された車軸68に伝える。
【0022】
エンジン20およびモータ21を統括制御する制御ユニット7は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有する制御手段である。制御ユニット7は、スロットルバルブ17の開度を検出するスロットル開度センサ17aや、負圧センサ19、ロータセンサ57などの情報を受けて、モータ21のドライバ回路や、エンジン20の点火プラグ29を作動させる点火装置73に所定の制御信号を出力する。ここで、この制御ユニット7は、エンジン20の吸気管負圧からエンジン20の負荷を演算する手段と、ロータセンサ57からエンジン回転数Neを演算する手段と、エンジン回転数Neに所定の係数を乗算して軸出力PSを演算する手段と、演算したエンジン20の負荷が、後に詳細を説明する第2負荷域SLA内に含まれるか否かを判定する手段と、判定結果に応じてモータ21の稼動状態を発動または発電に切り替える手段となる。
【0023】
このような構成を有するハイブリッド車両は、エンジン20の始動時にはモータ21を用いてクランク軸22を回転させる。クランク軸22の回転によりピストン25がシリンダ27内を摺動させられると共に、カムチェーン33を介してカム軸30が回転させられる。カム軸30が回転すると吸気バルブおよび排気バルブが所定のタイミングで開閉を開始する。この段階で搭乗者がスロットルグリップを操作して吸気管16のスロットルバルブ17を開くと、スロットルバルブ17の開度に応じた空気量がエンジン20の燃焼室20aに吸入される。この際に、制御ユニット7は、吸気量に所定の空燃比を乗算して燃料噴射量を算出し、インジェクタ18から噴射させるので、吸入される空気は燃料と混合して混合気となる。
【0024】
燃焼室20aに吸入された混合気は、ピストン25で圧縮された後に点火プラグ29で着火される。混合気の燃焼によりピストン25はクランク軸22側に押し戻され、クランク軸22を回転させる。これにより、クランク軸22に軸出力PSが生まれる。この軸出力PSは吸入した混合気の吸入体積、つまり燃料消費量FCに略比例する。
クランク軸22の回転は無段変速機23および減速ギヤ列69を介して車軸68に伝達され、後輪WRを回転させる。一方、燃焼後の混合気は、排気バルブが開いたときに燃焼室20aから排気ガスとして排出される。
【0025】
エンジン20が常用回転数の高いタイプであり、吸気バルブおよび排気バルブが可変バルブタイミング方式で開閉する場合に、吸気バルブと排気バルブとが両方開いている状態、すなわちオーバラップが発生する。ここで、オーバラップ量が大きくなると、燃焼後の排気ガスが吸気管16内に戻ったり、シリンダ27内に残存したりすることがある。このようなときには次の吸気工程でその気筒の燃焼室20aに吸入される新規な混合気の吸入体積が小さくなるので、軸出力PSが小さくなる。したがって、必要な軸出力PSを得るためには、多くの混合気(燃料)を吸入しなければならなくなり、軸出力PSと燃料消費量FCの比例関係が成り立たなくなる。
【0026】
上記の軸出力PSに対する燃料消費量FCの関係と、軸出力PSに対する平均有効圧MEPの関係について図4の例に基づいて具体的に説明する。図4は、横軸を軸出力PS(kW)、またはこれに略比例する平均ブレーキ有効圧BMEP(kPa)とし、縦軸を平均有効圧MP(kPa)および燃料消費量FC(g/h)としてある。
【0027】
平均有効圧MPは、ラインLMPに示すように軸出力PSの増加に伴って減少する。平均有効圧MPは、エンジン20に吸入される空気の流れがスロットルバルブ17により絞られることにより発生するポンピングロスPMEPと、クランク軸22の引きずり抵抗などにより発生するメカニカルロスFMEPとからなり、メカニカルロスFMEPは軸出力PSによらず略一定であるが、ポンピングロスPMEPは、軸出力PSの増加により減少する。
【0028】
これに対して燃料消費量FCは、軸出力PSの増加に伴って増加傾向を示す。本来であれば、図中に破線で示すラインLFCiのように軸出力PSと共に一定の割合で増加することが望ましいが、実際の燃料消費量FCは、ラインLFCrに示すように、中負荷域および高負荷域では軸出力PSに略比例するが、低負荷領域において燃料消費量FCが増大する特性を有する。以下、軸出力PSが所定量(例えば、0.8kWから0.9kW程度)以上で、軸出力PSに対する燃料消費量FCの変化量(燃料消費率)が略一定で、エンジン20の負荷の増減と燃料消費量FCの増減が略比例関係になるとみなせる領域を第1負荷域FLAとする。また、軸出力PSが上記所定量以下の領域であって、燃料消費率が軸出力PSの増加に伴って増加し、エンジン20の負荷と燃料消費量FCが比例関係にない領域を第2負荷域SLAとする。
【0029】
第2負荷域SLAは、高速でスロットルバルブ17を全開に近い開度に設定した状態に相当し、シリンダ27内に排気ガスが残存するなどして新規の混合気の吸入量が減少する領域である。この第2負荷域SLAでは、線形近似した場合の燃料消費量FC(ラインLFCi参照)よりも多くの燃料消費量FC(ラインLFCr参照)が必要になり、燃料消費量が増大する。
【0030】
このため、制御ユニット7は第2負荷域SLA内でのエンジン20およびモータ21の稼動を避けて、第1負荷域FLAでエンジン20およびモータ21を稼動させる。つまり、制御ユニット7は、軸出力PSが第2負荷域SLAにあるときに、モータ21のドライバ回路に制御信号を出力し、モータ21の作動状態を切り替えて、発電を行わせる。モータ21が発電を開始すると、エンジン20の負荷が増加して第1負荷域FLAに入る。このときの燃料消費量FCは一時的には増加する。しかしながら、その間にストレージ電池74に蓄えられた電力を、後にモータ21の発動に用いてエンジン20の回転をアシストさせることで、トータルとしての燃料消費量FCを低減する。
【0031】
このことを図5に示す具体例でさらに詳細に説明する。図5はエンジン回転数Neが3000rpmで、空燃比を14.7に設定したときに、ハイブリッド車両が20km/hで1時間走行した後に、50km/hで1時間走行した場合の燃料消費量FCを図示してある。横軸は軸出力PSおよび平均ブレーキ有効圧BMEP(kPa)を示し、縦軸は燃料消費量FC(g/h)を示す。
【0032】
最初に、従来の場合、つまり、エンジン20の負荷を変化させないで20km/hで走行する場合は、ポイントA1で示すように軸出力PSは約0.3kWで、燃料消費量は245g/hである。一方、50km/hで操向する場合は、ポイントA2に示すように、軸出力PSが約1.2kWで、燃料消費は420g/hである。つまり、従来の場合には、合計で665g/hの燃料を消費することになる。
【0033】
これに対して、本実施形態では制御ユニット7が発電によりエンジン20の負荷を増加させる。例えば、20km/hの速度を保ちつつ、モータ21を発電機として使用すると、エンジン20の負荷が軸出力PSで0.5kWに相当する量だけ増加する。これは、ラインLFCrに沿って、ポイントA1からポイントA3に移動することに相当し、燃料消費量FCは320g/hになる。つまり、このハイブリッド車両は、20km/hで走行するが、モータ21で発電を行うことにより燃料消費量FCが75g/hだけ増加する。このモータ21の発電効率を0.81とすると、この間にストレージ電池74に蓄積される電力は0.4kWになる。
【0034】
そして、50km/hで走行する場合には、ストレージ電池74に蓄積した0.4kWの電力を利用してモータ21を回転させてエンジン20をアシストする。このモータ21の発動効率が0.81である場合には、0.4kWの電力を供給すると0.32kWの出力が生まれる。つまり、軸出力PSは、ポイントA2のままであるが、エンジン20の負荷は、本来の50km/hに相当する軸出力PSからモータ21のアシストにより0.32kWだけ減少する。これにより、50km/hの軸出力PSを得るのに必要なエンジン20の負荷は、ポイントA4の軸出力PSに相当する負荷で足り、燃料消費量FCは320g/hで済む。つまり、このハイブリッド車両は、50km/hの速度を保つが、モータ21によるアシストの効果としてエンジン20の燃料消費量FCが88g/hだけ減少する。
【0035】
すなわち、発電によりエンジン20の負荷を増加させた場合の燃料消費量FCの合計は、652g/hになる。この燃料消費量FCは、発電による負荷増加を行わない従来の燃料消費量FC(=665g/h)の約98%に相当し、約2%の燃費向上率になる。なお、上記の各数値は一例であり、車種や走行条件により異なる値になることがある。
【0036】
このように、燃料消費量FCが軸出力PSおよびエンジン20の負荷と略比例の関係にあるとみなせる第1負荷域FLAと、そのような比例関係が崩れて必要な燃料消費量FCが増大する第2負荷領SLAを有するハイブリッド車両において、軸出力PSが第2負荷域SFLにあるときには制御ユニット7がモータ21を発電機として稼動させて、エンジン20の負荷を増加させてエンジン20およびモータ21が稼動する負荷域を第1負荷域FLAに保持するようにした。軸出力PSに応じて、制御ユニット7がモータ21の稼動状態を切り替えてエンジン20の負荷を変化させることで、この負荷域でのエンジン20の稼動を避けることができる。モータ21で発電を行っている間の燃料消費量FCは一時的に増加するが、この間に発電した電力を他の負荷域においてエンジン20のアシストに用いることで、トータルとしての燃料消費量FCを低減することができる。これは、負荷域全体としての燃焼消費量FCを抑制できることに相当する。また、第2負荷域SLAをエンジン20が高回転、かつ低負荷の領域に設定すると、走行フィーリングを向上させることが可能になる。
【0037】
なお、エンジン20の負荷を管理する処理としては、以下のものがある。
制御ユニット7は、軸出力PSからモータ21の出力寄与分を差し引いてエンジン20の負荷を演算し、負荷の大きさが第1負荷域FLA内にあるのか、第2負荷域SLA内にあるのかを判定する。エンジン20の負荷が第1負荷域FLA内であれば、そのままエンジン20を稼動させると共に、モータ21を発動機として稼動させる。モータ21がエンジン20をアシストする出力は、必要な軸出力PSと第2負荷域SLAに属する軸出力PSの最大値との差分以下の値に設定する。これは、モータ21のアシストによりエンジン20が第2負荷域SLAに入らないようにするためである。一方、エンジン20の負荷が第2負荷域SLA内であれば、モータ21を発電機として稼動させる。発電を行うことで増加するエンジン20の負荷は、エンジン負荷が第1負荷域FLAに入るのに充分な値、つまり、発電前のエンジン20の負荷に相当する軸出力PSと第1負荷域FLAに属する軸出力PSの最小値との差分以上の値に設定する。
【0038】
また、ハイブリッド車両は、常用回転数が高いエンジン20を搭載した車両であれば良く、3輪車や、4輪車であっても良い。特に、スポーツカーや、AVT(All Terrain Vehicle)、スノーモービル、PWC(Personal Water Craft)には好適である。
【0039】
【発明の効果】
以上、説明したように請求項1によれば、稼動中のエンジンの負荷域が第2負荷域にあるときにエンジンの負荷を増加させて第2負荷域でエンジンを稼動させるようにした。一時的には燃料消費量は増加するが、燃料消費量の増大を防ぐと共に、発電時の電力を後にエンジンのアシストに利用して燃料消費量を低減させるので、トータルとしての燃料消費量を低減させることができる。
請求項2によれば、第2負荷域でエンジンが稼動することがなくなるので、トータルとしての燃料消費量を低減させつつ、走行フィーリングを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるハイブリッド車両の側面透視図である。
【図2】本発明の実施形態におけるハイブリッド車両の概要を示すブロック図である。
【図3】ハイブリッド車両のパワーユニットの平断面図である。
【図4】軸出力または平均ブレーキ有効圧に対する平均有効圧または燃料消費量の関係を示す図である。
【図5】軸出力または平均ブレーキ有効圧に対する平均有効圧または燃料消費量の関係を示す図であって、燃料消費量の低減を説明する図である。
【符号の説明】
7 制御ユニット(制御手段)
20 エンジン
21 モータ
FLA 第1負荷域
SLA 第2負荷域
FC 燃料消費量
WR 後輪(駆動輪)

Claims (2)

  1. エンジンからの出力とモータからの出力とを合成して駆動輪に伝達可能な構成を有し、前記エンジンおよび前記モータを制御する制御手段を備えたハイブリッド車両において、
    前記エンジンの負荷域は、前記エンジンの負荷に略比例して燃料消費量が変化する第1負荷域と、負荷の減少に対する燃料消費量の減少量が前記第1負荷域よりも小さい第2負荷域とを有し、
    前記制御手段は、前記エンジンの負荷域が前記第2負荷域にあるときには前記モータを発電機として稼動させ、前記エンジンの負荷域が前記第1負荷域にあるときには前記モータを発動機として稼動させることを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 前記第2負荷域は、高回転低負荷の領域であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
JP2003169899A 2003-06-13 2003-06-13 ハイブリッド車両 Expired - Fee Related JP3929938B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003169899A JP3929938B2 (ja) 2003-06-13 2003-06-13 ハイブリッド車両
TW093113632A TWI242523B (en) 2003-06-13 2004-05-14 Hybrid vehicle
MYPI20042257A MY135692A (en) 2003-06-13 2004-06-11 Hybrid vehicle
CNB2004100429969A CN1270915C (zh) 2003-06-13 2004-06-14 混合动力车

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003169899A JP3929938B2 (ja) 2003-06-13 2003-06-13 ハイブリッド車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005006470A true JP2005006470A (ja) 2005-01-06
JP3929938B2 JP3929938B2 (ja) 2007-06-13

Family

ID=34094897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003169899A Expired - Fee Related JP3929938B2 (ja) 2003-06-13 2003-06-13 ハイブリッド車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3929938B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007119360A1 (ja) * 2006-03-16 2009-08-27 川崎重工業株式会社 車両および車両用のモータ制御装置
WO2023170951A1 (ja) * 2022-03-11 2023-09-14 三菱自動車工業株式会社 車両の制御装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007119360A1 (ja) * 2006-03-16 2009-08-27 川崎重工業株式会社 車両および車両用のモータ制御装置
US7874279B2 (en) 2006-03-16 2011-01-25 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Vehicle and motor controller for vehicle
JP4633843B2 (ja) * 2006-03-16 2011-02-16 川崎重工業株式会社 車両および車両用のモータ制御装置
WO2023170951A1 (ja) * 2022-03-11 2023-09-14 三菱自動車工業株式会社 車両の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3929938B2 (ja) 2007-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7110877B2 (en) Automatic engine shutdown apparatus
US7316630B2 (en) Control method and apparatus for a continuously variable transmission
TWI295644B (en) Power module driving control apparatus and hybrid vehicle
US7145261B2 (en) Electric generator control method and apparatus, and vehicle equipped with such apparatus
EP1625962B1 (en) Power Switchover Apparatus for a hybrid vehicle
US7520351B2 (en) Power control unit
TWI280328B (en) Shift control apparatus for continuously variable transmission
KR100584227B1 (ko) 하이브리드 차량
US7497288B2 (en) Motor cooling structure for electric vehicle
US20060065239A1 (en) Vehicular performance control system and method, and vehicle incorporating same
WO2019087450A1 (ja) 鞍乗型車両
JP4182068B2 (ja) トルクアシスト制御装置
JP3929938B2 (ja) ハイブリッド車両
JP2006051853A (ja) 電動二輪車
TWI242523B (en) Hybrid vehicle
JP4094492B2 (ja) ハイブリッド車両
JP4396937B2 (ja) ハイブリッド車両のトラクション制御装置
JP2006057705A (ja) 無段変速機構の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100316

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110316

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110316

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120316

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130316

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130316

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140316

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees