JP2005002350A - 親水化処理剤、その製法および塗膜の親水化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプレーなどの簡易で効率的な塗布によって、簡単に表面を親水化することができる親水化処理剤を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表わされるシリケート化合物の加水分解物、ノニオン系界面活性剤、水および親水性有機溶剤を含んでおり、上記ノニオン系界面活性剤が、アルキレンオキサイドユニットを有しており、そのHLBが10〜15であって、上記水に対する量が0.02〜10質量%である親水化処理剤。
【化1】
Figure 2005002350

(式中、nは、1〜30の整数を表す;Rは、異なるものを表わしてもよく、置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基を表す)
【選択図】なし

Description

本発明は親水化処理剤、その製法および塗膜の親水化方法に関する。
屋外に設置される塗膜には、種々の汚染物質が付着し、その外観が損なわれる場合が多い。このため、シリケート化合物を添加して塗膜表面を親水化することにより、塗膜の耐汚染性を向上させることが行われてきた。
例えば、特開10−140077号公報には、酸エポキシ硬化系の塗料にテトラメチルシリケート及び/又はテトラエチルシリケートの縮合度2〜10の低縮合物(シリケート低縮合物)を配合した自動車上塗り塗料が開示されている。この塗料から得られる塗膜は、その置かれた環境により、初期の耐汚染性が充分でないことがある。さらに、塗装ラインにおける補修の際に、塗膜表面がポリッシュされて親水性を失い、その結果、補修部分のみが耐汚染性が低下することによる外観不良の問題点を有している。
一方、特開2000−256619号公報には、シリコン化合物若しくはその加水分解縮合物(a)、又は、(a)とシリコン化合物を加水分解できる触媒及び/若しくは有機溶剤との混合物を上塗り塗膜上に塗布する上塗り塗膜の耐汚れ処理方法が開示されている。しかしながら、この耐汚れ処理方法により表面に形成される塗膜は、降雨により親水化されるものであるため、初期の耐汚染性が不充分である。
さらに国際公開95/17349号公報には、テトラメトキシシランを水に配合して得られるハードコート用組成物が開示されている。この組成物は、含浸法により膜を形成することは可能であるが、スプレー法では膜切れが発生する問題点を有している。また、この組成物によって表面を親水化する目的については何の記載もない。
本発明の目的は、スプレーなどの簡易で効率的な塗布によって、簡単に表面を親水化することができる親水化処理剤を提供することにある。
本発明は、下記式(1)で表わされるシリケート化合物の加水分解物、ノニオン系界面活性剤、水および親水性有機溶剤を含んでおり、上記ノニオン系界面活性剤が、アルキレンオキサイドユニットを有しており、そのHLBが10〜15であって、上記水に対する量が0.02〜10質量%である親水化処理剤である。
Figure 2005002350
(式中、nは、1〜30の整数を表す;Rは、異なるものを表わしてもよく、置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基を表す)上記シリケート化合物の加水分解物の含有量が0.05〜10質量%であることが好ましい。
本発明はまた、下記式(1)で表わされるシリケート化合物を、水と親水性有機溶剤との混合溶液中で加水分解するとともに、アルキレンオキサイドユニットを有しており、そのHLBが10〜15であるノニオン系界面活性剤を添加することを特徴とする親水化処理剤の製造方法である。
Figure 2005002350
(式中、nは、1〜30の整数を表す;Rは、異なるものを表わしてもよく、置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基を表す)上記ノニオン系界面活性剤の添加が、上記加水分解の前に行われるものであってもよく、上記加水分解の後に行われるものであってもよい。
本発明は更に、塗膜表面に、上記の親水化処理剤を塗布することを特徴とする塗膜の親水化方法でもある。
本発明の親水化処理剤は、シリケート化合物の加水分解物、ノニオン系界面活性剤、水および親水性有機溶剤を含んでいる。
上記シリケート化合物の加水分解物は、上記式(1)で表わされるシリケート化合物を加水分解して得られるものである。
上記式(1)において、nは、1〜30の整数を表す。30を超えると、シリケート化合物の粒子性が高くなり、塗膜が白濁するなど外観に不具合が生じる。シリケート化合物の加水分解物を適度な粘度とする観点から、1〜25が好ましく、5〜25がより好ましい。
上記式(1)において、Rは、異なるものを表わしてもよく、置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基を表す。炭素数が8を上回ると、加水分解性が低下するため好ましくない。炭素数1〜4のアルキル基が更に好ましく、炭素数1又は2のアルキル基が特に好ましい。最も好ましいものはメチル基である。
上記置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、ネオアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等の直鎖状又は分岐状のものが挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基が好ましい。より好ましくは、メチル基及びエチル基であり、特に好ましいのはメチル基である。
上記アルキル基の置換基としては限定されず、例えば、クロロ、ブロモ等のハロゲン;メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、シアノ基、ジメチルアミノ基等を挙げることができる。上記置換基を有する場合であっても、アルキル基の炭素数は1〜8であることが好ましい。
上記Rが置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基であるシリケート化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラ−n−ペントキシシラン、テトラ−iso−ペントキシシラン、テトラネオペントキシシラン等;それらの1種又は2種以上の縮合物等が挙げられる。好ましくは、メチルシリケート及び/若しくはその縮合物、又は、エチルシリケート及び/又はその縮合物であり、最も好ましいのがメチルシリケートの縮合物である。
上記メチルシリケートの縮合物としては、例えば、「MKCシリケートMS51」、「MKCシリケートMS56」、「MKCシリケートMS60」(いずれも商品名、三菱化学社製)等の市販品が挙げられる。
上記エチルシリケートの縮合物としては、例えば、「エチルシリケート28」、「エチルシリケート40」、「エチルシリケート48」(いずれも商品名、コルコート社製)等の市販品が挙げられる。
上記加水分解物は、上記シリケート化合物が有するアルコキシシリル基と当量以上の水と上記シリケート化合物とを反応させることにより得られる。反応は室温で進行するが、必要に応じて加熱することができる。好ましくは、触媒の存在する大過剰量の水中にシリケート化合物を添加して放置しておくことにより、上記シリケート化合物の加水分解物を得ることができる。上記触媒としては、一般的に加水分解反応に用いられるものが使用できる。例えば、塩酸、酢酸、硝酸、ギ酸、硫酸、リン酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等のアルカリ触媒;有機金属;金属アルコキシド、例えばジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエート、ジブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)及びジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等の金属キレート化合物、ホウ素ブトキシド、ホウ酸等のホウ素化合物等を挙げることができる。上記触媒の量は特に限定されないが、通常、上記シリケート化合物に対して、0.1〜5質量%とすることができる。
また、上記シリケート化合物は、水に対する溶解性が充分でないため、効率的に加水分解反応を進行させるためには親水性有機溶剤を加えて、系を均一化することが好ましい。このような親水性有機溶剤としては、水に自由に混和するものが好ましく、例えば、アルコールとしてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等;またグリコール誘導体としてはエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブロピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類が使用できる。上記親水性有機溶剤の添加量は、上記シリケート化合物が溶解する量以上であれば特に限定されない。
上記加水分解物は、IRスペクトルを測定することにより、アルコキシシリル基に基づくピークが消失していることを確認することができる。すなわち、上記シリケート化合物の加水分解物は、先の式(1)におけるアルコキシシリル基がシラノール基に加水分解された構造を有していると考えられる。このシラノール基を有していることで、塗布直後から親水性が発現するものと考えられる。ただし、上記加水分解物は、アルコキシシリル基が全てシラノール基に加水分解されていなくてもよい。通常、触媒を含む均一な系では、室温で12時間以上放置することで、目的とする加水分解物を得ることができる。
このようにして得られる加水分解物は、単離する際に、加水分解物間での縮合反応が進行してしまう恐れがあるため、加水分解を行って得られた溶液のまま使用することが好ましい。
上記シリケート化合物の加水分解物の親水化処理剤中における含有量は、上記加水分解前のシリケート化合物として、0.05〜10質量%に相当する量が好ましい。0.05質量%未満であると、充分な親水性を付与することができず、10質量%を超えると得られる膜の外観が低下する恐れがある。更に好ましくは、0.1〜5質量%であり、特に好ましくは0.1〜3質量%である。
本発明の親水化処理剤に含まれる上記ノニオン系界面活性剤は、水の表面張力を低下させることにより、塗布手段に依らずに親水化処理剤の均一な塗布を可能にする。一方、カチオン系界面活性剤やアニオン系界面活性剤では、親水化処理剤の安定性が低下したり、均一な塗布ができない場合がある。
上記ノニオン系界面活性剤としては、親水性基としてアルキレンオキサイドユニットを有しているものが用いられる。このようなものとしてはポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好ましい。上記ノニオン系界面活性剤の親水性と疎水性とのバランスの指標であるHLBは、10〜15である。これらの範囲外では均一に塗布することができない恐れがある。なお上記HLBは、ノニオン系界面活性剤全体の分子量をアルキレンオキサイドユニット部の分子量で割った値を20倍して得られる値である。
上記アルキレンオキサイドユニットの種類としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラメチレンオキサイドが挙げられ、この中でエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが好ましい。また、上記アルキレンオキサイドユニットの繰返し数は7〜10であることが好ましい。また、アルキルエーテルのアルキル基の炭素数は12〜18であることが好ましい。
上記ノニオン系界面活性剤の親水化処理剤中における含有量は、親水化処理剤中に含まれる水に対して、0.02〜10質量%である。0.02質量%未満であると、親水化処理剤を均一に塗布することができず、10質量%を超えても効果の向上が認められず、塗膜性能に劣る場合がある。より好ましくは、0.1〜5重量%である。
本発明の親水化処理剤は、溶剤として、水および親水性有機溶剤を含んでいる。親水性有機溶剤としては、先に挙げたものが使用できるが、揮発性や溶解性を考慮すると、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールが特に好ましい。水と親水性有機溶剤との質量比は、特に限定されないが、例えば、5/95〜95/5とすることができる。
上記親水化処理剤は、先の各成分を混合することにより得られるが、上記シリケート化合物の加水分解を行って得られる溶液、又は加水分解を行う前の溶液に、所定量のノニオン系界面活性剤を加える方法によっても得ることができる。
これらの場合、各成分が所定の濃度になるように配合することが好ましいが、シリケート化合物の加水分解を行って得られる溶液に対して、水及び/又は親水性有機溶剤で希釈することにより、所定の濃度に調整することもできる。なお、この方法で得られる親水化処理剤は、加水分解に用いられた上記触媒を含んでいる。
上記親水化処理剤は、その表面を浸食したりしない限り、種々の基材に対して塗布が可能である。特に塗膜上に塗布することにより、その表面を親水化することができ、その塗膜に耐汚染性を付与することができる。
本発明の塗膜の親水化方法は、塗膜表面に上記親水化処理剤を塗布することを特徴とするものである。塗布の対象となる塗膜は特に限定されず、一般的には、建築用、自動車用、工業用などの各種分野の上塗り塗膜を挙げることができる。これら上塗り塗膜は溶剤系、水性、粉体、UV硬化系など種々の塗料により形成することができる。また、塗布により耐汚染性が付与されることから、屋外で使用される物品上に形成された塗膜であることが好ましい。より好ましくは、自動車ボディ用の上塗り塗膜である。上記上塗り塗膜は、親水性又は親水化可能な塗膜であっても、通常の塗膜であっても構わない。上記上塗り塗膜が親水性又は親水化可能な塗膜である場合には、上記塗膜の親水化方法は親水性付与の補助的手段となり、一方、上記上塗り塗膜が通常の塗膜である場合には、上記塗膜の親水化方法は塗膜への新しい機能付与手段となる。上記上塗り塗膜への塗布は、ラインまたはライン外での補修時に行われることが好ましい。
上記塗布の方法としては特に限定されず、例えば、スプレー塗装、ロールコーター法、刷毛塗り、浸漬塗装、ワイプ塗装等を挙げることができる。上記塗布した後の乾燥方法としては、室温で乾燥するまで放置してもよく、40〜100℃で1〜30分程度加熱することにより行ってもよい。
上記親水化処理剤の乾燥膜厚としては、0.01〜10μmが好ましい。0.01μm未満であると、長期にわたり耐汚染性を得ることができない場合があり、10μmを超えると、塗膜の透明性に劣ったり、ワレ等が生じたりする恐れがある。より好ましくは、0.01〜5μmである。
本発明の親水化処理剤は、上述の構成によりなるので、スプレーなどの簡易で効率的な塗布によって、簡単に表面を親水化することができる。
本発明の親水化処理剤の製造方法は、容易に目的とする親水化処理剤を得ることができる。
本発明の塗膜の親水化方法は、もともと親水性を有さない塗膜に対して、容易に親水性を付与し、耐汚染性塗膜を形成することができる。
実施例1 親水化処理剤の製造
「MKCシリケートMS51」(三菱化学社製のメチルシリケートの縮合物、SiO含有量51%;式(1)におけるnは平均値として5)100gにトリス(2,4−ペンタンジオナート)アルミニウム10%エタノール溶液2.5gを加えて溶解させた。この混合液1.5gにポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(エチレンオキサイドユニットの繰返し数10;HLB14.1)0.0114g(水に対して0.02質量%)を加え、エタノール41gに溶解させた。ついで水57gを徐々に加えて撹拌し、室温で一夜放置して親水化処理剤Aを得た。
実施例2〜7、比較例1〜4 親水化処理剤の製造
実施例1において、ノニオン系界面活性剤として、表1に示した種類及び量のものを用いたこと以外は同様にして、親水化処理剤B〜G及び比較用親水化処理剤a〜dを得た。
実施例8 親水化処理剤の製造
実施例1において、「MKCシリケートMS51」の代わりに「MKCシリケートMS60」(三菱化学社製のメチルシリケートの縮合物、SiO含有量60%;式(1)におけるnは平均値として26)100gを用い、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテルの量を0.318g(水に対して0.56質量%)としたこと以外は同様にして、親水化処理剤Hを得た。
Figure 2005002350
実施例9〜16、比較例5〜9 塗膜の親水化方法
ユニポン400HKタキシエロー(日本ペイント社製、アクリル・ポリエステルポリオール/イソシアネート硬化系)を磨き鋼板に、乾燥膜厚45〜55μmになるようにスプレー塗装し、90℃で20分焼き付けて硬化塗膜を得た。この塗膜上に実施例1〜8及び比較例1〜4で得られた親水化処理剤A〜H及びa〜dを、スプレーを用いて、乾燥膜厚0.1〜0.5μmとなるように塗装した後、60℃で5分乾燥した。得られた塗膜表面について、目視および指触で観察すると共に、協和界面科学社製CA−A型接触角測定装置を用いて、その水接触角を測定した。なお、親水化処理剤を塗布しないものを比較例9とした。結果を表2に示す。
Figure 2005002350
本発明の親水化処理剤を塗布した塗膜表面には、いずれにも指触のない透明で均一な膜が形成されており、その水接触角は耐汚染性が良好とされる50度未満であった。これに対して、ノニオン系界面活性剤及びその量が、本発明の範囲から外れたものを用いた比較例では、膜切れが発生して塗膜全体を塗装することができなかったり、ノニオン系界面活性剤が表面に浮き出てきたりして、満足のいく結果を得ることができなかった。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表わされるシリケート化合物の加水分解物、ノニオン系界面活性剤、水および親水性有機溶剤を含んでおり、
    前記ノニオン系界面活性剤が、アルキレンオキサイドユニットを有しており、そのHLBが10〜15であって、前記水に対する量が0.02〜10質量%である親水化処理剤。
    Figure 2005002350
    (式中、nは、1〜30の整数を表す;Rは、異なるものを表わしてもよく、置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基を表す)
  2. 前記シリケート化合物の加水分解物の含有量が0.05〜10質量%である請求項1記載の親水化処理剤。
  3. 下記式(1)で表わされるシリケート化合物を、水と親水性有機溶剤との混合溶液中で加水分解するとともに、アルキレンオキサイドユニットを有しており、そのHLBが10〜15であるノニオン系界面活性剤を添加することを特徴とする親水化処理剤の製造方法。
    Figure 2005002350
    (式中、nは、1〜30の整数を表す;Rは、異なるものを表わしてもよく、置換基を有するか若しくは置換基を有しない炭素数1〜8のアルキル基を表す)
  4. 前記ノニオン系界面活性剤の添加が、前記加水分解の前に行われるものである請求項3記載の親水化処理剤の製造方法。
  5. 前記ノニオン系界面活性剤の添加が、前記加水分解の後に行われるものである請求項3記載の親水化処理剤の製造方法。
  6. 塗膜表面に、請求項1又は2の親水化処理剤を塗布することを特徴とする塗膜の親水化方法。
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