JP2004533443A - 治療的方法 - Google Patents
治療的方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004533443A JP2004533443A JP2002588982A JP2002588982A JP2004533443A JP 2004533443 A JP2004533443 A JP 2004533443A JP 2002588982 A JP2002588982 A JP 2002588982A JP 2002588982 A JP2002588982 A JP 2002588982A JP 2004533443 A JP2004533443 A JP 2004533443A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- prostaglandin
- disease
- type
- agonist
- patient
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K45/00—Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
- A61K45/06—Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/04—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for ulcers, gastritis or reflux esophagitis, e.g. antacids, inhibitors of acid secretion, mucosal protectants
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P11/00—Drugs for disorders of the respiratory system
- A61P11/06—Antiasthmatics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P17/00—Drugs for dermatological disorders
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P19/00—Drugs for skeletal disorders
- A61P19/08—Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P21/00—Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system
- A61P21/04—Drugs for disorders of the muscular or neuromuscular system for myasthenia gravis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P25/00—Drugs for disorders of the nervous system
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P27/00—Drugs for disorders of the senses
- A61P27/02—Ophthalmic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P29/00—Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
- A61P3/10—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/02—Immunomodulators
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/02—Immunomodulators
- A61P37/06—Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/08—Antiallergic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P5/00—Drugs for disorders of the endocrine system
- A61P5/14—Drugs for disorders of the endocrine system of the thyroid hormones, e.g. T3, T4
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P7/00—Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
- A61P7/06—Antianaemics
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Immunology (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
- Pulmonology (AREA)
- Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
- Neurology (AREA)
- Hematology (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Rheumatology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Obesity (AREA)
- Pain & Pain Management (AREA)
- Emergency Medicine (AREA)
- Ophthalmology & Optometry (AREA)
- Dermatology (AREA)
- Transplantation (AREA)
- Neurosurgery (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Steroid Compounds (AREA)
- Magnetic Treatment Devices (AREA)
Abstract
Description
【0001】
本発明は治療的方法およびその使用に関し;特に患者において抗原に対する寛容を誘導するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抗原に対する生物体の免疫は、抗原との第1の遭遇および免疫グロブリン分子、例えば、その抗原を選択的に結合し得る抗体の、その後の産生の結果として生じる。さらに、免疫応答は、抗原特異的であり得るT細胞によって制御される。免疫は、通常炎症性応答を刺激することによって、迅速な細胞の補充を許容し、その細胞は外来抗原を処分し得る。ある情況の下、免疫系は「寛容(tolerance)」と呼ばれる機構に起因して抗原に対する免疫応答を生じない。例えば、ある機構に起因して、免疫系は通常、破壊される外来抗原と、生物体自身の構成成分とを区別し得、それによって生物体自身の構成成分(「自己抗原」)に対する抗体を潜在的に産生し得る全てのBリンパ球が発達の間に破壊され、それによって自己抗原に指向される抗体を産生する生物体の能力を排除する。
【0003】
寛容は恐らく活性なプロセスである。このことは、抹消性寛容が獲得され、ここでは抗原は特定の環境(例えば、高いIL-10レベルおよび低いIL-12レベル)においてT細胞に対して提示されることを意味する。次いで、T細胞は循環し、そしてそれらが再び特異的な抗原に出会う場合、それら免疫応答を開始しないか(アネルギー性T細胞)、またはそれらは鎮圧応答を開始する(調節性T細胞)。調節性T細胞についての役割は、寛容において提唱されている。調節性T細胞は、抗原提示細胞の環境によって、「下流調節性」サイトカインを放出することによってそれらの同族抗原に対して反応するようにプログラムされる。記載される第1のこのような調節細胞は、IL-10によって誘導された(非特許文献1)。
【0004】
寛容が破壊されると、生物体は細胞性免疫応答(細胞傷害性T細胞を含む)を、生物体の正常な構成成分に対して生じ得、「自己免疫病」を生じる。自己免疫病の例としては、全身性エリテマトーデス(全身性紅斑性狼瘡)(SLE)、多発性硬化症(MS)、および橋本病が挙げられる。
【0005】
いつかの情況において、外来抗原に対する免疫系の正常な応答でさえ、組織もしくは器官のグラフトまたは移植片の場合におけるように、所望されない結果を生じ得、ここでは組織または器官レシピエントの免疫系は、外来として組織もしくは器官のグラフトまたは移植片を認識し、それを拒絶するように作用する。
【0006】
しかし、免疫または炎症の状態または疾患を処置する既存の方法の欠点の1つは、選択肢の制限された範囲およびそれらの治療不適切性である。例えば、炎症性呼吸疾患を処置するために使用されるグルココルチコステロイドは、多くの患者において毒性の影響を有し、シクロスポリンAまたはインターフェロンγのような代替物は、危険性が高く、高価であり、および一般に不満足である。
【0007】
【非特許文献1】
Grouxら、1997、ネイチャー(Nature) 389:737〜742)
【発明の開示】
【0008】
予期されないことに、本発明者はプロスタグランジンとIV型選択的ホスホジエステラーゼ(PDE)インヒビターとの間に、免疫系の細胞からのインターロイキン-10(IL-10)の放出に対する相乗効果があることを見出した。さらに、本発明者らは、プロスタグランジンおよびIV型選択的PDEインヒビターが組合わせて使用される場合、免疫系の細胞においてIL-10の顕著な刺激およびインターロイキン-12(IL-12)の阻害があることを見出した。IV型選択的PDEインヒビターの存在下で、PGEおよび19-ヒドロキシPGRの両方によるIL-10の刺激は顕著に増加された。
【0009】
ロリプラム(Rolipram)のようなIV型選択的PDEインヒビターは、細菌コート産物のリポ多糖(LPS)で刺激された単球/マクロファージにおいてcAMPおよびIL-10レベルを上昇することが知られる(Strassmanら、1994 J.Exp.Med.180:2365〜70;Kraanら、1995 J.Exp.Med.181:775〜9;Kambayashiら、1995 J.Immunol.155:4909〜16)。予期されなかったことに、本発明者はプロスタグランジンとIV型選択的PDEインヒビターとの間に、免疫系の細胞からのIL−10の放出に対する相乗効果があり、これはIL−10の放出における劇的な増加を生じることを見出した。
【0010】
本発明者はまた、PGEおよび19−ヒドロキシPGEの両方の適用に続いて起こるPDE活性における増加を示す。これは、刺激の効果を減少するための直接的なネガティブなフィードバックである。PGEおよびIV型選択的PDEインヒビターの使用は、PDEメッセージをさらに増加するが、次いで合成されたホスホジエステラーゼは、インヒビターの存在によって無効にされる。
【0011】
異常なまたは所望されない免疫応答から生じる疾患において、しばしば、IL−10の欠乏とIL−12の増加の少なくとも一方がある。IL−10におけるこの不均衡は、有用なTヘルパー細胞、特にT調節性細胞の発生に対して有害であり得;2型Tヘルパー細胞を超える1型Tヘルパー細胞の優性は、自己免疫病の特徴であると考えられる。従って、IL−10産生の刺激およびIL−12の阻害は、T細胞活性化について寛容化の環境を誘導することが考えられる。
【0012】
本発明者はここで、患者における抗原の寛容の誘導、または患者における抗原に対する寛容における、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストと組合わせた、IV型選択的PDEインヒビターの使用を提唱する。
【0013】
さらに、IV型選択的PDEインヒビターと、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとの組合わせは、治療的利益の有用な程度を達成するために必要とされるプロスタグランジンもしくはそのアゴニストまたはPDEインヒビターの量を減少することと、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストの投与の副作用を減少することの少なくとも一方の望ましい効果を達成することが、本発明者によって考慮される。
【0014】
本発明者が気付く限り、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストと、PDEのIV型選択的インヒビターとの組合わせが、IL−10産生を刺激するために使用され得るという示唆は何らなく、およびIL−10を刺激するためにこの組合わせを使用する処置の示唆は何もない。さらに、この組合わせがIL−12産生を阻害するためや、T細胞活性化のための寛容化環境を誘導するために、または患者において抗原に対する寛容を誘導するために使用され得たという示唆は何らなかった。
【0015】
乾癬および関連性の増殖性皮膚異常の症状を緩和するためのプロスタグランジンおよびPDEインヒビターの組合わせの使用は米国特許第4,034,087号において示唆されているが、プロスタグランジンおよびPDEインヒビターがそれらを処置するために使用される任意の例を実際に証明していない。PGEおよびPDEインヒビターのこのような適用は、免疫調節性ではなく抗炎症性である。
【0016】
プロスタグランジンE2(PGE2)についての主要な受容体は、EP2およびEP4サブタイプであるが、他の受容体、すなわち、EP1およびEP3が存在する。EP2およびEP4受容体は、アデニルサイクラーゼと結合し、そして上昇されたcAMPをメッセンジャー系として使用する。組織中のcAMPのレベルは、合成およびPDEによる異化作用の両方によって支配される。PDEは特異的なインヒビターによってブロックされ得る。本発明者は、任意の理論によって束縛されないが、IV型選択的PDEインヒビターの投与は、患者において抗原に対する寛容を誘導するにおけるプロスタグランジンまたはそのアゴニストの効果を増強すると考える。従って、本発明者は、任意の理論によって束縛されないが、プロスタグランジンもしくはそのアゴニスト(例えば、PGE)の、EP2およびEP4受容体に対して作用するその効果は、cAMPを刺激することであり、そしてIV型選択的PDEインヒビターの添加は、単球およびマクロファージに対する相乗的な作用を提供し、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストまたはIV型選択的PDEインヒビターのいずれかの単独の同じ量の合計の効果よりも優れる免疫応答における減少を生じると考える。
【0017】
本発明の第1の局面は、患者において抗原に対する寛容を誘導する方法を提供することであり、方法は、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストと、IV型選択的PDEインヒビターとを患者に投与する工程を包含する。
【0018】
抗原に対する寛容を誘導することに関して言えば、本発明者らは、患者の免疫系が以前は非寛容であった抗原に寛容になり得る(許容し得る)こと、または免疫系が抗原のような免疫刺激に対しての応答を小さくし得るか、または全く応答しない(すなわち、検出できない応答)ことを意味する。
【0019】
プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとによる患者の処置の効果は、抗原に対する寛容の促進または改善であり得る。抗原は、過敏性腸症候群に関与する抗原のように、患者に対して外来であり得る。
【0020】
プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの投与の際の、患者における抗原に対する寛容の誘導は、抗原特異的免疫抑制を引き起こし得ることがまた理解される。従って、本発明は、患者において免疫抑制の状態を作製するために、患者において抗体に対する免疫寛容を誘導する方法に関し、方法はプロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを患者に投与する工程を包含する。免疫抑制のこのような状態は、任意の抗原性刺激に対する細胞媒介性の免疫応答の閾値を上昇することによって特徴づけられる。
【0021】
従って、本発明はまた、免疫抑制剤としての、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストと、PDEインヒビターとの組合わせの使用を提供する。
【0022】
それゆえ、本発明は、患者において免疫系を抑制することを包含する。「抑制する」に関して言えば、本発明者らは、免疫系応答が、免疫系が減少された応答を開始するか、または免疫刺激に対する応答を何も開始しないように変化されることを意味する。従って、本発明は、患者において抗原に対する寛容を誘導することを包含し、患者において有害なまたは所望されない免疫応答の緩和を導く。
【0023】
本発明の方法は、また、所望されない免疫応答がある疾患または状態の処置のために、患者において抗原に対する寛容を誘導することを包含する。
【0024】
本発明は、患者において自己免疫病を処置する方法を包含し、方法は、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを患者に投与する工程を包含する。このような自己免疫病としては、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫萎縮性胃炎、アディソン病、インスリン依存性糖尿病(IDDM)、グッドパスチャー症候群、重症筋無力症、交感性眼炎、MS、自己免疫溶血性貧血、特発性白血球減少症、潰瘍性結腸炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、リウマチ様関節炎(慢性関節リウマチ)、過敏性腸症候群、SLE、橋本病、甲状腺炎、ベーチェット病、セリアック病/疱疹状皮膚炎、脱髄疾患が挙げられる。
【0025】
代替の実施態様において、本発明は、リウマチ様関節炎の例外を伴なって、患者において自己免疫病を処置する方法を包含し、方法は、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを患者に投与する工程を包含する。
【0026】
処置は、所望されない自己免疫応答を直接的に戦うこと、ならびにT細胞を炎症誘発性の役割から離れるように指示することによって、症状を処置することが考えられる。
【0027】
理論によって束縛されないが、本発明者は本発明の方法がT細胞のプログラミングを影響し得、それによってこれらが、炎症誘発性T細胞ではなく調節性または抑制T細胞になると考える。プロスタグランジンおよびIV型選択的PDEインヒビターの存在下で、T細胞が抗原に出会う場合、これはIL−10のような抑制サイトカインを放出し、また、IL−12のような炎症性サイトカインを放出しない。従って、プロスタグランジンおよびIV型選択的PDEインヒビターでの処置は、炎症性応答を発生から防止するか、または最小にすると考えられる。従ってプロスタグランジンおよびIV型選択的PDEインヒビターでの処置は、予防的に、または例えば、自己免疫病の最初の症状が出現すると直ぐに、使用され得る。さらに、T細胞は身体を通じて存在するので、これらはそれらの作用の最終的な部位から離れた部位にてプログラムまたはプライムされ得ることが理解される。同様に、ある自己免疫病の処置の他の形態とは異なり、方法は、炎症性応答を、それらが開始する前に予防するにおいて有益であり得る。従って、方法は、例えば、患者の年齢または遺伝的因子のために、自己免疫病になりやすい患者を、任意の炎症性徴候が現れる前に処置するにおいて有用であり得る。
【0028】
従って、本発明はまた、患者において免疫または炎症の応答を阻害または減弱するために、患者において抗原に対する寛容を誘導することを包含する。「阻害または減弱する」に関して言えば、本発明者らは、IL-10のレベルを増加することと、Th2応答における増加およびTh1応答における減少を導くIL−12のレベルを減少することの少なくとも一方を包含する。
【0029】
本発明はまた、患者において抗原に対する寛容を誘導することを包含し、患者において有害なまたは所望されない炎症応答の軽減を導く。異常なまたは所望されない炎症応答は、乾癬または関連性の増殖性皮膚異常と関連されない。
【0030】
「異常なまたは所望されない免疫または炎症応答」に関して言えば、本発明者らは、個体または患者における組織内に可視できるまたは測定できる炎症の存在を引き起こす疾患または状態を包含する。例えば、同種移植片の部分を形成する組織もしくは同種移植片を受けた宿主の組織、またはMSを伴なう個体の中枢神経系、または1型糖尿病を伴う患者における膵島炎、リウマチ様関節炎を伴う患者における肥大した関節。
【0031】
本発明は、患者において抗原に対する寛容を誘導し、それによって、移植片拒絶に関連される応答のような、患者における異常なまたは所望されない免疫または炎症応答を抑制する方法を包含する。
【0032】
それゆえ、本発明は、例えば器官または皮膚移植片における、移植片対宿主病または宿主対移植片病のような移植片拒絶と関連される疾患または状態の処置を包含する。これらの場合において、免疫または炎症応答の阻害または減弱化が必要とされ得る。従って、本発明は、移植片拒絶を戦うことを包含する。
【0033】
異常なまたは所望されない免疫または炎症性応答が存在する疾患または状態はまた、アレルギーを包含し得、ここでは所望されない応答はアレルギー性応答である。このような状態または疾患において、寛容が誘導される抗原はアレルゲンである。
【0034】
従って、本発明は患者においてアレルギー性の状態または疾患を処置する方法を包含し、方法はプロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを患者に投与する工程を包含する。
【0035】
アレルギーは、ネコのフケ、イエダニ、雑草または樹木の花粉、真菌、カビ、食品、刺す昆虫などに対するアレルギーのような任意のアレルギーであり得る。
【0036】
1つの好ましい実施態様において、アレルギー性の状態または疾患はアレルギー性喘息であり、PGおよびIV型選択的PDEインヒビターは好ましくは肺または気管支に、好ましくはエアロゾルを介して投与される。この実施態様は、いくつかの19-ヒドロキシプロスタグランジンアナログが、本明細書中に参考として援用される米国特許第4,127,612号において記載されるような、気管支拡張剤として機能することが報告されているので特に有利であり得る。PGが喘息の処置において広範囲に使用されない理由は、患者に咳を起こすことである。IV型選択的PDEインヒビターの投与は、PGがより低い濃度にて投与されることを許容し、従って、副作用を最小にしながら治療的利益を提供する。
【0037】
従って、本発明は、アレルギーに起因する喘息の吸入による処置のためのPGEまたは19−ヒドロキシPGEおよびIV型選択的PDEインヒビターの使用を包含する。
【0038】
特定の患者が処置からの利益を得ることが期待される患者であるか否かは医師によって決定され得る。
【0039】
プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとは、任意の順序において投与され得る。好ましくはこれらは同時投与される。しかし、これらは、IV型選択的PDEインヒビターがプロスタグランジンもしくはそのアゴニストの投与の前に補助細胞において効果を有し得るように投与され得る。プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとは、実質的に、例えば同じ組成物中で同時に投与され得る。投与の順序および時機は、プロスタグランジンおよびIV型選択的PDEインヒビターの特性の知見を使用して、医師によって決定され得る。例えば、プロスタグランジン(例えばミソプロストール)は、投与後4時間の期間にわたって活性であり得る。IV型選択的PDEインヒビターは、投与後に効果を有するのに30分ほどかかり得る。従って、投与の適切な時機は、この情報から容易に考案され得る。
【0040】
抗原に対する寛容が特定の器官に、例えば皮膚または気管支および肺に局在化されることが所望される場合、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストが状態の部位にて局所的に投与されることが好ましい。プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、ゲルまたはクリームまたは蒸気またはスプレイとして、または皮膚に対して局在化される状態の場合において「パッチ」中に、または部位が肺または気管支である場合吸入蒸気またはスプレイとして投与され得る。
【0041】
以下により詳細に記載されるように、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、経口的なように全身的に投与され得る。例えば、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、例えば、座薬を介して粘膜免疫系に投与され得、そして投与から離れた粘膜部位にて作用することが予測される。
【0042】
IV型選択的PDEインヒビターは、任意の適切な経路によって投与され得る。IV型選択的PDEインヒビターは、投与の多くの異なる経路を使用して、典型的に本発明に関連される白血球であるIV型PDEの阻害の所望される部位に到達し得る。典型的に、1つの実施態様において、IV型選択的PDEインヒビターは全身的に投与され得る。全身性投与の適切な形態は、経口、経皮を包含するか、または座薬による。IV型選択的PDEインヒビターは、粘膜免疫系に、例えば、座薬を介して投与され得、投与から離れた粘膜部位にて作用することが予測される。IV型選択的PDEインヒビターは経口的に利用可能であり、従ってIV型選択的PDEインヒビターを経口的に投与することは簡便であり得る。
【0043】
IV型選択的PDEインヒビターを局所的に投与することはまた簡便であり得る。従って、IV型選択的PDEインヒビターは、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストの投与に関して上記されたように、例えば、ゲルまたはクリームまたは蒸気またはスプレイとして、または「パッチ」中に、例えば皮膚に局所的に送達され得る。同様に、肺または気管支への投与の場合、これはスプレイまたは蒸気として投与され得る。
【0044】
本発明の好ましい実施態様において、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとは、同時の送達のために同じ処方物中に合わされ得る。従って、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとPDEインヒビターとは、ゲルまたはクリームまたは蒸気またはスプレイまたは「パッチ」または座薬中に合わせられ得、そして患者にともに投与され得る。
【0045】
好ましい実施態様において、PGEまたは19ヒドロキシPGEおよびIV型選択的PDEインヒビターを含有する座薬は、pHが上昇した場合にのみ腸において活性な薬剤を放出する腸溶コーティングを有する。調製物のこの種類は、腸へのグルココルチコイドの送達において成功した(Entocort CRについてのデータシート)。
【0046】
あるいは、PGおよびPDEインヒビターは、カプセルまたは嚥下される他の適切な形態において投与され得る。カプセルまたは他の適切なものは、pH感受性である腸溶コーティングを有し、放出されることが望まれる胃腸管中の適切な部分、典型的に回腸末端部または結腸での放出を導く。
【0047】
あるいは、プロスタグランジンとIV型選択的PDEインヒビターの少なくと一方は、Egaletによって製造されるような、不溶性チューブまたはパイプ系を介して結腸または回腸末端部に直接的に投与され得る。
【0048】
PGEまたは19ヒドロキシPGEとIV型選択的PDEインヒビターとを含有する座薬は、抗原特異的免疫応答(Grouxら)によって引き起こされ得る炎症性腸疾患を処置するために効果的であり得る。
【0049】
炎症の部位から離れた粘膜部位へのプロスタグランジンおよびIV型選択的PDEインヒビターの投与、例えば関節炎の処置における座薬としての同時投与は、胃腸管中の病理学的変化が、筋骨格系を含む複数の器官における臨床的な病気と関連され得るので、特に有利であり得る(Alghafeer & Sigal、リウマチ病に対する報告(Bulletin on the Rheumatic Diseases)、51(2);http://www.arthritis.org/research/bulletin/vol51no2/51_2_printable.asp、本明細書中に参考として援用される)。いくつかの反応性の関節炎は、炎症性腸疾患によって誘発され得、管粘膜からのリンパ球は、腸管病原性の関節炎において関節組織に移行することが報告されている(Salmi & Jalkanen(2001)J Immunol.、166(7):4650〜7、本明細書中に参考として援用される)。
【0050】
プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは任意の適切なプロスタグランジンもしくはそのアゴニストであり得る。「プロスタグランジンもしくはアゴニスト」に関して言えば、本発明者らは、プロスタグランジン受容体においてプロスタグランジンアゴニストとして作用する任意の化合物を意味し得る。プロスタグランジンアゴニストはプロスタノイドである必要はない。典型的に、アゴニストはEP2およびEP4受容体を結合するものである。プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、マクロファージにおけるcAMP産生を刺激し得るものである。プロスタグランジンはPGEまたはPGIであることが好ましい。好ましくは、プロスタグランジンはPGFまたはそのアゴニストではない。プロスタグランジンまたはそのアゴニストはPGE2またはその合成アナログであることが好ましい。合成アナログは、メチル基の付加によって15または16位にて修飾されるもの、またはヒドロキシルが15位から16位に輸送されるものを包含する。プロスタグランジンのアナログの好ましい例はButaprost(EP2受容体アゴニスト)および11−デオキシPGE1(EP4受容体アゴニスト)を含む。疑惑の回避のために、用語「プロスタグランジン」は、天然に存在するプロスタグランジンおよび合成のプロスタグランジンアナログを包含する。
【0051】
適切なプロスタグランジンまたはそのアナログは、ジノプロストン(欧州においてFerringおよび米国においてForestによってプロペス(Propess)として販売される:Pharmaciaによってプロスチン(Prostin) E2として販売される)、ゲメプロスト(Farillonによって販売される)、ミソプロストール(SearleおよびPharmaciaによってサイトテック(Cytotec)として販売される)、アルプロスタジル(Pharmaciaによってカベルジェクト(Caverject)として、およびSchwarzによってビリダル(Viridal)として、およびAstraZenecaによってMUSEとして販売される)、およびラマプロストを包含する。
【0052】
ミソプロストールはEP2およびEP3アゴニスト効果を有するPGEアナログである。その化学構造は(±)メチル11α、16-ヒドロキシ-16-メチル-9-オキソプロスト13-エノエートである。
【0053】
プロスタグランジンアゴニストとして作用する非プラスタノイド化合物の例は、AH23848、EP4受容体アゴニストである。
【0054】
本発明の実施において有用であり得るEP2アゴニストは、AH13205を包含する。
【0055】
適切なプロスタグランジン自身はまた、19-ヒドロキシPGE1および19-ヒドロキシPGE2を包含する。プロスタグランジンアゴニストは、本明細書中に参考として援用されるEP1 097 922およびEP 1 114 816において記載される。
【0056】
適切なプロスタグランジンもしくはそのアゴニストはまた、本明細書中に参考として援用される、米国特許第4,127,612において記載される任意の19-ヒドロキシプロスタグランジンアナログを包含し得る。
【0057】
プロスタグランジンがプロスタグランジンE2(PGE2)であることが好ましい、プロスタグランジンおよびそのアゴニストは、PGE2を包含し、例えばPharmaciaおよびUpjohnからプロスチン(Prostin)E2として市販される。
【0058】
IV型選択的PDEインヒビターは、任意の適切なIV型選択的PDEインヒビターであり得る。好ましくはIV型選択的PDEインヒビターは、cAMP破壊において活性であることが知られるIV型PDEを阻害する。「選択的」に関して言えば、本発明者らはインヒビターが他の型よりも強力にIV型PDEを阻害することを意味する。好ましくはIV型選択的インヒビターは、別のPDE型よりも少なくとも2倍強力であるIV型PDEのインヒビターである。より好ましくは、IV型選択的インヒビターは、別のPDE型よりも少なくとも5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、100倍、200倍、500倍、または1000倍強力な、IV型PDEのインヒビターである。典型的に、インヒビターは、別のPDE型よりも約5〜50倍強力であるPDE IV型のインヒビターである。典型的に、インヒビターは、テオフィリンのような非選択的であると考えられるインヒビターよりも5〜50倍強力なIV型PDEのインヒビターである。従って、テオフィリンはロリプラムよりも30倍効果的でない。
【0059】
好ましくは、選択的な阻害は、IC50レベルの比較によって決定される(Dousa(1999)Kindney International 55:29〜62)。
【0060】
米国特許第6,127,378号は、6位において置換されたフェナントリジンを開示し、選択的なPDEインヒビター(主にIV型の)として記載され、これは本発明の方法における使用に適切であり得る。IV型選択的PDEインヒビターに関連する米国特許第6,127,378号の開示は、本明細書中に参考として援用される。
【0061】
特異的な(または選択的な)IV型PDEインヒビターは、ロリプラム(4-[3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル]-2-ピロリジノン)およびRo-20-1724(4-[3-ブトキシ-4-メトキシベンジル]-2-イミダゾリジノン)を包含する。ロリプラムについてのIC50は800nMであり、およびRO-20-1724についてのIC50は2μMである。
【0062】
別の適切なPDE IV型選択的インヒビターは、デンブフィリン(1,3-ジ-n-ブチル-7-(2-オキソプロピル)-キサンチン)である。
【0063】
CP 80 633(Hanifinら(1996)J.Invest.Dermatol、107、51〜56)、CP 102 995およびCP 76 593はまた、全て強力なIV型インヒビターである(Central Research Division、Pfizer Inc,Groton,CTから入手可能である)。
【0064】
別の高親和性のIV型選択的PDEインヒビターは、CPD 840、RP 73401、およびRS 33793(Dousa、1999)を包含する。高親和性のIV型選択的PDEインヒビターは、約1nMのKiを有するが、より低い親和性のインヒビターは、約1μMのKiを有する。
【0065】
IV型 PDE選択的インヒビターに関連するDousa(1999);Mullerら(1996、Trends Pharmacol,Sci. 17:294〜298);Palfreyman & Souness(1996、Prog Med Chem 33:1〜52);Stafford & Feldman(1996、Annual Reports in Medicinal Chemistry(第31巻)71〜80頁;Bristol編、Academic Press,NY、USA);およびTeixeiraら(1997、Trends Pharmacol.Sci.18:164〜171)における開示は、本明細書中に参考として援用される。
【0066】
典型的に、IV型PDE選択的インヒビターが経口的に投与される場合、約1〜30mgが使用される。従ってロリプラムまたはデンブフィリンの典型的な経口用量は、1mgまたは5mgまたは10mgまたは30mgである。
【0067】
1つの実施態様において、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、経口的に投与される。特に、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、その代謝が減少されるように改変された、経口的に利用可能であるプロスタグランジンアナログ(例えば、ミソプロストール)である。
【0068】
IV型選択的PDEインヒビターは任意の適切な手段によって、また任意の適切な経路によって投与され得るが、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストが経口的に投与される場合、IV型選択的PDEインヒビターがまた経口的に投与されることが好ましい。プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとが、例えば同じ組成物中で同時に投与されることがまた好ましい。
【0069】
従って、好ましい実施態様において、本発明の方法は、その代謝を減少するように改変されているおよび経口的に利用可能である、プロスタグランジンアナログ(例えばミソプロストール)の経口投与、ならびにロリプラムのようなIV型選択的PDEインヒビターの経口投与を利用する。経口投与の利点は、これが一般に投与の他の態様に比較して良好な整合性を有することである。
【0070】
本発明者は、IV型選択的PDEインヒビターと、経口的に利用可能なプロスタグランジンもしくはそのアゴニストとの組合わせは、必要とされる経口プロスタグランジンの容量を、IV型選択的PDEインヒビターの不在におけるよりもより低い用量にすることを意味すると考える。これは筋肉痙攣のような経口プロスタグランジンもしくはそのアゴニストによって引き起こされる副作用を減少する利点を有すると、本発明者は考える。
【0071】
典型的に、5ml生理食塩水中の0.1〜100μgの19ヒドロキシPGEおよび1〜250μgロリプラムが投与される。
【0072】
典型的に、100〜800μgのミソプロストールが、1〜30mgのロリプラムまたはデンブフィリンと共に、毎日経口的に投与される。
【0073】
上記のように、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、PDEインヒビターの不在下におけるよりもより低い用量にて、PDEインヒビターと組合わせて経口的に使用され得る。
【0074】
典型的にIV型選択的PDEインヒビターの用量は上記されるようであり、ミソプロストールのようなプロスタグランジンは、100〜400μgの用量にて投与される。
【0075】
図面および実施例において記載されるデータは、典型的に、19-ヒドロキシPGEのより高い濃度が、PGEの類似の効果を達成するために必要であることを示す。しかし、19ヒドロキシPGEは、より迅速に代謝されるという利点を有する。
【0076】
従って、好ましくは、IV型選択的PDEインヒビターと、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとの組合わせは、選択的なIV型PDEインヒビターおよび19-ヒドロキシPGEを包含する。
【0077】
本発明の第2の局面は、患者において抗原に対する寛容を誘導するための医薬の製造における、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストの使用を提供し、ここでは患者はIV型選択的PDEインヒビターを投与される。従って、患者はプロスタグランジンもしくはそのアゴニストの投与の前にIV型選択的PDEインヒビターを既に投与されてい得るか、またはプロスタグランジンもしくはそのアゴニストと同時にIV型選択的PDEインヒビターが投与されるか、またはプロスタグランジンもしくはそのアゴニストの投与の後にIV型選択的PDEインヒビターが投与される。
【0078】
本発明の第3の局面は、患者において抗原に対する寛容を誘導するための医薬の製造におけるIV型選択的PDEインヒビターの使用であり、ここでは患者はプロスタグランジンもしくはそのアゴニストが投与される。従って、患者はIV型選択的PDEインヒビターの投与の前にプロスタグランジンもしくはそのアゴニストを既に投与されてい得るか、またはIV型選択的PDEインヒビターと同時にプロスタグランジンもしくはそのアゴニストが投与されるか、またはIV型選択的PDEインヒビターの投与の後にプロスタグランジンもしくはそのアゴニストが投与される。
【0079】
本発明の第4の局面は、患者において抗原に対する寛容を誘導するための医薬の製造におけるプロスタグランジンもしくはそのアゴニストと、IV型選択的PDEインヒビターとの組合わせの使用を提供する。従って、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとは、患者への投与の前に同じ医薬中に合わされ得る。
【0080】
好ましくは、第2、第3、および第4の局面に従う使用は、患者において異常なまたは所望されない免疫または炎症応答を処置することにおける。
【0081】
本発明の第2、第3、および第4の局面についてのプロスタグランジンもしくはそのアゴニスト、IV型選択的PDEインヒビター、投与の経路、用量などについての優先性は、本発明の第1の局面についてと同じである。
【0082】
本発明の第5の局面は、抗原に対する寛容を誘導するための治療システムを提供し、システムは、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを含む。治療システムはまた、「キットの部材」と呼ばれ得る。
【0083】
好ましくは、治療システムは、本発明の第1の局面において規定されるような好ましいプロスタグランジンもしくはそのアゴニストを含む。なお好ましくは、治療システムは、本発明の第1の局面において規定されるような好ましいIV型選択的PDEインヒビターを含む。治療システムまたはキットの部材は適切には、同時の投与のために、または適切な時機に分離される投与のいずれかのために、組合わせの使用のための適切な処方物中に梱包および提示されるプロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの両方を含み得る。従って、例えば、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとが皮膚への局所的な同時投与のためである1つの実施態様において、治療システムはプロスタグランジンもしくはそのアゴニストとPDEインヒビターとの組合わせを含む、ゲルまたはクリームまたはスプレイまたは蒸気または「パッチ」を含み得る。あるいは、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとが特定の処置レジメにおける別々の投与のためである別の実施態様において、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとPDEインヒビターとは別々に梱包または処方される。例えば、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストはクリームまたはゲルまたはスプレイまたは蒸気または「パッチ」を使用して、局所的な投与のために処方され得、そしてIV型選択的PDEインヒビターは経口投与のような全身的な投与のために梱包または処方される。
【0084】
プロスタグランジンもしくはそのアゴニスト単独の、またはIV型選択的PDEインヒビター単独の、またはそれらの組合わせの処方物は、単位投薬形態において簡便に提示され得、および医薬の分野において周知の任意の方法によって調製され得る。このような方法は、本発明において使用される有効成分と、1つ以上の補助成分を構成するキャリアとを会合させる工程を包含する。一般に、処方物は、有効成分と、液体キャリア、または微細に分割された固体キャリア、またはその両方と均質におよび密に会合させ、必要であれば、産物を成型することによって調製される。
【0085】
経口投与に適切な本発明に従う(例えば、IV型選択的PDEインヒビターの、または適切なプロスタグランジンもしくはそのアゴニストの)処方物は、それぞれ、有効成分の予め決定された量を含有するカプセル、カシェ、または錠剤のような分散した単位として;粉末または顆粒として;水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁液として;または水中油液体乳濁液または油中水液体乳濁液として提示され得る。有効成分はまた、ボーラス、舐剤、またはペーストとして提示され得る。
【0086】
錠剤は、必要に応じて1つ以上の補助成分とともの加圧または成形によって作製され得る。加圧された錠剤は、必要であれば結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性な希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、ナトリウムデンプングリコール酸、架橋されたポビドン、架橋されたナトリウムカルボキシメチルセルロース)、界面活性剤、または分散剤とともに混合され、適切な機械において粉末または顆粒のような遊離流動形態中に有効成分を加圧することによって調製され得る。成形された錠剤は、不活性な液体希釈剤で湿潤された粉末化化合物の混合物を適切な機械中で成形することによって作製され得る。錠剤は必要に応じてコートまたはスコアされ、そして、所望される放出プロフィールを提供するために、種々の割合において例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用して、そこに有効成分の遅延されたまたは制御された放出を提供するように処方され得る。
【0087】
好ましい単位投薬量処方物は、有効成分の毎日の用量または単位、毎日の亜用量またはその適切な画分を含有する処方物である。
【0088】
詳細に上述された成分に加えて、本発明の処方物は、問題の処方物のタイプに関して当該分野において簡便な他の成分を含み得、例えば、経口投与のために適切な成分は香料剤を含み得ることが理解されるべきである。
【0089】
皮膚への局所的投与について、分散剤、またはジメチルスルホキシド(DMSO)のような増加された経皮もしくは経粘膜移行または浸透を許容する薬剤などと組合わせて、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方を処方することが簡便であり得る。適切な薬剤は、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方と適合性である薬剤(例えばその溶媒)である。
【0090】
プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを含有する組成物は、本発明の実施において有用である。
【0091】
典型的に、組成物は、医薬における使用のために梱包および提示され得る。組成物はヒトまたは脊椎動物の医薬において使用され得;好ましくは、これはヒト医薬において使用される。
【0092】
典型的に、組成物はさらに、薬学的に受容されるキャリアを含む。従って、プロスタグランジンもしくはそのアゴニスト、IV型選択的PDEインヒビター、および薬学的に受容されるキャリアを含有する薬学的組成物(またはこれは処方物と呼ばれる)は、本発明の実施において有用である。キャリアは、本発明の組成物と適合性である意味において「受容可能」でなくてはならず、そのレシピエントに対して有害であってはならない。典型的に、キャリアは、無菌であり、および発熱物質を含まない水または生理食塩水である。
【0093】
方法または医薬が使用される患者は、好ましくはヒトであるが、患者は、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ウマ、ブタなどのような任意の哺乳動物であり得る。
【0094】
方法または医薬は、抗原の寛容を誘導する必要性を示す症状が処置される患者において明らかになる前に、使用され得ること、または代替的にもしくはそれに加えてのいずれかで、方法または医薬の使用が、症状または徴候が明白になった後に使用され得ることが理解される。従って、器官または組織移植を受ける患者の場合において、移植手術が開始される前に、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを投与することが有益であり得る。移植またはグラフト手術の間または完了後に投与を継続することがさらに有益であり得る。必要な投薬量は、必要とされる寛容の程度に従って医師によって決定され得る。
【0095】
プロスタグランジンもしくはそのアゴニスト、IV型選択的PDEインヒビターのそれぞれが、単回用量として、または同じ治療的効果を達成する複数のより少量の用量において投与され得ることがさらに理解される。投与の頻度は、用量を投与する医師または患者の簡便性に従って変化し得る。
【0096】
妊娠は本発明にとって禁忌であるようである。事実、妊娠はミソプロストールを含むいくつかのプロスタグランジンにとって禁忌である。サイトテック(Cytotec)(ミソプロストール)は、低血圧を引き起こさないが、これは本発明の方法を伴うと潜在的に危険であり得る。
【0097】
本発明は、以下の図面および実施例を用いて今やより詳細に記載される。
【0098】
図1
サイトカインIL-10およびIL-12サブユニットP35のmRNAの発現。実験は1μg/ml=4μMでのロリプラム(Rolipram)、およびインドメタシンン10μMの存在下、U937細胞(プロモノサイト)に対して行った。インドメタシンは細胞からのプロスタグランジン合成を防止する。PGE+ロリプラムの効果は、未刺激のおよびIFNγで刺激された細胞の両方についての、IL−10の顕著な刺激、およびIL−12の阻害であることに留意のこと。垂直方向の目盛は、実時間定量PCR(Taqman)によって測定されるように、コントロールサンプルに比較されるmRNAの測定である。
【0099】
図2
図2Aは、U937細胞におけるIL−10 mRNA産生に対するPGEおよびロリプラムの効果を示すグラフである。図2Bは、U937細胞におけるIL−10 mRNAの産生に対するLPS、PGE、およびロリプラムの効果を示すグラフである。図2Cは、U937細胞からのIL−10放出に対するLPS、PGE、およびロリプラムの効果を示すグラフである。図2Dは、U937細胞からのIL−10放出に対するPGEおよびロリプラムの効果を示すグラフである。
【0100】
図3
ロリプラムの存在下および不在下でのIL−10の刺激に対する19−ヒドロキシPGE1および19ヒドロキシPGE2の効果を示すグラフ。
【0101】
図4
ロリプラムの存在下および不在下でのIL−10の刺激に対するPGE1およびPGE2の効果を示すグラフ。
【0102】
図5
ロリプラムの存在下および不在下でのホスホジエステラーゼIV b mRNAの産生に対するPGEおよび19−ヒドロキシPGEの効果を示すグラフ。
【0103】
実施例1:U−937(プロモノサイト)細胞によるIL−10およびIL−12産生に対するPGEとロリプラムとの組み合わせの効果
【0104】
U937(ヒト単球細胞株)細胞を、10%胎児ウシ血清(PAA Laboratories)の添加を伴なってRPMI(PAA Laboratories)培地中で増殖した。細胞を、10−6モルでのプロスタグランジンE2で、つまり10ng/mlでのインターフェロンγとともに24時間処理した。1μg/mlでのロリプラムおよび10μMでのインドメタシンは、全てのウェルに存在した。細胞をペレット化し、そしてTri試薬(Sigma、Poole、UK)を用いてmRNAを抽出した。全RNAをクロロホルムの添加およびその後のイソプロパノール沈殿によって得た。RNAを逆転写酵素(Applied Biosystems)およびランダムヘキサマー(Applied Biosystems)で逆転写した。IL−10およびIL−12(p35)についてのプローブおよびプライマーは、Primer Express(Applied Biosystems)を使用して設計し、そして以下のようであった:
【0105】
IL-12 p35プライマー
CCACTCCAGACCCAGGAATG
TGTCTGGCCTTCTGGAGCAT
IL-12プローブ
TCCCATGCCTTCACCACTCCCAA
IL-10、プライマー
CTACGGCGCTGTCATCGAT
TGGAGCTTATTAAAGGCATTCTTCA
IL-10プローブ
CTTCCCTGTGAAAACAAGAGCAAGGCC
【0106】
鋳型を、プローブに対してFAM/TAMRA色素を使用してTaqman7700機器において40サイクル増幅した。Applied Biosystemsのキットを、コントロールとしてリボゾーム(18S)RNAを増幅および検出するために使用した。40サイクル後、FAMおよび18S(VIC)についてのCt(シグナルが出現するサイクル数に関する)を記録し、そして絶対相対定量を、式2- ΔΔCtを使用して達成した。
【0107】
この実験の結果は図1に対する説明文中に記載される。これらは、免疫系の細胞からのIL-10の放出に対して、プロスタグランジン(PGE2)と、PDEインヒビター(ロリプラム)との間に相乗効果があることと、プロスタグランジン(PGE2)およびPDEインヒビター(ロリプラム)が組合わせにおいて使用される場合、免疫系の細胞のIL-10の顕著な刺激およびIL-12の阻害があることを示す。
【0108】
実施例2:IL - 10産生の刺激はLPSを伴ってまたは伴なわないで達成される。
【0109】
U937細胞を、10%胎児ウシ血清(PAA Laboratories)の添加を伴なってRPMI(PAA Laboratories)培地中で増殖した。各フラスコ当たり2×106細胞を10- 6モルでのプロスタグランジンE2またはロリプラム(4×10- 6)で24時間処理した。培地を20時間で取り出し、そしてELISAによって分析した。充分な抗体(Pharmingen)を96ウェルプレート上でコートし、そして培養培地を各ウェルに添加した。標準曲線が、組換えIL-10タンパク質を用いて作製された。インキュベーションおよび洗浄後、ビオチン標識化モノクローナル抗体(Pharmingen)を添加し、そしてインキュベーションおよび洗浄に続いて、ペルオキシダーゼ標識化ストレプトアビジンを添加した。洗浄後、テトラメチルベンジディン基質を添加し、そして色が、元来のサンプル/標準中のIL−10に比例して呈色した。プレート測光器(Labsystems,Multiskan)を使用して色は赤であった。リポ多糖(LPS)を伴なわないコントロール中の平均濃度(N=3)は38.2pg/mlであり、LPS(100nM)の存在下、これらは43.9プロスタグランジン/mlであった。
【0110】
インキュベーション後(20時間)、細胞をペレット化し、そしてmRNAをTri−試薬(Sigma、Poole、UK)で抽出した。全RNAをクロロホルムの添加およびその後のイソプロパノール沈殿によって得た。RNAを逆転写酵素(Applied Biosystems)およびランダムヘキサマー(Applied Biosystems)を用いて逆転写した。IL−10およびIL−12(p35)についてのプローブおよびプライマーを、Primer Express(Applied Biosystems)を使用して設計し、および以下のようであった:
【0111】
IL-12 p35プライマー
CCACTCCAGACCCAGGAATG
TGTCTGGCCTTCTGGAGCAT
IL-12プローブ
TCCCATGCCTTCACCACTCCCAA
IL-10プライマー
CTACGGCGCTGTCATCGAT
TGGAGCTTATTAAAGGCATTCTTCA
IL-10プローブ
CTTCCCTGTGAAAACAAGAGCAAGGCC
【0112】
プローブに対してFAM/TAMRA色素を使用して、鋳型をTaqman7700機器において40サイクル増幅した。Applied Biosystemsのキットを、同じ反応チューブ中の内部コントロールとして、リボソーム(18S)RNAを増幅および検出するために使用した(VIC/TAMRA色素を使用する)。40サイクル後、FAMおよび18S(VIC)についてのCt(シグナルが出現するサイクル数に関する)を記録し、そして絶対相対定量を、式2- ΔΔCtを使用して達成した。ここでΔは、各試行において含まれるコンパレーターに関連されるFAMとVICシグナルとの間の差異に関する。
【0113】
実施例3
ロリプラムの存在下または不在下でのIL-10の刺激に対するPGE1、PGE2、19ヒドロキシPGE1、および19ヒドロキシPGE2の効果を、実施例2において上記されるように調査した。IL-10レベルを、ELISAアッセイ(R&D Ltd、Oxford)を使用して測定した。測定は、製造業者の指示に従っておこなった。結果は図3および図4において示される。
【0114】
実施例4
ホスホジエステラーゼIV−bについてのmRNAを、上述の実施例2において記載されるように測定した。mRNAをインキュベーションの4時間後に抽出した。PGEの濃度は1×10- 6であり、19-ヒドロキシPGE2の濃度は5×10- 6であった。以下のプライマーおよびTaqmanプローブを、PDE IV b mRNAの定量のために使用した。
【0115】
正方向
CCTTCAGTAGCACCGGAATCA
逆方向
CAAACAAACACACAGGCATGTAGTT
プローブ
AGCCTGCAGCCGCTCCAGCC
結果は図5において示される。PDE活性の増加は、PGEおよび19-ヒドロキシPGE増幅の両方の適用の後に生じ、これは刺激の効果を減少するための直接的なネガティブなフィードバックであるようである。PGEおよびIV型選択的PDEインヒビターの使用は、PDEメッセージレベルをなおさらに増加するが、次いで合成されたホスホジエステラーゼはインヒビターの存在によって無効にされる。
【0116】
実施例5:リウマチ様関節炎の処置
リウマチ様関節炎を伴う患者は、800μgのミソプロストール、および25mgのロリプラムを経口的に毎日投与される。
【0117】
実施例6:脱髄疾患の処置
脱髄疾患を伴う患者は、800μgのミソプロストール、および25mgのロリプラムを経口的に毎日投与される。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】
サイトカインIL-10およびIL-12サブユニットP35のmRNAの発現。
【図2】
図2Aは、U937細胞におけるIL−10 mRNA産生に対するPGEおよびロリプラムの効果を示すグラフである。図2Bは、U937細胞におけるIL−10 mRNAの産生に対するLPS、PGE、およびロリプラムの効果を示すグラフである。図2Cは、U937細胞からのIL−10放出に対するLPS、PGE、およびロリプラムの効果を示すグラフである。図2Dは、U937細胞からのIL−10放出に対するPGEおよびロリプラムの効果を示すグラフである。
【図3】
ロリプラムの存在下および不在下でのIL−10の刺激に対する19−ヒドロキシPGE1および19ヒドロキシPGE2の効果を示すグラフ。
【図4】
ロリプラムの存在下および不在下でのIL−10の刺激に対するPGE1およびPGE2の効果を示すグラフ。
【図5】
ロリプラムの存在下および不在下でのホスホジエステラーゼIV b mRNAの産生に対するPGEおよび19−ヒドロキシPGEの効果を示すグラフ。
Claims (61)
- 患者において抗原に対する寛容を誘導する方法であって、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的ホスホジエステラーゼ(PDE)インヒビターとを患者に投与する工程を包含する方法。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストが、プロスタグランジンE2のようなプロスタグランジンEまたはそのアナログ、ジノプロストン、ゲメプロスト、ミソプロストール、アルプロスタジル、リマプロスト、ブタプロスト、11-デオキシPGE1、AH23848、AH13205、19-ヒドロキシPGE1、19-ヒドロキシPGE2のいずれかである請求項1に記載の方法。
- プロスタグランジンが19-ヒドロキシPGEである請求項1または請求項2記載の方法。
- IV型選択的PDEインヒビターが、ロリプラム(4-[3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル]-2-ピロリジノン)、CP 80 633、CP 102 995、CP76 593、Ro-20-1724(4-[3-ブトキシ-4-メトキシベンジル]-2-イミダゾリジノン)、デンブフィリン(1,3-ジ-n-ブチル-7-(2-オキソプロピル)-キサンチン)、CDP 840、RP 73401、RS 33793のいずれかである請求項1または請求項2または請求項3記載の方法。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとが同時に投与される請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の方法。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方が、寛容が必要とされる部位にて局所的に投与される請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の方法。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方が全身的に投与される請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の方法。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方が経口的に投与される請求項7記載の方法。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方が座薬またはカプセルとして投与される請求項7記載の方法。
- 座薬またはカプセルが、患者の腸におけるプロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方の放出のために腸溶コーティングを有する請求項9記載の方法。
- 炎症性腸疾患を処置するための請求項10に記載の方法。
- 移植片拒絶と関連される疾患または状態を戦うための請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の方法。
- 移植片拒絶と関連される疾患または状態が移植片対宿主病または宿主対移植片病を含む請求項12記載の方法。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの少なくとも一方が移植の前に投与される請求項12または請求項13に記載の方法。
- 自己免疫病を処置するための請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の方法。
- 自己免疫病は、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫萎縮性胃炎、アディソン病、インスリン依存性糖尿病(IDDM)、グッドパスチャー症候群、重症筋無力症、交感性眼炎、多発性硬化症(MS)、自己免疫溶血性貧血、特発性白血球減少症、潰瘍性結腸炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、リウマチ様関節炎、過敏性腸症候群、全身性エリテマトーデス(SLE)、橋本病、甲状腺炎、ベーチェット病、セリアック病/疱疹状皮膚炎、脱髄疾患から選択される請求項15に記載の方法。
- 患者においてアレルギー性疾患または状態を処置するための請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の方法。
- アレルギー性疾患または状態がアレルギー性喘息である請求項17に記載の方法。
- プロスタグランジンが19−ヒドロキシPGEであり、19−ヒドロキシPGEと、必要に応じてIV型選択的PDEインヒビターとが、患者の気管支または肺にエアロゾルを介して投与される請求項18に記載の方法。
- 抗原に対する寛容は、患者において抗原に対する異常なまたは所望されない免疫応答を処置するためである請求項1乃至請求項19のいずれか一つに記載の方法。
- 異常なまたは所望されない免疫応答は、IL−10産生の欠乏とIL−12産生の増加の少なくとも一方を包含する請求項20に記載の方法。
- 患者において抗原に対する寛容を誘導するための医薬の製造におけるプロスタグランジンもしくはそのアゴニストの使用であって、ここで患者はIV型選択的PDEインヒビターを投与される使用。
- 患者において抗原に対する寛容を誘導するための医薬の製造におけるIV型選択的PDEインヒビターの使用であって、ここで患者はプロスタグランジンもしくはそのアゴニストを投与される使用。
- 患者において抗原に対する寛容を誘導するための医薬の製造における、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV選択的PDEインヒビターとの組合わせの使用。
- IV型 PDEに選択的であるPDEインヒビターは、ロリプラム、CP 80 633、CP 102 995、CP76 593、Ro-20-1724、デンブフィリン、CDP 840、RP 73401、またはRS 33793のいずれかである請求項22乃至請求項24のいずれか一つに記載の使用。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストは、プロスタグランジンE2のようなプロスタグランジンEまたはそのアナログ、カルボプロスト、ジノプロストン、ゲメプロスト、ミソプロストール、アルプロスタジル、ラマプロスト、ブタプロスト、11-デオキシPGE1、AH23848、AH13205、19-ヒドロキシPGE1、19-ヒドロキシPGE2またはそのアゴニストのいずれかである請求項22乃至請求項25のいずれか一つに記載の使用。
- プロスタグランジンが19−ヒドロキシPGEである請求項22乃至請求項26のいずれか一つに記載の使用。
- 医薬は寛容が必要とされる部位に局所的に投与される請求項22乃至請求項27のいずれか一つに記載の使用。
- 医薬は全身的に投与されるように処方される請求項22乃至請求項28のいずれか一つに記載の使用。
- 医薬は経口的に投与されるように処方される請求項29に記載の使用。
- 医薬は座薬またはカプセルとして処方される請求項29に記載の使用。
- 座薬またはカプセルが患者の腸におけるプロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとの放出のために腸溶性コーティングを有する請求項31に記載の使用。
- 炎症性腸疾患を処置するために請求項32に記載の使用。
- 移植片拒絶と関連される疾患または状態を戦うための請求項22乃至請求項31のいずれか一つに記載の使用。
- 移植片拒絶と関連される疾患または状態は、移植片対宿主病または宿主対移植片病を含む請求項34に記載の使用。
- 医薬が移植の前に投与される請求項34または請求項35に記載の使用。
- 自己免疫病を処置するための請求項22乃至請求項31のいずれか一つに記載の使用。
- 自己免疫病は、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫萎縮性胃炎、アディソン病、IDDM、グッドパスチャー症候群、重症筋無力症、交感性眼炎、MS、自己免疫溶血性貧血、特発性白血球減少症、潰瘍性結腸炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、リウマチ様関節炎、過敏性腸症候群、SLE、橋本病、甲状腺炎、ベーチェット病、セリアック病/疱疹状皮膚炎、脱髄疾患から選択される請求項37に記載の使用。
- 患者におけるアレルギー性疾患または状態を処置するための請求項22乃至請求項31のいずれか一つに記載の使用。
- アレルギー性疾患または状態がアレルギー性喘息である請求項39に記載の使用。
- プロスタグランジンが19-ヒドロキシPGEであり、ここで医薬が患者の気管支または肺への投与のためにエアロゾルとして処方される請求項40に記載の使用。
- 抗原に対する寛容は、患者において抗原に対する異常なまたは所望されない免疫応答を処置するためである請求項22乃至請求項41のいずれか一つに記載の使用。
- 異常なまたは所望されない免疫応答が、IL-10産生の欠乏とIL-12産生の増加の少なくとも一方を包含する請求項42に記載の使用。
- 患者において抗原に対する寛容を導入するための治療システムであって、システムは、プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとIV型選択的PDEインヒビターとを含む治療システム。
- IV型選択的PDEインヒビターが全身的投与のための調製物中にある請求項44に記載の治療システム。
- IV型選択的PDEインヒビターが経口送達のための調製物中にある請求項45に記載の治療システム。
- プロスタグランジンもしくはアゴニストが、経口投与のような、全身的投与のための調製物中にある請求項44乃至請求項46のいずれか一つに記載の治療システム。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストが、プロスタグランジンE2のような、プロスタグランジンEまたはそのアナログ、ジノプロストン、ゲメプロスト、ミソプロストール、アルプロスタジル、ラマプロスト、ブタプロスト、11-デオキシPGE1、AH23848、AH13205、19-ヒドロキシPGE1、19-ヒドロキシPGE2のいずれかである請求項44乃至請求項47のいずれか一つに記載の治療システム。
- プロスタグランジンが19-ヒドロキシPGEである請求項44乃至請求項48のいずれか一つに記載の治療システム。
- IV型選択的PDEインヒビターが、ロリプラム、CP 80 633、CP 102 995、CP76 593、Ro-20-1724、デンブフィリン、CDP 840、RP 73401、RS 33793のいずれかである請求項44乃至請求項49のいずれか一つに記載の治療システム。
- 移植片拒絶と関連される疾患または状態を戦うための、請求項44乃至請求項50のいずれか一つに記載の治療システム。
- 移植片拒絶と関連される疾患または状態が、移植片対宿主病または宿主対移植片病を含む請求項51に記載の治療システム。
- プロスタグランジンもしくはそのアゴニストとPDEインヒビターの少なくとも一方が、移植の前の投与のためにある請求項51または請求項52に記載の治療システム。
- 自己免疫病を処置するための請求項44乃至請求項50のいずれか一つに記載の治療システム。
- 自己免疫病が、原発性粘液水腫、甲状腺中毒症、悪性貧血、自己免疫萎縮性胃炎、アディソン病、IDDM、グッドパスチャー症候群、重症筋無力症、交感性眼炎、MS、自己免疫溶血性貧血、特発性白血球減少症、潰瘍性結腸炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、リウマチ様関節炎、過敏性腸症候群、SLE、橋本病、甲状腺炎、ベーチェット病、セリアック病/疱疹状皮膚炎、脱髄疾患から選択される請求項54に記載の治療システム。
- 患者におけるアレルギー性疾患または状態を処置するための請求項44乃至請求項50のいずれか一つに記載の治療システム。
- アレルギー性疾患または状態がアレルギー性喘息である請求項56に記載の治療システム。
- プロスタグランジンが19-ヒドロキシPGEであり、ここで19-ヒドロキシPGEと、必要に応じてIV型選択的PDEインヒビターとは、エアロゾルを介する患者の気管支または肺への投与のためである請求項57に記載の治療システム。
- 抗原に対する寛容は、患者において抗原に対する異常なまたは所望されない免疫応答を処置することである請求項44乃至請求項58のいずれか一つに記載の治療システム。
- 異常なまたは所望されない免疫応答が、IL-10産生の欠乏とIL-12産生の増加の少なくとも一方を包含する請求項59に記載の治療システム。
- 本明細書中に記載されるような患者において抗原に対する寛容を誘導する全ての新規な方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GBGB0111497.4A GB0111497D0 (en) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | Therapeutic methods |
PCT/GB2002/002114 WO2002092064A2 (en) | 2001-05-11 | 2002-05-10 | Therapeutic method for inducing tolerance |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004533443A true JP2004533443A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=9914421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002588982A Pending JP2004533443A (ja) | 2001-05-11 | 2002-05-10 | 治療的方法 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20040214839A1 (ja) |
EP (1) | EP1385550B1 (ja) |
JP (1) | JP2004533443A (ja) |
AT (1) | ATE444762T1 (ja) |
AU (1) | AU2002256775A1 (ja) |
DE (1) | DE60233936D1 (ja) |
ES (1) | ES2356371T3 (ja) |
GB (1) | GB0111497D0 (ja) |
WO (1) | WO2002092064A2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0210741D0 (en) * | 2002-05-10 | 2002-06-19 | Medical Res Council | Methods of therapy |
EP1587512A2 (en) * | 2003-01-14 | 2005-10-26 | ALTANA Pharma AG | Pde4 inhibitors for the treatment of neoplasms of lymphoid cells |
WO2004110424A1 (en) * | 2003-05-28 | 2004-12-23 | Glaxo Group Limited | Method and pharmaceutical formulation for reducing stress-induced accelerated colonic transit in a mammal |
EP2422814A1 (en) * | 2003-07-25 | 2012-02-29 | Ono Pharmaceutical Co., Ltd. | Remedy for cartilage-related diseases |
GB0324523D0 (en) * | 2003-10-21 | 2003-11-26 | Medical Res Council | Compositions and methods of treatment |
US20060281818A1 (en) * | 2005-03-21 | 2006-12-14 | Sucampo Ag, North Carolina State University | Method for treating mucosal disorders |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4034087A (en) * | 1973-12-17 | 1977-07-05 | The Regents Of The University Of Michigan | Pharmaceutical composition and process of treatment |
US4127612A (en) * | 1978-03-17 | 1978-11-28 | Miles Laboratories, Inc. | 19-Hydroxy PGE1 carbinol analogues |
CA2165779C (en) * | 1993-06-21 | 1998-06-16 | Carl K. Edwards, Iii | Novel carbocyclic nucleoside agents useful as selective inhibitors of proinflammatory cytokines |
US6127378A (en) * | 1996-03-26 | 2000-10-03 | Byk Gulden Lomberg Chemische Fabrik Gmbh | Phenanthridines substituted in the 6 position |
US6037346A (en) * | 1997-10-28 | 2000-03-14 | Vivus, Inc. | Local administration of phosphodiesterase inhibitors for the treatment of erectile dysfunction |
WO1999057303A1 (en) * | 1998-05-07 | 1999-11-11 | University Of Maryland, Baltimore | A method for diagnosing and treating chronic pelvic pain syndrome |
AU768324B2 (en) * | 1999-12-14 | 2003-12-11 | Genentech Inc. | TNF-alpha antagonist and LFA-1 antagonist for treating LFA-1 or TNF-alpha mediated disorder |
EP1199074A1 (en) * | 2000-09-15 | 2002-04-24 | Warner-Lambert Company | Pharmaceutical composition for preventing or treating a disease associated with an excess of il-12 production |
US6670357B2 (en) * | 2000-11-17 | 2003-12-30 | Bristol-Myers Squibb Company | Methods of treating p38 kinase-associated conditions and pyrrolotriazine compounds useful as kinase inhibitors |
DE10064991A1 (de) * | 2000-12-23 | 2002-06-27 | Merck Patent Gmbh | Pharmazeutische Formulierung enthaltend Thienopyrimidine und Prostaglandine oder Prostaglandinderivate (2) |
GB0210741D0 (en) * | 2002-05-10 | 2002-06-19 | Medical Res Council | Methods of therapy |
-
2001
- 2001-05-11 GB GBGB0111497.4A patent/GB0111497D0/en not_active Ceased
-
2002
- 2002-05-10 EP EP02726291A patent/EP1385550B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-05-10 ES ES02726291T patent/ES2356371T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2002-05-10 AT AT02726291T patent/ATE444762T1/de not_active IP Right Cessation
- 2002-05-10 US US10/477,170 patent/US20040214839A1/en not_active Abandoned
- 2002-05-10 AU AU2002256775A patent/AU2002256775A1/en not_active Abandoned
- 2002-05-10 WO PCT/GB2002/002114 patent/WO2002092064A2/en active Application Filing
- 2002-05-10 JP JP2002588982A patent/JP2004533443A/ja active Pending
- 2002-05-10 DE DE60233936T patent/DE60233936D1/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2002092064A2 (en) | 2002-11-21 |
EP1385550A2 (en) | 2004-02-04 |
US20040214839A1 (en) | 2004-10-28 |
ATE444762T1 (de) | 2009-10-15 |
ES2356371T3 (es) | 2011-04-07 |
GB0111497D0 (en) | 2001-07-04 |
AU2002256775A1 (en) | 2002-11-25 |
EP1385550B1 (en) | 2009-10-07 |
WO2002092064A3 (en) | 2003-04-10 |
DE60233936D1 (de) | 2009-11-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6608309B2 (ja) | Cmt及び関連疾患の処置のための新規な治療的アプローチ | |
US5843445A (en) | Method of treating rheumatoid arthritis with type II collagen | |
US20060233743A1 (en) | Compositions and methods of therapy | |
WO1994007520A1 (en) | Method of treating rheumatoid arthritis with type ii collagen | |
JPH05170771A (ja) | 成人t−細胞白血病/リンパ腫の治療用医薬組成物 | |
JP2014530242A (ja) | 皮膚疾病の処置用のケメリンc15ペプチドの局所製剤 | |
US10660865B2 (en) | Cannabidiol for the prevention and treatment of graft-versus-host disease | |
JPH11504044A (ja) | 治療方法及び医薬製剤 | |
JP2002515853A (ja) | 低投与量の▲ii▼型コラーゲンによる慢性関節リウマチの治療 | |
JP2006521408A (ja) | 脱随状態の処置 | |
EP1385550B1 (en) | Therapeutic medicaments for inducing tolerance | |
KR20180058659A (ko) | 에베롤리무스와 닥톨리십의 약제학적 병용물 | |
US20050159425A1 (en) | Methods of therapy | |
JPH03170475A (ja) | 抑うつ症治療剤 | |
AU641002B2 (en) | Method of treatment of retrovirus infections | |
WO2003070252A1 (fr) | Agents antiprurigineux | |
JP2002523363A5 (ja) | ||
Schon et al. | Increased levels of nitric oxide metabolites in urine from leprosy patients in reversal reaction | |
EP3761981A1 (en) | Treatment of demyelinating diseases | |
JP2008513430A (ja) | 月経前症候群および月経前不快気分障害の処置のためのピンドロール | |
JP3845447B2 (ja) | タイプ▲ii▼コラーゲンによるリウマチ性関節炎治療方法 | |
WO2003088997A2 (en) | Reduction of unwanted immune reactions | |
JPH0222227A (ja) | エイズカヘキシーの酢酸メゲストロールによる処置法 | |
JP2003063995A (ja) | 免疫学的疾患の治療のための配合製剤 | |
JPH09309831A (ja) | 抗皮膚感覚異常剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050506 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080930 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20081007 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090115 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090123 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100202 |