JP2004532243A - 動物で用いるに適した免疫調節用デバイス - Google Patents

動物で用いるに適した免疫調節用デバイス Download PDF

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Abstract

本発明は哺乳動物における免疫応答の調節で用いるに有用な移植可能免疫調節用デバイスに向けたものであり、これは多数の繊維を多孔シェルの中に含んで成る。前記繊維詰め物に単一もしくは複数種の抗原を充填しかつ場合により用途に応じて1種以上の生物学的活性化合物、例えばサイトカイン(例えばリンフォカイン、ケモカインなど)、付着因子、遺伝子、ペプチド、蛋白質、ヌクレオチド、炭水化物または細胞などを充填してもよい。

Description

【関連事項】
【0001】
本出願は2001年5月11日付けで提出した仮特許出願60/290,542(引用することによって本明細書に組み入れられる)の利益を請求するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、哺乳動物における抗原に対する免疫応答を調節する(modulating)に適した移植可能デバイス(device)および方法に関する。より具体的には、本発明は、繊維支持体(fibrous support)と少なくとも1種の抗原が入っている多孔質の移植可能デバイスを提供する。このデバイスを用いて免疫系を調節することでそれが抗原に対して健全な反応を示すようにするか或は現存反応をダウンレギュレート(down regulate)することができる。
【背景技術】
【0003】
抗原に対する免疫応答の誘発および前記反応の大きさは、当該抗原といろいろな種類の免疫細胞と共刺激分子(co−stimulatory molecules)(サイトカインを包含)の間の複雑な相互作用に依存する。免疫応答は更に免疫細胞が抗原にさらされる時期および度合および共刺激環境(co−stimulatory milieu)でも調節される。体の中では、そのようないろいろな種類の細胞と追加的因子がリンパ系組織、例えばリンパ節などの中で近接する。その過程に関与するいろいろな種類の細胞の中で抗原提示細胞(APC)、例えばマクロファージおよび樹状細胞などが抗原を末梢から組織化された局所的リンパ系組織に移送し、前記抗原を処理しそして抗原ペプチドをT細胞に提示するばかりでなく共刺激分子を分泌させる。このように、抗原がリンパ器官にふらふらした局在化した(localized staggered)様式で到達して抗原エピトープを最適な濃度勾配および最適な環境(共刺激分子を含んで成る)下で提示すると、排出する(draining)リンパ節の中に反応が誘発される。
【0004】
このように、外来抗原が体の中に例えばワクチン接種などで入って来た時に望ましい健全な免疫応答が起こる場合と起こらない場合がある。ワクチン接種で用いられる抗原には、弱毒化および不活化した細菌およびウイルスおよびそれらの成分が含まれる。ワクチン接種の成功度はある程度ではあるが抗原の種類および量、免疫化部位の場所およびワクチン接種時の免疫系の状態に依存する。あらゆる抗原が必ずしも等しい免疫原性を示すとは限らず、免疫原性が劣る抗原の場合には、免疫化効力を高くする目的で利用可能な代替法がいくつか存在する。実験動物では免疫応答の発生を増強する目的でいろいろな技術を利用することができ、例えば抗原を免疫原性がより高い担体である蛋白質または生分子(biomolecule)[例えばキーホールリンペットヘモシアニン(keyhole limpet hemocyanin)]と複合化させておくか、或はアジュバント、例えばフロイントアジュバントまたはリビ(Ribi)などを用いることができるが、ヒトのワクチン接種ではそのような技術もアジュバントも利用できないことがある。このように、患者に利用することはできないが感染性薬剤にさらされる前にワクチン接種によって予防可能な病気、または治療用ワクチンの場合には、病気の原因になっている現存作用剤または細胞、例えば癌などに対する有効な免疫応答の発生を誘発し得るワクチンを接種することで予防可能な病気は、数多く存在する。
【0005】
哺乳動物に無菌性膿瘍と呼ばれる膿瘍をもたらす外来体(foreign body)と結合した免疫細胞の数を評価する目的でスポンジ移植試験(sponge implant studies)が実施され、そして結合した細胞の数を更に試験する目的で、移植する前または後のスポンジに抗原を充填しておくことが成された。結合した細胞の組成を16日間に渡って検査する目的で腫瘍細胞を入れておいたスポンジをマウスに移植しそして早い時期に細胞毒性細胞の前駆体が存在しかつ細胞毒性が16日目に最大になることが確認された(非特許文献1)。マウスに移植する腫瘍細胞含有スポンジに前以て腫瘍細胞による免疫化を受けさせておくと、細胞毒性細胞が前記スポンジの中により迅速に現れることが示された。いずれの場合にも、脾臓の細胞もリンパ節の細胞も腹膜の細胞も細胞毒性を示さず、このことは、前記スポンジに入れておいた抗原に対する反応は非常に局所的であることを示唆していた。腫瘍免疫マウスに移植するスポンジに腫瘍ワクチンを注入しておきそしてそのスポンジ部位の所に起こる二次免疫応答の発生を監視することが行われた(非特許文献2)。その移植したスポンジに隣接するリンパ節には全く付随効果が見られなかった。
【0006】
スポンジを免疫調節(immunomodulation)で用いる時の制限のいくつかを克服する他のデバイスが提案された。抗原を固体形状粒子の中に充填することができることが特許文献1に教示されており、それは移植後に抗原をゆっくり放出する。この種類のデバイスは哺乳動物の乳に入っている抗体のタイターを高くすることでそれを消費した哺乳動物の免疫のレベルをより高くすると考えられている。治療活性材料(抗原を包含)が充填されているゲルであるコアを取り巻く不透過性膜で構成されているデバイスが特許文献2に記述されている。前記活性剤がこれを取り巻く部分に放出されることを可能にする口を前記不透過性膜の中に少なくとも1つ存在させている。前記膜を用いると生活性分子(抗原を包含)が放出される速度がゲル単独に比較して遅くなることが示されている。従って、そのようなデバイスは主に徐放(slow release)用貯蔵槽として働き、細胞と生活性物(bioactive)の相互作用(これは当該デバイスの外側で必ず起こるはずである)を助長するものでない。化学誘引剤(chemoattractant)を長期間に渡って放出させる貯蔵槽を繊維の網状組織で取り巻いてこれを前記貯蔵槽に隣接して位置させることで生じさせたデバイスが特許文献3に提案されている。細胞が前記貯蔵槽に付着すると前記繊維の網状組織の中に捕捉される。そのデバイスは、これが試験化合物にアレルギー性および炎症性反応を起こすことを特徴とする使用で用いるに適すると提案されており、そこでは、それを前記化合物に制御した様式で接触させそしてそれに反応する細胞を捕捉させている。そのようなデバイスには、抗原に長期間さらす機構ばかりでなく細胞と抗原の相互作用を助長する機構の両方が組み込まれている。しかしながら、そのデバイスの中に存在する繊維の網状組織は開放された状態であることから、その反応する細胞が分泌するサイトカインおよびケモカインを局所的に保持するのは不可能である、と言うのは、繊維の網状組織が開放されている状態であることから可溶因子に拡散抵抗(diffusional resistance)が与えられないからである。
【0007】
そのようなデザインの改良が特許文献4に示されており、特許文献4には、穴が開いている以外は不透過性の膜の中に多孔質マトリックス(porous matrix)を入れることが提案されている。抗原を前記デバイスの中に充填しておくが、それを未変性の抗原として存在させてもよいか或は抗原の提示が長期に渡るように徐放性重合体の中にカプセル封じしておいてもよい。前記抗原が前記デバイスの中の穴から出て拡散することで特定の細胞が前記デバイスに付着しそしてまた前記穴を通って前記デバイスの中に入り込むことも可能であるが、前記膜は、細胞が分泌するサイトカインが前記デバイスの中に局所的に集中するに充分なほどの拡散抵抗を与える。細胞およびサイトカインの局所密度が高くなると、なにも含まれていないマトリックスを用いた時に見られる免疫応答よりも取り巻く組織への放出を単に長くした時に見られる免疫応答よりもずっと健全な免疫応答がもたらされる。
【0008】
この上に挙げたデバイスの好適な態様は前記多孔質マトリックスがスポンジでありかつ前記膜が穴開き管である態様であると思われる。そのようなデバイスを用いると非常に好ましい免疫調節が見られはするが、縮小化および多量生産には実用的ではない。その主な理由は多孔質スポンジを管材の中に充填するのが非常に困難な点にある。スポンジはかさ密度が非常に低いことが理由で機械的に弱くかつそれを直径が小さい管材の中に充填する時にそれが引張りおよび圧縮力を受けた時に容易に裂ける傾向がある。かさ密度を低くすることでより好ましい機械的特性を得ることは可能ではあるが、しかしながら、そのようなマトリックスは高い細胞密度を達成するに充分なほどの間隙を含有しない。加うるに、多孔質のスポンジを管の中に充填する時にそれの小さな円柱形コアを切り取るのは非常に困難である。その理由は、多孔質スポンジの機械的特性が劣ることでその切り取る片の大きさを非常に小さくすると裂けてしまう点にある。その結果として、特許文献4で考えられたデバイスが実行可能なのは直径を1mmより大きくした時のみである。そのように輪郭が大きなデバイスを移植するには非常に大きな針またはトロカールを用いる必要があるが、それは患者に非常に大きな痛みを与えかつ大きな局所的外傷をもたらすことになるであろう。このようなデバイスデザインを用いた時の追加的問題は、経済的に多量生産が困難な点にある。その理由は、スポンジの各片を個別に切断して管の中に詰め込む必要がある点にある。これは機械化が非常に困難でありかつ迅速に実施するのも非常に困難である。
【0009】
従って、特許文献4に記述されているデザインの概念に類似してはいるが、充填によって多孔質スポンジが与える間隙率[これは迅速な細胞浸潤(rapid cellular infiltration)に必須である]を保持しているにも拘らずスポンジの機械的脆さを克服している移植可能デバイスそして哺乳動物における特定の抗原に対する免疫応答を調節する方法を提供することができれば、これは有利である。
【特許文献1】
米国特許第4,919,929号
【特許文献2】
WO出願93/17662
【特許文献3】
米国特許第4,732,155号
【特許文献4】
WO 99/44583
【非特許文献1】
Vallera他、1982、Cancer Research 42:397−404
【非特許文献2】
Zangemeister−Wittke他、1989、J.Immunol.143:379−385
【0010】
(発明の要約)
本発明は哺乳動物における免疫応答の調節で用いるに適した移植可能免疫調節用デバイスに向けたものであり、これは孔を複数有する不透過性シェル(shell)を含んで成り、そして前記不透過性で生体適合性のシェルは内腔(interior lumen)を有し、ここでは、前記内腔の中に生体適合性の繊維骨組(fibrous scaffolding)を位置させる。前記繊維骨組に単一もしくは複数種の抗原を充填しかつ場合により用途に応じて1種以上の生物学的活性化合物、例えばサイトカイン(例えばリンフォカイン、ケモカインなど)、サイトカインではない白血球化学走性剤(chemotactic agnts)、付着因子、遺伝子、ペプチド、蛋白質、ヌクレオチド、炭水化物または細胞などを充填しておいてもよい。本デバイスのシェルを、好適には、このデバイスを軟質細胞の中に移植した時の刺激が最小限になるように、ガラス転移温度が生理学的温度より低い重合体で作成する。このシェルに細胞は入り込むが、可溶分子が本デバイスから出て拡散しないようにする。これは細胞が分泌するサイトカイン(例えばリンフォカインおよびケモカイン)が本デバイスに充填しておいた抗原および存在させる他の細胞に反応して本デバイスの中に入って来て濃縮するに役立つ。このように細胞およびサイトカインが局所的に濃縮すると免疫応答が抗原を標準的アジュバントを用いて移植した時に比較して有意に向上する。前記繊維骨組は細胞が寄生する骨組を与え、抗原を処理しかつそれらを相互作用させるものである。
【0011】
本発明に開示する繊維骨組の追加的利点には、デバイスを直径が1mm未満になるように縮小化するのが容易になること、直径が小さい管材の中に迅速に挿入することが可能になること、または管材をマトリックス(matrix)の回りに連続的に押出し加工することさえ可能になることが含まれる。
(発明の詳細な説明)
本明細書では、細胞が入り込んで細胞が分泌するサイトカインが濃縮し得る免疫調節用デバイス(immune modulation device)を開示する。本免疫調節用デバイスの透視図を図1に示す。本免疫調節用デバイス2を内腔10を取り巻くシェル4で構成させる。前記シェル4に外側表面8から内腔10に及ぶ孔6を持たせる。前記内腔の体積を少なくとも1x10−8cm、好適には少なくとも3x10−8cmにし、最も好適にはそれを移植した動物に所望の免疫応答(これは本技術分野で良く知られた方法、例えばELISAなどで測定可能である)が現われるに充分な大きさの内腔にする。シェル2にいろいろな三次元形状(例えば円筒形、球形、長方形、長斜方形など)を持たせてもよい。例えば、前記シェル2に一般に縦軸と円形、楕円形または多角形であってもよい断面を持たせる。製造が容易なように円筒形状が好適である。円筒形状の免疫調節用デバイス2を図1に示す。この円筒形状の免疫調節用デバイスの末端部に蓋を付けるか或は図1に示すようにそれが開放されたままにしてもよい。免疫調節用デバイス2の外側表面8を好適にはサイトカインおよび免疫細胞が透過しないようにし、そして免疫細胞が出入りする(ingress and egress)孔6を数多く持たせる。孔6の数を一般に外側表面の25パーセント以内、好適には外側表面の約10パーセント以内にする。この孔6の大きさを約10から約500ミクロンの範囲、好適には約100から約400ミクロンの範囲にしてもよい。免疫調節用デバイス2の内部10を多数の繊維(例えば糸または短線)で作られた繊維骨組12で満たす。
【0012】
繊維骨組12を生体適合性繊維、好適には加工繊維(textured fibers)[これは加工繊維でない繊維を用いた時に比べてずっと低いかさ密度の充填物(bulk density filling)を与える]で作成する。そのような加工繊維が示すかさ密度はずっと低いことから免疫調節用デバイス2の中に細胞が有意な数で迅速に入り込むことができかつ繊維骨組12をシェル4の中に保持するに役立つ。繊維骨組12に単一もしくは複数種の抗原を充填しかつ場合により用途に応じて他の生物学的活性もしくは薬学的活性化合物[例えばサイトカイン(例えばインターロイキン1−18、インターフェロンα,βおよびγ;増殖因子、コロニー刺激因子、ケモカイン、腫瘍壊死因子αおよびβなど)、サイトカインではない白血球化学走性剤(例えばC5a、LTBなど)、付着因子、遺伝子、ペプチド、蛋白質、ヌクレオチド、炭水化物または合成分子]または細胞などを充填しておいてもよい。
【0013】
本デバイスのシェル4および繊維骨組12を吸収性もしくは非吸収性であってもよい生体適合性材料で作成する。本デバイスを好適には柔軟な生体適合性材料、従って患者への刺激が最小限の材料で作成する。前記シェルを好適にはガラス転移温度が生理学的温度より低い重合体もしくは重合体ブレンド物で作成する。別法として、本デバイスを重合体を柔軟にする可塑剤と一緒にブレンドしておいた重合体を用いて作成してもよい。
【0014】
本発明の範囲を決して限定するものでないが、理論的には、前記シェルに細胞が出入りできるが、本デバイスから可溶分子が出て行って拡散することはないと考えている。これは充填しておいた抗原、例えば抗原提示細胞および本デバイスに存在させる他の細胞(例えばヘルパーT細胞、B細胞など)に反応して本デバイスに入ってきた細胞が分泌するサイトカインの濃縮に役立つと考えている。前記繊維骨組は細胞が寄生する骨組を与えかつ前記抗原を処理するものである。そのように細胞およびサイトカインが局所的に濃縮すると免疫応答が標準的なアジュバントを用いて抗原を移植した時に比べて有意に向上する。
【0015】
本移植可能デバイスの意図する宿主は動物、好適にはヒトであるが、また家畜動物(例えば羊、牛、馬、豚、山羊、ラマ、エミュー、ダチョウおよびロバ)、家禽(例えば鶏、七面鳥、ガチョウ、アヒルまたは猟鳥)、魚[例えばサケまたはストラゲオン(strugeon)]、実験室動物(例えばラビット、モルモット、ラットまたはマウス)、仲間動物(例えば犬または猫)、または捕獲されたまたは自由な状態の野生動物も含まれる。
【0016】
前記シェルまたは繊維骨組を作成する時にいろいろな生体適合性の吸収性および非吸収性材料を用いることができる。前記シェルまたは繊維骨組で用いるに適した非吸収性材料には、これらに限定するものでないが、ポリアミド[例えばポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリドデカナミド(ナイロン12)およびポリヘキサメチレンイソフタラミド(ナイロン6I)、これらの共重合体およびブレンド物]、ポリエステル[例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチルテレフタレート(例えばヨーロッパ特許出願公開第287,899号およびヨーロッパ特許出願公開第448,840号に記述されている如き)、これらの共重合体(例えば米国特許第4,314,561号、Re 32,770、米国特許第4,224,946号、5,102,419号および5,147,382号に記述されている如き)およびブレンド物]、フルオロ重合体[例えばポリテトラフルオロエチレンとポリフッ化ビニリデンの共重合体(例えば米国特許第4,564,013号に記述されている如き)およびこれらのブレンド物]、ポリオレフィン[例えばポリプロピレン(アタクティックポリプロピレンも含まれるが、好適にはイソタクティックおよびシンジオタクティックポリプロピレンおよびこれらのブレンド物ばかりでなく、主にイソタクティックもしくはシンジオタクティックポリプロピレンをヘテロタクティックポリプロピレンおよびポリエチレンと一緒にブレンドすることで構成させたブレンド物]、有機シロキサン[例えばポリジメチルシロキサンゴム、例えばDow CorningのSILASTIC(商標)シリコン管材]、ポリビニル樹脂(例えばポリスチレン、ポリビニルピロリドンなど)およびこれらのブレンド物が含まれる。
【0017】
追加的に、前記繊維骨組を天然繊維、例えば綿、リネンおよび絹(絹は非吸収性材料であると呼ばれているが、これはヒトの体の中で分解を起こす)などで作成することも可能である。生の絹はセラシン(絹用糊)で一緒に保持されている2本のフィラメントで構成されている。絹からゴムを除去(セラシンを除去)し、その結果として得た単フィラメントを用いて繊維を製造する。個々の絹繊維が示すフィラメント当たりのデニール(dpf)は約0.8から約2.0の範囲である。繊維製造では約0.8から約1.6のdpf、より好適には約0.8から約1.4のdpfを示す絹を用いるのが通常である。最良品質の絹を中国および日本の供給業者から容易に入手することができる。
【0018】
ポリエステルもまた良く知られている市販の合成重合体であり、これを前記シェルまたは繊維骨組を作成する時に用いてもよい。本デバイスを製造する時に用いるに最も好適なポリエステルはポリエチレンテレフタレートである。繊維の製造で用いられるポリエチレンテレフタレートである重合体の重量平均分子量は一般に30,000より高く、好適には40,000より高く、最も好適には約42,000から約45,000の範囲である。このような重合体を用いて生じさせたフィラメントは5グラム/デニール以上、好適には7グラム/デニール以上のじん性を示すはずである。ポリエチレンテレフタレート製糸はいろいろな商業的繊維供給業者(例えばE.I.DuPontおよびHoechst Celanese)から通常に入手可能である。Hoechst Celaneseから商標TREVIRAHigh Tenacity型712および787ポリエステル糸の下で購入可能な市販繊維が好適である。
【0019】
前記シェルおよび繊維骨組を作成する時にまたいろいろなフルオロ重合体、例えばポリテトラフルオロエチレンおよびポリフッ化ビニリデン(即ち米国特許第4,052,550号に示されている如き)、およびこれらの共重合体およびブレンド物を用いることも可能である。現在のところ、フッ化ポリビニリデンであるホモ重合体とポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体のフルオロ重合体ブレンド物が好適であり、これは米国特許第4,564,013号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている。
【0020】
この上に記述したように、用語「ポリプロピレン」には、本出願の目的で、アタクティックも含まれるが、好適にはイソタクティックおよびシンジオタクティックポリプロピレン[例えば米国特許第5,269,807号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている如き]、およびこれらのブレンド物ばかりでなく、主にイソタクティックもしくはシンジオタクティックポリプロピレンをヘテロタクティックポリプロピレンおよびポリエチレンと一緒にブレンドすることで構成させたブレンド物[例えば1985年12月10日付けで発行されてEthicon,Inc.に譲渡された米国特許第4,557,264号(引用することによって本明細書に組み入れらる)に記述されている如き]、および主にプロピレンと他のアルファ−オレフィン、例えばエチレンなどで作られた共重合体[1985年6月4日付けで発行されてEthiconに譲渡された米国特許第4,520,822号(引用することによって本明細書に組み入れらる)に記述されている]である。繊維の製造に好適なポリプロピレン材料は他の如何なる重合体もブレンドされておらずかつ如何なる他の単量体も共重合していないイソタクティックポリプロピレンである。本発明の軟質ポリプロピレン繊維の好適な製造方法では、重量平均分子量が約260,000から420,000のイソタクティックポリプロピレンであるホモ重合体のペレットを原料として用いる。所望グレードのポリプロピレンを粉末およびペレット形態の両方で商業的に入手することができる。
【0021】
本発明のシェルまたは繊維骨組を作成する時にいろいろな生体内吸収性重合体を用いることができる。生体適合性で生体内吸収性の適切な重合体の例には、これらに限定するものでないが、脂肪族ポリエステル、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオクザレート、ポリアミド、チロシン誘導ポリカーボネート、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリアミドエステル、アミン基含有ポリオキサエステル、ポリ(無水物)、ポリホスファゼン、生分子(即ちバイオ重合体、例えばコラーゲン、エラスチン、生体内吸収性澱粉など)およびこれらのブレンド物から成る群から選択される重合体が含まれる。本発明の目的で、脂肪族ポリエステルには、これらに限定するものでないが、ラクチド(これには乳酸、D−、L−およびメソラクチドが含まれる)、グリコリド(グリコール酸を包含)、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネートのアルキル誘導体、デルタ−バレロラクトン、ベータ−ブチロラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、ε−デカラクトン、ヒドロキシブチレート、ヒドロキシバレレート、1,4−ジオキセパン−2−オン(これの二量体である1,5,8,12−テトラオキサシクロテトラデカン−7,14−ジオンを包含)、1,5−ジオキセパン−2−オン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オン、2,5−ジケトモルホリン、ピバロラクトン、ガンマ,ガンマ−ジエチルプロピオラクトン、エチレンカーボネート、エチレンオクザレート、3−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、3,3−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、6,8−ジオキサビシクロオクタン−7−オンのホモ重合体および共重合体およびこれらの重合体ブレンド物が含まれる。本発明の目的で、ポリ(イミノカーボネート)にはKemnitzerおよびKohnが「Hnadbook of Biodegradable Polymers」[Domb他編集、Hardwood Academic Press、251−272頁(1997)]に記述した如き重合体が含まれると理解する。本発明の目的で、コポリ(エーテル−エステル)にはJournal of Biomaterials Research、22巻、993−1009頁、1988にCohnおよびYounesが記述しそしてPolymer Preprints(ACS Division of Polymer Chemistry)、30(1)巻、498頁、1989にCohnが記述した如きコポリエステル−エーテル(例えばPEO/PLA)が含まれると理解する。本発明の目的で、ポリアルキレンオクザレートには米国特許第4,208,511号、4,141,098号、4,130,639号、4,140,678号、4,105,034号および4,205,399号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されているそれらが含まれる。ポリホスファゼン、L−ラクチド、D,L−ラクチド、乳酸、グリコリド、グリコール酸、パラ−ジオキサノン、トリメチレンカーボネートおよびイプシロン−カプロラクトンから作られた2種類、3種類もしくはより多い種類の混合単量体が基になった重合体、例えばAllcocが「The Encyclopedia of Polymer Science」、13巻、31−41頁、Wiley Intersciences、John Wiley & Sons、1988に記述しそしてVandorpe他が「Handbook of Biodegradable Polymers」[Domb他編集、Hardwood Academic Press、161−182頁(1997)]に記述した如きそれら。ポリ無水物には、式HOOC−C−O−(CH−O−C−COOH[式中、mは2から8の範囲の整数である]で表される二酸から誘導された無水物、そしてそれと炭素数が12以下の脂肪族アルファ−オメガ二酸の共重合体が含まれる。アミンおよび/またはアミド基を含有するポリオキサエステル、ポリオキサアミドおよびポリオキサエステルが下記の米国特許第の中の1つ以上に記述されている:米国特許第5,464,929号、5,595,751号、5、597、579号、5,607,687号、5,618,552号、5,620,698号、5,645,850号、5,648,088号、5,698,213号、5,700,583号および5,859,150号(引用することによって本明細書に組み入れられる)。ポリオルトエステル、例えばHellerが「Handbook of Biodegradable Polymers」、Domb他編集、Hardwood Academic Press、99−118頁(1997)に記述した如きそれら。
【0022】
本明細書で用いる如き用語「グリコリド」はポリグリコール酸を包含すると理解する。更に、用語「ラクチド」はL−ラクチド、D−ラクチド、これらのブレンド物、そして乳酸の重合体および共重合体を包含すると理解する。
【0023】
脂肪族ポリエステル、共重合体およびブレンド物{これには、これらに限定するものでないが、ラクチド(これにはD−、L−乳酸およびD−、L−およびメソラクチドが含まれる)、グリコリド(グリコール酸を包含)、イプシロン−カプロラクトン、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)[これは米国特許第4,052,988号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている]、p−ジオキサノンのアルキル置換誘導体(即ち6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オン)[これはEthiconに譲渡された米国特許第5,703,200号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている]、トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン)、1,3−ジオキサノンのアルキル置換誘導体[これは米国特許第5,412,068号(引用することによって本明細書に組み入れら)に記述されている]、デルタ−バレロラクトン、ベータ−ブチロラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、イプシロン−デカラクトン、ヒドロキシブチレート、ヒドロキシバレレート、1,4−ジオキセパン−2−オン[米国特許第4,052,988号に記述されている]およびこれの二量体である1,5,8,12−テトラオキサシクロテトラデカン−7,14−ジオン[これはEthiconに譲渡された米国特許第5,442,032号(引用することによって本明細書に組み入れら)に記述されている]、1,5−ジオキセパン−2−オンのホモ重合体および共重合体が含まれる}およびこれらの重合体ブレンド物から成る群から選択される生体適合性で吸収性の重合体が本発明で用いるに特に良好に適する。好適な繊維材料には、これらに限定するものでないが、トリメチレンカーボネートとイプシロン−カプロラクトンとグリコリドの共重合体[例えば米国特許第5,431,679号および5,854,383号(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている如き]、およびp−ジオキサノンとトリメチレンカーボネートとグリコリドの共重合体、およびラクチドとp−ジオキサノンの共重合体が含まれる。ラクチドとグリコリドから作られた繊維(これを本明細書では時には単にラクチドおよびグリコリドのホモ重合体および共重合体と呼ぶ)、およびグリコリドとイプシロン−カプロラクトンの共重合体、即ち米国特許第5,133,739号、4,700,704号および4,605,730号(引用することによって本明細書に組み入れら)に記述されている如き共重合体が好適であり、グリコリドが約80重量パーセントから約100重量パーセントで残りがラクチドである共重合体が繊維として用いるに最も好適である。グリコリドが約85から約95重量パーセントで残りがラクチドである共重合体がより好適である。
【0024】
本発明で用いる重合体の分子量は、本技術分野で良く知られているように、所望の性能特徴を与えるように多様であり得る。しかしながら、0.1g/dlのヘキサフルオロイソプロパノール溶液の状態で25℃で測定した時に1グラム当たり約0.5から約5.0デシリットル(dl/g)、好適には1グラム当たり約0.7から3.5デシリットル(dl/g)の範囲のインヘレント粘度を示すと言った分子量を有する脂肪族ポリエステルが好適である。
【0025】
この上に述べたように、免疫調節用デバイス2の内腔10に細胞が出入りする通路を与える孔6をシェル4の外側表面8に開ける。シェル2を移植した時に前記シェルの穴の開いていない壁を水が実質的に通過して拡散することはない。前記シェル2を、好適には、これが分解した時に水性媒体がより高い度合で透過するようになり得る1種以上の吸収性重合体で作成する。吸収性重合体は天然もしくは合成のいずれが源のものであってもよい。膜用の吸収性重合体に持たせるガラス転移温度を最も好適には生理学的温度よりも低くし、そのようにすると、それを軟質組織の中に移植した時の刺激がより少なくなるであろう。前記シェル用の好適な重合体には、イプシロン−カプロラクトンまたはパラ−ジオキサノンが有意な含有量(少なくとも30重量パーセント)で用いられた共重合体が含まれ得る。特に望ましい組成物は、イプシロン−カプロラクトンを約35から約45重量パーセントとグリコリド、ラクチド(または乳酸)およびこれらの混合物のいずれかを約55から約65重量パーセント用いて作られた弾性共重合体を含有する組成物である。別の特に望ましい組成物は、パラ−ジオキサノンのホモ重合体またはパラ−ジオキサノンを約0から約80重量パーセントとラクチド、グリコリドおよびこれらの組み合わせのいずれかを約0から約20重量パーセント含有させた共重合体が含まれる。そのような膜がインビボで分解する時間は好適には1カ月よりも長いが、6カ月よりも短く、より好適には1カ月より長いが、4カ月未満である。
【0026】
シェル4の形状はこれに前記繊維骨組が入り得るならば如何なる形状であってもよい。このシェルに最初は開口部を持たせて、その後、これに繊維骨組12を入れた後に密封してもよい。このシェル4は通常の重合体加工技術で製造可能であり、そのような技術には、鋳込み、溶接、流し込み、押出し加工、射出成形、機械加工またはこれらの組み合わせが含まれる。そのような通常の手順は本技術分野で良く知られており、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering(引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている。溶融押出し加工が好適な加工方法である、と言うのは、それは迅速で安価で測定可能でありかつ興味の持たれるいろいろな重合体に関して無溶媒で実施可能であるからである。構造物の加工温度が低くしそして/または物性を改善する目的で加工助剤および可塑剤を当該重合体に添加してもよい。加工助剤、例えば溶媒などを添加すると当該重合体のガラス転移温度が低くなることで加工温度を低くなり得る。その後、そのような助剤を熱および/または真空で除去してもよいか、或はその押出し加工構造物を当該加工助剤とは混和し得るが当該重合が最小限の溶解度を示す二次的溶媒の中に通すことで前記助剤を除去することも可能である。例えば、ハロゲン置換溶媒、例えば塩化メチレンまたはクロロホルムなどをラクチドおよびイプシロン−カプロラクトンのホモ−および共重合体に添加してもよい。押出し加工後、その溶媒を蒸発、真空および/または熱で除去してもよい。また、押出し加工品を前記ハロゲン置換溶媒と混和し得る二次的溶媒、例えばアルコールなどの中に通すことで前記溶媒を抽出することも可能である。また、重合体の加工性、柔軟性または膨張性を向上させる目的で可塑剤をそれに添加することも可能である。そのような材料は、典型的に、当該重合体の自由体積を高くすることで働く。例えば、いろいろなクエン酸エステル、リンゴ酸エステルおよびカプリル酸エステルなどはいろいろな脂肪族ポリエステルを可塑化する働きをするであろう。また、所定重合体もしくは共重合体のオリゴマーもある系の可塑化で使用可能である。
【0027】
前記シェルの好適な形状は、小さいゲージ(gauge)の針を用いてそれを容易に位置させることができるようにある次元の直径が最低限の形状である。最も好適な形状は外側直径が好適には1ミリメートル未満、最も好適には750ミクロン未満の円筒形である。このような形状および大きさにすると18ゲージ以下の針を用いて本デバイスを移植するのが容易になる。この態様では、その壁厚を好適には250ミクロン未満、最も好適には150ミクロン未満にするのが好適である。シェル4の中の孔6は一般に細胞が出入りできるほどの大きさである。この孔の断面直径を好適には約10ミクロンより大きくするが、約500ミクロン未満にし、より好適には断面直径を約100から約400ミクロンにする。この穴の密度が好適には本デバイスの外側表面積の25%を超えないようにし、より好適には、本免疫調節用デバイスのシェルの外側表面積の10%未満にする。適切な如何なる穴開け技術を用いて(例えば皮下針、機械的またはレーザーを用いて)そのような孔を生じさせてもよいか、或は別法として、溶媒もしくは水に可溶な固体を壁の重合体の中に含有させておいて後で管を溶媒の中に浸漬して前記固体を滲出させて穴を生じさせることで前記孔を形成させることも可能である。別法として、生体適合性で水溶性の粒子、例えば糖、アミノ酸、重合体、例えばPVPなど、蛋白質、例えばゼラチンなど、炭水化物、例えばヒアルロン酸など、および特定のカルボキシメチルセルロースなどを用いるならば、そのような粒子を存在させたデバイスを移植することも可能である。そのような孔を形成する粒子は体液にさらされると染み出すか或は劣化を起こすことで孔が形成され得る。そのような孔は大部分が本デバイスの壁を完全に貫いて伸びていて免疫応答に関与する細胞が本デバイスの内腔10の中に入るばかりでなく抗原およびサイトカインが免疫調節用デバイス2の内腔10から出て拡散するための通路を与えるべきである。免疫調節用デバイス2に開口部を1つ以上持たせるならば、この免疫調節用デバイスの末端部14を層16で密封しておくか或は開放されたままにしてもよいが、好適には開放されたままにしておく。一方の末端部が密封されている免疫調節用デバイスの1つの態様を図3に示す。
【0028】
本発明の別の態様では、免疫調節用デバイス2の中に入っている繊維の動きが制限されるように、内側表面18の2つの部分を繊維骨組12に接触させることも可能である。例えば、免疫調節用デバイス2が円筒形の場合には、このデバイスの一部を繊維骨組12の回りでけん縮させることも可能である。このけん縮(crimping)は、シェル4の一部が永久的に再成形されるように熱を用いて実施可能である。けん縮を受けさせたデバイスの1つの態様を図4に示す。別法として、免疫調節用デバイス2の一方の末端部を切断して密封することで一方の末端部20が密封された円筒形デバイスが生じるようにけん縮を実施することも可能である。一方の末端部が密封されている本デバイスの1つの態様を図5に示す。
【0029】
本デバイスで用いるに適した繊維は通常の紡糸方法、例えば溶融紡糸方法または溶液紡糸方法などを用いて製造可能である。糸を紡糸した後、それにクエンチ(quenched)、紡糸仕上げ剤(spin finish)による処理、延伸およびアニーリングを本技術分野で公知の如く受けさせてもよい。そのような繊維から作成した繊維骨組に持たせる間隙率は繊維に対して20%以上、より好適には約25%から約95%、最も好適には約30から約90%でなければならない。
【0030】
前記繊維骨組の構成では、約0.2から約10の範囲のデニール、好適には約0.8から約6のデニール、より好適には約1から約3のデニールを有するフィラメントを用いるべきである。このフィラメントを通常は約20から約400デニール、好適には約50から約100デニールの範囲のデニールを有する束(糸)の状態で押出し加工する。繊維骨組に必要なかさ密度または間隙率がもたらされるように前記繊維に処理を受けさせる必要がある。このような用途に好適な糸は加工糸である。繊維骨組の形成で使用可能な加工糸の形態は数多く存在し、例えばバルキーヤーン(bulked yarns)、コイルヤーン(coil yarns)、コアバルキーヤーン(core bulked yarns)、クリンクルヤーン(crinkle yarns)、エンタングルドヤーン(entangled yarns)、改質ストレッチヤーン(modified stretch yarns)、ノントルクトヤーン(nontorqued yarns)、セットヤーン(set yarns)、ストレッチヤーン(stretch yarns)およびトルクトヤーン(torqued yarns)およびこれらの組み合わせなどが存在する。そのような糸の製造方法は良く知られており、それにはファルス−ツイステッド(false−twisted)方法、エンタングルメント(entanglement)[例えばロトセット(rotoset)またはエアージェットエンタングルド(air jet entangled)]、けん縮[例えばギアーけん縮、エッジけん縮またはスタッファーボックスけん縮(stuffer box crimped)]、およびニットデニット(knit−de−knit)が含まれる。前記繊維に加工を好適にはテキスタイルテキスチャリング(textile texturing)のファルス−ツイスティング(false−twisting)方法、スタッファーボックス方法またはニットデニット方法で受けさせる。前記フィラメントに加工を受けさせることで高い度合の永久けん縮またはランダムルーピングもしくはコイリング(random looping or coiling)を生じさせる。けん縮を受けさせた繊維が現在のところ好適である。けん縮によってフィラメントが配向してけん縮地点の所の角度が変化する。この角度の変化は好適には各けん縮地点の所で10度以上である。このようなけん縮はいろいろな方法で達成可能であるが、最も容易には、押出し加工したフィラメントをスタッファーボックスに送り込むことでそれを生じさせる。
【0031】
そのような繊維骨組は好適には天然もしくは合成のいずれかが源であってもよい吸収性重合体から作られた加工繊維である。各繊維フィラメントの直径を好適には20ミクロン未満、最も好適には15ミクロン未満にする。そのようにするとフィラメントが管腔を完全に満たすに充分な柔軟性を示し、かつ細胞が前記シェルの内腔の中でコロニーを形成するに適した表面が得られる。そのような繊維を通常に皮下移植した時にそれが生分解を起こす(加水分解および/または酵素活性によって)に要する時間は好適には1カ月より長いが、6カ月以内、より好適には1から4カ月の範囲で完全に生分解するであろう。繊維骨組の作成で用いるに良好な重合体の例は、グリコリド(またはグリコール酸)を90%とラクチド(または乳酸)を10%用いて作られていて0.1g/dlのヘキサフルオロイソプロパノール溶液の状態で25℃で測定した時に1グラム当たり約0.7から約1.5デシリットル(dl/g)の範囲のインヘレント粘度を示す共重合体である。
【0032】
そのような繊維骨組を用いた時の最も大きな利点は、これらの繊維を前記シェルの中に容易に位置させることができる点にある。例えば、加工繊維を引き伸ばした後、これらの回りにシェルを押出し加工、成形または他の様式で被覆または成形してもよい。その引き伸ばした繊維の回りにシェルを位置させた後、その張力を弛緩させることで、その繊維が縮んだ形状を取って前記シェルの内部空間を満たすようにする。スポンジ(これもまた圧縮可能である)とは異なり、加工繊維は非常に長い長さでスプール(spools)の上に巻くことができ、それをコア−シース(core−sheath)またはワイヤーコーティング押出し加工におけるコアとして連続的に供給することができる。前記シースは溶融状態の重合体であってもよく、それを前記引き伸ばした繊維と一緒に共押出し加工しかつそれに延伸を受けさせる。そのようなコア−シース構造物を所望の長さに切断することで個々の単位を生じさせてもよい。管の壁に穴を開けて小さい穴を生じさせることで孔を生じさせてもよい。開放された孔を有するスポンジを連続形態で製造するのは非常に困難であり、従って、スポンジを詰め込むことが可能なシェルを個々別々の小さな単位として生じさせる必要がある。
【0033】
加工に関して繊維骨組の方がスポンジよりも勝っている追加的利点は、繊維のスプールは強いが開放された気泡を有するスポンジは弱くて容易に裂ける点にある。このことは本デバイスの縮小化の点で重要な考慮である。繊維の小さな束に引き伸ばし、圧縮または他の様式で健全な機械的加工を受けさせることができる。それとは対照的に、寸法が小さいスポンジは容易に裂けるか或は壊れ、それに受けさせることができる加工は穏やかな加工のみである。1ミリメートル以下のデバイスを作成した場合には、そのように小さい寸法のシェルの中に充填物を適合させようとするとそれは必然的にかなりの応力を受ける。縮小化は患者の痛みを最小限にしかつ本デバイスを移植した後の苦痛の点で非常に重要である。従って、連続気泡スポンジに比べて実質的に高い度合で圧縮可能な繊維を用いるとデバイスをより小さくすることができ、これは患者の点で好ましい。
【0034】
一見して、前記シェルを単に真っすぐな繊維で満たす方が望ましいと思われるかもしれない。しかしながら、真っすぐな繊維を前記シェルの中に入れるとそれらは経時的に沈降して束になり、多数の細胞の侵入を快く受け入れる環境がもたらされないであろう。加うるに、真っすぐな繊維を用いる場合には、そのような繊維が本デバイスの取り扱い中にこれから落下しないように本デバイスに改造を受けさせる必要があるであろう。そのような繊維を前記シェルの中に干渉適合(interference fit)がもたらされるような密度で詰めるか或はより合せると細胞がコロニーを形成するに充分な間隙が存在しなくなるであろう。前記繊維にテキスチャライジング(texturizing)を受けさせると、それらは細胞が多い数の密度でコロニーを形成するに必要な間隙を維持しながら空間部を有効に満たし得る。そのような加工繊維(texturized fibers)は低いかさ密度を示すと言った特性を有することから、貯蔵および取り扱い中に充填物が圧縮されることを心配することなく前記シェルの壁との干渉適合を得ることができる。
【0035】
前以て成形しておいた管の中に前記加工繊維を充填してもよいか或は前記フィラメントの回りに管を押出し加工してもよい。充填過程中、前記フィラメントを引き伸ばして真っすぐな配向にするのが望ましい可能性がある。そのようにすると、前記繊維は半径方向にこれらが弛緩状態の時に占める度合よりずっと小さい直径にまで圧縮される。前記管の内腔の空隙体積が好適には30%以上、より好適には50%以上になるようにする。そのような加工フィラメントが弛緩を起こした後にそれらが本デバイスの内腔を完全に満たすようにすべきであり、かつ管の壁がその充填物に対して及ぼす圧縮力によって前記内腔の中の適切な場所に止まるようにすべきである。
【0036】
加工繊維で満たされた管を生じさせる好適な方法は、引き伸ばしたフィラメントの回りに管材を連続様式で押出し加工することを包含する。これは、加工繊維をスプールの上に巻き付けそしてそれをコア(これの回りにシースの壁になる重合体を連続的に押出し加工する)として押出し加工機のダイスの内腔の中に張力下で送り込むことで達成可能である。その後、前記重合体で出来ている壁に孔を機械的にか或は電磁放射線[例えばレーザーアブレーション(laser ablation)]で開けてもよい。壁を完全に貫通しているが充填物が損傷を受けないように穴開けの深さを調整するのが特に望ましい。これは、電磁放射線を用いて管の壁を貫くにちょうどのエネルギーを焦点を当てて供給することで達成可能である。別法として、前記加工糸を束にして細いワイヤーまたは針の状態にした後に前記加工フィラメントを張力下で管材の中に引き込むことで、前以て成形しておいた管を満たすことも可能である。加うるに、圧力差(例えば真空または空気吹き込み)を用いて前記加工フィラメントを前記管材の中に引き込むことで、前以て成形しておいた管を満たすことも可能である。このような構造配置の場合、内腔を満たす前または後に管の中に穴を作り出してもよい。その加工繊維で満たされた管を長さ方向に数ミリメートル以上、より好適には5ミリメートル以上の長さに切断する。
【0037】
本デバイスを移植する前にこのデバイスの内腔を抗原、抗原と場合により1種以上のサイトカインの混合物で満たしておく。そのような抗原は乾燥または湿った形態のいずれであってもよい。可能な抗原にはペプチド、蛋白質、ヌクレオチド、炭水化物、または細胞もしくは細胞の断片さえも含まれる。そのような抗原1種または2種以上は移植時に生利用される(場合により徐放形態の一部と一緒に直ちに放出される)か或は移植後(例えば3日後)に生利用されるように設計可能である。そのような抗原1種または2種以上は徐放形態、例えば微細粒子の中に封じ込められた形態など、裸の形態、またはこれらの組み合わせで供給可能である。抗原を充填することを可能にする1つの方法は、それを適切な液体の中に懸濁させた後に前記充填物が入っている管の内腔の中に注入またはポンプ移送する方法である。前記加工繊維充填物は前記流体の対流が起こっても適切な場所に止まったままであるように充分な圧縮下に存在していなければならない。次に、その流体で満たされたデバイスを移植してもよいか、或はそれを移植する前にその充填用流体に脱水または凍結乾燥を受けさせることで前記充填物で満たされているデバイス内腔の中に所望の抗原1種または2種以上が残存するようにしてもよい。別法として、前記加工糸に抗原などを含浸させた後、それを前記シェルの中に入れることも可能である。脱水を受けさせておいた系では、それが移植後に再び水和されることで、当該抗原が所望の免疫調節反応をもたらすに適した形態で存在するようになるであろう。特に便利な移植部位は皮膚の直ぐ下の皮下挿入であるが、しかしながら、抗原提示細胞、マクロファージおよび他の免疫系の細胞が入って来ることができる如何なる部位も受け入れられる。所望の免疫調節反応には、所望抗原に対する体液および/または細胞免疫の発生または別法として個々のアレルゲンまたは細胞型に対する脱感作が含まれ得る。
【0038】
本免疫調節用デバイスの中に入れた後に動物に移植するに適した抗原性物質として、合成もしくは天然抗原の中の特定の抗原もしくは組み合わせのいずれも使用可能である。このような抗原は、動物の免疫系が反応するエピトープを少なくとも1つ含有する細菌、菌・カビ、ウイルス、細胞(例えば寄生生物または動物組織の自己免疫処理で得た)または合成源に由来するものであってもよい。免疫化では、抗原を動物に投与して保護免疫を誘発させることが望まれる。抗原の源は死滅した微生物、生きているが弱くなった微生物、不活化した細菌トキシン(トキソイド)、精製された巨大分子、組換えでもたらされた巨大分子などの調剤であってもよい。哺乳動物では抗原もしくは抗原混合物を好適には多価抗原性ドメイン(polyvalent antigenic domains)が存在する細菌もしくはウイルス源から誘導する。適切な細菌抗原源には、これらに限定するものでないが、アクチノバチルス・エクウリ(Actinobacillus equuli)、アクチノバチルス・リグニエレシ(lignieresi)、アクチノバチルス・セミニス(seminis)、アエロバクター・アエロゲネス(Aerobacter aerogenes)、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア・ガリニイ(garinii)、ボレリア・アフゼリイ(afzelii)、バベシア・ミクロチ(Babesia microti)、肺炎桿菌、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、炭疽菌、百日咳菌、ウシ流産菌、マルタ熱菌、ブルセラ・オビス(Brucella ovis)、ブタ流産菌、イヌ流産菌、カンピロバクター・フェタス(Campylobacter fetus)、カンピロバクター・フェタス・インテスチナリス(intestinalis)、オウム病クラミジア、トラコーマクラミジア、破傷風菌、ざ瘡菌1型および2型、ジフテリア菌、コリネバクテリウム・エクイ(corynebacterium equi)、コリネバクテリウム・ピロゲネス(pyrogenes)、コリネバクテリウム・レナル(renale)、コクシエラ・ブルネチイ(Coxiella burnetii)、ジプロコッカス・ヌモニア(Diplococcus pneumoniae)、大腸菌、エルリチア・ファゴシトフィラ(Ehrlichia phagocytophila)、エルリチア・エクイ(equi)、野兎病菌、壊死桿菌、ランブル鞭毛虫、鼠径部肉芽種、インフルエンザ菌、ヘモフィラス・バギナリス(Haemophilus vaginalis)、群bのデュクレー菌、リンフォパチア・ベネレウム(Lymphopathia venereum)、レプトスピラ・ポモナ(Leptospira pomona)、リステリア菌、ミクロプラスマ・ホミニス(Microplasma hominis)、モラクセラ・ボヴィス(Moraxella bovis)、ヒト結核菌、ミコバクテリウム・ラプラエ(Mycobacterium laprae)、ミコプラスマ・ボヴィゲニタリウム(Mycoplasma bovigenitalium)、淋菌、髄膜炎菌、シュードモナス・マルトフィイア(Pseudomonas maltophiia)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、パスツレラ・ハメモリチカ(hamemolytica)、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)、緑膿菌、プラスモディウム・ベルゲイ(Plasmodium berghei)、熱帯熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、発疹チフスリケッチア、リケッチア・ムーセリ(Rickettsia mooseri)、斑点熱リケッチア、ツツガムシ病リケッチア、痘瘡リケッチア、ヒツジ流産菌、サルモネラ・アボルツス・エクイ(Salmonella abortus equi)、サルモネラ・ドゥブリン(dublin)、腸炎菌、サルモネラ・ヘイドレベルグ(heidleberg)、パラチフス菌、ネズミチフス菌、志賀赤痢菌、黄色ブドウ球菌、ストレプトコッカス・エコリ(Streptococcus ecoli)、表皮ブドウ球菌、ストレプトコッカス・ピロゲネス(pyrogenes)、ストレプトコッカス・ムタンス(mutans)、ストレプトコッカス群B、ストレプトコッカス・ボビス(bovis)、ストレプトコッカス・ジスガラクチアエ(dysgalactiae)、ストレプトコッカス・エクイシミリ(equisimili)、ストレプトコッカス・ウベリス(uberis)、ヴィリダンス型連鎖球菌、梅毒トレポネーマ、コレラ菌、ペスト菌、エルジニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolittica)およびこれらの組み合わせが含まれる。適切な菌・カビ抗原源には、これらに限定するものでないが、アスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、ブラストミセス・デルマティティディス、カンジダ・アルビカンス、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)、ヒストプラスマ・カルプスラーツムおよびこれらの組み合わせが含まれる。ウイルス源に由来する適切なウイルス抗原源には、これらに限定するものでないが、インフルエンザウイルス、HIV、ハンタウイルス(hanta virus)(例えばSin Nombreウイルス)、流行性耳下腺炎ウイルス、風疹ウイルス、麻疹ウイルス、痘瘡ウイルス、肝炎ウイルス(例えばA、B、C、D、E)、リフトバレー熱(即ちプレボウイルス)、ウイルス性脳炎(例えば東部ウマ脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、西ナイルウイルス)、ヒト乳頭腫ウイルス、サイトメガロウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、ウマ疱疹ウイルス、ウマ動脈炎ウイルス、IBR−IBPウイルス、BVD−MDウイルス、疱疹ウイルス[ヒュモニス(humonis)タイプ1および2]およびこれらの組み合わせが含まれる。適切な寄生生物抗原源には、これらに限定するものでないが、住血吸虫属、オンコセルカ属、寄生性アメーバ属およびこれらの組み合わせが含まれる。本デバイスおよび方法で予防することができる好適な感染病にはウイルス、例えばインフルエンザ、HIV、ヒト乳頭腫、肝炎、サイトメガロウイルス、ポリオおよび狂犬病など、細菌、例えば大腸菌、シュードモナス属、赤痢菌属、梅毒トレポネーマ、ミコバクテリウム属(ヒト結核菌およびラプラエ)、クラミジア属、リケッチア属およびナイセリア属など、菌・カビ、例えばアスペルギルス属およびカンジダ属、そして寄生性多細胞病原体(multicellular pathogens)が含まれる。
【0039】
また、アレルギーの如き状態を治療する時、または外来抗原、例えば移植片などにさらされる患者の準備をする時にも、免疫応答を抑制するのが望ましい可能性がある。免疫応答が適切でないといろいろな自己免疫および他の病気、例えばI型糖尿病、慢性関節リューマチ、多発性硬化症、ブドウ膜炎、全身性紅斑性狼瘡、重症筋無力症およびGraves病などの基になる病因になると考えている。疑われる抗原を本発明のデバイスに含有させてそれを個人に移植すると、前記抗原を認識するように刺激された細胞がそれに入ってきて細胞消滅が誘発されそしてそれが免疫系から除去され得る。抗原に特異的な元々の細胞が除去されることで後で外来抗原を拒絶なしに移植することが可能になる。
【0040】
本発明のさらなる利用には、実験室動物にポリクローナル抗体(免疫血清)およびモノクローナル抗体を発生させそしてそのようにして発生させた抗体の所望イソタイプを得ようとする時の改良が含まれる。1つの態様では、ほんの少量のみ入手可能な抗原に対するポリクローナル(免疫血清)およびモノクローナル抗体を生じさせる手順を本発明のデバイスを用いて実施することができる。本デバイスにそのような稀な抗原を少量入れておいて動物に免疫化を受けさせた後、脾臓細胞を採取してもよい。このような手順を用いると、そのような稀な抗原を脾臓の中に直接導入する現在の冗長で予測不能な方法に対する改良が得られる。その上、本発明のデバイスを用いると増強免疫化を行う必要がなくなる可能性があり、加うるに、免疫応答がより迅速に生じるであろう。動物に免疫化を受けさせるに要する時間が短縮されるとモノクローナル抗体をより迅速に発生させることが可能になるであろう。別の態様では、本デバイスに入れておいた抗原を用いて動物に免疫化を受けさせた後、ハイブリドーマ産生用の免疫細胞を本デバイスから採取することができる。また、このような手順を用いて本発明のデバイスを個人に移植し、このデバイスに抗原が入り込んだ後、このデバイスから免疫細胞を採取して、ハイブリドーマを産出させることで、ヒトモノクローナル抗体を生じさせることも可能である。この上に記述したポリクローナル抗体(免疫血清)およびモノクローナル抗体を用いて診断、基礎研究、画像形成および/または治療を行うことができる。別の態様では、下記の手順を用いて、本発明のデバイスを重症複合型免疫不全症(SCID)マウスに移植することを通して、ヒトモノクローナル抗体を生じさせることができる。最初に、ヒト抹消血液のリンパ球をSCIDマウスに注射して、ヒトリンパ球をマウスの免疫系の中に住みつかせる。移植後に生利用され得る所望抗原を含有させておいた本発明のデバイスを移植した後、このデバイスから細胞を採取することでヒトBリンパ球細胞を得て、次にこれを用いてハイブリドーマ(前記所望抗原に対するヒト抗体を分泌する)を生じさせることができる。
【0041】
本発明のデバイスのさらなる利用は、免疫細胞を哺乳動物から集めてそれを後で哺乳動物に再導入する利用である。例えば移植した本デバイスから吸引でか或は本デバイスを体から取り出してその重合体マトリックスを溶解させることによる収集で細胞を本デバイスから取り出した後、その細胞を例えば冷蔵(cryopreservation)などで貯蔵しそしてそれを後で哺乳動物に再び導入してもよい。これは特に哺乳動物の体全体に放射線治療を受けさせる場合に有用であり得る。本発明のデバイスをこれに抗原を含有させないで移植した後、免疫細胞が本デバイスの中に移行して来るに充分な時間(例えば7から10日間)移植したままにしておいてもよい。その後、本デバイスとこれの内容物を取り出した後、これに入っている細胞を冷蔵する。放射線治療後、前記細胞を前記哺乳動物の体の中に再び導入してもよく、そのようにすると、その細胞が免疫系を再構築するであろう。このような用途の別の態様では、免疫細胞の増殖を誘発する共刺激因子、例えばサイトカインなどを本デバイスに入れておくことで本デバイスの中に入り込む細胞の量を多くすることも可能であり、その後に採取を行う。さらなる態様では、抗原を入れておいたデバイスから集めた免疫細胞を活性免疫化で用いることも可能であり、この場合には、その細胞を貯蔵しておき、そして次に例えば化学治療または他の治療操作過程を行った後、それを哺乳動物に再び導入してもよい。さらなる態様では、デバイスから集めた細胞を冷蔵しておき、その後、それをT細胞をエックスビボ(ex−vivo)で増殖させるに適した抗原(例えば癌抗原)に接触させた後、それを養子免疫治療の目的で体の中に導入してもよい。
【0042】
実施例
以下の実施例では免疫調節反応を発生させるように加工繊維を充填しておいたデバイスの構築を説明する。本分野の技術者は、このような特定の実施例は本発明の範囲を限定するものでなくかつまた抗原を充填する加工繊維充填デバイスの数多くの代替形態を本発明の範囲内で生じさせることができることも認識するであろう。
【実施例1】
【0043】
加工繊維充填
Techtex(商標)HDC10テクスチャライザー(texturizer)(Techniservice、738 West Cypress Street、Kennett Square、PA 19348−0817)を用いて繊維加工(fiber texturing)を実施した。56デニールの天然の90/10グリコリド−コ−ラクチド[0.1g/dlのヘキサフルオロプロパノール溶液の状態で25℃で測定した時のIVが1グラム当たり約1.1デシリットル(dl/g)]を9スプール(spools)。これらのフィラメントに約5Xの延伸(最終長さを元々の長さと比較)を受けさせた。これらのフィラメントをクリール(creel)の上に置いて、その延伸を受けさせておいた糸を一緒に共通***(common eyelet)に通すことで一緒にして504デニールの単一トウ(tow)を生じさせた。個々の糸フィラメントの直径は12−20μmの範囲であった。各糸をゲートテンシオナー(gate tensioner)に通すことで各糸に5−7グラムの予備張力(pretension)を受けさせておいた。次に、その大きい糸トウをセパレーターローラー(separator roller)が備わっている加熱ゴデット(この加熱ゴデットを130℃の温度に設定した)の上に通した(15巻き)。次に、その糸トウを2本のクリンパーロール(crimper rolls)でスタッファーボックス(stuffer box)の中に送り込んだ。このスタッファーボックスとローラーの間の間隙を0.012インチにしそして前記スタッファーボックスの中の温度を約50℃にした(このボックスは加熱されていないが、前記糸がゴデットで加熱されることで50℃の高温になった)。前記スタッファーボックスの中のけん縮カラム(crimped column)の高さを正確に調節することでけん縮テクスチャー(crimp texture)の均一さを維持する。光センサーを前記スタッファーボックスの中に位置させそしてそれがテークアップワインダーインバーター(take up winder inverter)に速度上昇/速度低下のシグナルを送ることで前記カラムの高さを制御する。前記スタッファーボックスの光センサーを前記ボックスの上部からホール番号8(hole no.8)に設置した。その加工された糸トウが前記スタッファーボックスから出た後、あらゆる糸がトウの状態で一緒になって同じ張力下に維持されるように5グラムに設定しておいた前記ゲートテンシオナーの中に通した。次に、そのけん縮を受けた糸をオーバーフィードロール(overfeed rolls)の上に通すことで、糸にかかっている高い張力を低くした後、テークアップワインダーで巻き取る。このテークアップワインダーの速度を170m/分に設定した。その結果として得た加工糸の画像を図2に示す。
【実施例2】
【0044】
膜形成
ポリ(パラ−ジオキサノン)(PDO)およびイプシロン−カプロラクトン/グリコリドが35/65の共重合体(CAP/GLY)の両方から膜を生じさせた。前記PDOおよびCAP/GLYが示したインヘレント粘度(dl/g)は0.1g/dlのヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)溶液の状態で25℃で測定してそれぞれ1.80および1.30であった。あらゆる膜の成形を3/4インチの単軸ブラベンダー押出し加工機[C.W.Brabender(商標)Instruments,Inc.、So.Hackensack、NJ]を用いた押出し加工を窒素流下で行うことで実施した。数種の内径と外径を持たせた膜を成形した。これらの押出し加工した膜の押出し加工条件を表1に示す。あらゆる膜に関して、それがダイスを出た直後にそれを5−10℃の温度に冷却されている水が入っている12フィートの冷却用トラフに通した。CAP/GLY膜の場合には、短い断片(〜2−3フィート)に切断して、室温で一方の末端部から吊るすことで、重合体を固化させかつ結晶化させた。
【0045】
【表1】
Figure 2004532243
【0046】
押出し加工後の膜をレーザーブレードで所望の長さ(2−2.5cm)に切断した。Resonetics,Inc.(Nashua、NH)の所でエキサイマーレーザー(Lambda−Physik EMG201MSC Excimer Laser)を用いてこれを193nmの波長で作動させることで膜に穴を生じさせた。前記レーザーはマスクプロジェクション画像形成用ビームデリバリーシステム(mask projection imaging beam delivery system)および3軸(XYシータ)コンピューター化モーションコントロールシステム(computerized motion control system)で構成されているResoneticsエンジニアリングワークステーション(engineering workstation)に連結していた。前記膜の壁を貫通する大きさが100から500ミクロンの範囲の穴を生じさせた。いろいろな管材の穴開けパラメーターを表2に示す。
【0047】
【表2】
Figure 2004532243
【実施例3】
【0048】
VLN構成配合
以下に示すように、実施例1で得た加工繊維充填物を実施例2で考察した膜の中に入れた。加工繊維を小さい針または細いワイヤーフィラメントに取り付けて前記膜の中に引き込んだ。前記繊維を前記膜の長さに切断した。前記膜の内腔体積、前記膜の中に入れた加工糸の重量および用いた繊維の密度から有効間隙率を計算した。表3に構成幾何形態および結果として得た間隙率のいくつかを示す。
【0049】
【表3】
Figure 2004532243
【実施例4】
【0050】
長さが25mmのヒドロキシル化ポリ酢酸ビニル製スポンジ断片を取り付けておいた内径が1.5mmで外径が2mmで長さが25mmのシリコン製管材を用いた非吸収性デバイスを用いると伝統的なアジュバント、例えばリビなどの使用有り無しで伝統的に筋肉内注射した時に比べてインフルエンザワクチンに対して誘発される免疫応答(BALB/cマウスにおける)がより健全になることが従来技術(WO 99/44583)に示されている。本発明のデバイス、例えば実施例3に記述した吸収性の繊維充填デバイス(サンプル番号1)にも同様にインフルエンザ抗原[Henry Schein(商標)、Melville NYから入手したFLUSHIELD(商標)インフルエンザウイルスワクチン、三価、タイプAおよびB]を〜100ng充填することができるであろう。メスのBALB/cマウス(6−8週零)に麻酔をAvertinを用いて受けさせるであろう。1日目に動物1匹当たり1個のデバイスを0.5cmの背側中心線切開部に挿入することができるであろう。
【0051】
免疫化後、適当な間隔で前記マウスの採血を行って、通常のELISAまたは他の適切なプロトコルを用いて血清をインフルエンザに特異的な体液反応を試験することで免疫応答を測定することができるであろう。免疫化後の適切な時間的間隔における投薬量反応曲線(dose response curves)を作成することで本デバイスの最適な抗原用量を決定することができるであろう。同様に、本デバイスの中に存在する細胞数を適切な間隔(例えば3、7、10日目など)で測定して本デバイスへの細胞の移行、本デバイスの中に入り込んだ細胞の種類、および穴の最適な幾何形態などを調べることなどで、特定の抗原1種または2種以上を用いた時の所定動物の最も有利な免疫調節条件を設定することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本明細書に記述する免疫調節用デバイスの1つの態様を示す透視図である。
【図2】実施例1に記述した方法を用いて作成した本発明で用いるに適した加工繊維の1つの態様を示す走査電子顕微鏡写真である。
【図3】本免疫調節用デバイスの1つの態様を示す透視図であり、これは本デバイスの一方の末端が密封されていることを示している。
【図4】本免疫調節用デバイスの1つの態様を示す透視図であり、これはデバイスがけん縮を受けていることを示している。
【図5】本免疫調節用デバイスの1つの態様を示す透視図であり、これは本デバイスの一方の末端がけん縮を受けていて密封されていることを示している。

Claims (52)

  1. 動物における免疫応答の調節で用いるに適した免疫調節用デバイスであって、免疫細胞の出入りに適した大きさの孔を複数伴う外側表面を有する不透過性で生体適合性のシェルを含んで成りかつ前記不透過性で生体適合性のシェルが内腔を有していて前記内腔の中に生体適合性の繊維骨組が位置する免疫調節用デバイス。
  2. 前記繊維骨組が約25パーセントから約95パーセントの間隙率を有する請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  3. 前記繊維骨組が直径が20ミクロン未満のフィラメントで作られている請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  4. 前記繊維骨組がデニールが約0.2から約10のフィラメントで作られている請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  5. 前記繊維骨組がデニールが約0.8から約6のフィラメントで作られている請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  6. 前記繊維骨組が全デニールが約20から約400デニールのフィラメント束で作られている請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  7. 前記繊維骨組が加工糸で作られている請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  8. 前記加工糸がバルキーヤーン、コイルヤーン、コアバルキーヤーン、クリンクルヤーン、エンタングルドヤーン、改質ストレッチヤーン、ノントルクトヤーン、セットヤーン、ストレッチヤーンおよびトルクトヤーンおよびこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項7記載の免疫調節用デバイス。
  9. この免疫調節用デバイスが球形、円筒形、長方形および長斜方形から成る群から選択される三次元形状を有する請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  10. この免疫調節用デバイスの形状が円筒形である請求項8記載の免疫調節用デバイス。
  11. この円筒形の免疫調節用デバイスの外側直径が1ミリメートル未満である請求項10記載の免疫調節用デバイス。
  12. この円筒形の免疫調節用デバイスの外側直径が750ミクロン未満である請求項11記載の免疫調節用デバイス。
  13. この円筒形の免疫調節用デバイスの壁厚が250ミクロン未満である請求項10記載の免疫調節用デバイス。
  14. この円筒形の免疫調節用デバイスの壁厚が150ミクロン未満である請求項13記載の免疫調節用デバイス。
  15. この免疫調節用デバイスの外側表面に存在する孔が、前記外側表面25パーセント未満を構成する請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  16. 前記孔の大きさが約10から約500ミクロンの範囲である請求項15記載の免疫調節用デバイス。
  17. この免疫調節用デバイスが生体内吸収性である請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  18. この生体内吸収性の免疫調節用デバイスが脂肪族ポリエステル、ポリ(アミノ酸)、コポリ(エーテル−エステル)、ポリアルキレンオクザレート、ポリアミド、チロシン誘導ポリカーボネート、ポリ(イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリアミドエステル、アミン基含有ポリオキサエステル、ポリ(無水物)、ポリホスファゼン、生分子およびこれらのブレンド物から成る群から選択される重合体から作られたものである請求項17記載の免疫調節用デバイス。
  19. この生体内吸収性の免疫調節用デバイスが脂肪族ポリエステルから作られたものである請求項18記載の免疫調節用デバイス。
  20. 前記脂肪族ポリエステルがラクチド(これには乳酸、D−、L−およびメソラクチドが含まれる)、グリコリド(グリコール酸を包含)、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネートのアルキル誘導体、デルタ−バレロラクトン、ベータ−ブチロラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、ε−デカラクトン、ヒドロキシブチレート、ヒドロキシバレレート、1,4−ジオキセパン−2−オン(これの二量体である1,5,8,12−テトラオキサシクロテトラデカン−7,14−ジオンを包含)、1,5−ジオキセパン−2−オン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オン、2,5−ジケトモルホリン、ピバロラクトン、ガンマ,ガンマ−ジエチルプロピオラクトン、エチレンカーボネート、エチレンオクザレート、3−メチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、3,3−ジエチル−1,4−ジオキサン−2,5−ジオン、6,8−ジオキサビシクロオクタン−7−オンのホモ重合体および共重合体およびこれらの重合体ブレンド物から成る群から選択される請求項19記載の免疫調節用デバイス。
  21. 前記シェルがラクチド(これには乳酸、D−、L−およびメソラクチドが含まれる)、グリコリド(グリコール酸を包含)、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネートのアルキル誘導体、1,4−ジオキセパン−2−オン(これの二量体である1,5,8,12−テトラオキサシクロテトラデカン−7,14−ジオンを包含)、1,5−ジオキセパン−2−オン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オンのホモ重合体および共重合体およびこれらの重合体ブレンド物から成る群から選択される脂肪族ポリエステルから作られたものである請求項20記載の免疫調節用デバイス。
  22. 前記シェルがポリ(p−ジオキサノン)、グリコリド−コ−ε−カプロラクトン、グリコリド−コ−トリメチレンカーボネート、グリコリド−コ−1,5−ジオキセパン−2−オン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オンおよびこれらのブレンド物から成る群から選択される脂肪族ポリエステルから作られたものである請求項20記載の免疫調節用デバイス。
  23. 前記生体適合性繊維骨組がラクチド(これには乳酸、D−、L−およびメソラクチドが含まれる)、グリコリド(グリコール酸を包含)、ε−カプロラクトン、p−ジオキサノン(1,4−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネート(1,3−ジオキサン−2−オン)、トリメチレンカーボネートのアルキル誘導体、1,4−ジオキセパン−2−オン(これの二量体である1,5,8,12−テトラオキサシクロテトラデカン−7,14−ジオンを包含)、1,5−ジオキセパン−2−オン、6,6−ジメチル−1,4−ジオキサン−2−オンのホモ重合体および共重合体およびこれらの重合体ブレンド物から成る群から選択される脂肪族ポリエステルから作られたものである請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  24. 前記生体適合性繊維骨組がポリグリコリド、ポリ(p−ジオキサノン)、グリコリド−コ−ε−カプロラクトン、グリコリド−コ−トリメチレンカーボネートおよびグリコリド−コ−ラクチドから選択される脂肪族ポリエステルから作られたものである請求項23記載の免疫調節用デバイス。
  25. 前記シェルがポリ(p−ジオキサノン)から作られておりそして前記繊維骨組がグリコリドが約90重量パーセントでラクチドが約10重量パーセントの共重合体から作られたものである請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  26. 前記繊維骨組が加工糸から作られたものである請求項25記載の免疫調節用デバイス。
  27. 前記シェルがイプシロン−カプロラクトンが約35から約45重量パーセントでグリコリドが約55から約65重量パーセントの共重合体から作られておりそして前記繊維骨組がグリコリドが約90重量パーセントでラクチドが約10重量パーセントの共重合体から作られたものである請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  28. 前記繊維骨組が加工糸から作られたものである請求項27記載の免疫調節用デバイス。
  29. 抗原を1種以上含有する請求項1記載の免疫調節用デバイス。
  30. 前記抗原が天然抗原、合成抗原およびこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項29記載の免疫調節用デバイス。
  31. 前記天然抗原がアクチノバチルス・エクウリ、アクチノバチルス・リグニエレシ、アクチノバチルス・セミニス、アエロバクター・アエロゲネス、ボレリア・ブルグドルフェリ、ボレリア・ガリニイ、ボレリア・アフゼリイ、バベシア・ミクロチ、肺炎桿菌、バチルス・セレウス、炭疽菌、百日咳菌、ウシ流産菌、マルタ熱菌、ブルセラ・オビス、ブタ流産菌、イヌ流産菌、カンピロバクター・フェタス、カンピロバクター・フェタス・インテスチナリス、オウム病クラミジア、トラコーマクラミジア、破傷風菌、ざ瘡菌1型および2型、ジフテリア菌、コリネバクテリウム・エクイ、コリネバクテリウム・ピロゲネス、コリネバクテリウム・レナル、コクシエラ・ブルネチイ、ジプロコッカス・ヌモニア、大腸菌、エルリチア・ファゴシトフィラ、エルリチア・エクイ、野兎病菌、壊死桿菌、ランブル鞭毛虫、鼠径部肉芽種、インフルエンザ菌、ヘモフィラス・バギナリス、群bのデュクレー菌、リンフォパチア・ベネレウム、レプトスピラ・ポモナ、リステリア菌、ミクロプラスマ・ホミニス、モラクセラ・ボヴィス、ヒト結核菌、ミコバクテリウム・ラプラエ、ミコプラスマ・ボヴィゲニタリウム、淋菌、髄膜炎菌、シュードモナス・マルトフィイア、パスツレラ・ムルトシダ、パスツレラ・ハメモリチカ、プロテウス・ブルガリス、緑膿菌、プラスモディウム・ベルゲイ、熱帯熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、発疹チフスリケッチア、リケッチア・ムーセリ、斑点熱リケッチア、ツツガムシ病リケッチア、痘瘡リケッチア、ヒツジ流産菌、サルモネラ・アボルツス・エクイ、サルモネラ・ドゥブリン、腸炎菌、サルモネラ・ヘイドレベルグ、パラチフス菌、ネズミチフス菌、志賀赤痢菌、黄色ブドウ球菌、ストレプトコッカス・エコリ、表皮ブドウ球菌、ストレプトコッカス・ピロゲネス、ストレプトコッカス・ムタンス、ストレプトコッカス群B、ストレプトコッカス・ボビス、ストレプトコッカス・ジスガラクチアエ、ストレプトコッカス・エクイシミリ、ストレプトコッカス・ウベリス、ヴィリダンス型連鎖球菌、梅毒トレポネーマ、コレラ菌、ペスト菌、エルジニア・エンテロコリチカ、アスペルギルス・フミガツス、ブラストミセス・デルマティティディス、カンジダ・アルビカンス、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、コクシジオイデス・イミチス、ヒストプラスマ・カルプスラーツム、インフルエンザウイルス、HIV、ハンタウイルス、ヒト乳頭腫ウイルス、サイトメガロウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、ウマ疱疹ウイルス、ウマ動脈炎ウイルス、IBR−IBPウイルス、BVD−MDウイルス、疱疹ウイルス(ヒュモニスタイプ1および2)、流行性耳下腺炎ウイルス、風疹ウイルス、麻疹ウイルス、痘瘡ウイルス、肝炎ウイルス、リフトバレー熱ウイルス、ウイルス性脳炎、住血吸虫属、オンコセルカ属、寄生性アメーバ属およびこれらの組み合わせから成る群から選択される微生物に由来するものである請求項30記載の免疫調節用デバイス。
  32. 動物における抗原に対する免疫系を調節する方法であって、前記動物の体の中に免疫細胞の出入りに適した大きさの孔を複数伴う外側表面を有する不透過性で生体適合性のシェルを含んで成りかつ前記不透過性で生体適合性のシェルが内腔を有していて前記内腔の中に生体適合性の繊維骨組が位置する免疫調節用デバイスを移植するが、前記内腔に抗原を免疫応答を誘発するに充分な量で入れておくことによる方法。
  33. 前記抗原が前記免疫調節用デバイスを前記動物の中に移植した時点で生利用されるようにする請求項32記載の方法。
  34. 前記抗原が前記免疫調節用デバイスを前記動物の中に移植した後に生利用されるようになる請求項32記載の方法。
  35. 前記免疫調節用デバイスの中に入れておく前記抗原の量、および前記免疫調節用デバイスを前記動物の中に移植した時を基準にした前記抗原が生利用される時間を調節することで、結果として前記抗原に対する免疫応答が誘発または増強されるようにする請求項32記載の方法。
  36. 前記免疫調節用デバイスの中に入れておく前記抗原の量、および前記免疫調節用デバイスを前記動物の中に移植した時を基準にした前記抗原が生利用される時間を調節することで、結果として前記抗原に対する現存もしくは潜在的免疫応答が抑制または下方調節されるに充分な量および時間にする請求項32記載の方法。
  37. 前記デバイスの中に複数種の抗原をこれらが免疫応答を誘発するに充分な量で存在させる請求項32記載の方法。
  38. 前記免疫調節用デバイスを移植した時に生利用される部分が前記抗原の一部のみである請求項32記載の方法。
  39. 前記免疫調節用デバイスを移植した時に生利用される部分が前記複数種の抗原の一部のみである請求項37記載の方法。
  40. 前記免疫調節用デバイスを移植した後3日目に前記抗原の一部のみが生利用されるようにする請求項32記載の方法。
  41. 免疫細胞を動物から得る方法であって、免疫細胞の出入りに適した大きさの孔を複数伴う外側表面を有する不透過性で生体適合性のシェルで構成されておりかつ前記不透過性で生体適合性のシェルが内腔を有していて前記内腔の中に生体適合性の繊維骨組が位置しかつ前記内腔の中に抗原もしくは化学走性剤が免疫応答を誘発するに充分な量で入っている免疫調節用デバイスを動物の中に免疫細胞が前記免疫調節用デバイスの中に移行するに充分な時間移植しておいて前記免疫調節用デバイスから免疫細胞を採取することを含んで成る方法。
  42. 前記採取した細胞を動物に再び導入する請求項41記載の方法。
  43. 外側表面と内腔を有する不透過性で生体適合性のシェルを有する免疫調節用デバイスを製造する方法であって、
    前記不透過性で生体適合性のシェルの内腔の中に繊維骨組を入れ、そして
    前記生体適合性で不透過性のシェルの中に免疫細胞が出入りするに適した大きさの孔を生じさせる、
    ことを含んで成る方法。
  44. 前記生体適合性で不透過性のシェルに1番目の末端部と2番目の末端部を有する円筒形状を持たせる請求項43記載の方法。
  45. 前記生体適合性で不透過性のシェルの前記1番目の末端部を密封する請求項44記載の方法。
  46. 前記繊維骨組を前記生体適合性で不透過性のシェルの中に入れた後に前記末端部を密封する請求項45記載の方法。
  47. 前記生体適合性で不透過性のシェルを重合体で構成させる請求項46記載の方法。
  48. 前記生体適合性で不透過性のシェルの末端部にけん縮と加熱を受けさせることで前記1番目の末端部を密封する請求項47記載の方法。
  49. 前記内腔の中に少なくとも1種の抗原をこれが免疫応答を誘発するに充分な量で入れる請求項43記載の方法。
  50. 前記孔をレーザーアブレーションで生じさせる請求項43記載の方法。
  51. 生体適合性重合体を押出し加工することで外側表面と内腔を有する前記不透過性で生体適合性のシェルを生じさせる請求項43記載の方法。
  52. 前記円筒が1番目の末端部と2番目の末端部を有していて前記1番目の末端部が密封されている請求項10記載の免疫調節用デバイス。
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