JP2004529977A - 節材を含有する木材からフェノール性物質またはジュバビオンを単離する方法 - Google Patents

節材を含有する木材からフェノール性物質またはジュバビオンを単離する方法 Download PDF

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ホルムボム、ブヤルネ
エッカーマン、クリステル
ヘミング、ヤルル
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ホルムボム、ブヤルネ
エッカーマン、クリステル
ヘミング、ヤルル
レウナネン、マルック
サンドバーグ、ケニス
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    • C07GCOMPOUNDS OF UNKNOWN CONSTITUTION
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Abstract

本発明は、節材を含有する木材からフェノール性物質またはジュバビオンを単離する方法であって、a)i)チップ材を選別することにより得られる大き過ぎるチップ画分、またはii)該大き過ぎるチップ画分から得られる節の多いサブ画分、またはiii)機械的木製品の仕上げにおいて残余物として得られる節材を、極性溶媒で抽出する工程、および該抽出物を回収する工程からなる方法に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、節材を含有する木材から、化学物質、すなわちフェノール性物質またはジュバビオンを単離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景を説明するため、特に実施に関する付加的な詳細を提供するために本明細書において使用される刊行物および他の資料は、参考として組み込まれる。
【0003】
木材などの植物性資源が、いくぶんか親水性のフェノール性物質を含有することは知られている。木材由来のフェノール性物質は、フラボノイド、リグナンおよびスチルベンである。トウヒ(spruce)における主なグループはリグナンであり、一方フラボノイドおよびスチルベンはマツ(pine)および硬木(hardwoods)において主要なフェノール性物質である。フロイデンベルク(Freudenberg)およびノフ(Knof)(1)は、1957年にはすでに、ノルウェートウヒにおいて多くの異なるリグナン(たとえば、ヒドロキシマタイレシノール、マタイレシノール、コニデンドリン、ピノレシノール、オキソマタイレシノール、ラリシレシノール、アロヒドロキシマタイレシノールおよびリオビル)を同定した。これらのリグナンに加えて、イソラリシレシノール、セクイソラリシレシノール(secoisolariciresinol)、ピセアレシノールおよびコニデンドリン酸がトウヒから単離されている(2)。
【0004】
ピノシルビン(pinosylvin)(スチルベン)およびフラボノイドがマツにおいて同定されている。フラボノイドであるアロマデンドリンおよびタキシフォリンは、カラマツ(larch)から単離されている。スチルベンおよびフラボノイドの両方が硬木から単離されている。
【0005】
これらのフェノール性化合物の多くは、有益な治療特性、特に抗腫瘍剤および抗酸化剤としての特性を有していることが報告されている。(S Nishibe, 1997, (3), JD Ford et al 1999 (4) and N M Saarinen et al 2000 (5))。
【0006】
ジュバビオンはシクロヘキサン誘導体の1つのグループであり、たとえば殺虫剤として有用である。
【0007】
この発明以前は、木のほかの部分と比較して、木の節および枝に特にフラボノイドおよびスチルベンが豊富に含まれているということは知られていなかった。
【0008】
文献(2)において、いくつかのリグナン、特に、ヒドロキシマタイレシノールが木や枝に存在することが言及されているけれども、これまでのところ、木からそれらの化合物を単離するための特別な方法は示されていない。
【発明の開示】
【0009】
本発明は、フェノール性物質またはジュバビオンの木材からの単離と、パルプまたは様々な機械的木製品の製造における木材の利用とを組み合わせるという着想に基づくものである。本発明の目的は、したがって、i)これらの有用な化学物質のための実用的に有用な供給源を提供すること、およびii)パルプや機械的木製品の製造工程の経済性を、これまでエネルギー生産のためのみに使用されていた副産物に、フェノール性物質およびジュバビオンの供給源としての新しい用途を提供するという点で、改善することである。
【0010】
したがって、本発明は、節材を含有する木材からフェノール性物質またはジュバビオンを単離する方法に関する。該方法は、以下の工程、
a)
i)チップ材を選別することにより得られる大き過ぎるチップ画分、
ii)該大き過ぎるチップ画分から得られる節の多いサブ画分、または
iii)機械的木製品の仕上げにおける残余物として得られる節材
を、極性溶媒で抽出する工程、および
b)抽出物を回収する工程
からなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
用語「フェノール性物質」は、リグナン類、オリゴリグナン類、フラボノイド類、イソフラボノイド類、スチルベン類、タンニン類およびフェノール酸類を網羅するものと理解されるべきである。
【0012】
これらのグループはすべて、主に、極性すなわち親水性溶媒で抽出され得る親水性物質である。
【0013】
用語「節材」は、「節」すなわち、幹に埋め込まれている枝の一部、および幹から外に伸びている枝を含むと理解されるべきである。
【0014】
「大き過ぎるチップの画分」とは、パルプ化工程を目指したチップの選別段階において得られる規格外の画分を意味する。この大き過ぎるチップ画分は、木材チップの総量の約1〜5%を構成し得、パルプ化工程にはそのままでは送ることができない。現在まで、この画分は、チップ化段階に再利用されるか、または燃やすために回収されている。この大きすぎる画分は、節材に加えて、かなりの量の「標準木材」、すなわちパルプ化工程において使用可能な木材を含む。大きすぎるチップ画分における節材の量は、使用する木の種類および木の質に依存し、約10〜30%までと推定されている。大きすぎるチップ画分における節材の含有量は、本明細書において以下「節の多い画分」とも呼ばれる。
【0015】
大きすぎるチップ画分を、フェノール性物質の抽出のためにそのまま使用することは可能であるが、材料を、始めに節の多い画分と節の少ない画分とに分離し、抽出には節の多い画分を使用することが好ましい。「節の少ない画分」とは、パルプ化工程に誘導され得る「標準木材」を意味する。この分離は、大きすぎるチップ画分から直接になされるか、または材料を選別工程の前にまず精製することもできる。
【0016】
「機械的木製品の仕上げにおいて残余物として得られる節材」とは、たとえば、節を含み、そして完成品を形成するために個々のベニヤシートを一緒に貼り合せる前に製造工程において取り除かれ、規定のベニヤの対応片によって置き換えられるベニヤシート片を含む。ほかの例は、厚板(planks)および板材(boards)の、節が多く、したがって建築物、建設、家具工業などにおいて様々な理由で除外される破片である。また、木屑はそのような残余物の一例である。しかしながら、有用な残余物は本明細書に列挙されているものに限定されない。
【0017】
「極性溶媒」は、単一の極性試薬、または2つ以上の極性試薬の混合物であり、該極性試薬および複数の極性試薬は、25℃で測定した場合、3より大きい誘電率を有する。極性溶媒の例としては、純粋な水のみ、ならびに水とアセトンの混合物、および水とエタノールなどの水とアルコールの混合物が記載される。
【0018】
抽出は、乾燥木材または生の木材で実施され得る。
【0019】
抽出は、パルプまたは機械的木製品の製造における木材の利用と物理的に統合することができるけれども、節材、特に大きすぎるチップの節の多い画分は、容易に後の処理のために輸送し、貯蔵することができるので、あるいは、別の工程として実施することができる。
【0020】
節材におけるフェノール性物質の量は、非常に変化し、問題となるフェノール性物質、および使用される木の種類に依存する。したがって、抽出段階由来の抽出物は、かなりの濃度の所望のフェノール性化合物を含有してもよく、したがって、目的によって、さらなる精製なしでそのまま使用され得る。
【0021】
さらなる精製が必要とされる場合、使用されるべき方法は、とりわけ単離すべき物質および所望の精製度合に依存する。有用な精製方法の例としては、クロマトグラフィーまたは結晶化が記載される。
【0022】
本発明の方法によって単離される重要なリグナンとしては、ヒドロキシマタイレシノール、アロヒドロキシマタイレシノール、マタイレシノール、コニデンドリン、ピノレシノール、オキソマタイレシノール、ラリシレシノール、リオビル、イソラリシレシノール、セクイソラリシレシノール、ピセアレシノール、コニデンドリン酸、およびノルトラセロゲニンが記載される。しかしながら、用語「リグナン」はこれらの化合物に限定されない。
【0023】
「オリゴリグナン」は、2つのベータ−ベータ結合されたフェニルプロパン単位を有する通常のリグナンの代わりに、ベータ−ベータ結合される3から6個のフェニルプロパン単位を有する化合物である。
【0024】
本発明の方法に従って単離され得るフラボノイドの例としては、ピノセンブリン、ジヒドロケンフェロール、ピノバンクシン、ナリンゲニン、カテキン、2,4,6−トリヒドロキシカルコン、アロマデンドリンおよびタキシフォリンが記載される。
【0025】
スチルベンの例としては、ピノシルビン、ピノシルビンモノメチルエーテル、ジヒドロピノシルビン、メチルピノシルビン、メチルジヒドロピノシルビンおよびレセルバトロールが記載され得る。
【0026】
ジュバビオンの例としては、エピジュバビオン、デヒドロジュバビオン、ジヒドロエピジュバビオンおよびエピジュバビオン酸が記載され得る。
【0027】
節材からのフェノール性物質またはジュバビオンの単離は、他の供給源の利用と比較して非常に有益である。大きすぎるチップの節の多い画分においては、これらの物質の濃度は、正常な木材における濃度の10倍〜1000倍である。これらの化合物の多くは、正常なの木材には全くない。結果として、この方法にしたがって得られた抽出物の約10〜50%はフェノール性試薬、または複数のフェノール性試薬であり得る。他の興味深い特徴は、特定の化合物が誘導した物質のフェノール性グループの支配的な化合物であり得るということである。たとえば、ヒドロキシマタイレシノールはトウヒ節材由来のリグナンの約65〜85%であり得る。
【0028】
本発明はしたがって、所望のフェノール性化合物またはジュバビオンを、抽出物中において高い濃度で誘導する独自の方法を提供する。この利点と並んで、該抽出に利用される木材は、これまでエネルギー源としてのみ有用な木材画分とみなされていた材料である。
【0029】
本発明は、以下の非制限的な実験項によって説明されるであろう。
【実施例】
【0030】
3つの異なる研究を行なった。第一の研究においては、3本のノルウェートウヒ(ピセア アビエス(Picea abies))を、その節および枝における総リグナン、ヒドロキシマタイレシノールおよびオリゴリグナンの分布に関する情報を明らかにするために調査した(研究1)。第2の研究においては、7本のノルウェートウヒ(ピセア アビエス)を、その節および枝における総リグナン、ヒドロキシマタイレシノールおよびいくつかの他のリグナンおよびオリゴリグナンの分布に関する情報を明らかにするために研究した(研究2)。第3の研究(研究3)においては、3本のアビエス(Abies)種、3本のピセア(Picea)種、2本のラリックス(Larix)種、および3本のピヌス(Pinus)種における種々のリグナンの含有量が調査された。この研究において、種々のスチルベンおよびフラボノイドの含有量も調査された。研究3において用いた方法は、研究1および2において用いた方法と同じであった。研究3の結果は表5に示す。さらに、バーチ(birch)(カバノキ(Betula))およびポプラ(aspen)(ハコヤナギ(Populus))由来の試料も、この発明の方法にしたがって調査した。ポプラにおいては、フラボノイドのジヒドロケンフェロールおよびナリンゲニンが見出され、一方、いくつかのスチルベンがバーチにおいて見出された。
【0031】
研究1
材料
3本の健康なノルウェートウヒ(表1)(南フィンランドで生育)を、5月に伐採し、円板を−24℃で貯蔵した。いくつかの枯れた枝(まだくっ付いているか落ちている)の節(DK)、およびいくつかの生きている枝の節(LK)由来の心材を試料とした(表1)。幹の心材(HW)および辺材(SW)(目に見える圧縮あて材(compression wood)は有さない)を、各木から高さ1.5mで採取した。
【0032】
【表1】
Figure 2004529977
【0033】
5つの付加的な節および3つの枝の心材を厚さ1cmの区分に分割し、リグナンの分布を調査するために、さらにオポジット材、サイド材、および圧縮あて材に分けた(図1)。
【0034】
方法
木材の試料をバラバラにし、凍結乾燥し、そしてワイリーミル(Wiley mill)で粉砕し、10メッシュのふるいを通る粒子を生産した。粉砕後の第2の凍結乾燥工程により、揮発性化合物のほとんど完全な除去を確実にした。リグナン分布研究用の木材試料は、凍結乾燥され、小刀(scalpel)を用いてバラバラにされ、そして再度凍結乾燥された。
【0035】
ASE装置(加速式溶媒搾出器(Accelerated Solvent Extractor))において連続抽出を行なった。まず、親油性抽出物をヘキサンで抽出し(溶媒温度90℃、圧力13.8 MPa、2×5分の固定サイクル(static cycle))、ついで親水性抽出物をアセトン:水(95:5 v/v)混合物で抽出した(溶媒温度100℃、圧力13.8MPa、2×5分の固定サイクル)。リグナン分布研究用の試料は、アセトン:水(95:5 v/v)混合物のみで抽出した(上記と同じ、3×5分の固定サイクル)。
【0036】
リグナン、遊離脂肪酸、樹脂酸および遊離ステロールを、抽出溶液の蒸発および抽出物のシリル化後、25m×直径0.20mmの架橋メチルポリシロキサンカラム(HP−1)で分析した。ヘンエイコサン酸およびベツリノールを内部標準として使用した。ベツリノールに対する補正因子1.2を、リグナンの定量のために使用した。得られた結果はすべて、mg/gまたは%(w/w)として凍結乾燥木材基準で計算される。
【0037】
前記と同じシリル化試料において、オリゴリグナンを、コレステリルヘプタデカノエートを内部標準として用い、(6)にしたがって分析した。
【0038】
個々の成分の同定は、HP 6890−5973 GC−MSD装置で前記と同じCGカラムを用いて、シリル化成分のGC−MS分析によりなされた。
【0039】
結果
リグナンおよびオリゴリグナンが、すべての試料において親水性抽出物の主要な成分であった(表2)。少量(<1.1mg/g)の単糖もほとんどの試料中に見出された。痕跡量(<0.2mg/g)の、コニフェリルアルコールおよびバニリン酸が多数を占める単純フェノールも、すべての試料に存在した。
【0040】
リグナンの量は、幹材における最大0.2%と比較して、6と16%(w/w)とのあいだと節において極めて高い(表2)。リグナンの総量の変化は、単一の木の節間で、また異なる木間でも大きかった。生きている枝の節と枯れた枝の節とのあいだでは違いがないように思われた。同定されたリグナンは、以前にノルウェートウヒにおいて見出されたものと同じであった(7)。10種類の未同定のリグナンも検出され、定量された。ヒドロキシマタイレシノール(HMR)の2つの異性体の合計が、すべての試料において優位を占めた。
【0041】
フェノール性物質のオリゴマーの複雑な混合物の2つのグループが、GCにより検出され、定量された(表2)。予備的なサイズ排除分画およびMS研究は、これらの化合物が、リグナンと同様にフェニルプロパン単位で構成されていることを示した。SECおよびGCの保持時間は、これらの化合物がリグナンのオリゴマー(トリマーおよびテトラマー)(本明細書においては、オリゴリグナンと呼ばれる)であることを示唆した。オリゴリグナンの総量は、節において2および4%(w/w)のあいだに分布した。オリゴリグナンの量は、すべての節において、リグナンの量の約20〜30%であった。
【0042】
【表2】
Figure 2004529977
【0043】
図2A〜2Eは、節の根元付近から枝の方へ10〜20cmまでのリグナンの分布を示す。リグナンは、木2および3の枝において外へ20cmでほとんど存在せず、一方、リグナンは木1の枝では強く減少した。ラジアル方向、すなわち木髄(pith)から枝の外側への方向におけるリグナンの量は、幹の内側と全く同じであった。リグナンの濃度は、オポジット材−サイド材−圧縮あて材の順に減少した。しかしながら、節は通常、サイド材および圧縮あて材よりもオポジット材の量が少ないので、最も多い量のリグナンは、サイド材および圧縮あて材に位置している。
【0044】
研究2
この研究においては、7本のノルウェートウヒ由来の節の親水性および親油性抽出物の分析の結果が報告される。目的は、節材および幹材における抽出物の量、組成、ならびに木の中での変動性、および木間の変動性を決定することであった。7本の木のうち2本が北フィンランドからの試料であったので、我々は、地理的位置による違いにも興味を持った。
【0045】
材料
健康な7本のノルウェートウヒ(表3)を切り倒し、幹材と節の試料をのこぎりで切り、−24℃で6時間以内貯蔵庫に入れた。木1〜3は5月に切り倒し、木4〜5は1月に、木6〜7は10月に切り倒した。木1〜3および6〜7は砂地に密集して生息しており、木4〜5はかつての耕作地に植えられていた。木1〜5は、高さ1.5mで平均直径約30cmであり、木6〜7の直径は約25cmであった。木4〜5は伸びが速かった。まだくっ付いているか落ちている枯れ枝の節(DK)および生きている枝の節(LK)由来の心材が、試料とされた。略した表現、節は節心材を意味する。木1〜3および6〜7由来の幹心材(HW)および木1〜7由来の幹辺材(目に見える反作用または朽ちた木は有さない)は、1.5mの高さで試料採取された。各試料コードの数(たとえば、DK 3.5)は、メートルで地上からの高さを表わし、添え字aまたはbは同じ高さでの異なる節を表わす。7つの付加的な節と5つの枝の心材は、厚さ1cmの円板に分割され、リグナンの分布を調査するために、さらにオポジット材、サイド材、および圧縮あて材に分けられた(図1)。
【0046】
【表3】
Figure 2004529977
【0047】
単離方法および単離物質の分析方法は、本質的に前記研究1に記載したものであった。
【0048】
結果
リグナンおよびオリゴリグナンは、親水性抽出物の主な成分であった(表4)。さらに、主に、少量の単糖、単純フェノール(またはモノリグノール)、およびジリグノールタイプの二量化非リグナン芳香族化合物(たとえば、1,3−(ビス−グアイアシル)−1,2−プロパンジオール)は、ほとんどの試料において検出された。リグナンの量は、幹材と比較して節において格別に多かった(表4)。北フィンランドの木の節は14〜24%(ww-1)のリグナンを含有し、一方、南フィンランドの木の節は6〜16%(ww-1)のリグナンを含有した。若い木由来の節でさえ、4〜8%(ww-1)のリグナンを含有した。リグナンは辺材においても少量見出された。
【0049】
リグナンの含有量の変化は、単一の木の節間で、また異なる木の節間でも大きかった。すべての木において、生きている節で最も多量のリグナンが見出された。北の木由来の節における多量のリグナンが、高い樹齢によるものかまたは生息場所によるものかについて、異なる場所由来の木が異なる樹齢のものであったので、何らかの結論を推測することは不可能であった。しかしながら、木の遺伝子型は、地理的位置に依存して異なっていた。北の木の枝は、幹と枝の下側との間の角度が小さい。これは、ポールサークル(pole circle)の北に生育するノルウェートウヒの常である。これは、そして気候が厳しいという事実は、南フィンランドの木と比べて節に別のタイプのストレスを明らかに引き起こすであろう。ノルウェートウヒの幹の異常な成長を引き起こす外部ストレスは、高いリグナン濃度と関係付けられるということは以前に示唆されている(2)。
【0050】
同定された主要なリグナンは、主に、ノルウェートウヒにおいて以前に見出されたものと同じであった(7)。同定されたリグナンは、ヒドロキシマタイレシノール(HMR)の2つのエピマー、α−コニデンドリン、リオビル(2つの異性体)、セクイソラリシレシノール、ラリシレシノール、ピノレシノール、マタイレシノール、イソラリシレシノール、α−コニデンドリン酸およびリグナンAと呼ばれるリグナンであった。7つの未知の主要でないリグナンも検出され、定量された。HMRの2つのエピマーがすべての節において優勢であった(表4)。そのエピマーは、本明細書において、GCにおけるそれらの溶出順序に基づきHMR1およびHMR2と呼ぶ。主要なリグナンHMR2、およびその主要でないエピマーHMR1またはアロ−HMRの構造は、文献(8、9)において論じられている。比率HMR2/HMR1は、木1〜2および6〜7において2と4のあいだであり、一方、木3において2〜7、木4において4〜5、および木5において1〜3の範囲であった。他のリグナンの寄与が高いにもかかわらず、HMRは、幹の辺材および心材試料においても優勢なリグナンであった。比率HMR2/HMR1は、心材において2と5のあいだであり、辺材においてはともに11まであった。木6および7由来の節において、我々は、これまでにトウヒにおいて同定されていないリグナンを2〜7mgg-1の範囲で見出した。マススペクトルおよびGC保持時間は、最近ヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris)の節心材において同定されたリグナン(−)−ノルトラセロゲニン(NTG)と同じであった(10)。しかしながら、NTG−エナンチオマー(+)−ウィクストロモール((+)-wikstromol)も、同じマススペクトルと保持時間を有するであろう。旋光度を決定するのに充分に純粋な形態でリグナンを得ることは不可能であるので、ノルウェートウヒに存在するのがどちらのエナンチオマーであるかはなお不明である。なお、以前の名称ピノパルストリン(pinopalustrin)はNTGを示している(11、12)。
【0051】
木髄の容積は、ほとんどの節における全節容積と比較して非常に大きい。たとえ、木髄の乾燥質量が全節質量に比べて小さくても、木髄の抽出物を分析することは興味深いものであった。木髄材は、リグナン(最も豊富なリグナンとしてHMRを有する)を約120mgg-1で主に含有した。同じマススペクトルを有し、異なるGC保持時間を有する少量のNTG−異性体も、木髄材において同定された。
【0052】
【表4】
Figure 2004529977
【0053】
表5は研究3の結果を示す。
【0054】
【表5】
Figure 2004529977
【0055】
さらなる種類の木材が、前記の方法に従って調査され、以下の結果が得られた。
コロラドモミ(アビエス コンコロール(Abies concolor))(セクイソラリシレシノール 2.5%、HMR2 1.1%)
アルプスモミ(アビエス ラシオカルパ(Abies lasiocarpa))(エピジュバビオン 1.1%、デヒドロジュバビオン 0.8%)
クロトウヒ(ピセア マリアナ(Picea mariana))(HMR2 3.5%)
ベイマツ(シュードツガ メンジーシ(Pseudotsuga menziesii))(ジヒドロエピジュバビオン 0.7%、イソラリシレシノール 6.3%、セクイソラリシレシノール 2.0%、ラリシレシノール 1.5%)
バンクスマツ(ピヌス バンクシアナ(Pinus banksiana))(エピジュバビオン酸 1.2%、ピノシルビンモノメチルエーテル 1.1%、ノルトラセロゲニン 1.3%)
アカマツ(ピヌス レシノーサ(Pinus resinosa))(ピノシルビン 1.4%、ピノシルビンモノメチルエーテル 2.8%、マタイレシノール 1.2%)
ヨーロッパカラマツ(Larix decidua)(ジヒドロケンフェロール 1.1%、タキシフォリン 2.8%、イソラリシレシノール 1.1%、セクイソラリシレシノール 4.8%、ラリシレシノール 1.3%)
ヨーロッパ白樺(Betula pendula)、マカンバ(Betula verrucosa)、ハンノキ(アルヌス インカナ(Alnus incana))(いくつかのスチルベングリコサイド1〜2%)
【0056】
本発明の方法は、様々な実施態様の形で具体化され、そのうちのほんの僅かが本明細書に開示されているということは正しく認識されるであろう。当業者にとって、他の実施態様が存在し、それが本発明の精神からかけ離れたものでないことは明らかであろう。したがって、記載された実施態様は、説明のためのものであり、限定的なものとして解釈されるべきものではない。
【0057】
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【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】枝を有する木の幹の縦断面図、および枝の縦断面図である。図は、さらにリグナンの分布を調べるための節および枝のサンプリングを示す。皮を剥いだ幹材の最も外側に沿った縦破線は、ゼロ線(0cm)として定義される。
【図2】A〜Eは、5つの節の試料と3つの枝の試料(図1において示されたゼロ線からの様々な位置で採取)のオポジット材(菱形)、サイド材(黒塗り四角)および圧縮あて材(黒塗り三角)の総リグナンの分布を示す。

Claims (21)

  1. 節材を含む木材からフェノール性物質またはジュバビオンを単離する方法であって、
    a)
    i)チップ材を選別することにより得られる大き過ぎるチップ画分
    ii)該大き過ぎるチップ画分から得られる節の多いサブ画分、または
    iii)機械的木製品の仕上げにおける残余物として得られる節
    を、極性溶媒で抽出する工程、および
    b)抽出物を回収する工程
    からなる方法。
  2. 大き過ぎるチップ画分が、節の多い画分と節の少ない画分とに分離され、節の多い画分が抽出される請求項1記載の方法。
  3. 大き過ぎるチップ画分が分離の前に精製される請求項2記載の方法。
  4. 極性溶媒が単一極性試薬、または2つ以上の極性試薬の混合物のいずれかであって、該極性試薬または複数の該試薬が、25℃で測定された場合に3より大きい誘電率を有する請求項1、2または3記載の方法。
  5. 抽出物が、所望のフェノール性物質またはジュバビオンを放出するためにさらに精製される請求項1、2、3または4記載の方法。
  6. 請求項1、2、3、4または5記載の方法であって、
    a)前記フェノール性物質が、
    i)ヒドロキシマタイレシノール、アロヒドロキシマタイレシノール、マタイレシノール、コニデンドリン、ピノレシノール、オキソマタイレシノール、ラリシレシノール、リオビル、イソラリシレシノール、セクイソラリシレシノール、ピセアレシノール、コニデンドリン酸もしくはノルトラセロゲニンであるリグナン、または
    ii)ピノセンブリン、ジヒドロケンフェロール、ピノバンクシン、ナリンゲニン、カテキン、2,4,6−トリヒドロキシカルコン、アロマデンドリンもしくはタキシフォリンであるフラボノイド、または
    iii)ピノシルビン、ピノシルビンモノメチルエーテル、ジヒドロピノシルビン、メチルピノシルビン、メチルジヒドロピノシルビンもしくはレセルバトロールであるスチルベン
    であるか、または
    b)ジュバビオンが、エピジュバビオン、デヒドロジュバビオン、ジヒドロエピジュバビオンもしくはエピジュバビオン酸
    である方法。
  7. 木材が針葉樹である請求項1、2、3、4または5記載の方法。
  8. 木材がトウヒ属のトウヒである請求項7記載の方法。
  9. 単離物質が、ヒドロキシマタイレシノール、セクイソラリシレシノールまたはリオビルなどのリグナン、好ましくはヒドロキシマタイレシノールである請求項8記載の方法。
  10. 木材がモミ属モミである請求項7記載の方法。
  11. 単離物質が、セクイソラリシレシノール、ラリシレシノールまたはイソラリシレシノールなどのリグナン、好ましくはセクイソラリシレシノールである請求項10記載の方法。
  12. 単離物質がエピジュバビオンまたはデヒドロジュバビオンである請求項11記載の方法。
  13. 木材がカラマツ属である請求項7記載の方法。
  14. 単離物質が、セクイソラリシレシノール、ラリシレシノールもしくはイソラリシレシノールなどのリグナン、好ましくはセクイソラリシレシノールであるか、またはカテキン、タキシフォリンもしくはジヒドロケンフェロールなどのフラボノイドである請求項13記載の方法。
  15. 木材がマツ属のマツである請求項7記載の方法。
  16. 単離物質が、フラボノイド、リグナン、スチルベンまたはジュバビオンである請求項15記載の方法。
  17. フラボノイドが、ピノセンブリン、ジヒドロケンフェロール、ピノバンクシン、ナリンゲニン、カテキン、2,4,6−トリヒドロキシカルコン、アロマデンドリンもしくはタキシフォリンであり、
    リグナンが、ラリシレシノール、イソラリシレシノール、セクイソラリシレシノール、マタイレシノール、リオビルもしくはノルトラセロゲニン(NTG)であり、
    スチルベンは、ピノシルビン、ジヒドロピノシルビン、ピノシルビンモノメチルエーテル、メチルピノシルビン、メチルジヒドロピノシルビンもしくはレセルバトロールであり、または
    エピジュバビオンがエピジュバビオン酸である
    請求項16記載の方法。
  18. 木材がトガサワラ属である請求項7記載の方法。
  19. 単離物質が、
    i)ラリシレシノール、イソラリシレシノールまたはセクイソラリシレシノールであるリグナン、または
    ii)ジヒドロエピジュバビオンなどのジュバビオン
    である請求項18記載の方法。
  20. 木材が硬材であり、かつ単離物質がフラボノイドまたはスチルベンである請求項1、2、3、4または5記載の方法。
  21. 硬材がポプラであり、かつ単離フラボノイドがナリンゲニンまたはジヒドロケンフェロールである請求項20記載の方法。
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