JP2004523626A - ハイビルド分散物 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、非溶融加工性フルオロポリマーの分散物、および分散物から形成されるコーティングに関する。
【背景技術】
【0002】
フルオロポリマーは、剥離、耐薬品性、耐熱性、防食、清浄性、低引火性、および耐候性を与えるために、多数の基材に適用される。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ホモポリマーおよび改質PTFEのコーティングは、フルオロポリマーの中で最高の熱安定性を提供するが、テトラフルオロエチレン(TFE)共重合体とは異なり、溶融加工してフィルムおよびコーティングを形成できない。したがってPTFEホモポリマーおよび改質PTFEのコーティングを適用するためのその他の工程が開発されている。このような工程の1つは、フルオロポリマーを分散物形態で適用する分散コーティングである。分散コーティング工程では、典型的にこのようなフルオロポリマー分散物を重合したそのままの分散物よりも濃縮された形態で用いる。これら濃縮分散物は、例えば6〜8重量%の顕著な量の界面活性剤を含有する。このような分散コーティング工程は、濃縮分散物を吹付け、ローラーまたはカーテンコーティングなどの一般的技術によって基材に適用する工程と、基材を乾燥して揮発性構成成分を除去する工程と、基材を焼成する工程とを含む。焼成温度が十分高ければ、主要な分散物粒子は融着して合着塊になる。粒子を融着させる高温での焼成は、焼結と称されることが多い。多くの用途で、フルオロポリマーコーティングの性能は、適用されるフィルム厚に左右され、厚いコーティングが所望されることが多い。しかしフルオロポリマー分散物が単回の適用で過剰に厚く適用されると、コーティングが亀裂形成を被ってコーティングの質が低下し、あるいは所望される用途のために許容できなくなる。したがってより厚いコーティングが所望される場合、分散コーティング工程は、所望される厚さのコーティングを生じるために本質的に数回のパスを要する。追加的パスには経済的不利益があり、より少ないパスのコーティング工程が高度に望ましい。さらにパスあたりのコーティング厚を増大させるためには、調合物は、より多量の非イオン性界面活性剤および重合体アクリルフィルム成形助剤を含むことが多い。高レベルのこのような材料は、焼結後に望まれない色を与え、フィルム中の残留炭質物の量を増大させることで有害であることができる。これらの残留物は、フィルムの剥離特性に干渉するかもしれない。
【0003】
厚いコーティングを成形するためのフルオロポリマー分散物の適性は、限界亀裂厚(CCT)と称される試験を使用して評価できる。限界亀裂厚は、乾燥と引き続く焼成中に亀裂なしに単回パスで基材に適用できる、ポリマー分散物から形成するコーティング厚の測度である。
【0004】
亀裂形成の問題を克服するこれまでの試みは、Blaedelらの米国特許公報(特許文献1)の発明に見られる。Blaedelらは、粒度が変動する非溶融加工性フルオロポリマーAとBとの分散物混合物を提案する。フッ素ポリマーAは180〜400nmの数平均粒度を有し、フッ素ポリマーBは約0.3〜およそ0.7倍のより低い数平均粒度を有し、分散物全体は非単峰性数分布の粒子径を有する。(特許文献2)で、Blaedelらは変動する粒度のフルオロポリマー分散物の別の混合物を提案する。この発明では、フッ素ポリマーAは少なくとも200nmの数平均粒度を有し、フッ素ポリマーBは最大100nmの数平均粒度を有する。AおよびBの構成成分の1つは熱可塑性で1つは非溶融加工性であり、分散物全体は非単峰性数分布の粒子径を有する。どちらの分散物混合物も繊維および布帛の多孔性表面、ならびに金属、セラミック、ガラスおよびプラスチック基材などの滑面基材を浸漬、含浸またはコーティングするのに適すると開示されている。
【0005】
Lentiらも分散塗布コーティングにおける亀裂形成問題に対処した。(特許文献3)は、変動する粒度の共重合体分散物の混合物を提供することで、分散コーティングされた金属のCCTを増大させることを目標とする。分散物AのTFE共重合体は180〜400nmの範囲の平均粒度を有し、分散物BのTFE共重合体は20〜60nmの平均粒度を有し、分散物Aのそれと比較した分散物Bの粒度は0.3より低い。Aの水性分散物は標準乳化重合法によって得られ、そこではBの水性分散物は、好ましくは(特許文献4)で述べられるマイクロエマルジョン法によって得られる。
【0006】
さらに別の分散物混合物が、Marcheseらに付与された(特許文献5)で提案されている。この参考文献では、CCTの増大は分散物混合物のせいであるとされる。その混合物は、TFEホモポリマーまたは共重合体粒子の分散物Aと、溶融加工性でないTFE共重合体のより小さい粒子の分散物Bとの組み合わせである。分散物Bは、小繊維タイプの粒子(すなわち5を超える長さ/直径を有する粒子)の含量に制限があり、経時的なCCTおよびその他のコーティング性能特性の低下を避けるために低量が好ましい。
【0007】
今までのところ、高分子量フルオロポリマーのコーティング組成物を製造するための先行技術開示は高価であり、2つのタイプの分散物を混合しなければ顕著なCCTレベルを常に達成することができない。所望されるのは、高分子量PTFEの熱安定性および耐摩耗性を有し、CCTが高く、建築、産業、および家庭用電気製品分野における多数の用途のための金属基材およびガラス布の上に容易に適用される、高分子量フルオロポリマーの非溶融加工性分散物組成物である。さらにこのようなフルオロポリマー分散物は製造するのが容易であり、バッチ毎の配合不一致に起因する変動がない特性を有する。
【0008】
【特許文献1】
米国特許第5,576,381号明細書
【特許文献2】
国際公開第9858984号パンフレット
【特許文献3】
EP 0 969 055A1号明細書
【特許文献4】
MI 98A001519号明細書
【特許文献5】
EP 1 059 342A1号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,324,785号明細書
【特許文献7】
米国特許第3,819,594号明細書
【特許文献8】
米国特許第3,037,953号明細書
【特許文献9】
米国特許第3,142,665号明細書
【特許文献10】
米国特許第4,837,267号明細書
【非特許文献1】
Sperati & Starkwather著Fortschr.Hochpolym−Forsch.Bd.2,S.465〜495(1961)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
さらに高CCTを有する分散コーティングに対処する先行技術解決策は、分散物の剪断安定性という重要な側面を無視している。カーテンコーティングなどの分散コーティング用途では、コーティングのストリームの一部分が基材上に付着され、余ったストリームを再循環させることが要求される。再循環される部分は、連続工程に必要な引き続く複数のポンピングおよび混合操作に耐えられなくてはならない。このような加工に適した分散物は、剪断力をかけられた際に容易に凝固してはならない。早期凝固に対する分散物の抵抗性は、ゲル時間として知られるパラメータによって測定でき、分散物の剪断安定性の指標である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明は、水性媒質中で2.225未満の標準比重(SSG)を有する、非溶融加工性フルオロポリマー粒子の分散物を提供する。分散物のフルオロポリマー粒子は、高分子量ポリテトラフルオロエチレンのコアと、より低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンシェルとを含む。フルオロポリマー粒子の少なくとも約1.5重量%は、約5を超える長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子を含む。好ましくはフルオロポリマー粒子の少なくとも約50%は実質的に、約1.5を超える長さ対直径比を有する円柱状である。
【0011】
好ましい実施態様では、フルオロポリマー粒子の少なくとも約1.5〜約25重量%、そしてより好ましくは約1.5〜約20重量%は、実質的に棒状の粒子を含む。棒状分散物粒子は、好ましくは150nm未満の平均径を有する。
【0012】
発明は、濃縮分散物と界面活性剤とから形成されるコーティング組成物、および組成物で被覆された基材をさらに提供する。水性分散物を凝固および乾燥させて得られる非溶融加工性フルオロポリマー粉末も提供される。
【0013】
2.225未満のSSGを有するポリテトラフルオロエチレンを製造するために、分散剤の存在下で、水性媒質中においてテトラフルオロエチレンを重合する工程を含む、非溶融加工性フルオロポリマー分散物を製造するためのバッチ方法もさらに提供される。重合は2段階で実施される。第1段階では第1の量のラジカル重合開始剤が添加され、第2の段階では第2の量のラジカル重合開始剤とテロゲン剤とが添加される。第1の量の重合開始剤は、約1.2×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンを生じ、第2の量の重合開始剤は前記第1の量の少なくとも約10倍であり、全テトラフルオロエチレンの約95%が重合する前に添加される。第1段階の重合は、フルオロポリマー粒子の少なくとも約1.5重量%が約5を超える長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子を含むように実施される。
【0014】
本発明のコーティング組成物は、顕著なレベルのCCTと高剪断安定性との双方を有する。水性媒質中の本発明の非溶融加工性フルオロポリマー粒子の濃縮分散物は、好ましくはフルオロポリマー固形分が約60重量%で界面活性剤含量が約8重量%である場合、約24μmを超えるCCTを有し、界面活性剤含量が約6重量%である場合、約20μmを超えるCCTを有する。濃縮分散物は、フルオロポリマー固形分が約60重量%で界面活性剤含量約6重量%の場合、好ましくは約700秒を超えるゲル時間を有する。ガラス布コーティングにおけるようにコーティングが屈曲される用途では、コーティングの屈曲寿命が改善される。本発明の分散物は、縦方向および/または横方向において10,000サイクルを超える、被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
発明は、水性媒質中の非溶融加工性フルオロポリマー粒子の分散物に関する。フルオロポリマー粒子は、高分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コアと、より低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンのシェルとを含む。
【0016】
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とは、あらゆる顕著なコモノマーの存在なしにそれ自体で重合したテトラフルオロエチレンを指す。改質PTFEとは、TFEと、得られるポリマーの融点が実質的にPTFEの融点よりも低くならないような低濃度のコモノマーとの共重合体を指す。このようなコモノマーの濃度は、好ましくは1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満である。変性コモノマーは、例えばヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ペルフルオロブチルエチレン(PFBE)、または分子中に側基を導入するその他のモノマーであることができる。
【0017】
フルオロポリマー粒子は、2.225未満、好ましくは2.220未満、そしてより好ましくは2.180〜2.215の標準比重(SSG)を有する。SSGは概してPTFEまたは改質PTFEの分子量に反比例する。しかし分子量は、変性剤の存在、変性剤の量、および/またはDSPなどの炭化水素重合開始剤による重合開始にも依存することから、SSG単独では分子量を特定できない。また相関がとる正確な数式に関する合意も存在しない。その相関の第1の表現はDobanらが1956年9月18日のACS会議で発表した論文で表され、数平均分子量は、
【0018】
【数1】
【0019】
であるとされ、画像データは(非特許文献1)に示される。この相関の別の表現は、Nodaらによって米国特許公報(特許文献6)で述べられている。
Log10Mn = 31.83-11.58 x SSG
(式中、Mnは平均分子量である。)これら等式は、同一のSSG値に対して異なる分子量をもたらす。
【0020】
分子量は、PTFEポリマーの溶融クリープ粘度(MCV)値に、より一貫して関連づけでき、本願明細書では、ポリマーの分子量を記述するために溶融クリープ粘度を使用する。分子量は、以下で述べられるように、溶融粘度Pa・sの1/3.4乗に直線的に相関している。
【0021】
【数2】
【0022】
発明に従ったフルオロポリマーの溶融クリープ粘度は、好ましくは約1.4×1010Pa・sを超え、より好ましくは約1.5×1010Pa・sを超える。本願明細書では溶融クリープ粘度は、以下で述べる特定の修正を加えた米国特許公報(特許文献7)の手順によって測定される。
【0023】
本発明のフルオロポリマー分散物は、分散重合(乳化重合としても知られる)によって製造される。分散重合の生成物は、任意に、技術分野で知られるように追加的な界面活性剤による濃縮および/または安定化の後に水性分散物として使用でき、あるいは凝固させて液体媒質から分離して乾燥することができる。濃縮分散物は、コーティングまたは含浸組成物として、あるいはキャストフィルムを製造するのに有用である。
【0024】
発明に従った分散物の製造では、重合が実施されて、分子量、そして実施態様によっては組成物も重合段階毎に変動する粒子構造が形成する。変動は、粒子が不連続層を有するものとして想定できる。「コア」および「シェル」の特性は、分析的方法によって独立に測定できないが、これらの概念は、それぞれ重合の最初のそして後の段階において形成されるポリマーと同等である。工程は、粒子コアで高分子量のPTFEを生じ、分散物粒子表面の近くおよび/またはそこで、より低い分子量のPTFEまたは改質PTFEを生じる。下で論じるように、ここでのコアとシェル間の区別は、重合の第1の(コア)段階、そして重合の後の(シェル)段階に存在する重合開始剤の量、ならびに導入されるテロゲン剤およびコモノマーの存在または不在に関連している。
【0025】
特に、本発明のフルオロポリマーのコア・シェル特性のために、バッチ終了時に測定される溶融クリープ粘度は、バッチ中に形成するPTFEの溶融クリープ粘度の加重平均である。成長する粒子では、分子量を有する各増分容積は、平均に寄与する。例えばバッチ中に分子量が増大する場合、各増分容積は、前の各増分容積よりも高い分子量を有し、平均分子量は常に前の各容積増分のそれよりも低い。容積増分の分子量は瞬間分子量と称され、数平均分子量は、数式、
【0026】
【数3】
【0027】
(式中、Mniは瞬間分子量であり、ΔVは容積または重量増分である。)で表される。各増分容積の瞬間分子量は、上の数式の数値積分の解が、実験的に求められるバッチのあらゆる時点での平均分子量を与えるように、選択される値である。
【0028】
本発明の目的では、シェルの平均分子量Mnは、Mniが最高である増分と共に始まりバッチ終了と共に終結する、少なくとも5つの容積または重量増分を使用して、数値積分によって求められる。コアのMnは、重合開始と共に始まりMniが最高である増分と共に終結する、少なくとも30の容積または重量増分を使用して同様に求められる。次にMnに対する溶融クリープ粘度の相関について上述した式を使用して、平均溶融クリープ粘度を求める。
【0029】
発明の好ましい形態に従って、粒子のコアは、約1.2×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有し、より好ましくは約1.3×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有し、最も好ましくは約1.5×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有する高分子量ポリテトラフルオロエチレンを含む。シェルは、好ましくは平均溶融クリープ粘度が約9×109Pa・sを超え、コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも低い、より低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンを含む。好ましくはシェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度は、コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.1×1010Pa・s低く、より好ましくは少なくとも0.2×1010Pa・s低い。最も好ましくは、より低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンのシェルは、約9×109Pa・s〜約1.3×1010Pa・sの平均溶融クリープ粘度を有する。
【0030】
発明に従ったフルオロポリマーでは、シェルは粒子の約5〜約30重量%を構成する。シェルは好ましくは粒子の約5〜約25重量%、最も好ましくは粒子の約5〜約20重量%を構成する。好ましくは粒子のシェルはポリテトラフルオロエチレンである。
【0031】
発明に従ったフルオロポリマーは、分散重合工程によって製造される既知のPTFEポリマーの一般的特徴を有する。分散物から分離、乾燥される本発明の樹脂は、非溶融加工性である。非溶融加工性とは、溶融加工性ポリマーのための標準溶融粘度決定手順によって試験した際に、溶融流れが検出されないことを意味する。この試験は次のように修正されたASTM D−1238−00に従う。シリンダー、オリフィスおよびピストン先端は、ヘインズ・ステライト社(Haynes Stellite Co.)によって製造される耐食合金であるヘインズ・ステライト(Haynes Stellite)19からできている。5.0gのサンプルを内径9.53mm(0.375インチ)のシリンダーに装入して372℃に保つ。サンプルをシリンダーに装入して5分たってから、5000gの負荷(ピストンと重りを加えたもの)の下で、2.10mm(0.0825インチ)径、8.00mm(0.315インチ)長さのスクエア・エッジ・オリフィスを通して、それを押し出す。これは44.8KPa(6.5ポンド/平方インチ)の剪断応力に相当する。溶融押出し物は観察されない。
【0032】
本発明の好ましい実施態様では、フルオロポリマーは微小繊維形成性である。分散物から分離、乾燥される微細な粉末樹脂は、ペースト押出しとして知られる潤滑剤添加押出し工程によって有用な製品に形成できる。樹脂は潤滑剤と共に混合され、次に押出し工程によって成形される。得られるビーディングは凝集性であり、顕微鏡検査からは、溶融温度をかなり下回る温度で手順が実施されるにもかかわらず形成するPTFEの微小繊維によって、多数の粒子が結合されることが明らかにされる。したがって「微小繊維形成性」とは、商標「イソパー」(Isopar)(登録商標)Kの下にエクソンモービル・ケミカル(ExxonMobil Chemical)から販売されるイソパラフィン潤滑剤18.4重量%で、1600:1縮小ダイを通して押出されると、潤滑剤添加樹脂が連続押出し物を形成することを意味する。微小繊維形成によって得られる「未処理強度」を超えるビーディングのさらなる強化は、潤滑剤を揮発させた後に焼結によって達成される。
【0033】
発明に従った分散物では、少なくとも約1.5重量%のフルオロポリマー粒子が、5を超える長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子を含む。棒状とは、粒子が5を超える長さ対直径比を有するように引き延ばされていることを意味する。図3および5に示すように、棒状粒子のいくつかはまっすぐであるように見え、棒状粒子のいくつかは曲がっているように見える。好ましい実施態様では、フルオロポリマー粒子の約1.5〜約25重量%、より好ましくは少なくとも約1.5〜約20重量%、最も好ましくは約2〜約20重量%は、実質的に5を超える長さ対直径比を有する棒状粒子からなる。発明の好ましい実施態様では、本発明のフルオロポリマー粒子の少なくとも50%は、実質的に1.5を超える長さ対直径比を有する円柱状である。より好ましくは、発明に従った分散物中のフルオロポリマー粒子の少なくとも約90%は形状が略円柱状であり、少数の粒子のみが略球状である。好ましくは生じる分散物粒子は、数平均長さ約220〜約500nmおよび数平均直径約150〜約300nmを有する。好ましい実施態様では、分散物粒子は数平均長さ約250〜約500nmおよび数平均直径約150〜約250を有する。棒状分散物粒子は約150nm未満の数平均直径を有する。本発明の実施例で述べるように、CCTは粒度と共に増大することが観察されている。
【0034】
発明に従った量で棒状粒子を含有する分散物は、本発明の分散コーティングに高CCTを提供する。例示されるように、少なすぎる棒状体の存在はCCTを低下させる。多すぎる棒状粒子の存在はCCTに有害なので、好ましくは棒状粒子の数は25重量%を超えない。
【0035】
さらに粒子のコア/シェル性質は、本発明の分散コーティング組成物に高剪断安定性を提供する。高剪断安定性によって、これらのコーティングが、ポンピングと混合操作によって生じる剪断からかけられる力に耐えることができるようになる。高剪断安定性は、多数の塗布工程のための連続操作に必要なコーティングの内部再利用を容易にする。
【0036】
発明は、界面活性剤と約30〜約70重量%のフルオロポリマーとを含有する、水性媒質中の非溶融加工性フルオロポリマー粒子の濃縮分散物を提供する。好ましくはフルオロポリマー固形分が約60重量%で界面活性剤含量が約8重量%の場合、分散物は24μmを超えるCCTを有する。別の好ましい実施態様では、フルオロポリマー固形分が約60重量%で界面活性剤含量が約6重量%の場合、本発明の濃縮分散物は20μmを超えるCCTによって特徴付けられる。
【0037】
約60重量%のフルオロポリマーと約6重量%の界面活性剤を有する濃縮分散物は、好ましくは約700秒を超え、より好ましくは約800秒を超え、さらにより好ましくは1000秒を超え、最も好ましくは1200秒を超えるゲル時間を有する。
【0038】
発明に従って、非溶融加工性分散物を製造するためのバッチ重合工程が提供される。重合工程は好ましくは、脱イオン水を撹拌されるオートクレーブにプレチャージする工程と、重合条件下で液体である12個を超える炭素原子を有する飽和炭化水素(好ましくはパラフィンワックス)、および好ましくは6〜10個の炭素原子を有する過フッ素化されたカルボン酸である分散剤(フッ素化された界面活性剤)をプレチャージする工程とを含む。炭化水素は重合工程で安定剤の役割を果たし、撹拌されるシステム中における凝固ポリマーの形成を防止しまたは遅延させる。工程はオートクレーブを脱酸素化してTFEで所定のレベルに加圧する工程と、システムを撹拌して例えば60〜100℃の所望される温度にする工程とをさらに含む。
【0039】
コアを形成するために、その間に第1の量のラジカル重合開始剤、そして追加的な分散剤(フッ素化された界面活性剤)がオートクレーブに添加される第1段階で重合を実施する。第1の量の重合開始剤は、好ましくは約1.2×1010Pa・sを超え、より好ましくは約1.3×1010Pa・sを超え、最も好ましくは約1.5×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンを生じる。好ましくは第1の量の重合開始剤は、全テトラフルオロエチレン(蒸気空間から一定容積のポリマー成長によって置き換えられたテラフルオロエチレンを含む)の約30%が重合される前に、約1.0×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンを生じる。重合の第1段階では、テロゲン性活性を提供する薬剤の添加は好ましくは最小化され、最も好ましくは第1段階はテロゲン剤を添加することなく実施される。これらの条件は棒状、すなわち約5を超える長さ対直径比を有する粒子の形成を促進する。さらにこれらの条件は、好ましくは約1.5を超える長さ対直径比を有する大量の略円柱状の粒子の形成を促進する。重合は進行し、追加的TFEが添加されて圧力が保たれる。次に反応の第2段階中に、第2の量のラジカル重合開始剤がテロゲン剤と共に添加され、改質PTFEのためにはコモノマーが添加される。第2の量の重合開始剤は、より低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンを生じる。好ましくはシェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度は約9×109Pa・sを超え、コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも低い。好ましくはシェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度は、コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.1×1010Pa・s低く、より好ましくは少なくとも0.2×1010Pa・s低い。最も好ましくはより低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンのシェルのために製造されるポリマーは、約9×109Pa・s〜約1.3×1010Pa・sの平均溶融クリープ粘度を有する。第2の量の重合開始剤は、第1の量の重合開始剤の少なくとも約10倍であり、好ましくは第1の量の少なくとも約25倍であり、より好ましくは第1の量の少なくとも約50倍であり、最も好ましくは第1の量の少なくとも約100倍である。第2の量の重合開始剤およびテロゲン剤は、全テトラフルオロエチレンの約95%が重合する前に添加される。第2の量の重合開始剤およびテロゲン剤は、好ましくは全TFEの少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約75%、そして最も好ましくは少なくとも約80%が重合したときに添加される。
【0040】
反応の第1段階では、フルオロポリマー粒子の質量の好ましくは少なくとも約70%、より好ましくは少なくとも約75%、そして最も好ましくは少なくとも約80%である、PTFEの高分子量コアが形成する。反応の第2段階では、相補的に好ましくはフルオロポリマー粒子の質量の約30%を超えず、より好ましくは約25%を超えず、そして最も好ましくは約20%を超えない、低分子量PTFEまたは改質PTFEのシェルが形成する。
【0041】
所望される量のTFEが消費されたら供給を停止し、反応器を脱気して、粗分散物を重合容器から放出する。上澄みのパラフィンワックスを除去する。分散物を凝固させて、意図する最終用途次第で、安定化または濃縮する。
【0042】
本発明実施態様の工程図解を図6に示す。グラフは本発明の好ましい分散重合工程の溶融クリープ粘度(MVC)の1/3.4乗のプロットである。成長するポリマーの平均MCVの1/3.4乗が、重合した全テトラフルオロエチレンの百分率に対してプロットされる。消費された全TFEの百分率が、形成した粒子の容積または重量の比率と類似することに留意されたい。
【0043】
既述のように、MCVはポリマーの分子量と相関できる。曲線Aは、バッチ重合完了における様々な段階のポリマーの平均MCVの1/3.4乗を表す。この用途でバッチ重合の完結%に関するあらゆる言及は、成長するポリマー容積によって蒸気空間から置き換えられたテラフルオロエチレンを含む。全ポリマー形成の約88%でカーブの低下が始まるまで、概してバッチの分子量は増大する。平均MCVの増大(分子量の増大)は、重合第1段階におけるPTFEの高分子量コアの形成を示す。重合終了に向けての平均MCV(分子量の減少)のわずかな減少は、反応の第2段階におけるより低い分子量のシェルの形成に起因しうる。この実施態様では、曲線Aから得られるポリマーの平均MCV値は、30%完結では約1.3×1010Pa・sの平均MCV、88%完結では約2.1×1010Pa・sの平均MCV、100%完結では約1.8×1010Pa・sの平均MCVである。最大平均MCV(最大分子量)は、テロゲン剤とより多くの重合開始剤の添加、およびシェル形成の直前に、約88%完結で得られる。100%完結における最終平均MCV値は、長い屈曲寿命を達成するために使用されるPTFE分散物に所望される高分子量を示す。
【0044】
より鮮明な例証は曲線Bによって表される。曲線Bはバッチ重合完結における様々な段階でのポリマーの「瞬間MCV」の1/3.4乗の理論的な描写である。瞬間MCVは既に定義したように、その瞬間に粒子表面に成長する容積増分に対する変化する配合条件の効果を示す。瞬間MCVおよび付随する瞬間分子量は、バッチのシェル部分が始まるまで増大する。瞬間MCVの急激な低下は、テロゲン剤の添加および追加された重合開始剤を反映する。この実施態様では、曲線Bから得られるポリマーの瞬間MCV値は、30%完結で約2.0×1010Pa・sの瞬間MCV、88%完結で約3.1×1010Pa・sの瞬間MCV、100%完結で約6.3×109Pa・s瞬間MCVを示す。
【0045】
この工程で使用される分散剤は、好ましくはフッ素化された界面活性剤である。好ましくは分散剤は、6〜10個の炭素原子を有する過フッ素化されたカルボン酸であり、典型的に塩の形態で使用される。適切な分散剤は、例えばアンモニウムペルフルオロカプリレートまたはアンモニウムペルフルオロオクタノエートなどのアンモニウムペルフルオロカルボン酸塩である。
【0046】
好ましくは本発明の工程で使用される重合開始剤は、ラジカル重合開始剤である。それらは好ましくは、例えば過硫酸アンモニウムまたは過硫酸カリウムなどの比較的長い半減期の過硫酸塩を有するものであっても良い。過硫酸塩重合開始剤の半減期を低下させるために、亜硫酸水素アンモニウムまたはメタ重亜硫酸ナトリウムなどの還元剤を単独で、またはFe(III)などの金属触媒塩と共に使用できる。
【0047】
凝塊を減少させるために、本発明で好ましい長い半減期の過硫酸塩重合開始剤に加えて、コハク酸などの少量の短鎖ジカルボン酸を添加しても、あるいは過酸化ジコハク酸(DSP)などのコハク酸を生じる重合開始剤を添加しても良い。
【0048】
高分子量PTFEコアを製造するために、反応の第1段階では好ましくはテロゲン剤は添加されない。さらにテロゲン性活性を有する薬剤量は最小化される。対照的に反応の第2段階では、より多くの重合開始剤に加えてこのような薬剤が添加されて、分子量をコアで達成されたものよりも低下させる。この特許出願の目的では、テロゲン剤という用語は、時期を早めて鎖の成長を停止させるあらゆる薬剤を広く指し、連鎖移動剤として一般的に知られるものが含まれる。連鎖移動という用語は、1つのポリマー鎖の成長の停止と別の成長の開始を意味し、そこでは成長するポリマーラジカル数は同じままであり、より多くの重合開始剤の導入なしに重合が同一速度で進行する。テロゲン剤は、その不在下よりもその存在下でより低い分子量ポリマーを生じ、成長するポリマー鎖ラジカル数は同一のままであるか、あるいは減少するかのどちらかである。実際には十分な量で存在すれば、ほとんどの薬剤はラジカル数を低下させ、究極的には重合速度を低下させる傾向がある。速度を維持するために、薬剤添加前後に重合開始剤を添加することが望ましい。低分子量シェルを製造するために本発明で使用されるテロゲン剤は、典型的に非極性であり、水素、あるいは例えばエタンなどのアルカン、またはクロロホルムまたはメタノールなどの1〜20個の炭素原子、通常は1〜8個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素またはハロゲン化炭素またはアルコールを含んでも良い。またドデシルメルカプタンなどのメルカプタンも有効である。
【0049】
改質PTFEのシェルを製造するために、反応の第2段階でテロゲン剤に加えてコモノマーが添加される。上述のように典型的コモノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、およびペルフルオロブチルエチレン(PFBE)が挙げられる。
【0050】
棒状粒子の形成の要因としては、反応中に存在する重合開始剤の量、ならびにテロゲン、コモノマー、および特定の界面活性剤の存在または不在が挙げられる。高レベルの重合開始剤は棒状粒子の形成を抑制するので、本発明の分散物の重合では低レベルの重合開始剤が所望される。同様に、テロゲン性活性を持つ物質およびPAVEなどの特定コモノマーは棒状粒子の形成を抑制するので、反応の第1段階におけるポリマーコア形成ではそれらの不在が所望される。分散剤などのその他の薬剤は、棒状粒子の比率を増大させるのに、有益なあるいは有害な役割を果たすため、注意深く選択されなくてはならない。例えばダウ・ケミカル(Dow Chemical)から入手できる「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100などのアルキルフェノールエトキシレートは、棒状粒子の形成を抑制することから、重合の第1段階では分散剤として選ばれない。
【0051】
より長い屈曲寿命と引っ張り強さのために、高分子量のPTFEコーティングが望ましい。粒子のシェルは、剪断安定性を提供するより低い分子量であるので、コアの分子量は好ましくは実行可能な限り高い。高分子量コアを製造するのに適した条件、すなわちより低い重合開始剤濃度、およびテロゲン性または連鎖移動活性のない薬剤は、高いCCTを得るための棒状粒子の大きな粒度および選択された比率に有利な条件も作り出す。
【0052】
分散物の濃縮のためには、非イオン性濃縮界面活性剤が粗分散物に添加され、ポリマーは非イオン性界面活性剤の曇り点を超える温度に保たれる。約30〜約70重量%のフルオロポリマー、好ましくは約45〜約65重量%のフルオロポリマーに濃縮されると、上部の澄んだ上清が除去される。必要に応じて、最終固形分濃度および界面活性剤がさらに調節される。濃縮を例証する1つの特許は、MarksおよびWhippleに付与された米国特許公報(特許文献8)である。凝固のためには、任意に電解質が添加される激しい撹拌による凝固、または凍結融解による凝固などの方法が使用できる。
【0053】
分散物濃縮において一般的に使用される非イオン性界面活性剤は、ダウ・ケミカル(Dow Chemical)によって供給される「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100である。この界面活性剤はオクチルフェノールエトキシレートであるとされる。しかし優れたコーティング性能と剪断安定性を保ったまま環境的にクリーンな製造工程を達成するためには、本発明の好ましい界面活性剤は、式、
R(OCH2CH2)nOH
(式中、Rは8〜18個の炭素原子を有する分枝アルキル、分枝アルケニル、シクロアルキル、またはシクロアルケニル炭化水素基であり、nは5〜18の平均値である。)のアルコールエトキシレートを含み、あるいアルコールエトキシレートの混合物を含む。例えば本発明のエトキシレートは、(1)分枝アルキル、分枝アルケニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニルから選択される炭化水素基を含む一級アルコール、あるいは(2)二級または三級アルコールから調製されると見なすことができる。いずれにしても発明のこの好ましい形態のエトキシレートは、芳香族基を含有しない。分子の親水性部分中のエチレンオキシド単位の数は、典型的に供給されるように広いまたは狭い単峰性の分布、あるいは配合によって得られるようなより広いまたは二峰性の分布のどちらかを構成する。
【0054】
ここで例示する分散物は、高分子量、高CCT、および高剪断安定性を有する。分散物は、金属およびガラス布などの基材のためのコーティングを提供する。分散物は基材に適用され、焼き付けられて基材上に焼き付け層を形成する。焼成温度が十分高いと、主要な分散物粒子は融着して合着塊になる。本発明の分散物のコーティング組成物は、ガラス、セラミック、ポリマーまたは金属繊維、およびコンベヤベルトまたは例えばテント材料のような建築布帛などの繊維構造を被覆するために使用できる。本発明のコーティングは、金属基材を被覆するのに使用すると、フライパンおよびその他の炊事用具ならびに耐熱皿などの調理器具、そしてグリルおよびアイロンなどの小型家庭用電気製品のコーティングにおいて大きな有用性を持つ。本発明のコーティングは、ミキサー、タンク、およびコンベヤなどの化学処理工業で使用される装置、ならびに印刷およびコピー装置のためのロールにも適用できる。
【0055】
代案としては分散物は、シーリング用途および濾過布帛のために、繊維を含浸させるのに使用できる。さらに本発明の分散物は、担体上に付着させ、引き続いて乾燥させて熱的に癒着させ、担体からストリップして分散物からキャストされた自立フィルムを製造することができる。このようなキャストフィルムは、金属、プラスチック、ガラス、コンクリート、布帛、および木材基材を覆うためのラミネート加工に適している。
【0056】
分散物がガラス布上に被覆され焼き付けられると、生成物は非常に長い屈曲寿命を与えることができ、それを建築用途に望ましいものにする。本発明の分散物は、下記の試験およびガラス布を使用して、好ましくは縦方向に10,000サイクルを超える、または横方向に10,000サイクルを超える被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有する。最も好ましい実施態様では、本発明の分散物は縦方向に10,000サイクルを超える被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有し、横方向に10,000サイクルを超える被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有する。
【0057】
分散物の特質は、製造の経済性を維持しながら最終用途に利点を提供する。加工の容易さは、所望されるコーティングまたはフィルム厚に達するためのパスの数を最小化することに起因する。さらに特定の厚さのために必要な界面活性剤およびアクリルフィルムフォーマの量は、所望するならば減らせるので、フィルム成形における加熱および焼結工程で除去する材料の量が減らせる。高剪断安定性によって、カーテンコーティングなどの技術を使用した加工ができるようになり、より高い製造速度とより低い製造経費が可能になる。高分子量は、良好な剥離特性を示す強い耐摩耗性PTFEコーティングフィルムを提供する。製造の経済性は、短いバッチ時間、様々な分散物の配合の複雑さの欠如、そしてより少ない材料の在庫を維持するためのより低い在庫費用に起因する。
【0058】
(試験方法)
(粗分散物特性)
PTFE粗(重合したそのままの)分散物の固形分は、分散物の秤量されたアリコートを蒸発させて乾燥し、乾燥固形分を計量することで重量測定によって求められる。固形分はPTFEと水を合わせた重量を基準にして重量%で述べられる。代案としては、比重計を使用することで分散物の比重を求め、次に比重を固形分に関連づける表を参照することで、固形分を求められる(表は水の密度および重合したそのままのPTFEの密度から誘導される代数式から構築される)。粗分散物粒度(RDPS)は、光子相関分光法によって測定される。
【0059】
(界面活性剤含量)
安定化された分散物の界面活性剤および固形分は、概してASTM D−4441に従いながら、界面活性剤でなく水が蒸発するような時間と温度を使用して、少量の秤量された分散物のアリコートを蒸発して乾燥させることで重量測定によって求められる。次にこのサンプルを380℃に加熱し界面活性剤を除去して再度秤量する。界面活性剤含量は、通常はPTFE固形分を基準にして重量%で述べられる。
【0060】
(樹脂特性)
PTFE微粉末樹脂の準比重(SSG)は、ASTM D−4895の方法によって測定される。界面活性剤が存在する場合、それはASTM D−4895によってSSGを求めるのに先だって、ASTM−D−4441の抽出手順によって除去できる。
【0061】
溶融クリープ粘度(MCV)は、米国特許公報(特許文献7)で開示される引張クリープ法の変法によって、室温における成形、200kg/cm2(19.6MPa)の成形圧を使用し、成形圧を2分間保持して、MVと共に変動する荷重(サンプル小片からぶら下がる総重量)を使用して測定に適したクリープ速度を得て、計算で使用するための粘性反応(クリープ)データを選択する前に、弾性反応の完結のために負荷適用後少なくとも30分間待って、380℃で測定される。
【0062】
レオメーター圧力(押出し圧)は、商標「イソパー」(Isopar)(登録商標)K(エクソンモービル・ケミカル(ExxonMobil Chemical))の下に販売される18.4重量%イソパラフィン潤滑剤と、縮小率1600:1のダイを使用して、ASTM D−4895 10.8節の方法によって測定される。
【0063】
ビーディング品質は、米国特許公報(特許文献9)のようにして求められる。押出し物の品質は不連続について「F」とし、連続押出し物については0〜10、すなわち非常に劣るから優れた規則性と欠陥の不在まで、視覚的に評価する。
【0064】
(共重合体組成物)
改質PTFE樹脂のコモノマー含量は、米国特許公報(特許文献10)で開示された方法を使用してフーリエ変換赤外分光法によって求められる。PPVE改質PTFEでは、検量線から誘導される乗法係数0.97を使用して、重量%のPPVE含量に対して995cm-1での吸光度を2365cm-1でのそれに転換する。
【0065】
(熱濃縮手順)
限界亀裂厚と剪断安定性の双方を求めるために、重合したそのままの粗分散物(本発明の実施例ではおよそ45%固形分)を濃縮する。粗分散物の比重が測定される。比重と%固形分との関係から、分散物1kg中の水およびPTFE固形分の重量が計算される。1.0mLの10重量%クエン酸水溶液を1kgの粗分散物に添加する。分散物を穏やかに撹拌してクエン酸を混合する。次に5mLの濃縮水酸化アンモニウム(28%)を添加し、続いて撹拌する。次に非イオン性界面活性剤を添加する。本発明の実施例で使用される非イオン性界面活性剤は、特に断りのない限りダウ・ケミカル(Dow Chemical)によって提供される「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100である。この界面活性剤は、オクチルフェノールエトキシレートであるとされる。未希釈界面活性剤は室温で液体であり、240cpsの粘度を有する。使用される量は、1kgのサンプル中に存在する水の重量を基準にして6.0%または8.0%である。分散物をおよそ40℃に加熱し、次に撹拌して界面活性剤を分散する。分散物をアルミ箔片で覆って80℃に加熱する。分散物を通常は1時間、濃縮が完了するまで80℃に保つ。分散物を室温に冷却し、上部の澄んだ上清相を水流吸引器で除去する。濃縮された下方相を撹拌し、上述の方法によって%固形分および%界面活性剤を求める。次に%固形分および%界面活性剤をPTFE固形分重量を基準にして、通常は60%固形分および6.0%または8.0%界面活性剤の所望のレベルに調節する。
【0066】
(臨界亀裂試験手順(CCT))
実施例で使用されるCCT試験手順は、PTFE分散物をガラス基材上にコーティングして得られる最大フィルム厚を試験する手順である。分散物はどちらもフロリダ州ポンパノビーチのポール・ガードナー・アンド・カンパニー(Paul Gardner and Company(Pompano Beach、Florida))から入手できるマイアーロッドおよび固定パス塗布器を使用して、プレートに塗布される。
【0067】
ガラスプレート(8インチ×12インチ)は個別に識別され、試験で再使用される。異常な結果のパターンが特定のプレートから検出された場合、それを異例として記録する。新しいプレートは標準分散物である本願特許出願人からの「テフロン(登録商標)」(Teflon)T−30の使用により、#10マイアーロッドを使用し、下記の手順を完了してコンディショニングする。プレートを使用した後、再使用のためにそれをまっすぐな刃のレーザーで掻取り、水ですすいで、拭って乾燥した。
【0068】
最終CCTを求めるために、CCT範囲の近似を使用する。近似は予備的知識に基づいても、あるいは、1、2、3、および4ミルの固定パス塗布器の使用によって予備的に求めても良い。
【0069】
以下の表は、標準として60重量%固形分の安定化された分散物を使用して、プレートをマイアーロッドおよび固定パス塗布器(どちらもポールガードナー・アンド・カンパニー(Paul Gardner and Company)から購入された)によってコーティングすることで得られる平均完成フィルム重量を示す。
【0070】
【表1】
【0071】
分散物フィルムについて既知のまたは求められるおよその範囲から、適切なマイアーロッドおよび固定パス塗布器を使用して、濾過した分散物(5μmシリンジフィルターまたはその他の同様のサイズのフィルターを使用)を識別されたガラスプレートに塗布する。最上部からおよそ2〜3インチをプレート最上部を横切って2回の通過で水平方向に分散物を塗布し、およそ1.5〜2秒/プレートの可能な限り一定の速度で、マイアーロッドまたは固定パス塗布器のどちらかで引き下ろす。プレートを4分間100℃で乾燥して水を除去し、9分間380℃で焼き付けして焼結する。プレートをオーブンから取り出して、室温になるまで放置する。冷却後、各プレートをより薄いものからより厚いものの順に光にかざし5秒間検査して、亀裂の存在を判定する。亀裂がある1枚目のフィルムを識別する。亀裂があるフィルムは、小さなほお髭に似ている。まっすぐな刃のレーザーとテンプレートを使用して、亀裂がない最後のフィルム、そして亀裂がある最初のフィルムのそれぞれに2個の1平方インチの標本を刻みつけて、4個の試験標本を作る。ピンセットを使用して、標本を化学天秤に移して秤量する。4個の試験標本の重量を平均し、係数0.737を掛けて最終CCTをμmで得る。
【0072】
厚さについて解くことによる、係数0.737μm/gの導出を下に示す。
容積=L×W×T
T=CCT
V=測定されたフィルムのmg数/フィルムの比重
想定比重=2.16g/mL=2.16×10-9mg/立方μm
L=2.54×104μm
W=2.54×104μm
【0073】
(剪断安定性)
濃縮分散物の剪断安定性は、ゲル時間試験によって求められる。分散物を上述のように濃縮し、200mlの分散物をワーリング(Waring)商業防爆ブレンダー(707SB型、1クォート容量、2段速、空気所要量−10scfm@10psi、コネチカット州ニュー・ハートフォードのワーリング(Waring(NewHartford、Connecticut))から入手できる)の中に入れて最高速度で分散物がゲル化するまで撹拌する。ゲル時間を秒で記録する。分散物がゲル化しない場合は試験を30分後に終わらせる。ゲル時間試験の間にブレンダーを分解して、完全に清潔にする。
【0074】
(粒子形態および分布)
分散物画像は、700ボルト加速電圧で日立S−4700電界放出走査型電子顕微鏡によって得られる。サンプルを分散物の1000倍水性希釈によって調製する。希釈された分散物の1滴を研磨シリコン・ウエハー片にのせ、水を蒸発させて、次にVCRグループIBS/TM2005イオン・ビーム・スパッター装置を使用して、15分間かけて緩慢に2nmのイリジウムで被覆する。画像を視覚的に検査して、粒子を手集計する。集計された粒子は、高さが長軸で直径が短軸であるシリンダーとして形に表される。粒子寸法をmm単位の物差しで測定し、SEM画像で示される縮尺を使用してnmに変換する。
【0075】
(MIT屈曲寿命)
試験法は、MIT試験器による紙の耐折強さのための標準試験法ASTM D−2176の変法である。試験は、分散被覆されたガラス繊維の屈曲寿命を求めるために適合された。試験からは、反復する屈曲、折りたたみ、および折れ目に耐える布帛の能力が示される。
【0076】
分散物をガラス糸の平織り基布のロール上に被覆する。縦糸−EC3 408テックス(34×4×3)、8.1端/cm。横糸−EC3 408テックス(34×4×3)、7.5端/cm。布帛は約650g/m3の重量および約0.027インチ(0.68mm)の厚さを有する。(EC3の呼称において、Eは電気等級のガラスを示し、C3はフィラメント径3μmを有する連続フィラメント糸を示す。)基布は、サウジ・アラビアのジュバイル・インダストリアル・シティにあるファイバーテック・カンパニー(Fibertech Company(Jubail Industrial City、Saudi Arabia))からC1028粗布帛として入手できる。布帛はニューハンプシャー州メリマックにあるセント・ゴバイン(Saint Gobain(Merrimack、NH))からも入手できる。基布を塗布量1500g/m2に浸漬被覆する。被覆された布帛を温度200°F(93℃)で乾燥し、次に温度750°F(399℃)で焼き付けて焼結する。
【0077】
ASTM D−2176で述べられる標準MIT折りたたみ耐久性試験器を使用して、ここで述べる修正を加えて、被覆されたガラス繊維(1/2インチ×5インチ、1.27cm×12.5cm)のサンプルを試験する。標準MIT屈曲試験器、折りたたみ耐久性試験装置は、ペンシルベニア州ウィロウ・グローブのティニアス・オルセン・テスティング・マシン(Tinius Olsen,Testing Machine Co.(Willow Grove、PA))から入手できる。試験装置は8号バネと共に提供され、バネに5ポンドの負荷がかけられる。
【0078】
布帛の縦方向(流れ方向)および布帛の横方向(幅方向)の双方で試験を実施する。9回の試験結果を平均する。試験結果は、布帛のサンプル片を破損するのに必要な二つ折りの数を示す。
【0079】
(剥離強度)
熱と圧力によって共に融合させた、「テフロン(登録商標)」(Teflon)FEPフィルムの中間層を有する、分散被覆されたガラス繊維の2つの基材間で、流れ方向および幅方向の双方における結合強度を測定する。結合したラミネートが冷却してから、ASTM−D4851(布帛に対するコーティングの付着試験)で述べられるように、50±3mm/分(2.0±0.1インチ/分)で操作される引張り試験機定速伸張インストロン(Instron)4532型(マサチューセッツ州カントンのインストロンコーポレーション(Instron Corporation(Canton、MA))を使用して180°剥離で引きはがす。試験結果を0.2N/cm(0.1ポンド/インチ)の幅として報告する。記録された最初の1インチの結合サンプル分離は無視する。剥離強度は、次の3インチのサンプル分離における5つの最高および5つの最低ピークの平均である。
【実施例】
【0080】
特に断りのない限り、溶液濃度は溶質と溶媒水とを合わせた重量を基準とした重量%で述べられる。
【0081】
(比較例A)
この比較例では、少量の棒状粒子を有する分散物形態のコア−シェルPTFE樹脂を製造するためのTFEの重合を例証する。水平撹拌機および240重量部の水容量を有するポリケトルに、123.5部の脱塩水およびエクソン(Exxon)によって提供される5.82部のパラフィンワックスを装入する。ポリケトルの内容物を65℃に加熱し、ポリケトルを排気してTFEでパージする。排気されたポリケトルに、溶液1部あたり0.0616部のアンモニウムペルフルオロオクタノエート、および0.00006部の「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100を含有する3.24部の溶液を装入する。ポリケトルの内容物を50rpmで撹拌する。温度を90℃に上昇させる。次に圧力が2.72MPaになるまでTFEを添加する。次に水1部あたり0.07部の過酸化ジスクシニルと0.00015部の過硫酸アンモニウム(APS)との1.29部の新鮮な重合開始剤溶液を0.129部/分の速度で添加する。圧力が0.1MPaに低下したら、バッチは開始したものと見なされる。圧力を2.72MPaに保つのに十分な速度でTFEを添加する。開始時間から8.81部のTFEが反応したら、6.47部の2.7重量%C−8溶液を324部/分の速度で添加する。TFEを2.75MPaの圧力を保つのに十分な速度で添加する。最初のTFEでの加圧に続いて88.1部のTFEを添加した後、溶液1部あたり0.0036部のAPSと0.0048部のメタノールの追加的な3.24部の溶液を0.647部/分の速度で添加する。開始から第2の重合開始剤添加までの重合時間は、60分である。96.9部のTFEを添加した後、TFEの供給を停止して、ポリケトル圧力を1.31MPaに低下させる。その圧力に達したら、撹拌機を停止してバッチを脱気する。開始から撹拌停止までの測定される反応の長さは、71分間である。内容物をポリケトルから排出して、上澄みワックスを除去する。粗分散物の固形分は45.9重量%であり、RDPSは230nmである。粗分散物のSEM画像である図1は、個々の粗分散物粒子の粒子形状がほぼ等分に球状またはいくらか長円形または円柱状であることを示す。シリンダーして形に表される200個を超える粒子の長短寸法の手による測定からは、271nmの平均長さおよび186nmの直径が得られる。長さが直径の5倍である粒子(棒状粒子)の数割合は2%であり、その平均長さは460nmで直径は50nmである。円柱状幾何学的配置に基づいて、棒状粒子の量は全部の21%である。激しい撹拌条件下で一部の分散物を凝固させる。凝固した分散物(微粉末)を液体から分離して、150℃で3日間乾燥する。PTFE微粉末樹脂は、2.215のSSGおよび7.9×109Pa・sの溶融クリープ粘度を有する。「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100を使用して、一部の分散物を熱的に濃縮し、60重量%の固形分を得る。「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100をさらに添加して「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100の濃度を6重量%にする。この分散物の限界亀裂厚(CCT)は17.8μmであり、ゲル時間は780秒である。
【0082】
(比較例B)
この比較例は、PPVEをバッチに添加して粒子全体にわたる樹脂の変性を提供することにより、比較例Aのものよりも少ない棒状粒子とより球状の形状の粒子であるが、ほぼ同一サイズの粒子を含有する樹脂を製造することを例証する。ゲル時間は顕コモノマーの添加と共に著に増大するが、CCTは大きく低下する。「トリトン」(Triton)(登録商標)X−100を装入しないかわりに0.49部のPPVEを装入すること以外は、比較例Aと同一のポリケトル、および本質的に同一量の成分を最初に装入する。引き続く工程は、第1の重合開始剤成分の量がわずかに減らされる以外は同一である。水1部あたりDSPの量は0.05部に減らされて、APSは0.0001部に減らされる。17.6部が反応した後、撹拌機を停止してポリケトルの圧力を脱気し、0.17MPaの圧力にする。撹拌機を再始動し、ポリケトルをTFEで2.86MPaに再加圧する。88.1部のTFEが反応したら、第2の重合開始剤溶液を添加する。第2の重合開始剤成分の濃度を増大させる。溶液1部あたりのAPSの量を0.005部に、そしてメタノールの量を0.006部に増大させる。96.9部のTFEが反応してTFEの添加を停止したら、撹拌が止まる前に圧力を0.79MPaに低下させる。開始から第2の重合開始剤添加までの時間は120分であり、撹拌が止まるまでの時間は130分であるが、脱気と再加圧工程にかかる時間は25分である。粗分散物の固形分は46.8重量%であり、LLSによるRDPSは219nmである。図2は、粗分散物粒子の粒子形状が略球状であることを示すSEM画像である。80個を超える粒子の手による測定からの粒子径測定は、平均粒子径が196nmであることと、長さが直径の5倍を超える粒子がないことを示す。得られるPTFE樹脂は、2.2011のSSGおよび8.6×109Pa・sの溶融クリープ粘度を有し、0.066重量%のPPVEを含有する。6重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)の濃縮分散物は、5.2μmのCCTと2100秒を超えるゲル時間を有する。
【0083】
(比較例C)
この比較例は、比較例Bのものよりも少ない棒状粒子と、より大きなサイズの球状粒子をもたらす、比較例Bよりも多くの修正を加えたPTFE樹脂の形成を示す。粒子が大きくなるとCCTはいくらか増大する。装入するPPVEの量が0.98部に増やされ、アンモニウムペルフルオロオクタノエート量が0.1部に減らされる以外は、本質的に比較例Bと同一量の成分が使用される。粗分散物の固形分は44.8であり、RDPSは280nmである。SEM画像(図示せず)からは、粒子形状が主に球状であることが示される。140個の粒子の手による測定からは、300nmの平均長さおよび251nmの平均径が得られる。長さが直径の5倍を超える粒子は見られない。得られるPTFE樹脂は、2.219のSSGと1.7×109Pa・sの溶融クリープ粘度を有し、0.106重量%のPPVEを含有する。6重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)の濃縮分散物は、9.5μmのCCTと2100秒を超えるゲル時間を有する。
【0084】
(実施例1)
この実施例では、PTFEの低分子量シェルと共にPTFEの高分子量コアを有する、本発明のフルオロポリマー粒子が製造されるTFEの重合を例証する。棒状粒子が存在することで、CCTの高い分散物が生じる。「トリトン」(Triton)(登録商標)を装入しないこと以外は、比較例Aと同一のポリケトルおよび手順、そして本質的に同一量の成分を最初に装入する。第1の重合開始剤成分の量は減らされる。水1部あたりのDSP濃度は0.01部に減らされて、APS濃度は0.00005部に減らされる。第2の重合開始剤成分の量は増やされる。水1部あたりのAPS濃度は0.005部に増やされて、メタノール濃度は0.060部に増やされる。TFEの添加を停止したら、撹拌が止まる前に圧力を0.79MPaに低下させる。開始から第2の重合開始剤添加までの時間は68分間であり、撹拌が止まるまでの時間は87分間である。粗分散物の固形分は45.8重量%であり、RDPSは263nmである。粗分散物粒子の典型的な粒子形状は、両端が丸い円柱状であると称することができる。少数の粒子のみが球状である。あるいは見かけが球状になるように粒子が直立している可能性もある。粗分散物から得られるサンプルのSEM画像である、図3に示される手集計される230個の粒子は、図4に示されるような長短軸の分布を示す。いくつかの粒子は100nm未満の短軸を有するが、長軸が5〜20倍長く、棒状と称することができる。軸の比率が5を超えるこれらの粒子は、集計される粒子数の10%を構成する。集計される粒子が、高さが長軸で直径が短軸であるシリンダーとして形に表される場合、これら粒子の重量%は2.8%である。手による測定で、棒状粒子は長さ900nmおよび直径68nmの平均寸法を有する。全粒子の平均長さは413nmであり、平均径は183nmである。樹脂粒子のコアの平均溶融クリープ粘度は、2.13×1010Pa・sであり、樹脂粒子のシェルの平均溶融クリープ粘度は9.3×109Pa・sである。コアは粒子の88.3重量%、シェルは11.7重量%を構成する。得られるPTFE樹脂は、2.1917のSSG、および19.5×109Pa・sの溶融クリープ粘度を有する。6重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)の濃縮分散物は、29.1μmのCCTと、991秒のゲル時間を有する。8重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)では、CCTは42.5μmに改善される。図4は230個の集計された粒子サンプルに基づく、分散物中の全粒子の長短軸の頻度と分布を示す典型的なグラフである。x軸の1単位の寸法は31.3nmに等しい。三角形によって示されるAと表示される分布は、粒子の短軸の測定に基づく粒子の分布である。四角形によって示されるBと表示される分布は、粒子の長短軸の測定に基づく粒子の分布である。
【0085】
(実施例2)
初めに装入されるアンモニウムペルフルオロオクタノエートの濃度を水1部あたり0.1部に増やし、送り込むアンモニウムペルフルオロオクタノエート溶液の濃度を1重量%に減らす以外は、実施例1と同一の手順および本質的に同一量の成分を使用する。粗分散物の固形分は45.5%であり、RDPSは268nmである。SEM画像からの328個の粒子の手による測定は、平均長さ325および直径195の錠剤および棒状粒子を示す。長さが直径の5倍を超える粒子は、平均長さ770nmおよび直径78nmを有する。円柱状幾何学的配置を想定して棒状粒子の割合は4.9%であり、重量では1.9%を構成する。得られるPTFE樹脂は、2.2217のSSGを有する。乾燥樹脂は易流動性の粉末である。樹脂は縮小率1600:1でペースト押出しされ、連続押出し物および29.4MPaの押出し圧力を与える。ビーディングの品質は、視覚的に2と評価される。6重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)を含有する濃縮分散物は、23.9μmのCCTと1800秒を超えるゲル時間を有する。8重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)では、CCTは42.3μmに改善される。
【0086】
(実施例3)
初めに装入されるアンモニウムペルフルオロオクタノエートの濃度を水1部あたり0.08部に減らし、送り込まれるアンモニウムペルフルオロオクタノエートの濃度を2重量%に増やす以外は、実施例2と同一の手順および本質的に同一量の成分を使用する。粗分散物の固形分は45.3%であり、RDPSは283nmである。得られるPTFE樹脂は、2.209のSSGを有する。6重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)含有する濃縮分散物は、22.9μmのCCTと、1800秒を超えるゲル時間を有する。8重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)では、CCTは34.5μmに改善される。
【0087】
(実施例4)
この実施例は、改質PTFEの低分子量シェルと共にPTFEの高分子量コアを有する、本発明のフルオロポリマー粒子を製造するためのTFEの重合を例証する。高剪断安定性と良好なCCTを有する分散物が製造される。同時に第2の重合開始剤に加えて、0.097部/分の速度で0.097部のPPVEを添加すること以外は、実施例1と同一の手順および本質的に同一量の成分が使用される。粗分散物の固形分は45.5重量%であり、RDPSは260nmである。図5のSEM画像の92個の粒子の手集計からは、円柱状幾何学的配置を使用して、5.4%が棒状粒子であり、サンプル重量の14.6重量%を構成することが分かる。棒状粒子の平均長さは1242nmであり、直径は125nmである。全粒子の平均長さは308nmであり、直径は177nmである。得られるPTFE樹脂は、2.1889のSSG、14.0×109Pa・sの溶融クリープ粘度、および0.025重量%PPVEのPPVE含量を有する。6重量%の「トリトン」(Triton)(登録商標)を含有する濃縮分散物は、of21.6μmのCCTと1380秒のゲル時間を有する。8重量%「トリトン」(Triton)(登録商標)では、CCTは21μmである。
【0088】
(実施例5)
この実施例は、PTFEの低分子量シェルと共にPTFEの高分子量コアを有し、分枝一級アルコール界面活性剤から製造されるアルコールエトキシレートの好ましい界面活性剤中で濃縮されたフルオロポリマー粒子を例証する。コンデア・ビスタ・コーポレーション(Condea Vista Corporation)から入手できるNovel II TDA 9.4を使用して粗分散物が熱的に濃縮されること以外は、実施例1手順に従って分散物を調製する。未希釈界面活性剤は室温で液体であり、100cpsの粘度を有する。PTFE固形分を基準にして固形分を60%、界面活性剤を6%に調節した後、ゲル時間は1597秒と測定される。
【0089】
(実施例6)
この実施例は、建築的用途におけるコーティングおよびラミネート構造のために使用した際の本発明の分散物の性能特性を例証する。実施例は、本発明の分散物が市販されるPTFE分散物と比較すると、高分子量PTFE分散物に関連した卓越した性能特性を有することを例証する。
【0090】
実施例1で指定される2倍の量の過酸化ジスクシニル(DSP)を使用する以外は、実施例1で述べられる手順に従ってコア/シェル分散物を調製する。PTFE固形分を基準にして、60%のPTFE固形分および6%の「トリトン」(Triton)X−100(ダウ・ケミカル(Dow Chemical))を含有する、本願特許出願人から入手できる、市販のPTFE樹脂分散物である「テフロン(登録商標)」(Teflon)30を使用して第2の分散物を調製する。
【0091】
MIT屈曲寿命−上述のMIT屈曲寿命試験のために、各分散物を使用してガラス布を被覆する。結果を表2に報告する。
【0092】
【表2】
【0093】
剥離強度試験−「テフロン(登録商標)」(Teflon)FEPフィルム(8 1/4×7 1/4±1/8インチ、0.005インチ厚さ)(21cm×18.4cm±0.32cm、0.013cm厚さ)を使用して、MIT屈曲寿命試験のために調製された、被覆されたそれぞれ縦方向(流れ方向)に平行に8インチ(20.3cm)寸法の布帛の2つの長方形片(7×8インチs±1/8インチ)(17.8cm×20.3cm±0.32cm)を表と裏で共に融合させる。「テフロン(登録商標)」(Teflon)FEPは、本願特許出願人から入手できる。2枚の布帛を360℃で5分間、245psi(1.69MPa)で共に押しつける。結合したラミネートが冷却したら、上述のように伸張試験機の定速を使用して、180°剥離で引きはがす。表3に報告する結果は5つのラミネートサンプルの平均である。
【0094】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】わずかな棒状粒子を含有するPTFE樹脂分散物を示す、拡大率25,000倍の比較例Aの分散物のSEM画像である。1.20μmの目盛り線に留意されたい。
【図2】わずかな棒状粒子および比較例Aのものよりもさらに球状である粒子を含有する改質PTFE樹脂分散物を示す、拡大率20,000倍の比較例Bの分散物のSEM画像である。1.50μmの目盛り線に留意されたい。
【図3】PTFEの高分子量コアとPTFEの低分子量シェルとを有する本発明の分散物を示す、拡大率20,000倍の実施例1の分散物のSEM画像である。1.50μmの目盛り線に留意されたい。
【図4】実施例1の粒子の長軸および短軸の頻度と分布を示すグラフである。
【図5】PTFEの高分子量コアと改質PTFEの低分子量シェルを有する本発明の分散物を示す、拡大率10,000倍の実施例4の分散物のSEM画像である。3.00μmの目盛り線に留意されたい。
【図6】本発明の工程中に形成するポリマーの平均溶融クリープ粘度(MCV)および瞬間溶融クリープ粘度双方の1/3.4乗をバッチ完了百分率に対して示すグラフである。
Claims (48)
- 水性媒質中の約2.225未満のSSGを有する非溶融加工性フルオロポリマー粒子を含む分散物であって、前記フルオロポリマー粒子が、高分子量ポリテトラフルオロエチレンのコアと、より低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンのシェルとを含み、前記フルオロポリマー粒子の少なくとも約1.5重量%が、約5よりも大きい長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子を含むことを特徴とする分散物。
- 前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約1.2×1010Pa・sを超えることを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約1.3×1010Pa・sを超えることを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約1.5×1010Pa・sを超えることを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約9×109Pa・sを超え、前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が、前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.1×1010Pa・s低いことを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が、前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.2×1010Pa・s低いことを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が、約9×109Pa・s〜約1.3×1010Pa・sであることを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記シェルが前記フルオロポリマー粒子の約5〜約30重量%を構成することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記フルオロポリマー粒子の少なくとも50%が略円柱状であり、約1.5を超える長さ対直径比を有することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記分散物が、約60重量%のフルオロポリマーおよび約6重量%の界面活性剤濃度で、約700秒を超えるゲル時間を有するように、シェル中のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの分子量が十分低いことを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記フルオロポリマーが微小繊維形成性であることを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記シェルがポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記フルオロポリマー粒子の約1.5〜約25重量%が、5を超える長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記フルオロポリマー粒子の少なくとも約1.5〜約20重量%が、約5を超える長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記フルオロポリマー粒子が、約1.4×1010Pa・sを超える溶融クリープ粘度を有することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記棒状分散物粒子が約150nm未満の数平均直径を有することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 前記フルオロポリマー粒子が、約220〜約500nmの数平均長さおよび約150〜約300nmの数平均直径を有することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 縦方向に10,000サイクルを超える、被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 横方向に10,000サイクルを超える、被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 縦方向に10,000サイクルを超える、被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有し、横方向に10,000サイクルを超える、被覆されたガラス繊維のためのMIT屈曲寿命を有することを特徴とする請求項1に記載の分散物。
- 請求項1に記載の水性分散物を凝固させ乾燥させることによって得られることを特徴とする非溶融加工性フルオロポリマー粉末。
- 界面活性剤を含有する水性媒質中の約2.225未満のSSGを有する非溶融加工性フルオロポリマー粒子の濃縮分散物を含むコーティング組成物であって、前記分散物が約30〜約70重量%のフルオロポリマーを含有し、前記フルオロポリマー粒子が、高分子量ポリテトラフルオロエチレンのコアと、より低い分子量のポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンのシェルとを含み、前記フルオロポリマー粒子の少なくとも約1.5重量%が、約5を超える長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子からなることを特徴とするコーティング組成物。
- 前記濃縮分散物が約45〜約65重量%のフルオロポリマーを含有することを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 約60重量%のフルオロポリマーおよび約8重量%の界面活性剤濃度で、約24μmを超える限界亀裂厚を有することを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 60重量%のフルオロポリマーおよび6重量%の界面活性剤濃度で、約20μmを超える限界亀裂厚を有することを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 約60重量%のフルオロポリマーおよび約6重量%の界面活性剤濃度で、約700秒を超えるゲル時間を有することを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約1.2×1010Pa・sを超えることを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約1.3×1010Pa・sを超えることを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約1.5×1010Pa・sを超えることを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が約9×109Pa・sを超え、前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも低いことを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が、前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.1×1010Pa・s低いことを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が、前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.2×1010Pa・s低いことを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 前記シェルのポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度が、約9×109Pa・s〜約1.3×1010Pa・sであることを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 焼き付け層の形態であることを特徴とする請求項23に記載のコーティング組成物。
- 請求項35に記載の組成物で被覆されたことを特徴とする基材。
- 基材が金属であることを特徴とする請求項36に記載の基材。
- 基材がガラス布であることを特徴とする請求項36に記載の基材。
- 請求項1に記載の分散物からキャストされることを特徴とする自立フィルム。
- 分散剤存在下で水性媒質中においてテトラフルオロエチレンを重合して、2.225未満のSSGを有するフルオロポリマーを製造する工程を含む、非溶融加工性フルオロポリマー分散物を製造するためのバッチ方法であって、前記重合が、その間に第1の量のラジカル重合開始剤が添加される第1段階と、その間に第2の量のラジカル重合開始剤およびテロゲン剤が添加される第2段階とで実施され、前記第1の量の重合開始剤が、約1.2×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンを生じ、前記第2の量の重合開始剤が、前記第1の量の少なくとも約10倍であって、全テトラフルオロエチレンの約95%が重合される前に添加され、前記第2の量の重合開始剤が、ポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンを生じ、前記第1段階中の前記重合が、前記フルオロポリマー粒子の少なくとも約1.5重量%が、約5を超える長さ対直径比を有する実質的に棒状の粒子を含むように実施されることを特徴とするバッチ方法。
- 前記第1の量の重合開始剤が、約1.3×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンを生じることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第1の量の重合開始剤が、約1.5×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンを生じることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第1の量の重合開始剤が、全テトラフルオロエチレンの約30%が重合する前に、約1.0×1010Pa・sを超える平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンを生じることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第2の量の重合開始剤が、約9×109Pa・sを超え、前記コアのポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも低い、平均溶融クリープ粘度を有するポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンを生じることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第2の量の重合開始剤が、前記第1段階中に生じるポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.1×1010Pa・s低い平均溶融クリープ粘度を有する、ポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンを生じることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第2の量の重合開始剤が、前記第1段階中に生じるポリテトラフルオロエチレンの平均溶融クリープ粘度よりも少なくとも0.2×1010Pa・s低い平均溶融クリープ粘度を有する、ポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンを生じることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第2の量の重合開始剤が、約9×109Pa・s〜約1.3×1010Pa・sの平均溶融クリープ粘度を有する、ポリテトラフルオロエチレンまたは改質ポリテトラフルオロエチレンを生じることを特徴とする請求項40に記載の方法。
- 前記第2の量の重合開始剤および前記テロゲン剤が、全テトラフルオロエチレンの少なくとも約70%が重合したときに添加されることを特徴とする請求項40に記載の方法。
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