JP2004523435A - 柔軟なパッケージを連続的に成形、密封、充填をするためのシステムと方法 - Google Patents

Abstract

滅菌した飲料の柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し（８）、充填する（１１）システムと方法を開示している。その中で、高い処理速度と効率を達成するためにパッケージの停止又は位置決めをしないで、成形、密封及び充填を行う。ウエッブ供給（６）装置がシート材料をシステムに供給し、成形装置内で一連の隣接し合った成形されたパッケージに連続的に成形される。パッケージは折り技術により成形され、上部と下部にガセットを作る。そして側部の継ぎ目（８）を密封し、液体を充填するために上部は開口状態にする。成形したパッケージのウエッブ全体が充填装置（１１）を通過し、ウエッブ形状のままパッケージに連続的に充填する。そして、パッケージの充填用上部開口部を連続プロセスで密封する（１８）。それにより、無菌状態又は超清浄の環境内での加工が完了する。無菌環境外だが清浄な環境でのパッケージの後処理を行える。そのような後処理には、飲むためのストロー（２０）のパッケージへの取付け、パッケージを個々のパッケージに分離（２２）、個々のパッケージをケース又はマルチ・パックに入れる二次パッケージ（３０）が含まれる。
【選択図】図２

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明はコンベア・システムの出口でパッケージの高い処理能力を達成するために柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し、物質を充填するための方法とシステムに関する。より特定すれば、本発明は、無菌又は超清浄の環境で柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し、かつ、高温滅菌又は無菌の飲料を充填するためのシステムと方法、及び、ケース・パッカー(case packer)又は他の二次的パッケージ成形装置に送るために無菌環境から清浄環境内に出たパッケージの後処理に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、柔軟なパッケージ及びとりわけ無菌のパッケージを成形し、密封し、充填することは種々の技術と装置により行われている。しかし、充填し、成形すべきパッケージの性質により、又、無菌環境を必要とすることにより、従来のシステムは組立てライン内で希望の効率を達成するのに十分な高い処理能力を有していない。
【０００３】
好ましくは、組立てラインの効率で８０から８５％を達成することが望ましいが、従来、そのような効率を達成できなかった。従って、当該分野には、従来の技術及びシステムと比較して高速度で柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し、充填するためのシステムと方法に対するニーズがある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【０００４】
従って、本発明の主要な側面は、高い効率と処理速度で柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し、充填するための方法とシステムを提供することである。
【０００５】
本発明の別の側面は、ロール状在庫品から供給された柔軟材料の連続したウエッブ(web)から柔軟なパッケージを連続的に成形し、その中で、その成形されたパッケージが下部と上部にガセット(gusset)を有するシステムを提供することである。
【０００６】
本発明の別の側面では、コンベア・システムの種々の作業ステーションを通じてパッケージを停止又は位置決めすること無く、連続動作で材料の連続したウエッブを連続的に成形し、かつ、液体を充填する。
【０００７】
本発明のこれら及び他の側面は、以下のステップから成り、柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し、かつ、物質を充填する方法を提供することにより達成される：
ａ）プラスチック・シート材料の連続したウエッブをパッケージ成形装置に供給すること、
ｂ）その成形装置から一連の隣接し合った成形されたパッケージを含んでいる連続したパッケージのウエッブを産出すること、その成形されたパッケージは閉じた底部、開いた２側部、充填用開口部を形成する開いた上部を有すること、
ｃ）そのパッケージのウエッブを側部接合装置に連続的に通過させる間に開いている側部を密封すること、
ｄ）そのパッケージのウエッブを充填装置に連続的に通過させる間に上記の開いている上部を通して液体をパッケージに充填すること、
ｅ）そのパッケージのウエッブを上部密封装置に連続的に通過させる間に各パッケージの開いている上部を密封すること、
ｆ）それぞれの充填して密封したパッケージをそのウエッブから分離して、それから個々のパッケージを形成すること、
本発明の方法で、その充填すべきパッケージを滅菌すべき場合、前述のステップａ）及びｂ）の間でそのウエッブを滅菌するステップを行える。
【０００８】
本発明の方法で、好ましくは、上記のステップａ）からｅ）は無菌又は超清浄の環境内で行われる。しかし、それぞれの充填して密封したパッケージをウエッブから分離して、それから個々のパッケージを形成すること、ウエッブ上の各パッケージに飲むためのストローを取付けること、及び、二次パッケージを形成することは、無菌ないし滅菌よりはむしろ単なる清浄な環境内で行われる。
【０００９】
さらに、本発明は、本発明の方法に関して上記で列挙したステップを実行するために組合わせた種々の手段及び装置を含むシステムに関する。
【００１０】
本発明内での他の変形には、パッケージの充填用開口部に注ぎ口を取付けるためのステップ、パッケージにミルク製品のような酸度の低い飲料又は食品、柑橘類ジュースのような酸度の高い飲料、柑橘類パルプ又は果実粒子を含む粒状物質を充填すること、及び、ウエッブ材料に箔−プラスチックとプラスチック−プラスチックの積層材を用いることを含めて良い。
【００１１】
本発明の別の適用範囲は以後に示す詳細説明から明らかになるだろう。しかしながら、その詳細説明と特定の例は、本発明の好ましい実施例を示しているけれども、本発明の精神及び範囲内の種々の変更及び修正がこの詳細説明から当該分野の技術者には明らかになるので、例示用として示しているに過ぎない。
【００１２】
本発明の別の適用範囲は以後に示す詳細説明から明らかになるであろう。しかしながら、本発明の好ましい実施例を示しているけれども、本発明の精神と範囲の中で種々の変更及び修正を行えることはこの詳細説明から当該分野の技術者には明らかなので、その詳細説明と特定例は例示用として示されているのに過ぎない。
【００１３】
本発明は以下に示す詳細説明及び添付図から完全に理解されるであろう。それらは例示用としてのみ示されていて、それゆえ、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【００１４】
図１を参照すると、無菌又は超清浄な環境内で柔軟なパッケージを充填し、密封する全システムとその後のパッケージの後処理と二次パッケージングのための清浄な環境を示している。
【００１５】
滅菌したジュース又は他の飲料の供給源１０が設けられていて、無菌エンクロージャー(enclosure)１２内に配置された低温充填用ロータリー充填装置１４に液体を供給している。連続した無菌ウエッブ供給式袋成形装置１６がウエッブ内で隣接し合った位置にパッケージを、２００ｍｌ入りパッケージで約６００パッケージ／分（ｐｐｍ）、３３０ｍｌ入りパッケージで約３００ｐｐｍの速度で成形する。袋成形装置１６には以後に説明するガセット成形機構、さらに、側部密封機構８及び上部密封機構１８が含まれる。
【００１６】
無菌又は超清浄な環境の外の清浄な環境の中でストロー取付け装置２０、製品の型抜き・コード日付記入装置２２、及び、システム出口に高速取出し・配置式ケース立上げ・包装・封止機構３０が設けられている。製品移送用コンベア機構２４が無菌ウエッブ成形装置１６の出口と二次パッケージング装置３０の間に設けられている。又、そのようなコンベア・システムには、成形され、充填されたパッケージの処理能力を均等で連続的にするために、パッケージ重量監視用検出器及び急増防護部２８が含まれている。
【００１７】
図２では、図１のシステムで用いるためのパッケージ成形・滅菌機構の詳細を開示していて、その中の類似した参照番号は各図面の類似部分を示している。ウエッブWを成形するためのシート材料はパッケージ用ロール状在庫品供給部６に供給される。そして、ウエッブＷは滅菌機構７を通過し、好ましくは過酸化水素では無く、紫外線照射及び加熱によりウエッブ材料を処理する。ウエッブＷが滅菌機構７から出て、袋の側部密封用ターレット(turret)８を通過して、図５を参照して以後に詳細に示すように袋Ｐの側部接合を形成する。ウエッブＷが、これも図３及び５により完全に示すように、アイドラーローラー(idler roller)９の周囲を通過して低温の袋充填装置１１の周辺部を通る。充填装置１１を出たウエッブＷ上にある充填済みの袋は連続超音波式上部密封機構１８を通過して、充填済みパッケージの上部の開口部を密封する。この時点で、内部に無菌の液体又は他の材料を入れたパッケージが気密に封止されているので、パッケージが無菌又は超清浄の環境から単なる清浄環境に出る。密封機構１８から出たウエッブＷはストロー取付け装置２０を通過して、各パッケージにストローが取付けられる。次ぎに、ウエッブＷは抜き型２２の穿孔機構又はカッターを通過して、密封済みパッケージを二次パッケージ部３０で処理するために個別のパッケージに分離する。二次パッケージ部３０はケース、マルチパック(multi-pacs)等を約７２０パッケージ／分の速度で成形しうる。
【００１８】
図３は図２のシステム要素の物理的形状と内部接続の一実施例を示した透視図である。図３に示すように、ロール状在庫品６はスプール(spool)上に取付けられ、ウエッブWのシート材料が滅菌部、ガセット成形部、側部密封用ターレット８及びローターリー充填用ターレット１１に送られ、通過して、コンベアとストロー取付け装置、前記の型抜き用ターレットを通過して出て行く。図３のシステム要素は本発明の精神と範囲を逸脱しないで、種々の物理的形状を使用しうる。
【００１９】
図４を参照すると、本発明に基づく柔軟なパッケージPの上部と下部のガセットを成形するためのガセット成形機構の実施例が示されている。ウエッブWは、一対のプレート１５により形成された出口スロット(slot)を有する漏斗型の通路を含む金属プラウ(plow)１３を通過する。下部ガセットＢＧがスロットから出て、パッケージＰの上部ガセットＴＣを成形するためのステーションをウエッブＷと共に通過する。その上部ガセット成形装置には上部ガセット折りプレート１６が含まれていて、ウエッブＷ内で上部ガセットＴＣを成形する。そして、その中に成形されたガセットを有するパッケージＰが図２の側部の密封部形成機構８に移送される。
【００２０】
本発明の好ましい実施例に基づくパッケージＰには、下部ガセットＢＧ、上部ガセットＴＣ、充填用開口部ＦＤ及び腰部分ＰＷが含まれ、腰部分ＰＷは消費者がパッケージをつかみ、取り扱うのを容易にしている。図５に示すように、液体はローターリー充填装置１１のノズル１１Ａにより開口部ＦＤ内に導入される。矢印Ａは開口部ＦＤにノズル１１Ａを導入していることを示し、矢印Ｂは充填完了後に開口部からノズルを取り外している状態を示している。言い換えると、そのロータリー充填装置は充填作業中にパッケージの停止ないし位置決めをしないで、上部の開口部ＦＤを通してパッケージＰへの充填を高速かつ連続的に行える。
【００２１】
パッケージＰはプラスチック、プラスチックの積層材、柔軟な箔の積層材、箔とプラスチックの組合わせ、又は、他の任意の適当な柔軟材料から成形しうる。
【００２２】
以上に示した発明では、同じものを多くの方法で変更しうることは明らかである。そのような変更は本発明の精神と範囲から逸脱しているとは見なすべきでない。又、そのような全ての変更は以下の請求項内に含めるように意図されていることは当該分野の専門家であれば明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】本発明に基づく無菌環境内で柔軟なパッケージに充填するためのシステムと方法の概略のブロック線図である。
【図２】図１の成形・充填・密封システムをさらに詳細に示す概略のブロック線図である。
【図３】図１のシステムの方法を実施するための装置に可能な一実施例を示す透視図である。
【図４】柔軟なパッケージのための上部及び下部のガセット構造形成の詳細を示した図１のシステムの柔軟なパッケージを成形する部分の透視図である。
【図５】本発明の側面に基づき、連続したウエッブ内に成形された柔軟なパッケージを充填するためのロータリー充填ターレット及びノズル・アセンブリーを示す透視図である。
【符号の説明】
【００２４】
６ ロール状在庫品供給部、ロール状在庫品
７ ウエッブ滅菌部、滅菌機構
８ 側部密封用ターレット、側部の密封部形成機構
９ 移送ホイール、アイドラーローラー
１０ ジュースの滅菌、供給源
１１ 充填装置、飲料供給源
１１Ａ ノズル
１２ 無菌エンクロージャー、無菌技術
１３ 金属プラウ
１４ 低温充填用ロータリー充填装置
１５ プレート
１６ 袋成形装置、ウエッブ成形装置、上部ガセット折りプレート
１８ 密封機構
２０ ストロー取付け装置
２２ 抜き型、型抜き・コード日付記入装置
２４ 製品移送用コンベア機構
２６ 移送／重量検査部
２８ 急増防護部
３０ 高速取出し・配置式ケース立上げ・包装・封止機構、二次包装装置
Ｗ ウエッブ
Ｐ 袋、パッケージ
ＢＧ 下部ガセット
ＴＣ 上部ガセット
ＦＤ 充填用開口部
ＰＷ 腰部分

Claims (20)

1. 柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し、物質を充填する方法で、
   ａ）プラスチック・シート材料の連続したウエッブをパッケージ成形装置に供給すること、
   ｂ）その成形装置から一連の隣接し合った成形されたパッケージを含んでいる連続したパッケージのウエッブを産出すること、その成形されたパッケージは閉じた底部、開いた２側部、充填用開口部を形成する開いた上部を有すること、
   ｃ）そのパッケージのウエッブを側部接合装置に連続的に通過させる間に開いている側部を密封すること、
   ｄ）そのパッケージのウエッブを充填装置に連続的に通過させる間に上記の開いている上部を通して液体をパッケージに充填すること、
   ｅ）そのパッケージのウエッブを上部密封装置に連続的に通過させる間に各パッケージの開いている上部を密封すること、
   ｆ）それぞれの充填して密封したパッケージをそのウエッブから分離して、それから個々のパッケージを形成すること、
   のステップから成る方法。
2. さらに、ステップａ）とｂ）の間でウエッブを滅菌するステップを含むことを特徴とする請求項１の方法。
3. さらに、ステップｅ）とｆ）の間でウエッブ上の各パッケージに飲むためのストローを取付けるステップを含むことを特徴とする請求項２の方法。
4. さらに、ステップｅ）とｆ）の間でウエッブ上の各パッケージに飲むためのストローを取付けるステップを含むことを特徴とする請求項１の方法。
5. パッケージの底部を形成する縦方向ガセットを形成するために、その成形装置が縦軸に沿って上記プラスチック・シート材料を連続的に折ることを特徴とする請求項１の方法。
6. 次に、上記成形装置が各パッケージの上部ガセット構造を連続的に成形することを特徴とする請求項５の方法。
7. 柔軟なパッケージを連続的に成形し、密封し、液体を充填するためのシステムで、
   ａ）プラスチック・シート材料の連続したウエッブをパッケージ成形装置に供給するための手段、
   ｂ）その成形装置から一連の隣接し合った成形されたパッケージを含んでいる連続したパッケージのウエッブを産出するための手段、その成形されたパッケージは閉じた底部、開いた２側部、充填用開口部を形成する開いた上部を有すること、
   ｃ）そのパッケージのウエッブを側部接合装置に連続的に通過させる間に開いている側部を密封するための手段、
   ｄ）そのパッケージのウエッブを充填装置に連続的に通過させる間に上記の開いている上部を通して液体をパッケージに充填するための手段、
   ｅ）そのパッケージのウエッブを上部密封装置に連続的に通過させる間に各パッケージの開いている上部を密封するための手段、
   ｆ）それぞれの充填して密封したパッケージをそのウエッブから分離して、それから個々のパッケージを形成するための手段、
   が含まれるシステム。
8. さらに、手段ａ）とｂ）により行われる機能の間でウエッブを滅菌するための手段を含むことを特徴とする請求項７のシステム。
9. さらに、手段ｅ）とｆ）により行われる機能の間でウエッブ上の各パッケージに飲むためのストローを取付けるための手段を含むことを特徴とする請求項８のシステム。
10. さらに、手段ｅ）とｆ）により行われる機能の間でウエッブ上の各パッケージに飲むためのストローを取付ける手段を含むことを特徴とする請求項７のシステム。
11. パッケージの底部を形成する縦方向ガセットを形成するために、その成形装置が縦軸に沿って上記プラスチック・シート材料を連続的に折ることを特徴とする請求項７のシステム。
12. 次に、上記成形装置が各パッケージの上部ガセット構造を連続的に成形することを特徴とする請求項１１のシステム。
13. さらに、手段ｂ）からｅ）の周辺で無菌環境を維持するための手段を含むことを特徴とする請求項７のシステム。
14. さらに、手段ｆ）の周辺で清浄だが、無菌ではない環境を維持するための手段を含むことを特徴とする請求項１３のシステム。
15. さらに、飲むためのストローを取り付けるための上記の手段の周辺で清浄だが、無菌でない環境を維持するための手段を含むことを特徴とする請求項９のシステム。
16. さらに、ステップｂ）からｅ）までの間で無菌環境を維持するためのステップを含むことを特徴とする請求項１の方法。
17. さらに、ステップｆ）の間、清浄だが、無菌でない環境を維持するためのステップを含むことを特徴とする請求項１６の方法。
18. 飲むためのストローを取り付けている間、清浄だが、無菌でない環境を維持するためのステップを含むことを特徴とする請求項３の方法。
19. パッケージ産出量が２００ｍｌ入りの袋に対して約６６０パッケージ／分であることを特徴とする請求項１の方法。
20. パッケージ産出量が２００ｍｌ入りの袋に対して約６６０パッケージ／分であることを特徴とする請求項７の方法。

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