JP2004522547A - 生体機械的車両座席 - Google Patents
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Abstract
車両座席は乗員の快適さを高めるための姿勢向上システムを含む。骨盤支持体に加えて、座席は、回転可能な胸郭と、胸郭のための高さ調整と、を含む。高さ調整は、異なる骨格の長さを持つ異なる女性および男性の乗員に対応するためおよそ100mmの調整範囲を有する。第2の回転軸の正確な位置合わせによって、立っている乗員の腰部湾曲をシミュレートした腰部湾曲を提供するように設計されている。その最も簡単な形態において、座席は、骨盤支持体と、胸郭領域が前方へ動くことおよび肩がもたれることを可能にする胸郭回転機構と、乗員の骨格の高さに合わせてこの回転機構の正確な位置合わせを可能にする直線アクチュエータ機構と、を含む。
Description
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
なし
本発明は、一般的に車両座席の技術に関し、さらに詳しくは車両座席の背もたれ部に関する。その最も好ましい実施の形態において、本発明の座席は骨盤支持体と、回転胸郭支持体と、回転胸郭支持体を座席の乗員のための適切な高さに位置決めする高さ調整システムとを含む。その最も好ましい実施の形態において、垂直高さシステムは100mmまでの調整範囲を提供することによってほとんどの成人に対して胸郭支持体を適切に位置決めする。
【背景技術】
【0002】
快適さを制御した種々の車両座席システムがよく知られ、現在使用されている。簡単なシステムでは前方および後方の調整機能および背もたれのリクライニングを提供している。より高度な座席システムでは、手動または動力付きのランバーサポート、垂直調整可能ヘッドレスト、座席クッション用高さおよび傾斜調節器等を付加している。現在の座席の多くは業界で「OSCAR」と名付けられているマネキン人形に合わせて、即ち、OSCARの股関節中央の周囲の動きに合わせて設計およびモデル作成が行われている。
【0003】
ミシガン州立大学の研究者らが1990年代の初めに自動車環境内における人体の実際の動きをより慎重に調べ始め、研究スポンサーであるJohnson Controls社の名をとって名付けられた新たなモデル「JOHN」を考案し、胸郭および骨盤の動きと腰部の湾曲への影響との間の関係を発展させた。
【0004】
この研究者らはこれら2つの動きの間には関連があり、胸郭領域が大きく動けば腰部領域の所望の湾曲が作られると判断した。(機械的、空気圧、手動、電動等によって)ランバーサポートに腰椎を前方に押し出させる代わりに、胸郭領域が骨盤に対して反対方向に回転して移動することを研究者らは発見した。このモデルにおいて胸郭が前方に動くと、肩が実際に後方に動く。この研究によって、スツール上で前の方に沈み込んでいるJOHNの位置からJOHNが体をまっすぐにして座る位置までの、腰部の湾曲の総計がおよそ50°のあらゆる位置で、胸郭の支持が可能な場合に座席の快適さを向上させることができるという予測が導かれた。この明細書の詳細な説明の部分で後に説明される概略図がこの基本的な研究結果のいくつかを示している。
【0005】
この座席の快適さについての理論的な説明にもかかわらず、1990年代の開発はランバーサポートおよび腰部の高さを中心とし続けられ、現在販売されている車両のいくつかは、上下に動き且つ出し入れされるランバーサポートを含んでいる。このような製品は車両座席の乗員の快適さを幾分向上させるように思われるが、快適さは実際には胸郭支持体を設けた場合にも向上することができるという研究結果を無視している。車両座席システムにおける発展のいくつかを以下に説明して、この技術の現在の状況、および大きな問題、即ち長時間座っている乗員の快適さに対する解決策を提供するために主要企業が模索している様々に異なる方向を示す。
【0006】
背景として、固定的な座席、またはバスケット、パドルおよびブラダシステムを用いるものをランバーサポートに使用することができるということはよく認識されている。後者はすべて一つの原理に基づいて変形したものである。各々は、より直立した姿勢、それ故に一層の快適さを作ることを目的として腰部領域を前弯姿勢または凹形の形状にしている。腰部パドルおよびバスケットは手動操作または動力を付けることが可能である。腰部ブラダは手動ポンプまたは電動ポンプを使用して空気が満たされることによってブラダの体積および背中への突出量を増加させる。
【0007】
乗員の快適さについてのランバーサポート理論に基づくバリエーションは数多くある。例えば、Hatsuttaらに1986年6月14日に発行された米国特許第4,564,235号では、ランバーサポートは2つの部分に分割され、座席内のカムによってこれらの位置決めを制御する。座席上の回転ホイールを用いてカムを回転させることによって上部パドルを前方または後方に移動させる。
【0008】
乗員の快適さに対する別の試みが1995年5月2日にFaustらに発行された米国特許第5,411,317号に記載されている。この座席の重要な特徴は、座席表面の上から150乃至175mmに配置された堅固な骨盤支持体と組み合わされた座席表面の上から250乃至275mmに配置された曲線の渦巻きである。この座席は固定式であり、即ち、曲線の渦巻きおよび骨盤支持体は互いに動かないようになっている。
【0009】
本発明者らの知るところでは快適さを論じている2つのさらなる固定的な座席がある。いわゆる「腸骨」座席は、骨盤領域に曲線を有し、骨盤の腸骨稜の位置に極度の曲線を有している。これらの目的は骨盤を支持し、下部腰部関節の過度な屈曲を回避することによって痛みが起こる可能性を排除することである。2番目は、ランバーサポートと、骨盤(仙骨)から(胸郭の底部に位置する)第10胸椎までに支持を提供するように設計された座席曲線と、を特徴とする新世代エルゴノミクス(人間工学的)シートと呼ばれるものである。この座席は、ベッドで横になっている場合に人体が取る位置、いわゆる人が直立した場合に現れる湾曲がほとんどない「ニュートラル」位置をシミュレーションしている。
【0010】
姿勢を向上させる他の努力が1995年9月26日にKanigowskiに発行された米国特許第5,452,868号に記載されている。この座席はガススプリングアクチュエータを用いて腰部の突出を変化させている。この座席調整は最大限の腰部突出から開始し、ボタンを押圧することによって乗員はランバーサポート内に押し返してガススプリングを圧縮し、無限に突出量を変化させることができる。
【0011】
姿勢に影響を与える柔軟な曲線を有する座席が1991年6月25日にDal Monteに発行された米国特許第5,026,116号に記載されている。柔軟な構成要素が座席フレームに垂直に延び、2つの横断する堅固な棒によって上部背もたれおよび腰部領域の構成要素を制御する。棒が互いに動いた際に曲線が変化し、即ち、腰部領域に配置された棒が前方に動いて腰部の突出を増大させた時、中央背もたれ領域の棒が後方に動いて胸郭が後方に動くことができる。
【0012】
さらなる座席操作システムが1996年9月24日に発行されたSerberの米国特許第5,558,399号に開示されている。この座席はクッション、下部背もたれ支持体および上部背もたれ持体を含み、後者2つが中央背もたれ領域で旋回可能に連結されている。クッションは中央背もたれの回転軸に対して円弧状に1対のローラ上を移動する。この座席の主な目的は安全性(即ち、ハンドルの下に投げ倒されることの防止)であるが、座席によって快適さが高められていると発明者により考えられている。
【0013】
1996年4月9日にFrustiらに発行された米国特許第5,505,520号ではミシガン州立大学のHubbardらによる研究を参照しており、上述したJOHNの動きの一部を取り入れているようである。この座席は骨盤、腰部および胸郭支持体を有しているが、これらの動きはランバーサポートの動きによってのみ制御される。他の2つはランバーサポートに接続されており、胸郭支持体は背もたれフレームの上部に回転可能に接続されている。これによって肩をもたせかけ、胸郭の後部を支持することができる。この特許には様々な人体支持体の間の垂直方向の移動については記載されていない。
【0014】
生体機械的に構成された椅子が考案され、「2D JOHN」モデルの動きを中心に構築された。これは骨盤、胸郭および腰部領域を支持することによって改善された姿勢支持体を提供するとされている。この座席はJOHNが坐骨結節を支点に回転するかのように構成されている。骨盤支持体は乗員の坐骨結節の直下で回転し、一方胸郭支持体は中央背もたれにおいて回転する。この椅子は広範囲の脊柱の湾曲および胴リクライニング角度によって乗員を支持することを目的とし、これによって乗員の身長と座席曲線との間の幾何学的な適合性を維持して、乗員に対する望ましくない圧力分布を除去する。この椅子はオフィス家具または家庭用分野における使用で知られており、自動車座席での使用では特に明らかにされていない。
【0015】
最後に、2000年7月4日にAumontらに発行された米国特許第6,082,823号では、下部背もたれフレームの上に配置され、且つその下端部がヒンジを用いて下部背もたれフレームに連結されている上部背もたれフレームを含む背もたれが記載されている。背もたれ上部の回転は可能であるが、この場合もフレームの垂直高さ調整はない。
【0016】
上述した座席構造のいくつかは乗員の快適さを向上させることができるが、本発明者はこれらすべてに対して相当の改良を行うことができると考えている。このような改良はこの分野における重要な進歩と考えられるであろう。
【発明の開示】
【0017】
本発明の主な特徴は、座っている人間の動き方により近く合わせられた座席を提供することによって従来技術の座席システムの上記欠点を克服することであり、これによって現在知られている如何なる座席でも利用することができる広範囲の着席位置を提供する。
【0018】
本発明の他の特徴は、複数の異なる着席高さに調整される座席システムを提供することである。
【0019】
本発明の異なる特徴は、姿勢の固定、即ち長時間座っていることで筋肉疲労を引き起こした結果の背中の痛みを軽減することであり、これによって骨格系における老廃物の生成を低下させ、脊椎の形状を最適にし、横隔膜に拡張する余地を与えて肺がより大きな呼吸空間および容量を有するようにする。
【0020】
本発明のさらなる特徴は、様々な異なる自動車のスタイルに合わせて容易に変形することができ、異なる目的で既に自動車座席に使用されている部品を使用する座席システムを提供することである。
【0021】
本発明の他の特徴は、例えば、5%の女性(身長4フィート11インチ)から95%の男性(6フィート4インチ)までの大多数の人々に対して上述した特徴を提供することができる能力である。
【0022】
この発明のこれらおよび他の特徴を個別に、および様々な組み合わせで達成する方法を図面を参照しながら好ましい実施の形態の以下の詳細な説明において記載する。尚、これらは一般的に、スツールの上で、JOHNが坐骨結節(または「指定の骨」)を中心に回転しながら座り込んだ姿勢から直立の姿勢に動くJOHNモデルの動きに合わせられた生体機械的座席システムにおいて達成される。この動きは側面からは、肩甲骨の底部近傍に位置する乗員の背中に形成された回転軸のように見える。本発明の生体機械的座席はこのような動きを、肩甲骨の底部を中心に回転する胸郭支持体によってまず胸郭の動きを支持することによって実行し、下部胸郭はこの下部胸郭を保持する堅固な支持体を有しているため、肩が寄りかかる。同時に骨盤を支持することによって、(JOHNモデルの)骨盤と胸郭との間の連関した動きが持続し、腰椎が2つの堅固な構造の間のリンクのように動くことができる。さらに、姿勢の変化の制御には、骨盤支持体がランバーサポートよりも効果的である。本発明の生体機械的座席では、乗員の身長に応じて望ましい胸郭回転軸が変化するので、さらに垂直高さ調整が提供される。およそ100mmの調整で少なくとも5%の女性から95%の男性までの所望の回転高さ範囲に対応することができるように一組の座席トラックが示されている。本明細書を熟読することによって本発明の特徴を達成する他の方法が座席技術に関わる者にとっては明らかとなるであろう。このような他の方法は付随する請求の範囲内にあるものであれば本発明の範囲内に含まれるものと見なす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
各図において、同様の構成要素は同様の参照番号を用いて示される。
【0024】
好ましい実施の形態の詳細な説明を開始する前に、本発明の適用性および範囲についていくつかの一般的な注釈をしておく。
【0025】
第1に、実例は乗用車、SUV、バン、トラック、バス等の自動車に特に適合する座席に関するが、本発明は、家庭、オフィスまたは他の環境において使用される座席にも適用可能である。
【0026】
第2に、本発明の座席は初めの図のいくつかにおいて、ある程度の曲線、装飾等を有するパッド付きの座席として示されている。現在はこの構成が好まれているが、後半の図面に関連して説明されている機械的支持体および運動機構の使用は多種多様な座席の構成および外観にとって有益なものとなる。また、座席技術において知られ且つ使用されている繊維、ビニール、皮革、または他の材料によって座席の外部を覆うことができる。
【0027】
第3に、図面に示され且つ明細書において後述する背もたれ機構に関しては、発明者の意図する範囲から逸脱しなければ大幅に変形が可能である。例えば、特定の結果を達成するために座席部品を移動させるための特定の機械システムが例示されているが、これを手動または動力付きの他の機構に置き換えることができる。例えば、胸郭ピボット位置の移動に使用するためにスクリュードライブが示されている箇所において、限定はしないが、4節リンク機構(4棒機構)、油圧(空気圧)シリンダ、ラックおよびピニオンシステム等を含む他の機械的な同等物を用いることができる。他の例としては示されている骨盤支持体、即ち1対の二枚貝状の装置(これら自体は既に技術的に知られている)がある。これらは他の既知のまたは後に開発された支持機構と置き換えることが可能である。これらの機構自体は本発明の一部を形成するものではないが、他のピボット、支持体、回転および可動機構と組み合わされた場合、本発明を画定し、結果的に乗員にとってより快適な座席が得られる。
【0028】
さて、好ましい実施の形態の説明へ進むと、本発明の生体機械的座席を理解する上で重要なJOHNの動きを示す図1をまず参照する。「チップ」モデル10は、JOHNが座り込んでいる場合の点線で示されている第1の位置12、JOHNが直立位置に向かう途中の中間点にある場合の一点鎖線で示されている中間位置14、およびJOHNが体をまっすぐにして座っている場合の実線で示されている第3の位置16、の3つの位置にあるJOHNを示している。概略図においては、JOHNの脊椎に相当する形状も3つの位置の線と同種の線を用いて参照番号13、15および17で概略的に示されている。JOHNが第1の位置から第3の位置へ動くに従って脊椎がまっすぐになっていくことが容易にわかる。
【0029】
図1はまた、(坐骨結節)を表す一下部地点20、および概ね肩甲骨の底部に位置する上部回転軸22の2つの回転軸を示している。この概略図はまた、如何にして反対方向の回転が起こるか、即ち、骨盤が前方へ動いた時、肩が後方に動き、胸郭が前方に動いて回転軸22が作られる様子を示している。この明細書において先に示したように、この回転軸22の存在は従来の座席システムにおいて認識および対応されている。
【0030】
しかし、図2はこのような既知のシステム上で本発明の生体機械的座席が如何に改善されているかを概略的に示している。図2は5%の女性25、50%の男性30、および95%の男性35の3つの乗員の同様のチップ図を示している。それぞれ、下部回転軸はほぼ一定となっており、図1に関連したJOHNの上述した動きがこれらの理論上の乗員の各々に繰り返されている。しかし、線36および38で示されるように、これらの乗員の上部回転軸22が各骨格の長さに従って異なっており、線36および38の間の距離Dは約85mmである。この変化量を考慮に入れること、および乗員がその骨格の長さに合わせて正確に上部回転軸22を位置決めすることができる生体機械的座席を提供することが本発明の特徴であり、その結果として従来の現状技術の座席、特に自動車座席と比較して格段に向上した快適さを有する座席を得ることができる。
【0031】
図3は本発明の好ましい実施の形態による生体機械的座席40を示している。先に示されたように、この座席の車両への取り付けは、従来のシステムを使用してもよいため、示されていない。座席40は、座席クッション42と、下部骨盤支持領域44と、上部回転胸郭領域46と、延長可能なヘッドレスト48と、を含み、ヘッドレスト48もまた従来のものである。
【0032】
支持領域44および46の間にスペース50が示されていることを除いて、同様の角度の斜視図が図4に示されている。このスペースは回転胸郭支持領域46が図3で示された時よりも骨盤支持領域44から離れていることを示しており、続く図に見られるように、支持領域46の回転軸が持ち上げられることによって座席の乗員に新たな快適さ制御調整を提供している。
【0033】
図5は座席40の他の斜視図であるが、この図においては、より側面から見ることによって支持領域46の回転運動を示している。第1の末端は実線で示され、背もたれ52から離れるように延びる支持領域46の底部47を示しており、一方点線で中間位置に引き込まれている支持領域46を示している。領域46の上部が前方に延びる他の末端位置が破線で示されている。間もなく明らかとなるように、上部支持領域は座席の乗員の骨格の長さに応じてこれらの末端の間の如何なる位置にも移動することができる。
【0034】
次に図6に進むと、そのパッドおよび装飾の一部が取り外された座席40の角前面斜視図が、好ましい実施の形態において使用される内部機構と共に示されている。図7は同座席40の背面図であり、図8は側面図である。座席40として示される組み合わせに固有の部品を説明する前に、他の調整および快適さの特徴を座席40に用いることができることを再び言及しておく必要がある。例えば、クッション42には暖房または通気を行うことが可能であり、また既知のリクライニング機構を用いることができる。さらに、傾斜、および前方および後方調整システムを使用することもできる。
【0035】
背もたれフレーム支持体60、61がクッション領域42の後方であって外側角部近傍に示されている。これらの金属スタンピングは本発明の特定の調整可能な人体支持領域を支持する働きをし、座席40の背もたれ全体がリクライニング回転軸63を中心として回転することを可能にする標準的なリクライニング機構の一部である。図6を参照すると、骨盤支持部44は、ヒンジ68によって向かい合う端部に沿って接合された2つの二枚貝状のスタンピング65、66から構成される骨盤支持体64を含むことが示されている。骨盤支持体64のこの特定の配置は知られているものであり、スタンピング65、66の動きに使用される手動または動力付きの部品はこの明細書の背景技術の章で説明されたものまたはこの技術における他のどこかで説明されているものから選択してもよい。
【0036】
座席40の回転胸郭支持領域46の説明に進むと、図6は開放された中央部を有する実質的に四角で管状のフレーム75を示している。従来のものであって、この明細書ではこれ以上説明をしないヘッドレスト48のための支持体79がフレーム75の上部77に破線で示されている。一対のブラケット80、82がフレーム75の側部81、83から外へ向かって延びており、(後により詳細に説明する)移動可能な高さ調整可能背もたれフレーム部材90、92の上部にそれぞれ配置されているブラケット84、85に回転可能に連結されている。ピン93、94によって回転可能な連結を提供し、フレーム75がピン93、94によって画定されている軸を中心として回転することを可能にしている。このような回転によってフレーム75の上部77が後方または前方に動き、フレーム75の底部78が反対方向の経路をたどる。
【0037】
前述した後部90、92に対する高さ調整可能背もたれフレームの前部96、97の間の動きによって上部支持領域46の高さの調整機能が提供される。部分90、92は部分96、97に対して上方向および下方向に動く。好ましい実施の形態においてこれを達成する方法としては、図7に最もよく見られるケーブルおよびモーターシステムを使用することであり、ケーブルは100、モーターは102で示されている。モーター102がケーブル100を駆動すると、下部高さ調整可能背もたれフレーム部材96、97のそれぞれに配置されているスクリュードライブ104が回転して、高さ調整可能背もたれフレーム部材90、92の後部に固着されたフォロア110が動き、その結果、部分96、97に対する部分90、92の動きが引き起こされる。先に示したように、車両座席の前方および後方の調整に典型的に使用されるものを含む他の多数のトラック調整システムを使用することができる。ラックおよびピニオン伝動装置、4節リンク機構等の機構を使用することもできる。ケーブル100の運動のためにモーター102が示されたが、スクリュードライブの手動回転のためにホイールを使用することもできる。この説明から、部分90、92の動きが起こると、上部フレーム75がクッション42に対して図4に示される極端の間で動くことが明らかとなる。
【0038】
さらに図7を参照すると、好ましい実施の形態で使用される付加的な部品を説明することができる。まず、補強材118を下部96、97に固着して背もたれフレームの左および右側の間での「マッチボクシング」を防止し、また図7に仮想線(破線)120で示されているように、上部補強材をブラケット84、85の間に付加することができる。
【0039】
本発明の生体機械的座席40のための説明される最後の部品は、ピン93、94の軸を中心としてフレーム75を動かすために必要な部品である。好ましい実施の形態においては、ベルクランクの原理で作動するスクリュードライブアセンブリ127にモーター125が連結される。図7に見られるように、モーターはピン94の上の位置にあるブラケット85に連結されたナット132を伸縮させるスクリュー130を駆動して、フレーム75が図5に実線および破線で示された位置の間で動くことを可能にする。モーター102および105の間の電気接続は従来のものであり、これらの図面をより明確にするために図示されていない。
【0040】
本発明の生体機械的座席は、骨盤支持体、胸郭の前方への動きおよび肩の後方への動きを組み合わせて、いくつかの変化によって座席の乗員に最適な快適さを提供するように機能する。1つの好ましい実施の形態を示したが、本発明はこれに限定されず、付随する請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、腰部湾曲の総計が0度、25度および50度であるJOHNの概略図である。
【図2】図2は、それぞれ95%の男性、50%の男性および5%の女性に対する異なる骨盤骨格の長さを示す、腰部湾曲の総計が0度、25度および50度のJOHNの概略図である。
【図3】図3は、本発明による生体機械的座席の前方斜視図である。
【図4】図4は、上部ピボットが持ち上げられた図3に示された座席の斜視図である。
【図5】図5は、上部ピボットが上部回転軸を中心として回転した図3に示された座席の斜視図である。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施の形態による生体機械的座席の内部部品の斜視図である。
【図7】図7は、図6に示された座席の背面図である。
【図8】図8は、図6及び図7に示された座席の側面図である。
【0001】
(関連出願の相互参照)
なし
本発明は、一般的に車両座席の技術に関し、さらに詳しくは車両座席の背もたれ部に関する。その最も好ましい実施の形態において、本発明の座席は骨盤支持体と、回転胸郭支持体と、回転胸郭支持体を座席の乗員のための適切な高さに位置決めする高さ調整システムとを含む。その最も好ましい実施の形態において、垂直高さシステムは100mmまでの調整範囲を提供することによってほとんどの成人に対して胸郭支持体を適切に位置決めする。
【背景技術】
【0002】
快適さを制御した種々の車両座席システムがよく知られ、現在使用されている。簡単なシステムでは前方および後方の調整機能および背もたれのリクライニングを提供している。より高度な座席システムでは、手動または動力付きのランバーサポート、垂直調整可能ヘッドレスト、座席クッション用高さおよび傾斜調節器等を付加している。現在の座席の多くは業界で「OSCAR」と名付けられているマネキン人形に合わせて、即ち、OSCARの股関節中央の周囲の動きに合わせて設計およびモデル作成が行われている。
【0003】
ミシガン州立大学の研究者らが1990年代の初めに自動車環境内における人体の実際の動きをより慎重に調べ始め、研究スポンサーであるJohnson Controls社の名をとって名付けられた新たなモデル「JOHN」を考案し、胸郭および骨盤の動きと腰部の湾曲への影響との間の関係を発展させた。
【0004】
この研究者らはこれら2つの動きの間には関連があり、胸郭領域が大きく動けば腰部領域の所望の湾曲が作られると判断した。(機械的、空気圧、手動、電動等によって)ランバーサポートに腰椎を前方に押し出させる代わりに、胸郭領域が骨盤に対して反対方向に回転して移動することを研究者らは発見した。このモデルにおいて胸郭が前方に動くと、肩が実際に後方に動く。この研究によって、スツール上で前の方に沈み込んでいるJOHNの位置からJOHNが体をまっすぐにして座る位置までの、腰部の湾曲の総計がおよそ50°のあらゆる位置で、胸郭の支持が可能な場合に座席の快適さを向上させることができるという予測が導かれた。この明細書の詳細な説明の部分で後に説明される概略図がこの基本的な研究結果のいくつかを示している。
【0005】
この座席の快適さについての理論的な説明にもかかわらず、1990年代の開発はランバーサポートおよび腰部の高さを中心とし続けられ、現在販売されている車両のいくつかは、上下に動き且つ出し入れされるランバーサポートを含んでいる。このような製品は車両座席の乗員の快適さを幾分向上させるように思われるが、快適さは実際には胸郭支持体を設けた場合にも向上することができるという研究結果を無視している。車両座席システムにおける発展のいくつかを以下に説明して、この技術の現在の状況、および大きな問題、即ち長時間座っている乗員の快適さに対する解決策を提供するために主要企業が模索している様々に異なる方向を示す。
【0006】
背景として、固定的な座席、またはバスケット、パドルおよびブラダシステムを用いるものをランバーサポートに使用することができるということはよく認識されている。後者はすべて一つの原理に基づいて変形したものである。各々は、より直立した姿勢、それ故に一層の快適さを作ることを目的として腰部領域を前弯姿勢または凹形の形状にしている。腰部パドルおよびバスケットは手動操作または動力を付けることが可能である。腰部ブラダは手動ポンプまたは電動ポンプを使用して空気が満たされることによってブラダの体積および背中への突出量を増加させる。
【0007】
乗員の快適さについてのランバーサポート理論に基づくバリエーションは数多くある。例えば、Hatsuttaらに1986年6月14日に発行された米国特許第4,564,235号では、ランバーサポートは2つの部分に分割され、座席内のカムによってこれらの位置決めを制御する。座席上の回転ホイールを用いてカムを回転させることによって上部パドルを前方または後方に移動させる。
【0008】
乗員の快適さに対する別の試みが1995年5月2日にFaustらに発行された米国特許第5,411,317号に記載されている。この座席の重要な特徴は、座席表面の上から150乃至175mmに配置された堅固な骨盤支持体と組み合わされた座席表面の上から250乃至275mmに配置された曲線の渦巻きである。この座席は固定式であり、即ち、曲線の渦巻きおよび骨盤支持体は互いに動かないようになっている。
【0009】
本発明者らの知るところでは快適さを論じている2つのさらなる固定的な座席がある。いわゆる「腸骨」座席は、骨盤領域に曲線を有し、骨盤の腸骨稜の位置に極度の曲線を有している。これらの目的は骨盤を支持し、下部腰部関節の過度な屈曲を回避することによって痛みが起こる可能性を排除することである。2番目は、ランバーサポートと、骨盤(仙骨)から(胸郭の底部に位置する)第10胸椎までに支持を提供するように設計された座席曲線と、を特徴とする新世代エルゴノミクス(人間工学的)シートと呼ばれるものである。この座席は、ベッドで横になっている場合に人体が取る位置、いわゆる人が直立した場合に現れる湾曲がほとんどない「ニュートラル」位置をシミュレーションしている。
【0010】
姿勢を向上させる他の努力が1995年9月26日にKanigowskiに発行された米国特許第5,452,868号に記載されている。この座席はガススプリングアクチュエータを用いて腰部の突出を変化させている。この座席調整は最大限の腰部突出から開始し、ボタンを押圧することによって乗員はランバーサポート内に押し返してガススプリングを圧縮し、無限に突出量を変化させることができる。
【0011】
姿勢に影響を与える柔軟な曲線を有する座席が1991年6月25日にDal Monteに発行された米国特許第5,026,116号に記載されている。柔軟な構成要素が座席フレームに垂直に延び、2つの横断する堅固な棒によって上部背もたれおよび腰部領域の構成要素を制御する。棒が互いに動いた際に曲線が変化し、即ち、腰部領域に配置された棒が前方に動いて腰部の突出を増大させた時、中央背もたれ領域の棒が後方に動いて胸郭が後方に動くことができる。
【0012】
さらなる座席操作システムが1996年9月24日に発行されたSerberの米国特許第5,558,399号に開示されている。この座席はクッション、下部背もたれ支持体および上部背もたれ持体を含み、後者2つが中央背もたれ領域で旋回可能に連結されている。クッションは中央背もたれの回転軸に対して円弧状に1対のローラ上を移動する。この座席の主な目的は安全性(即ち、ハンドルの下に投げ倒されることの防止)であるが、座席によって快適さが高められていると発明者により考えられている。
【0013】
1996年4月9日にFrustiらに発行された米国特許第5,505,520号ではミシガン州立大学のHubbardらによる研究を参照しており、上述したJOHNの動きの一部を取り入れているようである。この座席は骨盤、腰部および胸郭支持体を有しているが、これらの動きはランバーサポートの動きによってのみ制御される。他の2つはランバーサポートに接続されており、胸郭支持体は背もたれフレームの上部に回転可能に接続されている。これによって肩をもたせかけ、胸郭の後部を支持することができる。この特許には様々な人体支持体の間の垂直方向の移動については記載されていない。
【0014】
生体機械的に構成された椅子が考案され、「2D JOHN」モデルの動きを中心に構築された。これは骨盤、胸郭および腰部領域を支持することによって改善された姿勢支持体を提供するとされている。この座席はJOHNが坐骨結節を支点に回転するかのように構成されている。骨盤支持体は乗員の坐骨結節の直下で回転し、一方胸郭支持体は中央背もたれにおいて回転する。この椅子は広範囲の脊柱の湾曲および胴リクライニング角度によって乗員を支持することを目的とし、これによって乗員の身長と座席曲線との間の幾何学的な適合性を維持して、乗員に対する望ましくない圧力分布を除去する。この椅子はオフィス家具または家庭用分野における使用で知られており、自動車座席での使用では特に明らかにされていない。
【0015】
最後に、2000年7月4日にAumontらに発行された米国特許第6,082,823号では、下部背もたれフレームの上に配置され、且つその下端部がヒンジを用いて下部背もたれフレームに連結されている上部背もたれフレームを含む背もたれが記載されている。背もたれ上部の回転は可能であるが、この場合もフレームの垂直高さ調整はない。
【0016】
上述した座席構造のいくつかは乗員の快適さを向上させることができるが、本発明者はこれらすべてに対して相当の改良を行うことができると考えている。このような改良はこの分野における重要な進歩と考えられるであろう。
【発明の開示】
【0017】
本発明の主な特徴は、座っている人間の動き方により近く合わせられた座席を提供することによって従来技術の座席システムの上記欠点を克服することであり、これによって現在知られている如何なる座席でも利用することができる広範囲の着席位置を提供する。
【0018】
本発明の他の特徴は、複数の異なる着席高さに調整される座席システムを提供することである。
【0019】
本発明の異なる特徴は、姿勢の固定、即ち長時間座っていることで筋肉疲労を引き起こした結果の背中の痛みを軽減することであり、これによって骨格系における老廃物の生成を低下させ、脊椎の形状を最適にし、横隔膜に拡張する余地を与えて肺がより大きな呼吸空間および容量を有するようにする。
【0020】
本発明のさらなる特徴は、様々な異なる自動車のスタイルに合わせて容易に変形することができ、異なる目的で既に自動車座席に使用されている部品を使用する座席システムを提供することである。
【0021】
本発明の他の特徴は、例えば、5%の女性(身長4フィート11インチ)から95%の男性(6フィート4インチ)までの大多数の人々に対して上述した特徴を提供することができる能力である。
【0022】
この発明のこれらおよび他の特徴を個別に、および様々な組み合わせで達成する方法を図面を参照しながら好ましい実施の形態の以下の詳細な説明において記載する。尚、これらは一般的に、スツールの上で、JOHNが坐骨結節(または「指定の骨」)を中心に回転しながら座り込んだ姿勢から直立の姿勢に動くJOHNモデルの動きに合わせられた生体機械的座席システムにおいて達成される。この動きは側面からは、肩甲骨の底部近傍に位置する乗員の背中に形成された回転軸のように見える。本発明の生体機械的座席はこのような動きを、肩甲骨の底部を中心に回転する胸郭支持体によってまず胸郭の動きを支持することによって実行し、下部胸郭はこの下部胸郭を保持する堅固な支持体を有しているため、肩が寄りかかる。同時に骨盤を支持することによって、(JOHNモデルの)骨盤と胸郭との間の連関した動きが持続し、腰椎が2つの堅固な構造の間のリンクのように動くことができる。さらに、姿勢の変化の制御には、骨盤支持体がランバーサポートよりも効果的である。本発明の生体機械的座席では、乗員の身長に応じて望ましい胸郭回転軸が変化するので、さらに垂直高さ調整が提供される。およそ100mmの調整で少なくとも5%の女性から95%の男性までの所望の回転高さ範囲に対応することができるように一組の座席トラックが示されている。本明細書を熟読することによって本発明の特徴を達成する他の方法が座席技術に関わる者にとっては明らかとなるであろう。このような他の方法は付随する請求の範囲内にあるものであれば本発明の範囲内に含まれるものと見なす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
各図において、同様の構成要素は同様の参照番号を用いて示される。
【0024】
好ましい実施の形態の詳細な説明を開始する前に、本発明の適用性および範囲についていくつかの一般的な注釈をしておく。
【0025】
第1に、実例は乗用車、SUV、バン、トラック、バス等の自動車に特に適合する座席に関するが、本発明は、家庭、オフィスまたは他の環境において使用される座席にも適用可能である。
【0026】
第2に、本発明の座席は初めの図のいくつかにおいて、ある程度の曲線、装飾等を有するパッド付きの座席として示されている。現在はこの構成が好まれているが、後半の図面に関連して説明されている機械的支持体および運動機構の使用は多種多様な座席の構成および外観にとって有益なものとなる。また、座席技術において知られ且つ使用されている繊維、ビニール、皮革、または他の材料によって座席の外部を覆うことができる。
【0027】
第3に、図面に示され且つ明細書において後述する背もたれ機構に関しては、発明者の意図する範囲から逸脱しなければ大幅に変形が可能である。例えば、特定の結果を達成するために座席部品を移動させるための特定の機械システムが例示されているが、これを手動または動力付きの他の機構に置き換えることができる。例えば、胸郭ピボット位置の移動に使用するためにスクリュードライブが示されている箇所において、限定はしないが、4節リンク機構(4棒機構)、油圧(空気圧)シリンダ、ラックおよびピニオンシステム等を含む他の機械的な同等物を用いることができる。他の例としては示されている骨盤支持体、即ち1対の二枚貝状の装置(これら自体は既に技術的に知られている)がある。これらは他の既知のまたは後に開発された支持機構と置き換えることが可能である。これらの機構自体は本発明の一部を形成するものではないが、他のピボット、支持体、回転および可動機構と組み合わされた場合、本発明を画定し、結果的に乗員にとってより快適な座席が得られる。
【0028】
さて、好ましい実施の形態の説明へ進むと、本発明の生体機械的座席を理解する上で重要なJOHNの動きを示す図1をまず参照する。「チップ」モデル10は、JOHNが座り込んでいる場合の点線で示されている第1の位置12、JOHNが直立位置に向かう途中の中間点にある場合の一点鎖線で示されている中間位置14、およびJOHNが体をまっすぐにして座っている場合の実線で示されている第3の位置16、の3つの位置にあるJOHNを示している。概略図においては、JOHNの脊椎に相当する形状も3つの位置の線と同種の線を用いて参照番号13、15および17で概略的に示されている。JOHNが第1の位置から第3の位置へ動くに従って脊椎がまっすぐになっていくことが容易にわかる。
【0029】
図1はまた、(坐骨結節)を表す一下部地点20、および概ね肩甲骨の底部に位置する上部回転軸22の2つの回転軸を示している。この概略図はまた、如何にして反対方向の回転が起こるか、即ち、骨盤が前方へ動いた時、肩が後方に動き、胸郭が前方に動いて回転軸22が作られる様子を示している。この明細書において先に示したように、この回転軸22の存在は従来の座席システムにおいて認識および対応されている。
【0030】
しかし、図2はこのような既知のシステム上で本発明の生体機械的座席が如何に改善されているかを概略的に示している。図2は5%の女性25、50%の男性30、および95%の男性35の3つの乗員の同様のチップ図を示している。それぞれ、下部回転軸はほぼ一定となっており、図1に関連したJOHNの上述した動きがこれらの理論上の乗員の各々に繰り返されている。しかし、線36および38で示されるように、これらの乗員の上部回転軸22が各骨格の長さに従って異なっており、線36および38の間の距離Dは約85mmである。この変化量を考慮に入れること、および乗員がその骨格の長さに合わせて正確に上部回転軸22を位置決めすることができる生体機械的座席を提供することが本発明の特徴であり、その結果として従来の現状技術の座席、特に自動車座席と比較して格段に向上した快適さを有する座席を得ることができる。
【0031】
図3は本発明の好ましい実施の形態による生体機械的座席40を示している。先に示されたように、この座席の車両への取り付けは、従来のシステムを使用してもよいため、示されていない。座席40は、座席クッション42と、下部骨盤支持領域44と、上部回転胸郭領域46と、延長可能なヘッドレスト48と、を含み、ヘッドレスト48もまた従来のものである。
【0032】
支持領域44および46の間にスペース50が示されていることを除いて、同様の角度の斜視図が図4に示されている。このスペースは回転胸郭支持領域46が図3で示された時よりも骨盤支持領域44から離れていることを示しており、続く図に見られるように、支持領域46の回転軸が持ち上げられることによって座席の乗員に新たな快適さ制御調整を提供している。
【0033】
図5は座席40の他の斜視図であるが、この図においては、より側面から見ることによって支持領域46の回転運動を示している。第1の末端は実線で示され、背もたれ52から離れるように延びる支持領域46の底部47を示しており、一方点線で中間位置に引き込まれている支持領域46を示している。領域46の上部が前方に延びる他の末端位置が破線で示されている。間もなく明らかとなるように、上部支持領域は座席の乗員の骨格の長さに応じてこれらの末端の間の如何なる位置にも移動することができる。
【0034】
次に図6に進むと、そのパッドおよび装飾の一部が取り外された座席40の角前面斜視図が、好ましい実施の形態において使用される内部機構と共に示されている。図7は同座席40の背面図であり、図8は側面図である。座席40として示される組み合わせに固有の部品を説明する前に、他の調整および快適さの特徴を座席40に用いることができることを再び言及しておく必要がある。例えば、クッション42には暖房または通気を行うことが可能であり、また既知のリクライニング機構を用いることができる。さらに、傾斜、および前方および後方調整システムを使用することもできる。
【0035】
背もたれフレーム支持体60、61がクッション領域42の後方であって外側角部近傍に示されている。これらの金属スタンピングは本発明の特定の調整可能な人体支持領域を支持する働きをし、座席40の背もたれ全体がリクライニング回転軸63を中心として回転することを可能にする標準的なリクライニング機構の一部である。図6を参照すると、骨盤支持部44は、ヒンジ68によって向かい合う端部に沿って接合された2つの二枚貝状のスタンピング65、66から構成される骨盤支持体64を含むことが示されている。骨盤支持体64のこの特定の配置は知られているものであり、スタンピング65、66の動きに使用される手動または動力付きの部品はこの明細書の背景技術の章で説明されたものまたはこの技術における他のどこかで説明されているものから選択してもよい。
【0036】
座席40の回転胸郭支持領域46の説明に進むと、図6は開放された中央部を有する実質的に四角で管状のフレーム75を示している。従来のものであって、この明細書ではこれ以上説明をしないヘッドレスト48のための支持体79がフレーム75の上部77に破線で示されている。一対のブラケット80、82がフレーム75の側部81、83から外へ向かって延びており、(後により詳細に説明する)移動可能な高さ調整可能背もたれフレーム部材90、92の上部にそれぞれ配置されているブラケット84、85に回転可能に連結されている。ピン93、94によって回転可能な連結を提供し、フレーム75がピン93、94によって画定されている軸を中心として回転することを可能にしている。このような回転によってフレーム75の上部77が後方または前方に動き、フレーム75の底部78が反対方向の経路をたどる。
【0037】
前述した後部90、92に対する高さ調整可能背もたれフレームの前部96、97の間の動きによって上部支持領域46の高さの調整機能が提供される。部分90、92は部分96、97に対して上方向および下方向に動く。好ましい実施の形態においてこれを達成する方法としては、図7に最もよく見られるケーブルおよびモーターシステムを使用することであり、ケーブルは100、モーターは102で示されている。モーター102がケーブル100を駆動すると、下部高さ調整可能背もたれフレーム部材96、97のそれぞれに配置されているスクリュードライブ104が回転して、高さ調整可能背もたれフレーム部材90、92の後部に固着されたフォロア110が動き、その結果、部分96、97に対する部分90、92の動きが引き起こされる。先に示したように、車両座席の前方および後方の調整に典型的に使用されるものを含む他の多数のトラック調整システムを使用することができる。ラックおよびピニオン伝動装置、4節リンク機構等の機構を使用することもできる。ケーブル100の運動のためにモーター102が示されたが、スクリュードライブの手動回転のためにホイールを使用することもできる。この説明から、部分90、92の動きが起こると、上部フレーム75がクッション42に対して図4に示される極端の間で動くことが明らかとなる。
【0038】
さらに図7を参照すると、好ましい実施の形態で使用される付加的な部品を説明することができる。まず、補強材118を下部96、97に固着して背もたれフレームの左および右側の間での「マッチボクシング」を防止し、また図7に仮想線(破線)120で示されているように、上部補強材をブラケット84、85の間に付加することができる。
【0039】
本発明の生体機械的座席40のための説明される最後の部品は、ピン93、94の軸を中心としてフレーム75を動かすために必要な部品である。好ましい実施の形態においては、ベルクランクの原理で作動するスクリュードライブアセンブリ127にモーター125が連結される。図7に見られるように、モーターはピン94の上の位置にあるブラケット85に連結されたナット132を伸縮させるスクリュー130を駆動して、フレーム75が図5に実線および破線で示された位置の間で動くことを可能にする。モーター102および105の間の電気接続は従来のものであり、これらの図面をより明確にするために図示されていない。
【0040】
本発明の生体機械的座席は、骨盤支持体、胸郭の前方への動きおよび肩の後方への動きを組み合わせて、いくつかの変化によって座席の乗員に最適な快適さを提供するように機能する。1つの好ましい実施の形態を示したが、本発明はこれに限定されず、付随する請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、腰部湾曲の総計が0度、25度および50度であるJOHNの概略図である。
【図2】図2は、それぞれ95%の男性、50%の男性および5%の女性に対する異なる骨盤骨格の長さを示す、腰部湾曲の総計が0度、25度および50度のJOHNの概略図である。
【図3】図3は、本発明による生体機械的座席の前方斜視図である。
【図4】図4は、上部ピボットが持ち上げられた図3に示された座席の斜視図である。
【図5】図5は、上部ピボットが上部回転軸を中心として回転した図3に示された座席の斜視図である。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施の形態による生体機械的座席の内部部品の斜視図である。
【図7】図7は、図6に示された座席の背面図である。
【図8】図8は、図6及び図7に示された座席の側面図である。
Claims (16)
- 底部座席クッションと、下部背もたれ部および上部背もたれ部を含む背もたれと、を有する車両のための座席であって、前記上部背もたれ部はフレーム部材によって支持され、且つ背もたれに対して横に延びる軸を中心として回転可能であり、前記上部背もたれ部は下端部および上端部を有し、回転軸は下端部と上端部との中間に位置し、これによって背もたれ部の下端部が背もたれに対して前方に回転する一方、上端部が背もたれに対して後方に動き、またこれと逆の場合もあり、前記座席は、上部背もたれ部の下端部が下部背もたれ部に隣接する第1の位置と、上部背もたれ部の下端部が下部背もたれ部から間隔を空けて配置される第2の位置と、の間で下部背もたれ部に対して回転軸の距離を移動する調整機構をも含む、座席。
- 下部背もたれ部内に骨盤支持体が配置される、請求項1に記載の座席。
- 骨盤支持体は下部背もたれ部の外部前方表面を伸縮させる、請求項1に記載の座席。
- 骨盤支持体は隣接する端部に沿ってヒンジで取り付けられた1対のプレートを含む機械的装置である、請求項1に記載の座席。
- 上部座席部の各側は第1のトラック部に取り付けられ、背もたれは各側に第2のトラック部を有し、2つのトラックの対が互いに噛み合い、前記座席は第2のトラック部に対して第1のトラック部を移動させるアジャスタをさらに含む、請求項1に記載の座席。
- 前記アジャスタは第2のトラック部のそれぞれに配置されたスクリュードライブを含み、第1のラック部のそれぞれにはフォロアが配置され、これによってスクリュードライブが回転した時に上部座席部が動く、請求項5に記載の座席。
- 前記座席はモーターを含み、モーターはケーブルによって各スクリュードライブに連結されている、請求項7に記載の座席。
- 上部座席部はその各側に細長い上部フレーム部材と、上部、底部および平行辺を有する開放中央フレームと、を含み、前記フレームの辺はブラケットおよび共通の軸を有するピンによって上部フレーム部材に連結されている、請求項1に記載の座席。
- 上部座席部はピンの軸を中心としてフレームを回転させる傾斜機構をも含む、請求項8に記載の座席。
- モーターが上部フレーム部材の1つに取り付けられ且つブラケットに連結されて上部背もたれ部を回転させる、請求項9に記載の座席。
- 座席クッションと、骨盤支持体と、軸を中心として回転し且つ背もたれを横断する背もたれ回転胸郭支持体と、を有する車両座席であって、前記回転によって胸郭領域を前方に動かし、同時に肩を後方に動かし、前記車両座席は回転軸と座席クッションとの間の距離を変化させて様々な骨格の長さを持つ乗員に対応する調整システムをさらに備える、車両座席。
- 調整システムはおよそ50から100mmの間の調整範囲を有する、請求項11に記載の座席。
- 調整システムは85mmを越える調整範囲を有する、請求項11に記載の座席。
- 調整システムは、背もたれに取り付けられた固定されたトラックおよび回転胸郭支持体に取り付けられた移動可能なトラックと、を備える、請求項11に記載の座席。
- モーターが固定トラック部に対して移動可能なトラック部を移動させる、請求項12に記載の座席。
- 回転胸郭支持体は側部と側部ブラケットとを有するフレームを備え、前記背もたれは上部フレーム部材とフレームブラケットとを有し、側部ブラケットとフレームブラケットとは共通の軸を有するピンによって回転可能に連結されている、請求項11に記載の座席。
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