JP2004515750A - 複数ビーム検査装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
【解決手段】基板(12)の表面(11)を検査するための光学検査システムが開示されている。光学検査システムは、光軸に沿って入射光ビーム(66)を照射するための光源(52)と、入射光ビームを複数の光ビームに分離し、基板の表面と交差するように複数の光ビームを方向付け、複数の光ビームを基板の表面上の複数の走査スポットに集束させるよう構成された第1のセットの光学素子とを備える。検査システムは、さらに、複数の光ビームと基板の表面との交差によって引き起こされる複数の反射または透過光ビームの個々のビームに対応する個々の光検出器(61A、61B、61C、65A、65B、65C)を備えた光検出器配列を備える。光検出器は、反射光と透過光いずれかの光度を検知するよう構成されている。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の背景】
本発明は、レチクル、フォトマスク、ウエハなどの基板(以降、一般的にフォトマスクと呼ぶこととする)の表面を検査するための装置および方法に関する。特に、本発明は、そのような基板を高速かつ高感度で走査することのできる光学検査システムに関する。
【0002】
集積回路は、フォトリソグラフィプロセスによって製造される。そのプロセスは、フォトマスクまたはレチクルと、それに関連する光源とを用いて、回路の像をシリコンウエハ上に投影する。フォトマスクの表面に欠陥が存在することは、非常に都合が悪く、結果として製造される回路に悪影響を及ぼす。欠陥の原因となりうるものとしては、存在するはずの領域から欠損したパターンの一部、存在しないはずの領域に存在するパターンの一部、フォトマスク加工プロセスに由来し、フォトマスクの光透過特性の予期せぬ局所的な変化を引き起こす化学的な汚れまたは残渣、塵、レジスト片、外皮片などの粒子状汚染物、静電放電によるフォトリソグラフィパターンの侵食、ピット、スクラッチ、ストリエーションなどのフォトマスク基板における人為的影響、基板すなわちパターン層における局所的な光透過異常、が挙げられるが、それらに限定されるものではない。欠陥が生じることは避けられないので、使用する前に、これらの欠陥を検出して修復する必要がある。パターニングに先立って、生基板について欠陥検査を行うことも可能である。
【0003】
欠陥を検出するための方法および装置は、しばらく前から存在している。例えば、レーザ光線を用いた検査システムおよび方法は、フォトマスク、レチクル、およびウエハなどの基板の表面を走査するために、様々な度合いで導入され用いられている。これらのレーザ検査システムおよび方法は、一般に、レーザビームを照射するためのレーザ源と、レーザビームを基板の表面上の走査スポットに集束させるための光学系と、並進運動を実現するためのステージと、透過および/または反射光を捕集するための捕集光学系と、透過および/または反射光を検出して、正確な間隔で信号をサンプリングし、この情報を用いて、検査されている基板の仮想の画像を構築するための検出器と、を備える。例えば、代表的なレーザ検査システムは、Emery et al.の米国特許第5,563,702号、Emery et al.の米国特許第5,737,072号、Wihl et al.の米国特許第5,572,598号、Wihl et al.の米国特許第6,052,478号に記載されており、それらの各々は、引例として本願に組み込むこととする。
【0004】
そのようなシステムは上手く機能するのだが、より高い感度とより速い走査速度を提供するよう、設計を改良する努力が続けられている。すなわち、集積回路が複雑になるにつれて、検査プロセスへの要求が増したのである。より小さい欠陥を検出する必要と、より大きな領域を検査する必要の両方が生じた結果、例えば、1秒あたりに処理される画素(画像の要素)の数の観点から、非常に高い倍率と、非常に速い速度が、求められるようになった。
【0005】
上述の点から、走査速度を向上させる改良検査技術が必要である。
【0006】
【発明の概要】
したがって、本発明は、検査を実行するための改良装置および方法を提供することによって、上述の問題の一部を解決する。概して、その検査システムは、フォトマスクなどのサンプルに入射する複数のビームを生成するよう構成された要素を備える。検査システムは、さらに、入射ビームの結果としてサンプルから反射または透過された複数のビームを検出するための要素を備える。
【0007】
本発明は、一実施形態では、基板の表面を検査するための光学検査システムに関する。光学検査システムは、光軸に沿って入射光ビームを照射するための光源と、入射光ビームを複数の光ビームに分離し、基板の表面と交差するように複数の光ビームを方向付け、複数の光ビームを基板の表面上の複数の走査スポットに集束させるよう構成された第1のセットの光学素子とを備える。検査システムは、さらに、複数の光ビームと基板の表面との交差によって引き起こされる複数の反射または透過光ビームの個々のビームに対応する個々の光検出器を備えた光検出器配列を備える。光検出器は、反射光と透過光いずれかの光度を検知するよう構成されている。
【0008】
一実施例では、第1のセットの光学素子は、入射光ビームを複数の空間的に別個の光ビームに分離するよう構成されている。複数の光ビームは、互いにオフセットされてずれている。より具体的な実施例では、複数の空間的に別個の光ビームは、第1の光ビーム、第2の光ビーム、および第3の光ビームからなる。別の実施例では、検査システムは、さらに、複数の光ビームと基板の表面との交差によって引き起こされる複数の反射光ビームかまたは複数の透過光ビームを捕集するよう構成された第2のセットの光学素子を備える。第2のセットの光学素子は、基板の表面と交差した複数の空間的に別個の光ビームを捕集すると共に、捕集光ビームの個々のビームを光検出器配列の個々の光検出器の方向に向けるよう構成されている。
【0009】
本発明は、別の実施形態では、基板の表面を検査する方法に関する。基板は、第1の方向に移送され、第1の光ビームが供給される。第1の光ビームは、複数の光ビームに分離される。複数の光ビームは、基板の表面上の複数の空間的に別個のスポットに集束される。複数の光ビームは、基板の表面に沿って第2の方向に、複数の空間的に別個のスポットを移動させるように走査される。複数の光ビーム各々の光度は、基板の表面と交差した後に検出される。検出された複数の光ビームに対応する複数の走査信号が生成される。
【0010】
本発明は、別の実施形態では、基板の表面を検査するための光学検査システムに関する。その検査システムは、光軸に沿った光ビームを照射するための光源と、光軸に沿って配置された回折格子とを有する。回折格子は、光ビームを、基板の表面上に走査スポットを形成するために用いられる複数の光ビームに分離するよう構成されている。走査スポットの各々は、互いに関して、ある特定の重複および分離を有しており、これは、格子の間隔と、光軸に関する回折格子の回転とによって制御される。
【0011】
本発明は、別の実施形態では、基板の表面を検査するための光学検査システムに関する。光学検査システムは、光軸に沿って入射光ビームを照射するための光源と、光ビームを複数の光ビームに分離し、基板の表面と交差するように複数の光ビームを方向付けて、複数の光ビームを基板の表面上の複数の走査スポットに集束させるよう構成された第1のセットの光学素子とを備える。検査システムは、さらに、複数の光ビームと基板の表面との交差によって引き起こされる複数の透過光ビームを捕集するよう構成された第2のセットの光学素子と、複数の透過光ビームの個々のビームをそれぞれ受け取る個々の光検出器を備えた光検出器配列とを備える。光検出器は、透過光の光度を検知するよう構成されている。
【0012】
一実施例では、第2のセットの光学素子は、検査中の基板を通り抜ける透過光ビームを捕集するための透過光光学系を備える。より具体的な実施例では、透過光光学系は、少なくとも、レンズ配列とプリズムとを備える。レンズ配列は、複数の透過光ビームをプリズムに集束させるよう構成されており、プリズムは、透過光ビームの個々のビームを光検出器配列の個々の検出器の方向に向けるよう構成されている。一実施例では、プリズムは、複数の透過光ビームの各々に対応する複数のファセットを備える。各々のファセットは、複数の光ビームの個々のビームを、光検出器配列の対応する個々の光検出器の方向に向けるよう構成されている。別の実施例では、レンズ配列は、第1の透過レンズと、球面収差補正レンズとを備える。第1の透過レンズは、複数の透過光ビームを捕集して集束させるよう構成されており、球面収差補正レンズは、複数の透過光ビームの画像の質を維持するよう構成されている。
【0013】
本発明は、別の実施形態では、基板の表面を検査するための光学検査システムに関する。検査システムは、光軸に沿って配置された透過光光学配列を備える。透過光光学配列は、少なくとも、光軸に沿って移動するよう構成された第1のレンズおよび第2のレンズと、光軸に対して垂直に移動するよう構成されたプリズムとを備える。透過光光学配列は、複数の光ビームで基板を走査することによって形成される複数の透過光ビームを、複数の光検出器の方向に向けるよう構成されている。検査システムは、さらに、光検出器への複数のビームの分離を保つよう透過光光学配列を制御するための制御システムを備える。制御システムは、少なくとも、第1のレンズ駆動部と第2のレンズ駆動部とプリズム駆動部を備える。これらの制御要素は、駆動部を制御するよう構成された制御インターフェースに接続されている。第1のレンズ駆動部は、第1のレンズを駆動するよう構成されており、第2のレンズ駆動部は、第2のレンズを駆動するよう構成されている。プリズム駆動部は、プリズムを駆動するよう構成されている。
【0014】
発明の詳細な説明
以下では、添付の図面に示したいくつかの具体的な実施形態を参照して、本発明の詳細な説明を行う。以下では、本発明を十分に理解できるよう、多くの具体的な詳細を説明する。しかしながら、当業者には明らかなように、本発明は、これらの具体的な詳細の一部または全部がなくとも実施可能である。そのほか、本発明が不必要に不明瞭となるのを避けるため、周知のプロセス工程の説明は省略した。
【0015】
本発明は、基板(すなわちサンプル)の表面を検査するための光学検査システムに関し、特に、高速かつ高感度で基板を走査できる光学検査システムに関する。本発明の一態様は、基板を検査するために用いられる走査スポットの数を増やす工程に関する。本発明の別の態様は、基板を検査するために用いられる走査スポットの各々を空間的に分離する工程に関する。本発明のさらに別の態様は、走査スポットと基板の表面との交差によって引き起こされる反射光および/または透過光を捕集する工程に関する。本発明は、レチクルやフォトマスクなどの基板の検査に特に有用である。さらに、本発明は、線幅などの半導体素子の特徴を測定するだけでなく、欠陥を検出するためにも用いてよい。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に従って、光学検査システム10を示す簡略化したブロック図である。光学検査システム10は、基板12の表面11を検査するよう構成されている。様々な構成要素の寸法は、この実施形態の光学要素をより明瞭に示すために誇張されている。図に示すように、光学検査システム10は、光学アセンブリ14と、ステージ16と、制御システム17とを備える。光学アセンブリ14は、一般に、少なくとも第1の光学配列22と第2の光学配列24とを備える。概して、第1の光学配列22は、基板に入射する2以上のビームを生成し、第2の光学配列24は、2以上の入射ビームの結果としてサンプルから放射する2以上のビームを検出する。第1および第2の光学配列は、互いに関して適切な方法で構成されてよい。例えば、第2の光学配列24および第1の光学配列22は両方とも、第1の光学配列22によって生成された入射ビームの結果である反射ビームが、第2の光学配列24によって検出されるように、基板表面11の全体にわたって配置されてよい。
【0017】
図に示した実施形態では、第1の光学配列22は、光軸20に沿って複数の走査スポット(図示せず)を生成するよう構成されている。当然のことながら、走査スポットは、基板12の表面11を走査するために用いられる。一方、第2の光学配列24は、基板12の表面11を横切って走査スポットを移動させることによって引き起こされる透過光および/または反射光を捕集するよう構成されている。
【0018】
さらに詳しく説明すると、第1の光学配列22は、少なくとも、光ビーム34を照射するための光源26と、第1のセットの光学素子28とを備える。第1のセットの光学素子28は、以下の動作を含むがそれらに限定されない1以上の光学的な機能を提供するよう構成されてよい。その光学的な機能が含む動作とは、光ビーム34を複数の入射光ビーム36に分離する動作と、基板12の表面11と交差するように複数の入射光ビーム36を方向付ける動作と、複数の入射光ビーム36を基板12の表面11上の複数の走査スポット(図示せず)に集束させる動作とである。生成される第1のビームの量は、一般に、所望の検査速度に対応する。一実施形態では、光学素子は、ビーム34を3つの入射光ビーム36に分離するよう構成されている。ビームを3倍にすることによって、より広い走査が実現され、その結果の検査速度は、3倍にしない単一のビームで実現される速度の約3倍となる。図示されている光ビームは3つのみであるが、分離された光ビームの数は、各光学検査システムの具体的な必要性に従って変更してもよい。例えば、2つのビームを用いてもよいし、4以上のビームを用いてもよい。しかしながら、光学素子は、形成されたビームの数に正比例することに注意すべきである。
【0019】
さらに、第2の光学配列24は、少なくとも、第2のセットの光学素子30と、光検出配列32とを備える。第2のセットの光学素子30は、複数の捕集光ビーム40の光路に配置されている。複数の捕集光ビーム40は、複数の入射光ビーム36が基板12の表面11と交差した後に形成される。複数の捕集光ビーム40は、基板12を通り抜ける透過光、および/または、基板12の表面11から反射される反射光に由来してよい。第2のセットの光学素子30は、複数の捕集光ビーム40を捕集すると共に、捕集光ビーム40を光検出配列32に集束させるよう適合されている。光検出配列32は、捕集光ビーム40の光度を検出するよう構成されており、特に、複数の入射光ビームと基板との交差によって引き起こされる光度の変化を検出するよう構成されている。光検出配列32は、一般に、第2の光ビーム40各々に対応する個々の光検出器42を備える。さらに、検出器42の各々は、光度を検出すると共に、検出された光に基づいて信号を生成するよう構成されている。
【0020】
ステージ16について、ステージ16は、基板表面11全体または任意の選択部分が、走査スポットによって検査されるように、基板12を単一の平面(例えば、xおよびy方向)内で光軸20に関して移動するよう構成されている。ほとんどの実施形態では、ステージ16は、蛇行して移動するよう構成されている。制御システム17について、制御システム17は、一般に、制御コンピュータ18と、電子サブシステム19とを備える。図示されていないが、制御システム17は、さらに、オペレータの入力を受け付けるためのキーボードと、検査された基板の視覚的な表示(例えば、欠陥などの表示)を行うためのモニタと、参照情報を格納するためのデータベースと、欠陥の位置を記録するための記録装置とを備えてもよい。図に示すように、制御コンピュータ18は電子サブシステム19に接続されており、電子サブシステム19は光学検査システム10の様々な構成要素、より詳細には、ステージ16と、第1の光学配列22および第2の光学配列24を備える光学アセンブリ14と、に接続されている。制御コンピュータ18は、システムのオペレータコンソールおよび主制御装置として機能するよう構成されてもよい。すなわち、オペレータを伴ったすべてのシステムインターフェイスと、ユーザの設備とは、制御コンピュータ18によって実現されてよい。オペレータが指定したタスクの完了を容易にするために、コマンドは他のすべてのサブシステムから発行され、状況の監視は他のすべてのサブシステムから行われることとしてもよい。
【0021】
一方、電子サブシステム19は、さらに、制御コンピュータ18によって発行されたコマンドを解釈して実行するよう構成されてもよい。その構成は、以下のような動作を含み、しかし、それらに限定されない機能を備えてよい。その動作とは、検出器からの入力をデジタル化する動作と、これらの読取り値を入射光の光度の変化に対して補正する動作と、検出された信号に基づいて基板表面の仮想の画像を構築する動作と、その画像内の欠陥を検出して欠陥のデータを制御コンピュータ18に送信する動作と、ステージ16を追跡するために用いられる干渉計の出力を蓄積する動作と、ステージ16または光学アセンブリ14の構成要素を動かすリニアモータを駆動する動作と、状況を示すセンサを監視する動作と、である。制御システムおよびステージは、当業者に周知であるため、簡略にするために、これ以上詳細には論じない。例えば、代表的なステージと、代表的な制御装置は、特許第5,563,702号に記載されており、その特許は、参照として本願に組み入れられる。しかしながら、これは限定ではなく、他の適切なステージおよび制御システムを用いてもよい。
【0022】
当然のことながら、光学検査システム10は、いくつかの種類の検査、例えば、透過光検査、反射光検査、反射光および透過光の同時検査、を実行するよう構成可能である。透過光検査では、光が基板(例えば、フォトマスク)に入射して、マスクを通して透過される光の量が検出される。反射光検査では、試験中の基板の表面から反射する光が測定される。これらの欠陥検出動作に加えて、そのシステムは、線幅の測定を実行することもできる。
【0023】
ほとんどの欠陥検出動作では、2つの画像の間で比較が行われる。例えば、その比較は、図1の電子サブシステム19によって実行されてよい。概して、検出器42は、計測された光度に基づいた走査信号を生成し、その走査信号を電子サブシステム19に送信する。電子サブシステム19は、走査信号を受信した後に、これに伴って、走査信号と参照信号とを比較する。なお、参照信号は、データベースに格納されているか、もしくは、現在または以前の走査で決定される。
【0024】
より詳細には、ダイ・トゥ・ダイ検査モードでは、同一の形状(ダイス)を有する基板の2つの領域が互いに比較され、実質的な相違には欠陥としてフラグが立てられる。ダイ・トゥ・データベース検査モードでは、試験中のダイと、そのダイが由来するコンピュータデータベースシステムから得られた対応する画像情報とを比較することにより、欠陥が検出される。他の欠陥検出動作では、2つの異なる検査モードの間で比較が行われる。例えば、反射光および透過光の同時検査では、基板の表面で反射される光と、基板を透過する光との間で、比較がなされる。この種の検査では、光学検査システムは、検査される基板のみを用いて検査作業すべてを実行する。すなわち、隣接するダイやデータベースの間では、比較は行われない。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態に従って、基板12の表面11を検査するための光学アセンブリ50を示す詳細なブロック図である。例えば、光学アセンブリ50は、図1に示されているような光学アセンブリ14であってよい。光学アセンブリ50は、一般に、第1の光学配列51と第2の光学配列57とを備える。それらの光学配列は、それぞれ、図1の第1の光学配列22と第2の光学配列24に対応してよい。図に示すように、第1の光学配列51は、少なくとも、光源52と、検査光学系54と、参照光学系56とを備えており、第2の光学配列57は、少なくとも、透過光光学系58と、透過光検出器60と、反射光光学系62と、反射光検出器64とを備えている。
【0026】
光源52は、第1の光路68に沿って光ビーム66を照射するよう構成されている。光源52によって照射された光ビーム66は、最初に、音響光学装置70を通過する。音響光学装置70は、光ビームを偏光および集束させるよう構成されている。図示されていないが、音響光学装置70は、1対の音響光学素子を備えてよい。音響光学素子は、音響光学プリスキャナと音響光学スキャナであってよい。これらの2つの素子は、Y方向に光ビームを偏光させ、Z方向に光ビームを集束させる。例えば、ほとんどの音響光学装置は、RF信号を石英またはTeO2などの結晶に送信することによって動作する。その信号により、音波が結晶内を通過する。音波が通過することで、結晶が非対称となり、それにより、屈折率がその結晶全体を通して変化する。この変化により、入射ビームは、振動するように偏光される集束移動スポットを形成する。
【0027】
光ビーム66は、音響光学装置70から出ると、次に、1対の4分の1波長板72とリレーレンズ74とを通過する。リレーレンズ74は、光ビーム66を平行化するよう構成されている。平行化された光ビーム66は、次いで、光路を進んで、回折格子76に到達する。回折格子76は、光ビーム66を広げる(flare out)よう構成されており、より詳細には、光ビームを3つの異なるビーム78A、78B、78Cに分離するよう構成されている。換言すれば、各ビームは、互いに空間的に区別できる(すなわち、空間的に別個の)。ほとんどの場合、空間的に別個のビーム78A、78B、78Cは、さらに、等しい間隔で離れ、ほぼ等しい光度を有するよう構成されている。
【0028】
回折格子76を出る際に、3つのビーム78A、78B、78Cは、アパチャ80を通過し、次いで、光路68を進んで、ビーム分離キューブ82に到達する。ビーム分離キューブ82(4分の1波長板72と共に動作する)は、ビームを光路84および86に分割するよう構成されている。光路84は、ビームの第1の光部分を基板12に分配するために用いられ、光路86は、ビームの第2の光部分を参照光学系56に分配するために用いられる。ほとんどの実施形態では、光の大部分が光路84を通して基板12に分配され、ほんの少しの光が光路86を通して参照光学系56に分配される。しかしながら、その割合は、各光学検査システムの具体的な設計に応じて様々であってよい。簡単に説明すると、参照光学系56は、参照捕集レンズ114と参照検出器116とを備える。参照捕集レンズ114は、ビームの第2の部分(ここで、115A‐Cと呼ぶ)を捕集して、参照検出器116に向けて方向付ける。当然のことながら、参照検出器116は、光度を測定するよう構成されている。図2には示されていないが、参照検出器116は、一般に、図1の電子サブシステム19のような電子サブシステムに接続されている。参照光学系は、一般に、当業者に周知であるため、簡略にするために、これ以上詳細には論じない。
【0029】
3つのビーム78A、78B、78Cは、光路84に沿って進み続け、望遠鏡88によって受け取られる。図には示されていないが、望遠鏡88の内部には、光を方向転換して拡大するいくつかのレンズ素子が設けられている。一実施形態では、望遠鏡は、タレット上で回転する複数の望遠鏡を備える望遠鏡システムの一部である。例えば、3つの望遠鏡が用いられてもよい。これらの望遠鏡の目的は、基板上の走査スポットのサイズを変更することにより、最小の検出可能欠陥サイズの選択を可能とすることである。より詳細には、望遠鏡の各々は、一般に、異なる画素サイズに相当している。したがって、ある望遠鏡が、高速かつ低感度(例えば、低分解能)の検査を実現する比較的大きいスポットサイズを生成し、別の望遠鏡が、低速かつ高感度(例えば、高分解能)の検査を実現する比較的小さいスポットサイズを生成してもよい。
【0030】
望遠鏡88を抜けて、ビーム78A、78B、78Cは、対物レンズ90を通過する。対物レンズ90は、ビーム78A、78B、78Cを基板12の表面11上に集束させるよう構成されている。ビーム78A‐Cが基板12の表面11に交差すると、反射光ビーム92A、92B、92Cと、透過光ビーム94A、94B、94Cの両方が生成されてよい。透過光ビーム94A、94B、94Cは基板12を通過し、反射光ビーム92A、92B、92Cは基板12の表面11で反射する。例えば、反射光ビーム92A、92B、92Cは、基板の不透明な表面で反射してよく、透過光ビーム94A、94B、94Cは、基板の透明な領域を通過してよい。透過光ビーム94は、透過光光学系58によって捕集され、反射光ビーム92は、反射光光学系62によって捕集される。
【0031】
透過光光学系58に関して、透過光ビーム94A、94B、94Cは、基板12を通過した後に、第1の透過レンズ96によって捕集され、球面収差補正レンズ98によって透過プリズム100上に集束される。図に示すように、プリズム100は、透過光ビーム94A、94B、94Cを再配置して屈折させるよう構成されたファセットを、透過光ビーム94A、94B、94Cの各々に対して備えている。ほとんどの場合、プリズム100は、各ビームが、透過光検出器配列60の単一の検出器に向かうよう、ビームを分離するために用いられる。図に示すように、透過光検出器配列60は、3つの異なる検出器61A〜C、より詳細には、第1の透過検出器61A、第2の透過検出器61B、および第3の透過検出器61Cを備えている。したがって、ビーム94A〜Cは、プリズム100を出ると、第2の透過レンズ102を通過する。第2の透過レンズ102は、分離されたビーム94A、94B、94Cの各々をこれらの検出器61A〜Cの1つに個別に集束させる。例えば、ビーム94Aは透過検出器61Aに集束され、ビーム94Bは透過検出器61Bに集束され、ビーム94Cは透過検出器61Cに集束される。当然のことながら、透過検出器61A、61B、61Cの各々は、透過光の光度を測定するよう構成されている。
【0032】
反射光光学系62に関して、反射光ビーム92A、92B、92Cは、基板12で反射した後に、対物レンズ90によって捕集される。対物レンズ90は、次いで、ビーム92A〜Cを望遠鏡88の方向へ向ける。望遠鏡88に到達する前に、ビーム92A〜Cは、さらに、4分の1波長板104を通過する。概して、対物レンズ90および望遠鏡88は、入射ビームを扱う方法とは光学的に逆の方法で、捕集ビームを扱う。すなわち、対物レンズ90は、ビーム92A、92B、92Cを再び平行化し、望遠鏡88は、ビームのサイズを小さくする。ビーム92A、92B、92Cは、望遠鏡88を出ると、光路84を(逆方向に)進み、ビーム分離キューブ82に到達する。ビーム分割器82は、4分の1波長板104と共に、ビーム92A、92B、92Cを光路106の方向に向けるように機能するよう構成されている。
【0033】
ビーム92A、92B、92Cは、光路106を進み続け、次いで、第1の反射レンズ108によって捕集される。第1の反射レンズは、ビーム92A、92B、92Cの各々を反射プリズム110に集束させる。反射プリズム110は、反射光ビーム92A〜Cの各々のためのファセットを備えている。反射プリズム110は、反射光ビーム92A、92B、92Cを再配置して屈折させるよう構成されている。透過プリズム100と同様に、反射プリズム110は、各ビームが、反射光検出器配列64の単一の検出器に向かうように、ビームを分離するために用いられる。図に示すように、反射光検出器配列64は、3つの異なる検出器65A〜C、より詳細には、第1の反射検出器65A、第2の反射検出器65B、および第3の反射検出器65Cを備えている。もちろん、各検出器は、個々にパッケージングされてもよいし、一緒にパッケージングされてもよい。ビーム92A〜Cは、プリズム110を出ると、第2の反射レンズ112を通過する。第2の反射レンズ112は、分離されたビーム92A、92B、92Cの各々をこれらの検出器65A〜Cの1つに個別に集束させる。例えば、ビーム92Aは反射検出器65Aに集束され、ビーム92Bは反射検出器65Bに集束され、ビーム92Cは反射検出器65Cに集束される。当然のことながら、反射検出器65A、65B、65Cは、反射光の光度を測定するよう構成されている。
【0034】
前述の光学アセンブリ50によって容易にすることができる検査モードには様々なものがある。例えば、光学アセンブリ50は、透過光検査モード、反射光検査モード、および同時検査モードを容易にすることができる。透過光検査モードに関して、透過モード検出は、通例、透明の領域と不透明の領域とを有する従来の光学マスクのような基板における欠陥検出に用いられる。光ビーム94A〜Cがマスク(すなわち、基板12)を走査すると、その光は、透明な地点でマスクを通過して、透過光検出器61A〜Cによって検出される。透過光検出器61A〜Cは、マスクの背後に配置されており、第1の透過レンズ96と第2の透過レンズ102と球面収差レンズ98とプリズム100とを備える透過光光学系58によって捕集された光ビーム94A〜Cの各々の光を測定する。
【0035】
反射光検査モードに関して、反射光検査は、クロム、現像されたフォトレジスト、またはその他の形状の形で画像情報を含む透明または不透明な基板に対して実行できる。基板12によって反射された光は、検査光学系54と同じ光路に沿って逆向きに進むが、次に、偏光ビーム分割器82によって検出器65A〜Cの方に方向転換される。より詳細には、第1の反射レンズ108、プリズム110、および第2の反射レンズ112は、方向転換された光ビーム92A〜Cからの光を検出器65A〜Cに投射する。反射光検査は、さらに、不透明の基板表面の上の汚染を検出するために用いてもよい。
【0036】
同時検査モードに関しては、欠陥の存在および/または種類を決定するために、透過光と反射光の両方が用いられる。そのシステムの2つの測定値について、一方は、基板12を透過した光ビーム94A〜Cの光度であって、透過検出器61A〜Cによって検知され、他方は、反射光ビーム92A〜Cの光度であって、反射光検出器65A〜Cによって検出される。次いで、欠陥があった場合には、基板12の対応する地点において、欠陥の種類を決定するために、それら2つの測定値を処理することができる。
【0037】
より詳細には、透過および反射の同時検出により、透過検出器によって検知される不透明の欠陥の存在を明らかにすることができると共に、欠陥の種類を明らかにするために、反射検出器の出力を用いることができる。例えば、透過検出器は、基板上のクロムの点と粒子のいずれが存在する場合にも、低い透過光を表示する。しかし、同一の反射検出器が、反射をしやすいクロム欠陥については高い反射光として表示し、粒子については比較的低い反射光として表示する。したがって、反射および透過検出の両方を用いると、欠陥の反射または透過特性のみが検査された場合には行うことのできないクロム構造の上の粒子の位置を特定することができる。さらに、反射および透過の光度の比など、ある種類の欠陥に対する形跡を決定してもよい。この情報は、次に、欠陥を自動的に分類するためにために用いることができる。
【0038】
例えば、反射モード、透過モード、反射および透過同時モードを含む代表的な検査モードは、特許第5,563,702号に記載されており、その特許は、参照として本願に組み入れられる。しかしながら、これらのモードは限定ではなく、他の適切なモードを用いてもよい。
【0039】
ここで、図3〜8を参照して、より詳細に検査光学系54を説明する。概して、図3A〜Cは、本発明の一実施形態に従って、光ビーム78A〜Cが基板12の表面11に沿って走査された際の光源52および検査光学系54を示す側面図である。図4A〜Cは、本発明の一実施形態に従って、光ビーム78A〜Cが基板12の表面11に沿って走査された際に、検査光学系54によって生成される走査スポット124A〜Cを示す上面図である。したがって、図3Aは図4Aに、図3Bは図4Bに、図3Cは図4Cに関連している。さらに、図5は、本発明の一実施形態に従って、検査光学系54によって生成される走査スポットの分布122を示す詳細な上面図である。図6は、本発明の一実施形態に従って、回折格子76の断面を示す側面図である。図7A〜Bは、本発明の一実施形態に従って、回折格子76を示す上面図である。図8は、本発明の一実施形態に従って、基板12に沿って動かされる際の走査スポット124A〜Cを示す上面図である。
【0040】
図3および4に示すように、光源52は、単一の光ビーム66を生成するよう構成されており、検査光学系54は、単一光ビーム66に関する様々な動作を実行するよう構成されている。それらの動作は以下の動作を含むが、それらに限定されない。すなわち、それらの動作は、単一の光ビーム66を複数の光ビーム78A〜Cに分離する動作と、複数の光ビーム78A〜Cを、光軸120の一方の側(図3A参照)から反対の側(図3C参照)に小さい角度だけ偏光すなわち走査させる動作と、偏光された光ビーム78A〜Cを基板12の表面11上の走査スポット124A〜Cに集束させる動作(図4A〜C参照)とを含む。当然のことながら、走査スポット124Aは光ビーム78Aに、走査スポット124Bは光ビーム78Bに、走査スポット124Cは光ビーム78Cに対応している。
【0041】
図3A〜Cに示すように、走査スポット124A〜Cを形成するために用いられる検査光学系54は、音響光学装置70と、リレーレンズ74と、回折格子76と、アパチャ80と、望遠鏡88と、対物レンズ90とを備える。したがって、光源52は、音響光学装置70に入射させるための光ビーム66を生成する。次に、音響光学装置70は、Y方向に光軸120に関して光ビーム66を偏光させる。議論しやすいように、偏光された光ビームを66’とする。さらに詳しく説明すると、音響光学装置70は、参照点126と参照点128との間でビーム66を動かす。図3Aは、参照点126に向けて偏光された後のビーム66を示し、図3Bは、参照点127(参照点126および128の間に位置する)に向けて偏光された後のビーム66を示し、図3Cは、参照点128に向けて偏光された後のビーム66を示す。当然のことながら、これらの走査位置の各々は、与えられた走査の中の異なる時点に生じる。例えば、図3Aは第1の時点Tにおけるビームを、図3Bは第2の時点Tにおけるビームを、図3Cは第3の時点Tにおけるビームを示してよい。走査は、図3A〜Cに断片的に示されているが、音響光学装置は、通例、音速で動作するため、その結果、走査はほとんど瞬間的であることに注意されたい。
【0042】
さらに、偏光された距離Dは、参照点126および128によって定められ、一般に、各々の走査スポット124A〜Cの走査距離L(図4AおよびC参照)に対応する。また、これらの個々の走査すなわちストライプ(例えば、距離L)の各々を組み合わせると、3つの走査の全長である列状走査領域Sとなる。当然のことながら、列状走査領域Sは個々の走査Lの約3倍の大きさであるため、走査速度は約3倍になる。つまり、フィールドのサイズが大きくなると、より大きい範囲の基板が各走査の間に検査され、すなわち、ステージの蛇行動作に必要な方向転換は少なくなる。
【0043】
図3A〜Cに示すように、偏光されたビーム66’は、音響光学装置70から現れると、リレーレンズ74に向かって発散する。偏光されたビーム66’は、リレーレンズ74を通過すると、平行化されることにより、発散するビームは、平行化されたビームすなわち平行なビーム66’’となる。リレーレンズ74を出ると、平行化されたビーム66’’は、回折格子76に入射される。回折格子76は、これに伴って、平行化されたビーム66’’を、走査スポット分布122(例えば、スポット124A〜C)を形成するために用いられる3つの異なる光ビーム78A〜Cに分離する。3つのビーム78A〜Cは、一般に、音響光学装置70が参照点126および128の間で光ビーム66を偏光させた際に、一群となって共に移動する。
【0044】
図6および7によると、回折格子76は、一般に、ガラスと金属のいずれかで形成されるプレート142上に、等しい間隔の平行線すなわち格子140を引くことにより形成される。金属プレート上に引かれた格子は、その影響が透過光ではなく反射光において観察されるため、反射型格子と呼ばれる。逆に、ガラスプレート上に引かれた格子は、その影響が反射光ではなく透過光において観察されるため、透過型格子と呼ばれる。例えば、透過型格子は、ガラスプレートにエッチングされた格子を有する位相回折格子と、ガラスプレートに蒸着されたクロム格子を有する振幅回折格子とを含む。位相格子では、全部の格子が、ガラスまたはクォーツ材料から形成されているため、格子を透過する光は比較的多い。振幅格子では、格子がクロムから形成されているため、回折格子を透過する光は比較的少ない。すなわち、光の一部が、クロム格子によって遮断される。図に示した実施形態では、光を伝達させる効率の増大のために、振幅回折格子よりも位相回折格子を優先して用いる。位相回折格子が示されているが、透過型格子(振幅格子を含む)と反射型格子の両方を、検査光学系で用いてもよい。さらに、単一層の格子のみが示されているが、多層の格子を用いてもよい。多層の格子では、異なる深さを有する層に、段階的に格子が引かれる。
【0045】
さらに詳細に説明すると、回折格子76は、単一のビームを様々な回折順位に分割すなわち散乱するよう構成されており、一般に、式2dsinθ=mλに従う。なお、dは、格子の間隔(すなわち、格子を引く間の距離)であり、mは、回折順位(整数)であり、θは、回折順位の間の角度であり、λは、格子に入射する光の波長である。図6に示すように、入射光ビーム66’’は、回折順位m=1、m=0、m=−1に分割され、3つの異なるビーム78A〜Cを生成する。さらに、格子の深さDは、3つの等しい光度の光ビームを生成するために、光ビームの光源レベルを等しくするよう調整される。すなわち、深さは、透過光の効率に影響する。m=0のビームは、入射光と同じ角速度で走査するが、m=1およびm=−1のビームは、上述の式におけるサインの項のために、入射ビームに対して異なる非線形の速度で走査することに注意すべきである。
【0046】
図3および4に戻って、光ビーム78A〜Cの各々は、回折格子76を出ると、アパチャ80を通過して、別々に望遠鏡88に入射する。アパチャ80は、光ビームの像を均一に定めるための開口部を備えた金属プレートであってよい。例えば、開口部は、方形のパッチの光(音響光学装置70およびリレーレンズ74からの光であってよい)を、アパチャ80を離れる円形のパッチの光に変化させるよう構成された円形の開口部であってよい。さらに、望遠鏡88は、より正確な走査スポット124A〜Cを実現するために、光を方向転換して拡大するように機能する。望遠鏡は、一般に、当業者に周知であるため、簡略にするために、これ以上詳細には説明しない。
【0047】
光ビーム78A〜Cは、望遠鏡88から現れると、別々に対物レンズ90に入射する。図3A〜Cに示すように、光ビーム78A〜Cは、望遠鏡88を出た後には78A’〜C’と呼ぶこととする。さらに、光ビーム78A’〜C’は、望遠鏡88と対物レンズ90の間を伝わる際に、瞳面130を通過する。明らかに、瞳面は、アパチャ80の像である。図3A〜Cに示すように、瞳面130は、ビーム78A’〜C’が交差する地点である。対物レンズ90を出ると、ビーム78A’〜C’の各々は、基板12の表面11に、別々に入射、より詳細には、別々に集束される。議論を簡単にするために、対物レンズ90を通過して、集束された光ビームを、78A’’〜C’’と呼ぶこととする。基板12に光ビーム78A’’〜C’’を集束させた結果として、基板の表面11上に3つの空間的に別個の走査スポット124A〜Cが形成される。スポット124A〜Cが空間的に離れていることは、検出器で適切に光を捕集することを確実に行うために役立つ。
【0048】
図示されていないが、対物レンズ90は、通例、ビームが基板の表面に沿って通過する際にビームの焦点を保持するよう構成された自動焦点サブシステムに接続されている。自動焦点サブシステムは、一般に、Z軸に沿って基板に対して対物レンズを上下に動かすサーボまたはステッピングモータを備える。したがって、自動焦点モードの間は、対物レンズは、焦点を保ちつつ基板の表面を追跡するように上下に移動するよう構成されている。当然のことながら、モータは、一般に、図1の電子サブシステムのような電子サブシステムによって制御される。例えば、代表的な自動焦点サブシステムは、特許第5,563,702号に記載されており、その特許は、参照として本願に組み入れられる。しかしながら、このサブシステムは限定ではなく、他の適切なサブシステムを用いてもよい。
【0049】
さらに、回折格子76は、単一のビーム66が複数のビームに分離されることなしに検査光学系54を通過し続けることを可能とするために、光路120の内外に移動するよう構成されてもよい。これは、検査の設定中に光学系を位置調整するために用いられる調整および設定モードの際に望ましい。これは、さらに、ライブまたはレビューモードで基板を観察する際に望ましい。レビューモードは、既知の欠陥を特徴付けるために用いられることが多い。図3には示されていないが、回折格子は、回折格子を光路の内外へ移動させるよう構成された駆動部に接続されてよい。ほとんどの場合、駆動部は、光軸120に直交する方向に、例えば、XまたはYの方向に、回折格子を動かす。例えば、駆動部は、ステッピングモータであってよい。駆動部を制御するために、駆動部は、通例、図1の電子サブシステム19のような電子サブシステムに接続される。
【0050】
ここで、図5を参照して、より詳細に走査スポット分布122を説明する。図に示すように、走査スポット分布122は、オフセットされてずれている走査スポット124A〜Cを備え、走査スポット124A〜Cの各々は、Y方向に走査ストライプ125A〜Cを形成する走査長Lを有している。したがって、各走査ストライプ125A〜Cを組み合わせると、列状走査領域S全体が形成される。さらに、走査スポット124A〜Cが空間的に互いに分離されていることにより、異なる走査すなわちストライプ125A〜Cが隔離されている。空間的な分離とは、各スポットが、走査中に互いの範囲を侵さないように、分布内で他のスポットから隔離されていることを意味する。当然のことながら、スポットがこのように隔離されていなければ、3つの個々の検出器で光を捕集することが困難になる。
【0051】
さらに詳しく説明すると、操作スポット124A〜Cは、XおよびY方向の両方にオフセットされて(すなわち、ずれて)いる。Y方向においては、スポットは、約距離L、より詳細には、距離Lから重複Oを差し引いた距離だけずれている。重複Oは、列状走査領域Sが、列状領域内のどの領域も欠けることなく走査されることを保証するために用いられる。X方向においては、スポットは、距離Xだけずれている。距離L、O、Xは、各検査システムの具体的な必要性に応じて変更してよい。
【0052】
本発明の一実施形態に従い、図7−9を参照すると、回折格子76は、走査スポット124A〜Cの重複Oおよび分離Xの両方を制御するよう構成されている。これは、格子の間隔d(図6および7参照)と、光軸120に関する回折格子76の回転R(図7AおよびB参照)とを調節することにより実現可能である。図7Aは回転前の回折格子を示し、図7Bは回転後の回折格子を示している。当然のことながら、格子の間隔dおよび回転Rは、走査スポット124A〜Cの位置に影響を与える。格子の間隔dによって、スポットが分離され、回転Rによって、スポットがXおよびY方向の両方において空間的に分離されるように、外側の走査スポットが光軸120に関して回転される(図5にR’として図示)。ほとんどの部分では、格子の間隔dが小さいと、一般に、分離の程度は大きくなる。さらに、スポットは、回折格子が軸に関して回転されたのと大体同じ角度だけ、軸に関して(中央のスポットに関して)回転する。一般に、回折格子が回転されないと、走査スポットは、分離されるものの、近すぎるために検出器で検出できないことがあると思われる。
【0053】
ここで、図8によると、本発明の一実施形態に従って、基板12に沿って動かされる際の走査スポット124A〜C/ストライプ125A〜Cを示す上面図が提供されている。例えば、基板12はフォトマスク、レチクル、またはウエハであってよい。上述のように、ビーム走査すなわち列状領域Sは、検査光学系を通過した後に、基板12に示されているY軸に平行に向けられるような方向となっている。ビームが走査されると、試験中の基板12を保持するステージ(図8には図示せず)は、検査距離IだけX軸方向に往復動されつつ、各横断の端においてY方向に漸進し、その結果、走査スポット124A〜Cは、基板12の所定の領域にわたって蛇行路153に沿って走査する。所定の領域は、単一の識別されたサブ領域、複数の識別された基板サブ領域(フォトマスクの場合の個々のダイスなど)、または基板全体であってよい。
【0054】
検査動作の開始に先立って、オペレータは、一般に、基板を適切な方向に並べ、検査すべき領域を定める。検査領域は、図1の制御コンピュータを用いて定めてよい。図8では、検査領域は、フォトマスクの3つのダイス150A、150B、150Cに対応する。このように、ダイス150A〜Cの表面領域は、走査スポット124A〜Cによって一連の隣接する列状領域S内で走査される。図に示すように、X方向の各走査は、検査領域155を形成する。検査領域155は、列状領域Sと検査距離Iとの積である。列状領域Sは、検査領域全体が、その間のどの領域も欠けないように走査されることを確実にするために、(Y方向の)各横断において重複されてもよい。したがって、フィールドのサイズすなわち列状領域が大きいと、各走査で検査される基板の面積が大きくなり、その結果、方向転換が少なくなる。例えば、3つのビームを用いると、検査スピードは約3倍になる。
【0055】
例えば、ダイ・トゥ・ダイ(die to die)比較モードでは、基板12の検査は、通例、第1のダイ150Aの左上の角から始まり、蛇行パターン153をたどる。ステージがX方向にゆっくりと移動すると同時に、レーザが、Y方向に迅速に走査する。このように、列状領域Sが走査され、検出器のデジタル出力が、例えば、図1の電子サブシステム19に格納される。透明または部分的に透明な基板では、画像の検出は、透過検出器61によって実行される。基板から反射された光は、反射光検出器65によって検出される。したがって、走査が第1のダイ150Aの対象領域の右の境界に達すると、ダイ150Aに由来する(左から右への)画像データがサブシステム19に格納される。同様に、走査が第2のダイ150Bの対象領域の右の境界に達すると、サブシステム19に格納されている第1のダイ150Aに由来する画像データと、第2のダイ150Bに由来するデータが比較される。実質的な差異はすべて、欠陥と判断される。同様に、ダイ150Cからのデータも、ダイ150Bまたは150Aに由来するデータと比較される。走査プロセスがダイ150Cの右の境界に達すると、ステージは、列状領域の幅よりも少し小さい量だけY方向に移動され、X方向に逆向きのトレースを開始する。このように、ダイスの対象領域は、蛇行動作によって横断される。
【0056】
ダイ・トゥ・ダイモードのみを説明したが、これは限定ではなく、ダイ・トゥ・データベースや同時検査を実行してもよいことに注意されたい。ダイ・トゥ・データベース検査は、制御システムによって生成されたシミュレート画像とダイを比較することを除けば、ダイ・トゥ・ダイ検査と同様である。
【0057】
さらに、そのシステムは、正確な間隔で複数の走査信号の振幅をサンプリングするよう構成することができる。サンプリングされた走査信号は、基板のパターン表面の仮想の画像を構築するために、ステージの動きとその他の要素の正確な制御と併せて用いられる。複数の走査各々のサンプリング速度は、回折格子によって引き起こされる個々の走査の様々な非線形の走査速度を補償するために変更することができる。そのシステムは、さらに、上述の走査速度の変動を測定し、必要とされるサンプリング速度の補正を自動的にキャリブレーションすることができる。サンプリングは、一般に、当業者に周知であるため、簡略にするために、これ以上詳細には論じない。
【0058】
ここで、図9〜13を参照して、より詳細に透過光光学系58を説明する。簡単に説明すると、図9は、透過光光学系58と透過光検出器60の側面図である。図10は、本発明の一実施形態に従って、プリズム100を示す詳細な透視図である。図11は、本発明の一実施形態に従って、プリズム100の断面を示す側面図である。図12A〜Cは、本発明の一実施形態に従って、第1の透過レンズおよび球面補正レンズの様々な配置を示す側面図である。図13は、本発明の一実施形態に従って、透過光学系の設定を示すフローチャートである。
【0059】
まず、図9によると、透過光光学系58は、複数の透過光ビーム94A〜Cを受け取るよう構成されており、透過光検出器配列は、複数の透過ビーム94A〜C各々の光度を検出するよう構成されている。より詳細には、透過光光学系58は、透過ビーム94A〜Cに関する様々な動作を実行するよう構成されており、それらの動作は、透過光94A〜Cを捕集する動作、ビームの分離を維持する動作、および、分離されたビームを透過光検出器配列60の個々の光検出器61A〜Cに集束させる動作を含むが、それらに限定されない。上述のように、透過光ビーム94A〜Cを受け取るのに先立って、検査光学系54によって生成された集束光ビーム78A〜Cは、透過型の基板の表面に入射される。入射光ビーム78A〜Cの少なくとも一部は、透過光ビーム94A〜Cとして基板12を透過され、透過光光学系58に至る。図9は、Y方向が図面に垂直な方向となるように、XおよびZ方向に関して示されている。
【0060】
図9に示すように、透過光ビーム94A〜Cを受け取るために用いられる透過光光学系58は、第1の透過レンズ96と、球面収差補正レンズ98と、プリズム100と、第2の透過レンズ102とを備える。第1の透過レンズ96は、発散する透過光ビーム94A〜Cを捕集し、球面収差補正レンズと共に、透過光ビーム94A〜Cをプリズム100に集束する。第1の透過レンズ96および球面収差補正レンズ98は、境界が明瞭なスポットを、ファセットが施された第1のプリズム上に生成するためのユニットとして機能する。プリズム100において集束され境界を定められたスポットは、望ましくないクロストークを引き起こす重複(すなわち、ビームと2つのファセットとの交差)を低減するように働く。当然のことながら、クロストークは、誤った信号を引き起こす可能性があり、その信号が、検査の失敗につながることがある。一実施形態では、プリズム100上の焦点を維持するために、自動捕集光学系サブシステム148が用いられる。自動捕集光学系サブシステム148は、第1の透過レンズ96、球面収差補正レンズ98、およびプリズム100の動きを制御することにより、プリズム100上の焦点を維持する。自動捕集光学系サブシステム148については、以下でより詳細に説明する。さらに、図9には図示されていないが、プリズム100における画像の質を向上させるために、球面収差補正レンズ98とプリズム100との間に配置された第3のレンズが用いられてもよい。
【0061】
さらに詳細に説明すると、透過光ビーム94A〜Cは、基板12を出ると、第1の透過レンズ96によってプリズム100に向かって屈折される。議論しやすいように、屈折されたビームを94A’−C’とする。屈折ビームは、球面収差レンズ98を通過する際に、球面収差レンズ98によってプリズム100に向かって屈折される(とは言え、ほとんど屈折されない)。図に示すように、ビームは、レンズ96および98の間を通る間に瞳面130を通過する。球面収差レンズ98を出ると、屈折ビーム94A’−C’の各々は、プリズム100の個々のファセットに別々に入射される。当然のことながら、プリズム100は、一般に、像平面に配置される。何故なら、そこでは、ビームが互いに異なるビームとなって分離されているからである。プリズムが他のどこかに配置されていると、ビームが重複して検査の誤りを引き起こす可能性がある。さらに、プリズム100は、これに対して、光ビームが3つの個々の検出器61A〜Cのひとつに向かって別々に方向付けられるように、光ビーム(ここでは、94A’’〜C’’)を屈折させて分離する。当然のことながら、プリズム100は、すべてのビームが1つの検出器に向かわずに、各ビームが個々の検出器に向かうことを確実にするために用いられる。
【0062】
一実施形態では、検査光学系の望遠鏡によって生み出される倍率の範囲に対応するために、複数のプリズム(プリズム100およびプリズム101とする)を有するプリズムシステム99が用いられる。例えば、一部の倍率では、走査が非常に大きくなることがあるため、クロストークせずに走査を効果的に分離するために、比較的大きなプリズムが必要となる。したがって、一実施例では、プリズム100は高分解能プリズム(例えば、小さい走査)であり、プリズム101は低分解能プリズム(例えば、大きい走査)である。プリズム100および101の各々は、様々な望遠鏡の倍率に適応するために、光路120の内外に移動するよう構成されている。
【0063】
さらに、プリズム100および101は両方とも、回折格子76と同じ理由で、すなわち、1つのビームのみが必要とされる際に、光路120の外へ移動するよう構成されてよい。したがって、プリズムが光路の外へ移動されると、単一のビームが、分離されずに透過光学系58を通過し続けることが可能となる。これは、検査の設定中に光学系を位置調整するために用いられる調整および設定モードの際に望ましい。これは、さらに、ライブまたはレビューモードで基板12を観察する際に望ましい。レビューモードは、既知の欠陥を特徴付けるために用いられることが多い。
【0064】
ここで、図10および11を参照して、詳細にプリズムを説明する。各プリズムは、3つのファセット160A、160B、160Cを備えており、それぞれのファセットが、透過光ビーム94A〜Cの各々(各ファセット上のスポットとして図示)に対応している。第1のファセット160Aはビーム94Aに、第2のファセット160Bはビーム94Bに、第3のファセットはビーム94Cに対応している。さらに、ビームの走査の間に、ビーム94A〜Cの各々は、対応するファセット160A〜Cの表面上のY方向に走査95A〜Cを形成する。3つのファセットのみが示されているが、ファセットの数はビームの数に対応するので、用いられるビームが、より多いまたは少ない場合には、それに応じてファセットの数が変化することを理解されたい。
【0065】
さらに詳しく説明すると、各々のファセットは、ファセットの幅162と、ファセットの長さ163と、ファセットの角度164で構成される。ファセットの幅162は、ファセットの端部165によって定められる。ファセットの幅162は、ファセットの端部165とスポット94の端部との間に十分な量の許容範囲166を提供することにより、適切なビームの分離を維持するよう構成されている。当然のことながら、許容範囲166が、大きすぎたり小さすぎたりすると、スポットのいずれかの側において、ビームがずれてファセットの端部を越えて隣接するファセットに進入したり、すべてのビームがファセットから外れたりすることがある。この種のずれは、アライメントのエラー、焦点ずれのエラー、およびクロストークのエラーにつながることがある。ほとんどの場合、ファセットの幅は、基板を走査するために用いられるスポットのサイズ(スポットサイズを167とする)に関連して選択され、それによって、適切な許容範囲が保たれる。例えば、比較的大きなスポットサイズを用いる場合(すなわち、低分解能の場合)には、ファセットの幅は、それに応じて比較的大きく構成され、比較的小さなスポットサイズを用いる場合(すなわち、高分解能の場合)には、ファセットの幅は、それに応じて比較的小さく構成される。さらに、ファセットの長さ163は、走査のための十分な距離を提供するよう構成されている。すなわち、ファセットの長さ163は、列状領域の高さSよりも大きくなるよう構成されている。
【0066】
ファセットの角度164に関しては、ファセットの角度164は、ビームを検出器配列の検出器の1つに向けて方向付けるよう構成されている。当然のことながら、第2のレンズの焦点距離(図10の168(図10にはない))とファセットの角度164は、検出器の面において所望のビーム分離を得るよう協調する。所与の検出器の分離(図9の170(図9にはない))および所与の検出器のサイズ(図示せず)に対して、より大きなファセットの角度(より大きな分離を引き起こす)には、より小さな焦点距離が必要となり、逆に、より小さなファセット角度(より小さな分離を引き起こす)には、より大きな焦点距離が必要となると一般に考えられている。したがって、ファセットの角度を調整する場合には、レンズの焦点距離も調整される。
【0067】
再び図9によると、分離された光ビーム94A’’〜C’’は、プリズム100を通過した後に、第2の透過レンズ102を通過する。第2の透過レンズ102は、分離されたビームを透過検出器配列60の検出器61A〜Cに集束させるよう構成されている。第2の透過レンズ102を出ると、ビームは、個々の検出器61A〜Cに入射される。上述のように、第2の透過レンズ102は、ビーム94A、94B、94Cの各々を単一のそれぞれの検出器に集束させる。例えば、ビーム94Aは透過検出器61Aに集束され、ビーム94Bは透過検出器61Bに集束され、ビーム94Cは透過検出器61Cに集束される。当然のことながら、透過検出器61A、61B、61Cの各々は、透過光の光度を測定するよう構成されている。例えば、3つの検出器は、個々にパッケージングされたチップであってもよいし、単一チップパッケージ(図示せず)の一部であってもよい。しかしながら、単一チップパッケージは、より近接して検出器をパッケージングできるため、より浅い入射角が可能となるという利点があることに注意されたい。
【0068】
ここで、捕集サブシステム148に関しては、捕集サブシステム148は、第1の透過レンズ96、球面収差補正レンズ98、およびプリズム100の位置を調整して、プリズム100上においてビーム94A〜Cの焦点および配列の調整を適切に行うために用いられる。上述のように、ビーム94A〜Cは、プリズム100上において焦点および/または配置を調整されないと、適切な分離を実現しなかったり、互いに重複したりすることがある。不適切な分離および/または重複は、誤った検査の原因になることがある。
【0069】
捕集サブシステム148は、一般に、システムソフトウェア要素172と、制御インターフェース174と、対物レンズ位置センサ176と、第1の透過レンズ駆動部178と、球面収差補正レンズ駆動部180と、プリズム駆動部182とを備える。システムソフトウェア172は、サブシステムの主制御装置として機能するよう構成されてよく、図1に示したような制御コンピュータに実装してよい。システムソフトウェア要素172は、制御インターフェース174に接続されており、制御インターフェース174は、駆動部およびセンサと信号をやり取りするよう構成されている。制御インターフェース174は、図1に示したような電子サブシステムに実装されてもよい。さらに、制御インターフェース174は、対物レンズ位置センサ176、第1の透過駆動部178、球面収差補正レンズ駆動部180、およびプリズム駆動部182に接続されている。
【0070】
簡単に説明すると、対物レンズ位置センサ176は、例えば、基板に焦点が合うように対物レンズ90が光軸に沿って移動される(自動焦点)際に、対物レンズ90の位置を監視するよう構成されている。第1の透過駆動部178は、第1の透過レンズ96を、光軸120に沿って、より詳細には、Z方向(図中の矢印190)に移動するよう構成されている。球面収差補正レンズ駆動部180は、球面収差レンズ98を、光軸120に沿って、より詳細には、Z方向(図中の矢印191)に移動するよう構成されている。プリズム駆動部182は、プリズム100および101を、光軸120と水平に、より詳細には、X方向(図中の矢印192)に移動するよう構成されている。例えば、駆動部のそれぞれは、上述の要素の動きを駆動するためのモータ式のリニアアクチュエータを備えていてもよい。モータ式のアクチュエータは、一般に、当業者に周知であるため、簡略にするために、これ以上詳細には論じない。
【0071】
通例、焦点の調整とアライメント調整には、いくつかの条件が含まれる。第1の条件は、所定の基板の厚さおよび光倍率(例えば、望遠鏡)に対して、第1の透過レンズ96、球面収差補正レンズ98、およびプリズム100の公称の位置を設定する工程を含む。当然のことながら、倍率が異なる場合だけでなく、基板の厚さが異なる場合も、それらが透過光に影響を与えるため、異なる光学的位置が必要になる。例えば、光学的位置が所定のものであるとき(すなわち、光学系が一定の状態)、基板の厚さが変化すると(例えば、1/4インチの基板から90ミルの基板への変更)、像平面の位置が変動し、それによって、プリズムにおいて光が集束しなくなる。さらに、光学位置が所定のものであるとき、倍率が変化すると、ビームの分離および配置が変化し、それによって、プリズムにおいて光が重複する。
【0072】
したがって、基板サイズおよび倍率レベルが決定されると、捕集サブシステム148は、第1の透過レンズ96、球面収差補正レンズ98、およびプリズム100、101のいずれかを、所定の公称の値に移動する。実際的には、ソフトウェア要素172が、制御コンピュータを介して、制御インターフェース174に位置情報を送信する。次いで、制御インターフェース174は、第1の透過レンズ駆動部178、球面収差補正レンズ駆動部180、およびプリズム駆動部182に移動信号を送信し、それぞれの駆動部に対応する光学系を所定の公称値に従って移動させる。概して、より厚い基板に対しては、レンズは、基板のパターニングされた表面から遠ざかるよう移動され、より薄い基板に対しては、レンズは、基板のパターニングされた表面に近づくよう移動される。レンズは両方とも移動するのだが、球面収差レンズは、第1の透過レンズよりも大きく移動することに注意されたい。さらに、より大きなスポットサイズ(すなわち、大きな画素サイズ)に対しては、大きい方のプリズム(すなわち、プリズム101)が光路内に移動され、より小さなスポットサイズ(すなわち、小さな画素サイズ)に対しては、小さい方のプリズム(すなわち、プリズム100)が光路内に移動される。
【0073】
図12A〜Cは、様々な基板の厚さに対する公称の位置を示す代表例の図である。これらの図では、基板の厚さは180で示されており、第1の透過レンズ96と基板の12のパターニングされた表面11との距離は182で示されており、第1の透過レンズ96と球面収差補正レンズ98との距離は184で示されている。図に示すように、距離182および184は、基板の厚さ180に正比例する。すなわち、距離182および184は、(図12Cに示すように)薄い基板に対しては小さくなり、(図12Aに示すように)厚い基板に対しては大きくなる。さらに、図に示すように、下方の捕集レンズの移動距離は、球面収差レンズの移動距離に比べて小さい。
【0074】
さらに、再び図9によると、第2の条件は、第1の透過レンズ96とプリズム100との位置をキャリブレーションする工程を含む。キャリブレーションは、一般に光学系の位置と焦点とを合わせるための精密な調整プロセスである。キャリブレーション工程は、通例、検査する基板ごとに実行され、時に、長時間の検査の検査プロセス中に定期的に繰り返される。プリズム100に関して、プリズムは、光軸120に垂直なプリズムの最良の位置を見出すようキャリブレーションされる。例えば、プリズム100は、(図11の中央間距離169によって示すように)入射ビームを各々のファセット160A〜Cの中央に置くようにキャリブレーションされてよい。第1の透過レンズ96に関して、レンズは、光軸120に沿ってレンズの最良の位置を見出すようキャリブレーションされる。例えば、レンズの位置は、入射ビームを各々のファセット160A〜Cに集束するようキャリブレーションしてよい。プリズム100と第1の透過レンズ96の位置と焦点が適切でない場合、検査中の入射ビームに対する許容範囲が非常に小さくなることがある。当然のことながら、許容範囲が小さいと、光ビームのクロストークや不適切なビームの分離が起きる可能性がある。例えば、温度変化がレンズの位置に影響し、その結果として、ビームが、隣接するファセットに侵入することがある。一部の例では、キャリブレーション工程は、透過光検出器におけるクロストークの量を測定する工程と、第1の透過レンズおよびプリズムをそれらの設定公称値に関して移動して、クロストークの量を最小限にする工程とを含む。レンズおよびプリズムの移動は、制御インターフェース174を介して実行される。制御インターフェース174は、それぞれの駆動部に信号を送り、それに従って移動を実行させる。ほとんどの場合、これらのキャリブレーションは、制御システム17によって自動的に実行される。その結果、検査を実行するオペレータには、行動、命令、情報は必要なくなる。
【0075】
さらに、パターン表面は、少し勾配や傾斜がついていてもよい。したがって、第3の条件は、基板の12のパターニングされた表面11の位置と相対的な第1の透過レンズ96の位置を追跡して、検査中の焦点を維持する工程を含む。追跡工程を実行するためには、多くの方法がある。一実施形態では、追跡工程は、対物レンズ90に対して第1の透過レンズ96を移動させることにより実行される。上述のように、検査の間、対物レンズ90は、光軸120に沿って(Z方向に)上下に移動することにより基板に焦点を合わせるよう構成されている。したがって、対物レンズの移動は、第1の透過レンズ96の追跡にも用いることができる。この実施形態では、第1の透過レンズ96と対物レンズ90との間の距離Cは、およそ一定に保たれる。したがって、対物レンズ90が、例えば、焦点距離zだけ移動すると、第1の透過レンズも、距離zだけ移動する。距離Cは、第1の透過レンズ96のキャリブレーションされた位置に基づく。追跡を実行するために、対物レンズ位置センサ176は、対物レンズ90の位置を検出し、それに応じて、制御インターフェース174に信号を送信する。次いで、制御インターフェース174は、第1の透過レンズ駆動部178に信号を送信して、それに従って第1の透過レンズ96を移動させる。追跡工程に関して一実施例のみしか説明していないが、これは限定ではなく、他の追跡方法を用いてもよい。例えば、第1の透過レンズは、対物レンズを参照として用いずに、基板の表面を直接追跡してもよい。
【0076】
さらに詳しく説明すると、図13は、本発明の一実施形態に従って、検査の設定手順200を示すフローチャートである。動作202では、まず、検査システム、例えば、図1に示した検査システム10に、基板が配置される。ほとんどの場合、この動作は、基板をステージ16に配置する工程を含む。基板がシステム内のステージ上に配置された(動作202)後に、動作204において、基板の厚さが決定される。基板の厚さを決定する工程は、一般に、当業者に周知であるため、簡略にするために、詳細には論じない。動作204の後または最中に、動作206において、望遠鏡のための所望の倍率レベルが設定される。倍率設定レベルは、一般に、設定を実施するオペレータによって選択される。オペレータが、より高い感度を望む場合には、通例、高い倍率レベルが選択される。逆に、オペレータが、より大きい走査速度を望む場合には、通例、低い倍率レベルが選択される。
【0077】
動作206に続いて、動作208では、透過光光学系の位置が公称値に設定される。上述のように、公称値を持つ透過光学系は、第1の透過レンズ96と、球面収差補正レンズ98と、プリズム100とを含む。公称値は、一般に、システムソフトウェアによって選択され、一般に、基板の厚さと望遠鏡の倍率とによって決まる。ほとんどの場合、システムソフトウェアは、厚さおよび倍率の状態を知っているため、インターフェースに信号を送信して、それに従って移動を実行させる。例えば、システムソフトウェアが、最高倍率のためのプログラムと、1/4インチの基板とを選択した場合、第1の透過レンズ96および球面収差補正レンズ98は、公称の1/4インチの基板位置に移動する。次いで、適切なプリズムが、高倍率検査のための公称の位置に移動される。
【0078】
動作において公称値が設定された後、動作210において、透過光光学系がキャリブレーションされる。キャリブレーションされる透過光光学系には、第1の透過レンズ96とプリズム100が含まれる。キャリブレーションの手順は、一般に、検出器61A〜Cにおいて光の値を収集する工程と、収集した光の値を制御インターフェース174で解析する工程と、制御インターフェース174で新しい目標位置を計算する工程と、光学系、例えば、第1の透過レンズ96および/またはプリズム100の位置を調整する工程とを含む。ほとんどの場合、この手順は、検査される基板に対してクロストークが最小となる位置が見つかるまで繰り返される。光の値を収集することにより、正確な基板の厚さの計測などの二次的な要素ではなく、直接的にクロストークに基づいて、調整を行うことができる。
【0079】
キャリブレーションの後、プロセスは動作212に進み、基板の検査が開始される。すなわち、システムは、基板の走査を開始する。走査の際に、対物レンズの移動が追跡されることにより、第1の透過レンズは、それらのレンズの間の特定の距離を維持することができる。概して、対物レンズ位置センサは、第1の透過レンズの移動の引き金となる。多くの場合、第1の透過レンズのみが検査中に移動する。動作212の最中または後に、プロセスは、動作214に進み、再キャリブレーションを行うか(yes)、走査を終了するか(no)の決定がなされる。再キャリブレーションの決定がなされた場合には、プロセスは、工程210に戻る。走査終了の決定がなされた場合には、プロセスは工程216に進み、走査の終了が知らされる。
【0080】
ここで、図14を参照して、より詳細に反射光光学系62を説明する。反射光光学系62は、複数の反射光ビーム92A〜Cを受け取って、それらの反射ビームを反射光検出器配列64の方向に向けるよう構成されている。反射光検出器配列64は、複数の反射ビーム92A〜Cの各々の光度を検出するよう構成されている。より詳細には、反射光光学系62は、反射ビームに関する様々な動作を実行するよう構成されており、それらの動作は、反射光を捕集する動作と、ビームの分離を維持する動作と、分離されたビームを反射光検出器配列の個々の光検出器に集束させる動作とを含むが、それらに限定されない。上述のように、反射光ビームを受け取る前に、検査光学系によって生成された集束光ビームが、反射する基板の表面に入射され、その結果として、光ビームは、基板によって反射光光学系62の方向に反射される。図14は、Y方向が図面に垂直な方向となるように、XおよびZ方向に関して示されている。
【0081】
反射光光学系は、透過光光学系と類似しているが、それほど複雑ではない。透過光学系58は動的なシステムであり、反射光学系62は静的なシステムである。これは、一般に、ビームが、基板を透過されるのではなく基板の表面から反射される、すなわち、プレートの厚さに関して補正を行わなくてよいことと、反射光が対物レンズ通過して戻る、すなわち、対物レンズの焦点が常に合っているために焦点合わせを考慮しなくてよいことに関係する。さらに、反射光が望遠鏡を通過して戻ることにより、スポットサイズが反射光と同じになる、すなわち、拡大されたビームが縮小されるので、反射光学系に必要なプリズムは1つのみである。
【0082】
図14に示すように、反射光ビーム92A〜Cを受光するために用いられる反射光光学系62は、検査光学系の一部(例えば、対物レンズ90、望遠鏡88)と、4分の1波長板と、ビーム分離キューブ82と、第1の反射レンズ108と、ファセットを施された第2のプリズム110と、第2の反射レンズ112とを含む。対物レンズ90は、基板12の表面11から反射した後に発散する反射光ビーム92A〜Cを捕集するよう構成されている。それに応じて、反射光ビーム92A〜Cは、対物レンズ90を出ると、4分の1波長板104を通過して、望遠鏡88に接近する。4分の1波長板104は、反射光がビーム分離キューブ82を横切る際に光路84から分割されるように、反射光を変更するよう構成されている。4分の1波長板104を出ると、反射光ビーム92A〜Cは、瞳面130、次いで望遠鏡88を通過する。望遠鏡88は、ビームのサイズを縮小する。ビーム92A、92B、92Cは、望遠鏡88を出ると、ビームキューブ分割器82に入射される。ビーム分割器82は、4分の1波長板104と共に、ビーム92A、92B、92Cを光路106の方向に向けるように機能するよう構成されている。図に示すように、ビーム分離キューブ82は、望遠鏡88と回折格子76との間に配置されている。
【0083】
光路106を進むビーム92A、92B、92Cは、第1の反射レンズ108の方向に向けられる。図に示すように、ビームは、第1の反射レンズ108に到達する前に、瞳面130を通過する。第1の反射レンズ108は、ビーム(ここでは、92A’、92B’、92C’)を捕集して、プリズム110(図10および11に示したプリズムと同じプリズム)に集束させる。一般に、反射光学系では、透過光光学系と違って、1つのレンズしか必要とされない。何故なら、ビームが、望遠鏡を2回通過する(拡大/縮小される)ことにより、スポットサイズが反射光と同じになるからである。第1の透過レンズ96と同様に、第1の反射レンズ108は、境界が明瞭なスポットを、プリズム110上に生成するよう設定される。ここでも、プリズム110は、通例、像平面に配置される。何故なら、そこでは、ビームが互いに異なるビームとなって分離されているからである。
【0084】
さらに、プリズム110は、これに対して、光ビームが3つの個々の検出器65A〜Cのひとつに向かって別々に方向付けられるように、光ビーム(ここでは、92A’’〜C’’)を屈折させて分離する。当然のことながら、プリズム110は、すべてのビームが1つの検出器に向かわずに、各ビームが個々の検出器に向かうことを確実にするために用いられる。分離された光ビーム92A’’〜C’’は、プリズム110を通過した後に、第2の反射レンズ112を通過する。第2の反射レンズ112は、分離されたビームを透過検出器配列64の検出器65A〜Cに集束させるよう構成されている。第2の反射レンズ112を出ると、ビーム92A’’〜C’’は、個々の検出器64A〜Cに入射される。上述のように、第2の反射レンズ112は、ビーム92A’’、92B’’、92C’’の各々を単一のそれぞれの検出器に集束させる。例えば、ビーム92A’’は透過検出器65Aに集束され、ビーム92B’’は透過検出器65Bに集束され、ビーム92C’’は透過検出器65Cに集束される。当然のことながら、透過検出器65A、65B、65Cは、反射光の光度を測定するよう構成されている。図14には示されていないが、プリズムおよび検出器は、図9−11に示されているプリズムおよび検出器と同様であることに注意されたい。
【0085】
以上からわかるように、本発明は、従来技術を超える数多くの利点を提供する。様々な実施形態または実施例は、以下の利点のうちの1以上を有する。本発明の1つの利点は、従来技術よりも大幅な走査速度の高速化を実現できることである。例えば、既存の検査システムの多くは、単一のビームを用いて基板の表面を走査する。一方、本発明は、3つのビームを用いて基板の表面を走査する。3つのビームにより、単一ビームの列状走査領域の約3倍の走査スポット分布が形成される。したがって、3つのビームを用いるシステムは、列状領域ごとの基板の検査量が大きいため、単一ビームシステムの約3倍の速度を有する。本発明の他の利点は、複数のレーザ、対物レンズなどを用いるための追加コストを掛けずに3つのビームが生成されることである。
【0086】
本発明の他の利点は、走査分布が、空間的に互いに分離された走査スポットを提供することである。スポットを空間的に分離することにより、透過光および/または反射光が別々の検出器に受け取られることが保証される。本発明の他の利点は、システムが、より多くのビームを格納するよう拡張可能であることである。本発明の他の利点は、技術的な限界となる傾向を持つ高速なスキャナや検出器を用いずに、既存のスキャナと検出器とを用いて検査の高速化を実現できることである。
【0087】
以上では、いくつかの好ましい実施形態の観点から本発明を説明したが、本発明の範囲内において、変更、置換、等価物が可能である。例えば、代替の実施形態では、ビーム分離キューブを用いて、単一の光ビームを複数の光ビームに分離してよく、鏡システムを用いて、分離されたビームを基板表面の走査のために光路の方向に向けてもよい。図15は、この実施形態の一実施例を示す。図15では、単一のビーム66は、ビーム分離キューブ300に入射され、ビーム分離キューブ300が、単一のビーム66をビーム302および304に分割する。ビーム302および304は、次いで、鏡306および308にそれぞれ入射され、鏡306および308は、各々のビーム(ここでは、302’および304’)を新しい光路の方向に向ける。2つのビームしか示されていないが、追加のビーム分離キューブを用いて、さらに多くのビームを生成することもできる。図16は、上述の実施形態の別の実施例を示す。図16では、単一のビーム66は、ビーム分離キューブ310に入射され、ビーム分離キューブ310が、単一のビームをビーム312および314に分割する。ビーム312および314は、次いで、鏡316および318にそれぞれ入射され、鏡316および318は、各々のビーム(ここでは、312’および314’)をビーム分離キューブ310の方向に向ける。しかしながら、方向を変えられたビーム316’および318’は、ビーム分離キューブ310に到達する前に、ビーム分離キューブ310と協調して各々のビーム(ここでは、312’’および314’’)を新しい光路の方向に向ける4分の1波長板320をそれぞれ通過する。
【0088】
さらに、本発明の方法および装置を実施する代替の方法が、数多く存在することにも注意されたい。例えば、光ディスク、磁気ディスク、および光基板を検査する技術を、システムに用いることも可能である。したがって、添付した特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨および範囲に含まれるこのような全ての変更、置換、および等価物を含むものとして解釈される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に従って、光学検査システムを示す簡略化したブロック図。
【図2】本発明の一実施形態に従って、基板の表面を検査するための光学検査システムを示す詳細なブロック図。
【図3A】本発明の一実施形態に従って、光ビームが基板の表面に沿って走査された際の図3の光源および検査光学系を示す側面図。
【図3B】本発明の一実施形態に従って、光ビームが基板の表面に沿って走査された際の図3の光源および検査光学系を示す側面図。
【図3C】本発明の一実施形態に従って、光ビームが基板の表面に沿って走査された際の図3の光源および検査光学系を示す側面図。
【図4A】本発明の一実施形態に従って、光ビームが基板の表面に沿って走査された際に図3Aの検査光学系によって生成される走査スポットを示す上面図。
【図4B】本発明の一実施形態に従って、光ビームが基板の表面に沿って走査された際に図3Bの検査光学系によって生成される走査スポットを示す上面図。
【図4C】本発明の一実施形態に従って、光ビームが基板の表面に沿って走査された際に図3Cの検査光学系によって生成される走査スポットを示す上面図。
【図5】本発明の一実施形態に従って、図3A〜Cの検査光学系によって生成される走査スポットの分布を示す詳細な上面図。
【図6】本発明の一実施形態に従って、回折格子の断面を示す側面図。
【図7A】本発明の一実施形態に従って、回折格子を示す上面図。
【図7B】本発明の一実施形態に従って、回折格子を示す上面図。
【図8】本発明の一実施形態に従って、基板全体で動かされる際の走査スポットの分布を示す上面図。
【図9】本発明の一実施形態に従って、図3の透過光光学系および透過光検出器配列を示す側面図。
【図10】本発明の一実施形態に従って、透過光光学系と反射光光学系のいずれでも用いることができるプリズムを示す詳細な透視図。
【図11】本発明の一実施形態に従って、透過光光学系と反射光光学系のいずれかで用いることができるプリズムの断面を示す側面図。
【図12A】本発明の一実施形態に従って、第1の透過レンズおよび対物レンズの配置を示す側面図。
【図12B】本発明の一実施形態に従って、第1の透過レンズおよび対物レンズの配置を示す側面図。
【図12C】本発明の一実施形態に従って、第1の透過レンズおよび対物レンズの配置を示す側面図。
【図13】本発明の一実施形態に従って、検査の設定手順を示すフローチャート。
【図14】本発明の一実施形態に従って、図3の反射光光学系および反射光検出器配列を示す側面図。
【図15】本発明の別の実施形態に従って、ビーム分離キューブを用いたビーム分離部を示す側面図。
【図16】本発明の別の実施形態に従って、ビーム分離キューブを用いたビーム分離部を示す側面図。
【符号の説明】
10…光学検査システム
11…表面
12…基板
14…光学アセンブリ
16…ステージ
17…制御システム
18…制御コンピュータ
19…電子サブシステム
20…光軸
22…第1の光学配列
24…第2の光学配列
26…光源
28…第1のセットの光学素子
30…第2のセットの光学素子
32…光検出配列
34…光ビーム
36…入射光ビーム
40…捕集光ビーム
42…光検出器
50…光学アセンブリ
51…第1の光学配列
52…光源
54…検査光学系
56…参照光学系
57…第2の光学配列
58…透過光光学系
60…透過光検出器
61A…第1の透過検出器
61B…第2の透過検出器
61C…第3の透過検出器
62…反射光光学系
64…反射光検出器
65A…第1の反射検出器
65B…第2の反射検出器
65C…第3の反射検出器
66…光ビーム
66’…偏光された光ビーム
66’’…平行化されたビーム
68…第1の光路
70…音響光学装置
72…4分の1波長板
74…リレーレンズ
76…回折格子
78A…光ビーム
78B…光ビーム
78C…光ビーム
78A’…光ビーム
78B’…光ビーム
78C’…光ビーム
80…アパチャ
82…ビーム分離キューブ
84…光路
86…光路
88…望遠鏡
90…対物レンズ
92A…反射光ビーム
92B…反射光ビーム
92C…反射光ビーム
92A’…光ビーム
92B’…光ビーム
92C’…光ビーム
92A’’…光ビーム
92B’’…光ビーム
92C’’…光ビーム
94A…透過光ビーム
94B…透過光ビーム
94C…透過光ビーム
94A’…屈折光ビーム
94B’…屈折光ビーム
94C’…屈折光ビーム
95A…走査
95B…走査
95C…走査
96…第1の透過レンズ
98…球面収差補正レンズ
99…プリズムシステム
100…透過プリズム
101…プリズム
102…第2の透過レンズ
104…4分の1波長板
106…光路
108…第1の反射レンズ
110…反射プリズム
112…第2の反射レンズ
114…参照捕集レンズ
115A…ビーム
115B…ビーム
115C…ビーム
116…参照検出器
120…光路
122…走査スポット分布
124A…走査スポット
124B…走査スポット
124C…走査スポット
125A…走査ストライプ
125B…走査ストライプ
125C…走査ストライプ
126…参照点
128…参照点
130…瞳面
140…格子
142…プレート
148…自動捕集光学系サブシステム
150A…第1のダイ
150B…第2のダイ
150C…第3のダイ
153…蛇行路
155…検査領域
160A…第1のファセット
160B…第2のファセット
160C…第3のファセット
162…ファセットの幅
163…ファセットの長さ
164…ファセットの角度
165…ファセットの端部
166…許容範囲
167…スポットサイズ
168…焦点距離
169…面中央の間の距離
172…システムソフトウェア要素
174…制御インターフェース
176…対物レンズ位置センサ
178…第1の透過レンズ駆動部
180…球面収差補正レンズ駆動部
180…基板の厚さ(上と重複している)
182…プリズム駆動部
182…第1の透過レンズと基板表面との距離(上と重複している)
184…第1の透過レンズと球面収差補正レンズとの距離
300…ビーム分離キューブ
302…ビーム
302’…ビーム
304…ビーム
304’…ビーム
306…鏡
308…鏡
310…ビーム分離キューブ
312…ビーム
312’…ビーム
314…ビーム
314’…ビーム
316…鏡
318…鏡
d…格子の間隔
R…回転

Claims (43)

  1. 基板の表面を検査するための光学検査システムであって、
    入射光ビームを光軸に沿って照射するための光源と、
    前記入射光ビームを複数の光ビームに分離し、前記基板の前記表面と交差するように前記複数の光ビームを方向付け、前記複数の光ビームを前記基板の前記表面上の複数の走査スポットに集束させるための第1のセットの光学素子と、
    個々の光検出器を備える光検出器配列であって、前記個々の光検出器は、前記複数の光ビームと前記基板の前記表面との前記交差によって引き起こされる複数の反射または透過光ビームの個々のビームに対応し、前記光検出器は、前記反射または透過光の光度を感知するよう構成されている、光検出器配列と、を備える光学検査システム。
  2. 請求項1に記載の光学検査システムであって、前記第1のセットの光学素子は、前記入射光ビームを複数の空間的に別個の光ビームに分離するよう構成されており、前記複数の空間的に別個の光ビームは、互いにオフセットされてずれている、光学検査装置。
  3. 請求項1に記載の光学検査装置であって、前記複数の光ビームの各々は、ほぼ同じ光度を有する、光学検査装置。
  4. 請求項2に記載の光学検査システムであって、前記複数の空間的に別個の光ビームは、ほぼ同一の光度を有する第1の光ビーム、第2の光ビーム、および第3の光ビームからなる、光学検査装置。
  5. 請求項4に記載の光学検査システムであって、前記第1の光ビームは、前記入射光ビームと同一の角走査速度を有し、前記第2のおよび第3の光ビームは、前記入射光ビームに対して異なっていて非線形の走査速度を有する、光学検査システム。
  6. 請求項4に記載の光学検査システムであって、前記光検出器配列は、前記第1の光ビームを検出すると共に、対応する第1の走査信号を生成するための第1の光検出器と、前記第2の光ビームを検出すると共に、対応する第2の走査信号を生成するための第2の光検出器と、前記第3の光ビームを検出すると共に、対応する第3の走査信号を生成するための第3の光検出器と、を備える、光学検査システム。
  7. 請求項2に記載の光学検査システムであって、さらに、前記複数の光ビームと前記基板の前記表面との前記交差によって生じる複数の反射光ビームと複数の透過光ビームとのいずれかを捕集するよう構成された第2のセットの光学素子を備え、前記第2のセットの光学素子は、前記基板の前記表面と交差した前記複数の空間的に別個の光ビームを捕集すると共に、前記捕集された光ビームの個々のビームを前記光検出器配列の個々の光検出器の方向に向けるよう構成されている、光学検査システム。
  8. 請求項7に記載の光学検査システムであって、前記第1の光ビームは、前記入射光ビームと同一の角走査速度を有し、前記第2のおよび第3の光ビームは、前記入射光ビームに対して異なっていて非線形の走査速度を有し、前記反射光ビームと透過光ビームとのいずれかが、前記第1、第2、および第3の光ビームに対応する走査速度で捕集される、光学検査システム。
  9. 請求項1に記載の光学検査システムであって、前記第1のセットの光学素子は、前記第1の光軸に沿って配置されたビーム偏光器を備え、前記ビーム偏光器は、第1の地点から第2の地点に向かうほぼ一つの方向に沿って前記走査スポットが前記基板の前記表面を移動するように、前記光ビームを偏光するように構成されている、光学検査システム。
  10. 請求項9に記載の光学検査システムであって、前記ビーム偏光器は、比較的小さい角度で前記光ビームを偏光させるための音響光学装置を備え、前記角度は、前記走査スポット各々の走査長を決定する要因のうちの少なくとも1つである、光学検査システム。
  11. 請求項10に記載の光学検査システムであって、前記走査スポット各々の前記走査長は、組み合わされて列状走査領域を形成する、光学検査システム。
  12. 請求項10に記載の光学検査システムであって、前記第1のセットの光学素子は、前記第1の光軸に沿って配置されたビーム分離器を備え、前記ビーム分離器は、前記光ビームを前記複数の光ビームに分離するよう構成されている、光学検査システム。
  13. 請求項12に記載の光学検査システムであって、前記ビーム分離器は回折格子である、光学検査システム。
  14. 請求項13に記載の光学検査システムであって、前記回折格子は、前記光ビームを複数の空間的に別個の光ビームに分離するよう構成されており、前記複数の空間的に別個の光ビームは、前記基板の前記表面に集束された際に互いにオフセットされてずれている複数の走査スポットを形成し、かつ、前記走査スポットの前記走査長の一部を互いに重複させる、光学検査システム。
  15. 請求項14に記載の光学検査システムであって、前記回折格子は、格子間隔と、前記光軸に関する格子回転とを有しており、前記走査スポットの各々は、前記格子間隔および前記格子回転によって制御される所定の重複と分離とを有する、光学検査システム。
  16. 請求項13に記載の光学検査システムであって、前記回折格子は、透過型格子または反射型格子の一方から選択される、光学検査システム。
  17. 請求項16に記載の光学検査システムであって、前記透過型格子は、位相格子または振幅格子の一方から選択される、光学検査システム。
  18. 請求項12に記載の光学検査システムであって、前記ビーム分離器は、ビーム分離キューブである、光学検査システム。
  19. 請求項1に記載の光学検査システムであって、前記第1のセットの光学素子は、前記光軸に沿って配置された可変倍率サブシステムを備え、前記可変倍率サブシステムは、前記走査スポットのサイズを制御するよう構成されている、光学検査システム。
  20. 請求項1に記載の光学検査システムであって、前記第1のセットの光学素子は、前記光軸に沿って配置された対物レンズを備え、前記対物レンズは、前記複数のビームを前記基板の前記表面に集束させるよう構成されている、光学検査システム。
  21. 請求項1に記載の光学検査システムであって、さらに、前記基板の前記表面が、検査平面内の少なくとも2方向に動くように前記基板を保持するためのステージを備える、光学検査システム。
  22. 基板の表面を検査する方法であって、
    前記基板を第1の方向に運ぶ工程と、
    第1の光ビームを供給する工程と、
    前記第1の光ビームを複数の光ビームに分離する工程と、
    前記複数の光ビームを前記基板の前記表面上の複数の空間的に別個のスポットに集束させる工程と、
    前記複数の空間的に別個のスポットが前記基板の前記表面に沿って第2の方向に移動するように、前記複数の光ビームを移動させる工程と、
    前記複数の光ビームが前記基板の前記表面と交差した後に、前記複数の光ビーム各々の光度を検出する工程と、
    前記検出された複数の光ビームに対応する複数の走査信号を生成する工程と、を備える、検査方法。
  23. 基板の表面を検査するための光学検査システムであって、
    光ビームを光軸に沿って照射するための光源と、
    前記光軸に沿って配置された回折格子であって、前記回折格子は、前記光ビームを、前記基板の前記表面上に走査スポットを形成するために用いられる複数の光ビームに分離するよう構成されており、前記走査スポットの各々は、格子間隔と前記光軸に関する前記回折格子の回転とによって制御される互いの所定の重複と分離とを有する、回折格子と、を有する光学検査システム。
  24. 基板の表面を検査するための光学検査システムであって、
    光ビームを光軸に沿って照射するための光源と、
    前記光ビームを複数の光ビームに分離し、前記基板の前記表面と交差するように前記複数の光ビームを方向付け、前記複数の光ビームを前記基板の前記表面上の複数の走査スポットに集束させるための第1のセットの光学素子と、
    前記複数の光ビームと前記基板の前記表面との前記交差によって引き起こされる複数の透過光ビームを捕集するよう構成された第2のセットの光学素子と、
    前記複数の透過光ビームの個々のビームをそれぞれ受け取る個々の光検出器を備えた光検出器配列であって、前記光検出器は、前記透過光ビームの光度を感知するよう構成されている、光検出器配列と、を備える光学検査システム。
  25. 請求項24に記載の光学検査システムであって、前記第2のセットの光学素子は、検査中の前記基板を通りぬける前記透過光ビームを捕集するための透過光光学系を備える、光学検査装置。
  26. 請求項25に記載の光学検査装置であって、前記透過光光学系は、少なくともレンズ配列とプリズムとを備え、前記レンズ配列は、前記複数の透過光ビームを前記プリズムに収束させるよう構成されており、前記プリズムは、前記透過光ビームの個々のビームを前記光検出器配列の個々の検出器の方向に向けるよう構成されている、光学検査装置。
  27. 請求項26に記載の光学検査システムであって、前記レンズ配列は、第1の透過レンズと球面収差補正レンズとを備え、前記第1の透過レンズは、前記複数の透過光ビームを捕集して収束させるよう構成されており、前記球面収差補正レンズは、前記複数の透過光ビームの画像の質を維持するよう構成されている、光学検査装置。
  28. 請求項27に記載の光学検査システムであって、前記第1の透過レンズおよび前記球面収差補正レンズは、様々な範囲の基板の厚さを補償するように、前記光軸に沿って移動される、光学検査システム。
  29. 請求項26に記載の光学検査システムであって、前記プリズムは、前記複数の透過光ビームの各々に対応する複数のファセットを備え、各々のファセットは、前記複数の光ビームの個々のビームを前記光検出器配列の対応する個々の光検出器の方向に向けるよう構成されている、光学検査システム。
  30. 請求項29に記載の光学検査システムであって、前記透過光光学系は、前記複数の透過光ビームの前記個々のビームを前記光検出器配列の前記対応する個々の光検出器に収束させるための第2の透過レンズを備える、光学検査システム。
  31. 請求項24に記載の光学検査システムであって、第2のセットの光学素子は、検査中の前記基板の前記表面から反射された光を捕集するための反射光光学系を備える、光学検査システム。
  32. 請求項31に記載の光学検査システムであって、前記反射光光学系は、少なくとも第1の反射レンズとプリズムとを備え、前記第1の反射レンズは、前記複数の透過光ビームを前記プリズムに収束させるよう構成されており、前記プリズムは、前記透過光ビームの個々のビームを前記光検出器配列の個々の光検出器の方向に向けるよう構成されている、光学検査システム。
  33. 請求項32に記載の光学検査システムであって、前記プリズムは、前記複数の反射光ビームの各々に対応する複数のファセットを備え、各々のファセットは、前記複数の光ビームの個々のビームを前記光検出器配列の対応する個々の光検出器の方向に向けるよう構成されている、光学検査システム。
  34. 請求項33に記載の光学検査システムであって、前記反射光光学系は、さらに、前記複数の透過光ビームの前記個々のビームを前記光検出器配列の前記対応する個々の光検出器に収束させるための第2の透過レンズを備える、光学検査システム。
  35. 請求項31に記載の光学検査システムであって、前記第1の光学素子の一部は、前記反射光光学系に含まれる、光学検査システム。
  36. 請求項24に記載の光学検査システムであって、さらに、前記第1および第2の光学素子の前記光学要素を制御すると共に、前記光検出器配列の前記光検出器各々から走査信号を受け取るための制御システムを備える、光学検査システム。
  37. 基板の表面を検査するための光学検査システムであって、
    光軸に沿って配置された透過光光学配列であって、少なくとも、前記光軸に沿って移動するよう構成された第1のレンズおよび第2のレンズと、前記光軸に対して垂直に移動するよう構成されたプリズムと、を備え、複数の光ビームで前記基板を走査することによって形成される複数の透過光ビームを、複数の光検出器の方向に向けるよう構成されている透過光光学配列と、
    前記光検出器における前記複数のビームの分離を保つよう前記透過光光学配列を制御するための制御システムであって、制御インターフェースに接続された第1のレンズ駆動部と第2のレンズ駆動部とプリズム駆動部とを少なくとも備えており、前記制御インターフェースは前記駆動部を制御するよう構成されており、前記第1のレンズ駆動部は前記第1のレンズを駆動するよう構成されており、前記第2のレンズ駆動部は前記第2のレンズを駆動するよう構成されており、前記プリズム駆動部は前記プリズムを駆動するよう構成されている、制御システムと、を備える光学検査システム。
  38. 請求項37に記載の光学検査システムであって、前記第1のレンズと、前記第2のレンズと、前記プリズムとは、それぞれ、公称の位置を有しており、前記公称の位置は、少なくとも部分的に、前記複数のビームの倍率レベルに基づいている、光学検査システム。
  39. 請求項37に記載の光学検査システムであって、前記第1のレンズと、前記第2のレンズと、前記プリズムとは、それぞれ、公称の位置を有しており、前記公称の位置は、少なくとも部分的に、前記基板の厚さに基づいている、光学検査システム。
  40. 請求項39に記載の光学検査システムであって、前記第1のレンズと前記プリズムとの前記公称の位置は、検査される基板各々に対してキャリブレーションされ、前記キャリブレーションされた位置は、少なくとも部分的に、計測されたクロストークの値に基づいている、光学検査システム。
  41. 請求項40に記載の光学検査システムであって、前記キャリブレーションは、オペレータからの情報または支援なしに、自動的に実行される、光学検査システム。
  42. 請求項37に記載の光学検査システムであって、前記第1のレンズは、検査中に前記基板の前記表面を追跡するよう構成されている、光学検査システム。
  43. 請求項42に記載の光学検査システムであって、前記追跡は、オペレータからの情報または支援なしに、自動的にキャリブレーションおよび実行される、光学検査システム。
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