JP2004509696A - 遠心矯正装置 - Google Patents
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Abstract
本発明の遠心矯正装置(10)は、口の天蓋内に配置される固定ベース(15)を備えた前方の支持アセンブリ(12)を有している。横方向に配置される後方のばねアセンブリ(14)には、上顎臼歯(25)に取付けられる関連鞘(40)内に着脱可能に受入れられる外端部(34、38)が設けられている。固定ベース(15)とばねアセンブリ(14)との間には、遠心矯正すべき臼歯(125)に伝達される力をばねアセンブリ(14)に加えるための調節アセンブリ(16)が中央に配置される。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、広くは、非抜歯臼歯遠心矯正法により不正咬合問題を矯正する装置に関し、より詳しくは、前方の固定アセンブリと、後方のばねアセンブリと、これらの両アセンブリの間で延びている、遠心矯正を達成するためのねじ調節装置とを使用する装置に関する。
【0002】
(背景技術)
II級不正咬合を矯正する現在の歯科矯正学に使用されている最も良く知られた装置の1つは、本願に援用する1992年11月発行の歯科臨床矯正学ジャーナル(Journal of Clinical Orthodontics)におけるJames J. Hilgersの論文「II級非コンプライアンス治療用振子装置(“The pendulum Appliance for Class II Non−Compliance Therapy”)」(第706〜714頁)に開示されている振子装置である。振子装置は口蓋領域に大きいナンス(Nance)アクリルボタンを使用する装置であり、ナンスボタンは、該ボタンの中間点と第一上・臼歯との間に取付けられるばねアセンブリと組み合わされて、ワイヤアタッチメントアセンブリにより上・小臼歯に固定され、ナンスボタンの配置に影響を与えることなくこれらの臼歯に弱い連続力を付与する。ばねアセンブリは、その外端部が、関連する帯環装着臼歯に取付けられた舌鞘(lingual sheath)に連結される。ばね圧力は、ばねアセンブリの操作により調節される。上記Hilgerの装置は歯科技術に対する重要な改善であるが、調節能力は制限されている。
【0003】
本願に援用するFreidrich K. Byloff等の論文「振子装置を用いた遠心臼歯移動という名称の角度矯正(The Angle Orthodontist entitled Distal Molar Movement Using The Pendulum Appliance)」(Vol. 67, No.4, 1997年)には、改善された振子装置が開示されている。この振子装置は、臼歯アップライティング・ベンドを用いている。
【0004】
本願に援用する米国特許第5,785,520号には他の装置が開示されている。この米国特許は、対向小臼歯に固定されるフレーム構造を備えたナンスボタンを使用する装置を開示している。ナンスボタンフレーム構造と、ナンスボタンの後方に位置する帯環装着臼歯に取付けられた舌鞘との間には、ばね押圧された調節可能な1対のプッシャ要素が介在されている。歯列弓の舌側には入れ子式プッシャ要素が配置されており、該プッシャ要素は、帯環装着歯に作用する力を変えるべく、歯列弓の両側で長さ方向に調節できる。この米国特許の装置は、その部品の構造的配置が上記Hilgerの装置よりもかなり複雑で、装置の両側での調節を必要とする。
【0005】
既知の従来技術のいずれの装置も、遠心力が加えられる臼歯に可変力を加えるための中央配置形ねじ調節装置を使用していない。
【0006】
(発明の開示)
本発明の遠心矯正装置は、歯列弓の舌側で臼歯に遠心圧力を加えるためのねじ調節可能な拡大装置を使用する。
【0007】
本発明の装置は、装置の優れた固定を行なうためのナンスボタンすなわち口蓋インプラント等の固定ベースの使用、好ましくない副作用が最小となる予測可能な結果、調節装置への容易なアクセス可能性および力付与ばねアセンブリの交換容易性、および患者が歯科医の椅子に座って治療を受ける時間の全体的短縮等の遠心矯正装置に望まれる優れた長所が得られる。
【0008】
本発明は、口の上方部分に座合できる固定ベースを備えた前方の支持アセンブリを有する遠心矯正装置を提供する。第一部分および外方に延びている少なくとも1つの第二部分をもつばね手段を備えた後方のばねアセンブリを有し、第二部分は歯に対して着脱可能に取付けられる。前記ベースに固定して取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなしてばね手段を受入れる後方部と、ばね手段の第二部分が取付けられた歯に力を加えるための、前記第一および第二部分を移動可能な関係をなして一体に連結する手段とを備えた調節手段を更に有している。
【0009】
本発明の一態様は、調節手段が、自由に回転可能な関係をなして前記前方部に取付けられる第一部分を備えたねじを有し、該ねじは、これが回転されると前記後方部が前方部に対して移動できるように、後方部にねじ連結された第二部分を備えている特徴を提供することにある。
【0010】
本発明の他の態様は、調節手段が、前記第一部分と第二部分とを摺動関係をなして一体に連結する1対のスライドロッドを備えている特徴を提供することにある。
【0011】
本発明の他の態様は、前記ねじの第一部分がツール受入れ部分を備えており、該ツール受入れ部分によりねじを回転することにより前記前方部および後方部を互いに移動させることができる特徴を提供することにある。
【0012】
本発明の他の態様は、前記ねじのヘッドが多面形状を有しかつ傾斜関係をなしてツールを受入れることができる特徴を提供することにある。
【0013】
本発明の他の態様は、前記調節手段の前方部が、横方向に配置されかつ前記ベースに固定される、前方に延びている部分を備えている特徴を提供することにある。
【0014】
本発明の他の態様は、前記固定ベースがプラスチック材料で形成されたナンスボタンであり、前記横方向に配置される部分がナンスボタン内に埋入される特徴を提供することにある。
【0015】
本発明の他の態様は、前記ベースが、内端部がナンスボタン内に埋入される外方に延びた部分を備え、該外方に延びた部分の外端部は歯にセメント付けできる特徴を提供することにある。
【0016】
本発明の更に別の態様は、前記ばねアセンブリが、歯に取付けることができる対向スリーブと、着脱可能な関係をなして関連スリーブ内に受入れられる外端部とを備えている特徴を提供することにある。
【0017】
本発明の一態様は、前記調節手段の後方部がスロットを備え、ばねアセンブリは、前記スロット内に着脱可能に受入れられる、前方に延びた中間部を備えている特徴を提供することにある。
【0018】
本発明の他の態様は、前記ばね手段が、前方に延びた中間部と、外方に延びた部分とを備え、該外方に延びた各部分は歯に対して着脱可能に取付けることができ、前記調節手段が中央に配置され、前記後方部がばね手段の中間部を着脱可能な関係をなして受入れるスロットを備えている特徴を提供することにある。
【0019】
本発明の一態様は、前記固定ベースが、口の天蓋に取付けられる口蓋骨内インプラントである特徴を提供することにある。
【0020】
本発明の他の態様は、前記調節手段が前記インプラントと調節装置との間で延びている支持手段によりインプラントに取付けられる特徴、および前記支持手段が、インプラントに取付けられる湾曲部と、調節装置に取付けられる、後方に延びたアームとを備えている全体としてU形のワイヤである特徴を提供することにある。
【0021】
本発明の一態様は、キットの形態で遠心矯正装置を供給できることであり、本発明のキットは、固定ベースを形成する手段を備えた前方の支持アセンブリと、ばねを備えた後方のばねアセンブリとを有し、前記固定ベースに取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなして前記ばねを受入れる後方部と、前記前方部および後方部を移動可能な関係をなして一体にねじ連結するねじとを備えた調節装置とを更に有している。
【0022】
本発明の他の態様は、キットの前記固定ベースがナンスボタンを形成する手段を有している特徴を提供することにある。
【0023】
本発明の他の態様は、キットの前記固定ベースが骨内インプラントを形成する手段を有している特徴を提供することにある。
【0024】
本発明の他の態様は、前記ねじが多面形ヘッドを備え、ねじのヘッドを受入れて回転させることができるツールを有しているキットを提供することにある。
【0025】
本発明の他の態様は、前記ばね手段の中間部が全体としてU形である特徴を提供することにある。
【0026】
本発明の他の態様は、前記調節手段の前方部が、横方向に配置された、前方に延びている部分を備えている特徴を提供することにある。
【0027】
本発明の遠心矯正装置は比較的安価に製造でき、容易に使用でき、かつ意図した目的を効率的に遂行できる。
【0028】
(発明を実施するための最良の形態)
ここで、最初に添付図面、先ず図1〜図3および参照番号を参照すると、本発明の装置10は、実質的に固定されたナンスボタン(Nance button)または骨内インプラント等の固定装置からの制御された圧力の付与による臼歯の遠心矯正を目的とするものであることが理解されよう。
【0029】
装置10は、口蓋より詳しくは口蓋領域102の回りの歯列弓に配置された複数の歯を備えた、参照番号100で示す上顎歯列弓、より詳しくは口蓋として一般に知られている口の領域に使用されている。歯列弓は更に、切歯120、121、犬歯122、小臼歯すなわち双頭歯123、124および臼歯125、126からなる対向歯対のベースを形成する基礎歯肉により定められる。
【0030】
装置10は、本質的に、前方に配置される支持固定アセンブリ12と、ばねアセンブリ14と、固定アセンブリ12の一部を形成するナンスボタン15とばねアセンブリ14との間に延びている調節装置16とを有している。
【0031】
支持アセンブリのナンスボタン15は、アクリル樹脂等のプラスチックで形成されかつ口蓋領域内に嵌合されるように配置される。ナンスボタン15に加えて、支持アセンブリ12は、1対以上のアーム18、20を有し、該アームは、ナンスボタン15を所定位置に保持する例えばステンレス鋼ワイヤで形成できる。前方アーム18は、対向する内端部24および外端部26を有している。内端部24はナンスボタン15内に一体成形され、外端部26はセメント等により小臼歯123上に連結される。同様に、後方アーム20も対向内端部28および外端部30を有し、内端部28はプラスチックナンスボタン内に一体成形されかつ外端部30はセメント等により小臼歯124上に連結される。この構成により、ナンスボタン15は口蓋に対して所定位置に確実に保持されかつ調節装置16に対する確実なベースを形成する。
【0032】
図1および図3に最も良く示すばねアセンブリ14は、好ましくは1本のワイヤ31から形成され、かつ対向ループ部分32と、U形外端部34と、U形中間部36とを有している。図示の好ましい実施形態では、ループ部分32、U形部分34および中間部36は、直径0.032インチの1本のTMA(登録商標、チタン−モリブデン合金)ワイヤで形成できる。図1に最も良く示すように、ばねアセンブリ14は、臼歯125に装着された帯環126に溶接または他の方法で取付けられた対向鞘すなわちスリーブ40を有している。鞘40は、U形部分34の外側差込みアーム38を摺動入れ子式関係をなして着脱可能に受入れるように構成されている。U形中間部36は、拡大可能な調節装置16に設けられた関連スロットすなわち通路(参照番号77で示す)内に受入れられるように配置されている。
【0033】
以下に詳細に説明する調節装置16は、ナンスボタン15に固定された前方本体部分50と、後方本体部分52とを有している。両本体部分50、52は、後方本体部分52を軸線方向に相対移動させてばねアセンブリ14に圧力を加えかつ帯環装着臼歯125に対して遠心力を加えるためのねじ54を介して移動可能に連結されている。
【0034】
図4〜図6を参照することにより、調節装置16の部品が最も良く理解されよう。図示のように、前方本体部分50は、1対の外側ガイド受入れ通路60と、無ねじ山のねじ受入れ通路62とを有している。前方本体部分50は1対のアウトリガー・アーム64を有し、これらのアウトリガー・アームは、溶接により本体部分50に固定されかつナンスボタン15内に埋入されていて、前方本体部分50をナンスボタンにより形成された固定手段に確実に固定している。また、後方本体部分52は、無ねじ山のガイド受入れ通路70と、ねじ山付きのねじ受入れ通路72とを有している。通路70は摺動関係をなしてガイド74を受入れており、ねじ山付きの通路72は、螺合関係をなしてねじ54の第二後方ねじ端部76を受入れている。
【0035】
図6に示すように、前方部分50は、止めねじ66を受入れるためのねじ山付き通路66を有している。この構造により、ねじ54は軸線方向に移動することなく回転できる。好ましい実施形態では、ねじ54はソケットレンチ(図示せず)を受入れることができる六角面付きヘッド80を有し、これにより、ねじ54は、ねじヘッドと軸線方向に整合した態様で、または図2に中心線82で示すように、ねじヘッド80とは軸線方向に整合しない傾斜態様で回転される。或いは、ヘッド60には、アレンレンチ(図示せず)を受入れることができるソケットを設けることができる。
【0036】
ガイド74は、前方本体部分50に溶接または他の方法で固定される。しかしながら、ガイド74は、後方部分52の通路内では自由に摺動できる。部品のこの構成により、ねじ54を回転すると、後方本体部分52が前方本体部分50から軸線方向に離れる方向に移動し、該後方本体部分52のスロット77内に受入れられたばねの中間部36に対して圧力を加える。この圧力はばねアセンブリ14の外側差込み端部38に伝達され、鞘40、帯環42およびこれらが取付けられる臼歯125に遠心力を加える。
【0037】
この遠心矯正装置10の部品の構造は上記説明から完全に明らかになったであろうが、開示を完全なものとするため、装置の装着および使用方法について簡単に説明する。
【0038】
最初に、当業者に良く知られた方法で、患者の歯列弓の模型が作られる。模型の口蓋領域上に押付けられる軟質アクリル樹脂の部片からナンスボタン15が形成される。次に、予形成されたワイヤ18、20が、アウトリガー・アーム64と一緒に軟質アクリル樹脂内に埋入される。ナンスボタン15が形成されるとき、予め組立てられている調節装置16の前方部分50がナンスボタン15内に埋入される。図示の実施形態では、ナンスボタン15には凹部17が形成されており、これにより、ねじ54の多面形ヘッド80が占拠する領域内にソケットレンチ(図示せず)がアクセスできる。
【0039】
ばねアセンブリ14のワイヤ31は部分32、34、36を有しかつ図3に示す形状に適合するように予め曲げられ、中間U形部分36は後方本体部分52のスロット77内に挿入される。セッコウ模型(図示せず)を使用して、アクリル樹脂のナンスボタンに埋入された支持ワイヤ18、20は、これらがセメント付けされる小臼歯123、124に適合する適当な長さに切断される。同様に、ワイヤばねアセンブリ14の端部の差込み部分38は、臼歯125の予め嵌合された帯環42に溶接すなわちロウ付けされる鞘40内に受入れられるように曲げられる。図2から容易に理解されようが、差込み部分38は逆方向に曲げられかつ鞘40の前端部と係合する反転端部39を有し、かつ差込み部分が鞘内に受入れられる量、従って、ばねアセンブリ14から鞘、従って帯環42および臼歯125への伝達荷重を制限する。
【0040】
この手順の後、図1に示すように、ワイヤアーム18、20および調節装置16が取付けられたナンスボタン15を患者の口内に嵌合させ、アーム18、20を関連小臼歯123、124にセメント付けし、かつばねアセンブリ14の中間部36を受入れスロット77内に嵌合させることは比較的簡単なことである。外側差込み部分38は、これらの部分を前方に引っ張り、次に解放して関連鞘40内に滑り込ませることにより嵌合させることができる。ねじ54を回転させることにより、ばねアセンブリ14に所望の圧力を加えることができる。ばねアセンブリ14を取外して、一方のループ部分32を、参照番号32’の仮想線で示すように他方のループ32とは異なる度合いとなるように予め曲げておくことにより左右の臼歯125に異なる圧力を加えることができることは理解されよう。他の任意の実施形態として、ばねアセンブリを一方側のみに設けるか、或いは各帯環臼歯125に単一または2つの個別調節装置16を設けることもできる。本発明の装置10の優れた特徴の1つは、ばねアセンブリのワイヤ部分の取外し、調節および交換が容易なことである。
【0041】
図示の実施形態では、ねじ54の多面形ヘッド80は、45°の角度に容易に曲げられる細長いボールジョイントソケットレンチまたはナットドライバにより回転される。図11には、調節可能なナットドライバツールの簡単な形態が示されている。参照番号83で示されたこの器具は、ナットドライバ端部84と、ローレット加工端部88を備えたシャフト86と、ナットドライバ端部とシャフトとの間に取付けられた可撓ばねアセンブリ90とを有している。この器具83は、破線で示すように、ばねアセンブリ90で撓ませることにより傾斜させることができる。本願に援用する米国特許第4,876,929号、第4,730,960号および第3,585,885号には、より複雑な他の調節可能ツールが示されている。別の実施形態として、半径方向に配置された複数の予ドリル穿孔形ソケット84と組合せた嵌合ロッド79(図6)を使用することもできる。ソケット84はねじ54の円筒状表面の回りに配置され、ロッド79を回転させることによりねじ54が回転される。
【0042】
また、前に示唆したように、固定ベースとしてナンスボタンを使用する代わりに、骨内インプラントとして知られている歯科インプラントを使用することもできる。この形式のインプラントは、H. Wehrbein等の論文「矯正インプラントへの口蓋インプラントの使用(The Use of Palatal implant For Orthodontic Implants)」(第410〜416頁)の「臨床口腔インプラント研究1996:7(Clinical Oral Implants Research 1996:7)」において論じられている。図7、図8および図9には、変更形態による遠心矯正装置210が示されている。ここに考察する形式の骨内インプラントは、Institut Straumann AG社(Waldenburg、スイス国)から入手でき、かつ本願に援用する著書”Orthosystems−Ortho Info a Straumann Dental Booklet”(1997年6月)に開示されている。
【0043】
骨内インプラントおよびその支持構造により形成される固定ベースを置換したことを除き、ばねアセンブリ14および調節装置16に関係する変更形態の装置210の他の構成部品は、前述の実施形態のものと同じである。従って、これらの部品については詳細には説明しない。
【0044】
骨内インプラントアセンブリ212により形成される固定ベースは、研摩された経粘膜ネック(transmucosal neck)220の上方の表面処理されたねじ形骨内部分218を備えたチタン製のインプラント215を有している。ネック220の下には衝合体222が設けられており、該衝合体では、正方形断面(0.032×0.032インチ)のU形矯正ワイヤ224で作られた経口蓋アーチ(trans palatal arches)が、前記ワイヤ224を受入れる開口228が設けられた矯正クランプキャップ228により保持される。ワイヤ224はネック220に受入れられ、アーム230は調節装置16の前方部50に溶接または他の方法で取付けられている。非回転キャップ226は咬合ねじ234により形成される回転可能なコア部分を有し、咬合ねじ234は、キャップ226と衝合体222との間にワイヤ224をクランプすべくアレンレンチ(図示せず)によりインプラント215の補完雌ねじ部分236に連結される。
【0045】
良好な初期安定性を得るには、咬合ねじ234のねじ山はセルフタッピングが好ましい。骨内インプラントおよびインプラント手順についてのより完全な説明は、本願に援用する前掲のClinical Oral Implants Research 1996:7に記載された論文(第410〜416頁)においてなされている。
【0046】
上記遠心矯正装置10、210は、キットの形態で歯科矯正医に供給することができる。装置10の場合には、キットは、固定アーム18、20用のステンレス鋼ワイヤを含む固定アセンブリ部品と、1つ以上のばね31および1つ以上の鞘40を形成するための1本以上のTMAワイヤを含むばねアセンブリ部品と、前方本体部分50、後方本体部分52、ガイド74およびねじ54を含む1つ以上の調節装置16とからなる。調節装置は予組立てされた状態で供給できることは理解されよう。
【0047】
変更形態による遠心矯正装置210の場合には、キットは、固定アセンブリが骨内インプラント215およびU形の経口蓋アーチ224を形成する1本のワイヤで形成される点を除き、上記と同じ構成部品からなる。
【0048】
両キットには、装置の装着および調節に必要なツールを含めることができる。
【0049】
以上、好ましい実施形態を参照して、調節可能な遠心矯正装置を詳細に説明したが、このような細部は限定的なものではなく例示てきなものであり、特許請求の範囲の記載に定められた範囲内で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の遠心矯正装置を示す平面図である。
【図2】
図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】
圧力調節装置を示す斜視図である。
【図4】
圧力調節装置を示す端面図である。
【図5】
図4の5−5線に沿う縦断面図である。
【図6】
図4の6−6線に沿う縦断面図である。
【図7】
ナンスボタンの代わりに口蓋インプラントを使用する変更形態による遠心矯正装置を示す平面図である。
【図8】
図7の8−8線に沿う断面図である。
【図9】
口蓋インプラントを示す分解斜視図である。
【図10】
ばねアセンブリを示す部分端面図である。
【図11】
調節ツールを示す側面図である。
(技術分野)
本発明は、広くは、非抜歯臼歯遠心矯正法により不正咬合問題を矯正する装置に関し、より詳しくは、前方の固定アセンブリと、後方のばねアセンブリと、これらの両アセンブリの間で延びている、遠心矯正を達成するためのねじ調節装置とを使用する装置に関する。
【0002】
(背景技術)
II級不正咬合を矯正する現在の歯科矯正学に使用されている最も良く知られた装置の1つは、本願に援用する1992年11月発行の歯科臨床矯正学ジャーナル(Journal of Clinical Orthodontics)におけるJames J. Hilgersの論文「II級非コンプライアンス治療用振子装置(“The pendulum Appliance for Class II Non−Compliance Therapy”)」(第706〜714頁)に開示されている振子装置である。振子装置は口蓋領域に大きいナンス(Nance)アクリルボタンを使用する装置であり、ナンスボタンは、該ボタンの中間点と第一上・臼歯との間に取付けられるばねアセンブリと組み合わされて、ワイヤアタッチメントアセンブリにより上・小臼歯に固定され、ナンスボタンの配置に影響を与えることなくこれらの臼歯に弱い連続力を付与する。ばねアセンブリは、その外端部が、関連する帯環装着臼歯に取付けられた舌鞘(lingual sheath)に連結される。ばね圧力は、ばねアセンブリの操作により調節される。上記Hilgerの装置は歯科技術に対する重要な改善であるが、調節能力は制限されている。
【0003】
本願に援用するFreidrich K. Byloff等の論文「振子装置を用いた遠心臼歯移動という名称の角度矯正(The Angle Orthodontist entitled Distal Molar Movement Using The Pendulum Appliance)」(Vol. 67, No.4, 1997年)には、改善された振子装置が開示されている。この振子装置は、臼歯アップライティング・ベンドを用いている。
【0004】
本願に援用する米国特許第5,785,520号には他の装置が開示されている。この米国特許は、対向小臼歯に固定されるフレーム構造を備えたナンスボタンを使用する装置を開示している。ナンスボタンフレーム構造と、ナンスボタンの後方に位置する帯環装着臼歯に取付けられた舌鞘との間には、ばね押圧された調節可能な1対のプッシャ要素が介在されている。歯列弓の舌側には入れ子式プッシャ要素が配置されており、該プッシャ要素は、帯環装着歯に作用する力を変えるべく、歯列弓の両側で長さ方向に調節できる。この米国特許の装置は、その部品の構造的配置が上記Hilgerの装置よりもかなり複雑で、装置の両側での調節を必要とする。
【0005】
既知の従来技術のいずれの装置も、遠心力が加えられる臼歯に可変力を加えるための中央配置形ねじ調節装置を使用していない。
【0006】
(発明の開示)
本発明の遠心矯正装置は、歯列弓の舌側で臼歯に遠心圧力を加えるためのねじ調節可能な拡大装置を使用する。
【0007】
本発明の装置は、装置の優れた固定を行なうためのナンスボタンすなわち口蓋インプラント等の固定ベースの使用、好ましくない副作用が最小となる予測可能な結果、調節装置への容易なアクセス可能性および力付与ばねアセンブリの交換容易性、および患者が歯科医の椅子に座って治療を受ける時間の全体的短縮等の遠心矯正装置に望まれる優れた長所が得られる。
【0008】
本発明は、口の上方部分に座合できる固定ベースを備えた前方の支持アセンブリを有する遠心矯正装置を提供する。第一部分および外方に延びている少なくとも1つの第二部分をもつばね手段を備えた後方のばねアセンブリを有し、第二部分は歯に対して着脱可能に取付けられる。前記ベースに固定して取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなしてばね手段を受入れる後方部と、ばね手段の第二部分が取付けられた歯に力を加えるための、前記第一および第二部分を移動可能な関係をなして一体に連結する手段とを備えた調節手段を更に有している。
【0009】
本発明の一態様は、調節手段が、自由に回転可能な関係をなして前記前方部に取付けられる第一部分を備えたねじを有し、該ねじは、これが回転されると前記後方部が前方部に対して移動できるように、後方部にねじ連結された第二部分を備えている特徴を提供することにある。
【0010】
本発明の他の態様は、調節手段が、前記第一部分と第二部分とを摺動関係をなして一体に連結する1対のスライドロッドを備えている特徴を提供することにある。
【0011】
本発明の他の態様は、前記ねじの第一部分がツール受入れ部分を備えており、該ツール受入れ部分によりねじを回転することにより前記前方部および後方部を互いに移動させることができる特徴を提供することにある。
【0012】
本発明の他の態様は、前記ねじのヘッドが多面形状を有しかつ傾斜関係をなしてツールを受入れることができる特徴を提供することにある。
【0013】
本発明の他の態様は、前記調節手段の前方部が、横方向に配置されかつ前記ベースに固定される、前方に延びている部分を備えている特徴を提供することにある。
【0014】
本発明の他の態様は、前記固定ベースがプラスチック材料で形成されたナンスボタンであり、前記横方向に配置される部分がナンスボタン内に埋入される特徴を提供することにある。
【0015】
本発明の他の態様は、前記ベースが、内端部がナンスボタン内に埋入される外方に延びた部分を備え、該外方に延びた部分の外端部は歯にセメント付けできる特徴を提供することにある。
【0016】
本発明の更に別の態様は、前記ばねアセンブリが、歯に取付けることができる対向スリーブと、着脱可能な関係をなして関連スリーブ内に受入れられる外端部とを備えている特徴を提供することにある。
【0017】
本発明の一態様は、前記調節手段の後方部がスロットを備え、ばねアセンブリは、前記スロット内に着脱可能に受入れられる、前方に延びた中間部を備えている特徴を提供することにある。
【0018】
本発明の他の態様は、前記ばね手段が、前方に延びた中間部と、外方に延びた部分とを備え、該外方に延びた各部分は歯に対して着脱可能に取付けることができ、前記調節手段が中央に配置され、前記後方部がばね手段の中間部を着脱可能な関係をなして受入れるスロットを備えている特徴を提供することにある。
【0019】
本発明の一態様は、前記固定ベースが、口の天蓋に取付けられる口蓋骨内インプラントである特徴を提供することにある。
【0020】
本発明の他の態様は、前記調節手段が前記インプラントと調節装置との間で延びている支持手段によりインプラントに取付けられる特徴、および前記支持手段が、インプラントに取付けられる湾曲部と、調節装置に取付けられる、後方に延びたアームとを備えている全体としてU形のワイヤである特徴を提供することにある。
【0021】
本発明の一態様は、キットの形態で遠心矯正装置を供給できることであり、本発明のキットは、固定ベースを形成する手段を備えた前方の支持アセンブリと、ばねを備えた後方のばねアセンブリとを有し、前記固定ベースに取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなして前記ばねを受入れる後方部と、前記前方部および後方部を移動可能な関係をなして一体にねじ連結するねじとを備えた調節装置とを更に有している。
【0022】
本発明の他の態様は、キットの前記固定ベースがナンスボタンを形成する手段を有している特徴を提供することにある。
【0023】
本発明の他の態様は、キットの前記固定ベースが骨内インプラントを形成する手段を有している特徴を提供することにある。
【0024】
本発明の他の態様は、前記ねじが多面形ヘッドを備え、ねじのヘッドを受入れて回転させることができるツールを有しているキットを提供することにある。
【0025】
本発明の他の態様は、前記ばね手段の中間部が全体としてU形である特徴を提供することにある。
【0026】
本発明の他の態様は、前記調節手段の前方部が、横方向に配置された、前方に延びている部分を備えている特徴を提供することにある。
【0027】
本発明の遠心矯正装置は比較的安価に製造でき、容易に使用でき、かつ意図した目的を効率的に遂行できる。
【0028】
(発明を実施するための最良の形態)
ここで、最初に添付図面、先ず図1〜図3および参照番号を参照すると、本発明の装置10は、実質的に固定されたナンスボタン(Nance button)または骨内インプラント等の固定装置からの制御された圧力の付与による臼歯の遠心矯正を目的とするものであることが理解されよう。
【0029】
装置10は、口蓋より詳しくは口蓋領域102の回りの歯列弓に配置された複数の歯を備えた、参照番号100で示す上顎歯列弓、より詳しくは口蓋として一般に知られている口の領域に使用されている。歯列弓は更に、切歯120、121、犬歯122、小臼歯すなわち双頭歯123、124および臼歯125、126からなる対向歯対のベースを形成する基礎歯肉により定められる。
【0030】
装置10は、本質的に、前方に配置される支持固定アセンブリ12と、ばねアセンブリ14と、固定アセンブリ12の一部を形成するナンスボタン15とばねアセンブリ14との間に延びている調節装置16とを有している。
【0031】
支持アセンブリのナンスボタン15は、アクリル樹脂等のプラスチックで形成されかつ口蓋領域内に嵌合されるように配置される。ナンスボタン15に加えて、支持アセンブリ12は、1対以上のアーム18、20を有し、該アームは、ナンスボタン15を所定位置に保持する例えばステンレス鋼ワイヤで形成できる。前方アーム18は、対向する内端部24および外端部26を有している。内端部24はナンスボタン15内に一体成形され、外端部26はセメント等により小臼歯123上に連結される。同様に、後方アーム20も対向内端部28および外端部30を有し、内端部28はプラスチックナンスボタン内に一体成形されかつ外端部30はセメント等により小臼歯124上に連結される。この構成により、ナンスボタン15は口蓋に対して所定位置に確実に保持されかつ調節装置16に対する確実なベースを形成する。
【0032】
図1および図3に最も良く示すばねアセンブリ14は、好ましくは1本のワイヤ31から形成され、かつ対向ループ部分32と、U形外端部34と、U形中間部36とを有している。図示の好ましい実施形態では、ループ部分32、U形部分34および中間部36は、直径0.032インチの1本のTMA(登録商標、チタン−モリブデン合金)ワイヤで形成できる。図1に最も良く示すように、ばねアセンブリ14は、臼歯125に装着された帯環126に溶接または他の方法で取付けられた対向鞘すなわちスリーブ40を有している。鞘40は、U形部分34の外側差込みアーム38を摺動入れ子式関係をなして着脱可能に受入れるように構成されている。U形中間部36は、拡大可能な調節装置16に設けられた関連スロットすなわち通路(参照番号77で示す)内に受入れられるように配置されている。
【0033】
以下に詳細に説明する調節装置16は、ナンスボタン15に固定された前方本体部分50と、後方本体部分52とを有している。両本体部分50、52は、後方本体部分52を軸線方向に相対移動させてばねアセンブリ14に圧力を加えかつ帯環装着臼歯125に対して遠心力を加えるためのねじ54を介して移動可能に連結されている。
【0034】
図4〜図6を参照することにより、調節装置16の部品が最も良く理解されよう。図示のように、前方本体部分50は、1対の外側ガイド受入れ通路60と、無ねじ山のねじ受入れ通路62とを有している。前方本体部分50は1対のアウトリガー・アーム64を有し、これらのアウトリガー・アームは、溶接により本体部分50に固定されかつナンスボタン15内に埋入されていて、前方本体部分50をナンスボタンにより形成された固定手段に確実に固定している。また、後方本体部分52は、無ねじ山のガイド受入れ通路70と、ねじ山付きのねじ受入れ通路72とを有している。通路70は摺動関係をなしてガイド74を受入れており、ねじ山付きの通路72は、螺合関係をなしてねじ54の第二後方ねじ端部76を受入れている。
【0035】
図6に示すように、前方部分50は、止めねじ66を受入れるためのねじ山付き通路66を有している。この構造により、ねじ54は軸線方向に移動することなく回転できる。好ましい実施形態では、ねじ54はソケットレンチ(図示せず)を受入れることができる六角面付きヘッド80を有し、これにより、ねじ54は、ねじヘッドと軸線方向に整合した態様で、または図2に中心線82で示すように、ねじヘッド80とは軸線方向に整合しない傾斜態様で回転される。或いは、ヘッド60には、アレンレンチ(図示せず)を受入れることができるソケットを設けることができる。
【0036】
ガイド74は、前方本体部分50に溶接または他の方法で固定される。しかしながら、ガイド74は、後方部分52の通路内では自由に摺動できる。部品のこの構成により、ねじ54を回転すると、後方本体部分52が前方本体部分50から軸線方向に離れる方向に移動し、該後方本体部分52のスロット77内に受入れられたばねの中間部36に対して圧力を加える。この圧力はばねアセンブリ14の外側差込み端部38に伝達され、鞘40、帯環42およびこれらが取付けられる臼歯125に遠心力を加える。
【0037】
この遠心矯正装置10の部品の構造は上記説明から完全に明らかになったであろうが、開示を完全なものとするため、装置の装着および使用方法について簡単に説明する。
【0038】
最初に、当業者に良く知られた方法で、患者の歯列弓の模型が作られる。模型の口蓋領域上に押付けられる軟質アクリル樹脂の部片からナンスボタン15が形成される。次に、予形成されたワイヤ18、20が、アウトリガー・アーム64と一緒に軟質アクリル樹脂内に埋入される。ナンスボタン15が形成されるとき、予め組立てられている調節装置16の前方部分50がナンスボタン15内に埋入される。図示の実施形態では、ナンスボタン15には凹部17が形成されており、これにより、ねじ54の多面形ヘッド80が占拠する領域内にソケットレンチ(図示せず)がアクセスできる。
【0039】
ばねアセンブリ14のワイヤ31は部分32、34、36を有しかつ図3に示す形状に適合するように予め曲げられ、中間U形部分36は後方本体部分52のスロット77内に挿入される。セッコウ模型(図示せず)を使用して、アクリル樹脂のナンスボタンに埋入された支持ワイヤ18、20は、これらがセメント付けされる小臼歯123、124に適合する適当な長さに切断される。同様に、ワイヤばねアセンブリ14の端部の差込み部分38は、臼歯125の予め嵌合された帯環42に溶接すなわちロウ付けされる鞘40内に受入れられるように曲げられる。図2から容易に理解されようが、差込み部分38は逆方向に曲げられかつ鞘40の前端部と係合する反転端部39を有し、かつ差込み部分が鞘内に受入れられる量、従って、ばねアセンブリ14から鞘、従って帯環42および臼歯125への伝達荷重を制限する。
【0040】
この手順の後、図1に示すように、ワイヤアーム18、20および調節装置16が取付けられたナンスボタン15を患者の口内に嵌合させ、アーム18、20を関連小臼歯123、124にセメント付けし、かつばねアセンブリ14の中間部36を受入れスロット77内に嵌合させることは比較的簡単なことである。外側差込み部分38は、これらの部分を前方に引っ張り、次に解放して関連鞘40内に滑り込ませることにより嵌合させることができる。ねじ54を回転させることにより、ばねアセンブリ14に所望の圧力を加えることができる。ばねアセンブリ14を取外して、一方のループ部分32を、参照番号32’の仮想線で示すように他方のループ32とは異なる度合いとなるように予め曲げておくことにより左右の臼歯125に異なる圧力を加えることができることは理解されよう。他の任意の実施形態として、ばねアセンブリを一方側のみに設けるか、或いは各帯環臼歯125に単一または2つの個別調節装置16を設けることもできる。本発明の装置10の優れた特徴の1つは、ばねアセンブリのワイヤ部分の取外し、調節および交換が容易なことである。
【0041】
図示の実施形態では、ねじ54の多面形ヘッド80は、45°の角度に容易に曲げられる細長いボールジョイントソケットレンチまたはナットドライバにより回転される。図11には、調節可能なナットドライバツールの簡単な形態が示されている。参照番号83で示されたこの器具は、ナットドライバ端部84と、ローレット加工端部88を備えたシャフト86と、ナットドライバ端部とシャフトとの間に取付けられた可撓ばねアセンブリ90とを有している。この器具83は、破線で示すように、ばねアセンブリ90で撓ませることにより傾斜させることができる。本願に援用する米国特許第4,876,929号、第4,730,960号および第3,585,885号には、より複雑な他の調節可能ツールが示されている。別の実施形態として、半径方向に配置された複数の予ドリル穿孔形ソケット84と組合せた嵌合ロッド79(図6)を使用することもできる。ソケット84はねじ54の円筒状表面の回りに配置され、ロッド79を回転させることによりねじ54が回転される。
【0042】
また、前に示唆したように、固定ベースとしてナンスボタンを使用する代わりに、骨内インプラントとして知られている歯科インプラントを使用することもできる。この形式のインプラントは、H. Wehrbein等の論文「矯正インプラントへの口蓋インプラントの使用(The Use of Palatal implant For Orthodontic Implants)」(第410〜416頁)の「臨床口腔インプラント研究1996:7(Clinical Oral Implants Research 1996:7)」において論じられている。図7、図8および図9には、変更形態による遠心矯正装置210が示されている。ここに考察する形式の骨内インプラントは、Institut Straumann AG社(Waldenburg、スイス国)から入手でき、かつ本願に援用する著書”Orthosystems−Ortho Info a Straumann Dental Booklet”(1997年6月)に開示されている。
【0043】
骨内インプラントおよびその支持構造により形成される固定ベースを置換したことを除き、ばねアセンブリ14および調節装置16に関係する変更形態の装置210の他の構成部品は、前述の実施形態のものと同じである。従って、これらの部品については詳細には説明しない。
【0044】
骨内インプラントアセンブリ212により形成される固定ベースは、研摩された経粘膜ネック(transmucosal neck)220の上方の表面処理されたねじ形骨内部分218を備えたチタン製のインプラント215を有している。ネック220の下には衝合体222が設けられており、該衝合体では、正方形断面(0.032×0.032インチ)のU形矯正ワイヤ224で作られた経口蓋アーチ(trans palatal arches)が、前記ワイヤ224を受入れる開口228が設けられた矯正クランプキャップ228により保持される。ワイヤ224はネック220に受入れられ、アーム230は調節装置16の前方部50に溶接または他の方法で取付けられている。非回転キャップ226は咬合ねじ234により形成される回転可能なコア部分を有し、咬合ねじ234は、キャップ226と衝合体222との間にワイヤ224をクランプすべくアレンレンチ(図示せず)によりインプラント215の補完雌ねじ部分236に連結される。
【0045】
良好な初期安定性を得るには、咬合ねじ234のねじ山はセルフタッピングが好ましい。骨内インプラントおよびインプラント手順についてのより完全な説明は、本願に援用する前掲のClinical Oral Implants Research 1996:7に記載された論文(第410〜416頁)においてなされている。
【0046】
上記遠心矯正装置10、210は、キットの形態で歯科矯正医に供給することができる。装置10の場合には、キットは、固定アーム18、20用のステンレス鋼ワイヤを含む固定アセンブリ部品と、1つ以上のばね31および1つ以上の鞘40を形成するための1本以上のTMAワイヤを含むばねアセンブリ部品と、前方本体部分50、後方本体部分52、ガイド74およびねじ54を含む1つ以上の調節装置16とからなる。調節装置は予組立てされた状態で供給できることは理解されよう。
【0047】
変更形態による遠心矯正装置210の場合には、キットは、固定アセンブリが骨内インプラント215およびU形の経口蓋アーチ224を形成する1本のワイヤで形成される点を除き、上記と同じ構成部品からなる。
【0048】
両キットには、装置の装着および調節に必要なツールを含めることができる。
【0049】
以上、好ましい実施形態を参照して、調節可能な遠心矯正装置を詳細に説明したが、このような細部は限定的なものではなく例示てきなものであり、特許請求の範囲の記載に定められた範囲内で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の遠心矯正装置を示す平面図である。
【図2】
図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】
圧力調節装置を示す斜視図である。
【図4】
圧力調節装置を示す端面図である。
【図5】
図4の5−5線に沿う縦断面図である。
【図6】
図4の6−6線に沿う縦断面図である。
【図7】
ナンスボタンの代わりに口蓋インプラントを使用する変更形態による遠心矯正装置を示す平面図である。
【図8】
図7の8−8線に沿う断面図である。
【図9】
口蓋インプラントを示す分解斜視図である。
【図10】
ばねアセンブリを示す部分端面図である。
【図11】
調節ツールを示す側面図である。
Claims (22)
- 口の上方部分に座合できる固定ベースを備えた前方の支持アセンブリと、
第一部分および外方に延びている少なくとも1つの第二部分をもつばね手段を備えた後方のばねアセンブリとを有し、第二部分は歯に対して着脱可能に取付けられ、
前記ベースに取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなして前記ばね手段の第一部分を受入れる後方部と、ばね手段の第二部分および該第二部分が取付けられた歯に力を加えるための、前記前方部および後方部を移動可能な関係をなして一体に連結する手段とを備えた調節手段を更に有することを特徴とする遠心矯正装置。 - 前記調節手段は、自由に回転可能な関係をなして前記前方部に取付けられる第一部分を備えたねじを有し、該ねじは、これが回転されると前記後方部が前方部に対して移動できるように前記後方部にねじ連結された第二部分を備えていることを特徴とする請求項1記載の遠心矯正装置。
- 前記調節手段は、前記第一部分と第二部分とを摺動関係をなして一体に連結する1対のスライドロッドを備えていることを特徴とする請求項2記載の遠心矯正装置。
- 前記ねじの第一部分はツール受入れ部分を備えており、該ツール受入れ部分によりねじを回転することにより前記前方部および後方部を互いに移動させることができることを特徴とする請求項2記載の遠心矯正装置。
- 前記ねじのヘッドは多面形状を有しかつ口の前方から傾斜関係をなしてツールを受入れることができることを特徴とする請求項4記載の遠心矯正装置。
- 前記調節手段の前方部は、横方向に配置されかつ前記ベースに固定される、前方に延びている部分を備えていることを特徴とする請求項1記載の遠心矯正装置。
- 前記固定ベースはプラスチック材料で形成されたナンスボタンであり、前記横方向に配置される部分はナンスボタン内に埋入されることを特徴とする請求項6記載の遠心矯正装置。
- 前記固定ベースはプラスチック材料で形成されたナンスボタンであり、
前記ベースは、内端部がナンスボタン内に埋入される外方に延びた部分を備え、該外方に延びた部分の外端部は歯にセメント付けできることを特徴とする請求項1記載の遠心矯正装置。 - 前記ばねアセンブリは、歯に取付けることができる対向スリーブと、着脱可能な関係をなして関連スリーブ内に受入れられる外端部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の遠心矯正装置。
- 前記調節手段の後方部はスロットを備え、ばねアセンブリは、前記スロット内に着脱可能に受入れられる、前方に延びた中間部を備えていることを特徴とする請求項1記載の遠心矯正装置。
- 前記ばね手段は、前方に延びた中間部と、外方に延びた部分とを備え、該外方に延びた各部分は歯に対して着脱可能に取付けることができ、
前記調節手段は中央に配置され、前記後方部はばね手段の中間部を着脱可能な関係をなして受入れるスロットを備えていることを特徴とする請求項1記載の遠心矯正装置。 - 前記固定ベースは、口の天蓋に取付けられる口蓋骨内インプラントであることを特徴とする請求項1記載の遠心矯正装置。
- 前記調節手段は、前記インプラントと調節装置との間で延びている支持手段によりインプラントに取付けられることを特徴とする請求項12記載の遠心矯正装置。
- 前記支持手段は、インプラントに取付けられる湾曲部と、調節装置に取付けられる、後方に延びたアームとを備えている全体としてU形のワイヤであることを特徴とする請求項13記載の遠心矯正装置。
- 固定ベースを形成する手段を備えた前方の支持アセンブリと、
ばねを備えた後方のばねアセンブリとを有し、
前記固定ベースに取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなして前記ばねを受入れる後方部と、前記前方部および後方部を移動可能な関係をなして一体にねじ連結するねじとを備えた調節装置を更に有することを特徴とする遠心矯正装置を構成するキット。 - 前記固定ベースはナンスボタンを形成する手段を有していることを特徴とする請求項15記載のキット。
- 前記固定ベースは骨内インプラントを形成する手段を有していることを特徴とする請求項15記載のキット。
- 前記ねじは多面形ヘッドを備え、ねじのヘッドを受入れて回転させることができるツールを有することを特徴とする請求項15記載の遠心矯正装置。
- 口の上方部分に座合できる固定ベースを備えた前方の支持アセンブリと、
第一中間部および外方に延びている対向第二部分をもつばね手段を備えた後方のばねアセンブリとを有し、第二部分は関連する歯に対して着脱可能に取付けられ、
前記ベースに取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなして前記ばね手段の第一部分を受入れるスロットを備えた後方部と、ばね手段の第二部分および該第二部分が取付けられた歯に力を加えるための、前記前方部および後方部を移動可能な関係をなして一体に連結する手段とを備えた調節手段を更に有することを特徴とする遠心矯正装置。 - 前記ばね手段の中間部は全体としてU形であることを特徴とする請求項19記載の遠心矯正装置。
- 前記調節手段の前方部は、横方向に配置された、前方に延びている部分を備えていることを特徴とする請求項19記載の遠心矯正装置。
- 口の上方部分に座合できる固定ベースを備えた前方の支持アセンブリと、
第一部分および外方に延びている少なくとも1つの第二部分をもつばね手段を備えた後方のばねアセンブリとを有し、第二部分は歯に対して着脱可能に取付けられ、
前記ベースに取付けられる前方部と、着脱可能な関係をなして前記ばね手段の第一部分を受入れる後方部と、ばね手段の第二部分および該第二部分が取付けられた歯に力を加えるための、前記前方部および後方部を移動可能な関係をなして一体に連結する手段とを備えた調節手段を更に有し、
前記前方部および後方部を一体に連結する手段は前方部と後方部との間で連結されたねじを備え、後方部は前記ねじが回転されると前方部に対して移動でき、前記ねじは口の前方から傾斜関係をなしてツールを受入れることができるヘッドを備えていることを特徴とする遠心矯正装置。
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