JP2004508448A - オキサジン誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はオキサジン誘導体、これを製造する方法、並びに生物学的および非生物学的材料をラベルするための赤色スペクトル領域の蛍光色素としての適用に関する。
【0002】
オキサジンに基づく色素は広く使用されている。それらは、種々の染料について織物産業に頻繁に見られる。EP−B−0 603 129は、夫々が置換され得るエキソアミノ基(exo−amino groups)をベンゼン環に有するオキサジン色素を記載している。これら塩基性オキサジン色素の僅かに可溶性の塩は、天然繊維または完全な合成繊維を染色またはプリントするために適している。
【0003】
US−A−5656759は、これも置換され得る二つのエキソアミノ基を有する陽イオン性オキサジン色素を開示している。無機陰イオンの置換によって疎水性とすることができるこれらのオキサジン色素は、特に熱転写印刷のためのインクリボンのインク層に使用される。
【0004】
EP−A−0 747 447は、生物学的分子に関連して蛍光マーカーとして使用されるオキサジン色素を開示している。これら共役系の吸収範囲は、645〜700 nmに位地しており、赤色スペクトル範囲に対応している。連結可能なオキサジン誘導体は、少なくとも四環系であり、二つのエキソ環窒素の少なくとも一方が、環構造の中に組込まれている。しかし、この複雑な多環基本構造の結果として、これら色素を合成するための費用は非常に高い。
【0005】
特に、共焦点蛍光分光計を使用した高スループットのスクリーニングのために、高い蛍光量子収率、有機溶媒中での高い水溶性、高い化学的安定性、高い光安定性、並びに生物学的および非生物学的材料または分子に結合する能力を有する色素が必要とされている。
【0006】
赤色レーザー発光光源、およびエネルギーに富む励起波長と比較して赤色で励起された生物学的材料の低バックグラウンド蛍光(自己蛍光)への安価なアクセスの結果として、赤色光で励起可能な蛍光色素(就中オキサジン色素を含む)の使用は、益々重要になっている。
【0007】
例えば、蛍光検出マーカーを使用した従来のラベリング技術、特にタンパク質ラベリング技術の結果として、これら分子の複数の反応性基は、ラベリング反応が統計的ラベリングを生じるように、即ち、幾つかのタンパク質はラベルをもたず、他のタンパク質は一または二以上のラベルを有するようにターゲッティングされる。高感受性の分析技術では、不均一なアナライト混合物は望ましくない不均一な信号分布を生じ、これは測定結果を誤らせ、または全く使用不能にする。加えて、例えば複数ラベルされたタンパク質における個々のラベル間の相互作用の結果として、信号が弱くなる。
【0008】
本発明の目的は、既知の蛍光色素における上記欠点を回避し、積極的な特性を示す蛍光色素を提供することである。また、本発明の更なる目的は、これら蛍光色素を製造する方法、およびこれら色素を使用して材料または分子をラベリングする方法を提供することである。この目的は、特に、水に易溶性で、光化学的特性を保持した赤励起性蛍光色素を提供することにある。更に、この色素は、ラベルすべき材料または分子との如何なる否定的な相互作用も伴わないで、生物学的および非生物学的材料または分子に連結可能になるように活性化されるべきである。
【0009】
上記目的は、請求項1、31または34の特徴を有する材料および方法により、本発明に従って達成される。
【0010】
本発明の主題は、特に、下記一般式Iを有するオキサジン誘導体またはその塩を含んでなるものである。
【0011】
【化9】
ここで、
(a)基 R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 および R10 は相互に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルケンオキシ、アリール、アリールジアゾ、アルキルアリール、アリールアルコキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボニル、アシル、アシルオキシ、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲン カルボンアミド、スルホニル、ハロゲン化スルホニル、酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アジド、ジチオニコチン誘導体またはアミンを意味し、必要に応じて置換される;
(b)R1とR2 および/または R9とR10 は、必要に応じて置換される飽和または不飽和のC3もしくはC4ブリッジを形成する;
(b)前記置換基は、相互に独立に、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルケンオキシ、アリール、アリールジアゾ、アルキルアリール、アリールアルコキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボニル、アシル、アシルオキシ、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲン カルボンアミド、スルホニル、ハロゲン化スルホニル、酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アジド、ジチオニコチン誘導体またはアミンを意味することができ;
(d)R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10の少なくとも一つは、調査すべき物質に結合するための少なくとも一つの反応性基を含み、または更に少なくとも一つの追加の反応性基を含む。
【0012】
上記オキサジン誘導体の好ましい実施例に関する従属請求項は、本発明による製造方法およびラベリング方法に関する。
【0013】
本発明に従う意味において、基R1 to R10 は反応性基を含むことができる。即ち、例えばこれら反応性基を表し、および/またはこれを含むことができる。例えば、置換基は当該反応性基を表すことができる。加えて、これら反応性基を含まないときには、当該オキサジン誘導体が反応性基を有することができる。この反応性基は、非反応性置換基に結合することができる。
【0014】
本発明によるオキサジン誘導体は、三または四/五環系であることができる。好ましい実施例において、R1とR2 および/または R9とR10は、飽和または不飽和のC4ブリッジを形成する。特に、R1とR2 、またはR9とR10 が飽和または不飽和のC4 ブリッジを形成し、それによって当該3員環に、必要に応じて置換される更なる6員環が出現する。特に好ましくは、R1とR2は不飽和のC4ブリッジを形成する。
【0015】
当該反応性基は、当該色素を活性化するように働く。即ち、研究すべき材料に対する結合を生じさせる部位を提供する。本発明の意味における反応性基は、活性化可能なおよび活性化された基を含んでいる。研究すべき材料への結合は、共有結合的または非共融結合的であることができるが、共有結合が好ましい。色素分子当り、唯一の反応性基が存在するのが好ましい。この活性化は、例えば光によって生じることができる(光活性化)。
【0016】
反応性基は、研究すべき材料に結合できる如何なる基であってもよい。例えば、研究すべき材料がタンパク質であれば、色素に結合するために種々の基が利用可能である。例えば、リジン基由来のアミン、または遊離シスチン基もしくはシステイン基由来のチオールである。オリゴヌクレオチドを合成する際に、本発明によるオキサジン誘導体を用いてオリゴヌクレオチドをラベリングするためには、反応性基としてホスホロアミダイト基をもった本発明によるオキサジン誘導体を使用するのが好ましい。これらオキサジン誘導体の特に高い基本的安定性は、それらを、このような合成反応において簡易かつ迅速に使用することを可能にする。
【0017】
好ましい反応性基のリストの一例には、酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲン カルボンアミド、ハロゲン化スルホニル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アミン、アリールジアゾ、アジド、アリールジアゾ、アルデヒド、ケトン またはジチオニコチン誘導体のような基が含まれる。
【0018】
特に好ましい反応性基は、酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲン カルボンアミド、ハロゲン化スルホニル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アミン、アジド、アリールジアゾ、またはジチオニコチン誘導体である。
【0019】
全く特に好ましい反応性基は、必要に応じて置換されるN−スクシンイミジルエステル、マレイミド、カルボキシル、ハロゲン アセタミド、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アリールジアゾ、アジド、塩化スルホニル、スルホ−テトラフルオロフェノール エステル、または一級もしくは二級 アミンである。
【0020】
N−スクシンイミジルエステル が置換される場合には、好ましい置換基はスルホン酸基である。
【0021】
本発明によれば、当該オキサジン誘導体はリンカー化合物を含んでいてもよいことが分っている。このリンカー化合物は、反応性基と非ブリッジ形成基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 またはR10との間に挿入される。好ましくは、非ブリッジ形成基の反応性基は、このリンカー化合物と結合する。好ましくは、この結合の後に、少なくとも一つの反応性基が更に当該リンカー化合物に結合される。反応性基を簡単に修飾する必要性、即ち、官能性を変化させる必要性があるときに、当該リンカー化合物が導入される。例えば、カルボン酸またはN−スクシンイミジルエステルは、リンカー化合物によってアミンに変換することができる。他方、リンカー化合物は、色素と研究すべき物質との間の距離を変化させることを可能にする。当該オキサジン誘導体の溶解度は、リンカー化合物によって夫々の溶媒に容易に適合させることができる。
【0022】
適切なリンカー化合物には、例えば、ポリオキシアルキルユニット、脂肪族ユニット、脂環式ユニット、または芳香族ユニットが含まれる。それらは分岐したものでも非分岐のものでもよく、また必要に応じて不飽和ユニットおよびヘテロ原子(例えば窒素)を含むことができる。
【0023】
前記ポリオキシアルキル ユニットは、酸素ブリッジを介して相互に連結されるポリマーもしくはオリゴマーの有機基である。それには、例えばポリエーテル、ポリオール、可能性炭水化物、それらの誘導体、または水溶性ポリマーが含まれる。
【0024】
一例として、リンカー化合物は次のように表すことができる(Yは下記の例における「反応性基」を意味する):
【化10】
(並びにオルト−およびメタ−置換)
基および置換基のアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルケンオキシ、アルキルアリール、アリールアルコキシ、アルコキシ、ハロゲン カルボンアミド、およびアルコキシカルボニルは、一般には1〜10、好ましくは1〜7の炭素原子を有し、また直鎖もしくは分岐鎖であることができる。1〜4の炭素原子が特に好ましい。アリールの場合は、好ましくはベンゼン環が存在する。
【0025】
必要に応じて置換され、且つ反応性基を含むR3、R4、R7およびR8アルキル基が好ましい。また、種々の実施例においては、他の電子吸引性基もまた好ましい。これらの誘導体は、特に高い蛍光量子収率を有する。
【0026】
可能なハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。
【0027】
電荷の中和に適し、且つ化合物全体の水溶性またはDMSO、DMF もしくはアルコールのような他の溶媒中での溶解度を低下させないような、陽イオン性の基本構造に適合した如何なる陰イオンも、対イオンとして使用することができる。好ましいのは、ハロゲン陰イオン、BF4 − またはテトラフェニルホウ酸陰イオンである。特に好ましいのは、塩素陰イオン、臭素陰イオン、またはテトラフェニルホウ酸陰イオンである。
【0028】
特に好ましいオキサジン誘導体は、次式II〜Vおよび次式VIIIからIXによって表される特定の実施例である。
【0029】
【化11】
【化12】
ここで、XはOH、ホスホロアミダイト、または必要に応じて置換されるN−スクシンイミジルエステル基であり、それらの塩も含まれる。
【0030】
クマリン、またはフルオレセインおよびローダミンのような青色もしくは緑色の光で励起される色素のようなUV色素と比較したときの、本発明によるオキサジン色素の利点は次の通りである。
【0031】
・アミンに対する反応性が高く、研究すべき広範な物質を簡易な方法で共有結合的にラベルすることができる。
【0032】
・水溶性が高く、最小の吸収および最小の非特異的結合を導く。
【0033】
・例えばDMSO、DMFまたはアルコールのような有機溶媒中での溶解度が高い。
【0034】
・安価なレーザーダイオードまたはHe−Neレーザーによる630〜650 nmでの励起。
【0035】
・通常のフィルター装置を使用できる最大670 nm領域での発光。
【0036】
・鮮明且つ明瞭な蛍光信号を生じる高い蛍光量子収率。
【0037】
・非常に多くの応用に適適した溶媒安定性およびpH安定性(pH 1〜10)。
【0038】
・全体の電荷が中性であり、ラベルされた分子に対する静電的影響がない。
【0039】
・化学的に安定で、有機化学(溶液相および固相)に著しく適する。
【0040】
・NIRで励起可能あり、研究すべき物質の非常に低いバックグラウンド蛍光(自己蛍光)を導く。
【0041】
本発明によるオキサジン誘導体、特に誘導体II、III、IVおよびVの高い対称性は、特に高い蛍光量子収率、高い光吸収、および鮮鋭な吸収帯を生じる。
【0042】
本発明による色素の更なる決定的な利点は、後述するタンパク質のラベリングの実施例を用いて示されるであろう。従来のラベリング方法、特に、活性化されたカルボン酸とタンパク質のリジン残基との反応、またはマレイミドとタンパク質の遊離チオール基との反応のようなタンパク質のラベリング方法によれば、益々多くのこれらタンパク質の基がターゲッティングされ、このラベリング反応によって該タンパク質上におけるラベリングの統計的分布がもたらされるように、即ち、幾つかのタンパク質分子にはラベリングがなく、他のタンパク質は1、2、3またはそれ以上のラベリングを有するようになる。例えば、FCS(蛍光相関分光法)およびFIDA(蛍光強度分布分析)のような高感度蛍光技術において、この不均一なアナライト混合物は、データの評価を困難にする不均一な信号分布を導く。加えて、二つ、三つまたはそれ以上のラベルを有するタンパク質において、これは蛍光信号を劇的に弱くする色素/色素相互作用を生じる。
【0043】
しかし、本発明によるオキサジン誘導体では、分析のために、一つだけラベルされた研究すべき材料を与えることが可能である。それによって、不均一な信号分布および色素/色素相互作用が生じないことが保証される。これは、測定結果に有意な改善を導く。
【0044】
原理的には、例えば放射性検出マーカー等のような、如何なる測定可能な検出マーカーでも使用することができる。好ましく使用されるのは色素マーカー、特に蛍光マーカーである。特に好ましく使用されるのは、本発明によるオキサジン誘導体である。研究すべき材料の単一にラベルされた画分の代りに、例えば、二重、三重等にラベルされた画分を単離することも好ましいかもしれない。
【0045】
本発明によるオキサジン誘導体はまた、アフィニティークロマトグラフィーによる簡単な精製を可能にする少なくとも一つの親和性マーカーを有することができる。この親和性マーカーは、例えば、前記リンカー化合物に結合させることができる。
【0046】
好ましい実施例において、当該オキサジン誘導体は唯一の親和性マーカーを有する。原理的には、以下のアフィニティークロマトグラフィーにおいて、鮮明な分離を行うのに適した如何なる親和性マーカーを使用することも可能である。この点における例としては、ビオチン、ヘキサ−ヒス、またはハプテンを挙げることができる。
【0047】
親和性ラベルされたオキサジン誘導体を使用することにより、研究すべき材料を標的ラベリングする方法は、次のようにして実施することができる:
a)研究すべき材料を含有するサンプルを調製し;
b)研究すべき材料を、上記親和性マーカーを含むオキサジン誘導体と反応させて、ラベルされないオキサジン誘導体および1もしくは数個のオキサジン誘導体でラベルされた、研究すべき物質のラベルされた混合物を形成し;
c)アフィニティークロマトグラフィーにより、研究すべき材料を、ラベルされていない画分、一つだけラベルされた画分、または複数ラベルされた画分に分離する。
【0048】
親和性ラベルされたオキサジン誘導体を使用することにより、研究すべき材料を標的ラベリングする方法は、次のようにして実施することができる:
a)研究すべき材料を含有するサンプルを調製し;
b)研究すべき材料を、上記親和性マーカーを含む検出マーカーと反応させて、ラベルされないオキサジン誘導体および1もしくは数個のオキサジン誘導体でラベルされた、研究すべき物質のラベルされた混合物を形成し;
c)アフィニティークロマトグラフィーにより、研究すべき材料を、ラベルされていない画分、一つだけラベルされた画分、または複数ラベルされた画分に分離すること。
【0049】
ビオチン/アビジン系(親和性マーカー/キャリア材料)と共に本発明によるオキサジン誘導体を用いたこのようなアフィニティー精製が、後述の実施例において提示される。
【0050】
以下に提示する本発明による親和性ラベルされた色素反応性分子を使用することにより、上記で述べた既知のラベリング技術の欠点を回避することができる。ここで、ビオチンユニットは何れかの親和性マーカーを表し、オキサジン誘導体IIIは何れかの色素マーカー、特に本発明による色素を表し、N−スクシンイミジルエステルは何れかの反応性基を表す。このような分子は、従来のラベリング方法と同様にしてタンパク質と反応し、これは上記で述べたように不均一な混合物を生じる。以下の適切なキャリア材料(この場合はアビジンモノマー)上でのアフィニティー精製によって、ラベルされていないタンパク質がサンプルから除去される。その後の注意深い溶出によって、単一にラベルされたタンパク質を溶出させる一方、二重に、またはより高度にラベルされたタンパク質は、キャリア材料への協働的に強い結合の結果として結合させたまま残すことができる。こうして、タンパク質1分子当り、正確に一つの本発明によるオキサジン誘導体を有する均一なアナライトを得ることができる。
【0051】
【化13】
研究すべき材料は、共有結合的または非共有結合的にオキサジン誘導体に結合させることができるが、共有結合的に結合させるのが好ましい。研究すべき材料は、好ましくは生物学的材料、化学的化合物、特に生物学的に活性な物質および/または薬学的に活性な成分、合成もしくは生物学的微小粒子、またはこれらの組合せである。
【0052】
化学的化合物は、単一分子または凝集体として、例えば、小有機化合物またはオリゴマーもしくはポリマーとして存在する全合成の化合物からなることができる。この化学的化合物は、好ましくは生物学的活性物質および/または薬学的活性成分からなる。
【0053】
合成微小粒子、即ち、特に可溶性および懸濁性キャリア材料は、液体、特に水溶液中に溶解または懸濁され得る何れかのタイプの合成微小粒子を意味する。該微小粒子の直径は1μm以下であり、好ましくは 1 nm≦d≦1μm、特に好ましくは 10 nm≦d≦500 nm、最も好ましくは 50 nm≦d≦300 nmである。合成微小粒子の例には、有機ポリマー粒子が含まれる。例えば、デンドリマー系ポリエチレングリコールを使用することができる。しかし、実験条件下で可溶性または懸濁可能な全ての合成微小粒子、特に定義された孔サイズを有するガラス粒子、セルロース、シリカゲル、および他のタイプのポリスチレン粒子を使用することが可能である。後者は、必要であればジビニルベンゼンで架橋され、および/またはポリエチレングリコールをグラフトされ、および/またはアミノ、ヒドロキシ、カルボキシルもしくはハロゲンで官能化される。可能な合成微小粒子の更なる例は、グラフト共重合体、ポリアクリルアミド、ラテックス、必要に応じてN,N’−ビス−アクリロイルエチレンジアミンをグラフトされたジメチルアクリルアミド粒子、およびポリマーコーティングされたガラス粒子が含まれる。生物学的微小粒子は、好ましくは小胞体粒子またはウイルス様粒子である。
【0054】
生物学的材料は、例えば、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、糖、脂質、膜、細胞、細胞構成成分、DNA、RNA、ペプチド、タンパク質、抗体、ハプテン、または抗原であることができる。
【0055】
研究すべき材料、特に生物学的材料は、液相で、および固相と組合わせてラベルすることができる。この場合、活性化されたオキサジン誘導体および活性化可能なオキサジン誘導体の両者を使用することができる。例えば、活性化可能なオキサジン誘導体、例えばカルボキシ誘導体の活性化は、例えばベンゾイル−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOB)のような活性化剤を使用してインサイチューで行われる。このような活性化は、好ましくは固相反応で行われる。
【0056】
また、本発明は、上記で述べたような研究すべき材料をラベリングするためのキットに関する。通常の構成成分に加えて、このキットは、一般式(I)のオキサジン誘導体を含んでいる。通常の構成成分は、例えば、緩衝液、分析容器、および研究を実施するための指示書である。好ましい実施例において、このキットは、式II、III、IV、V、VIIIまたはIXのオキサジン誘導体、特に、必要に応じて置換し得るN−スクシンイミジルエステルの形態である。式II、III、IVまたはVを有するオキサジン誘導体を有するキットが特に好ましい。
【0057】
研究すべき材料は、好ましくは生物学的材料、化学的化合物、特に生物学的活性物質および/または薬学的活性成分、合成もしくは生物学的な微小粒子、またはそれらの組合せである。個々の材料については既に上記述べた通りである。
【0058】
本発明によるオキサジン誘導体は、化学技術またはバイオ技術の研究に特に適している。これら研究には、生物学的材料または化学的化合物の同定および特徴付け、生物学的活性物質および/または薬学的活性成分の探索、診断法および/または治療法におけるアナライトの同定、ゲノム分析(例えばSNP分析)または物質の生成および濃縮が含まれる。
【0059】
前記研究は、好ましくはレーザー光分析および蛍光検出を使用して行われる。この場合に使用される測定方法には、オキサジン誘導体を測定できる殆どの方法が含まれる。これらの方法には、分光分析、複数光子励起(特に二光子励起)、レーザー走査顕微鏡、近視野分光分析(near−field spectroscopy)、光子分布分析(特にFIDAおよび2−D−FIDA)、蛍光寿命分析、および蛍光偏光分析が含まれる。特に好ましくは、共焦点顕微鏡または他の共焦点光学系を使用して測定が行われる。
【0060】
データは、好ましくは自己相関分析(autocorrelation analysis)および/または交差相関分析(cross correlation analysis)によって最終的に評価される。
【0061】
2−D−FIDAおよび交差相関分析においては、測定容積のサンプルに二つの波長を同時に照射し、緑色励起性蛍光色素と組合わせた本発明によるオキサジン誘導体のような二つの色素種の、時間一致分析(time coincidence analysis)によって情報が得られる。
【0062】
同様に、蛍光共鳴エネルギー移動実験(FRET)における使用は、本発明によるオキサジン誘導体が、エネルギー移動のための対として一連の既知のキサンテンと共に使用される場合に、非常に有益である。また、本発明によるオキサジン誘導体は、FISH(蛍光インサイチューハイブリダイゼーション)またはPCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)において非常に効果的に使用することができる。
【0063】
本発明によるオキサジン色素は、合成により容易に入手可能であり、また製造が実質的により困難な従来技術の化合物とは異なっている。本発明による色素、特に誘導体II、III、IVまたはVは全て、非常にコンパクトな分子構造を有しており、研究すべき材料との相互作用が極めて小さくなるようになっている。特に、生物学的材料の生物学的特性は変更されない。一般的に中性の全体的変化は、色素とラベルされた成分との間の静電的相互作用を最小化する。本発明による蛍光色素は、研究すべき材料(特にアミン)に対する高い反応性、高い蛍光量子収率、高い溶媒耐性およびpH耐性、高い化学的安定性およびNIR励起性を有する。本発明による色素は低い励起エネルギーを特徴とし、従って低い光破壊を特徴とする。本発明による色素の特定の励起波長および発光波長は、商業的に入手可能なフィルターシステムを使用することを可能にする。エネルギーに富む励起波長に比較して、赤色光で励起される化学的および生物学的材料の低いバックグラウンド蛍光(自己蛍光)も有利である。従って、本発明による色素は、赤色スペクトル範囲において非常に有効に使用することができる。固相合成の条件下において、高い化学的安定性は特に重要である。本発明による色素は低い吸収または非特異的結合傾向を示し、また水に対して非常に可溶性である。従って、それらは水溶液、DMSO、DMFまたはアルコール中での化学技術およびバイオ技術の研究のために理想的に使用することができる。
【0064】
本発明によるオキサジン誘導体は、例えば、以下の方法で製造することができる:
次式VIを有する3−アミノフェノールを、酸性媒質中において、温和に加熱しながら10分〜5時間、次式VIIを有するニトロソフェニル化合物と反応させる。
【0065】
【化14】
【化15】
ここで、基R1〜R10は上記で既に特定した意味を有する。
【0066】
この反応は、50〜70℃、好ましくは55〜65℃の温度で行われることが分っている。この目的のために、3−アミノフェノール化合物は、例えば氷酢酸中に溶解され、その後、10分〜5時間に亘ってニトロソ化合物を添加する。一般的に、深い青色の溶液が形成された後に反応は終了する。次いで、普通はカラムクロマトグラフィーにより精製を行う。
【0067】
また、次のような合成の可能性も含まれ、ここでは出発化合物が以下に示す構造を有する。
【0068】
【化16】
以下の実施例は、本発明を説明するために用いられるものである。
【0069】
実施例
例1
【化17】
0.1molの3−ジエチルアミノフェノールを20mLの氷酢酸中に溶解させ、60℃にまで加熱した。この溶液に30分以内に、10mLの氷酢酸中の0.1molの3−(N−メチル−N−(4−ニトロソフェニル)−アミノ)プロピオン酸を添加した。鮮やかな青色になった溶液を2時間還流にまで加熱した。氷酢酸を蒸留して除去した後、残渣をカラムクロマトグラフィ(溶出剤:エタノール/H2O:5:1;担体:SiO2)により精製した。青銅色の生成物[(2−カルボキシ−エチル)−メチルアミノ]−ジエチルアミノフェノキサジン−5−イリウムを水中に溶解させ、テトラフェニルホウ酸ナトリウム(sodium tetraphenyl borate)を用いて沈澱させた。
【0070】
例2
【化18】
0.1molのN(−3−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアミノ−プロピオン酸メチルエステルを50mLの氷酢酸中に溶解させ、60℃にまで加熱した。この溶液に1時間以内に、0.1molの3−(N−エチル−N−(4−ニトロソ−3−ヒドロキシフェニル)−アミノ)プロパンスルホン酸を数回に分けて添加した。短時間の後、暗い青色の溶液が形成された。3時間の反応後、溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィにより精製した(溶出剤:エタノール;担体:SiO2)。次いで得られた生成物を1N NaOH 溶液中に取り出し、沸騰熱(boiling heat)で数時間処理した。次いでこの溶液を乾燥するまで蒸発させ、粗成物をカラムクロマトグラフィにより分離した(溶出剤:エタノール/H2O:10:1;担体:SiO2)。メタノールからの再結晶後、青銅色の結晶の[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ)]−[エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキサジン−5−イリウムを得た。
【0071】
例3
【化19】
0.1molの3−(7−スルフォ−ナフチルアミノ)−プロピオン酸および0.1molの5−(ジエチルアミノ)−2−ニトロソ−フェノールをともに20mLの氷酢酸中で30分、還流にまで加熱した。反応溶液が冷却された後、緑色の結晶の(2−カルボキシ−エチルアミノ)−ジエチルアミノ−スルフォベンゾ[α]フェノキサジン−7−イリウムが沈澱した。溶剤を除去し、粗成物をカラムクロマトグラフィにより精製した(溶出剤:エタノール/水:20:1;担体:SiO2)。氷酢酸からの再結晶化を行った。
【0072】
例4
【化20】
0.1molのN−(4−ニトロソナフチル)−アミノプロパンスルホン酸および0.1molのN−(3−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアミノプロピオン酸メチルエステルをともに20mLの氷酢酸中で、30分還流にまで加熱した。この反応溶液を冷却した後、溶液を乾燥するまで蒸発させ、残渣をアセトンから再結晶化させた。得られた生成物を、10mLの水および10mLのアセトンの混合物中に溶解させ、1mLの1N HCl 溶液と混合し、8時間還流にまで加熱した。次いで溶媒混合物を流し、粗成物をカラムクロマトグラフィにより分離した(溶出剤:エタノール/H2O:10/1;担体 SiO2)。メタノールからの再結晶後、青銅色の結晶の(2−カルボキシ−エチルアミノ)−エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ−ベンゾ[α]フェノキサジン−7−イリウムを得た。収率:10%。
【0073】
例5
【化21】
2μmolの[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ]−[エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキサジン−5−イリウムを、200μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解させ、100μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の10μmolのN−ヒドロキシスクシンイミドの溶液および2.4μmolのジイソプロピルカルボジイミドを添加する。この溶液を3時間室温で振とうし、次いで乾燥するまで濃縮する。[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ]−[エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキサジン−5−イリウム−スクシンイミジルエステルへの変換は>90%であり、よってさらなる精製は不要である。
【0074】
例6
【化22】
1μmolの5−カルボキシアミドトリプタミン(5−CT)を50μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解させ、200μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の1.5μmolの[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ]−[エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキサジン−5−イリウム−スクシンイミジルエステルの溶液に添加する。この溶液に、250μLの0.15M pH8.6 ホウ酸緩衝液(borate buffer)を添加し、反応溶液を3時間室温で振とうする。次いでこの溶液を乾燥するまで濃縮し、粗成物をカラムクロマトグラフィにより精製する(溶出剤:メタノール/水;勾配:30分で0%メタノール乃至100%メタノール;担体:逆相C18)。
【0075】
例7
【化23】
10nmolのウシIgG を150μLの水中に溶解させる。この溶液を、15μLの1M pH9.3 炭酸ナトリウム溶液、および331.4μLの0.1M pH9.3 炭酸ナトリウム溶液ならびに3.6μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の50nmolの[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ]−[エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキサジン−5−イリウム−スクシンイミジルエステルの溶液と混合し、反応溶液を1時間室温で振とうする。次いで、50μLの1.5M ヒドロキシアミン溶液を添加することにより反応を停止させる。次いで粗成物を排除クロマトグラフィ(溶出剤:PBS pH7.4)により精製する。
【0076】
例8 オキサジン誘導体(III)におけるリンカーの導入
【化24】
2.DCM中の20%TFA
2μmolの[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ]−[エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキサジン−5−イリウム(オキサジン誘導体III)を、200μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解させ、50μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の4μmolのモノ−t−ブトキシカルボニル−1,5−ジアミノペンタン(Boc−カダベリン)の溶液、50μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の4μmol ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−tris−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(PyBOP)の溶液、10μmolのN−エチル−ジイソプロピル−アミン(DIPEA)を添加する。この溶液を16時間室温で振とうし、次いで乾燥するまで濃縮する。残渣を、ジクロロメタン(DCM)中の20%トリフルオロ酢酸(TFA)の300μLの溶液と混合し、30分室温で振とうする。溶液を乾燥するまで濃縮し、粗成物を、HPLCを用いるカラムクロマトグラフィにより精製する。
【0077】
例9 オキサジン誘導体(III)におけるリンカーの導入
【化25】
2.DCM中の20%TFA。
【0078】
2μmolの[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ]−[エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキサジン−5−イリウム(オキサジン誘導体III)を200μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解させ、50μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の4μmolのモノ−t−ブトキシカルボニル−trans−1,4−ジアミノシクロヘキサン(Boc−CHA)溶液、50μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の2μmolベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−tris−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(PyBOP)の溶液、および8μmolのN−エチル−ジイソプロピル−アミン(DIPEA)を添加する。この溶液を16時間室温で振とうし、次いで乾燥するまで濃縮した。残渣を、ジクロロメタン(DCM)中の20%トリフルオロ酢酸(TFA)の300μLの溶液と混合する。30分室温で振とうする。この溶液を乾燥するまで濃縮し、粗成物を、HPLCを用いるカラムクロマトグラフィにより精製する。
【0079】
例10 親和性マーキング
1mmolのN−ε−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−アミノヘキサン酸を、1200μLのジクロロメタンおよび300μLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMA)中に溶解させ、0℃にまで冷却した。500μLのN,N’−ジイソプロピルカルボジイミドを80μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解させ、アミノ酸溶液中に添加した。反応溶液を0℃で30分静置し、次いでジクロロメタンを真空下で除去した。残渣を1000μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に取り出し、ここで透明な溶液を得た。この溶液を、フリットを備えた5mLシリンジ中で100μLのWang 樹脂に添加した。この懸濁液に、25μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の10μmolのジメチルアミノピリジンを添加し、この混合物を一晩静置した。
【0080】
次いで、上記樹脂を、2mLのN,N−ジメチルホルムアミドを用いて6回、2mLのジクロロメタンを用いて3回、および2mLのt−ブチルメチルエーテルを用いて6回洗浄し、乾燥させ、負荷(loading)を測定するために重さを計った。樹脂の特異的な負荷は0.8mmol/g 樹脂であった。さらに負荷を加えるために、9−フルオレニルメトキシカルボニル保護基(FMOC)を、初めに、5分および15分だけ、それぞれN,N−ジメチルホルムアミド中の20%ピペリジン溶液を用いた二重処理(twofold treatment)により処理した。次いで、この樹脂を2mLのN,N−ジメチルホルムアミドを用いて6回洗浄した。120μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した1mmolのN−α−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−ε−(4−メチルトリチル)−L−リシン、および120μLのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した1mmolの1−[ビス(ジメチルアミノ)メチリウミル(methyliumyl)]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩を、2mmolのN,N−ジイソプロピルエチルアミンとともに樹脂に添加した。この反応溶液を30分後に流し、上記負荷工程を同一の条件下で再び繰り返した。2mLのN,N−ジメチルホルムアミドを毎回用いて樹脂を6回洗浄した後、9−フルオレニルメトキシカルボニル保護基を、5分および15分それぞれN,N−ジメチルホルムアミド中の20%ピペリジンの溶液を用いた二重処理により分離した。次いで樹脂を再び、2mLのN,N−ジメチルホルムアミドを用いて6回洗浄した。続いて300μLのN,N−ジメチルホルムアミド中の250mLのビオチノイルアミノヘキサノイル−N−ヒドロキシ−スクシンイミジルエステルを用いて反応させた。10時間の反応後、反応溶液を流し、樹脂を2mLのN,N−ジメチルホルムアミドを用いて6回、2mLのジクロロメタンを用いて3回、および2mLのt−ブチルメチルエーテルを用いて6回洗浄して、乾燥させた。
【0081】
蛍光色素を負荷するために、10μmolの樹脂を除去し、5mLシリンジに移した。樹脂を2mLのジクロロメタン中に予め浸漬(pre−soaked)したのち、4−メチルトリチル保護基(MTT)を、ジクロロメタン中の2mLの30%ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)を毎回用いた3分間の処理を5回行うことにより分離した。次いで樹脂を、2mLのジクロロメタンを用いて6回、および2mLのN,N−ジメチルホルムアミドを用いて3回洗浄した。次いで、300mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の25μmolの[(2−カルボキシ−エチル)−メチル−アミノ]−エチル−(3−スルフォ−プロピル)−アミノ]−フェノキシン−5−イリウム−スクシンイミジルエステルとの反応を3時間室温で行った。反応が行われた後、樹脂を2mLのN,N−ジメチルホルムアミドを用いて6回、2mLのジクロロメタンを用いて6回、2mLのメタノールを用いて6回、および2mLのt−ブチルメチルエーテルを用いて6回洗浄し、乾燥させた。95%トリフルオロ酢酸(TFA)、2.5%水および2.5%トリイソプロピルシラン(TIS)の混合物を用い、樹脂から生成物を分離した。2時間の反応後、溶液を樹脂から濾過除去し、真空下で濃縮した。次いで残渣として残った粗成物をメタノール中に取り出し、クロマトグラフィにより精製した。
【0082】
【化26】
【化27】
Claims (36)
- 下記一般式(I)を有するオキサジン誘導体またはその塩:
(a)基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10 は相互に独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルケンオキシ、アリール、アリールジアゾ、アルキルアリール、アリールアルコキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボニル、アシル、アシルオキシ、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲンカルボンアミド、スルホニル、ハロゲン化スルホニル、酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アジド、ジチオニコチン誘導体またはアミンを意味し、必要に応じて置換される;
(b)R1とR2 および/または R9とR10 は、必要に応じて置換される飽和または不飽和のC3もしくはC4ブリッジを形成する;
(b)前記置換基は、相互に独立に、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルケンオキシ、アリール、アリールジアゾ、アルキルアリール、アリールアルコキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボニル、アシル、アシルオキシ、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲン カルボンアミド、スルホニル、ハロゲン化スルホニル、酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アジド、ジチオニコチン誘導体またはアミンを意味することができ;
(d)R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10の少なくとも一つは、調査すべき物質に結合するための少なくとも一つの反応性基を含み、または更に少なくとも一つの追加の反応性基を含む。 - 請求項1に記載のオキサジン誘導体であって、R1とR2および/またはR9とR10が飽和もしくは不飽和のC4ブリッジを形成することを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項2に記載のオキサジン誘導体であって、R1とR2、またはR9とR10が飽和もしくは不飽和のC4ブリッジを形成することを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、R3、R4、R7またはR8が反応性基を含有または保持することを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、前記反応性基が酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲン カルボンアミド、ハロゲン化スルホニル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アミン、アジド、アリールジアゾ、アルデヒド、ケトンまたはジチオニコチン誘導体であることを特徴とするオキサジン誘導体。.
- 請求項5に記載のオキサジン誘導体であって、前記反応性基が酸エステル、酸無水物、酸ハロゲン化物、イミド、イミジルエステル、カルボキシル、カルボンアミド、ハロゲン カルボンアミド、ハロゲン化スルホニル、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アミン、アジド、アリールジアゾ、またはジチオニコチン誘導体であることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項6に記載のオキサジン誘導体であって、前記反応性基が、必要に応じて置換されるN−スクシンイミジルエステル、マレイミド、カルボキシル、ハロゲン、アセタミド、イソチオシアネート、ホスホロアミダイト、アリールジアゾ、アジド、塩化スルホニル、スルホ−テトラフルオロフェノールエステルまたは一級もしくは二級アミンであることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項7に記載のオキサジン誘導体であって、前記N−スクシンイミジルエステルがスルホン酸基で置換されることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項1〜8の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、前記リンカー化合物は、前記反応性基と非ブリッジ形成基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9またはR10との間に挿入されることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項9に記載のオキサジン誘導体であって、前記リンカー化合物は、必要に応じて置換され得るポリオキシアルキルユニット、脂肪族、脂環式もしくは芳香族ユニットであることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項1に記載のオキサジン誘導体であって、前記塩は、ハロゲン陰イオン、BF4 −イオン、またはテトラフェニルホウ酸陰イオンから選択される対イオンを含むことを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項11に記載のオキサジン誘導体であって、前記対イオンは塩素陰イオン、臭素陰イオン、またはテトラフェニルホウ酸塩であることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項13〜16の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、その塩がハロゲン陰イオン、BF4 −イオン、またはテトラフェニルホウ酸陰イオンから選択される対イオンを含むことを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項17に記載のオキサジン誘導体であって、前記対イオンは塩素陰イオン、臭素陰イオンまたはテトラフェニルホウ酸陰イオンであることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項1〜18の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、前記誘導体は少なくとも一つの親和性マーカーを有することを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項19に記載のオキサジン誘導体であって、該誘導体は一つの親和性マーカーだけを有することを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項19〜20の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、前記親和性マーカーはビオチン、ヘキサ−ヒス(hexa−his)またはハプテンであることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項1〜21の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、前記反応性基が研究すべき物質に結合されることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項1〜22の何れか1項に記載のオキサジン誘導体であって、前記研究すべき物質は i)生物学的材料、ii)化学的化合物、特に生物学的に活性な物質および/または薬学的に活性な成分、iii)合成または生物学的な微小粒子、または iv)それらの組合せであることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項23に記載のオキサジン誘導体であって、前記合成の微小粒子は、可溶性または懸濁可能なキャリア材料であることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項23に記載のオキサジン誘導体であって、前記生物学的微小粒子は、小胞体またはウイルス様粒子であることを特徴とするオキサジン誘導体。
- 請求項23に記載のオキサジン誘導体であって、前記生物学的材料はヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、糖、脂質、膜、細胞、細胞構成成分、DNA、RNA、ペプチド、タンパク質、抗体、ハプテンまたは抗原を含んでなるオキサジン誘導体。
- 研究すべき物質をラベルするためのキットであって、請求項1〜26の何れか1項に記載のオキサジン誘導体を含んでなるキット。
- 請求項27に記載のキットであって、それが請求項13〜18の何れか1項に記載のオキサジン誘導体を含んでなることを特徴とするキット。
- 化学技術またはバイオ技術の適用における、請求項27または28に記載のキットまたは請求項1〜26の何れか1項に記載のオキサジン誘導体の使用。
- 請求項29に記載の使用であって、前記キットまたはオキサジン誘導体は、i)生物学的材料または化学的化合物を同定および特徴付けするために、ii)生物学的活性物質および/または薬学的活性物質を検索するために、iii)診断法および/または治療法におけるアナライトを同定するために、iv)ゲノム分析のために、またはv)物質の精製および濃縮のために使用されることを特徴とする使用。
- 請求項31または32に記載の方法であって、前記オキサジン誘導体は、N,N−ジメチルホルムアミドおよび ジイソプロピルカルボジイミドの存在下で、N−スクシンイミドと反応させることにより活性化されることを特徴とする方法。
- 研究すべき物質を標的ラベリングする方法であって:
a)研究すべき材料を含有するサンプルを調製する工程と;
b)研究すべき材料を、請求項19〜21の何れか1項に記載の親和性マーカーを含むオキサジン誘導体と反応させて、ラベルされないオキサジン誘導体および1もしくは数個のオキサジン誘導体でラベルされた研究すべき材料の、ラベルされた混合物を形成する工程と;
c)アフィニティークロマトグラフィーにより、研究すべき材料を、ラベルされていない画分、一つだけラベルされた画分または複数ラベルされた画分に分離する工程とを具備する方法。 - 請求項34に記載の方法であって、親和性マーカーとしてビオチン、ヘキサ−ヒス、またはハプテンが使用されることを特徴とする方法。
- 請求項34または35に記載の方法であって、前記一つだけラベルされた画分が、前記材料のその後の調査のために使用されることを特徴とする方法。
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