JP2004506360A - 撓み波ラウドスピーカ - Google Patents

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Abstract

撓み波を支持するために十分な剛性をもち境界を有するパネルと、パネルを振動させて音響出力を放射するために印加される電気信号に応答して、第1の位置において分散性進行波の形態の撓み波エネルギーを付与するためにパネルに取り付けられる変換器とを備えるラウドスピーカであって、ラウドスピーカは、低周波数から高周波数まで広がる周波数帯域を有し、パネルは、低周波数を超える共振周波数を与えるスチフネスを有し、ラウドスピーカは、第2の位置においてパネル上に又はそれに関連して、パネル共振を防ぐか又は少なくとも実質的に和らげるために、パネル中を進行する撓み波を減衰するための手段を有するラウドスピーカ。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、多くの場合は平坦なパネル形状ラウドスピーカであるラウドスピーカに関する。
【0002】
(背景技術)
平坦なパネル形状スピーカ及び実際に最も一般的なスピーカは、最近まで意図的にピストン方式で駆動されていたが、固有の分割により、意図された作動モードに対して好ましくない干渉が常に生じる。特に、コーン型ラウドスピーカには、帯域幅の制約や、作動帯域幅の高い領域で発生する振動板の寸法に依存する現象を含む種々の欠点がある。
【0003】
別の平坦なパネル形状スピーカは、伸張された薄膜型振動板を使用し、パネル表面を横切る一定速度の波の伝播によって作動するものとして知られている。この場合も同様に、固有の寸法、面積質量密度、及び薄膜張力は、主にパネルの特性及びモダリティの範囲を決定するが、多くの材料に関して固有薄膜減衰はモダリティをある程度低減する傾向にある。この形式のラウドスピーカは、幾つかの望ましい音響特性、特に広い放射パターン及び適度に広い帯域幅をもつ。しかしながら、構造的特性により、この形式のラウドスピーカの品質を一定に保つことは非常に困難である。
【0004】
最近、例えば、HeronのEP 0541,646及びAzima他のEP 0847661に開示されている撓み波ラウドスピーカが開発されており、これはマルチモード作動又は分布モード作動のいずれかに依存する。両者の場合、特に、音響出力を生成するために固有のプレート共振を使用して実質的に広帯域の新しい形式の原理を特徴づけるDMLとして知られている後者の場合、モダリティは、主としてパネル寸法、撓み剛性、及び材料の面積質量強度に起因する有限パネルサイズと、結果として起こるモード強化によってもたらされる。この形式のラウドスピーカは、従来技術では達成できなかった好適な音響特性を示し得ることが明らかになっている。分布モードラウドスピーカの場合、低周波数帯域は、特定の状況において、少なくともハイファイ用途では、スピーカの低周波数帯域での作動を制約する貧弱なモダリティを被る場合がある。
【0005】
本発明は、特にラウドスピーカの低い作動帯域での音響再生のために、撓み波をより有効に利用することを意図している。本発明は、作動帯域全体に亘って、又は低周波数の作動帯域のいずれかで、パネルのモード挙動を完全に回避するか又は少なくとも低減させることを目的とする。理想的には、パネルはまるでサイズが無限大であるかのように、即ち有限な物理サイズにもかかわらず、境界からのエネルギーが全く反射しないように挙動する必要がある。本発明の中心概念は、理論的に無限大のパネル上に音響開口を置くことにより、共振周波数よりも低い、及び共振周波数よりも高い周波数において、パネルの遠距離音場で利用できる正味の音響出力をもたらすことである。
【0006】
撓み平面波で作動する無限大パネルは、共振周波数(パネル中の音速が周囲の空気(流体)の音速に達する周波数)未満の周波数で、音響エネルギーを殆ど又は全く放射しないことが良く分かっている。この制約を解消するために、分布モードラウドスピーカは、実際には無限パネル上に(その有限サイズと境界条件によって)有限の機械的開口を置き、結果的にモードオブジェクト(modal object)を生じてこの効果を得るようになっている。この開口の効果は、ゼロ(クランプ端)又は無限大(自由端)の機械インピーダンスのいずれかをパネルに与え、結果的にパネル中に固有共振挙動を強化するための反射を引き起こす。
【0007】
対照的に、本発明は、理想的には撓み波エネルギーを吸収するために、パネル境界において実質的にパネル構造を終端させることを保証する。これはパネル上に配置された有限音響開口を有する無限パネルに等しい。これは従来技術から著しく逸脱しており、実際にはモードオブジェクトの対照物である。
【0008】
(発明の開示)
本発明は、撓み波を支持するために十分な剛性をもち境界を有するパネルと、パネルを振動させて音響出力を放射するために印加される電気信号に応答して、第1の位置において分散性進行波の形態の撓み波エネルギーを付与するためにパネルに取り付けられる変換器とを備えるラウドスピーカであって、ラウドスピーカは、低周波数から高周波数まで広がる周波数帯域を有し、パネルは、低周波数を超える共振周波数を与えるスチフネスを有し、ラウドスピーカは、第2の位置においてパネル上に又はそれに関連して、パネル共振を防ぐか又は少なくとも実質的に和らげるために、パネル中を進行する撓み波を減衰するための手段を有し、減衰手段は、無限撓み波プレート上で音響開口として機能する。
【0009】
減衰手段は、パネル境界において、パネル境界に到達する撓み波エネルギーを吸収できるようにパネルの機械インピーダンスに一致する機械インピーダンス手段を備えることができる。減衰手段は、撓み波エネルギーをパネル境界に到達する前に減衰するために、パネルの上又は中に配置することができる。減衰手段は周波数に依存することができる。周波数依存は、高周波数の撓み波エネルギーがパネル境界から反射するようになっていてもよい。
【0010】
機械インピーダンス手段は、実質的にパネル境界全体の周囲に延びることができる。
減衰手段は、前記パネルを横切る所定のスチフネス又は構造的機械インピーダンス特性を有することができる。
機械インピーダンス手段は、パネル境界の少なくとも一部における撓み波エネルギーの吸収、又はパネル境界の少なくとも一部を横切る撓み波エネルギーの伝達を強化することができる。
【0011】
減衰手段は、パネル境界の少なくとも一部を横切る非均一な又は変動する機械インピーダンス特性をもたらすことができる。
減衰手段は、パネル境界に向かって減衰を増大させることができる。
減衰手段は、パネルの中心に向かって減衰を減少させることができる。
【0012】
減衰手段は、パネルの少なくとも一部とパネルに対するフレームとの間の界面における機械インピーダンスと実質的に一致する機械インピーダンスを有することができる。
減衰手段は、パネルの少なくとも一部を横切って変化する厚さ又は密度を有することができる。
減衰手段は、パネルの片面上又は両面上の層、及び/又はパネルに組み込まれた層を有することができる。
【0013】
撓み波パネルは、パネル境界の少なくとも一部に、又はそれに向かって設けられた終端を有することができる。
終端は、パネルの少なくとも一部の機械インピーダンスを、パネルに関するフレームの一部のインピーダンスと実質的に一致させるための、所定の機械インピーダンスを有することができる。終端は、パネル境界に向かって移動する撓み波エネルギーを低減するための、所定の機械抵抗を有することができる。
第1の位置は、パネルの中心であってもよい。
【0014】
別の態様において、本発明は、撓み波を支持するために十分な剛性をもち境界を有するパネルと、入射音響放射によって引き起こされる、パネル中の分散性進行波の形態の撓み波エネルギーに応答して電気信号を生成するために、パネルに取り付けられている変換器とを備えるマイクロフォンであって、マイクロフォンは、低周波数から高周波数まで広がる周波数帯域を有し、パネルは、低周波数を超える共振周波数を与えるスチフネスを有し、マイクロフォンは、パネル上に又はそれに関連して、パネル共振を防ぐか又は少なくとも実質的に和らげるために、パネル中を進行する撓み波を減衰するための手段を有し、減衰手段は、無限撓みプレート上で音響開口として機能する。
【0015】
更に別の態様において、本発明は、撓み波を支持するために十分な剛性をもち境界を有するパネルを備える音響装置であって、本装置は、低周波数から高周波数まで広がる周波数帯域を有し、パネルは、低周波数を超える共振周波数を与えるスチフネスを有し、本装置は、パネル上に又はそれに関連して、パネル共振を防ぐか又は少なくとも実質的に和らげるために、パネル中を進行する撓み波を減衰するための手段を有し、減衰手段は、無限撓みプレート上で音響開口として機能する。
【0016】
本発明の目的を達成するには基本的に2つの方法がある。所望の作用を有する本発明の撓み波の物体は、2つの手法の組み合わせを利用することができる。
【0017】
理想的には、パネルシステムは、パネルの機械インピーダンスを終端させるよう設計されている、境界の周囲全体に機械インピーダンスを有する構造をもつ必要がある。これによって、境界に達する撓み波エネルギーは、完全に吸収される。
【0018】
別の手法は、励振器から放射される撓み波エネルギーを徐々に吸収するために、パネルの表面又は内部構造に、内在的に又は付加的に減衰材料を付加することによって、パネルに十分かつ適切な減衰を導入することである。つまり、波が境界に到達するまでには、エネルギーの大部分又は全てが失われるので、僅かに反射するか又は全く反射しない。
【0019】
実際には、所望の性能を得るために前述の2つの手法を組み合わせたものが使用される。いずれの場合も、減衰構造は、所定の音響上の目標を達成するために、材料及び/又は構造を周波数に依存するように特定することによって慎重に設計され、例えば、パネルは高い周波数においてモーダルになることが望ましいであろう。
【0020】
前述の2つの手法により、パネル周縁部で、又はパネル周縁部に波が接近する場合に撓み波エネルギーを著しく低減できるように、減衰構造をパネル内又はその周りに組み込むことができる。しかしながら、前述のいずれの手法もパネルの効率が必要以上に損なわれるような減衰構造は含まない。望ましい種類の減衰は、パネルを横切る所定のスチフネス又は構造的インピーダンス特性を有することによって、又はエッジ終端形態を包含することによって達成される。
【0021】
本発明の1つの形態において、撓み波パネルには、パネル境界の少なくとも一部からの撓み波エネルギーの反射を低減するための媒体が設けられている。
本発明の撓み波パネルの別の形態において、パネルを横切る減衰又はインピーダンスは、段階的に減少又は増加する。
本発明の撓み波パネルの別の形態において、パネルを横切る減衰又はインピーダンスの減少又は増加は、実質的に線形である。
【0022】
本発明の撓み波パネルの別の形態において、パネルを横切る減衰の減少又は増加は実質的に非線形であり、例えば、指数関数であってもよい。
本発明の別の形態において、撓み波パネルは、パネル中の撓み波に対してインピーダンスを与える媒体を備える。
【0023】
本明細書で用いる場合、インピーダンスは、リアクタンス及び/又は抵抗を含む。
明示的及び暗示的に、本明細書で用いる場合、音響又は音声は、超低周波数及び超音波を含む。
【0024】
本発明は、ラウドスピーカの用途に限定されるものではなく、マイクロフォン、カプラ等の他の音響変換器にも適用可能である。
本発明は、例示的に添付の図面に示されている。
【0025】
(発明を実施するための最良の形態)
現在、例えばモジュラス又は損失係数といった挙動を周波数及び/又は温度に依存するか又は依存しない設計によって調整可能な、多くの材料を容易に入手できる。前述の主要な2つの手法において、適切な吸収係数を有する適正な材料の選択は、製造工程及び意図したコストに適応させるのが比較的容易である必要がある。
【0026】
端部終端は多くの手法で実現できるが、種々の手法の全てにおいて、単純な線形関数又は理想的には指数法則のいずれかに従う、段階的減衰の適用によって有効な特性が達成される。後者は、減衰材料によって処理された小さなパネル面積を可能にする。
【0027】
また、設計が射出成形プロセスに適する場合、良好な一貫性及び低コストを得るために減衰材料をパネル上に成形することが望ましい。場合によっては、パネルからの不要な放射を防ぐために、オープン構造を有する減衰材料で終端させるのが好適である。
【0028】
周波数に関する減衰制御を可能にする材料は、用途に適合するようにパネルの最適な挙動を形作るのに非常に有用であることが分かるであろう。例えば、周波数帯域の一部における音響的な理由により、パネルがDM形態で挙動することが望ましい。
【0029】
内部減衰
内部減衰とは、パネル端部から隔たったパネルに減衰が付加されることを意味する。この場合、所要の減衰を加えるために、パネル構造体には種々の手法を適用できる。このアイディアは、端部からの反射を防ぐために、撓み波をパネルの末端部に到達するまでに十分に減衰させることを目的とする。このことは以下の多くの形態を含む。
a)高い固有減衰を有するモノリシックパネルを使用すること。
b)パネルに減衰材料層を付加すること。これは複合パネル又はモノリシックパネルであり、減衰発泡材の単純な層であってもよく又は被覆として付加してもよい。
c)減衰層をパネル構造内の層、例えば、接着層又はコア材料として使用すること。
d)射出成形プロセスの一部として発泡プロセスで又は共成形プロセスとして基材に付加すること。
【0030】
表面減衰は、種々の一般的材料、並びに未公開の材料を適用することによって得ることができる。材料の表面質量密度は重要なパラメータであり、高効率を得るためには最小である必要がある。
【0031】
適切な材料としては、連続又は独立気泡の高分子発泡材料、布地、PVC、薄い天然又は人工皮革、紙ベースの材料、液体材料の表面被覆等を挙げることができる。図1a及び図1hは、パネルの片面又は両面に厚さが変化する減衰層を適用した例を示す。図1b、図1c、図1f、及び図1gは、パネル1の片面又は両面に設けられた均一な厚さの減衰層を示す。別の方法として、又はパネルの片面又は両面上の減衰層に加えて、1つ又はそれ以上の減衰層をパネル構造内に組み込むことができる。もしくは、パネル1は、モノリシック又は複合材料の図1dに示すような低損失材料、又は図1eに示すような高損失材料で作ることができる。
【0032】
内部的又は構造的減衰は、例えばパネルサイズに関して、用途にふさわしい減衰材料の適切な選択を考慮してパネルにデザインされる。即ち、減衰は、撓み波エネルギーの境界からの反射を有効レベルまで低減するのに十分である必要がある。一般に、性能を最適化するために超過減衰は避ける必要がある。
【0033】
例示的に、ポリウレタンは、サンドイッチ構造のポリエステル材よりも良好な自己減衰発泡コアである。図1jは、ポリウレタン発泡コア3及び表面スキン4を有するパネル1を示す。用途にふさわしい適切で十分な減衰を可能にするために、減衰材料がコアキャビティ内に注入されている2つの異なる構造的減衰方法を適用できる。図1kは、第1の構造的減衰方法による自己スキンド押出パネル1を示すが、図1lは、ハニカム型コア5と、減衰発泡材6が注入されている第2の構造的減衰方法による表面スキン(図示せず)とを有するパネル1を示す。注入された材料が軽量で柔軟性がある場合、スチフネス及び面積質量密度等のパネルの他の特性は、デザイン要求に適応させるためのパネル減衰の変更の結果として目に見えるほどに変化しない。
【0034】
端部減衰は、質量スプリング及びダッシュポットシステムとしてモデル化できる。詳細には、端部減衰は、大きさが段階的に増加する一連のスプリング/ダッシュポットシステムとみなすことができる。スプリング及びダッシュポットシステムは、パネルの端部、端部領域、又はパネルからの放射を最小にする必要があるパネル領域に付加できる。図2aから図2nは、パネルの端部領域からの放射又は反射を最小限にできる手段を示す。
【0035】
1つの手法によれば、スチフネスは、端部終端に近づくにつれて高くなる必要がある。スチフネスを段階的に高めて機械インピーダンスの急激な変化及び結果としての反射を防ぐ必要がある。また、減衰は同様の方法で高めることができる。撓み波の振幅は、波がパネルの端部に近づくにつれて段階的に減少してゼロになることが望ましい。図2aから図2jは、波がパネルの端部に近づくにつれて撓み波の振幅を段階的に低減する手段を形成する、端部減衰部6を有するパネル1を示す。図2aから図2dのパネルのスチフネスは、パネルの厚さを局部的に厚くすることによって、パネル端部領域7で高くなっている。図2dにおいて、減衰材料はしっかりしたフレーム8に固定される。図2eから図2gの実施形態において、パネル1の厚さは均一であるが、端部の減衰材料6の厚さは漸減している。
【0036】
別の手法によれば、図2kから図2mに示すように、パネルの厚さ、結果的にパネルのスチフネスは、9に示すように端部に向かって段階的に減少する。これにより、入射撓み波エネルギーの吸収に有効な表面減衰と組み合わせて、端部領域の波の速度が減少する。入射撓み波エネルギーの吸収は、低い周波数で有効な減衰材料を使用することで強化できる。
【0037】
航空機又は自動車等の陸上輸送車両の室内の成形トリム及び構造体は、この手法の非常に有益な用途を可能にする。図3に示すように、自動車のトリムパネル10は、分離可能な振動変換器12によって励振される音響活性パネル領域11で形成され、その性能は、活性領域外側のパネル領域に減衰部6を付加することによって強化できる。また、本手法は、構造体の活性領域がラウドスピーカとして機能するテレビのキャビネットやコンピュータの筐体等の他の多くの用途に有用である。
【0038】
図4は、矢印16で示す変換器によって振動励振されたビーム15の終端又は端部に用いられている減衰システム13の概略図である。しかしながら、図4に示す減衰システムはパネルにも適用できる。減衰システムにおいて、スプリング17はスチフネスを表し、ダッシュポット18は減衰又は損失を表す。実際には、減衰システムは分布構造がより一般的である。スチフネス及び減衰値はパネル全域で変化することが望ましく、特にパネルの先端に向かって変化することが望ましい。
【0039】
特定の高分子材料は、所望のスチフネス及び減衰特性をもたらすようにデザインでき、スチフネス及び減衰特性は、周波数に関して相互に独立している。このような高分子材料は、パネルの挙動を調整するために使用できる。例えば、特定の用途の放射特性に適する高い周波数でのモダリティを維持するために、高い周波数において減衰を低減することができる。図5は、デザインによって制御できる特定材料の減衰及びスチフネス特性のグラフである。このような材料は、パネル形状ラウドスピーカのための特定のデザイン目標を達成するために有効に利用できる。例えば、材料が「減衰係数(a)」で挙動するように特定されている場合、周波数が高くなるにつれて減衰は減少し、パネルは高い周波数でモーダルになる。このモードは、通常、高周波数帯域で非常に密度が高く拡散放射を可能にするので、これは所望のデザイン目標である。
【0040】
図6は、端部減衰パネルを横切りパネル端部へ向かう撓み波の広がりを示すグラフである。図6から分かるように、パネルの端部に向かう撓み波は、依然として高いエネルギーレベルを有するが、パネルの端部に近づくにつれて段階的に大きくなる抑制又は高減衰スチフネスに遭遇する。スチフネス及び抵抗が大きくなると、段階的に撓み波のエネルギーを吸収する減衰又は損失が生じるので、パネル端部からは撓み波のエネルギーは殆ど又は全く反射しない。端部減衰は、例えば、図2aから図2jに示すような適切な機械特性を備える材料を有するパネル端部を準備することによって実現できる。もしくは、端部の減衰は、例えば図2aから図2dに示すように、パネルをテーパ付き又はフレアー形式にすることによって実現できる。パネルのテーパ付き端部は、パネルの片面又は両面に線形又は指数形断面を有することができる。この手法に従うことで、パネルのスチフネスが高くなり、撓み波の速度が大きくなる。高いスチフネスと対応する高減衰により、撓み波のエネルギー部分は、パネルの端部に到達するまでに放散される。この手法は、パネルを自己構成可能にするために使用できる。
【0041】
図7は、表面又は内在的減衰パネルを横切りパネル端部に向かう撓み波の広がりを示すグラフである。図7に示すように、撓み波の振幅、及び結果としての速度は、励振点からパネル端部までパネル上で変化する。内在的減衰パネル手法により、パネルは、波が励振点からパネル端部に向かって進むにつれて撓み波エネルギーを吸収するのに十分な減衰を有する。内在的減衰は、波がパネルの端部に到達するまでに、撓み波が大部分の又は全てのエネルギーを失うのに十分であることが望ましい。しかしながら、入射エネルギーの一部がパネル端部から反射したとしても、通常、パネル内に実質的な共振モードを引き起こす程には十分でないであろう。従って、パネルの有限寸法の結果としてのモード周波数選択は殆ど又は全く存在できない。従って、エネルギーは、パネル端部から殆ど又は全く反射されず、パネルは、最初に引き起こされた本来の撓み波エネルギーを放射するだけである。図7から分かるように、「減衰されない」パネルに対する撓み波の振幅は、波がパネルの端部に向かって伝播するにつれて減少する。振幅の減少は波の広がりに起因し、エネルギー損失に起因しない点に留意されたい。
【0042】
残響の音色
パネルに内在的又は面積減衰、及び端部減衰を設けると、特定の状況において低損失DMLパネルを越える更なる利点が提供される。パネル共振は、パネルの残響時間が約10mS未満である限り、特に可聴ではなく音の開放感を追加できる。しかしながら、低損失パネル、即ちスチフネスが非常に低く、撓み波の速度が遅い小型パネルにおいて、パネル中の残響時間が可聴閾値を超える場合がある。従って、音は、音質を低下させ良好な明瞭度を低下させる場合があるエコータイプの音色を取得する。本明細書に記載された減衰手法は、この影響を低減し除去することもできる。減衰の次善の用途は、前述の問題を解決するのに貢献する。
【0043】
自由層減衰
プレートへの減衰層の付加に関連する幾つかの背景理論を説明する。以下に述べる本発明の実施例によって示されるように、パネルへ減衰層を付加することは、パネルに広帯域の減衰を与える上で効果的である。以下に詳細に説明するように、パネルに対して個別の発泡材ストリップを付加することにより、これらの減衰層の機械的特性及び寸法に基づく特定の周波数においてエネルギーの吸収が生じる。
【0044】
時間依存性の機械特性を有する粘弾性材料は、不要な振動を低減又は除去するためにシステムの減衰特性を向上させるために、液体被覆として又はシート形態でもってプレート又はパネルに直接付加される場合が多い。粘弾性層上に何の制約もなく粘弾性層が振動プレートへ直接付加される場合、これは「自由層減衰」と呼ばれ、減衰層は、主としてパネル面に平行な引張/圧縮でもって作用する。プレートの振動特性に対する自由層の効果は良く研究され、詳細に記録されている。減衰処理の有効性は式1で与えられる複合損失係数によって決定される。
Figure 2004506360
ここで、
η:システム減衰係数
A:システム定数
:基層の厚さ
:自由層の厚さ
:基層のヤング率
:自由層のヤング率
η:自由層減衰係数
【0045】
従って、非常に単純に言えば、システム損失係数は(基層に対する)自由層の厚さ、(基層に対する)自由層の係数、及び自由層の減衰に比例して増加する。しかしながら、この一般式は全ての形態を網羅するものではない。一般的に、自由層の減衰手法は「局部的作用」であり、パネルが自由層処理によって完全に被覆されている場合、効果はモード形状又は周波数に依存せず、比較的広帯域のエネルギーを吸収することが分かっている。
【0046】
しかしながら、自由層がパネルの特定の領域だけに付加される場合、自由層の厚さ、引張/圧縮係数、密度、及び自由層の減衰に依存する、この層に関連する共振周波数が存在する筈である。前記式1の一般形は式2で与えられる。
Figure 2004506360
ここで、
:共振周波数(Hz)
K:引張/圧縮の有効スチフネス
M:自由層の質量
【0047】
自由層の有効スチフネスは以下の式3によって決定される。
Figure 2004506360
ここで、
E:引張/圧縮のヤング率
A:自由層の表面積
t:自由層の厚さ
【0048】
プレートの全表面に付加される自由層減衰部は、式1に示すように広帯域の減衰をもたらす。自由層のストリップ又は個別の部品は、パネル表面の特定の領域に使用でき、制御レベルでの及び制御周波数帯域を越えるエネルギー吸収を可能にする。
【0049】
端部吸収
端部吸収の目的は、励振器から端部に入射するエネルギーをある程度又は全部吸収することである。
励振器から放射される波は、撓み波プレートを横切って遠方に拡散する。波がパネル端部に到達するまでに、波の曲率は非常に小さくなり平面波に近づく。この平面波に近づくことは、境界の大部分の長さにわたって有効であり、パネルの隅部から最も遠い場合に最大となる。
【0050】
平面波に近づくことは、平行な境界上の一次元の、即ち平面波の入射になるので、問題を著しく単純化する。従って、この問題は、一次元(1D)ビーム、該ビームに沿って伝播する波、及び端部における終端を考慮することによって解決できる。実験及びそれに続く理論は、解析がビーム形状パネルに限定されることを意味しない点に留意されたい。
【0051】
インピーダンスで終端する1Dビーム
図8に示す構成を考慮する。本構成は、以下のものを含む伝達ライン問題である。
(a)1D導波管
(b)端部に入射する波
(c)終端インピーダンス
(d)端部で反射する波
以下に示すような端部の境界条件が分かっている場合、この問題を解くことは簡単である。
(a)終端インピーダンスだけが横方向の速度につながること、即ちトルク抵抗を全く与えず、換言すると端部で撓みモーメントをゼロにすること。
(b)水平方向の剪断力と端部における速度との比率が終端インピーダンスに等しいこと。
【0052】
これにより端部の反射係数に関して次の結果が得られる。
Figure 2004506360
ここで、Zは発泡材の終端インピーダンス、Zはビーム端部の機械インピーダンスであり、次の式によって与えられる。
Figure 2004506360
ここで、Bは材料の撓み剛性、ωは角度周波数、kは標準撓み波分散関係によって与えられる撓み波の波数ベクトル(μは材料の表面密度)である。
Figure 2004506360
この式から次のことが分かる。
1.終端インピーダンスに対するビームの端部インピーダンスの比率が反射係数を決定する。
2.ビームのインピーダンスは周波数に依存し、周波数の平方根に比例する。
3.ビームのインピーダンスは、実数であり、等しい重量において反応性である(即ち、位相角が45度である)。
4.反射係数は、周波数に強く依存する可能性がある。
これらの要因は、ビーム終端のエンジニアリング/デザインに役立つ。
【0053】
実施例1:純粋な抵抗減衰
第1の実施例では、端部に純粋な抵抗減衰を有する一般的なパネル材料を考慮する。材料は、厚さ5mmのフェノール紙とハニカムコアとの複合材の音響体66であり、材料パラメータは次の通りである。
B=18.4Nm
=0.44kgm−2
【0054】
図9は、付加された抵抗減衰領域に関する、周波数を関数とする反射係数の振幅を示す。このグラフは、純粋な抵抗減衰に関する以下の点を示す。
1.システムは、付加抵抗のレベルに応じて増加する周波数において最大吸収を示す。
2.最大吸収点での吸収度は抵抗に依存せず、0.41に等しい。
3.最大吸収は100%ではないが依然として有効である。
【0055】
図10は、ビームの終端インピーダンス係数と、ビームの端部に付加された抵抗性インピーダンスとの比較を示す。最大吸収は、両者が等しく、反射係数が0.41(41%)の場合に生じることが明らかである。
1.純粋な抵抗減衰により、最小反射係数は0.41であり、ビームの終端インピーダンス係数が抵抗減衰と等しい場合に生じる。
2.反射係数の値は、この周波数の一方側で1になる傾向がある。
3.反射位相は、周波数が増加するにつれて−πから−π/2まで変化する。
【0056】
実施例2:抵抗及びコンプライアンスを有する終端
複素インピーダンスを使用することで自由度が高くなり、実際に、ビームを終端させるために、例えば、狭い周波数帯域上で使用できる。反射係数をゼロに等しくするためには、次の関係を満たす必要がある。
Figure 2004506360
Figure 2004506360
Figure 2004506360
【0057】
図11に示すように、コンプライアント及び抵抗成分を有するインピーダンスをもつビームの終端によって上記の条件が満たされる。図11aは、ビームインピーダンスの虚数部に対する終端インピーダンスの実数部である(x)を示し、図11bは、ビームインピーダンスの負の実数部に対する終端インピーダンスの虚数部である(y)を示す。終端のパラメータは、
機械抵抗=40Ns/m
コンプライアンス=4.8×10−6N/m
である。
このパラメータの選択により、上記の条件は820Hzで一致する。図12に示す反射係数の計算値は、この周波数で予想通りゼロを示している。これらの条件下での反射位相は、πから−π/2まで変化する。
【0058】
抵抗及びコンプライアンス値が前述のように完全に一致しない場合、吸収は最大値に満たない。このことは図13に示されており、コンプライアンスは最適に終端したコンプライアンスの上側及び下側で変化する。また、周波数及び反射係数の値は、選択コンプライアンスによって決定されることは明らかである。
【0059】
以上の解析により以下のことが分かる。
1.端部を完全に終端させるために、複素インピーダンスを使用できる。このことは抵抗及びコンプライアンス成分を有するインピーダンスによって得られる。
2.端部が完全に終端する場合、反射係数は小さくなり周波数が狭くなる。
3.反射位相は、周波数が高くなるに従ってπから−π/2まで変化する。
4.終端の抵抗及びコンプライアンス値が任意の周波数において端部のそれらの値と一致しない場合、依然として最大吸収は行われるが深くはなく、その周波数及び振幅は選択値に依存する。
【0060】
実施例3:抵抗、コンプライアンス、及び質量を有する終端
端部終端インピーダンスへ質量を追加してもさほど状況は変わらない。完全な吸収を実現するために端部においてインピーダンスを一致させることは依然として容易であるが、終端インピーダンスの虚数部を検討する場合、コンプライアンス及び質量の両者を考慮する必要がある。同様に、終端インピーダンスが一致状態から外れると、吸収の周波数及び深さが変わる。この場合、反射位相は、πから−πまで変化する。
【0061】
実際的な減衰発泡材パネルの終端を検討する場合、一般に、発泡材の有効な抵抗、コンプライアンス、及び質量は周波数に依存する。しかしながら、各々の発泡/パネル材料の組み合わせが示す特徴的性質及び吸収レベルは推定できる。
【0062】
一致基準に近い複素インピーダンスを有する終端
この場合、システムは、大部分が独立気泡の発泡材の軟質PVCであり厚さ5mmの終端音響体66である、厚さ5mmのMiers発泡材として選定される。このシステムは、コンプライアンス、抵抗、及び質量様成分が一致した終端として挙動し、図13、14a、14bに示すように急激な吸収が生じ、位相はπから−πまで変化する。
【0063】
抵抗を有する終端
この場合、厚さ5mmのALハニカムコア上の炭素繊維スキンから作ったビームを採用する。ビームは、高い抵抗値で知られているソルボセイン(Sorbothane)30「00」である合成高分子ダンパーで終端する。結果として得られる吸収係数は図15に示されており、純粋な抵抗終端の特徴的な位相及び振幅を示している。これは0.4吸収の近傍で振幅が最小となり、位相変化は−πから−π/2に近い。
【0064】
典型的な撓み波パネルのモード挙動に関するエネルギー吸収処理の効果の例
この目的は、ビーム形状の特定の材料に対するエネルギー吸収処理の効果を示し、結果的に本解析を実物大のパネルまで広げることである。
エネルギー吸収処理の影響を示すために、低減衰で高スチフネスのビームを選択した。エポキシ系接着剤を使用して炭素繊維スキンを積層した、アルミニウムハニカム・コアを選択した。その機械的特性を以下の表1に示す。
【表1】
表1
Figure 2004506360
この材料のビームには以下の処理を施し、本ビームの特性を以下に説明するように解析した。
【0065】
ビーム上の端部処理の効果
鉛片を埋め込んだポリマーで構成される充填ポリマーフィルムを、表1のビームの全表面にわたって付加した。本システムの高減衰要素は、図16の未処理の減衰要素と比較される。
【0066】
図16から、ポリマー減衰層は、システムに対して300Hzから10kHzまでの間で相当の減衰を加えることが明らかである。この周波数帯域における未処理のビームの平均減衰値は0.003であるが、処理後には0.0194(係数にして6.5の増加)であった。
充填ポリマー層は、ビームの全表面にわたって広範囲の減衰を加えたが、パネルに付加された減衰層の存在によって反射係数の計測値はそれほど影響されなかった。
【0067】
低モジュラス発泡ストリップ
前述したように、パネルに付加した充填ポリマー層は、広帯域の減衰効果を生じる。しかしながら、説明したように、パネルの特定の領域で特定の周波数のエネルギーを吸収する低モジュラス発泡材ストリップを付加することも可能である。
【0068】
この場合、大部分が独立気泡である幅が5mmのストリップ状の低モジュラスPVC発泡材を表1のビームの長さ方向に沿って使用する。この発泡材ストリップの共振周波数は、ストリップの厚さ、圧縮係数、材料減衰、及び密度に依存する。図17は、ビームの長さ方向に沿って付加した低モジュラス発泡材の単一ストリップ形状の(表1の)ビームに関する減衰係数を示す。
【0069】
図17は、約3.3kHzにおける発泡材ストリップの共振を示し、ビームの減衰は、この周波数の付近で著しく強化された。発泡材の共振は、この構造のエネルギー吸収を有効に高めた。
【0070】
前述の実施例で使用した低モジュラス発泡材の2つのストリップを、相互に接するようにビームの長さ方向に沿って配置すると、発泡材の吸収周波数は図18に示すように変化する。式3から、最適な吸収を得るためには、自由層の質量が2倍になると発泡材の有効スチフネスを2分の1にする必要があり、結果的に吸収周波数が2分の1になることが分かる。
図17と図18とを比較すると、式2及び式3から予測されるように、共振周波数の低下は約2分の1であることが明らかである。
【0071】
発泡材ストリップをビーム上に相互に3つ並べて使用すると、吸収周波数は変わらないが、高減衰、即ち有効なエネルギー吸収によってピークが拡がる。図19はこの効果を示す。
発泡材ストリップを相互に3つ並べて使用した場合のピーク減衰係数は約0.058であるが、吸収周波数は約3.3kHzである。これは発泡材の単一ストリップに関する約3.3kHzにおける約0.036の小さなピークの減衰係数と対照される。
【0072】
ソルボセイン端部終端
パネルに端部終端を追加する効果は、前述のように包括的に扱われる。図20に示すように、表1のビーム15の端部に対して、ポリウレタン高機械損失コンプライアント・ポリマーであるソルボセイン6の2つのストリップを付加することによって、有効なエネルギー吸収を得ることができる。ストリップの寸法、及びビーム端部とフレーム8との間の隙間寸法を最適化して、ビーム上の端部終端に関する反射係数を表す図21に示すように、500Hz未満及び6kHzを超える周波数でエネルギーを吸収することができる。
【0073】
パネルに適用した減衰処理
以下の説明は、前述の3つの処理の効果、即ち充填ポリマー層、低モジュラス発泡材ストリップ、及び、モード挙動及び表1のパネルの音響特性に関する端部処理を示すものである。
【0074】
図22aは、パネル寸法と4つの励振器の位置を示す。以下に示すパネルに関して、以下に示すように単一の(直径25mmの)電気力学的励振器を4つの位置に順に配置して、駆動点の速度と軸上音圧を計測した。これらの計測は、前述のパネルに適用した3つの処理に対して繰り返した。これらの処理は以下の通りである。
1.片面上のパネル表面全体にわたって付加した充填ポリマー層。
2.低モジュラス発泡材ストリップ(パネル片面にパネルの中心点を横切ってスポーク状に付加されている各々単層及び二層の(ストリップ長=560mm)3つのストリップ)、図22b参照。
3.図20に詳細に示す、パネルの全周縁に沿うソルボセイン端部条件。
【0075】
駆動点の速度の計測
パネル中に励起されるモード分布は、パネルが一定の力で励起される場合、駆動点の速度特性によって最適に示される。速度の平滑度は、パネル中の良好なモード除去を示すために使用される。
【0076】
自由パネル及び減衰処理パネルの駆動点速度は、図27から図30に示す。各々の図に関する駆動点は、(底辺の左側コーナから測定、図22aを参照)寸法が560mm×530mmのパネルについて以下に記載する。
図23:パネル中心点(280mm、265mm)
図24:4/9Lx、3/7Lyの位置(310mm、300mm)
図25:パネル端部の中心点(280mm、430mm)
図26:パネルコーナ部(460mm、430mm)
【0077】
図23から図26により、パネルのモード挙動に対する種々の減衰処理の効果が明らかになる。即ち、励振器の位置の影響は、減衰処理によって著しく低減される。自由パネルの急激な低減衰(Qが高い)モードは、減衰処理によって大幅に減少し、結果的に励振器の駆動点の速度は、20kHzまでの周波数では比較的平滑かつ平坦である。
【0078】
軸上音圧の計測
図27は、励振器位置が1(パネル中心点)の場合の、自由パネル及び減衰処理パネルの軸上音圧を示す。
図27から、パネルに適用した減衰処理によって自由パネル中に存在する低減衰モードの振幅が著しく低減したことが明らかである。
【0079】
図23のこのパネルのモード挙動を図27に示すパネルの音響応答と比較すると、音響応答により多くの変動が現れることが明らかである。このことは速度計測では明らかにならない回折や放射等の影響に起因する。
a)エネルギー吸収のための自由層減衰手法及び端部減衰処理モデルは、種々のパネル材料及びエネルギー吸収処理のために実験的に立証されている有用な作用を示す。
b)エネルギー吸収処理を適用することで、パネルのモード作動を著しく低減できる。
c)単純なビームモデルの反射係数及びシステム減衰要素を解析することで、パネルの挙動に対する種々の処理の効果の予測が容易になる。
【0080】
反射係数に対する端部終端の形状/形態の変化の影響
前述の炭素繊維アルミニウムハニカム・ビームに関する反射係数(振幅及び位相)及び減衰要素に対する発泡材形状の変化の影響は、例えば、自由層に対する形状の影響について検討できる。
【0081】
軟質の低モジュラスPVC発泡材は、図28aから図28fに示すように、表1のビームの端部に対してビーム全幅にわたって種々の形態で付加される。図28dから図28fの構造に関して、発泡材の連続ブロック又は楔は、ビームに対して付加される。これらの全ての構造に関して、ビームは自由な構造、即ち端部条件には荷重又は圧縮が加えられない。対応する図29aから図29fは、これらの構造に関する反射係数を示す。
【0082】
図28aにおいて、図示のように4個、3個、2個、及び1個の4つに分けた状態で、ビーム端部の両面に低モジュラスPVC発泡材の正方形断面のストリップ19を付加する。
図28bは、図28aの構造と同数のストリップを有するが、3層の異なる配置であり、図示のように最下部層及び中間層には4つのストリップ、最上部層には2つのストリップがある。
【0083】
図28cの構造は、図28bの構造と同様であるが、発泡材ストリップの配置が逆向きである。
図28dの構造は、ビーム端部の反対側の面に固定されている、対向する1組の低モジュラスPVC発泡材の楔20を備える。
【0084】
図28eの構造は、図28dの構造と同様であるが、発泡材の楔20の方向が逆向きである。
図28fの構造は、図28d及び図28eと同様であるが、発泡材の楔が正方形断面の低モジュラスPVC発泡材のブロック21に置き換えられている。この構造で使用される発泡材のブロックは、図28d及び図28eの構造で使用した発泡材の楔と同じ容積、従って質量を有する。
【0085】
抑制層の形状の影響
図28aから図28fに使用する発泡材の連続的な楔及びブロックに関して、フレーム部材8を介して発泡材のブロック又は楔に加えられる圧縮を追加して解析を繰り返した。
【0086】
図30aの構造は、図28dの構造で使用したのと同じ楔ブロック20を使用するが、発泡材の端部は元の厚さ28mmから厚さ10mmに圧縮されている。
図30bの構造は、図28eの構造で使用したのと同じ楔ブロック20を使用するが、発泡材の端部は元の厚さ28mmから厚さ10mmに圧縮されている。
【0087】
図30cの構造は、図28fの構造で使用したのと同じ楔ブロック21を使用するが、発泡材の端部は元の厚さ28mmから厚さ10mmに圧縮されている。
端部終端の形状及び形態は、境界条件のエネルギー吸収特性に対して著しく影響を及ぼすことが明らかである。図28aと図28bの構造の吸収特性の比較から、前述したように、個々の吸収材の高さは、これらのブロックの共振周波数に関連する吸収に影響を及ぼすことは明らかである。図28aの構造は、発泡材の最大高さが高く、即ち3ブロックではなく4ブロックであり、図28bの構造に比較して低周波数の近く中心がある吸収の谷が存在する。
【0088】
全ての発泡材/ビーム構造に関して、発泡材のブロックをクランプ又は拘束することによって、自由な場合に比較して端部の吸収特性が著しく変化する。明らかに、発泡材を圧縮することによって端部のインピーダンスは著しく変化し、これが吸収特性に影響を及ぼす。
【0089】
検討した全ての場合に関して、付加した発泡材は、約2kHzを上回る有効レベルの広帯域エネルギー吸収を引き起こした。このことはこの周波数以上の0.6から0.8の間で変化する反射係数の振幅によって示される。
【0090】
以下に本発明のラウドスピーカの利点を記載する。
1.パネルは、作動周波数帯域全体にわたって全ての周波数を均等に生成し、DMLの場合に可能性がある、低い帯域での貧弱なモダリティを被ることはない。
2.パネルの形状寸法は、ラウドスピーカの性能に殆ど又は全然影響を及ぼさない。実際には、DMLとは異なって、軸対称に駆動する手法は、好適な励振方法である。実際には、中心で励起される円形パネルは、全周にわたって均一な終端を有する最も有効な解法をもたらす。
3.励振器の配置は、端部終端方法の場合、パネル境界に非常に近接して配置されない限り、実質的に重要ではなくなる。
4.駆動点の機械インピーダンスは一定かつ平滑であり、DMLラウドスピーカにおいて時として経験するようなモード痕跡がないので、理想的な無限サイズのパネルの挙動に近づく。
5.適切な減衰手法、即ちその振幅及び周波数依存性の選択でもって用途に適するように放射特性及び有効な放射領域を形成できる。
6.低周波数出力レベルは、励振器をパネルの中心から遠くに動かすことによって用途に適するように制御でき、LF出力の低減が可能になる。
7.モード挙動を制御する減衰を適用することによって、励振器の位置に対する感度が低くなるので、中心位置を包含できる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1b】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1c】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1d】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1e】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1f】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1g】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1h】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1j】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1k】
撓み波パネルの実施形態の横断面図である。
【図1l】
撓み波パネルの実施形態の部分斜視図である。
【図2a】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2b】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2c】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2d】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2e】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2f】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2g】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2h】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2j】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2k】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2l】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2m】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図2n】
撓み波パネルの端部の実施形態の部分横断面図である。
【図3a】
本発明のラウドスピーカを組み込んだ、例えば自動車用の成形された内装トリムパネルの端部の断面図である。
【図3b】
一般に図3aに示される形式のトリムパネルの実施形態の正面図である。
【図3c】
一般に図3aに示される形式のトリムパネルの実施形態の正面図である。
【図3d】
一般に図3aに示される形式のトリムパネルの実施形態の正面図である。
【図3e】
一般に図3aに示される形式のトリムパネルの実施形態の正面図である。
【図3f】
一般に図3aに示される形式のトリムパネルの実施形態の正面図である。
【図4】
パネル端部における減衰撓み波の概略図である。
【図5】
周波数に対して反対の特性を有する材料をプロットしたグラフである。
【図6】
端部が減衰されたパネル中の撓み波をプロットしたグラフである。
【図7】
減衰されたパネル中の撓み波をプロットしたグラフである。
【図8】
端部が減衰されたビームの図である。
【図9】
周波数を関数とする、端部反射係数のグラフである。
【図10】
吸収最大値を比較するグラフである。
【図11a】
終端インピーダンス及びビームインピーダンスのグラフである。
【図11b】
終端インピーダンス及びビームインピーダンスのグラフである。
【図12a】
反射係数の振幅を示すグラフである。
【図12b】
反射係数の位相を示すグラフである。
【図13a】
反射係数の振幅を示すグラフである。
【図13b】
反射係数の位相を示すグラフである。
【図14a】
反射係数の振幅を示すグラフである。
【図14b】
反射係数の位相を示すグラフである。
【図15a】
反射係数の振幅を示すグラフである。
【図15b】
反射係数の位相を示すグラフである。
【図16】
未処理及び表面処理されたビームの減衰係数vs周波数を比較するグラフである。
【図17】
付加された減衰ストリップを有するビームに関する減衰係数を示すグラフである。
【図18】
付加された2つの減衰ストリップを有するビームに関する減衰係数を示すグラフである。
【図19】
付加された3つの減衰ストリップを有するビームに関する減衰係数を示すグラフである。
【図20】
撓み波ビームが終端する端部の図である。
【図21】
図20のビームの反射係数の振幅を示すグラフである。
【図22a】
実験用パネルの背面図である。
【図22b】
図22aのパネルの前面図であり、減衰ストリップの配置を示す。
【図23】
図22aのパネルの異なる駆動点における駆動点の速度を示すグラフである。
【図24】
図22aのパネルの異なる駆動点における駆動点の速度を示すグラフである。
【図25】
図22aのパネルの異なる駆動点における駆動点の速度を示すグラフである。
【図26】
図22aのパネルの異なる駆動点における駆動点の速度を示すグラフである。
【図27】
図22aのパネルの音圧を示すグラフである。
【図28a】
ビームの端部終端の種々の構成を示す図である。
【図28b】
ビームの端部終端の種々の構成を示す図である。
【図28c】
ビームの端部終端の種々の構成を示す図である。
【図28d】
ビームの端部終端の種々の構成を示す図である。
【図28e】
ビームの端部終端の種々の構成を示す図である。
【図28f】
ビームの端部終端の種々の構成を示す図である。
【図29a】
図28aの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図29b】
図28bの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図29c】
図28cの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図29d】
図28dの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図29e】
図28eの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図29f】
図28fの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図30a】
ビームの圧縮された端部終端の構成を示す図である。
【図30b】
ビームの圧縮された端部終端の構成を示す図である。
【図30c】
ビームの圧縮された端部終端の構成を示す図である。
【図31a】
図30aの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図31b】
図30bの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。
【図31c】
図30cの端部終端の構成に関する反射係数の振幅を示すグラフである。

Claims (20)

  1. 撓み波を支持するために十分な剛性をもち境界を有するパネルと、前記パネルを振動させて音響出力を放射するために印加される電気信号に応答して、第1の位置において分散性進行波の形態の撓み波エネルギーを付与するために前記パネルに取り付けられる変換器とを備えるラウドスピーカであって、
    前記ラウドスピーカは、低周波数から高周波数まで広がる周波数帯域を有し、前記パネルは、前記低周波数を超える共振周波数を与えるスチフネスを有し、前記ラウドスピーカは、第2の位置において前記パネル上に又はそれに関連して、パネル共振を防ぐか又は少なくとも実質的に和らげるために、前記パネル中を進行する撓み波を減衰するための手段を有することを特徴とするラウドスピーカ。
  2. 前記減衰手段は、パネル境界において、前記パネルの機械インピーダンスに一致する機械インピーダンス手段を備え、前記パネル境界に到達する撓み波エネルギーを吸収するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のラウドスピーカ。
  3. 前記減衰手段は、撓み波エネルギーをパネル境界に到達する前に減衰するために、前記パネルの上又は中に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のラウドスピーカ。
  4. 前記減衰手段は、周波数に依存することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  5. 前記周波数依存は、高周波数の撓み波エネルギーがパネル境界から反射するようになっていることを特徴とする請求項4に記載のラウドスピーカ。
  6. 前記機械インピーダンス手段は、実質的に前記パネル境界全体の周囲に延びることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  7. 前記減衰手段は、前記パネルを横切る所定のスチフネス又は構造的機械インピーダンス特性を有することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  8. 前記機械インピーダンス手段は、前記パネル境界の少なくとも一部における撓み波エネルギーの吸収、又は前記パネル境界の少なくとも一部を横切る撓み波エネルギーの伝達を強化することを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  9. 前記減衰手段は、前記パネル境界の少なくとも一部を横切る非均一な又は変動する機械インピーダンス特性を与えることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  10. 前記減衰手段は、前記パネルの境界に向かって減衰を増大させることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  11. 前記減衰手段は、前記パネルの中心に向かって減衰を減少させることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  12. 前記減衰手段は、前記パネルの少なくとも一部と前記パネルに対するフレームとの間の界面における機械インピーダンスと実質的に一致する機械インピーダンスを有することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  13. 前記減衰手段は、前記パネルの少なくとも一部を横切って変化する厚さ又は密度を有することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  14. 前記減衰手段は、前記パネルの片面上又は両面上の層、及び/又は前記パネルに組み込まれた層を有することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  15. 前記撓み波パネルは、パネル境界の少なくとも一部に、又はそれに向かって設けられた終端を有することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  16. 前記終端は、前記パネルの少なくとも一部の機械インピーダンスを、前記パネルに関するフレームの一部のインピーダンスと実質的に一致させるための、所定の機械インピーダンスを有することを特徴とする請求項15に記載のラウドスピーカ。
  17. 前記終端は、パネル境界に向かって移動する撓み波エネルギーを低減するための、所定の機械抵抗を有することを特徴とする請求項15又は16に記載のラウドスピーカ。
  18. 前記第1の位置は、パネルの中心であることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載のラウドスピーカ。
  19. 撓み波を支持するために十分な剛性をもち境界を有するパネルと、入射音響放射によって引き起こされる、前記パネル中の分散性進行波の形態の撓み波エネルギーに応答して電気信号を生成するために、前記パネルに取り付けられる変換器とを備えるマイクロフォンであって、
    前記マイクロフォンは、低周波数から高周波数まで広がる周波数帯域を有し、前記パネルは、前記低周波数を超える共振周波数を与えるスチフネスを有し、前記マイクロフォンは、前記パネル上に又はそれに関連して、パネル共振を防ぐか又は少なくとも実質的に和らげるために、前記パネル中を進行する撓み波を減衰するための手段を有し、前記減衰手段は、無限撓みプレート上で音響開口のような作用をすることを特徴とするマイクロフォン。
  20. 撓み波を支持するために十分な剛性をもち境界を有するパネルを備える音響装置であって、
    前記装置は、低周波数から高周波数まで広がる周波数帯域を有し、前記パネルは、前記低周波数を超える共振周波数を与えるスチフネスを有し、前記装置は、前記パネル上に又はそれに関連して、パネル共振を防ぐか又は少なくとも実質的に和らげるために、前記パネル中を進行する撓み波を減衰するための手段を有し、前記減衰手段は、無限撓みプレート上で音響開口のような作用をすることを特徴とする音響装置。
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