JP2004503664A - 洗浄剤調製物 - Google Patents
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Abstract
本発明は制御されたラジカル重合により製造可能な、水溶性もしくは水分散性のブロックコポリマーを含有する洗浄剤調製物、このような洗浄剤調製物の製造方法ならびに洗浄剤調製物を製造するための、制御されたラジカル重合により製造可能な水溶性もしくは水分散性のプロックコポリマーの使用に関する。
Description
【0001】
本発明は、水溶性ブロックコポリマーを含有する洗浄作用物質に関する。さらに本発明はこのような洗浄作用物質の製造方法ならびに洗浄作用物質中での特殊なブロックコポリマーの使用に関する。
【0002】
洗浄剤調製物は通常、汚れたテキスタイル、特に汚れた衣類の洗浄のために使用される。しかしこの場合、それぞれの種類のテキスタイル、特に衣類を製造するために使用されるテキスタイルは通常、異なった布地を多数含んでおり、さらにこれらの布地は種々の染色法によって種々の染料で染色されているということが問題となる。
【0003】
さらに、特別な染色を行っておらず、たとえば漂白により無色の状態、つまり白色の状態であり、かつこの形でその用途に供給されるテキスタイルも存在する。
【0004】
洗浄作用物質を用いたテキスタイルの洗浄は、テキスタイルから適切に汚れを除去すべきであるが、しかし色および構造に関してテキスタイル本来の外観を本質的に変えるべきではない。この問題は、理想的に1つの材料のみからなる単色のテキスタイルに関しては比較的容易に解決される一方で、多色のテキスタイルまたは種々の色のテキスタイルからなる混合物の洗浄に関しては問題を生じる。この場合、明るい色と暗い色、たとえば白と青または白と黒を有するテキスタイルまたはテキスタイル混合物の洗浄は特に問題であると見なされる。この場合、通常の洗浄作用物質を使用する際に、しばしば暗い色のテキスタイルまたはテキスタイル構成要素から、明るい色のものへと色移りし、そのために洗浄工程前にたとえば白色であったテキスタイル品は、洗浄後に暗い色になる場合がある。
【0005】
しかし洗浄作用物質を適用する際に、このような色移りは好ましくない。というのも、テキスタイルの外観は通常、不利に変化するからである。
【0006】
この問題を解決するために、過去において多数の解決案が提案された。
【0007】
たとえばDE−A2232353は、色移りに関して改善された防止作用を有する洗剤調製物および洗浄剤調製物を記載している。ここでは色移りを防止するために、洗剤調製物および洗浄剤調製物に、ポリビニルピロリドンをベースとする水溶性のポリマー成分を一定の割合で添加している。ポリビニルピロリドンとアクリルニトリルまたは無水マレイン酸とのコポリマーが有利であると記載されている。しかし前記のコポリマーはブロック構造を有していない。
【0008】
DE−A2814287は同様に、変色防止作用のある添加剤を含有する洗剤を記載している。洗浄工程の間に生じる変色を防止するために、洗剤および洗浄剤に、水中で可溶性であるか、もしくは分散性のN−ビニルイミダゾールのホモポリマーもしくはコポリマーを添加することが提案されている。しかし記載されているポリマーは同様にブロック構造を有していない。
【0009】
従って本発明の根底には、洗浄工程の間の色移りを十分に防止する洗浄剤調製物を提供するという課題が存在する。
【0010】
本発明の根底にある課題は、以下の詳細な説明の範囲に記載されている洗浄剤調製物により解決される。
【0011】
「ブロックコポリマー」とは本発明の範囲では、異なったモノマー組成により特徴付けられる、少なくとも2つのポリマーブロックを有するポリマーであると理解する。「異なったモノマー組成」とは本発明の範囲では、ブロックコポリマーの少なくとも2つの範囲が異なったモノマー組成を有するという意味であると理解する。本発明の範囲では、2つのブロックの間の移行は連続的に進行する、つまり2つのブロックの間には、ブロックを構成するモノマーのランダムな、もしくは規則的な順序を有する1つの帯域が存在することが可能である。しかし、本発明の範囲では同様に、2つのブロックの間の移行が実質的に不連続的に進行することも考えられる。「実質的に不連続的な移行」とは、移行帯域により分離されたブロックの少なくとも1つよりも明らかに短い長さを有する移行帯域であると理解する。この場合、1つのブロックはモノマーの1種のみをベースとしていることが可能である。しかし同様に、1つのブロックが2つ以上のモノマーから構成されていることも考えられる。本発明の有利な1実施態様では、このような移行帯域の鎖長は、移行帯域により分離されているブロックの少なくとも1つのブロック長さの1/10より短く、有利には1/20よりも短い。
【0012】
「異なったモノマー組成」とは本発明の範囲ではさらに、それぞれのブロックを構成するモノマーが少なくとも1つの特徴、たとえばこれらの相互の結合、これらのコンホメーションまたは構成において異なっているという意味であると理解する。すでに上で記載したように、1つのブロックが1種より多くのモノマーから構成されている場合、本発明の文脈ではブロックコポリマーの種々のブロックをたとえばそのつど1つのブロックを構成するモノマーの異なった濃度により区別することができる。有利には本発明の範囲では、モノマー組成が少なくともモノマーの構成により区別されるブロックを少なくとも2つ有するブロックコポリマーを使用する。
【0013】
従って本発明の対象は、少なくとも
a)次の工程(i)および(ii):
(i)式(III)
【0014】
【化4】
【0015】
[式中、R1〜R3は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換の、もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子(Hal)、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されているか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、R1〜R3の少なくとも2つは上記で定義したようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基である]のラジカル少なくとも1種の存在下での、少なくとも1種のラジカル反応性モノマー(a)を含む反応混合物のラジカル条件下での反応および
(ii)少なくとも1種のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(b)の存在下にラジカル条件下での工程(i)で得られた反応生成物の反応
を含む方法により製造することができる、1000より大の分子量を有する水溶性もしくは水分散性ブロックコポリマーAを0.01〜50質量%ならびに
b)1000より小の分子量を有するアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤を50〜99.99質量%含有する洗浄剤調製物である。
【0016】
有利には式(III)のラジカルは少なくとも1種の式(I)
【0017】
【化5】
【0018】
[式中、R1〜R4は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換の、もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されているか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、R1〜R4の少なくとも2つは上記で定義したようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、またはジフェニルエチレン、ジナフタリンエチレン、4,4′−ビニリデンビス(N,N′−ジメチルアニリン)、4,4′−ビニリデンビス(アミノベンゼン)、シス−もしくはトランス−スチルベンである]の化合物から、および/または少なくとも1種の式(II):
【0019】
【化6】
【0020】
[式中、R1〜R4およびR11およびR12は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されるか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、R1〜R4の少なくとも2つは上記で定義したようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基である]の化合物から誘導される。
【0021】
本発明により使用されるコポリマーの製造の範囲で、モノマー(a)として全てのラジカル反応性モノマーを使用することができる。
【0022】
本発明の範囲では種々のモノマーの混合物もまたモノマー(a)として使用することができることは自明である。
【0023】
さらに上記の方法によれば少なくとも1種の親水性モノマーおよび少なくとも1種の疎水性モノマーからなる混合物もまた重合することができる。
【0024】
具体的にはモノマー(a)として次のものが挙げられる:
ジエン、たとえばブタジエン、イソプレン、ミルセンおよびペンタジエンならびにモノエチレン性不飽和C3〜C10−モノカルボン酸もしくはC4〜C8−ジカルボン酸のC1〜C20−アルキルエステルおよびヒドロキシアルキルエステル、たとえばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート(全ての異性体)、ブチルメタクリレート(全ての異性体)、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート(全ての異性体)、ブチルアクリレート(全ての異性体)、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、ステアリルアクリレート、マレイン酸ジエチルエステル、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、さらに2〜50モルのエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物と反応しているアルコキシル化C1〜C18−アルコールの(メタ)アクリルエステル;ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、メタクリルニトリル、アクリルニトリル、官能化されたメタクリレート、アクリレートおよびスチレン、これはグリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(全ての異性体)、ヒドロキシブチルメタクリレート(全ての異性体)、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレートおよびヘキシルアクリレート(そのつど全ての異性体)から選択されている、ジエチルアミノエチルメタクリレート、トリエチレングリコールメタクリレート、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、トリエチレングリコールアクリレート、メタクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド、N−n−ブチルメタクリルアミド、N−メチロール−メタクリルアミド、N−エチロールメタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチロールアクリルアミド、ビニル安息香酸(全ての異性体)、ジエチルアミノスチレン(全ての異性体)、α−メチルビニル安息香酸(全ての異性体)、ジエチルアミノ−α−メチルスチレン(全ての異性体)、p−メチルスチレン、p−ビニルベンゼンスルホン酸、インデン、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、トリエトキシシリルプロピルメタクリレート、トリブトキシシリルプロピルメタクリレート、ジエトキシメチルシリルプロピルメタクリレート、ジブトキシメチルシリルプロピルメタクリレート、ジイソプロポキシメチルシリルプロピルメタクリレート、ジメトキシシリルプロピルメタクリレート、ジエトキシシリルプロピルメタクリレート、ジブトキシシリルプロピルメタクリレート、ジイソプロポキシシリルプロピルメタクリレート、トリメトキシシリルプロピルアクリレート、トリエトキシシリルプロピルアクリレート、トリブトキシシリルプロピルアクリレート、ジメトキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジエトキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジブトキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジイソプロポキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジメトキシシリルプロピルアクリレート、ジエトキシシリルプロピルアクリレート、ジブトキシシリルプロピルアクリレート、ジイソプロポキシシリルプロピルアクリレート、ビニルアセテートおよびビニルブチレート、ビニルクロリド、ビニルフルオリド、ビニルブロミド、ビニルアルコール、C1〜C18−アルコールのビニルエーテル、アルコキシル化C1〜C18−アルコールのビニルエーテルおよびポリアルキレンオキシドたとえばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドもしくはポリブチレンオキシドのビニルエーテル、モノエチレン性不飽和C3〜C10−モノカルボン酸、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、ジメチルアクリル酸、エチルアクリル酸、アリル酢酸またはビニル酢酸、これらのアルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩、さらにモノエチレン性不飽和C4〜C8−ジカルボン酸、これらの半エステル、無水物、アルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩、たとえばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、メチレンマロン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸または無水メチルマロン酸;さらにスルホン酸基もしくはこれらの塩、たとえばこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩を含有するモノエチレン性不飽和モノマー、たとえばアリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アシル−アミド−2−メチルプロパン−スルホン酸(AMPS)、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリル酸−3−スルホプロピル−エステルまたはメタクリル酸−3−スルホプロピルエステル、さらにホスホン酸基もしくはこれらの塩、たとえばこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩を含有するモノエチレン性不飽和モノマー、たとえばビニルホスホン酸、アリルホスホン酸もしくはアクリルアミドエチルプロパンホスホン酸、さらにモノエチレン性不飽和C3〜C10−モノカルボン酸もしくはC4〜C8−ジカルボン酸のアミドおよびN−置換アミド、たとえばアクリルアミド、アルキル基中にそのつど1〜18個の炭素原子を有するN−アルキルアクリルアミドまたはN,N−ジアルキルアクリルアミド、たとえばN−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミドまたはN−オクタデシルアクリルアミド、マレイン酸モノメチルヘキシルアミド、マレイン酸モノデシルアミド、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミドまたはアクリルアミドグリコール酸;さらにアルキルアミドアルキル(メタ)アクリレート、たとえばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレートまたはジメチルアミノプロピルメタクリレート;さらにビニルエステル、ビニルホルメート、ビニルアセテートまたはビニルプロピオネート、その際、これらは重合後にけん化されて存在していてもよい;さらにN−ビニル化合物、たとえばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、1−ビニルイミダゾールまたは1−ビニル−2−メチルイミダゾール;さらにC1〜C18−アルコールのビニルエーテル、アルコキシル化C1〜C18−アルコールのビニルエーテルおよびポリアルキレンオキシドのビニルエーテル、たとえばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはポリブチレンオキシド、インデン、ジシクロペンタジエン、アミノ基もしくはイミノ基を有するモノマー、たとえばジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミドまたはアリルアミン、第四級アンモニウム基を有するモノマー、たとえば塩として存在するもの、たとえば塩基性アミノ官能基と酸、たとえば塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸もしくは酢酸との反応により得られるもの、または四級化された形のもの(適切な四級化剤の例はジメチルスルフェート、ジエチルスルフェート、メチルクロリド、エチルクロリドまたはベンジルクロリド)、たとえばジメチルアミノエチルアクリレート−塩酸塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルアミノエチルアクリレート−メチルクロリド、ジメチルアミノエチルアミノプロピルメタクリルアミド−メトスルフェート、ビニルピリジニウム塩または1−ビニルイミダゾリウム塩;アミノ基および/またはアンモニウム基が重合および引き続き加水分解した後にはじめて遊離するモノマー、たとえばN−ビニルホルムアミドまたはN−ビニルアセトアミドならびに前記のモノマー2種以上からなる混合物。
【0025】
有利には第一のモノマー(a)としてスチレン、(メタ)アクリレートもしくはその遊離酸、ジエンまたはN−ビニル化合物、有利にはすでに上で記載したこれらの群の代表化合物、またはこれらの2種以上の混合物を、場合により少なくとも1種の別のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(a)と共に使用する。
【0026】
さらに本発明によればブロックコポリマーAを製造する際に、式(III)のラジカルを得るために、式(I)
【0027】
【化7】
【0028】
もしくは式(II)
【0029】
【化8】
【0030】
の化合物を使用する。
【0031】
ここでもまた原則として、前記の、もしくは特許請求の範囲に記載した定義に相応する限り、上記の式の全ての化合物を本発明により使用することができる。
【0032】
その際、式(III)中の基R1〜R4もしくはR1〜R3の少なくとも2つが、ラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であることが特に重要である。この場合、本発明の範囲で使用される「立体的に要求性の基(bulky group)」という概念は、そのつどラジカル条件下の本発明による反応の際にイソプロピル基よりも大きいか、もしくは該基と同じ大きさを有する基であることを意味する。本発明により使用される「ラジカル安定性の基」という概念は、その電子構造によりラジカルの安定化が可能となる、請求項1に定義した種類の基を表す。
【0033】
この場合、具体的には上記の種類の次の基が挙げられる:
3個以上の炭素原子を有する分枝鎖状のアルキル基、特にイソプロピルおよびt−ブチル;シクロアルキル基、たとえば非置換であるか、もしくは置換されたシクロペンチルまたはシクロヘキシル;アルコール基、たとえば分枝鎖状のアルコールの基、たとえばイソプロピルオキシ、t−ブチルオキシ;アラルキル基;置換されているか、もしくは非置換の芳香族もしくは複素環式炭化水素、たとえばフェニル、ピリジル;ハロゲン;シアノ;ニトロ;構造−C(O)OR5のエステル基、その際、R5はたとえば直鎖状もしくは分枝鎖状の、場合により置換されたアルキル基、アラルキル基または芳香族基を表してもよい。
【0034】
さらに有利には、ラジカル安定性基として次の基の組合せを有する式(I)の化合物を使用する:
少なくとも1種の置換もしくは非置換のフェニルとC(O)R5;
少なくとも1種の置換もしくは非置換のフェニルとCN;
少なくとも1種の置換もしくは非置換のフェニルとC(O)OR5;
相互に無関係にに少なくとも2つの置換もしくは非置換のフェニル基;
相互に無関係に少なくとも2つのC(O)OR5;および
相互に無関係に少なくとも2つのCN。
【0035】
特に式(I)もしくは(II)の化合物として、
1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン;
1,4−ビス(2−メチルスチリル)−ベンゼン;
1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1,3−シクロペンタジエン;
1,2,3,4−テトラフェニル−1,3−シクロペンタジエン;
アセナフチレン;
シス−およびトランス−α−メチルスチルベン;
シス−およびトランス−4,4′−ジフェニルスチルベン、ジフェニルエチレン、ジナフタリンエチレン、4,4′−ビニリデン−ビス(N,N′−ジメチルアニリン)、4,4′−ビニリデン−ビス(アミノベンゼン)、シス−およびトランス−スチルベン;
トランス−、トランス−およびトランス−、シス−およびシス−シス−1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン;
α,ω−テトラフェニルポリエチン;
ジフェニルフルベン;
トリフェニルエテン;
テトラフェニルエテン;
1−シアノ−1−フェニルエチレン;1−アルコキシカルボニル−1−フェニルエチレン;1,1−ジアルコキシカルボニル−2−エチルエチレン;1,1−ジアルコキシカルボニル−2−フェニルエチレン、1,1−ジアルコキシカルボニル−2,2−ジメチルエチレン;1,1−ジアルコキシカルボニルメチルエチレン;9−メチレンキサンテン;9−メチレンチオキサンテン、9−メチレン−10−H−アクリジン
またはこれらの2種以上の混合物を使用する。
【0036】
ラジカル形成は本発明によれば異なった方法により行うことができる。たとえばラジカル形成のために、熱的、光化学的、電気化学的もしくは電子移動誘導された形成も、酸化剤もしくは還元剤の使用と同様に可能である。
【0037】
さらにここに記載の方法は少なくとも1種のラジカル開始剤の存在下に実施することができる。さらに熱的、電気化学的もしくは光化学的に開始するモノマーもまた開始剤として使用することができる。しかし一般に、ラジカル連鎖重合の際に従来使用されていたアゾ化合物および/またはペルオキソ化合物および/またはホモリシスにより分解可能なC−C結合を有する化合物全てを使用することができる。適切な開始剤はたとえばWO98/01478、第10頁、第17行目から第11頁、第15行目に記載されており、この記載をこの点に関して本出願の文脈に全て引用する。さらに3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサンもしくは2,3−ジメチル−2,3−ジフェニル−ブタンを使用することができる。有利には、そのつど使用される反応系中で可溶性である開始剤を使用する。水相中での反応の際、有利には酸化性のラジカル開始剤、たとえばカリウム、ナトリウムおよびアンモニウムのペルオキソ二硫酸塩、または従来の、つまり酸化性でない開始剤とH2O2との組合せ物を使用する。さらにジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、AIBNを使用することができる。
【0038】
この方法の有利な1実施態様では比較的大量のラジカル開始剤を添加し、その際、反応混合物におけるラジカル開始剤の割合はそのつどモノマー(a)および開始剤の全量に対して、有利には0.1〜50質量%、さらに有利には0.5〜20質量%である。有利には開始剤対化合物(I)のモル比は3:1〜1:3、さらに有利には2:1〜1:2および特に1.5:1〜1:1.5である。
【0039】
工程(i)により記載される反応を水相で実施する場合、「水相」という概念は本発明の文脈の範囲では、水を10〜100質量%含有する相であると理解する。水相の水の割合が10%よりも少ない場合、本発明の範囲では水相が水および1種以上の水と混和可能な溶剤、たとえばTHF、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチル−エチル−ケトンなどからなる混合物を含む場合に有利である。しかし同様に、工程(i)による反応を、水および水と混和できない溶剤、たとえば芳香族溶剤、たとえばトルエンとの混合物の存在下で実施することも可能である。
【0040】
別の実施態様では、工程(i)による上記の反応を少なくとも1種の塩基の存在下に実施する。その場合、低分子の塩基として原則として全ての低分子の塩基を使用することができ、その際、NaOH、KOH、アンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミンもしくはトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、またはこれら2種以上からなる混合物が有利であり、かつアンモニアおよびジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが特に有利である。
【0041】
しかし同様に、工程(i)による反応を有機溶剤中で、または溶剤不含で(「塊状」で)、たとえば溶融物中で実施することも可能である。本発明の範囲で有機溶剤中または溶剤不含の反応実施といった場合、これは10質量%よりも少ない、有利には5質量%よりも少ない、または1質量%よりも少ない水の存在下で進行する反応の実施と理解する。本発明の別の実施態様では、本発明によるバインダー組成物中で、その製造の際に工程(i)を有機溶剤中もしくは溶剤不含で実施した、少なくとも1種のブロックコポリマーを使用し、その際、反応混合物の含水率は0.5質量%よりも少なく、たとえば0.3質量%より少ないか、または0.1質量%よりも少ない。本発明のもう1つの実施態様では、工程(i)の反応実施を水不含で、つまり0.001質量%よりも少ない含水率で実施する。このような含水率はたとえば市販で得られる溶剤、たとえばラジカル重合の際に有機溶剤として使用される溶剤を使用することにより達成することができる。
【0042】
溶剤として本発明の範囲では基本的に、相応するポリマーおよび有利には生じるポリマーもまた、場合により高めた温度で可溶性である全ての極性および無極性有機溶剤が適切である。適切な溶剤はたとえばC3〜C10−アルカン、シクロヘキサン、デカリン、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキシム、ベンゼン、トルエン、グリコール、たとえばエチレングリコール、トリエチレングリコール、部分的に、もしくは完全に末端基がブロックされたグリコールエーテル、たとえばエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチルエステル、メタノールもしくはエタノールまたは18個までの炭素原子を有するアルカノールの高級同族体(場合により補助溶剤として)またはこれら2種以上の混合物である。
【0043】
工程(i)による反応は一般に室温よりも高く、かつモノマーの分解温度よりも低い温度で実施し、その際、有利には50〜150℃、さらに有利には70〜120℃および特に80〜110℃の温度範囲を選択する。
【0044】
工程(i)による反応は一般に1〜300バールの圧力で、たとえば約1.5〜100バールまたは約2〜約20バールで実施する。
【0045】
分子量分布に関して制限は存在しないが、(i)による反応中で、標準液としてポリスチレンの使用下にゲル透過クロマトグラフィーにより測定して4以下、有利には3以下、さらに有利には2以下、とりわけ1.5以下、および個別の事例では1.3以下の分子量分布Mw/Mnを有する反応生成物が得られる。反応生成物(A)の分子量は、モノマー(a)対化合物(I)対ラジカル開始剤の比率の選択により広い範囲で制御することができる。この場合、特に化合物(I)の含有率が分子量を決定し、それも化合物(I)の割合が多いほど、得られる分子量は小さくなる。
【0046】
工程(i)による反応は表面活性物質の存在下に実施することもできる。
【0047】
この場合、工程(i)による反応で得られる反応生成物を直接さらに加工することができるか、あるいはまた、ここで以下にさらに定義するように、マクロ開始剤として工程(ii)によるさらなる反応のために使用することができる。さらに工程(i)による反応生成物を固体として単離し、かつ次いでさらに反応させることも可能である。
【0048】
その際、工程(ii)による反応で、少なくとも1種の自由に選択可能なラジカルホモ重合もしくは共重合可能なモノマー(b)を反応させることができ、その際、モノマー(b)としてすでにモノマー(a)の説明の範囲で挙げたモノマーが適切である。
【0049】
この場合、モノマー(b)は工程(i)で使用されるモノマー(a)と同じであるか、または該モノマーとは異なっていてもよい。2種以上のモノマーからなる混合物もモノマー(a)もしくはモノマー(b)として使用できることは自明である。モノマー(b)の選択は原則として、工程(ii)で製造されるポリマーの所望の構造に応じて、ひいてはこのポリマーの使用目的に依存して行う。
【0050】
具体的には次の、有利に使用されるモノマー(b)が挙げられる:
N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレンまたはビニルアセテート。
【0051】
工程(ii)による反応は原則として、ラジカル重合のための通例の条件により実施し、その際、適切な溶剤が存在していてもよい。さらに工程(ii)は通例、すでに工程(i)のために上で記載した条件で実施する。場合により式IもしくはIIの化合物を工程(ii)の実施のためにあらためて添加することができる。
【0052】
この場合、工程(i)および(ii)はここに記載された方法の範囲では、空間的にも時間的にも相互に分離させて実施することができ、その場合にはまず工程(i)を実施し、引き続き工程(ii)を実施することは自明である。しかしさらに工程(i)および(ii)を1つの反応器中で順次実施する、つまりまず式(I)の化合物を少なくとも1種のモノマー(a)と完全に、もしくは部分的に、所望の適用もしくは所望の特性に依存して反応させ、かつ引き続き少なくとも1種のモノマー(b)を添加し、かつラジカル重合させるか、あるいはまた最初から少なくとも1種のモノマー(a)と少なくとも1種のモノマー(b)とを含有するモノマー混合物を使用し、かつ化合物(I)と反応させることができる。
【0053】
この場合、化合物(I)をまず少なくとも1種のモノマー(a)と反応させ、かつ引き続きここから形成される、特定の分子量を上回る反応生成物(A)をモノマー(b)と反応させることが想定される。このことに関して特に注意すべきことは、あらためて開始剤を添加することなく、第一の工程(i)後に反応生成物により形成されるマクロ開始剤がふたたび分解する温度まで加熱することにより、場合により中断した後に、本発明による(共)重合をさらに実施することができるということである。
【0054】
第一の工程(i)により生じたポリマーを単離するか、または工程(ii)において現場で(さらなる)重合を開始するためにあらためて加熱することができる。その際、別のモノマー(b)を直接添加することができる。この場合、モノマー(b)はモノマー(a)と同じであるか、または該モノマーとは異なっていてもよい。最初からモノマー混合物を使用することもできる。その場合、工程(ii)は任意で何度か繰り返すことができる。
【0055】
本発明によればこの場合、反応の実施に応じて、末端基において官能化されたポリマー、ポリマーのセグメント、ブロック−もしくはマルチブロック−ならびに勾配(コ)ポリマー、星形の(コ)ポリマー、グラフトコポリマーおよび分枝鎖状および高度に分枝鎖状(hyperverzweigt)の(コ)ポリマーを製造することが可能である。
【0056】
上記の記載から明らかなように、本発明は上記で定義した方法により製造可能な、本発明の範囲で記載されるコポリマーの、洗浄剤調製物の製造のための使用にも関する。
【0057】
コポリマーを製造する際に、容易な方法で容易に入手可能な化合物(I)を使用して、たとえば親水性ブロック、たとえば(メタ)アクリル酸−ブロック、メチル(メタ)アクリレート−ブロック、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート−ブロック、またはN−ビニルピロリドン−ブロックおよびその他の、有利には疎水性ポリマー−ブロック、たとえばビニル芳香族モノマー、たとえばスチレンもしくは置換されたスチレン、ならびに非芳香族のビニル化合物、たとえばビニルアセテート、ならびに高級(>C2)アルキル(メタ)アクリレートをベースとするブロックを有するブロックコポリマーを提供することが可能である。
【0058】
有利には本発明の範囲では次の構造のポリマーを使用する:
ポリ(アクリル酸−b−スチレン)、ポリ(メチルメタクリレート−b−スチレン)、ポリ(スチレン−b−ビニルアセテート)、ポリ(メタクリル酸−b−ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ(メタクリル酸−メチルエステル−b−N−ビニルピロリドン)、ポリ(メタクリル酸メチルエステル−b−N−ビニルホルムアミド)、ポリ(メタクリル酸−メチルエステル−b−ヒドロキシエチルアクリレート)。
【0059】
さらに次のブロックコポリマーが挙げられる:
ポリ(スチレン−b−アクリル酸)、ポリ(スチレン−b−アクリル酸メチルエステル)、ポリ(スチレン−b−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−b−メタクリル酸メチルエステル)、ポリ(ヒドロキシ−エチルアクリレート−b−メタクリル酸)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−アクリル酸メチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−アクリル酸エチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−メタクリル酸メチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−メタクリル酸エチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−スチレン)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−ビニルアセテート)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−α−メチルスチレン)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−メタクリル酸メチルエステル)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−メタクリル酸エチルエステル)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−ビニルアセテート)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−アクリル酸メチルエステル)またはポリ(N−ビニルホルムアミド−b−アクリル酸エチルエステル)。
【0060】
さらに本発明によれば次のものを使用することができる:
ポリ(スチレン−b−ビニルピロリドン)およびポリ(スチレン−ステート−アクリルニトリル−ビニルピロリドン)。
【0061】
上記のブロックコポリマーの場合、ブロックの分布は長さおよびブロック構成に関与するモノマーに関して、得られるブロックコポリマーが水溶性であるか、または水分散性であるように選択する。
【0062】
ここに記載されるプロックコポリマーAは、0.01〜50質量%の量で粉末状の洗剤中で使用することができる。粉末状のテキスタイル洗剤におけるその割合は多くの場合、0.05〜約25質量%または約0.1〜約15質量%である。
【0063】
本発明による洗浄剤調製物は有利な実施態様では49.99質量%までの添加剤を含有している。
【0064】
上記のポリマー以外に本発明による組成物はさらにアニオン界面活性剤および/または非イオン界面活性剤ならびに洗浄力を強化するか、もしくはアルカリ土類金属イオンを結合するビルダーを含有している。適切な別の成分は洗浄アルカリ、中性塩、漂白剤、再汚染防止剤、蛍光増白剤、酵素および安定化剤ならびに洗剤中で通常使用されるその他の助剤および添加剤である。
【0065】
適切なアニオン洗浄活性物質はスルホネートタイプまたはスルフェートタイプのもの、たとえばアルキルベンゼンスルホン酸塩、特にn−ドデシルベンゼンスルホン酸塩、さらにオレフィンスルホネート、α−スルホ脂肪酸エステル、第一および第二アルキルスルフェートならびにエトキシル化もしくはプロポキシル化した高分子アルコールのスルフェートである。
【0066】
場合により洗剤中に存在していてもよい、このクラスの別の化合物は、多価アルコールの高分子のスルフェート化した部分エーテルおよび部分エステル、たとえばグリセリンモノ硫酸エステルもしくは1,2−ジオキシプロパンスルホン酸のモノアルキルエーテルもしくはモノ脂肪酸エステルのアルカリ塩である。さらにエトキシル化もしくはプロポキシル化した脂肪酸アミドおよびアルキルフェノールのスルフェートならびに脂肪酸タウリドおよび脂肪酸イソチオネートが考えられる。その他の適切なアニオン性洗剤原料は、天然または合成に由来する脂肪酸、たとえばやし油、パームナッツまたは獣脂酸のアルカリ性セッケン、たとえばナトリウムセッケンである。
【0067】
アニオン性洗剤原料はナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩の形で、ならびに有機塩基の塩、たとえばモノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンとして存在していてもよい。前記のアニオン性および両性イオン性化合物が脂肪族炭化水素基を有する場合、これらは有利には直鎖状であり、かつ8〜22個の炭素原子を有してるべきである。芳香族脂肪族炭化水素基を有する化合物中で、有利に非分枝鎖状のアルキル鎖は平均して6〜15個の炭素原子を有する。
【0068】
非イオン性の表面活性物質として第一にアルコール、脂肪酸およびアルキルフェノールのポリグリコール誘導体が考えられ、これらは3〜30個のグリコールエーテル基および8〜20個の炭素原子を炭化水素基中に有する。エチレングリコールエーテル基の数が5〜15であり、かつ炭化水素基が、12〜18個の炭素原子を有する直鎖状の第一アルコールから、または6〜14個の炭素原子を有する直鎖状のアルキル基から誘導されるポリグリコールエーテル誘導体が特に好適である。
【0069】
別の適切な非イオン性洗剤原料は、ポリプロピレングリコール、エチレンジアミンポリプロピレングリコールおよびアルキル鎖中に1〜10個の炭素原子を有するアルキルポリプロピレングリコールとの、20〜250のエチレングリコールエーテル基および10〜100のプロピレングリコールエーテル基を有する水溶性のポリエチレンオキシド付加物である。前記の化合物は通常、プロピレングリコール単位あたり、1〜5のエチレングリコール単位を有する。場合によりエトキシル化されていてもよいアミノオキシドおよびスルホキシドのタイプの非イオン性化合物もまた使用可能である。
【0070】
両性イオン性の洗浄活性物質、たとえばアルキルベタインおよびアルキルスルホベタイン、たとえば3−(N,N−ジメチル−N−アルキルアンモニウム)−プロパン−1−スルホネートおよび3−(N,N−ジメチル−N−アルキルアンモニウム)−2−ヒドロキシプロパン−1−スルホネートもまた併用することができる。
【0071】
ビルダーとしてホスフェート、たとえば三リン酸五ナトリウムおよびその水解物、たとえばピロリン酸ナトリウムおよびオルトリン酸塩もしくは特に液体洗剤を製造するために適切な酸性および中性のピロリン酸カリウムとの混合物を使用することができる。
【0072】
その他の適切なビルダーは錯化作用のあるアミノポリカルボン酸である。これには特にニトリロ三酢酸およびエチレンジアミノ四酢酸のアルカリ塩が挙げられる。さらにジエチレントリアミノペンタ酢酸の塩ならびに前記のアミノポリカルボン酸の高級同族体が適切である。これらの同族体はたとえばN−酢酸アジリジンのエステル、アミドまたはニトリルの重合および引き続きカルボン酸塩への鹸化により、またはアルカリ性環境中でのポリエチレンイミンとクロロ酢酸もしくはブロモ酢酸の塩との反応により製造することができる。別の好適なアミノポリカルボン酸はポリ−(N−コハク酸)−エチレンイミン、ポリ−(N−トリカルボアリル酸)−エチレンイミンおよびポリ−(N−ブタン−2,3,4−トリカルボン酸)−エチレンイミンであり、これらはN−酢酸誘導体と同様に得られる。
【0073】
さらに錯化作用のあるポリホスホン酸塩、たとえばアミノポリホスホン酸、特にアミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸のアルカリ塩、ならびに前記のポリホスホン酸の高級同族体の塩が存在していてもよい。前記の錯化剤の混合物も使用することができる。
【0074】
窒素およびリン不含の、カルシウムイオンと錯塩を形成するポリカルボン酸が特に重要であり、これにはカルボキシル基を有するポリマーもまた挙げられる。クエン酸、酒石酸、ベンゼンヘキサカルボン酸およびテトラヒドロフランテトラカルボン酸が適切である。カルボキシメチルエーテル基を有するポリカルボン酸、たとえば2,2′−オキシジコハク酸、ならびにグリコール酸により部分的に、もしくは完全にエーテル化した多価アルコールまたはヒドロキシカルボン酸、たとえばトリスカルボキシメチルグリセリン、ビスカルボキシメチルグリセリン酸およびカルボキシメチル化もしくは酸化した多糖類もまた使用可能である。さらに少なくとも350の分子量を有するポリマーのカルボン酸、たとえばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリメサコン酸、ポリブテントリカルボン酸は水溶性のナトリウム塩もしくはカリウム塩の形で、ならびに相応するモノマーのカルボン酸相互の、もしくはエチレン性不飽和化合物、たとえばエチレン、プロピレン、イソブチレン、ビニルメチルエーテルもしくはフランとのコポリマーが適切である。
【0075】
水中で不溶性の錯化剤もまた使用することができる。これにはホスホリル化セルロースおよびセルロース上のアクリル酸もしくはメタクリル酸のグラフトコポリマーが挙げられ、これらは織布または繊維フリースとして存在していてもよい。さらに三次元的に架橋し、かつこのことにより水不溶性となったアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびマレイン酸ならびにその他の重合性ポリカルボン酸のコポリマーが金属イオン封鎖剤として適切であり、これらは場合により別のエチレン性不飽和化合物とナトリウム塩またはカリウム塩の形であってもよい。これらの不溶性コポリマーはフリース、スポンジとして、または微粉砕された、特に軽量な、開放気孔構造を有するフォームとして存在していてもよい。
【0076】
水不溶性ビルダーとしてさらに、アルカリアルミニウムケイ酸塩およびアルカリホウ素ケイ酸塩が適切であり、これらは場合により結合水を含有しており、かつ活性物質1gあたり少なくともCaO50mgのカルシウム結合能を有している。これには特に式(Na2O)xAl2O3(SiO2)(式中、xは0.7〜1.5の数およびyは1.3〜4の数を表す)の化合物が挙げられる。前記の水溶性および水不溶性ビルダーの混合物もまた使用可能である。
【0077】
洗浄アルカリとしてナトリウムおよびカリウムの炭酸塩、重炭酸塩、ホウ酸塩およびケイ酸塩、特に炭酸ナトリウムおよびNa2O:SiO2の比がたとえば1:1〜1:3.5のケイ酸ナトリウムが適切である。
【0078】
漂白作用のある物質として酸素を放出する漂白剤、たとえばアルカリ金属の過ホウ酸塩、過炭酸塩、過酸化ピロリン酸塩および過酸化ケイ酸塩ならびに尿素ペルヒドレートが考えられる。有利には無水の形か、または四水和物の形の過ホウ酸ナトリウムを使用する。過酸化合物を安定化する目的で該組成物は珪酸マグネシウムを、たとえば過ホウ酸塩の量に対して、3〜20質量%の量で含有していてもよい。70℃を下回る温度でのテキスタイル洗浄のために適用される組成物、いわゆる冷水用洗剤は、N−もしくはO−アシル化化合物のクラスからの漂白活性化剤を含有していてもよく、これは水溶液中で過酸化水素と反応して過酸を形成する。有利な漂白活性化剤はテトラアセチルメチレンジアミン、テトラアセチルエチレンジアミンおよびテトラアセチルグリコールニトリルである。漂白活性化剤から、または過酸化合物から生じる粉末粒子は、貯蔵中の過酸化合物と活性化剤との間の相互作用を回避するために、シェル物質、たとえば水溶性ポリマーまたは脂肪酸により被覆されていてもよい。
【0079】
漂白性の過酸化合物および該化合物と漂白活性化剤との混合物の代わりに、活性塩素含有の漂白剤、たとえば次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸リチウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムもしくはジクロロイソシアヌル酸カリウムまたはトリクロロイソシアヌル酸または適用の際に反応して次亜塩素酸塩を形成するアルカリ金属過硫酸塩およびアルカリ金属塩化物の混合物もまた本発明による洗剤と組み合わせることができる。この組合せはすでに洗剤の製造の際に、または適用の前もしくは適用中に直接行うことができる。損失を回避するために、活性塩素化合物は同様に無機もしくは有機シェル物質で被覆されているか、もしくは造粒されていてもよい。
【0080】
洗剤はさらに蛍光増白剤、特にジアミノスチルベンジスルホン酸の誘導体もしくはそのアルカリ金属塩を含有していてもよい。たとえば4,4′−ビス(−2″−アニリノ−4″−モルホリノ−1,3,5−トリアジニル−6″−アミノ)−スチルベン−2,2′−ジスルホン酸またはモルホリノ基の代わりにジエタノールアミノ基、メチルアミノ基またはβ−メトキシエチルアミノ基を有する同様に構成された化合物の塩が適切である。さらにポリアミド繊維用の増白剤としてジアリールピラゾリンのタイプ、たとえば1−(−p−スルホンアミドフェニル)−3−(p−クロロフェニル)−Δ2−ピラゾリンならびにスルホンアミド基の代わりにカルボキシメチル基もしくはアセチルアミノ基を有する同様に構成された化合物が考えられる。さらに置換されたアミノクマリン、たとえば4−メチル−7−ジメチルアミノ−もしくは4−メチル−7−ジエチルアミノクマリンが使用可能である。さらにポリアミド増白剤として化合物1−(2−ベンズイミダゾリル)−2−(1−ヒドロキシ−エチル−2−ベンズイミダゾリル)−エチレンおよび1−エチル−3−フェニル−7−ジエチルアミノ−カルボスチリルが使用可能である。ポリエステル繊維およびポリアミド繊維のための増白剤として、化合物2,5−ジ−(2−ベンゾオキサゾリル)−チオフェン、2−(2−ベンゾオキサゾリル)−ナフト−[3,4−n]−チオフェンおよび1,2−ジ−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)−エチレンが適切である。さらに置換されたジフェニルスチリルのタイプの増白剤を適用することができる。前記の増白剤の混合物を適用することもできる。
【0081】
再汚染防止剤として特にカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、さらに塩を形成することができる遊離カルボキシル基、ベタイン基もしくはスルホベタイン基を有する多価のカルボン酸およびグリコールもしくはジアミンからなる水溶性ポリエステルおよびポリアミドならびにビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリルアミドおよびアクリルニトリルの水中にコロイド溶解するポリマーもしくはコポリマーが適切である。
【0082】
該組成物はさらにプロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼのクラスからの酵素もしくはこれらの混合物を含有していてもよい。微生物株もしくは真菌類、たとえば枯草菌、リケニホルミス菌およびストレプトミセス属から得られる酵素作用物質が特に適切である。
【0083】
別の成分として中性塩、特に硫酸ナトリウム、ならびに殺菌剤、たとえばハロゲン化ジフェニルメタン、サリチルアニリド、カルボアニリドおよびフェノールが考えられる。液状の組成物は、さらにヒドロトロープ剤および溶剤、たとえばベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸もしくはキシレンスルホン酸のアルカリ塩、尿素、グリセリン、ポリグリセリン、ジグリコールもしくはトリグリコール、ポリエチレングリコール、エタノール、i−プロパノールおよびエーテルアルコールを含有していてもよい。
【0084】
場合によりさらに公知の制泡剤、たとえば飽和脂肪酸および20〜24個の炭素原子を有するこれらのアルカリ性セッケン、トリアルキルメラミン、炭化水素およびシリコーンが存在していてもよい。
【0085】
本発明による洗剤の定量的な組成は広い範囲で変動することができ、有利には次の範囲である(質量%で記載):
本発明によるポリマー 0.1〜10%、有利には0.2〜5%、
セッケンおよび/またはスルフェートもしくはスルホネートの界面活性剤 0.5〜30%、有利には1〜20%、
非イオン界面活性剤 0.5〜30%、有利には1〜20%、
ビルダー 0〜60%、有利には5〜50%、
洗浄アルカリ 0〜25%、
酸素を放出する漂白剤、特に過ホウ酸Na、およびこれらと漂白活性化剤および安定化剤との組合せ物 0〜30%、有利には10〜25%、
再汚染防止剤 0〜3%、有利には0.5〜2%、
蛍光増白剤、着色剤および香料、ならびに抗菌性物質 0〜1%、
制泡剤 0〜3%、有利には0.2〜2%。
【0086】
同様に本発明の対象は、請求項1から6までのいずれか1項記載の洗浄活性物質を製造する方法であり、該方法の特徴は、少なくとも
a)次の工程(i)および(ii):
(i)式(III)
【0087】
【化9】
【0088】
[式中、R1〜R3は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換の、もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子(Hal)、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されているか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、基R1〜R3の少なくとも2つは上記で定義されているようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基である]のラジカル少なくとも1種の存在下での、少なくとも1種のラジカル反応性モノマー(a)を含む反応混合物のラジカル条件下での反応および
(ii)少なくとも1種のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(b)の存在下にラジカル条件下での工程(i)で得られた反応生成物の反応
を含む方法により製造することができる、1000より大の分子量を有するブロックコポリマーA0.01〜50質量%ならびに
b)1000より小の分子量を有するアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤50〜99.99質量%
を混合することである。
【0089】
同様に本発明の対象は、洗浄剤調製物を製造するための、工程(i)および(ii)を含む、前記の方法により製造可能である、1000より大の分子量を有するブロックコポリマーAの使用である。
【0090】
実施例:
N−ビニルピロリドン100g、1,1−ジフェニルエテン0.8gおよびアゾジイソブチロニトリル0.49gを6時間、85℃に加熱した。引き続きスチレン5gを添加し、かつ攪拌しないでさらに6時間、該混合物を110℃に加熱した。固体の無水物質が得られた。
【0091】
適用技術的な試験:
液体洗剤の安定性に対する本発明により製造されるポリマーの影響を、次の液体洗剤組成物に基づいて試験した。
【0092】
C13/C15−オキソアルコール1モルとエチレンオキシド7モルとの付加生成物 30部、
ドデシルベンゼンスルホン酸 8部、
やし油脂肪酸 15部、
モノエタノールアミン 5部、
分子量600のポリプロピレングリコール 3部、
1,2−プロピレングリコール 7部、
変性ポリカルボキシレート(EP−A0367049に記載の無水マレイン酸−イソブテン−コポリマーと8倍エトキシル化C12/C14−オキソアルコールとの反応生成物) 15部、
色移り防止作用のあるポリマー 1部、
水 16部。
【0093】
従来技術による色移り防止作用のあるポリマーとして上記の液体洗剤調製物中でK値17を有するポリビニルピロリドンを試験した。
【0094】
本発明により色移り防止剤として例1により製造されるポリ(N−ビニルピロリドン−b−スチレン)を使用した。
【0095】
色移り防止に関する本発明により製造されるポリマーの効果を、洗浄試験により確認したが、その際、染料を溶解した形で浴に添加した。染料としてBasilen Braun E−4−R(C. R. Reaktivbraun 32)および洗剤としてPersil Color液状を使用し、ここに洗剤量に対して第2表に記載のポリマーをそのつど1%添加した。色移り防止試験の洗浄条件をまとめた。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
第2表から明らかなように、本発明により使用すべきポリマーを1%添加することにより、木綿およびポリエステル/木綿における色移りは明らかに防止される。さらに該ポリマーは同一の濃度において、一般に公知の色移り防止ポリマーよりも強力な色移り防止作用を有する。
本発明は、水溶性ブロックコポリマーを含有する洗浄作用物質に関する。さらに本発明はこのような洗浄作用物質の製造方法ならびに洗浄作用物質中での特殊なブロックコポリマーの使用に関する。
【0002】
洗浄剤調製物は通常、汚れたテキスタイル、特に汚れた衣類の洗浄のために使用される。しかしこの場合、それぞれの種類のテキスタイル、特に衣類を製造するために使用されるテキスタイルは通常、異なった布地を多数含んでおり、さらにこれらの布地は種々の染色法によって種々の染料で染色されているということが問題となる。
【0003】
さらに、特別な染色を行っておらず、たとえば漂白により無色の状態、つまり白色の状態であり、かつこの形でその用途に供給されるテキスタイルも存在する。
【0004】
洗浄作用物質を用いたテキスタイルの洗浄は、テキスタイルから適切に汚れを除去すべきであるが、しかし色および構造に関してテキスタイル本来の外観を本質的に変えるべきではない。この問題は、理想的に1つの材料のみからなる単色のテキスタイルに関しては比較的容易に解決される一方で、多色のテキスタイルまたは種々の色のテキスタイルからなる混合物の洗浄に関しては問題を生じる。この場合、明るい色と暗い色、たとえば白と青または白と黒を有するテキスタイルまたはテキスタイル混合物の洗浄は特に問題であると見なされる。この場合、通常の洗浄作用物質を使用する際に、しばしば暗い色のテキスタイルまたはテキスタイル構成要素から、明るい色のものへと色移りし、そのために洗浄工程前にたとえば白色であったテキスタイル品は、洗浄後に暗い色になる場合がある。
【0005】
しかし洗浄作用物質を適用する際に、このような色移りは好ましくない。というのも、テキスタイルの外観は通常、不利に変化するからである。
【0006】
この問題を解決するために、過去において多数の解決案が提案された。
【0007】
たとえばDE−A2232353は、色移りに関して改善された防止作用を有する洗剤調製物および洗浄剤調製物を記載している。ここでは色移りを防止するために、洗剤調製物および洗浄剤調製物に、ポリビニルピロリドンをベースとする水溶性のポリマー成分を一定の割合で添加している。ポリビニルピロリドンとアクリルニトリルまたは無水マレイン酸とのコポリマーが有利であると記載されている。しかし前記のコポリマーはブロック構造を有していない。
【0008】
DE−A2814287は同様に、変色防止作用のある添加剤を含有する洗剤を記載している。洗浄工程の間に生じる変色を防止するために、洗剤および洗浄剤に、水中で可溶性であるか、もしくは分散性のN−ビニルイミダゾールのホモポリマーもしくはコポリマーを添加することが提案されている。しかし記載されているポリマーは同様にブロック構造を有していない。
【0009】
従って本発明の根底には、洗浄工程の間の色移りを十分に防止する洗浄剤調製物を提供するという課題が存在する。
【0010】
本発明の根底にある課題は、以下の詳細な説明の範囲に記載されている洗浄剤調製物により解決される。
【0011】
「ブロックコポリマー」とは本発明の範囲では、異なったモノマー組成により特徴付けられる、少なくとも2つのポリマーブロックを有するポリマーであると理解する。「異なったモノマー組成」とは本発明の範囲では、ブロックコポリマーの少なくとも2つの範囲が異なったモノマー組成を有するという意味であると理解する。本発明の範囲では、2つのブロックの間の移行は連続的に進行する、つまり2つのブロックの間には、ブロックを構成するモノマーのランダムな、もしくは規則的な順序を有する1つの帯域が存在することが可能である。しかし、本発明の範囲では同様に、2つのブロックの間の移行が実質的に不連続的に進行することも考えられる。「実質的に不連続的な移行」とは、移行帯域により分離されたブロックの少なくとも1つよりも明らかに短い長さを有する移行帯域であると理解する。この場合、1つのブロックはモノマーの1種のみをベースとしていることが可能である。しかし同様に、1つのブロックが2つ以上のモノマーから構成されていることも考えられる。本発明の有利な1実施態様では、このような移行帯域の鎖長は、移行帯域により分離されているブロックの少なくとも1つのブロック長さの1/10より短く、有利には1/20よりも短い。
【0012】
「異なったモノマー組成」とは本発明の範囲ではさらに、それぞれのブロックを構成するモノマーが少なくとも1つの特徴、たとえばこれらの相互の結合、これらのコンホメーションまたは構成において異なっているという意味であると理解する。すでに上で記載したように、1つのブロックが1種より多くのモノマーから構成されている場合、本発明の文脈ではブロックコポリマーの種々のブロックをたとえばそのつど1つのブロックを構成するモノマーの異なった濃度により区別することができる。有利には本発明の範囲では、モノマー組成が少なくともモノマーの構成により区別されるブロックを少なくとも2つ有するブロックコポリマーを使用する。
【0013】
従って本発明の対象は、少なくとも
a)次の工程(i)および(ii):
(i)式(III)
【0014】
【化4】
【0015】
[式中、R1〜R3は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換の、もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子(Hal)、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されているか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、R1〜R3の少なくとも2つは上記で定義したようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基である]のラジカル少なくとも1種の存在下での、少なくとも1種のラジカル反応性モノマー(a)を含む反応混合物のラジカル条件下での反応および
(ii)少なくとも1種のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(b)の存在下にラジカル条件下での工程(i)で得られた反応生成物の反応
を含む方法により製造することができる、1000より大の分子量を有する水溶性もしくは水分散性ブロックコポリマーAを0.01〜50質量%ならびに
b)1000より小の分子量を有するアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤を50〜99.99質量%含有する洗浄剤調製物である。
【0016】
有利には式(III)のラジカルは少なくとも1種の式(I)
【0017】
【化5】
【0018】
[式中、R1〜R4は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換の、もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されているか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、R1〜R4の少なくとも2つは上記で定義したようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、またはジフェニルエチレン、ジナフタリンエチレン、4,4′−ビニリデンビス(N,N′−ジメチルアニリン)、4,4′−ビニリデンビス(アミノベンゼン)、シス−もしくはトランス−スチルベンである]の化合物から、および/または少なくとも1種の式(II):
【0019】
【化6】
【0020】
[式中、R1〜R4およびR11およびR12は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されるか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、R1〜R4の少なくとも2つは上記で定義したようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基である]の化合物から誘導される。
【0021】
本発明により使用されるコポリマーの製造の範囲で、モノマー(a)として全てのラジカル反応性モノマーを使用することができる。
【0022】
本発明の範囲では種々のモノマーの混合物もまたモノマー(a)として使用することができることは自明である。
【0023】
さらに上記の方法によれば少なくとも1種の親水性モノマーおよび少なくとも1種の疎水性モノマーからなる混合物もまた重合することができる。
【0024】
具体的にはモノマー(a)として次のものが挙げられる:
ジエン、たとえばブタジエン、イソプレン、ミルセンおよびペンタジエンならびにモノエチレン性不飽和C3〜C10−モノカルボン酸もしくはC4〜C8−ジカルボン酸のC1〜C20−アルキルエステルおよびヒドロキシアルキルエステル、たとえばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート(全ての異性体)、ブチルメタクリレート(全ての異性体)、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート(全ての異性体)、ブチルアクリレート(全ての異性体)、2−エチルヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、ステアリルアクリレート、マレイン酸ジエチルエステル、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、さらに2〜50モルのエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物と反応しているアルコキシル化C1〜C18−アルコールの(メタ)アクリルエステル;ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、メタクリルニトリル、アクリルニトリル、官能化されたメタクリレート、アクリレートおよびスチレン、これはグリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(全ての異性体)、ヒドロキシブチルメタクリレート(全ての異性体)、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレートおよびヘキシルアクリレート(そのつど全ての異性体)から選択されている、ジエチルアミノエチルメタクリレート、トリエチレングリコールメタクリレート、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、トリエチレングリコールアクリレート、メタクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド、N−n−ブチルメタクリルアミド、N−メチロール−メタクリルアミド、N−エチロールメタクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチロールアクリルアミド、ビニル安息香酸(全ての異性体)、ジエチルアミノスチレン(全ての異性体)、α−メチルビニル安息香酸(全ての異性体)、ジエチルアミノ−α−メチルスチレン(全ての異性体)、p−メチルスチレン、p−ビニルベンゼンスルホン酸、インデン、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、トリエトキシシリルプロピルメタクリレート、トリブトキシシリルプロピルメタクリレート、ジエトキシメチルシリルプロピルメタクリレート、ジブトキシメチルシリルプロピルメタクリレート、ジイソプロポキシメチルシリルプロピルメタクリレート、ジメトキシシリルプロピルメタクリレート、ジエトキシシリルプロピルメタクリレート、ジブトキシシリルプロピルメタクリレート、ジイソプロポキシシリルプロピルメタクリレート、トリメトキシシリルプロピルアクリレート、トリエトキシシリルプロピルアクリレート、トリブトキシシリルプロピルアクリレート、ジメトキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジエトキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジブトキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジイソプロポキシメチルシリルプロピルアクリレート、ジメトキシシリルプロピルアクリレート、ジエトキシシリルプロピルアクリレート、ジブトキシシリルプロピルアクリレート、ジイソプロポキシシリルプロピルアクリレート、ビニルアセテートおよびビニルブチレート、ビニルクロリド、ビニルフルオリド、ビニルブロミド、ビニルアルコール、C1〜C18−アルコールのビニルエーテル、アルコキシル化C1〜C18−アルコールのビニルエーテルおよびポリアルキレンオキシドたとえばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドもしくはポリブチレンオキシドのビニルエーテル、モノエチレン性不飽和C3〜C10−モノカルボン酸、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、ジメチルアクリル酸、エチルアクリル酸、アリル酢酸またはビニル酢酸、これらのアルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩、さらにモノエチレン性不飽和C4〜C8−ジカルボン酸、これらの半エステル、無水物、アルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩、たとえばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、メチレンマロン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸または無水メチルマロン酸;さらにスルホン酸基もしくはこれらの塩、たとえばこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩を含有するモノエチレン性不飽和モノマー、たとえばアリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アシル−アミド−2−メチルプロパン−スルホン酸(AMPS)、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリル酸−3−スルホプロピル−エステルまたはメタクリル酸−3−スルホプロピルエステル、さらにホスホン酸基もしくはこれらの塩、たとえばこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩を含有するモノエチレン性不飽和モノマー、たとえばビニルホスホン酸、アリルホスホン酸もしくはアクリルアミドエチルプロパンホスホン酸、さらにモノエチレン性不飽和C3〜C10−モノカルボン酸もしくはC4〜C8−ジカルボン酸のアミドおよびN−置換アミド、たとえばアクリルアミド、アルキル基中にそのつど1〜18個の炭素原子を有するN−アルキルアクリルアミドまたはN,N−ジアルキルアクリルアミド、たとえばN−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミドまたはN−オクタデシルアクリルアミド、マレイン酸モノメチルヘキシルアミド、マレイン酸モノデシルアミド、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミドまたはアクリルアミドグリコール酸;さらにアルキルアミドアルキル(メタ)アクリレート、たとえばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレートまたはジメチルアミノプロピルメタクリレート;さらにビニルエステル、ビニルホルメート、ビニルアセテートまたはビニルプロピオネート、その際、これらは重合後にけん化されて存在していてもよい;さらにN−ビニル化合物、たとえばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、1−ビニルイミダゾールまたは1−ビニル−2−メチルイミダゾール;さらにC1〜C18−アルコールのビニルエーテル、アルコキシル化C1〜C18−アルコールのビニルエーテルおよびポリアルキレンオキシドのビニルエーテル、たとえばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドまたはポリブチレンオキシド、インデン、ジシクロペンタジエン、アミノ基もしくはイミノ基を有するモノマー、たとえばジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミドまたはアリルアミン、第四級アンモニウム基を有するモノマー、たとえば塩として存在するもの、たとえば塩基性アミノ官能基と酸、たとえば塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸もしくは酢酸との反応により得られるもの、または四級化された形のもの(適切な四級化剤の例はジメチルスルフェート、ジエチルスルフェート、メチルクロリド、エチルクロリドまたはベンジルクロリド)、たとえばジメチルアミノエチルアクリレート−塩酸塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルアミノエチルアクリレート−メチルクロリド、ジメチルアミノエチルアミノプロピルメタクリルアミド−メトスルフェート、ビニルピリジニウム塩または1−ビニルイミダゾリウム塩;アミノ基および/またはアンモニウム基が重合および引き続き加水分解した後にはじめて遊離するモノマー、たとえばN−ビニルホルムアミドまたはN−ビニルアセトアミドならびに前記のモノマー2種以上からなる混合物。
【0025】
有利には第一のモノマー(a)としてスチレン、(メタ)アクリレートもしくはその遊離酸、ジエンまたはN−ビニル化合物、有利にはすでに上で記載したこれらの群の代表化合物、またはこれらの2種以上の混合物を、場合により少なくとも1種の別のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(a)と共に使用する。
【0026】
さらに本発明によればブロックコポリマーAを製造する際に、式(III)のラジカルを得るために、式(I)
【0027】
【化7】
【0028】
もしくは式(II)
【0029】
【化8】
【0030】
の化合物を使用する。
【0031】
ここでもまた原則として、前記の、もしくは特許請求の範囲に記載した定義に相応する限り、上記の式の全ての化合物を本発明により使用することができる。
【0032】
その際、式(III)中の基R1〜R4もしくはR1〜R3の少なくとも2つが、ラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であることが特に重要である。この場合、本発明の範囲で使用される「立体的に要求性の基(bulky group)」という概念は、そのつどラジカル条件下の本発明による反応の際にイソプロピル基よりも大きいか、もしくは該基と同じ大きさを有する基であることを意味する。本発明により使用される「ラジカル安定性の基」という概念は、その電子構造によりラジカルの安定化が可能となる、請求項1に定義した種類の基を表す。
【0033】
この場合、具体的には上記の種類の次の基が挙げられる:
3個以上の炭素原子を有する分枝鎖状のアルキル基、特にイソプロピルおよびt−ブチル;シクロアルキル基、たとえば非置換であるか、もしくは置換されたシクロペンチルまたはシクロヘキシル;アルコール基、たとえば分枝鎖状のアルコールの基、たとえばイソプロピルオキシ、t−ブチルオキシ;アラルキル基;置換されているか、もしくは非置換の芳香族もしくは複素環式炭化水素、たとえばフェニル、ピリジル;ハロゲン;シアノ;ニトロ;構造−C(O)OR5のエステル基、その際、R5はたとえば直鎖状もしくは分枝鎖状の、場合により置換されたアルキル基、アラルキル基または芳香族基を表してもよい。
【0034】
さらに有利には、ラジカル安定性基として次の基の組合せを有する式(I)の化合物を使用する:
少なくとも1種の置換もしくは非置換のフェニルとC(O)R5;
少なくとも1種の置換もしくは非置換のフェニルとCN;
少なくとも1種の置換もしくは非置換のフェニルとC(O)OR5;
相互に無関係にに少なくとも2つの置換もしくは非置換のフェニル基;
相互に無関係に少なくとも2つのC(O)OR5;および
相互に無関係に少なくとも2つのCN。
【0035】
特に式(I)もしくは(II)の化合物として、
1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン;
1,4−ビス(2−メチルスチリル)−ベンゼン;
1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1,3−シクロペンタジエン;
1,2,3,4−テトラフェニル−1,3−シクロペンタジエン;
アセナフチレン;
シス−およびトランス−α−メチルスチルベン;
シス−およびトランス−4,4′−ジフェニルスチルベン、ジフェニルエチレン、ジナフタリンエチレン、4,4′−ビニリデン−ビス(N,N′−ジメチルアニリン)、4,4′−ビニリデン−ビス(アミノベンゼン)、シス−およびトランス−スチルベン;
トランス−、トランス−およびトランス−、シス−およびシス−シス−1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン;
α,ω−テトラフェニルポリエチン;
ジフェニルフルベン;
トリフェニルエテン;
テトラフェニルエテン;
1−シアノ−1−フェニルエチレン;1−アルコキシカルボニル−1−フェニルエチレン;1,1−ジアルコキシカルボニル−2−エチルエチレン;1,1−ジアルコキシカルボニル−2−フェニルエチレン、1,1−ジアルコキシカルボニル−2,2−ジメチルエチレン;1,1−ジアルコキシカルボニルメチルエチレン;9−メチレンキサンテン;9−メチレンチオキサンテン、9−メチレン−10−H−アクリジン
またはこれらの2種以上の混合物を使用する。
【0036】
ラジカル形成は本発明によれば異なった方法により行うことができる。たとえばラジカル形成のために、熱的、光化学的、電気化学的もしくは電子移動誘導された形成も、酸化剤もしくは還元剤の使用と同様に可能である。
【0037】
さらにここに記載の方法は少なくとも1種のラジカル開始剤の存在下に実施することができる。さらに熱的、電気化学的もしくは光化学的に開始するモノマーもまた開始剤として使用することができる。しかし一般に、ラジカル連鎖重合の際に従来使用されていたアゾ化合物および/またはペルオキソ化合物および/またはホモリシスにより分解可能なC−C結合を有する化合物全てを使用することができる。適切な開始剤はたとえばWO98/01478、第10頁、第17行目から第11頁、第15行目に記載されており、この記載をこの点に関して本出願の文脈に全て引用する。さらに3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサンもしくは2,3−ジメチル−2,3−ジフェニル−ブタンを使用することができる。有利には、そのつど使用される反応系中で可溶性である開始剤を使用する。水相中での反応の際、有利には酸化性のラジカル開始剤、たとえばカリウム、ナトリウムおよびアンモニウムのペルオキソ二硫酸塩、または従来の、つまり酸化性でない開始剤とH2O2との組合せ物を使用する。さらにジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、AIBNを使用することができる。
【0038】
この方法の有利な1実施態様では比較的大量のラジカル開始剤を添加し、その際、反応混合物におけるラジカル開始剤の割合はそのつどモノマー(a)および開始剤の全量に対して、有利には0.1〜50質量%、さらに有利には0.5〜20質量%である。有利には開始剤対化合物(I)のモル比は3:1〜1:3、さらに有利には2:1〜1:2および特に1.5:1〜1:1.5である。
【0039】
工程(i)により記載される反応を水相で実施する場合、「水相」という概念は本発明の文脈の範囲では、水を10〜100質量%含有する相であると理解する。水相の水の割合が10%よりも少ない場合、本発明の範囲では水相が水および1種以上の水と混和可能な溶剤、たとえばTHF、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチル−エチル−ケトンなどからなる混合物を含む場合に有利である。しかし同様に、工程(i)による反応を、水および水と混和できない溶剤、たとえば芳香族溶剤、たとえばトルエンとの混合物の存在下で実施することも可能である。
【0040】
別の実施態様では、工程(i)による上記の反応を少なくとも1種の塩基の存在下に実施する。その場合、低分子の塩基として原則として全ての低分子の塩基を使用することができ、その際、NaOH、KOH、アンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミンもしくはトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、またはこれら2種以上からなる混合物が有利であり、かつアンモニアおよびジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンが特に有利である。
【0041】
しかし同様に、工程(i)による反応を有機溶剤中で、または溶剤不含で(「塊状」で)、たとえば溶融物中で実施することも可能である。本発明の範囲で有機溶剤中または溶剤不含の反応実施といった場合、これは10質量%よりも少ない、有利には5質量%よりも少ない、または1質量%よりも少ない水の存在下で進行する反応の実施と理解する。本発明の別の実施態様では、本発明によるバインダー組成物中で、その製造の際に工程(i)を有機溶剤中もしくは溶剤不含で実施した、少なくとも1種のブロックコポリマーを使用し、その際、反応混合物の含水率は0.5質量%よりも少なく、たとえば0.3質量%より少ないか、または0.1質量%よりも少ない。本発明のもう1つの実施態様では、工程(i)の反応実施を水不含で、つまり0.001質量%よりも少ない含水率で実施する。このような含水率はたとえば市販で得られる溶剤、たとえばラジカル重合の際に有機溶剤として使用される溶剤を使用することにより達成することができる。
【0042】
溶剤として本発明の範囲では基本的に、相応するポリマーおよび有利には生じるポリマーもまた、場合により高めた温度で可溶性である全ての極性および無極性有機溶剤が適切である。適切な溶剤はたとえばC3〜C10−アルカン、シクロヘキサン、デカリン、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキシム、ベンゼン、トルエン、グリコール、たとえばエチレングリコール、トリエチレングリコール、部分的に、もしくは完全に末端基がブロックされたグリコールエーテル、たとえばエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチルエステル、メタノールもしくはエタノールまたは18個までの炭素原子を有するアルカノールの高級同族体(場合により補助溶剤として)またはこれら2種以上の混合物である。
【0043】
工程(i)による反応は一般に室温よりも高く、かつモノマーの分解温度よりも低い温度で実施し、その際、有利には50〜150℃、さらに有利には70〜120℃および特に80〜110℃の温度範囲を選択する。
【0044】
工程(i)による反応は一般に1〜300バールの圧力で、たとえば約1.5〜100バールまたは約2〜約20バールで実施する。
【0045】
分子量分布に関して制限は存在しないが、(i)による反応中で、標準液としてポリスチレンの使用下にゲル透過クロマトグラフィーにより測定して4以下、有利には3以下、さらに有利には2以下、とりわけ1.5以下、および個別の事例では1.3以下の分子量分布Mw/Mnを有する反応生成物が得られる。反応生成物(A)の分子量は、モノマー(a)対化合物(I)対ラジカル開始剤の比率の選択により広い範囲で制御することができる。この場合、特に化合物(I)の含有率が分子量を決定し、それも化合物(I)の割合が多いほど、得られる分子量は小さくなる。
【0046】
工程(i)による反応は表面活性物質の存在下に実施することもできる。
【0047】
この場合、工程(i)による反応で得られる反応生成物を直接さらに加工することができるか、あるいはまた、ここで以下にさらに定義するように、マクロ開始剤として工程(ii)によるさらなる反応のために使用することができる。さらに工程(i)による反応生成物を固体として単離し、かつ次いでさらに反応させることも可能である。
【0048】
その際、工程(ii)による反応で、少なくとも1種の自由に選択可能なラジカルホモ重合もしくは共重合可能なモノマー(b)を反応させることができ、その際、モノマー(b)としてすでにモノマー(a)の説明の範囲で挙げたモノマーが適切である。
【0049】
この場合、モノマー(b)は工程(i)で使用されるモノマー(a)と同じであるか、または該モノマーとは異なっていてもよい。2種以上のモノマーからなる混合物もモノマー(a)もしくはモノマー(b)として使用できることは自明である。モノマー(b)の選択は原則として、工程(ii)で製造されるポリマーの所望の構造に応じて、ひいてはこのポリマーの使用目的に依存して行う。
【0050】
具体的には次の、有利に使用されるモノマー(b)が挙げられる:
N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレンまたはビニルアセテート。
【0051】
工程(ii)による反応は原則として、ラジカル重合のための通例の条件により実施し、その際、適切な溶剤が存在していてもよい。さらに工程(ii)は通例、すでに工程(i)のために上で記載した条件で実施する。場合により式IもしくはIIの化合物を工程(ii)の実施のためにあらためて添加することができる。
【0052】
この場合、工程(i)および(ii)はここに記載された方法の範囲では、空間的にも時間的にも相互に分離させて実施することができ、その場合にはまず工程(i)を実施し、引き続き工程(ii)を実施することは自明である。しかしさらに工程(i)および(ii)を1つの反応器中で順次実施する、つまりまず式(I)の化合物を少なくとも1種のモノマー(a)と完全に、もしくは部分的に、所望の適用もしくは所望の特性に依存して反応させ、かつ引き続き少なくとも1種のモノマー(b)を添加し、かつラジカル重合させるか、あるいはまた最初から少なくとも1種のモノマー(a)と少なくとも1種のモノマー(b)とを含有するモノマー混合物を使用し、かつ化合物(I)と反応させることができる。
【0053】
この場合、化合物(I)をまず少なくとも1種のモノマー(a)と反応させ、かつ引き続きここから形成される、特定の分子量を上回る反応生成物(A)をモノマー(b)と反応させることが想定される。このことに関して特に注意すべきことは、あらためて開始剤を添加することなく、第一の工程(i)後に反応生成物により形成されるマクロ開始剤がふたたび分解する温度まで加熱することにより、場合により中断した後に、本発明による(共)重合をさらに実施することができるということである。
【0054】
第一の工程(i)により生じたポリマーを単離するか、または工程(ii)において現場で(さらなる)重合を開始するためにあらためて加熱することができる。その際、別のモノマー(b)を直接添加することができる。この場合、モノマー(b)はモノマー(a)と同じであるか、または該モノマーとは異なっていてもよい。最初からモノマー混合物を使用することもできる。その場合、工程(ii)は任意で何度か繰り返すことができる。
【0055】
本発明によればこの場合、反応の実施に応じて、末端基において官能化されたポリマー、ポリマーのセグメント、ブロック−もしくはマルチブロック−ならびに勾配(コ)ポリマー、星形の(コ)ポリマー、グラフトコポリマーおよび分枝鎖状および高度に分枝鎖状(hyperverzweigt)の(コ)ポリマーを製造することが可能である。
【0056】
上記の記載から明らかなように、本発明は上記で定義した方法により製造可能な、本発明の範囲で記載されるコポリマーの、洗浄剤調製物の製造のための使用にも関する。
【0057】
コポリマーを製造する際に、容易な方法で容易に入手可能な化合物(I)を使用して、たとえば親水性ブロック、たとえば(メタ)アクリル酸−ブロック、メチル(メタ)アクリレート−ブロック、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート−ブロック、またはN−ビニルピロリドン−ブロックおよびその他の、有利には疎水性ポリマー−ブロック、たとえばビニル芳香族モノマー、たとえばスチレンもしくは置換されたスチレン、ならびに非芳香族のビニル化合物、たとえばビニルアセテート、ならびに高級(>C2)アルキル(メタ)アクリレートをベースとするブロックを有するブロックコポリマーを提供することが可能である。
【0058】
有利には本発明の範囲では次の構造のポリマーを使用する:
ポリ(アクリル酸−b−スチレン)、ポリ(メチルメタクリレート−b−スチレン)、ポリ(スチレン−b−ビニルアセテート)、ポリ(メタクリル酸−b−ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ(メタクリル酸−メチルエステル−b−N−ビニルピロリドン)、ポリ(メタクリル酸メチルエステル−b−N−ビニルホルムアミド)、ポリ(メタクリル酸−メチルエステル−b−ヒドロキシエチルアクリレート)。
【0059】
さらに次のブロックコポリマーが挙げられる:
ポリ(スチレン−b−アクリル酸)、ポリ(スチレン−b−アクリル酸メチルエステル)、ポリ(スチレン−b−メタクリル酸)、ポリ(スチレン−b−メタクリル酸メチルエステル)、ポリ(ヒドロキシ−エチルアクリレート−b−メタクリル酸)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−アクリル酸メチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−アクリル酸エチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−メタクリル酸メチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−メタクリル酸エチルエステル)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−スチレン)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−ビニルアセテート)、ポリ(N−ビニルピロリドン−b−α−メチルスチレン)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−メタクリル酸メチルエステル)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−メタクリル酸エチルエステル)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−ビニルアセテート)、ポリ(N−ビニルホルムアミド−b−アクリル酸メチルエステル)またはポリ(N−ビニルホルムアミド−b−アクリル酸エチルエステル)。
【0060】
さらに本発明によれば次のものを使用することができる:
ポリ(スチレン−b−ビニルピロリドン)およびポリ(スチレン−ステート−アクリルニトリル−ビニルピロリドン)。
【0061】
上記のブロックコポリマーの場合、ブロックの分布は長さおよびブロック構成に関与するモノマーに関して、得られるブロックコポリマーが水溶性であるか、または水分散性であるように選択する。
【0062】
ここに記載されるプロックコポリマーAは、0.01〜50質量%の量で粉末状の洗剤中で使用することができる。粉末状のテキスタイル洗剤におけるその割合は多くの場合、0.05〜約25質量%または約0.1〜約15質量%である。
【0063】
本発明による洗浄剤調製物は有利な実施態様では49.99質量%までの添加剤を含有している。
【0064】
上記のポリマー以外に本発明による組成物はさらにアニオン界面活性剤および/または非イオン界面活性剤ならびに洗浄力を強化するか、もしくはアルカリ土類金属イオンを結合するビルダーを含有している。適切な別の成分は洗浄アルカリ、中性塩、漂白剤、再汚染防止剤、蛍光増白剤、酵素および安定化剤ならびに洗剤中で通常使用されるその他の助剤および添加剤である。
【0065】
適切なアニオン洗浄活性物質はスルホネートタイプまたはスルフェートタイプのもの、たとえばアルキルベンゼンスルホン酸塩、特にn−ドデシルベンゼンスルホン酸塩、さらにオレフィンスルホネート、α−スルホ脂肪酸エステル、第一および第二アルキルスルフェートならびにエトキシル化もしくはプロポキシル化した高分子アルコールのスルフェートである。
【0066】
場合により洗剤中に存在していてもよい、このクラスの別の化合物は、多価アルコールの高分子のスルフェート化した部分エーテルおよび部分エステル、たとえばグリセリンモノ硫酸エステルもしくは1,2−ジオキシプロパンスルホン酸のモノアルキルエーテルもしくはモノ脂肪酸エステルのアルカリ塩である。さらにエトキシル化もしくはプロポキシル化した脂肪酸アミドおよびアルキルフェノールのスルフェートならびに脂肪酸タウリドおよび脂肪酸イソチオネートが考えられる。その他の適切なアニオン性洗剤原料は、天然または合成に由来する脂肪酸、たとえばやし油、パームナッツまたは獣脂酸のアルカリ性セッケン、たとえばナトリウムセッケンである。
【0067】
アニオン性洗剤原料はナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩の形で、ならびに有機塩基の塩、たとえばモノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンとして存在していてもよい。前記のアニオン性および両性イオン性化合物が脂肪族炭化水素基を有する場合、これらは有利には直鎖状であり、かつ8〜22個の炭素原子を有してるべきである。芳香族脂肪族炭化水素基を有する化合物中で、有利に非分枝鎖状のアルキル鎖は平均して6〜15個の炭素原子を有する。
【0068】
非イオン性の表面活性物質として第一にアルコール、脂肪酸およびアルキルフェノールのポリグリコール誘導体が考えられ、これらは3〜30個のグリコールエーテル基および8〜20個の炭素原子を炭化水素基中に有する。エチレングリコールエーテル基の数が5〜15であり、かつ炭化水素基が、12〜18個の炭素原子を有する直鎖状の第一アルコールから、または6〜14個の炭素原子を有する直鎖状のアルキル基から誘導されるポリグリコールエーテル誘導体が特に好適である。
【0069】
別の適切な非イオン性洗剤原料は、ポリプロピレングリコール、エチレンジアミンポリプロピレングリコールおよびアルキル鎖中に1〜10個の炭素原子を有するアルキルポリプロピレングリコールとの、20〜250のエチレングリコールエーテル基および10〜100のプロピレングリコールエーテル基を有する水溶性のポリエチレンオキシド付加物である。前記の化合物は通常、プロピレングリコール単位あたり、1〜5のエチレングリコール単位を有する。場合によりエトキシル化されていてもよいアミノオキシドおよびスルホキシドのタイプの非イオン性化合物もまた使用可能である。
【0070】
両性イオン性の洗浄活性物質、たとえばアルキルベタインおよびアルキルスルホベタイン、たとえば3−(N,N−ジメチル−N−アルキルアンモニウム)−プロパン−1−スルホネートおよび3−(N,N−ジメチル−N−アルキルアンモニウム)−2−ヒドロキシプロパン−1−スルホネートもまた併用することができる。
【0071】
ビルダーとしてホスフェート、たとえば三リン酸五ナトリウムおよびその水解物、たとえばピロリン酸ナトリウムおよびオルトリン酸塩もしくは特に液体洗剤を製造するために適切な酸性および中性のピロリン酸カリウムとの混合物を使用することができる。
【0072】
その他の適切なビルダーは錯化作用のあるアミノポリカルボン酸である。これには特にニトリロ三酢酸およびエチレンジアミノ四酢酸のアルカリ塩が挙げられる。さらにジエチレントリアミノペンタ酢酸の塩ならびに前記のアミノポリカルボン酸の高級同族体が適切である。これらの同族体はたとえばN−酢酸アジリジンのエステル、アミドまたはニトリルの重合および引き続きカルボン酸塩への鹸化により、またはアルカリ性環境中でのポリエチレンイミンとクロロ酢酸もしくはブロモ酢酸の塩との反応により製造することができる。別の好適なアミノポリカルボン酸はポリ−(N−コハク酸)−エチレンイミン、ポリ−(N−トリカルボアリル酸)−エチレンイミンおよびポリ−(N−ブタン−2,3,4−トリカルボン酸)−エチレンイミンであり、これらはN−酢酸誘導体と同様に得られる。
【0073】
さらに錯化作用のあるポリホスホン酸塩、たとえばアミノポリホスホン酸、特にアミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、メチレンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸のアルカリ塩、ならびに前記のポリホスホン酸の高級同族体の塩が存在していてもよい。前記の錯化剤の混合物も使用することができる。
【0074】
窒素およびリン不含の、カルシウムイオンと錯塩を形成するポリカルボン酸が特に重要であり、これにはカルボキシル基を有するポリマーもまた挙げられる。クエン酸、酒石酸、ベンゼンヘキサカルボン酸およびテトラヒドロフランテトラカルボン酸が適切である。カルボキシメチルエーテル基を有するポリカルボン酸、たとえば2,2′−オキシジコハク酸、ならびにグリコール酸により部分的に、もしくは完全にエーテル化した多価アルコールまたはヒドロキシカルボン酸、たとえばトリスカルボキシメチルグリセリン、ビスカルボキシメチルグリセリン酸およびカルボキシメチル化もしくは酸化した多糖類もまた使用可能である。さらに少なくとも350の分子量を有するポリマーのカルボン酸、たとえばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリメサコン酸、ポリブテントリカルボン酸は水溶性のナトリウム塩もしくはカリウム塩の形で、ならびに相応するモノマーのカルボン酸相互の、もしくはエチレン性不飽和化合物、たとえばエチレン、プロピレン、イソブチレン、ビニルメチルエーテルもしくはフランとのコポリマーが適切である。
【0075】
水中で不溶性の錯化剤もまた使用することができる。これにはホスホリル化セルロースおよびセルロース上のアクリル酸もしくはメタクリル酸のグラフトコポリマーが挙げられ、これらは織布または繊維フリースとして存在していてもよい。さらに三次元的に架橋し、かつこのことにより水不溶性となったアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびマレイン酸ならびにその他の重合性ポリカルボン酸のコポリマーが金属イオン封鎖剤として適切であり、これらは場合により別のエチレン性不飽和化合物とナトリウム塩またはカリウム塩の形であってもよい。これらの不溶性コポリマーはフリース、スポンジとして、または微粉砕された、特に軽量な、開放気孔構造を有するフォームとして存在していてもよい。
【0076】
水不溶性ビルダーとしてさらに、アルカリアルミニウムケイ酸塩およびアルカリホウ素ケイ酸塩が適切であり、これらは場合により結合水を含有しており、かつ活性物質1gあたり少なくともCaO50mgのカルシウム結合能を有している。これには特に式(Na2O)xAl2O3(SiO2)(式中、xは0.7〜1.5の数およびyは1.3〜4の数を表す)の化合物が挙げられる。前記の水溶性および水不溶性ビルダーの混合物もまた使用可能である。
【0077】
洗浄アルカリとしてナトリウムおよびカリウムの炭酸塩、重炭酸塩、ホウ酸塩およびケイ酸塩、特に炭酸ナトリウムおよびNa2O:SiO2の比がたとえば1:1〜1:3.5のケイ酸ナトリウムが適切である。
【0078】
漂白作用のある物質として酸素を放出する漂白剤、たとえばアルカリ金属の過ホウ酸塩、過炭酸塩、過酸化ピロリン酸塩および過酸化ケイ酸塩ならびに尿素ペルヒドレートが考えられる。有利には無水の形か、または四水和物の形の過ホウ酸ナトリウムを使用する。過酸化合物を安定化する目的で該組成物は珪酸マグネシウムを、たとえば過ホウ酸塩の量に対して、3〜20質量%の量で含有していてもよい。70℃を下回る温度でのテキスタイル洗浄のために適用される組成物、いわゆる冷水用洗剤は、N−もしくはO−アシル化化合物のクラスからの漂白活性化剤を含有していてもよく、これは水溶液中で過酸化水素と反応して過酸を形成する。有利な漂白活性化剤はテトラアセチルメチレンジアミン、テトラアセチルエチレンジアミンおよびテトラアセチルグリコールニトリルである。漂白活性化剤から、または過酸化合物から生じる粉末粒子は、貯蔵中の過酸化合物と活性化剤との間の相互作用を回避するために、シェル物質、たとえば水溶性ポリマーまたは脂肪酸により被覆されていてもよい。
【0079】
漂白性の過酸化合物および該化合物と漂白活性化剤との混合物の代わりに、活性塩素含有の漂白剤、たとえば次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸リチウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムもしくはジクロロイソシアヌル酸カリウムまたはトリクロロイソシアヌル酸または適用の際に反応して次亜塩素酸塩を形成するアルカリ金属過硫酸塩およびアルカリ金属塩化物の混合物もまた本発明による洗剤と組み合わせることができる。この組合せはすでに洗剤の製造の際に、または適用の前もしくは適用中に直接行うことができる。損失を回避するために、活性塩素化合物は同様に無機もしくは有機シェル物質で被覆されているか、もしくは造粒されていてもよい。
【0080】
洗剤はさらに蛍光増白剤、特にジアミノスチルベンジスルホン酸の誘導体もしくはそのアルカリ金属塩を含有していてもよい。たとえば4,4′−ビス(−2″−アニリノ−4″−モルホリノ−1,3,5−トリアジニル−6″−アミノ)−スチルベン−2,2′−ジスルホン酸またはモルホリノ基の代わりにジエタノールアミノ基、メチルアミノ基またはβ−メトキシエチルアミノ基を有する同様に構成された化合物の塩が適切である。さらにポリアミド繊維用の増白剤としてジアリールピラゾリンのタイプ、たとえば1−(−p−スルホンアミドフェニル)−3−(p−クロロフェニル)−Δ2−ピラゾリンならびにスルホンアミド基の代わりにカルボキシメチル基もしくはアセチルアミノ基を有する同様に構成された化合物が考えられる。さらに置換されたアミノクマリン、たとえば4−メチル−7−ジメチルアミノ−もしくは4−メチル−7−ジエチルアミノクマリンが使用可能である。さらにポリアミド増白剤として化合物1−(2−ベンズイミダゾリル)−2−(1−ヒドロキシ−エチル−2−ベンズイミダゾリル)−エチレンおよび1−エチル−3−フェニル−7−ジエチルアミノ−カルボスチリルが使用可能である。ポリエステル繊維およびポリアミド繊維のための増白剤として、化合物2,5−ジ−(2−ベンゾオキサゾリル)−チオフェン、2−(2−ベンゾオキサゾリル)−ナフト−[3,4−n]−チオフェンおよび1,2−ジ−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)−エチレンが適切である。さらに置換されたジフェニルスチリルのタイプの増白剤を適用することができる。前記の増白剤の混合物を適用することもできる。
【0081】
再汚染防止剤として特にカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、さらに塩を形成することができる遊離カルボキシル基、ベタイン基もしくはスルホベタイン基を有する多価のカルボン酸およびグリコールもしくはジアミンからなる水溶性ポリエステルおよびポリアミドならびにビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリルアミドおよびアクリルニトリルの水中にコロイド溶解するポリマーもしくはコポリマーが適切である。
【0082】
該組成物はさらにプロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼのクラスからの酵素もしくはこれらの混合物を含有していてもよい。微生物株もしくは真菌類、たとえば枯草菌、リケニホルミス菌およびストレプトミセス属から得られる酵素作用物質が特に適切である。
【0083】
別の成分として中性塩、特に硫酸ナトリウム、ならびに殺菌剤、たとえばハロゲン化ジフェニルメタン、サリチルアニリド、カルボアニリドおよびフェノールが考えられる。液状の組成物は、さらにヒドロトロープ剤および溶剤、たとえばベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸もしくはキシレンスルホン酸のアルカリ塩、尿素、グリセリン、ポリグリセリン、ジグリコールもしくはトリグリコール、ポリエチレングリコール、エタノール、i−プロパノールおよびエーテルアルコールを含有していてもよい。
【0084】
場合によりさらに公知の制泡剤、たとえば飽和脂肪酸および20〜24個の炭素原子を有するこれらのアルカリ性セッケン、トリアルキルメラミン、炭化水素およびシリコーンが存在していてもよい。
【0085】
本発明による洗剤の定量的な組成は広い範囲で変動することができ、有利には次の範囲である(質量%で記載):
本発明によるポリマー 0.1〜10%、有利には0.2〜5%、
セッケンおよび/またはスルフェートもしくはスルホネートの界面活性剤 0.5〜30%、有利には1〜20%、
非イオン界面活性剤 0.5〜30%、有利には1〜20%、
ビルダー 0〜60%、有利には5〜50%、
洗浄アルカリ 0〜25%、
酸素を放出する漂白剤、特に過ホウ酸Na、およびこれらと漂白活性化剤および安定化剤との組合せ物 0〜30%、有利には10〜25%、
再汚染防止剤 0〜3%、有利には0.5〜2%、
蛍光増白剤、着色剤および香料、ならびに抗菌性物質 0〜1%、
制泡剤 0〜3%、有利には0.2〜2%。
【0086】
同様に本発明の対象は、請求項1から6までのいずれか1項記載の洗浄活性物質を製造する方法であり、該方法の特徴は、少なくとも
a)次の工程(i)および(ii):
(i)式(III)
【0087】
【化9】
【0088】
[式中、R1〜R3は、そのつど相互に無関係に水素、メチルであるか、またはそのつど非置換の、もしくは置換された、直鎖状もしくは分枝鎖状の、炭素原子を2つ以上有するアルキル基、シクロアルキル基、アルコール基、エーテル基、ポリエーテル基、アミン基、アラルキル基、置換された、もしくは非置換の芳香族、複素環式もしくはオレフィン系の炭化水素、ハロゲン原子(Hal)、置換された、もしくは非置換の、直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル基またはアルキニル基、−C(O)R5、−C(O)OR5、−CR5R6−O−R7、−O−C(O)R5、−CN、−O−CN、−S−CN、−O−C=NR5、−S−C=NR5、−O−CR5R6−CR7R8NR9R10、−N=C=O、−C=NR5、−CR5R6−Hal、−C(S)R5、−CR5R6−P(O)R7R8、−CR5R6−PR7R8、−CR5R6−NR7R8、−CR5R6(OR7)(OR8)、−CR5R6(OR7)(NR8)、−CR5R6(NR7)(NR8)、酸無水物基、アセタール基またはケタール基、−SO2R5、アミジン基−NR5C(S)NR6、−NR5C(S)−OR6、−N=C=S、−NO2、−C=N−OH、−N(R5)=NR6、−PR5R6R7、−OSiR5R6R7、または−SiR5R6R7から選択されるラジカル安定性および/または立体的に要求性の基であり、その際、R5〜R10はそのつど相互に無関係にR1〜R4と同様に定義されているか、または基R1〜R4の2つがC4〜C7−環を形成し、該環はもう一度置換されているか、もしくは非置換であってもよく、ならびに場合により1つもしくは複数のヘテロ原子を有していてもよく、ただし、基R1〜R3の少なくとも2つは上記で定義されているようなラジカル安定性および/または立体的に要求性の基である]のラジカル少なくとも1種の存在下での、少なくとも1種のラジカル反応性モノマー(a)を含む反応混合物のラジカル条件下での反応および
(ii)少なくとも1種のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(b)の存在下にラジカル条件下での工程(i)で得られた反応生成物の反応
を含む方法により製造することができる、1000より大の分子量を有するブロックコポリマーA0.01〜50質量%ならびに
b)1000より小の分子量を有するアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤50〜99.99質量%
を混合することである。
【0089】
同様に本発明の対象は、洗浄剤調製物を製造するための、工程(i)および(ii)を含む、前記の方法により製造可能である、1000より大の分子量を有するブロックコポリマーAの使用である。
【0090】
実施例:
N−ビニルピロリドン100g、1,1−ジフェニルエテン0.8gおよびアゾジイソブチロニトリル0.49gを6時間、85℃に加熱した。引き続きスチレン5gを添加し、かつ攪拌しないでさらに6時間、該混合物を110℃に加熱した。固体の無水物質が得られた。
【0091】
適用技術的な試験:
液体洗剤の安定性に対する本発明により製造されるポリマーの影響を、次の液体洗剤組成物に基づいて試験した。
【0092】
C13/C15−オキソアルコール1モルとエチレンオキシド7モルとの付加生成物 30部、
ドデシルベンゼンスルホン酸 8部、
やし油脂肪酸 15部、
モノエタノールアミン 5部、
分子量600のポリプロピレングリコール 3部、
1,2−プロピレングリコール 7部、
変性ポリカルボキシレート(EP−A0367049に記載の無水マレイン酸−イソブテン−コポリマーと8倍エトキシル化C12/C14−オキソアルコールとの反応生成物) 15部、
色移り防止作用のあるポリマー 1部、
水 16部。
【0093】
従来技術による色移り防止作用のあるポリマーとして上記の液体洗剤調製物中でK値17を有するポリビニルピロリドンを試験した。
【0094】
本発明により色移り防止剤として例1により製造されるポリ(N−ビニルピロリドン−b−スチレン)を使用した。
【0095】
色移り防止に関する本発明により製造されるポリマーの効果を、洗浄試験により確認したが、その際、染料を溶解した形で浴に添加した。染料としてBasilen Braun E−4−R(C. R. Reaktivbraun 32)および洗剤としてPersil Color液状を使用し、ここに洗剤量に対して第2表に記載のポリマーをそのつど1%添加した。色移り防止試験の洗浄条件をまとめた。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
第2表から明らかなように、本発明により使用すべきポリマーを1%添加することにより、木綿およびポリエステル/木綿における色移りは明らかに防止される。さらに該ポリマーは同一の濃度において、一般に公知の色移り防止ポリマーよりも強力な色移り防止作用を有する。
Claims (8)
- 洗浄剤調製物において、少なくとも
a)次の工程(i)および(ii):
(i)式(III)
(ii)少なくとも1種のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(b)の存在下にラジカル条件下での工程(i)で得られた反応生成物の反応
を含む方法により製造することができる、1000より大の分子量を有する水溶性もしくは水分散性ブロックコポリマーAを0.01〜50質量%ならびに
b)1000より小の分子量を有するアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤を50〜99.99質量%含有することを特徴とする、洗浄剤調製物。 - 添加剤を49.99質量%まで含有する、請求項1記載の洗浄剤調製物。
- 添加剤としてビルダーを含有する、請求項1または2記載の洗浄剤調製物。
- 界面活性剤としてアニオン界面活性剤および非イオン界面活性剤を含有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の洗浄剤調製物。
- ブロックコポリマーAが2〜6のブロックを有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の洗浄剤調製物。
- ブロックコポリマーA中の少なくとも1つのブロックがポリビニルピロリドン構造を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の洗浄剤調製物。
- 請求項1から6までのいずれか1項記載の洗浄剤調製物を製造する方法において、少なくとも
a)次の工程(i)および(ii):
(i)式(III)
(ii)少なくとも1種のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(b)の存在下にラジカル条件下での工程(i)で得られた反応生成物の反応
を含む方法により製造することができる、1000より大の分子量を有する水溶性もしくは水分散性のブロックコポリマーA0.01〜50質量%ならびに
b)1000より小の分子量を有するアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤50〜99.99質量%
を混合することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の洗浄剤調製物の製造方法。 - 次の工程(i)および(ii):
(i)式(III)
(ii)少なくとも1種のラジカルホモ重合性もしくは共重合性モノマー(b)の存在下にラジカル条件下での工程(i)で得られた反応生成物の反応
を含む方法により製造することができる、1000より大の分子量を有する水溶性もしくは水分散性のブロックコポリマーAの、洗浄剤調製物中での使用。
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