JP2004503626A - ケラチン基質の処理のための分岐状/ブロック共重合体 - Google Patents

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Abstract

ヘアスタイリング組成物用ブロック共重合体は、親水性ブロックと疎水性ブロックとを含有し、これらのブロックによって、毛髪表面における流動性、巻き垂下の防止、高湿度下におけるスタイル保持性、粘着性、硬度、耐剥離性、再整髪性、ボリューム増加性、および毛髪からの洗浄除去性といった、ヘアスタイリング組成物の望ましい特性を最適化することができる。この共重合体は、疎水性ブロックからなるポリアクリレート主鎖と、親水性のアクリレート側鎖とを有する。この共重合体は、各種パーソナルケア用配合物、家庭用配合物、ヘアケア用配合物、スキンケア用配合物、および他の配合物の配合に好適である。この共重合体は、低揮発性有機配合物(VOC)水アルコール性ヘアスタイリング組成物への混入によって揮発性有機化合物(VOC)の低減という規制を満たすようにするのに適している。

Description

【0001】
関連特許
本出願は、1998年12月30日に出願された米国出願番号09/223,664号の一部継続出願である。
【0002】
発明の技術分野
本発明は、分岐状/ブロック共重合体構造を含有する新規な重合体に関する。前記共重合体構造は、ケラチン基質の処理、特に、前記重合体を含有する美容組成物、例えばヘアスプレー、ヘアコンディショナー、ヘアセッティングローション、クリームなどに有用である。前記重合体は、毛髪用配合物および同様の美容配合物に用いられてきた慣用の重合体と比べて、保持力が強く、剥離が少なく、整髪性が良好な美容組成物を提供する。
【0003】
水性または水性/アルコール性溶液に通常混入される天然重合体および合成重合体は、現在、ヘアラッカー、ヘアセッティングローションなどとして利用されている。このような重合体の作用は、毛髪に「こし」と保持力とを与えることである。現時点で、ヘアスプレー、セッティングローションおよびヘアコンディショナーに用いられている主な重合体としては、ポリビニルピロリドン(PVP)ホモポリマーおよびコポリマー、ポリビニルエーテル−無水マレイン酸のハーフエステル、ポリ酢酸ビニル−クロトン酸コポリマーおよびターポリマー、エチレン−無水マレイン酸のハーフエステル、アクリレートなどが挙げられる。
【0004】
ビニルピロリドンホモポリマーを除き、ヘアスプレーなどに従来から用いられてきた合成ポリマーは、毛髪に過度の硬度を与えてしまいやすく、毛髪の外観が不自然になってしまう。さらに、このような合成ポリマーをヘアケア組成物に混入すると、過度の剥離が起こることがあるため、前記組成物が製品としては満足できないものになってしまう。
【0005】
ポリビニルピロリドンホモポリマーおよびコポリマーは、他の市販されている製品の有する問題点が無いので、より自然な外観を与えることができるが、高い湿度においては、それら他の製品ほど満足に毛髪を保持することができないことが多い。代表的なヘアスタイリングポリマーは、2種以上の親水性、アニオン性、カチオン性または疎水性のモノマー、例えばアクリルモノマーまたはビニルモノマー、を重合して製造されるランダム共重合体である。得られる共重合体の主鎖は、一般に、原料となったすべてのモノマーが統計的にランダムに分布している構成になっている。これらのモノマーの比は、特定の親水性/疎水性バランスを有する樹脂が得られるように選択される。
【0006】
一般に、高湿度においては、疎水性モノマーの方がヘアスタイルの保持力が高い。しかしながら、主に疎水性モノマーで構成されるポリマーは、水−エタノール混合物に溶けにくく、毛髪から洗い落としにくく、剥離しやすく、しかも毛髪の手触りをプラスチックのようにしてしまう。そのため、ヘアスタイリング配合物への使用には向いていない。
【0007】
一方、多量の親水性基を有するポリマーは、水/エタノール混合物に溶けやすく、毛髪からも洗い落としやすい。しかしながら、それらは一般に水分に対して過敏であり、粘性を帯びるため、高湿度条件下においてはヘアスタイルを保持できない。例えば、Valanに対する米国特許第3,954,960号には、純粋に親水性であるモノマーで構成されるランダム共重合体が開示されている。これは、ビニルピロリドンと、ジ−低級アルキルアルキアミノアルキル(またはヒドロキシアルキル)アクリレートまたはメタクリレートの如き共重合可能なビニルモノマーとの4級化コポリマーのフィルム形成性樹脂である。しかしながら、ポリビニルピロリドンの4級化ポリマーは、水分に対して非常に敏感になりやすく、ヘアスタイルの保持および粘性の点でも総合的に不十分である。
【0008】
従って、高湿度におけるスタイルの保持、粘着性、硬度、剥離性、毛髪からの洗い落としやすさおよび他の主要な性能属性といった性能特性の組み合わせを実現するために、親水性基と疎水性基のバランスのとれた樹脂を構築することが望ましい。
【0009】
親水性/疎水性バランスのとれたランダム共重合体の代表的な例がValanに対する米国特許第3,914,403号に開示されている。Valanは、ポリビニルピロリドンと、酢酸ビニルと、カチオン性モノマーとから形成されるフィルム形成性樹脂を開示している。前記ポリビニルピロリドンおよびカチオン性基が前記樹脂の親水性部分を形成するのに対し、酢酸ビニルは疎水性部分を与える。酢酸ビニルに対するポリビニルピロリドンの割合を変えることによって、水溶性または不水溶性ポリマーが得られる。水に非常に溶けやすいポリマーは高湿度においてヘアスタイルの保持力が不十分になりやすいのに対し、非常に溶けにくいポリマーは、洗い落としにくく、かつ、過度にプラスチックのようになりやすい。
【0010】
Vioutらに対する米国特許第3,925,542号およびChuangらに対する米国特許第5,196,495号には、異なる親水性/疎水性バランスを有するランダム共重合体の他の例が開示されている。それらの使い途としては、エアスプレー、ラッカー、非エアゾル型ヘアスプレー、ヘアセッティングクリーム、およびセッティングローションが挙げられる。
【0011】
Patelに対する米国特許第4,007,005号には、反応性ポリアミドエピクロロヒドリンとポリビニルピロリドンとのランダム共重合体をベースにしたヘアセッティング樹脂が開示されている。この共重合体は、高湿度下において長期間に亘ってスタイルを保持することができる。しかしながら、前記反応性ポリマーは有毒であり、しかもエアスプレー、非エアゾル型ヘアスプレーおよびセッティングローションとして用いられた場合に毛髪からの洗浄性に乏しい。
【0012】
大気中への揮発性有機化合物(VOC)の排出を制御する環境規制によって、VOCの排出量は、州によっては、ヘアスタイリング配合物の80重量%に制限されているが、さらに55%にまで制限されることが予想される。前記規制を守るために、VOCの低減されたヘアスタイリング配合物が開発されている。そのような配合物にこれまで用いられていた有機溶媒の一部もしくは全部は水で代替される。Midhaらに対する米国特許第5,565,193号には、n−ブチルアクリレート(疎水性成分)およびアクリル酸(親水性成分)の如きモノマーから主に形成されるランダム共重合体ヘアスタイリング樹脂であって、シロキサンでグラフトされることによって疎水性と親水性のバランスがとられ、かつ、80%VOC組成物に配合するのに好適な樹脂となるランダム共重合体ヘアスタイリング樹脂が開示されている。しかしながら、そのようなポリマーは軟らかくなり過ぎやすく、しかも低VOC配合物に配合されると毛髪に負のビーディング(negative beading)を生じる。
【0013】
Tongらに対する米国特許第5,620,683号には、n−アルキルアクリルアミド(疎水性成分)とアクリル酸(親水性成分)とのランダム共重合体を含んでなる樹脂が開示されている。前記ポリマーは低VOC配合物への使用に適していると言われているが、このようなポリマーは水に溶けにくい傾向がある。それどころか、そのようなポリマーは、水とエタノールのブレンド中でスラリーを形成する。エアスプレー缶にジメチルエーテルの如き液化噴射ガスを加えたときにのみ、前記樹脂を溶かすことができる。スラリーを調製してエアスプレー缶に注入することは、ほとんどの場合、実用的ではない。さらに、前記樹脂は水に溶けないため、毛髪から洗い落としにくいことが明らかとなることがある。
【0014】
Morawskiらに対する米国特許第5,599,524号には、80%以下のVOCを有する配合物におけるヘアスプレー組成物が開示されている。慣用の毛髪用樹脂に消泡剤を添加すると、表面張力が弱まり、エアスプレーおよび非エアゾルヘアスプレーの発泡も解消される。前記組成物を用いても、慣用の配合物と比べて、剥離性、飛散性または耐湿性は改善されない。
【0015】
Mudgeらに対する米国特許第5,501,851号には、ブチルアクリレートと、メチルメタクリレートと、ヒドロキシエチルアクリレートと、メタクリル酸との低VOC配合物用ランダム共重合体が開示されている。このポリマーをエマルジョン中に分散させると、前記エマルジョンを後からシャンプーで取り除くことができるようになる。
【0016】
本発明は、前記問題点などを克服した新規の改良型ブロック/分岐状共重合体および前記共重合体を取り入れたヘアトリートメント組成物を提供する。
【0017】
発明の開示
本発明は、ヘアスタイリング組成物用ブロック共重合体は、少なくとも2種の官能基を有する多官能有機モノマーまたは連鎖延長剤モノマーを用いてなるエチレン性不飽和モノマーから調製できるという知見に基づいてなされたものである。前記官能基の反応性が大きく異なることによって、ABブロック共重合体が生成される。前記多官能モノマーは、前記反応性の高い方の官能基を介して第1のモノマーまたはモノマー混合物と重合して、第1のブロックすなわちAブロックを形成する。第2のモノマーまたはモノマー混合物は少なくとも1つのカルボン酸基を含有しており、前記連鎖延長剤モノマーの反応性の低い方の官能基と共重合して、第2のブロックすなわちBブロックを形成する。これにより、BブロックよりもAブロックの方が疎水性が高いブロック共重合体が得られる。前記共重合体は、疎水性ブロックと親水性ブロックの両方を有し、複数のガラス転移温度を有し、そしてヘアスタイリング組成物として並外れた実用性がある。
【0018】
本発明の他の態様によれば、ヘアスタイリング組成物は、約1〜20重量%の本発明によるブロック共重合体と、20〜99重量%の水と、0〜80重量%の有機溶媒とを含んでなる。さらに、ヘアスタイリング組成物の調製法が提供される。この方法では、少なくとも2種の官能基を有する多官能有機モノマーを第1のエチレン性不飽和モノマーと重合させてAブロックを形成し、次に少なくとも1つのカルボン酸基を有する第2のエチレン性不飽和モノマーと前記Aブロックとを重合させて、Bブロックと、疎水性ブロックおよび親水性ブロックを有する共重合体とを形成することによって、疎水性ブロックと親水性ブロックとを有するABブロック共重合体を調製する。ヘアスタイリング組成物を調製するには、1〜20重量%の前記ブロック共重合体を、20〜97重量%の水と、0〜80重量%の有機溶媒と、0〜5重量%の界面活性剤およびコンディショニング剤と、0〜1重量%の芳香剤と、他の補助剤とを混ぜ合わせればよい。
【0019】
本発明の利点の1つは、高湿度下におけるスタイル保持性、巻き垂下の防止、再散布なしでの再整髪性、ヘアボリューム増量性、粘着性、硬度、剥離性、毛髪からの洗浄除去性および他の主要な性能属性といった性能特性が最適化されたヘアスタイリング組成物を調製することができることである。
【0020】
本発明の他の利点は、得られる共重合体を水アルコール性ヘアスタイリング配合物に混入させることによってVOCの低減という規制を守ることができ、それらはエアスプレー、ムース、スプリッツ(spritzes)、ジェル、セッティングローションなどの如き各種ヘアスタイリング配合物におけるスタイリング剤として効果的であるということである。
【0021】
本発明のさらなる利点は、コーティング組成物またはフィルム形成性ポリマーが用いられ、かつ、前記ブロック共重合体が疎水性ブロックと親水性ブロックの両方を有しているという事実の恩恵を受けることのできる他の各種用途にも前記共重合体を用いることができるということである。
【0022】
好ましい実施態様の詳細な説明
2つ以上の異なるガラス転移温度(T)を有するAブロック/分岐状共重合体は、ヘアケア組成物に所望の性質を付与するように調整することができる。前記共重合体は、高いTをもたらす硬い親水性ブロックと低いTをもたらす軟らかくて、より疎水性の高いブロックとで主に構成されるブロック構造を有する。前記疎水性ブロックが前記共重合体のAブロックを形成するのに対し、前記親水性ブロックはBブロックを形成する。前記親水性Bブロックおよび疎水性Aブロックは、前記共重合体全体に異なる性質を付与する。前記軟質でTの低い疎水性Aブロックは、毛髪の表面に均質で透明なフィルムを形成する、高い耐湿性を付与してヘアスタイルを長持ちさせる、濡れている毛髪をコンディショニングし且つほぐす、乾燥した毛髪に軟らかい手触りを与える、剥離を起こすことなく毛髪に付着する、カーリングアイロンを用いることによって毛髪を再整髪できる、といった特性をもたらす。前記硬質でTの高い親水性ブロックは、前記共重合体を水、アルコールまたはそれらの混合物に分散しやすくする、毛髪に付けたときに毛髪をしっかりと保持できるようにする、毛髪から洗い落としやすくする、濡れた毛髪を櫛でとけるようにする、といった利点を前記共重合体に与える。これらの性質は、前記ブロックの組成および長さを変えることによって調整することができる。整髪用組成物の場合、前記疎水性Aブロックがポリアクリレートであるのが好ましいのに対し、前記親水性分岐は、メタクリル酸または他のポリマー形成性カルボン酸から形成されることが好ましい。
【0023】
本発明の共重合体の一般的な構造は、以下の2種の構造で表すことができる。
【0024】
【化12】
Figure 2004503626
【0025】
【化13】
Figure 2004503626
【0026】
式中、Aは、本願明細書において「Aブロック」と呼ばれる第1のブロックのモノマーを表し、Bは、本願明細書において「Bブロック」と呼ばれる第2のブロックのモノマーを表す。Xは、AブロックおよびBブロックを連結するために用いられる連鎖分枝剤すなわち多官能モノマーを表す。これらの構造において、nはAブロックの重合度、すなわちAブロック中のモノマー単位の数を表す。その値は、通常は100よりも大きい。qおよびpは、Bブロックの重合度、すなわちBブロック中のモノマー単位の数を表す。それを加算した値は、通常は100よりも大きい。qまたはpは、一方の値は0でもよいが、両方が同時に0となってはいけない。2つのモノマーの間の直線(A−A)は、共有化学結合を表す。
【0027】
前記構造1および2に示されるような本発明の共重合体は塊状であり、3次元網目構造を形成することがある。前記2種のブロックの存在は、乾燥したポリマー試料に対して示差走査熱量測定を行うことによって確認された。2つ以上の転移温度Tが存在するということが本発明の共重合体が塊状であるという特徴を明示していることは周知である。この点については、例えば”Contemporary Polymer Chemistry” 2nd.Edition by H.Allcock and F.Lampe, Ch.17, Prentice Hall Publishers, 1990.を参照されたい。AブロックおよびBブロックは、連鎖分岐剤Xによって共有化学結合される。
【0028】
前記共重合体の平均分子量は、最大1,000,000となることがある。好ましい分子量は、20,000〜400,000であり、最も好ましい分子量は、50,000〜250,000である。Aブロックの好ましい分子量が10,000〜150,000であるのに対し、Bブロックの好ましい分子量は1,000〜50,000である。
【0029】
従って、本発明の共重合体の場合、軟質ブロックと硬質ブロックとの組み合わせによって、その独特の整髪性および毛髪保持性を実現している。Aブロックは、軟質で、より疎水性が顕著な、Tgの低いブロックであり、そしてBブロックは、硬質でTgの高い親水性ブロックである。さらに、前記ポリマーのこれらのブロックの長さおよび組成を変えることによって必要とされる特定の性能を向上させることができる。特に、本発明の共重合体は、高湿度下においてヘアスタイルが長持ちする、感触が自然である、櫛通りが良い、剥離が少ない、こびり付かない、および整髪性および再整髪性がよいといったことを実現できるようにデザインされている。前記共重合体は、優れたフィルム形成体であり、水およびアルコールに溶解または分散しやすく、水およびシャンプーで洗い落とすことができる。
【0030】
本発明の共重合体を形成するには、2段階反応法が用いられる。この重合は、AブロックまたはBブロックを中間体として単離する必要なく、1つの反応器内で行うことができる。第1の工程で前記共重合体のAブロックの部分を生成するのに対し、第2の工程ではBブロックを加えることによって前記共重合体を形成する。第1の工程では、モノマーA、例えばアクリレート、メタクリレートまたはビニルモノマーを、比較的少量の前記第2連鎖延長剤モノマーXと共重合させる。モノマーXは、2種以上の重合可能な官能基を有する。これらの官能基の反応性について述べると、第1のモノマーAは、第1の官能基と優先的に反応し、第2の官能基はほとんど未反応のままである。好ましいモノマーXは、例えばアリルメタクリレートの如き、アリル基と、アクリレート基およびメタクリレート基との両方を有する。アクリレート基およびメタクリレート基は、その反応性がアリル基の反応性よりも高いため、アリル基よりも速く重合する。第1の工程では、アリル基はほとんど未反応のままである。
【0031】
第1のモノマーと第2のモノマーとが反応することによってポリマーが生成される。このポリマーは、アリル官能側枝を有する線状または分岐状ポリマーである。
【0032】
【化14】
Figure 2004503626
【0033】
式中、RおよびRは後述される化学基であり、Aは取り込まれたモノマーAを表す。このポリマーについて2種の構造が示されたが、線状部分および分岐状部分を含む、これらの2種の構造の組み合わせを形成することもできることは理解されるべきである。
【0034】
第2の工程では、モノマーB、例えばアクリル酸アクリレートモノマー、メタクリル酸アクリレートモノマー、アクリル酸メタクリレートモノマー、メタクリル酸メタクリレートモノマーを添加し、前記ポリマーの反応速度の遅い方の第2の官能基と反応させることによって、3次元構造を有する分岐状かつブロック状共重合体が得られる。
【0035】
【化15】
Figure 2004503626
【0036】
式中、R2は好ましくはアルキル基であり、Bは取り込まれたモノマーBを表す。従って、この共重合体は、主にモノマーAから誘導された主鎖と、主にモノマーBから誘導された枝とを有する。
【0037】
この方法は、多官能モノマーを用いてまず疎水性モノマーブロックを調製してから親水性のBブロックを調製するという形態に限定されない。添加の順序は変えることができる。これは、重合の技術に明るい業者らにとっては明らかである。
【0038】
前記共重合体のBブロックが親水性のブロックであるのに対し、AブロックはBブロックよりも疎水性が顕著である。親水性モノマーを、例えば60モル%よりも少ない量で導入することによって、Aブロックの疎水性を特定の性能に合うように調整することができる。
【0039】
好適な疎水性モノマーAとしては、a)不水溶性であり、すなわち、室温で100重量部の水に溶ける量が0.2重量%未満であり、そしてb)エチレン性不飽和化合物であるものが挙げられる。
【0040】
疎水性モノマーAは炭素数が少なくとも2〜30であることが好ましく、下記の如きペンダント有機基であることが最も好ましい。
【0041】
【化16】
Figure 2004503626
【0042】
式中、Rは、−H、−CHまたは−CHCHであり、そしてRは、C〜C20アルキルおよびシクロアルキルの如き、炭素数が少なくとも2である脂肪族炭化水素基;ナフチル、ジフェニル、アセナフテン、フルオレン等の如き多核芳香族炭化水素基;アルキルの炭素数が1以上、好ましくは4〜8であるアルキルアリール;好ましくはパーフルオロアルキルである炭素数が4以上のハロアルキル;アルキレンがプロピレンまたはさらに高級のアルキレンであり、かつ、疎水性基1つにつき少なくとも1つのアルキレンオキシ単位が存在するポリアルキレンオキシ基である。疎水性モノマーの例としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、トリデシルアクリレート、トリデシルメタクリレート、テトラデシルアクリレート、テトラデシルメタクリレート、オクタデシルアクリレート、オクタデシルメタクリレート、無水マレイン酸のエチルハーフエステル、マレイン酸ジエチル、および炭素数が2〜20、好ましくは2〜8であるアルカノールと、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびアコニット酸の如きエチレン性不飽和カルボン酸との反応から誘導される他のアルキルエステルの如き、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸の高級アルキルエステル;ノニルα−フェニルアクリレート、ノニル−α−フェニルメタクリレート、ドデシル−α−フェニルアクリレートおよびドデシル−α−フェニルメタクリレートの如き、エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルアリールエステル;N−ブチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、オクチルアクリルアミド、N−オクタデシルアリールアミド、N−オクタデシルメタクリルアミド、N,N−ジオクチルアクリルアミド、およびこれらの同様な誘導体の如きN−アルキル、エチレン性不飽和アミド;オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1およびヘキサデセン−1の如きα−オレフィン;ビニルラウレートおよびビニルステアレートの如き、アルキルの炭素数が少なくとも8であるビニルアルキレート;ドデシルビニルエーテルおよびヘキサデシルビニルエーテルの如きビニルアルキルエーテル;N−ビニルラウルアミドおよびN−ビニルステアラミドの如きN−ビニルアミド;およびt−ブチルスチレンの如きアルアルキルスチレンが挙げられる。
【0043】
他の好適なモノマーAとしては、炭素数が2〜12のアルキル基で置換されたN−置換アクリルアミドまたはメタクリルアミドが挙げられる。使用できるアクリルアミドおよびメタクリルアミドとしては、N−エチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−デシルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、並びにこれらに対応するメタクリルアミドが挙げられる。
【0044】
前記疎水性モノマーの中でも、アクリル酸のアルキルエステル、メタクリル酸のアルキルエステル、N−アルキルアクリルアミドのアルキルエステル、およびN−アルキルメタクリルアミド、ここで上記アルキルの炭素数は2〜8である、およびt−ブチルの如き、アルキルの炭素数が4〜8であるアルキルスチレンが好ましいとされる。特に好ましいモノマーAは、n−ブチルアクリレート、エチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートである。
【0045】
前記共重合体を調製する際に用いられる連鎖分岐モノマーXは、
a)多官能であるべきであり、すなわち、少なくとも2種の反応性のある、重合可能な不飽和官能基を有するべきであり、そして
b)好適な組み合わせの2種以上の不飽和官能基、例えばビニル、アリル、アクリレートおよびメタクリレート、を同一分子内に含有しているべきである。
【0046】
好ましい連鎖分岐モノマーは、反応速度の速い不飽和基と遅い不飽和基とを含有しているモノマーである。反応速度の速い基が第1の工程においてポリマー主鎖に優先的に取り込まれるのに対し、反応速度の遅い基は第2の工程で反応するのが好ましい。
【0047】
前記連鎖分岐剤の構造は、以下の構造でもよい。
【0048】
【化17】
Figure 2004503626
【0049】
式中、nおよびmは1〜4であり、但しm+n≧2であり
およびRは、水素、または炭素数が1〜22、好ましくは1〜3であるアルキルであり、
は、炭素数が1〜22であるアルキレン、炭素数が3〜6であるシクロアルキレン、炭素数が6〜18であるアリーレン、炭素数が7〜24のアルカリーレン、pが1〜50である−(CH−CH−O)−、pが1〜50である−(CH(CH)−CH−O)−、アミド、エステル、ポリアミドまたはポリエステルである。
【0050】
前記官能基の一方の反応性は、他方の反応性よりも比較的低くあるべきである。下記表1は、Polymer Handbook, by H.Immergut and J.Brandrup, 3rd Edition, Interscience, 1989に規定されているが如き、アリル官能基、アクリル官能基およびメタクリル官能基についての反応性の比、r1およびr2を示している。アリル基は他の基よりも3〜10倍遅く反応することが分かる。
【0051】
【表1】
Figure 2004503626
【0052】
他の多官能分岐剤を用いることもできる。多官能分岐剤は、それらの重合可能な基の相対的な反応性に基づいて選択されるべきである。もし官能基同士の反応性がほぼ同じあれば、重合中にゲル化が起こりやすくなり、ポリマーフォームは反応器から取り除きにくくなる。
【0053】
モノマーBは親水性すなわち水溶性のモノマーであり、水に溶けたときに少なくとも10重量%の溶液を形成するのに十分な水溶性を有し、容易にさらなる重合を起こして水溶性のポリマーを形成する。モノマーBは、少なくとも1つの使用可能なカルボン酸基を含有していることが好ましい。
【0054】
親水性モノマーBの例としては、下記化学構造を有するエチレン性不飽和アミドが挙げられる。
【0055】
【化18】
Figure 2004503626
【0056】
式中、Rは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリールまたはシクロアルキルであり;
およびRは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリール、シクロアルキル;
−SOH、−SOM(Mは金属を表す)またはこれらの組み合わせの如き酸官能基または塩官能基;
【0057】
【化19】
Figure 2004503626
【0058】
の如きアミノ官能基;または
【0059】
【化20】
Figure 2004503626
【0060】
式中、Y、Y、YおよびYは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリール、シクロアルキル、およびこれらの組み合わせである、
の如き4級化アミノ官能基であり;そして、
は、塩化物、臭化物、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、スルホン酸メチル、スルホン酸エチル、リン酸メチルまたはリン酸エチルの如き酸基である。
【0061】
例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、フマルアミド、およびこれらのN−置換誘導体、例えば2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、N−(ジメチルアミノメチル)アクリルアミド、N−(トリメチルアンモニウム−メチル)アクリルアミドクロリドおよびN−(トリメチルアンモニウムプロピル)−メタクリルアミドクロリドが挙げられる。
【0062】
さらに、下記化学構造を有する他のエチレン性不飽和水溶性複素環式アミドが挙げられる。
【0063】
【化21】
Figure 2004503626
【0064】
式中、Rは、nが1〜4である−[CH−]の如きアルキレン基である。例としては、ビニルピロリドン(n=1)およびビニルカプロラクタム(n=2)が挙げられる。
【0065】
他の好適な水溶性モノマーとしては、下記一般構造を有するエチレン性不飽和カルボン酸が挙げられる。
【0066】
【化22】
Figure 2004503626
【0067】
式中、Rは、−H、−CHまたは−CHCHであり;そして
は、nが1〜40台である−[CH−];線状または分岐状アルキル;シクロアルキル;アリール;pが1〜50である−(CH−CH−O)−の如きポリエチレンオキシド;またはpが1〜50である−(CH(CH)−CH−O)−の如きポリプロピレンオキシドである。
【0068】
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ビニルベンジルスルホン酸塩の如きビニルアリールスルホン酸塩、並びに前記モノマーの塩;ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドの如きエチレン性不飽和第4級アンモニウム化合物、2−スルホエチルメタクリレートの如き不飽和カルボン酸のスルホアルキルエステル、下記の如き不飽和カルボン酸のアミノアルキルエステル、
【0069】
【化23】
Figure 2004503626
【0070】
または下記不飽和カルボン酸の4級化塩が挙げられる。
【0071】
【化24】
Figure 2004503626
【0072】
式中、Rは、−H、−CHまたは−CHCHであり;
は、nが1〜40である−[CH−]、線状または分岐状アルキル、シクロアルキル、アリール、pが1〜50である−(CH−CH−O)−の如きポリエチレンオキシド、またはpが1〜50である−(CH(CH)−CH−O)−の如きポリプロピレンオキシドであり;
、YおよびYは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリール、シクロアルキル、またはこれらの組み合わせであり;そして、Xは、塩化物、臭化物、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、スルホン酸メチルまたはスルホン酸エチルの如き酸基である。
【0073】
例としては、2−アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチル−アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−t−ブチルアミノエチルメタクリレート、2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリド、2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド、ビニルピリジンおよびビニルモルホリンの如きビニルアミン、ジアリルアミン、およびジアリルジメチルアンモニウムクロリドの如きジアリルアンモニウム化合物が挙げられる。
【0074】
モノマーBが酸性であれば、得られる共重合体を適当な塩基と反応させて中和することによって前記共重合体が望ましいレベルの水溶性を示すことができるようにすることが可能である。例えば、共重合体は最終的にヘアスタイリング組成物に混入される前に中和されてもよく、こうすることによって、毛髪を単に水で洗浄するだけで前記組成物を毛髪から取り除くことができるようになる。あるいは、前記共重合体がこのように予め中和されない場合にも、石鹸水の如きアルカリ水溶液を用いれば容易に取り除くことができる。
【0075】
モノマーAおよびモノマーBの正確な割合は、溶解性にとって重要ではない。疎水性であるAブロックの占める割合の大きい共重合体は、pHを調整することによって水に溶かすことができる。
【0076】
前記共重合体の特定の性質、例えば耐湿性や洗浄性などを変更したり増強するには、前記モノマーAおよびBは、1種のモノマーでもよいし、2種以上のモノマーの組み合わせでもよい。
【0077】
前記共重合体を実際に調製する際には、溶媒重合法、懸濁重合法、乳化重合法および逆乳化重合法の如き、当該技術分野において周知の通常のアクリレート重合法のいずれかを用いることができる。前記共重合体のある好ましい調製法の場合、前記モノマーA、BおよびXを好適な溶媒中で反応させ、少量のラジカル開始剤を添加する。
【0078】
好適なラジカル開始剤としては、アゾ系開始剤およびペルオキソ系開始剤が挙げられる。アゾ開始剤の例としては、アゾビス−ジメチルバレロニトリル、アゾビス−イソブチロニトリル、アゾビス−メチルブチロニトリル、およびVAZOの商品名でデラウェア州ウェルミントンのDuPontによって販売されている開始剤およびV−40〜V−501の商品名でバージニア州リッチモンドのWAKO Pure Chemical Industriesによって販売されている開始剤が挙げられる。ペルオキソ開始剤の例としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、ラウリルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、エチルヘキシルペルオキソジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、4−(t−ブチルペルオキシルペルオキシカルボニル)−3−ヘキシル−6−7−(t−ブチルペルオキシカルボニル)ヘプチルシクロヘキセン(4−TBPCH)、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、およびLupersol、Luperco、LucidolおよびLuperoxの商品名でペンシルバニア州フィラデルフィアのElf Atochem North America,Inc.によって販売されている他の有機過酸化物が挙げられる。
【0079】
前記開始剤は、全モノマー組成物の約0.005〜1モル%で添加されることが好ましい。好ましい開始剤は、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、ラウリルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、エチルヘキシルペルオキソジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、4−(t−ブチルペルオキシルペルオキシカルボニル)−3−ヘキシル−6−7−(t−ブチルペルオキシカルボニル)ヘプチルシクロヘキセン、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、およびこれらの組み合わせである。
【0080】
重合は、アルコール、エーテル、エステル、芳香族溶媒、グリコール、グリコールエーテルおよびグリコールエステルの如き各種溶媒中で行うことができる。好ましい溶媒としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエンおよび塩化メチレンが挙げられる。これらの溶媒を、ヘキサン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット等の如き炭化水素溶媒と組み合わせて用いることもできる。好ましい溶媒の1つは、イソプロピルアルコールと水との混合物である。
【0081】
前記溶媒の入った反応容器を好適な重合温度まで加熱することが好ましい。前記モノマーA、BおよびXを、混合物として、計量しながら数時間にわたって前記反応容器に投入する。場合により、前記モノマーの混合物を、前記反応期間を通じて変化させる。同時に、前記溶媒と同種の追加の溶媒に溶かした開始剤を計量しながら前記反応容器に投入する。
【0082】
得られる共重合体は、乾燥して粉末状に粉砕してもよいし、溶液から取り出してそのまま使用してもよい。
【0083】
前記混合物中の各モノマーの重量は、前記共重合体の所望の特性に依って、変動してもよい。ある好ましい実施態様では、AブロックのモノマーAは、前記モノマー混合物の約28〜約60重量%を占め、前記連鎖延長剤モノマーXは、前記混合物の約1〜約1.5重量%を占め、そしてBブロックのモノマーBは、前記混合物の約38〜約69重量%を占める。
【0084】
前記共重合体は、エアスプレーおよび非エアゾル型ヘアスプレー、スプリッツ、ジェル、スプレージェル、ムース、スタイリングクリーム、毛髪弛緩剤等の如き毛髪固定配合物の調合に好適な添加剤である。前記共重合体は、着色毛髪固定剤を調製するのに好適な染料および顔料と相溶性がある。前記共重合体は水とアルコールの混合物に溶けるので、揮発性有機化合物(VOC)の低減された前記配合物を調製するのに好適である。前記共重合体を用いて、VOCの割合が80%、55%、30%またはそれ以下である、アルコールを含まない配合物を調製することができる。
【0085】
さらに、前記共重合体は、シャンプー、コンディショナー、リンス、液体石鹸、固形石鹸、洗剤、清浄剤、部屋用脱臭剤などの調製にも好適である。
【0086】
さらに、前記共重合体は、ヘアクリーム、スキンクリーム、ローション、ポマード、軟膏、局所用薬用クリーム、皮膚保護用フィルム、脱毛剤、シェービングクリーム、ハンドローション、ボディローション、マスカラ、日焼け止めなどの調製にも好適な添加剤である。
【0087】
さらに、前記共重合体は、疎水性基と親水性基の両方を有することにより取り除くことができるフィルム形成性ポリマーであるため、水性マニキュア液、爪修復液、爪保護液等のネイルケア配合物のための添加剤として用いることもできる。
【0088】
さらに、前記共重合体は、クリーム、ポマード、ジェル、練り歯磨き、錠剤、ジェルカプセル、浣腸液、催吐薬、座薬、発泡抗真菌製剤、経皮的に活性な成分を皮膚へあるいは皮膚経由で送達するための薬物送達組成物、目薬、抗座瘡製剤、局所用鎮痛剤などの如き薬剤調合物の調合にも有利に用いることができる。
【0089】
前記ブロック/分岐状共重合体は、互いに性質の異なる複数のポリマーブロックの存在が有用な性質とされる数多くの用途に用いることができる。前記共重合体は、美容用途、体内移植組織、カテーテル用被覆剤、カニューレ用被覆剤、制汗調合物、脱臭調合物、医療機器用被覆剤、グローブ用被覆剤、剥離性保護被膜、創傷用包帯剤などにおける添加剤として用いることができる。前記共重合体は、インク、繊維素材用可洗性保護コーティング、織物用可洗性保護コーティング、メタルストリッパーなどの調製に用いることができる。
【0090】
特に、本発明のポリマーは、高湿度下においてヘアスタイルが長持ちする、感触が自然である、櫛通りが良い、剥離が少ない、こびり付かない、および整髪性および再整髪性が良い、といった点を実現できるようにデザインされている。本発明のポリマーは、優れたフィルム形成体であり、水およびシャンプーで洗い落とすことができる。
【0091】
前記共重合体が混入された配合物は、水性または水性アルコール溶液、水性または水性アルコール分散液、または水性または水性アルコール乳濁液から得ることができる。前記共重合体は、前記共重合体を溶媒中に分散させてから有機または無機塩基でそのpHを3〜12に調節することによって、水、水/エタノール混合物、または水/溶媒混合物に溶かすことができる。好ましいpHは5.0〜9.0である。pHがこの範囲内であれば、前記共重合体の透明な水溶液を調製することができる。
【0092】
前記共重合体を含有するヘアスタイリング組成物を調製する際、粉末状または液状である前記共重合体は、溶媒系または溶媒/推進剤系と混ぜ合わされる。前記共重合体は、前記組成物の総重量の約0.01〜20重量%を占めるのが好ましく、0.5〜10重量%を占めるのがさらに好ましい。前記溶媒系は、水と有機溶媒とを含むことが好ましい。好適な有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジオキシメタン、メチルエチルケトン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールおよびブチレングリコールの如きアルコール類、グリコール類およびケトン類が挙げられる。VOC含有率の低い組成物の場合、溶媒系は、好ましくは少なくとも20〜50重量%の水を含んでなり、場合により、最大100%の水を含んでなる。前記有機溶媒は、約25重量%を上回る量では用いないことが好ましい。
【0093】
前記ヘアスタイリング組成物は、エアゾル型または非エアゾル型スプレー、ムース、ジェル、またはヘアセッティングローションのいずれの形態をとってもよい。前記組成物は、最大60重量%、好ましくは最大35重量%の液化ガスを含有することができる。代表的な噴射剤としては、エーテル、圧縮ガス、ハロゲン化炭化水素および炭化水素が挙げられる。噴射剤の具体例としては、ジメチルエーテル、圧縮窒素、空気、二酸化炭素、プロパン、ブタンおよび1,1−ジフルオロエタンが挙げられる。場合により、前記溶媒は噴射剤として作用する。
【0094】
前記組成物は、他の材料または配合物添加物、例えば芳香剤、防腐剤、染料および他の着色剤、可塑剤、乳化剤、コンディショナー、中和剤、艶出し剤、潤滑剤、浸透剤、紫外線吸収剤などをさらに含有していてもよい。本発明によれば、ムースは、約0.25〜6重量%、好ましくは0.25〜3重量%の乳化剤をさらに含んでいてもよい。前記乳化剤は、非イオン系、カチオン系、アニオン系または両性のいずれでもよい。
【0095】
配合物添加物
毛髪用製品、肌用製品および爪用製品の配合に用いられる添加剤の例としては、下記添加剤が挙げられる。
【0096】
コンディショニング剤
本発明のある重要な実施態様によれば、本発明の組成物は、約0.1〜約10重量%、特に約0.5〜約10重量%、好ましくは約1.0〜約5.0重量%の不揮発性シリコーン化合物または他のコンディショニング剤、好ましくは不水溶性の乳化可能なコンディショニング剤をさらに含有する。好ましい不揮発性シリコーン化合物は、低分子量ポリジメチルシロキサン液と高分子量ポリジメチルシロキサンゴムとの重量比約3:1の混合物の如き、ポリジメチルシロキサン化合物である。前記不揮発性ポリジメチルシロキサン化合物は、櫛通りおよび毛髪の感触(軟らかさ)を改善するのに十分な量で本発明の組成物に添加される。ここで言う「シリコーンゴム」とは、25℃における粘度が約5〜約600,000cStである非官能シロキサンのことである。
【0097】
内容が本願明細書に引用されて援用される米国特許第4,902,499号に記載されているような、いわゆる硬質シリコーンは、下記式のように示される、20℃において約600, 000cStを上回る粘度、例えば700,000cSt以上の粘度を有し、少なくとも約500,000の重量平均分子量を有する。
【0098】
【化25】
Figure 2004503626
【0099】
本発明によれば、このようなシリコーンは有用である。好ましいシリコーンゴムとしては、線状および分岐状ポリジメチルシロキサンが挙げられる。本発明の組成物において有用なシリコーンゴムは、ゼネラルエレクトリック社、ダウコーニング社およびビー.エフ.グッドリッチ社を初めとする各種民間供給元から入手することが可能である。
【0100】
他のコンディショニング剤は、いわゆる「ジメチコーンコポリオール」である。これらは線状でも分岐状でもよく、ブロック共重合体でもランダム共重合体でもよい。前記ジメチコーンコポリオールは、1種以上のポリシロキサンブロックと1種以上のポリエーテルブロック、例えばエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド、とを有するブロック共重合体であることが好ましい。
【0101】
前記ジメチコーンコポリオール中のエチレンオキシド(CO)のプロピレンオキシド(CO)に対する重量比は、100:0〜35:65であることが好ましい。25℃において100%活性な場合の前記ジメチコーンコポリオールの粘度は、100〜4,000cStであることが好ましい。前記ジメチコーンコポリオールは、International Cosmetic Ingredients Dictionary,5th Edition,1993,published by the CTFA in Washington D.C.に記載されている供給業者から入手することが可能である。
【0102】
本発明の組成物に含有されていてもよい他の特に好適なコンディショニング剤は、炭素数が約10〜約30である炭化水素の如き揮発性炭化水素である。前記揮発性炭化水素は、エアゾル型または非エアゾル型スタイリングエイド組成物を適用した後に毛髪からゆっくりと揮発してゆくのに十分な揮発性を有する。前記揮発性炭化水素は、前記シリコーンコンデイショニング剤と本質的に同じ利益をもたらす。好ましい揮発性炭化水素化合物は、炭素数が約12〜約24であり、かつ、沸点が約100〜約300℃である脂肪族炭化水素である。本発明の組成物において有用な揮発性炭化水素の例としては、Permethyl Corporation,Frazer,Pennsylvaniaから入手可能な市販化合物PERMETHYL 99AおよびPERMETHYL 101Aが挙げられる。本発明の組成物において、揮発性炭化水素化合物は、単体でも有用であるし、他の揮発性炭化水素または揮発性シリコーンと組み合わせても有用である。本発明のエアゾル型または非エアゾル型水性スタイリング補助組成物に混入させることのできる他の好適な不水溶性コンディショニング剤の例としては、以下の化合物、すなわち、ポリシロキサンポリエーテル共重合体;ポリシロキサンポリジメチルジメチルアンモニウムアセテート共重合体;アセチル化ラノリンアルコール;ジメチルジアルキルアンモニウムクロリド;改質アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;ラウリルジメチルアミンオキシド;ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;ステロールエステルのステロールのラノリン誘導抽出物;ラノリンアルコール濃縮物;ラノリン脂肪酸のイソプロピルエステル;硫黄富欲アミノ酸濃縮物;ラノリン脂肪酸のイソプロピルエステル;ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;セチルトリメチルアンモニウムクロリド;オレイルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;オレイルアルコール;ステアリルアルコール;ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;ステアラミドプロピルジメチルミリスチルアセテート;ポリオール脂肪酸;脂肪アミドアミン;ガーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド;セチル/ステアリルアルコール;4級化タンパク質;ケラチンタンパク質誘導体;イソステアラミドプロピルジメチルアミン;ステアラミドプロピルジメチルアミン;セトリモニウムブロミド;ミルトリモニウムブロミド;ステアラルコニウムクロリド;セチルトリメチルアンモニウムクロリド;ラウリルピリジニウムクロリド;トリス(オリゴキシエチル)アルキルアンモニウムホスフェート;アミノ官能性シリコーン;ラピリウムクロリド;ラノリン酸のイソプロピルエステル;エトキシ化(30)ヒマシ油;アセチル化ラノリンアルコール;ラノリンの高級アルコール留分;鉱油とラノリンアルコールとの混合物;ラノリンの高分子量エステル;クアテルニウム−75;ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体;アルキルトリメチルアンモニウムクロリド;ソーヤステロールの5モルエチレンオキシド付加物;ソーヤステロールの10モルエチレンオキシド付加物;エトキシ化(20モル)メチルグルコシドのステアリン酸エステル;ポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩;ヒドロキシル化ラノリン;コカミドプロピルジメチルアミンラクテート;コカミドプロピルジメチルアミンプロピオネート;コカミドプロピルモルホリンラクテート;イソステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート;イソステアラミドプロピルモルホリンラクテート;オレアミドプロピルジメチルアミンラクテート;リノールアミドプロピルジメチルアミンラクテート;ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート;エチレングリコールモノステアレートとプロピレングリコールとの混合物;ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート;アセトアミドMEA;ラクトアミドMEA;ステアラミドMEA;ベヘンアルコニウムクロリド;ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェートとセテアリールアルコールとの混合物;セテアリールアルコール;イソステアラミドプロパルコニウムクロリド;リノールアミドプロパルコニウムクロリド;オレイルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;獣脂イミダゾリウムメトサルフェート;ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;ステアリルトリモニウムメトサルフェート;エトキシ化長鎖アルコールとプロポキシ化長鎖アルコールとの混合物;ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート;ポロニトミンオキシド;オレアミンオキシド;ステアラミンオキシド;ソーヤエチルジモニウムエトサルフェート;ヒドロキシプロピルビスラウリル−ジモニウムクロリド;ヒドロキシプロピルビスセチル−ジモニウムクロリド;ヒドロキシプロピルビスステアリルジモニウムクロリド;ヒドロキシプロピルビスベヘニルジモニウムクロリド;リシノールアミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート;オレアルコニウムクロリド;ステアラルコニウムクロリド;N−(3−イソステアラミドプロピル)−N,N−ジメチルアミノグリコレート;N−(3−イソステアラミドプロピル)−N,N−ジメチルアミノグルコレート;動物ケラチン加水分解物;エチル動物ケラチン加水分解物;ステアリルアンモニウムクロリド;ステアラミドエチルジエチルアミン;コカミドプロピルジメチルアミン;ラウルアミドプロピルジメチルアミン;オレアミドプロピルジメチルアミン;パルミトアミドプロピジメチルアミン;ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート;アボガド油;スイートアーモンド油;ブドウ種油;ホホバ油;杏仁油;ゴマ油;交雑サフラワー油;麦芽油;コカミドアミンラクテート;リシノールアミドアミンラクテート;ステアラミドアミンラクテート;ステアラミドモルホリンラクテート;イソステアラミドアミンラクテート;イソステアラミドモルホリンラクテート;麦芽アミドジメチルアミンラクテート;ベヘンアミドプロピルベタイン;リシノールアミドプロピルベタイン;麦芽アミドプロピルジメチルアミンオシド;ジナトリウムイソステアライミドMEAスルホスクシナート;ジナトリウムオレアミドPEG−2スルホスクシネート;ジナトリウムオレアミドMEAスルホスクシネート;ジナトリウリシンオレイルMEAスルホスクシネート;ジナトリウム麦芽アミドMEAスルホスクシネート;ジナトリウム麦芽アミドPEG−2スルホスクシネート;ステアラルコニウムクロリド;ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;ステアラミドアミン;ステアラミドモルホリン;イソステアラミドアミン;イソステアラミドモルホリン;ポリエチレングリコール(400)モノ−およびジ−ステアレート;合成カルシウムシリケート;イソステアリックアルカノールアミド;動物タンパク質加水分解物のエチルエステル;セチルアルコールおよびステアリルアルコールと、エトキシ化セチルアルコールまたはエトキシ化ステアリルアルコールとのブレンド;アミドアミン;ポリアミドアミン;パルミチルアミドベタイン;プロポキシル化(1〜20モル)ラノリンアルコール;イソステアラミドDEA;およびコラーゲンタンパク質加水分解物が挙げられる。これらの不水溶性コンディショニング剤の1種以上が本発明の組成物の総重量の約0.5〜約10%の量で前記組成物に含有される場合、前記組成物は、前記コンディショニング剤のための懸濁化剤を、その総重量の約0.5〜約10%の量で含有してもよい。前記懸濁化剤の種類は重要ではなく、不水溶性の液体を水中に懸濁させることで知られている任意の材料から選択することができる。好適な懸濁化剤の例としては、ジステアリルフタラミン酸;脂肪酸アルカノールアミド;ポリオールおよび糖のエステル;ポリエチレングリコール;エトキシ化またはプロポキシ化アルキルフェノール;エトキシ化またはプロポキシ化脂肪族アルコール;およびエチレンオキシドと長鎖アミドとの縮合物が挙げられる。これらの懸濁化剤、並びに、本願明細書中で触れられていない他の数多くの懸濁化剤は、当該技術分野において周知であり、McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers,1989 Annual,published by McCutcheon Division,MC Publishing Co.の如き文献に詳述されている。不水溶性コンディショニング剤の非常に安定した乳化を実現し、かつ、増粘および泡沫の安定を補助するためのコンディショニング剤を含有するスタイリング補助組成物には、非イオン系アルカノールアミドも約0.1〜約5重量%の量で任意に含有される。前記アルカノールアミドの代わりに、他の有用な懸濁化剤および増粘剤、例えばアルギン酸ナトリウム;ガーゴム;キサンタンガム;アラビアゴム;メチルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースの如きセルロース誘導体;およびポリアクリル酸誘導体の如き各種合成高分子増粘剤を用いることもできる。好適なアルカノールアミドとしては、コカミドモノエタノールアミド(MEA)、コカミドジエタノールアミド(DEA)、ソイアミドDEA、ラウルアミドDEA、オレアミドモノイソプロピルアミド(MIPA)、ステアラミドMEA、ミリストアミドMEA、ラウルアミドMEA、カプルアミドDEA、リシノールアミドDEA、ミリストアミドDEA、ステアラミドDEA、オレイルアミドDEA、タロウアミドDEA、ラウルアミドMIPA、タロウアミドMEA、イソステアラミドDEA、イソステアラミドMEAおよびこれらの組み合わせの如き、ヘアケア配合物の技術分野において周知であるものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0103】
中和剤
ヘアケア組成物およびスキンケア組成物の如き特定の用途において、ヘアスタイリング配合物の使い心地を向上し得る溶解性または分散性および中和を実現するために、前記共重合体の親水性Bブロックを中和することが必要である。中和および溶解性の向上は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムおよび/または炭酸アンモニウムの如き無機塩基の1種以上を用いて達成されるが、この方法に限定されるわけではない。有用な中和有機塩基は、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、および前記ポリマーを水溶液に溶かす手助けをする水溶性アルカノールアミン、例えばモノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、トリエタノールアミン(TEA)、2−メチル−2−アミノ−1−プロパノール(AMP)、2−アミノ−2−メチル−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ジメチルアミノエタノール−N,N−ジメチル−エタノールアミン、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、3−ジメチルアミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、モノアミノグリコールなどである。可溶化に必要とされる中和レベルは、ポリマー毎に異なる。前記ブロック共重合体は、20%〜100%の中和度、および、水/アルコール/噴射剤溶液の既述のすべての量において、水および水アルコール溶液に溶けるようになる。これらの溶液のpHは、通常は4〜12であるが、一般には5〜8となる。前記ポリマーを水溶性または水分散性にするのに必要とされる最低限の中和レベルは、前記ブロックポリマーの組成、および、アルコール、水および噴射剤の量に依存する。
【0104】
エアゾル噴射剤ガス
本発明のエアゾル組成物に含有される噴射剤ガスは、従来からエアゾル容器用に用いられてきた任意の液化可能な気体でもよい。噴射剤として好適に用いられる材料の例としては、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、モノクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、ジメチルエーテル、プロパン、n−ブタンおよびイソブタンが挙げられる。これらは単独でまたは混ぜ合わせて用いられる。ジメチルエーテル、二酸化炭素および/または亜酸化窒素の如き水溶性の気体を用いることによって燃焼性の低いエアゾルを得ることも可能である。プロパン、ブタンおよびクロロフルオロカーボンの如き不水溶性の液化された炭化水素ガスおよびハロゲン化炭化水素ガスを用いると、他の不混和性ガスに関する急激な圧力降下が起きることなく、エアゾル容器の内容物を送出することができるので、有利である。この場合、前記液化ガスは前記水性配合物の上に留まり、しかも前記容器内の圧力は常に飽和炭化水素蒸気の蒸気圧であるため、前記エアゾル缶内上部を空けておくことを気にせずに済む。窒素、ヘリウムおよび完全にフッ素化されたオキセタンおよびオキセパンの如き他の不溶性圧縮ガスも、エアゾル容器から前記組成物を送出するのに有用である。前記水性スタイリングエイド組成物を送出する他の手段としては、ポンプ式噴霧器、あらゆる形態の袋内包型缶装置、インサイチュー型二酸化炭素(CO)発生装置、圧縮器などが挙げられる。前記噴射剤ガスの量は、エアゾルの技術分野において周知である一般的な要素によって決定される。ムースの場合、噴射剤の量は、一般には全組成物の約3%〜約30%、好ましくは約5%〜約15%である。ジメチルエーテルの如き噴射剤が蒸気圧抑圧剤(例えばトリクロロエタンまたはジクロロメタン)を用いる場合、重量%の計算では、前記抑圧剤の量は前記噴射剤の一部とみなされる。
【0105】
任意の添加剤
前記ヘアスタイリング組成物は、そのような組成物を美的観点からより受け入られやすくするのに好適な他の任意の成分を各種含有していてもよい。そのような慣用の任意成分は当業者らには周知であり、その例としては、アニオン乳化剤(例えばアルキル硫酸ナトリウム)の如き他の乳化剤;ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、カルバミン酸ヨードプロペニルブチル、安息香酸ナトリウム、グルタル酸アルデヒドおよびイミダゾリジニル尿素の如き防腐剤;セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリドおよびジ(部分水素化獣脂)ジメチルアンモニウムクロリドの如きカチオン乳化剤/コンディショナー;長鎖脂肪酸のジエタノールアミド、脂肪族アルコール(すなわちセテアリールアルコール)、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムおよびエチルアルコールの如き粘度調整剤;クエン酸、コハク酸、水酸化ナトリウムおよびトリエタノールアミンの如きpH調整剤;FD&C染料かD&C染料のいずれかの如き着色剤;過酸化水素、過ホウ酸塩および過硫酸塩の如き毛髪酸化(漂白)剤;チオグリコレートの如き毛髪還元剤;香油;エチレンジアミンテトラ酢酸の如きキレート剤;グリセリンおよびプロピレングリコールの如きポリマー可塑剤;および他の多くの剤などが挙げられる。これらの任意成分は、各々が、一般に全組成物の約0.01〜約19重量%、好ましくは約0.5〜約5重量%の量で用いられる。さらに、本発明の水性配合物は、慣用のヘアスプレー補薬(adjuvants)を、一般に約0.1〜2重量%、好ましくは約0.75〜1重量%の量で含有していてもよい。使用できる添加剤には、グリコール、フタル酸エステルおよびグリセリンの如き可塑剤;シリコーン;皮膚軟化剤;各種ラノリン化合物の如き潤滑剤および浸透剤;タンパク加水分解物および他のタンパク誘導体;エチレン付加物およびポリオキシエチレンコレステロール;染料、チントおよび他の着色剤;および香料も包含される。
【0106】
本発明の組成物は、場合により、1種以上の他の固定樹脂を含有していてもよい。他の毛髪固定樹脂の例としては、ポリアクリレート、ポリビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドおよびこれらの混合物の如き合成ポリマー;および改質セルロース、デンプン、ガー、キサンタム、カラゲナンおよびこれらのブレンドの如き天然資源から誘導されるポリマーが挙げられる。これらの樹脂の性質は、カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性または双生のいずれでもよい。それらは、水性配合物および水性アルコール配合物に対して可溶性、分散性または不溶性でもよい。それらのガラス転移温度Tgは、−50℃〜200℃でもよい。
【0107】
本発明のヘアスタイリング組成物に有利に取り入れることのできる別の種類のオルガノシロキサンは、非極性シルセスキオキサンであるシリコーン樹脂である。これらの樹脂はフィルムを形成し、かつ、前記組成物に良好な硬化保持性を与える手助けをする。前記シルセスキオキサンは、
RSiO3/2
(RSiO3/2(R’R”SiO)(SiO4/2
(RSiO3/2(R’R”SiO)(SiO4/2(R’’’SiO)
および、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルケニルオキシ、これらの誘導体、
式中、R、R’およびR’’’は、アルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール、炭素数が1〜20である基よりなる群から選択され;そして、w、x、yおよびzは、それぞれ、0〜約1,000の値をとる整数であるが、但し整数wと整数yの和は少なくとも1でなければならない、
よりなる群から選択される式を有する。
【0108】
前記特定一般式のいずれか1つに合致する非極性シルセスキオキサンシリコーン樹脂材料は、ミシガン州ミッドランドのダウコーニング社から市販されている。
【0109】
これらの非極性シルセスキオキサンは、本発明のブロック共重合体を含有するヘアスタイリング配合物に取り入れることができるが、但しこれは、エタノールの如き溶媒または他の任意の適当な溶媒が、水の上に位置する状態で、または、水との混合物として前記配合物中に存在することが前提となる。
【0110】
前記オルガノシリコーン化合物は、前記混合物の重量に対して、約0.1〜約50重量%の量で前記混合物中に存在する。前記オルガノシリコーン化合物が前記混合物の重量に対して約3〜約30重量%の量で前記混合物中に存在することが好ましい。前記溶媒は、水、炭化水素、アルコール、またはアルコールと水とのブレンドのいずれでもよい。使用できる他の溶媒としては、超臨界二酸化炭素および超臨界窒素の如き超臨界流体;線状シロキサンおよび環状シロキサンの如き揮発性シリコーン;不揮発性炭化水素が挙げられるが、場合によっては、水性エマルジョン系も適切となる。前記溶媒が炭化水素である場合、ジメチルエーテル、液化石油ガス、プロパンおよびイソブタンの如き材料を用いることが好ましい。前記溶媒がアルコールである場合には、適切な材料の一部として、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールが挙げられる。
【0111】
シルセスキオキサンの1例は、下記式によって表すことができる。
【0112】
【化26】
Figure 2004503626
【0113】
本発明のヘア組成物に添加することのできる他の添加剤は、可溶性の表面張力低下化合物である。この可溶性表面張力低下化合物は、前記ヘアスタイリング組成物と、前記ヘアスタイリング組成物の上方に位置するガス体との間の表面張力を下げる可溶性化合物であればどれでもよい。ここで言う「ガス体」とは、噴射剤または空気を意味する。前記可溶性表面張力低下化合物は、例えば、前記ヘアスタイリング組成物中の可塑剤または界面活性剤でもよい。前記可溶性表面張力低下化合物の例としては、ジメチコーンコポリオール、パンテノール、フルオロ界面活性剤、グリセリンPOE、PPG28Buteth35、PEG75ラノリン、oxtoxynol−9、PEG−25硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール25グリセリルトリオレート、oleth−3フォスフェート、PPG−5−ceteth−10フォスフェート、PEG−20メチルグルコースエーテル、glycereth−7−トリアセテート、glycereth−7−ベンゾエート、またはこれらの組み合わせが挙げられる。前記可溶性表面張力低下化合物は、ジメチコーンコポリオール、パンテノール、glycereth−7−ベンゾエート、またはこれらの組み合わせであることが好ましい。
【0114】
前記可溶性表面張力低下化合物は、ビーディングが少なくVOC含有率も低い組成物の総重量に基づいて、一般に0.01〜1重量%の濃度、さらに好ましくは0.01〜0.25重量%の濃度で前記組成物中に存在する。
【0115】
可塑化化合物も有用な添加剤である。最も重要な部類の可塑化化合物は、可溶性のポリカルボン酸エステルである。前記ポリカルボン酸エステルは、炭素数が3〜12である主鎖を有し、かつ、3つ以上のC〜Cアルキルカルボキシレート基が結合している。好適なポリカルボン酸エステルの例としては、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリエチルフタレート、トリブチルフタレート、トリペンチルフタレートまたはこれらの組み合わせが挙げられる。前記ポリカルボン酸エステルは、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリブチルフタレートまたはこれらの組み合わせから選択されることが好ましく、トリエチルシトレート、トリブチルシトレートまたはこれらの組み合わせから選択されることがさらに好ましい。前記可塑化化合物は、前記ヘアスタイリング組成物の総重量に基づいて、合計濃度が好ましくは0.01〜1.0重量%、さらに好ましくは0.1〜0.5重量%となるように前記ヘアスタイリング組成物に添加される。
【0116】
前記配合物は、全組成物に基づいて、最大約5重量%の量で、1種以上の不活性アジュバントを任意に含有していてもよい。このような不活性添加剤としては、腐食抑制剤、界面活性剤、フィルム硬化剤、ヘアカーリング剤、着色剤、光沢剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤などが挙げられる。代表的な腐食抑制剤としては、メチルエチルアミンボレート、メチルイソプロピルアミンボレート;水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムの如き無機水酸化物;ニトロメタン、ジメチルオキサゾリジン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、およびアミノメチルプロパノールが挙げられる。
【0117】
キャリアビヒクル
極性溶媒は、前記美容用または毛髪用組成物を調製するのに一般に用いられる。水、グリコールおよびアルコールが好ましく用いられる。前記組成物に用いられる任意のアルコールは、炭素数が2〜4である脂肪族直鎖状または分岐鎖状1価アルコールである。イソプロパノール、特にエタノールが好ましい。前記組成物中における前記アルコールの濃度は、約40重量%未満であるべきであるが、驚くべきことに0重量%でもよく、好ましくは0〜30重量%であり、さらに好ましくは5〜20重量%である。一部のアルコールの場合、約2〜約10重量%の量で含有される。
【0118】
本発明のヘアスタイリング組成物を調製する際、前記共重合体は、水が主要な溶媒である溶媒系において、前記共重合体中のカルボン酸基の約40〜100モル%が中和剤によって中和される程度に任意に中和されてもよい。中和度が約92%を超えると、前記ヘアスタイリング組成物の耐湿性が著しく低下する。
【0119】
前記分岐状ブロック共重合体を含有するヘアスタイリング組成物は、高湿度下においてヘアスタイルが長持ちする、感触が自然である、櫛通りが良い、あまり粘つかない、剥離が少ない、整髪性および再整髪性がよい、飛散しないといった望ましい性質を示す。
【0120】
本発明において、非エアゾル型の低VOCポンプ型ヘアスプレー組成物が提供される。前記組成物は、使用者によって細かい噴霧として噴霧されることが可能であり、また前記細かい噴霧は、毛髪表面上で急速に乾燥し、毛髪に低い巻き垂下特性および効果的なカール保持性を与える。前記組成物は、主に、毛髪固定ポリマーとしての本発明のブロック共重合体と、そのための共溶媒としてのアルコール、水およびジメトキシメタン(DMD)の混合物とから成る。このような配合物は、無水配合物並びにあらゆる水系として調製することができ、ヘアスプレーとしてもムース製品としても調製することができる。これらの用途の場合、低分子量ブロック共重合体を用いることが好ましく、そして噴霧される滴の大きさは、急速に乾燥してフィルムを形成できるぐらいに小さくあるべきである。本発明のブロック共重合体の性能は、慣用の固定ポリマーの性能よりも実質的に良好である。と言うのも、本発明のブロック共重合体は、前記のような配合物に用いられる他のポリマーよりもしっかりと巻き垂下を抑えるからである。好ましくは、前記毛髪固定ポリマーは前記組成物の約1〜15重量%の固体量で存在し、アルコールは約50〜70重量%の量で存在し、水は10〜30重量%の量で存在し、そしてDMMは10〜30重量%の量で存在する。
【0121】
本発明のポリマーの他の用途としては、接着剤、金属洗浄剤、オイル/ガス井戸洗浄剤、防腐剤の中間体、ポリスチレンの製造、表面洗浄剤、工業用洗浄剤、被覆剤、工業用被覆剤、特殊製品、撮像、塗料剥離剤、印刷インク、フォトレジスト用途、ペイント/ラテックス系、電池の製造、反応溶液、繊維染色、洗剤、繊維染料の除去、プリント回路板、分散剤、ゲル形成剤、石油加工、および紙の製造が挙げられる。
【0122】
【実施例】
下記実施例は、本発明を限定するものではなく、前記共重合体およびヘアスタイリング組成物を調製する方法およびそれらの独特な整髪性を説明するものである。
【0123】
ポリマーの一般的な調製法
下記方法を用いて各種共重合体を調製した。清潔な乾燥した8リットルのガラス反応器を加熱された水浴中に設置し、コンデンサーと攪拌機とを取り付けた。この反応器に、80%がイソプロピルアルコールで20%が水である混合物である溶媒を1,750g投入し、還流温度(78〜82℃)まで加熱した。第1のバッチすなわちAブロックを形成するためのモノマーの供給、すなわち1,200gのn−ブチルアクリレートと、116gのメタクリル酸と、20gの連鎖延長剤であるアリルメタクリレートとを混ぜ合わせ、供給路および計量ポンプによって、前記反応器に接続された貯蔵塔に投入した。16.8gの開始剤であるt−ブチルペルオキシピバレートを200gの溶媒で希釈し、計量ポンプによって、前記反応器に接続された別の貯蔵塔に投入した。
【0124】
前記反応器が還流温度に達した後、重合が開始された。前記第1のバッチのモノマーは1時間にわたって一定量で供給され続け、前記開始剤は4時間にわたって一定量で供給され続けた。重合開始から1時間後、第2のバッチすなわちBブロックを形成するためのモノマーの供給、すなわち1,053gのメタクリル酸と10gのアリルメタクリレート連鎖延長剤とのブレンドが2時間にわたって一定量で前記反応器に供給され続けた。総モノマー供給時間は3時間であり、総開始剤供給時間は4時間であった。すべての材料を添加し終えた後、前記反応器をさらに2時間還流温度で維持してから室温まで冷ました。得られた反応混合物には50重量%の固体が含有されていた。
【0125】
前記方法を用いて組成の異なる共重合体を調製した。ポリマーの分子量(Mw)は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定された。ポリマーのTは、示差走査熱量測定(DSC)を用いて測定された。表2は、各共重合体を調製するのに用いられた3種のモノマーの量を2種の供給混合物に添加された重量に換算した値で、および、両方の混合物に添加されたモノマーの総重量を示している。調製された各共重合体についての反応期間終了時の反応器における固体百分率、共重合体の高い方のガラス転移温度と低い方のガラス転移温度、および共重合体の分子量も示す。
【0126】
実施例のポリマーに関する省略記号
実施例において、下記略語が用いられる。
nBA = n−ブチルアクリレート
All MA = (連鎖延長剤)アリルメタクリレート
AA = アクリル酸
MAA = メタクリル酸
EGDMA = (連鎖延長剤)エチレングリコールジメタクリレート
Lup−11 = (開始剤)t−ブチルペルオキシピバレート(Lup−11はLupersol−11の省略であり、Atochem North America Inc.社から入手可能である。)
IPA/HO = (溶媒)イソプロピルアルコール/水の80/20重量%混合物
Tg1 = 低い方のガラス転移温度
Tg2 = 高い方のガラス転移温度
phm = モノマー100部当たりの部
Mw = 重量平均分子量
【0127】
2つのTgを有するブロック/分岐状共重合体の実施例
実施例1〜3の共重合体は前記重合法に従って調製された。Aブロックは2種のモノマーを用いて調製され、Bブロックは1種のみのモノマーを含有する。Aブロックが主に疎水性であるのに対し、Bブロックは親水性で、イオン化可能である。前記ポリマーの分子量Mwは、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定された。前記ポリマーのTは、示差走査熱量測定(DSC)を用いて測定された。
【0128】
【表2】
Figure 2004503626
【0129】
好適な連鎖延長剤の使用の臨界を実証するための実施例
ポリマーのブロック構造および好適な連鎖延長剤を使用する重要さを証明するために、Aブロックが疎水性で不水溶性のブロックであり、Bブロックが親水性でイオン化可能であるブロック共重合体を調製した。実施例4および5は、前者がアリルメタクリレート(All MA、連鎖延長剤)を用いず、後者がアリルメタクリレートを用いた以外は、同じ様にして調製された。ポリマー4の疎水性ブロックは、高いpH値において塩基で中和された後、水に溶けなかった。このポリマーは、乳状の、相分離を起こした懸濁液を形成した。逆に、All MAを含有する実施例5のポリマーは、pH=7.16において塩基で中和された後に、透明な水溶液を形成した。
【0130】
【表3】
Figure 2004503626
【0131】
実施例6の樹脂は、反応性基が同等の反応性を有する2官能性連鎖延長剤であるエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)を用いて調製された。得られたポリマーの架橋度は高く、重合中に固体のゲル化した塊を形成した。このポリマーを単離し検査することは不可能であった。これに対し、アリルメタクリレートを用いて調製された実施例5のポリマーは、扱い易い粘り気のある液体を重合中に形成した。
【0132】
表2から分かるように、モノマーの組成を変えることによって、分子量およびガラス転移温度の異なる共重合体を調製することができる。これにより、これらの共重合体を用いて調製されたヘアスタイリング組成物の望ましい特性を変えることができるようになる。
【0133】
ヘアスタイリング補助配合物のためのブロック共重合体の実施例
毛髪固定樹脂は、配合物の易巻き性、噴霧性、毛髪に付けたときの感触、洗浄性、カール保持性、速乾性、低粘着性、補助配合添加剤との相溶性などの如き数多くの主観的および客観的性質も包含すべきである。
【0134】
下記実施例は、塊状/分岐状共重合体を調製することによって、AブロックおよびBブロックの親水性および疎水性を変化させることによって優れた性能を有する毛髪固定ポリマーを得ることができることが証明されたことを示している。
【0135】
【表4】
Figure 2004503626
【0136】
Aブロックの親水性/疎水性バランスを変えることによって、あるpH範囲内で溶けるポリマーが形成されたことに注意されたい。実施例8および10のポリマーの如き比較的低いpHで溶けるポリマーは毛髪固定剤用として望ましい。高いpHで溶けるポリマーは、高いpHが有利とされる配合物、すなわち脱毛剤用、薬用クリーム用などにより好適である。
【0137】
噴霧性
ヘアスプレー製品は、通常、水性アルコール配合物にて処方される。毛髪固定樹脂が微細な噴霧の形態で美しく送出されることが可能な低粘度配合物を形成することが必要とされる。表5のデータは、実施例7、8および9のブロック/分岐状共重合体の方が現行の技術よりも噴霧性に優れていることを示している。
【0138】
毛髪の感触
固定樹脂で被覆された後に毛髪が得る感触は非常に重要である。現行のポリマーは、毛髪をかさつかせたり、乾燥させたり、べた付かせたり、油っぽくさせたままにしやすい。表5のデータは、共重合体7、8および9が優れた感触を与えることを示している。これらの共重合体は毛髪を軟らかく自然に保つ。
【0139】
粘り気
現行の固定ポリマーのほとんどは、水分を吸収するため、べた付きを起こす。共重合体7、8および9の示す粘り気は低いことに注意されたい。
【0140】
剥離
固定ポリマーは、毛髪表面上で乾燥した後、毛髪が櫛でとかされると大量に剥離し、毛髪にふけがついたような外観を与えることになる。共重合体7、8および9は最も低い剥離性を示している。
【0141】
【表5】
Figure 2004503626
【0142】
毛髪固定ポリマーが有していなければならないさらなる重要な特性とは、比較的高い湿度においてヘアスタイルを同じ形状に保持する能力、すなわちカール保持性である。本発明の共重合体のカール保持性を測定し、いくつかの現行のヘア固定ポリマーと比較した。
【0143】
カール保持率の記録
0.05gの、水性アルコール溶液に溶けた樹脂を、重さが2gで長さが6インチの1束のきれいな毛髪に塗り付けた。この1束の毛髪をサロン用ローラーに巻き付け、乾燥させ、一晩馴染ませた。そして、この1束の毛髪を、温度80°F、相対湿度90%の湿度室の内部に設置した。
【0144】
カール保持率は時間の関数として記録され、下記式によって計算された。
(L−L(t)/L−L(0)) X 100 = カール保持率(%)
【0145】
式中、
Lは、毛髪が伸び切ったときの長さであり、L(0)は、高い湿度に曝される前の毛髪の長さであり、そしてL(t)は、高い湿度に曝された後の任意の時間(t)における毛髪の長さである。
【0146】
表5に示されるように、実施例8、9および10のブロック共重合体のカール保持性は、ほとんどの現行の固定ポリマーよりも優れていた。
【0147】
表6の共重合体例11および12は、それぞれ、Aブロックが2−エチルヘキサクリレート(2−EHA)を含有しているブロック共重合体およびAブロックがエチルアクリレート(EA)を含有しているブロック共重合体を示している。
【0148】
【表6】
Figure 2004503626
【0149】
実施例2の共重合体を用いて、低VOCヘアスタイリング組成物を調製した。前記組成物は、60重量%の、表2に記載の共重合体のうちの1つと、エタノールと水とを含んでなる溶媒系と、界面活性剤であるAMP−95とを含有する樹脂を3〜5重量%含有していた。前記組成物は、すべて、VOCが50重量%となるように配合された。表7には、組成物の成分が示されており、主観的評価がまとめられている。前記組成物は、慣用の、広く普及しているヘアスタイリング配合物よりも性能が改良されていることを示している。性能の改良は、下記性質、すなわち、高湿度下におけるスタイル保持性、自然な感触、相溶性、剥離の低下、整髪性および再整髪性の良さのうちの1つ以上に見られる。
【0150】
【表7】
Figure 2004503626
【0151】
何束かの毛髪に、表7に記載のヘアスタイリング組成物を噴霧、適用した。これらの毛髪の完全に伸び切ったときの耐湿性を、垂下率に換算して評価した。自然な感触、相溶性、耐剥離性、および再整髪性/整髪性についても、10段階評価で、10を最良として、主観的評価を行った。表8には、表7に記載の4種のヘアスタイリング組成物についてのこれらの性質がまとめられている。
【0152】
【表8】
Figure 2004503626
【0153】
表8から分かるように、すべての組成物が、平均よりも良い自然な感触、相溶性、耐剥離性、および整髪性/再整髪性を示した。同じ組成を有するヘアスタイリング組成物(組成物Aおよび組成物Bまたは組成物Cおよび組成物D)については、樹脂濃度の低い方がほんのわずかに勝っていた耐剥離性を除いて、低い樹脂濃度(3%)を有する組成物と高い樹脂濃度(5%)を有する組成物とでは、これらの特性は同等であると評価された。耐湿性は、樹脂濃度の高い方が高かった。
【0154】
低VOCエアゾル型毛髪固定配合物の実施例
実施例E  ジメチルエーテルを用いた55%VOCエアゾル型ヘアスプレー
原料番号       原料         重量%
1   SD40−200アルコール   25.0
2         水         35.0
3        実施例5        8.0
4       AMP−95       2.0
5      ジメチルエーテル     30.0
【0155】
原料1〜4を容器に入れ、透明な溶液が得られるまで攪拌した。この配合物をエアゾル型ヘアスプレー缶に入れた。この缶を標準的なエアゾルアクチュエータで塞いだ。原料5を前記缶の中に圧入した。内容物の噴霧の際、噴霧状態は非常に良好であり、非常に細かい噴霧が得られた。
【0156】
実施例F  152A推進剤を用いた55%VOCエアゾル型ヘアスプレー
原料番号       原料         重量%
1   SD40−200アルコール   55.0
2     実施例5のポリマー      8.0
3      AMP−95        2.0
4    Dymel 152A     35.0
【0157】
原料1〜4を容器に入れ、透明な溶液が得られるまで攪拌した。この配合物をエアゾル型ヘアスプレー缶に入れた。この缶を標準的なエアゾルアクチュエータで塞いだ。原料5を前記缶の中に圧入した。内容物の噴霧の際、噴霧状態は非常に良好であり、非常に細かい噴霧が得られた。
【0158】
実施例G  スタイリング用ムース
原料番号       原料         重量%
1         水         81.0
2     実施例5のポリマー      3.5
3  Emulphor on−870   0.5
4      推進剤A−46      15.0
【0159】
原料1〜3を容器に入れ、透明な溶液が得られるまで攪拌した。この配合物をエアゾル型ムース缶に入れた。この缶を標準的なムースアクチュエータで塞いだ。原料4を前記缶の中に圧入した。内容物の吐出の際、濃いクリーム状の泡が得られた。
【0160】
下記実施例は、本発明のフィルム形成性共重合体の利用範囲を説明するためのものである。
超音波診断用ジェル
0.5%のカルボマー増粘剤
2.0%の実施例7のポリマー
0.25%のNaOH
5.0%のグリセロールに水および防腐剤を加えて100%にした混合物
酸化亜鉛を含有する軟膏
1.2%の実施例10のポリマー
1.0%のトリエタノールアミン
14.0%の酸化亜鉛に水および防腐剤を加えて100%にした混合物
家具研磨剤
1.0%の実施例10のポリマー
5.0%のシリコーンオイルエマルジョン(強度:30%)
3.0%のカルナウバろう(強度:20%)に水を加えて100%にした混合物
家庭用洗浄剤
1.5%の実施例10のポリマー
1.3%のトリエタノールアミン
10.0%のイソプロピルアルコール
10.0%のノニルフェノールおよび10モルのエチレンオキシドに水を加えて100%にした混合物
油中水型クリーム
0.5%の実施例10のポリマー
0.1%のモノエタノールアミン
3.5%のジグリセロールセスキイソステアレート
10.0%のパラフィンワックス
5.0%のセチルアルコール
2.2%のマイクロワックス
0.2%の香油に水および防腐剤を加えて100%にした混合物
アフターシェーブジェル
1.1%の実施例10のポリマー
0.4%のモノエタノールアミン
35.0%のエチルアルコール
0.1%のメントールに水および防腐剤を加えて100%にした混合物
毛髪用シャンプー
0.5%の実施例10のポリマー
0.6%のトリエタノールアミン
12.0%のココナッツオイルアルコールと10モルのエチレンオキシドとの混合物
0.1%の香油に水および防腐剤を加えて100%にした混合物
ハンドサニタイザー
1.0%の実施例10のポリマー
65.0%のエチレンアルコール
1.5%のカルボポル
1.4%のトリエタノールアミン
0.1%の香油に水および防腐剤を加えて100%にした混合物
水中油型乳濁液
0.5%の実施例10のポリマー
0.2%のNaOH
5.0%のイソプロピルパルミテート
5.0%のパラフィン油
5.1%のジグリセロールステアレートと4モルのエチレンオキシドとの混合物
0.1%の香油に水および防腐剤を加えて100%にした混合物
水中油型クリーム
0.7%の実施例10のポリマー
0.6%のAMP−95
5.0%のペトロラタム
5.2%の大豆油
3.0%のグリセロールモノステアレート
3.0%のトリステアリルテトラグリコールエーテルオルトリン酸に水および防腐剤を加えて100%にした混合物
油中水型乳濁液
0.5%の実施例10のポリマー
0.6%の水酸化アンモニウム(強度:10%)
3.0%の硬化ヒマシ油と7モルのエチレンオキシドとの混合物
2.0%のポリグリセリル−2セスキイソステアレート
1.0%の蜜蝋
1.0%の鉱油
0.5%のマグネシウムステアレート
0.5%のアルミニウムモンタネート
10.0%のイソプロピルパルミテート
15.0%のパーヒドロスクアランに防腐剤および水を加えて100%にした混合物
【0161】
前記独特のブロック共重合体を含有する本発明のヘアスタイリング組成物は、毛髪表面におけるウィッキングすなわち流れが特に優れている。毛髪表面における優れた流れは、傷んでいる毛髪などの特定の状態にある毛髪の光沢を増すことのできるレベリング効果を有する。この特性は、下記ヘアウィッキング試験法によって実証された。
【0162】
ヘアウィッキング試験法
使用された装置:
Mettler AE 260 Delta Range(登録商標)天秤はかり
IBM互換性PC
毛髪を天秤皿に取り付けるための取付け具
溶液を収納するための棚
【0163】
使用されたソフトウェア:
Mettler BalanceLink Version 2.0
(c)Mettler−Toledo AG 1994
CH−8606 Greifensee,Switzerland
【0164】
データ処理:
毛髪の重量によって正規化されたデータをCOM1シリアルポートを介して10秒毎に2,400ボーレートで送信するコマンド
【0165】
備品:
一房の毛髪を収納するためのチューブ(長さ:120±0.5mm)(直径:7.5mm)
二房の毛髪を収納できるようにチューブ内は長さ方向に分割されている。
100mLのPyrex No.1000のビーカー(直径:47mm)
【0166】
試料:
(前記チューブ内を埋める)毛髪体積を得るために用いられる、それぞれの長さが180mmの二束のクリンプメタルバンド付きヨーロッパ種褐色毛髪
実験用毛髪溶液
【0167】
試験法:
試験に先立ち、数房の毛髪に番号を振り、計量する。毛髪の終端がチューブの底に届くように前記毛髪の房を前記チューブに入れる。そして、前記毛髪にクリップを取り付ける。毛髪を載せていない状態で、天秤を0に合わせる。天秤皿に取り付けられている固定具に毛髪を載せ、天秤を釣り合わせる。天秤から毛髪の房を取り除き、そして前記天秤皿の上のトレイ上の100mLビーカーに60グラムの実験用溶液を入れる。前記ソフトウェアでファイル名を作成し、データの取得を始める。最初の点が画面に現れた後に、毛髪の房を天秤の固定具に載せることによって、毛髪の入ったプラスチックチューブを溶液に浸漬させる。データの取得が安定した状態に達するまで、データの読み取りを10秒毎に行った。
【0168】
ウイッキング試験の結果:
蒸留水と実施例8の共重合体の1%、3%および5%水溶液とを用いて前記方法の手順を行うことによって、前記毛髪の束に吸い取られた蒸留水および前記ポリマー溶液の重量を求めた。図1は、ウイッキング試験の結果、すなわち、秒単位で示される期間中に前記試験用の毛髪の房に吸い取られた液体材料の量を示している。さらに詳しくは、図1は、実施例8のポリマーの水溶液(前記ポリマーの1%、3%および5%水溶液)が蒸留水よりも実質的に速く、かつ、多量に前記毛髪の房によって吸い取られていることを示している。
【0169】
図2は図1と似たグラフであり、実施例8のポリマーの3%水溶液が、ポリビニルピロリドン(PVP)の同量(3%)の水溶液よりも実質的に速く、かつ、多量に(すなわち30%を上回る量で)前記毛髪の房によって吸い取られていることを示している。
【0170】
既存のポリマーを用いたヘアスタイリング配合物は、一般に、再整髪性、特に高湿度下における再整髪性に欠ける。本発明のブロック共重合体は、そのような困難な状況において特にその性能を発揮する。この予想外の良い性能は、PVPポリマーおよびPVP/VAポリマーと比較した際に実証された。これは、下記手順に従って実施された試験のデータがグラフ状に記録されている図3〜5に示されている。
【0171】
再整髪性の試験
湿度キャビネットにTAテクスチャーアナライザーを設置し、そしてPVP(ポリビニルピロリドン)ポリマー、PVP/VA(ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル)ポリマーおよび実施例8のポリマーを用いて、真新しい褐色のヨーロッパ種の毛髪に対してオメガループ試験を行った。この試験は、J.Jachowicz and K.Yaoに基づき、かつ更に詳細に説明されている。
【0172】
試験に先立ち、マイクロシリンジを用いて各ポリマーの5%水溶液を濡れた毛髪に約0.1グラム付着させることによってヘアループを作製し、乾燥させた。これらのヘアループを、相対湿度約50%、温度25℃の環境で寝かせた。試験は、50%、60%、70%および80%の相対湿度および温度25℃において行われた。試験後、前記ループを湿らし、1”のダウエルバーに巻き付けることによって再調整した。前記ループを、25℃および前記各%相対湿度において、前記湿度キャビネット中で一晩寝かせた。
【0173】
1時間の標準試験を行い、初期接触後に前記オメガループを1mmに圧縮した。コンピューターによって毎秒平均4.8データポイントを読み取った。各ループの最大力を、プローブが最大力に達するまでに移動した距離と共に算出し、これらをExcelのスプレッドシートに取り込んだ。PVPポリマーの水溶液およびPVP/VAポリマーの水溶液で被覆されたヘアループが完全に壊れたのに対し、実施例8のポリマーを含有するループは、その固定剤としての性質を少なくともある程度維持していた。
【0174】
下記図3、4および5は、試験の開始時点(0秒の時点)においてヘアループを8mm(すなわちループの直径の30%の変形)変形させるのに必要とされた力を示しており、そして各曲線は、試験の進行に沿った前記必要とされた力の減少を示している。ループの変形は毎分約5、6回繰り返され、そして各ループについて、最大力をExcelのスプレッドシートにグラフとして記録した。初期力が強いほど、保持もしっかりとしている。曲線における初期の急激な減少は、毛髪を所定の位置に保持しているポリマーの結合が急激に壊れたことを意味している。曲線におけるゆるやかな減少は、前記結合がゆっくりと壊れていっていることを示している。
【0175】
図3は、相対湿度70%における初期試験の結果を示している。その後、ヘアループを前述のようにリスタイリングし、図4は、前記試験を相対湿度70%において繰り返した結果を示している。その後、ヘアループを再びリスタイリングし、前記試験を相対湿度80%において繰り返した。図5は、相対湿度80%に曝された後の試験の結果を示している。
【0176】
図3に示される初期試験の後、水とテフロン(登録商標)コーティングされたダウエルバーとを用いてヘアループをリスタイリングした後に、前記試験を繰り返した。
【0177】
図4に示される試験の後、同じヘアループを水で再度リスタイリングし、ダウエルバーに巻き付け、次の試験を行った。相対湿度は80%にまで上げたが、温度は25℃のままにしておいた。この試験の結果を図5に示す。
【0178】
図3、4および5は、ポリビニルピロリドン(曲線A)、実施例8のポリマー(曲線B)、およびビニルピロリドンと酢酸ビニルとの共重合体(曲線C)で処理された真新しい褐色のヘアループについての最大力対時間の関係を示している。いずれの場合にも、0.09gの、各ポリマーの5%溶液がヘアループ全体に均一に付着した。
【0179】
前記図面に記載された曲線は以下の情報を提示している。
1)同量のポリマーで比べると、PVP樹脂による保持が最も堅固であり、実施例8の樹脂による保持は前記PVP樹脂による保持よりもやや軟らかめであり、そしてPVP/VA樹脂による保持は最も軟らかい。
2)図3および4は、相対湿度70%において、PVP樹脂および実施例8の樹脂が同様の再整髪性パターンを有するのに対し、PVP/VA樹脂の再整髪性は低いことを示している。
3)図5は、ヘアループが2度のリスタイリングを相対湿度80%で受けたときに、PVPがかなりの再整髪性を失うのに留まるのに対し、実施例8の樹脂およびPVP/VA樹脂は基本的に再整髪不可能である。
4)図4のPVP/VA曲線が1,500秒辺りで微小な第2の変曲を示しており、そして図5のPVP曲線が同じく1,500秒辺りでより顕著な第2の変曲を示していることに注目すべきである。これは、その変曲点において、曲線(ループ)が壊れ、加えられた力に対して接線の方向に***していることを示している。これは容易に確認することができる。その理由は、ループには1箇所以上の破断があり、毛髪が複数の部分に分離し、これらの部分同士の間にはかなりの空間が存在するからである。実施例8の樹脂を含有するヘアループは破断を示したが、おおむね試験開始時のような完全なカールを維持していた。
【0180】
図5に記載される試験の終了時におけるヘアループは、図6の写真に見られるような外観であった。
【0181】
前述の独特なブロック共重合体を含有する本発明のヘアスタイリング組成物は、一度毛髪に付ければ、再度毛髪に付ける必要無く、数時間に亘って使用者に毛髪を再整髪させたり、毛髪の保持力を回復させたりすることのできる独特な性質を有する。唯一の必要条件は、スプレーなどで少量の水を毛髪に吹きかけた後、カーリングアイロン、ヘアドライヤーまたはカーラーを用いて毛髪を再整髪し、櫛でとかすことである。他の製品は、再度付ける必要なしに数時間後に毛髪を再整髪できる性能は全く持ち合わせていない。再整髪性は、耐湿性を再評価すること、および、テクスチャーアナライザーを用いることによって示すことができる。
【0182】
実施例8の共重合体の水溶液による毛髪表面における流れの向上は、毛髪に従来よりも多量のポリマーが付着することによって毛髪の嵩が従来よりも大きく見えることを示唆している。そしてこれは毛髪に厚くふっくらした外観を与える。この特性は下記の毛髪のボリューマイジング処理によって証明された。
【0183】
毛髪のボリューマイジングの測定
使用された装置:
テクスチャーアナライザー
ボリューマイジング測定用固定具(10 mmのリング)
【0184】
使用されたソフトウェア:
バージョン1.17
試験法 HVT
【0185】
テストパラメータ
2kgのロードセル
力(g)
距離(mm)
試験速度: 4 mm/分
【0186】
試料の調製:
長さが180mmの二束のクリンプメタルバンド付きヨーロッパ種褐色毛髪を用いて、(固定具内を通して引張り抜くための)毛髪体積を得た。
1グラムの実験用ポリマー溶液を毛髪に付け、毛髪に馴染ませ、中位の歯の櫛で3回とぎ、一晩乾燥させた。
試験前に中位の歯の櫛で7回といた。
【0187】
試験の手順
サムホイールを締めることによって毛髪を上部固定具に固定し、毛髪の房およびボリューマイジングリングの配置を確かめた後、試験を始めた。ボリューマイジングリング無しで試料を引っ張った後、上部クロスヘッドを止めた。試料を取り除き、前記クロスヘッドを元の位置に戻した。再び試料を載せ、各実験用化合物によって各毛髪の房に5箇所の湾曲部ができるまで、この試験手順を繰り返した。各試料は室温で試験された。
【0188】
下記表9は、実施例8のポリマーが毛髪に対するコーミング(櫛の通り)力を高めることを示しており、これは毛髪の嵩が増加することを示している。
【0189】
【表9】
Figure 2004503626
【0190】
湿潤剤は、本発明のヘア配合物に用いることのできるもう1つの種類の添加剤である。湿潤剤は当該技術分野においては周知であり、その例としてはグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールなどの如き多価アルコールが挙げられる。一般に、湿潤剤は、高湿度環境におけるカール保持性を低下させてしまうという点で、従来技術のポリマーを含有するヘアスタイリング配合物に悪影響を与える。驚くべきことに、本発明のブロック共重合体を用いると、耐湿性がかなり向上する。この効果は図7で確認することができる。
【0191】
表10に示される下記配合物が下記カール保持試験で用いられた。
【0192】
【表10】
Figure 2004503626
【0193】
下記試験で用いられた毛髪試料は、重さが1.6g、長さが6インチ、幅が1インチであり、平たい毛髪の房をホチキスで固定した。
【0194】
各ヘアスタイリング配合物を前記毛髪の房に沿って0.8g滴下し、櫛でといた後、前記毛髪の房を直径が0.5インチのローラーに設置した。室温で約24時間放置した後、得られたカールを、90%の相対湿度に25℃で曝した。カール保持の程度は以下のようにして決定した。
【0195】
図7は、カールを90%の相対湿度に表記された時間にわたって曝した後のカール保持率を示すグラフである。75%を下回るカール保持率を不合格とする。曲線Aは、1.00%のグリセリンを含有する実施例8のポリマーを含有する配合物であり、表10の4番目の列に示されている。曲線Bは、実施例8のポリマーを含有する配合物であり、表10の3番目の列に示されている。曲線Cは、ポリビニルピロリドン(PVP)を含有する配合物であり、表10の1番目の列に示されている。曲線Dは、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(PVP/VA)を含有する配合物であり、表10の2番目の列に示されている。
【0196】
前記図7の各種曲線は、実施例8のポリマーを含有する配合物でコーティングされた毛髪の8時間後のカール保持率は50%であったのに対し、PVP/VA共重合体でコーティングされた毛髪のわずか2時間後のカール保持率はわずか15%であり、そしてPVPポリマーを含有する配合物でコーティングされたサンプルの3時間後のカール保持率はわずか15%であったことを示している。非常に驚くべきことに、実施例8のポリマーおよび1%のグリセリンを含有する配合物の、相対湿度が90%の環境における8時間後のカール保持率は70%であった。
【0197】
洗浄性
本発明のブロック共重合体は、ジェル型およびソープ型シャンプー組成物にも非常に有用である。前記シャンプー組成物は、主に毛髪から油分および汚れを取り除くための良好な洗浄性を与えるためのものである。この性能を得るためには、1種以上の界面活性剤、キレート剤および起泡安定剤をかなりの量で添加することが必要である。有用な界面活性剤は、アニオン性、カチオン性または両性であり得る。アニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルフェノキシポリオキシエチレンエタノールのサルフェートエステル、α−オレフィンスルホネート、β−アルコキシアルカンスルホネート、アルキルアリールスルホネート、アルキルカルボネート、スルホキシスクシネート、アルキルエーテルスルホスクシネート、サクリスタン、オクトキシノールホスフェート、ノノキシノールホスフェート、タウレート、脂肪酸タウリド、硫酸化モノグリセリド、脂肪酸ポリオキシエチレンサルフェート、イセチエネート、およびこれらの混合物でもよい。特定の配合物はブランド毎に大きく変わり得るが、すべてのシャンプーは一般にこれらの成分を含有している。洗浄能力を向上させるために、より効力の強い界面活性剤を用いるか、界面活性剤の量を増やす。しかしながら、これは、特に化学薬品全般に敏感な人々の皮膚に炎症を起こさせる原因になることが多い。このため、低刺激性の界面活性剤または少量の界面活性剤を用いて配合されたシャンプーが用いられている。しかしながら、このために、シャンプーの洗浄能力が不十分になることが多い。思いがけずも、本発明のブロック共重合体は、シャンプー配合物の洗浄効率および洗浄効果を高める。これにより、配合作業者は、より少量の界面活性剤およびより低刺激性の界面活性剤を用いながらも並外れて高い油分/汚れ除去性を保つことができる。例えば、標準的な効力を有するシャンプーは、一般に、1種以上の界面活性剤を、配合物100部当たり、12部を上回る量、多くの場合14部以上の量で含有している。より低刺激性のシャンプーは、一般に、配合物100部当たり最大12部、多くの場合それを下回る量、例えば8〜12部(アクティブ)を用いている。このように、配合作業者は、非常に肌触りがよく、皮膚への刺激も無いが、毛髪から油分および汚れを取り除く能力は桁外れに高いシャンプーを調製するために、より刺激の強い界面活性剤を使用したり、より少量の界面活性剤を使用する必要を避けることができる。換言すれば、これらのブロック共重合体は、ヘアシャンプーに用いられる界面活性剤の効果を高める。
【0198】
米国特許第3,769,398号に記載されているようなRubine Dye試験を用いて、下記表11は、シャンプー配合物に実施例8の共重合体を添加することによって洗浄性が向上することを示している。
【0199】
【表11】
Figure 2004503626
【0200】
実施例8の共重合体を含有していない配合物Aの洗浄性評価は6であったのに対し、実施例8の共重合体を2%含有している配合物Bの洗浄性評価は8であった。
【0201】
本発明を、その好ましい実施態様を参照しながら説明してきたが、当業者らが先出の詳細な説明を読解することにより改良および変更を思いつくことは明らかである。本発明は、そのような改良および変更が添付の請求の範囲またはそれと同等なものの範囲に該当するのであれば、そのような改良および変更のすべてを包含するものであると解釈されることが意図される。

Claims (68)

  1. 下記構造
    Figure 2004503626
    Figure 2004503626
    式中、Aは第1ブロックのモノマーを表し、Bは第2ブロックのモノマーを表し、Xはエキステンダーモノマーを表し、nは前記Aブロックの重合度を表し、qおよびpは前記Bブロックの重合度を表し、qまたはpのいずれかが0であってもよいが両方が同時に0となることはなく、前記AブロックおよびBブロックは共にエチレン性不飽和モノマーから誘導され、前記Aブロックの方が前記Bブロックよりも疎水性が強く、そしてこの共重合体は少なくとも2つの異なるガラス転移温度を有する、
    よりなる群から選択される構造を有するフィルム形成性ブロック共重合体。
  2. 少なくとも2種の官能基を有し、一方の官能基の反応性が他方の官能基の反応性よりも高い多官能モノマーと、
    前記2官能性モノマーの官能性の高い方の官能基と優先的に共重合して第1ブロックを形成する第1のエチレン性不飽和モノマーと、
    少なくとも1つのカルボン酸基を含有し、かつ、前記2官能性モノマーの官能性の低い方の官能基と共重合して第2ブロックを形成する第2のエチレン性不飽和モノマーと、
    を重合させることによって製造された、ケラチン基質に対して用いられるフィルム形成性ブロック共重合体であって、
    前記第1ブロックは前記第2ブロックよりも疎水性が強く、そして前記共重合体は疎水性ブロックと親水性ブロックの両方を有し、前記疎水性ブロックおよび親水性ブロックは少なくとも2つの異なるガラス転移温度を有する、
    ことを特徴とする前記共重合体。
  3. 前記多官能モノマーは全モノマーの約0.005〜2モル%を占め、
    前記第1のエチレン性不飽和モノマーは全モノマーの約5〜約95モル%を占め、そして
    前記第2のエチレン性不飽和モノマーは全モノマーの約5〜約70モル%を占める、
    請求項2に記載の共重合体。
  4. 前記多官能モノマーは全モノマーの0.1〜1.5モル%を占め、
    前記第1のエチレン性不飽和モノマーは全モノマーの5〜50モル%を占め、そして
    前記第2のエチレン性不飽和モノマーは全モノマーの10〜70モル%を占める、
    請求項2に記載の共重合体。
  5. 前記共重合体の分子量が1,000,000未満である、請求項2に記載の共重合体。
  6. 前記第1ブロックの分子量が10,000〜100,000である、請求項2に記載の共重合体。
  7. 前記第2ブロックの分子量が1,000〜100,000である、請求項2に記載の共重合体。
  8. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、炭素数が少なくとも2〜30であるモノマーよりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  9. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、
    アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸;
    炭素数が2〜12であるアルキル基で置換された、N−置換アクリルアミド;および
    一般式、
    Figure 2004503626
    式中、Rは、−H、−CHおよび−CHCHよりなる群から選択され、そして
    は、C〜C20アルキルおよびシクロアルキルの如き、炭素数が少なくとも2である脂肪族炭化水素官能基;ナフチルの如き多核芳香族炭化水素基;アルキルの炭素数が1以上、好ましくは4〜8であるアルキルアリール;パーフルオロアルキルの如き炭素数が4以上のハロアルキル;アルキレンがプロピレンまたはさらに高級のアルキレンであり、かつ、疎水性基1つにつき少なくとも1つのアルキレンオキシ単位が存在するポリアルキレンオキシ基;およびこれらの組み合わせである、
    を有するエステル、
    よりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  10. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の高級アルキルエステル;無水マレイン酸のエチルハーフエステル;マレイン酸ジエチル;炭素数が2〜20であるアルカノールとエチレン性不飽和カルボン酸との反応に由来するアルキルエステル;エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルアリールエステル;N−アルキル、エチレン性不飽和アミド;α−オレフィン;アルキルの炭素数が少なくとも8であるビニルアルキレート;ビニルアルキルエーテル;N−ビニルアミド;アルアルキルスチレン;およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  11. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、N−エチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−デシルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−t−オクチルメタクリルアミド、N−デシルメタクリルアミド、N−ドデシルメタクリルアミド、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択されるアクリルアミドまたはメタクリルアミドである、請求項2に記載の共重合体。
  12. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸のアルキルエステル、メタクリル酸のアルキルエステル、モノまたはジアルキルアクリルアミド、およびモノまたはジアルキルメタクリルアミド、ここで上記アルキルの炭素数は2〜8である;t−ブチルの如き、アルキルの炭素数が4〜8であるアルキルスチレン;およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  13. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−ヘキシル、およびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  14. 前記多官能モノマーが、一般式
    Figure 2004503626
    式中、nおよびmは、1〜4の整数であり、
    およびRは、水素およびアルキルよりなる群から選択され、そして
    は、アルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、pが1〜50である−(CH−CH−O)−、pが1〜50である−(CH(CH)−CH−O)−、アミド、エステル、ポリアミドおよびポリエステルよりなる群から選択される、
    を有する、請求項2に記載の共重合体。
  15. 前記多官能モノマーが、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、アリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミドおよびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  16. 前記第1官能基の反応性が前記第2官能基、アリルまたはビニル、の反応性の約3〜10倍である、請求項2に記載の共重合体。
  17. 前記第1官能基がアリルビニル基であり、そして前記第2官能基が、メタクリル酸官能基およびアクリル酸官能基からなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  18. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーは、水に溶けた際に少なくとも20重量%溶液を形成するのに十分な水溶性または水分散性を有する、請求項2に記載の共重合体。
  19. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーは、
    1)一般式
    Figure 2004503626
    式中、Rは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリール、およびシクロアルキルよりなる群から選択され;
    およびRは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状アルキル、線状アルキル、アリール、シクロアルキル;
    −SOHおよび−SOM(Mは金属を表す)の如き酸官能基または塩官能基;一般式
    Figure 2004503626
    式中、Y、YおよびYは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリール、シクロアルキル、およびこれらの組み合わせである、
    のアミノ官能基;および
    一般式
    Figure 2004503626
    式中、Y、YおよびYは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリール、シクロアルキル、およびこれらの組み合わせである、
    の4級化アミノ官能基、
    よりなる群から選択される、
    のエチレン性不飽和アミド;
    2)一般式
    Figure 2004503626
    式中、Rは、nが1〜4の整数であるR2=−[CH−]の如きアルキレン基である、
    のエチレン性不飽和水溶性複素環化合物;および
    3)3つの一般式
    Figure 2004503626
    式中、Rは、−H、−CHおよび−CHCHよりなる群から選択され;
    は、nが1〜40の整数である−[CH−];線状または分岐状アルキル;シクロアルキル;アリール;pが1〜50である−(CH−CH−O)−の如きポリエチレンオキシド;およびpが1〜50である−(CH(CH)−CH−O)−の如きポリプロピレンオキシドよりなる群から選択される、
    のうちの1つの式で表されるエチレン性不飽和カルボン酸、
    よりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  20. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、アクリルアミド、メタクリルアミド、フマルアミド、およびこれらのN−置換誘導体、例えば2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−(ジメチルアミノメチル)アクリルアミド、N−(トリメチルアンモニウム−メチル)アクリルアミドクロリドおよびN−(トリメチルアンモニウムプロピル)−メタクリルアミドクロリドよりなる群から選択されるエチレン性不飽和アミドである、請求項2に記載の共重合体。
  21. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、ビニルピロリドンおよびビニルカプロラクタムよりなる群から選択される複素環式アミドである、請求項2に記載の共重合体。
  22. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸;メタクリル酸;マレイン酸;イタコン酸;ビニルアリールスルホン酸;ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドの如きエチレン性不飽和第4級アンモニウム化合物の塩;不飽和カルボン酸のスルホアルキルエステル、一般式
    Figure 2004503626
    の不飽和カルボン酸のアミノアルキルエステル、および
    一般式
    Figure 2004503626
    式中、Rは、−H、−CHおよび−CHCHよりなる群から選択され;
    は、nが1〜40の整数である−[CH−];線状アルキル;分岐状アルキル;シクロアルキル;アリール;pが1〜50の整数である−(CH−CH−O)−の如きポリエチレンオキシド;pが1〜50の整数である−(CH(CH)−CH−O)−の如きポリプロピレンオキシド;およびこれらの組み合わせよりなる群から選択され;
    、YおよびYは、−H、−CH、−CH−CH、分岐状または線状アルキル、アリール、シクロアルキルおよびこれらの組み合わせよりなる群から選択され;そして、
    Xは、塩化物、臭化物、硫酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、スルホン酸メチルおよびスルホン酸エチルよりなる群から選択される酸基である、
    の不飽和カルボン酸の4級化塩、
    よりなる群から選択されるエチレン性不飽和カルボン酸である、請求項2に記載の共重合体。
  23. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、2−アミノエチルメタクリレート;N,N−ジメチル−アミノエチルメタクリレート;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート;2−t−ブチルアミノエチルメタクリレート;2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリド;2−トリメチルアンモニウムエチルアクリレートクロリド;ビニルピリジンおよびビニルモルホリンの如きビニルアミン;ジアリルアミン;およびジアリルジメチルアンモニウムクロリドの如きジアリルアンモニウム化合物よりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  24. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸のC〜Cアルキルハーフエステル、フマル酸のC〜Cアルキルハーフエステルおよびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  25. 前記多官能モノマーがアリルメタクリレートであり、前記第1のエチレン性不飽和モノマーがn−ブチルアクリレートと(メタ)アクリル酸との混合物であり、そして前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸およびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  26. ヘアスタイリング組成物の形成に用いられるブロック共重合体であって、前記共重合体は複数のガラス転移温度を有し、かつ、疎水性有機ポリマーブロックと親水性有機ブロックとを含有する、前記共重合体。
  27. 約0.01〜20重量%の共重合体を含有するヘアスタイリング組成物であって、前記共重合体は、
    少なくとも第1の官能基と第2の官能基とを有し、前記第1の官能基の反応性が前記第2の官能基の反応性よりも高い多官能モノマーと、
    前記2官能性モノマーの第1の官能基と優先的に共重合して第1の疎水性ブロックを形成する第1のエチレン性不飽和モノマーと、
    親水性でありかつ前記2官能性モノマーの第2の官能基と共重合して第2のブロックそして疎水性ブロックと親水性ブロックの両方を有する共重合体を形成する第2のエチレン性不飽和モノマーと、
    を用いて製造された、前記ヘアスタイリング組成物。
  28. 前記多官能モノマーは全モノマーの約0.005〜2モル%を占め、
    前記第1のエチレン性不飽和モノマーは全モノマーの約30〜約95モル%を占め、そして
    前記第2のエチレン性不飽和モノマーは全モノマーの約5〜約80モル%を占める、
    請求項27に記載のヘアスタイリング組成物。
  29. 以下の材料、すなわち、
    0〜25重量%の乳化剤、
    0.05〜99%の溶媒、
    0.05〜10%のレオロジー調整剤、
    0.05〜5%の中和剤、
    0〜60重量%の液体噴射剤または気体、および
    0〜1%の界面活性剤、
    のうちの少なくとも1種をさらに含有する、請求項27に記載のヘアスタイリング組成物。
  30. 約0.5〜99重量%の水または水とアルコールと、
    約0.01〜20重量%のブロック共重合体とを含んでなるヘアスタイリング組成物であって、
    前記共重合体は複数のガラス転移温度を有し、かつ、疎水性有機ブロックと、前記疎水性ブロックに結合した親水性有機ブロックとを含有する、
    ことを特徴とするヘアスタイリング組成物。
  31. 前記疎水性ブロックがポリアクリレートである、請求項30に記載のヘアスタイリング組成物。
  32. ヘアスタイリング組成物を製造する方法であって、
    少なくとも第1の官能基と第2の官能基とを有し、前記第1の官能基の反応性が前記第2の官能基の反応性よりも高い多官能モノマーと、
    前記2官能性モノマーの反応性の高い方の官能基と優先的に共重合して第1の疎水性ブロックを形成するエチレン性不飽和モノマーである第1のエチレン性不飽和モノマーと、
    少なくとも1つのカルボン酸基を含有し、かつ、前記第2の官能基と共重合して、疎水性ブロックと親水性ブロックの両方を有する共重合体を形成する第2のエチレン性不飽和モノマーと、
    を共重合させることによって、疎水性ブロックと親水性ブロックの両方を有する共重合体を製造することを特徴とする前記方法。
  33. 前記共重合体を製造する工程が、
    溶媒と、前記多官能モノマーと、前記第1のエチレン性不飽和モノマーと、開始剤とを反応容器に投入し、
    これらのモノマーを反応させて第1のブロックを形成し、
    少なくとも1つのカルボン酸基を有する第2のエチレン性不飽和モノマーを添加し、そして、
    これらのモノマーを反応させて、第2のブロックそして疎水性基と親水性基の両方を有し、かつ、少なくとも2つのガラス転移温度を有する共重合体を形成する、ことを包含する請求項32に記載の方法。
  34. 前記開始剤が、アゾ系開始剤およびペルオキソ系開始剤よりなる群から選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 前記開始剤が、アゾビス−ジメチルバレロニトリル、アゾビス−イソブチロニトリル、アゾビス−メチルブチロニトリルおよびこれらの組み合わせよりなる群から選択されるアゾ系開始剤である、請求項34に記載の方法。
  36. 前記開始剤が、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、ラウリルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、エチルヘキシルペルオキソジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、4−(t−ブチルペルオキシペルオキシカルボニル)−3−ヘキシル−6−7−(t−ブチルペルオキシカルボニル)ヘプチルシクロヘキセン、クメンヒドロキシペルオキシド、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシドおよびこれらの組み合わせよりなる群から選択されるペルオキソ系開始剤である、請求項34に記載の方法。
  37. 前記開始剤がt−ブチルペルオキシピバレートである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記開始剤の濃度が、全モノマーの約0.005〜1モル%である、請求項34に記載の方法。
  39. 前記溶媒が、水、炭化水素、アルコール、エーテル、エステル、芳香族溶媒、グリコール、グリコールエーテル、グリコールエステルおよびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項33に記載の方法。
  40. 前記溶媒が水をさらに含む、請求項39に記載の方法。
  41. 前記溶媒が、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ミネラルスピリットおよびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項39に記載の方法。
  42. 前記溶媒がイソプロピルアルコールおよび水である、請求項39に記載の方法。
  43. 前記共重合体が同じ反応容器内で生成される、請求項33に記載の方法。
  44. 前記カルボン酸基の0.1〜100%が中和されるように前記共重合体を中和することをさらに含んでなる、請求項33に記載の方法。
  45. ヘアスタイリング組成物を調製する方法であって、
    複数のガラス転移温度を有し、かつ、疎水性有機ポリマーブロックと親水性有機ブロックとを含有するブロック共重合体を製造する工程と、
    約1〜10%の前記共重合体と、約20〜97重量%の水および約0〜80重量%の有機溶媒とを一緒にする工程と、
    を含んでなる前記方法。
  46. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、トリデシルアクリレート、トリデシルメタクリレート、テトラデシルアクリレート、テトラデシルメタクリレート、オクタデシルアクリレート、オクタデシルメタクリレート、炭素数が2〜20のアルカノールと、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸またはアコニット酸との反応で誘導されるアルキルエステル、ノニルα−フェニルアクリレート、ノニル−α−フェニルメタクリレート、ドデシル−α−フェニルアクリレート、ドデシル−α−フェニルメタクリレート、N−ブチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、オクチルアクリルアミド、N−オクタデシルアリールアミド、N−オクタデシルメタクリルアミド、N,N−ジオクチルアクリルアミド、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、ヘキサデセン−1、ビニルラウレート、ビニルステアレート、ドデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、N−ビニルラウルアミド、N−ビニルステアラミド、t−ブチルスチレンおよびこれらの組み合わせよりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  47. 前記第1のブロックは、前記第2のブロックのガラス転移温度よりも低いガラス転移温度を有する、請求項2に記載の共重合体。
  48. 前記多官能モノマーは、アクリレート系またはメタクリレート系の高速反応性不飽和基と、アリル系の低速反応性基とを有する、請求項2に記載の共重合体。
  49. 前記多官能モノマーがアリルメタクリレートである、請求項2に記載の共重合体。
  50. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、疎水性モノマーと親水性モノマーとのブレンドである、請求項2に記載の共重合体。
  51. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、親水性の、イオン化可能なモノマー同士のブレンドである、請求項2に記載の共重合体。
  52. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、n−ブチルアクリレートとメタクリル酸との混合物である、請求項2に記載の共重合体。
  53. 前記酸モノマーが前記モノマー混合物の50モル%以下を占める、請求項52に記載の共重合体。
  54. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸とメタクリル酸とのブレンドである、請求項2に記載の共重合体。
  55. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、n−ブチルアクリレートとメタクリル酸との混合物であり、前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸とメタクリル酸とのブレンドであり、そして前記酸モノマーが全モノマーの約50〜約70モル%を占める、請求項2に記載の共重合体。
  56. 前記第1のブロックは約30℃以下のガラス転移温度を有し、そして前記第2のブロックは30℃を上回るガラス転移温度を有する、請求項2に記載の共重合体。
  57. 前記第1のブロックは約0℃以下のガラス転移温度を有し、そして前記第2のブロックは0℃を上回るガラス転移温度を有する、請求項2に記載の共重合体。
  58. 前記親水性モノマーが、前記疎水性モノマーと親水性モノマーとのブレンドの60重量%以下を占める、請求項50に記載の共重合体。
  59. 前記第1のエチレン性不飽和モノマーが、n−ブチルアクリレートとメタクリル酸との混合物であり、前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、アクリル酸とメタクリル酸とのブレンドであり、そして前記酸モノマーが全モノマーの約50〜約50モル%を占める、請求項2に記載の共重合体。
  60. 前記第2のエチレン性不飽和モノマーが、ビニルベンジルスルホン酸、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2−スルホエチルメタクリレートよりなる群から選択される、請求項2に記載の共重合体。
  61. ヘアスタイリング組成物に、請求項1に記載のブロック共重合体を、前記組成物の総重量の0.01〜20%に当たる量で混入することによって、前記組成物のウィッキングを改良する方法。
  62. 前記ブロック共重合体が0.5〜10%の量で混入される、請求項61に記載の方法。
  63. 請求項1に記載のブロック共重合体を0.01〜20%含有する毛髪配合物を毛髪に適用することによって前記毛髪の体積を増加させる方法。
  64. 前記ブロック共重合体が0.5〜10%の量で用いられる、請求項63に記載の方法。
  65. 請求項1に記載のブロック共重合体を0.01〜20%含有する毛髪配合物を毛髪に適用することによって前記毛髪の直径を大きくする方法。
  66. 前記共重合体が0.5〜10%の量で用いられる、請求項65に記載の方法。
  67. 毛髪に、請求項1に記載のブロック共重合体をヘアスタイリング組成物の総重量の0.01〜20%の量で含有する前記組成物を適用することによって、毛髪の再整髪性を向上させる方法。
  68. 前記共重合体が0.5〜10%の量で用いられる、請求項67に記載の方法。
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