JP2004502732A - 癌治療のための脂肪酸類似体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、一般式(I):
−[x−CH−COOR  (I)
(上記式中、
は1個以上の二重結合を有するおよび/または1個以上の三重結合を有する
〜C24アルケン、および/または
〜C24アルキン、および/または
〜C24アルキル、または1または数個の位置においてフルオリド、クロリド、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜CアシルオキシまたはC〜Cアルキルを含んでなる群から選択された1個以上の化合物で置換されたアルキルであり、
は水素またはC〜Cアルキルであり、
nは1〜12の整数であり、
iは奇数であり、COORに対する位置を示し、
互いに独立なXはO、S、SO、SO、Se、およびCHをからなる群から選択され、
但し、Xの少なくとも1個はCHではない)
の脂肪酸類似体であって、原発性および続発性転移腫瘍の治療および/または抑制に用いることができるものに関する。

Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、癌の治療および/または予防に用いることができる脂肪酸類似体に関する。更に具体的には、本発明は原発性および続発性腫瘍の治療および/または抑制を目的とする脂肪酸類似体の使用に関する。
【0002】
【発明の背景】
本発明による修飾脂肪酸による治療は、これらの疾病を治療するための新しい方法を提供する。
【0003】
欧州特許第345.038号明細書には、高脂血症性疾患を治療し、哺乳類の血液中のコレステロールおよびトリグリセリドの濃度を減少させるための非β−酸化性脂肪酸類似体の使用が記載されている。
【0004】
PCT/NO95/00195号明細書には、LDLの酸化的修飾の抑制および癌細胞の増殖を減少させるためのアルキル−S−CHCOORおよびアルキル−SeCHCOORが記載されている。しかしながら、この増殖効果は細胞特異的であり、本発明者らは本発明による化合物が他の細胞系では細胞成長または増殖に全く影響しないことを明らかにしている。
【0005】
PCT/NO99/00135号、00136号および00149号明細書には、肥満、糖尿病および狭窄を治療するための脂肪酸類似体の使用が記載されている。
【0006】
上記の従来技術の公表文献に記載されている類似体、すなわち本発明による非β−酸化性脂肪酸が、一層広い応用範囲を有することを今般見出した。本発明者らは、本発明による化合物が腫瘍の成長および転移挙動を抑制し、腫瘍を移植した動物の全般的生存率が増加することを明らかにした。
【0007】

癌治療用の新規で一層効果的な化学療法薬の開発には、細胞毒性、腫瘍細胞の増殖、侵襲および転移など様々な要因を考慮する必要がある。通常の抗癌剤は、典型的には、それらの細胞毒性のみに基づいて同定されてきた。
【0008】
腫瘍の進行は、選択的な成長特性を有する変異体細胞が腫瘍細胞固体郡中に現れるときに起こると考えられ、腫瘍進行の最終段階の一つは転移性表現型の出現である。転移の際に、腫瘍細胞は血管に侵入し、循環している宿主免疫防御機構から生き延びた後、血管外に溢出し、移植し、原発性腫瘍から離れた部位で成長する。隣接組織を侵襲し、他の臓器にコロニー形成するこの腫瘍細胞の能力は、癌による死亡の主な原因である。
【0009】
転移という用語は、癌によりほとんど死亡に至るという臨床的問題をともに引き起こす多数の表現型形質を包含する。細胞はそれらの粘着性および組織化された組織内の拘束された位置を喪失し、隣接部位内に移動し、血管を侵襲し且つここから出る能力を発達させ、不自然な位置または環境で増殖することができるようになる。これらの成長パターンの変化は、転移工程を促進する能力を有する生化学的変化の蓄積を伴う。
【0010】
これまでのところ、転移カスケードに伴う本質的機構についてはほとんど知られていない。幾つかの場合には、ある種の腫瘍細胞の転移ポテンシャルの増加は腫瘍遺伝子の発現増加による可能性があり、分化、増殖、細胞運動性および伝達など様々な細胞機能の制御に関与していると思われる。更に、シグナル伝達経路を調節する物質は腫瘍の転移挙動を抑制することができることが示されており、表面関連効果を有する化合物、例えば細胞膜を調節する化合物は転移に至る工程に関与している可能性があるとも推測される。
【0011】
癌は、不適当な組織への蓄積の疾病である。この傷害は、腫瘍組織の嵩が生命の維持に必要な臓器の機能を損なうときに臨床的に最も明らかとなる。一般に考えられているのとは反対に、ヒトの悪性疾患は通常は速やかな細胞増殖の疾患ではない。実際に、ほとんどの普通に見られる癌の細胞は正常組織における多くの細胞よりゆっくりと増殖する。癌で死亡するほとんどの患者にとって致命的であることが明らかになっているのは、生命維持に必要な臓器に腫瘍組織が比較的ゆっくり蓄積されることである。
【0012】
化学療法薬は、一つの特徴、すなわちそれらが通常は正常細胞より悪性細胞を殺しまたは損傷を与えるのに一層有効である、という特徴を共有している。しかしながら、それらが正常細胞を傷付けるという事実は、それらが潜在的に毒性を有することを示している。
【0013】
現在使用されているほとんど総ての化学療法薬は、DNA合成、DNAおよびRNA合成のための前駆体の供給、または有糸***を妨げる。これらの薬剤は、循環細胞(cycling cells)に対して極めて有効である。いずれか単独の薬剤または薬剤の組合せを用いて治療した後の細胞死の機構は複雑であり、二以上の工程を包含すると思われる。ほとんどの臨床的に検出可能な腫瘍はほとんどが非循環細胞(non−cycling cells)から構成されているので、化学療法が癌の撲滅に常に有効であるとは限らないことは驚くには当たらない。
【0014】
癌治療の方法は、腫瘍細胞を非循環コンパートメント(non−cycling compartment)から循環コンパートメント(cycling compartment)へ移行させることである。この移行を促進する幾つかの方法は、組合せモダリティー治療の基礎となっている。外科手術は腫瘍の大きさを減少させる目的で極めて一般的に用いられており、従って癌細胞が細胞サイクルへ再度侵入することが容易になる。原発性腫瘍を完全に除去した後、顕微鏡観察では遠隔部位に転移が残ったままである可能性がある。それらの大きさが小さいため、微小転移は主として循環細胞(cycling cells)から構成されている。原発性腫瘍部位に残っている少数の細胞も、細胞サイクルへ再度侵入しているものと思われる。従って、残っている癌細胞は多くの場合化学療法を受けやすい。放射線治療または化学療法を単独で用いて、腫瘍の大きさを減少させることにより、循環細胞(cycling cell)コンパートメントに細胞を補充することもできる。
【0015】
従って、組合せ薬物療法が、現在用いられているほとんどの化学療法の基礎となっている。組合せ化学療法では、複数の薬剤の様々な作用機構および細胞毒性の可能性が用いられる。
【0016】
しかしながら、化学療法薬は正常細胞より悪性細胞を殺しまたは損傷を与えるのに一層有効であるが、それらが正常細胞を傷付けるという事実は潜在的に毒性が高いことを示している。化学療法が有効であるためには、患者の生理条件が良好でなければならないのである。
【0017】
癌治療では、腫瘍細胞の増殖、癌細胞の身体の他の部分への転移伝播、侵襲、腫瘍によって誘発される新血管新生、および宿主の免疫学的応答および細胞毒性の増大など様々な要因を抑制する必要がある。通常の癌化学療法薬は、それらの腫瘍細胞に対する細胞毒性に基づいて選択されることが多かった。しかしながら、幾つかの抗癌剤は、患者の免疫系に不利な効果を有する。不運なことには、通常の抗腫瘍薬のほとんどでは、有効用量と毒性用量との間の限界、すなわち治療指数が極めて低いのである。従って、侵襲性癌の成長、進行および転移を生じる因子に対して細胞毒性なしで防御する癌療法または治療を開発することができれば非常に有利であろう。
【0018】
本発明は、本発明による脂肪酸類似体を用いて癌に罹っている患者を治療することを含む原発性および転移性腫瘍の予防および/または治療方法に関する。
【0019】
癌の二つの本質的な特徴は、侵襲および転移である。一つの極端な場合には、基底膜の微小浸潤が新生組織形成から癌への変遷を特徴づけており、他の極端な場合には、転移は一般的には死をもたらす。
【0020】
原発性腫瘍による下にある結合組織への侵襲は数段階で進行し、腫瘍細胞によって産生される様々なメディエーターによって促進される。基底膜を侵襲せず上皮内に閉じ込められたままの腫瘍細胞は、イン・シテューでは癌と呼ばれる。
【0021】
一方、粘着性リンパ球および血小板と共に循環している腫瘍細胞が毛細血管にトラップされ、腫瘍細胞膜が毛細血管内皮と相互作用するときに、転移が形成される可能性がある。毛細血管の内皮接合点が収縮し、腫瘍細胞リガンドが内皮および基底膜上の受容体に結合する。次いで、腫瘍細胞がコラゲナーゼIVを放出し、これが下にある基底膜の主成分であるコラーゲンIVを破壊するのである。毛細血管下(subcapillary)の結合組織の侵襲は、糖タンパク質ラミニンおよびフィブロネクチンへの結合、マトリックスを破壊するプロテアーゼの放出、および運動性および走化性因子の分泌によって助長される。次に、腫瘍細胞が増殖して、トロンボキサンおよび凝血原のような血小板集合因子を合成することによって、細胞の周囲のフィブリン保護被膜を沈着させることがある。このような被膜は、宿主の免疫系による攻撃から微小転移巣を保護することができる。
【0022】
本発明による組成物および方法によって予防および/または治療することができる癌としては、ヒト肉腫および癌、例えば結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、繊維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、骨膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、扁平上皮細胞癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、脳室上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴覚神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽腫、網膜芽細胞腫のような癌、急性リンパ性白血病および急性骨髄性白血病(骨髄芽球性、前骨髄球性、骨髄単球性、単球性および赤白血病)、慢性白血病(慢性骨髄性(顆粒球性)白血病および慢性リンパ性白血病)、および真性赤血球増加症、リンパ腫(ホジキン病および非ホジキン病)、多発性骨髄腫、ヴァルデンストロームマクログロブリン血症および重鎖疾患のような白血病が挙げられるが、これらに限定されない。このような癌の具体例を、下記の節で説明する。
【0023】
本発明者らは、本発明による化合物が、様々なスフェロイドの平均直径を減少させ且つBT4Cn腫瘍の腫瘍体積が減少することを示した。更に、本発明者らは、腫瘍を移植したTTAラットの全般的生存率が実質的に増加することも示した。
【0024】
例えば、本発明による脂肪酸類似体は、腫瘍の成長、侵襲および転移に対して著しい効果を有することが明らかにされた。
【0025】
テトラデシルチオ酢酸(TTA)は、極めて詳細に検討された本発明による化合物であり、本発明者らは様々なイン・ビトロおよびイン・ビボ試験系で幾つかの有益な効果を明らかに示した。
【0026】
【発明の具体的な説明】
本発明は、非細胞毒性濃度での修飾脂肪酸類似体を癌の治療および/または予防に用いることができることを開示する。
【0027】
本発明は、一般式(I):
−[x−CH−COOR  (I)
(上記式中、
は1個以上の二重結合を有するおよび/または1個以上の三重結合を有する
〜C24アルケン、および/または
〜C24アルキン、および/または
〜C24アルキル、または1または数個の位置においてフルオリド、クロリド、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜CアシルオキシまたはC〜Cアルキルを含んでなる群から選択された1個以上の化合物で置換されたアルキルであり、
は水素またはC〜Cアルキルであり、
nは1〜12の整数であり、
iは奇数であり、COORに対する位置を示し、
互いに独立なXはO、S、SO、SO、Se、およびCHをからなる群から選択され、
但し、Xの少なくとも1個はCHではない)
の脂肪酸類似体、または
その塩、プロドラッグ若しくは複合体を用いる、原発性および続発性転移腫瘍の治療および/または抑制のための医薬組成物の調製に関する。
【0028】
本発明の現在好ましい態様は、化合物テトラデシルチオ酢酸(TTA)およびテトラデシルセレニオ酢酸(TSA)に関する。
【0029】
更に具体的には、本発明は、腫瘍の成長、侵襲および転移特性を抑制するための化合物の使用に関する。
【0030】
本発明のもう一つの態様は、原発性および続発性の転移腫瘍の治療および/または抑制方法であって、
一般式(I):
−[x−CH−COOR2  (I)
(上記式中、
は1個以上の二重結合を有するおよび/または1個以上の三重結合を有する
〜C24アルケン、および/または
〜C24アルキン、および/または
〜C24アルキル、または1または数個の位置においてフルオリド、クロリド、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜CアシルオキシまたはC〜Cアルキルを含んでなる群から選択された1個以上の化合物で置換されたアルキルであり、
は水素またはC〜Cアルキルであり、
nは1〜12の整数であり、
iは奇数であり、COORに対する位置を示し、
互いに独立なXはO、S、SO、SO、Se、およびCHをからなる群から選択され、
但し、Xの少なくとも1個はCHではない)
の脂肪酸類似体、または
その塩、プロドラッグ若しくは複合体の有効量を治療および/または抑制を必要とする哺乳類に投与する工程を含んでなる、方法に関する。
【0031】
治療は、このような治療を必要とする哺乳類に脂肪酸類似体を、その投与期間中に動物の血液中で実質的に連続的に保持される治療有効濃度で投与することを包んでなる。
【0032】
本発明の化合物の投与
医薬品として本発明の化合物は、非経口、鼻内、経口などの任意の適当な手法によってまたは経皮吸収によって哺乳類に直接投与することができる。それらは、局所的にまたは全身的に投与することができる。それぞれの薬剤の特定の投与経路は、例えば、動物の医療履歴によって変化する。
【0033】
非経口投与の例としては、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内および腹腔内投与が挙げられる。
【0034】
一般的提案としては、用量当たりの非経口投与される化合物のそれぞれの薬学上有効な総量は、好ましくは患者体重の約5mg/kg/日〜1000mg/kg/日の範囲にあるが、上記のように、これは治療上の裁量によって大きく左右される。TTAについては、100〜500mg/kg/日の用量が好ましく、TSAについては、投薬量は恐らくは10〜100mg/kg/日の範囲にある。
【0035】
本発明の化合物を連続的に投与するときには、それぞれは典型的には1日当たり1〜4回の注射によってまたは例えばミニポンプを用いて連続的な皮下輸液によって投与する。静脈内バッグ溶液を用いることもできる。
【0036】
非経口投与については、一態様では、本発明の化合物は一般的には、所望な純度で単位投薬量の注射可能な形態(溶液、懸濁液またはエマルション)で、薬学上許容可能なキャリヤー、すなわち用いる投薬量および濃度において患者に毒性がなく且つ処方物の他成分と適合性であるものとそれぞれ混合することによって処方される。
【0037】
一般に、処方物は、本発明の化合物を液体キャリヤー、または微細に分割された固形キャリヤー、またはその両者とそれぞれ均一且つ十分に接触させることによって調製される。次に、必要ならば、生成物を所望な処方物に成形する。好ましくは、キャリヤーは非経口キャリヤーであり、更に好ましくは、患者の血液と等張性の溶液である。このようなキャリヤービヒクルの例としては、水、食塩水、リンゲル溶液、およびデキストロース溶液が挙げられる。不揮発性油およびオレイン酸エチルのような非水性ビヒクルも、リポソームと同様に本発明で用いられる。
【0038】
キャリヤーは、等張性および化学的安定性を増大する物質のような添加剤を少量適当に含むことができる。このような材料は用いる投薬量および濃度において患者にとって毒性がなく、リン酸、クエン酸、コハク酸、酢酸および他の有機酸、またはそれらの塩のような緩衝剤、アスコルビン酸のような酸化防止剤、免疫グロブリン、ポリビニルピロリドンのような親水性ポリマー、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアルギニンのようなアミノ酸、単糖類、二糖類、およびセルロースまたはその誘導体、グルコース、マンノースまたはデキストリンなどの他の炭水化物、EDTAのようなキレート化剤、マンニトールまたはソルビトールのような糖アルコール、ナトリウムのような対イオン、および/またはポリソルベート、ポロキサマーまたはPEGのような非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0039】
経口薬理組成物については、例えば、水、ゼラチン、ゴム、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、タルク、油類、ポリアルケングリコール、石油ゼリーなどのようなキャリヤー材料を用いることができる。このような医薬製剤は単位投薬量形態であることができ、更に他の治療上重要な物質や通常の薬学アジュバント、例えば、防腐剤、安定剤、乳化剤、緩衝剤などを含むことができる。これらの医薬製剤は、錠剤、カプセル、糖衣錠、アンプルなどのような通常の液体形態、乾燥アンプルのような通常の投薬形態を採ることができ、座薬などとすることもできる。
【0040】
更に、本発明の化合物は、癌と戦いまたは予防するための他の治療法と組み合わせて適宜投与される。
【0041】
本発明は、下記の例を参照することによって一層完全に理解されるであろう。しかしながら、それらは発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。
【0042】
【実験例】
例1:化合物の調製および特性決定
3−置換脂肪酸類似体の合成
本発明に準じて用いられ、置換基Xi=3が硫黄原子またはセレン原子である化合物は、下記の一般的手続きに準じて調製することができる。
【0043】
Xが硫黄原子である場合
本発明によって用いられるチオ置換化合物は、下記の一般化された手法によって合成することができる。
塩基
アルキル−Hal + HS−CHCOOR ─→ アルキル−S−CH−COOR
【0044】
硫黄化合物、すなわちテトラデシルチオ酢酸(TTA)、(CH−(CH13−S−CH−COOH)は、欧州特許第345.038号明細書に示されている方法で合成した。
【0045】
Xがセレン原子である場合
本発明によって用いられるセレノ置換化合物は、下記の一般化された手法によって合成することができる。
1. アルキル−Hal KSeCN ─→ アルキル−SeCN...
2. アルキル−SeCN + BH  ─→ アルキル−Se
3. アルキル−Se + O ─→ アルキル−Se−Se−アルキル
【0046】
この化合物は、エタノールまたはメタノールから慎重に結晶化させることによって精製した。
BH
4. アルキル−Se−Se−アルキル ─→ 2アルキル−Se
5. アルキル−Se + Hal−CH−COOH ─→ アルキル−Se−CH−COOH
【0047】
最終化合物、例えばアルキルがテトラデシルであるときには、(CH−(CH13−Se−CH−COOH(テトラデシルセリニオ酢酸(TSA))は、ジエチルエーテルおよびヘキサンから結晶化することによって精製することができる。
【0048】
本発明による他の化合物は、出願人の特許出願明細書PCT/NO99/00135号明細書およびNO20001123号明細書に示されている方法で合成することができる。
【0049】
例2
TTAの毒性研究
GLP指針に準じる犬の28日間の毒性研究を、Corning Hazleton (Europe),英国により行った。500mg/kg/日までの用量水準でTTAを経口投与したところ、一般に良好な抗毒性を示した。幾つかの脂質関連パラメーターは、高投薬量を投与した動物で低下した。これは、TTAの薬理活性と一致した。50または500mg/日/kgの用量水準では、毒性の徴候は見られなかった。
【0050】
英国のCovance Laboratories Limitedは、突然変異誘発活性について試験を行った。TTAおよびTSAはSalmonella typhimuriumおよびEscherichia coliの株では突然変異を誘発しないと結論された。更に、TTAは、マウスリンパ腫細胞およびL5178Yで試験したときには、突然変異誘発性でなかった。
【0051】
S. typhimuriumおよびE. coliで試験した化合物の濃度は、3〜1000mg/プレート(TTA)および2〜5000mg/プレート(TSA)であった。マウスリンパ腫細胞、L5178Yでは濃度は2.5〜50mg/mLであった。
【0052】
TSAおよびTSAは、これらの試験では突然変異誘発性でないことが分かった。TSAおよびTTAを培養したチャイニーズハムスターの卵巣細胞での染色体異常について試験したが、試験用量(12〜140mg/mL)により異常は誘発されなかった。
【0053】
従って、本発明の化合物は、この点で医薬化合物として潜在的に有用である。
【0054】
例3
スフェロイド成長に対するTTAの効果
多細胞性腫瘍スフェロイドは、10mL(KB/KJT=20mL)の0.75%寒天DMEM溶液(KB/KJT=3%)でベースコーティングされた80cm組織培養フラスコに3×10個の細胞を播種することによって得た。7日間インキュベーションした後、直径が100−300μmのスフェロイドを立体顕微鏡下でパスツールピペットを用いて選択した。スフェロイドの大きさは、接眼レンズに較正した網目の入った倒立顕微鏡を用いて決定した。
【0055】
腫瘍スフェロイド成長に対する様々な脂肪酸類似体の効果を比較するため、D−54MgおよびGaMgスフェロイドを0.5mL 0.75% DMEM−寒天でベースコーティングした16mmの24穴皿に個別的に移した。D−54MgおよびGaMgは、ヒト細胞系である。D−54Mg細胞系は混合した未分化神経膠腫に由来し、Dr. Darell D. Bigner, Duke University, Durham, ノースカロライナの好意により得た。GaMg細胞系は本発明者らの実験室で確立し、詳細については別に報告した(Bjerkvik et al.: Anticancer research 1998: vol 8, p 797−803)。スフェロイドを5郡に分割し、それぞれの群は4個のスフェロイドを有するようにした。4群を様々な脂肪酸類似体で処理し、最終脂肪酸濃度を100または250μMとした。5番目の群(コントロール)は、処理を全く行わなかった。オーバーレイ懸濁液の容積は、1.0mLであった。スフェロイドの大きさを、接眼レンズに較正した網目の入った倒立位相差顕微鏡を用いて2つの直交する直径を測定することによって2日毎に決定した。これを14日間行った。
【0056】
これらの実験の結果を、図1〜3に示す。図示されているように、脂肪酸をスフェロイドに14日間暴露した。コントロール群には、脂肪酸を補充しなかった(黒三角)。値は平均値±SDとして表している。
【0057】
図1は、D−54Mgスフェロイドの平均スフェロイド直径(μm)に対する250μM TTA(黒四角)およびPA(黒ひし形)の効果を示す。
【0058】
図2は、GaMgスフェロイドの平均スフェロイド直径(μm)に対する250μM TTA(黒四角)およびPA(黒ひし形)の効果を示す。
【0059】
スフェロイド成長に対するTTAの用量依存性効果を検討するため、両細胞系由来の24個の腫瘍スフェロイドを0、50、100、150、200および250μMのTTAを含む6群に分割した。この実験はSF−X培地(Costar, Mass, 米国)で行い、結果を図3に示す。
【0060】
例4
細胞移動
脂肪酸類似体の細胞移動に対する効果を、細胞がプラスチック表面に結合したスフェロイドから移動する能力を測定することによって検討した。直径が200から300μmのGaMgおよびD−54Mgスフェロイドを、個々に16mmの24穴皿に移した。次に、DMEM1.5mLを、様々な濃度の各種脂肪酸類似体と共に加えた。3日間培養した後、標本をPBS上で4%ホルムアルデヒドで固定し、2%クリスタルバイオレット/96%エタノールで染色した。次いで、アウトグロース面積をKontron形態計測装置(Kontron, Eching, ドイツ)を用いて決定した。本発明者らは、神経膠腫細胞がSF−X培地中でプラスチック表面に比較的緩く結合しているため本検討では血清補足培地(DMEM)を用いた。GaMgおよびD−54MG細胞の移動能力は、100μMの濃度のTTAによって著しく抑制された。
【0061】
例5
皮下移植したBT4Cn腫瘍の成長に対するTTAの効果
雄Norwegian褐色ラットBD IXは、Gades Institute, Haukeland病院, Bergen, ノルウェーから得た。それらを対でケージに入れ、20±3℃の温度で12時間サイクルの明および暗に保持した。実験中、それらの体重は250〜400gであった。それらに市販の標準的なペレット化した食物を与え、水道水を随時供給した。試験群はTTAを投与し、コントロール群はパルミチン酸および/またはカルボキシメチルセルロース(CMC)を投与した。
【0062】
TTAは、口−胃挿管法によって投与した。TTAおよびPAを、0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロースナトリウムに最終原液が75mg/mLとなるように懸濁した。動物に、300mg/kg体重の用量で1日1回投与した。
【0063】
ラットを0.2mL Hypnorm−Dormicum/100g体重で麻酔し、5×10個の腫瘍細胞(1mL NaCl中)をラットの頸部に皮下投与することによってイン・ビボで腫瘍を確立した。3〜4週後、腫瘍を取り出し、2×2mmの組織切片に切断した。これらの切片を用いて、脚部に皮下腫瘍を確立した。ラットを0.2mL Hypnorm−Dormicum/100g体重で麻酔し、皮膚切開を施し、組織切片を入れ、皮膚切開部の約1cm下に定着させた。腫瘍は2週間成長させた。ラットは、口−胃挿管法によってまたは腫瘍への直接注入によって処理した。
【0064】
腫瘍の容積(脚部)を測定した。
【0065】
図4は、皮下移植したBT4Cn腫瘍の成長に対するPA(黒三角)およびTTA(黒四角)の効果を示す。
【0066】
例6
頭蓋内移植したBT4Cn腫瘍を有するラットの生存率に対するTTAの効果
雄Norwegian褐色ラットBD IXを、例5に記載したのと同様に用いた。TTAは、口−胃挿管法によって投与した。
【0067】
腫瘍は、定位移植法によって移植した。ラットを0.4mL Equithesin/100g体重で麻酔した。皮膚切開を行い、血液をHによって除去し、頭蓋骨に歯科用ドリルを用いて穿孔した。
【0068】
バー穴は、冠状縫合の後部3.3mmであって矢状縫合の横2.5mmに配置した。
【0069】
細胞を回収し、上記の方法で計数した後(5.3節)、DPBS中で希釈し、最終濃度20,000個/μLとした。2μLの細胞懸濁液を、先端が円錐形の0.7mm針を有するHamilton注射器で2.8mmの深さに投与した。皮膚をスチールステープルで閉じ、動物をケージに戻した。
【0070】
図5は、頭蓋内移植したBT4Cn腫瘍を有するラットの生存率に対するPAおよびTTAの効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】
D−54Mgスフェロイドのスフェロイド直径に対するTTAの効果。
【図2】
GaMgスフェロイドのスフェロイド直径に対するTTAの効果。
【図3】
D−54Mgスフェロイドのスフェロイド直径に対する様々な濃度のTTAの効果。
【図4】
皮下移植したBT4Cn腫瘍の成長に対するTTAの効果。
【図5】
頭蓋内移植したBT4Cn腫瘍を有するラットの生存率に対するTTAの効果。

Claims (12)

  1. 原発性および続発性腫瘍の予防および/または抑制のための医薬組成物の調製のための、下記一般式(I)で表される脂肪酸類似体、またはその塩、プロドラッグ若しくは複合体の使用:
    −[x−CH−COOR  (I)
    (上記式中、
    は1個以上の二重結合を有するおよび/または1個以上の三重結合を有する
    〜C24アルケン、および/または
    〜C24アルキン、および/または
    〜C24アルキル、または1または数個の位置においてフルオリド、クロリド、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜CアシルオキシまたはC〜Cアルキルを含んでなる群から選択された1個以上の化合物で置換されたアルキルであり、
    は水素またはC〜Cアルキルであり、
    nは1〜12の整数であり、
    iは奇数であり、COORに対する位置を示し、
    互いに独立なXは、O、S、SO、SO、Se、およびCHからなる群から選択され、
    但し、Xの少なくとも1個はCHではない)。
  2. 化合物がテトラデシルチオ酢酸である、請求項1に記載の使用。
  3. 化合物がテトラデシルセレノ酢酸である、請求項1に記載の使用。
  4. 腫瘍の成長を抑制するための、請求項1に記載の使用。
  5. 原発性腫瘍の結合組織への侵襲を抑制するための、請求項1に記載の使用。
  6. 腫瘍の転移特性の抑制のための、すなわち続発性腫瘍の形成を抑制するための、請求項1に記載の使用。
  7. 腫瘍を有する哺乳類の全般的生存率を増加させるための、請求項1に記載の使用。
  8. 原発性および続発性の転移腫瘍の治療および/または抑制方法であって、
    一般式(I):
    −[x−CH−COOR  (I)
    (上記式中、
    は1個以上の二重結合を有するおよび/または1個以上の三重結合を有する
    〜C24アルケン、および/または
    〜C24アルキン、および/または
    〜C24アルキル、または1または数個の位置においてフルオリド、クロリド、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜CアシルオキシまたはC〜Cアルキルを含んでなる群から選択された1個以上の化合物で置換されたアルキルであり、
    は水素またはC〜Cアルキルであり、
    nは1〜12の整数であり、
    iは奇数であり、COORに対する位置を示し、
    互いに独立なXは、O、S、SO、SO、Se、およびCHをからなる群から選択され、
    但し、Xの少なくとも1個はCHではない)
    の脂肪酸類似体、または
    その塩、プロドラッグ若しくは複合体の有効量を治療および/または抑制を必要とする哺乳類に投与する工程を含んでなる、方法。
  9. 化合物がテトラデシルチオ酢酸である、請求項8に記載の方法。
  10. 化合物がテトラデシルセレノ酢酸である、請求項8に記載の方法。
  11. 脂肪酸類似体を、その治療上有効濃度がその投与期間中に哺乳類の血液中で実質的に連続的に保持されるように投与する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 上記脂肪酸類似体組成物の組成が単位投与形態である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
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