JP2004501251A - 官能基化イソブチレン−ポリエンコポリマーおよびその誘導体 - Google Patents

官能基化イソブチレン−ポリエンコポリマーおよびその誘導体 Download PDF

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Abstract

カルボキシル誘導体組成物であって、この組成物は、約200〜約10,000の範囲のnを有するカルボキシル化イソブチレン−ポリエンコポリマーから誘導され、このコポリマーは、このコポリマー上に、コポリマー1モルあたり、約0.8〜約7モルの、少なくとも1つのα,β−不飽和カルボン酸またはその反応性等価物から誘導される基を有し、この基は、(a)少なくとも1つの縮合可能なH−N<基の構造内の存在によって特徴付けられるアミン、(b)アルコール、(c)反応性金属または反応性金属化合物、ならびに(d)(a)〜(c)のいずれかの2つ以上の組み合わせと反応し、(d)の成分が、同時にまたは連続的にの、任意の順番で、このカルボキシル化イソブチレン−ポリエンコポリマーと反応されている。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、潤滑油および燃料組成物のための添加剤として有用な、官能基化されたイソブチレン−ポリエンコポリマーおよびその誘導体に関する。
【0002】
(発明の背景)
多くの型の添加剤が、潤滑油および燃料組成物を改質するために、使用されている。このような添加剤としては、無灰および灰を含む種類の分散剤および界面活性剤、酸化防止剤、抗磨耗添加剤、摩擦改質剤などが挙げられるが、これらに限定されない。このような材料は、当該分野において周知であり、そして多くの刊行物(例えば、Smalheerら「Lubricant Additives」Lezius−Hiles Co.,Cleveland,OH,USA(1967);M.W.Ranney編「Lubricant Additives」Noyes Data Corp.,Park Ridge,NJ,USA(1973);M.J.Satriana編「Synthetic Oils and Lubricant Additives,Advances since 1979,Noyes Data Corp.,Park Ridge NJ,USA(1982)、Lubrizol Corp.,Wickliffe,OH,USAのW.C.Gergel「Lubricant Additive Chemistry」Publication 694−320−65R1(1994);およびLubrizol Corp.,Wickliffe,OH,USAのW.C.Gergelら「Lubrication Theory and Practice」Publication 794−320−59R3(1994);ならびに多数の米国特許(例えば、Chamberlin,II,US 4,326,972、Schroeckら,US 4,904,401、およびRippleら,US 4,981,602))に記載されている。多くのこのような添加剤は、頻繁に、カルボキシル反応物(例えば、酸、エステル、無水物、ラクトンなど)から誘導される。
【0003】
潤滑油添加剤を調製するための中間体として通常使用されるカルボキシル化合物の具体的な例としては、アルキル置換コハク酸およびアルケニル置換コハク酸、ならびにその無水物、ポリオレフィン置換カルボン酸、芳香族酸(例えば、サリチル酸)などが挙げられる。代表的なカルボキシル化合物は、Meinhardtら,US 4,234,435;Normanら,US 3,172,892;LeSuerら,US 3,454,607およびRense,US 3,215,707に記載されている。
【0004】
ブチルゴムは、イソブチレンおよびジエン類(通常、イソプレンまたはブタジエン)のポリマーである。ブチルゴムは、一般に、高分子量のエラストマーである。Kirk−Othmer Concise Encyclopedia of Chemical Technology,Wiley−Interscience,New York(1985)の392頁には、イソプレンが、ブチルゴムにおいて、主として1,4−付加によって、100molのモノマーあたり約0.25〜約2.5モルのレベルで連結していることが、記載されている。
【0005】
Rathらは、U.S.5,556,932において、塩素を含まない、不乾性の、イソブテンとC〜C10ジエンとのコポリマー、およびこれを調製するためのプロセスを教示する。このコポリマーは、隔離されたかまたは共役した二重結合を有し、そして少なくとも60mol%の末端二重結合を含む。このポリマーは、カチオン重合によって調製され、ここで、イソブチレンは、BF−アルコール錯体の補助によって、ジエンと重合する。
【0006】
Rathらは、GB−A 2,231,873Aを参照する。これは、潤滑油(luboil)添加剤として有用な油溶性分散物に関する。これらは、ポリオレフィン置換ジカルボン酸またはその無水物を含み、ここで、このポリオレフィンのMは、1500〜5000であり、そしてポリオレフィン置換基の当量に対するジカルボキシル基のモル当量比は、1.3未満である。このポリオレフィン置換ジカルボン酸またはその無水物は、アミンまたはアルコールとさらに反応して、他の分散剤添加剤を形成し得る。Rathは、このコポリマーが、GB−A 2,231,873Aに従って反応して、燃料添加剤および潤滑油添加剤を与え得ることを教示する。
【0007】
潤滑油添加剤の調製において使用される多くのカルボキシル中間体は、塩素を含む。存在する塩素の量は、しばしば、この中間体の総重量のほんのごく少量であるが、塩素は頻繁に、添加剤として所望のカルボキシル誘導体にまで保存される。種々の理由(環境的理由を含む)により、産業は、潤滑添加剤または燃料添加剤として使用するために設計される添加剤から、塩素を減少または排除するための努力をしている。
【0008】
従って、潤滑剤または燃料において使用するための、低塩素または無塩素の誘導体を調製するために使用され得る、低塩素または無塩素の中間体を提供することが望ましい。
【0009】
潤滑油は、広範な条件にわたって使用される。高速および高温における動作、ならびに低速および短時間にわたる動作が、特に困難である。前者はしばしば、潤滑剤の酸化を生じ、一方で後者はしばしば、水含有スラッジの形成を生じる。これらの両方は、沈着物の存在を生じ、これは、エンジンの動作に不利な影響を与え得る。灰を含む型および無灰型の分散剤および界面活性剤が、しばしば、このような沈着物を懸濁状態に維持するために使用される。
【0010】
潤滑油組成物が、広範な温度にわたって、比較的安定な粘度を維持することもまた望ましい。粘度改質剤がしばしば、温度が上昇する場合の粘度の低下の程度を減少させるため、または温度が低下する場合の粘度の上昇の程度を減少させるため、あるいはその両方のために、使用される。従って、粘度改質剤は、それを含有する油の、温度の変化に伴う粘度の変化を改善する。油の流動特性が、改善される。
【0011】
本発明の組成物は、燃料および潤滑油組成物のための分散剤として働く。マルチグレード潤滑油組成物(これは、広い温度範囲にわたって優れた粘度特性を示す組成物である)が、本発明の組成物を使用して調製され得ることが、ここで発見された。
【0012】
代表的に、マルチグレード潤滑油組成物は、少なくとも1種のポリマー性粘度改質剤を含有し、これは頻繁に、炭化水素ポリマーである。頻繁に、マルチグレード潤滑油組成物を得るために必要とされるポリマー性粘度改質剤の量は、従来の分散剤が使用される場合に類似の粘度改質の利点を得るために必要とされるポリマー性粘度改質剤の量と比較して、本発明の組成物を分散剤として使用する場合に、有意に低下され得る。
【0013】
なお別の利点は、減少した量のポリマー性粘度改質剤を用いると、潤滑剤中の揮発性低粘度油の量が減少されることである。
【0014】
驚くべき利点は、高ビニリデンポリイソブチレンから誘導される対応する誘導体が使用される場合に観察される粘性挙動(viscometrics)と比較して、本発明の誘導体が潤滑剤において使用される場合に、優れた粘性挙動を提供することである。
【0015】
本発明の別の驚くべき利点は、ポリエン−イソブチレンコポリマーと、α,β−不飽和カルボキシルアシル化剤との反応の間の、処理の容易さである。この処理の容易さは、高末端ビニリデンポリイソブチレンを使用して観察されるものより良好である。代表的に、ポリマー性粘度改質剤が添加されることは、マルチグレード潤滑油組成物を得るために必要とされる。これらの利点は、分散性および低温の性能の低下なしに、生じる。
【0016】
高度に塩基性の分散剤を含有する潤滑油組成物(すなわち、中間体のカルボニルあたりの高レベルのアミン窒素を使用して調製される組成物)は、しばしば、乏しいエラストマーシール(特に、フルオロカーボンエラストマー性能)に悩まされることが、一般的に観察されている。時間がたつにつれて、これらのシールは、潤滑油によって引き起こされる劣化に対して感受性になる。シールの劣化は、エンジンからの油の漏出を生じる。エンジンにおけるエラストマーシールを損なわせる潤滑油組成物は、エンジンの製造には認容可能ではなく、そして価値が制限されている。
【0017】
本発明の窒素含有分散剤は、Volkswagen PV 3344 Seal Testによって測定される場合に、大いに改善されたシール性能を有する。この試験を使用して、フルオロエラストマー材料は、油に浸漬されて150℃で合計282時間評価される。94時間ごとに新しい油と交換される。この試験の終了時に、エラストマーサンプルの状態(亀裂の存在を含む)が評価され、そして機械的特性(引張り強度および破断時の伸びを含む)が試験される。
【0018】
本発明のカルボキシル誘導体組成物は、潤滑剤に、なおより高い総塩基数(TBN)の分散剤によって提供される特性に匹敵する煤の取り扱い特性を提供する。この高TBN分散剤は、代表的に、シールに対しては同様に機能しない。本発明は、煤によって誘導される潤滑油組成物の増粘を低減するための方法を提供し、この方法は、この潤滑油組成物に、本発明のカルボキシル誘導体組成物を組み込む工程を包含する。
【0019】
より高い窒素対カルボニル比において、潤滑剤に有意な増粘を提供する生成物を得ることは、一般的に困難であった。より粘性であり、そしてこれは、有意に減少した量のさらなる粘度改質剤を使用して、またはさらなる粘度改質剤を用いなくても、潤滑剤にさらなる増粘を提供する、本発明の高度に塩基性の窒素を含む組成物が調製され得る。
【0020】
使用と共に、潤滑剤の粘度は、一般に、ゆっくりと増加する傾向にある。この増加(これは、時々ビスクリープ(vis−creep)と呼ばれる)は、煤、不溶性酸化生成物、および/または他の燃焼生成物の、この潤滑剤への経時的な蓄積に起因して、生じる傾向がある。この様式で、粘度は、潤滑品質に関連する。このような粘度の増加は、品質の低下の指標である。
【0021】
本発明の、カルボキシル組成物を含有する潤滑剤は、この所望でない粘度上昇に抵抗する傾向がある。
【0022】
(発明の要旨)
本発明は、カルボキシル化イソブチレン−ポリエン(好ましくは、約200〜約10,000の範囲の
【0023】
【数6】
Figure 2004501251
を有するイソブチレン−ジエンコポリマー)から誘導されるカルボキシル誘導体組成物に関し、このコポリマーは、このコポリマー1モルあたり約0.8〜約7モルの、以下のうちの少なくとも1つと反応した、少なくとも1つのα,β−不飽和カルボン酸またはその反応性等価物から誘導される基を有する:(a)構造中に少なくとも一つの縮合可能なH−N<基が存在することによって特徴付けられる、アミン、(b)アルコール、(c)反応性金属または反応性金属化合物、および(d)(a)〜(c)のいずれか2つ以上の組み合わせであって、(d)の成分は、カルボキシル化イソブチレン−ポリエンコポリマーと、同時にかまたは任意の順序で逐次的に反応している。本発明はまた、カルボキシル誘導体組成物、添加剤濃縮物、およびこのカルボキシル誘導体組成物を含有する潤滑油組成物を調製するためのプロセス、ならびに潤滑油組成物の粘度指数を増加させるための方法に関する。
【0024】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本明細書で使用される場合、用語「炭化水素」、「ヒドロカルビル」または「炭化水素ベースの」は、記載される基が、本発明の状況において主に炭化水素の特徴を有することを意味する。これらとしては、本質的に純粋な炭化水素である基が挙げられ、すなわちこれらは、炭素および水素のみを含む。これらとしてはまた、その基の主に炭化水素の特徴を変更しない、置換基または原子を含む基が挙げられ得る。このような置換基としては、ハロ−、アルコキシ−、ニトロ−などが挙げられ得る。これらの基はまた、ヘテロ原子を含み得る。適切なヘテロ原子は、当業者に明らかであり、そして例えば、硫黄、窒素および酸素が挙げられる。それゆえ、本発明の状況において特徴が主に炭化水素のままであるとはいえ、これらの基は、他は炭素原子から構成される鎖または環に存在する、炭素以外の原子を含み得る。
【0025】
一般に、約3個以下の、および好ましくは1個以下の非炭化水素置換基またはヘテロ原子は、炭化水素または炭化水素ベースの基において10個の炭素原子ごとに存在する。最も好ましくは、これらの基は、本質的に純粋な炭化水素である、すなわち、炭素および水素以外の原子を本質的に含まない。
【0026】
本明細書および特許請求の範囲全体を通して、油溶性または分散性という表現が用いられる。油溶性または分散性とは、所望のレベルの活性または性能を提供するために必要とされる量が、潤滑粘性の油に溶解、分散または懸濁することによって取り込まれ得ることを意味する。通常、このことは、少なくとも約0.001重量%の材料が潤滑油組成物中に取り込まれ得ることを意味する。油溶性および分散性、特に「安定に分散性」という用語のさらなる議論について、これに関する関連の教示について本明細書中に参考として明らかに援用される米国特許第4,320,019号を参照のこと。
【0027】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用する場合、単数形はまた、文脈がそうでないことを明らかに示さない限り、複数形を含むことが注目されなければならない。従って、単数形「a」、「an」および「the」は、複数を含む;例えば、「アミン」は、同じ型のアミンの混合物を含む。別の例として、単数形の「アミン」は、文脈がそうでないことを明らかに示さない限り、単数形と複数形との両方を包含することを意図する。
【0028】
(コポリマー)
カルボキシル誘導体組成物は、イソブチレン−ポリエン(好ましくは、約200〜約10,000、よりしばしば約200〜約8,000、そして好ましくは約500〜約5,000の範囲の
【0029】
【数7】
Figure 2004501251
を有する、イソブチレン−ジエンコポリマー)から誘導される。このコポリマーのモルは、本明細書中において、グラムで表される、このコポリマーの
【0030】
【数8】
Figure 2004501251
として定義される。
【0031】
このコポリマーの分子量は、文献に記載される周知の方法を使用して決定される。分子量を決定するための手順の例は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)(サイズ排除クロマトグラフィーとしてもまた公知)、光散乱、および気相オスモメトリー(vapor phase osmometry)(VPO)である。GPC技術は、サンプルの比較対照となる標準物質を使用する。最良の結果のために、サンプルに化学的に類似した標準が使用される。例えば、ポリスチレンポリマーについては、ポリスチレン標準の、好ましくは類似の分子量のものが使用される。標準がサンプルと類似していない場合には、一般に、関連するポリマーの相対分子量が決定され得る。例えば、ポリスチレン標準を使用して、ポリメタクリレートの系列の相対的な(絶対的ではない)分子量が決定され得る。これらおよび他の手順は、以下を含む多数の刊行物に記載される:
P.J.Flory、「Principles of Polymer Chemistry」,Cornell University Press(1953)、第VII章、第266頁〜第316頁、および
「Macromolecules,an Introduction to Polymer Science」、F.A.BoveyおよびF.H.Winslow編、Academic Press(1979)、第296頁〜第312頁、
W.W.Yau、J.J.KirklandおよびD.D.Bly,「Modern Size Exclusion Liquid Chromatography」、John Wiley and Sons、New York、1979。
【0032】
本発明のコポリマーは、カチオン重合触媒を使用して調製され得る。ルイス酸が、特に好ましい触媒である。これらとしては、金属ハロゲン化物(例えば、AlCl、BF、SnCl、SbCl、ZnCl、TiCl、およびPCl)、有機金属誘導体(例えば、RAlCl、RAlCl、RAl)、ならびにオキシハライド(例えば、POCl、CrOCl、SOCl、およびVOCl)が挙げられる。特に好ましいものは、AlCl、EtAlClおよびEtAlClである。ルイス酸による開始は、水、ハロゲン化水素、アルコールおよびカルボン酸のようなプロトン供与体、またはt−ブチルクロリドもしくはトリフェニルメチルフルオリドのようなカルボカチオン供与体を必要とするか、またはこれらの存在下でより速く進行する傾向がある。AlClは、一般に、BFより使用が容易である。AlClはまた、BFより毒性が低い。Odianは、「Principles of Polymerization」第2版,Wiley−Interscience,New York,1970,342−325頁において、このプロセスにおいて使用される触媒を含むカチオン重合を議論する。
【0033】
コポリマーは、本明細書中において、少なくとも2種の異なるモノマーから誘導されるポリマーと定義される。従って、本明細書中において定義される場合に、コポリマーは、例えば、2、3、4、またはそれより多くの異なるモノマー、よりしばしば2または3種の異なるモノマーから誘導されるポリマーを含む。従って、本発明のコポリマーは、イソブチレンおよび少なくとも1種のポリエン(好ましくは、共役しているかまたは隔離された二重結合を有し得るジエン)から誘導される。よりしばしば、このポリエンは、共役ジエンである。特に好ましいジエンは、イソプレン、ピペリレンおよび1,3−ブタジエンである。イソブチレン、イソプレンおよび1,3−ブタジエンから誘導されるターポリマーが有用である。
【0034】
本発明のコポリマーの調製において有用なイソブチレンの供給源は、実質的に純粋なイソブチレン(イソブテン)から、接触分解装置またはエチレンプラントのブタン/ブテンストリームのC−ラフィネートに及ぶ。ラフィネートとは、代表的に、35〜75重量%のブテン含有量および15〜60重量%のイソブチレン含有量を有するC精錬ストリームである。ラフィネートが使用される場合には、このプロセスは、ラフィネート由来の主にイソブチレンが反応に使用され、そしてラフィネートの残りの成分が供給装置に戻されるように、設計される。
【0035】
有用なポリマーは、共役ポリエンおよび非共役ポリエンであり、好ましくは、共役ポリエンである。有用なジエンとしては、1,3−ブタジエン、ピペリレン、イソプレン、メチルイソプレン、ジシクロペンタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、トランス−2−メチル−1,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン、1,5−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどが挙げられる。1,3,5−シクロヘプタトリエン、2,6−ジメチル−2,4,6−オクタトリエン、ミルセン、1−イソ−プロピリデン−3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン、1−イソプロピリデン、および2−(2−メチレン−4−メチル−3−ペンテニル)[2.2.1]ビシクロ−5−ヘプテンのようなトリエン、ならびにシクロオクタテトラエンのようなより高級なポリエン。ジエン(特に、共役ジエン)が好ましい。特に好ましいものは、1,3−ブタジエン、ピペリレンおよびイソプレンである。
【0036】
これらのポリエンは、一般に、市販されている。これらはまた、通常は少量で、精錬ラフィネートの成分として入手可能である。
【0037】
これらのコポリマーは、通常、コポリマーの
【0038】
【数9】
Figure 2004501251
に基づいて、1モルあたり平均約0.25〜約5モル、頻繁には約0.5〜約2.5モルの、ポリエン(好ましくは、ジエン)から誘導されたユニットを含む。このコポリマーは、通常、コポリマー1モルあたり平均約0.9から、しばしば約1から、よりしばしば約1.2から、約5まで、好ましくは約4まで、しばしば約3までの、炭素−炭素二重結合を含む。好ましくは、このコポリマーは、コポリマー1モルあたり約1.3から、よりしばしば約1.4から、約3までの炭素−炭素二重結合を含む。
【0039】
C=C不飽和の量は、NMRスペクトルから決定され得る。
【0040】
ポリマーの分子量は、代表的に、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって決定される。ポリスチレン較正標準がしばしば使用されるが、公知のポリイソブチレンもまた、標準として使用され得る。
【0041】
【数10】
Figure 2004501251
(数平均分子量)および
【0042】
【数11】
Figure 2004501251
(重量平均分子量)
が、比較溶出容量データから決定される。
【0043】
分子量に対するC=C不飽和の量は、GPCデータとNMRデータとを比較することによって決定される。
【0044】
末端基の正確な性質は、既知ではない。KuntzおよびRoseは、J.Polym.Sci.:Part A:Polymer Chemistry,27,107−124(1989)において、イソプレン由来のユニットでの終結に対する強力な証拠を報告する。具体的には、この著者らは、イソブチレンと1,4−13C−イソプレンとの、塩化メチレン溶媒中での、有機アルミニウムハライド開始剤を使用する、−92℃での重合を試験した。KuntzおよびRoseのデータは、イソプレン由来のユニットが共役ジエンであることを示した。最後に、塩化アルミニウム触媒を使用して調製される従来のポリイソブチレンは、オレフィンで終結することが公知である。従って、理論によって束縛されることを望まないが、ポリマー分子の約25%〜約100%が、末端二重結合を有すると考えられる。
【0045】
本発明の組成物を調製するために使用されるイソブチレン−ポリエンコポリマーは、塩化アルミニウム触媒を使用して調製される従来のポリイソブチレンとは異なる。このイソブチレン−ポリエンコポリマーは、従来のポリイソブチレンにおいて観察される三置換および四置換の二重結合を実質的になしで、作製され得る。α,β−不飽和カルボキシル試薬との反応性は、改善される。
【0046】
このコポリマーはまた、例えば、ULTRAVIS(登録商標)(BP Chemicals)およびGLISSOPAL(登録商標)(BASF)の商品名で販売され、そしてDeGoniaら,米国特許第5,071,919号;同第5,137,978号;同第5,137,980号;およびRath,米国特許第5,286,823号および同第5,408,018、ならびに欧州特許出願公開EP 646103−A1(これらの各々は、明白に本明細書中に参考として援用される)に記載される、高ビニリデンポリイソブチレンとも異なる。α,β−不飽和カルボキシル試薬との反応、および引き続く、例えばアミンとの反応による、本発明のコポリマーの、分散剤への転換は、高ビニリデンポリイソブチレンから誘導される類似の分散剤と比較して、改善された粘性挙動を有する物質を生じる。
【0047】
本発明のイソブチレン−ポリエンコポリマーは、ポリマーおよび最終的にはその誘導体の設計における、大きな融通性を可能にする。1種より多いモノマーの使用により、特に所望の特性を有するポリマーの設計が可能となる。
【0048】
重合は、通常、約−78℃〜約50℃の範囲の温度で実施される。反応圧力は、およそ大気圧〜1平方インチあたり約50ポンド(基準(psig))の範囲であり、好ましくは、約8〜約17psigである。ポリエン(好ましくは、ジエン)の反応性は、イソブチレンに対してチャージされる量を決定する。ポリエンの反応性がイソブチレンの反応性と類似である場合には、チャージされるポリエンのモル比は、ポリマーに組み込まれるモル比と類似である。例えば、イソプレンの場合には、9%の相対モル比は、H NMRで決定した場合に、約4.1%のイソプレンの、コポリマーへの組み込みを導く。イソブチレンよりずっと低い反応性を有するポリエンについては、チャージされるポリエンのモル比は、ポリマーに組み込まれるポリエンの量より有意に高く、しばしば20倍大きく、そして時々さらにより多い。例えば、イソブチレンおよびブタジエンの共重合において、H NMRで決定した場合に3.1%のブタジエンを組み込むためには、ブタジエンが、約65%の相対モノマーモル比でチャージされる。乾燥溶媒が、重合の間にしばしば使用される。溶媒は、ポリマーを可溶化し得、そして反応温度を制御するための手段を提供する。反応時間は、通常、反応の規模および反応器に送達され得る冷却の量に依存する。この反応は、メタノール、水または希苛性アルカリ溶液でクエンチされ、水で洗浄され、次いで溶媒および軽留分(低沸点副生成物を含む)が、ストリッピング(通常は高温および減圧で、頻繁には約1mmHg圧で)によって除去される。
【0049】
(α,β−不飽和カルボン酸)
本発明のカルボキシル誘導体組成物は、カルボキシル化イソブチレン−ポリエン(好ましくは、カルボキシル化イソブチレン−ジエン)コポリマーから調製される。カルボキシル化は、このコポリマーを、少なくとも1種のα,β−不飽和カルボキシル反応物またはその反応性等価物と反応させることによって、実施される。カルボキシル化コポリマーは、コポリマー1モルあたり約0.8〜約7モル、好ましくは約1〜約3モルの、少なくとも1種のα,β−不飽和カルボキシル反応物またはその反応性等価物から誘導される基を含む。
【0050】
α,β−不飽和カルボキシル反応物の反応性等価物とは、カルボン酸と類似の様式で反応して、カルボン酸から得られる誘導体と本質的に同じ誘導体を形成する反応物である。例えば、無水物、低級アルキルエステルおよびアシルハライドは、アミンと反応して、対応する酸と実質的に類似の生成物を形成する。無水物、低級アルキルエステルおよびアシルハライドは全て、対応する酸に対する反応性等価物とみなされる。
【0051】
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸およびその反応性等価物は、当該分野において周知である。最も通常使用される物質は、カルボニル炭素を除いて2〜約20個の炭素原子を含む。これらとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、およびメサコン酸のような酸、ならびにこれらの無水物、ハロゲン化物およびエステル(特に、低級アルキルエステルであり、用語「低級アルキル」とは、7個までの炭素原子を有するアルキル基を意味する)が挙げられる。好ましいものは、アクリル化合物、マレイン化合物、フマル化合物、およびイタコン化合物である。特に好ましい化合物は、α,β−オレフィン性不飽和カルボン酸であり、特に、少なくとも2つのカルボキシル基を含むもの、およびより好ましくはジカルボン酸、ならびにそれらの誘導体である。マレイン酸および無水マレイン酸(特に、後者)が、特に好ましい。
【0052】
本発明のカルボキシル誘導体に存在する塩素の量を最小にするために、塩素または塩素を含有する反応物、助触媒、触媒などの使用を、可能な限り回避することが好ましい。従って、コポリマーおよびα−β−オレフィン性カルボン酸またはその反応性等価物が、単に混合し、そしてこの反応物を上昇温度(通常、約150℃〜約230℃、好ましくは約180℃)に、反応が完了するまで加熱することによって反応する、熱反応によって、カルボキシル化コポリマーを調製することが好ましい。
【0053】
あるいは、この反応は、塩素の存在下で実施され得る。しかし、塩素が反応の間に使用される場合には、得られるカルボキシル化インターポリマーおよびそれから誘導されるカルボキシル誘導体組成物は、一般に、少量の塩素を含む。カルボキシル化コポリマーの調製の間に塩素が使用される場合、この塩素は、カルボン酸反応物1モルあたり約0.2〜約2.5モルの範囲のClの量で使用される。
【0054】
(アミン/アルコール/反応性金属)
本発明のカルボキシル誘導体組成物は、カルボキシル化コポリマーを、以下のうちの少なくとも1つと反応させることによって得られる:(a)構造中に少なくとも1つの縮合可能なH−N<基が存在することによって特徴付けられる、アミン、(b)アルコール、(c)反応性金属または反応性金属化合物、ならびに(d)(a)〜(c)のいずれかのうちの2つ以上の組み合わせであって、(d)の成分は、カルボキシル化イソブチレン−ポリエンコポリマーと、同時にかまたは任意の順序で逐次的に、反応されている。
【0055】
(アミン)
上記カルボキシル組成物は、(a)少なくとも1つのH−N<基を有するアミンと反応されて、潤滑剤における分散剤として有用な、本発明の窒素含有カルボキシル誘導体を形成し得る。これらのアミンは、モノアミンであってもポリアミンであってもよく、代表的には、ポリアミンであり、好ましくは、エチレンアミン、アミンボトムまたはアミン凝縮物である。これらのアミンは、脂肪族、脂環式、芳香族または複素環式であり得、脂肪族置換脂環式アミン、脂肪族置換芳香族アミン、脂肪族置換複素環式アミン、脂環式置換脂肪族アミン、脂環式置換複素環式アミン、芳香族置換脂肪族アミン、芳香族置換脂環式アミン、芳香族置換複素環式アミン、複素環式置換脂肪族アミン、複素環式置換脂環式アミン、および複素環式置換芳香族アミンが挙げられ、そして飽和であっても不飽和であってもよい。
【0056】
本発明において有用なモノアミンは、一般に、1個〜約24個、好ましくは、1個〜約12個、そしてより好ましくは1個〜約6個の炭素原子を含む。本発明において有用な1級モノアミンの例として、メチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、シクロペンチルアミン、ドデシルアミン、アリルアミン、ココアミンおよびステアリルアミンが挙げられる。2級モノアミンの例として、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジシクロペンチルアミン、メチルブチルアミンなどが挙げられる。
【0057】
モノアミンは、以下:
【0058】
【化3】
Figure 2004501251
の式によって表されるアルカノールアミンであり得、
ここで、各Rは、独立して、1個〜約22個の炭素原子のヒドロカルビル基または2個〜約22個、好ましくは1個〜約4個の炭素原子のヒドロキシヒドロカルビル基であり、そしてR’は、約2個〜約18個、好ましくは2個〜約4個の炭素原子の二価のヒドロカルビル基である。このような式中の−R’−OH基は、ヒドロキシヒドロカルビル基を表す。R’は、非環式、脂環式または芳香族の基であり得る。代表的には、R’は、エチレン、1,2−プロピレン、1,2−ブチレン、1,2−オクタデシレンなどの基のような非環式の直鎖または分枝鎖のアルキレン基である。2個のR基は同じ分子内に存在する場合、それらは、直接の炭素−炭素結合によって、またはヘテロ原子(例えば、酸素、窒素または硫黄)を介して結合され得、5員、6員、7員または8員の環構造を形成する。このような複素環式アミンの例として、N−(ヒドロキシル低級アルキル)−モルホリン、N−(ヒドロキシル低級アルキル)−チオモルホリン、N−(ヒドロキシル低級アルキル)−ピペリジン、N−(ヒドロキシル低級アルキル)−オキサゾリジン、N−(ヒドロキシル低級アルキル)−チアゾリジンなどが挙げられる。しかし、代表的には、各Rは、独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基である。
【0059】
アルカノールアミンの例として、モノ−およびジ−エタノールアミン、エチルエタノールアミン、モノメチルエタノールアミンなどが挙げられる。
【0060】
ヒドロキシアミンはまた、エーテルN−(ヒドロキシヒドロカルビル)アミンであり得る。これらは、上記ヒドロキシアミンのヒドロキシポリ(ヒドロカルビルオキシ)アナログである(これらのアナログはまた、ヒドロキシ置換したオキシアルキレンアナログを含む)。このようなN−(ヒドロキシヒドロカルビル)アミンは、例えば、エポキシドと上記アミンとの反応によって都合よく調製され得、以下:
【0061】
【化4】
Figure 2004501251
の式によって表され得、
ここで、xは、約2〜約15の数であり、RおよびR’は、上に記載された通りである。Rはまた、ヒドロキシポリ(ヒドロカルビルオキシ)基であり得る。
【0062】
他の有用なアミンとして、以下:
ORNHR
の一般式のエーテルアミンが挙げられ、
ここで、Rは、ヒドロカルビル基、好ましくは脂肪族基、より好ましくは1〜約24個の炭素原子を含むアルキル基であり、Rは、2個〜約18個の炭素原子、より好ましくは2個〜約4個の炭素原子を含む二価のヒドロカルビル基、好ましくはアルキレン基であり、そしてRはHまたはヒドロカルビルであり、好ましくはHまたは脂肪族であり、より好ましくはHまたはアルキルであり、より好ましくはHである。RがHでない場合、Rは、好ましくは、1個〜約24個の炭素原子を含むアルキルである。特に好ましいエーテルアミンは、Sea Land Chemical Co.,Westlake,Ohioによって製造かつ販売されている商品名SURFAM(登録商標)下で有用なエーテルアミンである。
【0063】
アミンはまた、ポリアミンであり得る。このポリアミンは、脂肪族、脂環式脂肪族、複素環式または芳香族であり得る。有用なポリアミンの例として、アルキレンポリアミン、ヒドロキシ含有ポリアミン、ポリオキシアルキレンポリアミン、アリールポリアミン、および複素環式ポリアミンが挙げられる。
【0064】
アルキレンポリアミンは、以下:
【0065】
【化5】
Figure 2004501251
の式によって表され、
ここで、nは、約1と約10との間、好ましくは約2〜約7、より好ましくは約2〜約5の平均値を有し、そして「アルキレン」基は、1〜約10個、好ましくは約2個〜約6個、より好ましくは約2個〜約4個の炭素原子を有する。各Eは、独立して、水素、約30個までの炭素原子の脂肪族基またはヒドロキシ置換脂肪族基またはアミノ置換脂肪族基である。好ましくは、Rは、Hまたは低級アルキル、最も好ましくはHである。
【0066】
アルキレンポリアミンとして、メチレンポリアミン、エチレンポリアミン、ブチレンポリアミン、プロピレンポリアミン、ペンチレンポリアミンおよび他のポリアミンが挙げられる。高級ホモログならびにピペラジンおよびN−アミノアルキル置換ピペラジンのような関連した複素環式アミンがまた、挙げられる。このようなポリアミンの具体例は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、トリス−(2−アミノエチル)アミン、プロピレンジアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、トリメチレンジアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ペンタエチレンヘキサミン、アミノエチルピペラジンなどである。
【0067】
上記のアルキレンアミンの2個以上を縮合することによって得られる高級ホモログは、上記のポリアミンの2個以上の混合物と同様に有用である。
【0068】
上記ポリアミンの幾つかのようなエチレンポリアミンが、好ましい。それらは、Kirk Othmer 「Encyclopedia of Chemical Technology」,第4版、第8巻、74〜108頁、John Wiley and Sons, New York(1993)の見出し「Diamines and Higher Amines」下およびMeinhardtら、米国特許第4,234,435号に詳細に記載され、これらの両方は、本明細書中で、有用なポリアミンの開示について参考として援用される。このようなポリアミンは、エチレンジクロリドのアンモニアとの反応によって、またはエチレンイミンの、水、アンモニアなどのような開環試薬との反応によって、最も都合よく調製される。これらの反応は、上記のピペラジンのような環状縮合生成物を含むポリアルキレンポリアミンの錯体混合物の生成を生じる。エチレンポリアミン混合物は、有用である。米国特許5,936,041号に記載されるようなヘビーポリアミン(heavy polyamine)もまた、有用である。
【0069】
他の有用なタイプのポリアミン混合物は、残基として、よく「ポリアミンボトム(polyamine bottoms)」と命名されるものを脱離するために上記のポリアミン混合物を除去することから生じるものである。一般に、アルキレンポリアミンボトムは、2重量%未満、通常は1重量%未満の、約200℃未満で沸騰する物質を有するとして特徴付けられ得る。Dow Chemical Company of Freeport,Texasから得られ、「E−100」で示されるようなエチレンポリアミンボトムの代表的なサンプルは、15.6℃で1.0168の比重、窒素33.15%および40℃で121センチストークスの粘度を有する。ガスクロマトグラフィー分析は、このようなサンプルが、約0.93重量%「軽留分」(おそらく、ジエチレントリアミン)、0.72重量%トリエチレンテトラミン、21.74重量%テトラエチレンペンタミンおよび76.61重量%ペンタエチレンヘキサミンおよびより高級なアミンを含むことを示す。これらのアルキレンポリアミンボトムは、ピペラジンのような環状縮合生成物およびジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの高級アナログを含む。
【0070】
別の有用なポリアミンは、少なくとも1個のヒドロキシ化合物の、少なくとも1個の1級または2級アミノ基を含む少なくとも1個のポリアミン反応物との反応によって得られる縮合生成物である。ヒドロキシ化合物は、好ましくは、多価アルコールおよび多価アミン(polyhydric amine)である。好ましくは、ヒドロキシ化合物は、多価アミンである。多価アミンとして、2個〜約20個、好ましくは2個〜約4個の炭素原子を有するアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなど)と反応した上記のモノアミンのいずれかが挙げられる。多価アミンの例として、トリ(ヒドロキシプロピル)アミン、トリス−(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、およびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンが挙げられる。
【0071】
多価アルコールまたは多価アミンと反応して縮合生成物または縮合アミンを形成するポリアミン反応物は、上に記載される。好ましいポリアミン反応物として、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、および上記の「アミンボトム」のようなポリアミンの混合物が挙げられる。
【0072】
ポリアミン反応物とヒドロキシ化合物との縮合反応は、高温で、通常、約60℃〜265℃で、酸触媒の存在下で行われる。
【0073】
アミン縮合物およびそれを生成するための方法は、Steckel(米国特許第5,053,152号)に記載され、これはアミン縮合物およびそれを生成するための方法に対する開示のために参考として援用される。
【0074】
ポリアミンは、ヒドロキシ含有ポリアミンであり得る。これらは、ヒドロキシモノアミンのヒドロキシ含有ポリアミンアナログ、特にアルコキシル化アルキレンポリアミンを含む。このようなポリアミンは、上記アルキレンアミンを、上記のアルキレンオキシドの1種以上と反応させることによって生成され得る。
【0075】
アルコキシル化アルキレンポリアミンの具体例として、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N−ジ−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、モノ−(ヒドロキシプロピル)置換したテトラエチレン−ペンタミン、N−(3−ヒドロキシブチル)−テトラメチレンジアミンなどが挙げられる。上に例示したヒドロキシ含有ポリアミンのアミノ基またはヒドロキシ基を介する縮合によって得られた高級ホモログは、同様に有用である。アミノ基を介する縮合は、アンモニアの除去を伴って高級アミンを生じ、一方で、ヒドロキシ基を介する縮合は、水の除去を伴って付随するエーテル結合を含む生成物を生じる。上記のポリアミンのいずれかの2個以上の混合物もまた、有用である。
【0076】
このポリアミンは、ポリオキシアルキレンポリアミンであり得、約200〜約2000の範囲の平均分子量を有するポリオキシエチレンジアミンおよびポリオキシプロピレンジアミンおよびポリオキシプロピレントリアミンが挙げられる。ポリオキシアルキレンポリアミン(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンポリアミンを含む)は、例えば、Texaco Chemical Co.から商品名JEFFAMINE(登録商標)下で市販される。米国特許第3,804,763号および同第3,948,800号は、ポリオキシアルキレンポリアミンの開示を含み、このような物質のそれらの開示について参考として援用される。
【0077】
別の実施形態において、ポリアミンは、複素環式ポリアミンであり得る。複素環式ポリアミンとして、アジリジン、アゼチジン、アゾリジン、テトラヒドロピリジンおよびジヒドロピリジン、ピロール、インドール、ピペリジン、イミダゾール、ジヒドロイミダゾールおよびテトラヒドロイミダゾール、ピペラジン、イソインドール、プリン、N−アミノアルキル−チオモルホリン、N−アミノアルキルモルホリン、N−アミノアルキル−ピペラジン、N,N’−ビスアミノアルキルピペラジン、アゼピン、アゾシン、アゾニン、アゼシンおよび上記の各々のテトラヒドロ誘導体、ジヒドロ誘導体、およびパーヒドロ誘導体、ならびにこれらの複素環式アミンの2個以上の混合物が挙げられる。好ましい複素環式アミンは、複素環内に窒素のみ、または窒素と酸素および/または硫黄とを含む飽和した5員および6員の複素環式アミン、特にピペリジン、ピペラジン、チオモルホリン、モルホリン、ピロリジンなどである。ピペリジン、アミノアルキル置換したピペリジン、ピペラジン、アミノアルキル置換したピペラジン、モルホリン、アミノアルキル置換したモルホリン、ピロリジン、およびアミノアルキル置換したピロリジンが、特に好ましい。通常、アミノアルキル置換基は、複素環の窒素原子形成部分で置換される。このような複素環式アミンの具体的な例として、N−アミノプロピルモルホリン、N−アミノ−エチルピペラジン、およびN,N’−ジアミノエチル−ピペラジンが挙げられる。ヒドロキシアルキル置換した複素環式ポリアミンはまた、有用である。例として、N−ヒドロキシエチルピペラジンなどが挙げられる。
【0078】
ヒドラジンおよび置換されたヒドラジンがまた、窒素含有カルボキシル分散剤を形成するために使用され得る。ヒドラジンの窒素の少なくとも1個は、それに直接に結合した水素を含まなければならない。好ましくは、ヒドラジン窒素に直接に結合した少なくとも2個の水素が存在し、より好ましくは、2個の水素とも同じ窒素上にある。ヒドラジンに存在し得る置換基として、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アルカリールなどが挙げられる。通常、置換基は、アルキル(特に、低級アルキル)、フェニル、および置換されたフェニル(例えば、低級アルコキシ置換したフェニルまたは低級アルキル置換したフェニル)である。置換されたヒドラジンの具体例は、メチルヒドラジン、N,N−ジメチル−ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−フェニル−N’−エチルヒドラジン、N−(p−トリル)−N’−(n−ブチル)−ヒドラジン、N−(p−ニトロフェニル)−ヒドラジン、N−(p−ニトロフェニル)−N−メチル−ヒドラジン、N,N’−ジ(p−クロロフェノール)−ヒドラジン、N−フェニル−N’−シクロヘキシルヒドラジン、アミノグアニジン炭酸水素塩などがある。
【0079】
本発明のカルボキシル化したコポリマーと上記のアミンとを反応させることによって製造されるカルボキシル誘導体組成物は、アシル化したアミンであり、アミン塩、アミド、イミドおよびイミダゾリンならびにそれらの混合物が挙げられる。アミンからカルボキシル誘導体組成物を調製するために、1種以上のカルボキシル化コポリマーおよび1種以上のアミンが、必要に応じて、通常は液体の実質的に不活性の有機液体溶媒/希釈剤の存在下で、約80℃から、反応物または生成物のいずれかの分解点までの範囲内の温度であるが、通常は、約100℃〜約300℃(但し、300℃が反応物または生成物の分解点を超えない場合)の範囲の温度で、加熱される。約125℃〜約250℃の温度が、通常使用される。カルボキシル組成物およびアミンが、1当量のカルボキシル組成物あたり約0.5当量〜2モルのアミンを提供するのに十分な量で反応される。別の実施形態において、カルボキシル組成物は、1当量のカルボキシル組成物当たり約0.5当量〜1モルのアミンと反応される。本発明の目的のために、1当量のアミンは、少なくとも1つのH−N<基を有して存在する窒素の総数によって割られたアミンの総重量に対応するアミンの量である。従って、オクチルアミンは、その分子量に等しい当量を有し;エチレンジアミンは、その分子量の0.5倍に等しい当量を有し、そして3個の窒素原子のうち2個のみが少なくとも1つのH−N<基を有するアミノエチルピペラジンは、その分子量の0.5倍に等しい当量重量を有する。
【0080】
米国特許第3,172,892号;同第3,219,666号および同第3,272,746号(これらの各々は、本明細書中で参考として明確に援用される)は、アミンと、炭化水素ベースのアシル化剤とを反応させるための詳細な手順を提供する。
【0081】
(アルコール)
カルボキシル化したコポリマーは、(b)アルコールと反応され得る。前に記載したカルボキシル化したコポリマーから本発明のカルボキシル誘導体組成物を調製する際の(b)として有用なアルコールとして、以下:
−(OH)
の一般式の化合物が挙げられ、
ここで、Rは、−OH基に炭素−酸素結合(すなわち、−C−OHであり、ここで、この炭素はカルボニル基の一部ではない)を介して結合した1価または多価の有機基であり、そしてmは、1〜約10、通常は2〜約6の整数である。アミン反応物(a)に関してと同様に、アルコールは、脂肪族、脂環式、芳香族、および複素環式であり得、脂肪族置換した脂環式アルコール、脂肪族置換した芳香族アルコール、脂肪族置換した複素環式アルコール、脂環式置換した脂肪族アルコール、脂環式置換した芳香族アルコール、脂環式置換した複素環式アルコール、複素環式置換した脂肪族アルコール、複素環式置換した脂環式アルコール、および複素環式置換した芳香族アルコールが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルコールを除いて、上記式に対応する一価アルコールおよび多価アルコールは、通常、約40個以下の炭素原子、および一般に約20個以下の炭素原子を含む。このアルコールは、上記アミンに関して言及したのと同じタイプの非炭化水素置換基、すなわち、アルコールと本発明のアシル化剤との反応を妨害しない非炭化水素置換基を含み得る。一般に、多価アルコールが、好ましい。
【0082】
(b)として有用な一価アルコールおよび多価アルコールとして、モノヒドロキシ芳香族化合物およびポリヒドロキシ芳香族化合物が挙げられる。一価および多価のフェノールおよびナフトールが、好ましいヒドロキシ芳香族化合物である。これらのヒドロキシ置換した芳香族化合物は、ヒドロキシ置換基に加え、ハロ、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキル−メルカプト、ニトロなどのような他の置換基を含み得る。通常は、ヒドロキシ芳香族化合物は、1〜4個のヒドロキシ基を含む。この芳香族ヒドロキシ化合物は、以下の具体例によって示される:フェノール、β−ナフトール、クレゾール、レゾルシノール、カテコール、カルバクロール、チモール、オイゲノール、p,p’−ジヒドロキシビフェニル、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール、オルシン、グアヤコール、2,4−ジブチルフェノール、プロペンテトラマー置換したフェノール、ジドデシルフェノール、4,4’−メチレン−ビス−フェノール、α−デシル−β−ナフトール、ポリイソブテニル−(約1000の分子量)置換したフェノール、ヘプチルフェノールと0.5モルのホルムアルデヒドとの縮合生成物、オクチルフェノールとアセトンとの縮合生成物、ジ(ヒドロキシフェニル)オキシド、ジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ジ(ヒドロキシフェニル)ジスルフィド、および4−シクロヘキシルフェノール。フェノール自体および脂肪族炭化水素置換したフェノール(例えば、3個までの脂肪族炭化水素置換基を有するアルキル化フェノール)が、特に好ましい。脂肪族炭化水素置換基の各々は、100個以上の炭素原子を含み得るが、通常は、1〜20個の炭素原子を有する。アルキル基およびアルケニル基は、好ましい脂肪族炭化水素置換基である。
【0083】
(b)として使用され得る一価アルコールのさらなる具体例として、メタノール、エタノール、イソオクタノール、シクロヘキサノール、ベヘニルアルコール、ネオペンチルアルコール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコール、β−フェネチルアルコール、2−メチルシクロヘキサノール、エチレングリコールのモノメチルエーテル、エチレングリコールのモノブチルエーテル、ジエチレングリコールのモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールのモノドデシルエーテル、エチレングリコールのモノオレエート、ジエチレングリコールのモノステアレート、sec−ペンチルアルコール、tert−ブチルアルコール、およびグリセロールのジオレエートのような一価アルコールが挙げられる。(b)中のアルコールは、アリルアルコール、シンナミルアルコール、1−シクロヘキセン−3−オールおよびオレイルアルコールのような不飽和アルコールであり得る。
【0084】
(b)として有用なアルコールの他の具体的な例は、エーテルアルコールおよびアミノアルコールであり、例えば、オキシアルキレン、1個以上のオキシアルキレン基、アミノアルキレン基またはアミノ−アリーレンオキシ−アリーレン基を有する、オキシ−アリーレン置換したアルコール、アミノ−アルキレン置換したアルコール、およびアミノアリーレーンオキシ−アリーレン置換したアルコールが挙げられる。それらは、CELLOSOLVE(登録商標)、CARBITOL(登録商標)、フェノキシエタノール、ヘプチルフェニル−(オキシプロピレン)−OH、オクチル−(オキシエチレン)30−OH、フェニル−(オキシオクチレン)−OH、モノ−(ヘプチルフェニル−オキシプロピレン)−置換したグリセロール、ポリ(スチレンオキシド)、アミノエタノール、3−アミノ−エチルペンタノール、ジ(ヒドロキシエチル)アミン、p−アミノフェノール、トリ(ヒドロキシプロピル)アミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラヒドロキシ−トリメチレンジアミンなどによって例示される。
【0085】
多価アルコールは、好ましくは、2個〜約10個のヒドロキシ基を含む。それらは、例えば、上記のアルキレングリコールおよびポリオキシアルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコール、および他のアルキレングリコール、ならびにアルキレン基が2個〜約8個の炭素原子を含むポリオキシアルキレングリコール)によって例示される。
【0086】
他の有用な多価アルコールとして、グリセロール、グリセロールのモノオレエート、グリセロールのモノステアレート、グリセロールのモノメチルエーテル、ペンタエリスリトール、9,10−ジヒドロキシステアリン酸のn−ブチルエステル、9,10−ジヒドロキシステアリン酸のメチルエステル、1,2−ブタンジオール、2,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、ピナコール、エリスリトール、アラビトール、ソルビトール、マンニトール、1,2−シクロヘキサンジオール、およびキシレングリコールが挙げられる。糖、デンプン、セルロースなどのような糖質が同様に、(b)として使用され得る。この糖質は、グルコース、フルクトース、スクロース、ラムノース、マンノース、グリセルアルデヒド、およびガラクトースによって例示され得る。
【0087】
少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多価アルコール(これらの全てではないが、幾つかが、オクタン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、ドデカン酸、またはトール油のような約8個〜約30個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸でエステル化されている)は、(b)として有用である。このような部分的にエステル化された多価アルコールのさらなる具体的な例は、ソルビトールのモノオレエート、ソルビトールのジステアレート、グリセロールのモノオレエート、グリセロールのモノステアレート、エリスリトールのジドデカノエートなどである。
【0088】
(b)として適切なアルコールの好ましいクラスは、約12個までの炭素原子を含む多価アルコール、特に、3個〜10個の炭素原子を含む多価アルコールである。このクラスのアルコールとして、グリセロール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グルコン酸、グリセルアルデヒド、グルコース、アラビノース、ヘプタンジオール、ヘキサントリオール、ブタントリオール、グイン酸(guinic acid)、2,2,6,6−テトラキス−(ヒドロキシ−メチル)シクロヘキサノール、1,10−デカンジオール、ジギタトース(digitalose)などが挙げられる。少なくとも3個のヒドロキシル基および10個までの炭素原子を含む脂肪族アルコールが、特に好ましい。
【0089】
(b)としての使用のための多価アルコールの特に好ましいクラスは、3個〜10個の炭素原子を含む多価アルカノールであり、特に、3個〜6個の炭素原子を含みかつ少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多価アルカノールである。このようなアルコールは、グリセロール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール(トリメチロールエタン)、2−ヒドロキシ−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(トリメチルプロパン)、1,2,4−ヘキサントリオールなどによって例示される。
【0090】
上記のことから、(a)はアルコール性ヒドロキシ置換基を含み得、(b)は1級、2級、または3級アミノ置換基を含み得るようである。従って、アミノアルコールは、それらが少なくとも1個の1級アミノ基または2級アミノ基を含む場合、(a)および(b)の両方に入り得る。3級アミノ基のみが存在する場合、アミノアルコールは、(b)にのみ属する。
【0091】
米国特許第3,381,022号;同第3,522,179号;および同第3,542,680号および同第3,697,428号は、各々本明細書中において参考として援用されるが、それらは、炭化水素をベースとしたアシル化剤をアルコールと反応させるための手順の詳細を開示する。
【0092】
(反応性金属)
(c)として有用な反応性金属または反応性金属化合物は、本発明のカルボキシル化したコポリマーとカルボン酸金属塩を形成するもの、ならびに上で議論されるように、カルボキシル化したコポリマーをアミンおよび/またはアルコールと反応させることによって生成されるカルボキシル誘導体組成物と金属含有錯体を形成するものである。
【0093】
本発明のカルボキシル化したコポリマーの金属塩を調製するのに有用な反応性金属化合物として、第I族金属、第II族金属、Al、Pb、Sn、CoおよびNiからなる群から選択される金属を含む塩が挙げられる。化合物の例として、Li、Na、K、Ca、Ba、Pb、Al、Sn、Niなどの酸化物、水酸化物、アルコール化物(alcoholate)、および炭酸塩が挙げられる。反応性金属がまた使用され得るが、反応物としてその金属塩を使用することが一般により好都合で、且つしばしばより経済的である。カルボキシル化したコポリマーの金属塩を調製するのに有用な反応性金属化合物の広範囲の列挙は、米国特許第3,271,310号(LeSuer)に提供され、これは本明細書中で明確に参考として援用される。
【0094】
本発明のアシル化剤の反応生成物およびアミンとの錯体の形成のための(c)として有用な反応性金属化合物は、米国特許第3,306,908号に開示される。(c)として有用な錯体形成金属反応物として、カドミウムおよび24〜30の原子番号を有する金属(クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛を含む)の硝酸塩、亜硝酸塩、ハライド、カルボン酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、炭酸塩、ホウ酸塩、および酸化物が挙げられる。これらの金属は、いわゆる遷移金属または配位金属であり、すなわち、それらはそれらの第2の価数または配位価数によって錯体を形成し得る。本発明における反応物として有用な錯体形成金属化合物の具体的な例は、コバルト、酸化コバルト(II)、塩化コバルト(II)(cobaltous chloride)、塩化コバルト(III)(cobaltic chloride)、酢酸クロム(III)(chromous acetate)、酢酸クロム(III)(chromic acetate)、硫酸クロム(III)、ヘキサン酸クロム(III)、酢酸マンガン(II)、安息香酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、酢酸第一鉄、安息香酸第二鉄、臭化第一鉄、硝酸ニッケル、ジオレイン酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、安息香酸第二銅、ギ酸第二銅、硝酸第二銅、安息香酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、クロム酸亜鉛、安息香酸カドミウム、炭酸カドミウム、酪酸カドミウムである。上記化合物の水和物は、本発明のプロセスにおける使用に特に好都合である。
【0095】
米国特許第3,306,908号は、このような錯体を形成するのに適切な反応性金属化合物の議論およびこの錯体を調製するためのプロセスの開示のために、本明細書中で明確に参考として援用される。これらのプロセスは、基本的には、本発明のカルボキシル誘導体組成物を、または当量を基準にすると、本発明のアシル化剤を、米国特許第3,306,908号に開示された高分子量カルボン酸アシル化剤と置き換えることによって、本発明のアシル化剤と上記アミンとのカルボキシル誘導体組成物に適用され得る。このように生成されたアシル化されたアミンの当量と、錯体形成金属反応物の当量との比は、米国特許第3,306,908号に開示されたものと同じのままである。
【0096】
米国特許第3,271,310号は、本明細書中で明確に参考として援用され、これは、適切な反応性金属化合物、およびそれらを炭化水素ベースのアシル化剤と反応させるためのプロセスの詳細を記載する。
【0097】
米国特許第3,836,469号;同第3,836,470号および同第3,836,471号は、本明細書中で明確に参考として援用され、これは、(a)少なくとも1個の縮合可能なH−N<基のアミンの構造内での存在によって特徴付けられるアミン、(b)アルコール、(c)反応性金属または反応性金属化合物、および(d)(a)〜(c)のいずれかの2個以上の組み合わせ、の反応の詳細を提供し、(d)の成分は、炭化水素ベースのアシル化剤と、同時にまたは連続的に、任意の順番で反応される。
【0098】
以下の実施例は、本発明の製品を例示する。全ての部数は重量部であり、温度は摂氏度であり、そして圧力は、大気圧である。重量部と容積部との間の関係は、グラム対ミリリットルと同じである。濾過を、ケイ藻土濾過助剤を使用して行う。全ての分析値は、分析による。
【0099】
(実施例1:ブタジエン−イソブチレンコポリマー)
反応器に、88.6部のイソブチレン、159部のブタジエンおよび1375容積部のヘキサンを入れる。この混合物を15℃で還流させる。2時間後、7部のAlCl、1188.4部のイソブチレンおよび49.5部のブタジエンをこの反応器に加え、15℃で還流を維持する。この反応混合物を100部のメタノール中に出す。未反応モノマーの大部分を煮沸して除いた(一晩)後、150部の水を粗反応生成物に添加する。この混合物を攪拌し、次いで分液漏斗中で振盪し、次いで水層を除く。有機層を150部の水でさらに2回洗浄し、そして最後に100部の飽和NaCl溶液で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、そして加圧濾過する。溶媒をロータリーエバポレーターで除去する。生成物の収量は、1167.4部である。
【0100】
【数12】
Figure 2004501251
H NMRより、生成物は3.08%のブタジエンを含有する。
【0101】
(実施例2:ブタジエン−イソブチレンコポリマーコハク酸無水物)
反応器に実施例1で調製された2413.2部のブタジエン−イソブチレンコポリマーを入れる。これらの材料を200℃まで加熱して1部の揮発物質を収集する。このポリマーを室温まで放冷し、次いで124.2部の無水マレイン酸を添加する。これらの材料を200℃まで加熱して合計20時間温度を保持する。150℃にて、反応器を20torrまで排気した後205℃まで加熱し、次いで0.5時間その温度に維持しながら20部の留出物を収集する。残渣が生成物である。この生成物は、電位差適定による全酸価(TAN)=19.43、Naメトキシド適定によるTAN=37.15、遊離無水マレイン酸=0.071%、鹸化価(ASTM D94)=41.0、100℃における動粘性率(kinetic viscosity)(D445−100)=9853.0センチストークス(cSt)、C1(X線蛍光(XRF)=83ppm、未反応ポリマー%(水素炎イオン化検出器を使用する薄層クロマトグラフィー(TLC−FID))=30を有する。
【0102】
(実施例3:ブタジエン−イソブチレンコポリマースクシンイミド)
反応器に、1576.9部の鉱油、50.13部のトリエチレンテトラミンおよび17.92部のエチレンポリアミンボトム(31.5%のN含有(HPA−N,Union Carbide)を入れる。この混合物を150℃に加熱する。1時間後、1503.6部の鉱油で希釈した実施例2のコハク酸無水物2065.2部を反応器に加える。この混合物を合計6.5時間150℃に保持する。生成物を濾過する。この生成物は、総塩基価(TBN)=7.16、TAN(電位差滴定)=0.25、%N=0.4270および100℃における動粘性率(D445−100)=275.44cStを有する。
【0103】
(実施例4:ブタジエン−イソプレン−イソブチレンターポリマー)
反応器に、6.34部のイソプレン、255.8部のイソブチレン、164.2部のブタジエンおよび1000容積部のヘプタンを入れる。この混合物を6.3℃で還流する。2時間後、2.9部のAlCl、30.6部のイソプレン、1188.4部のイソブチレンおよび24.3部のブタジエンをこの反応器に加え、6.3℃にて還流を維持する。この反応混合物を100部のメタノール中に出す。未反応モノマーの大部分を煮沸して除いた(一晩)後、150部の水を粗反応生成物に加える。この混合物を攪拌し、次いで分液漏斗中で振盪する。水層を除去し、次いで有機層をさらに2回150部の水で洗浄し、最後に100部の飽和NaCl水溶液で洗浄する。有機相をMgSOで乾燥し、そして加圧濾過する。溶媒をロータリーエバポレーターで除去する。生成物の収量は、1185.6部である。この生成物は、GPC
【0104】
【数13】
Figure 2004501251
を有する。H NMRにより、生成物は、2.14%のブタジエンおよび1.01%のイソプレンを含む。
【0105】
(実施例5:ブタジエン−イソプレン−イソブチレンターポリマーコハク酸無水物)
反応器に398部の実施例4のターポリマーを入れ、これを203℃まで加熱して2部の揮発物質を収集する。このポリマーを室温まで放冷し、次いで16.8部の無水マレイン酸を加える。これらの材料を203℃まで加熱し、20時間温度を保持し、次いで210℃および10mmHgで1時間ストリッピングし、5.5部の留出物を収集する。残渣が生成物であり、この生成物は、TAN(電位差滴定)=13.4、TAN(Naメトキシド滴定)=28および%未反応ターポリマー(TLC−FID)=20を有する。
【0106】
(実施例6:ブタジエン−イソプレン−イソブチレンターポリマースクシンイミド)
反応器に、実施例5からの301部のブタジエン−イソプレン−イソブチレンターポリマーコハク酸無水物および460部の鉱油を入れる。この混合物を110℃まで加熱する。0.5時間後、80%のHPA−Xアミンボトムおよび20%トリエチレンテトラミンのポリアミン混合物7.1部をこの反応器に加え、次いで767部の鉱油を加える。これらの材料を155℃に加熱し、そして温度を5時間維持する。これらの材料を濾過する。濾液が生成物であり、この生成物は、TBN=2.64、TAN(電位差滴定)=0.47および%N=0.1570を有する。
【0107】
(実施例7:イソブチレン−イソプレンコポリマー)
反応フラスコを乾燥し、そして600容積部のヘキサンおよび3.0部のAlClを入れる。この系を、Nでフラッシュする。この混合物を攪拌し、次いで0℃に冷却する。この温度を全反応を通して維持する。モノマーの添加(イソブチレン速度=5.6部/分;イソプレン速度=1.0容積部/分)を開始する。イソブチレンをドライアイス/アセトンコールドフィンガーで濃縮する。1時間後、さらに200容積部のヘキサンを添加し、そして上記の条件をさらに1時間維持する。2時間目の終わりに、1.0部のAlClを、400容積部のヘキサンと共に次の1時間にわたって滴下し、この反応フラスコに入れる。これを合計625分間(3500部のイソブチレンおよび625容積部(425重量部)のイソプレンを添加するのに必要な合計時間)で60分毎に繰り返す。加えたAlClの合計は、10部である。
【0108】
添加の間、反応フラスコは2/3充填され、反応溶液は、フラスコに加えられる容積(2種のモノマーおよびヘキサン)に等しい速度でゆっくりと除去される。この溶液をゆっくりと、100容積部のメタノールを含む吸引フラスコに抜き出す。全てのモノマーが加えられ、そして全ての反応混合物が引き出されるまで、除去を同じ速度で続ける。
【0109】
クエンチした反応混合物を分液漏斗に入れ、そして有機層を3回水で洗浄する。この洗浄した有機層をフラスコに注ぐ。揮発性成分をゆっくりと除き、そして残渣を200℃および1.0mmHgで2時間ストリッピングする。残渣が生成物であり、この生成物は、温めると透明な淡黄色の粘性液体であり、室温では非常に粘性である。生成物の収量は2880部である。この生成物は、
【0110】
【数14】
Figure 2004501251
および多分散性=3.40を有する。
【0111】
(実施例8:イソブチレン−イソプレンコポリマーコハク酸無水物)
フラスコに、実施例7の2683部のポリマーおよび145.3の無水マレイン酸を入れる。この混合物を203℃で加熱し、そしてN背圧下で攪拌しながら24時間維持する。この生成物を210℃および1.0mmHgで1.5時間ストリッピングする。この生成物(非常に粘性の褐色液体)は、TAN(電位差滴定18.4、TAN(Naメトキシド滴定)=38.2、遊離無水マレイン酸=0.036%。%未反応ポリマー(TLC−FID)=23.45を有する。
【0112】
(実施例9:イソブチレン−イソプレンコポリマースクシンイミド)
フラスコに、71.05部のトリエチレンテトラミンおよび1236.6部の鉱油を入れる。この混合物をNフラッシュで攪拌しながら150℃まで加熱する。別の容器に、2260部の実施例8のコハク酸無水物を2260部の鉱油に150℃で溶解する。この150℃の油混合物を1時間かけてアミン/油混合物を含む150℃の反応フラスコに添加する。添加後、この混合物をN下で攪拌しながら155℃に5時間保持する。この生成物を熱時濾過し、透明な暗褐色の粘性液体を得、この液体は、TBN=8.0、TAN(電位差滴定)=0.19、%N=0.38および100℃の動粘性率(D445−100)=338cStを有する。
【0113】
(実施例10:イソブチレン−イソプレンコポリマーコハク酸エステル)
反応器に、実施例8のように調製されたコハク酸無水物の油性溶液(58%の油分)300部を入れる。この無水物は、TAN(電位差滴定)=6.8を有する。この油溶液に、136.7部の鉱油および4.5部のペンタエリスリトールを加える。この混合物を、攪拌しながら、かつ表面下にNを吹き込みながら、12.5時間205℃に加熱する。この混合物を190℃に冷却し、その時点で0.75部のポリアミン混合物(34%N含有)を加え、次いで190℃に2時間加熱する。これらの材料を熱時濾過する。その濾液は、TBN=1.1、TAN(電位差滴定)=1.084、%N=0.087および100℃の動粘性率(D455−100)=298.1を有する。
【0114】
(実施例11:イソブチレン−イソプレンコポリマー)
10,000部のヘキサンおよび2156容積部のイソプレンの混合物を調製し、別に取っておく。出口ポートを備えた2リットルの樹脂釜を乾燥し、そしてN下に置く。この乾燥した釜に、500容積部のヘキサンおよび1.0部のAlClを加える。これらの材料を攪拌し、そして0℃に冷却する。この温度を反応全体を通して維持する。イソブチレンの添加を16.8部/分で開始し、その後10秒以内にヘキサン/イソブレン混合物の添加を4.49容積部/分で開始する。この反応混合物が出口ポートに到達すると、1000容積部のメタノールを含むフラスコへと溢れ出る。添加時間の20分後毎に、1.0部のAlClを樹脂釜中の反応混合物(全24部)に入れる。この一連の反応プロセスを8時間続ける。その材料を収集し、そして分液漏斗に入れる。これらの材料を水で洗浄し、得られた有機層をさらに2回洗浄し、次いでMgSOで乾燥し、濾過する。大部分の溶媒を留去し、次いでその残渣を200℃で1mmHgにて2時間十分にストリッピングする。この残渣は、
【0115】
【数15】
Figure 2004501251
および多分散性=3.40を有する。H NMRにより、この生成物は5.27%のイソプレン単位を含む。
【0116】
(実施例12:イソブチレン−イソプレンコポリマーコハク酸無水物)
反応器に6025部の実施例11のイソブチレン−イソプレンコポリマーおよび204.6部の無水マレイン酸を入れる。これらの材料を200℃まで加熱し、そして温度を7時間維持する。生成物は、TAN(電位差滴定)=18.9、TAN(ナトリウムメトキシド滴定)36.7、0.14%の遊離無水マレイン酸、鹸化価(ASTM D−94)=39.3、100℃の動粘性率(D455−100)=8299cSt、24ppmのCl、および27.8%の未反応コポリマーを有する。
【0117】
(実施例13:イソブチレン−イソプレンコポリマースクシンイミド)
反応器に、3545.9部の鉱油、27.37部のトリエチレンテトラミン、および87.77部のポリエチレンポリアミンボトム(HPA−X)を入れる。これらの材料を混合して150℃に加熱した後、1000部の鉱油中の3000部の実施例12のコハク酸無水物を1時間かけて添加する。この温度を4時間維持した後、濾過する。その濾液は、TBN=11.81、TAN(電位差滴定)0.776、0.489%のNおよび100℃の動粘性率(D445−100)=350.7を有する。
【0118】
(実施例14:イソブチレン−イソプレンコポリマー(EtAlCl))
3Lのフラスコに、600容積部のヘキサンを入れ、そしてドライアイス浴で0℃に冷却する。この温度(0℃)を重合を通して維持する。一旦0℃に達すると、この反応器にEtAlClの1.0Mヘキサン溶液3容積部を入れる。
【0119】
イソブチレンを、反応フラスコの前で濃縮する(ドライアイスコールドフィンガーを、イソブチレンの濃縮のために使用する)。イソブチレンの添加を5.61g/分の速度で開始し、次いでイソプレンの供給を、イソブチレンの15秒後に1.0容積部/分で開始する。モノマーの添加を2時間続ける。シリンジポンプを使用して、残りの10.4容積部のEtAlCl溶液を合計2時間の添加時間にわたって加える。
【0120】
0.5時間の添加時間の後、200容積部のヘキサンを次の30分間にわたって加え、次いで400容積部のヘキサンを次の1時間にわたって加える。120分後、イソブチレンおよびイソプレンの添加を完了し、この反応混合物をさらなに0.25時間0℃で攪拌し、次いで100容積部のメタノールで触媒をクエンチする。
【0121】
溶液全部を分液漏斗に注ぎ、そして3回水で洗浄する。有機層をMgSOで乾燥し、そして濾過して無色透明の希薄な(thin)液体を得る。次いで、この混合物を、ヘキサンを除去して濃縮し、62%の収率を得る。その残渣は、
【0122】
【数16】
Figure 2004501251
および多分散性=2.6を有する。合計672部(12mole)のイソブチレン、81.2部(1.2mole)のイソプレン、13.4容積部のEtAlCl溶液および1200容積部のヘキサンを反応の間に入れる。
【0123】
(実施例15:イソブチレン−イソプレンコポリマー(EtAlCl)コハク酸無水物)
実施例12の手順を、実施例11のイソブチレン−イソプレンを実施例14のコポリマーに置き換えて繰り返す。
【0124】
(実施例16:イソブチレン−イソプレンコポリマー(EtAlCl)スクシンイミド)
実施例13の手順を、実施例12のコハク酸無水物を実施例15のコハク酸無水物に置き換えて繰り返す。
【0125】
(潤滑粘性の油)
本発明の潤滑組成物は、潤滑粘性の油(天然の潤滑油または合成潤滑油およびそれらの混合物を含む)を使用する。
【0126】
天然油としては、動物油および植物油(例えば、ヒマシ油、ラード油)ならびに潤滑鉱油(例えば、液体石油)およびパラフィン型、ナフテン型、または混合パラフィン−ナフテン型の溶媒で処理したかもしくは酸で処理した潤滑鉱油が挙げられる。石炭またはシェール由来の潤滑粘性の油もまた有用である。合成潤滑油としては、以下のような炭化水素油およびハロ置換炭化水素油が挙げられる:オレフィンのポリマーおよびインターポリマー等、およびそれらの混合物、アルキルベンゼン類、ポリフェニル、(例えば、ビフェニル、ターフェニル、アルキル化ポリフェニルなど)、アルキル化ジフェニルエーテルならびにアルキル化ジフェニルスルフィドおよびその誘導体、アナログおよびホモログなど。
【0127】
末端ヒドロキシル基がエステル化、エーテル化などで改変されたアルキレンオキシドポリマーおよびインターポリマーならびにその誘導体は、公知の合成潤滑油の別の有用なクラスを構成する。
【0128】
使用され得る別の適切なクラスの合成潤滑油は、ジカルボン酸およびポリカルボン酸のエステルならびにC〜C20のモノカルボン酸およびポリオールから作製されるエステルならびにポリエーテルを含む。
【0129】
その他の合成潤滑油としては、リン含有酸の液体エステル、ポリマーテトラヒドロフランなど、ケイ素ベースの油(例えば、ポリアルキル−シロキサン油、ポリアリール−シロキサン油、ポリアルコキシ−シロキサン油、またはポリアリールオキシ−シロキサン油ならびにケイ酸油)が挙げられる。
【0130】
上記で開示される未精製、精製および再精製の、天然かもしくは合成(ならびにこれらのいずれかの2つ以上の混合物)の型が、本発明の組成物中で使用され得る。未精製油は、さらなる精製処理なしに天然または合成の供給源から直接得られる油である。精製油は、1種以上の特性を改善するために1つ以上の精製工程においてさらに処理されていることを除いて、未精製油に類似する。精製油としては、溶媒精製油、水素精製(hydrorefined)油、水素仕上げ(hydrofinished)油、水素処理油、および水素添加分解法および水素異性化法により得られる油が挙げられる。
【0131】
精製油は、既に使用されている精製油に適用される、精製油を得るために使用されるプロセスと同様のプロセスにより得られる。このような精製油は、しばしば廃添加剤および油分解産物の除去に関する方法によりさらに処理される。
【0132】
上記の潤滑粘性の油の具体例は、Chamberlin、III、米国特許第4,326,972号、欧州特許公開第107,282号、およびA.Sequeria、Jr.、Lubricant Base Oil and Wax Processing、第6章、Marcel Decker,Inc.、New York(1994)(これらの各々は、その中に含まれる関連開示について本明細書に参考として援用される)に記載される。
【0133】
潤滑剤ベースの油の基本的な短い記載は、D.V.Brockによる文献「Lubrication Engineering」、第43巻、184−5頁、1987年3月(この文献は、その中に含まれる関連開示について特に参考として援用される)に見られる。
【0134】
(その他の添加剤)
上述のように、本発明の潤滑油組成物は、その他の成分を含み得る。このような添加剤の使用は、任意であり、そして本発明の組成物中のその存在は、特定の用途および必要な性能のレベルに依存する。従って、その他の添加剤は、含まれても除外されても良い。
【0135】
組成物は、金属塩、頻繁にはジチオリン酸の亜鉛塩を含み得る。ジチオリン酸の亜鉛塩は、しばしばジチオリン酸亜鉛、O,O’−ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛、およびその他の一般的に使用される名称で呼ばれる。それらは、ZDPという略称で呼ばれることもある。2級アルキルZDPが特に好ましい。1種以上のジチオリン酸の亜鉛塩が、少量で存在して、さらなる極圧(extreme pressure)、抗磨耗および抗酸化(anti−oxidancy)性能を与え得る。ジチオリン酸の他の金属塩(例えば、銅塩、アンチモン塩など)が公知であり、そして本発明の潤滑油組成物に含まれ得る。2級アルキルZDPが特に好ましい。
【0136】
上記で考察したジチオリン酸の亜鉛塩に加えて、その他の添加剤が本発明の潤滑油に必要に応じて使用され得る(例えば、界面活性剤、分散剤、粘度改質剤、酸化防止剤、流動点降下剤、極圧剤、抗磨耗剤、色彩安定剤および消泡剤)。上述の分散剤および粘度改質剤は、本発明の組成物に加えて使用され得る。
【0137】
本発明の組成物中に含まれ得る補助極圧剤および腐食防止剤および酸化防止剤は、塩素化脂肪族炭化水素、有機スルフィドおよびポリスルフィド、リン含有エステル(亜リン酸ジ炭化水素エステルおよび亜リン酸トリ炭化水素エステルを含む)、モリブデン化合物などに例示される。
【0138】
フェノール化合物および芳香族アミンは、有用な酸化防止剤である。ヒンダードフェノール化合物(例えば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)および2級芳香族アミン化合物(例えば、N,N−ジ(アルキルフェニル)アミン類)が好ましい。
【0139】
補助的な粘性改良剤(粘度指数改良剤または粘度改質剤と呼ばれることもある)は、本発明の組成物中に含まれ得る。粘性改良剤は、通常ポリマーであり、これらとしては、ポリイソブテン、ポリメタクリル酸エステル、ジエンポリマー、ポリアルキルスチレン、エステル化スチレン−無水マレイン酸コポリマー、アルケニルアレーン−共役ジエンコポリマーおよびポリオレフィンが挙げられる。本発明の粘性改良剤以外の多官能性粘性改良剤(これらはまた、分散剤特性および/または抗酸化特性を有する)は、公知であり、そして本発明の製品に加えて必要に応じて使用され得る。このような製品は、発明の背景において述べたものを含む多数の刊行物に記載される。これらの刊行物の各々は、本明細書に特に参考として援用される。
【0140】
流動点降下剤は、本明細書中に記載される潤滑油にしばしば含まれる。例えば、C.V.SmalheerおよびR.Kennedy Smithによる「Lubricant Additives」(Lezius−Hiles Company Publisher、Cleveland,Ohio、1967)の8ページを参照のこと。流動点降下剤、その調製技術およびその使用は、米国特許第2,387,501号;同第2,015,748号;同第2,655,479号;同第1,815,022号;同第2,191,498号;同第2,666,748号;同第2,721,877号;同第2,721,878号;および同第3,250,715号(これらは、その関連開示について特に参考として援用される)に記載される。
【0141】
安定な泡の形成を減少させるかまたは防止するために使用される消泡剤としては、シリコーンポリマーまたは有機ポリマーが挙げられる。これらおよびさらなる消泡剤組成物の例は、Henry T.Kernerによる「Foam Control Agents」、(Noyes Data Corporation、1976)、125−162頁に記載される。
【0142】
界面活性剤および分散剤は、灰分生成(ash−producing)型でも無灰(ashless)型でもよい。灰分生成界面活性剤は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属と、スルホン酸、カルボン酸、フェノールまたは少なくとも1つの炭素−リン直接結合によって特徴付けられる有機リン含有酸との、油溶性の中性塩および塩基性塩により例示される。
【0143】
用語「塩基性塩」は、金属が有機酸ラジカルよりも化学量論的に大きい量で存在する金属塩を示すために使用される。塩基性塩ならびにそれらを調製および使用するための技術は、当業者に周知であり、そして本明細書中で詳細に考察する必要はない。
【0144】
無灰界面活性剤および分散剤は、その構成に依存して、その界面活性剤または分散剤が燃焼の際に不揮発性残渣(例えば、三酸化ホウ素または五酸化リン)を生じ得るという事実にもかかわらず、無灰界面活性剤および分散剤と呼ばれるが;通常は金属を含まず、従って燃焼の際に金属含有灰を生じない。多くの種類が当該分野で公知であり、そして本発明の潤滑剤における使用に適切である。以下は例示である:
(1)少なくとも34個、そして好ましくは少なくとも約54個の炭素原子を含むカルボン酸(またはその誘導体)と、窒素含有化合物(例えば、アミン)、有機ヒドロキシ化合物(例えば、フェノールおよびアルコール)、および/または塩基性無機物質との反応性生物。これらの「カルボン酸分散剤」の例は、英国特許第1,306,529号および以下を含む多数の米国特許に記載される:
3,163,603 3,381,022 3,542,680
3,184,474 3,399,141 3,567,637
3,215,707 3,415,750 3,574,101
3,219,666 3,433,744 3,576,743
3,271,310 3,444,170 3,630,904
3,272,746 3,448,048 3,632,510
3,281,357 3,448,049 3,632,511
3,306,908 3,451,933 3,697,428
3,311,558 3,454,607 3,725,441
3,316,177 3,467,668 4,194,886
3,340,281 3,501,405 4,234,435
3,341,542 3,522,179 4,491,527
3,346,493 3,541,012 5,696,060
3,351,552 3,541,678 5,696,067
RE26,433
(2)比較的高分子量の脂肪族ハロゲン化物または脂環式ハロゲン化物と、アミン(好ましくはポリアルキレンポリアミン)との反応生成物。これらは、「アミン分散剤」として特徴付けられ、そしてその例は、例えば、以下の米国特許に記載される:
3,275,554 3,454,555
3,438,757 3,565,804
(3)少なくとも約30個の炭素原子を含むアルキル基のアルキルフェノールと、アルデヒド(特にホルムアルデヒド)およびアミン(特にポリアルキレンポリアミン)との反応生成物。これらは、「マンニッヒ分散剤」として特徴付けられる。以下の米国特許に際される物質は、例示である:
3,413,347 3,725,480
3,697,574 3,726,882
3,725,277
(4)尿素、チオ尿素、二硫化炭素、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、炭化水素置換無水コハク酸、ニトリル、エポキシド、ホウ素化合物、リン化合物などのような試薬を用いて、カルボン酸アミンまたはマンニッヒ分散剤を後処理することにより得られる生成物。この種の例示的物質は、以下の米国特許に記載される:
3,036,003 3,282,955 3,493,520 3,639,242
3,087,936 3,312,619 3,502,677 3,649,229
3,200,107 3,366,569 3,513,093 3,649,659
3,216,936 3,367,943 3,533,945 3,658,836
3,254,025 3,373,111 3,539,633 3,697,574
3,256,185 3、403,102 3,573,010 3,702,757
3,278,550 3,442,808 3,579,450 3,703,536
3,280,234 3,455,831 3,591,598 3,704,308
3,281,428 3,455,832 3,600,372 3,708,522
4,234,435
(5)油溶化モノマー(例えば、メタクリル酸デシル、ビニルデシルエーテル)および高分子量オレフィンと、極性置換基を含むモノマー(例えば、アミノアルキルアクリレートまたはメタクリレート、アクリルアミドおよびポリ−(オキシエチレン)置換アクリレート)とのポリマーおよびコポリマー。これらは、「ポリマー性分散剤」として特徴付けられ、そしてそれらの例は、以下の米国特許に開示される:
3,329,658 3,666,730
3,449,250 3,687,849
3,519,565 3,702,300
上記の特許は、無灰分散剤の開示について本明細書中で参考として援用される。
【0145】
上記の添加物は、各々、0.001重量%ほどに少ない濃度で、通常、約0.01重量%〜約20重量%の範囲の濃度で、潤滑組成物中に存在し得る。ほとんどの例において、それらは各々、約0.1重量%〜約10重量%、よりしばしば、約5重量%まで寄与する。
【0146】
(添加剤濃縮物)
本明細書中に記載される種々の添加物は、潤滑剤に直接添加され得る。好ましくは、しかし、これらは、実質的に不活性な通常液体の有機希釈剤(例えば、鉱油、合成油(例えば、ポリアルファオレフィン、ナフサ、ベンゼン、トルエン、またはキシレン))で希釈されて、添加剤濃縮物を形成する。これらの濃縮物は、通常、約0.1〜約80重量%の本発明の組成物を含み、そしてさらに、当該分野で公知かまたは上記の1種以上の他の添加剤を含み得る。15%、20%、30%または50%以上の濃度が使用され得る。
【0147】
添加剤濃縮物は、しばしば高温で、通常150℃未満、しばしば約130℃未満、頻繁には約115℃未満で、所望の成分を一緒に混合することによって調製される。
【0148】
以下の例は、本発明の組成物を含むいくつかの添加剤濃縮物を例示する。全ての部は、重量部であり、本明細書に列挙される例の生成物を除いて、量は、油または他の希釈剤を含まない基準に基づいている。
【0149】
(濃縮物I〜II)
以下に列挙される添加剤濃縮物の各々を、6.76部のZn混合イソプロピル−メチルアミルホスホロジチオエート、5.62部のカルシウムオーバーベース化(MR 11)C12−アルキルベンゼンスルホン酸、3.79部のカルシウムオーバーベース化(MR 1.2)アルキルベンゼンスルホン酸、6.93部のカルシウムオーバーベース化(MR 3.5)イオウ化アルキルフェノール、3.79部のジ−(ノニルフェニル)アミン、3.79部のt−ブチル化アルキルフェノール、0.76部のオレイルアミド、0.07部の市販のシリコーン消泡剤のケロセン溶液、66.4部の本発明の示された生成物、および、添加剤濃縮物の総量を100部にするための十分な鉱油を合わせることによって、調製される。
【0150】
【表1】
Figure 2004501251
(潤滑油組成物)
本発明はまた、本発明のカルボン酸組成物を含む潤滑油組成物に関する。上記のように、本発明の組成物は、潤滑粘性の油に直接ブレンドされ得るか、またはよりしばしば、1つ以上の他の添加物を含む添加剤濃縮物に組込まれ、次いで、油にブレンドされる。
【0151】
本発明の潤滑組成物は、以下の例によって、例示される。これらの例は、例示目的のみのために提供され、そして本発明の範囲を制限することは意図されない。これらの潤滑組成物は、示された量の特定の成分(個々にまたは濃縮物からの)および潤滑粘性の油を合わせて、合計100重量部を作製することによって、調製する。示される量は、重量部として示される。他にそうではないと示されない限り、成分が重量部として示される場合、それらは、油を含まない基準での、存在する化学物質の量である。従って、例えば、ブレンドにおいて10重量%で使用される50%油を含む添加物は、5重量%の化学物質を提供する。油または他の希釈剤の含有量が与えられる場合、これは、情報の目的のみのためであり、そして表に示される量が油を含むことを示さない。本発明の例の生成物は、「調製されたまま」提供され、存在する場合、油含有量を含む。
【0152】
(実施例I〜II)
以下の実施例は、本発明のSAE 5W−30エンジンオイル組成物を例示する。各々は、18.45%の示された添加剤濃縮物、1.0重量%の、12.5%のオレフィンコポリマー粘度改質剤の12.5%油溶液、0.2%の、ベースストック中のポリメタクリレート流動点降下剤(31.1%の6センチスクトークスポリアルファオレフィン(Chevron)および68.9%のヒドロ異性体化135N油(Neste)から作製される)。
【0153】
【表2】
Figure 2004501251
潤滑剤実施例AおよびBの各々は、本発明の4.9%のニート(油を含まない)生成物を含む。
【0154】
(比較例)
SAE 5W−30潤滑組成物を、それが、6.3%の、オレフィンコポリマー粘度改質剤の12.5%油溶液、および13.2%の添加剤濃縮物(実施例3の生成物が4.9重量%(希釈剤を含まない基準)の市販のポリイソブテン置換スクシンイミドで置換されることを除いて、実施例Iのそれと同じ)を含むことを除いて、実施例AおよびBにおいて使用されたのと同じ成分を使用して調製され得る。
【0155】
本発明の潤滑剤AおよびBの粘度特徴ならびに比較潤滑剤の粘度特徴を、以下の表に提供する。
【0156】
【表3】
Figure 2004501251
本発明の潤滑剤は、SAE 5W−30油についての粘度仕様の全てに合致する。これは、1重量%のみの、油中12.5%の補助粘度改質剤を使用することによって達成される。動粘性率の要求に合致させるために、潤滑剤が従来のポリイソブテンスクシンイミド分散剤を含む場合に、6倍を越える補助粘度改質剤を使用することが必要であった。比較潤滑剤についての−25℃でのクランキング粘度は、SAE 5W−30油について特定された最大値を超えることに注意すべきである。
【0157】
上記の材料のいくつかは、最終処方物において相互作用し得、その結果、最終処方物の組成は、最初に添加されたものと異なり得る。例えば、金属イオン(例えば、界面活性剤の)は、他の分子の他の酸性部位に移動し得る。それによって形成された生成物(その意図された使用における本発明の組成物を使用する際に形成された生成物を含む)は、簡単な説明に影響を受けないかもしれない。それにも関わらず、全てのこのような改変および反応混合物は、本発明の範囲内に含まれ得る;本発明は、上記の成分を混合することによって調製された組成物を包含する。
【0158】
上で引用した各文献の内容は、本明細書中で参考として援用されている。実施例を除いて、他に明らかに指示がなければ、物質の量を特定している本記述の全ての数値量、反応条件、分子量、炭素原子数などは、「約」という用語により修飾されることが分かる。他に指示がなければ、本明細書中で言及した各化学物質または組成物は、その異性体、副生成物、誘導体、および市販等級の物質中に存在すると通常考えられているような他のこのような物質を含有し得る、市販等級の物質であると解釈されるべきである。しかしながら、各化学成分の量は、他に指示がなければ、市販等級の物質に通例存在し得る溶媒または希釈油を除いて、提示されている。本明細書中で示した上限および下限の量、範囲および比は、別個に組み合わされ得ることが分かる。本明細書中で使用する「本質的になる」との表現には、問題の組成物の基本的で新規な特性に著しく影響を与えない物質が含まれていてもよい。
【0159】
本発明は、その好ましい実施形態に関連して説明しているものの、それらの種々の改変は、本明細書を読めば、当業者に明らかなことが理解されるべきである。従って、本明細書中で開示の発明は、添付の特許請求の範囲の範囲に入るこれらの改変を含むべく意図されていることが理解されるべきである。

Claims (44)

  1. カルボキシル誘導体組成物であって、該組成物は、約200〜約10,000の範囲の
    Figure 2004501251
    を有するカルボキシル化イソブチレン−イソプレンコポリマーから誘導され、該コポリマーは、該コポリマー上に、コポリマー1モルあたり、約0.8〜約7モルの、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、メサコン酸、ならびに該酸の無水物、ハロゲン化物、およびエステルからなる群から選択される少なくとも1つのα,β−不飽和カルボン酸から誘導される基を有し、該基は、(a)少なくとも1つの縮合可能なH−N<基の構造内の存在によって特徴付けられるアミン、(b)アルコール、(c)反応性金属または反応性金属化合物、ならびに(d)(a)〜(c)のいずれかの2つ以上の組み合せの少なくとも1つと反応し、(d)の成分が、同時にまたは連続的にの、任意の順番で、該カルボキシル化イソブチレン−ポリエンコポリマーと反応されている、カルボキシル誘導体組成物。
  2. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記コポリマーが、約200〜約8,000の範囲の
    Figure 2004501251
    を有する、カルボキシル誘導体組成物。
  3. 請求項2に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記コポリマーが、約500〜約5,000の範囲の
    Figure 2004501251
    を有する、カルボキシル誘導体組成物。
  4. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記コポリマーが、1モルあたり、平均、約0.9〜約5個の炭素−炭素二重結合を有する、カルボキシル誘導体組成物。
  5. 請求項4に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記二重結合の約25%〜約100%が、末端二重結合である、カルボキシル誘導体組成物。
  6. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記カルボキシル化イソブチレン−イソプレンコポリマーが、コポリマー1モルあたり、少なくとも1つの前記α,β−不飽和カルボン酸、無水物、ハロゲン化物またはエステルから誘導された、約1〜約3モルの基を有する、カルボキシル誘導体組成物。
  7. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記コポリマーが、コポリマー1モルあたり、ポリエンから誘導された、平均、約0.25〜約5モルの単位を含む、カルボキシル誘導体組成物。
  8. 請求項7に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記コポリマーが、コポリマー1モルあたり、ポリエンから誘導された、平均、約0.5〜約2.5モルの単位を含む、カルボキシル誘導体組成物。
  9. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物が、無水マレイン酸を含む、カルボキシル誘導体組成物。
  10. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記カルボキシル化コポリマーが、前記(a)アミンと反応された、カルボキシル誘導体組成物。
  11. 請求項10に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記アミンが、アルキレンポリアミンを含む、カルボキシル誘導体組成物。
  12. 請求項11に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、(a)前記アルキレンポリアミンが、以下の一般式:
    Figure 2004501251
    によって特徴付けられ、ここで、nは、約1と約10の間の平均値を有し、該「アルキル基」は、1個〜約10個の炭素原子を有し、そして各Rは、独立して、水素、脂肪族基、あるいは約30個までの炭素原子の、ヒドロキシ置換またはアミノ置換脂肪族基である、カルボキシル誘導体組成物。
  13. 請求項11に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記アルキレンポリアミンが、エチレンポリアミンボトムを含む、カルボキシル誘導体組成物。
  14. 請求項11に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記アルキレンポリアミンが、ヘビーポリアミンを含む、カルボキシル誘導体組成物。
  15. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記カルボキシル化コポリマーが、(b)アルコールと反応されている、カルボキシル誘導体組成物。
  16. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記カルボキシル化コポリマーが、(c)反応性金属または反応性金属化合物と反応されている、カルボキシル誘導体組成物。
  17. 請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物であって、ここで、前記カルボキシル化コポリマーが、(d)(a)〜(c)のいずれかの2つ以上の組み合わせと反応し、(d)の成分が、同時にまたは連続的にの、任意の順番で、カルボキシル化イソブチレン−イソプレンコポリマーと反応されている、カルボキシル誘導体組成物。
  18. カルボキシル誘導体組成物を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、約200〜約10,000の範囲の
    Figure 2004501251
    を有するイソブチレン−イソプレンを、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、メサコン酸、ならびに該酸の無水物、ハロゲン化物、およびエステルからなる群から選択される少なくとも1つのα,β−不飽和カルボン酸と反応させて、カルボキシル化コポリマーを形成する工程、次いで、該カルボキシル化コポリマーを、(a)少なくとも1つの縮合可能なH−N<基の構造内の存在によって特徴付けられるアミン、(b)アルコール、(c)反応性金属または反応性金属化合物、ならびに(d)(a)〜(c)のいずれかの2つ以上の組み合わせ、の少なくとも1つと反応させる工程を包含し、ここで、(d)の成分が、同時にまたは連続的にの、任意の順番で、カルボキシル化イソブチレン−ポリエンコポリマーと反応されている、プロセス。
  19. 請求項18に記載のプロセスであって、前記コポリマーが、約200〜約8000の範囲の
    Figure 2004501251
    を有する、プロセス。
  20. 請求項18に記載のプロセスであって、前記コポリマーが、1モルあたり約1.2〜約4個の二重結合を有する、プロセス。
  21. 請求項20に記載のプロセスであって、ここで、前記二重結合の約25%〜約100%が、末端二重結合である、プロセス。
  22. 請求項18に記載のプロセスであって、ここで、前記カルボキシル化コポリマーが、前記(a)アミンと反応される、プロセス。
  23. 請求項22に記載のプロセスであって、ここで、前記アミンが、アルキレンポリアミンを含む、プロセス。
  24. 請求項23に記載のプロセスであって、ここで、(a)前記アルキレンポリアミンが、以下の一般式:
    Figure 2004501251
    によって特徴付けられ、ここで、nは、約1と約10の間の平均値を有し、該「アルキル基」は、1個〜約10個の炭素原子を有し、そして各Rは、独立して、水素、約30個までの炭素原子の脂肪族基あるいはヒドロキシ置換またはアミノ置換脂肪族基である、プロセス。
  25. 前記カルボキシル化コポリマーが、カルボキシル化コポリマーの当量あたり、約0.5当量〜約2モルまでのアミンと反応される、請求項22のプロセス。
  26. 前記カルボキシル化コポリマーが、(b)少なくとも1つのアルコールと反応される、請求項18に記載のプロセス。
  27. 前記カルボン酸コポリマーが、(c)反応性金属または反応性金属化合物を反応される、請求項18に記載のプロセス。
  28. 前記カルボキシル化コポリマーが、(d)(a)〜(c)のいずれかの2つ以上の組み合せと反応し、(d)の成分が、同時にまたは連続的にの、任意の順番で、カルボキシル化イソブチレン−ポリエンコポリマーと反応されている、請求項18に記載のプロセス。
  29. 前記イソブチレン−イソプレンコポリマーと、前記α,β−不飽和カルボン酸、無水物、ハロゲン化物、またはエステルとの反応が、塩素の存在下で実施される、請求項18に記載のプロセス。
  30. 前記イソブチレン−イソプレンコポリマーと、前記α,β−不飽和カルボン酸、無水物、ハロゲン化物、またはエステルとの反応が、実質的に塩素の非存在下で実施される、請求項18に記載のプロセス。
  31. 請求項18に記載のプロセスによって調製される、生成物。
  32. 潤滑油組成物を調製するための添加剤濃縮物であって、該濃縮物は、約5〜約80%の請求項1に記載のカルボン酸誘導組成物、および約95〜約20%の少なくとも1つの通常は液体の実質的に不活性な有機希釈剤を含む、添加剤濃縮物。
  33. 潤滑油組成物を調製するための添加剤濃縮物であって、該濃縮物は、約5〜約80%の請求項31に記載の生成物、および約95〜約20%の少なくとも1つの通常は液体の実質的に不活性な有機希釈剤を含む、添加剤濃縮物。
  34. 潤滑油組成物であって、主要量の潤滑粘性の油および少量の請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物を含む、潤滑油組成物。
  35. 潤滑油組成物であって、主要量の潤滑粘性の油および少量の請求項31に記載の生成物を含む、潤滑油組成物。
  36. 潤滑油組成物の粘度指数を増加させるための方法であって、該方法は、該組成物に少量の粘度改質量の請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物を組み込む工程を包含する、方法。
  37. 前記粘度改質量が、前記潤滑油組成物の比粘度指数を達成するために必要とされるポリマー性粘度改質剤の量を減少させる、請求項36に記載の方法。
  38. 潤滑油組成物の粘度指数を増加させるための方法であって、該方法は、該組成物に少量の粘度改質量の請求項31に記載のカルボキシル誘導体組成物を組み込む工程を包含する、方法。
  39. 前記粘度改質量が、前記潤滑油組成物の比粘度指数を達成するために必要とされるポリマー性粘度改質剤の量を減少させる、請求項38に記載の方法。
  40. 前記カルボキシル誘導体組成物の存在が、所望のマルチグレードの油仕様を達成するために必要とされるポリマー性炭化水素粘度改質剤の量の減少を生じる、請求項36に記載の方法。
  41. 前記カルボキシル誘導体組成物の存在が、所望のマルチグレードの油仕様を達成するために必要とされるポリマー性炭化水素粘度改質剤の量の減少を生じる、請求項38に記載の方法。
  42. 請求項34に記載の潤滑油組成物であって、前記カルボキシル誘導体組成物が、該潤滑油組成物に存在する単一の粘度改質剤である、潤滑油組成物。
  43. 請求項35に記載の潤滑油組成物であって、前記カルボキシル誘導体組成物が、該潤滑油組成物に存在する単一の粘度改質剤である、潤滑油組成物。
  44. 潤滑油組成物のすす誘導増粘を減少する方法であって、該方法は、該組成物に、少量の、すす増粘減少量の、請求項1に記載のカルボキシル誘導体組成物を組み込む工程を包含する、方法。
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