JP2004364418A - 電源回路及びこの電源回路を備えたカメラ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電源回路は、ズーム駆動モータ31とシステムコントローラ50との両方に電源を供給するDC/DCコンバータ86と、ズーム駆動モータ31に電源が供給される際にDC/DCコンバータ86からズーム駆動モータ31に印加されるモータ駆動電圧を制御する駆動電圧制御手段とを備え、駆動電圧制御手段は、印加開始から一定時間が経過した後の定常時のモータ駆動電圧の値に比べて印加開始時のモータ駆動電圧の値を低く設定し、DC/DCコンバータ86からシステムコントローラ50へ印加される制御手段駆動電圧の降下を抑える。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータと制御手段との両方に電源を供給する電源供給手段を有する電源回路及びこの電源回路を備えたカメラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電源を供給する際に供給する各部に応じて入力電圧を変圧する機能を有する電源回路を用いた装置が知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載のデジタルカメラでは、カメラ電源(電力)はバッテリーからDC/DCコンバータに入力され当該デジタルカメラ内部に供給されるようになっている。
【0003】
一方、デジタルカメラには通常、バッテリーが少なくなったときにデジタルカメラの動作を停止させるために、DC/DCコンバータからシステムコントローラに入力される電圧を監視し一定の値以下の場合にはシステムコントローラにリセット信号を出力する電源電圧監視部が設けられている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−87642号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、デジタルカメラにおいて、例えばユーザによってズーム動作の指示がなされると、ズーム駆動モータに一定のモータ駆動電圧が印加されるが、このときのズーム駆動モータにおける消費電流は、図5に示すように、モータの負荷変動によってズーム動作開始時(印加開始時)に大きなピークが発生し、その後下降しながら一定時間を経て定常状態に落ち着くようになる。
【0006】
一方、デジタルカメラにおいては、ズーム駆動モータ等の直流モータ、制御手段であるシステムコントローラ、CCD、モニタ等の各部に電源が供給される必要があるが、これらの各部へ供給される電源のうち、直流モータへ供給されるものと、システムコントローラへ供給されるものとを共通にしてコストの低減を図るものがある。
【0007】
このような直流モータとシステムコントローラとで電源を共通とするデジタルカメラにおいて、上述のようにモータに大きな消費電流ピークが発生すると必要以上の電力が消費されるとともに、システムコントローラに入力される電圧が降下しこの降下を電源電圧監視部が検知することによってデジタルカメラの動作を停止させてしまうという問題がある。
【0008】
また、ズーム駆動モータ等の直流モータでは電流にリプルが発生する。すなわち、直流モータは、図6に示すように、図示を略す軸を中心に回転するコイル91を備えるとともに、軸の端部にコイル91に接続された図示を略す整流子を備えている。また、コイル91の外側には磁界を発生させるために永久磁石や電磁石等の2つの磁石93が設けられるとともに、電流iを流すために整流子と接触するように図示を略すブラシが固定されて設けられている。
【0009】
このような構成を有する直流モータでは、磁石93によって発生する磁界中で、整流子を介してコイル91に電流iが流れるとフレミングの左手の法則に従って力Fが発生する。この力Fにより、コイル91が軸を中心に回転しモータとして作用するが、コイル91が磁石93に対して垂直な位置にあるときはその回転が止まってしまうので、コイル91が垂直な位置にあるときに整流子及びブラシによって電流iの方向を逆にすることによって、コイル91が常に同じ方向に回転するようにしている。このように、直流モータでは電流iの流れる方向を切り換える必要があるため、その切換時点で電流iに図7で示すようなリプルが発生する。
【0010】
このようなリプルがズーム動作開始時の消費電流ピークに重なるとモータにおける消費電流はさらに大きくなり、従来のデジタルカメラにおいてはその動作停止という問題がより発生しやすくなる。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、制御手段とモータとでその電源を共通にしながらもモータ駆動開始時(印加開始時)の負荷変動に起因する装置の動作停止等の悪影響を防止することができ、かつ省電力化を図ることができる電源回路及びこの電源回路を備えたカメラ装置を提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、被駆動部材を駆動するモータと外部からの入力に基づいて指示信号を出力する制御手段との両方に電源を供給する電源供給手段と、前記モータに電源が供給される際に前記電源供給手段から前記モータに印加されるモータ駆動電圧を制御する駆動電圧制御手段とを備え、前記駆動電圧制御手段は、印加開始から一定時間が経過した後の定常時の前記モータ駆動電圧の値に比べて印加開始時の前記モータ駆動電圧の値を低く設定し、前記電源供給手段から前記制御手段へ印加される制御手段駆動電圧の降下を抑える電源回路を特徴とする。
【0013】
この発明によれば、制御手段とモータとでその電源を共通にしながらもモータ駆動開始時(印加開始時)の負荷変動に起因する装置の動作停止等の悪影響を防止することができ、かつ省電力化を図ることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記モータは直流モータである電源回路を特徴とする。
【0015】
この発明によれば、印加開始時のモータにおける消費電流ピークにリプルが重なってモータにかかる負荷変動が大きくなっても装置の動作停止等の悪影響を防止することができ、かつ省電力化を図ることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記印加開始時の前記モータ駆動電圧の値は前記モータが動作するために必要な電力に応じた電圧値である電源回路を特徴とする。
【0017】
この発明によれば、モータに流れる電流が少なくなってモータを回転させるトルクが弱くなり、その結果として、モータ自体が動かなかったりモータ動作のスピードが遅くなったりするという問題を防止することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電源回路を備えたカメラ装置を特徴とする。
【0019】
この発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明の効果をカメラ装置において得ることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記被駆動部材はズームレンズであり、前記モータは前記ズームレンズを駆動するズーム駆動モータであるカメラ装置を特徴とする。
【0021】
この発明によれば、請求項4と同様の効果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1は本発明の実施の形態に係るカメラ装置としてのデジタルカメラを示すものである。デジタルカメラ1の正面2の中央には撮影光を入射させる鏡胴ユニット3が設けられ、鏡胴ユニット3の上方には、被写体に向けて光を発するストロボ発光部4と、オートフォーカス(AF)の際に被写体との距離を測定するための測距ユニット5と、ユーザが目視によって撮影範囲等を確認するための光学ファインダ6とが設けられている。また、光学ファインダ6の下方には、図示を略すリモコンからの光信号を受光するリモコン受光部7が設けられている。
【0024】
デジタルカメラ1の上面8には、レリーズシャッタ9と、撮影モードを切り換えるためのモードダイヤル10と、撮影可能枚数等を表示するサブLCD11とが設けられている。また、デジタルカメラ1の背面12には撮影した画像等を表示するLCD13と、撮影時のAF状態を示すAF−LED14と、ストロボ充電状態を示すストロボLED15と、電源のオン/オフを切り換えるための電源スイッチ16と、動作指示や各種設定等を外部から行うための操作ボタンユニット17とが設けられ、操作ボタンユニット17はズームの設定を行うためのズームボタン18a,18bを備えている。AF−LED14及びストロボLED15は外部拡張メモリ21がアクセス中であることを示す等の別の表示用途にも用いられる。なお、レリーズシャッタ9と、モードダイヤル10と、電源スイッチ16と、操作ボタンユニット17とをまとめて操作部19とする。
【0025】
さらに、デジタルカメラ1の側面20にはメモリカード等の外部拡張メモリ21(図2参照)が取り外し可能に装着される外部拡張メモリ装着部22が設けられている。また、デジタルカメラ1は内部にバッテリー23(図2参照)が取り外し可能にセットされる図示を略すバッテリー装填部を備えている。
【0026】
図2はデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。
【0027】
鏡胴ユニット3は、被写体の光学画像を取り込む被駆動部材としてのズームレンズ30及びモータとしてのズーム駆動モータ31を備えたズーム光学系32と、フォーカスレンズ33及びフォーカス駆動モータ34を備えたフォーカス光学系35と、絞り36及び絞りモータ37を備えた絞りユニット38と、メカシャッタ39及びメカシャッタモータ40を備えたメカシャッタユニット41と、これらのズーム駆動モータ31、フォーカス駆動モータ34、絞りモータ37、メカシャッタモータ40等の直流モータ43を駆動するモータドライバ42とから概略構成されている。
【0028】
CCD45は鏡胴ユニット3から取り込んだ光学画像を光電変換する(アナログ信号変換する)固体撮像素子である。また、F/E(フロントエンド)−IC46は、画像ノイズ除去用相関二重サンプリングを行うCDS47と、利得調整を行うAGC(Auto Gain Controller)48と、デジタル信号変換を行うA/D49と、後述のシステムコントローラ50のCCD1信号処理ブロック51から垂直同期信号(VD信号)及び水平同期信号(HD信号)を受けて駆動タイミング信号を生成するTG52とを備えている。
【0029】
制御手段としてのシステムコントローラ50は、CCD45からF/E―IC46を経由して入力されたデジタル画像データにホワイトバランス設定やガンマ設定を行うとともに上述したようにVD信号及びHD信号を出力するCCD1制御ブロック51と、フィルタリング処理により輝度データ・色差データへの変換を行うCCD2信号処理ブロック53と、リモコン受光部7や操作部19から入力される信号に基づいて後述のROM65に格納された制御プログラムに従いモータドライバ42やCCD45等のデジタルカメラ1の各部の動作を制御するCPUブロック54と、この制御に必要なデータ等を一時的に保存するローカルSRAM55と、PC等の外部機器とUSB通信を行うUSBブロック56と、PC等の外部機器とシリアル通信を行うシリアルブロック57と、JPEG圧縮・伸張を行うJPEG−CODECブロック58と、画像データのサイズを補間処理により拡大/縮小するRESIZEブロック59と、画像データをLCD13やTV等の外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換するTV信号表示ブロック60と、撮影された画像データを記録するメモリカード等の外部拡張メモリ21の制御を行う外部拡張メモリブロック61とを備えている。
【0030】
ROM65には、CPUブロック54において解読可能なコードで記述された制御プログラムやCPUブロック54の制御に必要なデータ等が格納されている。ここで制御に必要なデータとして、ROM65には、初期駆動電圧V1の値及び定常駆動電圧V2の値、また一定時間Tの値が既に記録されている。初期駆動電圧V1はズーム動作開始時(印加開始時)にズーム駆動モータ31に印加される通常より低いモータ駆動電圧であり、定常駆動電圧V2はズーム動作開始(印加開始)から一定時間T経過後の定常時においてズーム駆動モータ31に印加される通常のモータ駆動電圧である。初期駆動電圧V1は定常駆動電圧V2よりも低いが、少なくともズーム駆動モータ31が動作可能な大きさの範囲内、すなわちズーム駆動モータ31が動作するために必要な電力に応じた電圧値の範囲内に設定されている。初期駆動電圧V1が低すぎるとズーム駆動モータ31に流れる電流が少なくなって、ズーム駆動モータ31を回転させるトルクが弱くなり、その結果として、ズーム駆動モータ31自体が動かなかったり、ズーム動作のスピードが遅くなったりするという問題が生じるからである。
【0031】
また、一定時間Tはあらかじめ設定されているが、この一定時間Tを任意に変更することによって、ズーム動作にかかる時間を変化させることができる。
【0032】
デジタルカメラ1の電源が電源スイッチ16の操作によってオン状態になると、ROM65に格納された制御プログラムは図示を略すメインメモリにロードされ、CPUブロック54はその制御プログラムに従ってデジタルカメラ1の各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータを一時的にRAM66及びローカルSRAM55に保存する。なお、ROM65として、書き換え可能なフラッシュROMを用いれば、制御プログラムや制御に必要なパラメータ等を変更することが可能となり、機能のバージョンアップを容易に行うことが可能となる。
【0033】
SDRAM67は、システムコントローラ50において各種処理が施される際の画像データを一時的に保存する。保存される画像データは、例えば、CCD45からF/E−IC46を経由して取り込まれCCD1信号処理ブロック51でホワイトバランス設定及びガンマ設定が行われた状態の「RAW−RGB画像データ」やCCD2信号処理ブロック53で輝度データ・色差データへの変換が行われた状態の「YUV画像データ」、JPEG−CODECブロック58でJPEG圧縮等が行われた状態の「JPEG画像データ」等である。
【0034】
内蔵メモリ68は、外部拡張メモリ装着部22にメモリカード等の外部拡張メモリ21が装着されていない場合でも、撮影した画像データを記憶できるようになっている。
【0035】
LCDドライバ69はLCD13を駆動するとともに、TV信号表示ブロック60から出力されたビデオ信号をLCD13に表示するための信号に変換するようになっている。これによって、LCD13では、ユーザが撮影前に被写体の状態を監視したり、撮影した画像を確認したり、外部拡張メモリ21や内蔵メモリ68に記録された画像データを見たりすることができるようになっている。
【0036】
ビデオAMP70はTV信号表示ブロック60から出力されたビデオ信号を75Ωインピーダンス変換するアンプであり、ビデオジャック71はTVなどの外部表示機器と接続するためのジャックである。USBコネクタ72はPC等の外部機器とUSB接続を行うためのコネクタである。シリアルドライバ回路73はPC等の外部機器とシリアル通信を行うためにシリアルブロック57の出力信号を電圧変換する回路であり、RS−232Cコネクタ74はPC等の外部機器とシリアル接続を行うためのコネクタである。
【0037】
サブCPU75は、ROMやRAM等をワンチップに内蔵したCPUであり、リモコン受光部7や操作部19からの出力信号をユーザの操作情報としてCPUブロック54に出力するとともに、このCPUブロック54から出力されたデジタルカメラ1の状態をサブLCD11、AF−LED14、ストロボLED15、ブザー76等に対する制御信号に変換して出力するようになっている。LCDドライバ77は、サブCPU75からの出力信号に基づいてサブLCD11を駆動するドライブ回路である。
【0038】
音声記録ユニットは、ユーザが音声信号を入力するマイク79と、入力された音声信号を増幅するマイクAMP80と、増幅された音声信号を記録する音声記録回路81とを備えている。また、音声再生ユニットは、記録された音声信号を後述するスピーカー83から出力するための信号に変換する音声再生回路84と、変換された音声信号を増幅しスピーカー83を駆動するためのオーディオAMP85と、増幅された音声信号を出力するスピーカー83とを備えている。
【0039】
デジタルカメラ1の電源回路は、DC/DCコンバータ(電源供給手段)86と、システムコントローラ(駆動電圧制御手段)50とから構成されている。システムコントローラ50は電源回路の動作制御を行い、このシステムコントローラ50の制御に基づいて、カメラ電源は、バッテリー23からDC/DCコンバータ86を介してズーム駆動モータ31、フォーカス駆動モータ34、絞りモータ37、メカシャッタモータ40等の直流モータ43、システムコントローラ50、CCD45、LCD13、F/E−IC46等のデジタルカメラ1の各部に供給されるようになっている。DC/DCコンバータ86はバッテリー23からの入力電圧を供給する各部に応じて変圧する機能を有し、このDC/DCコンバータ86から各部へ供給される電源のうち、直流モータ43へ供給されるものと、システムコントローラ50へ供給されるものとは共通となっている。
【0040】
DC/DCコンバータ86とシステムコントローラ50との間には電源電圧監視部87が設けられ、DC/DCコンバータ86から入力される制御手段駆動電圧を監視し一定の値以下の場合はシステムコントローラ50にリセット信号を出力してシステムコントローラ50の動作を停止させるようになっている。
【0041】
上述のように構成されたデジタルカメラ1において、例えば操作部19のズームボタン18a,18bによってズーム動作指示が行われると、図3に示すように、システムコントローラ50は操作部19からその指示信号を受けて(S1)、まずROM65に記録された初期駆動電圧V1をズーム駆動モータ31に印加するようにDC/DCコンバータ86に制御信号を出力する(S2)。つぎに、この制御信号出力時(印加開始時)からタイムカウントが行われ、このタイムカウントに基づいてシステムコントローラ50は制御信号を出力してから(ズーム駆動モータ31に初期起動電圧V1の印加を開始してから)一定時間Tを経過したか否かを判断する(S3)。ステップS3において、システムコントローラ50が一定時間Tを経過していないと判断した場合は再度ステップS3に戻る一方、一定時間Tを経過したと判断した場合は新たにROM65に記録された定常駆動電圧V2をズーム駆動モータ31に印加するようにDC/DCコンバータ86に制御信号を出力する(S4)。
【0042】
ズーム動作に対してこのような制御が行われることにより、ズーム駆動モータ31はズーム動作開始時から一定時間Tまでは通常より低い初期駆動電圧V1によって駆動され、その後(一定時間T経過後)は通常の電圧値である定常駆動電圧V2によって駆動される。これによって、図4に示すように、ズーム動作開始時の消費電流ピークが低く抑えられる。
【0043】
この実施の形態に係るデジタルカメラ1では、初期駆動電圧V1を定常駆動電圧V2に比べて低く設定したので、システムコントローラ50と直流モータ43とでその電源を共通にしながらもモータ駆動開始時の負荷変動に起因してデジタルカメラ1の動作が停止すること(システムダウン)等の悪影響を防止することができる。すなわち、デジタルカメラ1はズーム動作開始時の消費電流ピーク(急激な電流変動)を従来よりも低く抑えることができ、その分システムコントローラ50に印加される制御手段駆動電圧の降下を抑制することができる。よって、電圧が一定値以下となることにより電源電圧監視部87によってシステムコントローラ50の動作が停止されることがなく、安定したシステムを構築することができる。
【0044】
また、ズーム動作開始時の消費電流ピークを低く抑えることができるので、デジタルカメラ1全体として消費電力を少なくすることができ、省電力化を図ることができる。特に、デジタルカメラは屋外で使用されることが多いため、一旦電力が消費されると使用中にその電力を補充することが困難な場合が多い。したがって、限られた電力でできるだけ駆動時間を長く保ちたいという要請があり、この実施の形態に係るデジタルカメラ1はこのような要請に応えることができる。
【0045】
なお、本発明は上述した形態に限られるものではなく、例えば本実施の形態では電源回路を備えたデジタルカメラ1を例にとって説明したが、これに限られず上述した構成を有する電源回路、又はこの電源回路を備えたカメラ装置であればよい。
【0046】
また、本実施の形態では、ズーム駆動モータ31に印加されるモータ駆動電圧を初期駆動電圧V1及び定常駆動電圧V2の2つに分けて、ズーム駆動モータ31に印加されるモータ駆動電圧の値を2段階で上昇させることとしたが、2段階の上昇に限られず、3段階、4段階等の複数段階で初期駆動電圧V1から定常駆動電圧V2まで段階的に上昇させるものであってもよい。さらに、初期駆動電圧V1から定常駆動電圧V2まで段階的にステップアップさせるのではなく、なだらかに徐々に上昇させるものであってもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、ズーム駆動モータ31の駆動電圧を段階的に上げるものとして説明したが、ズーム駆動モータ31に限られるものではなく、フォーカス駆動モータ34、絞りモータ37、メカシャッタモータ40等のモータであってもかまわない。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る電源回路及びこの電源回路を備えたカメラ装置は、以上説明したように構成したので、制御手段とモータとでその電源を共通にしながらもモータ駆動開始時の負荷変動に起因する装置の動作停止等の悪影響を防止することができ、かつ省電力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラを示し、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、c)は背面図である。
【図2】図1のデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1のデジタルカメラにおいて、ズーム動作に関するシステムコントローラの制御の流れを示したフローチャートである。
【図4】図1のデジタルカメラのズーム動作制御が行われた際のズーム駆動モータにおける駆動時間と駆動電圧との関係及び駆動時間と消費電流との関係を示すグラフ図である。
【図5】従来のデジタルカメラのズーム駆動モータにおける駆動時間と駆動電圧との関係及び駆動時間と消費電流との関係を示すグラフ図である。
【図6】直流モータの動作原理を説明するための直流モータの模式図である。
【図7】従来のデジタルカメラにおいて、ズーム動作開始時のズーム駆動モータにおける駆動時間と消費電流との関係を拡大して示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ(カメラ装置)
30 ズームレンズ(被駆動部材)
31 ズーム駆動モータ(モータ)
50 システムコントローラ(制御手段、駆動電圧制御手段)
86 DC/DCコンバータ(電源供給手段)
V1 初期駆動電圧
V2 定常駆動電圧
T 一定時間
Claims (5)
- 被駆動部材を駆動するモータと外部からの入力に基づいて指示信号を出力する制御手段との両方に電源を供給する電源供給手段と、前記モータに電源が供給される際に前記電源供給手段から前記モータに印加されるモータ駆動電圧を制御する駆動電圧制御手段とを備え、
前記駆動電圧制御手段は、印加開始から一定時間が経過した後の定常時の前記モータ駆動電圧の値に比べて印加開始時の前記モータ駆動電圧の値を低く設定し、前記電源供給手段から前記制御手段へ印加される制御手段駆動電圧の降下を抑えることを特徴とする電源回路。 - 前記モータは直流モータであることを特徴とする請求項1に記載の電源回路。
- 前記印加開始時の前記モータ駆動電圧の値は前記モータが動作するために必要な電力に応じた電圧値であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源回路。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電源回路を備えたことを特徴とするカメラ装置。
- 前記被駆動部材はズームレンズであり、前記モータは前記ズームレンズを駆動するズーム駆動モータであることを特徴とする請求項4に記載のカメラ装置。
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