JP2004363908A - 伝送システムとその伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】障害の発生から障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮した伝送システムとその伝送装置を提供する。
【解決手段】伝送装置20において信号異常またはAIS警報により障害を検知すると、DMAP部2によりチャネルごとに無信号状態を形成してユーザ装置60に障害を通知する。また対応するチャネルのMAP部1により、伝送装置10に伝送されるコンテナにP−RDI表示を付加する。そして、伝送装置10はP−RDIを受信すると、ユーザ装置50へのイーサネット信号を無信号状態とすることによりユーザ装置50に障害を通知し、障害回避処理を促すようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】伝送装置20において信号異常またはAIS警報により障害を検知すると、DMAP部2によりチャネルごとに無信号状態を形成してユーザ装置60に障害を通知する。また対応するチャネルのMAP部1により、伝送装置10に伝送されるコンテナにP−RDI表示を付加する。そして、伝送装置10はP−RDIを受信すると、ユーザ装置50へのイーサネット信号を無信号状態とすることによりユーザ装置50に障害を通知し、障害回避処理を促すようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical Network)などの規格に準拠する伝送システムと、この伝送システムで用いられる伝送装置に関する。特に本発明に係わる伝送装置は、例えばIEEE802.3に規定されるフレーム構成を有するイーサネット信号を、SDHフレームフォーマットに収容して伝送する機能を有する。
【0002】
【従来の技術】
高速インターネットや広帯域マルチメディアサービスの本格的な普及を迎えるにつれ、情報通信ネットワークの経済性の向上が急務となっている。従来では伝送路インタフェースにSDH/SONETが採用されていたが、近年ではデータトラフィックが主流であるため、アクセス網などにおいてはLAN(Local Area Network)技術によるイーサネットインタフェースを適用することで低価格化が図られている。
【0003】
このような事情から、近年では局間で多数のチャネルのイーサネット信号を伝送可能な装置が必要となってきており、複数のイーサネット信号を多重して共通の伝送路で伝送する装置が開発されている。この種の装置は、低次群側に設けられる複数のイーサネット端末(以下ユーザ装置と称する)から送出されるイーサネット信号をSDHフレームフォーマットに収容することで、局間における複数チャネルのイーサネット信号の伝送を実現する。
【0004】
この種の装置は基幹網に適用されることが多く、伝送路切断などの障害に対して高い耐性を持つことが要求される。そこで、双方向伝送を実現する一対の伝送装置を複数系統設けて冗長構成とすることで、障害発生の際にもユーザ装置による局間の情報伝送が可能なようにしている。特に、イーサネットインタフェースを有するルータ装置などをこの種のシステムに接続すると、無障害時には複数系統ある伝送路をすべて使用し、障害時には健全な伝送路のみを使用するといった運用ができ、トラフィックの伝送効率を高めることができる。
【0005】
ところで、障害発生時に、障害を避けた通信ルートをユーザ装置間に確保するには、対向する一対のユーザ装置が障害の発生を認識する必要がある。例えば現用系伝送路に障害が生じた場合、送信信号の送出先を予備系側に切り替え、かつ受信信号の取得元を予備系側に切り替えるという処理(以下、障害回避処理と称する)を一対のユーザ装置が実施することで障害の生じたリソースがシステムから排除され、健全な通信路のみが確保される。そのためには双方のユーザ装置が障害の発生を認識できなくてはならない。
【0006】
従来のシステムでは、障害を検出した伝送装置が、まず自局側のユーザ装置にその旨を通知する。これを受けたユーザ装置は送信信号の送信先と受信信号の取得元とを予備系側に切り替え、その後その伝送装置を介して対向局側に障害発生を通知する。対向局側のユーザ装置は自局の伝送装置を介して障害発生の通知を受け、これをに応じて送信信号の送信先と受信信号の取得元とを予備系側に切り替える。このようにして、ユーザ装置間の障害回避処理が完了する。
【0007】
なお関連する技術が下記特許文献1および2に開示される。特許文献1には、現用系障害時にP/T(Part − time)トラフィックの存在しないパスにUNEQ(Unequipped)を挿入することでミスコネクトを防止し、サービストラフィックの漏洩を防止できるようにした伝送システムが開示される。特許文献2には、RSOH抽出回路6にMS−AIS検出回路5を設けることにより、自局の手前で回線障害が発生し、データが全て論理“1”に固定されている場合にも安定してRSOHバイトの伝送を行えるようにしたSDH中継システムが開示される。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−237877号公報(段落番号[0038]〜[0040]、図6)
【0009】
【特許文献2】
特開平9−307523号公報(段落番号[0024]〜[0035]、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の伝送システムでは、障害を通知する処理がユーザ装置間で、イーサネットレイヤに閉じたかたちで実施される。このため障害回避処理に係わるシーケンスが複雑であり、また障害通知に際してユーザ装置におけるソフトウェア処理を要するため、障害の発生から障害回避処理の完了までに多くの時間を要するという不具合がある。
【0011】
本発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、障害の発生から障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮した伝送システムとその伝送装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、情報通信のためのチャネルを形成し第1のプロトコル(例えばイーサネット)で情報通信を行なう一対の端末装置(例えばユーザ装置)と、これらの端末装置間で授受される情報を前記第1のプロトコルを伝送する第2のプロトコル(例えばSDHまたはSONET)で伝送する複数の中継システムとを具備する伝送システムにあって、前記複数の中継システムのそれぞれは、前記端末装置のいずれか一方にそれぞれ接続され対向して設けられる一対の伝送装置と、これらの伝送装置において一方は受信用、他方は送信用として用いられ各伝送装置を互いに接続する一対の伝送路とを備え、前記伝送装置のそれぞれは、受信用伝送路を介して受信する伝送信号の状態から障害を検知する検知手段(例えばDMAP部2)と、この検知手段において前記障害が検知された場合、または、対向する伝送装置から障害発生の通知を受けた場合に、自装置に接続される端末装置に前記第1のプロトコルにより前記障害の発生を通知する第1通知手段(例えばDMAP部2)と、前記検知手段において前記障害が検知された場合に、対向する伝送装置に送信用伝送路を用いて前記第2のプロトコルにより当該障害の発生を通知する第2通知手段(例えばMAP部1)とを備えることを特徴とする。
【0013】
このような手段を講じたことにより、検知手段により伝送信号自体の不具合、またはAIS(Alarm Indication Signal)信号を受信することにより障害の発生が検知されると、ユーザ装置に対してイーサネット上で障害発生が通知されると共に、対向する伝送装置に対しては例えばG1バイトを用いたPath−RDI(Path−Remote Defect Indication:P−RDI)により、障害検知の旨が転送される。すなわち伝送装置間の障害通知はSDHまたはSONETプロトコル上で実施される。これによりユーザ装置による処理を経ずとも、対向するそれぞれの伝送装置ひいてはユーザ装置に障害を通知することができるようになるので、障害通知にかかる時間を短縮でき、ひいては障害の発生からユーザ装置による障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係わる伝送システムにおいて、一対の伝送装置を備える中継システムの実施の形態を示す図である。図1において、対向する伝送装置10および20は一対の伝送路71,72を介して接続され、双方向に情報通信を実施する。本実施形態では、伝送装置10,20間の情報通信プロトコルとしてSDHを採りあげる。また伝送装置10は局舎Aに、伝送装置20は局舎Bに設置されるとする。
【0015】
伝送装置10,20は図示しない複数のユーザ装置に局内インタフェースを介して接続され、各ユーザ装置に対応するnチャネル分の信号ch1〜chnを収容する。各ユーザ装置との接続インタフェースは、いずれも10Base−Tなどのイーサネットである。
【0016】
伝送装置10に導入される信号ch1〜chnは、各チャネルごとに設けられるマッピング部(MAP部)1において各チャネル毎に所定のコンテナに収容されたのち、多重部(MUX)11でSDHフレームフォーマットのペイロードに時分割多重される。この多重信号は伝送路71を介して対向する伝送装置20に伝送され、分離部(DMUX)21において各チャネル毎にコンテナに分離される。分離された各コンテナは、チャネルごとに設けられるデマッピング部(DMAP部)2に入力され、各チャネルの信号ch1〜chnが抽出されてB局側のユーザ装置にそれぞれ出力される。
【0017】
一方、伝送装置20に導入される信号ch1〜chnは各MAP部1において所定のコンテナに収容され、多重部22で時分割多重される。この多重信号は伝送路72を介して伝送装置10に伝送され、分離部12において各チャネル毎に分離される。分離された各コンテナはDMAP部2に入力され、各チャネルの信号ch1〜chnが抽出されてA局側のユーザ装置にそれぞれ出力される。
【0018】
ところで、DMAP部2は、対向する伝送装置から伝送路を介して受信する伝送信号の状態をモニタし、その結果から障害の発生を検知する。すなわち、LOS(Loss of Signal)やLOF(Loss of Frame)などの伝送信号それ自体の状態を示す警報が過度に継続した場合、またはAISなどの警報転送信号を検知した場合、さらに、対向する伝送装置からP−RDI表示を付加されたコンテナを受信した場合に、DMAP部2は障害の発生を検知する。そうするとDMAP部2は、障害を検知したチャネルの信号を無信号状態とし、これによりユーザ装置に障害の発生を通知する。
【0019】
本実施形態において、無信号状態とはイーサネット信号の不通が判断することの可能な信号を意味する。その例としては論理1の連続、または論理0の連続、あるいは或る時間間隔で送出される或る特定のビットパターンなどがある。すなわちDMAP部2は、イーサネットによる情報通信を不通とする特定信号を障害の発生したチャネルに挿入することにより、障害の発生をユーザ端末装置に通知する。
【0020】
一方、MAP部1は、DMAP部2において障害の発生が検知された場合に、それぞれコンテナにP−RDI表示を付加する。すなわちMAP部1は、対向する伝送装置に対してSDHレイヤにおけるP−RDIにより障害の発生を通知する。AISおよびP−RDIのいずれも、コンテナごとに設けられるヘッダ領域であるPOHに表示される。
【0021】
図2は、図1の中継システムを2系統備える、本発明に係わる伝送システムの実施の形態を示すシステム構成図である。図2において伝送装置10,20を備える中継システムを現用系、伝送装置30,40を備える中継システムを予備系とする。伝送装置30,40の構成は、伝送装置10,20と同様である。
【0022】
図2において、伝送路71に障害が発生したとする。そうすると、分離部21およびDMAP部2において受信信号の異常が検出され(符号▲1▼)、DMAP部2は障害を検出して障害チャネルのイーサネット信号出力を無信号状態とする(符号▲2▼)。これを受けたユーザ装置60は、受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する。またDMAP部2は、対応するチャネルのMAP部1に障害発生を通知する。
【0023】
障害通知を受けたMAP部1はコンテナにP−RDI表示を付加する(符号▲3▼)。P−RDI表示を付加されたコンテナは、他チャネルのコンテナとともに多重部22で多重され伝送路72に送出される。
【0024】
伝送路72を介して伝送装置10に伝送された多重信号は分離部12において各チャネルのコンテナに分解され(符号▲4▼)、DMAP部2に入力される。DMAP部2は入力されたコンテナのP−RDI表示を検出し、該当チャネルのイーサネット信号を無信号状態とする。これを受けたユーザ装置50は送信信号の送出先を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する(符号▲5▼)。
【0025】
図3は、図2のシステムにおいて伝送装置間にセクション中継器80,81が設置された場合の実施の形態を示すシステム構成図である。セクション中継器80はSDHに準拠する仕様を備える。
【0026】
図3おいて、伝送路91に障害が発生したとする。そうするとセクション中継器80においてP−AIS(Path−AIS)が障害チャネルに挿入され、これによりP−AISを記された多重信号が伝送路92を介して伝送装置20の分離部21に達する。すると分離部21において受信信号の異常が検出されると共にDMAP部2においてP−AISが検出され(符号▲2▼)、これに応じてDMAP部2は障害チャネルのイーサネット信号出力を無信号状態とする(符号▲3▼)。これを受けたユーザ装置60は受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する。またDMAP部2は、対応するチャネルのMAP部1にP−AISを受信したことを通知する。
【0027】
P−AIS受信の通知を受けたMAP部1はコンテナにP−RDI表示を付加する(符号▲4▼)。P−RDI表示を付加されたコンテナは、他チャネルのコンテナとともに多重部22で多重され伝送路94に送出される。
【0028】
ここで、POHはセクション中継器80において終端されることなく、伝送装置10にまで達する。よってP−RDIがDMAP部2において検出され、DMAP部2は該当チャネルのイーサネット信号を無信号状態とする(符号▲5▼)。これを受けたユーザ装置50は送信信号の送出先を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する(符号▲6▼)。
【0029】
図4は、比較のため、一対の伝送装置を備える中継システムの従来の形態を示す図である。図4において、複数のイーサネット信号入力(ch1〜chn)が多重部11において同期化されたのち時分割多重され、伝送路71に送出される。対向する伝送装置20の分離部21は伝送路71からの受信信号を時分割分離し、多重部11による同期化の逆変換を施したのち各信号ch1〜chnを出力する。伝送路72を備える逆方向の伝送系についても同様の動作をする。
【0030】
図5は、図4の中継システムを2系統備える従来の伝送システムの形態を示すシステム構成図である。図5において、伝送路71に障害が発生したとする。そうすると、伝送装置20の分離部21は受信信号の異常を検出し(符号▲1▼)、全てのチャネルの出力信号を無信号状態とする(符号▲2▼)。これを受けたユーザ装置60は現用信号の無信号状態を検出し、受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する。またユーザ装置60は、自装置が送出する現用信号を無信号状態とする。
【0031】
多重部22はユーザ装置60からの無信号状態を検出し、ユーザ装置60に対応するチャネルの信号をAIS状態として伝送路72に送出する。対向する伝送装置10の分離部12は、受信信号中の該当チャネルがAIS状態であることを検出し、該当チャネルの信号を無信号状態とする(符号▲5▼)。これを受けたユーザ装置50は現用の無信号状態を検出し、受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する(符号▲6▼)。
【0032】
このように従来のシステムにおいて伝送路障害が発生すると、現用信号の無信号状態によりユーザ装置60が障害を検知し、障害回避処理を行なう。そしてユーザ装置60は現用信号出力を無信号状態とし、対向局側のユーザ装置50に入力される現用信号が無信号状態となる。ユーザ装置50はこの無信号状態を検出し、障害回避処理を行なう。このように、従来ではユーザ装置間の主導により、AISなどの警報信号を介して局舎間での警報転送が実施される。このためユーザ装置のソフトウェア処理などによるタイムラグがあり、双方のユーザ装置において障害回避処理が完了するまでに時間かかるという不具合があった。
【0033】
これに対し本実施形態では、伝送装置20において信号異常またはAIS警報により障害を検知すると、DMAP部2によりチャネルごとに無信号状態を形成してユーザ装置60に障害を通知する。また対応するチャネルのMAP部1により、伝送装置10に伝送されるコンテナにP−RDI表示を付加する。そして、伝送装置10はP−RDIを受信すると、ユーザ装置50へのイーサネット信号を無信号状態とすることによりユーザ装置50に障害を通知し、障害回避処理を促すようにしている。すなわち本実施形態では、伝送装置が障害を直接検出した場合、あるいは、障害の発生を表示するAIS信号を受信SDHフレーム内のPOHに検出した場合には、自装置において受信したSDH信号から再生したイーサネット信号の出力を無信号状態とする。また、対向局の伝送装置にSDHフレームのPOHを介してP−RDIを転送し、AIS信号の受信を通知するようにしている。
【0034】
つまり本実施形態では、障害を検出した場合、あるいはP−RDIを受信した場合、SDH信号から再生したイーサネット信号の出力を無信号状態とする、いわばイーサネットポートを切断するという新たな機能を伝送装置に持たせるようにしている。
【0035】
このようにすることで、ユーザ装置を介すること無く、両局のユーザ装置に障害発生を通知することができ、従って障害時において現用系から予備系への切替え処理を高速化することが可能になる。
【0036】
また本実施形態では、伝送装置間の障害通知にコンテナのOH(POH)を用いているため、伝送路にセクション中継器や再生中継装置などのデバイスが設けられている場合でも、端局間における警報通知処理を確実に実施することができる。
これらのことから、障害の発生から障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮した伝送システムとその伝送装置を提供することが可能となる。
【0037】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば本実施形態では無信号状態として特定パターンの信号を挿入するようにした例を挙げたが、このほか、障害の生じたチャネルの伝送信号を遮断することにより障害を通知するようにしてもよい。このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施を行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、障害の発生から障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮した伝送システムとその伝送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる伝送システムにおいて、一対の伝送装置を備える中継システムの実施の形態を示す図。
【図2】図1の中継システムを2系統備える、本発明に係わる伝送システムの実施の形態を示すシステム構成図。
【図3】図2のシステムにおいて伝送装置間にセクション中継器80,81が設置された場合の実施の形態を示すシステム構成図。
【図4】一対の伝送装置を備える中継システムの従来の形態を示す図。
【図5】図4の中継システムを2系統備える従来の伝送システムの形態を示すシステム構成図。
【符号の説明】
A,B…局舎
1…マッピング部(MAP)
2…デマッピング部(DMAP)
10,20,30,40…伝送装置
11,22…多重部
12,21…分離部
50,60…ユーザ装置
71,72…伝送路
80,81…セクション中継器
91〜94…伝送路
【発明の属する技術分野】
本発明は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical Network)などの規格に準拠する伝送システムと、この伝送システムで用いられる伝送装置に関する。特に本発明に係わる伝送装置は、例えばIEEE802.3に規定されるフレーム構成を有するイーサネット信号を、SDHフレームフォーマットに収容して伝送する機能を有する。
【0002】
【従来の技術】
高速インターネットや広帯域マルチメディアサービスの本格的な普及を迎えるにつれ、情報通信ネットワークの経済性の向上が急務となっている。従来では伝送路インタフェースにSDH/SONETが採用されていたが、近年ではデータトラフィックが主流であるため、アクセス網などにおいてはLAN(Local Area Network)技術によるイーサネットインタフェースを適用することで低価格化が図られている。
【0003】
このような事情から、近年では局間で多数のチャネルのイーサネット信号を伝送可能な装置が必要となってきており、複数のイーサネット信号を多重して共通の伝送路で伝送する装置が開発されている。この種の装置は、低次群側に設けられる複数のイーサネット端末(以下ユーザ装置と称する)から送出されるイーサネット信号をSDHフレームフォーマットに収容することで、局間における複数チャネルのイーサネット信号の伝送を実現する。
【0004】
この種の装置は基幹網に適用されることが多く、伝送路切断などの障害に対して高い耐性を持つことが要求される。そこで、双方向伝送を実現する一対の伝送装置を複数系統設けて冗長構成とすることで、障害発生の際にもユーザ装置による局間の情報伝送が可能なようにしている。特に、イーサネットインタフェースを有するルータ装置などをこの種のシステムに接続すると、無障害時には複数系統ある伝送路をすべて使用し、障害時には健全な伝送路のみを使用するといった運用ができ、トラフィックの伝送効率を高めることができる。
【0005】
ところで、障害発生時に、障害を避けた通信ルートをユーザ装置間に確保するには、対向する一対のユーザ装置が障害の発生を認識する必要がある。例えば現用系伝送路に障害が生じた場合、送信信号の送出先を予備系側に切り替え、かつ受信信号の取得元を予備系側に切り替えるという処理(以下、障害回避処理と称する)を一対のユーザ装置が実施することで障害の生じたリソースがシステムから排除され、健全な通信路のみが確保される。そのためには双方のユーザ装置が障害の発生を認識できなくてはならない。
【0006】
従来のシステムでは、障害を検出した伝送装置が、まず自局側のユーザ装置にその旨を通知する。これを受けたユーザ装置は送信信号の送信先と受信信号の取得元とを予備系側に切り替え、その後その伝送装置を介して対向局側に障害発生を通知する。対向局側のユーザ装置は自局の伝送装置を介して障害発生の通知を受け、これをに応じて送信信号の送信先と受信信号の取得元とを予備系側に切り替える。このようにして、ユーザ装置間の障害回避処理が完了する。
【0007】
なお関連する技術が下記特許文献1および2に開示される。特許文献1には、現用系障害時にP/T(Part − time)トラフィックの存在しないパスにUNEQ(Unequipped)を挿入することでミスコネクトを防止し、サービストラフィックの漏洩を防止できるようにした伝送システムが開示される。特許文献2には、RSOH抽出回路6にMS−AIS検出回路5を設けることにより、自局の手前で回線障害が発生し、データが全て論理“1”に固定されている場合にも安定してRSOHバイトの伝送を行えるようにしたSDH中継システムが開示される。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−237877号公報(段落番号[0038]〜[0040]、図6)
【0009】
【特許文献2】
特開平9−307523号公報(段落番号[0024]〜[0035]、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の伝送システムでは、障害を通知する処理がユーザ装置間で、イーサネットレイヤに閉じたかたちで実施される。このため障害回避処理に係わるシーケンスが複雑であり、また障害通知に際してユーザ装置におけるソフトウェア処理を要するため、障害の発生から障害回避処理の完了までに多くの時間を要するという不具合がある。
【0011】
本発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、障害の発生から障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮した伝送システムとその伝送装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、情報通信のためのチャネルを形成し第1のプロトコル(例えばイーサネット)で情報通信を行なう一対の端末装置(例えばユーザ装置)と、これらの端末装置間で授受される情報を前記第1のプロトコルを伝送する第2のプロトコル(例えばSDHまたはSONET)で伝送する複数の中継システムとを具備する伝送システムにあって、前記複数の中継システムのそれぞれは、前記端末装置のいずれか一方にそれぞれ接続され対向して設けられる一対の伝送装置と、これらの伝送装置において一方は受信用、他方は送信用として用いられ各伝送装置を互いに接続する一対の伝送路とを備え、前記伝送装置のそれぞれは、受信用伝送路を介して受信する伝送信号の状態から障害を検知する検知手段(例えばDMAP部2)と、この検知手段において前記障害が検知された場合、または、対向する伝送装置から障害発生の通知を受けた場合に、自装置に接続される端末装置に前記第1のプロトコルにより前記障害の発生を通知する第1通知手段(例えばDMAP部2)と、前記検知手段において前記障害が検知された場合に、対向する伝送装置に送信用伝送路を用いて前記第2のプロトコルにより当該障害の発生を通知する第2通知手段(例えばMAP部1)とを備えることを特徴とする。
【0013】
このような手段を講じたことにより、検知手段により伝送信号自体の不具合、またはAIS(Alarm Indication Signal)信号を受信することにより障害の発生が検知されると、ユーザ装置に対してイーサネット上で障害発生が通知されると共に、対向する伝送装置に対しては例えばG1バイトを用いたPath−RDI(Path−Remote Defect Indication:P−RDI)により、障害検知の旨が転送される。すなわち伝送装置間の障害通知はSDHまたはSONETプロトコル上で実施される。これによりユーザ装置による処理を経ずとも、対向するそれぞれの伝送装置ひいてはユーザ装置に障害を通知することができるようになるので、障害通知にかかる時間を短縮でき、ひいては障害の発生からユーザ装置による障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係わる伝送システムにおいて、一対の伝送装置を備える中継システムの実施の形態を示す図である。図1において、対向する伝送装置10および20は一対の伝送路71,72を介して接続され、双方向に情報通信を実施する。本実施形態では、伝送装置10,20間の情報通信プロトコルとしてSDHを採りあげる。また伝送装置10は局舎Aに、伝送装置20は局舎Bに設置されるとする。
【0015】
伝送装置10,20は図示しない複数のユーザ装置に局内インタフェースを介して接続され、各ユーザ装置に対応するnチャネル分の信号ch1〜chnを収容する。各ユーザ装置との接続インタフェースは、いずれも10Base−Tなどのイーサネットである。
【0016】
伝送装置10に導入される信号ch1〜chnは、各チャネルごとに設けられるマッピング部(MAP部)1において各チャネル毎に所定のコンテナに収容されたのち、多重部(MUX)11でSDHフレームフォーマットのペイロードに時分割多重される。この多重信号は伝送路71を介して対向する伝送装置20に伝送され、分離部(DMUX)21において各チャネル毎にコンテナに分離される。分離された各コンテナは、チャネルごとに設けられるデマッピング部(DMAP部)2に入力され、各チャネルの信号ch1〜chnが抽出されてB局側のユーザ装置にそれぞれ出力される。
【0017】
一方、伝送装置20に導入される信号ch1〜chnは各MAP部1において所定のコンテナに収容され、多重部22で時分割多重される。この多重信号は伝送路72を介して伝送装置10に伝送され、分離部12において各チャネル毎に分離される。分離された各コンテナはDMAP部2に入力され、各チャネルの信号ch1〜chnが抽出されてA局側のユーザ装置にそれぞれ出力される。
【0018】
ところで、DMAP部2は、対向する伝送装置から伝送路を介して受信する伝送信号の状態をモニタし、その結果から障害の発生を検知する。すなわち、LOS(Loss of Signal)やLOF(Loss of Frame)などの伝送信号それ自体の状態を示す警報が過度に継続した場合、またはAISなどの警報転送信号を検知した場合、さらに、対向する伝送装置からP−RDI表示を付加されたコンテナを受信した場合に、DMAP部2は障害の発生を検知する。そうするとDMAP部2は、障害を検知したチャネルの信号を無信号状態とし、これによりユーザ装置に障害の発生を通知する。
【0019】
本実施形態において、無信号状態とはイーサネット信号の不通が判断することの可能な信号を意味する。その例としては論理1の連続、または論理0の連続、あるいは或る時間間隔で送出される或る特定のビットパターンなどがある。すなわちDMAP部2は、イーサネットによる情報通信を不通とする特定信号を障害の発生したチャネルに挿入することにより、障害の発生をユーザ端末装置に通知する。
【0020】
一方、MAP部1は、DMAP部2において障害の発生が検知された場合に、それぞれコンテナにP−RDI表示を付加する。すなわちMAP部1は、対向する伝送装置に対してSDHレイヤにおけるP−RDIにより障害の発生を通知する。AISおよびP−RDIのいずれも、コンテナごとに設けられるヘッダ領域であるPOHに表示される。
【0021】
図2は、図1の中継システムを2系統備える、本発明に係わる伝送システムの実施の形態を示すシステム構成図である。図2において伝送装置10,20を備える中継システムを現用系、伝送装置30,40を備える中継システムを予備系とする。伝送装置30,40の構成は、伝送装置10,20と同様である。
【0022】
図2において、伝送路71に障害が発生したとする。そうすると、分離部21およびDMAP部2において受信信号の異常が検出され(符号▲1▼)、DMAP部2は障害を検出して障害チャネルのイーサネット信号出力を無信号状態とする(符号▲2▼)。これを受けたユーザ装置60は、受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する。またDMAP部2は、対応するチャネルのMAP部1に障害発生を通知する。
【0023】
障害通知を受けたMAP部1はコンテナにP−RDI表示を付加する(符号▲3▼)。P−RDI表示を付加されたコンテナは、他チャネルのコンテナとともに多重部22で多重され伝送路72に送出される。
【0024】
伝送路72を介して伝送装置10に伝送された多重信号は分離部12において各チャネルのコンテナに分解され(符号▲4▼)、DMAP部2に入力される。DMAP部2は入力されたコンテナのP−RDI表示を検出し、該当チャネルのイーサネット信号を無信号状態とする。これを受けたユーザ装置50は送信信号の送出先を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する(符号▲5▼)。
【0025】
図3は、図2のシステムにおいて伝送装置間にセクション中継器80,81が設置された場合の実施の形態を示すシステム構成図である。セクション中継器80はSDHに準拠する仕様を備える。
【0026】
図3おいて、伝送路91に障害が発生したとする。そうするとセクション中継器80においてP−AIS(Path−AIS)が障害チャネルに挿入され、これによりP−AISを記された多重信号が伝送路92を介して伝送装置20の分離部21に達する。すると分離部21において受信信号の異常が検出されると共にDMAP部2においてP−AISが検出され(符号▲2▼)、これに応じてDMAP部2は障害チャネルのイーサネット信号出力を無信号状態とする(符号▲3▼)。これを受けたユーザ装置60は受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する。またDMAP部2は、対応するチャネルのMAP部1にP−AISを受信したことを通知する。
【0027】
P−AIS受信の通知を受けたMAP部1はコンテナにP−RDI表示を付加する(符号▲4▼)。P−RDI表示を付加されたコンテナは、他チャネルのコンテナとともに多重部22で多重され伝送路94に送出される。
【0028】
ここで、POHはセクション中継器80において終端されることなく、伝送装置10にまで達する。よってP−RDIがDMAP部2において検出され、DMAP部2は該当チャネルのイーサネット信号を無信号状態とする(符号▲5▼)。これを受けたユーザ装置50は送信信号の送出先を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する(符号▲6▼)。
【0029】
図4は、比較のため、一対の伝送装置を備える中継システムの従来の形態を示す図である。図4において、複数のイーサネット信号入力(ch1〜chn)が多重部11において同期化されたのち時分割多重され、伝送路71に送出される。対向する伝送装置20の分離部21は伝送路71からの受信信号を時分割分離し、多重部11による同期化の逆変換を施したのち各信号ch1〜chnを出力する。伝送路72を備える逆方向の伝送系についても同様の動作をする。
【0030】
図5は、図4の中継システムを2系統備える従来の伝送システムの形態を示すシステム構成図である。図5において、伝送路71に障害が発生したとする。そうすると、伝送装置20の分離部21は受信信号の異常を検出し(符号▲1▼)、全てのチャネルの出力信号を無信号状態とする(符号▲2▼)。これを受けたユーザ装置60は現用信号の無信号状態を検出し、受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する。またユーザ装置60は、自装置が送出する現用信号を無信号状態とする。
【0031】
多重部22はユーザ装置60からの無信号状態を検出し、ユーザ装置60に対応するチャネルの信号をAIS状態として伝送路72に送出する。対向する伝送装置10の分離部12は、受信信号中の該当チャネルがAIS状態であることを検出し、該当チャネルの信号を無信号状態とする(符号▲5▼)。これを受けたユーザ装置50は現用の無信号状態を検出し、受信信号の取得元を現用系から予備系に切り替え、障害回避処理を実施する(符号▲6▼)。
【0032】
このように従来のシステムにおいて伝送路障害が発生すると、現用信号の無信号状態によりユーザ装置60が障害を検知し、障害回避処理を行なう。そしてユーザ装置60は現用信号出力を無信号状態とし、対向局側のユーザ装置50に入力される現用信号が無信号状態となる。ユーザ装置50はこの無信号状態を検出し、障害回避処理を行なう。このように、従来ではユーザ装置間の主導により、AISなどの警報信号を介して局舎間での警報転送が実施される。このためユーザ装置のソフトウェア処理などによるタイムラグがあり、双方のユーザ装置において障害回避処理が完了するまでに時間かかるという不具合があった。
【0033】
これに対し本実施形態では、伝送装置20において信号異常またはAIS警報により障害を検知すると、DMAP部2によりチャネルごとに無信号状態を形成してユーザ装置60に障害を通知する。また対応するチャネルのMAP部1により、伝送装置10に伝送されるコンテナにP−RDI表示を付加する。そして、伝送装置10はP−RDIを受信すると、ユーザ装置50へのイーサネット信号を無信号状態とすることによりユーザ装置50に障害を通知し、障害回避処理を促すようにしている。すなわち本実施形態では、伝送装置が障害を直接検出した場合、あるいは、障害の発生を表示するAIS信号を受信SDHフレーム内のPOHに検出した場合には、自装置において受信したSDH信号から再生したイーサネット信号の出力を無信号状態とする。また、対向局の伝送装置にSDHフレームのPOHを介してP−RDIを転送し、AIS信号の受信を通知するようにしている。
【0034】
つまり本実施形態では、障害を検出した場合、あるいはP−RDIを受信した場合、SDH信号から再生したイーサネット信号の出力を無信号状態とする、いわばイーサネットポートを切断するという新たな機能を伝送装置に持たせるようにしている。
【0035】
このようにすることで、ユーザ装置を介すること無く、両局のユーザ装置に障害発生を通知することができ、従って障害時において現用系から予備系への切替え処理を高速化することが可能になる。
【0036】
また本実施形態では、伝送装置間の障害通知にコンテナのOH(POH)を用いているため、伝送路にセクション中継器や再生中継装置などのデバイスが設けられている場合でも、端局間における警報通知処理を確実に実施することができる。
これらのことから、障害の発生から障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮した伝送システムとその伝送装置を提供することが可能となる。
【0037】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば本実施形態では無信号状態として特定パターンの信号を挿入するようにした例を挙げたが、このほか、障害の生じたチャネルの伝送信号を遮断することにより障害を通知するようにしてもよい。このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施を行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、障害の発生から障害回避処理の完了までにかかる時間を短縮した伝送システムとその伝送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる伝送システムにおいて、一対の伝送装置を備える中継システムの実施の形態を示す図。
【図2】図1の中継システムを2系統備える、本発明に係わる伝送システムの実施の形態を示すシステム構成図。
【図3】図2のシステムにおいて伝送装置間にセクション中継器80,81が設置された場合の実施の形態を示すシステム構成図。
【図4】一対の伝送装置を備える中継システムの従来の形態を示す図。
【図5】図4の中継システムを2系統備える従来の伝送システムの形態を示すシステム構成図。
【符号の説明】
A,B…局舎
1…マッピング部(MAP)
2…デマッピング部(DMAP)
10,20,30,40…伝送装置
11,22…多重部
12,21…分離部
50,60…ユーザ装置
71,72…伝送路
80,81…セクション中継器
91〜94…伝送路
Claims (15)
- 情報通信のためのチャネルを形成し第1のプロトコルで情報通信を行なう一対の端末装置と、これらの端末装置間で授受される情報を前記第1のプロトコルを伝送する第2のプロトコルで伝送する中継システムとを具備する伝送システムであって、
前記中継システムは、
前記端末装置のいずれか一方にそれぞれ接続され対向して設けられる一対の伝送装置と、
これらの伝送装置において一方は受信用、他方は送信用として用いられ各伝送装置を互いに接続する一対の伝送路とを備え、
前記伝送装置のそれぞれは、
受信用伝送路を介して受信する伝送信号の状態から障害を検知する検知手段と、
この検知手段において前記障害が検知された場合、または、対向する伝送装置から障害発生の通知を受けた場合に、自装置に接続される端末装置に前記第1のプロトコルにより前記障害の発生を通知する第1通知手段と、
前記検知手段において前記障害が検知された場合に、対向する伝送装置に送信用伝送路を用いて前記第2のプロトコルにより当該障害の発生を通知する第2通知手段とを備えることを特徴とする伝送システム。 - それぞれ異なるチャネルに対応付けられる前記一対の端末装置を複数備える場合に、
前記伝送装置のそれぞれは各チャネルの端末装置のいずれか一方にそれぞれ接続され、さらに、前記端末装置から送出される各チャネルの信号を多重して前記伝送路に送出する多重手段と、対向する伝送装置から受信する信号を各チャネルの信号に分離して対応する端末装置に送出する分離手段とを備え、
前記検知手段は、前記分離手段を介して受信する各チャネルの伝送信号の状態から前記障害を各チャネルごとに検出し、
前記第1通知手段は、この検知手段による各チャネルごとの障害の検知の結果、または、前記第2通知手段による各チャネルごとの障害の通知の結果に基づき、当該障害の発生をチャネルごとに前記端末装置に通知し、
前記第2通知手段は、前記検知手段による各チャネルごとの障害の検知の結果に基づき、当該障害の発生をチャネルごとに前記対向する伝送装置に通知することを特徴とする請求項1に記載の伝送システム。 - 前記第1通知手段は、障害の発生したチャネルの信号を遮断することにより当該障害の発生を前記端末装置に通知することを特徴とする請求項1または2に記載の伝送システム。
- 前記第1通知手段は、前記第1のプロトコルによる情報通信を不通とする特定信号を前記障害の発生したチャネルに挿入することにより当該障害の発生を前記端末装置に通知することを特徴とする請求項1または2に記載の伝送システム。
- 前記第1のプロトコルはイーサネットであり、前記第2のプロトコルはSDH(Synchronous Digital Hierarchy)またはSONET(Synchronous Optical Network)であることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送システム。
- 前記第2通知手段は、前記伝送装置においてのみ終端される管理情報を用いて前記障害の発生を対向する伝送装置に通知することを特徴とする請求項5に記載の伝送システム。
- 前記管理情報は、POH(Path Over Head)に定義されるG1バイトであることを特徴とする請求項6に記載の伝送システム。
- 前記中継システムを複数備え、
前記端末装置は前記第1通知手段から障害発生の通知を受けた場合に、この障害の発生した中継システムを回避して情報通信を行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の伝送システム。 - 情報通信のためのチャネルを形成し第1のプロトコルで情報通信を行なう一対の端末装置と、これらの端末装置間で授受される情報を前記第1のプロトコルを伝送する第2のプロトコルで伝送する中継システムとを具備し、前記中継システムは、前記端末装置のいずれか一方にそれぞれ接続され対向して設けられる一対の伝送装置と、これらの伝送装置において一方は受信用、他方は送信用として用いられ各伝送装置を互いに接続する一対の伝送路とを備える伝送システムで用いられる前記伝送装置であって、
受信用伝送路を介して受信する伝送信号の状態から障害を検知する検知手段と、
この検知手段において前記障害が検知された場合、または、対向する伝送装置から障害発生の通知を受けた場合に、自装置に接続される端末装置に前記第1のプロトコルにより前記障害の発生を通知する第1通知手段と、
前記検知手段において前記障害が検知された場合に、対向する伝送装置に送信用伝送路を用いて前記第2のプロトコルにより当該障害の発生を通知する第2通知手段とを備えることを特徴とする伝送装置。 - それぞれ異なるチャネルに対応付けられる前記一対の端末装置を前記伝送システムが複数備える場合に、
各チャネルの端末装置のいずれか一方にそれぞれ接続され、
さらに、前記端末装置から送出される各チャネルの信号を多重して前記伝送路に送出する多重手段と、
対向する伝送装置から受信する信号を各チャネルの信号に分離して対応する端末装置に送出する分離手段とを備え、
前記検知手段は、前記分離手段を介して受信する各チャネルの伝送信号の状態から前記障害を各チャネルごとに検出し、
前記第1通知手段は、この検知手段による各チャネルごとの障害の検知の結果、または、前記第2通知手段による各チャネルごとの障害の通知の結果に基づき、当該障害の発生をチャネルごとに前記端末装置に通知し、
前記第2通知手段は、前記検知手段による各チャネルごとの障害の検知の結果に基づき、当該障害の発生をチャネルごとに前記対向する伝送装置に通知することを特徴とする請求項9に記載の伝送装置。 - 前記第1通知手段は、障害の発生したチャネルの信号を遮断することにより当該障害の発生を前記端末装置に通知することを特徴とする請求項9または10に記載の伝送装置。
- 前記第1通知手段は、前記第1のプロトコルによる情報通信を不通とする特定信号を前記障害の発生したチャネルに挿入することにより当該障害の発生を前記端末装置に通知することを特徴とする請求項9または10に記載の伝送装置。
- 前記第1のプロトコルはイーサネットであり、前記第2のプロトコルはSDH(Synchronous Digital Hierarchy)またはSONET(Synchronous Optical Network)であることを特徴とする請求項9または10に記載の伝送装置。
- 前記第2通知手段は、伝送装置間の通信においてのみ終端される管理情報を用いて前記障害の発生を対向する伝送装置に通知することを特徴とする請求項13に記載の伝送装置。
- 前記管理情報は、POH(Path Over Head)に定義されるG1バイトであることを特徴とする請求項14に記載の伝送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003159525A JP2004363908A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | 伝送システムとその伝送装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009218656A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Nec Corp | 回線制御装置、パス制御方法、パス制御プログラムおよびプログラム記録媒体 |
JP2011055381A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Fujitsu Telecom Networks Ltd | 障害監視制御システム |
-
2003
- 2003-06-04 JP JP2003159525A patent/JP2004363908A/ja active Pending
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