JP2004362831A - コネクタ - Google Patents

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Masaaki Tabata
正明 田端
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Abstract

【課題】ランスの係止突起と端子金具のランス孔との係止位置における係止突起の剪断強度が低下するのを防止する。
【解決手段】リテーナ30を組み付けると、リブ18(変位規制部)と溝36(変位規制部)との係合により、ランス16の端子金具20側への変位が規制されるので、端子金具20が抜け方向に引っ張られたときにランス16の姿勢が端子金具20側へ斜めに変化することがなく、また、係止突起17と係止部25との引っ掛かりにより、端子金具20がランス16から離間する方向へ変位することもない。したがって、係止突起17における係止部25の係止位置は、ランス16の上面16aに沿った係止突起17の基端部位置(剪断強度が最大の位置)に保たれる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、端子金具の挿入状態を検知するためのリテーナを備えたコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リテーナを備えたコネクタとしては、図10に示すように、合成樹脂製のコネクタハウジング100内にキャビティ101を形成し、そのキャビティ101の下壁に沿って前方へ片持ち状に延出するとともに上面に係止突起103を有するランス102を形成したものがある。後方から端子金具104がキャビティ101に挿入される過程では、ランス102が端子金具104の下面との干渉により弾性撓みし、端子金具104が正規挿入位置に達すると、弾性復帰したランス102の係止突起103が端子金具104のランス孔105に係止することで端子金具104が抜止め状態とされる。端子金具104の挿入工程の後は、コネクタハウジング100にリテーナ106を組み付ける。このとき端子金具104が正規挿入されていれば、リテーナ106がランス102の撓み空間107内に嵌入することができるが、端子金具104が半挿入のままであるときには、弾性撓みしたランス102が撓み空間107内に進出しているためにそのランス102にリテーナ106が突き当たり、リテーナ106の組付けが規制される。尚、リテーナを備えたコネクタとしては、特許文献1に開示されているものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−185275公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにランス102の係止突起103を端子金具104に係止させることによって端子金具104を抜止めするコネクタでは、ランス102の上面に沿った係止突起103の基端部における前後方向(即ち、端子金具104の挿抜方向)の寸法Laを長くして、この係止突起103の基端部にランス孔105の孔縁を当接させることにより、係止突起103における剪断強度を高め、ランス102の係止強度(即ち、端子金具104の抜けを規制する保持力)を確保するようになっている。
【0005】
ところが、キャビティ101内においては端子金具104の挿入動作の円滑化を図るために公差を考慮したクリアランスが設けられていることから、図11に示すように、端子金具104が後方へ引っ張られたときにクリアランスのために端子金具104が上方へ変位するとともに、ランス孔105の孔縁と係止突起103との引っ掛かりのためにランス102が持ち上げられて斜め上向きに姿勢を変化させる。その結果、係止突起103とランス孔105の孔縁との係止位置における係止突起103の前後方向の寸法Lbが、係止突起103の基端部の長さLaよりも短くなり、剪断強度が低下してしまう、という問題があった。
【0006】
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、ランスの係止突起と端子金具のランス孔との係止位置における係止突起の剪断強度が低下するのを防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、キャビティを有する合成樹脂製のコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに一体形成され、前記キャビティの内壁に沿って前方へ片持ち状に延出するとともに前記キャビティに臨む外面に係止突起を突出させた形態のランスと、前記キャビティに対して後方から挿入されるようになっているとともに前記ランスと対向する外面に係止部が設けられている端子金具と、前記コネクタハウジングに対して組み付け可能とされたリテーナとを備えてなり、前記端子金具が前記キャビティに挿入される過程では、前記ランスが前記端子金具の外面との干渉により弾性撓みして撓み空間内に進出し、前記端子金具が正規挿入位置に達すると、前記ランスが弾性復帰して前記係止突起が前記係止部に係止することで前記端子金具が抜止め状態とされ、前記端子金具の挿入後に前記コネクタハウジングに前記リテーナを組み付けたときに、前記端子金具が正規挿入されていれば前記リテーナが前記撓み空間内に嵌入しつつ前記コネクタハウジングに組み付けられるが、前記端子金具が半挿入のときには、前記撓み空間内に進出している前記ランスへの突き当たりによって前記リテーナの組付けが規制されるようにしたコネクタにおいて、前記リテーナと前記ランスには、前記コネクタハウジングへの組付け状態において互いに係合することにより、前記ランスが前記端子金具側へ変位するのを規制可能な変位規制部が設けられていることろに特徴を有する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記変位規制部が、前記ランスの延出方向に沿って細長く延びる形態とされている構成とした。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記コネクタハウジングと前記リテーナには、前記変位規制部同士が係合した状態において前記リテーナが前記コネクタハウジングに対して前記ランスの弾性撓み方向と同方向に相対変位するのを規制可能な位置決め部が設けられている構成とした。
【0009】
【発明の作用及び効果】
[請求項1の発明]
リテーナを組み付けると、変位規制部同士の係合により、ランスが端子金具側へ変位することが規制されるので、端子金具が抜け方向に引っ張られたときにランスの姿勢が端子金具側へ斜めに変化することがなく、また、係止突起と係止部との引っ掛かりにより、端子金具がランスから離間する方向へ変位することもない。したがって、係止突起における係止部の係止位置は、ランスの外面に沿った係止突起の基端部位置、即ち前後長が長くて剪断強度の高い位置に保たれる。
【0010】
[請求項2の発明]
変位規制部は、ランスの延出方向に沿って細長く延びる形態とされているので、ランスの座屈変形を防止することができる。
[請求項3の発明]
リテーナをコネクタハウジングに組み付けて変位規制部同士を係合させた状態では、リテーナがコネクタハウジングに対して遊動規制されているので、リテーナとランスが一体となってコネクタハウジングに対して相対変位する虞がなく、ランスの端子金具側への変位を確実に防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図9を参照して説明する。
本実施形態のコネクタは、合成樹脂製のコネクタハウジング10と、このコネクタハウジング10内に収容される端子金具20と、コネクタハウジング10に組み付けられる合成樹脂製のリテーナ30とを備えて構成されている。
コネクタハウジング10には、前後方向に貫通する左右3つのキャビティ11が形成されている。キャビティ11の前端部は、相手側端子のタブ(図示せず)の進入口11Fとしてコネクタハウジング10の前端面10Fに開口し、キャビティ11の後端部は端子金具20の挿入口11Rとしてコネクタハウジング10の後端面10Rに開口している。
【0012】
各キャビティ11の下方には、撓み空間12がコネクタハウジング10の前端面10Fに開放された形態で形成され、これらの3つの撓み空間12は互いに連通空間13を介して連通している。連通空間13の上面はキャビティ11の底面と同じ高さとされ、この連通空間13の上面は、コネクタハウジング10に組み付けられたリテーナ30の上方への変位を規制する位置決め部14となっている。さらに、3つの撓み空間12の下面及び2つの連通空間13の下面は、互いに滑らかに連なっており、これらの空間12,13の下面は、コネクタハウジング10に組み付けられたリテーナ30の下方への変位を規制する位置決め部15となっている。
【0013】
コネクタハウジング10内には、各キャビティ11の下面に沿って片持ち状に前方(キャビティ11に対する端子金具20の挿入方向と同方向)へ延出した形態であって上下方向(端子金具20の挿入方向に対して略直角な方向)への弾性撓みを可能とされたランス16が一体形成されている。ランス16の上面16aは、端子金具20の挿入方向と平行な平坦状をなし、キャビティ11に臨んでいる。ランス16の下面16bは、端子金具20の挿入方向と平行な平坦状をなし、撓み空間12に臨んでいる。
【0014】
ランス16の上面16aには、その前端よりも少し後方の位置を上方へ盛り上げた形態の係止突起17が、ランス16と同じ幅で一体に形成されている。係止突起17の前端面は、ランス16の上面16aに対して直角に近い急勾配で立ち上がり、やや前傾(オーバーハング)した係止面17aとなっている。係止突起17の上面17bは、係止突起17の前端面(係止面17a)の上端から斜め下後方へ延びる緩勾配の傾斜面とされ、その後端はランス16の上面16aに連なっている。かかる係止突起17における前後方向の寸法は、高さによって異なり、ランス16の上面16aに沿った下端位置において最も大きく、上端において最も小さくなる。したがって、係止面17aに対して端子金具20の係止部25が水平に当接したときの係止突起17の剪断強度は、係止面17aの下端部において最大となる。
【0015】
また、ランス16の左右両側面(ランス16の弾性撓み方向及びランス16の延出方向と平行な面)には、夫々、前後方向(ランス16の延出方向、及びコネクタハウジング10に対するリテーナ30の組付け方向と平行な方向であって、ランス16の弾性撓み方向に対して略直角な方向)に直線状に延びるとともに外側方に突出した形態のリブ18(本発明の構成要件である変位規制部)が一体に形成されている。リブ18の前端はランス16の前端面(係止突起17の前端よりも前方)にまで延びており、リブ18の後端はランス16の後端部近く(係止突起17の後端よりも後方)にまで延びている。つまり、リブ18は、ランス16のほぼ全長に亘って形成されている。リブ18の横断面形状(前方から見た形状)は方形をなす。また、リブ18の下面18bは、ランス16の下面16bに対して面一状(同じ高さ)に連なっており、リブ18の上面18aはランス16の上面16aよりも下方に位置している。
【0016】
ランス16の上面16aにおける前端部、即ち係止突起17よりも前方の領域は、前下がりの勾配とされた治具宛面16cとなっている。また、ランス16の前端面のうち下端縁部を除いた大部分の領域は、ランス16の上面16aに対して直角ではなくやや後傾した後傾斜面16dとなっており、この後傾斜面16dの下端部は、リブ18の前端面における略上半分領域対して面一状に連なっている。一方、ランス16の前端面における下端縁部は、ランス16の上面16aに対して直角ではなくやや前傾した前傾斜面16eとなっており、この前傾斜面16eは、リブ18の前端面における略下半分領域と面一状をなす。
【0017】
端子金具20は、前端側部分に角筒状の嵌合部21を有するとともに、後端側部分に電線圧着部22を有しており、電線圧着部22には電線23が圧着により接続されている。嵌合部21を構成する下面壁には方形窓状に開口したランス孔24が形成され、このランス孔24の開口縁における前端縁は、ランス16の係止突起17に係止する係止部25となっている。この係止部25と係止突起17との係止代は係止部25の板厚寸法分だけであり、係止部25と係止面17aのうちの下端縁部に係止するようになっている。
【0018】
リテーナ30は、コネクタハウジング10に対して前方から組み付けられるようになっており、その組付け方向は、キャビティ11に対する端子金具20の挿入方向及びランス16の弾性撓みしていない自由状態のときの延出方向(上面16a及び下面16b)と平行である。リテーナ30は、全体として左右方向に長い厚板状をなし、3つの撓み空間12及び2つの連通空間13内に嵌入されるようになっている。リテーナ30の上面のうち連通空間13と対応する領域と、リテーナ30の下面全領域は、夫々、位置決め部31,32となっている。リテーナ30がコネクタハウジング10に組み付けられた状態では、リテーナ30の位置決め部31,32とコネクタハウジング10の位置決め部14,15とが当接することにより、リテーナ30がコネクタハウジング10に対して上下方向(ランス16の弾性撓み方向と略平行な方向)へ遊動することが規制されるようになっている。
【0019】
また、リテーナ30の上面30aには、各ランス16と対応する部分を凹ませるとともにリテーナ30の前後両端面30F,30Rに開放された形態の左右3つの収容凹部34が形成されている。収容凹部34の幅はランス16の幅よりも僅かに大きい寸法(公差を考慮した僅かなクリアランスが確保された寸法)に設定されている。収容凹部34を構成する底壁は、リテーナ30がコネクタハウジング10に組み付けられたときに撓み空間12内に嵌入する嵌入部35となっている。嵌入部35の下面35bはリテーナ30の下面30bに対して面一に連なっているが、嵌入部35の上面35aは後方に向かって上り勾配となっており、その最も高い位置となる後端部がランス16の下面16bに対して下から当接するようになっている。尚、嵌入部35の前端は、リテーナ30の前端面よりも後方へ奥まった位置に設定され、嵌入部35の後端は、リテーナ30の後端面よりも前方の位置に設定されている。したがって、収容凹部34は、その前後両端部においてリテーナ30の下面30b側に開放されている。
【0020】
各収容凹部34には、その左右両側面を凹ませた形態の一対の溝36(本発明の構成要件である変位規制部)が形成されている。この溝36は、前後方向に直線状に延びているとともにリテーナ30の前後両端面30F,30Rに開放されていて、溝36の形状及び寸法は、リブ18が上下方向左右方向にガタ付きなく嵌合し得る形状及び寸法とされている。また、溝36の高さは、ランス16が自由状態(弾性撓みしていない状態)であって端子金具20の係止部25に対して係止突起17を正規に係止させた状態のときに、ランス16のリブ18と同じ高さとなるように設定されている。また、溝36の下面は嵌入部35の上面の後端部と同じ高さとされている。
【0021】
次に、本実施形態の作用を説明する。
コネクタハウジング10に端子金具20とリテーナ30を取り付ける際には、まず、リテーナ30をコネクタハウジング10に対して仮係止位置に組み付けておく(図6及び図7を参照)。この状態では、リテーナ30はランス16に対して前方に外れた位置にあり、リテーナ30の一部はコネクタハウジング10の前端面10Fから突出している。尚、リテーナ30を仮係止位置に保持する手段として、突起と溝との嵌合による周知の保持部(図示せず)が設けられている。
【0022】
この状態で、端子金具20を後方からキャビティ11内に挿入する。挿入の過程では、嵌合部21の下面壁がランス16の係止突起17に当接してその係止突起17を押し下げることにより、ランス16は姿勢を前傾させるよう変化させつつ弾性撓みして撓み空間12内へ進出する(図7を参照)。
そして、端子金具20が正規位置まで挿入されると、ランス孔24が係止突起17と対応する位置に達するため、係止突起17が嵌合部21の下面壁から外れ、ランス16がその弾性復元力により上方へ変位して水平姿勢に復帰する。このランス16の自由状態への弾性復帰に伴ない、係止突起17の係止面17aがランス孔24の係止部25に対して後方から僅かな隙間を空けて対応する状態となる。このとき、係止部25の高さは係止面17aの下端部、即ち係止突起17における剪断強度が最大となる位置となる。
【0023】
この状態で端子金具20に対して後方への引張力が作用すると、端子金具20が僅かに後退したところで係止部25が係止突起17の係止面17aに対して前方から係止(当接)する。このとき、係止突起17の剪断強度により係止突起17と係止部25との係止状態が保たれるため、この係止によって端子金具20が抜止めされる。
ところが、キャビティ11との端子金具20との間には端子金具20の挿入動作の円滑化を図るためにクリアランスが設けられていることから、端子金具20の後方への移動力が強い場合には、係止突起17と係止部25との引っ掛かりのために、嵌合部21が上方へ変位しつつランス16を上方へ持ち上げようとする虞がある。もし、このようになると、ランス16が自由状態よりも斜め上向きに姿勢を変えるため、係止突起17に対する係止部25からの剪断方向は、ランス16の上面16aに沿った方向ではなく、係止面17aの下端位置から係止突起17の上面17bにおける後端よりも前方の位置に至る方向となり、この方向における係止突起17の寸法が小さくなって係止突起17の剪断強度が正規の係止状態に比べて低下することになる。このようになると、端子金具20に対する抜取り力が著しく大きい場合に、係止突起17が破損して端子金具20が後方へ移動してしまう虞がある。
【0024】
しかしながら本実施形態では、ランス16の上方への変位を規制する手段が設けられている。即ち、端子金具20を挿入した後は、仮係止位置のリテーナ30をコネクタハウジング10内の本係止位置(図4及び図5を参照)へ押し込めばよい。リテーナ30を押し込むと、リテーナ30とコネクタハウジング10の位置決め部14,15,31,32同士が当接することにより、コネクタハウジング10に対するリテーナ30の上下方向への相対変位が規制される。同時に、リテーナ30の左右一対の溝36がランス16のリブ18に嵌合し、この嵌合により、リテーナ30に対するランス16の上下方向への相対変位も規制される。したがって、コネクタハウジング10に対するランス16の上下方向(端子金具20に接近する方向及び撓み空間12内へ進出する方向の両方向)への遊動(ガタ付き)が確実に防止される。
【0025】
このようにランス16の上下動が規制されたことにより、端子金具20に対して後方への引張力が作用したときに、係止面17aにおける係止部25の係止位置(突き当たり位置)が係止面17aの下端部(即ち、係止突起17において前後方向の剪断強度が最大となる位置)に確実に留め置かれ、係止突起17と係止部25との係止により端子金具20を確実に抜止めしておくことができる。
尚、リテーナ30を本係止位置へ押し込んだ状態では、嵌入部35がランス16の下に潜り込み、嵌入部35の後端部がランス16の下面16bに当接してランス16の下方(撓み空間12側)への変位を規制するので、ランス16が端子金具20から解離することが確実に防止されている。このとき、嵌入部35の後端部(最も高い位置)は、係止突起17の後端部のほぼ真下に位置する。
【0026】
また、端子金具20が正規挿入位置に達しない半挿入状態のままでリテーナ30を本係止位置へ押し込もうとした場合、撓み空間12内に進出しているランス16の前端に嵌入部35が突き当たるため、リテーナ30の押し込みが不能となる。したがって、リテーナ30を本係止位置へ押し込むことができるか否かに基づき、端子金具20が正規位置まで挿入されているか否かを検知することができる。
【0027】
上述のように本実施形態においては、リテーナ30を組み付けると、溝36とリブ18との係合によってランス16の端子金具20側への変位が規制されるので、端子金具20が抜け方向に引っ張られたときにランス16の姿勢が端子金具20側(上向き)へ斜めに変化することがなく、また、係止突起17と係止部25との引っ掛かりにより、端子金具20がランス16から離間する方向へ変位することもない。これにより、係止突起17における係止部25の係止位置は、ランス16の上面16aに沿った係止突起17の基端部位置、即ち前後長が長くて剪断強度が最大となる位置に保たれる。
【0028】
また、溝36とリブ18は、ランス16の延出方向に沿って細長く延びる形態とされているので、ランス16の座屈変形を防止することができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0029】
(1)上記実施形態では端子金具の係止部が窓孔状をなすが、本発明によれば、窓孔状に限らず、板状部の端縁を係止部としてもよい。
(2)上記実施形態では雌側コネクタに適用した例について説明したが、本発明は、先端に細長いタブを有する雄端子金具が収容される雄側コネクタにも適用できる。
(3)上記実施形態ではリテーナが前方(端子金具の挿入方向とは反対の方向)から組み付けられるようにしたが、本発明によれば、リテーナが側方(端子金具の挿入方向と略直角な方向)に組付けられる場合にも適用できる。
【0030】
(4)上記実施形態では変位規制部が前後方向(ランスの延出方向及びリテーナの組付け方向と平行な方向)に細長く一定領域に亘って連続して線接触(面接触)する形態としたが、本発明によれば、双方の変位規制部が前後方向において点接触するようにしてもよい。
(5)上記実施形態ではランスの変位規制部を左右両側に設けたが、本発明によれば、左右いずれか一方の側のみに設けてもよい。
【0031】
(6)上記実施形態ではランスの変位規制部をランスの左右両側面に設けたが、本発明によれば、ランスの前端面に変位規制部を設けてもよく、ランスの下面に設けてもよい。
(7)上記実施形態ではランス側の変位規制部を凸状にするとともにリテーナ側の変位規制部を凹状としたが、本発明によれば、ランス側の変位規制部を凹状にするとともにリテーナ側の変位規制部を凸状としてもよく、ランスとリテーナの双方に、夫々、凸状と凹状の両形態の変位規制部を設けてもよい。
【0032】
(8)上記実施形態では変位規制部が凹凸の嵌合によって係合するようにしたが、本発明によれば、段差状の係合形態としてもよい。
(9)上記実施形態では変位規制部を方形断面としたが、本発明によれば、方形に限らず、台形、三角形などの他の断面形状としてもよい。
(10)上記実施形態ではキャビティが左右に3つ並んで設けられているが、本発明によれば、キャビティの数は2つでも4つ以上でもよく、また、キャビティの配置は左右一列に限らず、縦並びでもよく、縦横に整列していてもよい。
【0033】
(11)上記実施形態ではリテーナの溝をリテーナの全長に亘って貫通するように形成したが、溝は、ランスのリブと対応する領域(リテーナの略後半領域)にのみ形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の正面図
【図2】部分拡大正面図
【図3】リテーナを外した状態の部分拡大正面図
【図4】図1のX−X線断面図
【図5】図4の部分拡大図
【図6】リテーナが仮係止位置にある状態の部分拡大縦断面図
【図7】端子金具の挿入過程をあらわす部分拡大縦断面図
【図8】図4のY−Y線断面図
【図9】図8の部分拡大図
【図10】従来例の断面図
【図11】従来例においてランスが端子金具側へ変位した状態をあらわす断面図
【符号の説明】
10…コネクタハウジング
11…キャビティ
12…撓み空間
14…位置決め部
15…位置決め部
16…ランス
17…係止突起
18…リブ(ランスの変位規制部)
20…端子金具
25…係止部
30…リテーナ
31…位置決め部
32…位置決め部
36…溝(リテーナの変位規制部)

Claims (3)

  1. キャビティを有する合成樹脂製のコネクタハウジングと、
    前記コネクタハウジングに一体形成され、前記キャビティの内壁に沿って前方へ片持ち状に延出するとともに前記キャビティに臨む外面に係止突起を突出させた形態のランスと、
    前記キャビティに対して後方から挿入されるようになっているとともに前記ランスと対向する外面に係止部が設けられている端子金具と、
    前記コネクタハウジングに対して組み付け可能とされたリテーナとを備えてなり、
    前記端子金具が前記キャビティに挿入される過程では、前記ランスが前記端子金具の外面との干渉により弾性撓みして撓み空間内に進出し、
    前記端子金具が正規挿入位置に達すると、前記ランスが弾性復帰して前記係止突起が前記係止部に係止することで前記端子金具が抜止め状態とされ、
    前記端子金具の挿入後に前記コネクタハウジングに前記リテーナを組み付けたときに、前記端子金具が正規挿入されていれば前記リテーナが前記撓み空間内に嵌入しつつ前記コネクタハウジングに組み付けられるが、前記端子金具が半挿入のときには、前記撓み空間内に進出している前記ランスへの突き当たりによって前記リテーナの組付けが規制されるようにしたコネクタにおいて、
    前記リテーナと前記ランスには、前記コネクタハウジングへの組付け状態において互いに係合することにより、前記ランスが前記端子金具側へ変位するのを規制可能な変位規制部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記変位規制部が、前記ランスの延出方向に沿って細長く延びる形態とされていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記コネクタハウジングと前記リテーナには、前記変位規制部同士が係合した状態において前記リテーナが前記コネクタハウジングに対して前記ランスの弾性撓み方向と同方向に相対変位するのを規制可能な位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
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