JP2004361107A - 燃焼排ガスのco濃度の測定装置および測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】NOx、SO2やSO3等の腐食性ガスを含む燃焼排ガスのCO濃度を安価、かつ長期間安定して正確に測定すること。
【解決手段】燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去手段と、NOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去された燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置。
【選択図】 図1
【解決手段】燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去手段と、NOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去された燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼排ガスのCO濃度の測定装置、当該測定装置を用いた燃焼装置及び発電装置、並びに、燃焼排ガスのCO濃度の測定方法、当該測定方法を用いた燃焼方法及び発電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
産業界では、電力等のエネルギーの供給手段として、ボイラ等を用いて電気や蒸気を生産している。
このボイラ等の燃料には、重油、原油、石炭、オイルコークス、タール、オリマルション、CWM,コム、アスファルト等の化石燃料が用いられる。
化石燃料をボイラや加熱炉で燃焼させることによって発生した燃焼排ガスには、CO、SO2、SO3、未燃カーボン等の煤塵等が含まれる。
【0003】
一般的に、燃焼用空気を少なくすると、ボイラ効率が向上し、燃焼排ガスに含まれるNOxやSO3等の腐食性物質や有害物質が減少することが知られている。
【0004】
しかしながら、燃焼空気を過度に少なくすると、逆にボイラ効率は低下し、燃焼排ガスに含まれる煤塵量とCO濃度が増加する。特にCOは毒性が高く、燃焼排ガスのCO濃度を極めて低く抑えることが必要である。
【0005】
そこで、ボイラ効率を高度に保ち、燃焼排ガスに含まれるNOxやSO3等の腐食性物質や有害物質を抑えると同時に、煤塵量とCO濃度を低く抑えるために、燃焼空気の量を適切に制御する必要性は極めて高い。
そのため、燃焼空気量を適切に制御するために、燃焼排ガスのCO濃度を測定する必要性は極めて大きい。実際、燃焼空気の量を制御するために、燃焼排ガスのCO濃度測定装置が設置されている場合がある。
【0006】
しかしながら、燃焼排ガスのCO濃度を測るための測定装置においては、燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3、煤塵等が原因となる腐食や誤測定を防止することが必要である。
そこで実際、燃焼排ガスのCO濃度測定装置としては、そのような弊害を受けにくい赤外線吸収法CO濃度測定装置や、非分散赤外線法CO濃度測定装置が用いられている。
【0007】
しかしながら、これらのCO濃度測定装置は、極めて大きく、高価であり、また煤塵等により長期間安定してCO濃度を測定することが難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、たとえば、NOx、SO2、SO3等の腐食性ガスを含む燃焼排ガスのCO濃度を安価、かつ長期間安定して正確に測定できるCO濃度測定方法及び測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、たとえば、燃焼排ガスのCO濃度に基づいて燃焼空気量を制御することによって、煤塵量、SO3濃度、NOx濃度、および灰の量を低く抑えることができる燃焼装置および該燃焼装置を含む発電装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去手段と、NOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去された燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置を提供する。
ここで、NOxとは窒素酸化物を意味する。また除去とは、前記燃焼排ガスに含まれるSO2、SO3及び煤塵の1以上を全て除去することに限定されるのもではなく、一部の除去も含むものである。
また、本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、COを含有する前記燃焼排ガスと、水溶液、スラリー、または水溶液とスラリーを含む洗浄液とを接触させる接触手段と、前記接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置を提供する。
さらに、前記接触がバブリングであることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記水溶液がアルカリ金属塩水溶液であることが好ましい。
さらに、前記洗浄液がNa2CO3水溶液であることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記スラリーがアルカリ土類金属塩の水スラリーであることが好ましい。
前記洗浄液のアルカリ物質の濃度が0.5〜50重量%であることが好ましい。
また、前記洗浄液に燃焼排ガスをバブリングさせる容器中に、充填物を充填させることが好ましい。充填物として、たとえばメッシュ、棒、玉が挙げられる。
さらに、前記燃焼排ガスのCO濃度を熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法によって測定することが好ましい。
また、本発明はCO濃度測定装置によって測定されるCO濃度が一定の値となるように燃焼空気量を制御する燃焼空気量制御装置とを含むことを特徴とする燃焼装置を提供する。
前記CO濃度が200ppm以下となるように燃焼空気量を制御することが好ましい。
また、本発明は前記燃焼装置で化石燃料を燃焼させ、水蒸気を得るとともに、燃焼排ガスを得る手段と、前記水蒸気でタービンを回し、電力を発生させる手段とを含む発電装置を提供する。
【0010】
また、本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する方法であって、COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去工程と、前記除去工程を経た燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定工程とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定方法を提供する。ここで、NOxとは窒素酸化物を意味する。また除去とは、前記燃焼排ガスに含まれるSO2、SO3及び煤塵の1以上を全て除去することに限定されるのもではなく、一部の除去も含むものである。
また、本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する方法であって、COを含有する燃焼排ガスを、水溶液、スラリー、または水溶液とスラリーを含む洗浄液と接触させる接触工程と、前記接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定工程とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定方法を提供する。
前記接触がバブリングであることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記水溶液がアルカリ金属塩水溶液であることが好ましい。
前記洗浄液がNa2CO3水溶液であることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記スラリーがアルカリ土類金属塩の水スラリーであることが好ましい。
前記洗浄液のアルカリ物質の濃度が0.5〜50重量%であることが好ましい。
また、前記洗浄液に燃焼排ガスをバブリングさせる容器中に、充填物を充填させることが好ましい。充填物として、たとえばメッシュ、棒、玉が挙げられる。
前記燃焼排ガスのCO濃度を熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法によって測定することが好ましい。
また、本発明は、前記CO濃度測定方法によって測定されるCO濃度が200ppm以下となるように燃焼空気量を制御することを特徴とする化石燃料の燃焼方法を提供する。
本発明は前記燃焼方法で化石燃料を燃焼させ、水蒸気を得るとともに、燃焼排ガスを得る工程と、前記水蒸気でタービンを回し、電力を発生させる工程とを含む発電方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる燃焼排ガスのCO濃度の測定装置、前記測定装置を含む燃焼装置、及び前記燃焼装置を含む発電装置について詳細に説明する。
【0012】
本発明で測定対象となる燃焼排ガスは化石燃料等を燃焼させることにより発生する。この化石燃料としては、炭素を含む化石燃料を特に制限なく挙げることができ、例えば、石油、原油、重油、アスファルト、オリマルション、オイルコークス、タール、石炭等を挙げることができる。特に、硫黄分が比較的に高い化石燃料について、本発明を好適に適用することができる。
【0013】
CO濃度測定装置
本発明にかかるCO濃度測定装置は除去手段または接触手段として用いられる洗浄容器、CO濃度測定手段として用いられるCO濃度測定器、および真空ポンプを含む。
洗浄容器としては、たとえばプラスチック製、ガラス製、金属製の容器を用いることができる。またCO濃度測定器としては、たとえば、熱線半導体法CO濃度測定器、バイオセンサー法CO濃度測定器、定電位電解法CO濃度測定器、赤外線分光光度法CO濃度測定器、非分散赤外線法CO濃度測定器等を用いることができる。また、真空ポンプとしては、たとえば、回転ポンプ、ダイヤフラムポンプ、エジェクター等を用いることができる。
以下に本発明の一実施形態として、CO濃度測定装置の構造について、図1のCO濃度測定装置の模式図を用いて説明する。なお、図1に示すCO濃度測定装置1は、燃焼排ガス煙道2に設けられた排ガス採取口3から燃焼排ガスを取り入れる第1洗浄容器41、第1洗浄容器41でバブリングされた燃焼空気が導かれる第2洗浄容器42、第2洗浄容器42でバブリングされた燃焼空気を吸引する真空ポンプ5、湿式流量計6及びCO濃度測定器7を含む。
燃焼排ガス煙道2の排ガス採取口3と第1洗浄容器41、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42、第2洗浄容器42と真空ポンプ5、真空ポンプ5と湿式流量計6、湿式流量計6とCO濃度測定器7はそれぞれ管10で連結されている。
なお、本明細書において、燃焼排ガス煙道とは、ボイラ等の燃焼装置における燃焼排ガスの流路を意味し、煙突内部の流路をも含むものである。
【0014】
化石燃料等を燃焼空気と共に燃焼させることによって発生した燃焼排ガスには、測定対象であるCOの他に、NOx、SOx(SO2,SO3等),煤塵等が含まれている。当該燃焼排ガスは燃焼排ガス煙道2を通過して外界へ放出されるが、その燃焼排ガス煙道2に排ガス採取口3が設けられ、管10を通じてCO濃度測定装置1と連結している。後述のとおり、CO濃度測定装置1に設けられた真空ポンプ5を稼働することによって、燃焼排ガスが管10を通じてCO濃度測定装置1の第1洗浄容器41に所定の速度で導かれる。
【0015】
第1洗浄容器41には、洗浄液が収容されている。この洗浄液は水、水溶液、水スラリーまたは水溶液と水スラリーとの混合液である。洗浄液は、主に燃焼排ガス中のSOx,煤塵等を取り除くためのものであり、洗浄液に含まれる水溶液はアルカリ金属塩水溶液であることが好ましい。アルカリ金属塩としては、Na2CO3、NaOH、NaHCO3、KOH、K2CO3、KHCO3からなる群から1以上選ばれるものであることが好ましい。これらのアルカリ金属塩の中でもNa2CO3がさらに好ましい。Na2CO3は毒劇物ではないため取り扱いが容易であり、入手も容易で入手コストも安く、さらにはSO2やSO3と反応して主に生成されるNa2SO3やNa2SO4は水溶性で、燃焼排ガスとの接触によって沈殿固形物が生成されないからである。
同様に洗浄液に含まれる水スラリーはアルカリ土類金属塩の水スラリーであることが好ましい。アルカリ土類金属塩としては、MgCO3、Mg(OH)2、MgHCO3、MgO、CaCO3、Ca(OH)2、CaHCO3、CaO、Ca(HCO2)2からなる群から1以上選ばれるものであることがさらに好ましい。
アルカリ土類金属塩の水スラリーを含む洗浄液を本発明のCO濃度測定装置1に用いた場合、燃焼排ガス中のSOxと反応してCaSO4、MgSO3等の沈殿固形物が生成しやすい。したがって、アルカリ土類金属塩の水スラリーよりもアルカリ金属塩水溶液を含む洗浄液であることが好ましい。
【0016】
第1洗浄容器41の洗浄液の中にまで管10は伸びている。これによって、燃焼排ガスと前記洗浄液とはバブリングによって接触する。効率よく両者を接触させるために第1洗浄容器41中に、充填物を収容していることが好ましい。充填物は市販されているものであれば材質・形状等は特に限定されるものではない。材質としてはプラスチック製、金属製、ガラス製等があげられる。また形状としては、メッシュ、棒、玉等があげられる。
【0017】
第1洗浄容器41で取り除くことができなかった燃焼排ガス中の、SOx,煤塵等をさらに取り除くために、第1洗浄容器41の洗浄液と接触した燃焼排ガスは、管10を通じて第2洗浄容器42に導かれる。
第2洗浄容器42収容されている洗浄液は、上述した第1洗浄容器41に収容されている洗浄液と同様である。第1洗浄容器41中の洗浄液と第2洗浄容器42中の洗浄液とは同一でも相違していても良い。
また、第1洗浄容器41と同様に第2洗浄容器42においても、第2洗浄容器42の洗浄液の中にまで管10は伸びている。また、第1洗浄容器41と同様に第2洗浄容器42中に、メッシュ、棒、玉等の充填物を収容していることが好ましい。
このように、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42にいて、当該容器に収容された洗浄液との接触(バブリング)によって洗浄された燃焼排ガスには、腐食や誤測定の原因物質であるSOx、煤塵等がほとんど取り除かれている。
【0018】
CO濃度を測定するために弊害がない程度に十分にSOx,煤塵等が取り除かれている場合には、第2洗浄容器42を設置しなくてもよい。すなわち、第1洗浄容器41から直接後述の真空ポンプ5に燃焼排ガスが導かれるように管10で連結されてもよい。
【0019】
第2洗浄容器42で洗浄された燃焼排ガスは管10を通じて真空ポンプ5に導かれる。
真空ポンプ5を出た燃焼排ガスは管10を通じて湿式流量計6に導かれる。湿式流量計6によって、CO濃度測定装置1に取り入れられた燃焼排ガスの流量が測定される。
湿式流量計6を出た燃焼排ガスは管10を通じてCO濃度測定器7に導かれる。当該燃焼排ガスを、熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法、赤外線分光光度法、非分散赤外線法等によってCO濃度を測定する。
本発明で用いられるCO濃度測定法としては、たとえば、赤外線吸収法、非分散赤外線法、熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法等がある。これらのCO濃度測定法において、赤外線吸収法、非分散赤外線法はCO濃度を測定する際にNOx、SOx,煤塵等による腐食や誤測定等の悪影響を受けにくいが、測定装置が大型かつ高価である。これに対して熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法のCO濃度測定器は小型かつ安価であるが、煤塵等による腐食や誤測定等の悪影響を受けやすい。
本発明のCO濃度測定器7にはNOx、SOx、煤塵等が取り除かれた燃焼排ガスが導かれてくるので、上記CO濃度測定法の中でも比較的に安価で小型の測定器である、熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法のCO濃度測定器をCO濃度測定器7として用いることが好ましい。
【0020】
燃焼装置
本発明の燃焼装置は、従来から知られている燃焼装置に本発明にかかるCO濃度測定装置1を設置したものである。すなわち、本発明にかかる燃焼装置は、ボイラ、燃焼用空気導入部、空気予熱器、燃焼排ガス煙道、及び本発明にかかるCO濃度測定装置1等を有する。具体的には、燃焼排ガス煙道2には排ガス採取口3が設けられ、排ガス採取口3から伸びた管10はCO濃度測定装置1に連結され、燃焼排ガスがCO濃度測定装置1に導かれるように、燃焼排ガス煙道2とCO濃度測定装置1とが管10で連結されている。
CO濃度測定装置1は、排ガス採取口3から取り入れた燃焼排ガスのCO濃度を測定し、当該濃度に応じて燃焼空気量制御装置(不図示)が燃焼空気量を算出し、その値に基づいて燃焼空気量を調節する。
なお、ここで用いられる燃焼装置(CO濃度測定装置を除く)の構成については、たとえば社団法人火力原子力発電技術協会の「2003年4月号 火力原子力発電」等に開示されている。
【0021】
発電装置
本発明の発電装置は、公知の発電装置に本発明にかかるCO濃度測定装置1を設置したものである。本発明にかかる発電装置は、たとえば化石燃料を燃焼空気と共に本発明にかかる燃焼装置で燃焼させて水蒸気を得て、この水蒸気によって従来から知られているタービンを回して電力を発生させる装置である。
なお、ここで用いられる発電装置(CO濃度測定装置を除く)の構成については、たとえば社団法人火力原子力発電技術協会の「2003年4月号 火力原子力発電」等に開示されている。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の装置及び方法について、各実施例に基づいて説明する。特に記載のない限り、各実施例は、下記(1)〜(3)に記載の条件の下で行われた。
【0023】
(1) 燃焼排ガスの発生
燃焼排ガスを発生させるために、下記仕様のボイラを用いた。
【0024】
また、本発明にかかる実施例において、燃焼排ガスのSOx濃度、煤塵量およびCO濃度は下記の方法により測定した。
【0025】
(2)CO濃度測定装置
実施例においては図1に示す構成のCO濃度測定装置1を用いた。第1洗浄容器41,第2洗浄容器42としては500ccのガス洗浄ビンを用いた。また、第1洗浄容器41,第2洗浄容器42に収容される洗浄液の温度は室温とした。湿式流量計6としては、シナガワ製湿式回転式流量計WS−70718−1Aを用いた。CO濃度測定器7としては、熱線半導体法CO濃度測定器、定電位電解法CO濃度測定器または赤外線吸収法CO濃度測定器を用いた。真空ポンプ5としては、ダイヤフラムポンプを用いた。管10としてはガラス管(一部シリコンホース)を用いた。
また、真空ポンプ5によって、燃焼排ガスを採取し、CO濃度測定装置1を通過させた。燃焼排ガスの採取は、ボイラのECO(節炭器出口)で行った。また、採取口に挿入される採取管には石英ガラス製の管を用いた。
【0026】
(実施例1および2)
煤塵の捕集
上記条件の下で、CO濃度測定装置1を構成する洗浄容器における、洗浄液と燃焼排ガスとの接触によって、CO濃度測定装置1を通過する燃焼排ガス中の煤塵量の変化を調べた。
実施例1では、第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に洗浄液として純水500ccを収容し、充填剤は収容しなかった。実施例2では、第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に洗浄液として純水500ccを入れ、さらに充填剤として直径約10mmのガラス球を当該容器内に充填した。またCO濃度測定器7は、熱線半導体法CO濃度測定器を用いた。
また、実施例1において2つの洗浄容器に挿入された管10は内径が約6mmガラス管である。これに対して、実施例2の2つの洗浄容器に挿入された管10には内径が6mmのシリコンホースを用いた。ガラス球とガラス管との接触による破損を防止するためである。
また、真空ポンプ5によって、400cc/分の速度で合計100LNの燃焼排ガスを採取し、CO濃度測定装置1に導いた。
【0027】
上記条件の下、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42における煤塵の捕集量、2つの洗浄容器によって捕集できなかった煤塵の量およびそれらの割合を測定した。当該測定は、バブリング後に各洗浄容器中の煤塵を含む液体を加熱し、水分蒸発させることにより残った固形物質を回収し、その回収物を電子天秤で測定することによって行われた。測定結果は表1のとおりであった。
【表1】
【0028】
上記結果から、充填剤(ガラス球)を洗浄容器中に充填した方が煤塵の捕集量が増加することがわかった。充填物を入れることにより、洗浄容器内で乱流が生じやすくなり、燃焼排ガスと洗浄液との接触面積や接触時間が上昇することが原因であると考えられる。
このように、水、水溶液、水スラリー等である洗浄液でバブリングすることによって、燃焼排ガス中に含まれる大部分の煤塵を除去することができるので、CO濃度測定器7の測定センサ部が汚れにくくなり、長期間、正確にかつ安定してCO濃度を測定することが可能となった。
【0029】
(実施例3および4)
COの吸収
第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に、実施例3では0.5重量%のNa2CO3水溶液を、実施例4では32.8重量%のNa2CO3水溶液をそれぞれ500cc入れた。また、CO濃度測定器7には定電位電解方式CO濃度測定器を用いた。
これらの条件以外は実施例1と同じ条件で、燃焼排ガスを通過させた。上記洗浄容器の通過前と通過後のCO濃度を測定した。計測結果は表2のとおりであった。
【表2】
Na2CO3水溶液の濃度に関係なく、当該水溶液は燃焼排ガス中のCOをほとんど吸収しないことが分かった。
【0030】
SOxおよびNOxの吸収
実施例3および4について、第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に収容された洗浄液のSOxおよびNOxの吸収によるSOx濃度およびNOx濃度変化を観測するために、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度およびNOx濃度を測定した。測定結果は表3のとおりであった。NOxは、島津製作所製NOA―7000(常圧式化学発光式)で測定した。
【表3】
CO濃度測定器7に熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法等のCO濃度測定器を用いると、SOx濃度が約20ppm以上の燃焼排ガスによって、誤測定および腐食が生じる。したがって、実施例3および実施例4のCO濃度測定装置1では、第2洗浄容器通過後のSOx濃度は共に20ppm以下であり、CO濃度測定に大きな問題はない。また、NOxも1ppm以下となりCO濃度測定に問題はなかった。
また、洗浄液が0.5重量%程度の希釈なアルカリ金属塩水溶液、アルカリ土類塩水スラリーまたはそれらの混合液であっても、2つの洗浄容器を直列につなぐことによって、CO濃度測定器7における誤測定および腐食に全く問題のない程度にまでSOxおよびNOxを吸収することがわかった。
【0031】
(実施例5および6)
吸引速度とSOx吸収
実施例5および6では、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42にそれぞれ10重量%のNa2CO3水溶液500ccを洗浄液として収容した。さらに実施例5では3L/分の吸引速度、実施例6では200cc/分の吸引速度で燃焼排ガスをCO濃度測定装置1に導いた。これらの条件以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このような条件下でSOxの吸収速度を測定するために、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度を測定した。測定結果は表4のとおりであった。
【表4】
表4に示す結果から、吸引速度が速すぎるとSOxの除去率が低下することがわかる。実際、吸引速度は、洗浄液が500cc程度の場合には、100cc/分〜1L/分が好ましく、200cc/分〜400cc/分がさらに好ましい。
【0032】
(実施例6〜19)
Na2CO3、NaOH、NaHCO3、KOH、K2CO3、KHCO3、MgCO3、Mg(OH)2、MgHCO3、MgO、CaCO3、Ca(OH)2、CaHCO3、CaOそれぞれの物質の水溶液または水スラリーである洗浄液を用意し、各洗浄液を第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に収容し、洗浄液の異なる14のCO濃度測定装置を用意した(実施例6〜19)。洗浄液の濃度は全て10重量%,排ガス吸引速度は200cc/分であること以外は実施例3と同じ条件であった。このようなCO濃度測定装置1に燃焼排ガスを導き、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度を測定した。これらの条件以外は実施例3と同様の条件であった。
実施例12〜19については、カルシウム塩またはマグネシウム塩の沈殿防止のため、スターラー(不図示)にて撹拌しながら、各々の洗浄容器において当該洗浄液と燃焼排ガスとを接触させた。
なお、実施例15のMgOの水スラリーはMg(OH)2の水スラリーに、実施例19の水スラリーはCa(OH)2の水スラリーになった。
測定結果を表5に示す。
【表5】
【0033】
上記全ての実施例において、第1洗浄容器41通過後のSOx濃度は15.8ppm以下であり、そのSOx除去率は99%以上であった。また第2洗浄容器42通過後のSOx濃度は全て1ppm以下であり、2つの洗浄容器によるSOx除去率は99.9%以上であった。したがって、定電位電解法CO濃度測定器を用いたこれらの実施例では、燃焼排ガス中に含まれるSOxによるCO濃度測定器7の腐食や誤測定の問題は生じなかった。
【0034】
(実施例20および21)
実施例20および21のCO濃度測定装置1においては、アルカリ物質の混合水を洗浄液として使用した。具体的には、Na2CO3、NaOH、NaHCO3、KOH、K2CO3、KHCO3、MgCO3、Mg(OH)2、MgHCO3、MgO、CaCO3、Ca(OH)2、CaHCO3、CaOの14種のアルカリ物質の濃度がそれぞれ1重量%になるように混合してアルカリ物質の合計濃度が14重量%の洗浄液を利用したものを実施例20、上記14種のアルカリ物質の濃度がそれぞれ2重量%になるように混合してアルカリ物質の合計濃度が28重量%の洗浄液を利用したものを実施例21とした。そのほかの条件は実施例6と同じであった。また、洗浄液に含まれるカルシウム塩またはマグネシウム塩の沈殿防止のため、実施例20および21で使用される洗浄液(アルカリ物質の混合水)はスターラーにて撹拌しながら、当該洗浄液と燃焼排ガスとを接触させた。前記条件以外は、実施例3と同様の条件であった。
【0035】
これら実施例20および21について燃焼排ガス中のSOxの吸収について調べるために、実施例6〜19と同様に、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度を計測した。計測結果を表6に示す。
【表6】
この計測結果が示すとおり、アルカリ物質を混合しても、SOxの吸収能力には変化は見られなかった。なお、混合の仕方によっては粘度が増加し、取り扱いに困難が生じる場合があることに留意する必要がある。
【0036】
(実施例22および23)
CO濃度測定器
本発明のCO濃度測定装置1に含まれるCO濃度測定器7におけるCO濃度測定法について比較するために、実施例6の同じCO濃度測定装置1(実施例22)と、CO濃度測定器7が熱線半導体法の測定器であるCO濃度測定装置1(実施例23)とを用意した。実施例23はCO濃度測定器を除いて、実施例6と同じ条件であった。
また、これら2つの実施例と比較するために、洗浄容器を有さないCO濃度測定装置を用意した。すなわち、CO濃度測定器7が定電位電解法CO濃度測定器であるCO濃度測定装置(比較例1)と、CO濃度測定器7が熱線半導体法CO濃度測定器であるCO濃度測定装置(比較例2)とを準備した。これらの比較例においても、実施例22と同じ真空ポンプ5と湿式流量計6を用い、200cc/分の吸引速度で燃焼排ガスをCO濃度測定装置1に導いた。これらの実施例および比較例を用いて、燃焼排ガスのCO濃度をそれぞれ測定した。また、これらのCO濃度測定装置を3ヶ月間継続使用することによって、CO濃度測定装置の耐久性について調べた。測定結果は下表の通りであった。
【表7】
【0037】
比較例1および2で測定されたCO濃度から分かるように、燃焼排ガスと洗浄液とをバブリングによって接触させずに燃焼排ガスのCO濃度を測定しようとしても、SOx等の影響により正確に測定ができなった。これに対して、本発明にかかる実施例6および22では、燃焼排ガスと洗浄液とを接触させてSOx等を取り除くことによって、正確にCO濃度を測定することができた。
また、CO濃度測定装置の耐久性については、燃焼排ガスと洗浄液とを接触させない比較例1および比較例2では、燃焼排ガス中に含まれるSOxによるCO濃度測定器7の腐食や煤塵等による汚れから、著しく耐久性が低下した。これに対して、本発明にかかる実施例22および23では燃焼排ガス中の煤塵等を除去しているので耐久性が向上し、長期間にわたって安定したCO濃度測定が可能となった。
また、比較例1で用いる定電位電解法CO濃度測定器の代わりに、SOx等によって誤測定が生じにくい赤外線分光光度法CO濃度測定器を用いたCO濃度測定装置では誤測定は生じにくかった。しかしながら、当該装置では、燃焼排ガスのCO濃度を直接に測定するため、CO濃度測定器7のセンサ部等が煤塵で汚れる、この汚れによってCO濃度測定器7は長期間にわたって安定したCO濃度測定ができなかった。したがって、SOx等によって誤測定が生じにくい赤外線分光光度法や非分散赤外線法CO濃度測定器7を用いる場合であっても、本発明のCO濃度測定装置1のように洗浄液と接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定することが好ましい。
【0038】
(実施例24)
燃焼装置および発電装置
CO濃度測定装置の備わっていない燃焼装置では、燃焼空気を多量に燃焼装置に送り込むことによって、不完全燃焼を防止し、燃焼排ガス中のCO濃度を低く抑えている。特に約50%負荷で運転されている夜間には、燃焼空気をボイラに多量に送り込むことが一般的である。しかしながら、燃焼空気を多量に送り込むと、硫酸アンモニウムの多量に生成され、その結果灰の量が増大する。
実施例23として、実施例6のCO濃度測定装置1と、上述のボイラと、燃焼空気量を制御する燃焼空気量制御装置とを有する燃焼装置(不図示)を用意した。
実施例23の燃焼装置のボイラを50%負荷で運転し、燃焼空気量を絞りながら3つの段階について燃焼実験を行い、燃焼空気量と、そのときの燃焼による燃焼排ガスの煤塵量、NOx濃度、SO3濃度、CO濃度および1日当たりに換算した灰の量との関係を調べた。燃焼空気量を増やすと燃焼排ガス中のO2濃度が増加することから、燃焼排ガス中のO2濃度を燃焼空気量の指標として用いた。測定結果を表8に示す。
【表8】
【0039】
表8に示す結果から、燃焼空気を多量に送り込んでいる第1段階(燃焼排ガス中O2濃度:5.2%)では、CO濃度は38ppmと極めて低いが、SO3濃度が高く、さらには燃焼によって生産される灰が大量(6t/日)に生産された。
それに対して、第2段階(燃焼排ガス中O2濃度:1.2%)では、CO濃度(147ppm)を低く抑えると同時に、煤塵量、NOx濃度、SO3濃度および灰の量も低く抑えた。特に灰の量は第1段階に比べて、約半分に抑えることができた。
第2段階よりもさらに燃焼空気を絞った第3段階(燃焼排ガス中O2濃度:0.8%)では、CO濃度が1861ppmまで急上昇しており不完全燃焼が生じていると考えられる。
これら3つの段階の燃焼を比較すると、全ての値が低く抑えられている第2段階の燃焼が最も好ましいと考えられる。
【0040】
そこで、実施例23の燃焼装置において、CO濃度測定装置1によって測定されるCO濃度が147ppmとなるように自動的に燃焼空気量を制御する制御装置を設けた結果、燃焼排ガスの煤塵量、NOx濃度、SO3濃度、CO濃度および灰の量は、前記第2段階のとおりとなり、全ての指標について低く抑えることができた。
上記指標を好ましい値に抑えるためには、CO濃度測定装置1で測定されたCO濃度200ppm以下となるように燃焼空気量を調整する燃焼空気量制御装置を含む燃焼装置が好ましい
また、化石燃料を燃焼させ、水蒸気を得ると共に燃焼排ガスを得る手段と、前記水蒸気でタービンを回し電力を発生させる手段とを含む発電装置が、CO濃度に応じて自動的に燃焼空気量を調整できる燃焼空気量制御装置を有することができた。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、NOx、SO2やSO3等の腐食性ガスを含む燃焼排ガスのCO濃度を安価、かつ長期間安定して正確に測定できる。
また、本発明によって、煤塵量、SO3濃度、Nox濃度、および灰の量を低く抑えることができる燃焼装置および該燃焼装置を含む発電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるSO3濃度の測定装置の模式図である。
【符号の説明】
1 CO濃度測定装置
2 燃焼排ガス煙道
3 排ガス採取口
41 第1洗浄容器
42 第2洗浄容器
5 真空ポンプ
6 湿式流量計
7 CO濃度測定器
10 管
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼排ガスのCO濃度の測定装置、当該測定装置を用いた燃焼装置及び発電装置、並びに、燃焼排ガスのCO濃度の測定方法、当該測定方法を用いた燃焼方法及び発電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
産業界では、電力等のエネルギーの供給手段として、ボイラ等を用いて電気や蒸気を生産している。
このボイラ等の燃料には、重油、原油、石炭、オイルコークス、タール、オリマルション、CWM,コム、アスファルト等の化石燃料が用いられる。
化石燃料をボイラや加熱炉で燃焼させることによって発生した燃焼排ガスには、CO、SO2、SO3、未燃カーボン等の煤塵等が含まれる。
【0003】
一般的に、燃焼用空気を少なくすると、ボイラ効率が向上し、燃焼排ガスに含まれるNOxやSO3等の腐食性物質や有害物質が減少することが知られている。
【0004】
しかしながら、燃焼空気を過度に少なくすると、逆にボイラ効率は低下し、燃焼排ガスに含まれる煤塵量とCO濃度が増加する。特にCOは毒性が高く、燃焼排ガスのCO濃度を極めて低く抑えることが必要である。
【0005】
そこで、ボイラ効率を高度に保ち、燃焼排ガスに含まれるNOxやSO3等の腐食性物質や有害物質を抑えると同時に、煤塵量とCO濃度を低く抑えるために、燃焼空気の量を適切に制御する必要性は極めて高い。
そのため、燃焼空気量を適切に制御するために、燃焼排ガスのCO濃度を測定する必要性は極めて大きい。実際、燃焼空気の量を制御するために、燃焼排ガスのCO濃度測定装置が設置されている場合がある。
【0006】
しかしながら、燃焼排ガスのCO濃度を測るための測定装置においては、燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3、煤塵等が原因となる腐食や誤測定を防止することが必要である。
そこで実際、燃焼排ガスのCO濃度測定装置としては、そのような弊害を受けにくい赤外線吸収法CO濃度測定装置や、非分散赤外線法CO濃度測定装置が用いられている。
【0007】
しかしながら、これらのCO濃度測定装置は、極めて大きく、高価であり、また煤塵等により長期間安定してCO濃度を測定することが難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、たとえば、NOx、SO2、SO3等の腐食性ガスを含む燃焼排ガスのCO濃度を安価、かつ長期間安定して正確に測定できるCO濃度測定方法及び測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、たとえば、燃焼排ガスのCO濃度に基づいて燃焼空気量を制御することによって、煤塵量、SO3濃度、NOx濃度、および灰の量を低く抑えることができる燃焼装置および該燃焼装置を含む発電装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去手段と、NOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去された燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置を提供する。
ここで、NOxとは窒素酸化物を意味する。また除去とは、前記燃焼排ガスに含まれるSO2、SO3及び煤塵の1以上を全て除去することに限定されるのもではなく、一部の除去も含むものである。
また、本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、COを含有する前記燃焼排ガスと、水溶液、スラリー、または水溶液とスラリーを含む洗浄液とを接触させる接触手段と、前記接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置を提供する。
さらに、前記接触がバブリングであることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記水溶液がアルカリ金属塩水溶液であることが好ましい。
さらに、前記洗浄液がNa2CO3水溶液であることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記スラリーがアルカリ土類金属塩の水スラリーであることが好ましい。
前記洗浄液のアルカリ物質の濃度が0.5〜50重量%であることが好ましい。
また、前記洗浄液に燃焼排ガスをバブリングさせる容器中に、充填物を充填させることが好ましい。充填物として、たとえばメッシュ、棒、玉が挙げられる。
さらに、前記燃焼排ガスのCO濃度を熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法によって測定することが好ましい。
また、本発明はCO濃度測定装置によって測定されるCO濃度が一定の値となるように燃焼空気量を制御する燃焼空気量制御装置とを含むことを特徴とする燃焼装置を提供する。
前記CO濃度が200ppm以下となるように燃焼空気量を制御することが好ましい。
また、本発明は前記燃焼装置で化石燃料を燃焼させ、水蒸気を得るとともに、燃焼排ガスを得る手段と、前記水蒸気でタービンを回し、電力を発生させる手段とを含む発電装置を提供する。
【0010】
また、本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する方法であって、COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去工程と、前記除去工程を経た燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定工程とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定方法を提供する。ここで、NOxとは窒素酸化物を意味する。また除去とは、前記燃焼排ガスに含まれるSO2、SO3及び煤塵の1以上を全て除去することに限定されるのもではなく、一部の除去も含むものである。
また、本発明は、燃焼排ガスのCO濃度を測定する方法であって、COを含有する燃焼排ガスを、水溶液、スラリー、または水溶液とスラリーを含む洗浄液と接触させる接触工程と、前記接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定工程とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定方法を提供する。
前記接触がバブリングであることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記水溶液がアルカリ金属塩水溶液であることが好ましい。
前記洗浄液がNa2CO3水溶液であることが好ましい。
また、前記洗浄液に含まれる前記スラリーがアルカリ土類金属塩の水スラリーであることが好ましい。
前記洗浄液のアルカリ物質の濃度が0.5〜50重量%であることが好ましい。
また、前記洗浄液に燃焼排ガスをバブリングさせる容器中に、充填物を充填させることが好ましい。充填物として、たとえばメッシュ、棒、玉が挙げられる。
前記燃焼排ガスのCO濃度を熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法によって測定することが好ましい。
また、本発明は、前記CO濃度測定方法によって測定されるCO濃度が200ppm以下となるように燃焼空気量を制御することを特徴とする化石燃料の燃焼方法を提供する。
本発明は前記燃焼方法で化石燃料を燃焼させ、水蒸気を得るとともに、燃焼排ガスを得る工程と、前記水蒸気でタービンを回し、電力を発生させる工程とを含む発電方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる燃焼排ガスのCO濃度の測定装置、前記測定装置を含む燃焼装置、及び前記燃焼装置を含む発電装置について詳細に説明する。
【0012】
本発明で測定対象となる燃焼排ガスは化石燃料等を燃焼させることにより発生する。この化石燃料としては、炭素を含む化石燃料を特に制限なく挙げることができ、例えば、石油、原油、重油、アスファルト、オリマルション、オイルコークス、タール、石炭等を挙げることができる。特に、硫黄分が比較的に高い化石燃料について、本発明を好適に適用することができる。
【0013】
CO濃度測定装置
本発明にかかるCO濃度測定装置は除去手段または接触手段として用いられる洗浄容器、CO濃度測定手段として用いられるCO濃度測定器、および真空ポンプを含む。
洗浄容器としては、たとえばプラスチック製、ガラス製、金属製の容器を用いることができる。またCO濃度測定器としては、たとえば、熱線半導体法CO濃度測定器、バイオセンサー法CO濃度測定器、定電位電解法CO濃度測定器、赤外線分光光度法CO濃度測定器、非分散赤外線法CO濃度測定器等を用いることができる。また、真空ポンプとしては、たとえば、回転ポンプ、ダイヤフラムポンプ、エジェクター等を用いることができる。
以下に本発明の一実施形態として、CO濃度測定装置の構造について、図1のCO濃度測定装置の模式図を用いて説明する。なお、図1に示すCO濃度測定装置1は、燃焼排ガス煙道2に設けられた排ガス採取口3から燃焼排ガスを取り入れる第1洗浄容器41、第1洗浄容器41でバブリングされた燃焼空気が導かれる第2洗浄容器42、第2洗浄容器42でバブリングされた燃焼空気を吸引する真空ポンプ5、湿式流量計6及びCO濃度測定器7を含む。
燃焼排ガス煙道2の排ガス採取口3と第1洗浄容器41、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42、第2洗浄容器42と真空ポンプ5、真空ポンプ5と湿式流量計6、湿式流量計6とCO濃度測定器7はそれぞれ管10で連結されている。
なお、本明細書において、燃焼排ガス煙道とは、ボイラ等の燃焼装置における燃焼排ガスの流路を意味し、煙突内部の流路をも含むものである。
【0014】
化石燃料等を燃焼空気と共に燃焼させることによって発生した燃焼排ガスには、測定対象であるCOの他に、NOx、SOx(SO2,SO3等),煤塵等が含まれている。当該燃焼排ガスは燃焼排ガス煙道2を通過して外界へ放出されるが、その燃焼排ガス煙道2に排ガス採取口3が設けられ、管10を通じてCO濃度測定装置1と連結している。後述のとおり、CO濃度測定装置1に設けられた真空ポンプ5を稼働することによって、燃焼排ガスが管10を通じてCO濃度測定装置1の第1洗浄容器41に所定の速度で導かれる。
【0015】
第1洗浄容器41には、洗浄液が収容されている。この洗浄液は水、水溶液、水スラリーまたは水溶液と水スラリーとの混合液である。洗浄液は、主に燃焼排ガス中のSOx,煤塵等を取り除くためのものであり、洗浄液に含まれる水溶液はアルカリ金属塩水溶液であることが好ましい。アルカリ金属塩としては、Na2CO3、NaOH、NaHCO3、KOH、K2CO3、KHCO3からなる群から1以上選ばれるものであることが好ましい。これらのアルカリ金属塩の中でもNa2CO3がさらに好ましい。Na2CO3は毒劇物ではないため取り扱いが容易であり、入手も容易で入手コストも安く、さらにはSO2やSO3と反応して主に生成されるNa2SO3やNa2SO4は水溶性で、燃焼排ガスとの接触によって沈殿固形物が生成されないからである。
同様に洗浄液に含まれる水スラリーはアルカリ土類金属塩の水スラリーであることが好ましい。アルカリ土類金属塩としては、MgCO3、Mg(OH)2、MgHCO3、MgO、CaCO3、Ca(OH)2、CaHCO3、CaO、Ca(HCO2)2からなる群から1以上選ばれるものであることがさらに好ましい。
アルカリ土類金属塩の水スラリーを含む洗浄液を本発明のCO濃度測定装置1に用いた場合、燃焼排ガス中のSOxと反応してCaSO4、MgSO3等の沈殿固形物が生成しやすい。したがって、アルカリ土類金属塩の水スラリーよりもアルカリ金属塩水溶液を含む洗浄液であることが好ましい。
【0016】
第1洗浄容器41の洗浄液の中にまで管10は伸びている。これによって、燃焼排ガスと前記洗浄液とはバブリングによって接触する。効率よく両者を接触させるために第1洗浄容器41中に、充填物を収容していることが好ましい。充填物は市販されているものであれば材質・形状等は特に限定されるものではない。材質としてはプラスチック製、金属製、ガラス製等があげられる。また形状としては、メッシュ、棒、玉等があげられる。
【0017】
第1洗浄容器41で取り除くことができなかった燃焼排ガス中の、SOx,煤塵等をさらに取り除くために、第1洗浄容器41の洗浄液と接触した燃焼排ガスは、管10を通じて第2洗浄容器42に導かれる。
第2洗浄容器42収容されている洗浄液は、上述した第1洗浄容器41に収容されている洗浄液と同様である。第1洗浄容器41中の洗浄液と第2洗浄容器42中の洗浄液とは同一でも相違していても良い。
また、第1洗浄容器41と同様に第2洗浄容器42においても、第2洗浄容器42の洗浄液の中にまで管10は伸びている。また、第1洗浄容器41と同様に第2洗浄容器42中に、メッシュ、棒、玉等の充填物を収容していることが好ましい。
このように、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42にいて、当該容器に収容された洗浄液との接触(バブリング)によって洗浄された燃焼排ガスには、腐食や誤測定の原因物質であるSOx、煤塵等がほとんど取り除かれている。
【0018】
CO濃度を測定するために弊害がない程度に十分にSOx,煤塵等が取り除かれている場合には、第2洗浄容器42を設置しなくてもよい。すなわち、第1洗浄容器41から直接後述の真空ポンプ5に燃焼排ガスが導かれるように管10で連結されてもよい。
【0019】
第2洗浄容器42で洗浄された燃焼排ガスは管10を通じて真空ポンプ5に導かれる。
真空ポンプ5を出た燃焼排ガスは管10を通じて湿式流量計6に導かれる。湿式流量計6によって、CO濃度測定装置1に取り入れられた燃焼排ガスの流量が測定される。
湿式流量計6を出た燃焼排ガスは管10を通じてCO濃度測定器7に導かれる。当該燃焼排ガスを、熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法、赤外線分光光度法、非分散赤外線法等によってCO濃度を測定する。
本発明で用いられるCO濃度測定法としては、たとえば、赤外線吸収法、非分散赤外線法、熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法等がある。これらのCO濃度測定法において、赤外線吸収法、非分散赤外線法はCO濃度を測定する際にNOx、SOx,煤塵等による腐食や誤測定等の悪影響を受けにくいが、測定装置が大型かつ高価である。これに対して熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法のCO濃度測定器は小型かつ安価であるが、煤塵等による腐食や誤測定等の悪影響を受けやすい。
本発明のCO濃度測定器7にはNOx、SOx、煤塵等が取り除かれた燃焼排ガスが導かれてくるので、上記CO濃度測定法の中でも比較的に安価で小型の測定器である、熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法のCO濃度測定器をCO濃度測定器7として用いることが好ましい。
【0020】
燃焼装置
本発明の燃焼装置は、従来から知られている燃焼装置に本発明にかかるCO濃度測定装置1を設置したものである。すなわち、本発明にかかる燃焼装置は、ボイラ、燃焼用空気導入部、空気予熱器、燃焼排ガス煙道、及び本発明にかかるCO濃度測定装置1等を有する。具体的には、燃焼排ガス煙道2には排ガス採取口3が設けられ、排ガス採取口3から伸びた管10はCO濃度測定装置1に連結され、燃焼排ガスがCO濃度測定装置1に導かれるように、燃焼排ガス煙道2とCO濃度測定装置1とが管10で連結されている。
CO濃度測定装置1は、排ガス採取口3から取り入れた燃焼排ガスのCO濃度を測定し、当該濃度に応じて燃焼空気量制御装置(不図示)が燃焼空気量を算出し、その値に基づいて燃焼空気量を調節する。
なお、ここで用いられる燃焼装置(CO濃度測定装置を除く)の構成については、たとえば社団法人火力原子力発電技術協会の「2003年4月号 火力原子力発電」等に開示されている。
【0021】
発電装置
本発明の発電装置は、公知の発電装置に本発明にかかるCO濃度測定装置1を設置したものである。本発明にかかる発電装置は、たとえば化石燃料を燃焼空気と共に本発明にかかる燃焼装置で燃焼させて水蒸気を得て、この水蒸気によって従来から知られているタービンを回して電力を発生させる装置である。
なお、ここで用いられる発電装置(CO濃度測定装置を除く)の構成については、たとえば社団法人火力原子力発電技術協会の「2003年4月号 火力原子力発電」等に開示されている。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の装置及び方法について、各実施例に基づいて説明する。特に記載のない限り、各実施例は、下記(1)〜(3)に記載の条件の下で行われた。
【0023】
(1) 燃焼排ガスの発生
燃焼排ガスを発生させるために、下記仕様のボイラを用いた。
【0024】
また、本発明にかかる実施例において、燃焼排ガスのSOx濃度、煤塵量およびCO濃度は下記の方法により測定した。
【0025】
(2)CO濃度測定装置
実施例においては図1に示す構成のCO濃度測定装置1を用いた。第1洗浄容器41,第2洗浄容器42としては500ccのガス洗浄ビンを用いた。また、第1洗浄容器41,第2洗浄容器42に収容される洗浄液の温度は室温とした。湿式流量計6としては、シナガワ製湿式回転式流量計WS−70718−1Aを用いた。CO濃度測定器7としては、熱線半導体法CO濃度測定器、定電位電解法CO濃度測定器または赤外線吸収法CO濃度測定器を用いた。真空ポンプ5としては、ダイヤフラムポンプを用いた。管10としてはガラス管(一部シリコンホース)を用いた。
また、真空ポンプ5によって、燃焼排ガスを採取し、CO濃度測定装置1を通過させた。燃焼排ガスの採取は、ボイラのECO(節炭器出口)で行った。また、採取口に挿入される採取管には石英ガラス製の管を用いた。
【0026】
(実施例1および2)
煤塵の捕集
上記条件の下で、CO濃度測定装置1を構成する洗浄容器における、洗浄液と燃焼排ガスとの接触によって、CO濃度測定装置1を通過する燃焼排ガス中の煤塵量の変化を調べた。
実施例1では、第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に洗浄液として純水500ccを収容し、充填剤は収容しなかった。実施例2では、第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に洗浄液として純水500ccを入れ、さらに充填剤として直径約10mmのガラス球を当該容器内に充填した。またCO濃度測定器7は、熱線半導体法CO濃度測定器を用いた。
また、実施例1において2つの洗浄容器に挿入された管10は内径が約6mmガラス管である。これに対して、実施例2の2つの洗浄容器に挿入された管10には内径が6mmのシリコンホースを用いた。ガラス球とガラス管との接触による破損を防止するためである。
また、真空ポンプ5によって、400cc/分の速度で合計100LNの燃焼排ガスを採取し、CO濃度測定装置1に導いた。
【0027】
上記条件の下、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42における煤塵の捕集量、2つの洗浄容器によって捕集できなかった煤塵の量およびそれらの割合を測定した。当該測定は、バブリング後に各洗浄容器中の煤塵を含む液体を加熱し、水分蒸発させることにより残った固形物質を回収し、その回収物を電子天秤で測定することによって行われた。測定結果は表1のとおりであった。
【表1】
【0028】
上記結果から、充填剤(ガラス球)を洗浄容器中に充填した方が煤塵の捕集量が増加することがわかった。充填物を入れることにより、洗浄容器内で乱流が生じやすくなり、燃焼排ガスと洗浄液との接触面積や接触時間が上昇することが原因であると考えられる。
このように、水、水溶液、水スラリー等である洗浄液でバブリングすることによって、燃焼排ガス中に含まれる大部分の煤塵を除去することができるので、CO濃度測定器7の測定センサ部が汚れにくくなり、長期間、正確にかつ安定してCO濃度を測定することが可能となった。
【0029】
(実施例3および4)
COの吸収
第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に、実施例3では0.5重量%のNa2CO3水溶液を、実施例4では32.8重量%のNa2CO3水溶液をそれぞれ500cc入れた。また、CO濃度測定器7には定電位電解方式CO濃度測定器を用いた。
これらの条件以外は実施例1と同じ条件で、燃焼排ガスを通過させた。上記洗浄容器の通過前と通過後のCO濃度を測定した。計測結果は表2のとおりであった。
【表2】
Na2CO3水溶液の濃度に関係なく、当該水溶液は燃焼排ガス中のCOをほとんど吸収しないことが分かった。
【0030】
SOxおよびNOxの吸収
実施例3および4について、第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に収容された洗浄液のSOxおよびNOxの吸収によるSOx濃度およびNOx濃度変化を観測するために、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度およびNOx濃度を測定した。測定結果は表3のとおりであった。NOxは、島津製作所製NOA―7000(常圧式化学発光式)で測定した。
【表3】
CO濃度測定器7に熱線半導体法、バイオセンサー法、定電位電解法等のCO濃度測定器を用いると、SOx濃度が約20ppm以上の燃焼排ガスによって、誤測定および腐食が生じる。したがって、実施例3および実施例4のCO濃度測定装置1では、第2洗浄容器通過後のSOx濃度は共に20ppm以下であり、CO濃度測定に大きな問題はない。また、NOxも1ppm以下となりCO濃度測定に問題はなかった。
また、洗浄液が0.5重量%程度の希釈なアルカリ金属塩水溶液、アルカリ土類塩水スラリーまたはそれらの混合液であっても、2つの洗浄容器を直列につなぐことによって、CO濃度測定器7における誤測定および腐食に全く問題のない程度にまでSOxおよびNOxを吸収することがわかった。
【0031】
(実施例5および6)
吸引速度とSOx吸収
実施例5および6では、第1洗浄容器41と第2洗浄容器42にそれぞれ10重量%のNa2CO3水溶液500ccを洗浄液として収容した。さらに実施例5では3L/分の吸引速度、実施例6では200cc/分の吸引速度で燃焼排ガスをCO濃度測定装置1に導いた。これらの条件以外は、実施例3と同じ条件で行った。
このような条件下でSOxの吸収速度を測定するために、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度を測定した。測定結果は表4のとおりであった。
【表4】
表4に示す結果から、吸引速度が速すぎるとSOxの除去率が低下することがわかる。実際、吸引速度は、洗浄液が500cc程度の場合には、100cc/分〜1L/分が好ましく、200cc/分〜400cc/分がさらに好ましい。
【0032】
(実施例6〜19)
Na2CO3、NaOH、NaHCO3、KOH、K2CO3、KHCO3、MgCO3、Mg(OH)2、MgHCO3、MgO、CaCO3、Ca(OH)2、CaHCO3、CaOそれぞれの物質の水溶液または水スラリーである洗浄液を用意し、各洗浄液を第1洗浄容器41および第2洗浄容器42に収容し、洗浄液の異なる14のCO濃度測定装置を用意した(実施例6〜19)。洗浄液の濃度は全て10重量%,排ガス吸引速度は200cc/分であること以外は実施例3と同じ条件であった。このようなCO濃度測定装置1に燃焼排ガスを導き、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度を測定した。これらの条件以外は実施例3と同様の条件であった。
実施例12〜19については、カルシウム塩またはマグネシウム塩の沈殿防止のため、スターラー(不図示)にて撹拌しながら、各々の洗浄容器において当該洗浄液と燃焼排ガスとを接触させた。
なお、実施例15のMgOの水スラリーはMg(OH)2の水スラリーに、実施例19の水スラリーはCa(OH)2の水スラリーになった。
測定結果を表5に示す。
【表5】
【0033】
上記全ての実施例において、第1洗浄容器41通過後のSOx濃度は15.8ppm以下であり、そのSOx除去率は99%以上であった。また第2洗浄容器42通過後のSOx濃度は全て1ppm以下であり、2つの洗浄容器によるSOx除去率は99.9%以上であった。したがって、定電位電解法CO濃度測定器を用いたこれらの実施例では、燃焼排ガス中に含まれるSOxによるCO濃度測定器7の腐食や誤測定の問題は生じなかった。
【0034】
(実施例20および21)
実施例20および21のCO濃度測定装置1においては、アルカリ物質の混合水を洗浄液として使用した。具体的には、Na2CO3、NaOH、NaHCO3、KOH、K2CO3、KHCO3、MgCO3、Mg(OH)2、MgHCO3、MgO、CaCO3、Ca(OH)2、CaHCO3、CaOの14種のアルカリ物質の濃度がそれぞれ1重量%になるように混合してアルカリ物質の合計濃度が14重量%の洗浄液を利用したものを実施例20、上記14種のアルカリ物質の濃度がそれぞれ2重量%になるように混合してアルカリ物質の合計濃度が28重量%の洗浄液を利用したものを実施例21とした。そのほかの条件は実施例6と同じであった。また、洗浄液に含まれるカルシウム塩またはマグネシウム塩の沈殿防止のため、実施例20および21で使用される洗浄液(アルカリ物質の混合水)はスターラーにて撹拌しながら、当該洗浄液と燃焼排ガスとを接触させた。前記条件以外は、実施例3と同様の条件であった。
【0035】
これら実施例20および21について燃焼排ガス中のSOxの吸収について調べるために、実施例6〜19と同様に、第1洗浄容器通過前、第1洗浄容器通過後、第2洗浄容器通過後の3点でSOx濃度を計測した。計測結果を表6に示す。
【表6】
この計測結果が示すとおり、アルカリ物質を混合しても、SOxの吸収能力には変化は見られなかった。なお、混合の仕方によっては粘度が増加し、取り扱いに困難が生じる場合があることに留意する必要がある。
【0036】
(実施例22および23)
CO濃度測定器
本発明のCO濃度測定装置1に含まれるCO濃度測定器7におけるCO濃度測定法について比較するために、実施例6の同じCO濃度測定装置1(実施例22)と、CO濃度測定器7が熱線半導体法の測定器であるCO濃度測定装置1(実施例23)とを用意した。実施例23はCO濃度測定器を除いて、実施例6と同じ条件であった。
また、これら2つの実施例と比較するために、洗浄容器を有さないCO濃度測定装置を用意した。すなわち、CO濃度測定器7が定電位電解法CO濃度測定器であるCO濃度測定装置(比較例1)と、CO濃度測定器7が熱線半導体法CO濃度測定器であるCO濃度測定装置(比較例2)とを準備した。これらの比較例においても、実施例22と同じ真空ポンプ5と湿式流量計6を用い、200cc/分の吸引速度で燃焼排ガスをCO濃度測定装置1に導いた。これらの実施例および比較例を用いて、燃焼排ガスのCO濃度をそれぞれ測定した。また、これらのCO濃度測定装置を3ヶ月間継続使用することによって、CO濃度測定装置の耐久性について調べた。測定結果は下表の通りであった。
【表7】
【0037】
比較例1および2で測定されたCO濃度から分かるように、燃焼排ガスと洗浄液とをバブリングによって接触させずに燃焼排ガスのCO濃度を測定しようとしても、SOx等の影響により正確に測定ができなった。これに対して、本発明にかかる実施例6および22では、燃焼排ガスと洗浄液とを接触させてSOx等を取り除くことによって、正確にCO濃度を測定することができた。
また、CO濃度測定装置の耐久性については、燃焼排ガスと洗浄液とを接触させない比較例1および比較例2では、燃焼排ガス中に含まれるSOxによるCO濃度測定器7の腐食や煤塵等による汚れから、著しく耐久性が低下した。これに対して、本発明にかかる実施例22および23では燃焼排ガス中の煤塵等を除去しているので耐久性が向上し、長期間にわたって安定したCO濃度測定が可能となった。
また、比較例1で用いる定電位電解法CO濃度測定器の代わりに、SOx等によって誤測定が生じにくい赤外線分光光度法CO濃度測定器を用いたCO濃度測定装置では誤測定は生じにくかった。しかしながら、当該装置では、燃焼排ガスのCO濃度を直接に測定するため、CO濃度測定器7のセンサ部等が煤塵で汚れる、この汚れによってCO濃度測定器7は長期間にわたって安定したCO濃度測定ができなかった。したがって、SOx等によって誤測定が生じにくい赤外線分光光度法や非分散赤外線法CO濃度測定器7を用いる場合であっても、本発明のCO濃度測定装置1のように洗浄液と接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定することが好ましい。
【0038】
(実施例24)
燃焼装置および発電装置
CO濃度測定装置の備わっていない燃焼装置では、燃焼空気を多量に燃焼装置に送り込むことによって、不完全燃焼を防止し、燃焼排ガス中のCO濃度を低く抑えている。特に約50%負荷で運転されている夜間には、燃焼空気をボイラに多量に送り込むことが一般的である。しかしながら、燃焼空気を多量に送り込むと、硫酸アンモニウムの多量に生成され、その結果灰の量が増大する。
実施例23として、実施例6のCO濃度測定装置1と、上述のボイラと、燃焼空気量を制御する燃焼空気量制御装置とを有する燃焼装置(不図示)を用意した。
実施例23の燃焼装置のボイラを50%負荷で運転し、燃焼空気量を絞りながら3つの段階について燃焼実験を行い、燃焼空気量と、そのときの燃焼による燃焼排ガスの煤塵量、NOx濃度、SO3濃度、CO濃度および1日当たりに換算した灰の量との関係を調べた。燃焼空気量を増やすと燃焼排ガス中のO2濃度が増加することから、燃焼排ガス中のO2濃度を燃焼空気量の指標として用いた。測定結果を表8に示す。
【表8】
【0039】
表8に示す結果から、燃焼空気を多量に送り込んでいる第1段階(燃焼排ガス中O2濃度:5.2%)では、CO濃度は38ppmと極めて低いが、SO3濃度が高く、さらには燃焼によって生産される灰が大量(6t/日)に生産された。
それに対して、第2段階(燃焼排ガス中O2濃度:1.2%)では、CO濃度(147ppm)を低く抑えると同時に、煤塵量、NOx濃度、SO3濃度および灰の量も低く抑えた。特に灰の量は第1段階に比べて、約半分に抑えることができた。
第2段階よりもさらに燃焼空気を絞った第3段階(燃焼排ガス中O2濃度:0.8%)では、CO濃度が1861ppmまで急上昇しており不完全燃焼が生じていると考えられる。
これら3つの段階の燃焼を比較すると、全ての値が低く抑えられている第2段階の燃焼が最も好ましいと考えられる。
【0040】
そこで、実施例23の燃焼装置において、CO濃度測定装置1によって測定されるCO濃度が147ppmとなるように自動的に燃焼空気量を制御する制御装置を設けた結果、燃焼排ガスの煤塵量、NOx濃度、SO3濃度、CO濃度および灰の量は、前記第2段階のとおりとなり、全ての指標について低く抑えることができた。
上記指標を好ましい値に抑えるためには、CO濃度測定装置1で測定されたCO濃度200ppm以下となるように燃焼空気量を調整する燃焼空気量制御装置を含む燃焼装置が好ましい
また、化石燃料を燃焼させ、水蒸気を得ると共に燃焼排ガスを得る手段と、前記水蒸気でタービンを回し電力を発生させる手段とを含む発電装置が、CO濃度に応じて自動的に燃焼空気量を調整できる燃焼空気量制御装置を有することができた。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、NOx、SO2やSO3等の腐食性ガスを含む燃焼排ガスのCO濃度を安価、かつ長期間安定して正確に測定できる。
また、本発明によって、煤塵量、SO3濃度、Nox濃度、および灰の量を低く抑えることができる燃焼装置および該燃焼装置を含む発電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるSO3濃度の測定装置の模式図である。
【符号の説明】
1 CO濃度測定装置
2 燃焼排ガス煙道
3 排ガス採取口
41 第1洗浄容器
42 第2洗浄容器
5 真空ポンプ
6 湿式流量計
7 CO濃度測定器
10 管
Claims (22)
- 燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、
COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去手段と、NOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去された燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置。 - 燃焼排ガスのCO濃度を測定する装置であって、
COを含有する前記燃焼排ガスと、水溶液、スラリー、または水溶液とスラリーを含む洗浄液とを接触させる接触手段と、前記接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定手段とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定装置。 - 前記接触がバブリングであることを特徴とする、請求項2に記載のCO濃度測定装置。
- 前記洗浄液に含まれる前記水溶液がアルカリ金属塩水溶液であることを特徴とする、請求項2または3に記載のCO濃度測定装置。
- 前記洗浄液がNa2CO3水溶液である、請求項2〜4のいずれかに記載のCO濃度測定装置。
- 前記洗浄液に含まれる前記スラリーがアルカリ土類金属塩の水スラリーであることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載のCO濃度測定装置。
- 前記洗浄液のアルカリ物質の濃度が0.5〜50重量%であることを特徴とする、請求項2〜6のいずれかに記載のCO濃度測定装置。
- 前記洗浄液に燃焼排ガスをバブリングさせる容器中に、充填物を充填させることを特徴とする、請求項3〜7のいずれかに記載のCO濃度測定装置。
- 前記燃焼排ガスのCO濃度を熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法によって測定することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のCO濃度測定装置。
- 請求項1〜9に記載のCO濃度測定装置によって測定されるCO濃度が一定の値となるように燃焼空気量を制御する燃焼空気量制御装置とを含むことを特徴とする燃焼装置。
- 請求項10に記載の燃焼装置で燃焼させ、水蒸気を得るとともに、燃焼排ガスを得る手段と、
前記水蒸気でタービンを回し、電力を発生させる手段と、
を含む発電装置。 - 燃焼排ガスのCO濃度を測定する方法であって、
COを含有する前記燃焼排ガスに含まれるNOx、SO2、SO3及び煤塵から選ばれる1以上を除去する除去工程と、前記除去工程を経た燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定工程とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定方法。 - 燃焼排ガスのCO濃度を測定する方法であって、
COを含有する燃焼排ガスを、水溶液、スラリー、または水溶液とスラリーを含む洗浄液と接触させる接触工程と、前記接触後の燃焼排ガスのCO濃度を測定するCO濃度測定工程とを有する、前記燃焼排ガスのCO濃度測定方法。 - 前記接触がバブリングであることを特徴とする、請求項13に記載のCO濃度測定方法。
- 前記洗浄液に含まれる前記水溶液がアルカリ金属塩水溶液であることを特徴とする、請求項13または14に記載のCO濃度測定方法。
- 前記洗浄液がNa2CO3水溶液である。請求項13〜15のいずれかに記載のCO濃度測定方法。
- 前記洗浄液に含まれる前記スラリーがアルカリ土類金属塩の水スラリーであることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載のCO濃度測定方法。
- 前記洗浄液のアルカリ物質の濃度が0.5〜50重量%であることを特徴とする、請求項13〜17のいずれかに記載のCO濃度測定方法。
- 前記洗浄液に燃焼排ガスをバブリングさせる容器中に、充填物を充填させることを特徴とする、請求項13〜18のいずれかに記載のCO濃度測定方法。
- 前記燃焼排ガスのCO濃度を熱線半導体法、バイオセンサー法または定電位電解法によって測定することを特徴とする、請求項12〜19のいずれかに記載のCO濃度測定方法。
- 請求項12〜20に記載のCO濃度測定方法によって測定されるCO濃度が一定の値となるように燃焼空気量を制御することを特徴とする化石燃料の燃焼方法。
- 請求項21に記載の燃焼方法で化石燃料を燃焼させ、水蒸気を得るとともに、燃焼排ガスを得る工程と、
前記水蒸気でタービンを回し、電力を発生させる工程と、
を含む発電方法。
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