JP2004361073A - 貯湯槽及び給湯装置 - Google Patents

貯湯槽及び給湯装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004361073A
JP2004361073A JP2004109386A JP2004109386A JP2004361073A JP 2004361073 A JP2004361073 A JP 2004361073A JP 2004109386 A JP2004109386 A JP 2004109386A JP 2004109386 A JP2004109386 A JP 2004109386A JP 2004361073 A JP2004361073 A JP 2004361073A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
tank
water
water supply
storage tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004109386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4132054B2 (ja
Inventor
Kazunori Oniki
和則 鬼木
Daisuke Imada
大輔 今田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Corp
Original Assignee
Showa Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Seisakusho Co Ltd filed Critical Showa Seisakusho Co Ltd
Priority to JP2004109386A priority Critical patent/JP4132054B2/ja
Publication of JP2004361073A publication Critical patent/JP2004361073A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4132054B2 publication Critical patent/JP4132054B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Fluid Heaters (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】 部品コストを低減し得る共に、より狭い設置スペースに設置することができる貯湯槽、及び該貯湯槽を備える給湯装置を提供する。
【解決手段】 貯湯槽1の本体10aであって天井部10b近傍の位置には、第1上側整流器11の口径より小さい口径を有し、貯湯槽1を貫通する第1及び第2貫通管25,26が周方向へ配置してあり、第1及び第2貫通管25,26の先端部分は、第1上側整流器11の底部近傍の周面をそれぞれ貫通させてある。一方、貯湯槽1の本体10aであって底部10c近傍の位置には、前同様、第1下側整流器12の口径より小さい口径を有し、貯湯槽1を貫通する第3及び第4貫通管23,24が周方向へ配置してあり、第3及び第4貫通管23,24の先端部分は、第1下側整流器12の底部近傍の周面をそれぞれ貫通させてある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、湯を貯える貯湯槽、及び該貯湯槽を備える給湯装置に関する。
給水管によって貯湯槽内に水を充填する一方、この貯湯槽と加熱器との間に介装した循環路によって貯湯槽内の水を加熱器との間で循環しつつ、加熱器の加熱によって昇温させた湯水を貯湯槽に貯え、この湯水を、貯湯槽に連結してある給湯管から給湯する給湯装置が開発されている(例えば、特許文献1)。
図10は従来の給湯装置の構成を示す模式図であり、図中、100は湯水を貯える貯湯槽である。この貯湯槽100の内部構造については後述する。貯湯槽100は、円筒状の本体110aの上下端を部分球形状の天井部110b及び底部110cで封止してなる槽本体110を備えてなり、槽本体110の底部110cには複数の脚部が設けてある。本体110aの底部110c近傍の位置には、水道水等の原水を供給する給水管150が連結してあり、該給水管150から貯湯槽100内に原水が加圧供給される。これによって、貯湯槽100内が加圧状態に維持されている。
また、貯湯槽100には、貯湯槽100内の貯蔵水を昇温すべく取水する取水管153の一端が、前述した給水管150の連結位置とは周方向へ位置を異ならせて取り付けてあり、該取水管153の他端は、水を加熱する加熱器140の入水口に連結してある。この取水管153の中途位置には、貯湯槽100内の貯蔵水を加熱器140へ給送するポンプ141が介装してある。前述した加熱器140には、加熱昇温した湯水を出水する出水口が設けてあり、該出水口には、前記貯湯槽100へ湯水を注入する注湯管154の一端が連結してある。そして、注湯管154の他端は、貯湯槽100の本体110aであって天井部110b近傍の位置に連結してある。
一方、貯湯槽100の天井部110b中央には、該貯湯槽100内に貯えられた湯水を使用場所へ供給する給湯管151が連結してあり、貯湯槽100内の湯水は内部圧力によって給湯管151内へ吐出される。この給湯管151には、蛇口・シャワーヘッド等に連通する複数の枝管が連結してあり、給湯管151内を通流する湯水は各枝管へ供給される。蛇口・シャワーヘッド等が連結する各連結管には前述した給水管150に連通する枝管も接続してあり、各連結管内で湯水と原水とを混合することによって、所要の温度の湯水を使用し得るようにしてある。
前記給湯管151は、貯湯槽100の本体110aの略中央位置に連結した返湯管152に連通しており、給湯管151内を通流する湯水は返湯管152によって貯湯槽100へ還流される。このように、貯湯槽100内の湯水が給湯管151及び返湯管152によって循環されているため、前述した枝管へ所定温度の湯水を供給することができる。
図11は図10に示した貯湯槽100の縦断面図である。なお、図中、図10に示した部分に対応する部分には、同じ番号を付してその説明を省略する。図11に示した如く、貯湯槽100の本体110aであって底部110c近傍の位置には、槽内に連通し、図10に示した加熱器140へ取水するための端寸筒状の取水口104が突設してあり、加熱器140によって加熱・昇温された湯は、貯湯槽100の本体110aであって天井部110b近傍の位置に突設した筒状の注湯口105から貯湯槽100内に注入される。
一方、貯湯槽100の本体110aであって前記取水口104と略同じ位置には、原水を供給する給水口103が取水口104と対向配置してあり、該給水口103から貯湯槽100内に原水が圧入される。また、貯湯槽100の天井部110bの略中央位置には、槽内に連通する端寸筒状の給湯口102が突設してあり、給湯口102から図10に示した給湯管151へ湯水が吐出されるようになっている。そして、給湯管151及び返湯管152を循環した湯水は、貯湯槽100の本体110aであって前記給水口103より少し上方の位置に設けた返湯口106から貯湯槽100内へ還流するようになっている。
また、貯湯槽100の本体110aの略中央には、貯湯槽100内の貯蔵水の温度が所定温度以下になったとき図10に示したポンプ141を駆動させるサーモスタット142の検温器143が本体110aの壁面を貫通する態様で取り付けてある。
特開2000−179941号公報(図1)
しかし、このような給湯装置では、湯水の使用状態に応じて、貯湯槽内の湯水を一時的に、加熱器の加熱能力を超えて給湯することがあるが、かかる場合、従来の給湯装置にあっては、次のような問題があった。
図12は、従来の貯湯槽内の湯水を、加熱器の加熱能力を超えて給湯した場合の貯湯槽内の貯蔵水の温度変化を模式的に示す図面である。なお、図中、図11に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
図12(a)に示した如く、給湯口102から、加熱器の加熱能力以内で給湯している場合、貯湯槽100の上位位置に配設してある注湯口105から、加熱器によって加熱・昇温された後の湯水が注入されており、サーモスタットの検温器143を設けた位置より上方の上層は、略65℃〜75℃の高湯水温領域Rhになっている。給湯口102から供給された湯水は循環中の放熱により温度が低下し、貯湯槽100の検温器143と給水口103との間の位置に配設してある返湯口106から槽内へ還流されており、検温器143を設けた位置より下方の中層は、略45℃〜65℃の帯状の中湯水温領域Rmになっている。一方、貯湯槽100の下位位置に配設してある給水口103から、給湯量に応じた量の原水が給水され、貯湯槽100の下層は、返湯口106から還流された返湯と原水との混合によって25℃〜45℃の帯状の低湯水温領域Rlになっている。そして、貯湯槽100の最下層は、25℃未満の水温領域Rwになっている。
しかし、給湯口102から、加熱器の加熱能力を超えた給湯が開始されると、図12(b)に示した如く、貯湯槽100から吐出される給湯量に応じた量の原水が給水口103から貯湯槽100内に供給される一方、加熱器によって加熱・昇温された湯が注湯口105から槽内へ流入される量は、槽外へ流出する給湯量より少ないため、高湯水温領域Rhが減少し始めると共に、中湯水温領域Rm及び低湯水温領域Rlが拡大する。
加熱器の加熱能力を超えた給湯が続くと、図12(c)に示した如く、高湯水温領域Rhが消失した後、中湯水温領域Rmが減少し始める一方、低湯水温領域Rlが更に拡大する。そして、ついには、図12(d)(e)に示した如く、中湯水温領域Rmも消失して、低湯水温領域Rl及び水温領域Rwのみとなる。
一般に、シャワー等でお湯として有効な湯温は、略45℃〜65℃の中湯温以上の湯温であるので、上述した図12(d)(e)のような状態では、かかる有効温度の湯水を供給することができない。従って、このような状態が発生することを回避しなければならないが、上述した如き従来の給湯装置にあっては、容量が大きい貯湯槽100を設置しなければならないため、貯湯槽100に要する部品コストが高く、また、広い設置スペースを要するという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、部品コストを低減し得ると共に、より狭い設置スペースに設置することができる貯湯槽、及び該貯湯槽を備える給湯装置を提供することにある。
請求項1記載の本発明は、湯水を貯える殻状の槽本体に、槽本体の内外を連通する複数の連通口が設けてある貯湯槽において、前記槽本体の天井側に、1又は複数の第1連通口が配設してあり、前記槽本体の底部側に、1又は複数の第2連通口が配設してあり、前記槽本体内の天井又はその近傍に、前記第1連通口から注入される湯を、減速させつつ槽本体の天井へ導く上側整流部材が配置してあり、前記槽本体内の底部又はその近傍に、前記第2連通口から供給される原水を、減速させつつ槽本体の底部へ導く下側整流部材が配置してあることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、前記上側整流部材内の流路の断面面積は、前記第1連通口から注入される湯の流路の断面面積より大きく、前記下側整流部材内の流路の断面面積は、前記第2連通路から供給される原水の流路の断面面積より大きいことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、湯水を貯える殻状の槽本体に、外部へ湯水を供給する給湯口、内部へ湯を注入する注湯口、内部へ原水を供給する給水口、及び内部から取水する取水口が設けてある貯湯槽において、前記給湯口は槽本体の天井に配設してあり、前記注湯口は槽本体の天井側に配設してあり、前記給水口及び取水口は槽本体の底部側に配設してあり、前記槽本体内の天井又はその近傍に、前記注湯口から注入される湯を、減速させつつ槽本体の天井へ導く上側整流部材が配置してあり、前記槽本体内の底部又はその近傍に、給水口から供給される原水を、減速させつつ槽本体の底部へ導く下側整流部材が配置してあることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、前記上側整流部材内の流路の断面面積は、前記注湯口の断面面積より大きく、前記下側整流部材内の流路の断面面積は、前記給水口の断面面積より大きいことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、前記注湯口から注入される湯は、上側整流部材の内面に衝突して進行方向が天井へ変更されるようにしてあり、給水口から供給される原水は、下側整流部材の内面に衝突して進行方向が底部へ変更されるようにしてあることを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、前記取水口は下側整流部材の流路中から取水するようにしてあることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、前記槽本体には、前記給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が、前記上側整流部材内へ返湯するように設けてあることを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、湯水を貯える竪型殻状の槽本体に、外部へ湯水を供給する給湯口、内部へ湯を注入する注湯口、内部へ原水を供給する給水口、内部から取水する取水口、及び前記給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が設けてある貯湯槽において、前記給湯口は槽本体の天井に配設してあり、前記注湯口及び返湯口は槽本体の天井側に配設してあり、前記給水口及び取水口は槽本体の底部側に配設してあり、前記注湯口に連通した第1管部材及び前記返湯口に連通した第2管部材が、槽本体内に延設してあり、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、槽本体内の天井近傍に、その開口を前記天井に臨ませて配置した第1上側整流器内に、第1管部材の先端部及び第2管部材の先端部がそれぞれ挿入させてあり、また、前記給水口に連通した第3管部材及び前記取水口に連通した第4管部材が、槽本体内に延設してあり、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、槽本体内の底部近傍に、その開口を前記底部に臨ませて配置した第1下側整流器内に、第3管部材の先端部及び第4管部材の先端部がそれぞれ挿入させてあることを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、湯水を貯える横型殻状の槽本体に、外部へ湯水を供給する給湯口、内部へ湯を注入する注湯口、内部へ原水を供給する給水口、内部から取水する取水口、及び前記給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が設けてある貯湯槽において、前記槽本体内の天井に、前記注湯口の内径及び返湯口の内径より大きい内径のトンネル状の第2上側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてあり、また、槽本体内の底部に、前記給水口の内径及び取水口の内径より大きい内径のトンネル状の第2下側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてあり、前記給湯口、注湯口及び返湯口は、前記第2上側整流器内に連通させてあり、前記給水口及び取水口は、前記第2下側整流器内に連通させてあることを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、湯水を貯える殻状の槽本体を具備する貯湯槽と、水を加熱して湯を供給する加熱器と、互いに加熱器と前記貯湯槽との間に架設してあり、貯湯槽から取水する取水管及び貯湯槽へ湯を注入する注湯管と、前記取水管に介装してあり貯湯槽内の水を加熱器へ送給するポンプと、前記貯湯槽外へ湯水を供給する給湯管と、貯湯槽内へ原水を供給する給水管とを備える給湯装置において、請求項1から6のいずれかに記載の貯湯槽を備えることを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、湯水を貯える殻状の槽本体を具備する貯湯槽と、水を加熱して湯を供給する加熱器と、互いに加熱器と前記貯湯槽との間に架設してあり、貯湯槽から取水する取水管及び貯湯槽へ湯を注入する注湯管と、前記取水管に介装してあり貯湯槽内の水を加熱器へ送給するポンプと、前記貯湯槽外へ湯水を供給する給湯管と、貯湯槽内へ原水を供給する給水管と、前記給湯管に連通し、貯湯槽へ返湯する返湯管とを備える給湯装置において、請求項7、8又は9に記載の貯湯槽を備えることを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、更に、前記貯湯槽内の温度を検出する検温器と、この検温器が検出した温度に基づいて前記ポンプの運転を制御する制御器とを備え、前記検温器は、前記槽本体の底部近傍に配置してあることを特徴とする。
請求項13記載の本発明は、前記槽本体の高さ方向へ前記検温器と位置を異ならせて配設してあり、貯湯槽内の温度を検出する一又は複数の他の検温器を更に備え、前記制御器は、前記検温器から与えられる温度信号及び前記他の検温器から与えられる温度信号の内、前記ポンプの運転の制御に用いる温度信号を切り替える切替手段を具備することを特徴とする。
請求項14記載の本発明は、前記切替手段は、前記検温器及び/又は他の検温器に対応して、任意の切替時刻を設定することができる切替時刻設定手段と、時刻を計測する時計とを具備し、この時計が計測した時刻と前記切替時刻設定手段で設定された時刻とが一致したとき、対応する検温器から与えられる温度信号に切り替えるようにしてあることを特徴とする。
請求項15記載の本発明は、前記給水管で供給される原水の温度を検出する原水用検温器を備え、前記切替手段は、前記原水用検温器が検出した原水の温度及び予め設定された基準温度に基づいて、前記切り替え動作を行うようにしてあることを特徴とする。
請求項1及び3記載の本発明によれば、槽本体内の天井又はその近傍に、注湯口(第1連通口)から注入される湯を、減速させつつ槽本体の天井へ導く上側整流部材が配置してあり、前記槽本体内の底部又はその近傍に、給水口(第2連通口)から供給される原水を、減速させつつ槽本体の底部へ導く下側整流部材が配置してあるため、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、注入された湯は貯湯槽の天井から底部へ、順次積層される態様で、即ち、原水との界面を保った状態で貯えられて行くと共に、給水口から内部に供給された原水は、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、内部に供給された原水は、槽本体の底部に留まり、湯と原水との界面が乱れることなく保たれる。従って、貯湯槽内のほとんどの領域を湯にすることができ、従来と同じ容積の貯湯槽で有効温度の湯水をより多量に貯蔵することができるため、より少ない容量の貯湯槽を適用することができる。従って、貯湯槽に要する部品コストを低減し得ると共に、より狭い設置スペースに設置することができる。
また、請求項2及び4記載の本発明によれば、上側整流部材内の流路の断面面積は、注湯口の断面面積(第1連通口から注入される湯の流路の断面面積)より大きく、下側整流部材内の流路の断面面積は、給水口の断面面積(第2連通路から供給される原水の流路の断面面積)より大きいため、注湯口から注入される湯は、上側整流部材内に流入するとその流速が低減され、緩やかな流れとなって貯湯槽内の天井へ導かれ、同様に、給水管から供給される原水は、下側整流部材内に流入するとその流速が低減され、緩やかな流れとなって貯湯槽内の底部へ導かれる。
請求項5記載の本発明によれば、注湯口から注入される湯は、上側整流部材の内面に衝突して進行方向が天井へ変更されるようにしてあり、給水口から供給される原水は、下側整流部材の内面に衝突して進行方向が底部へ変更されるようにしてあるため、湯及び原水は、上側整流部材の内面及び下側整流部材の内面にそれぞれ衝突した後、その向きを変えられて槽本体内の天井及び底部へ導かれ、これによっても流速が低減され、より減速された湯及び原水が槽本体内の天井及び底部へ導かれる。
請求項6記載の本発明によれば、取水口は下側整流部材の流路中から取水するようにしてあるため、給水口から下側整流部材の流路内へ供給された原水の一部がそのまま取水され、これによって、原水の供給が槽本体内に与える撹拌の影響が低減される。
請求項7記載の本発明によれば、給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が、前記上側整流部材内へ返湯するように設けてあるため、槽本体内に返送された湯水は、注湯口から注入される湯と混合して温度差が低減された後、槽本体内の天井へ緩やかに導かれ、返湯が槽本体内に与える撹拌・対流の影響が可及的に低減される。
請求項8記載の本発明によれば、注湯口に連通した第1管部材及び返湯口に連通した第2管部材が、槽本体内に延設してあり、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、槽本体内の天井近傍に、その開口を前記天井に臨ませて配置した第1上側整流器内に、第1管部材の先端部及び第2管部材の先端部がそれぞれ挿入させてあり、また、給水口に連通した第3管部材及び取水口に連通した第4管部材が、槽本体内に延設してあり、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、槽本体内の底部近傍に、その開口を前記底部に臨ませて配置した第1下側整流器内に、第3管部材の先端部及び第4管部材の先端部がそれぞれ挿入させてあるため、貯湯槽内のほとんどの領域を湯にすることができ、従来と同じ容積の貯湯槽で有効温度の湯水をより多量に貯蔵することができるため、より少ない容量の貯湯槽を適用することができる。従って、貯湯槽に要する部品コストを低減し得ると共に、より狭い設置スペースに設置することができる。
また、請求項9記載の本発明によれば、槽本体内の天井に、注湯口の内径及び返湯口の内径より大きい内径のトンネル状の第2上側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてあり、また、槽本体内の底部に、前記給水口の内径及び取水口の内径より大きい内径のトンネル状の第2下側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてあり、給湯口、注湯口及び返湯口は、第2上側整流器内に連通させてあり、給水口及び取水口は、第2下側整流器内に連通させてあるため、注湯口から注入される湯、及び返湯口から返送される湯水は第2上側整流器内で混合され温度が低減されると共に流速が減じられて第2上側整流器の開口から槽本体内の天井へ緩やかに流出される。このとき、第2上側整流器が横型の槽本体の長手方向へ設けてあるため、天井の長手方向へ拡がり、撹拌・対流が生じ難い。従って、第2上側整流器の開口から流出された湯は、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、貯湯槽の天井から底部へ、順次積層される態様で、即ち、原水との界面を保った状態で貯えられて行く。
また、給水口から給水される原水は、前同様、第2下側整流器によって緩やかに槽本体内の底部へ導かれてそこに貯えられて行く。従って、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、内部に供給された原水は、槽本体の底部に留まり、湯と原水との界面が乱れることなく保たれる。
ところで、請求項10及び11記載の本発明では、上述した如き貯湯槽を備えるため、貯湯槽に要する部品コストを低減し得ると共に、より狭い設置スペースに貯湯槽を設置することができる。
請求項12記載の本発明によれば、貯湯槽内の温度を検出する検温器と、この検温器が検出した温度に基づいて前記ポンプの運転を制御する制御器とを備え、前記検温器は、前記槽本体の底部近傍に配置してあるため、槽本体内の略全領域が所定の温度の湯に保たれる。
請求項13記載の本発明によれば、槽本体の高さ方向へ前記検温器と位置を異ならせて配設してあり、貯湯槽内の温度を検出する一又は複数の他の検温器を更に備え、前記制御器は、前記検温器から与えられる温度信号及び前記他の検温器から与えられる温度信号の内、前記ポンプの運転の制御に用いる温度信号を切り替える切替手段を具備するため、貯湯槽内で高湯水温領域と水温領域との界面を維持した状態で給湯運転を行うことができるのに加え、切替手段で与えられる温度信号を切り替えることによって、貯湯槽に貯蔵される有効温度の湯水の容量を、貯湯槽の天井部から対応する検温器が取付けられた高さ位置までの容量にそれぞれ変更させることができる。これによって、貯湯槽からの給湯状況に応じた容量の湯水を貯湯槽内に蓄えることができるので、原水の加熱に要する燃料コストを可及的に低減することができ、給湯装置のランニングコストを小さくすることができる。
請求項14記載の本発明によれば、切替手段は、前記検温器及び/又は他の検温器に対応して、任意の切替時刻を設定することができる切替時刻設定手段と、時刻を計測する時計とを具備し、この時計が計測した時刻と前記切替時刻設定手段で設定された時刻とが一致したとき、対応する検温器から与えられる温度信号に切り替えるようにしてあるため、時間帯に応じて貯湯槽からの給湯状況が変化する場合、それに対応する時刻を予め設定しておくことによって、貯湯槽に貯蔵される有効温度の湯水の容量を自動で変更させることができ、管理者は切替作業という煩雑な作業から解放される。
請求項15記載の本発明によれば、前記貯湯槽に原水を供給する給水管で供給される原水の温度を検出する原水用検温器を備え、切替手段は、原水用検温器が検出した原水の温度及び予め設定された基準温度に基づいて、前記切り替え動作を行うようにしてあるため、季節で変化する原水の温度に応じて、貯湯槽に貯蔵される有効温度の湯水の容量を自動で変更させることができる。
本発明では、湯水を貯える殻状の槽本体の天井に、外部へ湯水を供給する給湯口(第1連通口)が配設してあり、槽本体の天井側に、内部へ湯を注入する注湯口(第1連通口)が配設してあり、槽本体の底部側に、内部へ原水を供給する給水口(第2連通口)及び内部から取水する取水口(第2連通口)が配設してある。
なお、槽本体に第1連通口を1つ設けておき、この第1連通口によって、外部への湯水の供給と、内部への湯の注入を第2連通口とを行うようにしてもよい。同様に、槽本体に第2連通口を1つ設けておき、この第2連通口によって、内部への原水の供給と、内部からの取水とを行うようにしてもよい。
この槽本体内の天井又はその近傍に、注湯口(第1連通口)から注入される湯を、減速させつつ槽本体の天井へ導く上側整流部材が配置してあり、注湯口(第1連通口)から注入された湯は、上側整流部材によって緩やかに槽本体内の天井へ導かれてそこに貯えられて行く。従って、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、注入された湯は貯湯槽の天井から底部へ、順次積層される態様で、即ち、原水との界面を保った状態で貯えられて行く。
一方、槽本体内の底部又はその近傍に、給水口(第2連通口)から供給される原水を、減速させつつ槽本体の底部へ導く下側整流部材が配置してあり、給水口(第2連通口)から内部に供給された原水は、下側整流部材によって緩やかに槽本体内の底部へ導かれてそこに貯えられて行く。従って、前同様、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、内部に供給された原水は、槽本体の底部に留まり、湯と原水との界面が乱れることなく保たれる。
これによって、貯湯槽内のほとんどの領域を湯にすることができ、従来と同じ容積の貯湯槽で有効温度の湯水をより多量に貯蔵することができるため、より少ない容量の貯湯槽を適用することができる。従って、貯湯槽に要する部品コストを低減し得ると共に、より狭い設置スペースに設置することができる。
また、本発明では、貯湯槽内に配置した上側整流部材内の流路の断面面積は、注湯口の断面面積(第1連通口から注入される湯の流路の断面面積)より大きく、これによって、注湯口から注入される湯は、上側整流部材内に流入するとその流速が低減され、緩やかな流れとなって貯湯槽内の天井へ導かれる。同様に、貯湯槽内に配置した下側整流部材内の流路の断面面積は、給水口の断面面積(第2連通路から供給される原水の流路の断面面積)より大きく、給水管から供給される原水は、下側整流部材内に流入するとその流速が低減され、緩やかな流れとなって貯湯槽内の底部へ導かれる。
更に、本発明では、注湯口から注入される湯は、上側整流部材の内面に衝突して進行方向が天井へ変更されるようにしてあり、給水口から供給される原水は、下側整流部材の内面に衝突して進行方向が底部へ変更されるようにしてある。このように、湯及び原水は、上側整流部材の内面及び下側整流部材の内面にそれぞれ衝突した後、その向きを変えられて槽本体内の天井及び底部へ導かれるため、これによっても流速が低減され、より減速された湯及び原水が槽本体内の天井及び底部へ導かれる。
また、本発明では、前述した取水口は下側整流部材の流路中から取水するようにしてあるため、給水口から下側整流部材の流路内へ供給された原水の一部がそのまま取水され、これによって、原水の供給が槽本体内に与える撹拌の影響が低減される。また、取水口の断面面積を下側整流部材の流路の断面面積より小さくしておくことによって、槽本体内から緩やかに取水することができ、槽本体内からの取水が槽本体内に与える撹拌の影響を可及的に低減することができる。
ところで、給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が槽本体に設けてある場合、本発明では、槽本体に返湯口が、直接又は管状部材を介して、上側整流部材内へ返湯するように設けてある。これによって、槽本体内に返送された湯水は、注湯口から注入される湯と混合して温度差が低減された後、槽本体内の天井へ緩やかに導かれるため、返湯が槽本体内に与える撹拌・対流の影響が可及的に低減される。
本発明を竪型の貯湯槽に適用した場合は次のような構成になる。即ち、湯水を貯える竪型殻状の槽本体の天井に、外部へ湯水を供給する給湯口が配設してあり、槽本体の天井側に、内部へ湯を注入する注湯口及び給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が配設してあり、槽本体の底部側に、内部へ原水を供給する給水口及び内部から取水する取水口が配設してある。
前記注湯口には第1管部材が連通させてあり、返湯口には第2管部材が連通させてあり、両管部材は、槽本体内の直径方向へ互いに対向するように延設してある。槽本体内の天井近傍には、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、その開口を前記天井に臨ませて第1上側整流器が配置してあり、この第1上側整流器内に、第1管部材の先端部及び第2管部材の先端部がそれぞれ挿入させてある。第1上側整流器内には、第1管部材の先端部から湯が、また第2管部材の先端部から返送された湯水が流入され、湯及び湯水は第1上側整流器内で混合され温度が低減されると共に流速が減じられて第1上側整流器の開口から槽本体内の天井へ緩やかに流出される。このとき、両管部材が、槽本体内の直径方向へ互いに対向するように延設してあるため、湯及び湯水は互いに衝突し、これによっても流速が低減される。従って、第1上側整流器の開口から流出された湯は、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、貯湯槽の天井から底部へ、順次積層される態様で、即ち、原水との界面を保った状態で貯えられて行く。
一方、給水口には第3管部材が連通させてあり、取水口には第4管部材が連通させてあり、両管部材は、槽本体内の直径方向へ互いに対向するように延設してある。槽本体内の底部近傍には、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、その開口を前記底部に臨ませた第1下側整流器が配置してあり、この第1下側整流器内に、第3管部材の先端部及び第4管部材の先端部がそれぞれ挿入させてある。これによって、給水口から内部に供給された原水は、前同様、第1下側整流器によって緩やかに槽本体内の底部へ導かれてそこに貯えられて行く。従って、前同様、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、内部に供給された原水は、槽本体の底部に留まり、湯と原水との界面が乱れることなく保たれる。
これによって、貯湯槽内のほとんどの領域を湯にすることができ、従来と同じ容積の貯湯槽で有効温度の湯水をより多量に貯蔵することができるため、より少ない容量の貯湯槽を適用することができる。従って、貯湯槽に要する部品コストを低減し得ると共に、より狭い設置スペースに設置することができる。
また、本発明を横型の貯湯槽に適用した場合は次のような構成になる。即ち、湯水を貯える横型殻状の槽本体内の天井に、注湯口の内径及び返湯口の内径より大きい内径のトンネル状の第2上側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてあり、また、槽本体内の底部に、給水口の内径及び取水口の内径より大きい内径のトンネル状の第2下側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてある。そして、給湯口、注湯口及び返湯口は、第2上側整流器内に連通させてあり、給水口及び取水口は、第2下側整流器内に連通させてある。
これによって、注湯口から注入される湯、及び返湯口から返送される湯水は第2上側整流器内で混合され温度が低減されると共に流速が減じられて第2上側整流器の開口から槽本体内の天井へ緩やかに流出される。このとき、第2上側整流器が横型の槽本体の長手方向へ設けてあるため、天井の長手方向へ拡がり、撹拌・対流が生じ難い。従って、第2上側整流器の開口から流出された湯は、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、貯湯槽の天井から底部へ、順次積層される態様で、即ち、原水との界面を保った状態で貯えられて行く。
また、給水口から給水される原水は、前同様、第2下側整流器によって緩やかに槽本体内の底部へ導かれてそこに貯えられて行く。従って、貯湯槽内で撹拌・対流を生じることが可及的に防止され、内部に供給された原水は、槽本体の底部に留まり、湯と原水との界面が乱れることなく保たれる。
ところで、本発明に係る給湯装置は、前述した貯湯槽を備えるため、貯湯槽に要する部品コストを低減し得ると共に、より狭い設置スペースに貯湯槽を設置することができる。
また、本発明に係る給湯装置は、槽本体の底部近傍に配置し検温器が所定温度以下の温度を検出した場合、制御器はポンプを起動させて、槽本体内から取水させ、それを加熱器へ送って加熱させ、注湯管及び注湯口から槽内へ湯を供給させる。これによって、槽本体内の略全領域が所定の温度の湯に保たれる。
一方、本発明に係る給湯装置は、貯湯槽内の温度を検出する一又は複数の他の検温器が、槽本体の高さ方向へ前記検温器と位置を異ならせて配設してあり、前述した制御器は、切替手段によって、前記検温器から与えられる温度信号及び前記他の検温器から与えられる温度信号の内、前記ポンプの運転の制御に用いる温度信号を切り替えるようにしてある。これによって、貯湯槽に貯蔵される有効温度の湯水の容量を、貯湯槽の天井部から対応する検温器が取付けられた高さ位置までの容量にそれぞれ変更させることができる。
この切替手段には、検温器及び/又は他の検温器に対応して、任意の切替時刻を設定することができる切替時刻設定手段と、時刻を計測する時計とが設けてあり、切替手段は、時計が計測した時刻と切替時刻設定手段で設定された時刻とが一致したとき、対応する検温器から与えられる温度信号に切り替える。例えば、相対的に低い高さ位置の検温器と切替時刻設定手段とを対応付けておき、給湯量が多い時刻を切替時刻設定手段によって設定しておく。そして、切替手段は、時計が計測した時刻と、切替時刻設定手段によって設定された時刻とが一致した場合、相対的に低い高さ位置の検温器から与えられた温度信号に切り替える。これによって、給湯量が多い時間帯に、貯湯槽に貯蔵される有効温度の湯水の容量を多くすることができる。
一方、原水用検温器によって給水管で貯湯槽に供給される原水の温度を検出し、切替手段は、原水用検温器が検出した原水の温度及び予め設定された基準温度以下の場合、相対的に低い高さ位置の検温器から与えられた温度信号に切り替え、原水用検温器が検出した原水の温度及び予め設定された基準温度を超える場合、相対的に高い高さ位置の検温器から与えられた温度信号に切り替える。
以下、本発明に係る実施例の内容を図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る給湯装置の構成を示す模式図であり、図中、1は貯湯槽である。貯湯槽1は、縦に配した円筒状の本体10aの上下端を部分球形状の天井部10b及び底部10cで封止してなる竪型の槽本体10を備えており、貯湯槽1の底部10cには複数の脚部が設けてある。本体10aであって底部10c近傍の位置には、水道水等の原水を供給する給水管50が連結してあり、該給水管50から貯湯槽1内に原水が加圧供給される。これによって、貯湯槽1内が加圧状態に維持されている。
また、貯湯槽1には、貯湯槽1内の貯蔵水を昇温すべく取水する取水管53の一端が、前述した給水管50の連結位置と対向配置してあり、該取水管53の他端は、無圧型又は減圧型等の加熱器40の入水口に連結してある。この取水管53の中途位置には、貯湯槽1内の貯蔵水を加熱器40へ給送するポンプ41が介装してある。また、加熱器40には、加熱昇温した湯水を出水する出水口が設けてあり、該出水口には、前記貯湯槽1へ湯水を注入する注湯管54の一端が連結してある。注湯管54の他端は、貯湯槽1の本体10aであって天井部10b近傍の位置に連結してあり、また、注湯管54の中途には自動空気抜き弁61が介装してある。これによって、貯湯槽1内の貯蔵水を加熱・昇温する循環路が形成されている。
前述した加熱器40には、気体又は液体の燃料を供給する燃料用管46が連結してある。また、加熱器40にも給水管50がバルブを介して連結してあり、必要に応じて給水管50から加熱器40内に、原水が供給されるようになっている。更に、加熱器40には排水管が連結してあり、内部水を排水し得るようになっている。
一方、貯湯槽1の天井部10b中央には、該貯湯槽1内に貯えられた湯水を使用場所へ供給する給湯管51が連結してあり、貯湯槽1内の湯水は内部圧力によって給湯管51内へ吐出される。この給湯管51には、蛇口・シャワーヘッド等に連通する複数の枝管が連結してあり、給湯管51内を通流する湯水は各枝管へ供給される。蛇口・シャワーヘッド等及び前述した枝管が連結する各連結部には、前述した給水管50に連通する枝管も接続してあり、各連結部内で湯水と原水とを混合することによって、所要の温度の湯水を使用し得るようにしてある。
前記給湯管51は返湯管52に連通しており、該返湯管52は貯湯槽1の本体10aの前記注湯管54の連結位置と対向する位置に固着してある。この返湯管52の中途には返湯用ポンプが介装してあり、返湯管52内の湯水は返湯用ポンプによって貯湯槽1内へ還流される。このように、貯湯槽1内の湯水が給湯管51及び返湯管52によって循環されているため、前述した枝管へ適宜温度の湯水を供給することができる。
ところで、貯湯槽1の天井部10bには膨張管56の一端が連結してあり、膨張管56の他端は、三叉連結部材を介して、密閉式の膨張タンク60及び排水管に各別に連結してある。そして、貯湯槽1内の湯温上昇による膨張によって溢れた湯水は、膨張管56を通って膨張タンク60内に一時的に貯えられるようになっている。また、膨張管56の中途には逃し弁62が介装してあり、該逃し弁62は、貯湯槽1内が規定圧力になったとき作動して、内部圧力を逃がすようになっている。
一方、貯湯槽1の底部10cには、貯蔵水の温度が所定温度以下になったときオン(又はオフ)するサーモスタット42の検温器43が、該底部10cの壁面を貫通する態様で取り付けてあり、該サーモスタット42がオン(又はオフ)した場合、ポンプ41が作動するようになっている。
図2は図1に示した貯湯槽1の縦断面図である。なお、図中、図1に示した部分に対応する部分には、同じ番号を付してその説明を省略する。図2に示した如く、貯湯槽1の天井部10bの中央には、槽内に連通する筒状の給湯口2が突設してあり、該給湯口2には前述した給湯管51(図1参照)が連結されるようになっている。
一方、貯湯槽1内の天井部10b及び底部10c近傍の位置には、有底筒状の第1上側整流器11及び第1下側整流器12が、それぞれ開口を天井部10b及び底部10cに向けて、その中心軸を貯湯槽1の中心軸と一致させて配設してあり、第1上側整流器11の開口端と天井部10bの内面との間及び第1下側整流器12の開口端と底部10cの内面との間には適宜寸法の間隙がそれぞれ形成してある。
貯湯槽1の本体10aであって天井部10b近傍の位置には、第1上側整流器11の口径より小さい口径を有し、貯湯槽1を貫通する第1及び第2貫通管25,26が周方向へ対向配置してあり、第1貫通管25には本体10aに設けた注湯口5を介して加熱器40によって加熱・昇温された湯水が通流される注湯管54が、また、第2貫通管26には本体10aに設けた返湯口6を介して返湯管52(共に図1参照)が連結されるようになっている。第1及び第2貫通管25,26の先端部分は、第1上側整流器11の底部近傍の周面をそれぞれ貫通させてあり、両貫通管25,26の先端は斜断して、両貫通管25,26から吐出される水流が互いに衝突した後、第1上側整流器11の底部に衝突するようになしてある。
一方、貯湯槽1の本体10aであって底部10c近傍の位置には、前同様、第1下側整流器12の口径より小さい口径を有し、貯湯槽1を貫通する第3及び第4貫通管23,24が周方向へ対向配置してあり、第4貫通管24には本体10aに設けた取水口4を介して加熱器40へ取水する取水管53が、また、第3貫通管23には本体10aに設けた給水口3を介して原水を供給する給水管50(共に図1参照)が連結されるようになっている。第3及び第4貫通管23,24の先端部分は、第1下側整流器12の底部近傍の周面をそれぞれ貫通させてあり、両貫通管23,24の先端は第1下側整流器12の底部側に開口が向くように斜断してある。これによって、第3貫通管23から吐出される原水は、その一部が第1下側整流器12の底部に衝突し、残部が第4貫通管23内へ直接的に流入する一方、第4貫通管24には、第3貫通管23から直接的に流入される原水及び第1下側整流器12の底部近傍領域の水が流入する。
前述した第1上側整流器11の口径は、当該第1上側整流器11の単位時間当りの通流量が、第1貫通管25又は第2貫通管26の単位時間当りの通流量の1/4〜1/10程度になるようにしてある。これによって、第1貫通管25から吐出される湯水の流速、及び第2貫通管26から吐出される返湯水の流速が共に低下して、第1上側整流器11の開口から給湯口2へ向かって高い温度の湯水が緩やかに流出されるため、貯湯槽1内で対流・撹拌を生じることが可及的に防止され、流出された湯水は貯湯槽1の天井部10bから底部10cへ、順次積層される態様で、即ち、より低温の貯蔵水との界面を保った状態で貯えられて行く。
更に、第1貫通管25及び第2貫通管26は第1上側整流器11の周方向へ対向配置してあるため、第1上側整流器11内で、第1貫通管25から吐出される湯水の一部と、第2貫通管26から吐出される返湯水の一部とが衝突して、互いに流速が低下すると共に、第1貫通管25から吐出される湯水の残部及び第2貫通管26から吐出される返湯水の残部は、第1上側整流器11の底部に衝突して共に流速が低下するため、第1上側整流器11の開口から流出される湯水はより緩やかになる。また、第1貫通管25から吐出される湯水の温度と、第2貫通管26から吐出される返湯水の温度との間には差があるが、両者は第1上側整流器11内で混合されることによって温度差が解消されるため、温度差による対流の発生を回避することができる。
一方、より低温の貯蔵水が、貯湯槽1内の底部10c近傍に配設した第1下側整水器12を介して第4貫通管24へ取水される。このとき、前同様、第1下側整流器12の口径は、当該第1下側整流器12の単位時間当りの通流量が、第3貫通管23又は第4貫通管24の単位時間当りの通流量の1/4〜1/10程度になるようにしてある。これによって、貯蔵水が第1下側整流器12内へ緩やかに流入するため、取水による貯蔵水の対流の発生が可及的に抑制され、相対的に高温の貯蔵水と相対的に低温の貯蔵水との界面を保った状態で、相対的に低温の貯蔵水を採取することができる。
更に、第3貫通管23から吐出される原水の一部が第1下側整流器12内で、直接的に第4貫通管24によって取水されるため、第1下側整流器12を介して貯湯槽1内の底部10c近傍から取水される貯蔵水の量が少なく、従って、取水による貯蔵水の対流の発生が更に抑制されるのに加え、第3貫通管23から第1下側整流器12を介して貯湯槽1内へ直接的に供給される原水の量も低減され、原水の供給による貯蔵水の対流も抑制される。また、第3貫通管23から供給される原水の温度と、貯湯槽1内の底部10c近傍の貯蔵水の温度との間には差があるが、両者は第1下側整流管12内で混合されることによって温度差が低減されるため、温度差による貯蔵水の対流を抑制することができる。
従って、加熱器40の加熱能力以内で給湯している場合、貯湯槽1内の第1下側整流器12の開口端位置より上方に、65℃以上の高湯水温領域が形成され、貯湯槽1内の第1下側整流器12の開口端位置より下方に、25℃未満の水温領域が形成される。そして、貯湯槽1内の第1下側整流器12の開口端位置に、高湯水温領域と水温領域との界面が形成される。このように、本発明に係る貯湯槽1にあっては、貯湯槽1内のほとんどの領域を高湯水温領域にすることができ、従来と同じ容積の貯湯槽1で有効温度の湯水をより多量に貯蔵することができる。
一方、このような給湯装置において、加熱器40の加熱能力以上の給湯は次のように実施される。
図3は、本発明に係る給湯装置において、貯湯槽内の湯水を、加熱器の加熱能力を超えて給湯した場合の貯湯槽内の貯蔵水の温度変化を模式的に示す図面である。なお、図中、図2に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
図3(a)に示した如く、給湯開始時にあっては、貯湯槽1内の第1下側整流器12の開口端位置より上方に、65℃以上の高湯水温領域Rhが形成され、貯湯槽1内の第1下側整流器の開口端位置より下方に、25℃未満の水温領域Rwが形成されており、貯湯槽1内の第1下側整流器の開口端位置に、高湯水温領域Rhと水温領域Rwとの界面が形成されている。
しかし、加熱器の加熱能力を超えた給湯が続くと、図3(b)に示した如く、貯湯槽1から吐出される給湯量に応じた量の原水が給水口3から貯湯槽1内に供給される一方、加熱器によって加熱・昇温された湯水が注湯口5から槽内へ流入される量が、槽外へ吐出される給湯量より少ないため、高湯水温領域Rhが減少し始めると共に、水温領域Rwが拡大する。
更に、加熱器の加熱能力を超えた給湯が続くと、図3(c)、(d)及び(e)に示した如く、高湯水温領域Rhが減少する一方、前述した界面を保持しつつ、水温領域Rwが更に拡大する。しかし、これらの間、高湯水温領域Rhと水温領域Rwとの界面が略保たれた状態で、高湯水温領域Rhが減少するため、有効温度の湯水が供給され続ける。そして、図3(e)に示した如く、貯湯槽1内のほとんどの領域が水温領域Rwとなって、高湯水温領域Rhが消失するまで、有効温度の湯水が供給される。
このように、加熱器の加熱能力を超えた給湯の開始時に、貯湯槽1内のほとんどの領域を占める高湯水温領域Rhの略全量が、有効温度を保った状態で供給されるため、貯湯槽1の容量を従来の貯湯槽と同じ容積にした場合は、有効温度の湯水をより長時間供給することができる。
図4は、本発明に係る貯湯槽及び従来の貯湯槽を用いて、加熱器の加熱能力以上の給湯を行った場合の給湯水の温度を経時的に測定した結果を示すグラフであり、図中、(a)は図2に示した本発明に係る貯湯槽を用いた場合を、(b)は図5に示した従来の貯湯槽を用いた場合を示している。また、縦軸は給湯温度を、横軸は時間をそれぞれ表している。なお、いずれの場合も、同じ加熱能力を有する給湯装置を用い、2000Lの容量の貯湯槽から120L/分で給湯した。
図4(b)から明らかな如く、従来の貯湯槽を用いた場合、給湯水の温度は、加熱器の加熱能力以上の給湯を開始してから略9分経過した時点で50℃以下になり、略17分経過した時点で45℃以下になっていた。これに対し、図4(a)から明らかな如く、本発明に係る貯湯槽にあっては、給湯水の温度は、加熱器の加熱能力以上の給湯を開始してから35分経過した時点でも50℃以上であった。
従って、加熱器の加熱能力以上の給湯を開始してから、有効温度の湯水を供給し続け得る能力が従来の貯湯槽と同程度でよい場合、より小さい容量の貯湯槽を設置することができ、貯湯槽に要する部品コストを低減することができる。
図5は、実施例2に係る貯湯槽の部分縦断面図であり、横型のものに適用した場合を示している。本実施例の貯湯槽1は、横に配した円筒状の本体20aの両端を部分球形状の側部20b,20bで封止してなる槽本体20を備えており、一方の側部20bには槽内を清掃するための出入口が着脱可能な扉で封止した態様で設けてある。また、貯湯槽1の本体20aの底部には複数の脚部が設けてある。
本体20aの天井部内面中央には、側面視がU字形状であり平面視が横長長方形状の第2上側整流器31が、その長辺を貯湯槽1の長手方向にして固着してあり、該第2上側整流器31及び本体20aの天井部内面によってトンネル状の流路が形成されている。また、本体20aの底部内面中央には、第1上側整流器31と同形の第2下側整流器32が、第2上側整流器31に対向配置してあり、前同様、第2下側整流器32及び本体20aの底部内面によってトンネル状の流路が形成されている。
本体20aの天井部外面中央には、前記第2上側整流器31内に連通する筒状をなし、図1に示した給湯管51が連結する給湯口2が立設してあり、該給湯口2の両側には、共に前同様、第2上側整流器31内に連通する筒状をなし、図1に示した返湯管52が連結する返湯口6、及び加熱器40によって加熱された湯水が通流する注湯管54が連結する注湯口5が、前記給湯口2と一列になるように互いに適宜の距離を隔てて配設してある。そして、第2上側整流器31の内寸は、これによって形成される流路の単位時間当りの流量が、注湯口2又は返湯口6から第2上側整流器31内に流入される単位時間当りの流量の1/4〜1/10程度になるようにしてある。
一方、本体20aの底部外面中央には、前記第2下側整流器32内に連通する筒状をなし、図1に示した原水を供給する給水管50が連結する給水口3が垂設してあり、該給水口3から適宜距離を隔てて、前同様第2下側整流器32内に連通する筒状をなし、図1に示した取水管53が連結する取水口4が垂設してある。そして、第2下側整流器32の内寸は、これによって形成される流路の単位時間当りの流量が、給水口3から第2下側整流器32内に流入される単位時間当りの流量の1/4〜1/10程度になるようにしてある。
また、本体20aの底部には、前述した検温器43が取り付けてあり、該検温器43は本体20aの底部を貫通して、その先端が僅かに貯湯槽1内に突出するようにしてある。
このような貯湯槽1にあっては、返湯口6及び注湯口5から第2上側整流器31内に吐出される湯水の流速が共に低下して、第2上側整流器31の両開口から、本体20a内の天井部近傍の領域に、貯湯槽1の長手方向へ向かって高い温度の湯水が緩やかに流出されるため、貯湯槽1内で対流を生じることが可及的に防止され、流出された湯水は貯湯槽1の天井部から底部へ、順次積層される態様で、即ち、より低温の貯蔵水との界面を保った状態で貯えられて行く。また、注湯口5から吐出される湯水の温度と、返湯口6から吐出される返湯水の温度との間には差があるが、両者は第2上側整流器31内で混合されることによって温度差が解消されるため、温度差による対流の発生を回避することができる。
一方、給水口3から第2下側整流器32内に吐出される湯水の流速が低下して、第2下側整流器32の両開口から、本体20a内の底部近傍の領域に、貯湯槽1の長手方向へ向かって低い温度の水が緩やかに流出されるため、貯湯槽1内で対流を生じることが可及的に防止され、流出された水は本体20a内の底部近傍の領域に留まる。しかも、給水口3の近傍に取水口4が配置してあり、給水口3から第2下側整流器32内へ吐出された原水の一部が直接的に取水口4内へ流入するため、第2下側整流器32を介して貯湯槽1内の底部近傍から取水される貯蔵水の量が少なく、従って、取水による貯蔵水の対流の発生が更に抑制されるのに加え、給水口3から第2下側整流器32を介して貯湯槽1内へ直接的に供給される原水の量も低減され、原水の供給による貯蔵水の対流も抑制される。また、給水口3から供給される原水の温度と、貯湯槽1内の底部近傍の貯蔵水の温度との間には差があるが、両者は第2下側整流管32内で混合されることによって温度差が低減されるため、温度差による貯蔵水の対流を抑制することができる。
従って、加熱器40(図1参照)の加熱能力以内で給湯している場合、貯湯槽1内の底部を除く略全領域に、65℃以上の高湯水温領域が形成され、僅かに貯湯槽1内の底部に、25℃未満の水温領域が形成され、両者の界面が形成される。一方、加熱器40(図1参照)の加熱能力以上の給湯が負荷された場合、前記界面が略保たれた状態で高湯水温領域の湯水が給湯口2から給湯されるため、高湯水温領域の湯水が略全量、貯湯槽1から吐出されるまで、有効温度の湯水が供給され続ける。
なお、本実施例では、トンネル状の第2上側整流器31及び第2下側整流器32を配設してあるが、本発明はこれに限らず、給湯口2、返湯口6及び注湯口5の近傍に板状部材を対向配置してなる第2上側整流部材、及び給水口3及び取水口4の近傍に板状部材を対向配置してなる第2下側整流部材を配設してもよい。
図6は、実施例3に係る給湯装置の構成を示す模式図であり、有効温度の湯水の貯蔵容量を可変にしてある。なお、図中、図1に示した部分に対応する部分には同じ番号を付して、その説明を省略する。
図6に示した如く、本実施例にあっては、貯湯槽1の底部10cに取付けた検温器43とは別に、当該検温器43より高い位置である本体10aに、貯湯槽1内の湯水の温度を検出する1又は複数の(図8にあっては2つ)の第2検温器44及び第3検温器45が高さ方向へ位置を異ならせて取り付けてあり、検温器43、第2検温器44及び第3検温器45が検出し湯水の温度は、ポンプ41のオン・オフを制御すべく前述したサーモスタット42(図1参照)を内蔵する制御盤35に与えられるようになっている。
図7は、図6に示した制御盤35の構成例を示す模式的正面図である。制御盤35には、当該制御盤35への電力の供給/停止を切り替える電源スイッチ351が設けてあり、更に、現時刻を表示する時計352が設けてある。また、前述した検温器43、第2検温器44及び第3検温器45が検出し湯水の温度を表示する複数(図7では3つ)の温度表示器359,359,359も設けてある。
制御盤35には、第3検温器45の検温結果による制御を中断して、第3検温器45より下側に取付けた第2検温器44の検温結果による制御を開始する時刻を設定する第1時刻設定器353、及び第2検温器44の検温結果によるによる制御を中断して、第3検温器45の検温結果による制御を開始する時刻を設定する第2時刻設定器354を備えるタイマ357が設けてあり、タイマ357には、設定した時刻をセットするセットボタン355、及びセットした時刻を解除するリセットボタン356等も設けてある。
なお、本実施例では、第1時刻設定器353は、第3検温器45の検温結果によるによる制御を中断して、第2検温器44の検温結果による制御を開始する時刻を設定するようにしてあり、第2時刻設定器354は、第2検温器44の検温結果によるによる制御を中断して、第3検温器45の検温結果による制御を開始する時刻を設定するようにしてあるが、本発明はこれに限らず、それらと反対、即ち、第1時刻設定器353は、第2検温器44の検温結果によるによる制御を中断して、第3検温器45の検温結果による制御を開始する時刻を設定するようにし、第2時刻設定器354は、第3検温器45の検温結果によるによる制御を中断して、第2検温器44の検温結果による制御を開始する時刻を設定するようにしてもよい。また、第1時刻設定器353及び/若しくは第2時刻設定器354に代えて、又は第1時刻設定器353及び第2時刻設定器354に加えて、前述した検温器43の検温結果による制御を開始する時刻を設定する他の時刻設定器を設けるようにしてもよい。
また、制御盤35には、切替スイッチ400が回動可能に取り付けてあり、該切替スイッチ400によって、検温器43の検温結果による制御を行う第1位置(「最下」)401、第2検温器44の検温結果によるによる制御を行う第2位置(「下」)402、第3検温器45の検温結果による制御を行う第3位置(「上」)403、タイマ357の設定時間で制御対象の検温器を変更する第4位置(「タイマ」)404に切り替えることができるようになっている。
このような制御盤35にあっては、切替スイッチ400が、第1位置401から第3位置403のいずれかに切り替えられた場合、対応する検温器43〜45の検温値が所定温度以下になったとき、内蔵するサーモスタットがオン(又はオフ)して、ポンプ41を作動させる。
一方、制御盤35は、切替スイッチ400が第4位置404に切り替えられた場合、タイマ357で設定された時刻と時計352が計測した時刻とが一致したとき、対応する第2検温器44又は第3検温器45の検温値が入力されるように切り替え、入力された検温値が所定温度以下になったとき、内蔵するサーモスタットがオン(又はオフ)して、ポンプ41を作動させる。
ところで、給湯装置を設置する施設、例えば銭湯にあっては、営業時間帯内で湯水の使用量が変動するため、その変動に応じて、湯水の使用量が少ない時間帯では、貯湯槽1内において、有効温度の湯水の貯蔵容量を小さくし、湯水の使用量が多い時間帯では、貯湯槽1内において、有効温度の湯水の貯蔵容量を大きくするようにすれば、原水の加熱に要する燃料コストを可及的に低減することができ、給湯装置のランニングコストを小さくすることができる。
本実施例に係る給湯装置にあっては、前述した如く貯湯槽1内で高湯水温領域と水温領域との界面を維持した状態で給湯、取水及び給水を行うことができるのに加え、検温器43〜45及び切替スイッチ400を設けてなる制御盤35を備えるため、切替スイッチ400が、第1位置401から第3位置403のいずれかに切り替えることによって、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量は、貯湯槽1の天井部10bから対応する検温器43〜45が取り付けられた高さ位置までの容量にそれぞれ変更させることができる。
従って、前記施設において、湯水の使用量が多い時間帯では、管理者が切替スイッチ400を第1位置401又は第2位置402に切り替えることによって、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量を大きくし、湯水の使用量が少ない時間帯では、管理者が切替スイッチ400を第2位置402又は第3位置403に切り替えることによって、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量を小さくすることができる。一方、管理者が予め切替スイッチ400を第4位置404に切り替えておいた場合、タイマ357でセットした時刻に応じて、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量を大小変更することができる。
ところで、このような貯湯槽1に貯蔵すべき有効温度の湯水の容量の変動は、営業時間帯内のみならず、季節によっても生じる。即ち、冬季では、原水の温度が低いため、適宜量の高温の湯水に少量の原水を混合することで所要量の適温の湯水にすることができ、従って相対的に湯水の使用量が増大して、貯湯槽1から吐出される給湯量が多い。一方、夏季では、原水の温度が高いため、少量の高温の湯水でも原水を混合させることで所要量の適温の湯水を得ることができ、従って相対的に湯水の使用量が減少し、貯湯槽1から吐出される給湯量が少ない。そこで、本実施例に係る給湯装置では、前同様、手動で、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量を切り替えることができるのに加え、原水の温度に基づいて自動で、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量を切り替えることができるようにしてある。
図8は、実施例4に係る給湯装置の構成を示す模式図であり、図9は、図8に示した制御盤35aの構成例を示す模式的正面図である。なお、両図中、図6及び図7に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明の一部又は全部を省略する。
図8及び図9に示した如く、本実施例に係る給湯装置にあっては、貯湯槽1における原水の給水口又は原水の給水管50の適宜位置に原水の温度を検出する原水用検温器49が配設してあり、原水用検温器49が検出した原水の温度は、制御盤35aに与えられるようになっている。
制御盤35aには基準温度を設定するための温度設定器358が設けてあり、温度設定器358によって適宜の基準温度を設定し得るようになっている。また、制御盤35aには、切替スイッチ400が回動可能に取り付けてあり、該切替スイッチ400によって、検温器43の検温結果による制御を行う第1位置(「最大」)401、第2検温器44の検温結果によるによる制御を行う第2位置(「冬」)402、第3検温器45の検温結果による制御を行う第3位置(「夏」)403、原水用検温器49の検出値に基づいて制御対象の検温器を変更する第4位置(「自動」)404に切り替えることができるようになっている。
このような制御盤35aにあっては、切替スイッチ400が、第1位置401から第3位置403のいずれかに切り替えられた場合、対応する検温器43〜45の検温値が所定温度以下になったとき、内蔵するサーモスタットがオン(又はオフ)して、ポンプ41を作動させる。
一方、制御盤35aは、切替スイッチ400が第4位置404に切り替えられた場合、原水用検温器49が検出した原水の温度が温度設定器358で設定された基準温度以下のとき、第2検温器44の検温値が入力されるように切り替え、原水用検温器49が検出した原水の温度が温度設定器358で設定された基準温度を超えたとき、第3検温器45の検温値が入力されるように切り替え、入力された検温値が所定温度以下になったとき、内蔵するサーモスタットがオン(又はオフ)して、ポンプ41を作動させる。
これによって、原水の温度が高い夏季では、第3検温器45の検温値に基づいてポンプ41を作動制御が実施されるため、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量を小さくすることができ、原水の温度が低い冬季では、第2検温器44の検温値に基づいてポンプ41を作動制御が実施されるため、貯湯槽1に貯蔵される有効温度の湯水の容量を大きくすることができる。
本発明に係る給湯装置の構成を示す模式図である。 図1に示した貯湯槽の縦断面図である。 本発明に係る給湯装置において、貯湯槽内の湯水を、加熱器の加熱能力を超えて給湯した場合の貯湯槽内の貯蔵水の温度変化を模式的に示す図面である。 本発明に係る貯湯槽及び従来の貯湯槽を用いて、加熱器の加熱能力以上の給湯を行った場合の給湯水の温度を経時的に測定した結果を示すグラフである。 実施例2に係る貯湯槽の部分縦断面図である。 実施例3に係る給湯装置の構成を示す模式図である。 図6に示した制御盤の構成例を示す模式的正面図である。 実施例4に係る給湯装置の構成を示す模式図である。 図8に示した制御盤の構成例を示す模式的正面図である。 従来の給湯装置の構成を示す模式図である。 図10に示した貯湯槽の縦断面図である。 従来の貯湯槽内の湯水を、加熱器の加熱能力を超えて給湯した場合の貯湯槽内の貯蔵水の温度変化を模式的に示す図面である。
符号の説明
1 貯湯槽
2 給湯口
3 給水口
4 取水口
5 注湯口
6 返湯口
10 槽本体
10a 本体
10b 天井部
10c 底部
11 第1上側整流器
12 第1下側整流器
20 槽本体
20a 本体
20b 側部
23 第3貫通管
24 第4貫通管
25 第1貫通管
26 第2貫通管
31 第2上側整流器
32 第2下側整流器
35 制御盤
40 加熱器
41 ポンプ
42 サーモスタット
43 検温器
44 第2検温器
45 第3検温器
49 原水用検温器
50 給水管
51 給湯管
52 返湯管
53 取水管
54 注湯管

Claims (15)

  1. 湯水を貯える殻状の槽本体に、槽本体の内外を連通する複数の連通口が設けてある貯湯槽において、
    前記槽本体の天井側に、1又は複数の第1連通口が配設してあり、前記槽本体の底部側に、1又は複数の第2連通口が配設してあり、前記槽本体内の天井又はその近傍に、前記第1連通口から注入される湯を、減速させつつ槽本体の天井へ導く上側整流部材が配置してあり、前記槽本体内の底部又はその近傍に、前記第2連通口から供給される原水を、減速させつつ槽本体の底部へ導く下側整流部材が配置してあることを特徴とする貯湯槽。
  2. 前記上側整流部材内の流路の断面面積は、前記第1連通口から注入される湯の流路の断面面積より大きく、前記下側整流部材内の流路の断面面積は、前記第2連通路から供給される原水の流路の断面面積より大きい請求項1記載の貯湯槽。
  3. 湯水を貯える殻状の槽本体に、外部へ湯水を供給する給湯口、内部へ湯を注入する注湯口、内部へ原水を供給する給水口、及び内部から取水する取水口が設けてある貯湯槽において、
    前記給湯口は槽本体の天井に配設してあり、前記注湯口は槽本体の天井側に配設してあり、前記給水口及び取水口は槽本体の底部側に配設してあり、前記槽本体内の天井又はその近傍に、前記注湯口から注入される湯を、減速させつつ槽本体の天井へ導く上側整流部材が配置してあり、前記槽本体内の底部又はその近傍に、給水口から供給される原水を、減速させつつ槽本体の底部へ導く下側整流部材が配置してあることを特徴とする貯湯槽。
  4. 前記上側整流部材内の流路の断面面積は、前記注湯口の断面面積より大きく、前記下側整流部材内の流路の断面面積は、前記給水口の断面面積より大きい請求項3記載の貯湯槽。
  5. 前記注湯口から注入される湯は、上側整流部材の内面に衝突して進行方向が天井へ変更されるようにしてあり、給水口から供給される原水は、下側整流部材の内面に衝突して進行方向が底部へ変更されるようにしてある請求項4記載の貯湯槽。
  6. 前記取水口は下側整流部材の流路中から取水するようにしてある請求項3から5のいずれかに記載の貯湯槽。
  7. 前記槽本体には、前記給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が、前記上側整流部材内へ返湯するように設けてある請求項3から6のいずれかに記載の貯湯槽。
  8. 湯水を貯える竪型殻状の槽本体に、外部へ湯水を供給する給湯口、内部へ湯を注入する注湯口、内部へ原水を供給する給水口、内部から取水する取水口、及び前記給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が設けてある貯湯槽において、
    前記給湯口は槽本体の天井に配設してあり、前記注湯口及び返湯口は槽本体の天井側に配設してあり、前記給水口及び取水口は槽本体の底部側に配設してあり、
    前記注湯口に連通した第1管部材及び前記返湯口に連通した第2管部材が、槽本体内に延設してあり、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、槽本体内の天井近傍に、その開口を前記天井に臨ませて配置した第1上側整流器内に、第1管部材の先端部及び第2管部材の先端部がそれぞれ挿入させてあり、
    また、前記給水口に連通した第3管部材及び前記取水口に連通した第4管部材が、槽本体内に延設してあり、両管部材の内径より大きい内径の有底筒状をなし、槽本体内の底部近傍に、その開口を前記底部に臨ませて配置した第1下側整流器内に、第3管部材の先端部及び第4管部材の先端部がそれぞれ挿入させてあることを特徴とする貯湯槽。
  9. 湯水を貯える横型殻状の槽本体に、外部へ湯水を供給する給湯口、内部へ湯を注入する注湯口、内部へ原水を供給する給水口、内部から取水する取水口、及び前記給湯口から外部へ供給した湯水を内部へ返送するための返湯口が設けてある貯湯槽において、
    前記槽本体内の天井に、前記注湯口の内径及び返湯口の内径より大きい内径のトンネル状の第2上側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてあり、また、槽本体内の底部に、前記給水口の内径及び取水口の内径より大きい内径のトンネル状の第2下側整流器が貯湯槽の長手方向へ設けてあり、
    前記給湯口、注湯口及び返湯口は、前記第2上側整流器内に連通させてあり、前記給水口及び取水口は、前記第2下側整流器内に連通させてあることを特徴とする貯湯槽。
  10. 湯水を貯える殻状の槽本体を具備する貯湯槽と、水を加熱して湯を供給する加熱器と、互いに加熱器と前記貯湯槽との間に架設してあり、貯湯槽から取水する取水管及び貯湯槽へ湯を注入する注湯管と、前記取水管に介装してあり貯湯槽内の水を加熱器へ送給するポンプと、前記貯湯槽外へ湯水を供給する給湯管と、貯湯槽内へ原水を供給する給水管とを備える給湯装置において、
    請求項1から6のいずれかに記載の貯湯槽を備えることを特徴とする給湯装置。
  11. 湯水を貯える殻状の槽本体を具備する貯湯槽と、水を加熱して湯を供給する加熱器と、互いに加熱器と前記貯湯槽との間に架設してあり、貯湯槽から取水する取水管及び貯湯槽へ湯を注入する注湯管と、前記取水管に介装してあり貯湯槽内の水を加熱器へ送給するポンプと、前記貯湯槽外へ湯水を供給する給湯管と、貯湯槽内へ原水を供給する給水管と、前記給湯管に連通し、貯湯槽へ返湯する返湯管とを備える給湯装置において、
    請求項7、8又は9に記載の貯湯槽を備えることを特徴とする給湯装置。
  12. 更に、前記貯湯槽内の温度を検出する検温器と、この検温器が検出した温度に基づいて前記ポンプの運転を制御する制御器とを備え、前記検温器は、前記槽本体の底部近傍に配置してある請求項10又は11記載の給湯装置。
  13. 前記槽本体の高さ方向へ前記検温器と位置を異ならせて配設してあり、貯湯槽内の温度を検出する一又は複数の他の検温器を更に備え、前記制御器は、前記検温器から与えられる温度信号及び前記他の検温器から与えられる温度信号の内、前記ポンプの運転の制御に用いる温度信号を切り替える切替手段を具備する請求項12記載の給湯装置。
  14. 前記切替手段は、前記検温器及び/又は他の検温器に対応して、任意の切替時刻を設定することができる切替時刻設定手段と、時刻を計測する時計とを具備し、この時計が計測した時刻と前記切替時刻設定手段で設定された時刻とが一致したとき、対応する検温器から与えられる温度信号に切り替えるようにしてある請求項13記載の給湯装置。
  15. 前記給水管で供給される原水の温度を検出する原水用検温器を備え、前記切替手段は、前記原水用検温器が検出した原水の温度及び予め設定された基準温度に基づいて、前記切り替え動作を行うようにしてある請求項13記載の給湯装置。
JP2004109386A 2003-05-09 2004-04-01 貯湯槽及び給湯装置 Expired - Fee Related JP4132054B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004109386A JP4132054B2 (ja) 2003-05-09 2004-04-01 貯湯槽及び給湯装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003132278 2003-05-09
JP2004109386A JP4132054B2 (ja) 2003-05-09 2004-04-01 貯湯槽及び給湯装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004361073A true JP2004361073A (ja) 2004-12-24
JP4132054B2 JP4132054B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=34067097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004109386A Expired - Fee Related JP4132054B2 (ja) 2003-05-09 2004-04-01 貯湯槽及び給湯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4132054B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008157471A (ja) * 2006-11-29 2008-07-10 Showa Mfg Co Ltd 給湯装置
JP2015210039A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 昭和鉄工株式会社 貯湯槽内部構造
JP2020148391A (ja) * 2019-03-13 2020-09-17 三菱電機株式会社 貯湯式給湯機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008157471A (ja) * 2006-11-29 2008-07-10 Showa Mfg Co Ltd 給湯装置
JP2015210039A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 昭和鉄工株式会社 貯湯槽内部構造
JP2020148391A (ja) * 2019-03-13 2020-09-17 三菱電機株式会社 貯湯式給湯機
JP7200764B2 (ja) 2019-03-13 2023-01-10 三菱電機株式会社 貯湯式給湯機

Also Published As

Publication number Publication date
JP4132054B2 (ja) 2008-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107806709B (zh) 一种热水器及其水温调节方法
JPH0478900B2 (ja)
JP4981777B2 (ja) 太陽熱温水器
JP2006288816A (ja) ミストサウナ装置
JP2004361073A (ja) 貯湯槽及び給湯装置
JP5416038B2 (ja) ふろ給湯機
JP2007163091A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2008008563A (ja) 貯湯式給湯方法および貯湯式給湯装置
JP4890125B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP2002206800A (ja) 風呂システムの制御方法
JPH11173671A (ja) 給湯装置
JP5050641B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP3145900B2 (ja) 風呂給湯ユニット
JP2007093150A (ja) 貯湯式給湯風呂装置
JP6475605B2 (ja) 貯湯式給湯機
KR200353189Y1 (ko) 수평으로 온수가 공급되는 욕조
JP2001263818A (ja) 給湯装置
JPH0346739B2 (ja)
JP3047625B2 (ja) 風呂装置
JP2000074397A (ja) 温水暖房装置
JP3748681B2 (ja) 一缶二水路風呂給湯器
JP2003194399A (ja) 湯張り用閉止弁を備えた電気温水器
JP2003042534A (ja) 風呂給湯装置
JP2005345075A (ja) 貯湯式給湯器
JPH0195250A (ja) 自動給湯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080430

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080530

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4132054

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees