JP2004358904A - 導電性ベルトの製造方法および導電性ベルトの製造方法により得られる導電性ベルト - Google Patents
導電性ベルトの製造方法および導電性ベルトの製造方法により得られる導電性ベルト Download PDFInfo
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Abstract
【課題】プリンタやファクシミリ等の画像形成装置の高画質化設計に対応する、抵抗率の均一性、厚みの均一性に優れ、かつ、残留応力が小さく長期保管による寸法変化が小さく、任意の外周表面平滑/凹凸形状を付与した半導電性ベルトを製造する方法を提供することにある。
【解決手段】熱可塑性樹脂および導電性材料からなる熱可塑性樹脂混合物の少なくとも一部を熱可塑状態で予めミキシングした後冷却固化粉砕してなる、MFR25g/10min以上250g/10min未満の粉末状該混合物を原料とし、内表面が任意の表面平滑または凹凸形状に加工された加熱円筒状の金型の内表面側に該原料を付着させ樹脂層を形成させた後、前記金型の円筒内部の圧力を調整し、該金型を冷却した後に剥離することにより導電性ベルトを製造する。
【選択図】 図1
【解決手段】熱可塑性樹脂および導電性材料からなる熱可塑性樹脂混合物の少なくとも一部を熱可塑状態で予めミキシングした後冷却固化粉砕してなる、MFR25g/10min以上250g/10min未満の粉末状該混合物を原料とし、内表面が任意の表面平滑または凹凸形状に加工された加熱円筒状の金型の内表面側に該原料を付着させ樹脂層を形成させた後、前記金型の円筒内部の圧力を調整し、該金型を冷却した後に剥離することにより導電性ベルトを製造する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は導電性ベルトの製造方法および該製造方法により得られる導電性ベルトに関し、特に、プリンタやファクシミリ等の画像形成装置に用いられる中間転写ベルト、用紙搬送ベルト等の半導電性ベルトおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタやファクシミリ等の画像形成装置に用いられる中間転写ベルト、用紙搬送ベルト等の半導電性ベルトの材料としては、主にゴムを用いたゴムベルトや樹脂ベルトがあり、樹脂ベルトにはポリカーボネート、ポリエステル系、ポリアミド系やフッ素系樹脂に代表される熱可塑性樹脂を用いるものやポリイミド系樹脂やポリアミドイミド系樹脂に代表される熱硬化性樹脂を用いるものが知られている。
【0003】
一方、画像形成装置は高画質化、カラー化の要求がより高度なものになっていくに伴い、画像形成装置に用いられる半導電性ベルトは、ベルト外周面の表面平滑性や表面凹凸形状の更に高レベルでの制御が求められつつある。つまり、より高画質を得るためにトナーやトナーキャリアの小粒径化が進み、クリーニング機構によってもベルト表面から除去しきれない残存トナーやトナーキャリアなどが生じ易くなり、従来以上にベルト材料とクリーニングブレードやクリーニングブラシなどの摺動材の間での摩擦や付着性に関する材料設計や形状設計が重要になってきたためと考えられる。高画質化の追求において、ゴムベルトはベルトの伸縮性に起因して鮮明画像を得がたく、使いこなすための装置設計が難しいという問題がある。一方、樹脂ベルトはゴムベルトに比べ寸法の安定性に優れ、高画質化に向けて採用が増加傾向にある。
【0004】
しかし、前記樹脂ベルトはその製造方法に起因してそれぞれに異なる課題をかかえている。
熱可塑性樹脂を押出成形によってシームレス形状に成形する方法においては、ベルト周方向の各部位において樹脂がたどる流路長の不均一が生じることで抵抗率や厚みの不均一、残留応力不均一が生じ易い、また、ゲルや異物起因の凸やクレーターが不特定位置に生じ易いなど、ベルト面内の物性や寸法特性、平滑性の不均一に関する問題がある。一旦生じた抵抗率や厚みの不均一を除去することは困難であり、残留応力の不均一の除去には後処理によるアニール等の処理が適用しうるが均一化には長時間を要し、後処理の工程が増えるためコスト高となりやすい。凹凸の除去には研磨等の方法が適用しうるが凹凸の除去に要する研磨工程は粗削りから微細研磨にわたって段階的に行う必要がありこれも製造コストを引き上げることにつながりやすい。
【0005】
一方、ポリイミドなどの熱硬化性樹脂の成形に関しては、一例としてポリイミド系樹脂前駆体の有機溶媒溶液を回転ドラム内で流延成形・加熱して、まずシームレス状の該前駆体フイルムに成形した後、これを一旦該回転ドラム内から剥離・除去し、別途設けられた加熱手段により加熱して残存溶媒の除去およびイミド化を行う遠心成形法が知られている。こうした遠心成形によるポリイミド系樹脂のベルトは一般的に優れた物性を持つことが知られているが、材料の選択肢として硬質材料に偏りがちで種々の摺動部を持つ画像形成装置での使用においては相手材の摩耗を引き起こし易い問題があり、また環境面では溶媒を多量に排気するため環境汚染を引き起こし易く、コスト面においては溶剤回収機構を設ける場合には成形設備が非常に大掛かりで高価になりやすい。さらに工程数が多い上、ボイドの発生を抑制する溶媒除去のためにはゆるやかな加熱が必要で製膜に要する時間が長くなりやすく製造コストが高価になりやすい問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
プリンタやファクシミリ等の画像形成装置の高画質化設計に対応する、抵抗率の均一性、厚みの均一性に優れ、かつ、残留応力が小さく長期保管による寸法変化が小さく、任意の外周表面平滑/凹凸形状を付与した、中間転写ベルト、用紙搬送ベルトなどの半導電性ベルトを溶剤を使用しないドライプロセスにより短時間の成形サイクルで製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の導電性ベルトの製造方法は、熱可塑性樹脂および導電性材料からなる熱可塑性樹脂混合物の少なくとも一部を熱可塑状態で予めミキシングした後冷却固化粉砕してなる、MFR25g/10min以上250g/10min未満の粉末状該混合物を原料とし、内表面が任意の表面平滑または凹凸形状に加工された加熱円筒状の金型の内表面側に該原料を付着させ樹脂層を形成させた後、前記金型の円筒内部の圧力を調整し、該金型を冷却した後に剥離することを特徴とする。
前記の製造方法により得られる導電性ベルトであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における熱可塑性樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂が限定なく使用可能であるが、好ましくはポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、PET,PBT等のポリエステル、ポリエーテルエステル等のポリエステル共重合体、PA12,PA6等のポリアミド、ポリエーテルアミド,ポリエーテルエステルアミド等のポリエーテルまたはポリアミド共重合体、PVDF,ETFE等のフッ素系樹脂から選択される樹脂またはそのポリマーアロイ/ポリマーブレンドが例示でき、より好ましくはポリカーボネートとポリエステルまたはポリエステル共重合体とのポリマーアロイ/ポリマーブレンド,ポリアミドとポリアミド共重合体のポリマーアロイ/ポリマーブレンド、PVDF、PVDFとポリアミド共重合体のポリマーアロイ/ポリマーブレンドが例示できる。また、樹脂の流動性を損なわない範囲で各種の添加剤を含有させることに限定はない。具体的には、補強用フィラー、酸化防止剤、滑剤や界面活性剤、顔料等の添加が例示できる。
【0009】
また、本発明における導電性材料としては、(1)カーボンブラック及びグラファイト等の炭素化合物微粒子、(2)炭素繊維等の導電性繊維、(3)ステンレス繊維等の金属繊維、(4)ニッケル、銀、アルミニウム及び銅等の金属材料微粒子またはフレーク、(5)酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム及びシリカ等を主成分とし、これに原子価の異なる不純物イオンをドーピングした導電性金属酸化物、(6)炭素ウィスカーやチタン酸カリウムウィスカーの表面を金属酸化物や炭素等により導電化処理した導電性チタン酸カリウムウィスカー等の導電性ウィスカー、(7)ポリアニリン及びポリピロール等の導電性重合体微粒子、(8)過酸化リチウム等のアルカリ金属過酸化物、過塩素酸リチウム等の過塩素酸塩、テトラブチルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩、燐酸エステル塩等のイオン導電剤および該イオン導電剤とポリエーテル系高分子との混合物が例示でき、好ましくはカーボンブラックおよび/またはイオン導電剤が例示できる。もちろん前記導電性材料が前記熱可塑性樹脂にあらかじめ添加された状態で市販される導電性コンパウンドも本発明の熱可塑性樹脂および導電性材料として使用できる。ただし、導電性材料として、イオン導電剤が熱可塑性樹脂にあらかじめ添加された状態で市販される高分子イオン導電材とカーボンブラックを併用する場合には、本発明における熱可塑性樹脂にカーボンブラックを加熱可塑化状態でミキシングした後、高分子イオン導電材をドライブレンドすることが好ましい。これは、熱可塑性樹脂、カーボンブラック、高分子イオン導電材を同時に加熱可塑化状態でミキシングすることが、イオン導電性の発現を阻害する傾向、さらにはカーボンブラックの凝集による電気的なウィークポイントが生じやすくなる傾向にあり好ましくないためである。
【0010】
加熱可塑状態でのミキシング方法としては公知のミキシング装置が限定なく使用できるが、好ましくは複数のスクリューやロールを使用するミキサーおよび押出成形機、単軸の押出成形機や射出成形機等が例示できる。
粉砕方法としては公知の手段が限定なく適用しうるが、好ましくは常温下での機械粉砕法、冷凍粉砕法等が例示できる。粉砕粒径は、ふるい分け法によって目開き250μのメッシュを通過する量が75重量%以上が好ましく、より好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上であり、目開き75μのメッシュを通過する量が10重量%以下が好ましく、より好ましくは8重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。目開き250μのメッシュを通過する量が75重量%より少なくなると半導電性ベルト内面に局所的な凸部が生じることがあり好ましくない。目開き75μのメッシュを通過する量が10重量%より多くなると加熱溶融工程での粉体遊離が生じることがあり好ましくない。
【0011】
前記熱可塑性樹脂、導電性材料からなる粉末状熱可塑性混合物のMFRが25g/10min以上250g/10min未満、より好ましくは30g/10min以上150g/10min未満、さらに好ましくは33g/10min以上100g/10min未満となるよう適宜選択される。MFRが25g/10min未満になると均一な溶融に至らず半導電性ベルトにクレーターや穴が残ることがあり好ましくない。MFRが250g/10minを超えると加熱溶融工程での樹脂ダレが生じることがあり均一な厚みを得がたく好ましくない。
【0012】
ここでいうMFRはJIS K7210(熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト及びメルトボリュームフローレイトの試験方法)において、附属書Bに記載の樹脂種については附属書B記載の測定条件に基づいて、その他の樹脂種については附属書A記載のいずれかの測定条件に基づいて測定される値である。内表面を任意の表面平滑/凹凸形状に加工して得た円筒状の金型は、厚さが1〜25mm、より好ましくは2〜10mm、さらに好ましくは3〜5mmである。厚さが1mm未満では、加熱冷却ムラが生じ易くなる傾向があり、25mmを超えると加熱冷却に要する時間が長くなる傾向がある。
【0013】
材質には公知の金属材料を適用しうるが、好ましくはステンレス鋼等の鉄鋼、銅および銅合金、ニッケルおよびニッケル合金、アルミニウムおよびアルミニウム合金で例示される金属材料のいずれかから選択される単層構造かまたはその組合せ多層構造、より好ましくはステンレス鋼、特にはフェライト系やマルテンサイト系の磁性ステンレス鋼、かまたは該ステンレス鋼とアルミニウム合金(純アルミニウムを含む)、該ステンレス鋼と銅合金(銅を含む)との多層構造を基材とし、フッ素樹脂微粒子を含有するニッケル系のメッキ層を内表面に有するものが例示できる。
【0014】
円筒状金型内面の表面平滑/凹凸形状加工について公知の処理を適用しうるが、好ましくは物理的研磨による鏡面仕上げ,グリットブラストによる粗し仕上げ,エッチングによるパターニング加工等が例示できる。前記メッキ処理の後に該加工処理を施すことが好ましいが、メッキ層へのパターニングが困難な場合にはパターニング加工後に前記メッキ処理を施すこともできる。
【0015】
金型を加熱する方法としては公知の手段が適用しうるが、好ましくは電磁誘導加熱、熱風加熱、遠赤外線ヒーターによる輻射加熱、該金型をジャケット状に覆う形での二重管の流路に熱媒循環させる方式等が例示できる。
また、粉末状の熱可塑性樹脂混合物を金型内面に付着させる樹脂粉末層形成手段としては特に制限はないが、好ましくは圧縮空気流により粉末を金型内面に接触させる方法、静電塗装により吹き付ける方法、該金型内部に樹脂粉末を充填して接触せしめた後に樹脂粉末を抜き取る方法、該金型と粉末容器を一時的に接合し実質的に密封系とし回転または振とうする方法、またはそれらの併用等が例示できる。
【0016】
この時、粉末層形成において過剰の樹脂材料は回収されることが好ましく、より好ましくは粉末層付着前後の該金型の重量または粉末の初期からの減重量を計量することにより付着量をはかり、所望の付着量を超える付着物を脱離手段により脱離し回収することが例示できる。
該脱離手段については制限はないが、好ましくは該金型内を該金型と同心軸上を移動するスクレイパーにより付着物をかき落す方法、該金型に振動を与えることで付着物を落す方法等が例示できる。もちろん所望の付着量を得られるまで粉末層形成、計量、脱離をくりかえすことは好ましい態様である。
金型を冷却する方法としては公知の手段が適用しうるが、好ましくは水等の冷媒による直接冷却、該金型をジャケット状に覆う形での二重管の流路に冷媒循環させる方式等が例示できる。
【0017】
圧力調整については公知の手段が適用しうるが、好ましくはドライアイス等の昇華性固体の気化を利用する加圧、円柱状樹脂成形体の熱膨張を利用する加圧、加圧ローラの接触転圧による加圧、またはポンプによる給排気によって行う加減圧および前記加圧手段との併用等が例示できる。
【0018】
本発明により製造するベルトは、厚さが0.07mm〜0.5mm,より好ましくは0.1〜0.3mmである。
厚さが0.07mm未満では、ベルトとしての強度が不足する場合があり、0.5mmを超えると画像形成装置内にロール懸架した状態での放置により懸架状態の形状にクリープ変形してしまい、駆動形状の乱れから画像の乱れを引き起こす場合があるためいずれも好ましくない。
【0019】
表面抵抗率、体積抵抗率の両抵抗率についてはそれぞれが別個に定義される値であり、特に本発明のような混合材料については相互に一定の関係にはなく、それぞれJIS K6911に準じた測定により値を得ることができる。
本発明により製造するベルトの表面抵抗率は108〜1014Ω/□、より好ましくは109〜1012Ω/□である。
表面抵抗率が108Ω/□未満ではトナーや紙を吸着することが難しい問題があるほか、抵抗率の電圧影響による変化が大きくなりやすく、定電圧制御の画像形成装置で使用する場合には電圧設定の最適値が極めて狭い範囲に限定されてしまう、定電流制御の画像形成装置で使用する場合には局所的な絶縁破壊が生じ易くなってしまうなどの欠点を有する。表面抵抗率が1014Ω/□を超えるとベルト表面に帯電した電荷を除去することが難しく、ベルト上に不要な塵や異物などを吸着して蓄積しやすい、一旦転写したトナーを再吸着する逆転写による画像不良が生じ易くなるなどの欠点を有する。
また帯電・除電性能の面内均一性の観点から画像形成装置での使用に供するベルト面内における表面抵抗率の最大値に対する最小値の比は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上である。
【0020】
本発明により製造するベルトの体積抵抗率は108〜1014Ω・cm、より好ましくは109〜1013Ω・cmである。
体積抵抗率が108Ω・cm未満では電圧印加により局所的な絶縁破壊や通電による抵抗率低下が生じ易く一定の性能を維持することが困難であるほか、抵抗率の電圧影響による変化が大きくなりやすく、定電圧制御の画像形成装置で使用する場合には電圧設定の最適値が極めて狭い範囲に限定されてしまう。
体積抵抗率が1014Ω・cmを超えると吸着したトナーを紙へ転写する機能が低下し画像白抜け等の問題が生じ易く、高電圧を印加する必要が生じ易いため電力消費量があがり好ましくない。
また転写性能の面内均一性の観点から画像形成装置での使用に供するベルト面内における体積抵抗率の最大値に対する最小値の比は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上である。
【0021】
【実施例】
本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
図には、円筒状金型内面に樹脂粉末を付着させ樹脂粉末層を形成する工程の例を模式図で示す。
【0022】
熱可塑性樹脂および導電性材料からなる熱可塑性樹脂混合物の少なくとも一部が熱可塑状態でミキシングされた後、冷却固化、粉砕してなるMFR:25g/10min以上250g/10min未満の粉末状熱可塑性樹脂混合物を(以下、粉末原料4とする)準備する。
円筒状金型1は本発明の加熱方法により少なくとも粉末原料の溶融温度以上に予備加熱する。
【0023】
予備加熱された円筒状金型1の一方の開口部を蓋2で閉じ、他方の開口部を粉末原料4が充填された粉末原料収容容器3と接合し閉じる。(図1a)
蓋2と円筒状金型1、粉末原料収容容器3を一体として上下反転させる。(図1b)
粉末原料収容容器3から粉末原料4は円筒状金型1と蓋2で構成される容器内に移る。
このとき、予備加熱された円筒状金型1内表面において粉末が溶融状態となる。さらに粉末原料4の充填された蓋2と円筒状金型1、空の粉末原料収容容器3を一体として再度上下反転させる。(図1c)
粉末原料4は粉末原料収容容器3に再び収容されるが、粉末原料4の一部は円筒状金型1内表面に溶融付着し樹脂粉末層5´として円筒状金型1内面に形成される。
樹脂粉末層5´は円筒状金型1からの伝熱により時間が経つにつれて溶融樹脂膜5へと形態を変えるが、粉末の溶融を十分なものとするために、本発明の加熱手段によってさらに円筒状金型1を加熱することもできる。
さらに円筒状金型1の内表面の圧力を調整すること(減圧および/または加圧)により溶融樹脂膜5は気泡の除去および厚みの均一化が促進される。
次に、溶融樹脂膜5は、円筒状金型1が冷却されることにより円筒状金型1内面で冷却固化して樹脂膜6となる。(図1d)
この樹脂膜6を円筒状金型1から剥離した後、所望の長さにカットして画像形成装置用の熱可塑性樹脂シームレスベルトを得る。
【0024】
【実施例1】
ポリアミド(PA)12(宇部興産製UBESTA P3012U)にアセチレンブラック(電気化学製デンカブラック粒状)13重量%を添加し羽根付ミキサーで均一混合した後、スクリュー径30mm、L/D=30の同方向回転二軸押出機を用いてバレル温度190〜210℃、ダイ温度200℃で混練、冷却固化してペレット化した。該ペレットに高分子イオン導電材(チバスペシャルティケミカルズ製IrgastatP22)のペレットを12重量%添加し二重円錐型回転混合機により均一混合後冷凍粉砕し、目開き250μのメッシュを通過し、目開き75μのメッシュを通過しないものを採取し、これを熱可塑性混合物原料とした。
【0025】
熱可塑性混合物原料のMFRは230℃/2.16kgの条件にて34g/10minであった。
円筒状の金型として、基材がSUS430、内表面にフッ素樹脂微粒子を含有するニッケル燐メッキ層を有する内径145mm、厚さ5mmのシリンダを準備した。該シリンダ内面はメッキ処理後に#4000、#8000、#12000のダイヤモンドコンパウンドにより順次研磨して滑らかに仕上げられている。
該シリンダを成形機内の遠赤外線・電磁誘導併用加熱炉で加熱し、シリンダ温度を260℃まで昇温した。
【0026】
次に該シリンダを成形機内の樹脂粉末層形成チャンバーへと運び、該シリンダと前記粉末材料が充填された粉末容器を一時的に接合し実質的に密封系とし回転する方式で該シリンダ内面に樹脂粉末層を形成した。このとき、粉末容器内の残粉末重量を計量し付着量をもとめ、所望の付着量を得るまで粉末容器の接合、回転、分離、または粉末過剰付着分を脱離せしめるためのハンマー式の振動装置による該シリンダへの打撃、を繰り返した。
【0027】
次に該シリンダを成形機内にある250℃に保たれた第二の遠赤外線・電磁誘導併用加熱炉内で、シリンダの円筒軸を中心とした毎分1回転の一定速度で回転させながら、内側の樹脂付着面を、シリンダが2周する間、該シリンダ内面から最小0.21mmの距離を保つようなローラで加圧した後、炉内を0.03MPa以下の気圧に保ってさらに10分間回転を続けた。
次に該シリンダを冷水シャワーにより冷却した後、該シリンダ内面に形成された樹脂膜を剥離し、幅230mmにカットして半導電性シームレスベルトを得た。該ベルトの厚さは平均0.2mm、ベルト内で±0.01mm以内のばらつきであった。
【0028】
表面抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は2×1010〜4×1010Ω/□、体積抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は6×109〜1×1010Ω・cmであった。
該ベルト表面は、目視確認出来る凹凸もなく、前記シリンダ内面形状の転写により非常に滑らかなものであった。
【0029】
該ベルトを市販のカラーレーザープリンタに中間転写ベルトとして組み込み、画像を確認したところ濃度ムラや色ズレ、点状画像異常もなく非常に鮮明なものであった。また、保管時の寸法安定性の代用評価として40℃90%RHの高温高湿環境に1週間放置前後の周長変化を調べたところ、変化率0.05%と非常に小さかった。
【0030】
【比較例1】
ポリアミド(PA)12(宇部興産製UBESTA P3014U)にアセチレンブラック(電気化学製デンカブラック粒状)15重量%を添加し羽根付ミキサーで均一混合した後、スクリュー径30mm、L/D=30の同方向回転二軸押出機を用いてバレル温度190〜220℃、ダイ温度210℃で混練、冷却固化してペレット化した後冷凍粉砕し、目開き250μのメッシュを通過し、目開き75μのメッシュを通過しないものを採取し、これを熱可塑性混合物原料とした。熱可塑性混合物原料のMFRは230℃/2.16kgの条件にて23g/10minであった。
【0031】
熱可塑性混合物原料以外は実施例1と同じ条件で半導電性シームレスベルトを得た。
しかしながら該ベルトは、目視確認出来るクレーター、穴が点在しており、中間転写ベルトとしては不適であると判断できた。
【0032】
【比較例2】
実施例1において、シリンダ内側の樹脂付着面を加圧せず、加熱炉内を常圧に保つ以外は同じ条件で半導電性シームレスベルトを得た。
該ベルトの厚さは平均0.2mm、ベルト内で最小0.14mm、最大0.27mmと厚みバラツキの大きいものであった。
表面抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は1×1010〜7×1010Ω/□、体積抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は4×109〜4×1010Ω・cmであった。
【0033】
該ベルト表面は、目視確認出来る凹凸もなく、前記シリンダ内面形状の転写により非常に滑らかなものであった。
該ベルトを市販のカラーレーザープリンタに中間転写ベルトとして組み込み、画像を確認したところ色ズレが確認され実施例における画像に比べると鮮明さにかけるものであった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の半導電性ベルトの製造方法は、画像形成装置に用いる際の摺動摩擦や付着性の観点における成形品の表面凹凸形状の制御設計が容易であり、抵抗率および厚みの均一性に優れ、残留応力が小さく寸法の安定したシームレスベルトが成形でき、溶剤を使用しないため製造サイクルも短くできる、さらには材料の無駄が少なく、成形品を再粉砕したものが原材料として利用できるためリサイクル性にも優れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 円筒状金型
2 蓋
3 粉末原料収容容器
4 粉末原料
6 樹脂膜
【発明の属する技術分野】
本発明は導電性ベルトの製造方法および該製造方法により得られる導電性ベルトに関し、特に、プリンタやファクシミリ等の画像形成装置に用いられる中間転写ベルト、用紙搬送ベルト等の半導電性ベルトおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタやファクシミリ等の画像形成装置に用いられる中間転写ベルト、用紙搬送ベルト等の半導電性ベルトの材料としては、主にゴムを用いたゴムベルトや樹脂ベルトがあり、樹脂ベルトにはポリカーボネート、ポリエステル系、ポリアミド系やフッ素系樹脂に代表される熱可塑性樹脂を用いるものやポリイミド系樹脂やポリアミドイミド系樹脂に代表される熱硬化性樹脂を用いるものが知られている。
【0003】
一方、画像形成装置は高画質化、カラー化の要求がより高度なものになっていくに伴い、画像形成装置に用いられる半導電性ベルトは、ベルト外周面の表面平滑性や表面凹凸形状の更に高レベルでの制御が求められつつある。つまり、より高画質を得るためにトナーやトナーキャリアの小粒径化が進み、クリーニング機構によってもベルト表面から除去しきれない残存トナーやトナーキャリアなどが生じ易くなり、従来以上にベルト材料とクリーニングブレードやクリーニングブラシなどの摺動材の間での摩擦や付着性に関する材料設計や形状設計が重要になってきたためと考えられる。高画質化の追求において、ゴムベルトはベルトの伸縮性に起因して鮮明画像を得がたく、使いこなすための装置設計が難しいという問題がある。一方、樹脂ベルトはゴムベルトに比べ寸法の安定性に優れ、高画質化に向けて採用が増加傾向にある。
【0004】
しかし、前記樹脂ベルトはその製造方法に起因してそれぞれに異なる課題をかかえている。
熱可塑性樹脂を押出成形によってシームレス形状に成形する方法においては、ベルト周方向の各部位において樹脂がたどる流路長の不均一が生じることで抵抗率や厚みの不均一、残留応力不均一が生じ易い、また、ゲルや異物起因の凸やクレーターが不特定位置に生じ易いなど、ベルト面内の物性や寸法特性、平滑性の不均一に関する問題がある。一旦生じた抵抗率や厚みの不均一を除去することは困難であり、残留応力の不均一の除去には後処理によるアニール等の処理が適用しうるが均一化には長時間を要し、後処理の工程が増えるためコスト高となりやすい。凹凸の除去には研磨等の方法が適用しうるが凹凸の除去に要する研磨工程は粗削りから微細研磨にわたって段階的に行う必要がありこれも製造コストを引き上げることにつながりやすい。
【0005】
一方、ポリイミドなどの熱硬化性樹脂の成形に関しては、一例としてポリイミド系樹脂前駆体の有機溶媒溶液を回転ドラム内で流延成形・加熱して、まずシームレス状の該前駆体フイルムに成形した後、これを一旦該回転ドラム内から剥離・除去し、別途設けられた加熱手段により加熱して残存溶媒の除去およびイミド化を行う遠心成形法が知られている。こうした遠心成形によるポリイミド系樹脂のベルトは一般的に優れた物性を持つことが知られているが、材料の選択肢として硬質材料に偏りがちで種々の摺動部を持つ画像形成装置での使用においては相手材の摩耗を引き起こし易い問題があり、また環境面では溶媒を多量に排気するため環境汚染を引き起こし易く、コスト面においては溶剤回収機構を設ける場合には成形設備が非常に大掛かりで高価になりやすい。さらに工程数が多い上、ボイドの発生を抑制する溶媒除去のためにはゆるやかな加熱が必要で製膜に要する時間が長くなりやすく製造コストが高価になりやすい問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
プリンタやファクシミリ等の画像形成装置の高画質化設計に対応する、抵抗率の均一性、厚みの均一性に優れ、かつ、残留応力が小さく長期保管による寸法変化が小さく、任意の外周表面平滑/凹凸形状を付与した、中間転写ベルト、用紙搬送ベルトなどの半導電性ベルトを溶剤を使用しないドライプロセスにより短時間の成形サイクルで製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の導電性ベルトの製造方法は、熱可塑性樹脂および導電性材料からなる熱可塑性樹脂混合物の少なくとも一部を熱可塑状態で予めミキシングした後冷却固化粉砕してなる、MFR25g/10min以上250g/10min未満の粉末状該混合物を原料とし、内表面が任意の表面平滑または凹凸形状に加工された加熱円筒状の金型の内表面側に該原料を付着させ樹脂層を形成させた後、前記金型の円筒内部の圧力を調整し、該金型を冷却した後に剥離することを特徴とする。
前記の製造方法により得られる導電性ベルトであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における熱可塑性樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂が限定なく使用可能であるが、好ましくはポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、PET,PBT等のポリエステル、ポリエーテルエステル等のポリエステル共重合体、PA12,PA6等のポリアミド、ポリエーテルアミド,ポリエーテルエステルアミド等のポリエーテルまたはポリアミド共重合体、PVDF,ETFE等のフッ素系樹脂から選択される樹脂またはそのポリマーアロイ/ポリマーブレンドが例示でき、より好ましくはポリカーボネートとポリエステルまたはポリエステル共重合体とのポリマーアロイ/ポリマーブレンド,ポリアミドとポリアミド共重合体のポリマーアロイ/ポリマーブレンド、PVDF、PVDFとポリアミド共重合体のポリマーアロイ/ポリマーブレンドが例示できる。また、樹脂の流動性を損なわない範囲で各種の添加剤を含有させることに限定はない。具体的には、補強用フィラー、酸化防止剤、滑剤や界面活性剤、顔料等の添加が例示できる。
【0009】
また、本発明における導電性材料としては、(1)カーボンブラック及びグラファイト等の炭素化合物微粒子、(2)炭素繊維等の導電性繊維、(3)ステンレス繊維等の金属繊維、(4)ニッケル、銀、アルミニウム及び銅等の金属材料微粒子またはフレーク、(5)酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム及びシリカ等を主成分とし、これに原子価の異なる不純物イオンをドーピングした導電性金属酸化物、(6)炭素ウィスカーやチタン酸カリウムウィスカーの表面を金属酸化物や炭素等により導電化処理した導電性チタン酸カリウムウィスカー等の導電性ウィスカー、(7)ポリアニリン及びポリピロール等の導電性重合体微粒子、(8)過酸化リチウム等のアルカリ金属過酸化物、過塩素酸リチウム等の過塩素酸塩、テトラブチルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩、燐酸エステル塩等のイオン導電剤および該イオン導電剤とポリエーテル系高分子との混合物が例示でき、好ましくはカーボンブラックおよび/またはイオン導電剤が例示できる。もちろん前記導電性材料が前記熱可塑性樹脂にあらかじめ添加された状態で市販される導電性コンパウンドも本発明の熱可塑性樹脂および導電性材料として使用できる。ただし、導電性材料として、イオン導電剤が熱可塑性樹脂にあらかじめ添加された状態で市販される高分子イオン導電材とカーボンブラックを併用する場合には、本発明における熱可塑性樹脂にカーボンブラックを加熱可塑化状態でミキシングした後、高分子イオン導電材をドライブレンドすることが好ましい。これは、熱可塑性樹脂、カーボンブラック、高分子イオン導電材を同時に加熱可塑化状態でミキシングすることが、イオン導電性の発現を阻害する傾向、さらにはカーボンブラックの凝集による電気的なウィークポイントが生じやすくなる傾向にあり好ましくないためである。
【0010】
加熱可塑状態でのミキシング方法としては公知のミキシング装置が限定なく使用できるが、好ましくは複数のスクリューやロールを使用するミキサーおよび押出成形機、単軸の押出成形機や射出成形機等が例示できる。
粉砕方法としては公知の手段が限定なく適用しうるが、好ましくは常温下での機械粉砕法、冷凍粉砕法等が例示できる。粉砕粒径は、ふるい分け法によって目開き250μのメッシュを通過する量が75重量%以上が好ましく、より好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上であり、目開き75μのメッシュを通過する量が10重量%以下が好ましく、より好ましくは8重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。目開き250μのメッシュを通過する量が75重量%より少なくなると半導電性ベルト内面に局所的な凸部が生じることがあり好ましくない。目開き75μのメッシュを通過する量が10重量%より多くなると加熱溶融工程での粉体遊離が生じることがあり好ましくない。
【0011】
前記熱可塑性樹脂、導電性材料からなる粉末状熱可塑性混合物のMFRが25g/10min以上250g/10min未満、より好ましくは30g/10min以上150g/10min未満、さらに好ましくは33g/10min以上100g/10min未満となるよう適宜選択される。MFRが25g/10min未満になると均一な溶融に至らず半導電性ベルトにクレーターや穴が残ることがあり好ましくない。MFRが250g/10minを超えると加熱溶融工程での樹脂ダレが生じることがあり均一な厚みを得がたく好ましくない。
【0012】
ここでいうMFRはJIS K7210(熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト及びメルトボリュームフローレイトの試験方法)において、附属書Bに記載の樹脂種については附属書B記載の測定条件に基づいて、その他の樹脂種については附属書A記載のいずれかの測定条件に基づいて測定される値である。内表面を任意の表面平滑/凹凸形状に加工して得た円筒状の金型は、厚さが1〜25mm、より好ましくは2〜10mm、さらに好ましくは3〜5mmである。厚さが1mm未満では、加熱冷却ムラが生じ易くなる傾向があり、25mmを超えると加熱冷却に要する時間が長くなる傾向がある。
【0013】
材質には公知の金属材料を適用しうるが、好ましくはステンレス鋼等の鉄鋼、銅および銅合金、ニッケルおよびニッケル合金、アルミニウムおよびアルミニウム合金で例示される金属材料のいずれかから選択される単層構造かまたはその組合せ多層構造、より好ましくはステンレス鋼、特にはフェライト系やマルテンサイト系の磁性ステンレス鋼、かまたは該ステンレス鋼とアルミニウム合金(純アルミニウムを含む)、該ステンレス鋼と銅合金(銅を含む)との多層構造を基材とし、フッ素樹脂微粒子を含有するニッケル系のメッキ層を内表面に有するものが例示できる。
【0014】
円筒状金型内面の表面平滑/凹凸形状加工について公知の処理を適用しうるが、好ましくは物理的研磨による鏡面仕上げ,グリットブラストによる粗し仕上げ,エッチングによるパターニング加工等が例示できる。前記メッキ処理の後に該加工処理を施すことが好ましいが、メッキ層へのパターニングが困難な場合にはパターニング加工後に前記メッキ処理を施すこともできる。
【0015】
金型を加熱する方法としては公知の手段が適用しうるが、好ましくは電磁誘導加熱、熱風加熱、遠赤外線ヒーターによる輻射加熱、該金型をジャケット状に覆う形での二重管の流路に熱媒循環させる方式等が例示できる。
また、粉末状の熱可塑性樹脂混合物を金型内面に付着させる樹脂粉末層形成手段としては特に制限はないが、好ましくは圧縮空気流により粉末を金型内面に接触させる方法、静電塗装により吹き付ける方法、該金型内部に樹脂粉末を充填して接触せしめた後に樹脂粉末を抜き取る方法、該金型と粉末容器を一時的に接合し実質的に密封系とし回転または振とうする方法、またはそれらの併用等が例示できる。
【0016】
この時、粉末層形成において過剰の樹脂材料は回収されることが好ましく、より好ましくは粉末層付着前後の該金型の重量または粉末の初期からの減重量を計量することにより付着量をはかり、所望の付着量を超える付着物を脱離手段により脱離し回収することが例示できる。
該脱離手段については制限はないが、好ましくは該金型内を該金型と同心軸上を移動するスクレイパーにより付着物をかき落す方法、該金型に振動を与えることで付着物を落す方法等が例示できる。もちろん所望の付着量を得られるまで粉末層形成、計量、脱離をくりかえすことは好ましい態様である。
金型を冷却する方法としては公知の手段が適用しうるが、好ましくは水等の冷媒による直接冷却、該金型をジャケット状に覆う形での二重管の流路に冷媒循環させる方式等が例示できる。
【0017】
圧力調整については公知の手段が適用しうるが、好ましくはドライアイス等の昇華性固体の気化を利用する加圧、円柱状樹脂成形体の熱膨張を利用する加圧、加圧ローラの接触転圧による加圧、またはポンプによる給排気によって行う加減圧および前記加圧手段との併用等が例示できる。
【0018】
本発明により製造するベルトは、厚さが0.07mm〜0.5mm,より好ましくは0.1〜0.3mmである。
厚さが0.07mm未満では、ベルトとしての強度が不足する場合があり、0.5mmを超えると画像形成装置内にロール懸架した状態での放置により懸架状態の形状にクリープ変形してしまい、駆動形状の乱れから画像の乱れを引き起こす場合があるためいずれも好ましくない。
【0019】
表面抵抗率、体積抵抗率の両抵抗率についてはそれぞれが別個に定義される値であり、特に本発明のような混合材料については相互に一定の関係にはなく、それぞれJIS K6911に準じた測定により値を得ることができる。
本発明により製造するベルトの表面抵抗率は108〜1014Ω/□、より好ましくは109〜1012Ω/□である。
表面抵抗率が108Ω/□未満ではトナーや紙を吸着することが難しい問題があるほか、抵抗率の電圧影響による変化が大きくなりやすく、定電圧制御の画像形成装置で使用する場合には電圧設定の最適値が極めて狭い範囲に限定されてしまう、定電流制御の画像形成装置で使用する場合には局所的な絶縁破壊が生じ易くなってしまうなどの欠点を有する。表面抵抗率が1014Ω/□を超えるとベルト表面に帯電した電荷を除去することが難しく、ベルト上に不要な塵や異物などを吸着して蓄積しやすい、一旦転写したトナーを再吸着する逆転写による画像不良が生じ易くなるなどの欠点を有する。
また帯電・除電性能の面内均一性の観点から画像形成装置での使用に供するベルト面内における表面抵抗率の最大値に対する最小値の比は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上である。
【0020】
本発明により製造するベルトの体積抵抗率は108〜1014Ω・cm、より好ましくは109〜1013Ω・cmである。
体積抵抗率が108Ω・cm未満では電圧印加により局所的な絶縁破壊や通電による抵抗率低下が生じ易く一定の性能を維持することが困難であるほか、抵抗率の電圧影響による変化が大きくなりやすく、定電圧制御の画像形成装置で使用する場合には電圧設定の最適値が極めて狭い範囲に限定されてしまう。
体積抵抗率が1014Ω・cmを超えると吸着したトナーを紙へ転写する機能が低下し画像白抜け等の問題が生じ易く、高電圧を印加する必要が生じ易いため電力消費量があがり好ましくない。
また転写性能の面内均一性の観点から画像形成装置での使用に供するベルト面内における体積抵抗率の最大値に対する最小値の比は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上である。
【0021】
【実施例】
本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
図には、円筒状金型内面に樹脂粉末を付着させ樹脂粉末層を形成する工程の例を模式図で示す。
【0022】
熱可塑性樹脂および導電性材料からなる熱可塑性樹脂混合物の少なくとも一部が熱可塑状態でミキシングされた後、冷却固化、粉砕してなるMFR:25g/10min以上250g/10min未満の粉末状熱可塑性樹脂混合物を(以下、粉末原料4とする)準備する。
円筒状金型1は本発明の加熱方法により少なくとも粉末原料の溶融温度以上に予備加熱する。
【0023】
予備加熱された円筒状金型1の一方の開口部を蓋2で閉じ、他方の開口部を粉末原料4が充填された粉末原料収容容器3と接合し閉じる。(図1a)
蓋2と円筒状金型1、粉末原料収容容器3を一体として上下反転させる。(図1b)
粉末原料収容容器3から粉末原料4は円筒状金型1と蓋2で構成される容器内に移る。
このとき、予備加熱された円筒状金型1内表面において粉末が溶融状態となる。さらに粉末原料4の充填された蓋2と円筒状金型1、空の粉末原料収容容器3を一体として再度上下反転させる。(図1c)
粉末原料4は粉末原料収容容器3に再び収容されるが、粉末原料4の一部は円筒状金型1内表面に溶融付着し樹脂粉末層5´として円筒状金型1内面に形成される。
樹脂粉末層5´は円筒状金型1からの伝熱により時間が経つにつれて溶融樹脂膜5へと形態を変えるが、粉末の溶融を十分なものとするために、本発明の加熱手段によってさらに円筒状金型1を加熱することもできる。
さらに円筒状金型1の内表面の圧力を調整すること(減圧および/または加圧)により溶融樹脂膜5は気泡の除去および厚みの均一化が促進される。
次に、溶融樹脂膜5は、円筒状金型1が冷却されることにより円筒状金型1内面で冷却固化して樹脂膜6となる。(図1d)
この樹脂膜6を円筒状金型1から剥離した後、所望の長さにカットして画像形成装置用の熱可塑性樹脂シームレスベルトを得る。
【0024】
【実施例1】
ポリアミド(PA)12(宇部興産製UBESTA P3012U)にアセチレンブラック(電気化学製デンカブラック粒状)13重量%を添加し羽根付ミキサーで均一混合した後、スクリュー径30mm、L/D=30の同方向回転二軸押出機を用いてバレル温度190〜210℃、ダイ温度200℃で混練、冷却固化してペレット化した。該ペレットに高分子イオン導電材(チバスペシャルティケミカルズ製IrgastatP22)のペレットを12重量%添加し二重円錐型回転混合機により均一混合後冷凍粉砕し、目開き250μのメッシュを通過し、目開き75μのメッシュを通過しないものを採取し、これを熱可塑性混合物原料とした。
【0025】
熱可塑性混合物原料のMFRは230℃/2.16kgの条件にて34g/10minであった。
円筒状の金型として、基材がSUS430、内表面にフッ素樹脂微粒子を含有するニッケル燐メッキ層を有する内径145mm、厚さ5mmのシリンダを準備した。該シリンダ内面はメッキ処理後に#4000、#8000、#12000のダイヤモンドコンパウンドにより順次研磨して滑らかに仕上げられている。
該シリンダを成形機内の遠赤外線・電磁誘導併用加熱炉で加熱し、シリンダ温度を260℃まで昇温した。
【0026】
次に該シリンダを成形機内の樹脂粉末層形成チャンバーへと運び、該シリンダと前記粉末材料が充填された粉末容器を一時的に接合し実質的に密封系とし回転する方式で該シリンダ内面に樹脂粉末層を形成した。このとき、粉末容器内の残粉末重量を計量し付着量をもとめ、所望の付着量を得るまで粉末容器の接合、回転、分離、または粉末過剰付着分を脱離せしめるためのハンマー式の振動装置による該シリンダへの打撃、を繰り返した。
【0027】
次に該シリンダを成形機内にある250℃に保たれた第二の遠赤外線・電磁誘導併用加熱炉内で、シリンダの円筒軸を中心とした毎分1回転の一定速度で回転させながら、内側の樹脂付着面を、シリンダが2周する間、該シリンダ内面から最小0.21mmの距離を保つようなローラで加圧した後、炉内を0.03MPa以下の気圧に保ってさらに10分間回転を続けた。
次に該シリンダを冷水シャワーにより冷却した後、該シリンダ内面に形成された樹脂膜を剥離し、幅230mmにカットして半導電性シームレスベルトを得た。該ベルトの厚さは平均0.2mm、ベルト内で±0.01mm以内のばらつきであった。
【0028】
表面抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は2×1010〜4×1010Ω/□、体積抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は6×109〜1×1010Ω・cmであった。
該ベルト表面は、目視確認出来る凹凸もなく、前記シリンダ内面形状の転写により非常に滑らかなものであった。
【0029】
該ベルトを市販のカラーレーザープリンタに中間転写ベルトとして組み込み、画像を確認したところ濃度ムラや色ズレ、点状画像異常もなく非常に鮮明なものであった。また、保管時の寸法安定性の代用評価として40℃90%RHの高温高湿環境に1週間放置前後の周長変化を調べたところ、変化率0.05%と非常に小さかった。
【0030】
【比較例1】
ポリアミド(PA)12(宇部興産製UBESTA P3014U)にアセチレンブラック(電気化学製デンカブラック粒状)15重量%を添加し羽根付ミキサーで均一混合した後、スクリュー径30mm、L/D=30の同方向回転二軸押出機を用いてバレル温度190〜220℃、ダイ温度210℃で混練、冷却固化してペレット化した後冷凍粉砕し、目開き250μのメッシュを通過し、目開き75μのメッシュを通過しないものを採取し、これを熱可塑性混合物原料とした。熱可塑性混合物原料のMFRは230℃/2.16kgの条件にて23g/10minであった。
【0031】
熱可塑性混合物原料以外は実施例1と同じ条件で半導電性シームレスベルトを得た。
しかしながら該ベルトは、目視確認出来るクレーター、穴が点在しており、中間転写ベルトとしては不適であると判断できた。
【0032】
【比較例2】
実施例1において、シリンダ内側の樹脂付着面を加圧せず、加熱炉内を常圧に保つ以外は同じ条件で半導電性シームレスベルトを得た。
該ベルトの厚さは平均0.2mm、ベルト内で最小0.14mm、最大0.27mmと厚みバラツキの大きいものであった。
表面抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は1×1010〜7×1010Ω/□、体積抵抗率(JIS K6911準拠、100V測定)は4×109〜4×1010Ω・cmであった。
【0033】
該ベルト表面は、目視確認出来る凹凸もなく、前記シリンダ内面形状の転写により非常に滑らかなものであった。
該ベルトを市販のカラーレーザープリンタに中間転写ベルトとして組み込み、画像を確認したところ色ズレが確認され実施例における画像に比べると鮮明さにかけるものであった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の半導電性ベルトの製造方法は、画像形成装置に用いる際の摺動摩擦や付着性の観点における成形品の表面凹凸形状の制御設計が容易であり、抵抗率および厚みの均一性に優れ、残留応力が小さく寸法の安定したシームレスベルトが成形でき、溶剤を使用しないため製造サイクルも短くできる、さらには材料の無駄が少なく、成形品を再粉砕したものが原材料として利用できるためリサイクル性にも優れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 円筒状金型
2 蓋
3 粉末原料収容容器
4 粉末原料
6 樹脂膜
Claims (2)
- 熱可塑性樹脂および導電性材料からなる熱可塑性樹脂混合物の少なくとも一部を熱可塑状態で予めミキシングした後冷却固化粉砕してなる、MFR25g/10min以上250g/10min未満の粉末状該混合物を原料とし、内表面が任意の表面平滑または凹凸形状に加工された加熱円筒状の金型の内表面側に該原料を付着させ樹脂層を形成させた後、前記金型の円筒内部の圧力を調整し、該金型を冷却した後に剥離することを特徴とする導電性ベルトの製造方法。
- 請求項1記載の製造方法により得られる導電性ベルト。
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