JP2004358312A - 塗装用ハンガーの洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の洗浄工程に比し工程数を大幅に減らし、かつ環境的に優れた手法にて効率良く塗装用ハンガーを洗浄することができる塗装用ハンガーの洗浄方法を提供する。
【解決手段】塗装工程で被塗物3を吊り下げ、かつ搬送コンベア1にて被塗物3を搬送するために用いられるハンガー2を洗浄するにあたり、コンベア1からハンガー2を取り外すことなく、ブラスト処理を施してハンガー2を洗浄する塗装用ハンガーの洗浄方法である。他の洗浄方法としては、ブラスト処理に代えて、またはブラスト処理とともに、ウォータージェット処理若しくはレーザー処理を施す。
【選択図】 図2
【解決手段】塗装工程で被塗物3を吊り下げ、かつ搬送コンベア1にて被塗物3を搬送するために用いられるハンガー2を洗浄するにあたり、コンベア1からハンガー2を取り外すことなく、ブラスト処理を施してハンガー2を洗浄する塗装用ハンガーの洗浄方法である。他の洗浄方法としては、ブラスト処理に代えて、またはブラスト処理とともに、ウォータージェット処理若しくはレーザー処理を施す。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーの洗浄方法に関し、詳しくは、これまでの洗浄にかかる工程数を大幅に減らし、かつ環境的に優れた手法にて効率良く当該ハンガーを洗浄する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
被塗物に対して塗装を行う従来の塗装装置は、一般にループ状に架設されたトロリーコンベアを備え、このコンベアには、所定間隔でハンガーが懸装されている。これらハンガーに、着荷位置で作業者等により被塗物が順次吊り下げられ、各被塗物は、コンベアの走行により塗装位置に搬送されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
被塗物に対して塗装を行う従来の塗装装置においては、塗装工程でハンガーに吊り下げられた被塗物に塗装を行う毎に、ハンガーにも塗料が付着していた。通常、1個のハンガーを塗料が数ミリ〜数百ミリ付着するまで、数十回〜数百回繰り返してそのまま使用し、その後、塗料が多量に付着したハンガーを塗装工程の搬送コンベアから取り外し、付着塗料をハンガーから取り除く洗浄作業が行われていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−102775号公報(段落[0002]、図6等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来行われていた塗装用ハンガーの洗浄方法においては、塗料が多量に付着したハンガーを工程のコンベアから取り外した後、改めてブラスト装置にハンガーを取り付けるか、当該ハンガーを化学溶媒中に浸漬するか、あるいは付着塗料を燃焼させるなどの手段がとられ、このようにして洗浄されたハンガーは再度塗装工程のコンベアに取り付けられ、被塗物に対する塗装に供されてきた。
【0006】
したがって、かかるハンガーの取り外し及び取り付け並びに洗浄装置への取り付け及び取り外しのために要する作業工数は、全体の塗装作業上、無視し得ないものとなっていた。
【0007】
また、従来の洗浄工程において、付着塗料の除去に使用する溶媒や、付着塗料の燃焼による人体への悪影響、さらには大気汚染等の問題も、決して小さなものではなかった。
【0008】
そこで本発明の目的は、従来の洗浄工程に比し工程数を大幅に減らし、かつ環境的に優れた手法にて効率良く塗装用ハンガーを洗浄することができる塗装用ハンガーの洗浄方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、コンベアからハンガーを取り外すことなく直接所定の処理を施すことにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明の塗装用ハンガーの洗浄方法は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、ブラスト処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の他の塗装用ハンガーの洗浄方法は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、
前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、ウォータージェット処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の更に他の塗装用ハンガーの洗浄方法は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、
前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、レーザー処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とするものである。
【0013】
本発明の洗浄方法は、従来の洗浄工程に比し工程数を大幅に減らすことができ、極めて効率的な手法である。また、付着塗料に対し化学溶剤による溶解手段や燃焼手段を用いていないことから環境的にも優れた手法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
本発明の好適方法に使用し得る塗装装置は、図1に示すように、ループ状に架設されたトロリーコンベア1を備え、このコンベア1には、所定間隔でハンガー2が懸装される。これらハンガー2に、着荷位置で作業者等により被塗物3が順次吊り下げられ、各被塗物3は、コンベア1の走行により塗装位置に搬送される。
【0015】
本発明においては、かかる塗装装置のコンベア1に所定間隔で懸装された状態のハンガー2に対し、ブラスト処理を施して、該ハンガーに付着した塗料を除去する。かかるブラスト処理の方式としては、特に制限されるべきものではなく、例えば、遠心式、直圧若しくは吸引式によるノズル方式またはブロアー式を好適に用いることができる。
【0016】
図2に、ブラスト処理の一例として、直圧式によるノズル方式のブラスト処理の概要を模式的に示す。図中の符号20は、投射材21を収納する加圧タンク22を備え、この加圧タンク22内の投射材21を圧縮空気とともに圧送する投射材供給手段20であり、図示するように、この投射材供給手段20により圧送された投射材21は、投射ノズル23を介して、懸装された状態のハンガー2に対し噴射される。
【0017】
投射ノズル23は、ハンガー2の洗浄範囲に合わせ手動により、または自動式でスイングできるようにすることが好ましい。これによりハンガー2の塗料付着箇所を良好に洗浄することができる。また、コンベア1にて被塗物3を搬送する工程内にブラスト室(図示せず)を設け、そこで上記ブラスト処理を手動にて行ってもよい。かかるブラスト室を設けることにより、作業場における作業者を塵埃から有効に保護することができる。さらに、洗浄の際に発生する騒音を防止するため、ブラスト処理を施す上記ブラスト室に吸音用の素材を取りつけることが好ましい。
【0018】
また、ブラスト処理時には、ハンガー2を一時的に固定することが好ましい。これにより、ハンガー2がブラスト処理中に揺れ動くのを防止し、ブラスト処理の効率を高めることができる。なお、この固定手段は、ブラスト処理の妨げとならない限り特に制限されるものではない。さらに、ブラスト処理時におけるコンベアの移動速度は、塗装工程における通常ライン速度よりも低速とするか、または停止状態とすることが好ましく、これにより、ブラスト処理の時間を十分に確保することができる。これらハンガー2の固定および速度調節を行うための一手法の概略を、図3に示す。図3(イ)に示すように、コンベア1に取り付けられて一定速度で移動してきたハンガー2は、ブラスト処理を行う所定位置にて、固定用チャック台10の固定用チャック爪11により固定することができる。チャック台10は固定と同時にコンベア1の移動速度に同調して移動ベルト12上を移動するので、これにより、ハンガー2を固定した状態にてブラスト処理を行うことが可能となる。ブラスト処理の終了後には、チャック爪11の固定が外れてチャック台10は初期の位置に戻り、次のハンガー固定に備えることになる。この場合、図3(ロ)に示すように、コンベア1の移動速度を通常のライン速度領域Aから、低速度または停止領域B、高速度領域Cを経て、再度通常ライン速度領域Aに戻るよう変化させることで、ブラスト処理の時間を確保できる。すなわち、ハンガー2をチャック台10に固定してブラスト処理を行う間(B)のハンガー2の移動速度を通常ライン速度(A)よりも低速ないし停止状態とし、その後、移動速度を通常ライン速度よりも高速とすることで、ハンガー2の移動の遅れを取り戻す(C)。これにより、ブラストにより投射材を効率よくハンガー2に当てることができるとともに、チャック台10のための移動ベルト12の距離が短くてすむ利点もある。
【0019】
また、本発明の方法は、塗装工程で使用される塗料を粉体または静電塗料等とし、ハンガーに通電が必要となる場合にも好適に適用することができる。図4に、粉体、静電塗装の場合のハンガー接続部の詳細を示す。図中の(イ)はハンガーの全体図である。粉体、静電塗装の場合には、被塗物である製品についてハンガーを通じてアースを取らないと、塗装不具合が生ずる。従って、図中の(ロ)に拡大して示すように、コンベア1に取り付けられた第一ハンガー2aと第二ハンガー2bとの接続部Xは、両者が屈曲自由な状態で符号Zで示す部分にて接触して、通電を確保できるような構造となっている。ところが、塗装時に付着した塗料が、図示するZ部分や、被塗物をフックする部位であるY部分に溜まると、通電が阻害されてアースが取れなくなってしまう。そこで、図示するX部分、特にZ部分や、Y部分に集中してブラスト処理を行って塗料を剥がし、ハンガーにおいて少なくとも通電を必要とする箇所を洗浄することで、ハンガーの通電を確保して、再び良好に使用に供することができる。
【0020】
本発明において、ブラスト処理の投射材21は、特に制限されるべきものではなく、ブラスト処理の投射材として既知の投射材、例えば、金属、樹脂、ガラス、砂、セラミック、重層、またはドライアイス等の粒子を用いることができるが、好ましくは樹脂粒子を用いる。樹脂粒子は、残留投射材による弊害を生ずることがなく、かつ、樹脂粒子の硬度が低いことからハンガー2の表面に悪い影響を及ぼすこともなく、付着塗料のみを剥離することが可能となる。
【0021】
かかる樹脂粒子の基材樹脂としては、特に制限されないが、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を主成分とするものを用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、フェノール系樹脂、ケトン系樹脂、エポキシ系樹脂、グアナミン系樹脂、ゴム系エラストマーなどを挙げることができる。また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド(PA)系樹脂、ポリカーボネート(PC)系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)系樹脂、ポリプロピレン(PP)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PAE)系樹脂、オレフィン(TPO)系樹脂、ゴム系樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は、単独でまたは2種以上混合して用いることができるが、特には、熱硬化性樹脂を主成分とするものが好ましく、より好ましくは、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂およびフェノール系樹脂のうちの1種または2種以上の混合物を用いる。投射材の基材樹脂として2種以上の樹脂を用いる場合には、2種類以上の樹脂をブレンドしたものまたは共重合させたものを用いてもよく、2種類以上のモノマーを共重合させたものを用いてもよい。また、樹脂粒子の全てが同一種類の樹脂を基材とするものでなくてもよい。
【0022】
上掲した樹脂はいずれも耐熱性、耐衝撃性に優れ、投射時に熱くなっても劣化せず、また、投射の衝撃によって粉化しにくいため、繰り返し使用することが可能である。また、粉塵が生じにくいことからブラスト処理の環境も良好なものとなる。特に、メラミン樹脂を主成分とする投射材は耐熱性および耐衝撃性に、尿素樹脂を主成分とする投射材は耐衝撃性に、フェノール樹脂を主成分とする投射材は耐熱性に、ケトン樹脂を主成分とする投射材は耐摩耗性に、エポキシ樹脂を主成分とする投射材は耐熱性および耐水性に、グアナミン樹脂を主成分とする投射材は耐衝撃性に、ポリカーボネートを主成分とする投射材は耐熱性および耐衝撃性に、夫々優れている。
【0023】
投射材21の粒径および形状としては、特に制限はされないが、好適には粒径が20〜5000μm、より好適には100〜3000μm、さらにより好適には100〜1000μm、さらに特に好適には100〜850μm程度の大きさで、鋭利多角形状の粒状に加工したものを用いる。ブラスト処理の条件としては、例えば、加圧タンク22から圧縮空気流とともに圧送された樹脂製投射材21を、内径がφ2〜φ10mmの噴射ノズル23を用いて、ハンガー2の表面に、噴射圧0.1〜0.7MPa、投射距離30〜700mmで吹き付ける。これら粒径、噴射ノズル径、噴射圧、投射距離等は、洗浄すべき塗膜の厚みやハンガー2の表面状態等により適宜決定することができる。
【0024】
本発明に係るブラスト処理においては、除電ガンにより除電エアーを噴射することが好ましい。これは、投射材として樹脂粒子を用いる樹脂ブラストにおいては、投射時における樹脂投射材同士の衝突により投射材表面に静電気が発生してブラスト効果が低下したり、あるいは微細な樹脂投射材がハンガーに付着して次工程に運ばれ、製品等に付着して不具合を生ずることがあるためである。かかる除電ガンとしては、AC方式(交流方式)のものとDC方式(直流方式)のものとがあり、AC方式の場合には、交流電源を高電圧(AC4〜7kV)に昇圧して、商用周波数(50Hzないし60Hz)のタイミングでプラスとマイナスのイオンを作り出す装置を用いる。また、DC方式の場合には、直流高電圧を利用して、プラスとマイナスの各電極に高電圧を印加する。DC方式にはさらに、両電極に連続的に高電圧を印加してイオンを同時に発生させるSSDC(ステディーステート)方式と、各エミッタに交互に直流高電圧を印加してイオンを発生させるパルスDC方式とがあるが、本発明においては上記いずれの方式の装置を用いてもよい。
【0025】
また、樹脂中に金属系やカーボン系などの帯電防止剤(導電フィラー)を1重量%未満程度で添加して、樹脂投射剤の静電気の発生を抑制することも好ましい。帯電防止剤としては、金属系としては、酸化鉄、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、銀、銅、ニッケル、鉄等の金属微粒子、アルミニウム、ステンレス等の金属繊維など、また、カーボン系としては、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛などを用いることができ、これらを適宜1種または2種以上で添加することができる。なお、これら酸化鉄等の帯電防止剤が残留した場合にはエアーにより容易に除去することが可能である。さらに、静電気を除去するための他の方法としては、水やイソプロピルアルコール(IPA)、エタノールなどの溶媒で20〜200倍に希釈した界面活性剤を噴霧器にて定期的にブラスト装置内で一定量噴霧することも有効である。
【0026】
本発明の他の塗装用ハンガーの洗浄方法においては、ブラスト処理に代え、またはブラスト処理とともにウォータージェット処理を施すものである。ウォータージェット処理における水圧等は付着した塗料の量および材質に応じ適宜選定すればよく、特に制限されるべきものではない。例えば、高圧プレッシャーポンプ、高圧ホース、高圧ガン等の機材を水(温水)ユニットに接続して、ハンガーに対し4900〜1960N/cm2(500〜200kgf/cm2)の吐出圧にて水を噴射することにより、処理を行うことができる。
【0027】
本発明の更に他の塗装用ハンガーの洗浄方法は、ブラスト処理に代え、またはブラスト処理とともにレーザー処理を施すものである。レーザー処理の場合も、その強度およびレーザーの種類は付着した塗料の量および材質に応じ適宜選定すればよく、特に制限されるべきものではない。例えば、GLC(GeneralLasertronics Corporation)社のレーザークリーニングシステムなどを用いることができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
ブラスト装置として直圧式ブラスト装置E−10を用い、樹脂投射材としてMG−3((株)ブリヂストン製、メラミン樹脂)を用いて、コンベアに取り付けたままの状態で、ハンガーに対しブラスト処理を行った。ブラスト処理に際しては、ブラスト装置内において、噴霧装置CT−3A(テクノ(株)製、超微粒子噴霧器、ULVカートタイプ)を用い、非イオン性界面活性剤レオドールTW−L120(花王(株)製、表面塗布型 帯電防止剤)を水で100倍に希釈したものを1分間隔で30cc/min、樹脂投射材に対し噴霧した。結果として、静電気の発生による不具合が生ずることはなく、良好にハンガーの洗浄を行うことができた。
【0029】
実施例2
界面活性剤の噴霧を行わずに、ブラスト処理後に、除電ガンとしてのコブラガン(シムコ(株)製、AC式静電気除去装置)を用いて、ハンガーに対し静電気除去エアーを3秒間噴射した以外は実施例1と同様に行った。結果として、静電気によりハンガーに付着していた微細な樹脂を除去することができ、また、ハンガーの洗浄状態も良好であった。
【0030】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の塗装用ハンガーの洗浄方法によれば、従来の洗浄工程に比し工程数を大幅に減らし、かつ環境的に優れた手法にて効率良く塗装用ハンガーを洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装用ハンガーの一例を示す側面図である。
【図2】本発明の塗装用ハンガーの洗浄方法の概要を示す模式的説明図である。
【図3】(イ)および(ロ)は、ハンガーの固定および速度調節を行うための一手法を表す概略図である。
【図4】(イ)は、粉体、静電塗装の場合のハンガー接続部の詳細を表す概略図であり、(ロ)は、(イ)中のX部分の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 コンベア
2 ハンガー
2a 第一ハンガー
2b 第二ハンガー
3 被塗物
10 チャック台
11 固定用チャック爪
12 移動ベルト
20 投射材供給手段
21 投射材
22 加圧タンク
23 投射ノズル
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーの洗浄方法に関し、詳しくは、これまでの洗浄にかかる工程数を大幅に減らし、かつ環境的に優れた手法にて効率良く当該ハンガーを洗浄する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
被塗物に対して塗装を行う従来の塗装装置は、一般にループ状に架設されたトロリーコンベアを備え、このコンベアには、所定間隔でハンガーが懸装されている。これらハンガーに、着荷位置で作業者等により被塗物が順次吊り下げられ、各被塗物は、コンベアの走行により塗装位置に搬送されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
被塗物に対して塗装を行う従来の塗装装置においては、塗装工程でハンガーに吊り下げられた被塗物に塗装を行う毎に、ハンガーにも塗料が付着していた。通常、1個のハンガーを塗料が数ミリ〜数百ミリ付着するまで、数十回〜数百回繰り返してそのまま使用し、その後、塗料が多量に付着したハンガーを塗装工程の搬送コンベアから取り外し、付着塗料をハンガーから取り除く洗浄作業が行われていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−102775号公報(段落[0002]、図6等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来行われていた塗装用ハンガーの洗浄方法においては、塗料が多量に付着したハンガーを工程のコンベアから取り外した後、改めてブラスト装置にハンガーを取り付けるか、当該ハンガーを化学溶媒中に浸漬するか、あるいは付着塗料を燃焼させるなどの手段がとられ、このようにして洗浄されたハンガーは再度塗装工程のコンベアに取り付けられ、被塗物に対する塗装に供されてきた。
【0006】
したがって、かかるハンガーの取り外し及び取り付け並びに洗浄装置への取り付け及び取り外しのために要する作業工数は、全体の塗装作業上、無視し得ないものとなっていた。
【0007】
また、従来の洗浄工程において、付着塗料の除去に使用する溶媒や、付着塗料の燃焼による人体への悪影響、さらには大気汚染等の問題も、決して小さなものではなかった。
【0008】
そこで本発明の目的は、従来の洗浄工程に比し工程数を大幅に減らし、かつ環境的に優れた手法にて効率良く塗装用ハンガーを洗浄することができる塗装用ハンガーの洗浄方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、コンベアからハンガーを取り外すことなく直接所定の処理を施すことにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明の塗装用ハンガーの洗浄方法は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、ブラスト処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とするものである。
【0011】
本発明の他の塗装用ハンガーの洗浄方法は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、
前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、ウォータージェット処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とするものである。
【0012】
本発明の更に他の塗装用ハンガーの洗浄方法は、塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、
前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、レーザー処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とするものである。
【0013】
本発明の洗浄方法は、従来の洗浄工程に比し工程数を大幅に減らすことができ、極めて効率的な手法である。また、付着塗料に対し化学溶剤による溶解手段や燃焼手段を用いていないことから環境的にも優れた手法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
本発明の好適方法に使用し得る塗装装置は、図1に示すように、ループ状に架設されたトロリーコンベア1を備え、このコンベア1には、所定間隔でハンガー2が懸装される。これらハンガー2に、着荷位置で作業者等により被塗物3が順次吊り下げられ、各被塗物3は、コンベア1の走行により塗装位置に搬送される。
【0015】
本発明においては、かかる塗装装置のコンベア1に所定間隔で懸装された状態のハンガー2に対し、ブラスト処理を施して、該ハンガーに付着した塗料を除去する。かかるブラスト処理の方式としては、特に制限されるべきものではなく、例えば、遠心式、直圧若しくは吸引式によるノズル方式またはブロアー式を好適に用いることができる。
【0016】
図2に、ブラスト処理の一例として、直圧式によるノズル方式のブラスト処理の概要を模式的に示す。図中の符号20は、投射材21を収納する加圧タンク22を備え、この加圧タンク22内の投射材21を圧縮空気とともに圧送する投射材供給手段20であり、図示するように、この投射材供給手段20により圧送された投射材21は、投射ノズル23を介して、懸装された状態のハンガー2に対し噴射される。
【0017】
投射ノズル23は、ハンガー2の洗浄範囲に合わせ手動により、または自動式でスイングできるようにすることが好ましい。これによりハンガー2の塗料付着箇所を良好に洗浄することができる。また、コンベア1にて被塗物3を搬送する工程内にブラスト室(図示せず)を設け、そこで上記ブラスト処理を手動にて行ってもよい。かかるブラスト室を設けることにより、作業場における作業者を塵埃から有効に保護することができる。さらに、洗浄の際に発生する騒音を防止するため、ブラスト処理を施す上記ブラスト室に吸音用の素材を取りつけることが好ましい。
【0018】
また、ブラスト処理時には、ハンガー2を一時的に固定することが好ましい。これにより、ハンガー2がブラスト処理中に揺れ動くのを防止し、ブラスト処理の効率を高めることができる。なお、この固定手段は、ブラスト処理の妨げとならない限り特に制限されるものではない。さらに、ブラスト処理時におけるコンベアの移動速度は、塗装工程における通常ライン速度よりも低速とするか、または停止状態とすることが好ましく、これにより、ブラスト処理の時間を十分に確保することができる。これらハンガー2の固定および速度調節を行うための一手法の概略を、図3に示す。図3(イ)に示すように、コンベア1に取り付けられて一定速度で移動してきたハンガー2は、ブラスト処理を行う所定位置にて、固定用チャック台10の固定用チャック爪11により固定することができる。チャック台10は固定と同時にコンベア1の移動速度に同調して移動ベルト12上を移動するので、これにより、ハンガー2を固定した状態にてブラスト処理を行うことが可能となる。ブラスト処理の終了後には、チャック爪11の固定が外れてチャック台10は初期の位置に戻り、次のハンガー固定に備えることになる。この場合、図3(ロ)に示すように、コンベア1の移動速度を通常のライン速度領域Aから、低速度または停止領域B、高速度領域Cを経て、再度通常ライン速度領域Aに戻るよう変化させることで、ブラスト処理の時間を確保できる。すなわち、ハンガー2をチャック台10に固定してブラスト処理を行う間(B)のハンガー2の移動速度を通常ライン速度(A)よりも低速ないし停止状態とし、その後、移動速度を通常ライン速度よりも高速とすることで、ハンガー2の移動の遅れを取り戻す(C)。これにより、ブラストにより投射材を効率よくハンガー2に当てることができるとともに、チャック台10のための移動ベルト12の距離が短くてすむ利点もある。
【0019】
また、本発明の方法は、塗装工程で使用される塗料を粉体または静電塗料等とし、ハンガーに通電が必要となる場合にも好適に適用することができる。図4に、粉体、静電塗装の場合のハンガー接続部の詳細を示す。図中の(イ)はハンガーの全体図である。粉体、静電塗装の場合には、被塗物である製品についてハンガーを通じてアースを取らないと、塗装不具合が生ずる。従って、図中の(ロ)に拡大して示すように、コンベア1に取り付けられた第一ハンガー2aと第二ハンガー2bとの接続部Xは、両者が屈曲自由な状態で符号Zで示す部分にて接触して、通電を確保できるような構造となっている。ところが、塗装時に付着した塗料が、図示するZ部分や、被塗物をフックする部位であるY部分に溜まると、通電が阻害されてアースが取れなくなってしまう。そこで、図示するX部分、特にZ部分や、Y部分に集中してブラスト処理を行って塗料を剥がし、ハンガーにおいて少なくとも通電を必要とする箇所を洗浄することで、ハンガーの通電を確保して、再び良好に使用に供することができる。
【0020】
本発明において、ブラスト処理の投射材21は、特に制限されるべきものではなく、ブラスト処理の投射材として既知の投射材、例えば、金属、樹脂、ガラス、砂、セラミック、重層、またはドライアイス等の粒子を用いることができるが、好ましくは樹脂粒子を用いる。樹脂粒子は、残留投射材による弊害を生ずることがなく、かつ、樹脂粒子の硬度が低いことからハンガー2の表面に悪い影響を及ぼすこともなく、付着塗料のみを剥離することが可能となる。
【0021】
かかる樹脂粒子の基材樹脂としては、特に制限されないが、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を主成分とするものを用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、フェノール系樹脂、ケトン系樹脂、エポキシ系樹脂、グアナミン系樹脂、ゴム系エラストマーなどを挙げることができる。また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド(PA)系樹脂、ポリカーボネート(PC)系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)系樹脂、ポリプロピレン(PP)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PAE)系樹脂、オレフィン(TPO)系樹脂、ゴム系樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は、単独でまたは2種以上混合して用いることができるが、特には、熱硬化性樹脂を主成分とするものが好ましく、より好ましくは、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂およびフェノール系樹脂のうちの1種または2種以上の混合物を用いる。投射材の基材樹脂として2種以上の樹脂を用いる場合には、2種類以上の樹脂をブレンドしたものまたは共重合させたものを用いてもよく、2種類以上のモノマーを共重合させたものを用いてもよい。また、樹脂粒子の全てが同一種類の樹脂を基材とするものでなくてもよい。
【0022】
上掲した樹脂はいずれも耐熱性、耐衝撃性に優れ、投射時に熱くなっても劣化せず、また、投射の衝撃によって粉化しにくいため、繰り返し使用することが可能である。また、粉塵が生じにくいことからブラスト処理の環境も良好なものとなる。特に、メラミン樹脂を主成分とする投射材は耐熱性および耐衝撃性に、尿素樹脂を主成分とする投射材は耐衝撃性に、フェノール樹脂を主成分とする投射材は耐熱性に、ケトン樹脂を主成分とする投射材は耐摩耗性に、エポキシ樹脂を主成分とする投射材は耐熱性および耐水性に、グアナミン樹脂を主成分とする投射材は耐衝撃性に、ポリカーボネートを主成分とする投射材は耐熱性および耐衝撃性に、夫々優れている。
【0023】
投射材21の粒径および形状としては、特に制限はされないが、好適には粒径が20〜5000μm、より好適には100〜3000μm、さらにより好適には100〜1000μm、さらに特に好適には100〜850μm程度の大きさで、鋭利多角形状の粒状に加工したものを用いる。ブラスト処理の条件としては、例えば、加圧タンク22から圧縮空気流とともに圧送された樹脂製投射材21を、内径がφ2〜φ10mmの噴射ノズル23を用いて、ハンガー2の表面に、噴射圧0.1〜0.7MPa、投射距離30〜700mmで吹き付ける。これら粒径、噴射ノズル径、噴射圧、投射距離等は、洗浄すべき塗膜の厚みやハンガー2の表面状態等により適宜決定することができる。
【0024】
本発明に係るブラスト処理においては、除電ガンにより除電エアーを噴射することが好ましい。これは、投射材として樹脂粒子を用いる樹脂ブラストにおいては、投射時における樹脂投射材同士の衝突により投射材表面に静電気が発生してブラスト効果が低下したり、あるいは微細な樹脂投射材がハンガーに付着して次工程に運ばれ、製品等に付着して不具合を生ずることがあるためである。かかる除電ガンとしては、AC方式(交流方式)のものとDC方式(直流方式)のものとがあり、AC方式の場合には、交流電源を高電圧(AC4〜7kV)に昇圧して、商用周波数(50Hzないし60Hz)のタイミングでプラスとマイナスのイオンを作り出す装置を用いる。また、DC方式の場合には、直流高電圧を利用して、プラスとマイナスの各電極に高電圧を印加する。DC方式にはさらに、両電極に連続的に高電圧を印加してイオンを同時に発生させるSSDC(ステディーステート)方式と、各エミッタに交互に直流高電圧を印加してイオンを発生させるパルスDC方式とがあるが、本発明においては上記いずれの方式の装置を用いてもよい。
【0025】
また、樹脂中に金属系やカーボン系などの帯電防止剤(導電フィラー)を1重量%未満程度で添加して、樹脂投射剤の静電気の発生を抑制することも好ましい。帯電防止剤としては、金属系としては、酸化鉄、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、銀、銅、ニッケル、鉄等の金属微粒子、アルミニウム、ステンレス等の金属繊維など、また、カーボン系としては、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛などを用いることができ、これらを適宜1種または2種以上で添加することができる。なお、これら酸化鉄等の帯電防止剤が残留した場合にはエアーにより容易に除去することが可能である。さらに、静電気を除去するための他の方法としては、水やイソプロピルアルコール(IPA)、エタノールなどの溶媒で20〜200倍に希釈した界面活性剤を噴霧器にて定期的にブラスト装置内で一定量噴霧することも有効である。
【0026】
本発明の他の塗装用ハンガーの洗浄方法においては、ブラスト処理に代え、またはブラスト処理とともにウォータージェット処理を施すものである。ウォータージェット処理における水圧等は付着した塗料の量および材質に応じ適宜選定すればよく、特に制限されるべきものではない。例えば、高圧プレッシャーポンプ、高圧ホース、高圧ガン等の機材を水(温水)ユニットに接続して、ハンガーに対し4900〜1960N/cm2(500〜200kgf/cm2)の吐出圧にて水を噴射することにより、処理を行うことができる。
【0027】
本発明の更に他の塗装用ハンガーの洗浄方法は、ブラスト処理に代え、またはブラスト処理とともにレーザー処理を施すものである。レーザー処理の場合も、その強度およびレーザーの種類は付着した塗料の量および材質に応じ適宜選定すればよく、特に制限されるべきものではない。例えば、GLC(GeneralLasertronics Corporation)社のレーザークリーニングシステムなどを用いることができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
ブラスト装置として直圧式ブラスト装置E−10を用い、樹脂投射材としてMG−3((株)ブリヂストン製、メラミン樹脂)を用いて、コンベアに取り付けたままの状態で、ハンガーに対しブラスト処理を行った。ブラスト処理に際しては、ブラスト装置内において、噴霧装置CT−3A(テクノ(株)製、超微粒子噴霧器、ULVカートタイプ)を用い、非イオン性界面活性剤レオドールTW−L120(花王(株)製、表面塗布型 帯電防止剤)を水で100倍に希釈したものを1分間隔で30cc/min、樹脂投射材に対し噴霧した。結果として、静電気の発生による不具合が生ずることはなく、良好にハンガーの洗浄を行うことができた。
【0029】
実施例2
界面活性剤の噴霧を行わずに、ブラスト処理後に、除電ガンとしてのコブラガン(シムコ(株)製、AC式静電気除去装置)を用いて、ハンガーに対し静電気除去エアーを3秒間噴射した以外は実施例1と同様に行った。結果として、静電気によりハンガーに付着していた微細な樹脂を除去することができ、また、ハンガーの洗浄状態も良好であった。
【0030】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の塗装用ハンガーの洗浄方法によれば、従来の洗浄工程に比し工程数を大幅に減らし、かつ環境的に優れた手法にて効率良く塗装用ハンガーを洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装用ハンガーの一例を示す側面図である。
【図2】本発明の塗装用ハンガーの洗浄方法の概要を示す模式的説明図である。
【図3】(イ)および(ロ)は、ハンガーの固定および速度調節を行うための一手法を表す概略図である。
【図4】(イ)は、粉体、静電塗装の場合のハンガー接続部の詳細を表す概略図であり、(ロ)は、(イ)中のX部分の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 コンベア
2 ハンガー
2a 第一ハンガー
2b 第二ハンガー
3 被塗物
10 チャック台
11 固定用チャック爪
12 移動ベルト
20 投射材供給手段
21 投射材
22 加圧タンク
23 投射ノズル
Claims (14)
- 塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、
前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、ブラスト処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とする塗装用ハンガーの洗浄方法。 - 前記ブラスト処理の投射材として、金属、樹脂、ガラス、砂、セラミック、重層、またはドライアイスの粒子を用いる請求項1記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記樹脂が、メラミン系、ユリア系、ポリプロピレン系、ポリアミド系またはポリカーボネート系樹脂である請求項2記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記ブラスト処理の方式として、遠心式、直圧若しくは吸引式によるノズル方式またはブロアー式を用いる請求項1〜3のうちいずれか一項記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記ブラスト処理において投射ノズルを、前記ハンガーの洗浄範囲に合わせてスイングさせる請求項1〜4のうちいずれか一項記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記搬送コンベアにて被塗物を搬送する工程内に手動式ブラスト室を設け、その中で前記ブラスト処理を施す請求項1〜5のうちいずれか一項記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記ブラスト室に吸音用の素材が取りつけられている請求項6記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記塗装工程で使用する塗料が粉体または静電塗料等の、ハンガーに通電が必要となる塗料である請求項1〜7のうちいずれか一項記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記ハンガーにおいて、少なくとも通電を必要とする箇所を洗浄する請求項8記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 除電ガンによる除電エアーを噴射する請求項1〜9のうちいずれか一項記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記ブラスト処理時に前記ハンガーを一時的に固定する請求項1〜10のうちいずれか一項記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 前記ブラスト処理時に、前記コンベアの移動速度を、前記塗装工程における速度よりも低速かまたは停止状態にする請求項1〜11のうちいずれか一項記載の塗装用ハンガーの洗浄方法。
- 塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、
前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、ウォータージェット処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とする塗装用ハンガーの洗浄方法。 - 塗装工程で被塗物を吊り下げ、かつ搬送コンベアにて該被塗物を搬送するために用いられるハンガーを洗浄するにあたり、
前記コンベアから前記ハンガーを取り外すことなく、レーザー処理を施して該ハンガーを洗浄することを特徴とする塗装用ハンガーの洗浄方法。
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