JP2004356333A - 積層型電子部品およびその製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体層を薄層化して積層数を増加した場合にも、セラミック層と内部導体とが交互に積層され静電容量を発現する容量部と、この容量部の周囲に形成され内部導体数が容量部よりも少ないか若しくは積層方向に全く介在しない非容量部との界面部分におけるクラックやデラミネーションの発生を抑制できる積層型電子部品およびその製法を提供する。
【解決手段】セラミック層5と内部導体7とを交互に積層してなる直方体状の電子部品本体1において、内部導体7の外部電極3との接続端11以外の周縁領域13に、該内部導体7の中央部15よりも導体占有率の低い部分17を設けた。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層型電子部品およびその製法に関し、特に、配線基板や積層セラミックコンデンサのようにセラミック層および内部導体が薄層多層化された積層型電子部品およびその製法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
積層型電子部品の代表的な製品の一つである積層セラミックコンデンサは、誘電性を示すセラミック層と内部導体とが交互に積層され、各内部導体がセラミック層によって各々挟持されるような構造になっている。
【0003】
近年、積層セラミックコンデンサは、小型、高容量化の要求が高まり、このためセラミック層および内部導体の薄層化と積層数の増加が図られている。
【0004】
ところで、上記のような積層セラミックコンデンサを構成するセラミック層と内部導体は、その焼結温度及び熱膨張係数に差があり、また、セラミック層がBaTiOを主成分とするものである場合、焼結温度である1300℃前後では、セラミック層と内部導体とは異種材料でもあり密着強度が得られにくいことから、焼成後の電子部品本体にはセラミック層と内部導体との間にクラックやデラミネーション(層間剥離)が発生するという問題があった。そして、このようなクラックやデラミネーションはハンダ付けなどの実装工程や耐熱衝撃試験などの熱的ストレスを受ける工程においてさらに増加することが知られている。
【0005】
このような問題に対して、例えば、下記の特許文献1よれば、導体ペースト中にセラミック層と略同質の未焼成のセラミック粉末(共材)を添加することにより、内部導体の熱膨張係数をセラミック層に近づけて、しかも、この内部導体を介して隣合うセラミック層同士をこの共材により連結することにより、これらの欠陥の発生の防止が図られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−172855号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に示した方法では、セラミック層と内部導体との積層面におけるクラックやデラミネーションは抑制できても、セラミック層をさらに薄層化して積層数を増加させた場合、セラミック層と内部導体との境界の数が増加することから、セラミック層と内部導体とが交互に積層され静電容量を発現する容量部と、この容量部の周囲に形成され内部導体数が容量部よりも少ないか若しくは積層方向に全く介在しない非容量部との界面部分では積層によって累積したセラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する歪みが大きくなり、このため、この界面部分におけるクラックやデラミネーションを抑制することが未だ困難であった。
【0008】
しかも、このような高容量の積層セラミックコンデンサでは内部導体の有効面積を高めるために、その形成面全体にわたって、より緻密な金属膜が求められており、このように内部導体の有効面積を高めようとすればするほど、セラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する熱応力による上記の界面部分におけるクラックやデラミネーションは顕著なものとなっていた。
【0009】
従って、本発明は、誘電体層を薄層化して積層数を増加した場合にも、セラミック層と内部導体とが交互に積層され静電容量を発現する容量部と、この容量部の周囲に形成され内部導体数が容量部よりも少ないか若しくは積層方向に全く介在しない非容量部との界面部分におけるクラックやデラミネーションの発生を抑制できる積層型電子部品およびその製法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層型電子部品は、それぞれ略矩形状のセラミック層と内部導体とを交互に積層してなる直方体状の電子部品本体と、該電子部品本体の端部にそれぞれ設けられ、前記内部導体と交互に接続する一対の外部電極とを具備する積層型電子部品であって、前記内部導体の前記外部電極との接続端以外の周縁領域に、該内部導体の中央部よりも導体占有率の低い部分を設けたことを特徴とする。以下、本発明における導体占有率とは、内部導体の有効面積のことをいう。例えば、内部導体内にセラミック層が一部入り込み、厚み方向に貫通したときは内部導体の有効面積(導体占有率)が小さくなる。
【0011】
このような構成によれば、セラミック層を薄層化して積層数を増加させた場合においても、内部導体の外部電極との接続端以外の周縁領域に、この内部導体の中央部よりも導体占有率の低い部分を設けることにより、内部導体の周縁領域においては、この内部導体の金属膜内にセラミック層が入り込みやすくなる。このためセラミック層と内部導体とが積層方向に強固に密着され、さらには内部導体中に入り込むセラミック層により内部導体の周縁領域では中央部から端部にかけて内部導体の熱膨張係数を漸次その周縁のセラミック層に近づけた状態に形成できる。つまり、この界面部分の熱膨張係数はセラミック層および内部導体の熱膨張係数の中間の値となる。
【0012】
このためセラミック層と内部導体とが交互に積層され静電容量を発現する容量部と、この容量部の周囲に形成され内部導体数が容量部よりも少ないか若しくは積層方向に全く介在しない非容量部との界面部分において、積層によって累積したセラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する歪みを緩和できることから界面部分におけるクラックやデラミネーションを抑制することができる。
【0013】
上記積層型電子部品では、内部導体の導体占有率の低い部分が、外部電極との非接続端の角部に設けられていることが望ましい。積層セラミックコンデンサのように、セラミック層のほぼ全面に内部導体となる金属膜が形成され、しかもこのようなセラミック層が多層積層されるような積層型電子部品では、積層によって累積したセラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する熱応力が内部導体の周縁領域の特に角部に集中し最も大きくなることから、上記のような内部導体の膜面内にセラミック層が入り込み、その導体占有率を低くした部分を形成することにより、さらに効果的にクラックやデラミネーションを抑制できる。
【0014】
上記積層型電子部品では、内部導体の導体占有率の低い部分の導体占有率が70%以下であることが望ましい。つまり、内部導体の導体占有率の低い部分の導体占有率を70%以下とすることで、内部導体の熱膨張係数をセラミック層のそれに近づけることができる。
【0015】
上記積層型電子部品では、導体占有率の低い部分以外の内部導体の導体占有率が75%以上であることが望ましい。本発明の積層型電子部品は、上記のように内部導体の周縁部の改良によって、この部品に発生するクラックやデラミネーションなどの欠陥を抑制できるものである分、一方側の内部導体の主要な部分は積層型電子部品本来の機能を最大限に発現できるように、その導体占有率をより大きくすることが好ましい。
【0016】
上記積層型電子部品では、内部導体の外部電極との非接続端の幅をW0、前記内部導体の導体占有率の低い部分の前記非接続端に沿った最大幅をW1としたときに、W1/W0≧0.01の関係を満足することが望ましい。内部導体の導体占有率の低い部分の幅を、その部分が形成されている非接続端の幅に対して、少なくとも上記比率以上であれば本発明の効果を得ることができる。
【0017】
上記積層型電子部品では、セラミック層の面積をA0、前記セラミック層に対する内部導体の占有面積をA1とした時に、A1/A0≧0.6の関係を満足することが望ましい。本発明のように内部導体の周縁領域に、この内部導体の導体占有率の低い部分を設けた構造であれば、セラミック層に対する内部導体の占有面積が上記のように高い場合であっても、積層型電子部品に発生するクラックやデラミネーションをさらに抑制できる。
【0018】
上記積層型電子部品では、内部導体の厚みが2μm以下であることが望ましい。本発明において内部導体の厚みをこのように薄層化すると、内部導体の周縁領域にセラミック層を入り込ませることができ、かつ厚みによる段差を低減することによりデラミネーションを抑制できる。
【0019】
上記積層型電子部品では、セラミック層の厚みが4μm以下であることが望ましい。本発明によればセラミック層の厚みが薄く内部導体の厚みによる段差が顕著に現れるような積層型電子部品であってもクラックやデラミネーションを抑制できる。
【0020】
上記積層型電子部品では、セラミック層の厚みをt1、内部導体の厚みをt2としたときに、t2/t1≧0.2の関係を満足することが望ましい。つまり、本発明の内部導体の構造はセラミック層の厚みに対する内部導体の厚みが大きい場合であっても好適に用いることができる。
【0021】
上記積層型電子部品では、積層数が100層以上であることが望ましい。そして、本発明では、セラミック層と内部導体の積層数が多くなり、積層によって累積したセラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する歪みが大きくなるような場合であっても、その熱応力を低減でき、これによりクラックやデラミネーションを抑制できる。
【0022】
本発明の積層型電子部品の製法は、セラミックグリーンシートが複数積層されたグリーン積層体の内部に、略長方形状の導体パターンと該導体パターンの少なくとも周囲にセラミックパターンとを具備してなる母体積層体を形成する工程と、該母体積層体を前記導体パターンの長辺方向の略中央で切断して電子部品本体成形体を形成する工程と、該電子部品本体成形体を焼成する工程とを具備する積層型電子部品の製法であって、前記セラミックパターンを前記導体パターンの周縁領域に乗り上げた状態で形成したことを特徴とする。
【0023】
このような製法によれば、プレス後の母体積層体における導体パターンの周縁領域は、予め導体パターン上に乗り上げた状態で形成されていたセラミックパターンがプレス後において、この導体パターン内にセラミックパターンが入り込むことにより、この領域における導体パターンとセラミックグリーンシートとの密着力を容易に高めることができる。また、このような製法によれば、導体パターンとセラミックパターンとが混在した領域を容易に形成でき、上記したように、焼成後においては内部導体とセラミック層との熱膨張係数の中間の値を有する部分を容易に形成できる。
【0024】
上記積層型電子部品の製法では、セラミックパターンの導体パターン上への乗り上げ部分が前記導体パターンの角部であることが望ましい。前記したように、積層によって累積したセラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する歪みが内部導体の周縁領域の特に角部に集中し、最も大きくなる部分であることから、焼成前の導体パターンの角部にセラミックパターンの乗り上げ部分を形成することがより好ましい。
【0025】
上記積層型電子部品の製法では、導体パターンの切断方向の幅をWG0、前記導体パターンの同方向の角部におけるセラミックパターンの重なった最大幅をWG1としたときに、WG1/WG0≧0.01の関係を満足することが望ましい。
【0026】
導体パターン上へのセラミックパターンの乗り上げ部分の割合を少なくとも上記の割合以上とすることにより、導体パターンとセラミックグリーンシートとの密着力をより高めることができ、また、焼成後においては、熱膨張係数に関して内部導体とセラミック層との中間の熱膨張係数を有する部分を内部導体の周縁領域に多く形成でき、これにより積層によって累積したセラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する歪みを低減できる。
【0027】
上記積層型電子部品の製法では、電子部品本体成形体におけるセラミックグリーンシートの面積をAG0、該セラミックグリーンシート上に形成される導体パターンの面積をAG1としたときに、AG1/AG0≧0.6の関係を満足することが望ましい。本発明によれば、上記したように、導体パターンの占有面積を大きくしてもクラックやデラミネーションを抑制できる積層型電子部品を容易に形成できる。
【0028】
上記積層型電子部品では、母体積層体が、(a)セラミックグリーンシートの主面上に導体ペーストを印刷して導体パターンを所定間隔をおいて複数形成する工程と、(b)前記セラミックグリーンシートの主面上における前記導体パターンの少なくとも周縁部にセラミックペーストを印刷してセラミックパターンを形成する工程と、(c)前記導体パターンおよび前記セラミックパターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層する工程とを経て作製されることが望ましい。即ち、本発明の製法は、セラミックグリーンシート上に導体パターンを形成し、次いで、この導体パターンの周縁部にセラミックパターンを形成する製法であるために、セラミックグリーンシート上における導体パターンの厚みによる段差を容易に形成できるとともに、このようなセラミックグリーンシートを一括で積層することにより、導体パターンの周縁領域に乗り上げたセラミックパターンを導体パターンの面内に入り込ませることができると同時に、セラミックパターンの乗り上げ部分を導体パターン厚みと面一に容易にできる。
【0029】
上記積層型電子部品の製法では、母体積層体が、(a)支持体上にセラミックグリーンシートを載置する工程と、(b)該セラミックグリーンシートの主面上に導体ペーストを印刷して導体パターンを所定間隔をおいて複数形成する工程と、(c)前記セラミックグリーンシートの主面上における前記導体パターンの少なくとも周縁部にセラミックペーストを印刷してセラミックパターンを形成する工程と、(d)前記導体パターンが形成された前記セラミックグリーンシートの上面に、別のセラミックグリーンシートを重ね合わせる工程と、(e)(b)乃至(d)工程を繰り返す工程とを具備して作製されることが望ましい。
【0030】
また、本発明では、上記のように逐次積層の工法を採用することにより、導体パターンの周縁領域に乗り上げたセラミックパターンを導体パターンの面内への入り込みおよび面一化がさらに容易となる。
【0031】
上記積層型電子部品では、導体パターンが平面的に見て略矩形状、特に略長方形状であり、セラミックペーストを前記導体パターンの長辺方向に向かって印刷することが望ましい。印刷方向をこのように導体パターンの長辺方向とすることにより、特に、導体パターン角部への乗り上げを高い寸法精度および高い厚み精度で印刷できる。
【0032】
上記積層型電子部品では、導体パターンおよびセラミックパターンの端部が傾斜面で接していることが望ましい。導体パターンの周縁領域に傾斜面を形成し、この傾斜面に対してセラミックパターンを乗り上げた状態で形成すると導体パターンの厚みによる段差を漸次変化させることができると同時に導体パターンの面内へのセラミックパターンの入り込み度合いも漸次変化させることができる。
【0033】
上記積層型電子部品では、導体パターンの周縁領域に乗り上げたセラミックパターンの厚みは導体パターンの厚みよりも薄く、かつ前記乗り上げたセラミックパターン以外は前記導体パターンとセラミックパターンとは実質同一厚みであることが望ましい。導体パターンとセラミックパターンのそれぞれの厚みをこのような関係にすることでセラミックグリーンシート上の導体パターンの厚みによる段差を無くすことができるとともに、導体パターン上へ乗り上げたセラミックパターンによる過度の段差を小さくすることができ積層プレス時の過度の変形を抑制できる。
【0034】
上記積層型電子部品の製法では、導体パターンの厚みが2μm以下、また、セラミックグリーンシートの厚みは5μm以下で、さらに、積層数が200層以上であることが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の積層型電子部品は、例えば、図1に示すような積層セラミックコンデンサに適用される。
【0036】
図1は、本発明の積層型電子部品の概略断面図である。この積層セラミックコンデンサは電子部品本体1の両端部に外部電極3を形成して構成されている。電子部品本体1は、セラミック層5と内部導体7を交互に積層してなり、その積層方向の両面に、セラミック層5と同一材料からなるカバーセラミック層9が形成されている。
【0037】
セラミック層5およびカバーセラミック層9は、シート状のセラミック焼結体からなり、例えば、BaTiOを主成分とするセラミックグリーンシートを焼成して形成した磁器からなる。
【0038】
また、セラミック層5の厚みは4μm以下、特に、3μm以下、さらには2μm以下であることが、積層セラミックコンデンサの静電容量を高めるという点で望ましく、下限の厚みとしては、0.5μm以上、特に、0.7μm以上とすることが、セラミック層5の絶縁性を確保するという点で好ましい。
【0039】
内部導体7は導体ペーストの膜を焼結させた金属膜からなり、導体ペーストとしては、例えば、Ni、Co、Cu等の卑金属が使用されている。この内部導体7は、このように卑金属を主成分とし略矩形状、特に略長方形状の金属膜であり、上から第1層目、第3層目、第5層目・・・の奇数層の内部導体は、その一端が積層体本体1の一方端面に露出しており、上から第2層目、第4層目、第6層目・・・の内部導体7は、その一端が電子部品本体1の他方端面に露出している。尚、外部電極3と内部導体7は必ずしも同一材料から構成される必要はない。
【0040】
そして、本発明では、セラミック層5の厚みt1と内部導体7の厚みt2との比、t2/t1が0.5以上、特に、0.6以上であり、これらの積層数が100層以上、特に、300層以上、さらには、400層以上と、内部導体7による段差の累積が顕著になるような場合に好適に用いることができる。
【0041】
図2は、電子部品本体1の内部の平面図である。本発明の積層型電子部品を構成する内部導体7は、外部電極3との接続端11以外の周縁領域13に、この内部導体7の中央部15よりも導体占有率の低い部分17を設けたことが重要である。つまり、本発明では、内部導体7の面内における中央部15よりも周縁領域13側に不連続な部分が多いことを特徴とするものである。
【0042】
そして、内部導体7の面内における周縁領域13のうちサイドマージン部側よりも、特に、この内部導体7の導体占有率の低い部分17が外部電極3との非接続端の角部19に設けられていることが望ましい。
【0043】
また、内部導体7の導体占有率の低い部分17の導体占有率は、内部導体7による静電容量を確保しつつセラミック層5との熱膨張係数差を段階的に変化させるという理由から、70%以下、特に、60%以下、さらには、50%以下であることが好ましく、下限値としては、30%以上、特に、40%以上であることがより好ましい。さらに本発明では、内部導体7とセラミック層5との間での導体占有率の変化が漸次変化して形成されていることが望ましい。
【0044】
一方、導体占有率の低い部分17以外の内部導体7である中央部15の導体占有率は、静電容量を発現するための内部導体7として75%以上、特に、80%以上であることがより望ましい。
【0045】
また、本発明における内部導体7では、内部導体7の外部電極3との非接続端21の幅をW0、この内部導体7の導体占有率の低い部分17の前記非接続端21に沿った最大幅をW1(図2では、W1a+W1b=W1)としたときの比W1/W0は、内部導体7の有効面積を高く維持しつつ、この内部導体7の周縁領域におけるセラミック層5との密着力を高くするという理由から、0.01以上、特に、0.05以上、さらには、0.08以上であることがより望ましい。
【0046】
また、本発明では、内部導体7の有効面積を高めるという点で、この内部導体7は、セラミック層5の面積をA0、前記セラミック層5に対する内部導体7の占有面積をA1とした時の比率A1/A0が、0.6以上、特に、0.65以上、さらには、0.7以上であることがより望ましい。
【0047】
なお、本発明のように、内部導体7の周縁領域にセラミック層5を入り込ませて導体占有率の低い部分17を形成するとともに、段差を抑制するという理由から、内部導体7の厚みは2μm以下、特に、1μm以下であることが望ましい。
【0048】
本発明の積層型電子部品の製法を積層セラミックコンデンサに適用した例について詳細に説明する。
【0049】
(製法1)
図3は、本発明の積層型電子部品を一括積層にて製造するための工程図である。
【0050】
積層セラミックコンデンサを構成するセラミックグリーンシート31を、図3(a)に示すように、まず、キャリアフィルム32上にセラミックスラリを塗布して形成する。
【0051】
このセラミックグリーンシート31の厚みは積層セラミックコンデンサの小型および高容量化という理由から、5μm以下、特に4μm以下、さらには3μm以下が望ましい。
【0052】
次に、図3(b)に示すように、このセラミックグリーンシート31の一方主面上に導体ペーストを印刷して導体パターン33を所定間隔をおいて複数形成する。
【0053】
また、導体パターン33の厚みは、本発明の製法におけるセラミックペーストの印刷時の乗り上げやすさのために、また、厚みによる段差を低減するという理由から、その厚みは2μm以下、特に、1.5μm以下であることがより望ましい。この後、図3(c)に示すように、この導体パターン33の周囲に、この導体パターン33の厚みによる段差を実質的に無くすようにセラミックペーストを印刷してセラミックパターン35を形成する。
【0054】
図4は、セラミックグリーンシート31上の導体パターン33周囲に形成された本発明のセラミックパターン35を示す概略平面図である。
【0055】
導体パターン33は、図4に示すように、その形状は平面的に見て略矩形状、特に略長方形状であり、しかも長辺方向に縦列配置されていることが好ましい。
【0056】
図5は導体パターン33に隣接して形成されたセラミックパターン35の断面図である。この導体パターン33の周縁領域34は、この導体パターン33の周縁領域34にセラミックパターンを入り込ませることが容易となるという理由から傾斜面を有していることが好ましい。
【0057】
セラミックパターン35の印刷は、図4に示すように、略長方形状の導体パターン33の長辺方向に向かって走査されるものである(図4中の矢印)。この場合、セラミックパターン35は、導体パターン33の周縁領域34に乗り上げた状態で形成されることが重要であり、特に、セラミックパターン35の導体パターン33上への乗り上げ部分が導体パターン33の角部37であることが望ましい。
【0058】
また、本発明では導体パターン33およびセラミックパターン35の厚みによる段差を低減するという理由から、導体パターン33の周縁領域34に乗り上げたセラミックパターン35の厚みは導体パターン33の厚みよりも薄くかつ前記乗り上げたセラミックパターン35以外は前記導体パターン33とセラミックパターン35とは実質同一厚みであることが好ましい。
【0059】
さらには導体パターン33の切断方向の幅をWG0、前記導体パターン33の同方向の角部37におけるセラミックパターン35の重なった最大幅をWG1(図では、WG1a+WG1b=WG1)としたときの比率WG1/WG0は0.01以上、特に、0.05以上、さらには、0.1以上であることがより望ましい。
【0060】
さらには、電子部品本体成形体におけるセラミックグリーンシートの面積をAG0(破線枠内)、該セラミックグリーンシート上に形成される導体パターンの面積をAG1(破線枠内の導体パターン、乗り上げ部分も含む)としたときの比率AG1/AG0は0.6以上、特に、0.65以上、さらには0.7以上であることがより望ましい。
【0061】
次に、図3(d−1)、(d−2)に示すように、導体パターン33およびセラミックパターン35を形成したセラミックグリーンシート31を複数積層し、さらにその上下面側に導体パターン33およびセラミックパターン35を塗布していないセラミックグリーンシート31を所定枚数重ねて、加圧加熱を行って母体積層体39を作製する。
【0062】
この母体積層体39は、セラミックグリーンシート31間に、本発明の略長方形状の導体パターン33が孤立して複数介在し、また、その導体パターン33に一部重なり、残りは隣接してセラミックパターン35が形成されている。
【0063】
また、導体パターン33は、エンドマージン側辺33aが積層方向に対して一層毎に交互にずれるように形成されている。即ち、セラミックグリーンシート31を介して対向配置される導体パターン33は、エンドマージン側辺33aがずれており、積層方向に見ると、エンドマージン側辺33aが交互にずれている。尚、図3(d−1)はサイドマージン側辺33bを、図3(d−2)はエンドマージン側辺33aを分割する断面図である。
【0064】
導体パターン33およびセラミックパターン35が形成されたセラミックグリーンシート31の積層数は、脱気性の影響が大きくなる100層以上の場合に本発明は好適に用いられる。
【0065】
図4によって説明すると、本発明の積層型電子部品はセラミックグリーンシート31上に形成した導体パターン33の周縁領域34にセラミックパターン35を乗り上げた状態で形成し、このようなセラミックグリーンシート31を複数枚積層し、加熱加圧して形成されるものであるが、この場合、導体パターン35の周縁領域34上のセラミックパターン35の高さ方向の余分な乗り上げ部分40のために、加熱加圧した際に、セラミックパターン35の乗り上げ部分40に局部的な圧力が印加され、それに伴ってセラミックパターン35の乗り上げ部分40の下層側にある導体パターン33の周縁領域34は加圧方向に対して垂直方向に伸びる。このことから、より薄層化された導体パターン33はせん断され不連続となり、こうして不連続となった導体パターン33の面内にセラミックパターン35が入り込むのである。このように、本発明では、導体パターン33上にセラミックパターン35を乗り上げさせて形成するものであるが、この乗り上げ部分40が導体パターン33の周縁領域36あるいは特に角部37としていることから導体パターン33にさほど変形として影響の少ない領域であるために積層後の母体積層体39並びに切断後の電子部品本体成形体の変形を抑制できるとともに焼成後における積層型電子部品のデラミネーションやクラックを防止できる。
【0066】
このときセラミックグリーンシート31、導体パターン35およびセラミックパターン35は強固に密着する程度の積層条件が選択されることはいうまでもない。
【0067】
なお、本発明では、上述した方法のように導体パターン33の一部にセラミックパターン35の乗り上げ部分40を形成する方法以外に、導体パターン33およびセラミックパターン35を印刷する際のスクリーンにレジスト加工を施して、導体パターン33の面内にセラミックパターン35が入り込んだ印刷膜を形成する方法も採用できる。
【0068】
次に、この母体積層体39を所定個所で切断して積層体成形体を作製する。この積層成形体の対向する側面には、導体パターン33のエンドマージン側辺33aが交互に積層方向に一層毎に露出している。
【0069】
この後、所定の雰囲気下、温度条件で焼成して積層セラミックコンデンサが形成される。
【0070】
以上のようなセラミック積層体の製法について具体的な例を挙げて説明する。
【0071】
まず、キャリアフィルム32上にセラミックスラリを塗布し、スリップキャスト法によりセラミックグリーンシート31が形成される。ここで用いるキャリアフィルム32として、例えば、PETフィルムからなるキャリアフィルム32が用いられ、薄層化したセラミックグリーンシート31の剥離性を良くするために、その表面にシリコン樹脂をコーティングして離型処理されていることが望ましい。
【0072】
また、セラミックスラリは、例えば、セラミック粉末と、ポリビニルブチラール樹脂からなるバインダと、このバインダを溶解する溶媒として、トルエンとエチルアルコールとを混合したものが好適に用いられる。その他のバインダとしては、セラミック粉末や溶媒との分散性、セラミックグリーンシート31の強度、脱バインダ性の点でアクリル樹脂を用いることもできる。
【0073】
セラミック材料としては、具体的には、BaTiO−MnO−MgO−Y等のセラミック粉末が耐還元性を有するという理由から使用可能である。また、これにガラス粉末を加えてもよい。
【0074】
この導体ペーストは、金属粒子と、脂肪族炭化水素と高級アルコールとの混合物からなる有機溶剤と、この有機溶剤に対して可溶性のエチルセルロースからなる有機粘結剤と、該有機溶剤に難溶解性のエポキシ樹脂からなる有機粘結剤とを含有するものである。
【0075】
導体ペースト中に含まれる金属粒子としては、平均粒径0.05〜0.5μmの卑金属粒子が用いられる。卑金属としては、Ni、Co、Cu、Ag、Pdがあり、金属の焼成温度が一般の絶縁体の焼成温度と一致する点、およびコストが安いという点からNiが望ましい。
【0076】
また、セラミックペーストのバインダ組成は、導体パターン3を形成した導体ペーストと同組成もしくは異なる組成のセラミックペーストの両方を適用できるが、特に、導体ペーストの印刷と同じ条件を採用できることおよびセラミックグリーンシート31の表面からの粘結剤の揮発速度を一致させるという理由から、セラミックペーストは導体ペーストと同じ組成であることが望ましい。
【0077】
また、このセラミックスラリに用いるセラミック粉末組成は、セラミックグリーンシート31の粉末組成もしくは異なる粉末組成のセラミックペーストの両方を適用できるが、セラミックグリーンシート31とセラミックパターン35との密着性を高め、焼成収縮率を合致させるという理由から、セラミックペーストはセラミックグリーンシート31を形成するセラミックスラリと同じ粉末組成であることが望ましい。
【0078】
本発明におけるセラミックパターン35は、セラミックグリーンシート31を構成するセラミック粉末よりも平均粒径の小さなセラミック粉末により構成されることが望ましい。これにより、導体パターン33の周囲のセラミック層5の焼結時の収縮率を高めることができ、内部導体7に対する圧縮応力を高め内部応力を高めることができ、クラックやデラミネーションをさらに抑制できる。
【0079】
(製法2)
図6は、本発明の、導体パターンを形成した後にセラミックパターンを形成し、逐次積層を行い、積層型電子部品を製造するための工程図である。
【0080】
次に、本発明の、他の製法について、図6をもとに詳細に説明する。なお、この製法に用いるセラミックスラリ、導体ペーストおよびセラミックペースト、並びに、これらの組成物により形成されるセラミックグリーンシート31、導体パターン33およびセラミックパターン35は前記した製法1において用いたものに他ならない。
【0081】
図6(a)に示すように、まず、支持体51上に複数のセラミックグリーンシート53aを載置して、積層セラミックコンデンサのマージン部となる所定厚みの無電極部54aを形成する。
【0082】
次に、図6(b)に示すように、積層されたセラミックグリーンシート53aの最上層の一方主面上に導体ペーストを印刷して矩形状の導体パターン55を等間隔に離間して複数形成する。
【0083】
この後、図6(c)に示すように、この導体パターン15の周囲に、製法1の図2のように、導体パターン55の周縁領域56に乗り上げ、一方では、この乗り上げ部分58以外は、導体パターン55の厚みによる段差を実質的に無くすようにセラミックペーストを印刷してセラミックパターン59を形成する。
【0084】
この場合も製法1と同様、セラミックパターン59は、前記セラミックペーストの印刷方向に縦列配置された導体パターン55の周縁領域56に乗り上げた状態で形成されることが重要である。
【0085】
ここでセラミックグリーンシート53a上に形成される導体パターン55、セラミックパターン59は、前記した製法1において作製される導体パターン33、セラミックパターン35および乗り上げ部分60と同様の形状、配置並びに厚みになるように形成される。即ち、図4に示すパターン配置となる。
【0086】
なお、この製法においても、製法1で述べたと同様、導体パターン55およびセラミックパターン59を印刷する際のスクリーンにレジスト加工を施して、導体パターン55の面内にセラミックパターン59が入り込んだ印刷膜を形成する方法も採用できることはいうまでも無い。
【0087】
次に、図6(d)に示すように、上記のように導体パターン55およびセラミックパターン59が形成されたセラミックグリーンシート53aの上面側に、これら導体パターン55およびセラミックパターン59を覆うように、別のセラミックグリーンシート53bを重ね合わせて、導体パターン55およびセラミックパターン59とセラミックグリーンシート53bとを密着させる。
【0088】
この後は、所望の積層数になるように、図6(b)〜(d)の工程を繰り返し、最後に、再び、セラミックグリーンシート53aを用いて、図6(a)工程において形成したと同様の厚みの無電極部54bを形成して母体積層体63を形成する。
【0089】
なお、本発明は、上記したように、セラミックグリーンシート53aもしくは53bを重ね合わせた後に、逐次、その上面にスクリーン印刷により導体パターン55やセラミックパターン59を形成していく工法である。この点、導体パターン55やセラミックパターン59を予め形成したセラミックグリーンシート53a、53bを複数準備して一括積層する工法に比較して積層時の位置ずれを含みにくいことから、形成された母体積層体63中の導体パターン55およびセラミックパターン59の位置精度は印刷精度のみの位置ずれだけで済むため、積層精度が良好になり、容量ばらつきを低減できるとともに、サイドマージンやエンドマージンを小さくでき、しいては、積層セラミックコンデンサの小型化にも対応が可能となる。
【0090】
図7は、図6の積層型電子部品の製法において、キャリアフィルムのついたセラミックグリーンシートを用い、重ね合わせ後に剥離する工程を具備する工程図である。
【0091】
なお、本発明の製法では、図7に示すように、セラミックグリーンシート53a、53bは、キャリアフィルム32が貼り合わされたものであることがよく、この場合、キャリアフィルム32のついたセラミックグリーンシート53a、53bを重ね合わせた後に前記キャリアフィルム32を剥離する。この方法によれば、セラミックグリーンシート53a、53bがキャリアフィルム32によって支持されているために、導体パターン55やセラミックパターン59の上面側に重ね合わせた後に加圧加熱して密着させる場合においてもセラミックグリーンシート53a、53bの伸びや変形を抑制することもできる。また、この方法ではセラミックグリーンシート53a、53b自体を吸着することがないため、セラミックグリーンシート53a、53bの欠陥を防止することができる。
【0092】
図6(e1)は母体積層体63のサイドマージン側、図6(e2)はエンドマージン側の断面図である。図6に示すように、この母体積層体63を点線部Cで切断して積層成形体を形成した後、さらに、この積層成形体を所定の雰囲気および温度条件下で焼成して、外部導体を形成してセラミック層と内部電極層を具備する積層セラミックコンデンサを形成する。
【0093】
さらに、この製法によれば、電子部品本体成形体並びに焼成後の電子部品本体1に発生するクラックやデラミネーションを抑制できるとともに、導体パターン55やセラミックパターン59の形成精度が良好になり、静電容量のばらつきを低減でき、積層数を増大しても導体パターン55の形成精度には影響しないことから、積層型電子部品の高積層化や大型化を実現できる。
【0094】
【実施例】
(製法1)
積層型電子部品の一つである積層セラミックコンデンサを以下のように作製した。
【0095】
セラミックグリーンシートは、BaTiOを主成分とするセラミック組成物にポリビニルブチラールなどの有機樹脂成分を添加して所定時間の混合を行ってセラミックスラリを調製し、次いで、このセラミックスラリをダイコーター法を用いてポリエステルより成る帯状のキャリアフィルム上に成膜した。厚みは2.5μmに調整した。
【0096】
導電性ペーストは、粒子径0.2μmのNi粉末に共材としてセラミック粉末を加え、この導体組成物に対し、エチルセルロースなどのビヒクルを添加し混練して調製した。
【0097】
セラミックペーストは、上記のセラミックグリーンシート用のセラミックスラリの一部をBaTiOの粒子径がセラミックグリーンシートのセラミック粉末よりも小さく、0.1μmになるまで粉砕し、導電ペーストと同様にペースト化して調製した。
【0098】
次に、得られたセラミックグリーンシートの主面状に、スクリーン印刷装置を用いて、上記した導体ペーストを導体パターン状に印刷し乾燥させた。導体パターンの厚みは1.4μmとした。また、導体パターンは、焼成後におけるセラミック層に対する内部導体の占有面積の割合が0.7になるように調整した。
【0099】
さらに、このセラミックグリーンシート上に形成された導体パターンの周縁領域を含む周囲にスクリーン印刷によりセラミックペーストを印刷し乾燥させて、導体パターンとともにセラミックパターンが塗布形成されたセラミックグリーンシートを作製した。セラミックパターンの傾斜面はセラミックペーストの粘度とレジストの傾斜角により調整した。セラミックパターンの厚みは導体パターンの厚みと実質同一になるように形成した。
【0100】
このとき、セラミックパターンの乗り上げ部分は表1に示す箇所に形成した。
【0101】
また、導体占有率の低い部分の導体占有率の変化は導体パターンへのセラミックパターンの重なり面積とセラミックペーストの塗布量により調整した。
【0102】
次に、このセラミックグリーンシートを260枚積層し、さらにその上下層にカバーセラミック層となるセラミックグリーンシートを各10枚積層し、仮の積層成形体を形成し、次に、この仮積層成形体を温度100℃、圧力20MPaで積層プレスを行い、導体パターンを塗布したセラミックグリーンシートおよびその上下のセラミックグリーンシートと同一材料からなるセラミックグリーンシートを積層して完全に密着させて母体積層体を得た。
【0103】
(製法2)
次に、前記製法2である逐次積層の工法を用いて試料を作製した。得られたセラミックグリーンシートを複数枚支持体上に載置し、その主面状に、スクリーン印刷装置を用いて、本発明の形状を有する導体パターンを印刷し、次に、この導体パターンの周縁領域を含む周囲にセラミックパターンを形成した。この場合、縦列配置して形成された矩形状の導体パターンの長辺方向にセラミックペーストを印刷した。導体パターンの厚みは、製法1と同様、1.4μmとした。また、この場合も、セラミックパターンの傾斜面はセラミックペーストの粘度とレジストの傾斜角により調整した。セラミックパターンの厚みは導体パターンの厚みと実質同一になるように形成した。
【0104】
次に、この導体パターンとともに本発明のセラミックパターンが塗布形成されたセラミックグリーンシートの上面に、再び、セラミックグリーンシートを重ね合わせ、これを製法1と同積層数分だけ繰り返し静電容量を発現する層を形成した。さらにその上に、導体パターンおよびセラミックパターンが形成されていないセラミックグリーンシートを各10枚積層し、第1回目の加圧プレスを行い母体積層体を形成した。なお、上記の工程においては、いずれもセラミックグリーンシートを重ね合わせる毎にキャリアフィルムを剥離する工法を用いた。
【0105】
なお、本実施例においては、内部導体の周縁領域に導体占有率の低い部分を形成する方法として、上記の方法とは別に、導体パターンおよびセラミックパターンを形成する際に、それぞれ上記のパターンとなるような印刷用スクリーンを用いて直接両パターンを形成した試料も作製した。
【0106】
次に、この製法1および製法2で作製した母体積層体を格子状に切断して、電子部品本体成形体を得た。この電子部品本体成形体の両端面には、導体パターンの一端が交互に露出していた。
【0107】
次に、この電子部品本体成形体を大気中250℃または0.1Paの酸素/窒素雰囲気中500℃に加熱し、脱バインダ処理を行った。
【0108】
さらに、脱バイ後の電子部品本体成形体に対して、10−7Paの酸素/窒素雰囲気中、1250℃で2時間焼成し、さらに、10−2Paの酸素窒素雰囲気中にて900℃で4時間の再酸化処理を行い電子部品本体を得た。次いで、この電子部品本体の端面にCuペーストを900℃で焼き付け、さらにNi/Snメッキを施し内部導体と接続する外部電極を形成した。
【0109】
このようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅0.8mm、長さ1.6mmであった。また内部導体に起因する段差はなく、この内部導体7は湾曲することなく平坦であった。
【0110】
このとき焼成後の積層セラミックコンデンサを構成するセラミック層の厚みは2μm、内部導体の厚みは1.2μmであった。積層数を表1に示した。
【0111】
(評価)
内部導体の導体占有率は、焼成後の試料を内部導体に平行に研磨して、内部導体の中央部から、0.1mm角の任意の箇所を5個所選択して顕微鏡観察により撮影した写真から単位面積あたりの値として求めた。一方、内部導体の周縁領域における導体占有率の低い部分については、内部導体に形成した全ての箇所を上記と同様の方法で写真撮影を行い単位面積当たりの値を求めた。導体占有率の低い部分の導体占有率は表1に示した。中央部は0.95であった。
【0112】
また、導体占有率の低い部分の幅の割合であるW1/W0も表1に示した。これも焼成後の試料を内部導体に平行に研磨したものについて測定して求めた。
【0113】
次に、焼成後に得られた積層セラミックコンデンサについて、5000個の試料を40倍の双眼顕微鏡にて観察し積層セラミックコンデンサの端面のクラックの有無を評価した。また、各500個の試料を積層セラミックコンデンサの端面及び側面からそれぞれ研磨し、内部導体の周縁領域を含む周囲のクラックおよびデラミネーションの有無を評価した。
【0114】
また、上記のようにして得られた積層セラミックコンデンサを用いて、耐熱衝撃性試験をJIS規格に基づいて行った。各試料数500個について、温度(ΔT=225℃)および温度(ΔT=280℃)のときのクラックが発生した試料数を評価した。
【0115】
また、積層セラミックコンデンサの内部導体の周縁領域の内部応力は、積層セラミックコンデンサの積層方向に対して、X線回折法による並傾法により測定した。
【0116】
静電容量はLCRメータ(HP−4284A)を用いて、周波数1kHz、電圧0.5Vの条件で測定した。この場合、静電容量のばらつき(CV値:標準偏差×100/平均値)も求めた。以上の結果をまとめて表1に示した。
【0117】
【表1】
Figure 2004356333
【0118】
表1の結果から、外部電極との接続端以外の周辺領域に、この内部導体の中央部よりも導体占有率の低い部分を設けた試料No.2〜10では、クラックおよびデラミネーションの発生率が、焼成後および耐熱衝撃試験後(225℃)で、それぞれ0個/5000個以下、0個/500個以下であった。また、280℃においても5個/500個以下であった。また、積層セラミックコンデンサの内部導体の周縁領域の内部応力は−50MPa(−は圧縮方向を表す)以上であった。また、静電容量は4.7μF以上、静電容量のばらつきは1.5%以下であった。
【0119】
特に、導体占有率の低い部分を内部導体の角部に設けた試料No.2〜4、7〜9では、クラックおよびデラミネーションの発生率が、焼成後および耐熱衝撃試験後(225℃)で、それぞれ0個/5000個以下、0個/500個以下であった。また、280℃においても2個/500個以下であった。また、積層セラミックコンデンサの内部導体の周縁領域の内部応力は−20MPa(−は圧縮方向を表す)以上、静電容量は4.7μF以上、静電容量のばらつきは1.3%以下となりさらに改善できた。
【0120】
特に、静電容量のばらつきについては、上記した製法2の逐次積層により作製した試料が小さかった。また、内部導体の導体占有率の低い部分を作製する方法として、セラミックパターンを導体パターンの周縁領域に乗り上げて作製した試料の方が、スクリーン印刷を用いて直接作製した試料よりもクラックやデラミネーションの発生割合が低かった。
【0121】
一方、外部電極との接続端以外の周辺領域に、この内部導体の中央部よりも導体占有率の低い部分を設けなかった試料No.1では、静電容量は4.75μFと高かったものの、クラックおよびデラミネーションの発生率が、焼成後で20個/5000個、耐熱衝撃試験後(225℃)で20個/500個、また、280℃においても50個/500個であった。また、積層セラミックコンデンサの内部導体の周縁領域の内部応力は−300MPa(−は圧縮方向を表す)であった。静電容量は4.75μFと高かったが、静電容量のばらつきが2%と大きかった。
【0122】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明によれば、セラミック層を薄層化して積層数を増加させた場合においても、内部導体の外部電極との接続端以外の周縁領域に、この内部導体の中央部よりも導体占有率の低い部分を設けることにより、内部導体の周縁領域においては、この内部導体の金属膜内にセラミック層が入り込み、このためセラミック層と内部導体とが積層方向に強固に密着されるとともに、内部導体中に入り込むセラミック層のために内部導体の周縁領域では中央部から端部にかけて内部導体の熱膨張係数を漸次その周縁のセラミック層に近づけた状態に形成できる。つまり、この界面部分の熱膨張係数はセラミック層と内部導体の熱膨張係数の中間の値となる。
【0123】
こうしてセラミック層と内部導体とが交互に積層され静電容量を発現する容量部と、この容量部の周囲に形成され内部導体数が容量部よりも少ないか若しくは積層方向に全く介在しない非容量部との界面部分において、積層によって累積したセラミック層と内部導体との熱膨張係数差に起因する歪みを緩和できることから界面部分におけるクラックやデラミネーションを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型電子部品の概略断面図である。
【図2】本発明の電子部品本体の内部の平面図である。
【図3】本発明の積層型電子部品を一括積層にて製造するための工程図である。
【図4】セラミックグリーンシート上の導体パターン周囲に形成された本発明のセラミックパターンを示す概略平面図である。
【図5】導体パターンに隣接して形成されたセラミックパターンの断面図である。
【図6】本発明の、導体パターンを形成した後にセラミックパターンを形成し、逐次積層を行い、積層型電子部品を製造するための工程図である。
【図7】図6の積層型電子部品の製法において、キャリアフィルムのついたセラミックグリーンシートを用い、重ね合わせ後に剥離する工程を具備する工程図である。
【符号の説明】
1 電子部品本体
3 外部電極
5 セラミック層
7 内部導体
11 接続端
13、34、56 周縁領域
15 中央部
17 導体占有率の低い部分
18 非接続端
19、37 角部
31、53a、53b セラミックグリーンシート
33、55 導体パターン
35、59 セラミックパターン
39、63 母体積層体
40、60 乗り上げ部分

Claims (22)

  1. それぞれ略矩形状のセラミック層と内部導体とを交互に積層してなる直方体状の電子部品本体と、該電子部品本体の端部にそれぞれ設けられ、前記内部導体と交互に接続する一対の外部電極とを具備する積層型電子部品であって、前記内部導体の前記外部電極との接続端以外の周縁領域に、該内部導体の中央部よりも導体占有率の低い部分を設けたことを特徴とする積層型電子部品。
  2. 内部導体の導体占有率の低い部分が、外部電極との非接続端の角部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の積層型電子部品。
  3. 内部導体の導体占有率の低い部分の導体占有率が70%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層型電子部品。
  4. 導体占有率の低い部分以外の内部導体の導体占有率が75%以上であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか記載の積層型電子部品。
  5. 内部導体の外部電極との非接続端の幅をW0、前記内部導体の導体占有率の低い部分の前記非接続端に沿った最大幅をW1としたときに、W1/W0≧0.01の関係を満足することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか記載の積層型電子部品。
  6. セラミック層の面積をA0、前記セラミック層に対する内部導体の占有面積をA1とした時に、A1/A0≧0.6の関係を満足することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか記載の積層型電子部品。
  7. 内部導体の厚みが2μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか記載の積層型電子部品。
  8. セラミック層の厚みが4μm以下であることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか記載の積層型電子部品。
  9. セラミック層の厚みをt1、内部導体の厚みをt2としたときに、t2/t1≧0.2の関係を満足することを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか記載の積層型電子部品。
  10. 積層数が100層以上であることを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか記載の積層型電子部品。
  11. セラミックグリーンシートが複数積層されたグリーン積層体の内部に、略長方形状の導体パターンと該導体パターンの少なくとも周囲にセラミックパターンとを具備してなる母体積層体を形成する工程と、該母体積層体を前記導体パターンの長辺方向の略中央で切断して電子部品本体成形体を形成する工程と、該電子部品本体成形体を焼成する工程とを具備する積層型電子部品の製法であって、前記セラミックパターンを前記導体パターンの周縁領域に乗り上げた状態で形成したことを特徴とする積層型電子部品の製法。
  12. セラミックパターンの導体パターン上への乗り上げ部分が、前記導体パターンの角部であることを特徴とする請求項11に記載の積層型電子部品の製法。
  13. 導体パターンの切断方向の幅をWG0、前記導体パターンの同方向の角部におけるセラミックパターンの重なった最大幅をWG1としたときに、WG1/WG0≧0.01の関係を満足することを特徴とする請求項11または12に記載の積層型電子部品の製法。
  14. 電子部品本体成形体におけるセラミックグリーンシートの面積をAG0、該セラミックグリーンシート上に形成される導体パターンの面積をAG1としたときに、AG1/AG0≧0.6の関係を満足することを特徴とする請求項11乃至13のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  15. 母体積層体が、
    (a)セラミックグリーンシートの主面上に導体ペーストを印刷して導体パターンを所定間隔をおいて複数形成する工程と、
    (b)前記セラミックグリーンシートの主面上における前記導体パターンの少なくとも周縁部にセラミックペーストを印刷してセラミックパターンを形成する工程と、
    (c)前記導体パターンおよび前記セラミックパターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層する工程とを経て作製されることを特徴とする請求項11乃至14のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  16. 母体積層体が、
    (a)支持体上にセラミックグリーンシートを載置する工程と、
    (b)該セラミックグリーンシートの主面上に導体ペーストを印刷して導体パターンを所定間隔をおいて複数形成する工程と、
    (c)前記セラミックグリーンシートの主面上における前記導体パターンの少なくとも周縁部にセラミックペーストを印刷してセラミックパターンを形成する工程と、
    (d)前記導体パターンが形成された前記セラミックグリーンシートの上面に、別のセラミックグリーンシートを重ね合わせる工程と、
    (e)(b)乃至(d)工程を繰り返す工程とを具備して作製されることを特徴とする請求項11乃至15のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  17. 導体パターンが、平面的に見て略長方形状であり、セラミックペーストを前記導体パターンの長辺方向に向かって印刷することを特徴とする請求項11乃至16のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  18. 導体パターンおよびセラミックパターンの端部が傾斜面で接していることを特徴とする請求項11乃至17のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  19. 導体パターンの周縁領域に乗り上げたセラミックパターンの厚みが導体パターンの厚みよりも薄く、かつ前記乗り上げたセラミックパターン以外は前記導体パターンとセラミックパターンとは実質同一厚みであることを特徴とする請求項11乃至18のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  20. 導体パターンの厚みが2μm以下であることを特徴とする請求項11乃至19のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  21. セラミックグリーンシートの厚みが5μm以下であることを特徴とする請求項11乃至20のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
  22. 積層数が100層以上であることを特徴とする請求項11乃至21のうちいずれか記載の積層型電子部品の製法。
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