JP2004355519A - Icラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】荷物等の比較的硬い被着物に貼付された状態で外から加わる衝撃力に対して、優れた耐衝撃性を有するICラベルを提供する。
【解決手段】被着体用粘着部材5と、インレット支持体1に回路を設けた回路基板上に、実装面側と反対の面を少なくとも覆う補強部材3を設けたICチップ2を実装したインレットと、クッション性を有する発泡性基材7と、をこの順に配置して備えるので、ICチップが補強部材によって保護され、かつ発泡性基材が衝撃を吸収するので、耐衝撃に優れたICラベルが得られる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板上にICチップを実装したインレットを内臓することにより、物品、物品用ケース、パレット等の運搬器具等に貼り付けられて使用される、物流管理用途、商品管理用途等に用いるICラベルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、物流、販売等における商品管理には、バーコードを利用した自動認識管理システムが用いられている。バーコードは、画像(バー)の配列状態を情報化したものであり、専用のバーコードリーダでその情報を読み取ることが可能である。そのため、例えば商品情報を記録したバーコードを当該商品に添付して商品管理や物流管理が行われている。ところが、バーコードは大量の情報を記載させたり、情報の更新が不可能であり、又、偽造が容易であるという問題がある。そのため、近年、RFID(Radio Frequency Identification:無線周波数認識)と称されるシステムが注目されている。このシステムはICチップを使用することにより、バーコードと比べて大量の情報を記載することができ、またリーダ・ライタ(読み出し・書き込み装置)と電波を介して通信を行うことにより、ICチップに記載した情報の更新が可能であること等から、様々なシステムが提案されてきている。
【0003】
特許文献1にはICラベルを使用した物流管理システムが提案されている。しかしながら、ICチップは外部から力が加わることにより、亀裂、破損が発生してリーダ・ライタとの通信が不能となってしまう問題がある。特許文献2にICチップを覆う保護部材と、この保護部材の少なくとも上記ICチップを囲む部分を補強するための上記保護部材よりも硬質の補強部材と、を具備することを特徴とする、ICカードモジュールが提案されている。これは外部応力による撓み変形からICチップを保護することを目的としている。特許文献3に微多孔性合成樹脂フィルムを最表層として有するICカードが提案されている。これはICカード成形後に印刷を行う場合に、印刷時に加わる外圧よりICチップを保護することを目的としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002―154618号公報(請求項、第3−4頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−11061号公報(請求項1、第2−3頁)
【特許文献3】
特開平2000−251048号公報(第2−3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来から使用されているバーコードの代わりにICを利用した上記特許文献2、3に開示されるようなICカードやICカードのインレットシートに粘着加工を施したICラベルを実際に物品に貼付けて使用してみた。最終的に使用後、通信等ができなくなるものが見られた。これらは使用の最中に運搬時の振動などにより、ICラベルを貼り付けた物品同士または物品ケースと衝突したり、パレット上部に貼付けた場合にICラベルの上に運搬物が載せられることによって、所謂外部から衝撃力が加わってICチップが破壊したものと推定された。すなわち以上の特許文献2などに開示されるICカードはカード両端にかかる外部応力による撓み変形からICチップを保護することを目的として提案されたもので、ICチップに加わる衝撃力に対する補強方法として想定されたものではない。
【0006】
また特許文献3などに開示されるICカードは印刷時に加わる外圧よりICチップを保護することを目的としている。従って、以上のように物流管理用途等で使用した場合に発生すると考えられる、より大きな衝撃に対する保護には不十分であると推定された。本発明では以上のようなICカード類が想定しなかった、荷物等の比較的硬い被着物に貼付された状態で外から加わる衝撃力に対して、優れた耐衝撃性を有するICラベルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るICラベルは被着体用粘着部材と、インレット支持体に回路を設けた回路基板上に、実装面側と反対の面を少なくとも覆う補強部材を設けたICチップを実装したインレットと、クッション性を有する発泡性基材と、を少なくともこの順に配置して備える。
更に、インレットのICチップ実装面側と、被着体用粘着剤層との間に設けられる中間層を更に備えるても良い。
また、前記発泡性基材が粘着性発泡基材であっても良い。
また、前記被着体用粘着部材が補強部材側粘着層と、粘着部材用支持体と、被着体側粘着剤層から構成される部材であっても良い。
また、前記被着体用粘着部材が粘着剤層のみから構成される部材であっても良い。
前記インレットのインレット支持体側が前記被着体用粘着剤層に対向するように構成される場合もあっても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態について、図を参照しつつ説明する。図1は本発明のICラベルの一実施例を示す断面図である。
【0009】
インレット支持体1上にアンテナ、コンデンサ等の回路(図示省略)を設けて回路基板とし、その上に、ICチップ2を実装することにより、リーダ・ライタとの間で電波を介して通信を行い、ICチップ2に記載された情報の読み出し、書換えを可能にしたものがICカード等の心臓部品にあたるものでインレットと称している。ICチップの外形は5mm角程度から最近は益々小さくなる傾向にあり、1mm角未満のものまで見られる。厚みも数百μmから100μm未満のものまである。インレットの形状は数十mm程度角の矩形またはその程度の直径の円板形状のものが一般的である。
【0010】
インレット支持体1としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブチレン共重合体、プロピレン・ブテン共重合体等のポリオレフィン樹脂系ポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂系ポリマー、ポリウレタン、フェノール系ポリエーテル、酢酸セルロース、アクリロニトリル系重合体、アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ガラスエポキシ樹脂、ポリカーボネート、アクリルニトリルブタジエンスチレン、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニルサルファイド、紙等の単体あるいは混合物が例示できる。また、上記物質に無機物を混入したものを使用しても良い。厚みは30〜60μm程度のものが使用されることが多い。
【0011】
インレット支持体1上にアンテナ回路等の回路を設ける方法としては、巻き線法、エッチング法、ペーストスクリーン印刷法等が挙げられる。特に銅またはアルミを用いたエッチング法および銀粒子を含んだペーストによるスクリーン印刷法が製法上大量生産に適していることから、本発明の回路形成法としては好ましい。
【0012】
補強部材3としては、ICチップ2を保護できる機械的強度を有していれば良く、ステンレス等の金属材料、エポキシ樹脂等のプラスチック材料、セラミック材料、それらの複合材料等が例示できる。外部からの衝撃に対する補強効果や、金型による打ち抜きで大量生産に適していること等から、ステンレス等の金属材料が本発明の補強部材3としては好ましい。補強部材3の形状としては、三角、四角、丸型等が例示できICチップの平面形状より一回り程度大きい方が好ましい。ICチップ2と補強部材3を接続固定する際に、配置する向きを考慮する必要が無いために作業効率上、丸型が本発明の補強部材3としては好ましい。また補強部材3の厚さとしては、50μmから250μmの範囲であることが好ましい。50μmより薄い場合には外部からの衝撃に対して十分な補強効果が得られにくく、250μmを越えて厚すぎる場合にはICラベル表面や被着体用接着部材5に凹凸が発生しやすく、表面印刷や被着体への貼付け時に不具合が生じやすくなる。
【0013】
ICチップ2と補強部材3を接続固定するための硬化性樹脂8としては、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、湿度硬化性樹脂等が例示できる。熱硬化性樹脂が短時間での硬化が可能であり、さらに常温下での取扱いが容易なため本発明の硬化性樹脂8として特に好ましい。
【0014】
発泡性基材7としては、次の2種類の基材が考えられる。▲1▼基材として使用されるフィルム等に何らかの手段で泡やボイドを形成したもので、それ自体は所謂粘着性を持たないもの。▲2▼合成樹脂から形成され内部に空隙部を形成しており、さらにそれ自体粘着性を持ち、他の構成層と組合せてラベルを構成する際に接着剤等の接着手段を要しないもの。本明細書ではこのような発泡性基材を粘着性発泡基材と呼んでいる。
【0015】
▲1▼の例としてはポリオレフィン(例えばポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリ塩化ビニル(例えば軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニルなど)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、変性ポリエチレンテレフタレート(PET−Gとして商品化されている)など)、ポリスチレン、ポリウレタン、セロハン、アクリルなどの樹脂に発泡剤を配合し発泡せしめた発泡フィルム、該樹脂に無機顔料、有機顔料等を配合し延伸によりボイドを形成した多孔質フィルムなどのフィルム類。紙基材上に発泡ウレタン樹脂を含む水溶液を塗布、または、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル系のマイクロカプセルを印刷または捺染し、熱処理することにより発泡させたり、金属ロールと金属ロールによって形成されるニップ部に通して紙の紙層部を発泡させた発泡紙等の紙類。あるいは合成紙類や不織布類等が例示できる。
【0016】
▲2▼の例としては、▲1▼の例として示したポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、セロハン、アクリルなどの樹脂に粘着剤を含侵することにより粘着性を付与した合成樹脂を主成分とし、化学的あるいは機械的に発泡させることにより、内部に空隙部を形成している粘着テープがあげられる。例えばアクリルフォーム粘着テープは、硬化前のアクリル溶液中において発泡剤を発泡させ、その後に、それを硬化させることによる化学発泡法、または、硬化前のアクリル溶液に窒素ガスのような不活性ガスを分散混入し、それを硬化されることによる機械発泡法等により製造される。このようなことは、特開2002−80802号公報の従来技術の欄に記載されている。具体的には住友スリーエム社からVHBという商品名で市販されている。
【0017】
以上いずれの種類の発泡性基材にしても、その空隙率は20〜90%であることが好ましい。空隙率が90%を越えて高すぎると外部からの衝撃を吸収しきれずに基材が完全に圧縮されてしまいやすくなる。一方空隙率が20%より低すぎると外部からの衝撃を吸収するためのクッション性が得られにくくなりやすく、外部からの衝撃が直接的にICチップ2に影響を与えることになる。
【0018】
発泡性基材の空隙率A〔%〕は、発泡性基材の外形寸法から算出される見かけ体積〔cm 〕をB、発泡性基材の空隙部を除いた真の体積〔cm 〕をC(真の体積Cは発泡性基材を、アルコール等の液体中に沈めた時の増量した体積を測定することによって知ることができる)としたときに、次の式によって算出されるものである。
:A(%)=〔(B−C)/B〕×100
発泡性基材7の厚さは、50μm〜600μmが好ましい、さらに好ましくは100μm〜400μmの範囲である。厚さが50μm未満の場合、厚さが薄いため十分なクッション性が得られないおそれがある。一方最終製品の仕様にもよるが、例えばICカードにおいてISO/ICE 10536−1(1992年)では840μm以下に定められており、600μmを超える場合には、厚くなりすぎて仕様の厚み上限を超えてしまう場合があるのでこの程度が上限と考えられる。以上の2種類の発泡性基材の中でも後者の方が、ICラベルを作製する際に、他の構成層であるインレットや表面基材4と貼り合わせるために別に粘着剤を用いる必要がない等の理由からより好ましい。
【0019】
被着体用粘着部材5および粘着部材9としては、次の2種類の構成の部材が考えられる。▲1▼粘着部材用支持体の両面に粘着剤層を形成したもの。▲2▼粘着剤層のみで形成されたもの。
▲1▼に使用される粘着部材用支持体としては、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、セロハン、アクリル等の樹脂フィルム類、紙類、合成紙類、不織布類、およびこれらの積層物等が例示できる。また粘着剤層に使用される粘着剤は、種類としてゴム系、アクリル系、シリコーン系、ビニルエーテル系、ウレタン系等が、型体としては、溶剤型、エマルジョン型、ホットメルト型等が例示できる。
なお、粘着部材用支持体表面に粘着剤層を形成するには、コンマコーター、リバースコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、キスコーター、ナイフコーター、バーコーター、リップコーターなどの塗工機や印刷機により、粘着部材用支持体表面に直接塗布、あるいは剥離シートに塗布したものを転写させる方法が例示できる。
【0020】
▲2▼の例としては、前記粘着剤を塗工機や印刷機により、剥離シートに塗布したものを転写して使用することや、発泡性基材7の例として示した粘着性発泡基材が例示できる。
以上いずれの粘着部材にしても、その厚みは5〜150μmが好ましい。5μmより薄すぎると十分な接着強度が得られないため、剥離が起こり易くなる。一方150μmより厚すぎると、ICラベルの総厚みが仕様範囲を超える場合があるので、この程度が上限と考えられる。また上記2種類の粘着部材の中でも、前者のほうが貼り合わせ加工時の作業性が良いこと等から、本発明の粘着部材としては好ましい。
【0021】
中間層6としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、ポリメチルペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブチレン共重合体、プロピレン・ブテン共重合体等のポリオレフィン樹脂系ポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂系ポリマー、ポリウレタン、フェノール系ポリエーテル、酢酸セルロース、アクリロニトリル系重合体、アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ガラスエポキシ樹脂、ポリカーボネート、アクリルニトリルブタジエンスチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド、紙等の単体あるいは混合物が例示できる。また、上記物質に無機物を混入したものを使用しても良い。
【0022】
表面基材4としては、中間層6と同様なものが例示できるが、発泡性基材7を表面基材として用いることも可能である。さらに、表面基材上に、使用目的に応じてインクジェット受容層、熱転写受容層、感熱層、印刷層等を設けることも可能である。
【0023】
また、被着体が金属そのものであったり、金属材料を含むものの場合電波を介しての通信に支障が起こる場合がある。そのような場合にはインレットと被着体の間に下記に説明するような非導電性透磁性層および必要に応じて導電性層を、導電性層を使用する場合は同層が被着体により近くなるように介在させることができる。具体的には図1に示したICラベルの例では中間層6と被着体用粘着剤層5の間に適宜薄い粘着部材を介して設けることができる。
【0024】
〔非導電性透磁性層〕
非導電性透磁性層は、透磁率の高い金属磁性粉またはフレークを樹脂に練りこんだ電気導電性のないシートを使用する。非導電性透磁性層の初期透磁率μは1より大きく、好ましくは2以上であることが良い。実際的には、透磁率の高い透磁性金属材料が連続的につながらず、非連続的に存在する。言い換えれば、樹脂部分を海として島状に磁性紛を含む層となって電気伝導性が生じないようになっている。ここでいう電気導電性とは、体積抵抗値10Ω・cm程度を境とし、この抵抗値より低い場合は電気導電性を有するものとし、高い場合は非導電性とする。
【0025】
これは電気導電性を有する、例えばアモルファス合金製シートを非導電性透磁性層の代わりに使用すると、リーダーライターから発信された電波が導電性のアモルファス合金製シート表面で反射されて、ICラベルのアンテナに信号及び電力を供給しないため不都合になると考えられる。
【0026】
透磁性金属材料の形状としては磁性粉やフレイクが考えられる。具体的材料としては、珪素鋼、センダスト合金、Fe−Al合金、電磁軟鉄、アモルファス合金、パーマロイ、カルボニル鉄が使用できる。
センダスト・Fe−Al合金としては、アルパーム、ハイパーマル、センダスト、スーパーセンダスト等が用いられる。電磁軟鉄としては工業純鉄、アームコ鋼、低炭素鋼などが用いられる。アモルファス合金としてはコバルト系、鉄系、ニッケル系が使用できる。アモルファス合金の組成としては、合計70〜98重量%のCo、Fe、Niを主成分とし、B、Si、Pを合計2〜30重量%含有させ、その他Al、Mn、Zr、Nbを含有する。パーマロイとしては、78−Permalloy、45−Permalloy、36−Permalloy、Cr−Permalloy、Mo−Permalloy、Supermalloy等が使用可能である。
【0027】
非導電性透磁性層に使用されるもう一方の成分である樹脂は、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、アクリル、スチレン、シリコーン、PET、PEN、PET−G、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、塩化ビニル、塩酢ビニル、EVA(エチレンビニルアルコール)、ポリカーボネート、アロイ等一般的に顔料などを混ぜて使用している樹脂であればどのようなものでも使用が可能である。
その他の資材としては樹脂と磁性粉の親和性(接着性)を向上させる助剤や、酸化防止剤、滑剤、離型剤、消泡剤、濡れ剤、硬化剤、紫外線吸収剤など樹脂シートの製造工程で必用な添加剤や耐久性・利便性を向上させる添加剤が含まれても良い。
非導電性透磁性層の製造方法は大きく分けて2通りの方法がある。1つの方法は基材シート上に磁性塗料を塗布する方法であり、もう一方は磁性粉を熱溶融等、液状にした樹脂にニーダー等の装置を使用して練りこみシート状にするものである。
【0028】
〔導電性層〕
本導電性層は、被着体が金属や金属を含む場合でもそうでない場合でもいずれの場合においても、通信性能が変化しないようにする上で好ましく設けられるものである。
体積抵抗値10−2Ω・cm程度以下の導電性層としては、アルミ、銅、亜鉛、合金等の金属箔や、銀、銅、合金などの金属粉を樹脂中に分散した導電性インクや、カーボンシート、カーボンインク印刷シートや、導電性樹脂シートや、ポリアセチレン等の導電性高分子シートなどが使用できる。より好ましくは、体積抵抗値10−2Ω・cm程度以下の導電性層が良好な通信特性を得ることが出来る。
【0029】
本発明のICラベルに使用される以上の各層、インレット支持体、発泡性基材、中間層、表面基材等は特別に厚く、硬い材質等を選択しなければ殆んど可撓性のあるフィルム状の材料であるのでICラベルとして組み立てられても全体的に可撓性があり多少の曲面や凹凸の有る面でも追従して接着することができる。
【0030】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるものではない。
【0031】
実施例1
本実施例1を図1を用いて説明する。エッチング法にて厚さ25μmのインレット支持体1(SA:PET、帝人社製)上に30μmのアルミ箔でループアンテナ回路等を設け回路基板としその上に、ACF(異方性導電性接着剤)(図示省略)を用いてフェイスダウン方式にてICチップ2(I−codeII:Philips社製)を実装しインレットを作製した。さらに、ICチップ2上に硬化性樹脂8(A−1002:長瀬チバ社製)をポッティングし、その上に補強部材3(SUS301:厚さ100μm、大きさ5mmφ)を仮置きし、加熱硬化させてICチップ2と補強部材3を接続固定し、補強済みインレットを作製した。ここまでは図1中の部材1、2、3、8によって組み立てられており、実際は図1の状態に対して上下逆向きの方向で組み立てられるものである。
【0032】
裏面に剥離シートを貼り合わせた被着体用粘着部材5(DFPETC25/L8W:王子タック社製両面粘着テープ、厚み65μm、本粘着部材用支持体はPET25μmを使用)と、中間層6(U2498W:PET、厚み75μm、帝人社製)に粘着部材9(DFPETC25/L8W:両面粘着テープ、厚み65μm、粘着部材用支持体はPET25μm、王子タック社製)を貼り合わせた後、6mmφのポンチにてICチップ2および補強部材3部分に相当する空洞部分を開けたものと、前記補強済みインレットと、発泡性基材7(VHB Y−4914:構造用両面粘着テープ、厚み250μm、住友スリーエム社製)と、表面基材4(ユポタック:ユポ厚み110μm、王子タック社製)と、を順に積層し、ゴムロールにて加圧して貼り合わせ、金型にて54mm×86mmのカード形状に打抜いてICラベルを得た。
【0033】
実施例2
本実施例1の発泡性基材7の厚みを400μm(VHB Y−4604:構造用両面粘着テープ、住友スリーエム社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてICラベルを得た。
【0034】
実施例3
実施例3を図3を用いて説明する。インレット支持体1と中間層6の積層順を変更して、インレット支持体1のICチップ2が実装されている面を、発泡性基材7側に配置した以外は、実施例2と同様にしてICラベルを得た。
【0035】
実施例4
本実施例2の発泡性基材7を微多孔性合成樹脂フィルム(商品名テスリンSP1000:厚み254μm、材質ポリオレフィン、PPG社製)の両面に両面粘着テープ(DFPETC25/L8W:厚み65μm、王子タック社製)を貼り合わせたものに変更した以外は、実施例2と同様にしてICラベルを得た。
【0036】
比較例1
本実施例1の発泡性基材7を、厚さ250μmのPET(U2498W:帝人社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてICラベルを得た。
比較例2
本比較例2を図4を用いて説明する。図4は本比較例2の断面図である。この例では、実施例2において表面基材4とインレット支持体1間に位置していた発泡性基材7を被着体用粘着部材5の下部に配置した以外は、実施例2と同様にしてICラベルを得た。
【0037】
比較例3
本実施例2の補強部材3を使用しなかった以外は、実施例2と同様にしてICラベルを得た。
比較例4
本比較例4を図5を用いて説明する。図5は本比較例4の断面図である。補強部材3をインレット支持体1と発泡性基材7の間に配置して、ICチップと直接的に固着されない位置に配した以外は、実施例2と同様にしてICラベルを得た。
以上のようにして得られた各種ICラベルのサンプルについて、以下の試験方法にて強度試験を行った。
【0038】
[強度試験]
85mm厚の金属ブロック上に成形されたICラベルを載せ、そのチップ部分に質量28.7g、直径19.05mm(3/4インチ)のSUS304製金属球を一定の高さから落下させ、適宜、各高さごとにパーソナルコンピュータに接続したリーダ・ライタとの通信確認を行い、通信不能になる時の高さを測定した。得られた各ICラベルの評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004355519
【0040】
[評価]
本願発明の構成により、耐衝撃性に優れたICラベルが得られる理由としては以下のように考えられる。ICラベル表面に外部から加えられた衝撃力は、その上部にある各層が衝撃力に対して十分な反発力を持つほどの厚みや硬さがある場合を除いて、ICチップ2に伝達されるまでに、吸収されることにより徐々に弱まると考えられ、実施例1と比較例1の強度試験結果の差は、発泡性基材7による衝撃力の吸収効果と推察される。
また、実施例2と比較例2の強度試験結果の比較より、耐衝撃性を向上させるためには、外部から加わる衝撃力を、ICチップ2に伝達されるまでの層で十分に弱めた方がより効果的であり、発泡性基材7はICチップ2よりも力の加わる側により近くになるように配置することが必要と考えられる。
【0041】
実施例2と比較例3の強度試験結果の比較から、補強部材3を配置することは耐衝撃性の向上に対して十分な効果がみられた。ICチップ2に補強部材3を接続固定することで強固となり、折れ、割れが発生しにくくなると考えられる。
しかしながら、比較例3と比較例4の強度試験結果の比較では、比較例4における補強部材3の効果はあまり見られなかった。実施例3の強度試験結果を合わせて考えると、補強効果を向上させるためには、ICチップ2と補強部材3を一体化させることが望ましい。また、補強部材3をICチップ2の実装面に対して反対側の面に配置することが好ましい。
【0042】
さらに、ICチップ2と補強部材3の接続体をより強固にするためには、できる限り密着させることが望ましく、ICチップ2と補強部材3の間に存在する硬化性樹脂8はその厚みができるだけ薄いほうが効果的であると考えられる。
実施例2と実施例3の強度試験結果の比較から、外部からの衝撃力に対しては、力の加わる面の反対側を補強部材によって補強するほうがより効果的であると考えられる。補強部材を構成する金属等の比較的硬い物よりも、インレット支持体1の比較的柔らかい物を介して衝撃力を受ける方が、ICチップ2は破損しにくくなると推察される。
【0043】
【発明の効果】
本発明の構成にれば、従来技術により得られるICラベルと比較して、耐衝撃性に優れたICラベルが得られるため、比較的硬い被着物に貼付けられた状態で、外部から衝撃力が加わる様な環境においても破損することなく、幅広い用途で使用することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるICラベルの一実施例の断面図。
【図2】図1に示したICラベルの補強部分を示したA−A’断面図。
【図3】本発明によるICラベルの別の一実施例の断面図。
【図4】ICラベルの一比較例の断面図。
【図5】ICラベルの別の一比較例の断面図。
【符号の説明】
1 インレット支持体
2 ICチップ
3 補強部材
5 被着体用粘着部材
6 中間層
7 発泡性基材
8 硬化性樹脂
9 粘着部材

Claims (6)

  1. 被着体用粘着部材と、
    インレット支持体に回路を設けた回路基板上に、実装面側と反対の面を少なくとも覆う補強部材を設けたICチップを実装したインレットと、
    クッション性を有する発泡性基材と、
    を少なくともこの順に配置して備えるICラベル。
  2. インレットのICチップ実装面側と、被着体用粘着剤層との間に設けられる中間層を更に備える請求項1記載のICラベル。
  3. 前記発泡性基材が粘着性発泡基材である請求項1または2記載のICラベル。
  4. 前記被着体用粘着部材が補強部材側粘着層と、粘着部材用支持体と、被着体側粘着剤層から構成される部材である請求項1、2または3記載のICラベル。
  5. 前記被着体用粘着部材が粘着剤層のみから構成される部材である請求項1、2または3記載のICラベル。
  6. 前記インレットのインレット支持体側が前記被着体用粘着剤層に対向するように構成される請求項1、3、4または5記載のICラベル。
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