JP2004353680A - 変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Shinichi Ito
慎一 伊藤
Yasunori Nakawaki
康則 中脇
Makoto Funahashi
眞 舟橋
Arata Murakami
新 村上
Toshihiro Aoyama
俊洋 青山
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Abstract

【課題】部品点数の増加を抑制することのできる油圧制御装置を提供する。
【解決手段】複数のオイル吐出口23,25から、オイル必要部27に供給されるオイルの供給容量を変更する切換弁41が設けられているベルト式無段変速機6の油圧制御装置18において、前記切換弁41が、変速制御に用いるオイルの油圧によって制御される構成とされている。したがって、変速制御に用いるオイルの油圧によって、切換弁41が制御され、複数の吐出口23,25のいずれかの吐出口から、オイル必要部27に供給されるオイルの供給容量が変更される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、変速機の変速を制御する油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両の動力伝達装置においては、動作部材の動作を制御することにより、駆動力源と車輪との間で伝達される動力が制御されるように構成されており、その動作部材の動作を制御するためのアクチュエータとして、油圧制御装置が知られている。この油圧制御装置の一例が、特許文献1に記載されている。
【0003】
この公報に記載されている油圧制御装置は、ベルト式無段変速機に用いられる油圧制御装置であり、この油圧制御装置はオイルポンプを有している。オイルポンプはメインポートおよびサブポート(複数の吐出部)を有し、メインポートから吐出されたオイルが、油路を経由してプライマリ制御弁に供給されるように構成されている。また、プライマリ制御弁にはセカンダリ制御弁が接続されている。さらに、サブポートから吐出されるオイルの供給先を、プライマリ制御弁またはオイルポンプの吸入口(オイル供給部)のいずれか一方に、選択的に切り換える切換弁(切換装置)が設けられている。さらに、この切換弁の動作を制御する切換制御弁が設けられている。なお、油圧制御装置を制御する電子制御系として制御ユニットが設けられており、この制御ユニットには、各種のセンサの信号が入力される。これに対して、制御ユニットからは、切換制御弁を制御する切換信号、セカンダリ制御弁を制御する信号などが出力される。
【0004】
そして、メインポートから吐出されたオイルがプライマリ制御弁に供給されるとともに、プライマリ制御弁から排出されるオイルの流量を調整することで、プライマリ制御弁の出力側のプライマリ圧が制御される。さらに、セカンダリ制御弁から排出されるオイルを調整することで、プライマリ制御弁とセカンダリ制御弁との間の油路のセカンダリ圧が制御される。
【0005】
一方、メインポートから吐出されるオイルの流量であるポート流量が算出される。また、ベルト式無段変速機の伝達トルクに応じたセカンダリ圧、ベルト式無段変速機の変速比に応じたプライマリプーリ側の油量、潤滑油量などに基づいて、ベルト式無段変速機全体で使用されるオイルの流量が算出される。そして、ポート流量と使用流量とを比較し、その比較結果に基づいて切換制御弁が制御されて、切換弁が動作する。具体的には、ポート流量に比べて使用流量の方が多くなると、切換弁が、サブポートとオイルポンプの吸入口との間を遮断するように動作して、サブポートから吐出されるオイルが、プライマリ制御弁、セカンダリ制御弁に供給される。これに対して、ポート流量の方が使用流量よりも多くなった場合は、切換弁が、サブポートとオイルポンプの吸入口との間を連通する位置に動作して、サブポートから吐出されるオイルが、オイルポンプの吸入口に戻される。このような制御により、オイルの使用流量に対する供給オイル量の過不足が抑制される。この他に油圧制御装置の一例が、特許文献2にも記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−26334号公報(段落番号0010〜段落番号0011、段落番号0017、段落番号0019、段落番号0027、図1)
【特許文献2】
特開平11−182657号公報(段落番号0033〜段落番号0034、段落番号0045〜段落番号0048、図1、図3)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されている油圧制御装置においては、切換弁の動作を切り換えるために、専用の切換制御弁を設ける必要があり、部品点数の増加を招くという問題があった。
【0008】
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、部品点数の増加を抑制することのできる油圧制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】
この発明は、上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、複数のオイル吐出口から、オイル必要部に供給されるオイルの供給容量を変更する切換弁が設けられている変速機の油圧制御装置において、前記切換弁が、変速制御に用いるオイルの油圧によって制御される構成であることを特徴とする変速機の油圧制御装置である。
【0010】
したがって、請求項1の発明では、変速制御に用いるオイルの油圧が転用されて、切換弁が制御され、複数の吐出口からオイル必要部に供給されるオイルの供給容量が変更される。
【0011】
また、請求項2の発明は、複数のオイル吐出口から、オイル必要部に供給されるオイルの供給経路を切り換える切換弁が設けられている変速機の油圧制御装置において、前記切換弁が、変速制御に用いるオイルの油圧によってオイルの供給経路を切り換える構成であることを特徴とする変速機の油圧制御装置である。
【0012】
したがって、請求項2の発明では、変速制御に用いるオイルの油圧が転用されて、切換弁が制御され、複数の吐出口からオイル必要部までのオイルの供給経路が切り換えられる。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記変速機は、複数のプーリにベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機であり、前記オイル必要部に供給されるオイルにより、変速が制御される構成であることを特徴とする変速機の油圧制御装置である。
【0014】
したがって、請求項3の発明では、請求項1または2の発明と同様の作用が生じる他に、オイル必要部に供給されるオイルにより、ベルト式無段変速機の変速が制御される。
【0015】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。まず、この発明を適用できる車両のパワートレーン、およびその車両の制御系統を、図3に示す。図3に示す車両Veにおいては、駆動力源1と車輪2との間の動力伝達経路に、流体伝動装置3、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、ベルト式無段変速機6などが設けられている。駆動力源1としては、例えば、エンジンまたは電動機の少なくとも一方を用いることができる。電動機としては、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有するモータ・ジェネレータを用いることが可能である。この実施例では、駆動力源1として、主としてエンジンが用いられている場合について説明する。
【0016】
また、流体伝動装置3およびロックアップクラッチ4は、駆動力源1と前後進切り換え機構5との間の動力伝達経路に設けられており、流体伝動装置3とロックアップクラッチ4とは相互に並列に配置されている。流体伝動装置3は、流体の運動エネルギにより動力を伝達する装置であり、ロックアップクラッチ4は、摩擦力により動力を伝達する装置である。前後進切り換え機構5は、入力部材に対する出力部材の回転方向を、選択的に切り換える装置である。
【0017】
ベルト式無段変速機6は、前後進切り換え機構5と車輪2との間の動力伝達経路に設けられている。ベルト式無段変速機6は、相互に平行に配置されたプライマリシャフト7およびセカンダリシャフト8を有している。このプライマリシャフト7にはプライマリプーリ9が設けられており、セカンダリシャフト8にはセカンダリプーリ10が設けられている。プライマリプーリ9は、プライマリシャフト7に固定された固定シーブ11と、プライマリシャフト7の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ12とを有している。そして、固定シーブ11と可動シーブ12との間に溝M1が形成されている。
【0018】
また、この可動シーブ12をプライマリシャフト7の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ12と固定シーブ11とを接近・離隔させる油圧サーボ機構13が設けられている。この油圧サーボ機構13は、油圧室19と、油圧室19のオイル量または油圧に応じてプライマリシャフト7の軸線方向に動作し、かつ、可動シーブ12に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
【0019】
一方、セカンダリプーリ10は、セカンダリシャフト8に固定された固定シーブ14と、セカンダリシャフト8の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ15とを有している。そして、固定シーブ14と可動シーブ15との間にはV字形状の溝M2が形成されている。
【0020】
また、この可動シーブ15をセカンダリシャフト8の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ15と固定シーブ14とを接近・離隔させる油圧サーボ機構16が設けられている。この油圧サーボ機構16は、油圧室100と、油圧室100の油圧またはオイル量に応じてセカンダリシャフト8の軸線方向に動作し、かつ、可動シーブ15に接続されたピストン(図示せず)とを備えている。
【0021】
一方、ベルト式無段変速機6の油圧サーボ機構13,16およびロックアップクラッチ4、および前後進切り換え機構5を制御する機能を有する油圧制御装置18が設けられている。さらに、駆動力源1、ロックアップクラッチ4、前後進切り換え機構5、ベルト式無段変速機6、油圧制御装置18を制御するコントローラとしての電子制御装置52が設けられており、この電子制御装置52は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
【0022】
この電子制御装置52に対しては、エンジン回転数、アクセルペダルの操作状態、ブレーキペダルの操作状態、スロットルバルブの開度、シフトポジション、プライマリシャフト7の回転数、セカンダリシャフト8の回転数、油圧制御装置18のソレノイドバルブのフェールの有無、エンジンの吸入空気量、登坂路か否かなどを検知するセンサの信号が入力される。このセカンダリシャフト8の回転数に基づいて車速が求められる。電子制御装置52には各種のデータが記憶されており、電子制御装置52に入力される信号、および記憶されているデータに基づいて、電子制御装置52から、駆動力源1を制御する信号、ベルト式無段変速機6を制御する信号、前後進切り換え機構5を制御する信号、ロックアップクラッチ4を制御する信号、油圧制御装置18を制御する信号などが出力される。
【0023】
電子制御装置52に記憶されているデータとしては、変速機制御マップ、ロックアップクラッチ制御マップなどが挙げられる。この変速機制御マップには、変速比の制御マップ、トルク容量の制御マップなどが含まれる。変速比制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ベルト式無段変速機6の変速比を設定するマップである。駆動力源1としてエンジンが用いられている場合は、ベルト式無段変速機6の変速比の制御により、エンジン回転数を最適燃費曲線に近づけるように制御できる。トルク容量制御マップは、変速比、伝達するべきトルクなどに基づいて、ベルト式無段変速機6のトルク容量を制御する場合に用いるマップである。また、ロックアップクラッチ制御マップは、車速、アクセル開度などに基づいて、ロックアップクラッチ4のトルク容量を設定するマップである。
【0024】
つぎに、図3に示す駆動系統の作用を説明する。駆動力源1の動力を車輪2に伝達する場合について説明する。ロックアップクラッチ4のトルク容量が所定値以下である場合は、駆動力源1の動力が、流体伝動装置3および前後進切り換え機構5を経由して、ベルト式無段変速機6のプライマリシャフト7に伝達される。プライマリシャフト7のトルクは、プライマリプーリ9、ベルト17、セカンダリプーリ10を介してセカンダリシャフト8に伝達される。そして、セカンダリシャフト8のトルクが車輪2に伝達されて駆動力が発生する。
【0025】
ここで、ベルト式無段変速機6の変速制御を説明する。まず、油圧サーボ機構13の油圧室19のオイル量に基づいて、プライマリプーリ9の可動シーブ12を軸線方向に動作させる推力が調整される。また、油圧サーボ機構16の油圧室100の油圧により、セカンダリプーリ10の可動シーブ15を軸線方向に動作させる推力(挟圧力)が調整される。そして、可動シーブ12の軸線方向の動作に応じて溝M1の幅が変化し、可動シーブ15の軸線方向の動作に応じて溝M2の幅が変化する。
【0026】
上記のようにして、溝M1の幅が調整されると、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径と、セカンダリプーリ10におけるベルト17の巻き掛け半径との比が変化する。その結果、プライマリシャフト7とセカンダリシャフト8との間の回転速度の比、すなわち変速比が変化する。具体的には、油圧サーボ機構13の油圧室19のオイル量が増加して、溝M1の幅が狭められると、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径が大きくなり、ベルト式無段変速機6の変速比が小さくなるように変速する。これに対して、油圧サーボ機構13の油圧室19のオイル量が減少すると、ベルト17の張力により溝M1の幅が広げられて、プライマリプーリ9におけるベルト17の巻き掛け半径が小さくなり、ベルト式無段変速機6の変速比が大きくなるように変速する。
【0027】
また、この変速制御に伴い溝M2の幅が調整されると、ベルト17に作用する挟圧力およびベルト17の張力が変化し、かつ、プライマリシャフト7とセカンダリシャフト8との間で伝達されるトルクの容量が制御される。具体的には、油圧サーボ機構16の油圧室100の油圧が高められて、ベルト17に作用する挟圧力が増加すると、ベルト17のトルク容量が増加する。これに対して、油圧サーボ機構16の油圧室100の油圧が低下して、ベルト17に作用する挟圧力が減少すると、ベルト17のトルク容量が低下する。
【0028】
なお、この発明の変速機では、例えば、他の油路や他の切換弁を設けることにより、油圧室19と油圧室100との制御方法を入れ替えることもできる。すなわち、油圧室19の油圧によって可動シーブ12が制御されて挟圧力を調整し、油圧室100に供給されるオイル量により、セカンダリプーリ10の可動シーブ15が制御されて変速比を変更することもできる。
【0029】
つぎに、前記油圧制御装置18の一部を構成する油圧回路の例を、図1に基づいて説明する。この実施例においては、複数のオイルポンプとしてメインオイルポンプ20およびサブオイルポンプ21が設けられており、メインオイルポンプ20は吸入口22および吐出口23を有している。また、サブオイルポンプ21は吸入口24および吐出口25を有している。このメインオイルポンプ20およびサブオイルポンプ21は回転装置により駆動される構成となっている。この実施例においては、前述した駆動力源、すなわち、エンジンまたは電動機のうち、少なくとも一方を回転装置として利用することが可能である。なお、駆動力源とは別に設けられた電動機(図示せず)を、回転装置として利用することも可能である。
【0030】
前記メインオイルポンプ20の吐出口23には油路26が接続されている。そして、油路26におけるオイルの状態、具体的には油圧、オイル量を制御するプライマリレギュレータバルブ28が設けられている。プライマリレギュレータバルブ28は、所定方向、例えば、図1において上下方向に動作可能なスプール29と、スプール29を所定の向き、具体的には図1において上向きに付勢する弾性部材30とを有している。
【0031】
また、プライマリレギュレータバルブ28は、ポート31,32,33を有している。ポート31には油路26が連通されており、油路26からポート31に油圧が入力される。このポート31に入力される油圧により、スプール29を図1において下向きに付勢する力が生じる。このように構成されたプライマリレギュレータバルブ28は、スプール29の動作に関わりなく、油路26とオイル必要部27とが連通されている。オイル必要部27としては、例えば、油圧室19,100が挙げられる。また、油路26の油圧が所定の開弁圧以上となった場合に、スプール29が図1において下向きに動作して、ポート32とポート33とが連通される。
【0032】
また、前記サブオイルポンプ21の吐出口25には油路34が接続されている。油路26と油路34とは、油路51を介して接続されている。油路26と油路34との間であって、油路51の途中には、逆止弁35が配置されている。この逆止弁35は、油路26の油圧と油路34の油圧との対応関係に基づいて開閉する。具体的には、油路34の油圧が油路26の油圧を超えた場合に、逆止弁35が開放され、油路34の油圧が油路26の油圧よりも低くなった場合に、逆止弁35が閉じられる構成となっている。つまり、逆止弁35は、油路34のオイルが油路26に流れ込むことを許容し、油路26のオイルが油路34に流れ込むことを防止する機能を備えている。
【0033】
また、メインオイルポンプ20の吸入口22には、油路36が接続されている。さらに、油路36にはストレーナ37が接続されている。一方、サブオイルポンプ21の吸入口24は、油路38が接続されている。そして、この油路38もストレーナ37に接続されている。
【0034】
前記プライマリレギュレータバルブ28のポート33には油路39が接続され、油路39はオイル必要部40に接続されている。オイル必要部40としては、例えば、前後進切り換え機構5の摩擦係合装置(図示せず)の係合圧を制御する油圧室(図示せず)などが挙げられる。
【0035】
そして、図1に示す油圧回路には切換弁41が設けられている。切換弁41は、図1において上下方向に動作可能なスプール42と、スプール42を図1において上向きに付勢する弾性部材43とを有している。スプール42にはランド部44,45が形成されている。また、切換弁41は、ポート46,47,48を有している。ポート46は油路50に接続され、ポート47には油路34および油路51が接続され、ポート48には油路53が接続されている。この油路53は、油路36,38に接続されている。
【0036】
上記構成において、ポート46に入力される油圧により、スプール42を図1において下向きに付勢する力が生じる。さらに、ポート46の油圧が低圧の場合には、ポート47とポート48とが連通するようになっている。また、ポート46の油圧が高圧の場合には、ポート47とポート48とが遮断されるようになっている。なお、ポート46に入力される油圧を出力する増速用ソレノイドバルブ54および減速用ソレノイドバルブ55が設けられている。増速用ソレノイドバルブ54および減速用ソレノイドバルブ55については、後述する。上述のように、切換弁41は、ポート46に入力される油圧によって、各ポートの接続状態を変更することができるように、切換弁41の各ランド部、各ポート、バルブボディなどの諸元の形状、寸法などが設定されている。
【0037】
また、図2に示すように、増速用流量制御弁56および減速用流量制御弁57が設けられている。増速用流量制御弁56は、4つのポート56a,56b,56c,56dを有する。ポート56aとポート54aとが油路100により接続され、油路100にはオリフィス101が設けられている。油路100であって、オリフィス101とポート56aとの間には、油路R16が接続されている。油路R16は、ポート57b、ポート46に接続されている。更に、増速用流量制御弁56は、図の上下に移動するスプール56sと、スプール56sを図の下方に付勢する弾性部材56fと、弾性部材56fが設置されている弾性部材室56gと、制御圧が導入される制御圧室56hとを有している。増速用流量制御弁56は、弾性部材室56gとポート56bとが連通し、ポート56aと制御圧室56hとが連通している。
【0038】
増速用ソレノイドバルブ54は、3つのポート54a,54b,54cを有している。増速用ソレノイドバルブ54がオンのとき(図の右側)、ポート54aとポート54bとが連通する。そして、図示しない一定圧制御弁により一定に調圧された油圧が、ポート54aに入力される。増速用ソレノイドバルブ54は、一定周期でオンとオフを繰り返すデューティ制御により、大気圧から一定圧の間で制御された制御圧(信号圧)を、ポート54aから出力し、その信号圧を増速用流量制御弁56、具体的にはポート56aから制御圧室56hに導入する。また、増速用ソレノイドバルブ54がオフのとき(図の左側)、ポート54bとポート54cとが連通し、制御圧室56hの油圧がポート54cよりドレーンされ大気圧まで減圧される。
【0039】
増速用流量制御弁56のポート56aから増速用ソレノイドバルブ54よりの制御圧が制御圧室56hに導入されると、この制御圧によってスプール56sは上方に押圧される。一方、弾性部材室56gの弾性部材56fおよびポート56bによってスプール56sは下方に押圧されており、これらの力のバランスにより、油路R4、ポート56c、ポート56d、油路R5を経て油圧室19に供給されるオイル量が制御される。
【0040】
同様に、減速用流量制御弁57は、4つのポート57a,57b,57c,57dと、図の上下に移動するスプール57sと、スプール57sを図の下方に付勢する弾性部材57fと、弾性部材57fが設置されている弾性部材室57gと、制御圧が導入される制御圧室57hとを有している。ポート57aとポート55bとが油路102により直通されている。油路102には、オリフィス103が設けられている。ポート56aは、弾性部材室57gにも連通し、ポート57aは、ポート56bにも連通している。又、減速用ソレノイドバルブ55は、3つのポート55a,55b,55cを有し、増速用ソレノイドバルブ54と同様な働きをし、図示しない一定圧制御弁により一定に調圧された油圧が、ポート55aに入力される。減速用ソレノイドバルブ55は、一定周期でオンとオフを繰り返すデューティ制御により、大気圧から一定圧の間で制御された制御圧(信号圧)をポート55bから出力し、その信号圧を減速用流量制御弁57のポート57aから制御圧室57hに導入する。
【0041】
また、減速用ソレノイドバルブ55がオフのとき(図の左側)、ポート55bとポート55cとが連通し、制御圧室55hの油圧がポート55cよりドレーンされ大気圧まで減圧される。なお、増速用ソレノイドバルブ54および減速用ソレノイドバルブ55においては、オンは通電状態、オフは非通電状態になっていることを意味する。
【0042】
また、増速用ソレノイドバルブ54のポート54bから送り出される制御圧を増速用流量制御弁56の制御圧室56hに導入すると共に、この制御圧を油路R16を介して減速用流量制御弁57のポート57bから弾性部材室57gに導入する。同様に、減速用ソレノイドバルブ55のポート55bから送り出される制御圧を、減速用流量制御弁57のポート57aから制御圧室57hに導入すると共に、油路102であって、オリフィス103とポート57aとの間には、油路R17、油路104が接続されている。この制御圧を油路R17を介して増速用流量制御弁56のポート56bから弾性部材室56gに導入している。油路104は、ポート46に連通されている。
【0043】
減速用流量制御弁57は、ポート57aから制御圧室57hに導入された制御圧がスプール57sを上方へ押す力と、弾性部材57fがスプール57sを下方へ押す力と57gへ入力される油圧とのバランスから、ポート57cとポート57dとの連通状態を制御する。ポート57cとポート57dとが連通すると、プライマリプーリ9の油圧室19のシリンダのオイルが油路R5を介し、ポート57dから排出される。このように、ポート54bとポート55bから出力される信号圧に差がある場合は、変速が実行され、同等である場合は、変速比が略一定となる。なお、油圧室19のオイル量、油圧の制御に並行して、油圧室100の油圧、オイル量の制御が実行される。なお、ポート54b、ポート55bの信号圧は、図1の油路50へ伝達される。
【0044】
上記の構成を有する油圧制御装置18の機能を説明する。まず、メインオイルポンプ20およびサブオイルポンプ21が共に駆動された場合は、図示しないオイルパンのオイルが、ストレーナ37を経由してメインオイルポンプ20およびサブオイルポンプ21に吸い込まれるとともに、メインオイルポンプ20から吐出されたオイルが油路26に供給され、サブオイルポンプ21から吐出されたオイルが油路34に供給される。この油路26のオイルはオイル必要部27に供給される。油路26のオイルは、プライマリレギュレータバルブ28のポート31にも供給され、ポート31の油圧によりスプール29を図1において下向きに付勢する力が生じる。
【0045】
具体的には、油路26でオイル量不足が生じて、油路26の油圧が低下した場合は、スプール29が図1において上向きに押し上げられ、ポート32が閉じる。その結果、油路26の油圧が上昇する。
【0046】
油路26の油圧が上昇すると、ポート31の油圧が上昇して、スプール29が図1において下向きに動作する。すると、ポート32とポート33とが連通し、油路26から油路39にオイルが送り出される。その結果、油路26の油圧の上昇、もしくはオイル量の増加が抑制される。このようにして、スプール29を押し上げる力と、スプール29を押し下げる力とがバランスするようにポート31の油圧(ライン圧)が制御される。したがって、プライマリレギュレータバルブ28の機能により、油路26を含むライン圧回路の油圧(ライン圧)が制御される。
【0047】
つぎに、逆止弁35の機能を説明する。前記油路26の油圧の方が油路34の油圧よりも高い場合は、逆止弁35は閉じられており、油路26のオイルが油路34に逆流することはない。これに対して、油路26の油圧よりも油路34の油圧の方が高くなった場合は、逆止弁35が開放され、油路34のオイルが油路26に供給される。このようにして、油路26におけるオイル量の不足が抑制される。
【0048】
つぎに、切換弁41の機能を説明する。切換弁41のスプール42は、ポート46の油圧に基づいて動作する。ポート46には、増速用ソレノイドバルブ54の信号圧と、減速用ソレノイドバルブ55の信号圧とが入力される。ベルト式無段変速機6で変速を行わず、オイル必要部27でオイルが充分足りており、その他の箇所でもオイル不足がない場合は、油路26へ供給するオイル量を増加しなくてよい。そこで、増速用ソレノイドバルブ54の信号圧と、減速用ソレノイドバルブ55の信号圧とを同等、具体的には共に低圧に制御する。そのため、ポート46に入力される信号圧が低圧になる。すると、図1の切換弁41の中心線から左側に示すように、ポート47と48とが連通される。すると、油路34のオイルは、油路53にドレーンされ、再び、吸込口22および吸込口24へ戻る。このため、油路26の油圧は、油路51の油圧よりも高くなり、逆止弁35は閉じられる。
【0049】
また、変速を実行する時は、油路26における必要オイル量が増加する。また増速用ソレノイドバルブ54、減速用ソレノイドバルブ55の一方から出力される信号圧の一方が高圧、他方が低圧に制御される。さらに、ベルト式無断変速機6が、変速比を変更する必要がなく一定に制御されており、かつ、油路26に連通されている他の箇所において、オイル必要量が増加した場合には、増速用ソレノイドバルブ54、減速用ソレノイドバルブ55の信号圧が共に高圧に制御される。上記のいずれの場合も、ポート46に入力される信号圧が高圧に制御される。すると、図1の切換弁41の中心線から右側に示すように、切換弁41におけるポート47とポート48とが遮断される。すると、油路34の油圧が上昇し、逆止弁35が開き、油路34のオイルが油路26に供給されて、油路26におけるオイル不足が抑制される。
【0050】
このように、吐出口25から吐出されるオイルの供給経路は、吐出口25から油路34、吐出口25から逆止弁35を経由して油路26にオイルが供給される第一の経路と、吐出口25から油路34を経由して切換弁41のポート47に至り、そして切換弁41のポート48から油路53にオイルがドレーンされる第二の経路との二系統があり、その経路の切り換えが切換弁41で実行される。この切換弁41は、変速制御用の信号圧で切り換わる。言い換えれば、両吐出口23,25から吐出され、かつ、油路26に供給されるオイル量の増減が、変速制御用の信号圧で切り換わる。したがって、変速制御用の信号圧を、切換弁41を制御するための油圧に転用できるので、吐出口23,25から、オイル必要部27に供給されるオイルの供給容量を変更できる。また、ベルト式無段変速機6に切換弁41を制御するための新たな部品を設ける必要がない。そのため、ベルト式無段変速機6の部品点数の増加を抑制できる。
【0051】
ここで、この実施例の構成と、特許請求の範囲に記載された構成との対応関係を説明すれば、油路26およびオイル必要部27が、この発明のオイル必要部に相当し、吐出口23,25が、この発明の複数の吐出口に相当し、ポート54b、ポート55bから出力される信号圧が、この発明の「変速制御に用いるオイルの油圧」に相当し、ベルト式無段変速機6が、この発明の変速機に相当する。この実施例とは、油圧室100のオイル量、油圧を制御する信号圧により、切換弁を制御することも可能である。また、増速用ソレノイドバルブ54、減速用ソレノイドバルブ55は、デューティソレノイドバルブであるが、リニアソレノイドバルブでも適用可能である。
【0052】
なお、オイルポンプ自体は、単数、複数のいずれの場合でも、この発明の技術的範囲に含まれる。また、上述実施例において、油路26およびオイル必要部27に対する「オイルの供給経路」を「オイルの供給状態」と読み替えることも可能である。さらに、変速制御には、ベルト式無段変速機6の変速比およびトルク容量、油圧室19、100の油圧、オイル量、ベルト17に加えられる挟圧力などが含まれる。
【0053】
また、上述の実施例では、単一の吐出口におけるオイルの供給経路を切換弁により切り換えているが、複数の吐出口もしくは全ての吐出口のオイル供給経路を切換弁で切り換える構成も、請求項の発明に含まれる。さらにこの発明には、オイルの供給経路の切り換えにより、オイル供給量が変化する場合、または、オイル供給量が変化しない場合のいずれの構成も含まれる。
【0054】
つぎに、この実施例に記載された特徴的な構成を記載すれば、以下のとおりである。すなわち、複数のオイル吐出口から、オイル必要部に供給されるオイルの供給経路を切り換える切換弁が設けられている変速機の油圧制御装置において、前記切換弁が、変速制御に用いるオイルの油圧によってオイルの供給経路を切り換える構成であるとともに、前記オイルの供給経路の1つに逆止弁が設けられている変速機の油圧制御装置である。また、別の特徴的な構成を記載すれば、前記オイルの供給経路の一つは、複数のオイル吸込口の少なくとも一つに接続されていることを特徴とする変速機の油圧制御装置である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、変速制御に用いるオイルの油圧を転用して切換弁を制御できる。その結果、複数の吐出口のいずれかの吐出口から、オイル必要部に供給されるオイルの供給容量を変更できる。
【0056】
また、請求項2の発明によれば、変速制御に用いるオイルの油圧を転用して切換弁を制御できる。その結果、複数の吐出口のいずれかの吐出口から、オイル必要部に供給されるオイルの供給経路が切り換えられ、オイル必要部に供給されるオイルの供給容量を変更できる。
【0057】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得ることができる他に、ベルト式無段変速機を制御するために、新たな部品を設ける必要がない。そのため、ベルト式無段変速機の部品点数の増加を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る変速機の油圧制御装置を簡略的に示す詳細図である。
【図2】図1の油圧制御装置によって制御される油圧回路を簡略的に示す詳細図である。
【図3】この発明の油圧制御装置の適用対象である車両のパワートレーンおよびその制御系統を示す概念図である。
【符号の説明】
6…ベルト式無段変速機、 18…油圧制御装置、 20…メインオイルポンプ、 21…サブオイルポンプ、 22,24…吸入口、 23,25…吐出口27,40…オイル必要部、 28…プライマリレギュレータバルブ、 41…切換弁。

Claims (3)

  1. 複数のオイル吐出口から、オイル必要部に供給されるオイルの供給容量を変更する切換弁が設けられている変速機の油圧制御装置において、
    前記切換弁が、変速制御に用いるオイルの油圧によって制御される構成であることを特徴とする変速機の油圧制御装置。
  2. 複数のオイル吐出口から、オイル必要部に供給されるオイルの供給経路を切り換える切換弁が設けられている変速機の油圧制御装置において、
    前記切換弁が、変速制御に用いるオイルの油圧によってオイルの供給経路を切り換える構成であることを特徴とする変速機の油圧制御装置。
  3. 前記変速機は、複数のプーリにベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機であり、前記オイル必要部に供給されるオイルにより、変速が制御される構成であることを特徴とする請求項1または2に記載の変速機の油圧制御装置。
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