JP2004351358A - 筒形ガラスフィルターとその製造方法 - Google Patents

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JP2004351358A JP2003153982A JP2003153982A JP2004351358A JP 2004351358 A JP2004351358 A JP 2004351358A JP 2003153982 A JP2003153982 A JP 2003153982A JP 2003153982 A JP2003153982 A JP 2003153982A JP 2004351358 A JP2004351358 A JP 2004351358A
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覚 岡本
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Abstract

【課題】強度が高く、かつ濾過能力も高いガラス製のフィルターをコスト低廉に提供することを目的とする。
【解決手段】表面に接着手段を用いて焼却灰や火山灰などの無機パウダーを付着させた多数のガラス粒を、金属やセラミックなどの硬質材で分割可能に形成された外筒体と、紙や木などの炭化する材料で形成された内筒体との間に収容した。そして、これを炉内に入れ、700〜800℃で焼成することにより、ガラス粒の表面に針状結晶を析出させ、この針状結晶でガラス粒同士を強固に連結一体化し、同時に内筒体を炭化させ、この内筒体を焼成されたガラスフィルターから容易に取り除けるようにした。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスで多孔質に形成された筒形のフィルターと、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のガラス製のフィルターとしては、表面に酸化チタンのコーティング層を有する粒状ガラス同士が所定形状に溶着一体化されたものがあり、その製造方法は、酸化チタンをコーティングした粒状ガラスを所定形状の型内に収納して所定の温度で加熱処理することにより、粒状ガラス同士を融着させて所定形状に一体化すると同時に粒状ガラスの表面に塗布された酸化チタンを定着させるというものであった。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
また、この他にスラグガラスの粉砕物と粘土とを水を加えて混練し、この混練物をプレスあるいは押出成形で所定の形状に整えた後、700〜1200℃程度の温度で焼成することにより、発泡させ、多孔質とした水浄化フィルターがあった。(例えば、特許文献2参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開平11−216315号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−282628号公報(第4−6頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のガラス製のフィルターのうち、前者の特許文献1に示されたものは、粒状ガラスを型枠内に入れて焼成し、形成されるので、その形状が平板状のものに限られ、また、フィルターとしての機能を損なわないように薄く形成しなくてはならなかった。そのため、必要とされる濾過能力を得るためには、大きくなりすぎ、強度が弱くなったり、あるいは、限られた容積の装置内に組み込むことができないという問題が生じた。また、流体の通路内に設けるためには、別途、円筒状の容器を用意し、この容器内にフィルターを固定しなくてはならず、製造に手間を要すると共に、コストも高くなり、しかも濾過能力は、この容器の内径により制限されるという問題点があった。さらに、このフィルターの製造方法では、表面に酸化チタンがコーティングされた粒状ガラスを焼成することにより、粒状ガラス同士を融着させると同時にその表面に酸化チタンを定着させるようにしていたので、この焼成時の熱により酸化チタンが影響を受け、その光触媒機能が損なわれるおそれもあった。
【0006】
また、後者の特許文献2に示されたものは、原料となる混練物を一度、所定の形状に成形した後、焼成するので、種々の形状のものが製造できる反面、製造に手間を要すると共に、焼成炉の他に成形のためのプレスや押出機を要するという問題点があった。また、焼成の際、ガラスを軟化させ、発泡させなくてはならず、そのため昇温速度を遅くする必要が有り、生産性が悪いという問題点もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のうち、請求項1記載の発明は、ガラス粒同士を、その接触部に析出した針状結晶により、間隙を有した状態で連結一体化し、多孔質の筒形ガラスフィルターとしたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に、ガラス粒同士の間隙内に酸化チタンを含浸させた構成を加えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、筒形ガラスフィルターを製造するために、表面に接着手段で無機パウダーを付着させた多数のガラス粒を、金属やセラミックなどの硬質材で分割可能に形成された外筒体と、紙や木などの炭化する材料で形成された内筒体との間に収容し、所定の温度で焼成することにより、ガラス粒の接触個所に針状結晶を析出させ、このガラス粒同士を強固に連結一体化すると共に、内筒体を炭化させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の筒形ガラスフィルターとその製造方法を詳細に説明する。
【0011】
まず、本発明では、フィルターの材料として、外径が数mm程度の粒状に形成されたガラス粒を用いている。なお、このガラス粒は、ガラスの成形材料として提供されるものであっても、廃棄ガラスを粉砕して形成されたものであっても良い。そして、製造に際して、まず、このガラス粒の表面に接着剤などの接着手段を用いて無機パウダーを付着させる。
【0012】
この無機パウダーとしては、ゴミなどの焼却灰や火山灰などの有効利用が可能であり、粒径としては、例えば200メッシュの網を通過する程度、即ち、100〜150μmのものが好適に利用できる。
【0013】
次に、このように表面が無機パウダーで覆われたガラス粒を、所定形状の型枠内に入れて焼成するものであるが、ここにおいて本発明の方法では、型枠として、金属やセラミックなどの硬質材で分割可能な筒形となるように一対の半円筒形に形成された外筒体と、この外筒体内に配置され、紙や木などの炭化する材料で円筒形に形成された内筒体とで構成されるものを用いている。
【0014】
そして、この外筒体と内筒体とで構成される型枠内に、上述した表面が無機パウダーで覆われたガラス粒を収納し、これを炉内に入れ、通常のガラスを溶融させる際の温度よりもやや低い700〜800℃で焼成する。このことにより、ガラス粒は、その表面のみが軟化し、隣り合ったガラス粒と接触した個所が融着して、ガラス粒同士の間に間隙を有した状態で一体化するものである。
【0015】
この時、ガラス粒の表面を覆った無機パウダーは、その内側のガラスと固相反応し、ガラス中に針状結晶を析出させるように作用する。よって、各ガラス粒は、結晶とガラスが混在した結晶化ガラスで覆われることとなり、また、その融着部分も結晶化ガラスを介して連結、一体化されることとなる。
【0016】
一方、この時、木や厚紙などで形成された内筒体は、燃焼することとなるが、炉の温度と加熱時間の制御により、その形態は殆ど崩れることなく保たれる。よって、融着一体化したガラス粒は、崩れることなく、内/外筒体で形決めされた円筒体の形状に成形保持され、この状態のものを炉から取り出して、ガラス成形物の冷却固化を待って、その周囲の外筒体を分割して外し、内側から炭化した内筒体を取り除けば良い。なお、この時、炭化物はガラス成形体と融合しないので容易にその作業が行える。
【0017】
以上のようにして、本発明の製造方法では、従来、筒形に形成することが困難であったガラス粒からなる多孔質のフィルターが容易に製造されるものである。
【0018】
また、このようにして製造された筒形ガラスフィルターは、ガラス粒同士が接触部に析出した針状結晶により連結一体されているので、その連結が強固で円筒形という形状と相まって、多孔質にかかわらず、その機械的な強度は極めて高いという特徴がある。
【0019】
そして、このようにして製造される本発明の筒形ガラスフィルターは、焼成後、酸化チタンの懸濁液中に浸漬しても良く、このようにすれば、焼成時の過大な熱の影響を受けることなく、酸化チタンが、ガラス粒同士の間隙内に良好に含浸、定着される。
【0020】
このようにして製造された本発明の筒形ガラスフィルターは、温風機などの高温に曝される個所のフィルターとして好適に利用でき、また、筒状であるので装置内に組み込むことが容易であり、スペースをとらないにも係わらず広い表面積でフィルターとしての機能を発揮できる。よって、空気フィルターや水の濾過フィルターとしての利用も促進されることとなる。さらに、酸化チタンを含浸させた場合は、酸化チタンの光触媒機能を利用して、抗菌/抗黴の分野や、脱臭/清浄の分野、あるいは防汚/防曇の分野、さらには有害物質を分解するなど、多々の分野への利用が考えられる。
【0021】
また、本発明の筒形ガラスフィルターは、ガラス粒で形成されているため、目詰まりを生じても洗浄すれば、元の状態に復帰し、再び利用することができる。よって、必要なメンテナンスを行えば半永久的に使用することができ、新たなフィルターを購入するという無駄な出費がなくなると共に、省資源にも役立つものである。
【0022】
また、間隙内に酸化チタンを含浸させたものは、その周囲のガラスが透光性を有しているので、光を受けると、酸化チタンの光触媒機能が励起され、抗菌/防黴や、脱臭、防汚/防曇、有害物質の分解などの種々の機能が発揮される。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち、請求項1記載の発明は、ガラス粒同士を表面に析出した針状結晶で連結一体化することにより、多孔質の筒形に形成したので、強度が高く、かつ、最少の容積で最大の表面積を得ている。よって、温風機の高温フィルター等、過酷な使用条件にも耐えることができ、種々の劣悪環境下での利用が可能となる。また、筒形なのでフィルターを要する種々の装置内にコンパクトに組み込むことができ、しかも、その際、広い表面積による最大限の濾過性能を発揮することができる。さらに、ガラス粒で構成されているので、目詰まりを生じても洗浄して容易に元の状態に復帰させることができ、利用者にとっては、新たなフィルターを購入するという無駄な出費がなくなると共に、廃棄されるゴミの量が削減され、省資源にもなるという効果がある。
【0024】
請求項2記載の発明は、フィルターを構成したガラス粒同士の間隙内に酸化チタンを含浸させたので、上記請求項1記載の発明の効果を奏する筒形ガラスフィルターに、酸化チタンの光触媒機能による抗菌/抗黴効果や、脱臭/清浄効果、あるいは防汚/防曇効果、さらには有害物質の分解など、種々の機能が付加され、その利用範囲が広がるという効果がある。
【0025】
請求項3記載の発明は、内筒体を紙や木などの炭化する材料で形成したので、材料となるガラス粒を筒形に保持できるに係わらず、焼成後のガラスフィルターの取り出しが容易に行え、この種の筒形のフィルターの製造が容易、かつコスト低廉に行えるという効果がある。

Claims (3)

  1. ガラス粒同士がその接触部に析出した針状結晶により、間隙を有した状態で連結一体化され、多孔質の筒形に形成されたことを特徴とする筒形ガラスフィルター。
  2. ガラス粒同士の間隙内に酸化チタンが含浸されたことを特徴とする請求項1記載の筒形ガラスフィルター。
  3. 表面に接着手段で無機パウダーを付着させた多数のガラス粒を、金属やセラミックなどの硬質材で分割可能に形成された外筒体と、紙や木などの炭化する材料で形成された内筒体との間に収容し、所定の温度で焼成することにより、ガラス粒の接触個所に針状結晶を析出させ、このガラス粒同士を強固に連結一体化すると共に、内筒体を炭化させ、多孔質の筒状体となすことを特徴とする筒形ガラスフィルターの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1909131A2 (en) 2004-12-03 2008-04-09 Keyence Corporation Fluorescence microscope
US10308541B2 (en) 2014-11-13 2019-06-04 Gerresheimer Glas Gmbh Glass forming machine particle filter, a plunger unit, a blow head, a blow head support and a glass forming machine adapted to or comprising said filter

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EP1909131A2 (en) 2004-12-03 2008-04-09 Keyence Corporation Fluorescence microscope
US10308541B2 (en) 2014-11-13 2019-06-04 Gerresheimer Glas Gmbh Glass forming machine particle filter, a plunger unit, a blow head, a blow head support and a glass forming machine adapted to or comprising said filter

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