JP2004350978A - 食器洗い機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】洗浄槽と、この洗浄槽内に洗浄水を噴射するノズルアームと、加熱用のヒータを有する洗浄ユニットが複数備わる食器洗い機において、複数の洗浄ユニットを同時に運転する際には、ヒータの通電率を低減することを特徴とする。
【選択図】図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の洗浄ユニットが上下2段式に備わる食器洗い機の同時運転制御に関するものである。特に、本発明は一般家庭において使用する食器洗い機に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の食器洗い機においては、2個の洗浄ユニットを上下に積み重ねた2段式の構成で、電源電圧は100V仕様である。
【0003】
一般家庭にて普及している100V,15Aの電源給電設備(家庭用配電盤)においては、上下洗浄ユニットの洗浄水の温度を上昇させるヒータを、現在使用されている出力800W程度のものをそのまま使用した場合、15A電源の規定以上の電流が流れる。過電流遮断器(ブレーカ)が動作するため、上下洗浄ユニットのヒータを同時にONすることが出来ない。上下洗浄ユニットのどちらか一方の運転中は、もう一方はヒータをONせずに、水洗い行程、水すすぎ行程を行なう、または、運転せず待機するというような構成であった。
【0004】
また、電源電圧が200Vの特別仕様の給電設備が備わる場合には、上下洗浄ユニットともヒータ出力を800W程度にて同時に、並行して運転する構成であった。
【0005】
また特開2002−85316号公報(特許文献1)に示す食器洗い機は、複数台の食器洗い機を時分割しながら運転する調停回路を備えている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−85316号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来(100V給電設備)の構成では、上下洗浄ユニットのヒータを同時にONすることが出来ない。上下洗浄ユニットのどちらか一方の運転中は、もう片側はヒータをONせずに、水洗い行程、水すすぎ行程を行なうという構成である。
【0008】
このため、上下ユニットを同時に運転しても、片側の洗浄ユニットを洗浄水の温度を上げて運転することが出来ず、また、乾燥運転を同一のヒータで運転する場合は、乾燥運転も上下同時に運転することが出来ない。結局、食器洗い乾燥機の1サイクルの運転時間において、そのほとんどを占める温水洗い行程、温水すすぎ行程、乾燥行程は、上下洗浄ユニット各々別に運転する必要があり、実際の運転時間は、上下洗浄ユニットの1サイクルの運転時間を足し合わせた運転時間となる。すなわち、上下洗浄ユニットに同時に、食器、または、調理器具をセットし運転をスタート出来るが、運転終了時間は、上下別々に分けて運転した時間とほとんど変わらない時間となる。
【0009】
また、上下洗浄ユニットのヒータの出力を各々半分(例えば400W)のものを使用して同時に運転しても、温水洗い行程、温水すすぎ行程、乾燥行程は、洗浄水の温度上昇率が低くなり、その分、運転時間は長くなる。
【0010】
さらに、この場合は、どちらか片方の洗浄ユニットのみを使用して運転する場合も、ヒータの出力を半分としているため運転時間が長くなる。上下二段式の食器洗い機において、食器と調理器具を上下洗浄ユニットに分けて洗う場合、食器と調理器具の運転を同時に終了することが出来ず、運転終了後に同時に使用する場合などは、お客様の使い勝手が悪い。
【0011】
200V仕様の機種では、上下洗浄ユニットの同時運転が可能だが、200V電源の普及率は低く、多くの場合、200Vの専用回路を引く必要があり、配線工事等の手間と費用がかかる。
【0012】
また上記特許文献1に示す食器洗い機は、複数台の食器洗い機を時分割しながら運転する特殊な調停回路を必要とするので複雑な制御回路になる欠点があった。
【0013】
本発明は、上記の問題に対処し、200Vの専用回路配線工事が不要で、かつ特殊の複雑な制御回路を用いることなく、同時に数複の洗浄ユニットを運転できる食器洗い機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、洗浄槽と、この洗浄槽内に洗浄水を噴射するノズルアームと、加熱用のヒータを有する洗浄ユニットが複数備わる食器洗い機において、複数の洗浄ユニットを同時に運転する際には、ヒータの通電率を低減することを特徴とするものである。
【0015】
更に具体的には、2個の洗浄ユニットを上下に積み重ねた食器洗い機において、ヒータの通電を入り切りするリレースイッチの接点と半導体スイッチング素子(トライアック)とを並列に接続し、半導体スイッチング素子で通電率の制御をし、上下洗浄ユニットを同時に運転する場合は、半導体スイッチング素子のON−OFF制御(位相制御)により、上下洗浄ユニットのヒータへの通電率を可変し、上下洗浄ユニットの合わせたヒータ出力が、その他の洗浄・排水モータ等の電気部品の出力と合わせて、15A電源の規定以上の電流が流れて過電流遮断器(ブレーカ)が動作しないような出力となるように制御する構成とする。このように運転状況に応じてヒータへの通電率を可変させることにより、片方の洗浄ユニットを単独で運転した場合、また、上下洗浄ユニットを同時に運転した場合も同様に、15A電源の規定内となる最大の通電率に制御することができ、効率よく運転することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を示す図に沿って説明する。
【0017】
本食器洗い機は、食器洗い機を構成する食器を収納する洗浄槽1、食器かご2、水溜部3、ノズルアーム4、電動機5、洗浄ポンプ羽根6、排水ポンプ羽根7、シール板8等有する洗浄ユニット40、41がそれぞれ独立して2個設けられている。
【0018】
食器洗い機の本体は、上側の洗浄ユニット40と下側の洗浄ユニット41の上下2段にて置かれるように構成されている。上側の洗浄ユニット40と下側の洗浄ユニット41のほとんどは、同一構成となっているので、共通する構成については上洗浄ユニット40にて説明する。
【0019】
図1に示すように洗浄槽1は、食器洗い機の本体ケース9に上下2段に各々独立して備わる。洗浄槽1はスライドレール24とローラー25により引出し可能に備えられている。
【0020】
食器10は洗浄槽1に備わる食器かご2の上に並べられる。食器10を洗浄する洗浄用の洗浄液は給水バルブ12から給水ホース13を通じて洗浄槽1に供給される。洗浄槽1の底部の直下には回転子14を磁石(永久磁石)で形成するブラシレスモータ5(電動機)が設けられている。ブラシレスモータ5の回転軸には洗浄槽1側に洗浄ポンプのポンプ羽根6が取付けられる。
【0021】
ノズルアーム4は上側に洗浄液を噴射する複数の噴射孔15を有し、中央部には洗浄液吸込用の開口部16が設けられている。このノズルアーム4は開口部16内でポンプ羽根6に対し適当な間隔を保って洗浄液吸込ガイド17の上に回転可能に取付け支持されている。洗浄液吸込ガイド17は洗浄槽1の底部に対し一定の間隔を保って伸長し、洗浄槽1の最深部近傍で外周にリング状の洗浄液吸込み用開口部18を有し、中央部はノズルアーム4の開口部16に対応した洗浄液吐出用の開口部18を有する。
【0022】
すなわち、洗浄槽1の底部側に回転自在に設けられるノズルアーム4と、ノズルアーム4の中央部に設けられる洗浄液吸込用の開口部16に回転自在に内置されている洗浄ポンプのポンプ羽根6と、洗浄ポンプのポンプ羽根を駆動する電動機とを有し、ノズルアーム4、洗浄ポンプおよび電動機の回転軸心が縦に同心的に、かつ電動機の上側にノズルアーム4および洗浄ポンプが位置するように配置している。そして、洗浄槽1の底部には洗浄液(洗浄水)が集まる最深部(集水部)を電動機の外側周囲に設け、かつ洗浄槽1の底部は集水部から離れるところを高くなるように傾斜させて形成し、ノズルアーム4と洗浄槽1の底部との間には、洗浄ポンプの吸込口側に洗浄水を導く洗浄液吸込ガイド17(洗浄水吸込ガイド)を設け、かつ洗浄水吸込ガイドの外周側を下向きに延在して洗浄液吸込み用開口部18(洗浄液吸込用開口部)を設け、該洗浄液吸込用開口部を集水部に対向するように配置した構成になっている。
【0023】
洗浄ポンプの運転で洗浄液吸込用開口部より吸い込まれた洗浄水は、洗浄水吸込ガイドと洗浄槽1の底部との間に形成される流通路を流れて洗浄ポンプに吸い込まれ、ポンプ羽根6でノズルアーム4に送られた洗浄水は噴射孔15から洗浄槽1内に噴射される。この噴射する洗浄水で食器10は洗浄される。
【0024】
また、洗浄液吸込ガイド17はねじ19により洗浄槽1に固定されている。ブラシレスモータ5の回転軸には、ポンプ羽根6の反対側(下端側)に排水ポンプのポンプ羽根7を取付けると共に、ポンプ羽根7の周囲にポンプ室21を構成する。ポンプ室21は洗浄槽1の水溜部3に短い導水部22で連通されている。ポンプ羽根7は、ポンプ羽根6がポンプ作用を実現する回転方向と反対に回転したときに、排水ポンプとしての機能を生じるような羽根に構成されている。
【0025】
排水ポンプのポンプ羽根7が排水ポンプとしての機能を果したときは、洗浄槽1内の洗浄後の洗浄液を排水ホース23を通じて、食器洗い機の外部に排水する。洗浄時は、ブラシレスモータ21と洗浄ポンプのポンプ羽根6の回転により、洗浄槽1の最深部近傍から洗浄液を吸上げ、洗浄液吸込ガイド17を通じて、洗浄液吸込ガイド17の開口部に導く。更に吸上げられた洗浄液はポンプ羽根6で加速され、ノズル4の開口部16から、ノズル4に設けたケーシング26に沿って更に加速された状態で、噴射孔15に導かれる。
【0026】
洗浄液はノズル4の中で加圧されるため、複数の噴射孔15から高速で噴射される。尚、ノズル4は洗浄液が狭いケーシング26を通過するときの反作用および複数の小さな噴射孔15から高速で噴射される時の反作用により、一定の方向に回転する。洗浄液吸込ガイド17の近傍に、洗浄液の加温と、食器乾燥時のファン27により送風される空気の加温を兼ねるヒータ28を設置する。洗浄行程時、すすぎ行程時は、ヒータ28に通電し洗浄水を温水にする。残菜捕集用のフィルター29は洗浄槽1の底部に設けられ、洗浄後の洗浄水を排水するときに、残菜を捕集する。洗浄水のシール構成は、洗浄槽1の上端全周に中空のパッキン31を設け、更に、洗浄槽1上部にシール板8を設ける。エアーポンプ30は中空のパッキン31に加圧空気を送り、膨らんだパッキン31の弾性により洗浄槽1とシール板8を常に当接させ、安定したシールを実現する。
【0027】
ノズルアーム4と洗浄液吸込ガイド17の間に仕切り板32を設ける。仕切り板32は残菜捕集用のフィルター29を1個あるいは複数個備える。
【0028】
また、食器10の乾燥行程では、ファンモータ27に通電し、ファンを回転させ、送風径路34を介して、洗浄槽1内へ送風される。なお、このとき、ヒータ28は通電をON−OFFして冷風を温風に変えており、この温風により、洗浄槽1内に付着している、水滴、および、残水、さらには、食器かご2や食器3に付着している水滴を蒸気に変え、排気ダクト、排気口35を介して、機外に排出される。そして、一定時間乾燥動作が行われたならば、食器洗い機の運転が終了する。
【0029】
次に、本発明の主要部について説明する。図4の(a)に示すように、従来の構成では、一般家庭にて普及している15Aの電源49においては、上下の洗浄ユニット40,41の洗浄水の温度を上昇させるヒータ28を、現在使用されている出力800W程度のものをそのまま使用した場合、15Aの電源49の規定以上の電流が流れ、過電流遮断器が動作する。
【0030】
このため、上下の洗浄ユニット40,41のヒータ28を同時にONすることが出来ず、上下洗浄ユニット40、41のどちらか一方の運転中は、もう片側はヒータ28をONせずに、水洗いのみの間欠運転を行う待機洗い42を行っている。このため、上下洗浄ユニット40,41を同時に運転した場合、上洗浄ユニット40の運転終了43の後に下洗浄ユニット41のヒータ28をONして運転が開始される。
【0031】
すなわち、下洗浄ユニット41の運転終了時間としては、上洗浄ユニット40の運転時間と下洗浄ユニット41の運転時間を足し合わせた時間44となる。また、図4の(b)に示すように、ヒータ28の出力を半分(400W程度)として、上下同時運転した場合は、上下洗浄ユニット40,41とも同時にヒータ28へ通電されているが、出力が半分(800Wの半分)となっている。このため、洗い行程45、加熱すすぎ行程46、乾燥行程47にて、ほぼ倍の運転時間がかかり、上下洗浄ユニット40,41と運転終了時間48は、図4の(a)の場合とほぼ同じくなる。
【0032】
そこで、本発明では、上下洗浄ユニット40,41を同時に運転する場合は、上下洗浄ユニット40,41のヒータ28への通電率を可変し、上下洗浄ユニット40,41の合わせたヒータ出力が、その他の洗浄・排水モータ21等の電気部品の出力と合わせて、15Aの電源49の規定以上の電流が流れて過電流遮断器が動作しないような出力となるように制御する。こうすることにより、図4(c)のように、上下の洗浄ユニット40,41を同時運転した場合の運転時間50を大幅に短縮できる。具体的には、通電率は各サイクルの通電開始の位相を遅らせて60%〜70%程度(800Wを550W程度に低減)に低減した。
【0033】
通電率の制御について図5に沿って説明する。
【0034】
通電率制御の回路構成としては、従来の構成が図5の(a)のようにヒータ回路51への通電のON−OFFをリレースイッチの接点52により行っていた。接点52のON−OFFは、マイコンでリレー駆動回路を制御することにより行われる。
【0035】
これに対し、本発明では、図5の(b)のように、ヒータ回路53のスイッチとしてリレースイッチの接点52と通電率制御用のトライアック54(半導体スイッチング素子)を設け、前記トライアック54をリレースイッチの接点52と並列に接続する構成にした。トライアック54、リレースイッチの接点52、マイコン、リレー駆動回路等を含めて制御回路ないし制御手段と言う。
【0036】
上下の何れか片方の洗浄ユニットの単独運転時は、図6の(a)、図7の(a)のように、リレースイッチの接点52によりヒータ回路51をON−OFFする。
【0037】
しかし、上下洗浄ユニット40,41を同時運転するときのヒータ28への通電率を制御する場合には、図6の(b)、図7の(b)のように、トライアック54をON―OFFすることにより通電率制御を行うようにした。
【0038】
このヒータ28の通電率の制御は、図8に示すように、電源の正弦波55に対して、トライアック54がONするトリガ信号56のタイミングを変えることにより、トライアック54の位相制御を行い、ヒータ28にかかる電圧が変化し、電流も変化することによりヒータ28の出力を変えることができる。
【0039】
トリガ信号56が印加される位相時間tdをゼロクロス点に近づけることにより、通電率が高められ、逆にゼロクロス点から離すことにより通電率が低下する。この通電率は、電源の給電設備が15A仕様で、ヒータ容量が800Wの洗浄ユニットを2台同時運転するときには、前述したように1台あたりのヒータ通電が550W(60%〜70%)にするのが妥当である。このような運転をすることで、ブレーカの作動を抑えことができる。
【0040】
また、ヒータ回路53にトライアック54をリレースイッチの接点52と並列に接続することにより、リレースイッチの接点52のデメリットである溶着を防止できる。
【0041】
すなわち、片方の洗浄ユニットの単独運転時、リレースイッチの接点52によりヒータ回路53をONする際に、最初にトライアック54をON57した後、リレースイッチの接点52をONする制御の手順を踏む。直接リレースイッチの接点52をONした場合に、ヒータ回路53に流れる電流値10A程度に対し、トライアック54をONすることにより、リレースイッチの接点52の接点に流れる電流値を大幅に低減出来、リレースイッチの接点52の接点溶着防止、リレースイッチの接点52の寿命を延ばすことが出来る。
【0042】
なお、洗浄ユニットを2台同時運転するときは、ヒータ回路53の通電の入り切りは、もっぱらトライアック54で行い、リレースイッチの接点52をON―OFFさせることはないので、上記のような手順は不要である。
【0043】
また、逆にヒータ回路53を遮断する際に、最初にトライアック54をON59した後、接点をOFF60することにより、同様の効果(接点溶着防止、接点寿命を延ばす)が得られる。
【0044】
さらに、この際(2台同時運転)に、トライアック54をON57した後、リレー52をON58し、再度、トライアック54をOFF61することにより、トライアック54の発熱等による無駄な電力をおさえることが出来る。
【0045】
また、ヒータ28への通電率制御をする際に、上下洗浄ユニット40,41の合わせたヒータ28出力が、その他の洗浄・排水モータ21等の電気部品の出力と合わせて、15A仕様の電源49の規定以上の電流が流れて過電流遮断器が動作してしまうことが生じないような出力となるようにするには、電源電圧のバラツキによる余裕度を見る必要がある。実際、100W程度の余裕を確保できるように、通電率制御による出力を低くしなければらない。
【0046】
そこで、それを実現すべく、図9に示すように、電源電圧が100Vよりも上に変動した場合62は、トライアック54のONのタイミング63を変えて電流カットを大きくする。また、電源電圧が100Vよりも下に変動した場合64は、トライアック54のONのタイミング65を変えて電流カットを小さくすることにより、電源電圧の変動に対応して、位相制御のON−OFF比(デューティー)を制御することにより、通常の通電率制御によるヒータ28の出力を最大限にすることが出来る。
【0047】
上述した同時運転について、図10を引用して本発明と従来とを比べる。
【0048】
図10の(ロ)は、従来のものを示している。上下洗浄ユニットのヒータに流れる電流波形は、同相で、かつ全電流が流れる。このため、ヒータ容量を半分程度(400W)にしなければ、2台同時に運転できなく、前述したようにヒータの発熱量が少なく、結果的に洗浄運転に費やす時間が長くなる。
【0049】
それに対し、図10の(イ)に示す本発明にあっては、上下洗浄ユニットのヒータに流れる電流は位相制御により通電率が下げられる。このため、両ヒータに流れる電流量の合計が給電設備(15A仕様)の給電容量内に抑えられ、ブレーカの作動は生じないのである。
【0050】
この位相制御による通電率の可変はヒータの構成を変える必要ないので、安価に容易に実現できる。
【0051】
すなわち、800Wと550Wのヒータを二つ用意し、一方の洗浄ユニットを単独で運転するときには800Wのヒータを使用する。二台の洗浄ユニットを同時に運転するときには550Wのヒータを使用するようにして、両ヒータに流れる電流量の合計が給電設備(15A仕様)の給電容量内に抑えるようにすることも可能である。しかし、食器洗い機に用いるヒータは大きい。大きい800Wと550Wのヒータを二つ備えると、大きな部品が増えることに加え、ヒータを置くスペースを確保するために食器洗い機の本体を変更(設計変更)しなけらばならない。
【0052】
本発明は位相制御による通電率の可変で対応できるので、ヒータ部品が増えず、かつ食器洗い機の本体の変更が不要であるので、安価に容易に実現できるのである。
【0053】
ヒータ回路53の通電率可変用のトライアック54は、上下洗浄ユニット40,41の同時運転時は、ON−OFFのスイッチングを繰返すことにより、かなりの温度上昇があるため、放熱フィン付き66とする。また、本食器洗い機は、図3、図11に示すようにシステムキッチンにビルトインされるため本体内部の温度上昇の条件が厳しいため、放熱フィン付きトライアック66を比較的温度の低い本体前面ドア内部に設置する構成にする。これにより、トライアック66の温度上昇を低減させることができる。また、万一、トライアックが故障した場合のサービス対応時は、キッチンにビルトインされた本体を引き出すことなく、前面ドアを外すことにより修理が可能となり、サービス性も向上する。
【0054】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明によれば、200Vの専用回路配線工事が不要で、かつ特殊の複雑な制御回路を用いることなく、同時に数複の洗浄ユニットを運転できる食器洗い機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるもので、食器類を洗浄する本体の縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるもので、食器洗い機の平面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかるもので、食器洗い機を引出した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態にかかるもので、従来例と比較した動作サイクルのチャート。
【図5】本発明の実施形態にかかるもので、従来例と比較して示した回路図。
【図6】本発明の実施形態にかかるもので、リレーとトライアックのON−OFFのタイミングを示す図。
【図7】本発明の実施形態にかかるもので、ヒータの通電を従来例と比較して示した図。
【図8】本発明の実施形態にかかるもので、通電率制御(位相制御)の電圧波形とトライアック動作のタイミング示す図。
【図9】本発明の実施形態にかかるもので、電源電圧の変動に対する通電率制御(位相制御)を示す図。
【図10】本発明の実施形態と従来との通電率を比較して示した通電率の対比図。
【図11】本発明の実施形態にかかるもので、食器洗い機の斜視図である。
【符号の説明】
1…洗浄槽、2…食器かご、4…ノズルアーム、5…ブラシレスモータ、6…洗浄ポンプ羽根、7…排水ポンプ羽根、34…送風径路、35…排気口、40,41…上/下の洗浄ユニット、45…洗い行程、46…加熱すすぎ行程、47…乾燥行程、49…電源、52…リレー、54…トライアック。
Claims (10)
- 洗浄槽と、この洗浄槽内に洗浄水を噴射するノズルアームと、加熱用のヒータを有する洗浄ユニットが複数備わる食器洗い機において、
複数の洗浄ユニットを同時に運転する際には、前記ヒータの通電率を低減することを特徴とする食器洗い機。 - 請求項1に記載されている食器洗い機において、
前記通電率の低減は、位相制御ですることを特徴とする食器洗い機 - 請求項1または2に記載されている食器洗い機において、
前記通電率を制御する制御手段を有することを特徴とする食器洗い機。 - 請求項1から3の何れか一つに記載されている食器洗い機において、
前記ヒータの通電を入り切りするリレースイッチの接点と半導体スイッチング素子とが並列接続されていることを特徴とする食器洗い機。 - 請求項4に記載されている食器洗い機において、
前記ヒータに通電する際には、先に前記半導体スイッチング素子をONさせ、その後に前記リレースイッチの接点をONさせ、ヒータの通電を遮断する際には、前記リレースイッチの接点をOFFさせる前に半導体スイッチング素子を一先ずONさせ、その後にリレースイッチの接点をOFFさせてから半導体スイッチング素子をOFFさせることを特徴とする食器洗い機。 - 請求項4に記載されている食器洗い機において、
前記ヒータに通電する際には、最初に前記半導体スイッチング素子をONさせ、その後に前記リレースイッチの接点をONさせたから半導体スイッチング素子をOFFさせることを特徴とする食器洗い機。 - 請求項2または3に記載されている食器洗い機において、
前記位相制御をするところの半導体スイッチング素子を設けたことを特徴とする食器洗い機。 - 請求項2または3に記載されている食器洗い機において、
電源電圧の変動に応じて前記位相制御のON−OFF比(デューティー)を変えることを特徴とする食器洗い機。 - 請求項4から7の何れか一つに記載されている食器洗い機において、
前記半導体スイッチング素子に放熱用のフィンを設け、かつ該半導体スイッチング素子を食器洗い機の本体前面側に備わるドアの内部に設置したことを特徴とする食器洗い機。 - 洗浄槽と、この洗浄槽内に洗浄水を噴射するノズルアームと、加熱用のヒータを有する洗浄ユニットが複数備わる食器洗い機において、
複数の洗浄ユニットを同時に運転する際には、前記ヒータの通電率を低減させ、かつ単独の運転をする際には、ヒータの通電率を低減しないことを特徴とする食器洗い機の運転。
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