JP2004349445A - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックグリーンシートと内部電極層が交互に積層されてなる積層セラミック電子部品の製造方法において、850℃〜1150℃の昇温領域を250℃/時間〜400℃/時間の速度で焼成することにより、内部電極の過焼結を抑制し、ショート不良の少ない積層セラミック電子部品を製造する方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック部品の製造方法であり、特に焼成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、積層セラミック電子部品の焼成は量産性や焼成に使用される焼成炉の性能などを考慮して決められた速度で所定の焼成温度まで昇温し、その温度で一定時間保って焼成して所望の機能をもたせている。また卑金属を主成分とする内部電極を持つ場合においては、雰囲気を制御した状態において焼成が行われている。
【0003】
薄層多層であっても焼成に際してクラック発生のない積層セラミックコンデンサを製造する方法として焼成における昇温部の700℃〜1100℃を500℃/時間以上の速度で昇温する方法が特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−216042号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、市場の要求により小型化、高性能化にますます拍車がかかる中で、より薄層多層化が進展するにつれ、クラック発生のみならず内部電極のショート不良により所望の特性が得られないという課題が起こって来ている。
【0006】
本発明人らは薄層多層の積層セラミック電子部品におけるショート原因を詳しく調査した結果、ショート不良の原因がおもに以下の2つの原因によることを見出して、本発明を成すに至ったものである。
【0007】
即ちショート不良の原因は、▲1▼内部電極の金属粒子の焼結が進みすぎる(過焼結と称する)と金属粒子の表面エネルギーを小さくしようとする力が働くため、薄層の内部電極が平面方向に収縮するとともに厚みが増加し、数μmと薄層化したセラミック層を通してこのセラミック層の上下に配置されている内部電極どうしが接触してショート不良を起こす、▲2▼カーボンが還元性雰囲気下の高温で転化して出来たグラッシーカーボンまたはグラファイトが内部電極付近に残り、このグラッシーカーボンまたはグラファイトの還元作用により内部電極が過焼結を起こすことによりセラミック層を通して隣り合った内部電極どうしが接触してショート不良を起こす、の2点がおもな原因である。
【0008】
上記のようにショート不良の原因が内部電極の過焼結であるため、同時に内部電極の有効面積が少なくなり、静電容量のばらつきの原因ともなる。
【0009】
ここでグラッシーカーボンとは、カーボンが還元性雰囲気下の高温で変性して出来たガラス状のカーボンをいう。
【0010】
従って本発明は、内部電極間のセラミック層が例えば3μm以下で層数が300層を越えるような薄層多層であっても焼成に際して内部電極のショート不良が少なく、性能の向上した積層セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0012】
本発明の第1の発明は、焼成工程における昇温領域の少なくとも850℃〜1150℃を酸素分圧が10−14〜10−9気圧の雰囲気中で250℃/時間〜400℃/時間の速度で昇温するものである。
【0013】
本発明の第2の発明は、焼成工程における昇温領域の少なくとも800℃〜850℃を酸素分圧が10−15〜10−14気圧の雰囲気中で30℃/時間以下の速度で昇温するものである。
【0014】
本発明の第3の発明は、焼成工程における昇温領域の少なくとも1150℃〜所定の焼成温度を酸素分圧が10−9〜10−8気圧の雰囲気中で、150℃/時間以下の速度で昇温するものである。
【0015】
以上の製造方法によりショート不良率が改善するとともに、静電容量のばらつきの少ない積層セラミック電子部品を得ることができるという効果を有する。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1について積層セラミックコンデンサを例に説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態1における積層セラミックコンデンサ1の一部切欠斜視図であり、誘電体層2と内部電極3とが交互に積層され、内部電極3は交互にその両端部の外部電極4に接続されている。
【0018】
まず、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体材料と、有機バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂、可塑剤として、ジブチルフタレート、有機溶剤として酢酸nブチルとをボールミルで混合しスラリーを作製する。
【0019】
次に、このスラリーをリバースロールコーター法を用い厚さ13μmのグリーンシートに成形した後、その表面にスクリーン印刷法によってNiを主成分とする電極ペーストを塗布し内部電極を形成する。
【0020】
次いで、この内部電極を形成したグリーンシート80枚を積層するとともに、その上下両面に電極ペーストを塗布していないシートを10枚ずつ積層し、圧着後切断して1.8mm×1.0mm×1.0mmの積層セラミックグリーンチップを作製する。
【0021】
この積層セラミックグリーンチップはその長手方向の相対向する両端面にはグリーンシートを挟んで一層おきに内部電極が交互に露出した構造になっている。
【0022】
次に積層セラミックグリーンチップを雰囲気焼成炉を用いて、窒素ガスを毎分100リットル流しながら、30℃/時間の昇温速度にて最高温度450℃、保持時間2時間で脱バインダーする。その後、脱バインダーに用いたのと同様の雰囲気焼成炉を用いて、350℃までは窒素ガスを毎分50リットル流しながら、350℃から1240℃までは窒素ガスを毎分50リットルと水素ガスを毎分0.2〜2リットル流しながら、最高温度1240℃で2時間焼成する。
【0023】
なお、本発明の効果を確認するために850℃〜1150℃の昇温領域においては、酸素分圧が10−14〜10−9気圧の雰囲気に制御しながら、(表1)に示すように昇温速度を変えつつ、他の温度領域は図2の温度図に示すように焼成して焼結体を得る。
【0024】
得られた焼結体の内部電極が露出した両端部に、内部電極と電気的に導通させて一対の外部電極を形成し、積層セラミックコンデンサを得る。
【0025】
上述した製造方法により得た積層セラミックコンデンサについて、昇温速度におけるショート率と静電容量を比較するため積層セラミックコンデンサ100個について、ショート率の発生状況および静電容量を測定し、静電容量の平均値と標準偏差を算出した。
【0026】
【表1】
【0027】
ここでショート率とは、積層セラミックコンデンサ試料100個を測定し、ショート状態(抵抗値が1000Ω以下)の個数を百分率で表したものである。
【0028】
また、評価はショート率が30%以上または静電容量が900nF以下または静電容量標準偏差が5.00以上のものは不良品として×で示した。
【0029】
なお、(表1)の中で♯を付した試料は本発明の範囲外の比較例である。(表1)から明らかなように、焼成工程における昇温部の少なくとも850℃〜1150℃を、250℃/時間〜400℃/時間の速度で昇温することにより、ショート不良が少なく静電容量ばらつきの少ない積層セラミック電子部品を得ることが出来るものであり、これは850℃〜1150℃の温度範囲を速い速度で昇温することにより、内部電極となるNiの過焼結を防止することができるという作用によるものである。
【0030】
(表1)で昇温速度が500℃/時間以上の場合には、ショート率は低く抑えられるものの、焼成炉内の温度分布が不均一となるため、静電容量のばらつきが大きくなり、量産上好ましくないため本発明の範囲外とした。
【0031】
なお、酸素分圧が10−14以下では積層セラミックが還元されるため所望の特性が得られない。また酸素分圧が10−9以上の場合には、内部電極のNiの酸化が起こり、やはり所望の特性が得られなくなる。
【0032】
なお、本実施の形態1では、350℃までは窒素ガスを、350℃から1240℃までは窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを用いたが、これに限定されるものではなく、350℃までを窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の何れかの雰囲気中で、350℃から1240℃の範囲を窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の中から選ばれた2つ以上のガスを所定の割合で混合したものを用いた場合においても同様な結果が得られた。また窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の混合ガスを用いるのは精度良く酸素分圧を容易に制御することができるためである。さらに、本実施の形態1では積層セラミックコンデンサを例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の電子部品例えば積層アクチュエータ、積層バリスタなどに適用しても同様の効果が得られる。
【0033】
またグリーンシートとしては厚さ13μmのものを用いたが、グリーンシートがより薄く、例えば3μm以下と非常に薄いグリーンシートを用いて積層した積層セラミック電子部品においては本発明の効果はより顕著となる。
【0034】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2について積層セラミックコンデンサを例に説明する。
【0035】
実施の形態1と同じように1.8mm×1.0mm×1.0mmの積層セラミックグリーンチップを作製する。
【0036】
次に積層セラミックグリーンチップを雰囲気焼成炉を用いて、窒素ガスを毎分100リットル流しながら、30℃/時間の昇温速度にて最高温度450℃、保持時間2時間で脱バインダーする。その後、脱バインダーに用いたのと同様の雰囲気焼成炉を用いて、350℃までは窒素ガスを毎分50リットル流しながら、350℃から1240℃までは窒素ガスを毎分50リットルと水素ガスを毎分0.2〜2リットル流しながら、最高温度1240℃で2時間焼成する。
【0037】
なお、本発明の効果を確認するために800℃〜850℃の昇温領域においては、酸素分圧が10−15〜10−14気圧の雰囲気に制御しながら(表2)に示すように昇温速度を変えつつ、他の温度領域は図2の温度図に示すように焼成して焼結体を得る。
【0038】
得られた焼結体の内部電極が露出した両端部に、内部電極と電気的に導通させて外部電極を形成し、積層セラミックコンデンサを得る。
【0039】
前記積層セラミックコンデンサ100個について、ショート率の発生状況および静電容量を測定し、静電容量の平均値と標準偏差を算出した。
【0040】
【表2】
【0041】
なお、(表2)の中で♯を付した試料は本発明の範囲外の比較例である。また評価の基準は(表1)と同じである。
【0042】
(表2)から明らかなように、焼成工程における昇温部の少なくとも800℃〜850℃以下を、30℃/時間以下の速度で昇温することにより、ショート不良が少なく静電容量ばらつきの少ない積層セラミック電子部品を得ることが出来るものであり、これは800℃〜850℃の温度範囲においては、グラッシーカーボンが分解除去されることから、それらの分解が盛んな温度範囲の昇温をグラッシーカーボンの分解除去に適した昇温速度に設定することにより、その除去を容易にし、さらに急激な分解を避けつつ徐々に十分分解除去し、最終の焼結体内部にカーボンが残留することを防止し、その結果としてグラッシーカーボンの還元作用により内部電極が過焼結を起こすことによりセラミック層を通して隣り合った内部電極どうしが接触してショート不良を起こすことを防止することができるという作用によるものである。
【0043】
なお、酸素分圧が10−15以下では30℃/時間以下の速度で昇温してもグラッシーカーボンを十分除去することが出来ない。また酸素分圧が10−14以上の場合には、内部電極のNiの酸化が起こり、所望の特性が得られなくなる。
【0044】
なお、本実施の形態2では、350℃までは窒素ガスを、350℃から1240℃までは窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを用いたが、これに限定されるものではなく、350℃までを窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の何れかの雰囲気中で、350℃から1240℃の範囲を窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の中から選ばれた2つ以上のガスを所定の割合で混合したものを用いた場合においても同様な結果が得られた。また窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の混合ガスを用いるのは精度良く酸素分圧を容易に制御することができるためである。さらに、本実施の形態2では積層セラミックコンデンサを例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の電子部品例えば積層アクチュエータ、積層バリスタなどに適用しても同様の効果が得られる。
【0045】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項3について積層セラミックコンデンサを例に説明する。
【0046】
実施の形態1と同じように1.8mm×1.0mm×1.0mmの積層セラミックグリーンチップを作製する。
【0047】
次に積層セラミックグリーンチップを雰囲気焼成炉を用いて、窒素ガスを毎分100リットル流しながら、30℃/時間の昇温速度にて最高温度450℃、保持時間2時間で脱バインダーする。その後、脱バインダーに用いたのと同様の雰囲気焼成炉を用いて、350℃までは窒素ガスを毎分50リットル流しながら、350℃から1240℃までは窒素ガスを毎分50リットルと水素ガスを毎分0.2〜2リットル流しながら、最高温度1240℃で2時間焼成する。
【0048】
なお、本発明の効果を確認するために1150℃〜1240℃の昇温領域においては、酸素分圧が10−9〜10−8気圧の雰囲気に制御しながら(表3)に示すように昇温速度を変えつつ、他の温度領域は図2の温度図に示すように焼成し、焼結体を得る。
【0049】
得られた焼結体の内部電極が露出した両端部に、内部電極と電気的に導通させて外部電極を形成し、積層セラミックコンデンサを得る。
【0050】
前記積層セラミックコンデンサ100個について、ショート率の発生状況および静電容量を測定し、静電容量の平均値と標準偏差を算出した。
【0051】
【表3】
【0052】
なお、(表3)の中で♯を付した試料は本発明の範囲外の比較例である。
【0053】
(表3)から明らかなように、焼成工程における昇温部の少なくとも1150℃〜所定の焼成温度(この実施例の場合は1240℃)を、150℃/時間以下の速度で昇温することにより、ショート不良が少なく特性ばらつきの少ない積層セラミック電子部品を得ることが出来るものであり、これは1150℃〜所定の焼成温度(この実施例の場合は1240℃)の温度範囲においては、グラファイトが分解除去されることから、それらの分解が盛んな温度範囲の昇温をグラファイトの分解除去に適した昇温温度に設定することにより、その除去を容易にし、さらに急激な分解を避けつつ徐々に十分分解除去し、最終の焼結体内部にカーボンが残留することを防止し、その結果としてグラファイトの還元作用により内部電極が過焼結を起こすことによりセラミック層を通して隣り合った内部電極どうしが接触してショート不良を起こすことを防止することができるという作用によるものである。
【0054】
なお、酸素分圧が10−9以下では150℃/時間以下の速度で昇温してもグラファイトを十分除去することが出来ない。また酸素分圧が10−8以上の場合には、内部電極のNiの酸化が起こり、所望の特性が得られなくなる。
【0055】
なお、本実施の形態3では、350℃までは窒素ガスを、350℃から1240℃までは窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを用いたが、これに限定されるものではなく、350℃までを窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の何れかの雰囲気中で、350℃から1240℃の範囲を窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の中から選ばれた2つ以上のガスを所定の割合で混合したものを用いた場合においても同様な結果が得られた。また窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス、水蒸気の混合ガスを用いるのは精度良く酸素分圧を容易に制御することができるためである。さらに、本実施の形態3では積層セラミックコンデンサを例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の電子部品例えば積層アクチュエータ、積層バリスタなどに適用しても同様の効果が得られる。
【0056】
また、上記実施の形態を組み合わせることにより、さらに内部電極の過焼結を抑制し、ショート不良率が少なく静電容量ばらつきの少ない積層セラミック電子部品を得ることが出来るものである。
【0057】
例えば内部電極どうしが完全に接触していない状態ではショート不良は起こらず、絶縁抵抗の低下に止まるが、その後の電圧印加などの使用条件によりショート不良が発生する場合があり、信頼性にも影響を与えるものであるが、本発明の請求項7に記載した方法で焼成することにより、さらに内部電極の過焼結を防止することにより初期のショート不良のみならず信頼性についても良好な結果をもたらすものである。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、焼成に際して内部電極のショート不良の少ない、性能の優れた積層セラミック電子部品の製造方法を提供することができるものであり、特に薄層多層の積層セラミック電子部品におけるショート不良低減の効果は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層セラミック部品の一部切り欠き図
【図2】本発明の一実施の形態における時間と温度の関係を示す図
【符号の説明】
1 積層セラミックコンデンサ
2 誘電体層
3 内部電極
4 外部電極
Claims (7)
- 無機粉末と有機物を混合して作製したセラミックグリーンシートと金属を主成分とする内部電極とを交互に積層して積層体を形成し、この積層体を昇温領域と、この昇温領域に続き、所定の焼成温度に保持する保持領域とこの保持領域に続き降温する降温領域とを含む焼成工程によって焼成するものであって、この焼成工程における昇温領域の少なくとも850℃〜1150℃を酸素分圧が10−14〜10−9気圧の雰囲気中で250℃/時間〜400℃/時間の速度で昇温する工程を含む積層セラミック電子部品の製造方法。
- 無機粉末と有機物を混合して作製したセラミックグリーンシートと金属を主成分とする内部電極とを交互に積層して積層体を形成し、この積層体を昇温領域と、この昇温領域に続き、所定の焼成温度に保持する保持領域とこの保持領域に続き降温する降温領域とを含む焼成工程によって焼成するものであって、この焼成工程における昇温領域の少なくとも800℃〜850℃を酸素分圧が10−15〜10−14気圧の雰囲気中で30℃/時間以下の速度で昇温する工程を含む積層セラミック電子部品の製造方法。
- 無機粉末と有機物を混合して作製したセラミックグリーンシートと金属を主成分とする内部電極とを交互に積層して積層体を形成し、この積層体を昇温領域と、この昇温領域に続き、所定の焼成温度に保持する保持領域とこの保持領域に続き降温する降温領域とを含む焼成工程によって焼成するものであって、この焼成工程における昇温領域の少なくとも1150℃〜所定の焼成温度を酸素分圧が10−9〜10−8気圧の雰囲気中で150℃/時間以下の速度で昇温する工程を含む積層セラミック電子部品の製造方法。
- 焼成工程は、昇温領域の800℃〜850℃を酸素分圧が10−15〜10−14気圧の雰囲気中で30℃/時間以下の速度で昇温する工程を含む請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 焼成工程は、昇温領域の1150℃〜所定の焼成温度を酸素分圧が10−9〜10−8気圧の雰囲気中で150℃/時間以下の速度で昇温する工程を含む請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 焼成工程は、昇温領域の800℃〜850℃を酸素分圧が10−15〜10−14気圧の雰囲気中で30℃/時間以下の速度で昇温する工程を含む請求項3に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
- 焼成工程は、昇温領域の800℃〜850℃を酸素分圧が10−15〜10−14気圧の雰囲気中で30℃/時間以下の速度で昇温する工程と、1150℃〜所定の焼成温度を酸素分圧が10−9〜10−8気圧の雰囲気中で、150℃/時間以下の速度で昇温する工程とを含む請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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