JP2004343248A - ネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワーク上での障害発生時に帯域が保証された経路を、別の経路に振り替え、かつ伝送帯域を割り当てるネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置の提供。
【解決手段】ネットワークNT上でサーバ1からクライアント端末2に提供される通信のアプリケーションAP毎にネットワークNT上の一定の伝送帯域を専有し、かつ同一経路A又はBを使用するどの当該アプリケーションAPも共有で使用できる共有帯域が準備されている通信システムと、ネットワークNT上の障害経路Aに一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションAPが迂回経路Bに対し振り替え割り込んで、新たに専有できる伝送帯域の値を、既に迂回経路Bで伝送帯域を専有している前記アプリケーションAPの値も含めて演算変更して前記通信システムを統御するアドミッション制御装置3とを用いて構築するネットワーク伝送帯域変更システム装置の採用。
【選択図】図1
【解決手段】ネットワークNT上でサーバ1からクライアント端末2に提供される通信のアプリケーションAP毎にネットワークNT上の一定の伝送帯域を専有し、かつ同一経路A又はBを使用するどの当該アプリケーションAPも共有で使用できる共有帯域が準備されている通信システムと、ネットワークNT上の障害経路Aに一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションAPが迂回経路Bに対し振り替え割り込んで、新たに専有できる伝送帯域の値を、既に迂回経路Bで伝送帯域を専有している前記アプリケーションAPの値も含めて演算変更して前記通信システムを統御するアドミッション制御装置3とを用いて構築するネットワーク伝送帯域変更システム装置の採用。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IPネットワーク(IP:Internet Protocol)上で、映像配信や双方向映像通信等のような、主としてストリーミングによるアプリケーションを提供する際に、各アプリケーションに伝送帯域の値をネットワーク上で専有することを可能とするシステムにおいて、ネットワーク上の障害等が発生しネットワークの一部の区間(例えば、ルータとルータの間)が通信不能になった場合に、各アプリケーション毎にネットワーク上で専有している伝送帯域の値を、各アプリケーションの使用帯域に応じて、動的に割り当て直す帯域変更法及びその実施に直接使用するシステム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IPを用いたネットワーク上で提供されるアプリケーションは、電子メールやWebの視聴といったベストエフォット型サービスが中心であった。しかしながら、アクセス網の高速化によって、ブロードバンドを活用するサービスが徐々に展開すると、TV電話やVoD配信(VoD:Video On Demand)といったストリーミングを主体とするアプリケーションの使用頻度が高まることが想定される。
【0003】
このようなサービスを展開する際には、ネットワーク上で各アプリケーションに伝送帯域を専有させる機能があることが望ましく、たとえば、次記する特許文献1に記載の通信システムが知られているが、この特許文献1に記載の通信システムなどは、従来の、IPネットワーク上でDiffserv・MPLS等(Diffserv:Differentiated Services, MPLS:Multi Protocol Label Switching)の技術を応用することで実現が可能である。
【特許文献1】
特開2002−111714号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
すでに述べたように、ネットワーク上でアプリケーションごとに伝送帯域を専有させることは可能である。しかし、不時の障害等により、ネットワークの一部が使用不能となり、特定のアプリケーションに対して、伝送帯域の専有が不可能になった場合に、ネットワーク上の別の経路(迂回経路)上で新たに伝送帯域の割り当てを行う必要があるが、現状ではこのような場合に有効な手法は存在しない。
【0005】
ここにおいて、本発明の解決すべき主要な目的は、次の通りである。
即ち、本発明の第1の目的は、ネットワーク上での障害発生時に帯域が保証された経路を、別の経路に振り替え、かつ伝送帯域を割り当てる事が可能なネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置を提供せんとするものである。
【0006】
本発明の第2の目的は、障害経路のアプリケーションに割り込まれた時点の迂回経路のアプリケーションの伝送帯域に悪影響を及ぼさないネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置を提供せんとするものである。
【0007】
本発明の第3の目的は、時間を置いて繰り返し、状況を見ながら最終割当帯域に漸次収束し得るネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置を提供せんとするものである。
【0008】
本発明の他の目的は、明細書、図面、特に特許請求の範囲の各請求項の記載から自ずと明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明方法は、前記課題の解決に当り、ネットワーク上でサーバとクライアントにより複数の通信のアプリケーションを提供するに当り、先ず、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、予め当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上に振り分けられた当該経路に対し一定の伝送帯域を事前に割り当て専有し、かつ当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域を設定準備しておき、次いで前記ネットワーク上の前記ある経路に障害が発生し、障害経路を介して通信を行うことが不可能になった場合に、当該障害経路に一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の迂回経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、既に当該迂回経路で伝送帯域を専有している前記アプリケーションの値も含めて伝送容量内での割り込み演算変更する特徴的構成手法を講じる。
【0010】
本発明手段は、前記課題の解決に当り、ネットワーク上でサーバとクライアントにより複数の通信のアプリケーションを提供するシステムにおいて、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上の一定の伝送帯域を専有し、かつ当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共有で使用できる共用帯域が準備されている通信システムと、前記ネットワーク上の当該ある経路に障害が発生し、障害経路を通して通信を行うことが不可能になった場合に、当該障害経路に一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが迂回経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、既に当該迂回経路で伝送帯域を専有している前記アプリケーションの値も含めて、演算変更して前記通信システムを制御するアドミッション制御装置とを用いて構築する特徴的な構成手段を講じる。
【0011】
さらに具体的詳細に述べると、当該課題の解決では、本発明が次に列挙する上位概念から下位概念に亙る新規な特徴的構成手法および手段を採用することにより、前記目的を達成するように為される。
【0012】
即ち、本発明方法の第1の特徴は、ネットワーク上でサーバとクライアントにより複数の通信のアプリケーションを提供するに当り、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、予め当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上に振り分けられた当該経路に対し、一定の伝送帯域を事前に割り当て専有し、かつ、当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域を設定準備する事前割当帯域設定ステップと、前記ネットワーク上の前記ある経路に障害が発生し、障害経路を介して通信を行うことが不可能になった場合に、当該障害経路に一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の障害の発生していない前記経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、すでにその経路で伝送帯域を専有しているアプリケーションの値も含めて、伝送容量内で割り込み演算変更するアドミッション制御ステップと、を実施してなる、ネットワーク伝送帯域変更方法構成採用にある。
【0013】
本発明方法の第2の特徴は、前記事前割当帯域設定ステップが、前記ネットワークの前記各経路に対して、前記アプリケーションの専有使用の事前割当帯域を事前に割り当てるとともに、当該どのアプリケーションも使用可能な共用で使用できる共用帯域を設けるステップと、通常時に前記アプリケーションが使用する平常経路及び当該平常経路の障害発生時に使用する迂回経路を予め設定するステップと、を有する、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0014】
本発明方法の第3の特徴は、前記本発明方法の第2の特徴における前記アドミッション制御ステップが、前記事前割当帯域設定ステップの前提条件下で、前記アプリケーション毎に事前に割り当てられた使用可能である専用使用帯域としての前記事前割当帯域と前記共用帯域の合計値の範囲内で実施してなる、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0015】
本発明方法の第4の特徴は、前記本発明方法の第1、第2又は第3の特徴における前記共用帯域が、前記障害経路が迂回経路に切替えられても、当該迂回経路の伝送容量内に含まれるが全く影響を受けない恒定割当帯域である、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0016】
本発明方法の第5の特徴は、前記本発明方法の第1、第2、第3又は第4の特徴における前記アドミッション制御ステップが、前記平常経路が前記障害経路となるネットワーク障害の発生を契機として、前記迂回経路の伝送容量内で当該障害経路からのアプリケーションを割り込ませた最終割当帯域を導出する最終割当帯域算出ステップと、前記迂回経路を使用していたアプリケーションの使用中の帯域を保持して前記共用帯域を除く残余の空き帯域を前記障害経路から割り込んだ前記アプリケーションに取り敢えず割り当てる割当て可能帯域の検出ステップと、前記迂回経路を使用していた前記アプリケーションのサービス終了時後に当該アプリケーションの割り当てた帯域を縮小するとともに当該縮小により変動した前記残余の空き帯域を、割り込んだ前記アプリケーションに割り当て直す処理を時間を置いて繰り返す帯域割当ての継続ステップと、前記迂回経路に割り込んだ前記アプリケーションに対して前記共用帯域を使用させることなく前記最終割当帯域と一致した時点で終了する帯域割当て手順の終了ステップとを順次踏んで実施してなる、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0017】
本発明方法の第6の特徴は、前記本発明方法の第5の特徴における前記最終割当帯域算出ステップが、前記平常経路に障害が発生した直後に、前記迂回経路に新たに前記事前割当帯域を決定する為に、障害発生時に当該平常経路として使用するアプリケーションと当該迂回経路でその時点で利用するアプリケーションとを、当該迂回経路でのこれらアプリケーション毎の前記事前割当帯域を総計した総割当帯域を当初の専用使用帯域である当該事前割当帯域に比例させて、新たな専用使用帯域に演算変更するステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0018】
本発明方法の第7の特徴は、前記本発明方法の第5又は第6の特徴における前記割当て可能帯域の検証ステップが、前記障害経路となったアプリケーションに対しては、前記迂回経路において目下、新たな伝達帯域を超えて当該伝送帯域を使用中のアプリケーションの場合には、当該アプリケーションが使用している当該伝送帯域を優先的に割り当てる一方、前記迂回経路において、新たな伝送帯域以下の伝送帯域を使用中の前記アプリケーションに対しては、前記共用帯域を除く空き残余の新たな伝送帯域を割当てるステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0019】
本発明方法の第8の特徴は、前記本発明方法の第5、第6又は第7の特徴における前記割当て可能帯域の検証ステップは、前記障害経路となった前記平常経路のアプリケーションに関して、その時点での当該アプリケーションの使用帯域が新たな専用使用帯域以下のアプリケーションに対して第1の合計値、その時点での前記アプリケーションの使用帯域が前記事前割当帯域以下のアプリケーションに対して第2の合計値、及びその時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前割当帯域以上のアプリケーションに対して第3の合計値、の3者の合計値を前記迂回経路とするアプリケーションに対して、障害発生前の当該事前割当帯域に基づいて比例配分させて割り当てるステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0020】
本発明方法の第9の特徴は、前記本発明方法の第5、第6、第7又は第8の特徴における前記帯域割当ての継続ステップが、時間差を置いて、新たな伝送域を越えて使用中の帯域の合計値を計算し、当該合計値が前記共用帯域以下になるまで以上の割り当てを繰り返すステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0021】
本発明方法の第10の特徴は、前記本発明方法の第9の特徴における前記時間差が、定期又は不定期である、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0022】
本発明装置の第1の特徴は、ネットワーク上でサーバとクライアント端末により複数の通信のアプリケーションを提供するシステムにおいて、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上の一定の伝送帯域を専有し、かつ、当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域が準備されている通信システムと、前記ネットワーク上の当該ある経路に障害が発生し、通信を行うことが不可能になった場合に、その障害が発生した当該ネットワークに一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の障害の発生していない前記経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、すでにその経路で伝送帯域を専有している前記アプリケーションの値も含めて、演算して前記通信システムを統御するアドミッション制御装置とを用いて構築してなる、帯域変更システム装置の構成採用にある。
【0023】
本発明装置の第2の特徴は、前記本発明装置の第1の特徴における前記アドミッション制御装置が、ネットワークの前記各経路に対して、前記アプリケーションの専有使用の事前割当帯域を事前に割り当て、かつ、どのアプリケーションも使用可能な共用で使用できる共用帯域を設け、その事前割当帯域(アプリケーション毎に、事前に割り当てられた使用可能である専有使用帯域)と当該共用帯域の一部の合計値の範囲でアドミッション制御を行う為、通常時にアプリケーションが使用する平常経路、及び当該平常経路の障害発生時に使用する迂回経路をあらかじめ設定自在に構成してなる、帯域変更システム装置の構成採用にある。
【0024】
本発明装置の第3の特徴は、前記本発明装置の第1、第2の特徴における前記アドミッション制御装置が、前記平常経路に障害が発生した直後に、前記迂回経路に新たに前記事前割当帯域を決定する為に、障害発生時に当該平常経路として使用するアプリケーションと当該迂回経路として利用するアプリケーションとを、当該迂回終結での総割当帯域(アプリケーション毎の前記事前割当帯域を統計した帯域)を当初の専有使用帯域である当該事前割当帯域に比例させて、新たな専有使用帯域に演算変更自在に構成してなる、帯域変更システム装置の構成採用にある。
【0025】
本発明装置の第4の特徴は、前記本発明装置の第1、第2又は第3の特徴における前記アドミッション制御装置は、障害経路を前記平常経路とするアプリケーションに関して、その時点での当該アプリケーションの使用帯域が新たな専有使用帯域以下のアプリケーションに対して第1の合計値、その時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前の割当帯域以下のアプリケーションに対して第2の合計値、及びその時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前割当帯域以上のアプリケーションに対して第3の合計値、の3者の合計値を、前記障害経路において、当該障害経路を迂回経路とするアプリケーションに対して、障害発生前の事前割当帯域に基づいて比例配分させて割り当て、他方、当該障害経路を平常経路とするアプリケーションに対しては、新たな伝送帯域を越えて当該伝送帯域を使用中のアプリケーションの場合には、当該アプリケーションが使用している当該伝送帯域を割り当て、新たな伝送帯域以下の伝送帯域を使用中のアプリケーションに対しては新たな伝送帯域を割り当て、一定時間毎に、新たな伝送帯域を越えて使用中の帯域の合計値を計算し、この合計値が共用帯域以下になるまで、以上の割り当てを繰り返し自在に構成してなる、帯域変更システム装置の採用にある。
【0026】
本実施形態例は、以上のような構成手法及び手段の特徴を有するので次の定義付られた条件・環境の通信システム下で障害経路と迂回経路の各アプリケーションの割り振りが稼行される。
【0027】
即ち、前提として、IPネットワーク上でサーバとクライアント端末間に複数の経路が存在し、アプリケーション毎に使用可能な伝送帯域をネットワークのある経路上で専有するものとする(図1参照)。ここで、あるアプリケーションに対して、ネットワーク上で一定の伝送帯域を専有させることを、そのアプリケーションに伝送帯域を割り当てると称する。
【0028】
また、ネットワーク上で各アプリケーション毎の使用帯域を管理し、専有させた使用帯域に基づき、各アプリケーションの新たな使用の許可・不許可の制御を行うアドミッション制御装置が必要になる。さらに各経路ではどのアプリケーションも使用することができない予備帯域を設けるものとする。
【0029】
また、各ノード(ルータ、レイヤ3スイッチなど)間の伝送帯域を専有する具体的な手法については、例えば、Diffserv等の既存の技術を応用するものとする。
【0030】
次にあるネットワーク上のある経路でネットワーク障害が発生し、その経路上でネットワーク帯域を専有していたアプリケーションを別の経路上で新たに伝送帯域を専有させるものとする(図2参照)。ここで障害経路となってネットワーク障害が発生後の各アプリケーションの伝送帯域を以下のような手法で再度、専有させる伝送帯域の値を決定させるものとする。
【0031】
(1)ネットワーク障害が発生する前に、各アプリケーションで専有していた伝送帯域に従って、迂回経路の再度割り当てる伝送帯域の総伝送帯域値を比例配分したものが各アプリケーションの最終的な割当帯域となる。
(2)割り当てる伝送帯域の総伝送帯域値とは、迂回経路であらかじめ専有されていた伝送帯域値になる。
【0032】
(3)障害経路となってネットワーク障害が発生し、迂回経路に各アプリケーションの伝送帯域が再度割り当てたときに、割り当てられた伝送帯域値以上をアプリケーションが使用していた場合には、その場合、超過分の伝送帯域値を専有されるものとする。
(4)一定時間経過後に伝送帯域値を定期的に(もしくは不定期に)再割り当てを行い、すべてのアプリケーションの割当帯域が最終割当帯域に収束するまで、再割当ての動作を繰り返すものとする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を示す装置例と方法例について説明する。
【0034】
(装置例)
図1は本実施形態例に係る装置例を構築するネットワークシステム図、図2は図1において、障害経路から迂回経路に切替わる説明図である。
図1中、1はサーバ、2はクライアント端末、3はアドミッション制御装置で、IPネットワークNTを介して、相互に接続され、複数の通信のアプリケーションAPを提供するシステム装置を構築する。
【0035】
アドミッション制御装置は、サーバ1側ダウンロード用アクセスポイントに接続してネットワークNT上で提供する各アプリケーションAPの各経路A,Bの割り振り、切り替え、伝送帯域の事前最終割当等の演算統御を実施する。
【0036】
(方法例)
前記装置例に適用した本実施形態例の方法例の実施手順を図面を参照して説明する。
図3は、障害経路が発生した場合の本方法例の実施を示す振分手順字表図、図4は同フローチャート、図5はネットワーク帯域の割り振りを示す平常のネットワーク形態図である。
【0037】
ネットワークNTを介したサーバ1からクライアント端末2への通信システムをアドミッション制御装置3等の適宜手段により予め次のように設定される。
まず、想定する振舞を具体的に説明し、後で一般化した場合について述べる。ここで経路A,B容量に比較的空きがあり、現用のアプリケーションの迂回経路を確保できる状況での事例を示す。また各アプリケーションで共用として使用できる帯域も設定するものとする。
【0038】
以下のように事前割当帯域として各アプリケーションが伝送帯域を専有するものとする。
尚、以下アプリケーション#1をAP#1と表記する。他も同様である。
【0039】
障害経路A(総伝送帯域はTA=100Mbps、総事前割当帯域ZA_i=80Mbpsとする)
AP#1(TV電話サービスA 1呼あたり1Mbps)z1_i=40Mbps(40呼分接続可能)
AP#2(TV電話サービスB 1呼あたり2Mbps)z2_i=20Mbps(10呼分接続可能)
AP#3(TV電話サービスC 1呼あたり4Mbps)z3_i=20Mbps(5呼分接続可能)
残り20Mbpsに関しては、各アプリケーションAP#1〜3が確保された帯域を超えて、共用で使用可能な帯域とする。
【0040】
迂回経路B(総伝送帯域Tb=100Mbps、総事前割当帯域ZA_i=80Mbpsとする)
AP#4(VoDサービスA 1ストリームあたり1Mbps)z4_i=40Mbps(40ストリーム分接続可能)
AP#5(VoDサービスB 1ストリームあたり2Mbps)z5_i=40Mbps(20ストリーム分接続可能)
残り20Mbpsは各アプリケーションAP#4〜5で確保された帯域を超えて、共用で使用可能な帯域とする。
【0041】
ここで、ある時点での各アプリケーションの使用帯域は、
AP#1 x1(t0)=30Mbps(30呼分接続)
AP#2 x2(t0)=20Mbps(10呼分接続)
AP#3 x3(t0)=20Mbps(5呼分接続)
AP#4 x4(t0)=50Mbps(50ストリーム分接続)
AP#5 x5(t0)=30Mbps(15ストリーム分接続)
であったとする。
【0042】
次に障害経路Aを検知したアドミッション制御装置3の処理手順は次のように実施される。
この上で述べたような状況で、経路Aにネットワーク障害が発生し、AP#1〜AP#3がこの経路の使用が不可となったとする。このとき経路Aで伝送帯域を専有していたAP#1〜AP#3が経路Bで新たに帯域を専有させる方式について以下のような方式をとるものとする。
【0043】
このとき新たに確保する帯域として、経路BでAP#4、及びAP#5で確保していた帯域の合計80Mbpsを、初めの事前確保帯域により、AP#1〜AP#5に比例配分して割り振る。即ちAP#1〜AP#5に最終的に割り振られる各伝送帯域(最終割当帯域)は、TB=80Mbpsを当初の事前確保帯域の比40:20:20:40:40=2:1:1:2:2で割当てられる。
【0044】
その結果、
AP#1 z1_f=20Mbps、
AP#2 z2_f=10Mbps、
AP#3 z3_f=10Mbps、
AP#4 z4_f=20Mbps、
AP#5 z5_f=20Mbps
となる。また各アプリケーションAPが確保された帯域を超えて、共通で使用可能な帯域は20Mbpsとする。
【0045】
しかしながら、直ちにこの最終割当帯域を実行すれば、あるアプリケーションAPに対しては、使用可能となる伝送帯域が減少し、使用中の呼やサービスなどが中断されてしまうケースが想定される。そこでつぎのような動作を行うものとする。
【0046】
障害経路Aで障害発生したときに迂回経路BではAP#4が50Mbps、AP#5が30Mbpsの帯域を使用中であり、両者で併せて最終割当帯域を40Mbps超過している。ここで共通に使用可能な帯域は20Mbpsをも使用しているとみなすと、両AP#4およびAP#5で20Mbpsの帯域を超過しているものとみなす。この時点でAP#4が50Mbps、及びAP#5が30Mbpsの帯域が保証されるものとする。
【0047】
ここでAP#1〜AP#3に対しては、最終的に合計40Mbpsの帯域が最終的に割り当てられるはずだが、この時点では、20Mbps(=40−20)がAP#1〜AP#3に割り振られるものとする。即ちAP#1が10Mbps、AP#2が5Mbps、AP#3が5Mbps、となる。
【0048】
当面アドミッション制御装置3によるアドミッション制御はAP#4、及びAP#5に関しては最終割当帯域の20Mbpsを参照値として、AP#1〜AP#3に関しては10Mbps、5Mbps、5Mbpsを基準としてアドミッション制御を行うものとする。
尚、AP#1〜AP#3で割当帯域が最終割当帯域に達するまで、共用帯域の使用はできないものとする。
【0049】
次に一定時間(定期、不定期を問わない)が経過の後、AP#4、及びAP#5での使用帯域が、
AP#4 x4(t1)=44Mbps(VoDサービスAが44ストリーム分)
AP#5 x5(t1)=18Mbps(VoDサービスBが9ストリーム分)
44Mbps(VoDサービスAが44ストリーム分)、及び18Mbps(VoDサービスBが9ストリーム分)であったとする。
【0050】
この時点では、AP#4、は最終割当滞域を超過しているため、新たなストリームが加わることなく、各ストリームはサービス終了と同時に使用帯域は減少する。この時点でAP#5の使用帯域が最終割当帯域を以下のため、この時点でのAP#5の割当て帯域は20Mbpsとする。またAP#4に関しては、使用帯域が最終割当帯域を超過し、共用帯域分(20Mbps)も使用したうえで、さらに4Mbps超過して使用している。この時点ではAP#4に対して44Mbpsは保証されるものとする。
【0051】
ここでAP#1〜AP#3に対して、新たに発生した余剰空帯域16Mbpsを割り振り、その結果AP#1〜AP#3までの割当て帯域は
AP#1 z1(t1)=18Mbps、
AP#2 z2(t1)=9Mbps、
AP#3 z3(t1)=9Mbps、
となる。
【0052】
更に一定時間が経過の後の時刻t2、AP#4での使用帯域がx4(t2)=36Mbps(VoDサービスAが36ストリーム分)であったとする。このとき使用帯域が最終割当帯域20Mbps及び余剰使用帯域分16Mbpsとなる。またAP#5の割当て帯域は最終使用帯域分を20Mbpsとする。
【0053】
この時点でAP#1〜AP#3に対して、の割当帯域は最終割当帯域と一致する。即ち
AP#1 z1(t2)=20Mbps(=z1_f)、
AP#2 z2(t2)=10Mbps(=z2_f)、
AP#3 z3(t2)=10Mbps(=z3_f)、
となる。
【0054】
またAP#4、AP#5に対して
AP#4 z4(t2)=20Mbps(=z4_f)、
AP#5 z5(t2)=20Mbps(=z5_f)、
となる。
この時点で割当て帯域変更の手順を終了するものとする。またこの時点以降ではAP#1〜AP#3に対して、新たに要求があった場合には共用使用可能帯域も使うことが可能とする。
【0055】
次に一般的な帯域の再割り当てについての順を追って振舞を説明する(図4参照)。
(▲1▼各アプリケーションへの事前割当帯域の設定):ST1
図5のようなネットワーク形態を想定する。ある複数のルータ及びノードで構成されたIPネットワークNTにおいて、サーバ・クライアント型でサービスが提供されている形態を想定する。
【0056】
さらにこのときサーバ・クライアント間の経路A,BがネットワークNT上に複数存在するものとする。そこで各々の経路A,Bにサービスが割り振られているものとする。以下に図5に従って説明する。
【0057】
経路Aにはアプリケーション#1(以下AP#1)、AP#2、AP#3、〜AP#N(Nは正の整数)までN個のアプリケーションが経路Aに割り当てられているものとする。ここでk番目のアプリケーションAP#kにはzk_iの帯域が事前に割り当てられているものとし、またある時刻tでの使用帯域はxk(t)とする。
【0058】
また経路Aの全体の帯域TAのうち、AP#1〜AP#Nに割り当てられていない帯域をVA_iとし、このVA_i分は、他のアプリケーションなどで使用されていなければ、各アプリケーションAP#k[k=1〜N]が事前割当帯域を越えて使用できる帯域とする。またAP#1〜AP#Nの事前割当帯域の合計をZとする。したがって以下の式が成り立つ。
TA = ZA_i + VA_i
【0059】
経路Bにはアプリケーション#N+1(以下AP#N+1)〜AP#MまでのM−N個のアプリケーションが事前に割り当てられているものとする。またここでl番目のアプリケーションAP#lにはzl_1の帯域が事前に割当てられているものとし、またある時刻tでの使用帯域はx1(t)、とする。
【0060】
また経路Bの全体の帯域TB[bps]のうち、AP#N+1〜AP#Mに割り当てられていない帯域をVB_1とし、この帯域は未使用であれば、各アプリケーションAP#l[l=N+1〜M]事前割当帯域を越えて使用できる帯域とする。またAP#N+1〜AP#Mの事前割当帯域の合計をZB_iとする。したがって以下の式が成り立つ。
TB = ZB_i + VB_i
【0061】
(▲2▼ネットワーク障害の発生):ST2
次に経路Aにネットワーク障害が発生し、通信が不能になったとする。このとき障害経路Aの伝送帯域を専有して使用できるように設定されていたアプリケーションが、経路Bの伝送帯域を専有して使用できるように割り込み設定しなおすものとする。即ちAP#1〜AP#Nにとって経路Bが迂回経路となる。
【0062】
(▲3▼各アプリケーションに対する最終割当帯域の算出):ST3
経路Aで障害が発生した時点で、迂回経路Bで提供されていたアプリケーションの帯域値を確保しつつ、障害経路Aで提供されていたアプリケーションに対して、逐次帯域を割当てていくものとする。
【0063】
障害経路Aと迂回経路BのアプリケーションAP#1〜AP#Mで迂回経路Bの事前割当帯域ZB_iを比例配分する。これが最終の割当て帯域となり、以下のように表される。
【数1】
【0064】
(▲4▼割当て可能帯域の検証):ST4
ここで迂回経路Bを使用していた各AP#l(N+1≦l≦M)で使用中の帯域は維持され、サービス終了時(例:TV電話であれば、回線断)後に割り当てた帯域を縮小するものとする。つまり提供中のサービスの品質は保証されるものとする。
【0065】
ここで障害経路Aとなる障害が発生した時刻t0にAP#N+1〜AP#Mの帯域使用状況を検知し、空き帯域をAP#1〜AP#Nまでに割り当てる。迂回経路Bで使用中のAP#l[N+1≦l≦M]の使用帯域 xl(t)は以下のいずれかに該当する。
(1)使用帯域xl(t0)が再配分後の最終帯域 zl_f以下の場合、即ち
【数2】
の場合、AP#lの時刻 t0の割当て帯域を zl(t0)を zl_fとする。
【0066】
(2)使用帯域xl(t0)が再配分後の最終帯域 zl_fより大きく、再配分前の事前割当帯域 zl_i以下の場合、即ち
【数3】
の場合、AP#1の時刻 t0の割当て帯域 zl(t0)をxl(t0)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
【0067】
(3)使用帯域xl(t0)が再配分前の事前割当帯域 zl_iより大きい場合、即ち
【数4】
の場合、AP#1の時刻 t0の割当帯域 zl(t0)をxl(t0)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
【0068】
各AP#l[N+1≦l≦M]に対して、(1)〜(3)に該当するか判別して、AP#N+1〜AP#Mまでの未使用の帯域の内、新たにAP#N+1〜AP#Nで使用できる帯域値を算出する。
ここで(1)の場合、
【数5】
【0069】
また(2)の場合
【数6】
また(3)の場合、事前割当て帯域以上の使用分合計は
【数7】
となる。
【0070】
また、AP#1、AP#Nに対して最終割当て帯域の合計は
【数8】
となる。ここで
【数9】
ならば、各AP#1〜AP#Nに対して十分な帯域があるので、最終割当て帯域zk_fを割当てる。
【0071】
また、
【数10】
とならば、AP#1〜AP#Nの時刻t0における割当て帯域zk(t0)は
【数11】
となる。
【0072】
尚、ここで各AP#1〜AP#Nが最終割当帯域と一致するまで、AP#1〜AP#Nに対しては共用帯域を使用させないものとする。
【0073】
(▲5▼帯域割当ての継続):ST5
次に▲4▼の手順を、ある時間ごとに繰り返す。ここでは説明の簡略化のため、一定時間間隔Δt毎に繰り返すものとする。即ち、以下のような手順となる。
時刻t0+nΔt(nは整数)において、迂回経路Bで使用中のAP#l[N+1≦l≦M]の使用帯域 xl(t0+nΔt)は以下のいずれかに該当する。
【0074】
迂回経路Bで使用中のAP#l[N+1≦1≦M]の使用帯域 xl(t0+nΔt)は以下のいずれかに該当する。
(1)使用帯域 xl(t0+nΔt)が再配分後の最終帯域 zl_f以下の場合、即ち
【数12】
の場合、AP#lの時刻t0の割当て帯域 zl(t0)をzl_fとする。
【0075】
(2)使用帯域 xl(t0+nΔt)が再配分後の最終帯域 zl_fより大きく、再配分前の事前割当帯域 zl_i以下の場合、即ち
【数13】
の場合、AP#lの時刻 t0+nΔtの割当て帯域 zl(t0+nΔt)を xl(t0+nΔt)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
【0076】
(3)使用帯域 xl(t0+nΔt)が再配分前の事前割当帯域 zl_iより大きい場合、即ち
【数14】
の場合、AP#lの時刻 t0の割当て帯域 zl(t0)を xl(t0)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
各AP#l[N+1≦l≦M]に対して、(1)〜(3)に該当するか判別して、AP#N+1〜AP#Mまでの未使用の帯域の内、新たにAP#1〜AP#Nで使用できる帯域を算出する。
【0077】
また(1)より
【数15】
また(2)の場合、
【数16】
【0078】
さらに(3)より事前割当帯域以上の使用分合計は
【数17】
となる。
【0079】
また、AP#1〜AP#Nに対して最終割当帯域の合計は
【数18】
となる。ここで
【数19】
ならば、各AP#1〜AP#Nに対して最終割当帯域zk_fを割り当てる。
【0080】
また、
【数20】
とならば、AP#1〜AP#Nの時刻(t0+nΔt)における割当帯域 zk(t0+nΔt)は
【数21】
となる。
【0081】
(▲6▼帯域割当て手順の終了):ST6
各AP#1〜AP#Nの割当て帯域が最終割当帯域と同じになった時点で、帯域割当は終了する。
【0082】
以上、本発明の代表的な装置例、方法例について説明したが、本発明は必ずしも当該装置例の手段及び当該方法例の手法等だけに限定されるものではない。本発明の目的を達成し、後述する効果を有する範囲内において適宜変更して実施することが出来るものである。
【0083】
【発明の効果】
本発明を用いることで、アプリケーション毎にネットワークのある経路に伝送帯域の専有を可能とするネットワークにおいて、ネットワークのある区間で障害が発生した場合に、アプリケーションの使用経路を別の経路(迂回経路)に切り替えたうえで、各アプリケーションの使用帯域に応じて、新たに各アプリケーション毎にネットワークの伝送帯域を割り振り、帯域を専有して使用することが可能となる
。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を表す装置例を構築するネットワークシステム図である。
【図2】同上においてネットワーク障害の発生により障害経路から迂回経路に切替割り込む説明図である。
【図3】障害経路が発生した場合の本発明の実施の形態を表す方法例の実施を示す振舞手順字表図である。
【図4】同上の帯域再割当ての手順を示すフローチャートである。
【図5】同上のネットワーク帯域の割り振りを示す平常のネットワーク形態図である。
【符号の説明】
1…サーバ
2…クライアント端末
3…アドミッション制御装置
NT…IPネットワーク
A…経路または障害経路
B…経路または迂回経路
【発明の属する技術分野】
本発明は、IPネットワーク(IP:Internet Protocol)上で、映像配信や双方向映像通信等のような、主としてストリーミングによるアプリケーションを提供する際に、各アプリケーションに伝送帯域の値をネットワーク上で専有することを可能とするシステムにおいて、ネットワーク上の障害等が発生しネットワークの一部の区間(例えば、ルータとルータの間)が通信不能になった場合に、各アプリケーション毎にネットワーク上で専有している伝送帯域の値を、各アプリケーションの使用帯域に応じて、動的に割り当て直す帯域変更法及びその実施に直接使用するシステム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IPを用いたネットワーク上で提供されるアプリケーションは、電子メールやWebの視聴といったベストエフォット型サービスが中心であった。しかしながら、アクセス網の高速化によって、ブロードバンドを活用するサービスが徐々に展開すると、TV電話やVoD配信(VoD:Video On Demand)といったストリーミングを主体とするアプリケーションの使用頻度が高まることが想定される。
【0003】
このようなサービスを展開する際には、ネットワーク上で各アプリケーションに伝送帯域を専有させる機能があることが望ましく、たとえば、次記する特許文献1に記載の通信システムが知られているが、この特許文献1に記載の通信システムなどは、従来の、IPネットワーク上でDiffserv・MPLS等(Diffserv:Differentiated Services, MPLS:Multi Protocol Label Switching)の技術を応用することで実現が可能である。
【特許文献1】
特開2002−111714号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
すでに述べたように、ネットワーク上でアプリケーションごとに伝送帯域を専有させることは可能である。しかし、不時の障害等により、ネットワークの一部が使用不能となり、特定のアプリケーションに対して、伝送帯域の専有が不可能になった場合に、ネットワーク上の別の経路(迂回経路)上で新たに伝送帯域の割り当てを行う必要があるが、現状ではこのような場合に有効な手法は存在しない。
【0005】
ここにおいて、本発明の解決すべき主要な目的は、次の通りである。
即ち、本発明の第1の目的は、ネットワーク上での障害発生時に帯域が保証された経路を、別の経路に振り替え、かつ伝送帯域を割り当てる事が可能なネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置を提供せんとするものである。
【0006】
本発明の第2の目的は、障害経路のアプリケーションに割り込まれた時点の迂回経路のアプリケーションの伝送帯域に悪影響を及ぼさないネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置を提供せんとするものである。
【0007】
本発明の第3の目的は、時間を置いて繰り返し、状況を見ながら最終割当帯域に漸次収束し得るネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置を提供せんとするものである。
【0008】
本発明の他の目的は、明細書、図面、特に特許請求の範囲の各請求項の記載から自ずと明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明方法は、前記課題の解決に当り、ネットワーク上でサーバとクライアントにより複数の通信のアプリケーションを提供するに当り、先ず、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、予め当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上に振り分けられた当該経路に対し一定の伝送帯域を事前に割り当て専有し、かつ当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域を設定準備しておき、次いで前記ネットワーク上の前記ある経路に障害が発生し、障害経路を介して通信を行うことが不可能になった場合に、当該障害経路に一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の迂回経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、既に当該迂回経路で伝送帯域を専有している前記アプリケーションの値も含めて伝送容量内での割り込み演算変更する特徴的構成手法を講じる。
【0010】
本発明手段は、前記課題の解決に当り、ネットワーク上でサーバとクライアントにより複数の通信のアプリケーションを提供するシステムにおいて、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上の一定の伝送帯域を専有し、かつ当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共有で使用できる共用帯域が準備されている通信システムと、前記ネットワーク上の当該ある経路に障害が発生し、障害経路を通して通信を行うことが不可能になった場合に、当該障害経路に一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが迂回経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、既に当該迂回経路で伝送帯域を専有している前記アプリケーションの値も含めて、演算変更して前記通信システムを制御するアドミッション制御装置とを用いて構築する特徴的な構成手段を講じる。
【0011】
さらに具体的詳細に述べると、当該課題の解決では、本発明が次に列挙する上位概念から下位概念に亙る新規な特徴的構成手法および手段を採用することにより、前記目的を達成するように為される。
【0012】
即ち、本発明方法の第1の特徴は、ネットワーク上でサーバとクライアントにより複数の通信のアプリケーションを提供するに当り、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、予め当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上に振り分けられた当該経路に対し、一定の伝送帯域を事前に割り当て専有し、かつ、当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域を設定準備する事前割当帯域設定ステップと、前記ネットワーク上の前記ある経路に障害が発生し、障害経路を介して通信を行うことが不可能になった場合に、当該障害経路に一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の障害の発生していない前記経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、すでにその経路で伝送帯域を専有しているアプリケーションの値も含めて、伝送容量内で割り込み演算変更するアドミッション制御ステップと、を実施してなる、ネットワーク伝送帯域変更方法構成採用にある。
【0013】
本発明方法の第2の特徴は、前記事前割当帯域設定ステップが、前記ネットワークの前記各経路に対して、前記アプリケーションの専有使用の事前割当帯域を事前に割り当てるとともに、当該どのアプリケーションも使用可能な共用で使用できる共用帯域を設けるステップと、通常時に前記アプリケーションが使用する平常経路及び当該平常経路の障害発生時に使用する迂回経路を予め設定するステップと、を有する、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0014】
本発明方法の第3の特徴は、前記本発明方法の第2の特徴における前記アドミッション制御ステップが、前記事前割当帯域設定ステップの前提条件下で、前記アプリケーション毎に事前に割り当てられた使用可能である専用使用帯域としての前記事前割当帯域と前記共用帯域の合計値の範囲内で実施してなる、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0015】
本発明方法の第4の特徴は、前記本発明方法の第1、第2又は第3の特徴における前記共用帯域が、前記障害経路が迂回経路に切替えられても、当該迂回経路の伝送容量内に含まれるが全く影響を受けない恒定割当帯域である、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0016】
本発明方法の第5の特徴は、前記本発明方法の第1、第2、第3又は第4の特徴における前記アドミッション制御ステップが、前記平常経路が前記障害経路となるネットワーク障害の発生を契機として、前記迂回経路の伝送容量内で当該障害経路からのアプリケーションを割り込ませた最終割当帯域を導出する最終割当帯域算出ステップと、前記迂回経路を使用していたアプリケーションの使用中の帯域を保持して前記共用帯域を除く残余の空き帯域を前記障害経路から割り込んだ前記アプリケーションに取り敢えず割り当てる割当て可能帯域の検出ステップと、前記迂回経路を使用していた前記アプリケーションのサービス終了時後に当該アプリケーションの割り当てた帯域を縮小するとともに当該縮小により変動した前記残余の空き帯域を、割り込んだ前記アプリケーションに割り当て直す処理を時間を置いて繰り返す帯域割当ての継続ステップと、前記迂回経路に割り込んだ前記アプリケーションに対して前記共用帯域を使用させることなく前記最終割当帯域と一致した時点で終了する帯域割当て手順の終了ステップとを順次踏んで実施してなる、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0017】
本発明方法の第6の特徴は、前記本発明方法の第5の特徴における前記最終割当帯域算出ステップが、前記平常経路に障害が発生した直後に、前記迂回経路に新たに前記事前割当帯域を決定する為に、障害発生時に当該平常経路として使用するアプリケーションと当該迂回経路でその時点で利用するアプリケーションとを、当該迂回経路でのこれらアプリケーション毎の前記事前割当帯域を総計した総割当帯域を当初の専用使用帯域である当該事前割当帯域に比例させて、新たな専用使用帯域に演算変更するステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0018】
本発明方法の第7の特徴は、前記本発明方法の第5又は第6の特徴における前記割当て可能帯域の検証ステップが、前記障害経路となったアプリケーションに対しては、前記迂回経路において目下、新たな伝達帯域を超えて当該伝送帯域を使用中のアプリケーションの場合には、当該アプリケーションが使用している当該伝送帯域を優先的に割り当てる一方、前記迂回経路において、新たな伝送帯域以下の伝送帯域を使用中の前記アプリケーションに対しては、前記共用帯域を除く空き残余の新たな伝送帯域を割当てるステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0019】
本発明方法の第8の特徴は、前記本発明方法の第5、第6又は第7の特徴における前記割当て可能帯域の検証ステップは、前記障害経路となった前記平常経路のアプリケーションに関して、その時点での当該アプリケーションの使用帯域が新たな専用使用帯域以下のアプリケーションに対して第1の合計値、その時点での前記アプリケーションの使用帯域が前記事前割当帯域以下のアプリケーションに対して第2の合計値、及びその時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前割当帯域以上のアプリケーションに対して第3の合計値、の3者の合計値を前記迂回経路とするアプリケーションに対して、障害発生前の当該事前割当帯域に基づいて比例配分させて割り当てるステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0020】
本発明方法の第9の特徴は、前記本発明方法の第5、第6、第7又は第8の特徴における前記帯域割当ての継続ステップが、時間差を置いて、新たな伝送域を越えて使用中の帯域の合計値を計算し、当該合計値が前記共用帯域以下になるまで以上の割り当てを繰り返すステップである、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0021】
本発明方法の第10の特徴は、前記本発明方法の第9の特徴における前記時間差が、定期又は不定期である、ネットワーク伝送帯域変更方法の構成採用にある。
【0022】
本発明装置の第1の特徴は、ネットワーク上でサーバとクライアント端末により複数の通信のアプリケーションを提供するシステムにおいて、当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上の一定の伝送帯域を専有し、かつ、当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域が準備されている通信システムと、前記ネットワーク上の当該ある経路に障害が発生し、通信を行うことが不可能になった場合に、その障害が発生した当該ネットワークに一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の障害の発生していない前記経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、すでにその経路で伝送帯域を専有している前記アプリケーションの値も含めて、演算して前記通信システムを統御するアドミッション制御装置とを用いて構築してなる、帯域変更システム装置の構成採用にある。
【0023】
本発明装置の第2の特徴は、前記本発明装置の第1の特徴における前記アドミッション制御装置が、ネットワークの前記各経路に対して、前記アプリケーションの専有使用の事前割当帯域を事前に割り当て、かつ、どのアプリケーションも使用可能な共用で使用できる共用帯域を設け、その事前割当帯域(アプリケーション毎に、事前に割り当てられた使用可能である専有使用帯域)と当該共用帯域の一部の合計値の範囲でアドミッション制御を行う為、通常時にアプリケーションが使用する平常経路、及び当該平常経路の障害発生時に使用する迂回経路をあらかじめ設定自在に構成してなる、帯域変更システム装置の構成採用にある。
【0024】
本発明装置の第3の特徴は、前記本発明装置の第1、第2の特徴における前記アドミッション制御装置が、前記平常経路に障害が発生した直後に、前記迂回経路に新たに前記事前割当帯域を決定する為に、障害発生時に当該平常経路として使用するアプリケーションと当該迂回経路として利用するアプリケーションとを、当該迂回終結での総割当帯域(アプリケーション毎の前記事前割当帯域を統計した帯域)を当初の専有使用帯域である当該事前割当帯域に比例させて、新たな専有使用帯域に演算変更自在に構成してなる、帯域変更システム装置の構成採用にある。
【0025】
本発明装置の第4の特徴は、前記本発明装置の第1、第2又は第3の特徴における前記アドミッション制御装置は、障害経路を前記平常経路とするアプリケーションに関して、その時点での当該アプリケーションの使用帯域が新たな専有使用帯域以下のアプリケーションに対して第1の合計値、その時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前の割当帯域以下のアプリケーションに対して第2の合計値、及びその時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前割当帯域以上のアプリケーションに対して第3の合計値、の3者の合計値を、前記障害経路において、当該障害経路を迂回経路とするアプリケーションに対して、障害発生前の事前割当帯域に基づいて比例配分させて割り当て、他方、当該障害経路を平常経路とするアプリケーションに対しては、新たな伝送帯域を越えて当該伝送帯域を使用中のアプリケーションの場合には、当該アプリケーションが使用している当該伝送帯域を割り当て、新たな伝送帯域以下の伝送帯域を使用中のアプリケーションに対しては新たな伝送帯域を割り当て、一定時間毎に、新たな伝送帯域を越えて使用中の帯域の合計値を計算し、この合計値が共用帯域以下になるまで、以上の割り当てを繰り返し自在に構成してなる、帯域変更システム装置の採用にある。
【0026】
本実施形態例は、以上のような構成手法及び手段の特徴を有するので次の定義付られた条件・環境の通信システム下で障害経路と迂回経路の各アプリケーションの割り振りが稼行される。
【0027】
即ち、前提として、IPネットワーク上でサーバとクライアント端末間に複数の経路が存在し、アプリケーション毎に使用可能な伝送帯域をネットワークのある経路上で専有するものとする(図1参照)。ここで、あるアプリケーションに対して、ネットワーク上で一定の伝送帯域を専有させることを、そのアプリケーションに伝送帯域を割り当てると称する。
【0028】
また、ネットワーク上で各アプリケーション毎の使用帯域を管理し、専有させた使用帯域に基づき、各アプリケーションの新たな使用の許可・不許可の制御を行うアドミッション制御装置が必要になる。さらに各経路ではどのアプリケーションも使用することができない予備帯域を設けるものとする。
【0029】
また、各ノード(ルータ、レイヤ3スイッチなど)間の伝送帯域を専有する具体的な手法については、例えば、Diffserv等の既存の技術を応用するものとする。
【0030】
次にあるネットワーク上のある経路でネットワーク障害が発生し、その経路上でネットワーク帯域を専有していたアプリケーションを別の経路上で新たに伝送帯域を専有させるものとする(図2参照)。ここで障害経路となってネットワーク障害が発生後の各アプリケーションの伝送帯域を以下のような手法で再度、専有させる伝送帯域の値を決定させるものとする。
【0031】
(1)ネットワーク障害が発生する前に、各アプリケーションで専有していた伝送帯域に従って、迂回経路の再度割り当てる伝送帯域の総伝送帯域値を比例配分したものが各アプリケーションの最終的な割当帯域となる。
(2)割り当てる伝送帯域の総伝送帯域値とは、迂回経路であらかじめ専有されていた伝送帯域値になる。
【0032】
(3)障害経路となってネットワーク障害が発生し、迂回経路に各アプリケーションの伝送帯域が再度割り当てたときに、割り当てられた伝送帯域値以上をアプリケーションが使用していた場合には、その場合、超過分の伝送帯域値を専有されるものとする。
(4)一定時間経過後に伝送帯域値を定期的に(もしくは不定期に)再割り当てを行い、すべてのアプリケーションの割当帯域が最終割当帯域に収束するまで、再割当ての動作を繰り返すものとする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を示す装置例と方法例について説明する。
【0034】
(装置例)
図1は本実施形態例に係る装置例を構築するネットワークシステム図、図2は図1において、障害経路から迂回経路に切替わる説明図である。
図1中、1はサーバ、2はクライアント端末、3はアドミッション制御装置で、IPネットワークNTを介して、相互に接続され、複数の通信のアプリケーションAPを提供するシステム装置を構築する。
【0035】
アドミッション制御装置は、サーバ1側ダウンロード用アクセスポイントに接続してネットワークNT上で提供する各アプリケーションAPの各経路A,Bの割り振り、切り替え、伝送帯域の事前最終割当等の演算統御を実施する。
【0036】
(方法例)
前記装置例に適用した本実施形態例の方法例の実施手順を図面を参照して説明する。
図3は、障害経路が発生した場合の本方法例の実施を示す振分手順字表図、図4は同フローチャート、図5はネットワーク帯域の割り振りを示す平常のネットワーク形態図である。
【0037】
ネットワークNTを介したサーバ1からクライアント端末2への通信システムをアドミッション制御装置3等の適宜手段により予め次のように設定される。
まず、想定する振舞を具体的に説明し、後で一般化した場合について述べる。ここで経路A,B容量に比較的空きがあり、現用のアプリケーションの迂回経路を確保できる状況での事例を示す。また各アプリケーションで共用として使用できる帯域も設定するものとする。
【0038】
以下のように事前割当帯域として各アプリケーションが伝送帯域を専有するものとする。
尚、以下アプリケーション#1をAP#1と表記する。他も同様である。
【0039】
障害経路A(総伝送帯域はTA=100Mbps、総事前割当帯域ZA_i=80Mbpsとする)
AP#1(TV電話サービスA 1呼あたり1Mbps)z1_i=40Mbps(40呼分接続可能)
AP#2(TV電話サービスB 1呼あたり2Mbps)z2_i=20Mbps(10呼分接続可能)
AP#3(TV電話サービスC 1呼あたり4Mbps)z3_i=20Mbps(5呼分接続可能)
残り20Mbpsに関しては、各アプリケーションAP#1〜3が確保された帯域を超えて、共用で使用可能な帯域とする。
【0040】
迂回経路B(総伝送帯域Tb=100Mbps、総事前割当帯域ZA_i=80Mbpsとする)
AP#4(VoDサービスA 1ストリームあたり1Mbps)z4_i=40Mbps(40ストリーム分接続可能)
AP#5(VoDサービスB 1ストリームあたり2Mbps)z5_i=40Mbps(20ストリーム分接続可能)
残り20Mbpsは各アプリケーションAP#4〜5で確保された帯域を超えて、共用で使用可能な帯域とする。
【0041】
ここで、ある時点での各アプリケーションの使用帯域は、
AP#1 x1(t0)=30Mbps(30呼分接続)
AP#2 x2(t0)=20Mbps(10呼分接続)
AP#3 x3(t0)=20Mbps(5呼分接続)
AP#4 x4(t0)=50Mbps(50ストリーム分接続)
AP#5 x5(t0)=30Mbps(15ストリーム分接続)
であったとする。
【0042】
次に障害経路Aを検知したアドミッション制御装置3の処理手順は次のように実施される。
この上で述べたような状況で、経路Aにネットワーク障害が発生し、AP#1〜AP#3がこの経路の使用が不可となったとする。このとき経路Aで伝送帯域を専有していたAP#1〜AP#3が経路Bで新たに帯域を専有させる方式について以下のような方式をとるものとする。
【0043】
このとき新たに確保する帯域として、経路BでAP#4、及びAP#5で確保していた帯域の合計80Mbpsを、初めの事前確保帯域により、AP#1〜AP#5に比例配分して割り振る。即ちAP#1〜AP#5に最終的に割り振られる各伝送帯域(最終割当帯域)は、TB=80Mbpsを当初の事前確保帯域の比40:20:20:40:40=2:1:1:2:2で割当てられる。
【0044】
その結果、
AP#1 z1_f=20Mbps、
AP#2 z2_f=10Mbps、
AP#3 z3_f=10Mbps、
AP#4 z4_f=20Mbps、
AP#5 z5_f=20Mbps
となる。また各アプリケーションAPが確保された帯域を超えて、共通で使用可能な帯域は20Mbpsとする。
【0045】
しかしながら、直ちにこの最終割当帯域を実行すれば、あるアプリケーションAPに対しては、使用可能となる伝送帯域が減少し、使用中の呼やサービスなどが中断されてしまうケースが想定される。そこでつぎのような動作を行うものとする。
【0046】
障害経路Aで障害発生したときに迂回経路BではAP#4が50Mbps、AP#5が30Mbpsの帯域を使用中であり、両者で併せて最終割当帯域を40Mbps超過している。ここで共通に使用可能な帯域は20Mbpsをも使用しているとみなすと、両AP#4およびAP#5で20Mbpsの帯域を超過しているものとみなす。この時点でAP#4が50Mbps、及びAP#5が30Mbpsの帯域が保証されるものとする。
【0047】
ここでAP#1〜AP#3に対しては、最終的に合計40Mbpsの帯域が最終的に割り当てられるはずだが、この時点では、20Mbps(=40−20)がAP#1〜AP#3に割り振られるものとする。即ちAP#1が10Mbps、AP#2が5Mbps、AP#3が5Mbps、となる。
【0048】
当面アドミッション制御装置3によるアドミッション制御はAP#4、及びAP#5に関しては最終割当帯域の20Mbpsを参照値として、AP#1〜AP#3に関しては10Mbps、5Mbps、5Mbpsを基準としてアドミッション制御を行うものとする。
尚、AP#1〜AP#3で割当帯域が最終割当帯域に達するまで、共用帯域の使用はできないものとする。
【0049】
次に一定時間(定期、不定期を問わない)が経過の後、AP#4、及びAP#5での使用帯域が、
AP#4 x4(t1)=44Mbps(VoDサービスAが44ストリーム分)
AP#5 x5(t1)=18Mbps(VoDサービスBが9ストリーム分)
44Mbps(VoDサービスAが44ストリーム分)、及び18Mbps(VoDサービスBが9ストリーム分)であったとする。
【0050】
この時点では、AP#4、は最終割当滞域を超過しているため、新たなストリームが加わることなく、各ストリームはサービス終了と同時に使用帯域は減少する。この時点でAP#5の使用帯域が最終割当帯域を以下のため、この時点でのAP#5の割当て帯域は20Mbpsとする。またAP#4に関しては、使用帯域が最終割当帯域を超過し、共用帯域分(20Mbps)も使用したうえで、さらに4Mbps超過して使用している。この時点ではAP#4に対して44Mbpsは保証されるものとする。
【0051】
ここでAP#1〜AP#3に対して、新たに発生した余剰空帯域16Mbpsを割り振り、その結果AP#1〜AP#3までの割当て帯域は
AP#1 z1(t1)=18Mbps、
AP#2 z2(t1)=9Mbps、
AP#3 z3(t1)=9Mbps、
となる。
【0052】
更に一定時間が経過の後の時刻t2、AP#4での使用帯域がx4(t2)=36Mbps(VoDサービスAが36ストリーム分)であったとする。このとき使用帯域が最終割当帯域20Mbps及び余剰使用帯域分16Mbpsとなる。またAP#5の割当て帯域は最終使用帯域分を20Mbpsとする。
【0053】
この時点でAP#1〜AP#3に対して、の割当帯域は最終割当帯域と一致する。即ち
AP#1 z1(t2)=20Mbps(=z1_f)、
AP#2 z2(t2)=10Mbps(=z2_f)、
AP#3 z3(t2)=10Mbps(=z3_f)、
となる。
【0054】
またAP#4、AP#5に対して
AP#4 z4(t2)=20Mbps(=z4_f)、
AP#5 z5(t2)=20Mbps(=z5_f)、
となる。
この時点で割当て帯域変更の手順を終了するものとする。またこの時点以降ではAP#1〜AP#3に対して、新たに要求があった場合には共用使用可能帯域も使うことが可能とする。
【0055】
次に一般的な帯域の再割り当てについての順を追って振舞を説明する(図4参照)。
(▲1▼各アプリケーションへの事前割当帯域の設定):ST1
図5のようなネットワーク形態を想定する。ある複数のルータ及びノードで構成されたIPネットワークNTにおいて、サーバ・クライアント型でサービスが提供されている形態を想定する。
【0056】
さらにこのときサーバ・クライアント間の経路A,BがネットワークNT上に複数存在するものとする。そこで各々の経路A,Bにサービスが割り振られているものとする。以下に図5に従って説明する。
【0057】
経路Aにはアプリケーション#1(以下AP#1)、AP#2、AP#3、〜AP#N(Nは正の整数)までN個のアプリケーションが経路Aに割り当てられているものとする。ここでk番目のアプリケーションAP#kにはzk_iの帯域が事前に割り当てられているものとし、またある時刻tでの使用帯域はxk(t)とする。
【0058】
また経路Aの全体の帯域TAのうち、AP#1〜AP#Nに割り当てられていない帯域をVA_iとし、このVA_i分は、他のアプリケーションなどで使用されていなければ、各アプリケーションAP#k[k=1〜N]が事前割当帯域を越えて使用できる帯域とする。またAP#1〜AP#Nの事前割当帯域の合計をZとする。したがって以下の式が成り立つ。
TA = ZA_i + VA_i
【0059】
経路Bにはアプリケーション#N+1(以下AP#N+1)〜AP#MまでのM−N個のアプリケーションが事前に割り当てられているものとする。またここでl番目のアプリケーションAP#lにはzl_1の帯域が事前に割当てられているものとし、またある時刻tでの使用帯域はx1(t)、とする。
【0060】
また経路Bの全体の帯域TB[bps]のうち、AP#N+1〜AP#Mに割り当てられていない帯域をVB_1とし、この帯域は未使用であれば、各アプリケーションAP#l[l=N+1〜M]事前割当帯域を越えて使用できる帯域とする。またAP#N+1〜AP#Mの事前割当帯域の合計をZB_iとする。したがって以下の式が成り立つ。
TB = ZB_i + VB_i
【0061】
(▲2▼ネットワーク障害の発生):ST2
次に経路Aにネットワーク障害が発生し、通信が不能になったとする。このとき障害経路Aの伝送帯域を専有して使用できるように設定されていたアプリケーションが、経路Bの伝送帯域を専有して使用できるように割り込み設定しなおすものとする。即ちAP#1〜AP#Nにとって経路Bが迂回経路となる。
【0062】
(▲3▼各アプリケーションに対する最終割当帯域の算出):ST3
経路Aで障害が発生した時点で、迂回経路Bで提供されていたアプリケーションの帯域値を確保しつつ、障害経路Aで提供されていたアプリケーションに対して、逐次帯域を割当てていくものとする。
【0063】
障害経路Aと迂回経路BのアプリケーションAP#1〜AP#Mで迂回経路Bの事前割当帯域ZB_iを比例配分する。これが最終の割当て帯域となり、以下のように表される。
【数1】
【0064】
(▲4▼割当て可能帯域の検証):ST4
ここで迂回経路Bを使用していた各AP#l(N+1≦l≦M)で使用中の帯域は維持され、サービス終了時(例:TV電話であれば、回線断)後に割り当てた帯域を縮小するものとする。つまり提供中のサービスの品質は保証されるものとする。
【0065】
ここで障害経路Aとなる障害が発生した時刻t0にAP#N+1〜AP#Mの帯域使用状況を検知し、空き帯域をAP#1〜AP#Nまでに割り当てる。迂回経路Bで使用中のAP#l[N+1≦l≦M]の使用帯域 xl(t)は以下のいずれかに該当する。
(1)使用帯域xl(t0)が再配分後の最終帯域 zl_f以下の場合、即ち
【数2】
の場合、AP#lの時刻 t0の割当て帯域を zl(t0)を zl_fとする。
【0066】
(2)使用帯域xl(t0)が再配分後の最終帯域 zl_fより大きく、再配分前の事前割当帯域 zl_i以下の場合、即ち
【数3】
の場合、AP#1の時刻 t0の割当て帯域 zl(t0)をxl(t0)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
【0067】
(3)使用帯域xl(t0)が再配分前の事前割当帯域 zl_iより大きい場合、即ち
【数4】
の場合、AP#1の時刻 t0の割当帯域 zl(t0)をxl(t0)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
【0068】
各AP#l[N+1≦l≦M]に対して、(1)〜(3)に該当するか判別して、AP#N+1〜AP#Mまでの未使用の帯域の内、新たにAP#N+1〜AP#Nで使用できる帯域値を算出する。
ここで(1)の場合、
【数5】
【0069】
また(2)の場合
【数6】
また(3)の場合、事前割当て帯域以上の使用分合計は
【数7】
となる。
【0070】
また、AP#1、AP#Nに対して最終割当て帯域の合計は
【数8】
となる。ここで
【数9】
ならば、各AP#1〜AP#Nに対して十分な帯域があるので、最終割当て帯域zk_fを割当てる。
【0071】
また、
【数10】
とならば、AP#1〜AP#Nの時刻t0における割当て帯域zk(t0)は
【数11】
となる。
【0072】
尚、ここで各AP#1〜AP#Nが最終割当帯域と一致するまで、AP#1〜AP#Nに対しては共用帯域を使用させないものとする。
【0073】
(▲5▼帯域割当ての継続):ST5
次に▲4▼の手順を、ある時間ごとに繰り返す。ここでは説明の簡略化のため、一定時間間隔Δt毎に繰り返すものとする。即ち、以下のような手順となる。
時刻t0+nΔt(nは整数)において、迂回経路Bで使用中のAP#l[N+1≦l≦M]の使用帯域 xl(t0+nΔt)は以下のいずれかに該当する。
【0074】
迂回経路Bで使用中のAP#l[N+1≦1≦M]の使用帯域 xl(t0+nΔt)は以下のいずれかに該当する。
(1)使用帯域 xl(t0+nΔt)が再配分後の最終帯域 zl_f以下の場合、即ち
【数12】
の場合、AP#lの時刻t0の割当て帯域 zl(t0)をzl_fとする。
【0075】
(2)使用帯域 xl(t0+nΔt)が再配分後の最終帯域 zl_fより大きく、再配分前の事前割当帯域 zl_i以下の場合、即ち
【数13】
の場合、AP#lの時刻 t0+nΔtの割当て帯域 zl(t0+nΔt)を xl(t0+nΔt)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
【0076】
(3)使用帯域 xl(t0+nΔt)が再配分前の事前割当帯域 zl_iより大きい場合、即ち
【数14】
の場合、AP#lの時刻 t0の割当て帯域 zl(t0)を xl(t0)とし、最終割当値以上の使用帯域も保証される。
各AP#l[N+1≦l≦M]に対して、(1)〜(3)に該当するか判別して、AP#N+1〜AP#Mまでの未使用の帯域の内、新たにAP#1〜AP#Nで使用できる帯域を算出する。
【0077】
また(1)より
【数15】
また(2)の場合、
【数16】
【0078】
さらに(3)より事前割当帯域以上の使用分合計は
【数17】
となる。
【0079】
また、AP#1〜AP#Nに対して最終割当帯域の合計は
【数18】
となる。ここで
【数19】
ならば、各AP#1〜AP#Nに対して最終割当帯域zk_fを割り当てる。
【0080】
また、
【数20】
とならば、AP#1〜AP#Nの時刻(t0+nΔt)における割当帯域 zk(t0+nΔt)は
【数21】
となる。
【0081】
(▲6▼帯域割当て手順の終了):ST6
各AP#1〜AP#Nの割当て帯域が最終割当帯域と同じになった時点で、帯域割当は終了する。
【0082】
以上、本発明の代表的な装置例、方法例について説明したが、本発明は必ずしも当該装置例の手段及び当該方法例の手法等だけに限定されるものではない。本発明の目的を達成し、後述する効果を有する範囲内において適宜変更して実施することが出来るものである。
【0083】
【発明の効果】
本発明を用いることで、アプリケーション毎にネットワークのある経路に伝送帯域の専有を可能とするネットワークにおいて、ネットワークのある区間で障害が発生した場合に、アプリケーションの使用経路を別の経路(迂回経路)に切り替えたうえで、各アプリケーションの使用帯域に応じて、新たに各アプリケーション毎にネットワークの伝送帯域を割り振り、帯域を専有して使用することが可能となる
。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を表す装置例を構築するネットワークシステム図である。
【図2】同上においてネットワーク障害の発生により障害経路から迂回経路に切替割り込む説明図である。
【図3】障害経路が発生した場合の本発明の実施の形態を表す方法例の実施を示す振舞手順字表図である。
【図4】同上の帯域再割当ての手順を示すフローチャートである。
【図5】同上のネットワーク帯域の割り振りを示す平常のネットワーク形態図である。
【符号の説明】
1…サーバ
2…クライアント端末
3…アドミッション制御装置
NT…IPネットワーク
A…経路または障害経路
B…経路または迂回経路
Claims (14)
- ネットワーク上でサーバとクライアントにより複数の通信のアプリケーションを提供するに当り、
当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、予め当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上に振り分けられた当該経路に対し、一定の伝送帯域を事前に割り当て専有し、かつ、当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域を設定準備する事前割当帯域設定ステップと、
前記ネットワーク上の前記ある経路に障害が発生し、障害経路を介して通信を行うことが不可能になった場合に、当該障害経路に一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の障害の発生していない前記経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、すでにその経路で伝送帯域を専有しているアプリケーションの値も含めて、伝送容量内で割り込み演算変更するアドミッション制御ステップと、を実施する、
ことを特徴とするネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記事前割当帯域設定ステップは、
前記ネットワークの前記各経路に対して、前記アプリケーションの専有使用の事前割当帯域を事前に割り当てるとともに、当該どのアプリケーションも使用可能な共用で使用できる共用帯域を設けるステップと、
通常時に前記アプリケーションが使用する平常経路及び当該平常経路の障害発生時に使用する迂回経路を予め設定するステップとを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記アドミッション制御ステップは、
前記事前割当帯域設定ステップの前提条件下で、前記アプリケーション毎に事前に割り当てられた使用可能である専用使用帯域としての前記事前割当帯域と前記共用帯域の合計値の範囲内で実施する、
ことを特徴とする請求項2に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記共用帯域は、
前記障害経路が迂回経路に切替えられても、当該迂回経路の伝送容量内に含まれるが全く影響を受けない恒定割当帯域である、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記アドミッション制御ステップは、
前記平常経路が前記障害経路となるネットワーク障害の発生を契機として、
前記迂回経路の伝送容量内で当該障害経路からのアプリケーションを割り込ませた最終割当帯域を導出する最終割当帯域算出ステップと、
前記迂回経路を使用していたアプリケーションの使用中の帯域を保持して前記共用帯域を除く残余の空き帯域を前記障害経路から割り込んだ前記アプリケーションに取り敢えず割り当てる割当て可能帯域の検出ステップと、
前記迂回経路を使用していた前記アプリケーションのサービス終了時後に当該アプリケーションの割り当てた帯域を縮小するとともに当該縮小により変動した前記残余の空き帯域を、割り込んだ前記アプリケーションに割り当て直す処理を時間を置いて繰り返す帯域割当ての継続ステップと、
前記迂回経路に割り込んだ前記アプリケーションに対して前記共用帯域を使用させることなく前記最終割当帯域と一致した時点で終了する帯域割当て手順の終了ステップとを、
順次踏んで実施する、
ことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記最終割当帯域算出ステップは、
前記平常経路に障害が発生した直後に、前記迂回経路に新たに前記事前割当帯域を決定する為に、障害発生時に当該平常経路として使用するアプリケーションと当該迂回経路でその時点で利用するアプリケーションとを、当該迂回経路でのこれらアプリケーション毎の前記事前割当帯域を総計した総割当帯域を当初の専用使用帯域である当該事前割当帯域に比例させて、新たな専用使用帯域に演算変更するステップである、
ことを特徴とする請求項5に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記割当て可能帯域の検証ステップは、
前記障害経路となったアプリケーションに対しては、
前記迂回経路において目下、新たな伝達帯域を超えて当該伝送帯域を使用中のアプリケーションの場合には、当該アプリケーションが使用している当該伝送帯域を優先的に割り当てる一方、
前記迂回経路において、新たな伝送帯域以下の伝送帯域を使用中の前記アプリケーションに対しては、前記共用帯域を除く空き残余の新たな伝送帯域を割当てるステップである、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記割当て可能帯域の検証ステップは、
前記障害経路となった前記平常経路のアプリケーションに関して、その時点での当該アプリケーションの使用帯域が新たな専用使用帯域以下のアプリケーションに対して第1の合計値、その時点での前記アプリケーションの使用帯域が前記事前割当帯域以下のアプリケーションに対して第2の合計値、及びその時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前割当帯域以上のアプリケーションに対して第3の合計値、の3者の合計値を前記迂回経路とするアプリケーションに対して、障害発生前の当該事前割当帯域に基づいて比例配分させて割り当てるステップである、
ことを特徴とする請求項5、6又は7に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記帯域割当ての継続ステップは、
時間差を置いて、新たな伝送域を越えて使用中の帯域の合計値を計算し、当該合計値が前記共用帯域以下になるまで以上の割り当てを繰り返すステップである、
ことを特徴とする請求項5、6、7又は8に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - 前記時間差は、
定期又は不定期である、
ことを特徴とする請求項9に記載のネットワーク伝送帯域変更方法。 - ネットワーク上でサーバとクライアント端末により複数の通信のアプリケーションを提供するシステムにおいて、
当該ネットワーク上の当該アプリケーションに対して、複数の経路が存在する場合に、当該アプリケーション毎に当該ネットワーク上の一定の伝送帯域を専有し、かつ、当該同一経路上を使用するどの当該アプリケーションも共用で使用できる共用帯域が準備されている通信システムと、
前記ネットワーク上の当該ある経路に障害が発生し、通信を行うことが不可能になった場合に、その障害が発生した当該ネットワークに一定の伝送帯域を専有していた前記アプリケーションが、他の障害の発生していない前記経路に対して、新たに専有できる伝送帯域の値を、すでにその経路で伝送帯域を専有している前記アプリケーションの値も含めて、演算して前記通信システムを統御するアドミッション制御装置とを用いて構築する、
ことを特徴とする帯域変更システム装置。 - 前記アドミッション制御装置は、
ネットワークの前記各経路に対して、前記アプリケーションの専有使用の事前割当帯域を事前に割り当て、かつ、どのアプリケーションも使用可能な共用で使用できる共用帯域を設け、その事前割当帯域(アプリケーション毎に、事前に割り当てられた使用可能である専有使用帯域)と当該共用帯域の一部の合計値の範囲でアドミッション制御を行う為、通常時にアプリケーションが使用する平常経路、及び当該平常経路の障害発生時に使用する迂回経路を予め設定自在に構成する、
ことを特徴とする請求項11に記載の帯域変更システム装置。 - 前記アドミッション制御装置は、
前記平常経路に障害が発生した直後に、前記迂回経路に新たに前記事前割当帯域を決定する為に、障害発生時に当該平常経路として使用するアプリケーションと当該迂回経路として利用するアプリケーションとを、当該迂回終結での総割当帯域(アプリケーション毎の前記事前割当帯域を統計した帯域)を当初の専有使用帯域である当該事前割当帯域に比例させて、新たな専有使用帯域に演算変更自在に構成する、
ことを特徴とする請求項11又は12に記載の帯域変更システム装置。 - 前記アドミッション制御装置は、
障害経路を前記平常経路とするアプリケーションに関して、その時点での当該アプリケーションの使用帯域が新たな専有使用帯域以下のアプリケーションに対して第1の合計値、その時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前の割当帯域以下のアプリケーションに対して第2の合計値、及びその時点での前記アプリケーションの使用帯域が当該事前割当帯域以上のアプリケーションに対して第3の合計値、の3者の合計値を、
前記障害経路において、当該障害経路を迂回経路とするアプリケーションに対して、障害発生前の事前割当帯域に基づいて比例配分させて割り当て、
他方、当該障害経路を平常経路とするアプリケーションに対しては、新たな伝送帯域を越えて当該伝送帯域を使用中のアプリケーションの場合には、当該アプリケーションが使用している当該伝送帯域を割り当て、
新たな伝送帯域以下の伝送帯域を使用中のアプリケーションに対しては新たな伝送帯域を割り当て、
一定時間毎に、新たな伝送帯域を越えて使用中の帯域の合計値を計算し、この合計値が共用帯域以下になるまで、以上の割り当てを繰り返し自在に構成する、
ことを特徴とする請求項11、12又は13に記載の帯域変更システム装置。
Priority Applications (1)
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JP2003135000A JP2004343248A (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | ネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置 |
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Family Applications (1)
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JP2003135000A Pending JP2004343248A (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | ネットワーク伝送帯域変更方法及びシステム装置 |
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JP (1) | JP2004343248A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006222659A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Oki Electric Ind Co Ltd | 無線通信装置、無線通信システム及び方法 |
JP2009284179A (ja) * | 2008-05-21 | 2009-12-03 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光アクセス終端装置 |
JP2010193056A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Mitsubishi Electric Corp | 二重化システム |
-
2003
- 2003-05-13 JP JP2003135000A patent/JP2004343248A/ja active Pending
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