JP2004341831A - データ登録方法およびデータ登録システム - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙に記入された内容を即座に電子化して管理することができるとともに、電子化対象の情報が大量であっても用意すべきドットパターンの種類が少なくて済む技術を提供する。
【解決手段】入力用シート30を検査依頼票40の上に重ねて、入力用シート30にアノトペン20を接触させ、アノトペン20が、接触された周囲のアノトコードを読み取る。アノトペン20は、読み取られたアノトコードを位置情報に変換する。パソコン10は、位置情報に対応する項目の内容を、項目位置DB1021より抽出し、依頼DB1022に記憶する。
【選択図】 図1
【解決手段】入力用シート30を検査依頼票40の上に重ねて、入力用シート30にアノトペン20を接触させ、アノトペン20が、接触された周囲のアノトコードを読み取る。アノトペン20は、読み取られたアノトコードを位置情報に変換する。パソコン10は、位置情報に対応する項目の内容を、項目位置DB1021より抽出し、依頼DB1022に記憶する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙への記入内容を即座に電子化して管理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、アノト(登録商標)技術の利用が進んでいる。この技術によれば、ユーザが、用紙にペンで文字等を記入すると、記入された内容が、即座にデータベースに登録されたり、画面上に表示されたりする(例えば、非特許文献1参照)。用紙には特殊なドットパターンが印刷されており、ペンは用紙との接点を中心点とした単位領域内のドットパターンを読み取る。この特殊なドットパターンは、仮想的な有限(約6,000万平方km)の平面領域に広がっているドットパターンから切り出されたものである。仮想的な有限の平面領域に広がっているドットパターンは、アノト社によって開発されたもので、平面領域上のある位置を中心点とした単位領域内のドットパターンが他の位置を中心点とした単位領域内のドットパターンと一致しないことが保証されている。つまり、アノト技術では、ペンにドットパターンを読み取らせることにより、仮想的な平面領域上の位置を特定することができる。さらに、アノト技術では、どの領域のドットパターンがどの用紙のために切り出されたかを管理するから、仮想的な平面領域上の位置を用紙上の位置に変換することができる。このような原理によって、用紙への記入内容が即座に電子化され管理されるのである。
【0003】
【非特許文献1】
インターネットURL<http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0203/pda12.htm>
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、アノト技術では、特殊なドットパターンを用紙に印刷する必要がある。通常、記入内容に応じて異なる用紙が用いられるから、アノト技術を用いて多様な情報を電子化しようとすると、膨大な数の異なったドットパターンが必要になる。ドットパターンは有限であるから、用意するドットパターンの数を抑えることができれば有益である。例えば、使用済みの用紙に記入された内容を消去して用紙およびドットパターンを再利用することも考えられるが、非常に手間がかかり、情報を即座に電子化し管理することができるというアノト技術の利点が損なわれてしまう。
本発明は、上記の問題を解決すべく為されたものであり、用紙に記入された内容を即座に電子化して管理することができるとともに、電子化対象の情報が大量であっても用意すべきドットパターンの種類が少なくて済む技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、全域に亙ってドットが分散配置された透明または半透明のシートであり、任意に選択される単位領域内のドットパターンのユニーク性がシート全域内において保証されたシートと、1または複数の項目が各所に印刷された用紙とを重ね合わせた場合において前記項目の前記シートにおける位置を当該項目に対応付ける対応情報を記憶装置に格納する対応付けステップと、前記用紙に前記シートを重ね合わせる重合ステップと、画像読み取り機能を有するペンを前記シートに接触させ、前記シートとの接点を中心点とする単位領域内のドットパターンを該シートから読み取る読み取りステップと、前記読み取りステップにて読み取られたドットパターンに基づいて前記シートにおける前記ペンの接触位置を求める接触位置特定ステップと、前記記憶装置に記憶された対応情報と前記接触位置特定ステップにおいて求められた前記ペンの接触位置とに基づいて、前記ペンにより指示された項目を特定し、前記記憶装置に格納する登録ステップとを有するデータ登録方法を提供する。
【0006】
また、本発明は、記憶装置と、画像読み取り機能を有するペンと、全域に亙ってドットが分散配置された透明または半透明のシートであり、任意に選択される単位領域内のドットパターンのユニーク性がシート全域内において保証されたシート上の1点が前記ペンによって指示されたとき、前記ペンによって読み取られた前記シートとの接触点を中心とする単位領域内のドットパターンに基づいて前記シートにおける前記ペンの接触位置を特定する接触位置特定手段と、コンピュータとを具備し、前記コンピュータは、項目と位置とを対応付ける対応情報を前記記憶装置に格納する手段と、前記記憶装置に格納された対応情報と前記接触位置特定手段によって特定された位置とに基づいて1の項目を選択し、前記記憶装置に登録する手段とを具備するデータ登録システムを提供する。
【0007】
本発明によれば、ユーザは、前記用紙上に前記シートを重ね合わせて、該シート上にペンを接触させる。
ペンは、前記シートとの接点を中心点とする単位領域内のドットパターンを該シートから読み取り、読み取られたドットパターンに基づいて前記シートにおける接触位置を求める。
コンピュータは、記憶装置に記憶された対応情報とペンの接触位置とに基づいて、前記ペンにより指示された項目を特定し、前記記憶装置に格納する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明を医療分野に適用した場合の一実施形態について説明する。
【0009】
[1.構成]
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るデータ入力システム1の全体構成を示すブロック図である。図1に示されるように、このデータ入力システム1は、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)10と、検査依頼票40等の用紙に文字を記入するためのアノトペン20とを備えている。
このデータ入力システム1は、検体の臨床検査を行う機関である検査センター内に構築されている。
【0010】
[1.1.検査依頼票]
病院の医師が検査センターに検査を依頼する際には、検査依頼票40という用紙が用いられている。
なお、図1においては、検査依頼票40を1枚しか図示していないが、実際には複数枚存在している。
図2には、検査依頼票40の一例を示す。同図に示されるように、検査依頼票40には、「依頼番号」、「患者コード」、「医者コード」、「病院コード」、「検査項目」の内容に対応したマーク欄が設けられている。
また、検査依頼票40は、2枚綴りになっており、1枚目に記入した内容が2枚目にカーボンで複写されるようになっている。病院から検査センターに送付されてくる検査依頼票40は、2枚綴りの検査依頼票40のうちの、カーボンで複写された2枚目の用紙である。
【0011】
[1.2.入力用シートの構成]
次に、入力用シート30の構成について説明する。
入力用シート30は、透明なファイルの上にアノトコードが印刷されたものである。
【0012】
[1.2.1.アノトコード]
ここで、アノトコードについて説明する。アノトコードとは、アノト社が開発した、約6,000万平方kmの仮想的な平面座標空間に広がるドットのパターンの集合のうち、最小単位のドットのパターンをいう。上記平面座標空間においては、0.3mm間隔の平行線を、左右方向および上下方向に引くことで生じる各交点(グリッド)から左、右、上または下の方向に僅かに変位させて各ドットが打たれる。各ドットの変位方向は、上記平面座標空間において、ある位置の周囲の6×6=36個の最小単位のドットにより形成されるアノトコードが他の位置の周囲の36個の最小単位のドットにより形成されるアノトコードと一致しないことを担保する特定の規則に従って定められている。
このようなアノトコードは、多数の区画に分割され、様々な用途に割り当てられている。例えば、一部の区画は電子ノートパッド等の特定のアプリケーションに割り当てられ、また、他の区画は企業、公的機関、サービス業者等が独自に使用できるように割り当てられている。
【0013】
入力用シート30には、上記平面座標空間に広がるドットのパターンより割り当てられた、特定の区画におけるアノトコードが、炭素質の黒インクで印刷されている。
また、入力用シート30には、「送信」に対応するチェックボックスが設けられており、当該チェックボックスには、アノトペン20で記入した内容を送信する指令を、アノトペン20に与えるためのアノトコードが印刷されている。
【0014】
[1.2.2.アノトペン]
次に、アノトペン20の構成について説明する。
アノトペン20は、図3に示されるように、デジタルカメラ201、制御部202、メモリ203、通信部204、バッテリ205及びインクカートリッジ206を備えている。
【0015】
デジタルカメラ201は、アノトペン20の先端に内蔵されている。アノトペン20で入力用シート30上に文字等を書き始めると、制御部202はこれを検知する。これにより、デジタルカメラ201は、ペン先近傍の入力用シート30上に赤外線を照射して、毎秒100回の頻度で、ペン先近傍の画像を撮像する。
【0016】
制御部202は、アノトペン20各部の制御を行う。また、制御部202は、デジタルカメラ201が撮像した画像を解析する。炭素質の黒インクで印刷されたドットが赤外線を吸収することにより、制御部202は、デジタルカメラ201が撮像した画像より、アノトコードを認識することができる。
制御部202は、画像中のアノトコードを数値化し、この数値をXY座標に変換することによって、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す位置情報を算出する。
【0017】
メモリ203は、制御部202がアノトコードから算出した位置情報を記憶する。このメモリ203は、A4サイズの用紙に換算して、約40ページ分の位置情報を蓄積することができる。
通信部204は、ブルートゥース(登録商標)による通信機能を有する。通信部204は、メモリ203に蓄積された位置情報をブルートゥースを用いてパソコン10に送信する。
バッテリ205は、アノトペン20の動力源であり、アノトペン20のキャップがはずされるとアノトペン20に電力を供給する。
インクカートリッジ206には、用紙上に文字や図形を描くためのインクが充填されている。
【0018】
[1.3.パソコンの構成]
次に、パソコン10の構成について説明する。
図4は、パソコン10のハードウェア構成を示すブロック図である。
同図に示すように、パソコン10は、CPU(Central Processing Unit)101と、記憶部102と、ブルートゥース通信部103とを備えている。
CPU101は、パソコン10の各部を制御する。ブルートゥース通信部103は、アノトペン20から送信される位置情報を受信する。
【0019】
記憶部102には、CPU101に実行されることにより、アノト技術として公知である、以下の機能を、パソコン10に実現させるためのプログラムが記憶されている。
(1)アノトペン20から、位置情報を受信したときに、当該位置情報を、図示せぬ位置認識サーバ装置に送信する。
(2)位置認識サーバ装置から位置情報の送信先を示す送信先情報を受信し、アノトペン20から受信した位置情報を、送信先情報で示される送信先に送信する。
【0020】
ここで、位置認識サーバ装置とは、アノト技術における公知のサーバ装置であり、位置情報を受信したときに、当該位置情報に対応する送信先情報を自装置の記憶部より抽出して、当該抽出された送信先情報を位置情報の送信元に返信する機能を有する。
位置認識サーバ装置の記憶部には、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を表す位置情報と、位置情報の送信先を表す送信先情報とが記憶されている。
なお、本実施形態においては、位置認識サーバ装置の記憶部には、入力用シート30に印刷されているアノトコードに対応する位置情報の送信先が、パソコン10であることを表す送信先情報が記憶されている。
【0021】
また、記憶部102には、CPU101に実行されることにより、アノトペン20から送信された位置情報が、項目位置対応データのどの座標領域に含まれているかを判定することにより、アノトペン20によってマークされたマーク欄を判定し、当該マーク欄の内容を表すデータを依頼DB1022に格納する機能を実現させるための項目内容登録プログラムが記憶されている。
【0022】
また、記憶部102には、項目位置対応DB(Database;データベース)1021が設けられている。
図5には、項目位置対応DB1021に格納されている項目位置対応データのデータ構成を示す。項目位置対応データは、アノトコードに対応した検査項目を表す検査項目データと、当該アノトコードに対応した仮想的な平面座標空間上の座標領域を表す座標領域データとが対応付けられて記憶されている。
このDBは、検査依頼票40上の検査項目と、入力用シート30上に印刷された、アノトコードに対応付けられた位置情報とを関連付けるためのDBである。
【0023】
ここで、座標領域データとは、仮想的な平面座標空間上の四角形の領域のうち、左上頂点座標(開始座標)と右下頂点座標(終了座標)を表すデータをいう。この座標領域データは、入力用シート30と検査依頼票40とを重ねたときに、検査依頼票40上に印刷されたマーク欄が占める、入力用シート30上のアノトコードに対応する位置情報の座標集合を表している。
例えば、図2に示される検査依頼票40の「項目」“依頼番号1”に対応する座標領域は、開始座標(5,40)と終了座標(10,45)とで囲まれた四角形の領域である。
【0024】
また、記憶部102には、検査依頼票40に記入された依頼内容を表す依頼データを格納するための依頼DB1022が記憶されている。
図6には、依頼DB1022に格納される依頼データのデータ構成を示す。
依頼データは、検査依頼票40上でマークされるマーク欄に対応する項目、すなわち、依頼番号、患者コード、医者コード、病院コード及び検査項目を表すデータで構成される。
【0025】
[2.動作]
次に、上記構成のデータ入力システム1における動作について説明する。
前提として、入力用シート30には、上述した仮想的な平面座標空間から切り出されたアノトコードが印刷されているものとする。
また、図5に示されるように、入力用シート30に印刷されたアノトコードと対応付けられた座標領域と、当該アノトコードと対応付けられた項目内容とが、項目位置対応DB1021に格納されているものとする。
【0026】
以下の実施形態においては、検査センターの従業員Aが、図2に示す検査依頼票40を病院の医師より受取り、検査依頼票40に記入された依頼内容を依頼DB1022に登録するときの動作について説明する。
【0027】
まず、検査センターの従業員Aは、検査依頼票40の上に入力用シート30を重ねて、検査依頼票40にマークされているマーク欄「依頼番号1」、「患者コード3」、「医者コード1」、「病院コード2」、「検査項目 血液検査」をアノトペン20でなぞる。
なお、このときに、入力用シート30にインクがつかないように、アノトペン20からインクカートリッジ206をはずしておき、インクがでないようにしてもよい。
【0028】
これにより、アノトペン20の制御部202は、デジタルカメラ201に対して撮像を開始するよう指示する。デジタルカメラ201は、ペン先近傍の入力用シート30上に赤外線を照射して、1秒間に100回の頻度で入力用シート30の画像を撮像する。制御部202は、撮像される画像から、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す位置情報を算出する。そして、制御部202は、算出した位置情報を、逐次メモリ203に蓄積する。
【0029】
従業員Aは、全てアノトペン20でなぞり終わった後に、検査依頼票40上の「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
これにより、アノトペン20の制御部202は、メモリ203に蓄積されている複数の位置情報を読み出し、当該位置情報を通信部204からパソコン10に送信する。
【0030】
パソコン10のCPU101は、アノトペン20より位置情報を受信し、当該位置情報を位置認識サーバ装置に送信する。
位置認識サーバ装置は、位置情報を受信し、自装置の記憶部より、受信した位置情報に対応する送信先情報(ここでは、パソコン10を表す情報)を抽出する。そして、位置認識サーバ装置は、この抽出された送信先情報をパソコン10に送信する。
【0031】
パソコン10のCPU101は、位置認識サーバ装置より受信した送信先情報を基に、送信先が自装置であることを認識する(他の装置に位置情報を転送する必要がないことを認識する)。そして、CPU101は、記憶部102より項目内容登録プログラムを読み出して、以下の処理を行う。
【0032】
パソコン10のCPU101は、項目位置対応DB1021に格納されている項目位置対応データの座標領域を参照して、受信した複数の位置情報の各々が、どの座標領域に含まれているかを判定する。
そして、CPU101は、受信した位置情報の中に、項目内容「依頼番号1」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(5、40)、終了座標(10,45))、項目内容「患者コード3」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(30、40)、終了座標(35,45))、項目内容「医者コード1」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(10、50)、終了座標(15,55))、項目内容「病院コード2」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(10、80)、終了座標(15,85))、「検査項目 血液検査」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(30、130)、終了座標(40、140))に含まれる位置情報が存在することを判定する。
【0033】
そして、CPU101は、判定結果に従って、依頼DB1022に、図6に示されるように、「依頼番号」“1”、「患者コード」“3”、「医者コード」“1”、「病院コード」“2”、「検査項目」“血液検査”を表すデータを格納する。
【0034】
以上のように、本発明によれば、検査依頼票40に入力用シート30を重ね合わせて、検査依頼票40に既にマークされているマーク欄をアノトペン20でチェックするだけで、検査依頼票40の依頼内容を、即座に電子化することができる。
また、本発明においては、1枚の入力用シート30を用意するのみで、複数の検査依頼票40の内容を電子化することができる。すなわち、1枚の入力用シート30を、順次、検査依頼票40に重ね合わせて、アノトペン20でチェックすることで、検査依頼票40の内容を依頼DB1022に格納することができる。このように、入力用シート30を使い回すことができるため、全ての検査依頼票40にアノトコードを印刷するのに比べて、限りあるアノトコードを節約することができる。また、アノトコードを使用するためのライセンス契約料金が節約できる。また、大量の用紙にアノトコードを印刷する手間が省ける。
【0035】
また、この入力用シート30は、システム移行時にも利用できる。すなわち、アノトコードが印刷されていない検査依頼票40をOMR(Optical Mark Reader)に読み込ませるシステムから、アノトコードが印刷された検査依頼票40やアノトペン20を用いる、アノト技術を利用したシステムに切り替えるシステム移行段階においても利用することができる。このようなシステム移行段階では、在庫として作成済みの、アノトコードが印刷されていない検査依頼票40が大量に余ってしまうことがある。しかし、入力用シート30を用いれば、当該検査依頼票40に記入された内容を、アノト技術を利用して依頼DB1022に登録することができるため、在庫の検査依頼票40を無駄にすることがない。
【0036】
[3.変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で以下のような種々の変更が可能である。
【0037】
(1)上記実施形態においては、検査依頼票40に記入された内容を、入力用シート30を用いて電子化する技術について説明したが、検査依頼票40のような医療分野の帳票に限定されず、あらゆる種類の帳票に記入された内容を入力用シート30を用いて電子化することができる。
すなわち、項目位置対応DB1021に、入力用シート30に印刷されたアノトコードに対応する位置情報と、用紙上の項目内容とを対応付けるためのデータを格納しておくことで、当該用紙上に記入された内容を電子化することができる。
【0038】
(2)上記実施形態においては、アノトコードを印刷するものとして、透明なファイルを使用したが、これに限定されず、検査依頼票40の上に重ねた状態で、検査依頼票40に記載されている内容が視認できるものであれば、何を用いてもよい。例えば、平板状のガラスや、セルロイドやプラスチックの素材でできた下敷き状のものでもよく、また、セロハン紙のような半透明な紙でもよい。透明なファイルを用いた場合には、例えば、用紙をファイルに挟んだままチェックして、その後、回覧したり、保管したりすることができる。また、平板状のガラスを用いた場合には、ガラスは丈夫であるため、耐久性があり長く利用できる。また、セロハン紙のような半透明な紙を用いた場合には、アノトコードを印刷する際に、特別な印刷方法を用いることなく、プリンタで普通に印刷することができる。
【0039】
(3)上記実施形態においては、検査依頼票40はマーク欄が設けられたマークシート用紙であるとして説明したが、これに限定されない。例えば、文字記入欄が設けられている用紙であってもよい。この場合には、入力用シート30上から検査依頼票40に記入された文字がトレースされたときに、当該文字を表すイメージデータが、パソコン10の記憶部102に記憶されることとなる。
【0040】
(4)上記実施形態においては、パソコン10は、アノトペン20より受信した位置情報が、項目位置対応DB1021に格納されている項目位置対応データのどの座標領域に含まれているかを判定し、含まれていると判定された座標領域に対応する項目内容を依頼DB1022に格納したが、項目内容の特定の仕方はこれに限定されない。例えば、パソコン10は、アノトペン20より受信した位置情報が、項目位置対応データのどの座標領域に最も近いかを判定し、最も近いと判定された座標領域に対応する項目内容を依頼DB1022に格納するようにしてもよい。
【0041】
(5)上記実施形態においては、入力用シート30の片面にアノトコードを印刷するようにしたが、アノトコードを両面に印刷してもよい。片面ずつ使い分けて、2種類の用紙に記入された内容を電子化するのに利用できる。
(6)上記実施形態においては、パソコン10が、アノトペン20からの位置情報を受信する機能と、位置情報に対応する項目内容を格納するための機能とを有するとして説明したが、これらの機能を別々の装置が有していてもよい。
また、アノトペン20からの位置情報を受信する機能を有する装置は、パソコン10に限らず、ブルートゥース通信機能を備えている装置であれば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System:登録商標)端末、PDA(Personal
Digital Assistant)等を用いてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、用紙に記入された内容を即座に電子化して管理することができるとともに、電子化対象の情報が大量であっても用意すべきドットパターンの種類が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデータ入力システムの構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る検査依頼票を説明するための図である。
【図3】同実施形態に係るアノトペンのハードウェア構成を説明するための図である。
【図4】同実施形態に係るパソコンのハードウェア構成を説明するための図である。
【図5】同実施形態に係る項目位置対応DBのデータ構成を説明するための図である。
【図6】同実施形態に係る依頼DBのデータ構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1……データ入力システム、10……パソコン、101……CPU、102……記憶部、1021……項目位置対応DB、1022……依頼DB、103……ブルートゥース通信部、20……アノトペン、201……デジタルカメラ、202……制御部、203……メモリ、204……通信部、205……バッテリ、206……インクカートリッジ、30……入力用シート、40……検査依頼票。
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙への記入内容を即座に電子化して管理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、アノト(登録商標)技術の利用が進んでいる。この技術によれば、ユーザが、用紙にペンで文字等を記入すると、記入された内容が、即座にデータベースに登録されたり、画面上に表示されたりする(例えば、非特許文献1参照)。用紙には特殊なドットパターンが印刷されており、ペンは用紙との接点を中心点とした単位領域内のドットパターンを読み取る。この特殊なドットパターンは、仮想的な有限(約6,000万平方km)の平面領域に広がっているドットパターンから切り出されたものである。仮想的な有限の平面領域に広がっているドットパターンは、アノト社によって開発されたもので、平面領域上のある位置を中心点とした単位領域内のドットパターンが他の位置を中心点とした単位領域内のドットパターンと一致しないことが保証されている。つまり、アノト技術では、ペンにドットパターンを読み取らせることにより、仮想的な平面領域上の位置を特定することができる。さらに、アノト技術では、どの領域のドットパターンがどの用紙のために切り出されたかを管理するから、仮想的な平面領域上の位置を用紙上の位置に変換することができる。このような原理によって、用紙への記入内容が即座に電子化され管理されるのである。
【0003】
【非特許文献1】
インターネットURL<http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0203/pda12.htm>
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、アノト技術では、特殊なドットパターンを用紙に印刷する必要がある。通常、記入内容に応じて異なる用紙が用いられるから、アノト技術を用いて多様な情報を電子化しようとすると、膨大な数の異なったドットパターンが必要になる。ドットパターンは有限であるから、用意するドットパターンの数を抑えることができれば有益である。例えば、使用済みの用紙に記入された内容を消去して用紙およびドットパターンを再利用することも考えられるが、非常に手間がかかり、情報を即座に電子化し管理することができるというアノト技術の利点が損なわれてしまう。
本発明は、上記の問題を解決すべく為されたものであり、用紙に記入された内容を即座に電子化して管理することができるとともに、電子化対象の情報が大量であっても用意すべきドットパターンの種類が少なくて済む技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、全域に亙ってドットが分散配置された透明または半透明のシートであり、任意に選択される単位領域内のドットパターンのユニーク性がシート全域内において保証されたシートと、1または複数の項目が各所に印刷された用紙とを重ね合わせた場合において前記項目の前記シートにおける位置を当該項目に対応付ける対応情報を記憶装置に格納する対応付けステップと、前記用紙に前記シートを重ね合わせる重合ステップと、画像読み取り機能を有するペンを前記シートに接触させ、前記シートとの接点を中心点とする単位領域内のドットパターンを該シートから読み取る読み取りステップと、前記読み取りステップにて読み取られたドットパターンに基づいて前記シートにおける前記ペンの接触位置を求める接触位置特定ステップと、前記記憶装置に記憶された対応情報と前記接触位置特定ステップにおいて求められた前記ペンの接触位置とに基づいて、前記ペンにより指示された項目を特定し、前記記憶装置に格納する登録ステップとを有するデータ登録方法を提供する。
【0006】
また、本発明は、記憶装置と、画像読み取り機能を有するペンと、全域に亙ってドットが分散配置された透明または半透明のシートであり、任意に選択される単位領域内のドットパターンのユニーク性がシート全域内において保証されたシート上の1点が前記ペンによって指示されたとき、前記ペンによって読み取られた前記シートとの接触点を中心とする単位領域内のドットパターンに基づいて前記シートにおける前記ペンの接触位置を特定する接触位置特定手段と、コンピュータとを具備し、前記コンピュータは、項目と位置とを対応付ける対応情報を前記記憶装置に格納する手段と、前記記憶装置に格納された対応情報と前記接触位置特定手段によって特定された位置とに基づいて1の項目を選択し、前記記憶装置に登録する手段とを具備するデータ登録システムを提供する。
【0007】
本発明によれば、ユーザは、前記用紙上に前記シートを重ね合わせて、該シート上にペンを接触させる。
ペンは、前記シートとの接点を中心点とする単位領域内のドットパターンを該シートから読み取り、読み取られたドットパターンに基づいて前記シートにおける接触位置を求める。
コンピュータは、記憶装置に記憶された対応情報とペンの接触位置とに基づいて、前記ペンにより指示された項目を特定し、前記記憶装置に格納する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明を医療分野に適用した場合の一実施形態について説明する。
【0009】
[1.構成]
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るデータ入力システム1の全体構成を示すブロック図である。図1に示されるように、このデータ入力システム1は、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)10と、検査依頼票40等の用紙に文字を記入するためのアノトペン20とを備えている。
このデータ入力システム1は、検体の臨床検査を行う機関である検査センター内に構築されている。
【0010】
[1.1.検査依頼票]
病院の医師が検査センターに検査を依頼する際には、検査依頼票40という用紙が用いられている。
なお、図1においては、検査依頼票40を1枚しか図示していないが、実際には複数枚存在している。
図2には、検査依頼票40の一例を示す。同図に示されるように、検査依頼票40には、「依頼番号」、「患者コード」、「医者コード」、「病院コード」、「検査項目」の内容に対応したマーク欄が設けられている。
また、検査依頼票40は、2枚綴りになっており、1枚目に記入した内容が2枚目にカーボンで複写されるようになっている。病院から検査センターに送付されてくる検査依頼票40は、2枚綴りの検査依頼票40のうちの、カーボンで複写された2枚目の用紙である。
【0011】
[1.2.入力用シートの構成]
次に、入力用シート30の構成について説明する。
入力用シート30は、透明なファイルの上にアノトコードが印刷されたものである。
【0012】
[1.2.1.アノトコード]
ここで、アノトコードについて説明する。アノトコードとは、アノト社が開発した、約6,000万平方kmの仮想的な平面座標空間に広がるドットのパターンの集合のうち、最小単位のドットのパターンをいう。上記平面座標空間においては、0.3mm間隔の平行線を、左右方向および上下方向に引くことで生じる各交点(グリッド)から左、右、上または下の方向に僅かに変位させて各ドットが打たれる。各ドットの変位方向は、上記平面座標空間において、ある位置の周囲の6×6=36個の最小単位のドットにより形成されるアノトコードが他の位置の周囲の36個の最小単位のドットにより形成されるアノトコードと一致しないことを担保する特定の規則に従って定められている。
このようなアノトコードは、多数の区画に分割され、様々な用途に割り当てられている。例えば、一部の区画は電子ノートパッド等の特定のアプリケーションに割り当てられ、また、他の区画は企業、公的機関、サービス業者等が独自に使用できるように割り当てられている。
【0013】
入力用シート30には、上記平面座標空間に広がるドットのパターンより割り当てられた、特定の区画におけるアノトコードが、炭素質の黒インクで印刷されている。
また、入力用シート30には、「送信」に対応するチェックボックスが設けられており、当該チェックボックスには、アノトペン20で記入した内容を送信する指令を、アノトペン20に与えるためのアノトコードが印刷されている。
【0014】
[1.2.2.アノトペン]
次に、アノトペン20の構成について説明する。
アノトペン20は、図3に示されるように、デジタルカメラ201、制御部202、メモリ203、通信部204、バッテリ205及びインクカートリッジ206を備えている。
【0015】
デジタルカメラ201は、アノトペン20の先端に内蔵されている。アノトペン20で入力用シート30上に文字等を書き始めると、制御部202はこれを検知する。これにより、デジタルカメラ201は、ペン先近傍の入力用シート30上に赤外線を照射して、毎秒100回の頻度で、ペン先近傍の画像を撮像する。
【0016】
制御部202は、アノトペン20各部の制御を行う。また、制御部202は、デジタルカメラ201が撮像した画像を解析する。炭素質の黒インクで印刷されたドットが赤外線を吸収することにより、制御部202は、デジタルカメラ201が撮像した画像より、アノトコードを認識することができる。
制御部202は、画像中のアノトコードを数値化し、この数値をXY座標に変換することによって、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す位置情報を算出する。
【0017】
メモリ203は、制御部202がアノトコードから算出した位置情報を記憶する。このメモリ203は、A4サイズの用紙に換算して、約40ページ分の位置情報を蓄積することができる。
通信部204は、ブルートゥース(登録商標)による通信機能を有する。通信部204は、メモリ203に蓄積された位置情報をブルートゥースを用いてパソコン10に送信する。
バッテリ205は、アノトペン20の動力源であり、アノトペン20のキャップがはずされるとアノトペン20に電力を供給する。
インクカートリッジ206には、用紙上に文字や図形を描くためのインクが充填されている。
【0018】
[1.3.パソコンの構成]
次に、パソコン10の構成について説明する。
図4は、パソコン10のハードウェア構成を示すブロック図である。
同図に示すように、パソコン10は、CPU(Central Processing Unit)101と、記憶部102と、ブルートゥース通信部103とを備えている。
CPU101は、パソコン10の各部を制御する。ブルートゥース通信部103は、アノトペン20から送信される位置情報を受信する。
【0019】
記憶部102には、CPU101に実行されることにより、アノト技術として公知である、以下の機能を、パソコン10に実現させるためのプログラムが記憶されている。
(1)アノトペン20から、位置情報を受信したときに、当該位置情報を、図示せぬ位置認識サーバ装置に送信する。
(2)位置認識サーバ装置から位置情報の送信先を示す送信先情報を受信し、アノトペン20から受信した位置情報を、送信先情報で示される送信先に送信する。
【0020】
ここで、位置認識サーバ装置とは、アノト技術における公知のサーバ装置であり、位置情報を受信したときに、当該位置情報に対応する送信先情報を自装置の記憶部より抽出して、当該抽出された送信先情報を位置情報の送信元に返信する機能を有する。
位置認識サーバ装置の記憶部には、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を表す位置情報と、位置情報の送信先を表す送信先情報とが記憶されている。
なお、本実施形態においては、位置認識サーバ装置の記憶部には、入力用シート30に印刷されているアノトコードに対応する位置情報の送信先が、パソコン10であることを表す送信先情報が記憶されている。
【0021】
また、記憶部102には、CPU101に実行されることにより、アノトペン20から送信された位置情報が、項目位置対応データのどの座標領域に含まれているかを判定することにより、アノトペン20によってマークされたマーク欄を判定し、当該マーク欄の内容を表すデータを依頼DB1022に格納する機能を実現させるための項目内容登録プログラムが記憶されている。
【0022】
また、記憶部102には、項目位置対応DB(Database;データベース)1021が設けられている。
図5には、項目位置対応DB1021に格納されている項目位置対応データのデータ構成を示す。項目位置対応データは、アノトコードに対応した検査項目を表す検査項目データと、当該アノトコードに対応した仮想的な平面座標空間上の座標領域を表す座標領域データとが対応付けられて記憶されている。
このDBは、検査依頼票40上の検査項目と、入力用シート30上に印刷された、アノトコードに対応付けられた位置情報とを関連付けるためのDBである。
【0023】
ここで、座標領域データとは、仮想的な平面座標空間上の四角形の領域のうち、左上頂点座標(開始座標)と右下頂点座標(終了座標)を表すデータをいう。この座標領域データは、入力用シート30と検査依頼票40とを重ねたときに、検査依頼票40上に印刷されたマーク欄が占める、入力用シート30上のアノトコードに対応する位置情報の座標集合を表している。
例えば、図2に示される検査依頼票40の「項目」“依頼番号1”に対応する座標領域は、開始座標(5,40)と終了座標(10,45)とで囲まれた四角形の領域である。
【0024】
また、記憶部102には、検査依頼票40に記入された依頼内容を表す依頼データを格納するための依頼DB1022が記憶されている。
図6には、依頼DB1022に格納される依頼データのデータ構成を示す。
依頼データは、検査依頼票40上でマークされるマーク欄に対応する項目、すなわち、依頼番号、患者コード、医者コード、病院コード及び検査項目を表すデータで構成される。
【0025】
[2.動作]
次に、上記構成のデータ入力システム1における動作について説明する。
前提として、入力用シート30には、上述した仮想的な平面座標空間から切り出されたアノトコードが印刷されているものとする。
また、図5に示されるように、入力用シート30に印刷されたアノトコードと対応付けられた座標領域と、当該アノトコードと対応付けられた項目内容とが、項目位置対応DB1021に格納されているものとする。
【0026】
以下の実施形態においては、検査センターの従業員Aが、図2に示す検査依頼票40を病院の医師より受取り、検査依頼票40に記入された依頼内容を依頼DB1022に登録するときの動作について説明する。
【0027】
まず、検査センターの従業員Aは、検査依頼票40の上に入力用シート30を重ねて、検査依頼票40にマークされているマーク欄「依頼番号1」、「患者コード3」、「医者コード1」、「病院コード2」、「検査項目 血液検査」をアノトペン20でなぞる。
なお、このときに、入力用シート30にインクがつかないように、アノトペン20からインクカートリッジ206をはずしておき、インクがでないようにしてもよい。
【0028】
これにより、アノトペン20の制御部202は、デジタルカメラ201に対して撮像を開始するよう指示する。デジタルカメラ201は、ペン先近傍の入力用シート30上に赤外線を照射して、1秒間に100回の頻度で入力用シート30の画像を撮像する。制御部202は、撮像される画像から、上述した仮想的な平面座標空間上の位置を示す位置情報を算出する。そして、制御部202は、算出した位置情報を、逐次メモリ203に蓄積する。
【0029】
従業員Aは、全てアノトペン20でなぞり終わった後に、検査依頼票40上の「送信」に対応するチェックボックスをチェックする。
これにより、アノトペン20の制御部202は、メモリ203に蓄積されている複数の位置情報を読み出し、当該位置情報を通信部204からパソコン10に送信する。
【0030】
パソコン10のCPU101は、アノトペン20より位置情報を受信し、当該位置情報を位置認識サーバ装置に送信する。
位置認識サーバ装置は、位置情報を受信し、自装置の記憶部より、受信した位置情報に対応する送信先情報(ここでは、パソコン10を表す情報)を抽出する。そして、位置認識サーバ装置は、この抽出された送信先情報をパソコン10に送信する。
【0031】
パソコン10のCPU101は、位置認識サーバ装置より受信した送信先情報を基に、送信先が自装置であることを認識する(他の装置に位置情報を転送する必要がないことを認識する)。そして、CPU101は、記憶部102より項目内容登録プログラムを読み出して、以下の処理を行う。
【0032】
パソコン10のCPU101は、項目位置対応DB1021に格納されている項目位置対応データの座標領域を参照して、受信した複数の位置情報の各々が、どの座標領域に含まれているかを判定する。
そして、CPU101は、受信した位置情報の中に、項目内容「依頼番号1」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(5、40)、終了座標(10,45))、項目内容「患者コード3」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(30、40)、終了座標(35,45))、項目内容「医者コード1」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(10、50)、終了座標(15,55))、項目内容「病院コード2」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(10、80)、終了座標(15,85))、「検査項目 血液検査」のマーク欄に対応する座標領域(開始座標(30、130)、終了座標(40、140))に含まれる位置情報が存在することを判定する。
【0033】
そして、CPU101は、判定結果に従って、依頼DB1022に、図6に示されるように、「依頼番号」“1”、「患者コード」“3”、「医者コード」“1”、「病院コード」“2”、「検査項目」“血液検査”を表すデータを格納する。
【0034】
以上のように、本発明によれば、検査依頼票40に入力用シート30を重ね合わせて、検査依頼票40に既にマークされているマーク欄をアノトペン20でチェックするだけで、検査依頼票40の依頼内容を、即座に電子化することができる。
また、本発明においては、1枚の入力用シート30を用意するのみで、複数の検査依頼票40の内容を電子化することができる。すなわち、1枚の入力用シート30を、順次、検査依頼票40に重ね合わせて、アノトペン20でチェックすることで、検査依頼票40の内容を依頼DB1022に格納することができる。このように、入力用シート30を使い回すことができるため、全ての検査依頼票40にアノトコードを印刷するのに比べて、限りあるアノトコードを節約することができる。また、アノトコードを使用するためのライセンス契約料金が節約できる。また、大量の用紙にアノトコードを印刷する手間が省ける。
【0035】
また、この入力用シート30は、システム移行時にも利用できる。すなわち、アノトコードが印刷されていない検査依頼票40をOMR(Optical Mark Reader)に読み込ませるシステムから、アノトコードが印刷された検査依頼票40やアノトペン20を用いる、アノト技術を利用したシステムに切り替えるシステム移行段階においても利用することができる。このようなシステム移行段階では、在庫として作成済みの、アノトコードが印刷されていない検査依頼票40が大量に余ってしまうことがある。しかし、入力用シート30を用いれば、当該検査依頼票40に記入された内容を、アノト技術を利用して依頼DB1022に登録することができるため、在庫の検査依頼票40を無駄にすることがない。
【0036】
[3.変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で以下のような種々の変更が可能である。
【0037】
(1)上記実施形態においては、検査依頼票40に記入された内容を、入力用シート30を用いて電子化する技術について説明したが、検査依頼票40のような医療分野の帳票に限定されず、あらゆる種類の帳票に記入された内容を入力用シート30を用いて電子化することができる。
すなわち、項目位置対応DB1021に、入力用シート30に印刷されたアノトコードに対応する位置情報と、用紙上の項目内容とを対応付けるためのデータを格納しておくことで、当該用紙上に記入された内容を電子化することができる。
【0038】
(2)上記実施形態においては、アノトコードを印刷するものとして、透明なファイルを使用したが、これに限定されず、検査依頼票40の上に重ねた状態で、検査依頼票40に記載されている内容が視認できるものであれば、何を用いてもよい。例えば、平板状のガラスや、セルロイドやプラスチックの素材でできた下敷き状のものでもよく、また、セロハン紙のような半透明な紙でもよい。透明なファイルを用いた場合には、例えば、用紙をファイルに挟んだままチェックして、その後、回覧したり、保管したりすることができる。また、平板状のガラスを用いた場合には、ガラスは丈夫であるため、耐久性があり長く利用できる。また、セロハン紙のような半透明な紙を用いた場合には、アノトコードを印刷する際に、特別な印刷方法を用いることなく、プリンタで普通に印刷することができる。
【0039】
(3)上記実施形態においては、検査依頼票40はマーク欄が設けられたマークシート用紙であるとして説明したが、これに限定されない。例えば、文字記入欄が設けられている用紙であってもよい。この場合には、入力用シート30上から検査依頼票40に記入された文字がトレースされたときに、当該文字を表すイメージデータが、パソコン10の記憶部102に記憶されることとなる。
【0040】
(4)上記実施形態においては、パソコン10は、アノトペン20より受信した位置情報が、項目位置対応DB1021に格納されている項目位置対応データのどの座標領域に含まれているかを判定し、含まれていると判定された座標領域に対応する項目内容を依頼DB1022に格納したが、項目内容の特定の仕方はこれに限定されない。例えば、パソコン10は、アノトペン20より受信した位置情報が、項目位置対応データのどの座標領域に最も近いかを判定し、最も近いと判定された座標領域に対応する項目内容を依頼DB1022に格納するようにしてもよい。
【0041】
(5)上記実施形態においては、入力用シート30の片面にアノトコードを印刷するようにしたが、アノトコードを両面に印刷してもよい。片面ずつ使い分けて、2種類の用紙に記入された内容を電子化するのに利用できる。
(6)上記実施形態においては、パソコン10が、アノトペン20からの位置情報を受信する機能と、位置情報に対応する項目内容を格納するための機能とを有するとして説明したが、これらの機能を別々の装置が有していてもよい。
また、アノトペン20からの位置情報を受信する機能を有する装置は、パソコン10に限らず、ブルートゥース通信機能を備えている装置であれば、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System:登録商標)端末、PDA(Personal
Digital Assistant)等を用いてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、用紙に記入された内容を即座に電子化して管理することができるとともに、電子化対象の情報が大量であっても用意すべきドットパターンの種類が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデータ入力システムの構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態に係る検査依頼票を説明するための図である。
【図3】同実施形態に係るアノトペンのハードウェア構成を説明するための図である。
【図4】同実施形態に係るパソコンのハードウェア構成を説明するための図である。
【図5】同実施形態に係る項目位置対応DBのデータ構成を説明するための図である。
【図6】同実施形態に係る依頼DBのデータ構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1……データ入力システム、10……パソコン、101……CPU、102……記憶部、1021……項目位置対応DB、1022……依頼DB、103……ブルートゥース通信部、20……アノトペン、201……デジタルカメラ、202……制御部、203……メモリ、204……通信部、205……バッテリ、206……インクカートリッジ、30……入力用シート、40……検査依頼票。
Claims (3)
- 全域に亙ってドットが分散配置された透明または半透明のシートであり、任意に選択される単位領域内のドットパターンのユニーク性がシート全域内において保証されたシートと、1または複数の項目が各所に印刷された用紙とを重ね合わせた場合において前記項目の前記シートにおける位置を当該項目に対応付ける対応情報を記憶装置に格納する対応付けステップと、
前記用紙に前記シートを重ね合わせる重合ステップと、
画像読み取り機能を有するペンを前記シートに接触させ、前記シートとの接点を中心点とする単位領域内のドットパターンを該シートから読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにて読み取られたドットパターンに基づいて前記シートにおける前記ペンの接触位置を求める接触位置特定ステップと、
前記記憶装置に記憶された対応情報と前記接触位置特定ステップにおいて求められた前記ペンの接触位置とに基づいて、前記ペンにより指示された項目を特定し、前記記憶装置に格納する登録ステップと
を有するデータ登録方法。 - 記憶装置と、
画像読み取り機能を有するペンと、
全域に亙ってドットが分散配置された透明または半透明のシートであり、任意に選択される単位領域内のドットパターンのユニーク性がシート全域内において保証されたシート上の1点が前記ペンによって指示されたとき、前記ペンによって読み取られた前記シートとの接触点を中心とする単位領域内のドットパターンに基づいて前記シートにおける前記ペンの接触位置を特定する接触位置特定手段と、
コンピュータとを具備し、
前記コンピュータは、
項目と位置とを対応付ける対応情報を前記記憶装置に格納する手段と、
前記記憶装置に格納された対応情報と前記接触位置特定手段によって特定された位置とに基づいて1の項目を選択し、前記記憶装置に登録する手段と
を具備するデータ登録システム。 - 前記シートは、前記用紙の片面が前記シートに対向するように前記用紙を保持する保持部を有し、
前記対応情報は、前記用紙が前記保持部に保持された状態での対応関係である
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ登録システム。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007286836A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-01 | Fuji Xerox Co Ltd | 下敷き、入力装置及び筆跡情報取得方法 |
JP2008033587A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Hitachi Ltd | 電子決裁システム |
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-
2003
- 2003-05-15 JP JP2003137790A patent/JP2004341831A/ja active Pending
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