JP2004340990A - 液晶プロジェクタの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多数の吸気ファンを用いることなく、部品点数を削減して簡単な構造とし、冷却効率に優れ、より一層の小型化と低騒音化を図ることが可能な液晶プロジェクタを提供する。
【解決手段】液晶プロジェクタには、R,G,B光を合成するプリズム1と、合成したRGB光を投射する投影レンズ2がレンズプリズム台座3に取り付けられている。下部ファン筐体8と上部ファン筐体9からなる筐体内に収納された吸気ファン11によって生じた旋回流は、下部ファン筐体8と一体に形成された風向ガイド8R,8G,8Bにより上向きになり、上部ファン筐体に設けられた吹出口9R,9G,9Bを通って被冷却部材(出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B、入射偏光板6R,6G,6B)に振り分けられて冷却する。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶プロジェクタには、R,G,B光を合成するプリズム1と、合成したRGB光を投射する投影レンズ2がレンズプリズム台座3に取り付けられている。下部ファン筐体8と上部ファン筐体9からなる筐体内に収納された吸気ファン11によって生じた旋回流は、下部ファン筐体8と一体に形成された風向ガイド8R,8G,8Bにより上向きになり、上部ファン筐体に設けられた吹出口9R,9G,9Bを通って被冷却部材(出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B、入射偏光板6R,6G,6B)に振り分けられて冷却する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクタの冷却装置に関し、さらに詳しくは、光学エンジン内の液晶パネル及び偏光板を冷却する液晶プロジェクタの冷却装置において、構造を簡単化し、静音化と冷却の効率化を図った液晶プロジェクタの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタは、小さな液晶パネルに表示した画像をレンズで拡大投射し、大画面表示を行う。近年、画面の明るさの向上が求められ、光源の高輝度化に伴い高出力光源を使用することから、大量の冷却風を必要とし複数のファンが使用されている。
従来のプロジェクタの冷却装置として、RGB光を合成するプリズムを支持するレンズプリズム台座の下方に軸流ファンを配置し、軸流ファンと被冷却部材との間に風向ガイドを成形したタイプが知られている。
また、近年の小型化薄型化の要求に伴い、また光源の高輝度化に伴い冷却風を高速にすることが必要とされ、多翼ファン(シロッコファン)から吹付けガイドを通して被冷却部材へ冷却風を送りこむタイプも知られている。
【0003】
軸流ファンを使用する前者のタイプは、軸流ファンを使用するため風速が低く光源の高輝度化に対応することが困難で、また軸流ファンと被冷却部材との間に吹付けガイドを成形するため、セットの薄型化に適した構成とはいえない。
シロッコファンを使用する後者のタイプは、シロッコファンを使用するため風速は大であるが、液晶パネル等の被冷却部材がRGB毎に3個所に分かれて配置されているため、通常2〜3個のファンを用い、明るさに応じ吹付けガイドで送風を分離している。そのため、冷却用空気が通過するダクトは長くなりがちで、風路抵抗が大きく、風切り音が発生する。
【0004】
図5は、軸流ファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す側面断面図である。
液晶プロジェクタの光学エンジン内の図示しない色分解光学系で分離されたR、G、B光は、それぞれ入射偏光板6R,6G,6Bに射出され、透過型液晶パネル5R,5G,5Bで画像情報に応じて変調され、出射偏光板4R,4G,4Bに射出される(6G,5G,4Gは図示しない)。画像情報に応じて変調されたR、G、B光は、プリズム1で合成され、図示しない投影レンズによって図示しないスクリーンに拡大表示される。
【0005】
画像情報に応じて変調されたR、G、B光を合成するプリズム1と、合成した光を投射する投影レンズが、レンズプリズム台座3に取り付けられている。プリズム1には出射偏光板4R,4G,4Bが貼付けられ、出射偏光板4R,4G,4Bの前方にそれぞれ透過型液晶パネル5R,5G,5Bと入射偏光板6R,6G,6Bが配置されている。レンズプリズム台座3にはプリズム1を固定するプリズム台座を有し、その下方に吹付けガイド12R,12G,12B(12Gは図示しない)及び軸流ファン13が配置されている。
【0006】
軸流ファン13の吸気口には、吸気により吸い込まれる塵埃等の侵入を阻止する防塵フィルタ7が液晶プロジェクタを収納する筐体の一部に取り付けることによって配置されている。このような構成により、軸流ファン13により吸い込まれた空気が防塵フィルタ7を通過し、吹付けガイド12R,12G,12Bにより入射偏光板6R,6G,6B、透過型液晶パネル5R,5G,5B、出射偏光板4R,4G,4B等の被冷却部材に送風が振り分けられる。
【0007】
図6は、シロッコファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す平面断面図である。
図6に示す液晶プロジェクタは、図5に示す軸流ファンを用いた液晶プロジェクタと同様に、プリズム1の3面の周囲にRGB各色用の出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B、入射偏光板6R,6G,6Bが配置され、これらの被冷却部材の下部にはRGB用の被冷却部材に空気流を導く吹付けガイド15R,15G,15Bが設けられている。吹付けガイド15R,15G,15Bの端部にシロッコファン14R,14BGを配置する。シロッコファン14BGの吸気口には、吸気により吸い込まれる塵埃等の侵入を阻止する防塵フィルタ7が光学エンジンを収納する筐体の一部に配置されており、防塵フィルター7を通過し、シロッコファン14BGにより吸い込まれた空気が吹付けガイド15Bを通って入射偏光板6B、透過型液晶パネル5B、出射偏光板4Bに吹き付けられる。また、吹付けガイド15Gを通って入射偏光板6G、透過型液晶パネル5G、出射偏光板4Gに吹き付けられる。同様に、防塵フィルター7を通過し、シロッコファン14Rにより吸い込まれた空気が吹付けガイド15Rを通ってそれぞれの風路に分割され、空気流がそれぞれ入射偏光板6R、透過型液晶パネル5R、出射偏光板4Rに吹き付けられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来の液晶プロジェクタの冷却装置が有する問題点を解決するためになされたもので、多数の吸気ファンを用いることなく、部品点数を削減して簡単な構造とし、冷却効率に優れ、より一層の小型化と低騒音化を図ることが可能な高耐久性の液晶プロジェクタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決する第1の技術手段は、複数の液晶パネル及び偏光板を透過した光をプリズムで合成する光学エンジンを備えた液晶プロジェクタの冷却装置において、前記プリズムを支持する台座の下方にファンを配置し、該ファンからの送風によって前記複数の液晶パネル及び偏光板を冷却することを特徴とし、簡単な構造により長い風路等による通風悪化を防ぎ、静音化するとともに効果的に被冷却部品を冷却する。
【0010】
また、第2の技術手段は、第1の技術手段の液晶プロジェクタの冷却装置において、前記ファンを収納する筐体内に複数の風向ガイドを設け、該風向ガイドによって前記台座に設けられた複数の吹出口を介して前記複数の液晶パネル及び偏光板に送風することを特徴とし、風向ガイドによって必要とする被冷却部材に確実に所定量の送風を行う。
【0011】
また、第3の技術手段は、第2の技術手段の液晶プロジェクタの冷却装置において、前記複数の風向ガイド及び前記複数の吹出口は、前記ファンを収納する筐体と一体に形成されていることを特徴とし、構成部品点数の少ない簡単な構造により通風悪化を防ぎ、効果的に被冷却部品を冷却する。
【0012】
また、第4の技術手段は、第1〜第3の技術手段の液晶プロジェクタの冷却装置において、前記ファンの吸気口に対応して防塵フィルタを設けたことを特徴とし、防塵フィルタをファンとともに設置することにより光学エンジン内に塵埃が侵入することを阻止し、液晶プロジェクタの性能の低下を防止し、構成部品点数を削減する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例による液晶プロジェクタの光学エンジン要部を示す平面断面図、図2は、図1に示す液晶プロジェクタのA−A断面図、図3は、図2に示す液晶プロジェクタのB−B断面図、図4は、図3に示す液晶プロジェクタのC−C断面図である。
【0014】
図1に示す実施例の液晶プロジェクタにおいて、光学エンジン内の図示しない光源から発した光は、ダイクロイックミラーを備えた色分解光学系でR、G、B光に分離され、分離されたR、G、B光はそれぞれ入射偏光板6R,6G,6Bに射出され、透過型液晶パネル5R,5G,5Bで画像情報に応じて変調され、出射偏光板4R,4G,4Bに射出される。画像情報に応じて変調されたR、G、B光は、プリズム1で合成され、投影レンズ2によって図示しないスクリーンに拡大表示される。
【0015】
図1に示すように、本発明の実施例の液晶プロジェクタには、R,G,B光を合成するプリズム1と合成したRGB光を投射する投影レンズ2がレンズプリズム台座3に取り付けられている。プリズム1には、3面に出射偏光板4R,4G,4Bが貼付けられ、それぞれに隣接した前方位置に透過型液晶パネル5R,5G,5B、入射偏光板6R,6G,6Bが配置されている。
【0016】
レンズプリズム台座3は、プリズム1を固定するプリズム台座3aを有し、プリズム台座3aの下側に吸気ファン11を設置する。吸気ファン11は、ファンモータ10によって駆動される多翼ファン(変形プレートファン、つまり軸方向長が短いシロッコファン)からなり、下部ファン筐体8と上部ファン筐体9からなる筐体内に収納されており、吸気ファン11がファンモータ10によって駆動されると筐体内に図3に示すような旋回流が生じる。
【0017】
出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B及び入射偏光板6R,6G,6Bの下方に対応する部分の上部ファン筐体9には、吸気ファン11から送風される空気流を吹き出す吹出口9R,9G,9Bが設けられている。また、下部ファン筐体8の底面であって、吸気ファン11の外周には底面から連続して風向ガイド8R,8G,8Bが突設されている。
このような構成により、吸気ファン11によって生じた旋回流は風向ガイド8R,8G,8Bにより上向き流となり、上部ファン筐体9に設けられた吹出口9R,9G,9Bを通って、透過型液晶パネル5R,5G,5Bのほぼ中央部に送り込まれ、出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B及び入射偏光板6R,6G,6Bを冷却する。
【0018】
下部ファン筐体8の底面にRGB毎の被冷却部へ冷却用空気流を送り込む風向ガイド8R,8G,8Bを下部ファン筐体8と一体構造で設置したことにより、簡単な構成で、所要とする個所に所要量の送風を行うことができ、機器に適合した適切な冷却構造が可能となる。また、下部ファン筐体8の吸気口には、吸気により吸い込まれる空気中の塵埃等を阻止する防塵フィルタ7が設置されている。
【0019】
以上のような構成により、吸気ファン11により吸引された空気が防塵フィルタ7を通過し、下部ファン筐体8の吸気口を通り、吸気ファン11により生じた旋回流が風向ガイド8R,8G,8Bに吹き付けられ、吹き出し方向が上向きとなった空気流がそれぞれの吹出口9R,9G,9Bを通ってそれぞれの出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B及び入射偏光板6R,6G,6Bに振り分けられ、静粛に冷却が行われる。
なお、以上の実施例においては透過型液晶パネルを用いた液晶プロジェクタについて説明したが、反射型液晶パネルを用いた液晶プロジェクタにも本発明を適用することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、プリズムを支持する台座の下方にファンを配置し、該ファンによって複数の液晶パネル及び偏光板を冷却するので、簡単な構造となり、長い風路等による通風悪化を防ぎ、効果的に冷却することが可能となるとともに、運転音をより低レベルとすることが可能となる。
【0021】
また、ファンを収納する筐体内に風向ガイドを設け、ファンからの送風を風向ガイドによって筐体に設けられた複数の吹出口を介して前記複数の液晶パネル及び偏光板に送風するので、風向ガイドによって必要とする被冷却部材に所定量の送風を確実に行うことが可能となる。また、複数の風向ガイドまたは複数の吹出口は筐体と一体化して形成されているので、構成部品点数の削減が可能となり、コストの低減が可能となる。
【0022】
また、ファンの吸気口に防塵フィルタを設けたので、光学エンジン内に塵埃が侵入することを阻止し、液晶プロジェクタの性能の低下を防止し、構成部品点数を削減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による液晶プロジェクタの光学エンジン要部を示す平面断面図である。
【図2】図1に示す液晶プロジェクタのA−A断面図である。
【図3】図2に示す液晶プロジェクタのB−B断面図である。
【図4】図3に示す液晶プロジェクタのC−C断面図である。
【図5】軸流ファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す側面断面図である。
【図6】シロッコファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す平面断面図である。
【符号の説明】
1…プリズム、2…投影レンズ、3…レンズプリズム台座、3a…プリズム台座、4R,4G,4B…出射偏光板、5R,5G,5B…透過型液晶パネル、6R,6G,6B…入射偏光板、7…防塵フィルタ、8…下部ファン筐体、8R,8G,8B…風向ガイド、9…上部ファン筐体、9R,9G,9B…吹出口、10…ファンモータ、11…吸気ファン、12R,12G,12B…吹付けガイド、13…軸流ファン、14…シロッコファン、15R,15G,15B…吹付けガイド。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジェクタの冷却装置に関し、さらに詳しくは、光学エンジン内の液晶パネル及び偏光板を冷却する液晶プロジェクタの冷却装置において、構造を簡単化し、静音化と冷却の効率化を図った液晶プロジェクタの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタは、小さな液晶パネルに表示した画像をレンズで拡大投射し、大画面表示を行う。近年、画面の明るさの向上が求められ、光源の高輝度化に伴い高出力光源を使用することから、大量の冷却風を必要とし複数のファンが使用されている。
従来のプロジェクタの冷却装置として、RGB光を合成するプリズムを支持するレンズプリズム台座の下方に軸流ファンを配置し、軸流ファンと被冷却部材との間に風向ガイドを成形したタイプが知られている。
また、近年の小型化薄型化の要求に伴い、また光源の高輝度化に伴い冷却風を高速にすることが必要とされ、多翼ファン(シロッコファン)から吹付けガイドを通して被冷却部材へ冷却風を送りこむタイプも知られている。
【0003】
軸流ファンを使用する前者のタイプは、軸流ファンを使用するため風速が低く光源の高輝度化に対応することが困難で、また軸流ファンと被冷却部材との間に吹付けガイドを成形するため、セットの薄型化に適した構成とはいえない。
シロッコファンを使用する後者のタイプは、シロッコファンを使用するため風速は大であるが、液晶パネル等の被冷却部材がRGB毎に3個所に分かれて配置されているため、通常2〜3個のファンを用い、明るさに応じ吹付けガイドで送風を分離している。そのため、冷却用空気が通過するダクトは長くなりがちで、風路抵抗が大きく、風切り音が発生する。
【0004】
図5は、軸流ファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す側面断面図である。
液晶プロジェクタの光学エンジン内の図示しない色分解光学系で分離されたR、G、B光は、それぞれ入射偏光板6R,6G,6Bに射出され、透過型液晶パネル5R,5G,5Bで画像情報に応じて変調され、出射偏光板4R,4G,4Bに射出される(6G,5G,4Gは図示しない)。画像情報に応じて変調されたR、G、B光は、プリズム1で合成され、図示しない投影レンズによって図示しないスクリーンに拡大表示される。
【0005】
画像情報に応じて変調されたR、G、B光を合成するプリズム1と、合成した光を投射する投影レンズが、レンズプリズム台座3に取り付けられている。プリズム1には出射偏光板4R,4G,4Bが貼付けられ、出射偏光板4R,4G,4Bの前方にそれぞれ透過型液晶パネル5R,5G,5Bと入射偏光板6R,6G,6Bが配置されている。レンズプリズム台座3にはプリズム1を固定するプリズム台座を有し、その下方に吹付けガイド12R,12G,12B(12Gは図示しない)及び軸流ファン13が配置されている。
【0006】
軸流ファン13の吸気口には、吸気により吸い込まれる塵埃等の侵入を阻止する防塵フィルタ7が液晶プロジェクタを収納する筐体の一部に取り付けることによって配置されている。このような構成により、軸流ファン13により吸い込まれた空気が防塵フィルタ7を通過し、吹付けガイド12R,12G,12Bにより入射偏光板6R,6G,6B、透過型液晶パネル5R,5G,5B、出射偏光板4R,4G,4B等の被冷却部材に送風が振り分けられる。
【0007】
図6は、シロッコファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す平面断面図である。
図6に示す液晶プロジェクタは、図5に示す軸流ファンを用いた液晶プロジェクタと同様に、プリズム1の3面の周囲にRGB各色用の出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B、入射偏光板6R,6G,6Bが配置され、これらの被冷却部材の下部にはRGB用の被冷却部材に空気流を導く吹付けガイド15R,15G,15Bが設けられている。吹付けガイド15R,15G,15Bの端部にシロッコファン14R,14BGを配置する。シロッコファン14BGの吸気口には、吸気により吸い込まれる塵埃等の侵入を阻止する防塵フィルタ7が光学エンジンを収納する筐体の一部に配置されており、防塵フィルター7を通過し、シロッコファン14BGにより吸い込まれた空気が吹付けガイド15Bを通って入射偏光板6B、透過型液晶パネル5B、出射偏光板4Bに吹き付けられる。また、吹付けガイド15Gを通って入射偏光板6G、透過型液晶パネル5G、出射偏光板4Gに吹き付けられる。同様に、防塵フィルター7を通過し、シロッコファン14Rにより吸い込まれた空気が吹付けガイド15Rを通ってそれぞれの風路に分割され、空気流がそれぞれ入射偏光板6R、透過型液晶パネル5R、出射偏光板4Rに吹き付けられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した従来の液晶プロジェクタの冷却装置が有する問題点を解決するためになされたもので、多数の吸気ファンを用いることなく、部品点数を削減して簡単な構造とし、冷却効率に優れ、より一層の小型化と低騒音化を図ることが可能な高耐久性の液晶プロジェクタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決する第1の技術手段は、複数の液晶パネル及び偏光板を透過した光をプリズムで合成する光学エンジンを備えた液晶プロジェクタの冷却装置において、前記プリズムを支持する台座の下方にファンを配置し、該ファンからの送風によって前記複数の液晶パネル及び偏光板を冷却することを特徴とし、簡単な構造により長い風路等による通風悪化を防ぎ、静音化するとともに効果的に被冷却部品を冷却する。
【0010】
また、第2の技術手段は、第1の技術手段の液晶プロジェクタの冷却装置において、前記ファンを収納する筐体内に複数の風向ガイドを設け、該風向ガイドによって前記台座に設けられた複数の吹出口を介して前記複数の液晶パネル及び偏光板に送風することを特徴とし、風向ガイドによって必要とする被冷却部材に確実に所定量の送風を行う。
【0011】
また、第3の技術手段は、第2の技術手段の液晶プロジェクタの冷却装置において、前記複数の風向ガイド及び前記複数の吹出口は、前記ファンを収納する筐体と一体に形成されていることを特徴とし、構成部品点数の少ない簡単な構造により通風悪化を防ぎ、効果的に被冷却部品を冷却する。
【0012】
また、第4の技術手段は、第1〜第3の技術手段の液晶プロジェクタの冷却装置において、前記ファンの吸気口に対応して防塵フィルタを設けたことを特徴とし、防塵フィルタをファンとともに設置することにより光学エンジン内に塵埃が侵入することを阻止し、液晶プロジェクタの性能の低下を防止し、構成部品点数を削減する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例による液晶プロジェクタの光学エンジン要部を示す平面断面図、図2は、図1に示す液晶プロジェクタのA−A断面図、図3は、図2に示す液晶プロジェクタのB−B断面図、図4は、図3に示す液晶プロジェクタのC−C断面図である。
【0014】
図1に示す実施例の液晶プロジェクタにおいて、光学エンジン内の図示しない光源から発した光は、ダイクロイックミラーを備えた色分解光学系でR、G、B光に分離され、分離されたR、G、B光はそれぞれ入射偏光板6R,6G,6Bに射出され、透過型液晶パネル5R,5G,5Bで画像情報に応じて変調され、出射偏光板4R,4G,4Bに射出される。画像情報に応じて変調されたR、G、B光は、プリズム1で合成され、投影レンズ2によって図示しないスクリーンに拡大表示される。
【0015】
図1に示すように、本発明の実施例の液晶プロジェクタには、R,G,B光を合成するプリズム1と合成したRGB光を投射する投影レンズ2がレンズプリズム台座3に取り付けられている。プリズム1には、3面に出射偏光板4R,4G,4Bが貼付けられ、それぞれに隣接した前方位置に透過型液晶パネル5R,5G,5B、入射偏光板6R,6G,6Bが配置されている。
【0016】
レンズプリズム台座3は、プリズム1を固定するプリズム台座3aを有し、プリズム台座3aの下側に吸気ファン11を設置する。吸気ファン11は、ファンモータ10によって駆動される多翼ファン(変形プレートファン、つまり軸方向長が短いシロッコファン)からなり、下部ファン筐体8と上部ファン筐体9からなる筐体内に収納されており、吸気ファン11がファンモータ10によって駆動されると筐体内に図3に示すような旋回流が生じる。
【0017】
出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B及び入射偏光板6R,6G,6Bの下方に対応する部分の上部ファン筐体9には、吸気ファン11から送風される空気流を吹き出す吹出口9R,9G,9Bが設けられている。また、下部ファン筐体8の底面であって、吸気ファン11の外周には底面から連続して風向ガイド8R,8G,8Bが突設されている。
このような構成により、吸気ファン11によって生じた旋回流は風向ガイド8R,8G,8Bにより上向き流となり、上部ファン筐体9に設けられた吹出口9R,9G,9Bを通って、透過型液晶パネル5R,5G,5Bのほぼ中央部に送り込まれ、出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B及び入射偏光板6R,6G,6Bを冷却する。
【0018】
下部ファン筐体8の底面にRGB毎の被冷却部へ冷却用空気流を送り込む風向ガイド8R,8G,8Bを下部ファン筐体8と一体構造で設置したことにより、簡単な構成で、所要とする個所に所要量の送風を行うことができ、機器に適合した適切な冷却構造が可能となる。また、下部ファン筐体8の吸気口には、吸気により吸い込まれる空気中の塵埃等を阻止する防塵フィルタ7が設置されている。
【0019】
以上のような構成により、吸気ファン11により吸引された空気が防塵フィルタ7を通過し、下部ファン筐体8の吸気口を通り、吸気ファン11により生じた旋回流が風向ガイド8R,8G,8Bに吹き付けられ、吹き出し方向が上向きとなった空気流がそれぞれの吹出口9R,9G,9Bを通ってそれぞれの出射偏光板4R,4G,4B、透過型液晶パネル5R,5G,5B及び入射偏光板6R,6G,6Bに振り分けられ、静粛に冷却が行われる。
なお、以上の実施例においては透過型液晶パネルを用いた液晶プロジェクタについて説明したが、反射型液晶パネルを用いた液晶プロジェクタにも本発明を適用することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、プリズムを支持する台座の下方にファンを配置し、該ファンによって複数の液晶パネル及び偏光板を冷却するので、簡単な構造となり、長い風路等による通風悪化を防ぎ、効果的に冷却することが可能となるとともに、運転音をより低レベルとすることが可能となる。
【0021】
また、ファンを収納する筐体内に風向ガイドを設け、ファンからの送風を風向ガイドによって筐体に設けられた複数の吹出口を介して前記複数の液晶パネル及び偏光板に送風するので、風向ガイドによって必要とする被冷却部材に所定量の送風を確実に行うことが可能となる。また、複数の風向ガイドまたは複数の吹出口は筐体と一体化して形成されているので、構成部品点数の削減が可能となり、コストの低減が可能となる。
【0022】
また、ファンの吸気口に防塵フィルタを設けたので、光学エンジン内に塵埃が侵入することを阻止し、液晶プロジェクタの性能の低下を防止し、構成部品点数を削減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による液晶プロジェクタの光学エンジン要部を示す平面断面図である。
【図2】図1に示す液晶プロジェクタのA−A断面図である。
【図3】図2に示す液晶プロジェクタのB−B断面図である。
【図4】図3に示す液晶プロジェクタのC−C断面図である。
【図5】軸流ファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す側面断面図である。
【図6】シロッコファンを使用した従来の液晶プロジェクタの要部を示す平面断面図である。
【符号の説明】
1…プリズム、2…投影レンズ、3…レンズプリズム台座、3a…プリズム台座、4R,4G,4B…出射偏光板、5R,5G,5B…透過型液晶パネル、6R,6G,6B…入射偏光板、7…防塵フィルタ、8…下部ファン筐体、8R,8G,8B…風向ガイド、9…上部ファン筐体、9R,9G,9B…吹出口、10…ファンモータ、11…吸気ファン、12R,12G,12B…吹付けガイド、13…軸流ファン、14…シロッコファン、15R,15G,15B…吹付けガイド。
Claims (4)
- 複数の液晶パネル及び偏光板を透過した光をプリズムで合成する光学エンジンを備えた液晶プロジェクタの冷却装置において、前記プリズムを支持する台座の下方にファンを配置し、該ファンからの送風によって前記複数の液晶パネル及び偏光板を冷却することを特徴とする液晶プロジェクタの冷却装置。
- 前記ファンを収納する筐体内に複数の風向ガイドを設け、該風向ガイドによって前記台座に設けられた複数の吹出口を介して前記複数の液晶パネル及び偏光板に送風することを特徴とする請求項1記載の液晶プロジェクタの冷却装置。
- 前記複数の風向ガイド及び前記複数の吹出口は、前記ファンを収納する筐体と一体に形成されていることを特徴とする請求項2記載の液晶プロジェクタの冷却装置。
- 前記ファンの吸気口に対応して防塵フィルタを設けたことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の液晶プロジェクタの冷却装置。
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2003
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