JP2004340735A - 波面収差測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源と、光源の光路中に順に光源側から配置された基準平面板及び球面鏡と、球面鏡によって折り返された光の光路中に配置された平面基板と、平面基板で反射された光を点像化する点像化手段と、点像化手段で点像化された光を観察する点像観察手段と、基準平面板によって反射された光と、基準平面板を透過した後に、所定位置に配置した被検レンズを透過し球面鏡によって折り返され、再び被検レンズ及び基準平面板を透過した光と、によって得られる干渉縞を観察する干渉縞観察手段と、を備え、基準平面板は、平面基板と干渉縞観察手段との間に配置されている。
【選択図】 図1
Description
【技術分野】
本発明は、反射点像の観測が容易な波面収差測定装置、及び、円偏光を被検レンズに入射してその波面収差を測定することができる波面収差測定装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
従来の波面収差測定装置は図7に示すような構成からなっており、半導体レーザ110から出射し、集光レンズ150を経てハーフミラー152でその進行方向を90度曲げられた光はコリメータレンズ153で平行光化されて平面基板154を透過して基準平面板156に至る。
【0003】
基準平面板156に入射した光の一部は反射されてコリメータレンズ153、ハーフミラー152を経て干渉縞観察用CCD140に入射する。一方、基準平面板156を透過した光は、被検レンズ180、カバーガラス158を経て反射基準凹面鏡159で折り返し、再びカバーガラス158、被検レンズ180を経て基準平面板156を透過した後に、平面基板154、コリメータレンズ153、ハーフミラー152を経て干渉縞観察用CCD140に入射する。
【0004】
このように、基準平面板156で反射された光と、基準平面板156及び被検レンズ180を透過した光により、干渉縞観察用CCD140ではこれらの光による干渉縞を得ることができる。
【0005】
また、平面基板154は、基準平面板156側から入射した光の一部の進行方向を90度曲げることができる。平面基板154で反射された光は集光レンズ155で点像化されて反射点像観察用CCD120に入射される。このCCD120は、コーナーキューブプリズム(不図示)を用いた測定中心の決定、及び、カバーガラス158又は反射基準凹面鏡159のアラインメントに使用される。
【0006】
しかし、反射点像観察用CCD120には、基準平面板156で反射された光による点像と、基準平面板156を透過して、被検レンズ180、カバーガラス158を経て反射基準凹面鏡159で折り返された光、又はコーナーキューブプリズム、カバーガラス158、によって反射された光による点像と、が入射される。すなわち、反射点像観察用CCD120には二つの点像が入射するため、これらの判別が困難な場合は、目的の点像が認識できないため、測定中心の決定、及び、カバーガラス158又は反射基準凹面鏡159のアラインメントが滞ることになる。
【0007】
一方、干渉縞による被検レンズの波面収差の測定においては、被検レンズの種類、仕様などによって、被検レンズに入射する光を円偏光又は直線偏光のいずれかに設定する必要がある。
【0008】
しかし、円偏光に設定して測定する場合、従来の波面収差測定装置においては、λ/4板などによって円偏光に変換された光が被検レンズに入射するまでに、途中経由するハーフミラーやレンズなどの影響により、その円偏光の状態が変化し楕円偏光になっていた。このため正しい円偏光に設定した状況での測定が困難であった。
【0009】
【特許文献】
特開平7−83609号公報
実登−2521324号公報
特許−2990913号公報
【0010】
【発明の目的】
そこで本発明の目的は、点像観察手段による点像認識が容易であって、測定中心の決定、カバーガラス又は球面鏡のアラインメントをスムーズに行うことができる波面収差測定装置を提供することにある。また、本発明のさらなる目的は、被検レンズに対して正しい円偏光を入射させて、測定を行うことができる波面収差測定装置を提供することにある。
【0011】
【発明の概要】
上記問題点を解決するために、本発明の波面収差測定装置においては、光源と、光源の光路中に光源側から順に配置された基準平面板及び球面鏡と、球面鏡によって折り返された光の光路中に配置された平面基板と、平面基板で反射された光を点像化する点像化手段と、点像化手段で点像化された光を観察する点像観察手段と、基準平面板によって反射された光と、基準平面板を透過した後に被検レンズを透過し球面鏡によって折り返され再び被検レンズ及び基準平面板を透過した光と、の干渉によって得られる干渉縞を観察する干渉縞観察手段と、を備え、基準平面板は、平面基板と干渉縞観察手段との間に配置されていることを特徴としている。
【0012】
また、点像観察手段に入射される光は前記基準平面板を透過した光のみであることが好ましい。
【0013】
本発明の波面収差測定装置は、さらに、光源と基準平面板との間に配置されたハーフミラーと、基準平面板と球面鏡との間に配置された平面基板と、干渉縞観察手段とハーフミラーとの間に配置された偏光板と、平面基板と被検レンズとの間に配置された四分の一波長板と、を備えることが好ましい。
【0014】
光源から発せられる光は直線偏光であって、ハーフミラー及び平面基板に対して、P偏光またはS偏光とすることができる。
【0015】
偏光板においては、偏光方向が互いに直交する二つの直線偏光が入射されたとき、二つの直線偏光の透過光を、偏光方向が入射前に対して傾いた同一の直線偏光とさせることができる。
【0016】
【発明の実施形態】
以下、本発明にかかる実施形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る波面収差測定装置1は、図1に示すように、干渉縞及び反射点像を観察するための光学系O、光学系Oに対して基準光を出射する半導体レーザ(LD)(光源)10、被検レンズ80からの反射光を点像として受光する反射点像観察用CCD(固体撮像素子)20、及び、干渉縞観察用CCD40を備えている。
【0017】
半導体レーザ10は光学系Oを介して被検レンズ80に対して所定のレーザ光を射出する。半導体レーザ10から出るレーザ光の進行方向には、半導体レーザ10側から順に集光レンズ50、ピンホール51、ハーフミラー52が配置されている。半導体レーザ10から出たレーザ光は集光レンズ50によりピンホール51へ集光される。ピンホール51を通過した光は、その光路に対して45度傾けて配置されたハーフミラー52によりその一部の進行方向が90度曲げられる。
【0018】
ハーフミラー52により反射された光の光路上には、ハーフミラー52側から順にコリメータレンズ53、基準平面板56、光路に対して45度傾けられた平面基板54が配置されている。さらに、平面基板54につづいて、被検レンズ80、カバーガラス58、反射基準凹面鏡59又はコーナーキューブプリズム70が配置される。なお、ハーフミラー52により反射された光はコリメータレンズ53により平行光化される。
【0019】
基準平面板56は、表面を高精度に研磨された平面ガラス板であって、コリメータレンズ53から遠い面には参照面56aが設けられている。参照面56aは基準平面板56に入射した光の一部を透過し、残りを反射する性質を有している。この性質を利用して、参照面56aにより反射した光と、参照面56aを透過した後に被検レンズ80を透過した光との干渉縞を得ることが可能となる。基準平面板56のアラインメントは、コーナーキューブプリズム70からの反射光と基準平面板56からの反射光による干渉縞を用いて行うことができる(図2)。
【0020】
参照面56aにより反射した光は、コリメータレンズ53を経て、ハーフミラー52を透過する。ハーフミラー52を透過した光は、その光路上に配置されたピンホール57を通ってCCD(干渉縞観察手段)40に入射する。CCD40に入射した光は電気信号に変換され、イメージスキャナ(不図示)によって画像化され、コンピュータ(不図示)で波面収差が算出される。
【0021】
一方、参照面56aを透過した光は、光路に対して45度傾けて配置された平面基板54を透過する。この透過光は、測定中心の測定時にはコーナーキューブプリズム70で反射され(図2)、カバーガラス58のアラインメント(位置、角度合わせ)時にはカバーガラス58で反射され(図3)、球面鏡のアラインメント時には被検レンズ80を透過した後に反射基準凹面鏡(球面鏡)59で反射される。
【0022】
コーナーキューブプリズム70、カバーガラス58、または、反射基準凹面鏡59で折り返された光は、その光路中に配置された平面基板54によってその一部が反射されて進行方向が90度曲げられる。この反射光は、光路上に配置された集光レンズ(点像化手段)55によって集光されて点像としてCCD(点像観察手段)20に入射される。CCD20に入射した光は電気信号に変換され、コンピュータ33に入力される。
【0023】
以上の構成の装置により、被検レンズの波面収差の測定を行う。以下にその測定工程を説明する。
【0024】
(1)測定中心を設定するステップ(図2)
このステップにおいては、コリメータレンズ53、基準平面板56、平面基板54を通る光の光路の延長上の所定位置にコーナーキューブプリズム70が配置されている。コーナーキューブプリズム70は入射した光を入射方向と同じ方向に反射する性質を有する。このため、半導体レーザ10から出射され、集光レンズ50、ピンホール51を経てハーフミラー52で90度曲げられた後に、コリメータレンズ53、基準平面板56を経て平面基板54からコーナーキューブプリズム70に入射した光は、平面基板54に向かって反射される。この反射光は平面基板54によってその進行方向を90度曲げられ、集光レンズ55によって点像化されてCCD20に入射する。CCD20に入射した画像はコンピュータ33によって処理され、コーナーキューブプリズム70からの反射光による点画像の位置が測定中心として記憶される。
【0025】
また、測定中心を設定するステップに先立って、コーナーキューブプリズム70からの反射光と、基準平面板56からの反射光とによってCCD40で観察される干渉縞を用いて、基準平面板56のアラインメントを行う。
【0026】
第1実施形態においては、基準平面板56を平面基板54とCCD40との間に配置してある。このため、従来のように基準平面板56からの反射光がCCD20に入射することがない。よって、CCD20に入射するのは基準平面板56を透過した光のみであって、本ステップにおいては、コーナーキューブプリズム70からの反射光のみである。このため、点像化されたコーナーキューブプリズム70からの反射光を認識することが容易となり、測定中心をスムーズに設定、記憶することができる。
【0027】
(2)カバーガラス58のアラインメントを行うステップ(図3)
このステップにおいては、測定中心を設定するステップにおけるコーナーキューブプリズム70に代えて、XYZαβ軸ステージ90上にカバーガラス58を載置するとともに、カバーガラス58に入射する光の光路上に反射基準凹面鏡59を配置している。
【0028】
カバーガラス58に入射した光のうち、カバーガラス58の表面で反射した光は平面基板54でその進行方向を90度曲げられ、集光レンズ55で点像化されてCCD20に入射される。この点像のCCD20における入射位置は、カバーガラス58の姿勢によって異なってくる。カバーガラス58の表面又は裏面が、カバーガラス58へ入射する光の進行方向と垂直であるときは、CCD20に入射する点像の位置は、コーナーキューブプリズム70から反射された光による点像の位置(測定中心)と一致する。しかし、カバーガラス58の表面が、被検レンズ80へ入射する光の進行方向に対して垂直から傾いているときは、CCD20に入射する点像の位置は、測定中心からずれてくる。
【0029】
コンピュータ33は、XYZαβ軸ステージ90に接続されており、その姿勢を電気的に制御することができる。CCD20に入射され画像化された画像において、カバーガラス58からの反射光の点像の位置がすでに記憶させた測定中心とは一致しないときは、コンピュータ33は、カバーガラス58の表面がカバーガラス58へ入射する光の進行方向に対して垂直ではないと判断し、そのずれ量を算出、記憶する。そして、コンピュータ33はXYZαβ軸ステージ90に対してその姿勢を変えるための駆動信号を発することにより、カバーガラス58の表面からの反射光による点像が測定中心と一致するように、カバーガラス58の表面がカバーガラス58へ入射する光の進行方向に対して垂直になるように制御することができる。CCD20への点像入射、コンピュータ33によるXYZαβ軸ステージ90の姿勢制御は繰り返し行うことができ、これにより、カバーガラス58をより適切な姿勢に配置することが可能となる。もちろん、任意の姿勢に配置することもできる。
【0030】
なお、カバーガラス58に入射する光はコリメータレンズ53によって平行光化されているため、カバーガラス58を透過して反射基準凹面鏡59に入射した光は発散してしまう。よって、反射基準凹面鏡59から折り返した光は、カバーガラス58にはほとんど入射しない。よって、この折り返し光がカバーガラス58のアラインメントに与える影響は無視することができる。
【0031】
さらに、上述のように、基準平面板56は平面基板54とCCD40との間に配置してあるため、従来のように基準平面板56からの反射光がCCD20に入射することがない。よって、CCD20に入射するのは基準平面板56を透過した光のみであって、本ステップにおいては、CCD20に入射するのは実質的にカバーガラス58の表面からの反射光のみである。このため、点像化されたカバーガラス58からの反射光を認識することが容易となり、カバーガラス58のアラインメントをスムーズに行うことができる。
【0032】
(3)反射基準凹面鏡のアラインメントを行うステップ(図4)
このステップにおいては、半導体レーザ10から出射され、集光レンズ50、ピンホール51を経てハーフミラー52で90度曲げられ、コリメータレンズ53、基準平面板56を経て平面基板54を透過した光の光路上に、平面基板54側から順に、被検レンズ80、カバーガラス58、反射基準凹面鏡59、XYZステージ91が配置されている。反射基準凹面鏡59は、XYZステージ91上に載置されている。
【0033】
被検レンズ80に入射した光は、カバーガラス58を透過して反射基準凹面鏡59で折り返し、再びカバーガラス58及び被検レンズ80を透過した後に、平面基板54でその進行方向を90度曲げられ、集光レンズ55で点像化されてCCD20に入射される。この点像のCCD20における入射位置は、反射基準凹面鏡59の位置によって異なってくる。反射基準凹面鏡59の光軸が、被検レンズ80の光軸と一致するときは、CCD20に入射する点像の位置は、コーナーキューブプリズム70から反射された光による点像の位置(測定中心)と一致する。しかし、反射基準凹面鏡59の光軸が、被検レンズ80の光軸と一致しないときは、CCD20に入射する点像の位置は、測定中心からずれてくる。
【0034】
コンピュータ33は、XYZステージ91に接続されており、その姿勢を電気的に制御することができる。CCD20に入射され画像化された画像において、反射基準凹面鏡59からの反射光の点像の位置がすでに記憶させた測定中心と一致しないときは、コンピュータ33は、反射基準凹面鏡59の光軸が被検レンズ80の光軸とずれていると判断し、そのずれ量を算出、記憶する。そして、コンピュータ33はXYZステージ91に対してその位置を変えるための駆動信号を発することにより、反射基準凹面鏡59からの反射光による点像が測定中心と一致するように、反射基準凹面鏡59の光軸が被検レンズ80の光軸と一致するように制御することができる。CCD20への点像入射、コンピュータ33によるXYZステージ91の姿勢制御は繰り返し行うことができ、これにより、反射基準凹面鏡59はより適切な位置に配置することが可能となる。もちろん、任意の位置に配置することもできる。
【0035】
上述のように、基準平面板56は平面基板54とCCD40との間に配置してある。このため、従来のように基準平面板56からの反射光がCCD20に入射することがない。よって、CCD20に入射するのは基準平面板56を透過した光のみであって、本ステップでCCD20に入射するのは反射基準凹面鏡59からの反射光のみである。このため、点像化された反射基準凹面鏡59からの反射光を認識することが容易となり、反射基準凹面鏡59のアラインメントをスムーズに行うことができる。
【0036】
(4)波面収差を測定するステップ(図1)
このステップにおいては、半導体レーザ10から出射され、集光レンズ50、ピンホール51を経てハーフミラー52で90度曲げられ、コリメータレンズ53を経て、基準平面板56、平面基板54の順に透過した光は、被検レンズ80を透過した後に反射基準凹面鏡59によって折り返される。この光は、入射時とは逆の順番で、被検レンズ80、平面基板54及び基準平面板56を透過した後、コリメータレンズ53、ハーフミラー52、ピンホール57を経てCCD40に入射する。
【0037】
一方、CCD40には、被検レンズ80には到達せずに参照面56aで反射された光も、コリメータレンズ53、ハーフミラー52、ピンホール57を経て入射している。したがって、CCD40においては、被検レンズ80を透過した光と、平面基板54及び被検レンズ80は透過せずに参照面56aで反射した光とが入射しているため、これらの光による干渉縞を得ることができる。この干渉縞に基づいて、コンピュータ(不図示)において周知の算出方法によって被検レンズ80の波面収差を算出することができる。
【0038】
上記実施形態においては、カバーガラス58及び反射基準凹面鏡59の姿勢、位置を制御してカバーガラス58及び反射基準凹面鏡59からの反射光が測定中心と一致するようにした状態で測定することとしたが、カバーガラス58及び反射基準凹面鏡59の姿勢、位置を定量評価して任意に指定された傾き量、配置を設定して測定することも可能である。
【0039】
<第2実施形態>
図5及び図6に示す第2実施形態においては、図1に示す第1実施形態の構成に加えて、平面基板54と被検レンズ80との間、及び、ハーフミラー52とピンホール57との間に、λ/4板(四分の一波長板)60及び偏光板61が、それぞれ配置されている。ここで、第1実施形態と同じ部材については同じ参照符号を使用する。
【0040】
λ/4板60は、直線偏光(図5(b))を入射させると透過光が円偏光(図5(c))となり、円偏光を入射させると透過光が直線偏光となる複屈折板である。このλ/4板60に直線偏光を入れて円偏光とし、この円偏光を反射させて再びλ/4板60に入れて直線偏光とした場合の偏光方向は、λ/4板60をまったく透過させていない直線偏光の偏光方向と直交する。
【0041】
半導体レーザ10から出射されたレーザ光は、直線偏光として一部は基準平面板56を透過し、残りは基準平面板56で反射される。基準平面板56を透過した直線偏光は、平面基板54を経てλ/4板60に入射されると円偏光としてλ/4板60を透過する。λ/4板60の透過光は、被検レンズ80、カバーガラス58を透過した後に反射基準凹面鏡59で折り返され、カバーガラス58、被検レンズ80を再び透過した後に円偏光(図6(b))としてλ/4板60に入射し、直線偏光(図6(c))としてλ/4板60を透過する。この透過光の偏光方向(図6(d)のA)は、図6(d)に示すように、半導体レーザ10を出射しλ/4板60に入射するまでの直線偏光の偏光方向(図6(d)のB)と直交している。
【0042】
λ/4板60の透過光は、その光路中に配置された平面基板54によってその一部が反射されて進行方向が90度曲げられる。この反射光は、光路上に配置された集光レンズ(点像化手段)55によって集光され、点像としてCCD(点像観察手段)20に入射される。CCD20に入射した光は電気信号に変換され、コンピュータ(不図示)に入力される。入力された信号は、測定中心の設定、及び、カバーガラス又は反射基準凹面鏡のアラインメントに供される。なお、基準平面板56のアラインメントは、ハーフミラー52により反射された光の光路上において被検レンズ80に代えて配置するコーナーキューブプリズム(不図示)からの反射光と基準平面板56からの反射光による干渉縞を用いて行うことができる。
【0043】
一方、平面基板54を透過した光は、基準平面板56、コリメータレンズ53を透過した後、ハーフミラー52を透過、又は、ハーフミラー52で反射される。ハーフミラー52を透過した光はその光路上に配置された偏光板61及びピンホール57を通ってCCD(干渉縞観察手段)40に入射する。CCD40に入射した光は電気信号に変換され、イメージスキャナ(不図示)によって画像化され、コンピュータ(不図示)で波面収差が算出される。つまり、CCD40においては、基準平面板56によって反射された光と、基準平面板56を透過した後に被検レンズ80を透過し反射基準凹面鏡59によって折り返され再び被検レンズ80及び基準平面板56を透過した光と、の干渉によって得られる干渉縞を観察することができる。
【0044】
偏光板61は、入射した直線偏光の偏光方向を変更することができる。変更された後の直線偏光の方向を偏光板61の軸と呼ぶものとすると、偏光板61の軸を、入射される互いに直交する二つの直線偏光の偏光方向に対して45度ずらしておくことにより、偏光板61に入射された二つの直線偏光は、それぞれ反対の方向に45度だけ偏光方向が回転されて透過する。よって、半導体レーザ10から出射され基準平面板56で反射した光と、基準平面板56を透過した後にλ/4板60及び被検レンズ80を透過した光とを偏光板61に入射させると、入射前は互いに直交していた偏光方向が、偏光板61を透過することによってそれぞれ反対方向に45度だけ偏光方向が回転するために同一の偏光方向を有する直線偏光となる(図6(e))。
【0045】
偏光板61を透過した光は同一の偏光方向を有する直線偏光であるため、参照面56aにより反射した光と、参照面56aを透過した後に被検レンズ80を透過した光との干渉縞を得ることが可能となり、この干渉縞に基づいて、コンピュータ(不図示)において周知の算出方法によって被検レンズ80の波面収差を算出することができる。
【0046】
第2実施形態においては、偏光板61はハーフミラー52とピンホール57との間に配置されていたが、CCD40とハーフミラー52との間であればいずれの位置に配置しても良い。
また、λ/4板60は、平面基板54と被検レンズ80との間であればいずれの位置に配置しても良い。
なお、その他の構成、作用、効果は第1実施形態と同様である。
【0047】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、点像観察手段に入射する点像を1種類とすることによって、点像観察手段による点像認識が容易であって、測定中心の決定、カバーガラス又は球面鏡のアラインメントをスムーズに行うことができる波面収差測定装置を提供することができる。さらに、被検レンズに対して正しい円偏光を入射させて、測定を行うことができる波面収差測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態にかかる波面収差測定装置の構成を示す図であり、(b)は基準平面板の構成を示す側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる波面収差測定装置において、測定中心を設定するための構成を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる波面収差測定装置において、カバーガラスのアラインメントを行うための構成を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかる波面収差測定装置において、反射基準凹面鏡のアラインメントを行うための構成を示す図である。
【図5】(a)は本発明の第2実施形態に係る波面収差測定装置の構成を示す図であり、(b)及び(c)はそれぞれλ/4板60に入射する前の直線偏光及びλ/4板60を透過直後の円偏光の偏光方向を示す図である。
【図6】(a)は本発明の第2実施形態に係る波面収差測定装置の構成を示す図であり、(b)、(c)、(d)及び(e)は、それぞれ、λ/4板60及び被検レンズ80透過後の円偏光、さらにλ/4板60透過後の直線偏光、またさらに基準平面板56透過後の直線偏光Aと基準平面板56で反射された直線偏光B、及び、さらに偏光板61を透過後の直線偏光の偏光方向を示す図である。
【図7】従来の波面収差測定装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 波面収差測定装置
10 光源
20 反射点像観察用CCD(点像観察手段)
40 干渉縞観察用CCD(干渉縞観察手段)
52 ハーフミラー
54 平面基板
55 集光レンズ(点像化手段)
56 基準平面板
59 反射基準凹面鏡(球面鏡)
60 四分の一波長板
61 偏光板
80 被検レンズ
Claims (5)
- 光源と、
前記光源の光路中に光源側から順に配置された基準平面板及び球面鏡と、
前記球面鏡によって折り返された光の光路中に配置された平面基板と、
前記平面基板で反射された光を点像化する点像化手段と、
前記点像化手段で点像化された光を観察する点像観察手段と、
前記基準平面板によって反射された光と、前記基準平面板を透過した後に被検レンズを透過し前記球面鏡によって折り返され再び前記被検レンズ及び前記基準平面板を透過した光と、の干渉によって得られる干渉縞を観察する干渉縞観察手段と、
を備える波面収差測定装置であって、
前記基準平面板は、前記平面基板と前記干渉縞観察手段との間に配置されていることを特徴とする波面収差測定装置。 - 光源と、
前記光源の光路中に光源側から順に配置された基準平面板及び球面鏡と、
前記球面鏡によって折り返された光の光路中に配置された平面基板と、
前記平面基板で反射された光を点像化する点像化手段と、
前記点像化手段で点像化された光を観察する点像観察手段と、
前記基準平面板によって反射された光と、前記基準平面板を透過した後に被検レンズを透過し前記球面鏡によって折り返され再び前記被検レンズ及び前記基準平面板を透過した光と、の干渉によって得られる干渉縞を観察する干渉縞観察手段と、
を備える波面収差測定装置であって、
前記点像観察手段に入射される光は前記基準平面板を透過した光のみであることを特徴とする波面収差測定装置。 - 前記光源と前記基準平面板との間に配置されたハーフミラーと、前記基準平面板と前記球面鏡との間に配置された平面基板と、前記干渉縞観察手段と前記ハーフミラーとの間に配置された偏光板と、
前記平面基板と前記被検レンズとの間に配置された四分の一波長板と、を備えた請求項1又は請求項2記載の波面収差測定装置。 - 前記光源から発せられる光は直線偏光であって、前記ハーフミラー及び前記平面基板に対して、P偏光またはS偏光とする請求項3記載の波面収差測定装置。
- 前記偏光板においては、偏光方向が互いに直交する二つの直線偏光が入射されたとき、前記二つの直線偏光の透過光を、偏光方向が入射前に対して傾いた同一の直線偏光とさせる請求項4記載の波面収差測定装置。
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JP2003137342A JP2004340735A (ja) | 2003-05-15 | 2003-05-15 | 波面収差測定装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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RU2491525C1 (ru) * | 2012-01-23 | 2013-08-27 | Российская Федерация, от имени которой выступает Министерство промышленности и торговли РФ | Метод интерферометрического контроля на рабочей длине волны качества изображения и дисторсии оптических систем |
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2003
- 2003-05-15 JP JP2003137342A patent/JP2004340735A/ja not_active Withdrawn
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