JP2004340659A - 計測軸間隔計測装置、計測軸間隔計測方法、多軸干渉計、露光装置及び露光方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多軸干渉計の計測軸間隔を正確に計測する。
【解決手段】計測用ビーム光源18から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計10の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ36又は第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブ44に導く導光手段と、第1又は第2のコーナキューブにより反射された軸間隔計測用ビームを検出する検出手段18と、検出手段により検出された軸間隔計測用ビームが第1又は第2のコーナキューブの頂点36a、48aにより反射されたことを判別する判別手段と、判別手段により第1及び第2のコーナキューブの頂点により反射されたとそれぞれ判別された軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測手段と、計測手段により計測された第1及び第2のコーナキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】計測用ビーム光源18から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計10の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ36又は第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブ44に導く導光手段と、第1又は第2のコーナキューブにより反射された軸間隔計測用ビームを検出する検出手段18と、検出手段により検出された軸間隔計測用ビームが第1又は第2のコーナキューブの頂点36a、48aにより反射されたことを判別する判別手段と、判別手段により第1及び第2のコーナキューブの頂点により反射されたとそれぞれ判別された軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測手段と、計測手段により計測された第1及び第2のコーナキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段とを備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多軸レーザ干渉計等の計測軸間隔を計測する計測軸間隔計測装置及び計測軸間隔計測方法、該計測軸間隔計測装置を備える多軸干渉計、該多軸干渉計を備える露光装置及び該露光装置を用いた露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子や液晶表示素子等を製造する際に用いられる投影露光装置においては、2つの部材間の相対変位を高精度に制御する必要がある。近年、液晶基板の大型化に対応するために大型基板を一括走査露光する投影光学装置が開発されている。この投影露光装置においては、複数の当倍正立の投影光学ユニットから構成された投影光学系に対してマスクとウエハとを一体的に相対移動させることによって、マスクパターンをウエハに対して一括的に転写する。マスクステージ及びウエハステージの走査方向の移動量を計測する干渉計としては、ステージの移動量が大きい状態においてステージがある程度回転しても移動鏡に対する入射ビームと射出ビームの角度ずれが発生しないとの理由から、移動鏡としてコーナーキューブを用いる干渉計が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−26508号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、マスクステージ及びウエハステージの傾きは、多軸干渉計により計測された2つの計測軸の計測値と2つの計測軸の間隔(計測点間隔)とを用いて演算により求められている。従って、2つの計測軸の間隔を正確に求める必要がある。
【0005】
この発明の課題は、多軸干渉計の計測軸間隔を正確に計測することができる計測軸間隔計測装置及び計測軸間隔計測方法、該計測軸間隔計測装置を備える多軸干渉計、該多軸干渉計を備える露光装置及び該露光装置を用いた露光方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の計測軸間隔計測装置は、軸間隔計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と、前記計測用ビーム光源から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ又は前記多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブに導く導光手段と、前記第1のコーナキューブ又は前記第2のコーナキューブにより反射された前記軸間隔計測用ビームを検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記軸間隔計測用ビームが前記第1のコーナキューブの頂点又は前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたことを判別する判別手段と、前記判別手段により前記第1のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記判別手段により前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された前記第1のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記第2のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の計測軸間隔計測装置は、前記計測用ビーム光源及び前記検出手段が一体的に構成されていることを特徴とする。
【0008】
この請求項1及び請求項2に記載の計測軸間隔計測装置によれば、多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置及び多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0009】
また、請求項3に記載の計測軸間隔計測装置は、多軸干渉計の計測軸間隔を計測するための計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と、前記多軸干渉計から射出される前記計測用ビームを検出する検出手段と、前記検出手段の所定位置において前記計測用ビームが検出されたことを判別する判別手段と、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置を計測する計測手段と、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
この請求項3に記載の計測軸間隔計測装置によれば、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された計測用ビームの位置、及び多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0011】
また、請求項4に記載の計測軸間隔計測方法は、計測用ビーム光源から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ又は前記多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブに導く導光工程と、前記第1のコーナキューブ又は前記第2のコーナキューブにより反射された前記軸間隔計測用ビームを検出する検出工程と、前記検出工程により検出された前記軸間隔計測用ビームが前記第1のコーナキューブの頂点又は前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたことを判別する判別工程と、前記判別工程により前記第1のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記判別工程により前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測工程と、前記計測工程により計測された前記第1のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記第2のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出工程とを備えることを特徴とする。
【0012】
この請求項4に記載の計測軸間隔計測方法によれば、多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置及び多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測方法により算出される第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0013】
また、請求項5に記載の計測軸間隔計測方法は、多軸干渉計の計測軸間隔を計測するための計測用ビームを該多軸干渉計に導く導光工程と、前記多軸干渉計から射出される前記計測用ビームを検出装置において検出する検出工程と、前記検出工程において検出された前記計測用ビームが前記検出装置の所定位置において検出されたことを判別する判別工程と、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置を計測する計測工程と、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出工程とを備えることを特徴とする。
【0014】
この請求項5に記載の計測軸間隔計測方法によれば、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された計測用ビームの位置、及び多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測方法により算出される第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0015】
また、請求項6に記載の多軸干渉計は、被計測物体に向けて複数の計測軸を形成する多軸干渉計であって、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を備えることを特徴とする。
【0016】
この請求項6に記載の多軸干渉計によれば、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を備えているため、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、被計測物体の傾きを正確に算出することができる。
【0017】
また、請求項7に記載の露光装置は、マスクに形成された転写パターンを感光性基板に転写する露光装置において、前記マスクを載置するマスクステージと、前記感光性基板を載置する基板ステージと、前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測するための請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計と
を備えることを特徴とする。
【0018】
この請求項7に記載の露光装置によれば、請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計を備えているため、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を行なうことができる露光装置を提供することができる。
【0019】
また、請求項8に記載の露光装置は、マスクに形成された転写パターンを感光性基板に転写する露光装置において、前記マスクを載置するマスクステージと、前記感光性基板を載置する基板ステージと、前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測するための請求項6に記載の多軸干渉計とを備えることを特徴とする。
【0020】
この請求項8に記載の露光装置によれば、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を設けた多軸干渉計を備えているため、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を行なうことができる露光装置を提供することができる。
【0021】
また、請求項9に記載の露光方法は、請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計を用いて前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する計測工程と、照明光学系を用いて前記マスクを照明する照明工程と、前記マスクに形成された転写パターンを前記感光性基板上に形成するパターン形成工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
この請求項9に記載の露光方法によれば、請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計を備えた露光装置を用いるため、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を良好に行なうことができる。
【0023】
また、請求項10に記載の露光方法は、請求項6に記載の多軸干渉計を用いて前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する計測工程と、照明光学系を用いて前記マスクを照明する照明工程と、前記マスクに形成された転写パターンを前記感光性基板上に形成するパターン形成工程とを含むことを特徴とする。
【0024】
この請求項10に記載の露光方法によれば、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を設けた多軸干渉計を備えた露光装置を用いるため、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を良好に行なうことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の第1の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置の説明を行う。図1は、露光装置の基板ステージに備えられた多軸レーザ干渉計の計測軸の間隔を計測する計測軸間隔計測装置の概略構成を示す斜視図である。なお、以下においては、図1中に示すXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照して説明を行う。
【0026】
図1に示すように、ウエハステージ(基板ステージ)WSTの+X側の側面には、移動鏡MMXが設けられており、ウエハステージWSTの+Y側の側面には、移動鏡MMYが設けられている。また、ウエハステージWSTの+X側には、ウエハステージWSTのX軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計10が設けられており、ウエハステージWSTの+Y側には、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計12が設けられている。ここで、多軸レーザ干渉計10は、ウエハステージWSTの移動鏡MMXの反射面に向けて縦横2列に配列された4つの計測軸を形成するように構成されている。また、多軸レーザ干渉計12は、ウエハステージWSTの移動鏡MMYの反射面に向けて縦横2列に配列された4つの計測軸を形成するように構成されている。多軸レーザ干渉計10及び多軸レーザ干渉計12には、レーザ光源14から射出されハーフプリズム16で分割された干渉計測を行うためのレーザ光がそれぞれ入射する。
【0027】
また、この計測軸間隔計測装置には、多軸レーザ干渉計10の計測軸の間隔を計測するための軸間隔計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と共に、多軸レーザ干渉計10の計測軸を介して射出された軸間隔計測用ビームを検出する軸間隔計測用ビーム検出装置が一体的に構成されているX軸計測用ビーム光源・検出装置18が設けられている。また、多軸レーザ干渉計12の計測軸の間隔を計測するための軸間隔計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と共に、多軸レーザ干渉計12の計測軸を介して射出された軸間隔計測用ビームを検出する軸間隔計測用ビーム検出装置が一体的に構成されているY軸計測用ビーム光源・検出装置20が設けられている。
【0028】
図2は、図1に示す計測軸間隔計測装置のシステム構成を示す図である。計測軸間隔計測装置の制御部26は、ウエハステージWSTをX軸方向へ移動させるためのX軸駆動部22及びウエハステージWSTをY軸方向へ移動させるためのY軸駆動部24に対して制御信号の出力を行なう。また、制御部26は、X軸計測用ビーム光源・検出装置18及びY軸計測用ビーム光源・検出装置20に対して制御信号の出力を行なうと共に、多軸レーザ干渉計10,12の干渉計測信号、X軸計測用ビーム光源・検出装置18により検出された検出信号及びY軸計測用ビーム光源・検出装置20により検出された検出信号を受信する。
【0029】
また、図3は、ヘテロダイン干渉法を用いたダブルパス方式の多軸レーザ干渉計(多軸干渉計)10の計測軸間隔の計測を説明するための図である。まず、ダブルパス方式の多軸レーザ干渉計10において干渉計測を行なう場合には、レーザ光源14(図1参照)から射出されたレーザビームは、ハーフプリズム16(図1参照)により分割され、多軸レーザ干渉計10に入射する。多軸干渉計10に入射したレーザビームはハーフプリズム30により分割され、ハーフプリズム30により反射されたレーザビームは、偏光ビームスプリッタ(PBS)32に入射する。ここで、レーザビームには、偏光方向が直交し、僅かな周波数差を有する2つの偏光成分、即ち入射面に垂直な方向に偏光した成分(P偏光成分)及び入射面に平行な方向に偏光した成分(S偏光成分)が混在している。
【0030】
偏光ビームスプリッタ32に入射したレーザビームのP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ32を透過して、測定ビームM1となり1/4波長板34を介してウエハステージWST(図1参照)の一端に固定されている移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXで反射された測定ビームM1は、1/4波長板34を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32で反射され、第1のコーナキューブ36に入射して、第1のコーナキューブ36の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32に入射した測定ビームM1は、偏光ビームスプリッタ32により反射されて、測定ビームM2となり、再び1/4波長板34を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXにより反射された測定ビームM2は、1/4波長板34を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32を透過する。
【0031】
一方、偏光ビームスプリッタ32に入射したレーザビームのS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ32より反射され、参照ビームR1となり1/4波長板38介して固定鏡40に向かう。固定鏡40により反射された参照ビームR1は、1/4波長板38を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32を透過して、第1のコーナキューブ36に向かう。参照ビームR1は、第1のコーナキューブ36の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ32に戻り、偏光ビームスプリッタ32を透過する。偏光ビームスプリッタ32を透過した参照ビームR1は、参照ビームR2となり、1/4波長板38を介して固定鏡40に向かい、固定鏡40により反射されて、再び1/4波長板38を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32により反射される。
【0032】
偏光ビームスプリッタ32から射出した測定ビームM2及び参照ビームR2は、ヘテロダイン干渉し、光検出器(図示せず)に入射する。光検出器は、測定ビームM2と参照ビームR2とが重なり合った領域で生じる干渉に基づいて、移動鏡MMX、即ち、基板ステージ(被計測物体)WSTのX軸方向の位置を計測する。
【0033】
また、ハーフプリズム30を透過したレーザビームは、プリズム42により反射され、偏向ビームスプリッタ(PBS)44に入射する。ここで、レーザビームには、偏光方向が直交し、僅かな周波数差を有する2つの偏光成分、即ち入射面に垂直な方向に偏光した成分(P偏光成分)及び入射面に平行な方向に偏光した成分(S偏光成分)が混在している。
【0034】
偏光ビームスプリッタ44に入射したレーザビームのP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ44を透過して、測定ビームM3となり1/4波長板46を介してウエハステージWST(図1参照)の一端に固定されている移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXで反射された測定ビームM3は、1/4波長板46を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44で反射され、第2のコーナキューブ48に入射して、第2のコーナキューブ48の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ44に入射する。偏光ビームスプリッタ44に入射した測定ビームM3は、偏光ビームスプリッタ44により反射されて、測定ビームM4となり、1/4波長板46を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXにより反射された測定ビームM4は、1/4波長板46を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44を透過する。
【0035】
一方、偏光ビームスプリッタ44に入射したレーザビームのS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ44より反射され、参照ビームR3となり1/4波長板50を介して固定鏡40に向かう。固定鏡40により反射された参照ビームR3は、1/4波長板50を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44を透過して、第2のコーナキューブ48に向かう。参照ビームR3は、第2のコーナキューブ48の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ44に戻り、偏光ビームスプリッタ44を透過する。偏光ビームスプリッタ44を透過した参照ビームR3は、参照ビームR4となり、1/4波長板50を介して固定鏡40に向かい、固定鏡40により反射されて、再び1/4波長板50を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44により反射される。
【0036】
偏光ビームスプリッタ44から射出した測定ビームM4及び参照ビームR4は、ヘテロダイン干渉し、光検出器(図示せず)に入射する。光検出器は、測定ビームM4と参照ビームR4とが重なり合った領域で生じる干渉に基づいて、移動鏡MMX、即ち、ウエハステージ(被計測物体)WSTのX軸方向への移動量を計測する。なお、この実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計10は、ダブルパス方式であり、第1の計測軸の測定ビームM1及びM2並びに第2の計測軸の測定ビームM3及びM4が偏光ビームスプリッタと移動鏡との間を2往復するため、高い計測分解能を有している。
【0037】
なお、多軸レーザ干渉計10においては、第1の計測軸及び第2の計測軸の下段に第3の計測軸及び第4の計測軸が設けられており、この第3の計測軸及び第4の計測軸は第1の計測軸及び第2の計測軸と同一の構成を有している。また、多軸レーザ干渉計12においては、4つの計測軸が設けられており、この4つの計測軸も多軸レーザ干渉計10の第1の計測軸、第2の計測軸、第3の計測軸及び第4の計測軸と同一の構成を有している。多軸レーザ干渉計12の光検出器(図示せず)は、測定ビームと参照ビームとが重なり合った領域で生じる干渉に基づいて、移動鏡MMY、即ち、ウエハステージ(被計測物体)WSTのY軸方向への移動量を計測する。
【0038】
次に、多軸レーザ干渉計10の計測軸の間隔の計測について説明を行なう。図2に示す制御部26は、Y軸駆動部24に対して制御信号の出力を行なう。Y軸駆動部24は、制御信号に基づいてウエハステージWSTをY軸方向に移動させる。計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームは、図3に示すように、移動鏡MMXの端部に設けられた45°エッジ面52により反射される。45°エッジ面52により反射された軸間隔計測用ビームは、図3に示す位置に移動鏡MMXが位置している場合には、多軸レーザ干渉計10の1/4波長板34に入射することなく直進する。
【0039】
一方、移動鏡MMXが図3において上方向に移動することにより、計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームが移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され多軸レーザ干渉計10の1/4波長板34に入射した場合には、軸間隔計測用ビームは、1/4波長板34を透過し、偏光ビームスプリッタ32及びコーナーキューブ36で反射され、再び45°エッジ面52に戻り、45°エッジ面52により反射され、計測用ビーム光源・検出装置18に入射する。図4に示す位置に移動鏡MMXが移動した場合には、計測用ビーム光源・検出装置18より射出された軸間隔計測用ビームは、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射されて、1/4波長板34を透過し、偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32により反射された軸間隔計測用ビームは、第1のコーナーキューブ36の頂点36aに到達し、第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射され、再び偏光ビームスプリッタ32により反射され、1/4波長板34を透過し、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、計測用ビーム光源・検出装置18に入射する。
【0040】
このようにして、ウエハステージWSTをY軸方向に移動させることにより、計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームを第1のコーナーキューブ36の頂点36aに導光する。制御部26は、1/4波長板34を透過し偏光ビームスプリッタ32及びコーナーキューブ36で反射され再び45°エッジ面52に戻り45°エッジ面52により反射され計測用ビーム光源・検出装置18に戻ってきた軸間隔計測用ビームの検出信号を受信し、その検出信号に基づいて、第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたか否かの判別を行なう。第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する。
【0041】
次に、ウエハステージWSTを更に上方向に移動させることにより、計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームを第2のコーナーキューブ48の頂点48aに導光する。制御部26は、1/4波長板46を透過し偏光ビームスプリッタ44及びコーナーキューブ48で反射され再び45°エッジ面52に戻り45°エッジ面52により反射され計測用ビーム光源・検出装置18に戻ってきた軸間隔計測用ビームの検出信号を受信し、その検出信号に基づいて、第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたか否かの判別を行なう。第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する。次に、制御部26は、計測された第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置及び第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する。
【0042】
次に、この第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法の説明を行なう。図5は、この実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【0043】
まず、制御部26から出力される制御信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18から射出される軸間隔計測用ビームを、移動鏡MMXの45°エッジ面52を介して多軸レーザ干渉計10の第1の計測軸に含まれる第1のコーナーキューブ36に導く(ステップS10)。次に、第1のコーナーキューブ36により反射された軸間隔計測用ビームを計測用ビーム光源・検出装置18により検出する(ステップS11)。次に、制御部26は、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたか否かの判別を行なう(ステップS12)。
【0044】
即ち、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームの光強度分布は、第1のコーナーキューブ36の頂点36aが面落ちしているため軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された時に若干減少し暗部を形成する。従って、制御部26は、軸間隔計測用ビームの光強度分布が暗部を形成した時に、軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別する。
【0045】
次に、ステップS12において軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18より検出された軸間隔計測用ビーム、即ち、第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する(ステップS13)。この軸間隔計測用ビームの位置を計測することにより第1のコーナーキューブ36の頂点36aの位置を計測することができる。
【0046】
一方、ステップS12において軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されていないと判別された場合には、ステップS11の動作に戻り、軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別されるまで、ステップS11〜ステップS12の動作を繰り返す。
【0047】
次に、制御部26から送信される制御信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18から射出される軸間隔計測用ビームを、移動鏡MMXの45°エッジ面52を介して多軸レーザ干渉計10の第2の計測軸に含まれる第2のコーナーキューブ48に導く(ステップS14)。次に、次に、第2のコーナーキューブ48により反射された軸間隔計測用ビームを計測用ビーム光源・検出装置18により検出する(ステップS15)。次に、制御部26は、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたか否かの判別を行なう(ステップS16)。
【0048】
即ち、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームの光強度分布は、第2のコーナーキューブ48の頂点48aが面落ちしているため軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された時に若干減少し暗部を形成する。従って、制御部26は、軸間隔計測用ビームの光強度分布が暗部を形成した時に、軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別する。
【0049】
ステップS16において軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18より検出された軸間隔計測用ビーム、即ち、第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する(ステップS17)。この軸間隔計測用ビームの位置を計測することにより第2のコーナーキューブ48の頂点48aの位置を計測することができる。
【0050】
一方、ステップS16において軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されていないと判別された場合には、ステップS15の動作に戻り、軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別されるまで、ステップS15〜ステップS16の動作を繰り返す。次に、制御部26は、ステップS13において計測された第1のコーナーキューブ36の頂点36aより反射された軸間隔計測用ビームの位置及びステップS17において計測された第2のコーナーキューブ48の頂点48aより反射された軸間隔計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する(ステップS18)。
【0051】
なお、この実施の形態においては、多軸レーザ干渉計10の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出するための計測軸間隔計測方法の説明を行なったが、上述の計測軸間隔計測方法を用いることにより多軸レーザ干渉計10に備えられている第3の計測軸と第4の計測軸との間隔、第1の計測軸と第3の計測軸との間隔、または第2の計測軸と第4の計測軸との間隔を算出することができる。また、上述の計測軸間隔計測方法を用いることにより多軸レーザ干渉計12の4つの計測軸の何れか2つの計測軸間の間隔も算出することができる。
【0052】
この第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置によれば、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸レーザ干渉計により計測された第1の計測軸の位置及び第2の計測軸の位置、並びに多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいてウエハステージの傾きを正確に算出することができる。
【0053】
次に、図面を参照して、この発明の第2の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置の説明を行なう。なお、この第2の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置には、第1の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計10(図1または図2参照)に代えて多軸レーザ干渉計11が、多軸レーザ干渉計12(図1または図2参照)に代えて多軸レーザ干渉計11と同一の構成を有する多軸レーザ干渉計(図示せず)が設けられている。また、多軸干渉計11には、多軸干渉計10(図3参照)において一体として構成されているハーフプリズム30及びプリズム42に代えて、別体として構成されているハーフプリズム31及びプリズム43が設けられている。また、第1の実施の形態にかかる多軸干渉計の計測軸間隔計測装置(図1または図2参照)に備えられているX軸計測用ビーム光源・検出装置18及びY軸計測用ビーム光源・検出装置20に代えて、多軸レーザ干渉計10から射出される計測用ビームを検出する検出装置19(図6参照)及び多軸レーザ干渉計12から射出される計測用ビームを検出する検出装置(図示せず)が設けられている。
【0054】
その他の点については、第1の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸の間隔を計測する計測軸間隔計測装置と同一の構成を有している。また、この第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置においては、第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置と同一の構成を有しているものには、同一の符号を付して説明を行なう。
【0055】
図6は、第2の実施の形態にかかるヘテロダイン干渉法を用いたダブルパス方式の多軸レーザ干渉計(多軸干渉計)11の計測軸間隔の計測を説明するための図である。この第2の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計11の計測軸間隔の計測を行なう場合には、制御部26は、Y軸駆動部24に対して制御信号の出力を行なう。Y軸駆動部24は、制御部26により出力された制御信号に基づいてウエハステージWSTをY軸方向に移動させる。レーザ光源(計測用ビーム光源)14(図1参照)から射出されたレーザビームは、ハーフプリズム16(図1参照)により分割され、多軸レーザ干渉計11に入射する。多軸レーザ干渉計11に入射したレーザビームはハーフプリズム31により分割され、ハーフプリズム31により反射されたレーザビームは、偏光ビームスプリッタ(PBS)32に入射する。ここで、レーザビームには、偏光方向が直交し、僅かな周波数差を有する2つの偏光成分、即ち入射面に垂直な方向に偏光した成分(P偏光成分)及び入射面に平行な方向に偏光した成分(S偏光成分)が混在している。
【0056】
偏光ビームスプリッタ32に入射したレーザビームのP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ32を透過して、計測用ビームとなり1/4波長板34を介してウエハステージWST(図1参照)の一端に固定されている移動鏡MMXにより反射され、1/4波長板34を介して偏光ビームスプリッタ32及びコーナーキューブ36により順次反射される。コーナーキューブ36により反射された計測用ビームは、再び偏光ビームスプリッタ32により反射され、1/4波長板34を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXに入射した計測用ビームは、図6に示す位置に移動鏡MMXが移動している場合には、移動鏡MMXの端部に設けられている45°エッジ面52により反射される。45°エッジ面52により反射された計測用ビームは、検出装置19に入射する。
【0057】
制御部26は、第1の計測軸の測定ビームM2の光路(第1の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第1の計測軸の測定ビームM2の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0058】
また、ハーフプリズム31により反射され、偏光ビームスプリッタ32、1/4波長板34を透過した計測用ビームは、Y軸方向に移動を続けている移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19より検出される。制御部26は、第1の計測軸の測定ビームM1の光路(第2の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第1の計測軸の測定ビームM1の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0059】
また、ハーフプリズム31を透過し、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXにより反射され、1/4波長板46を介して偏向ビームスプリッタ44、コーナーキューブ48により順次反射される。コーナーキューブ48により反射された計測用ビームは、再び偏光ビームスプリッタ44により反射され、1/4波長板46を透過して、Y軸方向に移動を続けている移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19より検出される。制御部26は、第2の計測軸の測定ビームM4の光路(第3の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第2の計測軸の測定ビームM4の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0060】
また、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、Y軸方向に移動を続けている移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19より検出される。制御部26は、第2の計測軸の測定ビームM3の光路(第4の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第2の計測軸の測定ビームM3の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0061】
また、制御部26は、計測された第1の計測軸の測定ビームM2の光路(第1の光路)を介して射出された計測用ビームの位置、第1の計測軸の測定ビームM1の光路(第2の光路)を介して射出された計測用ビームの位置、第2の計測軸の測定ビームM4の光路(第3の光路)を介して射出された計測用ビームの位置、及び第2の計測軸の測定ビームM3の光路(第4の光路)を介して射出された計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する。
【0062】
次に、この第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法の説明を行なう。図7は、この実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【0063】
まず、制御部26から出力される制御信号に基づいてレーザ光源(計測用ビーム光源)14から射出される計測用ビームを、多軸レーザ干渉計11に導光する(ステップS20)。計測用ビームは、ハーフプリズム31により反射され、偏光ビームスプリッタ32を透過して、1/4波長板34を介して移動鏡MMXにより反射される。移動鏡MMXにより反射された計測用ビームは、1/4波長板34を介して偏光ビームスプリッタ32により反射されて、コーナーキューブ36により反射されて、再び偏光ビームスプリッタ32により反射されて、1/4波長板34を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXが図6に示す位置にある場合には、移動鏡MMXの端部に設けられている45°エッジ面52により反射された計測用ビームを検出装置19により検出する(ステップS21)。次に、制御部26は、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS22)。
【0064】
即ち、検出装置19の所定位置において計測用ビームの光強度分布ピークを検出したか否かの判別を行なう。ステップS22において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第1の計測軸の第1の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS23)。一方、ステップS22において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS21の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS21〜ステップS22の動作を繰り返す。
【0065】
次に、移動鏡MMXが図6において上方向に移動することにより、ハーフプリズム31により反射され偏光ビームスプリッタ32、1/4波長板34を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19により検出される(ステップS24)。次に、制御部26は、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS25)。
【0066】
ステップS25において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第1の計測軸の第2の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS26)。一方、ステップS25において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS24の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS24〜ステップS25の動作を繰り返す。
【0067】
次に、移動鏡MMXが図6において上方向に移動することにより、ハーフプリズム31を透過し、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXにより反射されて、1/4波長板46を介して偏光ビームスプリッタ44、コーナーキューブ48により順次反射される。コーナーキューブ48により反射された計測用ビームは、再び偏光ビームスプリッタ44により反射されて、1/4波長板46を介して移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19により検出される(ステップS27)。次に、制御部26は、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS28)。
【0068】
ステップS28において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第2の計測軸の第3の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS29)。一方、ステップS28において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS27の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS27〜ステップS28の動作を繰り返す。
【0069】
次に、移動鏡MMXが図6において上方向に移動することにより、ハーフプリズム31を透過し、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19により検出される(ステップS30)。次に、制御部26は、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS31)。
【0070】
ステップS31において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第2の計測軸の第4の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS32)。一方、ステップS31において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS30の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS30〜ステップS31の動作を繰り返す。
【0071】
次に、制御部26は、ステップS23において計測された第1の計測軸の第1の光路における計測用ビームの位置、ステップS26において計測された第1の計測軸の光路における計測用ビームの位置、ステップS29において計測された第2の計測軸の第3の光路における計測用ビームの位置、及びステップS32において計測された第2の計測軸の第4の光路における計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する(ステップS33)。
【0072】
なお、この実施の形態においては、多軸レーザ干渉計11の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出するための計測軸間隔計測方法の説明を行なったが、上述の計測軸間隔計測方法を用いることにより多軸レーザ干渉計11に備えられている第3の計測軸と第4の計測軸との間隔、第1の計測軸と第3の計測軸との間隔、または第2の計測軸と第4の計測軸との間隔を算出することができる。また、上述の計測軸間隔計測方法を用いることによりウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)の4つの計測軸の何れか2つの計測軸間の間隔も算出することができる。
【0073】
この第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置によれば、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸レーザ干渉計により計測された第1の計測軸の位置及び第2の計測軸の位置、並びに多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいてウエハステージの傾きを正確に算出することができる。
【0074】
次に、第1の実施の形態若しくは第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を備える多軸レーザ干渉計、又は第1の実施の形態若しくは第2の実施の形態にかかる計測軸間隔方法により計測軸の間隔が計測された多軸干渉計を備えるステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置について説明する。図8は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により計測軸の間隔が計測された多軸レーザ干渉計を有する投影露光装置の構成を示す図である。図8に示すXYZ直交座標系は、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で走査露光時のレチクル(マスク)R及びウエハ(感光性基板)Wの走査方向に直交する非走査方向(即ち、図8の紙面に垂直な方向)に沿ってX軸を取り、走査方向(即ち、図7の紙面に平行な方向)に沿ってY軸を取っている。
【0075】
光源51から射出された露光光ILは、ミラー52及びコンデンサレンズ53を介して、レチクルステージ(マスクステージ)RST上に保持されているレチクル(マスク)Rを照明する。レチクルRの露光光ILによるパターン像は、投影光学系PLを介して、ウエハステージ(基板ステージ)WST上に保持されフォトレジストが塗布されたウエハ(感光性基板)W上に投影露光される。この投影露光装置は、レチクルステージRSTの+Y方向に設置されたレチクルステージ多軸レーザ干渉計54、レチクルステージRSTの+X方向に設置されたレチクルステージ多軸レーザ干渉計(図示せず)を備えている。また、この投影露光装置は、ウエハステージWSTの+Y方向に設置されたウエハステージ多軸レーザ干渉計55、ウエハステージWSTの+X方向に設置されたウエハステージ多軸レーザ干渉計(図示せず)を備えている。なお、+Y方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計54、+X方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計、+Y方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計55、及び+X方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により計測軸の間隔が計測された多軸レーザ干渉計である。
【0076】
+Y方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計54、+X方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計、+Y方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計55、及び+X方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計により計測された計測値は、主制御系56に入力される。主制御系56は、その計測値に基づいて、駆動系(図示せず)等を介してレチクルステージRST及びウエハステージWSTの位置及び傾きを計測し、補正する。
【0077】
この投影露光装置によれば、レチクルステージRSTの走査方向に沿った位置及びウエハステージWSTの走査方向に沿った位置及び傾きの計測を極めて正確に行うことができる。従って、レチクルRに形成された転写パターンの像をウエハWに極めて正確に重ね合わせ露光することができる。
【0078】
次に、図9及び図10に示すフローチャートを参照して、図8に示す投影露光装置を用いて感光性基板としてのウエハ等に所定の回路パターンを形成するマイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を説明する。
【0079】
まず、図10のステップS301において、1ロットのウエハ上に金属膜が蒸着される。次のステップS302において、その1ロットのウエハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。次に、レチクルステージ多軸干渉計及びウエハステージ多軸干渉計によりレチクルステージ及びウエハステージの位置計測を行ない、レチクルステージ及びウエハステージの位置及び傾きの補正を行なう。なお、レチクルステージ及びウエハステージの傾きを算出するために必要な計測軸間隔は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により求められている。
【0080】
ステップS303において、レチクル上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウエハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップS304において、その1ロットのウエハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップS305において、その1ロットのウエハ上でレジストパターンをレチクルとしてエッチングを行うことによって、レチクル上のパターンに対応する回路パターンが、各ウエハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
【0081】
また、上述の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計及び計測軸間隔計測装置を有する投影露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図10のフローチャートを参照して液晶表示素子の製造方法の説明を行う。図10において、パターン形成工程S401では、レチクルステージ多軸干渉計及びウエハステージ多軸干渉計によりレチクルステージ及びウエハステージの位置計測を行ない、レチクルステージ及びウエハステージの位置及び傾きの補正を行なう。なお、レチクルステージ及びウエハステージの傾きを算出するために必要な計測軸間隔は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により求められている。
【0082】
次に、上述の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計及び計測軸間隔計測装置を有する投影露光装置を用いてレチクルのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レチクル剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S402へ移行する。
【0083】
次に、カラーフィルタ形成工程S402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、又はR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S402の後に、セル組み立て工程S403が実行される。セル組み立て工程S403では、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板、及びカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程S403では、例えば、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0084】
その後、モジュール組み立て工程S404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
【0085】
【発明の効果】
この発明の計測軸間隔計測装置によれば、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができるため、基板ステージ及びマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0086】
また、この発明の計測軸間隔計測方法によれば、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができるため、基板ステージ及びマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0087】
また、この発明の多軸干渉計によれば、この発明の計測軸間隔計測装置を備えているため、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、被計測物体の傾きを正確に算出することができる。
【0088】
また、この発明の露光装置によれば、この発明の多軸干渉計を備えているため、マスクステージ及び基板ステージの傾きを正確に行うことができ、マスクに形成された転写パターンの像を感光性基板に極めて正確に重ね合わせ露光することができる。
【0089】
また、この発明の露光方法によれば、この発明の露光装置を用いることから、基板ステージ及びマスクステージの傾きを正確に求めることができるため、微細な露光パターンの露光を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置の構成を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置のシステム構成を示す図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態にかかるダブルパス方式の多軸レーザ干渉計の計測軸間隔の計測を説明するための図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態にかかるダブルパス方式の多軸レーザ干渉計の計測軸間隔の計測を説明するための図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】この発明の第2の実施の形態にかかるダブルパス方式の多軸レーザ干渉計の計測軸間隔の計測を説明するための図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態にかかるステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置の構成を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10,11,12…多軸レーザ干渉計、14…レーザ光源、16,30,31…ハーフプリズム、18,20…計測用レーザ光源・検出装置、19…検出装置、22…X軸駆動部、24…Y軸駆動部、26…制御部、32,44…偏光ビームスプリッタ、34,38,46,50…1/4波長板、40…固定鏡、36,48…コーナキューブ、42,43…プリズム、51…光源、52…ミラー、53…コンデンサレンズ、54,55…多軸レーザ干渉計、55…主制御系、IL…露光光、R…レチクル、RST…レチクルステージ、PL…投影光学系、W…ウエハ、WST…ウエハステージ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、多軸レーザ干渉計等の計測軸間隔を計測する計測軸間隔計測装置及び計測軸間隔計測方法、該計測軸間隔計測装置を備える多軸干渉計、該多軸干渉計を備える露光装置及び該露光装置を用いた露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子や液晶表示素子等を製造する際に用いられる投影露光装置においては、2つの部材間の相対変位を高精度に制御する必要がある。近年、液晶基板の大型化に対応するために大型基板を一括走査露光する投影光学装置が開発されている。この投影露光装置においては、複数の当倍正立の投影光学ユニットから構成された投影光学系に対してマスクとウエハとを一体的に相対移動させることによって、マスクパターンをウエハに対して一括的に転写する。マスクステージ及びウエハステージの走査方向の移動量を計測する干渉計としては、ステージの移動量が大きい状態においてステージがある程度回転しても移動鏡に対する入射ビームと射出ビームの角度ずれが発生しないとの理由から、移動鏡としてコーナーキューブを用いる干渉計が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−26508号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、マスクステージ及びウエハステージの傾きは、多軸干渉計により計測された2つの計測軸の計測値と2つの計測軸の間隔(計測点間隔)とを用いて演算により求められている。従って、2つの計測軸の間隔を正確に求める必要がある。
【0005】
この発明の課題は、多軸干渉計の計測軸間隔を正確に計測することができる計測軸間隔計測装置及び計測軸間隔計測方法、該計測軸間隔計測装置を備える多軸干渉計、該多軸干渉計を備える露光装置及び該露光装置を用いた露光方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の計測軸間隔計測装置は、軸間隔計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と、前記計測用ビーム光源から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ又は前記多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブに導く導光手段と、前記第1のコーナキューブ又は前記第2のコーナキューブにより反射された前記軸間隔計測用ビームを検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記軸間隔計測用ビームが前記第1のコーナキューブの頂点又は前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたことを判別する判別手段と、前記判別手段により前記第1のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記判別手段により前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された前記第1のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記第2のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の計測軸間隔計測装置は、前記計測用ビーム光源及び前記検出手段が一体的に構成されていることを特徴とする。
【0008】
この請求項1及び請求項2に記載の計測軸間隔計測装置によれば、多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置及び多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0009】
また、請求項3に記載の計測軸間隔計測装置は、多軸干渉計の計測軸間隔を計測するための計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と、前記多軸干渉計から射出される前記計測用ビームを検出する検出手段と、前記検出手段の所定位置において前記計測用ビームが検出されたことを判別する判別手段と、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置を計測する計測手段と、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
この請求項3に記載の計測軸間隔計測装置によれば、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された計測用ビームの位置、及び多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0011】
また、請求項4に記載の計測軸間隔計測方法は、計測用ビーム光源から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ又は前記多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブに導く導光工程と、前記第1のコーナキューブ又は前記第2のコーナキューブにより反射された前記軸間隔計測用ビームを検出する検出工程と、前記検出工程により検出された前記軸間隔計測用ビームが前記第1のコーナキューブの頂点又は前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたことを判別する判別工程と、前記判別工程により前記第1のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記判別工程により前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測工程と、前記計測工程により計測された前記第1のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記第2のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出工程とを備えることを特徴とする。
【0012】
この請求項4に記載の計測軸間隔計測方法によれば、多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置及び多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナーキューブの頂点により反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測方法により算出される第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0013】
また、請求項5に記載の計測軸間隔計測方法は、多軸干渉計の計測軸間隔を計測するための計測用ビームを該多軸干渉計に導く導光工程と、前記多軸干渉計から射出される前記計測用ビームを検出装置において検出する検出工程と、前記検出工程において検出された前記計測用ビームが前記検出装置の所定位置において検出されたことを判別する判別工程と、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置を計測する計測工程と、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出工程とを備えることを特徴とする。
【0014】
この請求項5に記載の計測軸間隔計測方法によれば、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された計測用ビームの位置、多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された計測用ビームの位置、及び多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測し、その計測値に基づいて多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸干渉計による第1の計測軸と第2の計測軸の干渉計測値、及び計測軸間隔計測方法により算出される第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいて、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0015】
また、請求項6に記載の多軸干渉計は、被計測物体に向けて複数の計測軸を形成する多軸干渉計であって、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を備えることを特徴とする。
【0016】
この請求項6に記載の多軸干渉計によれば、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を備えているため、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、被計測物体の傾きを正確に算出することができる。
【0017】
また、請求項7に記載の露光装置は、マスクに形成された転写パターンを感光性基板に転写する露光装置において、前記マスクを載置するマスクステージと、前記感光性基板を載置する基板ステージと、前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測するための請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計と
を備えることを特徴とする。
【0018】
この請求項7に記載の露光装置によれば、請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計を備えているため、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を行なうことができる露光装置を提供することができる。
【0019】
また、請求項8に記載の露光装置は、マスクに形成された転写パターンを感光性基板に転写する露光装置において、前記マスクを載置するマスクステージと、前記感光性基板を載置する基板ステージと、前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測するための請求項6に記載の多軸干渉計とを備えることを特徴とする。
【0020】
この請求項8に記載の露光装置によれば、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を設けた多軸干渉計を備えているため、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を行なうことができる露光装置を提供することができる。
【0021】
また、請求項9に記載の露光方法は、請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計を用いて前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する計測工程と、照明光学系を用いて前記マスクを照明する照明工程と、前記マスクに形成された転写パターンを前記感光性基板上に形成するパターン形成工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
この請求項9に記載の露光方法によれば、請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計を備えた露光装置を用いるため、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を良好に行なうことができる。
【0023】
また、請求項10に記載の露光方法は、請求項6に記載の多軸干渉計を用いて前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する計測工程と、照明光学系を用いて前記マスクを照明する照明工程と、前記マスクに形成された転写パターンを前記感光性基板上に形成するパターン形成工程とを含むことを特徴とする。
【0024】
この請求項10に記載の露光方法によれば、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を設けた多軸干渉計を備えた露光装置を用いるため、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、基板ステージやマスクステージの傾きを正確に求めることができる。従って、微細な露光パターンの露光を良好に行なうことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の第1の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置の説明を行う。図1は、露光装置の基板ステージに備えられた多軸レーザ干渉計の計測軸の間隔を計測する計測軸間隔計測装置の概略構成を示す斜視図である。なお、以下においては、図1中に示すXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照して説明を行う。
【0026】
図1に示すように、ウエハステージ(基板ステージ)WSTの+X側の側面には、移動鏡MMXが設けられており、ウエハステージWSTの+Y側の側面には、移動鏡MMYが設けられている。また、ウエハステージWSTの+X側には、ウエハステージWSTのX軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計10が設けられており、ウエハステージWSTの+Y側には、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計12が設けられている。ここで、多軸レーザ干渉計10は、ウエハステージWSTの移動鏡MMXの反射面に向けて縦横2列に配列された4つの計測軸を形成するように構成されている。また、多軸レーザ干渉計12は、ウエハステージWSTの移動鏡MMYの反射面に向けて縦横2列に配列された4つの計測軸を形成するように構成されている。多軸レーザ干渉計10及び多軸レーザ干渉計12には、レーザ光源14から射出されハーフプリズム16で分割された干渉計測を行うためのレーザ光がそれぞれ入射する。
【0027】
また、この計測軸間隔計測装置には、多軸レーザ干渉計10の計測軸の間隔を計測するための軸間隔計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と共に、多軸レーザ干渉計10の計測軸を介して射出された軸間隔計測用ビームを検出する軸間隔計測用ビーム検出装置が一体的に構成されているX軸計測用ビーム光源・検出装置18が設けられている。また、多軸レーザ干渉計12の計測軸の間隔を計測するための軸間隔計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と共に、多軸レーザ干渉計12の計測軸を介して射出された軸間隔計測用ビームを検出する軸間隔計測用ビーム検出装置が一体的に構成されているY軸計測用ビーム光源・検出装置20が設けられている。
【0028】
図2は、図1に示す計測軸間隔計測装置のシステム構成を示す図である。計測軸間隔計測装置の制御部26は、ウエハステージWSTをX軸方向へ移動させるためのX軸駆動部22及びウエハステージWSTをY軸方向へ移動させるためのY軸駆動部24に対して制御信号の出力を行なう。また、制御部26は、X軸計測用ビーム光源・検出装置18及びY軸計測用ビーム光源・検出装置20に対して制御信号の出力を行なうと共に、多軸レーザ干渉計10,12の干渉計測信号、X軸計測用ビーム光源・検出装置18により検出された検出信号及びY軸計測用ビーム光源・検出装置20により検出された検出信号を受信する。
【0029】
また、図3は、ヘテロダイン干渉法を用いたダブルパス方式の多軸レーザ干渉計(多軸干渉計)10の計測軸間隔の計測を説明するための図である。まず、ダブルパス方式の多軸レーザ干渉計10において干渉計測を行なう場合には、レーザ光源14(図1参照)から射出されたレーザビームは、ハーフプリズム16(図1参照)により分割され、多軸レーザ干渉計10に入射する。多軸干渉計10に入射したレーザビームはハーフプリズム30により分割され、ハーフプリズム30により反射されたレーザビームは、偏光ビームスプリッタ(PBS)32に入射する。ここで、レーザビームには、偏光方向が直交し、僅かな周波数差を有する2つの偏光成分、即ち入射面に垂直な方向に偏光した成分(P偏光成分)及び入射面に平行な方向に偏光した成分(S偏光成分)が混在している。
【0030】
偏光ビームスプリッタ32に入射したレーザビームのP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ32を透過して、測定ビームM1となり1/4波長板34を介してウエハステージWST(図1参照)の一端に固定されている移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXで反射された測定ビームM1は、1/4波長板34を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32で反射され、第1のコーナキューブ36に入射して、第1のコーナキューブ36の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32に入射した測定ビームM1は、偏光ビームスプリッタ32により反射されて、測定ビームM2となり、再び1/4波長板34を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXにより反射された測定ビームM2は、1/4波長板34を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32を透過する。
【0031】
一方、偏光ビームスプリッタ32に入射したレーザビームのS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ32より反射され、参照ビームR1となり1/4波長板38介して固定鏡40に向かう。固定鏡40により反射された参照ビームR1は、1/4波長板38を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32を透過して、第1のコーナキューブ36に向かう。参照ビームR1は、第1のコーナキューブ36の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ32に戻り、偏光ビームスプリッタ32を透過する。偏光ビームスプリッタ32を透過した参照ビームR1は、参照ビームR2となり、1/4波長板38を介して固定鏡40に向かい、固定鏡40により反射されて、再び1/4波長板38を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ32により反射される。
【0032】
偏光ビームスプリッタ32から射出した測定ビームM2及び参照ビームR2は、ヘテロダイン干渉し、光検出器(図示せず)に入射する。光検出器は、測定ビームM2と参照ビームR2とが重なり合った領域で生じる干渉に基づいて、移動鏡MMX、即ち、基板ステージ(被計測物体)WSTのX軸方向の位置を計測する。
【0033】
また、ハーフプリズム30を透過したレーザビームは、プリズム42により反射され、偏向ビームスプリッタ(PBS)44に入射する。ここで、レーザビームには、偏光方向が直交し、僅かな周波数差を有する2つの偏光成分、即ち入射面に垂直な方向に偏光した成分(P偏光成分)及び入射面に平行な方向に偏光した成分(S偏光成分)が混在している。
【0034】
偏光ビームスプリッタ44に入射したレーザビームのP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ44を透過して、測定ビームM3となり1/4波長板46を介してウエハステージWST(図1参照)の一端に固定されている移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXで反射された測定ビームM3は、1/4波長板46を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44で反射され、第2のコーナキューブ48に入射して、第2のコーナキューブ48の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ44に入射する。偏光ビームスプリッタ44に入射した測定ビームM3は、偏光ビームスプリッタ44により反射されて、測定ビームM4となり、1/4波長板46を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXにより反射された測定ビームM4は、1/4波長板46を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44を透過する。
【0035】
一方、偏光ビームスプリッタ44に入射したレーザビームのS偏光成分は、偏光ビームスプリッタ44より反射され、参照ビームR3となり1/4波長板50を介して固定鏡40に向かう。固定鏡40により反射された参照ビームR3は、1/4波長板50を介してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44を透過して、第2のコーナキューブ48に向かう。参照ビームR3は、第2のコーナキューブ48の3つの反射面により順次反射されて、偏光ビームスプリッタ44に戻り、偏光ビームスプリッタ44を透過する。偏光ビームスプリッタ44を透過した参照ビームR3は、参照ビームR4となり、1/4波長板50を介して固定鏡40に向かい、固定鏡40により反射されて、再び1/4波長板50を介してS偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ44により反射される。
【0036】
偏光ビームスプリッタ44から射出した測定ビームM4及び参照ビームR4は、ヘテロダイン干渉し、光検出器(図示せず)に入射する。光検出器は、測定ビームM4と参照ビームR4とが重なり合った領域で生じる干渉に基づいて、移動鏡MMX、即ち、ウエハステージ(被計測物体)WSTのX軸方向への移動量を計測する。なお、この実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計10は、ダブルパス方式であり、第1の計測軸の測定ビームM1及びM2並びに第2の計測軸の測定ビームM3及びM4が偏光ビームスプリッタと移動鏡との間を2往復するため、高い計測分解能を有している。
【0037】
なお、多軸レーザ干渉計10においては、第1の計測軸及び第2の計測軸の下段に第3の計測軸及び第4の計測軸が設けられており、この第3の計測軸及び第4の計測軸は第1の計測軸及び第2の計測軸と同一の構成を有している。また、多軸レーザ干渉計12においては、4つの計測軸が設けられており、この4つの計測軸も多軸レーザ干渉計10の第1の計測軸、第2の計測軸、第3の計測軸及び第4の計測軸と同一の構成を有している。多軸レーザ干渉計12の光検出器(図示せず)は、測定ビームと参照ビームとが重なり合った領域で生じる干渉に基づいて、移動鏡MMY、即ち、ウエハステージ(被計測物体)WSTのY軸方向への移動量を計測する。
【0038】
次に、多軸レーザ干渉計10の計測軸の間隔の計測について説明を行なう。図2に示す制御部26は、Y軸駆動部24に対して制御信号の出力を行なう。Y軸駆動部24は、制御信号に基づいてウエハステージWSTをY軸方向に移動させる。計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームは、図3に示すように、移動鏡MMXの端部に設けられた45°エッジ面52により反射される。45°エッジ面52により反射された軸間隔計測用ビームは、図3に示す位置に移動鏡MMXが位置している場合には、多軸レーザ干渉計10の1/4波長板34に入射することなく直進する。
【0039】
一方、移動鏡MMXが図3において上方向に移動することにより、計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームが移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され多軸レーザ干渉計10の1/4波長板34に入射した場合には、軸間隔計測用ビームは、1/4波長板34を透過し、偏光ビームスプリッタ32及びコーナーキューブ36で反射され、再び45°エッジ面52に戻り、45°エッジ面52により反射され、計測用ビーム光源・検出装置18に入射する。図4に示す位置に移動鏡MMXが移動した場合には、計測用ビーム光源・検出装置18より射出された軸間隔計測用ビームは、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射されて、1/4波長板34を透過し、偏光ビームスプリッタ32に入射する。偏光ビームスプリッタ32により反射された軸間隔計測用ビームは、第1のコーナーキューブ36の頂点36aに到達し、第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射され、再び偏光ビームスプリッタ32により反射され、1/4波長板34を透過し、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、計測用ビーム光源・検出装置18に入射する。
【0040】
このようにして、ウエハステージWSTをY軸方向に移動させることにより、計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームを第1のコーナーキューブ36の頂点36aに導光する。制御部26は、1/4波長板34を透過し偏光ビームスプリッタ32及びコーナーキューブ36で反射され再び45°エッジ面52に戻り45°エッジ面52により反射され計測用ビーム光源・検出装置18に戻ってきた軸間隔計測用ビームの検出信号を受信し、その検出信号に基づいて、第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたか否かの判別を行なう。第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する。
【0041】
次に、ウエハステージWSTを更に上方向に移動させることにより、計測用ビーム光源・検出装置18から射出された軸間隔計測用ビームを第2のコーナーキューブ48の頂点48aに導光する。制御部26は、1/4波長板46を透過し偏光ビームスプリッタ44及びコーナーキューブ48で反射され再び45°エッジ面52に戻り45°エッジ面52により反射され計測用ビーム光源・検出装置18に戻ってきた軸間隔計測用ビームの検出信号を受信し、その検出信号に基づいて、第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたか否かの判別を行なう。第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する。次に、制御部26は、計測された第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置及び第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する。
【0042】
次に、この第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法の説明を行なう。図5は、この実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【0043】
まず、制御部26から出力される制御信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18から射出される軸間隔計測用ビームを、移動鏡MMXの45°エッジ面52を介して多軸レーザ干渉計10の第1の計測軸に含まれる第1のコーナーキューブ36に導く(ステップS10)。次に、第1のコーナーキューブ36により反射された軸間隔計測用ビームを計測用ビーム光源・検出装置18により検出する(ステップS11)。次に、制御部26は、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたか否かの判別を行なう(ステップS12)。
【0044】
即ち、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームの光強度分布は、第1のコーナーキューブ36の頂点36aが面落ちしているため軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された時に若干減少し暗部を形成する。従って、制御部26は、軸間隔計測用ビームの光強度分布が暗部を形成した時に、軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別する。
【0045】
次に、ステップS12において軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18より検出された軸間隔計測用ビーム、即ち、第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する(ステップS13)。この軸間隔計測用ビームの位置を計測することにより第1のコーナーキューブ36の頂点36aの位置を計測することができる。
【0046】
一方、ステップS12において軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されていないと判別された場合には、ステップS11の動作に戻り、軸間隔計測用ビームが第1のコーナーキューブ36の頂点36aにより反射されたと判別されるまで、ステップS11〜ステップS12の動作を繰り返す。
【0047】
次に、制御部26から送信される制御信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18から射出される軸間隔計測用ビームを、移動鏡MMXの45°エッジ面52を介して多軸レーザ干渉計10の第2の計測軸に含まれる第2のコーナーキューブ48に導く(ステップS14)。次に、次に、第2のコーナーキューブ48により反射された軸間隔計測用ビームを計測用ビーム光源・検出装置18により検出する(ステップS15)。次に、制御部26は、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたか否かの判別を行なう(ステップS16)。
【0048】
即ち、計測用ビーム光源・検出装置18において検出された軸間隔計測用ビームの光強度分布は、第2のコーナーキューブ48の頂点48aが面落ちしているため軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された時に若干減少し暗部を形成する。従って、制御部26は、軸間隔計測用ビームの光強度分布が暗部を形成した時に、軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別する。
【0049】
ステップS16において軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別された場合には、制御部26は、多軸干渉計12により計測される干渉計測信号を受信し、その干渉計測信号に基づいて計測用ビーム光源・検出装置18より検出された軸間隔計測用ビーム、即ち、第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射された軸間隔計測用ビームの位置を計測する(ステップS17)。この軸間隔計測用ビームの位置を計測することにより第2のコーナーキューブ48の頂点48aの位置を計測することができる。
【0050】
一方、ステップS16において軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されていないと判別された場合には、ステップS15の動作に戻り、軸間隔計測用ビームが第2のコーナーキューブ48の頂点48aにより反射されたと判別されるまで、ステップS15〜ステップS16の動作を繰り返す。次に、制御部26は、ステップS13において計測された第1のコーナーキューブ36の頂点36aより反射された軸間隔計測用ビームの位置及びステップS17において計測された第2のコーナーキューブ48の頂点48aより反射された軸間隔計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する(ステップS18)。
【0051】
なお、この実施の形態においては、多軸レーザ干渉計10の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出するための計測軸間隔計測方法の説明を行なったが、上述の計測軸間隔計測方法を用いることにより多軸レーザ干渉計10に備えられている第3の計測軸と第4の計測軸との間隔、第1の計測軸と第3の計測軸との間隔、または第2の計測軸と第4の計測軸との間隔を算出することができる。また、上述の計測軸間隔計測方法を用いることにより多軸レーザ干渉計12の4つの計測軸の何れか2つの計測軸間の間隔も算出することができる。
【0052】
この第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置によれば、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸レーザ干渉計により計測された第1の計測軸の位置及び第2の計測軸の位置、並びに多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいてウエハステージの傾きを正確に算出することができる。
【0053】
次に、図面を参照して、この発明の第2の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置の説明を行なう。なお、この第2の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置には、第1の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計10(図1または図2参照)に代えて多軸レーザ干渉計11が、多軸レーザ干渉計12(図1または図2参照)に代えて多軸レーザ干渉計11と同一の構成を有する多軸レーザ干渉計(図示せず)が設けられている。また、多軸干渉計11には、多軸干渉計10(図3参照)において一体として構成されているハーフプリズム30及びプリズム42に代えて、別体として構成されているハーフプリズム31及びプリズム43が設けられている。また、第1の実施の形態にかかる多軸干渉計の計測軸間隔計測装置(図1または図2参照)に備えられているX軸計測用ビーム光源・検出装置18及びY軸計測用ビーム光源・検出装置20に代えて、多軸レーザ干渉計10から射出される計測用ビームを検出する検出装置19(図6参照)及び多軸レーザ干渉計12から射出される計測用ビームを検出する検出装置(図示せず)が設けられている。
【0054】
その他の点については、第1の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計の計測軸の間隔を計測する計測軸間隔計測装置と同一の構成を有している。また、この第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置においては、第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置と同一の構成を有しているものには、同一の符号を付して説明を行なう。
【0055】
図6は、第2の実施の形態にかかるヘテロダイン干渉法を用いたダブルパス方式の多軸レーザ干渉計(多軸干渉計)11の計測軸間隔の計測を説明するための図である。この第2の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計11の計測軸間隔の計測を行なう場合には、制御部26は、Y軸駆動部24に対して制御信号の出力を行なう。Y軸駆動部24は、制御部26により出力された制御信号に基づいてウエハステージWSTをY軸方向に移動させる。レーザ光源(計測用ビーム光源)14(図1参照)から射出されたレーザビームは、ハーフプリズム16(図1参照)により分割され、多軸レーザ干渉計11に入射する。多軸レーザ干渉計11に入射したレーザビームはハーフプリズム31により分割され、ハーフプリズム31により反射されたレーザビームは、偏光ビームスプリッタ(PBS)32に入射する。ここで、レーザビームには、偏光方向が直交し、僅かな周波数差を有する2つの偏光成分、即ち入射面に垂直な方向に偏光した成分(P偏光成分)及び入射面に平行な方向に偏光した成分(S偏光成分)が混在している。
【0056】
偏光ビームスプリッタ32に入射したレーザビームのP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ32を透過して、計測用ビームとなり1/4波長板34を介してウエハステージWST(図1参照)の一端に固定されている移動鏡MMXにより反射され、1/4波長板34を介して偏光ビームスプリッタ32及びコーナーキューブ36により順次反射される。コーナーキューブ36により反射された計測用ビームは、再び偏光ビームスプリッタ32により反射され、1/4波長板34を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXに入射した計測用ビームは、図6に示す位置に移動鏡MMXが移動している場合には、移動鏡MMXの端部に設けられている45°エッジ面52により反射される。45°エッジ面52により反射された計測用ビームは、検出装置19に入射する。
【0057】
制御部26は、第1の計測軸の測定ビームM2の光路(第1の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第1の計測軸の測定ビームM2の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0058】
また、ハーフプリズム31により反射され、偏光ビームスプリッタ32、1/4波長板34を透過した計測用ビームは、Y軸方向に移動を続けている移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19より検出される。制御部26は、第1の計測軸の測定ビームM1の光路(第2の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第1の計測軸の測定ビームM1の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0059】
また、ハーフプリズム31を透過し、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXにより反射され、1/4波長板46を介して偏向ビームスプリッタ44、コーナーキューブ48により順次反射される。コーナーキューブ48により反射された計測用ビームは、再び偏光ビームスプリッタ44により反射され、1/4波長板46を透過して、Y軸方向に移動を続けている移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19より検出される。制御部26は、第2の計測軸の測定ビームM4の光路(第3の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第2の計測軸の測定ビームM4の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0060】
また、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、Y軸方向に移動を続けている移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19より検出される。制御部26は、第2の計測軸の測定ビームM3の光路(第4の光路)を介して射出された計測用ビームの位置を計測するために、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう。予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて第2の計測軸の測定ビームM3の光路を介して射出された計測用ビームの位置を計測する。
【0061】
また、制御部26は、計測された第1の計測軸の測定ビームM2の光路(第1の光路)を介して射出された計測用ビームの位置、第1の計測軸の測定ビームM1の光路(第2の光路)を介して射出された計測用ビームの位置、第2の計測軸の測定ビームM4の光路(第3の光路)を介して射出された計測用ビームの位置、及び第2の計測軸の測定ビームM3の光路(第4の光路)を介して射出された計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する。
【0062】
次に、この第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法の説明を行なう。図7は、この実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を用いた計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【0063】
まず、制御部26から出力される制御信号に基づいてレーザ光源(計測用ビーム光源)14から射出される計測用ビームを、多軸レーザ干渉計11に導光する(ステップS20)。計測用ビームは、ハーフプリズム31により反射され、偏光ビームスプリッタ32を透過して、1/4波長板34を介して移動鏡MMXにより反射される。移動鏡MMXにより反射された計測用ビームは、1/4波長板34を介して偏光ビームスプリッタ32により反射されて、コーナーキューブ36により反射されて、再び偏光ビームスプリッタ32により反射されて、1/4波長板34を介して移動鏡MMXに向かう。移動鏡MMXが図6に示す位置にある場合には、移動鏡MMXの端部に設けられている45°エッジ面52により反射された計測用ビームを検出装置19により検出する(ステップS21)。次に、制御部26は、検出装置19の予め規定されている所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS22)。
【0064】
即ち、検出装置19の所定位置において計測用ビームの光強度分布ピークを検出したか否かの判別を行なう。ステップS22において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第1の計測軸の第1の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS23)。一方、ステップS22において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS21の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS21〜ステップS22の動作を繰り返す。
【0065】
次に、移動鏡MMXが図6において上方向に移動することにより、ハーフプリズム31により反射され偏光ビームスプリッタ32、1/4波長板34を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19により検出される(ステップS24)。次に、制御部26は、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS25)。
【0066】
ステップS25において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第1の計測軸の第2の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS26)。一方、ステップS25において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS24の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS24〜ステップS25の動作を繰り返す。
【0067】
次に、移動鏡MMXが図6において上方向に移動することにより、ハーフプリズム31を透過し、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXにより反射されて、1/4波長板46を介して偏光ビームスプリッタ44、コーナーキューブ48により順次反射される。コーナーキューブ48により反射された計測用ビームは、再び偏光ビームスプリッタ44により反射されて、1/4波長板46を介して移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19により検出される(ステップS27)。次に、制御部26は、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS28)。
【0068】
ステップS28において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第2の計測軸の第3の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS29)。一方、ステップS28において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS27の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS27〜ステップS28の動作を繰り返す。
【0069】
次に、移動鏡MMXが図6において上方向に移動することにより、ハーフプリズム31を透過し、プリズム43により反射され、偏光ビームスプリッタ44、1/4波長板46を透過した計測用ビームは、移動鏡MMXの45°エッジ面52により反射され、検出装置19により検出される(ステップS30)。次に、制御部26は、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたか否かの判別を行なう(ステップS31)。
【0070】
ステップS31において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別された場合には、制御部26は、ウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)により干渉計測信号を受信して、その干渉計測信号に基づいて検出装置19より検出された計測用ビームの位置、即ち、第2の計測軸の第4の光路における計測用ビームの位置を計測する(ステップS32)。一方、ステップS31において検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されていないと判別された場合には、ステップS30の動作に戻り、検出装置19の所定位置において計測用ビームが検出されたと判別されるまで、ステップS30〜ステップS31の動作を繰り返す。
【0071】
次に、制御部26は、ステップS23において計測された第1の計測軸の第1の光路における計測用ビームの位置、ステップS26において計測された第1の計測軸の光路における計測用ビームの位置、ステップS29において計測された第2の計測軸の第3の光路における計測用ビームの位置、及びステップS32において計測された第2の計測軸の第4の光路における計測用ビームの位置に基づいて、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出する(ステップS33)。
【0072】
なお、この実施の形態においては、多軸レーザ干渉計11の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を算出するための計測軸間隔計測方法の説明を行なったが、上述の計測軸間隔計測方法を用いることにより多軸レーザ干渉計11に備えられている第3の計測軸と第4の計測軸との間隔、第1の計測軸と第3の計測軸との間隔、または第2の計測軸と第4の計測軸との間隔を算出することができる。また、上述の計測軸間隔計測方法を用いることによりウエハステージWSTのY軸方向の位置を計測するための多軸レーザ干渉計(図示せず)の4つの計測軸の何れか2つの計測軸間の間隔も算出することができる。
【0073】
この第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置によれば、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができる。従って、多軸レーザ干渉計により計測された第1の計測軸の位置及び第2の計測軸の位置、並びに多軸レーザ干渉計の計測軸間隔計測装置により算出された第1の計測軸と第2の計測軸との間隔に基づいてウエハステージの傾きを正確に算出することができる。
【0074】
次に、第1の実施の形態若しくは第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置を備える多軸レーザ干渉計、又は第1の実施の形態若しくは第2の実施の形態にかかる計測軸間隔方法により計測軸の間隔が計測された多軸干渉計を備えるステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置について説明する。図8は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により計測軸の間隔が計測された多軸レーザ干渉計を有する投影露光装置の構成を示す図である。図8に示すXYZ直交座標系は、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で走査露光時のレチクル(マスク)R及びウエハ(感光性基板)Wの走査方向に直交する非走査方向(即ち、図8の紙面に垂直な方向)に沿ってX軸を取り、走査方向(即ち、図7の紙面に平行な方向)に沿ってY軸を取っている。
【0075】
光源51から射出された露光光ILは、ミラー52及びコンデンサレンズ53を介して、レチクルステージ(マスクステージ)RST上に保持されているレチクル(マスク)Rを照明する。レチクルRの露光光ILによるパターン像は、投影光学系PLを介して、ウエハステージ(基板ステージ)WST上に保持されフォトレジストが塗布されたウエハ(感光性基板)W上に投影露光される。この投影露光装置は、レチクルステージRSTの+Y方向に設置されたレチクルステージ多軸レーザ干渉計54、レチクルステージRSTの+X方向に設置されたレチクルステージ多軸レーザ干渉計(図示せず)を備えている。また、この投影露光装置は、ウエハステージWSTの+Y方向に設置されたウエハステージ多軸レーザ干渉計55、ウエハステージWSTの+X方向に設置されたウエハステージ多軸レーザ干渉計(図示せず)を備えている。なお、+Y方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計54、+X方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計、+Y方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計55、及び+X方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により計測軸の間隔が計測された多軸レーザ干渉計である。
【0076】
+Y方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計54、+X方向レチクルステージ多軸レーザ干渉計、+Y方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計55、及び+X方向ウエハステージ多軸レーザ干渉計により計測された計測値は、主制御系56に入力される。主制御系56は、その計測値に基づいて、駆動系(図示せず)等を介してレチクルステージRST及びウエハステージWSTの位置及び傾きを計測し、補正する。
【0077】
この投影露光装置によれば、レチクルステージRSTの走査方向に沿った位置及びウエハステージWSTの走査方向に沿った位置及び傾きの計測を極めて正確に行うことができる。従って、レチクルRに形成された転写パターンの像をウエハWに極めて正確に重ね合わせ露光することができる。
【0078】
次に、図9及び図10に示すフローチャートを参照して、図8に示す投影露光装置を用いて感光性基板としてのウエハ等に所定の回路パターンを形成するマイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を説明する。
【0079】
まず、図10のステップS301において、1ロットのウエハ上に金属膜が蒸着される。次のステップS302において、その1ロットのウエハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。次に、レチクルステージ多軸干渉計及びウエハステージ多軸干渉計によりレチクルステージ及びウエハステージの位置計測を行ない、レチクルステージ及びウエハステージの位置及び傾きの補正を行なう。なお、レチクルステージ及びウエハステージの傾きを算出するために必要な計測軸間隔は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により求められている。
【0080】
ステップS303において、レチクル上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウエハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップS304において、その1ロットのウエハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップS305において、その1ロットのウエハ上でレジストパターンをレチクルとしてエッチングを行うことによって、レチクル上のパターンに対応する回路パターンが、各ウエハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
【0081】
また、上述の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計及び計測軸間隔計測装置を有する投影露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図10のフローチャートを参照して液晶表示素子の製造方法の説明を行う。図10において、パターン形成工程S401では、レチクルステージ多軸干渉計及びウエハステージ多軸干渉計によりレチクルステージ及びウエハステージの位置計測を行ない、レチクルステージ及びウエハステージの位置及び傾きの補正を行なう。なお、レチクルステージ及びウエハステージの傾きを算出するために必要な計測軸間隔は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置により求められている。
【0082】
次に、上述の実施の形態にかかる多軸レーザ干渉計及び計測軸間隔計測装置を有する投影露光装置を用いてレチクルのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レチクル剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S402へ移行する。
【0083】
次に、カラーフィルタ形成工程S402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、又はR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S402の後に、セル組み立て工程S403が実行される。セル組み立て工程S403では、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板、及びカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程S403では、例えば、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0084】
その後、モジュール組み立て工程S404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
【0085】
【発明の効果】
この発明の計測軸間隔計測装置によれば、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができるため、基板ステージ及びマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0086】
また、この発明の計測軸間隔計測方法によれば、多軸干渉計の第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができるため、基板ステージ及びマスクステージの傾きを正確に求めることができる。
【0087】
また、この発明の多軸干渉計によれば、この発明の計測軸間隔計測装置を備えているため、第1の計測軸と第2の計測軸との間隔を正確に算出することができ、被計測物体の傾きを正確に算出することができる。
【0088】
また、この発明の露光装置によれば、この発明の多軸干渉計を備えているため、マスクステージ及び基板ステージの傾きを正確に行うことができ、マスクに形成された転写パターンの像を感光性基板に極めて正確に重ね合わせ露光することができる。
【0089】
また、この発明の露光方法によれば、この発明の露光装置を用いることから、基板ステージ及びマスクステージの傾きを正確に求めることができるため、微細な露光パターンの露光を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置の構成を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測装置のシステム構成を示す図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態にかかるダブルパス方式の多軸レーザ干渉計の計測軸間隔の計測を説明するための図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態にかかるダブルパス方式の多軸レーザ干渉計の計測軸間隔の計測を説明するための図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態にかかる計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】この発明の第2の実施の形態にかかるダブルパス方式の多軸レーザ干渉計の計測軸間隔の計測を説明するための図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態にかかる計測軸間隔計測方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態にかかるステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置の構成を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10,11,12…多軸レーザ干渉計、14…レーザ光源、16,30,31…ハーフプリズム、18,20…計測用レーザ光源・検出装置、19…検出装置、22…X軸駆動部、24…Y軸駆動部、26…制御部、32,44…偏光ビームスプリッタ、34,38,46,50…1/4波長板、40…固定鏡、36,48…コーナキューブ、42,43…プリズム、51…光源、52…ミラー、53…コンデンサレンズ、54,55…多軸レーザ干渉計、55…主制御系、IL…露光光、R…レチクル、RST…レチクルステージ、PL…投影光学系、W…ウエハ、WST…ウエハステージ。
Claims (10)
- 軸間隔計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と、
前記計測用ビーム光源から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ又は前記多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブに導く導光手段と、
前記第1のコーナキューブ又は前記第2のコーナキューブにより反射された前記軸間隔計測用ビームを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記軸間隔計測用ビームが前記第1のコーナキューブの頂点又は前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたことを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記第1のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記判別手段により前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された前記第1のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記第2のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段と
を備えることを特徴とする計測軸間隔計測装置。 - 前記計測用ビーム光源及び前記検出手段は、一体的に構成されていることを特徴とする請求項1記載の計測軸間隔計測装置。
- 多軸干渉計の計測軸間隔を計測するための計測用ビームを射出する計測用ビーム光源と、
前記多軸干渉計から射出される前記計測用ビームを検出する検出手段と、
前記検出手段の所定位置において前記計測用ビームが検出されたことを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記判別手段により前記検出手段の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置を計測する計測手段と、
前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記検出手段の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出手段と
を備えることを特徴とする計測軸間隔計測装置。 - 計測用ビーム光源から射出された軸間隔計測用ビームを多軸干渉計の第1の計測軸に含まれる第1のコーナキューブ又は前記多軸干渉計の第2の計測軸に含まれる第2のコーナキューブに導く導光工程と、
前記第1のコーナキューブ又は前記第2のコーナキューブにより反射された前記軸間隔計測用ビームを検出する検出工程と、
前記検出工程により検出された前記軸間隔計測用ビームが前記第1のコーナキューブの頂点又は前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたことを判別する判別工程と、
前記判別工程により前記第1のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記判別工程により前記第2のコーナキューブの頂点により反射されたと判別された前記軸間隔計測用ビームの位置を計測する計測工程と、
前記計測工程により計測された前記第1のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置、及び前記第2のコーナキューブの頂点により反射された前記軸間隔計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出工程と
を備えることを特徴とする計測軸間隔計測方法。 - 多軸干渉計の計測軸間隔を計測するための計測用ビームを該多軸干渉計に導く導光工程と、
前記多軸干渉計から射出される前記計測用ビームを検出装置において検出する検出工程と、
前記検出工程において検出された前記計測用ビームが前記検出装置の所定位置において検出されたことを判別する判別工程と、
前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記判別工程により前記検出装置の所定位置において検出されたと判別された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置を計測する計測工程と、
前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第1の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第1の計測軸を構成する第2の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第3の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置、及び前記検出装置の所定位置において検出された前記多軸干渉計の第2の計測軸を構成する第4の光路を介して射出された前記計測用ビームの位置に基づいて前記多軸干渉計の前記第1の計測軸と前記第2の計測軸との間隔を算出する軸間隔算出工程と
を備えることを特徴とする計測軸間隔計測方法。 - 被計測物体に向けて複数の計測軸を形成する多軸干渉計であって、
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の計測軸間隔計測装置を備えることを特徴とする多軸干渉計。 - マスクに形成された転写パターンを感光性基板に転写する露光装置において、
前記マスクを載置するマスクステージと、
前記感光性基板を載置する基板ステージと、
前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測するための請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計と
を備えることを特徴とする露光装置。 - マスクに形成された転写パターンを感光性基板に転写する露光装置において、
前記マスクを載置するマスクステージと、
前記感光性基板を載置する基板ステージと、
前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測するための請求項6に記載の多軸干渉計と
を備えることを特徴とする露光装置。 - 請求項4又は請求項5に記載の計測軸間隔計測方法により計測軸間隔の計測が行なわれている多軸干渉計を用いて前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する計測工程と、
照明光学系を用いて前記マスクを照明する照明工程と、
前記マスクに形成された転写パターンを前記感光性基板上に形成するパターン形成工程と
を含むことを特徴とする露光方法。 - 請求項6に記載の多軸干渉計を用いて前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方の位置を計測する計測工程と、
照明光学系を用いて前記マスクを照明する照明工程と、
前記マスクに形成された転写パターンを前記感光性基板上に形成するパターン形成工程と
を含むことを特徴とする露光方法。
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JP2010127758A (ja) * | 2008-11-27 | 2010-06-10 | Panasonic Corp | 三次元形状測定装置 |
JP2011007616A (ja) * | 2009-06-25 | 2011-01-13 | Honda Motor Co Ltd | 三次元形状測定システム |
-
2003
- 2003-05-14 JP JP2003135439A patent/JP2004340659A/ja active Pending
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