JP2014229803A - 面位置計測装置、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

面位置計測装置、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被検面での反射率分布に起因する計測誤差を小さく抑えて、被検面の面位置を高精度に計測する。
【解決手段】 第1領域に入射した第1光束の強度分布を変化させてパターン光として射出し且つ第2領域に入射した第2光束の強度分布を変化させることなく無パターン光として射出するパターン部材と、パターン部材を経た第1光束および第2光束を計測領域に斜入射させる送光光学系と、第1光束と第2光束とが計測領域において互いに重なるように第1光束および第2光束のうちの少なくとも一方を偏向する瞳合成部材と、被検面で反射された第1光束および第2光束を第1検出面および第2検出面へ導く受光光学系と、第1検出面における第1光束の強度分布および第2検出面における第2光束の強度分布を検出し、第1光束の検出結果と第2光束の検出結果とに基づいて計測領域上の複数の検出点での面位置を求める検出系とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、面位置計測装置、露光装置、およびデバイス製造方法に関する。
マスク上に形成されたパターンを、投影光学系を介して感光性基板上に投影露光する露光装置においては、投影光学系の焦点深度が比較的浅く、感光性基板の被露光面(表面:転写面)が平坦でない場合もある。このため、露光装置では、投影光学系の像面(結像面)に対する感光性基板の被露光面の位置合わせを正確に行う必要がある。
投影光学系の光軸方向に沿った感光性基板の面位置(被露光面の面位置)を計測する装置として、例えば斜入射型の面位置計測装置が知られている(特許文献1を参照)。この斜入射型の面位置計測装置では、被検面としての感光性基板の表面に対して斜め方向からスリットの像を投射し、被検面で反射された光により形成されるスリットの像の位置情報を検出し、この位置情報に基づいて感光性基板の面位置を計測する。
米国特許第6,897,462号明細書
特許文献1に記載された斜入射型の面位置計測装置を露光装置に適用した場合、感光性基板としてのプロセスウェハの内部構造などに応じて、その表面に斜入射する計測光の位置に依存して反射率が異なる。その結果、この被検面での反射率分布の影響により、反射光が形成するスリット像の形状が崩れて計測誤差の原因となり、被検面の面位置を正確に計測することが困難である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、被検面での反射率分布に起因する計測誤差を小さく抑えて、被検面の面位置を高精度に計測することのできる面位置計測装置を提供することを目的とする。また、本発明は、被検面の面位置を高精度に計測する面位置計測装置を用いて、例えば投影光学系に対して感光性基板の被露光面を高精度に位置合わせすることのできる露光装置およびデバイス製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1形態では、被検面の面位置を計測する面位置計測装置において、
前記被検面と光学的に共役な位置に配置されて、第1領域に入射した第1光束の強度分布を変化させてパターン光として射出し且つ第2領域に入射した第2光束の強度分布を変化させることなく無パターン光として射出するパターン部材と、
前記パターン部材を経た前記第1光束および前記第2光束を前記被検面上の計測領域に斜入射させる送光光学系と、
前記第1光束と前記第2光束とが前記計測領域において互いに重なるように、前記送光光学系の瞳位置において前記第1光束および前記第2光束のうちの少なくとも一方を偏向する瞳合成部材と、
前記被検面で反射された前記第1光束および前記第2光束を、前記被検面と光学的に共役な第1検出面および第2検出面へ導く受光光学系と、
前記第1検出面における前記第1光束の強度分布および前記第2検出面における前記第2光束の強度分布を検出し、前記第1光束の検出結果と前記第2光束の検出結果とに基づいて前記計測領域上の複数の検出点での面位置を求める検出系とを備えていることを特徴とする面位置計測装置を提供する。
第2形態では、所定のパターンを基板に露光する露光装置において、
前記基板の被露光面の面位置を、前記被検面の面位置として検出するための第1形態の面位置計測装置と、
前記面位置計測装置の計測結果に基づいて、前記基板の被露光面を所定面に対して位置合わせするための位置合わせ部とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
第3形態では、第2形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記基板に露光することと、
前記所定のパターンが転写された前記基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記基板の表面に形成することと、
前記マスク層を介して前記基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法を提供する。
実施形態にかかる斜入射型の面位置計測装置では、被検面での反射率分布に起因する計測誤差を小さく抑えて、被検面の面位置を高精度に計測することができる。また、本発明の一態様にしたがう露光装置では、被検面の面位置を高精度に計測する面位置計測装置を用いて、投影光学系に対して感光性基板の被露光面を高精度に位置合わせすることができる。
実施形態にかかる面位置計測装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。 パターン部材の構成を概略的に示す図である。 波面分割部材の構成を概略的に示す図である。 瞳合成部材の構成および作用を概略的に示す図である。 送光プリズムの射出面に形成される送光パターンを概略的に示す図である。 送光パターンに対応して複数の帯状の強度分布領域がウェハ上に形成される様子を示す図である。 受光プリズムの入射面の構成を概略的に示す図である。 瞳分割部材の構成および作用を概略的に示す図である。 複数の帯状の強度分布領域が受光センサの検出面に形成される様子を示す図である。 検出信号の処理により反射率分布に起因する計測誤差について補正された信号を得る様子を示す図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
以下、実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、実施形態にかかる面位置計測装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。図1では、投影光学系PLの像面の法線方向、すなわち光軸AXの方向にZ軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行にX軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に垂直にY軸を設定している。本実施形態では、露光装置においてパターンが転写される感光性基板の表面(被露光面:被検面)の面位置の計測に対して本発明の面位置計測装置を適用している。
図1に示す露光装置は、露光用の光源(不図示)から射出された照明光(露光光)により、所定のパターンが形成されたマスク(レチクル)Mを照明する照明系ILを備えている。マスクMは、マスクステージMS上においてXY平面に平行に保持されている。マスクステージMSは、図示を省略した駆動系の作用により、XY平面に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はマスク干渉計(不図示)によって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
マスクMを透過した光は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハWの表面Wa(被露光面)Wa上にマスクMのパターンの像を形成する。ウェハWは、ZステージVS上においてXY平面と平行に保持されている。ZステージVSは、投影光学系PLの像面と平行なXY平面に沿って移動するXYステージHSに取り付けられている。ZステージVSは、制御部CRからの指示に従って駆動系VDの作用により動作し、ウェハWのフォーカス位置(Z方向の位置)および傾斜角(XY平面に対するウェハWの表面の傾き)を調整する。
ZステージVSには移動鏡(不図示)が設けられ、この移動鏡を用いるウェハ干渉計(不図示)が、ZステージVSのX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置をリアルタイムに計測し、計測結果を制御部CRに出力する。XYステージHSは、ベース(不図示)上に載置されている。XYステージHSは、制御部CRからの指示にしたがって駆動系HDの作用により動作し、ウェハWのX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置を調整する。
マスクMのパターン面上に設けられた回路パターンをウェハWの表面Wa上の各露光領域に良好に転写するには、各露光領域への露光毎に、投影光学系PLによる結像面を中心とした焦点深度の幅の範囲内に、現在の露光領域を位置合わせする必要がある。そのためには、現在の露光領域における各点の光軸AXに沿った位置、つまり現在の露光領域の面位置を正確に計測した後に、その計測結果に基づいて、ZステージVSのレベリング(ウェハWの傾斜角の調整;水平出し)およびZ方向の移動を、ひいてはウェハWのレベリングおよびZ方向の移動を行う必要がある。そこで、図1の露光装置は、露光領域の面位置を計測するための面位置計測装置を備えている。
図1を参照すると、本実施形態の面位置計測装置には、例えば光源10からライトガイド(不図示)などを介して計測光が供給される。一般に、被検面であるウェハWの表面Waは、レジスト等の薄膜で覆われている。したがって、この薄膜による干渉の影響を低減するために、光源10として、レジストに対する感光性の弱い波長帯の光(たとえば、波長幅が600〜900nmの照明光)を供給する発光ダイオードを用いることができる。また、光源10として、波長幅の広い白色光源(たとえば、波長幅が600〜900nmの照明光を供給するハロゲンランプや、これと同様の帯域の広い照明光を供給するキセノン光源など)を用いることもできる。また、波長域はレジストが感光しない範囲で、撮像センサの感度がある範囲であればより短い波長であっても構わず、たとえば、波長幅が400〜700nmといった帯域でも構わない。
光源10からの光は、前側レンズ群11aと後側レンズ群11bとからなるリレー光学系11およびコンデンサーレンズ12を介して、送光プリズム13に入射する。前側レンズ群11aと後側レンズ群11bとの間の光路中においてリレー光学系11の瞳位置またはその近傍には、波面分割部材14およびパターン部材15が互いに近接するように配置されている。別の表現をすると、パターン部材15は送光プリズム13の射出面13a(ひいては被検面であるウェハWの表面Wa)と光学的にほぼ共役な位置に配置され、波面分割部材14はパターン部材15の直前の位置に配置されている。ただし、波面分割部材14をパターン部材15の直後の位置に配置することもできる。
また、リレー光学系11の後側レンズ群11bとコンデンサーレンズ12との間の光路中において、送光プリズム13の射出面13aと光学的にフーリエ変換の関係にある位置には、瞳合成部材16が配置されている。別の表現をすると、瞳合成部材16は、後側レンズ群11bとコンデンサーレンズ12とからなる合成光学系の瞳位置またはその近傍に配置されている。
パターン部材15は、図2に示すように、ライン・アンド・スペースパターン(以下、略して「L&Sパターン」ともいう)15aが設けられた矩形状の第1領域と、矩形状の開口部(光透過部)15bが設けられた第2領域とを有する。図2では、送光プリズム13の射出面13aと光学的にほぼ共役なパターン部材15の入射面15cにおいて、Y軸に平行な方向にy1軸を、入射面15cにおいてy1軸と直交する方向にx1軸を設定している。L&Sパターン15aは、y1方向に細長い帯状のライン部と、同じくy1方向に細長い帯状のスペース部とからなる。ライン部は例えば金属膜により形成された遮光領域であってほぼ0%の透過率を有し、スペース部は何も形成されていない光透過領域であってほぼ100%の透過率を有する。
L&Sパターン15aが設けられた第1領域と開口部15bが設けられた第2領域とは、L&Sパターン15aのピッチ方向であるx1方向と直交するy1方向に並んで配置されている。開口部15bが設けられた第2領域のy1方向の寸法は、L&Sパターン15aが設けられた第1領域のy1方向の寸法よりも大きく設定されている。パターン部材15は、L&Sパターン15aが設けられた第1領域に入射した第1光束の強度分布を変化させてパターン光として射出し、開口部15bが設けられた第2領域に入射した第2光束の強度分布を変化させることなく無パターン光として射出する。
波面分割部材14は、図3に示すように、パターン部材15のL&Sパターン15aが設けられた第1領域に対応した第1領域14aと、パターン部材15の開口部15bが設けられた第2領域に対応した第2領域14bとを有する。図3では、送光プリズム13の射出面13aと光学的にほぼ共役な波面分割部材14の入射面14cにおいて、Y軸に平行な方向にy2軸を、入射面14cにおいてy2軸と直交する方向にx2軸を設定している。
波面分割部材14の第1領域14aは、パターン部材15の第1領域に設けられたL&Sパターン15aのピッチ方向(x1方向)に対応するx2方向に沿って延びる5本の直線状の分割線により6分割(例えば6等分割)されている。すなわち、波面分割部材14の第1領域14aは、x2方向に沿って細長く延びる6つの帯状の波面分割領域14aa,14ab,14ac,14ad,14ae,14afを有する。
図中最も左側の波面分割領域14aaは、入射光から比較的長い波長範囲である第1波長帯の光であってx2方向に偏光方向を持つ直線偏光(以下、「p偏光」という)の光だけを透過させる波長選択特性および偏光特性を有する。波面分割領域14aaの図中右側に隣接する波面分割領域14abは、入射光から中間的な波長範囲である第2波長帯の光であってp偏光の光だけを透過させる特性を有する。波面分割領域14abの図中右側に隣接する波面分割領域14acは、入射光から比較的な短い波長範囲である第3波長帯の光であってp偏光の光だけを透過させる特性を有する。
波面分割領域14aaの第1波長帯、波面分割領域14abの第2波長帯、および波面分割領域14acの第3波長帯として、波面分割部材14への入射光の波長範囲を3分割(例えば3等分割)して得られる各波長帯を割り当てることができる。ただし、波面分割領域14aaの第1波長帯と波面分割領域14abの第2波長帯と波面分割領域14acの第3波長帯とは、互いに同じ波長幅でなくても良いし、波長範囲が互いに部分重複していても良いし、波長範囲が互いに離れていても良い。
波面分割領域14acの図中右側に隣接する波面分割領域14adは、入射光から波面分割領域14aaと同じ第1波長帯の光であってy2方向に偏光方向を持つ直線偏光(以下、「s偏光」という)の光だけを透過させる特性を有する。波面分割領域14adの図中右側に隣接する波面分割領域14aeは、入射光から波面分割領域14abと同じ第2波長帯の光であってs偏光の光だけを透過させる特性を有する。波面分割領域14aeの図中右側に隣接する波面分割領域14afは、入射光から波面分割領域14acと同じ第3波長帯の光であってs偏光の光だけを透過させる特性を有する。
波面分割部材14の第2領域14bは、第1領域14aにおける6つの波面分割領域14aa〜14afに対応した6つの波面分割領域14ba,14bb,14bc,14bd,14be,14bfと、1つの開口部(光透過部)14bgとを有する。すなわち、図中最も左側の波面分割領域14baは、波面分割領域14aaに対応した領域であって、入射光から波面分割領域14aaと同じ第1波長帯の光であってp偏光の光だけを透過させる波長選択特性および偏光特性を有する。
波面分割領域14baの図中右側に隣接する波面分割領域14bbは、波面分割領域14abに対応した領域であって、入射光から波面分割領域14abと同じ第2波長帯の光であってp偏光の光だけを透過させる特性を有する。波面分割領域14bbの図中右側に隣接する波面分割領域14bcは、波面分割領域14acに対応した領域であって、入射光から波面分割領域14acと同じ第3波長帯の光であってp偏光の光だけを透過させる特性を有する。
波面分割領域14bcの図中右側に隣接する波面分割領域14bdは、波面分割領域14adに対応した領域であって、入射光から波面分割領域14ad(ひいては波面分割領域14aa)と同じ第1波長帯の光であってs偏光の光だけを透過させる特性を有する。波面分割領域14bdの図中右側に隣接する波面分割領域14beは、波面分割領域14aeに対応した領域であって、入射光から波面分割領域14ae(ひいては波面分割領域14ab)と同じ第2波長帯の光であってs偏光の光だけを透過させる特性を有する。
波面分割領域14beの図中右側に隣接する波面分割領域14bfは、波面分割領域14afに対応した領域であって、入射光から波面分割領域14af(ひいては波面分割領域14ac)と同じ第3波長帯の光であってs偏光の光だけを透過させる特性を有する。波面分割領域14bfの図中右側に隣接する開口部14bgは、x2方向に沿った帯状の外形を有し、波長選択特性および偏光特性を有しない領域である。一例として、波面分割部材14における波面分割領域14aa〜14af,14ba〜14bfは、入射光から第1波長帯の光、第2波長帯の光、第3波長帯の光だけをそれぞれ透過させる3種類のカラーフィルタと、入射光からp偏光の光、s偏光の光を生成する2種類の偏光板とを適宜組み合わせることにより形成される。
瞳合成部材16は、図4に示すように、平面状の入射面16aと、入射面16aと非平行な平面状の一対の射出面16ba,16bbからなる射出面16bとを有するプリズム部材である。図4では、瞳合成部材16の入射面16aにおいて、Y軸に平行な方向にy3軸を、入射面16aにおいてy3軸と直交する方向にz3軸を、y3軸およびz3軸と直交する方向にx3軸を設定している。
一対の射出面16baと16bbとは、瞳合成部材16の光軸(入射面16aの法線方向の軸線)AXaを通ってx3z3平面に平行な平面に関して対称に配置されている。したがって、瞳合成部材16の入射面16aのうち、一方の射出面16baに対応する領域に垂直入射した光と、他方の射出面16bbに対応する領域に垂直入射した光とは、射出面16baおよび射出面16bbを経て、x3y3平面において互いに近づく方向へそれぞれ偏向される。瞳合成部材16の具体的な作用については後述する。
光源10からリレー光学系11の前側レンズ群11aを経て波面分割部材14の第1領域14aに入射した第1光束は、6つの波面分割領域14aa〜14afにより波面分割され、第1波長帯のp偏光の第1部分光束、第2波長帯のp偏光の第2部分光束、第3波長帯のp偏光の第3部分光束、第1波長帯のs偏光の第4部分光束、第2波長帯のs偏光の第5部分光束、および第3波長帯のs偏光の第6部分光束となり、波面分割部材14から射出される。
波面分割部材14の第2領域14bに入射した第2光束は、6つの波面分割領域14ba〜14bfおよび1つの開口部14dgにより波面分割され、第1波長帯のp偏光の第7部分光束、第2波長帯のp偏光の第8部分光束、第3波長帯のp偏光の第9部分光束、第1波長帯のs偏光の第10部分光束、第2波長帯のs偏光の第11部分光束、第3波長帯のs偏光の第12部分光束、および入射光と同じ広い波長帯(以下、「広波長帯」という)で、例えば非偏光の第13部分光束となり、波面分割部材14から射出される。
波面分割部材14の第1領域14aを経てパターン部材15の第1領域に設けられたL&Sパターン15aに入射した第1光束、すなわち第1乃至第6部分光束は、L&Sパターン15aの透過率分布の作用により強度分布が変化したパターン光となり、パターン部材15から射出される。波面分割部材14の第2領域14bを経てパターン部材15の第2領域に設けられた開口部15bに入射した第2光束、すなわち第7乃至第13部分光束は、強度分布が変化することなく無パターン光として、パターン部材15から射出される。
波面分割部材14およびパターン部材15を経て生成されたパターン光としての第1乃至第6部分光束および無パターン光としての第7乃至第13部分光束は、リレー光学系11の後側レンズ群11b、瞳合成部材16、およびコンデンサーレンズ12を介して、送光プリズム13に入射する。送光プリズム13は、コンデンサーレンズ12を経て入射した光を、屈折作用により後続の送光対物レンズ17に向かって偏向させる。
送光プリズム13の射出面13aには、図5に示すような送光パターンが形成される。図5では、射出面13aにおいてY軸に平行な方向にy4軸を、射出面13aにおいてy4軸と直交する方向にx4軸を設定している。具体的に、射出面13aに形成される送光パターンは、x4方向に沿って細長く延びる6つの帯状のパターン領域13ca,13cb,13cc,13cd,13ce,13cfと、同じくx4方向に沿って細長く延びる1つの帯状の無パターン領域13cgとを有する。送光プリズム13の射出面13aにおいて、送光パターンが形成される領域以外の領域は遮光部である。
図中最も右側のパターン領域13caは、波面分割部材14およびパターン部材15を経て生成されたパターン光としての第1部分光束と無パターン光としての第7部分光束とが瞳合成部材16の作用により射出面13aにおいて互いに重ね合わされたものであり、第1波長帯のp偏光の光により形成されている。同様に、パターン領域13caの図中左側に隣接するパターン領域13cbは、パターン光としての第2部分光束と無パターン光としての第8部分光束とが互いに重ね合わされたものであり、第2波長帯のp偏光の光により形成されている。
パターン領域13cbの図中左側に隣接するパターン領域13ccは、パターン光としての第3部分光束と無パターン光としての第9部分光束とが互いに重ね合わされたものであり、第3波長帯のp偏光の光により形成されている。パターン領域13ccの図中左側に隣接するパターン領域13cdは、パターン光としての第4部分光束と無パターン光としての第10部分光束とが互いに重ね合わされたものであり、第1波長帯のs偏光の光により形成されている。パターン領域13cdの図中左側に隣接するパターン領域13ceは、パターン光としての第5部分光束と無パターン光としての第11部分光束とが互いに重ね合わされたものであり、第2波長帯のs偏光の光により形成されている。
パターン領域13ceの図中左側に隣接するパターン領域13cfは、パターン光としての第6部分光束と無パターン光としての第12部分光束とが互いに重ね合わされたものであり、第3波長帯のs偏光の光により形成されている。パターン領域13cfの図中左側に隣接する無パターン領域13cgには、波面分割部材14の第2領域14bに設けられた開口部14bgおよびパターン部材15の第2領域に設けられた開口部15bを通過した光(すなわち無パターン光)が入射する。
送光プリズム13の射出面13aに図5に示すような送光パターンを形成した光は、送光対物レンズ17を介して、投影光学系PLの像面の近傍に位置するウェハWの表面Wa上の計測領域DAに、XZ平面に沿って斜め方向から入射する。送光対物レンズ17の瞳位置またはその近傍には、Y方向に並んだ一対の開口部を有する開口絞り18が配置されている。開口絞り18の一方の開口部はパターン部材15の第1領域に設けられたL&Sパターン15aを経た第1光束の通過を制限し、他方の開口部はパターン部材15の第2領域に設けられた開口部15bを経た第2光束の通過を制限する。
こうして、ウェハWの表面Waには、図6に示すように、送光プリズム13の射出面13aに形成された送光パターンに対応して、X方向に沿って細長く延びる7つの帯状の強度分布領域Ima,Imb,Imc,Imd,Ime,Imf,Imgが形成される。具体的に、強度分布領域Ima〜Imgは、送光パターンにおけるパターン領域13ca〜13cgにそれぞれ対応している。したがって、強度分布領域Imaは第1波長帯のp偏光の光により形成され、強度分布領域Imbは第2波長帯のp偏光の光により形成され、強度分布領域Imcは第3波長帯のp偏光の光により形成されている。
強度分布領域Imdは第1波長帯のs偏光の光により形成され、強度分布領域Imeは第2波長帯のs偏光の光により形成され、強度分布領域Imfは第3波長帯のs偏光の光により形成されている。強度分布領域Imgは、広波長帯の非偏光の光により形成され、ほぼ均一な強度分布を有する。表面Waへの光の入射角は、例えば80度以上90度未満の大きな角度に設定されている。計測領域DAは、7つの帯状の強度分布領域Ima〜Imgの集合体の外縁で作られる領域(あるいは7つの帯状の強度分布領域Ima〜Imgに外接する領域)である。
送光プリズム13は、ウェハWの表面Waと光学的に共役な射出面13aおよび射出面13aと非平行な入射面を有する偏向プリズムであって、6つのパターン領域13ca〜13cfを含む送光パターンは射出面13aに形成される。送光対物レンズ17は、送光プリズム13の射出面13aと光学的に共役な面をウェハWの表面Waに形成する送光側の第1結像光学系を構成している。リレー光学系11の後側レンズ群11bおよびコンデンサーレンズ12は、パターン部材15と送光プリズム13の射出面13aとを光学的に共役に配置する送光側の第2結像光学系を構成している。
瞳合成部材16は、送光側の第2結像光学系(11b,12)の瞳位置またはその近傍に配置され、パターン部材15のL&Sパターン15aが設けられた第1領域に入射した第1光束と開口部15bが設けられた第2領域に入射した第2光束とが計測領域DAにおいて互いに重なり合うように第1光束および第2光束を偏向する機能を有する。リレー光学系11の後側レンズ群11b、コンデンサーレンズ12、送光プリズム13、および送光対物レンズ17は、パターン部材15を経た第1光束および第2光束をウェハWの表面Wa上の計測領域DAに斜入射させる送光光学系を構成している。
図1を参照すると、ウェハWの表面Waによって反射された光は、受光対物レンズ27を介して、受光プリズム23に入射する。受光対物レンズ27の瞳位置またはその近傍には、Y方向に並んだ一対の開口部を有する開口絞り28が配置されている。受光対物レンズ27、開口絞り28および受光プリズム23は、光軸AX(または光軸AXと平行な軸線)を含むYZ平面に関して、送光対物レンズ14、開口絞り18および送光プリズム13とそれぞれ対称な位置に配置され且つそれぞれ対称的な構成を有する。
受光プリズム23の入射面23a(送光プリズム13の射出面13aに対応する面)には、図7に示すように、射出面13a上の送光パターンにおける6つのパターン領域13ca〜13cfに対応した1つの矩形状の開口部Saと、送光パターンにおける無パターン領域13cgに対応した指標パターンSbとが設けられている。図7では、入射面23aにおいてY軸に平行な方向にy5軸を、入射面23aにおいてy5軸と直交する方向にx5軸を設定している。
開口部Saは、送光パターンにおける6つのパターン領域13ca〜13cfに外接する長方形と光学的に対応する形状および大きさを有し、6つのパターン領域13ca〜13cfと光学的に対応する位置に配置されている。指標パターンSbは、パターン部材15の第1領域に設けられたL&Sパターン15aのピッチ方向であるx1方向に対応するx5方向にピッチを有するL&Sパターンである。x5方向に細長い帯状の指標パターンSbは、送光パターンにおける無パターン領域13cgと光学的に対応する形状および大きさを有し、無パターン領域13cgと光学的に対応する位置に配置されている。
指標パターンSbの具体的な作用については後述する。受光プリズム23の入射面23aにおいて、開口部Saおよび指標パターンSb以外の領域は遮光部である。図示を省略するが、受光プリズム23の入射面23aにおいて開口部Saの内側には、送光プリズム13の射出面13aに形成された送光パターンの6つのパターン領域13ca〜13cfに対応して、x5方向に沿って細長く延びる6つの帯状の強度分布領域が形成される。すなわち、開口部Saの内側に形成される6つの帯状の強度分布領域は、ウェハWの表面Wa上の計測領域DA内に形成される6つの帯状の強度分布領域Ima〜Imfに対応している。
指標パターンSbは、波面分割部材14の第2領域14bに設けられた開口部14bgおよびパターン部材15の第2領域に設けられた開口部15bを通過した光、送光プリズム13の射出面13aにおける送光パターンの無パターン領域13cgを形成した光、すなわち計測領域DA内の強度分布領域Imgを形成した光であってほぼ均一な強度分布を有する光により照明される。
受光プリズム23の入射面23aに6つの帯状の強度分布領域を形成して開口部Saを通過した光、およびほぼ均一な強度分布を有する広波長帯の非偏光の光により照明された指標パターンSbからの光は、所定の角度だけ偏向された後、受光プリズム23から射出される。受光プリズム23から射出された光は、前側レンズ群22aと後側レンズ群22bとからなるリレー光学系22を介して、受光センサ21の検出面(受光面)21aに達する。受光センサ21として、例えばCCD型またはCMOS型の二次元撮像素子のような光電変換器を用いることができる。
リレー光学系22の光路中において、瞳合成部材16と光学的に共役な位置には、瞳分割部材26が配置されている。別の表現をすると、瞳分割部材26は、リレー光学系22の瞳位置またはその近傍に配置されている。瞳分割部材26は、図8に示すように、一対の三角柱状のプリズムを組み合わせた形態を有するプリズム部材である。図8では、瞳分割部材26の平面状の入射面26aにおいて、Y軸に平行な方向にy6軸を、入射面26aにおいてy6軸と直交する方向にz6軸を、y6軸およびz6軸と直交する方向にx6軸を設定している。
瞳分割部材26では、入射面26aに垂直入射して一方の三角柱状のプリズムの射出面26baを経た光と、入射面26aに垂直入射して他方の三角柱状のプリズムの射出面26bbを経た光とが、x6z6平面において互いに離れる方向へそれぞれ偏向され、x6y6平面においては互いに平行のまま射出される。リレー光学系22は、受光プリズム23の入射面23aと受光センサ21の検出面21aとを光学的に共役に配置している。瞳分割部材26の具体的な作用については後述する。
こうして、図9に示すように、受光センサ21の検出面21aの第1領域21aaには、波面分割部材14の第1領域14aにおける6つの波面分割領域14aa〜14afおよびパターン部材15のL&Sパターン15aに対応して、6つの帯状の強度分布領域Ipa,Ipb,Ipc,Ipd,Ipe,Ipfが形成される。図9では、検出面21aにおいてY軸に平行な方向にy7軸を、検出面21aにおいてy7軸と直交する方向にx7軸を設定している。帯状の強度分布領域Ipa〜Ipfは、x7方向に沿って細長く延びている。
第1領域21aaにおいて、図中最も左側の強度分布領域Ipaは、波面分割部材14の波面分割領域14aaおよびパターン部材15のL&Sパターン15aを経て生成されたパターン光としての第1部分光束、すなわち第1波長帯のp偏光の光により形成されたものである。強度分布領域Ipaの図中右側に隣接する強度分布領域Ipbは、波面分割部材14の波面分割領域14abおよびパターン部材15のL&Sパターン15aを経て生成されたパターン光としての第2部分光束、すなわち第2波長帯のp偏光の光により形成されたものである。
強度分布領域Ipbの図中右側に隣接する強度分布領域Ipcは、波面分割部材14の波面分割領域14acおよびパターン部材15のL&Sパターン15aを経て生成されたパターン光としての第3部分光束、すなわち第3波長帯のp偏光の光により形成されたものである。強度分布領域Ipcの図中右側に隣接する強度分布領域Ipdは、波面分割部材14の波面分割領域14adおよびパターン部材15のL&Sパターン15aを経て生成されたパターン光としての第4部分光束、すなわち第1波長帯のs偏光の光により形成されたものである。
強度分布領域Ipdの図中右側に隣接する強度分布領域Ipeは、波面分割部材14の波面分割領域14aeおよびパターン部材15のL&Sパターン15aを経て生成されたパターン光としての第5部分光束、すなわち第2波長帯のs偏光の光により形成されたものである。強度分布領域Ipeの図中右側に隣接する強度分布領域Ipfは、波面分割部材14の波面分割領域14afおよびパターン部材15のL&Sパターン15aを経て生成されたパターン光としての第6部分光束、すなわち第3波長帯のs偏光の光により形成されたものである。
受光センサ21の検出面21aにおいて、第1領域21aaからx7方向に間隔を隔てた(あるいはx7方向に隣接した)第2領域21abには、波面分割部材14の第2領域14bにおける6つの波面分割領域14ba〜14bfに対応して、x7方向に沿って細長く延びる6つの帯状の強度分布領域Ina,Inb,Inc,Ind,Ine,Infが形成される。また、第2領域21abには、受光プリズム23の入射面23aにおける指標パターンSbに対応して、x7方向に沿って細長く延びる1つの帯状の強度分布領域Ibが形成される。
第2領域21abにおいて、図中最も左側の強度分布領域Inaは、波面分割部材14の波面分割領域14baおよびパターン部材15の開口部15bを経て生成された無パターン光としての第7部分光束、すなわち第1波長帯のp偏光の光により形成されたものである。強度分布領域Inaの図中右側に隣接する強度分布領域Inbは、波面分割部材14の波面分割領域14bbおよびパターン部材15の開口部15bを経て生成された無パターン光としての第8部分光束、すなわち第2波長帯のp偏光の光により形成されたものである。
強度分布領域Inbの図中右側に隣接する強度分布領域Incは、波面分割部材14の波面分割領域14bcおよびパターン部材15の開口部15bを経て生成された無パターン光としての第9部分光束、すなわち第3波長帯のp偏光の光により形成されたものである。強度分布領域Incの図中右側に隣接する強度分布領域Indは、波面分割部材14の波面分割領域14bdおよびパターン部材15の開口部15bを経て生成された無パターン光としての第10部分光束、すなわち第1波長帯のs偏光の光により形成されたものである。
強度分布領域Indの図中右側に隣接する強度分布領域Ineは、波面分割部材14の波面分割領域14beおよびパターン部材15の開口部15bを経て生成された無パターン光としての第11部分光束、すなわち第2波長帯のs偏光の光により形成されたものである。強度分布領域Ineの図中右側に隣接する強度分布領域Infは、波面分割部材14の波面分割領域14bfおよびパターン部材15の開口部15bを経て生成された無パターン光としての第12部分光束、すなわち第3波長帯のs偏光の光により形成されたものである。
強度分布領域Infの図中右側に隣接する強度分布領域Ibは、波面分割部材14の開口部14bgおよびパターン部材15の開口部15bを経て生成された無パターン光としての第13部分光束、すなわち広波長帯の非偏光の光により形成されたものである。また、強度分布領域Ibは、ウェハWの表面Wa上にほぼ均一な強度分布領域Imgを形成した広波長帯の非偏光の光が、受光プリズム23の入射面23aにおける指標パターンSbを経て生成したものである。受光センサ21の検出信号、すなわち第1領域21aaの強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布の検出結果、および第2領域21abの強度分布領域Ina〜Inf,Ibの強度分布の検出結果は、信号処理部PRに供給される。
受光プリズム23は、ウェハWの表面Waと光学的に共役な入射面23aおよび入射面23aと非平行な射出面を有する偏向プリズムである。受光対物レンズ24は、ウェハWの表面Waと光学的にほぼ共役な面を、受光プリズム23の入射面23aに形成する受光側結像光学系を構成している。リレー光学系22は、受光プリズム23の入射面23aと受光センサ21の検出面21aとを光学的に共役に配置する再結像光学系を構成している。
瞳分割部材26は、再結像光学系であるリレー光学系22の瞳位置またはその近傍に配置され、パターン部材15のL&Sパターン15aが設けられた第1領域に入射した第1光束と開口部15bが設けられた第2領域に入射した第2光束とを分離させて、検出面21aにおいて互いに異なる領域、すなわち第1領域21aaおよび第2領域21abへそれぞれ導く機能を有する。受光対物レンズ24、受光プリズム23、およびリレー光学系22は、パターン部材15を経た第1光束および第2光束であって、ウェハWの表面Waで反射された第1光束および第2光束を、ウェハWの表面Waと光学的に共役な検出面21a上の第1領域21aa(第1検出面)および第2領域21ab(第2検出面)へ導く受光光学系を構成している。
第1領域21aaにおける強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布は、パターン部材15のL&Sパターン15aを経て生成されたパターン光により形成されたものであり、ウェハWの表面WaのZ方向移動に伴って変化する。換言すると、強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布は、計測領域DAの複数点(複数の計測位置)におけるZ方向位置に関する情報を含んでいる。第2領域21abにおける強度分布領域Ina〜Infの強度分布は、パターン部材15の開口部15bを経た無パターン光により形成されたものであり、ウェハWの表面WaのZ方向移動の影響を受けない。換言すると、強度分布領域Ina〜Infの強度分布は、計測領域DAのZ方向位置に関する情報を含んでいない。
強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布および強度分布領域Ina〜Infの強度分布はともに、計測領域DAで反射された光により形成されたものであり、計測領域DAにおける反射率分布の影響を受ける。換言すると、強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布および強度分布領域Ina〜Infの強度分布はともに、計測領域DA内の反射率分布に関する情報を含んでいる。
上述したように、第1波長帯のp偏光の光により形成された強度分布領域Ipaの強度分布は、図10(a)に模式的に示すように、計測領域DAの複数点におけるZ方向位置に関する情報および計測領域DA内の反射率分布に関する情報の双方を含んでいる。同じく第1波長帯のp偏光の光により形成された強度分布領域Inaの強度分布は、図10(b)に模式的に示すように、計測領域DA内の反射率分布に関する情報を含んでいるが、計測領域DAの複数点におけるZ方向位置に関する情報を含んでいない。
したがって、信号処理部PRは、第1領域21aaにおける強度分布領域Ipaの強度分布の検出結果と、第2領域21abにおける強度分布領域Inaの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置を求める。具体的には、強度分布領域Ipaの強度分布の検出信号の波形データと強度分布領域Inaの強度分布の検出信号の波形データとに対して割り算などの処理を行うことにより、図10(c)に模式的に示すように、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された信号を得る。
同様に、第2波長帯のp偏光の光により形成された強度分布領域Ipbの強度分布の検出結果と強度分布領域Inbの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置が求められる。第3波長帯のp偏光の光により形成された強度分布領域Ipcの強度分布の検出結果と強度分布領域Incの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置が求められる。
また、第1波長帯のs偏光の光により形成された強度分布領域Ipdの強度分布の検出結果と強度分布領域Indの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置が求められる。第2波長帯のs偏光の光により形成された強度分布領域Ipeの強度分布の検出結果と強度分布領域Ineの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置が求められる。さらに、第3波長帯のs偏光の光により形成された強度分布領域Ipfの強度分布の検出結果と強度分布領域Infの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置が求められる。
このように、本実施形態では、第1領域21aaにおける強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布の検出結果と、第2領域21abにおける強度分布領域Ina〜Infの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置を求めることができる。また、波長範囲の異なる複数の光および偏光状態の異なる複数の光について、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差について補正された面位置がそれぞれ得られるので、計測領域DA内の複数点における面位置の計測精度が向上する。
一般に、半導体プロセスウェハは、各種半導体プロセスによりシリコンウェハ上に複雑な物質構造が形成されたものであり、その上にレジストが塗布されている。このような半導体プロセスウェハを単色の波長で照明し検出すると、上述した反射率分布に起因する誤差だけでなく、薄膜効果に起因する誤差により、Z方向位置の情報を正確に得られない場合がある。本実施形態のように、多波長の光で照明し、それぞれ2偏光の状態で照明し、複数の計測を行い、平均または重み付平均処理を行うことで、計測精度の改善を行うことができる。本実施形態はそのような多波長、多偏光の計測に最適な構成である。
ところで、受光センサ21は、それ自体が発熱源であるため、熱膨張により変位し易い。また、検出面21aを直接支持できないという支持構造の特性により、受光センサ21は変位し易い。受光センサ21が計測方向(x7方向)に変位すると、ウェハWの表面Waの面位置を正確に計測することができない。すなわち、波長範囲の異なる複数の光および偏光状態の異なる複数の光についてそれぞれ計測された面位置は、受光センサ21の変位(ひいては検出面21aの位置ずれ)に起因する計測誤差を含む可能性がある。
本実施形態では、受光センサ21の光電検出面のx7方向に沿った変位(位置ずれ)を計測するために、受光プリズム23の入射面23aに、x5方向にピッチを有するL&Sパターンである指標パターンSbを設けている。この指標パターンSbに対応して検出面21a上の第2領域21abに形成される強度分布領域Ibは、ウェハWの面位置の変動に影響されることなく、受光プリズム23と受光センサ21とのx7方向に沿った相対位置が変化しない限り不変であり、ひいては受光センサ21がx7方向に沿って変位しない限り実質的に不変である。換言すれば、強度分布領域Ibの強度分布の変化に基づいて、受光センサ21のx7方向に沿った変位(位置ずれ)が検出される。
本実施形態では、第1領域21aaにおける強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布の検出結果と、第2領域21abにおける強度分布領域Ina〜Infの強度分布の検出結果と、第2領域21abにおける強度分布領域Ibの強度分布の検出結果とを用いて、計測領域DA内の反射率分布に起因する計測誤差および受光センサ21の変位に起因する計測誤差について補正された面位置を求める。具体的には、強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布の検出結果と強度分布領域Ina〜Infの強度分布の検出結果とから得られる補正された面位置を、強度分布領域Ibの強度分布の検出結果から得られる受光センサ21の変位情報に基づいてさらに補正する。
計測領域DA内の複数点の補正された面位置の計測結果は、例えば露光装置の制御部CRの内部に設けられた記憶部MRに供給される。制御部CRは、駆動系HDに指令を供給し、XYステージHS(ひいてはウェハW)をX方向およびY方向にステップまたはスキャン移動させる。そして、面位置計測装置は、ウェハWの表面Wa上の新たな計測領域DA内の複数点の補正された面位置を計測し、この計測結果を記憶部MRに供給する。
こうして、面位置計測装置は、駆動系HDによるXYステージHSのステップまたはスキャン移動に応じて、ウェハWの表面Waの全体に亘って分布する複数点における面位置を計測する。ウェハWのY方向のステップまたはスキャン移動は、必要に応じて、所要の回数だけ行われる。面位置計測装置の複数の計測結果、すなわち複数の計測点における面位置に関する情報は、記憶部MRにマップデータとして記憶される。
制御部CRは、信号処理部PRで得られた計測結果、ひいては記憶部MRに記憶された面位置のマップデータに基づいて、XYステージHSのXY平面に沿った位置に応じ、ZステージVSのZ方向位置を所要量だけ調整し、ウェハWの現在の露光領域を、投影光学系PLの結像面位置(ベストフォーカス位置)に位置合わせする。すなわち、制御部CRは、現在の露光領域に応じて、駆動系VDに指令を供給し、ZステージVS(ひいてはウェハW)をZ方向に沿って所要量だけ移動させ、また傾斜角を結像面に正確に合わせる。このように、本実施形態の面位置計測装置では、被検面であるウェハWの表面Waとの相対的な位置関係を変更しつつ、例えば固定的に設置された装置に対してウェハWを保持するXYステージHSをステップ移動させつつ、表面Waの面位置を計測する。
受光センサ21および信号処理部PRは、検出面21a上の第1領域21aaにおける第1光束の強度分布(強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布)、および第2領域21abにおける第2光束の強度分布(強度分布領域Ina〜Infの強度分布)を検出し、第1光束の検出結果と第2光束の検出結果とに基づいて計測領域DAの面位置を求める検出系を構成している。
以上のように、本実施形態の面位置計測装置では、計測領域DAでの反射率分布に起因する計測誤差および受光センサ21の変位に起因する計測誤差を小さく抑えて、ウェハWの面位置を高精度に計測することができる。その結果、本実施形態の露光装置では、ウェハWの面位置を高精度に計測する面位置計測装置を用いて、投影光学系PLに対してウェハWの被露光面を高精度に位置合わせすることができ、ひいては良好は投影露光を行うことができる。
本実施形態において、図9で示した受光センサ21の検出面21aに形成される帯状の強度分布領域Ipa〜Ipf、Ina〜Infのうち、帯状の強度分布領域IpaとInaとの組、IpbとInbとの組、IpcとIncとの組、IpdとIndとの組、IpeとIneとの組、およびIpfとInfとの組は、同時刻ではウェハWの表面Wa上の異なる場所に投影されている部分光束に対応している。
しかしながら、ウェハWをXY平面内で、適当にステップまたはスキャンさせつつ異なる時刻で信号を検出すれば、異なる組の強度分布領域に基づく検出信号をウェハWの表面Wa上において同じ場所に対応する検出信号とすることができる。例えば、強度分布領域IpaとInaとの組の強度分布領域に基づくある時刻での検出信号と、強度分布領域IpbとInbとの組の強度分布領域に基づく別の時刻での検出信号とが、ウェハWの表面Wa上の同じ領域の検出信号に対応させることができる。同様に、ウェハWの表面Wa上の所定の位置を、異なる部分光束、すなわち波長・偏光が異なる光束を用いて計測することが可能となる。このように、多色、多偏光で、ウェハ上の同じ領域を検出し、マップデータを得ることも可能である。このような処理は、一種の分光計測であり、先述した、半導体プロセスウェハの薄膜効果でZ方向位置の情報が正確に得られない場合の性能改善にさらなる効果をもたらすことができる。
なお、上述の実施形態では、瞳合成部材16および瞳分割部材26がプリズム部材(光透過部材)として構成され、瞳合成部材16は送光側の第2結像光学系(11b,12)の瞳位置またはその近傍に配置され、瞳分割部材26は再結像光学系であるリレー光学系22の瞳位置またはその近傍に配置されている。しかしながら、これに限定されることなく、瞳合成部材および瞳分割部材の具体的な構成および配置について、様々な形態が可能である。例えば、瞳合成部材および瞳分割部材のうちの少なくとも一方を、反射型の光学部材として構成することができる。また、瞳合成部材を送光側の対物レンズの瞳位置またはその近傍に配置したり、瞳分割部材を受光側の対物レンズの瞳位置またはその近傍に配置したりすることができる。
また、上述の実施形態では、パターン部材15の第1領域にはL&Sパターン15aが設けられている。しかしながら、L&Sパターンに限定されることなく、パターン部材の第1領域に設けられるパターンについて、ひいてはパターン部材の具体的な構成については、様々な形態が可能である。
なお、本実施形態では、検出光の波長域を600〜900nmとしていたが、レジストが露光しない波長であればより短い波長域、たとえば、400〜700nmといった波長域を用いてもよく、波長が短いほど、投影するL&Sのピッチを短くすることが可能となり、計測再現性向上を図ることができる。レジストへの感光に注意すれば、さらに短い波長域での計測も可能である。
また、上述の実施形態では、波面分割部材14における波面分割領域14aa〜14af,14ba〜14bfが、入射光から第1波長帯の光、第2波長帯の光、第3波長帯の光を生成し、且つ入射光からp偏光の光、s偏光の光を生成するように構成されている。しかしながら、これに限定されることなく、波面分割部材の各領域の構成、ひいては波面分割部材の具体的な構成については、様々な形態が可能である。また、互いに異なる構成を有する複数の波面分割部材を光路に対して交換可能に構成することもできる。このような交換可能な構成により、計測対象となる半導体プロセスウェハにさらに最適な波長域の設定を、容易に実現できる。
また、受光センサ21では、すべての波面分割領域を同時に計測する必要はなく、時間的に切り換えて計測すること、または必要な領域だけ計測することも可能である。また、受光センサは2次元センサであっても、1次元のラインセンサを多数並べ、各ラインと破面分割領域とを合致させたマルチラインセンサであっても構わない。また、2次元センサを改造して、マルチラインセンサ的な計測を行っても構わない。
また、上述の実施形態では、光検出器21が単一の光電検出面21aを有する。しかしながら、これに限定されることなく、例えば実施形態における強度分布領域Ipa〜Ipfを第1検出面に形成し、強度分布領域Ina〜Inf,Ibを第1検出面とは別の第2検出面に形成することもできる。
計測時のウェハのZ方向位置が大きくずれている場合、計測時の強度分布領域Ipa〜Ipfの強度分布の位置がL&Sのパターンピッチの1/2以上ずれてしまい、隣りのパターンが投影されるべき位置までずれてしまう恐れ(位相跳びと呼ばれる現象が生じる恐れ)がある。本実施形態のように、図9におけるL&Sパターン21aaに対し、検出面21aを十分に大きく設定していれば、強度分布21aaの全体の検出が常に可能となり、パターンピッチの1/2以上強度分布がずれていることを容易に検出でき、ひいては正確な計測を行うことが可能となる。
上述の実施形態では、露光装置がスキャニング・ステッパである場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置に上記実施形態を適用しても良い。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置にも上記実施形態は適用することができる。
また、上記実施形態は、例えば米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているように、複数のウェハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。また、例えば米国特許第7,589,822号明細書などに開示されているように、ウェハステージとは別に、計測部材(例えば、基準マーク、及び/又はセンサなど)を含む計測ステージを備える露光装置にも上記実施形態は適用が可能である。
また、上記実施形態では、露光装置が、液体(水)を介さずにウェハWの露光を行うドライタイプの露光装置である場合について説明したが、これに限らず、例えば欧州特許出願公開第1420298号明細書、国際公開第2004/055803号、米国特許第6,952,253号明細書などに開示されているように、投影光学系とウェハとの間に照明光の光路を含む液浸空間を形成し、投影光学系及び液浸空間の液体を介して照明光でウェハを露光する露光装置にも上記実施形態を適用することができる。
また、上記実施形態の露光装置の投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、この投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、上述の実施形態において、米国公開公報第2006/0170901号及び第2007/0146676号に開示されるいわゆる偏光照明方法を適用することも可能である。ここでは、米国特許公開第2006/0170901号公報及び米国特許公開第2007/0146676号公報の教示を参照として援用する。
上述の実施形態では、感光性基板としてのウェハWの面位置の計測に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、マスクのパターン面の面位置の計測に対して本発明を適用することもできる。また、上述の実施形態では、露光装置における感光性基板の面位置の計測に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、露光装置以外の各種装置における一般の被検面の面位置の計測に対して本発明を適用することもできる。
上述の実施形態では、所定の電子データに基づいて所定パターンを形成する可変パターン形成装置を用いることができる。なお、可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含む空間光変調素子を用いることができる。空間光変調素子を用いた露光装置は、たとえば米国特許公開第2007/0296936号公報に開示されている。また、上述のような非発光型の反射型空間光変調器以外に、透過型空間光変調器を用いても良く、自発光型の画像表示素子を用いても良い。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行っても良い。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図11は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図11に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の投影露光装置を用い、マスク(レチクル)Mに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。
その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の投影露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の投影露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを、感光性基板としてパターンの転写を行う。
図12は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図12に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。ステップS50のパターン形成工程では、プレートPとしてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の投影露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の投影露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたプレートPの現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
10 光源
11 リレー光学系
12 コンデンサーレンズ
13 送光プリズム
14 パターン部材
15 波面分割部材
16 瞳合成部材
17,27 対物レンズ
21 受光センサ
22 リレー光学系
23 受光プリズム
26 瞳分割部材
DA 計測領域
PR 信号処理部
CR 制御部
IL 照明系
M マスク
MS マスクステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
VS Zステージ
HS XYステージ

Claims (20)

  1. 被検面の面位置を計測する面位置計測装置において、
    前記被検面と光学的に共役な位置に配置されて、第1領域に入射した第1光束の強度分布を変化させてパターン光として射出し且つ第2領域に入射した第2光束の強度分布を変化させることなく無パターン光として射出するパターン部材と、
    前記パターン部材を経た前記第1光束および前記第2光束を前記被検面上の計測領域に斜入射させる送光光学系と、
    前記第1光束と前記第2光束とが前記計測領域において互いに重なるように、前記送光光学系の瞳位置において前記第1光束および前記第2光束のうちの少なくとも一方を偏向する瞳合成部材と、
    前記被検面で反射された前記第1光束および前記第2光束を、前記被検面と光学的に共役な第1検出面および第2検出面へ導く受光光学系と、
    前記第1検出面における前記第1光束の強度分布および前記第2検出面における前記第2光束の強度分布を検出し、前記第1光束の検出結果と前記第2光束の検出結果とに基づいて前記計測領域上の複数の検出点での面位置を求める検出系とを備えていることを特徴とする面位置計測装置。
  2. 前記パターン部材は、前記第1領域に設けられて所定方向にピッチを有するパターンと、前記第2領域に設けられた開口部とを有することを特徴とする請求項1に記載の面位置計測装置。
  3. 前記第1領域と前記第2領域とは、前記パターンのピッチ方向と直交する方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項2に記載の面位置計測装置。
  4. 前記送光光学系は、前記被検面と光学的に共役な第1共役面を形成する第1光学系と、前記第1共役面と前記パターン部材とを光学的に共役に配置する第2光学系とを有し、
    前記瞳合成部材は、前記第1光学系の瞳位置または前記第2光学系の瞳位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  5. 前記受光光学系は、前記被検面と光学的に共役な第2共役面を形成する第3光学系と、前記第2共役面と前記第1検出面および前記第2検出面とを光学的に共役に配置する第4光学系と、前記第3光学系の瞳位置または前記第4光学系の瞳位置に配置された瞳分割部材とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  6. 前記第1領域に入射する前記第1光束または前記第1領域を経た前記第1光束を波面分割して偏光状態および波長帯のうちの少なくとも一方が異なる複数の部分光束を生成し、且つ前記第2領域に入射する前記第2光束または前記第2領域を経た前記第2光束を波面分割して偏光状態および波長帯のうちの少なくとも一方が異なる複数の部分光束を生成する波面分割部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  7. 前記波面分割部材は、前記第1光束から第1方向に偏光方向を持つ第1偏光の部分光束および前記第1方向と直交する第2方向に偏光方向を持つ第2偏光の部分光束を生成し、前記第2光束から前記第1偏光の部分光束および前記第2偏光の部分光束を生成することを特徴とする請求項6に記載の面位置計測装置。
  8. 前記波面分割部材は、前記第1光束から第1波長帯の部分光束および第2波長帯の部分光束を生成し、前記第2光束から前記第1波長帯の部分光束および前記第2波長帯の部分光束を生成することを特徴とする請求項6または7に記載の面位置計測装置。
  9. 前記波面分割部材は、前記第1領域に設けられたパターンのピッチ方向に沿った複数の分割線にしたがって前記第1光束および前記第2光束を波面分割することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  10. 前記波面分割部材は、前記パターン部材に近接した位置、または前記被検面と光学的に共役な位置に配置されていることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  11. 前記送光光学系は、前記第1共役面に位置する射出面および該射出面と非平行な入射面を有する送光側偏向プリズムを有することを特徴とする請求項4乃至10のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  12. 前記受光光学系は、前記第2共役面に位置する入射面および該入射面と非平行な射出面を有する受光側偏向プリズムを有することを特徴とする請求項5乃至11のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  13. 前記検出系は、前記第1検出面および前記第2検出面を含む単一の光電検出面を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  14. 前記受光光学系は、前記第2共役面に位置する入射面および該入射面と非平行な射出面を有する受光側偏向プリズムを有し、
    前記受光側偏向プリズムの入射面には、前記第1領域に設けられたパターンのピッチ方向に沿った前記光電検出面の位置ずれを検出するための指標パターンが設けられていることを特徴とする請求項13に記載の面位置計測装置。
  15. 前記指標パターンは、前記第1領域に設けられたパターンのピッチ方向にピッチを有することを特徴とする請求項14に記載の面位置計測装置。
  16. 所定のパターンを基板に露光する露光装置において、
    前記基板の被露光面の面位置を、前記被検面の面位置として検出するための請求項1乃至15のいずれか1項に記載の面位置計測装置と、
    前記面位置計測装置の計測結果に基づいて、前記基板の被露光面を所定面に対して位置合わせするための位置合わせ部とを備えていることを特徴とする露光装置。
  17. 前記所定のパターンを前記基板上に投影する投影光学系をさらに備え、
    前記位置合わせ部は、前記投影光学系の像面に対して前記基板の前記被露光面を位置合わせすることを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
  18. 前記基板が載置され、前記基板を保持して移動面に沿って移動可能な移動体をさらに備え、
    前記基板と前記面位置計測装置との位置関係を変更しつつ前記被検面の面位置を検出することを特徴とする請求項16または17に記載の露光装置。
  19. 前記基板を被露光位置へ向けて移動させつつ、前記被検面の面位置を検出することを特徴とする請求項18に記載の露光装置。
  20. 請求項16乃至19のいずれか1項に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記基板に露光することと、
    前記所定のパターンが転写された前記基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記基板の表面に形成することと、
    前記マスク層を介して前記基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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