JP2004338904A - シート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でシート材の厚みにかかわらず1枚ずつ確実にシート材の供給を行うことが可能なシート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置を提供する。
【解決手段】手差しトレイ254から取り出されて用紙搬送路に送り出される用紙を検出する検出器250を、一対の給紙ローラ(283、285)の用紙搬送方向の下流側に配設し、制御部10に検出器250から出力される検出信号に基づいて手差しトレイ254から取り出された用紙の搬送状態を判断させ、その判断結果に基づいて分離ローラ285を給紙ローラ283に対して圧接または離間させる。
【選択図】図2
【解決手段】手差しトレイ254から取り出されて用紙搬送路に送り出される用紙を検出する検出器250を、一対の給紙ローラ(283、285)の用紙搬送方向の下流側に配設し、制御部10に検出器250から出力される検出信号に基づいて手差しトレイ254から取り出された用紙の搬送状態を判断させ、その判断結果に基づいて分離ローラ285を給紙ローラ283に対して圧接または離間させる。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート材を分離しつつ画像形成部または原稿読取部に1枚ずつシート材を供給するシート材供給装置、当該シート材給送装置を備えた画像形成装置、および当該シート材給送装置を備えた原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ等の画像形成装置における画像形成部、またはスキャナ等の原稿読取装置における原稿読取部に対して供給される用紙や原稿等のシート材はシート材収容部に収容される。
【0003】
一般的に画像形成装置および原稿読取装置において、シート材収容部の近傍には、シート材収容部に収容されているシート材のうちの最上位のシート材をつまみ上げるピックアップローラと、ピックアップローラによってシート材収容部からつまみ上げられたシート材をシート材搬送路に送り出す一対の給紙ローラとが配設される。このため、シート材収容部内のシート材は適宜ピックアップローラによってつまみ上げられて、給紙ローラ対に挟持されつつシート材搬送路に送り出され、画像形成部または原稿読取部に供給される。
【0004】
ところが、シート材収容部におけるシート材の収容状態等によっては、ピックアップローラによって複数枚のシート材が同時につまみ上げられる場合がある。このような場合には、複数枚のシート材が同時に給紙ローラ対に挟持されつつシート材搬送路に送り出されるため、画像形成処理や原稿読取処理に支障を来すといった不都合が生じ得る。
【0005】
そこで、従来技術のシート材供給装置の中には、上述の一対の給紙ローラ対のうちの一方のローラを、シート材をシート材搬送路に送り出す方向に回転させるとともに、他方のローラを、シート材をシート材収容部に戻す方向に回転させることにより、シート材の分離を確実に行って複数のシート材が同時にシート材搬送路に送り出されることを防止するものがあった(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−199075号公報
【特許文献2】
特開2002−002977
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、画像形成処理がされるシート材、または原稿読取処理がされる原稿等の中には通常の定型用紙だけでなく、例えば、薄手のもの、はがき等のように厚手のもの、色が異なるもの、および材質が特殊なもの等が存在する。このため、上述の特許文献1および特許文献2を含む従来のシート材の供給機構では、シート材の種類によっては適正に分離機能が働かず、シート材を1枚ずつ円滑にシート材搬送路に送り出すことが困難になることがあった。
【0007】
つまり、着色された用紙、プラスチックフィルムシート等の材質が異なるシート材、定型サイズ以外のシート材、厚手あるいは薄手のシート材等の特殊なシート材は、それぞれ厚みが異なるため、上述の一対の給紙ローラにおける圧接力等を適切な大きさに設定していない場合には、適切にシート材の分離を行うことができなかったり、逆にシート材が一対の給紙ローラの間を通過できないことが起こり得る。
【0008】
すなわち、トルクリミッタが一定の条件下で一対の給紙ローラにおける分離性能を上げるために分離圧力を下げた場合には、シート材が一対の給紙ローラの間を通過できない搬送ジャムが発生し易くなり、一対の給紙ローラにおける分離圧力を高くした場合には分離が確実に行われず2重送り等の搬送ジャムが発生し易くなってしまうという問題があった。
【0009】
この発明の目的は、簡易な構成でシート材の厚みにかかわらず1枚ずつ確実にシート材の供給を行うことが可能なシート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0011】
(1)シート材収容部から取り出されたシート材をシート材搬送路に送り出す一対の給紙手段を備え、
前記一対の給紙手段が、シート材の搬送方向に回転する第1の給紙手段と、トルクリミッタを介して前記第1の給紙手段とは逆方向に回転駆動される第2の給紙手段とを含み、前記第2の給紙手段が、前記第1の給紙手段に対して圧接または離間するように移動自在に配設されるシート材供給装置において、
前記シート材収容部から取り出されて前記シート材搬送路に送り出されるシート材を検出する検出手段と、
前記検出手段から出力される検出信号に基づいて前記シート材収容部から取り出されたシート材の搬送状態を判断し、前記シート材の搬送状態の判断結果に基づいて前記第2の給紙手段を移動させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
この構成においては、シート材収容部から取り出されてシート材搬送路に送り出されるシート材が検出手段によって検出され、制御手段によって前記検出手段の検出結果を示す検出信号から前記シート材の搬送状態が判断されるとともに、その判断結果に基づいて第2の給紙手段の移動が制御され、前記第2の給紙手段が前記第1の給紙手段に対して圧接または離間する。
【0013】
したがって、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合と存在しない場合とで、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間における当接状態が切り換えられるため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しないときに第1の給紙手段と第2の給紙手段が圧接していたり、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しシート材を分離させる必要があるときに第1の給紙手段と第2の給紙手段とが離間するといった不都合が適正に防止される。
【0014】
(2)前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在するときに、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段に圧接させることを特徴とする。
【0015】
この構成においては、シート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に存在する場合に、制御手段によって第2の給紙手段が第1の給紙手段に圧接するように移動する。したがって、シート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に移動するまで第1の給紙手段と第2の給紙手段の間が開放しているため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が確実に導き入れられる。また、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に2枚以上のシート材が搬送された場合には、シート材搬送路に送り出されるべきでないシート材が第2の給紙手段によってシート材収容部の方に戻される。
【0016】
(3)前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在しないときに、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段から離間させることを特徴とする。
【0017】
この構成においては、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しない場合には、制御手段によって第2の給紙手段が第1の給紙手段から離間する。したがって、シート材がシート材搬送路に送り出されない場合には第1給紙手段と第2給紙手段とが接触することがないため、第1の給紙手段や第2の給紙手段が経時的な劣化を起こしにくくなり長寿命化する。また、第1の給紙手段または第2の給紙手段に変形等が生じることが抑制され、当該変形に起因するシート材の搬送ジャム等が防止される。
【0018】
(4)前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在する場合であっても、前記シート材搬送路においてシート材の搬送動作が行われていないときには、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段から離間させることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合でも、シート材の搬送ジャム等の不具合が生じてシート材搬送路におけるシート材の搬送が停止しているときには、制御手段によって第2の給紙手段が第1の給紙手段から離間する。したがって、シート材搬送路にシート材を送り出すべきでない場合にシート材の送り出しが行われることがない。また、例えばシート材の搬送ジャムが生じた場合に、シート材搬送路上における第1の給紙手段または第2の給紙手段の近傍に位置する取り除くべきシート材が取り除き易くなる。
【0020】
(5)前記検出手段が、前記一対の給紙手段よりもシート材搬送方向の下流側に配設されることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、シート材収容部からシート材搬送路に送り出されるシート材を検出する検出手段が、第1の給紙手段および第2の給紙手段よりもシート材の搬送方向の下流側に位置している。
【0022】
したがって、シート材の存在を検出する検出手段の検出信号からシート材の搬送状態を判断しなくても、単に検出手段がシート材の先端を検出した旨の検出信号によって確実にシート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に位置することが把握される等、第2の給紙手段を第1の給紙手段に圧接させるタイミングを判断する制御手段の処理が簡易化する。
【0023】
(6)画像形成処理がされるシート材を画像形成部に順次搬送し、画像形成部において前記シート材に対して入力される画像データに基づいた画像形成処理を行う画像形成装置において、
(1)〜(5)のいずれかに記載のシート材供給装置を備えたことを特徴とする。
【0024】
この構成においては、シート材の厚みにかかわらず、画像形成装置におけるシート材収容部からシート材が一枚ずつ確実に画像形成部に供給されるため、手差しトレイ等から厚手のシート材または薄手のシート材のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生が抑制される。
【0025】
(7)読み取るべき原稿を原稿読取部に順次搬送し、原稿読取部において前記原稿の画像データを読み取る原稿読取装置において、
(1)〜(5)のいずれかに記載のシート材供給装置を備えたことを特徴とする。
【0026】
この構成においては、原稿の厚みにかかわらず、画像形成装置における原稿収容部から原稿が一枚ずつ確実に原稿読取部に供給されるため、厚手の原稿または薄手の原稿のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生が抑制される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明のシート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置の実施形態を説明する。
【0028】
図1は、本実施形態にかかる複写機の構成の概略を示している。同図に示すように、複写機1は、原稿読取装置100、画像形成装置210、および後処理装置260を備えている。
【0029】
原稿読取装置100は、透明なガラスによって構成される原稿台111と、原稿を収容するとともに、収容している原稿を1枚ずつ自動的に原稿台111に供給する自動原稿搬送装置112と、原稿台111上の原稿の画像を読み取るスキャナ部と、を備えている。
【0030】
自動原稿搬送装置112は、原稿台111の上部に配置されており、自動原稿搬送装置112の上面の原稿セットトレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台111上に供給する。一方、スキャナ部は、原稿台111の下部に配置されており、第1の走査ユニット113、第2の走査ユニット114、光電変換素子であるCCDラインセンサ116、および原稿からの反射光をCCDラインセンサ116上に結像させる光学レンズ115等を備えている。
【0031】
第1の走査ユニット113は、原稿面上を露光する露光ランプユニット113aと、原稿からの反射光像を所定の方向に反射させる第1ミラー113bを備えている。第2の走査ユニット114は、第1ミラー113bから反射されてくる原稿からの反射光を、CCDラインセンサ116に導く第2ミラー114aおよび第3ミラー114bを備えている。
【0032】
スキャナ部によって読み取られた原稿の画像は、画像データとして図示しない画像データ入力部に送られ、画像データ入力部において所定の画像処理が施された後に図示しない画像処理部のメモリに一旦記憶される。その後、所定の出力指示等に応じて、メモリ内の画像データが読み出されて画像形成装置210に転送される。
【0033】
画像形成装置210は、用紙に対して電子写真方式の画像形成処理を行う画像形成部と、画像形成処理がされる用紙を画像形成部に供給する給紙部270と、を備えている。また、画像形成装置210において、給紙部270から画像形成部を経由して排紙ローラ219までの間に用紙を搬送するための用紙搬送路が形成されている。
【0034】
給紙部270は、給紙トレイ251、給紙トレイ252、および給紙トレイ253を備えており、それぞれの給紙トレイには原則として同一サイズの複数の用紙が収容される。また、給紙部270は、一枚ずつ手動で用紙を画像形成部に供給するための手差しトレイ254を備えている。
【0035】
画像形成部は、用紙搬送路に接するように配置される像担持体としての感光体ドラム222を備えている。また、感光体ドラム222の周囲には、感光体ドラム222の表面を一様に帯電させる帯電器223、感光体ドラム222表面を露光して静電潜像を形成する書込ユニット227、感光体ドラム222表面に形成された静電潜像に現像剤を供給して現像剤像を形成する現像器224、感光体ドラム222表面に形成された現像剤像を用紙に転写させる転写器225、感光体ドラム222を除電する除電器229、および感光体ドラム222上の余分な現像剤を回収するクリーニング器226が配設される。
【0036】
感光体ドラム222と転写器225との間の画像形成位置から用紙搬送方向の下流側に、用紙に付着した未定着の現像剤像を定着させる定着ユニット217が配設される。また、用紙搬送路における定着ユニット217の下流側には、用紙の裏面にも画像を形成する場合に、用紙の前端と後端とをスイッチバックさせて再び画像形成位置に導くためのスイッチバック路221が形成されており、スイッチバック路221の近傍には用紙の両面に画像形成を行う際に用紙を一時退避させる両面ユニット255が配設されている。さらに、スイッチバック路221から用紙搬送方向の下流側に用紙を画像形成装置210から排出する排紙ローラ219が配設される。
【0037】
原稿読取装置100からの画像データは、画像形成装置210における書込ユニット227に入力される。書込ユニット227は、上述の画像処理部またはパソコン等の外部機器から転送される画像データの内容に応じてレーザ光を出射する半導体レーザ光源、そのレーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム222上において等速度で偏向されるように補正するf−θレンズ等を備えている。なお、本実施形態では、書込ユニット227としてレーザ書込ユニットを用いているが、LEDやEL等の発光素子アレイを用いた固体走査型の光書込ヘッドユニットを用いてもよい。
【0038】
後処理装置260は、画像形成装置210の排紙ローラ219を介して排出される用紙を昇降トレイ261に搬送するための図示しない後処理装置内搬送路を備えており、この後処理装置内搬送路上を搬送される用紙に対して必要に応じてステープル処理等の後処理を行う。
【0039】
図2は、手差しトレイ254から画像形成部までの間の用紙搬送路の構成を示している。同図に示すように、手差しトレイ254から画像形成部までの間には、手差しトレイ254上の用紙Pを1枚ずつピックアップする呼込ローラ282と、呼込ローラ282によって手差しトレイ254から取り出された用紙を画像形成装置210内の用紙搬送路に送り出す一対の給紙ローラ(283、285)と、一対の給紙ローラ(283、285)によって用紙搬送路に導かれた用紙を用紙搬送方向のさらに下流側に搬送する一対の搬送ローラ249と、画像形成位置に対して所定のタイミングで用紙を送り出す一対のレジストローラ248とが配設される。また、用紙搬送路における一対の給紙ローラ(283、285)の下流側と、レジストローラ248の上流側には、それぞれ搬送される用紙を検出する検出器250、検出器286が配置されている。
【0040】
上述の一対の給紙ローラ(283、285)は、呼込ローラ282から送られる用紙Pを用紙搬送方向の下流側に送り出す給紙ローラ283と、トルクリミッタを介して給紙ローラ283とは逆方向に回転駆動される分離ローラ285とで構成される。分離ローラ285は、用紙Pを1枚ずつ搬送するために用いられるものであり、本実施形態では分離ローラ285が、トルクリミッタを介して分離ローラ軸に支持され、分離ローラ軸は用紙搬送方向と逆の方向に分離ローラ285を回転することができるように駆動源より回転駆動力が伝達されている。
【0041】
上述の構成において、搬送ローラ249へ給送された用紙Pは、用紙Pの通過を検出する検出器286を通過した後、レジストローラ248へ送られ、レジストローラ248によって用紙Pの斜め送りの補正や、用紙Pを画像形成位置に案内するタイミングの調整が行われる。レジストローラ248は、後述する制御部10によって回転タイミングおよび停止タイミングが制御される。
【0042】
本実施形態において、搬送ローラ249および分離ローラ285等のローラ部の材質は、EPDM(エチレンプロピレンジエン共重合ゴム)を用いているが、これ以外にも、例えば、CR(クロロプレンゴム)、ウレタンゴム等を用いてもよい。なお、給紙ローラ283が本発明の第1の給紙手段を構成し、分離ローラ285が本発明の第2の給紙手段を構成する。
【0043】
本実施形態において、手差しトレイ254の用紙Pの容量は、例えば80g/m2 のシートの場合250枚セットできる容量になっている。呼込ローラ282の位置は、手差しトレイ254上の用紙Pのセット枚数に応じて上下に移動する。このため、呼込ローラ282は、手差しトレイ254上の用紙Pの枚数にかかわらず適度な力で最上位の用紙Pに接触する。その結果、例えば坪量50〜300g/m2 の範囲の厚さの用紙Pについて、手差しトレイ254に満杯にセットされた場合から最小枚数セットされた場合まで良好に給紙がされる。
【0044】
図3は、呼込ローラ282および給紙ローラ283の構成を示す斜視図であり同図を用いて、呼込ローラ282および給紙ローラ283の駆動構造について説明する。同図に示すように、呼込ローラ282および給紙ローラ283の駆動機構は、給紙ローラ283の回転軸である給紙ローラ軸11、給紙ローラ軸11に連結されたトルクリミッタ15、給紙クラッチ13および軸受14、給紙ローラ軸11に回転自在に支持されトルクリミッタ15と係合する呼込リンク17、給紙クラッチ13に設けられた駆動歯車12、トルクリミッタ15に係合する復帰スプリング16等を有している。
【0045】
また、呼込ローラ282および給紙ローラ283の駆動機構は、給紙ローラ軸11に設けられたワンウェイクラッチ28および軸受29、ワンウェイクラッチ28に連結され給紙ローラ軸11に回転自在に支持された給紙駆動プーリ25、給紙駆動プーリ25に連結された給紙ローラ283、給紙駆動プーリ25の回転力を伝達する駆動ベルト23、駆動ベルト23により回転力の伝達を受ける呼込ローラ軸26、呼込ローラ軸26に設けられた呼込駆動プーリ24および呼込ローラ282、給紙ローラ軸11の回りに回動可能に支持されるとともに呼込ローラ軸26を軸支する呼込アーム27等を有している。
【0046】
呼込アーム27は、給紙ローラ軸11に支持された呼込リンク17の凸部31と係合することにより、呼込リンク17の回転に対して所定範囲の遊びを有した状態で連結される。ここで、図3は分解状態を表すため、呼込アーム27と呼込リンク17とを離して図示しているが、実際には、呼込リンク17の凸部31が呼込アーム27に設けられた凹部32に遊挿され、凸部31と凹部32の大きさの違いにより所定範囲の遊びが形成されている。
【0047】
駆動歯車12は、図示しない駆動源である駆動モータからの動力を受ける歯車であり、駆動モータによってA方向に回転するよう構成されている。そして、給紙クラッチ13が連結状態にされると駆動歯車12のA方向への回転する回転力が、軸受14に回転可能に支持されている給紙ローラ軸11へ伝えられ、給紙ローラ軸11はA方向と同一の方向であるB方向に回転する。さらに、給紙ローラ軸11の回転力は、トルクリミッタ15に伝えられる。
【0048】
トルクリミッタ15は呼込リンク17と係合するため、給紙ローラ軸11の回転力は、トルクリミッタ15を介して呼込リンク17に伝達され、呼込リンク17も給紙ローラ軸11と同一方向であるB方向に回転する。
【0049】
呼込リンク17がB方向に回転すると、呼込リンク17の凸部31が呼込アーム27の凹部32に係合し、呼込アーム27がダウンする方向へ付勢されることにより、呼込アーム27に支持された呼込ローラ282が手差しトレイ254上にセットされている用紙Pの方向に付勢される。この状態でさらに回転力が伝達され、呼込ローラ282と用紙Pとの接触圧力が設定されている圧力を超えると、トルクリミッタ15が給紙ローラ軸11に対してスリップし、設定された力を超える回転力が伝達されないように維持され、呼込ローラ282において一定のピックアップ力が得られるよう構成されている。
【0050】
また、給紙ローラ軸11の回転力は、ワンウェイクラッチ28を介して給紙駆動プーリ25へ伝わり、さらに給紙駆動プーリ25を介して給紙ローラ283に伝わって給紙ローラ283をCの方向へ回転させる。また、給紙駆動プーリ25から駆動ベルト23および呼込駆動プーリ24を介して回転力が呼込ローラ282にも伝わり、呼込ローラ282はD方向に回転し、用紙Pがピックアップされる。
【0051】
次に、図4を用いて分離ローラ285による用紙Pの分離について説明する。
【0052】
図4(a)は、分離ローラの構成を示す上面図であり、図4(b)は分離ローラ285が給紙ローラ283に接触している状態を示す図であり、図4(c)は分離ローラ285が給紙ローラ283から離間している状態を示す図であり、図4(d)は、分離ローラ285の状態を検出するための構成の一例を示している。
【0053】
図4(a)に示すように、分離ローラ285はトルクリミッタ301を介して分離ローラ軸300に軸支されている。分離ローラ軸300の一端部には図示しないモータ等からの回転駆動力が伝達される歯車305が固定されている。さらに、分離ローラ軸300には、後述するように分離ローラ軸300を給紙ローラ軸11から離間させる際に用いる解除レバー303が固定されている。
【0054】
また、分離ローラ軸300の近傍には分離ローラ軸300と平行にカム用軸309が配設されている。カム用軸309の一端には断面が卵状型で所定の厚さのカム304が、その周面が解除レバーに当接するように設けられている。また、カム用軸309の他端側は、クラッチ306を介して図示しないモータ等からの回転駆動力が伝達されるように構成されている。
【0055】
図4(b)に示すように、分離ローラ軸300は歯車305を介して伝達される回転駆動力によって、矢印Cの方向に回転する給紙ローラ283とは逆方向である矢印Eの方向に回転できるようになっている。なお、本発明で逆方向に回転するとは、用紙を搬送する方向に回転している給紙ローラ283に対して、用紙を用紙搬送方向の上流側に押し戻すような回転をすることをいう。なお、分離ローラ軸300を駆動する機構は本実施形態の構成に限定されると解釈すべきではなく、自由な構成を採用することが可能である。
【0056】
また、図4(b)および図4(c)に示すように、解除レバー303には、解除レバー303を常時給紙ローラ283の方向に付勢する押圧部材280が連結されている。このため、押圧部材280の付勢力に逆らってカム304が解除レバー303を給紙ローラ283から離間させる場合に分離ローラ285が給紙ローラ285から離間し、カム304からの力の作用がない場合には、押圧部材280による付勢力よって分離ローラ285が給紙ローラ283に圧接する。このため、複写機1では制御部10によって歯車306に伝達される回転駆動力を制御することにより、分離ローラ285の分離機能が有効になる当接状態または分離ローラ285の分離機能が無効になる解除状態のいずれかを任意に実現できる。
【0057】
押圧部材280は、本実施形態ではバネ用ステンレス鋼線やピアノ線等のバネ用線材等を用いて圧縮コイルバネ状に形成したものを用いているが、これに限定されずバネ用ステンレス鋼板やバネ用リン青銅板等を用いた板バネ形状のもの等を用いることも可能である。
【0058】
また、解除レバー303を動作させるために本実施形態では、カム304と押圧部材280を使用し、カム304を必要時に動作させるためにクラッチ(電磁クラッチ)を用いているが、ソレノイド等を用いて解除レバー303を動作させても良い。
【0059】
さらに、カム用軸309の他端部にはカム304の状態を検出するためのカム検出器307が配設されている。図4(d)は、カム検出器307の概略構成を示している。同図に示すように、カム検出器307は、スリット円板308とフォトセンサとを備えており、フォトセンサの検出結果に基づいてスリット円板308の回転状態を検出してカム304の状態を検出する。
【0060】
図5は、本実施形態における複写機1のブロック図である。同図に示すように、複写機1は、搬送ローラクラッチ41、レジストローラクラッチ42、レジスト検出器286、駆動モータ9、給紙クラッチ13、分離クラッチ306、カム検出器307、検出器250、および制御部10を備えている。
【0061】
搬送ローラクラッチ41、レジストローラクラッチ42、給紙クラッチ13、および分離クラッチ306は、それぞれ搬送ローラ249、レジストローラ248、給紙ローラ283、および分離ローラ285への回転駆動力の伝達のオン/オフを切り換える。レジスト検出器286および検出器250は、接触式のアクチュエータを備えたリードセンサやフォトセンサ、或いは非接触式のフォトセンサ等が用いられる。制御部10は、CPU等から構成されており、複写機1を構成する各装置の動作を統括的に制御する。
【0062】
図5に示すように、制御部10により、検出器250およびレジスト検出器286による検出信号が入力され、その検出結果に基いて用紙の搬送状態を判断して、給紙クラッチ13、搬送ローラ249に設けられる搬送ローラクラッチ41、レジストローラ248に設けられるレジストローラクラッチ42等のオン/オフが制御される。さらに制御部10により、駆動モータ9のオン/オフ制御も行われる。
【0063】
図6は、本実施形態における分離ローラ285の動作を示す図である。図6(a)では、呼込ローラ282によって2枚の用紙が重なった状態でつまみ上げられて給紙ローラ283と分離ローラ285との間に搬送されている状態を示している。同図に示すように、通常、用紙の搬送がされていない場合には分離ローラ285は給紙ローラ283から離間した状態を保っている。このため、用紙の厚さの大小にかかわらず、分離ローラ285と給紙ローラ283との間に適正に用紙を導くことが可能となる。
【0064】
そして、検出器250によって用紙の先端が検出されると、制御部10は用紙が給紙ローラ283と分離ローラ285との間に存在しているものと判断して分離ローラ285を給紙ローラ283に接近させる。
【0065】
図6(b)に示すように、分離ローラ285が給紙ローラ283に圧接すると、搬送中の2枚の用紙が分離ローラ285と給紙ローラ283とによって挟持され、図6(c)に示すように、上側の用紙は用紙搬送方向の下流側へ、そして下側の用紙は用紙搬送方向の上流側へと搬送される。
【0066】
しばらくたって上側の用紙が搬送ローラ249に挟持されて用紙搬送方向のさらに下流側に搬送されると、検出器250が用紙を検出しなくなるため、制御部10は用紙が給紙ローラ283と分離ローラ285との間に存在しないものと判断して、分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させる。さらに、用紙ジャム等が生じて用紙の搬送動作が停止している場合には、たとえ検出器250が用紙を検出しても分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させておくと良い。これにより、用紙搬送路に用紙を送り出すべきでないタイミングで用紙の搬送が実行されることが防止できるとともに、分離ローラ285の近傍で用紙の搬送ジャムが生じている場合に復旧作業を容易に行うことが可能になる。
【0067】
図7は、本実施形態における分離ローラ285の動作を示す図である。図7(a)では、検出器250が1枚の用紙を検出した状態を示している。このため、制御部10は、分離ローラ285を給紙ローラ283に接近させている。そして、分離ローラ285が十分に接近すると、分離ローラ285は給紙ローラ283と連れ廻りするため、図7(b)に示すように、1枚の用紙を確実に用紙搬送方向の下流側に搬送することができる。
【0068】
この状態で図7(c)に示すように、2枚以上の用紙Pが給紙ローラ283と分離ローラ285との間に噛み込もうとした場合には分離ローラ285の回転は負荷が大きくなるため、分離ローラ軸300に連結されたトルクリミッタ301の作用によって、分離ローラ軸の回転方向が逆転して矢印Eに示す方向に回転を始める。このため、これにより、2枚以上の用紙Pが、給紙ローラ283を超えて用紙搬送路の下流側に送りこまれないようになっている。
【0069】
図8は、複写機1における用紙分離動作の動作手順の一例を示すフローチャートである。まず、給紙動作が開始されると、制御部10は呼込ローラ282に手差しトレイ254に収容されている用紙のピックアップを実行させる(s1)。その後、制御部10は、検出器250が用紙の先端を検出するまで待機している(s2)。
【0070】
s2の待機工程において、検出器250によって用紙の先端が検出されたときには、制御部10は分離ローラ285を給紙ローラ283に圧接させて分離ローラ285による分離機能を有効にする(s3)。その後、制御部10は検出器250が用紙を検出してから所定時間が経過するまで待機する(s4)。ここでの所定時間は、検出器250に検出された用紙が用紙搬送方向の下流側に配設されている搬送ローラ249に挟持される位置に達するまでに必要な時間を考慮して決定される。
【0071】
s4の待機工程において、検出器250が用紙を検出してから所定時間が経過した場合には、制御部10は、余裕をみて給紙クラッチ13をオフして、給紙ローラ283等への駆動力の伝達がされないようにする(s5)。このとき、呼込ローラ282は用紙Pから離間した所定の待機位置に戻って待機状態となる。この呼込ローラ282の待機位置への離間動作は、呼込リンク17に巻き掛けられたねじりコイルスプリング方式の復帰スプリング16のねじり反発力によって得られる。なお、本実施形態では、復帰スプリング16にねじりコイルスプリングを使用しているが、引張りコイルスプリング等を用いることも可能である。また、このとき、給紙クラッチ13をオフになり給紙ローラ283への駆動力が断たれると、給紙ローラ283は、ワンウェイクラッチ28の作用によって搬送される用紙Pにつられて空回りを開始する。
【0072】
その後、制御部10は、検出器250が搬送中の用紙を検出しなくなるのを待機する(s6)。s6の待機工程で、検出器250が用紙を検出しなくなれば制御部10は、分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させて分離ローラ285による分離機能を無効にする(s7)。
【0073】
上述のように本実施形態によれば、用紙の種類にかかわらず分離ローラ285と給紙ローラ283との間に用紙を確実に導くことが可能になる。また、分離ローラ285と給紙ローラ283との間に用紙が存在するときに、確実に分離ローラ285による分離機能を有効にすることができる。さらに、分離ローラ285と給紙ローラ283との間に用紙が存在しないとき、すなわち分離ローラ285による分離機能が必要でないときには、分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させることができ、分離ローラ285や給紙ローラ283等の搬送部材や分離部材の変形等を防止でき、装置の長寿命化も図ることができる。
【0074】
また、制御部10において、分離ローラ285と給紙ローラ283との間の当接状態を完全に解除するのではなく、必要に応じて当接状態を緩和する程度に分離ローラ285と給紙ローラ283との距離を調整することにより、分離機能を低下させてピックアップされた用紙が確実に分離ローラ285と給紙ローラ283との間に導き入れられるようにしても良く、このような制御によれば用紙の厚みに起因するピックアップ不良を改善することが可能になる。
【0075】
なお、上述の実施形態では、手差しシート254、呼込ローラ282、一対の給紙ローラ(283、285)、搬送ローラ249、およびレジストローラ248等を含む構成要素によってシート材供給装置が構築されているが、このシート材供給装置を画像形成装置だけでなく、原稿読取装置における原稿搬送機構に適用することも可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0077】
(1)シート材収容部から取り出されてシート材搬送路に送り出されるシート材を検出手段が検出し、制御手段が前記検出手段の検出結果を示す検出信号から前記シート材の搬送状態を判断し、その判断結果に基づいて第2の給紙手段の移動を制御して、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段に対して圧接または離間させることにより、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合と存在しない場合とで、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間における当接状態を切り換えることができるため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しないときに第1の給紙手段と第2の給紙手段が圧接していたり、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しシート材を分離させる必要があるときに第1の給紙手段と第2の給紙手段とが離間するといった不都合を適正に防止することが可能になる。
【0078】
(2)シート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に存在する場合に、制御手段が第2の給紙手段を第1の給紙手段に圧接するように移動させることにより、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が移動するまで第1の給紙手段と第2の給紙手段との間を開放させることができるため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材を確実に導き入れることが可能になる。また、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に2枚以上のシート材が搬送された場合には、シート材搬送路に送り出されるべきでないシート材を第2の給紙手段によってシート材収容部の方に戻すことが可能になる。
【0079】
(3)第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しない場合には、制御手段が第2の給紙手段を第1の給紙手段から離間させることにより、シート材がシート材搬送路に送り出されない場合には第1給紙手段と第2給紙手段とを接触させないため、第1の給紙手段や第2の給紙手段に経時的な劣化が生じることを防止でき長寿命化を図ることが可能になる。また、第1の給紙手段または第2の給紙手段に変形等が生じることを抑制して、当該変形に起因するシート材の搬送ジャム等を防止することが可能になる。
【0080】
(4)第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合でも、シート材の搬送ジャム等の不具合が生じてシート材搬送路におけるシート材の搬送が停止しているときには、制御手段によって第2の給紙手段を第1の給紙手段から離間させることにより、シート材搬送路にシート材を送り出すべきでない場合にシート材の送り出しが行われることを防止できる。また、例えばシート材の搬送ジャムが生じた場合に、シート材搬送路上における第1の給紙手段または第2の給紙手段の近傍に位置する取り除くべきシート材を容易に取り除くことが可能になる。
【0081】
(5)シート材収容部からシート材搬送路に送り出されるシート材を検出する検出手段を、第1の給紙手段および第2の給紙手段よりもシート材の搬送方向の下流側に配置したことにより、シート材の存在を検出する検出手段の検出信号からシート材の搬送状態を判断しなくても、単に検出手段がシート材の先端を検出した旨の検出信号によって確実にシート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に位置することを把握できるため、第2の給紙手段を第1の給紙手段に圧接させるタイミングを判断する制御手段の処理を簡易化することが可能になる。
【0082】
(6)シート材の厚みにかかわらず、画像形成装置におけるシート材収容部からシート材を一枚ずつ確実に画像形成部に供給できるため、手差しトレイ等から厚手のシート材または薄手のシート材のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生を抑制できる。
【0083】
(7)原稿の厚みにかかわらず、画像形成装置における原稿収容部から原稿を一枚ずつ確実に原稿読取部に供給できるため、厚手の原稿または薄手の原稿のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生を抑制できる。
【0084】
よって、簡易な構成でシート材の厚みにかかわらず1枚ずつ確実にシート材の供給を行うことが可能なシート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される複写機の構成の概略を示す図である。
【図2】手差しトレイから画像形成部までの間の用紙搬送路の構成を示す図である。
【図3】呼込ローラおよび給紙ローラの駆動機構の構成を示す図である。
【図4】分離ローラの構成を示す図である。
【図5】本実施形態における複写機のブロック図である。
【図6】本実施形態における複写機の用紙分離動作を示す図である。
【図7】本実施形態における複写機の用紙分離動作を示す図である。
【図8】本実施形態における複写機の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1−複写機
10−制御部
100−原稿読取装置
210−画像形成装置
260−後処理装置
283−給紙ローラ
285−分離ローラ
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート材を分離しつつ画像形成部または原稿読取部に1枚ずつシート材を供給するシート材供給装置、当該シート材給送装置を備えた画像形成装置、および当該シート材給送装置を備えた原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ等の画像形成装置における画像形成部、またはスキャナ等の原稿読取装置における原稿読取部に対して供給される用紙や原稿等のシート材はシート材収容部に収容される。
【0003】
一般的に画像形成装置および原稿読取装置において、シート材収容部の近傍には、シート材収容部に収容されているシート材のうちの最上位のシート材をつまみ上げるピックアップローラと、ピックアップローラによってシート材収容部からつまみ上げられたシート材をシート材搬送路に送り出す一対の給紙ローラとが配設される。このため、シート材収容部内のシート材は適宜ピックアップローラによってつまみ上げられて、給紙ローラ対に挟持されつつシート材搬送路に送り出され、画像形成部または原稿読取部に供給される。
【0004】
ところが、シート材収容部におけるシート材の収容状態等によっては、ピックアップローラによって複数枚のシート材が同時につまみ上げられる場合がある。このような場合には、複数枚のシート材が同時に給紙ローラ対に挟持されつつシート材搬送路に送り出されるため、画像形成処理や原稿読取処理に支障を来すといった不都合が生じ得る。
【0005】
そこで、従来技術のシート材供給装置の中には、上述の一対の給紙ローラ対のうちの一方のローラを、シート材をシート材搬送路に送り出す方向に回転させるとともに、他方のローラを、シート材をシート材収容部に戻す方向に回転させることにより、シート材の分離を確実に行って複数のシート材が同時にシート材搬送路に送り出されることを防止するものがあった(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−199075号公報
【特許文献2】
特開2002−002977
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、画像形成処理がされるシート材、または原稿読取処理がされる原稿等の中には通常の定型用紙だけでなく、例えば、薄手のもの、はがき等のように厚手のもの、色が異なるもの、および材質が特殊なもの等が存在する。このため、上述の特許文献1および特許文献2を含む従来のシート材の供給機構では、シート材の種類によっては適正に分離機能が働かず、シート材を1枚ずつ円滑にシート材搬送路に送り出すことが困難になることがあった。
【0007】
つまり、着色された用紙、プラスチックフィルムシート等の材質が異なるシート材、定型サイズ以外のシート材、厚手あるいは薄手のシート材等の特殊なシート材は、それぞれ厚みが異なるため、上述の一対の給紙ローラにおける圧接力等を適切な大きさに設定していない場合には、適切にシート材の分離を行うことができなかったり、逆にシート材が一対の給紙ローラの間を通過できないことが起こり得る。
【0008】
すなわち、トルクリミッタが一定の条件下で一対の給紙ローラにおける分離性能を上げるために分離圧力を下げた場合には、シート材が一対の給紙ローラの間を通過できない搬送ジャムが発生し易くなり、一対の給紙ローラにおける分離圧力を高くした場合には分離が確実に行われず2重送り等の搬送ジャムが発生し易くなってしまうという問題があった。
【0009】
この発明の目的は、簡易な構成でシート材の厚みにかかわらず1枚ずつ確実にシート材の供給を行うことが可能なシート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0011】
(1)シート材収容部から取り出されたシート材をシート材搬送路に送り出す一対の給紙手段を備え、
前記一対の給紙手段が、シート材の搬送方向に回転する第1の給紙手段と、トルクリミッタを介して前記第1の給紙手段とは逆方向に回転駆動される第2の給紙手段とを含み、前記第2の給紙手段が、前記第1の給紙手段に対して圧接または離間するように移動自在に配設されるシート材供給装置において、
前記シート材収容部から取り出されて前記シート材搬送路に送り出されるシート材を検出する検出手段と、
前記検出手段から出力される検出信号に基づいて前記シート材収容部から取り出されたシート材の搬送状態を判断し、前記シート材の搬送状態の判断結果に基づいて前記第2の給紙手段を移動させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
この構成においては、シート材収容部から取り出されてシート材搬送路に送り出されるシート材が検出手段によって検出され、制御手段によって前記検出手段の検出結果を示す検出信号から前記シート材の搬送状態が判断されるとともに、その判断結果に基づいて第2の給紙手段の移動が制御され、前記第2の給紙手段が前記第1の給紙手段に対して圧接または離間する。
【0013】
したがって、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合と存在しない場合とで、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間における当接状態が切り換えられるため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しないときに第1の給紙手段と第2の給紙手段が圧接していたり、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しシート材を分離させる必要があるときに第1の給紙手段と第2の給紙手段とが離間するといった不都合が適正に防止される。
【0014】
(2)前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在するときに、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段に圧接させることを特徴とする。
【0015】
この構成においては、シート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に存在する場合に、制御手段によって第2の給紙手段が第1の給紙手段に圧接するように移動する。したがって、シート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に移動するまで第1の給紙手段と第2の給紙手段の間が開放しているため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が確実に導き入れられる。また、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に2枚以上のシート材が搬送された場合には、シート材搬送路に送り出されるべきでないシート材が第2の給紙手段によってシート材収容部の方に戻される。
【0016】
(3)前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在しないときに、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段から離間させることを特徴とする。
【0017】
この構成においては、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しない場合には、制御手段によって第2の給紙手段が第1の給紙手段から離間する。したがって、シート材がシート材搬送路に送り出されない場合には第1給紙手段と第2給紙手段とが接触することがないため、第1の給紙手段や第2の給紙手段が経時的な劣化を起こしにくくなり長寿命化する。また、第1の給紙手段または第2の給紙手段に変形等が生じることが抑制され、当該変形に起因するシート材の搬送ジャム等が防止される。
【0018】
(4)前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在する場合であっても、前記シート材搬送路においてシート材の搬送動作が行われていないときには、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段から離間させることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合でも、シート材の搬送ジャム等の不具合が生じてシート材搬送路におけるシート材の搬送が停止しているときには、制御手段によって第2の給紙手段が第1の給紙手段から離間する。したがって、シート材搬送路にシート材を送り出すべきでない場合にシート材の送り出しが行われることがない。また、例えばシート材の搬送ジャムが生じた場合に、シート材搬送路上における第1の給紙手段または第2の給紙手段の近傍に位置する取り除くべきシート材が取り除き易くなる。
【0020】
(5)前記検出手段が、前記一対の給紙手段よりもシート材搬送方向の下流側に配設されることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、シート材収容部からシート材搬送路に送り出されるシート材を検出する検出手段が、第1の給紙手段および第2の給紙手段よりもシート材の搬送方向の下流側に位置している。
【0022】
したがって、シート材の存在を検出する検出手段の検出信号からシート材の搬送状態を判断しなくても、単に検出手段がシート材の先端を検出した旨の検出信号によって確実にシート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に位置することが把握される等、第2の給紙手段を第1の給紙手段に圧接させるタイミングを判断する制御手段の処理が簡易化する。
【0023】
(6)画像形成処理がされるシート材を画像形成部に順次搬送し、画像形成部において前記シート材に対して入力される画像データに基づいた画像形成処理を行う画像形成装置において、
(1)〜(5)のいずれかに記載のシート材供給装置を備えたことを特徴とする。
【0024】
この構成においては、シート材の厚みにかかわらず、画像形成装置におけるシート材収容部からシート材が一枚ずつ確実に画像形成部に供給されるため、手差しトレイ等から厚手のシート材または薄手のシート材のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生が抑制される。
【0025】
(7)読み取るべき原稿を原稿読取部に順次搬送し、原稿読取部において前記原稿の画像データを読み取る原稿読取装置において、
(1)〜(5)のいずれかに記載のシート材供給装置を備えたことを特徴とする。
【0026】
この構成においては、原稿の厚みにかかわらず、画像形成装置における原稿収容部から原稿が一枚ずつ確実に原稿読取部に供給されるため、厚手の原稿または薄手の原稿のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生が抑制される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明のシート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置の実施形態を説明する。
【0028】
図1は、本実施形態にかかる複写機の構成の概略を示している。同図に示すように、複写機1は、原稿読取装置100、画像形成装置210、および後処理装置260を備えている。
【0029】
原稿読取装置100は、透明なガラスによって構成される原稿台111と、原稿を収容するとともに、収容している原稿を1枚ずつ自動的に原稿台111に供給する自動原稿搬送装置112と、原稿台111上の原稿の画像を読み取るスキャナ部と、を備えている。
【0030】
自動原稿搬送装置112は、原稿台111の上部に配置されており、自動原稿搬送装置112の上面の原稿セットトレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台111上に供給する。一方、スキャナ部は、原稿台111の下部に配置されており、第1の走査ユニット113、第2の走査ユニット114、光電変換素子であるCCDラインセンサ116、および原稿からの反射光をCCDラインセンサ116上に結像させる光学レンズ115等を備えている。
【0031】
第1の走査ユニット113は、原稿面上を露光する露光ランプユニット113aと、原稿からの反射光像を所定の方向に反射させる第1ミラー113bを備えている。第2の走査ユニット114は、第1ミラー113bから反射されてくる原稿からの反射光を、CCDラインセンサ116に導く第2ミラー114aおよび第3ミラー114bを備えている。
【0032】
スキャナ部によって読み取られた原稿の画像は、画像データとして図示しない画像データ入力部に送られ、画像データ入力部において所定の画像処理が施された後に図示しない画像処理部のメモリに一旦記憶される。その後、所定の出力指示等に応じて、メモリ内の画像データが読み出されて画像形成装置210に転送される。
【0033】
画像形成装置210は、用紙に対して電子写真方式の画像形成処理を行う画像形成部と、画像形成処理がされる用紙を画像形成部に供給する給紙部270と、を備えている。また、画像形成装置210において、給紙部270から画像形成部を経由して排紙ローラ219までの間に用紙を搬送するための用紙搬送路が形成されている。
【0034】
給紙部270は、給紙トレイ251、給紙トレイ252、および給紙トレイ253を備えており、それぞれの給紙トレイには原則として同一サイズの複数の用紙が収容される。また、給紙部270は、一枚ずつ手動で用紙を画像形成部に供給するための手差しトレイ254を備えている。
【0035】
画像形成部は、用紙搬送路に接するように配置される像担持体としての感光体ドラム222を備えている。また、感光体ドラム222の周囲には、感光体ドラム222の表面を一様に帯電させる帯電器223、感光体ドラム222表面を露光して静電潜像を形成する書込ユニット227、感光体ドラム222表面に形成された静電潜像に現像剤を供給して現像剤像を形成する現像器224、感光体ドラム222表面に形成された現像剤像を用紙に転写させる転写器225、感光体ドラム222を除電する除電器229、および感光体ドラム222上の余分な現像剤を回収するクリーニング器226が配設される。
【0036】
感光体ドラム222と転写器225との間の画像形成位置から用紙搬送方向の下流側に、用紙に付着した未定着の現像剤像を定着させる定着ユニット217が配設される。また、用紙搬送路における定着ユニット217の下流側には、用紙の裏面にも画像を形成する場合に、用紙の前端と後端とをスイッチバックさせて再び画像形成位置に導くためのスイッチバック路221が形成されており、スイッチバック路221の近傍には用紙の両面に画像形成を行う際に用紙を一時退避させる両面ユニット255が配設されている。さらに、スイッチバック路221から用紙搬送方向の下流側に用紙を画像形成装置210から排出する排紙ローラ219が配設される。
【0037】
原稿読取装置100からの画像データは、画像形成装置210における書込ユニット227に入力される。書込ユニット227は、上述の画像処理部またはパソコン等の外部機器から転送される画像データの内容に応じてレーザ光を出射する半導体レーザ光源、そのレーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム222上において等速度で偏向されるように補正するf−θレンズ等を備えている。なお、本実施形態では、書込ユニット227としてレーザ書込ユニットを用いているが、LEDやEL等の発光素子アレイを用いた固体走査型の光書込ヘッドユニットを用いてもよい。
【0038】
後処理装置260は、画像形成装置210の排紙ローラ219を介して排出される用紙を昇降トレイ261に搬送するための図示しない後処理装置内搬送路を備えており、この後処理装置内搬送路上を搬送される用紙に対して必要に応じてステープル処理等の後処理を行う。
【0039】
図2は、手差しトレイ254から画像形成部までの間の用紙搬送路の構成を示している。同図に示すように、手差しトレイ254から画像形成部までの間には、手差しトレイ254上の用紙Pを1枚ずつピックアップする呼込ローラ282と、呼込ローラ282によって手差しトレイ254から取り出された用紙を画像形成装置210内の用紙搬送路に送り出す一対の給紙ローラ(283、285)と、一対の給紙ローラ(283、285)によって用紙搬送路に導かれた用紙を用紙搬送方向のさらに下流側に搬送する一対の搬送ローラ249と、画像形成位置に対して所定のタイミングで用紙を送り出す一対のレジストローラ248とが配設される。また、用紙搬送路における一対の給紙ローラ(283、285)の下流側と、レジストローラ248の上流側には、それぞれ搬送される用紙を検出する検出器250、検出器286が配置されている。
【0040】
上述の一対の給紙ローラ(283、285)は、呼込ローラ282から送られる用紙Pを用紙搬送方向の下流側に送り出す給紙ローラ283と、トルクリミッタを介して給紙ローラ283とは逆方向に回転駆動される分離ローラ285とで構成される。分離ローラ285は、用紙Pを1枚ずつ搬送するために用いられるものであり、本実施形態では分離ローラ285が、トルクリミッタを介して分離ローラ軸に支持され、分離ローラ軸は用紙搬送方向と逆の方向に分離ローラ285を回転することができるように駆動源より回転駆動力が伝達されている。
【0041】
上述の構成において、搬送ローラ249へ給送された用紙Pは、用紙Pの通過を検出する検出器286を通過した後、レジストローラ248へ送られ、レジストローラ248によって用紙Pの斜め送りの補正や、用紙Pを画像形成位置に案内するタイミングの調整が行われる。レジストローラ248は、後述する制御部10によって回転タイミングおよび停止タイミングが制御される。
【0042】
本実施形態において、搬送ローラ249および分離ローラ285等のローラ部の材質は、EPDM(エチレンプロピレンジエン共重合ゴム)を用いているが、これ以外にも、例えば、CR(クロロプレンゴム)、ウレタンゴム等を用いてもよい。なお、給紙ローラ283が本発明の第1の給紙手段を構成し、分離ローラ285が本発明の第2の給紙手段を構成する。
【0043】
本実施形態において、手差しトレイ254の用紙Pの容量は、例えば80g/m2 のシートの場合250枚セットできる容量になっている。呼込ローラ282の位置は、手差しトレイ254上の用紙Pのセット枚数に応じて上下に移動する。このため、呼込ローラ282は、手差しトレイ254上の用紙Pの枚数にかかわらず適度な力で最上位の用紙Pに接触する。その結果、例えば坪量50〜300g/m2 の範囲の厚さの用紙Pについて、手差しトレイ254に満杯にセットされた場合から最小枚数セットされた場合まで良好に給紙がされる。
【0044】
図3は、呼込ローラ282および給紙ローラ283の構成を示す斜視図であり同図を用いて、呼込ローラ282および給紙ローラ283の駆動構造について説明する。同図に示すように、呼込ローラ282および給紙ローラ283の駆動機構は、給紙ローラ283の回転軸である給紙ローラ軸11、給紙ローラ軸11に連結されたトルクリミッタ15、給紙クラッチ13および軸受14、給紙ローラ軸11に回転自在に支持されトルクリミッタ15と係合する呼込リンク17、給紙クラッチ13に設けられた駆動歯車12、トルクリミッタ15に係合する復帰スプリング16等を有している。
【0045】
また、呼込ローラ282および給紙ローラ283の駆動機構は、給紙ローラ軸11に設けられたワンウェイクラッチ28および軸受29、ワンウェイクラッチ28に連結され給紙ローラ軸11に回転自在に支持された給紙駆動プーリ25、給紙駆動プーリ25に連結された給紙ローラ283、給紙駆動プーリ25の回転力を伝達する駆動ベルト23、駆動ベルト23により回転力の伝達を受ける呼込ローラ軸26、呼込ローラ軸26に設けられた呼込駆動プーリ24および呼込ローラ282、給紙ローラ軸11の回りに回動可能に支持されるとともに呼込ローラ軸26を軸支する呼込アーム27等を有している。
【0046】
呼込アーム27は、給紙ローラ軸11に支持された呼込リンク17の凸部31と係合することにより、呼込リンク17の回転に対して所定範囲の遊びを有した状態で連結される。ここで、図3は分解状態を表すため、呼込アーム27と呼込リンク17とを離して図示しているが、実際には、呼込リンク17の凸部31が呼込アーム27に設けられた凹部32に遊挿され、凸部31と凹部32の大きさの違いにより所定範囲の遊びが形成されている。
【0047】
駆動歯車12は、図示しない駆動源である駆動モータからの動力を受ける歯車であり、駆動モータによってA方向に回転するよう構成されている。そして、給紙クラッチ13が連結状態にされると駆動歯車12のA方向への回転する回転力が、軸受14に回転可能に支持されている給紙ローラ軸11へ伝えられ、給紙ローラ軸11はA方向と同一の方向であるB方向に回転する。さらに、給紙ローラ軸11の回転力は、トルクリミッタ15に伝えられる。
【0048】
トルクリミッタ15は呼込リンク17と係合するため、給紙ローラ軸11の回転力は、トルクリミッタ15を介して呼込リンク17に伝達され、呼込リンク17も給紙ローラ軸11と同一方向であるB方向に回転する。
【0049】
呼込リンク17がB方向に回転すると、呼込リンク17の凸部31が呼込アーム27の凹部32に係合し、呼込アーム27がダウンする方向へ付勢されることにより、呼込アーム27に支持された呼込ローラ282が手差しトレイ254上にセットされている用紙Pの方向に付勢される。この状態でさらに回転力が伝達され、呼込ローラ282と用紙Pとの接触圧力が設定されている圧力を超えると、トルクリミッタ15が給紙ローラ軸11に対してスリップし、設定された力を超える回転力が伝達されないように維持され、呼込ローラ282において一定のピックアップ力が得られるよう構成されている。
【0050】
また、給紙ローラ軸11の回転力は、ワンウェイクラッチ28を介して給紙駆動プーリ25へ伝わり、さらに給紙駆動プーリ25を介して給紙ローラ283に伝わって給紙ローラ283をCの方向へ回転させる。また、給紙駆動プーリ25から駆動ベルト23および呼込駆動プーリ24を介して回転力が呼込ローラ282にも伝わり、呼込ローラ282はD方向に回転し、用紙Pがピックアップされる。
【0051】
次に、図4を用いて分離ローラ285による用紙Pの分離について説明する。
【0052】
図4(a)は、分離ローラの構成を示す上面図であり、図4(b)は分離ローラ285が給紙ローラ283に接触している状態を示す図であり、図4(c)は分離ローラ285が給紙ローラ283から離間している状態を示す図であり、図4(d)は、分離ローラ285の状態を検出するための構成の一例を示している。
【0053】
図4(a)に示すように、分離ローラ285はトルクリミッタ301を介して分離ローラ軸300に軸支されている。分離ローラ軸300の一端部には図示しないモータ等からの回転駆動力が伝達される歯車305が固定されている。さらに、分離ローラ軸300には、後述するように分離ローラ軸300を給紙ローラ軸11から離間させる際に用いる解除レバー303が固定されている。
【0054】
また、分離ローラ軸300の近傍には分離ローラ軸300と平行にカム用軸309が配設されている。カム用軸309の一端には断面が卵状型で所定の厚さのカム304が、その周面が解除レバーに当接するように設けられている。また、カム用軸309の他端側は、クラッチ306を介して図示しないモータ等からの回転駆動力が伝達されるように構成されている。
【0055】
図4(b)に示すように、分離ローラ軸300は歯車305を介して伝達される回転駆動力によって、矢印Cの方向に回転する給紙ローラ283とは逆方向である矢印Eの方向に回転できるようになっている。なお、本発明で逆方向に回転するとは、用紙を搬送する方向に回転している給紙ローラ283に対して、用紙を用紙搬送方向の上流側に押し戻すような回転をすることをいう。なお、分離ローラ軸300を駆動する機構は本実施形態の構成に限定されると解釈すべきではなく、自由な構成を採用することが可能である。
【0056】
また、図4(b)および図4(c)に示すように、解除レバー303には、解除レバー303を常時給紙ローラ283の方向に付勢する押圧部材280が連結されている。このため、押圧部材280の付勢力に逆らってカム304が解除レバー303を給紙ローラ283から離間させる場合に分離ローラ285が給紙ローラ285から離間し、カム304からの力の作用がない場合には、押圧部材280による付勢力よって分離ローラ285が給紙ローラ283に圧接する。このため、複写機1では制御部10によって歯車306に伝達される回転駆動力を制御することにより、分離ローラ285の分離機能が有効になる当接状態または分離ローラ285の分離機能が無効になる解除状態のいずれかを任意に実現できる。
【0057】
押圧部材280は、本実施形態ではバネ用ステンレス鋼線やピアノ線等のバネ用線材等を用いて圧縮コイルバネ状に形成したものを用いているが、これに限定されずバネ用ステンレス鋼板やバネ用リン青銅板等を用いた板バネ形状のもの等を用いることも可能である。
【0058】
また、解除レバー303を動作させるために本実施形態では、カム304と押圧部材280を使用し、カム304を必要時に動作させるためにクラッチ(電磁クラッチ)を用いているが、ソレノイド等を用いて解除レバー303を動作させても良い。
【0059】
さらに、カム用軸309の他端部にはカム304の状態を検出するためのカム検出器307が配設されている。図4(d)は、カム検出器307の概略構成を示している。同図に示すように、カム検出器307は、スリット円板308とフォトセンサとを備えており、フォトセンサの検出結果に基づいてスリット円板308の回転状態を検出してカム304の状態を検出する。
【0060】
図5は、本実施形態における複写機1のブロック図である。同図に示すように、複写機1は、搬送ローラクラッチ41、レジストローラクラッチ42、レジスト検出器286、駆動モータ9、給紙クラッチ13、分離クラッチ306、カム検出器307、検出器250、および制御部10を備えている。
【0061】
搬送ローラクラッチ41、レジストローラクラッチ42、給紙クラッチ13、および分離クラッチ306は、それぞれ搬送ローラ249、レジストローラ248、給紙ローラ283、および分離ローラ285への回転駆動力の伝達のオン/オフを切り換える。レジスト検出器286および検出器250は、接触式のアクチュエータを備えたリードセンサやフォトセンサ、或いは非接触式のフォトセンサ等が用いられる。制御部10は、CPU等から構成されており、複写機1を構成する各装置の動作を統括的に制御する。
【0062】
図5に示すように、制御部10により、検出器250およびレジスト検出器286による検出信号が入力され、その検出結果に基いて用紙の搬送状態を判断して、給紙クラッチ13、搬送ローラ249に設けられる搬送ローラクラッチ41、レジストローラ248に設けられるレジストローラクラッチ42等のオン/オフが制御される。さらに制御部10により、駆動モータ9のオン/オフ制御も行われる。
【0063】
図6は、本実施形態における分離ローラ285の動作を示す図である。図6(a)では、呼込ローラ282によって2枚の用紙が重なった状態でつまみ上げられて給紙ローラ283と分離ローラ285との間に搬送されている状態を示している。同図に示すように、通常、用紙の搬送がされていない場合には分離ローラ285は給紙ローラ283から離間した状態を保っている。このため、用紙の厚さの大小にかかわらず、分離ローラ285と給紙ローラ283との間に適正に用紙を導くことが可能となる。
【0064】
そして、検出器250によって用紙の先端が検出されると、制御部10は用紙が給紙ローラ283と分離ローラ285との間に存在しているものと判断して分離ローラ285を給紙ローラ283に接近させる。
【0065】
図6(b)に示すように、分離ローラ285が給紙ローラ283に圧接すると、搬送中の2枚の用紙が分離ローラ285と給紙ローラ283とによって挟持され、図6(c)に示すように、上側の用紙は用紙搬送方向の下流側へ、そして下側の用紙は用紙搬送方向の上流側へと搬送される。
【0066】
しばらくたって上側の用紙が搬送ローラ249に挟持されて用紙搬送方向のさらに下流側に搬送されると、検出器250が用紙を検出しなくなるため、制御部10は用紙が給紙ローラ283と分離ローラ285との間に存在しないものと判断して、分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させる。さらに、用紙ジャム等が生じて用紙の搬送動作が停止している場合には、たとえ検出器250が用紙を検出しても分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させておくと良い。これにより、用紙搬送路に用紙を送り出すべきでないタイミングで用紙の搬送が実行されることが防止できるとともに、分離ローラ285の近傍で用紙の搬送ジャムが生じている場合に復旧作業を容易に行うことが可能になる。
【0067】
図7は、本実施形態における分離ローラ285の動作を示す図である。図7(a)では、検出器250が1枚の用紙を検出した状態を示している。このため、制御部10は、分離ローラ285を給紙ローラ283に接近させている。そして、分離ローラ285が十分に接近すると、分離ローラ285は給紙ローラ283と連れ廻りするため、図7(b)に示すように、1枚の用紙を確実に用紙搬送方向の下流側に搬送することができる。
【0068】
この状態で図7(c)に示すように、2枚以上の用紙Pが給紙ローラ283と分離ローラ285との間に噛み込もうとした場合には分離ローラ285の回転は負荷が大きくなるため、分離ローラ軸300に連結されたトルクリミッタ301の作用によって、分離ローラ軸の回転方向が逆転して矢印Eに示す方向に回転を始める。このため、これにより、2枚以上の用紙Pが、給紙ローラ283を超えて用紙搬送路の下流側に送りこまれないようになっている。
【0069】
図8は、複写機1における用紙分離動作の動作手順の一例を示すフローチャートである。まず、給紙動作が開始されると、制御部10は呼込ローラ282に手差しトレイ254に収容されている用紙のピックアップを実行させる(s1)。その後、制御部10は、検出器250が用紙の先端を検出するまで待機している(s2)。
【0070】
s2の待機工程において、検出器250によって用紙の先端が検出されたときには、制御部10は分離ローラ285を給紙ローラ283に圧接させて分離ローラ285による分離機能を有効にする(s3)。その後、制御部10は検出器250が用紙を検出してから所定時間が経過するまで待機する(s4)。ここでの所定時間は、検出器250に検出された用紙が用紙搬送方向の下流側に配設されている搬送ローラ249に挟持される位置に達するまでに必要な時間を考慮して決定される。
【0071】
s4の待機工程において、検出器250が用紙を検出してから所定時間が経過した場合には、制御部10は、余裕をみて給紙クラッチ13をオフして、給紙ローラ283等への駆動力の伝達がされないようにする(s5)。このとき、呼込ローラ282は用紙Pから離間した所定の待機位置に戻って待機状態となる。この呼込ローラ282の待機位置への離間動作は、呼込リンク17に巻き掛けられたねじりコイルスプリング方式の復帰スプリング16のねじり反発力によって得られる。なお、本実施形態では、復帰スプリング16にねじりコイルスプリングを使用しているが、引張りコイルスプリング等を用いることも可能である。また、このとき、給紙クラッチ13をオフになり給紙ローラ283への駆動力が断たれると、給紙ローラ283は、ワンウェイクラッチ28の作用によって搬送される用紙Pにつられて空回りを開始する。
【0072】
その後、制御部10は、検出器250が搬送中の用紙を検出しなくなるのを待機する(s6)。s6の待機工程で、検出器250が用紙を検出しなくなれば制御部10は、分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させて分離ローラ285による分離機能を無効にする(s7)。
【0073】
上述のように本実施形態によれば、用紙の種類にかかわらず分離ローラ285と給紙ローラ283との間に用紙を確実に導くことが可能になる。また、分離ローラ285と給紙ローラ283との間に用紙が存在するときに、確実に分離ローラ285による分離機能を有効にすることができる。さらに、分離ローラ285と給紙ローラ283との間に用紙が存在しないとき、すなわち分離ローラ285による分離機能が必要でないときには、分離ローラ285を給紙ローラ283から離間させることができ、分離ローラ285や給紙ローラ283等の搬送部材や分離部材の変形等を防止でき、装置の長寿命化も図ることができる。
【0074】
また、制御部10において、分離ローラ285と給紙ローラ283との間の当接状態を完全に解除するのではなく、必要に応じて当接状態を緩和する程度に分離ローラ285と給紙ローラ283との距離を調整することにより、分離機能を低下させてピックアップされた用紙が確実に分離ローラ285と給紙ローラ283との間に導き入れられるようにしても良く、このような制御によれば用紙の厚みに起因するピックアップ不良を改善することが可能になる。
【0075】
なお、上述の実施形態では、手差しシート254、呼込ローラ282、一対の給紙ローラ(283、285)、搬送ローラ249、およびレジストローラ248等を含む構成要素によってシート材供給装置が構築されているが、このシート材供給装置を画像形成装置だけでなく、原稿読取装置における原稿搬送機構に適用することも可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0077】
(1)シート材収容部から取り出されてシート材搬送路に送り出されるシート材を検出手段が検出し、制御手段が前記検出手段の検出結果を示す検出信号から前記シート材の搬送状態を判断し、その判断結果に基づいて第2の給紙手段の移動を制御して、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段に対して圧接または離間させることにより、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合と存在しない場合とで、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間における当接状態を切り換えることができるため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しないときに第1の給紙手段と第2の給紙手段が圧接していたり、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しシート材を分離させる必要があるときに第1の給紙手段と第2の給紙手段とが離間するといった不都合を適正に防止することが可能になる。
【0078】
(2)シート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に存在する場合に、制御手段が第2の給紙手段を第1の給紙手段に圧接するように移動させることにより、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が移動するまで第1の給紙手段と第2の給紙手段との間を開放させることができるため、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材を確実に導き入れることが可能になる。また、第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に2枚以上のシート材が搬送された場合には、シート材搬送路に送り出されるべきでないシート材を第2の給紙手段によってシート材収容部の方に戻すことが可能になる。
【0079】
(3)第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在しない場合には、制御手段が第2の給紙手段を第1の給紙手段から離間させることにより、シート材がシート材搬送路に送り出されない場合には第1給紙手段と第2給紙手段とを接触させないため、第1の給紙手段や第2の給紙手段に経時的な劣化が生じることを防止でき長寿命化を図ることが可能になる。また、第1の給紙手段または第2の給紙手段に変形等が生じることを抑制して、当該変形に起因するシート材の搬送ジャム等を防止することが可能になる。
【0080】
(4)第1の給紙手段と第2の給紙手段との間にシート材が存在する場合でも、シート材の搬送ジャム等の不具合が生じてシート材搬送路におけるシート材の搬送が停止しているときには、制御手段によって第2の給紙手段を第1の給紙手段から離間させることにより、シート材搬送路にシート材を送り出すべきでない場合にシート材の送り出しが行われることを防止できる。また、例えばシート材の搬送ジャムが生じた場合に、シート材搬送路上における第1の給紙手段または第2の給紙手段の近傍に位置する取り除くべきシート材を容易に取り除くことが可能になる。
【0081】
(5)シート材収容部からシート材搬送路に送り出されるシート材を検出する検出手段を、第1の給紙手段および第2の給紙手段よりもシート材の搬送方向の下流側に配置したことにより、シート材の存在を検出する検出手段の検出信号からシート材の搬送状態を判断しなくても、単に検出手段がシート材の先端を検出した旨の検出信号によって確実にシート材が第1の給紙手段と第2の給紙手段との間に位置することを把握できるため、第2の給紙手段を第1の給紙手段に圧接させるタイミングを判断する制御手段の処理を簡易化することが可能になる。
【0082】
(6)シート材の厚みにかかわらず、画像形成装置におけるシート材収容部からシート材を一枚ずつ確実に画像形成部に供給できるため、手差しトレイ等から厚手のシート材または薄手のシート材のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生を抑制できる。
【0083】
(7)原稿の厚みにかかわらず、画像形成装置における原稿収容部から原稿を一枚ずつ確実に原稿読取部に供給できるため、厚手の原稿または薄手の原稿のいずれを搬送する場合であっても搬送ジャム等の発生を抑制できる。
【0084】
よって、簡易な構成でシート材の厚みにかかわらず1枚ずつ確実にシート材の供給を行うことが可能なシート材供給装置、画像形成装置、および原稿読取装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される複写機の構成の概略を示す図である。
【図2】手差しトレイから画像形成部までの間の用紙搬送路の構成を示す図である。
【図3】呼込ローラおよび給紙ローラの駆動機構の構成を示す図である。
【図4】分離ローラの構成を示す図である。
【図5】本実施形態における複写機のブロック図である。
【図6】本実施形態における複写機の用紙分離動作を示す図である。
【図7】本実施形態における複写機の用紙分離動作を示す図である。
【図8】本実施形態における複写機の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1−複写機
10−制御部
100−原稿読取装置
210−画像形成装置
260−後処理装置
283−給紙ローラ
285−分離ローラ
Claims (7)
- シート材収容部から取り出されたシート材をシート材搬送路に送り出す一対の給紙手段を備え、
前記一対の給紙手段が、シート材の搬送方向に回転する第1の給紙手段と、トルクリミッタを介して前記第1の給紙手段とは逆方向に回転駆動される第2の給紙手段とを含み、前記第2の給紙手段が前記第1の給紙手段に対して圧接または離間するように移動自在に配設されるシート材供給装置において、
前記シート材収容部から取り出されて前記シート材搬送路に送り出されるシート材を検出する検出手段と、
前記検出手段から出力される検出信号に基づいて前記シート材収容部から取り出されたシート材の搬送状態を判断し、前記シート材の搬送状態の判断結果に基づいて前記第2の給紙手段を移動させる制御手段と、を備えたことを特徴とするシート材供給装置。 - 前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在するときに、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段に圧接させることを特徴とする請求項1に記載のシート材供給装置。
- 前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在しないときに、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段から離間させることを特徴とする請求項1または2に記載のシート材供給装置。
- 前記制御手段は、前記シート材収容部から取り出されたシート材が前記一対の給紙手段の間に存在する場合であっても、前記シート材搬送路においてシート材の搬送動作が行われていないときには、前記第2の給紙手段を前記第1の給紙手段から離間させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート材供給装置。
- 前記検出手段が、前記一対の給紙手段よりもシート材搬送方向の下流側に配設されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート材供給装置。
- 画像形成処理がされるシート材を画像形成部に順次搬送し、画像形成部において前記シート材に対して入力される画像データに基づいた画像形成処理を行う画像形成装置において、
請求項1〜5のいずれかに記載のシート材供給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 読み取るべき原稿を原稿読取部に順次搬送し、原稿読取部において前記原稿の画像データを読み取る原稿読取装置において、
請求項1〜5のいずれかに記載のシート材供給装置を備えたことを特徴とする原稿読取装置。
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