JP2004336626A - 高周波増幅器 - Google Patents
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Abstract
【課題】高出力電力時の効率を低下させることなく、広範囲の出力電力レベルにわたって効率を高めた高周波増幅器を得る。
【解決手段】第1および第2の電源経路11、12と、電源電圧が印加される高周波増幅素子18と、高周波入出力端子19、20と、一方の電源経路のみを有効にする経路切り替え手段14と、第1の電源経路11のみに挿入された電源電圧変化手段13と、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、経路切り替え手段14および電源電圧変化手段13に対する制御信号を生成する電圧制御部21とを設けた。経路切り替え手段14は、制御信号に応答して電源経路の一方を選択し、電源電圧変化手段13は、制御信号に応答して電源電圧を変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】第1および第2の電源経路11、12と、電源電圧が印加される高周波増幅素子18と、高周波入出力端子19、20と、一方の電源経路のみを有効にする経路切り替え手段14と、第1の電源経路11のみに挿入された電源電圧変化手段13と、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、経路切り替え手段14および電源電圧変化手段13に対する制御信号を生成する電圧制御部21とを設けた。経路切り替え手段14は、制御信号に応答して電源経路の一方を選択し、電源電圧変化手段13は、制御信号に応答して電源電圧を変化させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、衛星通信、地上波マイクロ波通信、移動体通信などに使用する高周波増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波増幅器として、たとえば移動体通信用の高出力増幅器においては、長通話時間の確保およびバッテリの小形化を実現するために、高効率動作が要求されている。
このため、一般的に、高出力増幅器を構成する半導体増幅素子に対しては、供給されるバイアスを入力レベルまたは出力レベルに応じて制御することにより、広範囲の電力レベルにわたる高効率化を実現している。
【0003】
従来の電圧変化手段を具備した高周波増幅器は、電源、高周波入出力端子、高周波増幅素子、RFチョークコイル、DC/DCコンバータ、ベースバイアス回路および温度補償用トランジスタを備えている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された高周波増幅器において、高周波信号は、高周波入力端子から高周波増幅素子に入力されて増幅された後、高周波出力端子から出力される。このとき、高周波増幅素子の出力電力に比例した出力電圧がDC/DCコンバータおよびRFチョークコイルを介して高周波増幅素子に印加される。
また、高周波増幅素子の出力電力に比例した入力電圧が、DC/DCコンバータおよびベースバイアス回路を介して、高周波増幅素子に印加されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001―257540号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高周波増幅器は以上のように、電源側に挿入されたDC/DCコンバータと、ベース・コレクタ間に挿入されたベースバイアス回路とを用いて高周波増幅素子(高周波増幅用トランジスタ)を動作させていたので、DC/DCコンバータの変換効率に応じて、高出力電力時の効率が低下してしまうという問題点があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、高出力電力時の効率を低下させることなく、広範囲の出力電力レベルにわたって効率を高めることのできる高周波増幅器を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る高周波増幅器は、電源に各一端が接続され且つ各他端が互いに接続されて、各他端から電源電圧を出力するための第1および第2の電源経路と、電源電圧が第1の端子に印加される高周波増幅素子と、高周波増幅素子の第1の端子に接続された高周波出力端子と、高周波増幅素子の第2の端子に接続された高周波入力端子と、各電源経路の一方のみを有効にするための経路切り替え手段と、第1の電源経路のみに挿入された電源電圧変化手段と、高周波増幅素子の出力電力に応じて、経路切り替え手段および電源電圧変化手段に対する制御信号を生成する電圧制御部とを備え、経路切り替え手段は、制御信号に応答して各電源経路の一方を選択し、電源電圧変化手段は、制御信号に応答して電源電圧を変化させるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を示す回路構成図である。
図1において、電源10の出力端子には、互いに並列接続された2つの電源経路11、12が接続されている。
各電源経路11、12は、各一端が電源10に接続され、且つ各他端が互いに接続されており、各他端から電源電圧を出力している。
一方の電源経路11には、DC/DCコンバータ(後述する)からなる電源電圧変化手段13が挿入されているが、他方の電源経路12には、電源電圧変化手段は挿入されていない。
【0009】
各電源経路11、12には、経路切り替え手段14が設けられており、経路切り替え手段14は、制御信号(後述する)に応答して一方の電源経路のみを有効にするようになっている。
経路切り替え手段14は、各電源経路11、12に個別に挿入された2つのスイッチ15、16からなり、各電源経路11、12の一方を排他的に選択するために、一方のスイッチ15は常閉接点により構成され、他方のスイッチ16は常開接点により構成されている。
なお、図1において、各スイッチ15、16は、各電源経路11、12の出力側に挿入されているが、電源1側に挿入されていてもよい。
【0010】
各スイッチ15、16の共通接続端子には、RFチョークコイル17を介して高周波増幅素子18が接続されている。
高周波増幅素子18は、エミッタ接地された増幅用バイポーラトランジスタにより構成されており、高周波増幅素子18のベースには、高周波入力端子19が接続され、高周波増幅素子18のコレクタには、高周波出力端子20が接続されている。
各電源経路11、12および経路切り替え手段14を介した電源電圧は、高周波増幅素子18のコレクタに印加されている。
【0011】
高周波出力端子20には、電圧制御部21が接続されており、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、経路切り替え手段14および電源電圧変化手段13に対する制御信号を生成する。
これにより、経路切り替え手段14は、制御信号に応答して電源経路を切り替え、電源電圧変化手段13は、制御信号に応答して電源電圧を変化させるようになっている。
【0012】
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1による動作について説明する。
高周波入力端子19から入力された高周波信号は、高周波増幅素子18により増幅されて、高周波出力端子20から出力される。
このとき、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、電源電圧変化手段13および経路切り替え手段14に対して制御信号を出力する。
電源電圧変化手段13は、制御信号が入力されると、高周波増幅素子18に印加される電源電圧を変化させ、経路切り替え手段14は、制御信号が入力されると、各電源経路10、11を切り替える。
【0013】
ここで、高周波増幅素子18において広い電力レベルの効率を改善したい場合には、電源電圧変化手段13を降圧形DC/DCコンバータにより構成する。
このとき、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力未満を示す場合(低出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段13(降圧形DC/DCコンバータ)を有する電源経路11を選択する。
また、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力以上を示す場合(高出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段を有していない電源経路12を選択する。
【0014】
このように、高周波増幅素子18の低出力電力時において、降圧形DC/DCコンバータを含む電源経路11を選択することにより、高周波増幅素子18に印加される電源電圧は、隣接チャネル漏洩電力が最適となる電圧値まで低下する。
このとき、降圧形DC/DCコンバータの消費電流は、ほとんど無視することができるので、元来の高周波増幅器18の効率を維持することができる。
したがって、低出力電力時の消費電流を削減することができ、高効率動作を実現することができる。
また、高周波増幅素子18の高出力電力時において、降圧形DC/DCコンバータを含まない電源経路12を選択することにより、高周波増幅素子18に印加される電源電圧は、設定可能な最大電圧値にすることができる。
【0015】
一方、高周波増幅素子18において最大出力電力を増加させたい場合には、電源電圧変化手段13を昇圧形DC/DCコンバータにより構成する。
このとき、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力未満を示す場合(低出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段を含まない電源経路12を選択する。
また、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力以上を示す場合(高出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段13を含む電源経路11を選択する。
【0016】
このように、低出力電力時において、昇圧形DC/DCコンバータを含まない電源経路12を選択することにより、元来の高周波増幅器18の効率を維持することができる。
また、高周波増幅素子18高出力電力時において、昇圧形DC/DCコンバータを含む電源経路11を選択することにより、高周波増幅素子18に印加される電源電圧を増加させることができ、高周波増幅素子18の最大出力電力を増加させることができる。
さらに、電源電圧変化手段13を昇圧形DC/DCコンバータで構成することにより、低電源電圧化が可能となり、電源10を小形化して高周波増幅器全体を小形化することもできる。
【0017】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、高周波増幅素子18に印加される電源電圧を制御したが、電源電圧のみならず、高周波増幅素子18に対する高周波入力電圧を制御してもよい。
図2は高周波入力電圧を制御可能にしたこの発明の実施の形態2による高周波増幅器を示す回路構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して、詳述を省略する。
【0018】
図2において、高周波増幅素子18のコレクタとベースとの間には、入力バイアス回路22および入力電圧印加素子23の直列回路からなる入力電圧変化手段24が挿入されている。
入力バイアス回路22の一端は、RFチョークコイル17を介して高周波増幅素子18のコレクタに接続され、入力バイアス回路22の他端は、入力電圧印加素子23の一端に接続されている。入力電圧印加素子23の他端は、高周波増幅素子18のベースに接続されている。
なお、入力電圧印加素子23としては、インダクタまたは抵抗器などが用いられ得る。
【0019】
次に、図2に示したこの発明の実施の形態2による動作について説明する。
この場合、電圧制御部21Aは、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、電源電圧変化手段13および経路切り替え手段14に対する制御信号とともに、入力電圧変化手段24内の入力バイアス回路22に対する制御信号を生成する。
これにより、入力バイアス回路22は、制御信号に応答して、ベースに印加される高周波入力電圧を変化させる。
【0020】
一般に、高周波増幅素子18のベース電圧(高周波入力電圧)は、高周波増幅素子18の出力電力に応じて変化するので、高周波増幅素子18の最大出力電力が低下すると、これにともなって、隣接チャネル漏洩電力も劣化することが知られている。
しかし、図2のように、入力電圧変化手段24を介して高周波入力電圧を変化させることにより、高周波増幅素子18のベース電圧を一定に保つことが可能となり、劣化を生じることのない良好な隣接チャネル漏洩電力を得ることができる。
また、入力電圧変化手段24を用いことにより、高周波増幅素子18の利得を一定に保つように、ベース電圧を調整することもできる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、電源に各一端が接続され且つ各他端が互いに接続されて、各他端から電源電圧を出力するための第1および第2の電源経路と、電源電圧が第1の端子に印加される高周波増幅素子と、高周波増幅素子の第1の端子に接続された高周波出力端子と、高周波増幅素子の第2の端子に接続された高周波入力端子と、各電源経路の一方のみを有効にするための経路切り替え手段と、第1の電源経路のみに挿入された電源電圧変化手段と、高周波増幅素子の出力電力に応じて、経路切り替え手段および電源電圧変化手段に対する制御信号を生成する電圧制御部とを備え、経路切り替え手段は、制御信号に応答して各電源経路の一方を選択し、電源電圧変化手段は、制御信号に応答して電源電圧を変化させるようにしたので、高出力電力時の効率を低下させることなく、広範囲の出力電力レベルにわたって効率を高めることのできる高周波増幅器が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す回路構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2を示す回路構成図である。
【符号の説明】
10 電源、11、12 電源経路、13 電源電圧変化手段、14 経路切り替え手段、15、16 スイッチ、18 高周波増幅素子、19 高周波入力端子、20 高周波出力端子、21、21A 電圧制御部、22 入力バイアス回路、23 入力電圧印加素子、24 入力電圧変化手段。
【発明の属する技術分野】
この発明は、衛星通信、地上波マイクロ波通信、移動体通信などに使用する高周波増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波増幅器として、たとえば移動体通信用の高出力増幅器においては、長通話時間の確保およびバッテリの小形化を実現するために、高効率動作が要求されている。
このため、一般的に、高出力増幅器を構成する半導体増幅素子に対しては、供給されるバイアスを入力レベルまたは出力レベルに応じて制御することにより、広範囲の電力レベルにわたる高効率化を実現している。
【0003】
従来の電圧変化手段を具備した高周波増幅器は、電源、高周波入出力端子、高周波増幅素子、RFチョークコイル、DC/DCコンバータ、ベースバイアス回路および温度補償用トランジスタを備えている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された高周波増幅器において、高周波信号は、高周波入力端子から高周波増幅素子に入力されて増幅された後、高周波出力端子から出力される。このとき、高周波増幅素子の出力電力に比例した出力電圧がDC/DCコンバータおよびRFチョークコイルを介して高周波増幅素子に印加される。
また、高周波増幅素子の出力電力に比例した入力電圧が、DC/DCコンバータおよびベースバイアス回路を介して、高周波増幅素子に印加されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001―257540号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高周波増幅器は以上のように、電源側に挿入されたDC/DCコンバータと、ベース・コレクタ間に挿入されたベースバイアス回路とを用いて高周波増幅素子(高周波増幅用トランジスタ)を動作させていたので、DC/DCコンバータの変換効率に応じて、高出力電力時の効率が低下してしまうという問題点があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、高出力電力時の効率を低下させることなく、広範囲の出力電力レベルにわたって効率を高めることのできる高周波増幅器を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る高周波増幅器は、電源に各一端が接続され且つ各他端が互いに接続されて、各他端から電源電圧を出力するための第1および第2の電源経路と、電源電圧が第1の端子に印加される高周波増幅素子と、高周波増幅素子の第1の端子に接続された高周波出力端子と、高周波増幅素子の第2の端子に接続された高周波入力端子と、各電源経路の一方のみを有効にするための経路切り替え手段と、第1の電源経路のみに挿入された電源電圧変化手段と、高周波増幅素子の出力電力に応じて、経路切り替え手段および電源電圧変化手段に対する制御信号を生成する電圧制御部とを備え、経路切り替え手段は、制御信号に応答して各電源経路の一方を選択し、電源電圧変化手段は、制御信号に応答して電源電圧を変化させるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を示す回路構成図である。
図1において、電源10の出力端子には、互いに並列接続された2つの電源経路11、12が接続されている。
各電源経路11、12は、各一端が電源10に接続され、且つ各他端が互いに接続されており、各他端から電源電圧を出力している。
一方の電源経路11には、DC/DCコンバータ(後述する)からなる電源電圧変化手段13が挿入されているが、他方の電源経路12には、電源電圧変化手段は挿入されていない。
【0009】
各電源経路11、12には、経路切り替え手段14が設けられており、経路切り替え手段14は、制御信号(後述する)に応答して一方の電源経路のみを有効にするようになっている。
経路切り替え手段14は、各電源経路11、12に個別に挿入された2つのスイッチ15、16からなり、各電源経路11、12の一方を排他的に選択するために、一方のスイッチ15は常閉接点により構成され、他方のスイッチ16は常開接点により構成されている。
なお、図1において、各スイッチ15、16は、各電源経路11、12の出力側に挿入されているが、電源1側に挿入されていてもよい。
【0010】
各スイッチ15、16の共通接続端子には、RFチョークコイル17を介して高周波増幅素子18が接続されている。
高周波増幅素子18は、エミッタ接地された増幅用バイポーラトランジスタにより構成されており、高周波増幅素子18のベースには、高周波入力端子19が接続され、高周波増幅素子18のコレクタには、高周波出力端子20が接続されている。
各電源経路11、12および経路切り替え手段14を介した電源電圧は、高周波増幅素子18のコレクタに印加されている。
【0011】
高周波出力端子20には、電圧制御部21が接続されており、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、経路切り替え手段14および電源電圧変化手段13に対する制御信号を生成する。
これにより、経路切り替え手段14は、制御信号に応答して電源経路を切り替え、電源電圧変化手段13は、制御信号に応答して電源電圧を変化させるようになっている。
【0012】
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1による動作について説明する。
高周波入力端子19から入力された高周波信号は、高周波増幅素子18により増幅されて、高周波出力端子20から出力される。
このとき、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、電源電圧変化手段13および経路切り替え手段14に対して制御信号を出力する。
電源電圧変化手段13は、制御信号が入力されると、高周波増幅素子18に印加される電源電圧を変化させ、経路切り替え手段14は、制御信号が入力されると、各電源経路10、11を切り替える。
【0013】
ここで、高周波増幅素子18において広い電力レベルの効率を改善したい場合には、電源電圧変化手段13を降圧形DC/DCコンバータにより構成する。
このとき、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力未満を示す場合(低出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段13(降圧形DC/DCコンバータ)を有する電源経路11を選択する。
また、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力以上を示す場合(高出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段を有していない電源経路12を選択する。
【0014】
このように、高周波増幅素子18の低出力電力時において、降圧形DC/DCコンバータを含む電源経路11を選択することにより、高周波増幅素子18に印加される電源電圧は、隣接チャネル漏洩電力が最適となる電圧値まで低下する。
このとき、降圧形DC/DCコンバータの消費電流は、ほとんど無視することができるので、元来の高周波増幅器18の効率を維持することができる。
したがって、低出力電力時の消費電流を削減することができ、高効率動作を実現することができる。
また、高周波増幅素子18の高出力電力時において、降圧形DC/DCコンバータを含まない電源経路12を選択することにより、高周波増幅素子18に印加される電源電圧は、設定可能な最大電圧値にすることができる。
【0015】
一方、高周波増幅素子18において最大出力電力を増加させたい場合には、電源電圧変化手段13を昇圧形DC/DCコンバータにより構成する。
このとき、電圧制御部21は、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力未満を示す場合(低出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段を含まない電源経路12を選択する。
また、高周波増幅素子18の出力電力が所定電力以上を示す場合(高出力電力時)には、経路切り替え手段14を制御して、電圧変化手段13を含む電源経路11を選択する。
【0016】
このように、低出力電力時において、昇圧形DC/DCコンバータを含まない電源経路12を選択することにより、元来の高周波増幅器18の効率を維持することができる。
また、高周波増幅素子18高出力電力時において、昇圧形DC/DCコンバータを含む電源経路11を選択することにより、高周波増幅素子18に印加される電源電圧を増加させることができ、高周波増幅素子18の最大出力電力を増加させることができる。
さらに、電源電圧変化手段13を昇圧形DC/DCコンバータで構成することにより、低電源電圧化が可能となり、電源10を小形化して高周波増幅器全体を小形化することもできる。
【0017】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、高周波増幅素子18に印加される電源電圧を制御したが、電源電圧のみならず、高周波増幅素子18に対する高周波入力電圧を制御してもよい。
図2は高周波入力電圧を制御可能にしたこの発明の実施の形態2による高周波増幅器を示す回路構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して、詳述を省略する。
【0018】
図2において、高周波増幅素子18のコレクタとベースとの間には、入力バイアス回路22および入力電圧印加素子23の直列回路からなる入力電圧変化手段24が挿入されている。
入力バイアス回路22の一端は、RFチョークコイル17を介して高周波増幅素子18のコレクタに接続され、入力バイアス回路22の他端は、入力電圧印加素子23の一端に接続されている。入力電圧印加素子23の他端は、高周波増幅素子18のベースに接続されている。
なお、入力電圧印加素子23としては、インダクタまたは抵抗器などが用いられ得る。
【0019】
次に、図2に示したこの発明の実施の形態2による動作について説明する。
この場合、電圧制御部21Aは、高周波増幅素子18の出力電力に応じて、電源電圧変化手段13および経路切り替え手段14に対する制御信号とともに、入力電圧変化手段24内の入力バイアス回路22に対する制御信号を生成する。
これにより、入力バイアス回路22は、制御信号に応答して、ベースに印加される高周波入力電圧を変化させる。
【0020】
一般に、高周波増幅素子18のベース電圧(高周波入力電圧)は、高周波増幅素子18の出力電力に応じて変化するので、高周波増幅素子18の最大出力電力が低下すると、これにともなって、隣接チャネル漏洩電力も劣化することが知られている。
しかし、図2のように、入力電圧変化手段24を介して高周波入力電圧を変化させることにより、高周波増幅素子18のベース電圧を一定に保つことが可能となり、劣化を生じることのない良好な隣接チャネル漏洩電力を得ることができる。
また、入力電圧変化手段24を用いことにより、高周波増幅素子18の利得を一定に保つように、ベース電圧を調整することもできる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、電源に各一端が接続され且つ各他端が互いに接続されて、各他端から電源電圧を出力するための第1および第2の電源経路と、電源電圧が第1の端子に印加される高周波増幅素子と、高周波増幅素子の第1の端子に接続された高周波出力端子と、高周波増幅素子の第2の端子に接続された高周波入力端子と、各電源経路の一方のみを有効にするための経路切り替え手段と、第1の電源経路のみに挿入された電源電圧変化手段と、高周波増幅素子の出力電力に応じて、経路切り替え手段および電源電圧変化手段に対する制御信号を生成する電圧制御部とを備え、経路切り替え手段は、制御信号に応答して各電源経路の一方を選択し、電源電圧変化手段は、制御信号に応答して電源電圧を変化させるようにしたので、高出力電力時の効率を低下させることなく、広範囲の出力電力レベルにわたって効率を高めることのできる高周波増幅器が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す回路構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2を示す回路構成図である。
【符号の説明】
10 電源、11、12 電源経路、13 電源電圧変化手段、14 経路切り替え手段、15、16 スイッチ、18 高周波増幅素子、19 高周波入力端子、20 高周波出力端子、21、21A 電圧制御部、22 入力バイアス回路、23 入力電圧印加素子、24 入力電圧変化手段。
Claims (7)
- 電源に各一端が接続され且つ各他端が互いに接続されて、前記各他端から電源電圧を出力するための第1および第2の電源経路と、
前記電源電圧が第1の端子に印加される高周波増幅素子と、
前記高周波増幅素子の第1の端子に接続された高周波出力端子と、
前記高周波増幅素子の第2の端子に接続された高周波入力端子と、
前記各電源経路の一方のみを有効にするための経路切り替え手段と、
前記第1の電源経路のみに挿入された電源電圧変化手段と、
前記高周波増幅素子の出力電力に応じて、前記経路切り替え手段および前記電源電圧変化手段に対する制御信号を生成する電圧制御部とを備え、
前記経路切り替え手段は、前記制御信号に応答して前記各電源経路の一方を選択し、
前記電源電圧変化手段は、前記制御信号に応答して前記電源電圧を変化させることを特徴とする高周波増幅器。 - 前記高周波増幅素子は、エミッタ接地された増幅用バイポーラトランジスタにより構成され、
前記第1の端子は、前記増幅用バイポーラトランジスタのコレクタにより構成され、
前記第2の端子は、前記増幅用バイポーラトランジスタのベースにより構成されたことを特徴とする請求項1に記載の高周波増幅器。 - 前記電源電圧変化手段は、降圧形DC/DCコンバータにより構成され、
前記電圧制御部は、
前記高周波増幅素子の出力電力が所定電力未満を示す場合には、前記経路切り替え手段を制御して前記第1の電源経路を選択し、
前記高周波増幅素子の出力電力が前記所定電力以上を示す場合には、前記経路切り替え手段を制御して前記第2の電源経路を選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高周波増幅器。 - 前記電源電圧変化手段は、昇圧形DC/DCコンバータにより構成され、
前記電圧制御部は、
前記高周波増幅素子の出力電力が所定電力未満を示す場合には、前記経路切り替え手段を制御して前記第2の電源経路を選択し、
前記高周波増幅素子の出力電力が前記所定電力以上を示す場合には、前記経路切り替え手段を制御して前記第1の電源経路を選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高周波増幅器。 - 前記経路切り替え手段は、前記第1および第2の電源経路に個別に挿入された第1および第2のスイッチを含み、
前記第1のスイッチは常閉接点により構成され、前記第2のスイッチは常開接点により構成されたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。 - 前記高周波増幅素子の第1の端子と第2の端子との間に挿入された入力電圧変化手段を備え、
前記電圧制御部は、前記高周波増幅素子の出力電力に応じて、前記入力電圧変化手段に対する制御信号を生成し、
前記入力電圧変化手段は、前記制御信号に応答して、前記第2の端子に印加される高周波入力電圧を変化させることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の高周波増幅器。 - 前記入力電圧変化手段は、前記第1の端子に一端が接続された入力バイアス回路と、前記入力バイアス回路の他端と前記第2の端子との間に挿入された入力電圧印加素子とにより構成され、
前記入力バイアス回路は、前記制御信号により制御されることを特徴とする請求項6に記載の高周波増幅器。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008252295A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Renesas Technology Corp | 半導体集積回路装置 |
US8050722B2 (en) | 2004-12-10 | 2011-11-01 | Nec Corporation | Voltage supply control device and voltage supply control method |
JP2015534411A (ja) * | 2012-10-24 | 2015-11-26 | クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated | エンベロープトラッキング用ブーストコンバータ制御 |
-
2003
- 2003-05-12 JP JP2003133055A patent/JP2004336626A/ja not_active Abandoned
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