JP2004335353A - 導電性ペースト、配線板の製造方法および配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属粉末(A)と、樹脂バインダー(B)を含有する導電性ペーストにおいて、特定の構造を有するジチオカルバメート化合物(C)を配合する導電性ペースト。A工程;プリント配線板やフレキシブルプリント基板の上に前記の導電性ペーストをパターン塗布し加熱処理して回路や電極を形成する工程、B工程;多層基板のスルーホールに前記の導電性ペーストを充填し加熱処理して層間の電気的導通を得る工程、C工程;プリント基板上にディスペンス、スクリーン印刷ないしステンシル印刷で前記の導電性ペーストを塗布した上に、半導体素子やチップ部品を搭載し加熱処理して接合する工程、の少なくとも1工程を行うプリント配線板の製造方法。
【選択図】なし
Description
【従来の技術】
従来、導電性ペーストは、プリント配線板やフレキシブルプリント基板の上にパターン塗布して回路や電極を形成したり、また、多層基板のスルーホールの穴埋めを行ったり、あるいは半導体素子やチップ部品をそれらの上に接合したりする際に使用されている。近年、電子機器の小型化、高機能化に伴い、導電性ペーストの用途範囲は広がっているが、同時にその要求性能も高まっている。ポリマー厚膜型導電性ペーストにおいても、焼成型に匹敵する程度までの高導電性が望まれるようになってきている。
導電性ペーストにおいて、高導電性を達するために各種の硫黄系キレート剤の配合の技術が開発されている。
ポリマー厚膜型導電性ペーストの分野において、特開平10−340625号公報(特許文献1)、特開2002−161259号公報(特許文献2)、特開2002−203429号公報(特許文献3)において、特殊な金属被覆技術とチオウレアとの組合せが記載されているが、具体的な効果については開示されていない。
また、特開平5−242725号公報(特許文献4)には、焼成型ペーストにおいて、>C=S、−C−SH結合を有する有機化合物を用いて電極形成用焼成ペーストの金属粒子分散性の向上させる技術が開示されているが、導電性に及ぼす影響については開示されていない。
【0002】
【特許文献1】特開平10−340625号(第2頁)
【特許文献2】特開2002−161259号(第2頁)
【特許文献3】特開2002−203429号(第2頁)
【特許文献4】特開平5−242725号(第2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、優良な導電性能を有し、かつ、その導電性能の良好な耐久信頼性を有する導電性ペーストを提供することにある。
本発明の第2の目的は、これを用いたプリント配線板の製造方法を提供することにある。本発明の第3の目的は、この方法によるプリント配線板を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するジチオカルバメートを配合することにより、優れた導電性能を有し、かつ、信頼性寿命も良好な導電性ペーストが得られることの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔8〕である。
〔1〕 金属粉末(A)と、樹脂バインダー(B)を含有する導電性ペーストにおいて、ジチオカルバメート化合物(C)を含有することを特徴とする導電性ペースト。
【0005】
〔2〕 ジチオカルバメート化合物(C)が、ジメチルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸アンモニウム、ジプロピルジチオカルバミン酸アンモニウム、ジブチルジチオカルバミン酸ジブチルアンモニウム、ジアミルジチオカルバミン酸アンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、ピペコリン−1−ジチオカルバミン酸ピペコリン、ジブチルジチオカルバミン酸−N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸ピペリジン、N−ブチル−N−フェニルジチオカルバミン酸ピペリジン、N−オクタデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、N−ヘキサデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸アンモニウム等のアミン塩;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジN−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ブチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ヘキサデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、および、N−オクタデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛からなる群より選択される1種又は2種以上である前記の〔1〕の導電性ペースト。
【0006】
〔3〕 金属粉末(A)が、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Pt(白金)およびPd(パラジウム)からなる金属元素群から選ばれる1種の金属粉末、又は前記の金属元素2種以上の合金の金属粉末である前記の〔1〕又は〔2〕の導電性ペースト。
【0007】
〔4〕 樹脂バインダー(B)が、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂である前記の〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の導電性ペースト。
〔5〕ジチオカルバメート化合物(C)が、ピペコリン−1−ジチオカルボン酸ピペコリン塩、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛からなる群より選ばれる1種又は2種以上のジチオカルバメート化合物である前記の〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の導電性ペースト。
〔6〕 金属粉末(A)100重量部に対して、ジチオカルバメート化合物(C)を、0.02〜5.0重量部配合する前記の〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の導電性ペースト。
【0008】
〔7〕 前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストを用いて、次の工程の少なくとも1とつを行うプリント配線板の製造方法。
A工程;プリント配線板やフレキシブルプリント基板の上に前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストをパターン塗布し加熱処理して回路や電極を形成する工程(A)、
B工程;多層基板のスルーホールに前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストを充填し加熱処理して層間の電気的導通を得る工程(B)、
C工程;プリント基板上にディスペンス、スクリーン印刷ないしステンシル印刷で請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ペーストを塗布した上に、半導体素子やチップ部品を搭載し加熱処理して接合する工程(C)。
【0009】
〔8〕 前記の〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の導電性ペーストを用いて、次の工程を行って得られたプリント配線板。
A工程;プリント配線板やフレキシブルプリント基板の上に前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストをパターン塗布し加熱処理して回路や電極を形成する工程(A)、
B工程;多層基板のスルーホールに前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストを充填し加熱処理して層間の電気的導通を得る工程(B)、
C工程;プリント基板上にディスペンス、スクリーン印刷ないしステンシル印刷で前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストを塗布した上に、半導体素子やチップ部品を搭載し加熱処理して接合する工程(C)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性ペーストは、金属粉末(A)と、樹脂バインダー(B)と、ジチオカルバメート化合物(C)とを含有することを特徴とする。
本発明に用いる前記の金属粉末(A)は、特に限定されない。金属粉末(A)としては、通常の導電性ペーストに用いられる高電気伝導度を有する金属粉末が原料として使用できる。前記の金属粉を構成する金属元素種としては、具体的には例えば、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Pt(白金)、およびPd(パラジウム)が挙げられ、さらにそれらの合金が好ましく挙げられる。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲において、前記の金属や合金よりも電気伝導度の低い金属元素種と、その合金を含有していても差し支えない。合金としては、具体的には例えば、Ag−Pd、Au−Pd、Au−Pt、Pt−Pd、Ag−Ni、Au−Ag、Ag−Cu、Cu−Sn(錫)、Cu−Zn(亜鉛)等の合金が挙げられる。異種の金属を表面に被覆した金属粉末、例えばAg被覆Cu、Sn被覆Cu等を用いても差し支えない。
また、異種の金属からなる複数の金属粉末を混合して使用して差し支えない。特に、少量のPd粉末やZn粉末のAg粉末への添加は、必要に応じてマイグレーション防止や酸化防止の観点から好適に用いることができる。
【0011】
前記の金属粉末(A)としては、化学還元粉、アトマイズ粉、粉砕粉、電解粉等、各種の調製法によって製造された金属粉末を用いることができる。また、金属粉の形状は、鱗片状粉、粒状粉、球形粉、樹枝状粉、角状粉等の形状の金属粉末を単独又は混合して用いることができる。電気的抵抗を減じるためには、鱗片状粉、樹枝状粉の使用が好ましいが、電気抵抗性能の極端な低下を避けながら得られる導電性ペーストの粘度を減じるためには、球状粉の部分配合が好ましい。
前記の金属粉末(A)の市販品としては例えば、徳力化研(株)製のシルベストTCG−1(商品名)、福田金属箔粉工業(株)製のシルコートAgC−A(商品名)等のフレーク状銀粉、三井金属鉱業(株)製の1300YP(商品名)等のフレーク状銅粉、三井金属鉱業(株)製の2060SS(商品名)等の粒状ニッケル粉、大研化学工業(株)製のG−210(商品名)等の粒状金粉が挙げられる。
【0012】
前記の樹脂バインダー(B)としては、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が挙られる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂、スチレンーブタジエン共重合体、ポリカーボネート樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリスルホン樹脂、およびポリフェニレンスルフィド樹脂等が挙げられる。前記の樹脂は1種単独でもしくは2種以上配合して使用することができる。これらのなかでも、熱可塑性アクリル樹脂が、入手性や密着性の点から好ましい。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ユリア樹脂、ポリウレタン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、キシレン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコン樹脂、メラミンアルキッド樹脂およびそれらの変性樹脂の1種以上の組合せが挙げられる。前記の樹脂は、1種単独で、もしくは2種以上配合して使用することができる。これらのなかでも、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が、入手性や耐熱性の点から好ましい。
【0013】
さらに、エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂あるいはそれらの変性樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂としては、レゾール型、ノボラック型のフェノール樹脂、ポリアリルフェノール樹脂、アルキル変性液状ノボラック型フェノール樹脂を単独あるいはエポキシ樹脂の架橋剤として用いるのが好ましい。
メラミン樹脂としては、例えばメチロール化メラミン樹脂あるいはアルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂等をエポキシ樹脂の硬化剤として混合して用いるのが好ましい。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、必要に応じてイミダゾール類、多官能アミン類、酸無水物、ジシアンジアミドとその変成物、グアニド類、三フッ化ホウ素−アミン錯体等の公知の硬化剤を用いることができる。
前記のB成分の樹脂バインダー(B)においては、前記の主剤の熱硬化性樹脂と硬化剤を用いて熱硬化させる場合には、両者を含む場合もある。
前記の樹脂バインダー(B)の市販品としては、大日本インキ化学工業(株)製のHP−7200L、HP−7200H(いずれも商品名)等のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、日本油脂(株)製のエピオールNPG−100(商品名)等のネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル型の反応性希釈剤、日立化成工業(株)製のヒタノールH4010(商品名)等のアルコキシ変成レゾール型フェノール樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製のEp828EL(商品名)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、その硬化剤としての新日本理化(株)製のリカシッドMH−700(商品名;化学名=4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物)、東洋紡(株)製のバイロンRV290(商品名)等のポリエステル樹脂、出光石油化学(株)製のユーロックQ−9062(商品名)等のポリブタジエン系フェノールブロック化ウレタンプレポリマー、出光石油化学(株)製のR−45HT(商品名)等の末端ヒドロキシル基ポリブタジエンプレポリマー、末端エポキシ化シリコーン樹脂、信越化学工業(株)製のX−22−163A(商品名)等の末端エポキシ化シリコーン樹脂、三菱レイヨン(株)製のダイヤナールBR−82(商品名)等の熱可塑性アクリル樹脂、電気化学工業(株)製のデンカブチラール#5000−A(商品名)等のブチラール樹脂が挙げられる。
さらに同様に熱硬化性樹脂バインダーに用いる硬化触媒の市販品としては、例えば、エポキシ樹脂系用として、味の素ファインテクノ(株)製のアミキュアMY−24(商品名)等のジシアンジアミド系潜在性硬化触媒、ポリウレタン樹脂系用として、堺化学工業(株)製のTN−12(商品名)等のジブチルスズラウレートが挙げられる。
【0014】
前記のジチオカルバメート化合物(C)は、下記式(1)又は(2)で表されるジチオカルバメート化合物(C)である。
【0015】
【化1】
【0016】
ただし、R1、R2は、それぞれ独立して炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、炭素数3〜18の環状炭化水素基又はフェニル基、ベンジル基であってもよく、さらに、R1、R2は互いに連結して置換若しくは無置換の炭素数2〜18の炭化水素基、脂環式基、ヘテロ原子を含む複素環基を形成していてもよい基を示す。
R3〜R5は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、炭素数3〜18の環状炭化水素基又はフェニル基、ベンジル基であってもよく、さらに、R3〜R5から選択された2つの基は連結して置換又は無置換の炭素数5〜18の脂環式基、又はヘテロ原子を含む複素環基を形成していてもよい基を示す。
【0017】
【化2】
【0018】
ただし、R1、R2は、それぞれ独立して炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、炭素数3〜18の環状炭化水素基又はフェニル基、ベンジル基であってもよく、さらに、R1、R2は互いに連結して置換若しくは無置換の炭素数2〜18の炭化水素基、脂環式基、ヘテロ原子を含む複素環基を形成していてもよい基を示す。
【0019】
前記のジチオカルバメート化合物(C)としては、具体的には例えば、ジメチルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸アンモニウム、ジプロピルジチオカルバミン酸アンモニウム、ジブチルジチオカルバミン酸ジブチルアンモニウム、ジアミルジチオカルバミン酸アンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、ピペコリン−1−ジチオカルバミン酸ピペコリン、ジブチルジチオカルバミン酸−N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸ピペリジン、N−ブチル−N−フェニルジチオカルバミン酸ピペリジン、N−オクタデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、N−ヘキサデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸アンモニウム等のアミン塩;
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジN−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ブチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ヘキサデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、N−オクタデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛等の亜鉛塩が挙げられる。
より好ましくは、ジチオカルバメート化合物(C)が、ピペコリン−1−ジチオカルボン酸ピペコリン塩、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛からなる群より選択される1種又は2種以上である。
前記のジチオカルバメート化合物(C)は、1種単独で、又は、2種以上を混合して用いることができる。
前記のジチオカルバメート化合物(C)の市販品としては、例えば、大内新興化学工業(株)製ノクセラーBZ−P(商品名)等のジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、川口化学工業(株)製のアクセルPP(商品名)等のペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、東京化成工業(株)製の1−ピロリジンジカルボジチオ酸アンモニウム、大内新興化学工業(株)製のノクセラー ZTC(商品名)等のジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛が挙げられる。
【0020】
前記のジチオカルバメート化合物(C)は、他の錯体化合物、およびそのアミン塩又は金属塩と混合して用いることができる。
前記の亜鉛塩の添加方法としては、前記以外のジチオカルバメート化合物と、前記以外の錯体化合物の亜鉛塩を混合することにより、系中で配位子交換により生成せしめることもできる。
前記のジチオカルバメート化合物(C)は、金属粉末(A)100重量部に対して、好ましくは0.02〜5.0重量部を、さらに好ましくは0.1〜2.0重量部を使用することができる。0.02重量部未満の配合では導電性ペースト硬化物の導電性能に対する好ましい効果が発揮できず、5.0重量部を越えると導電性ペースト硬化物の機械的物性に悪影響を及ぼす。
【0021】
本発明の導電性ペーストには、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じてさらに添加物として、溶剤、チクソ性付与剤、キレート剤、カップリング剤、分散安定剤、レベリング剤、粘着性付与剤、顔料、消泡剤、腐食防止剤、難燃剤等の各種添加剤を用いることができる。
前記のその他成分としては、例えば、シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403、信越化学工業(株)製)、チタンカップリング剤:イソプロピルトリステアロイルチタネート(商品名:プレンアクトKR−TTS、味の素ファインテクノ(株)製)等が挙げられる。
【0022】
本発明の導電性ペーストに用いる溶剤としては、特に限定されない。通常の汎用溶媒の中から適宜選択して使用することができる。溶媒としては、具体的には例えば、ドデカン、テトラデセン、ドデシルベンゼン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、2−プロパノール(イソプロパノール)、α−テルピネオール、ベンジルアルコール、2−ヘキシルデカノール等のアルコール;酢酸エチル、乳酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル、フタル酸ジエチル等のエステル類;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコール誘導体;シクロヘキサノン、シクロヘキサノール等の脂環式炭化水素類;石油エーテル、ナフサ等の石油系溶剤が挙げられる。
好ましくは、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
前記の溶剤の使用量は、特に制限されないが、電気伝導度に影響を及ぼす塗布性の点から、前記の金属粉末(A)と樹脂(B)と硬化剤(C)を含む導電性ペーストの溶剤以外の合計100重量部に対して、50〜300重量部の溶剤の添加が好ましい。
【0023】
本導電性ペーストの製造は、一括ないし逐次で前記の成分を投入して、羽根形撹拌機、デソルバー、ニーダー、擂潰機、ボールミル混和機、ロール分散機等を用いて、通常の方法で混合を行えばよい。混合の温度は、配合成分にもよるが、通常、結露や溶剤の揮散をさけるため、10〜30℃が好ましい。
【0024】
次に本発明の導電性ペーストを用いるプリント配線板の製造方法について述べる。
本発明のプリント配線板の製造方法は、前記の導電性ペーストを用いて、次の工程を少なくとも1つ以上の工程を行うプリント配線板の製造方法である。
A工程;プリント配線板やフレキシブルプリント基板の上に前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストをパターン塗布し加熱処理して回路や電極を形成する工程(A)、
B工程;多層基板のスルーホールに前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストを充填し加熱処理して層間の電気的導通を得る工程(B)、
C工程;プリント基板上にディスペンス、スクリーン印刷ないしステンシル印刷で前記の〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の導電性ペーストを塗布した上に、半導体素子やチップ部品を搭載し加熱処理して接合する工程(C)。
【0025】
本発明の導電性ペーストは、具体的には、通常使用されている有機系および無機系の基材上に塗布、印刷、あるいは充填して用いることができる。
これら有機系および無機系の基材は特に限定されない。ここで、有機系基材としては、具体的に例えば、紙・フェノール樹脂銅張積層板(FR−1,FR−2,XXXpc,Xpc)、紙・エポキシ樹脂銅張積層板(FR−3)、紙・ポリエステル樹脂銅張積層板等の紙基材銅張積層板;ガラス布・エポキシ樹脂銅張積層板(FR−4,G−10)、耐熱ガラス布・エポキシ樹脂銅張積層板(FR−5,G−11)、ガラス布・ポリイミド系樹脂銅張積層板(GPY)、ガラス布・フッ素樹脂銅張積層板、多層用材料[プリプレグ/薄物](FR−4,FR−5,GPY)、内層回路入り多層銅張積層板(FR−4,FR−5,GPY)等のガラス基材銅張積層板;紙・ガラス布・エポキシ樹脂銅張積層板(CEM−1)、ガラス不織布・ガラス布・エポキシ樹脂銅張積層板(CEM−3)、ガラス不織布・ガラス布・ポリエステル樹脂銅張積層板(FR−6)、ガラスマット・ガラス布・ポリエステル樹脂銅張積層板等のコンポジット銅張積層板;ポリエステル・ベース銅張板、ポリイミド・ベース銅張板、ガラス・エポキシ・ベース銅張板、フレックスリジッド等のフレキシブル銅張板;ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等の耐熱熱可塑性基板等が挙げられる。
【0026】
また、無機系基材としては、具体的に例えば、メタル・ベース、メタル・コア、ホーロー等の金属系基板;アルミナ基板、窒化アルミニウム基板(AlN)、炭化ケイ素基板(SiC)、低温焼成基板等のセラミック系基板;ガラス基板等が挙げられる。
これらの有機系又は無機系基材のなかで、より好ましくは、FR−4、CEM−3、ガラス基板が挙げられる。
【0027】
本発明の導電性ペーストは、これらの基板を用い、また基板以外では、ITOあるいはIOガラス電極上の回路、接点、又はネサガラス電極の回路、接点などや、液晶パネル内部のガラス間の導電性接点、光導電素子のCdS部のリード線接着用、回路補修用、ポテンショメーターのリード線接着用、太陽電池用電極部として、導電性ガラス電極上に、また、タンタルコンデンサーの外部電極、アルミ電解コンデンサーの銅あるいはアルミ電極の接合部、太陽電池用電極接点部、回路部等の金属基材上に用いることができる。
【0028】
これらの基板や回路の必要な箇所に、パターン塗布し加熱処理して回路や電極を形成する工程を行ったり、多層基板のスルーホールに導電性ペーストを充填し加熱処理して層間の電気的導通を得る工程を行ったり、プリント基板上にディスペンス、スクリーン印刷ないしステンシル印刷で導電性ペーストを塗布した上に、半導体素子やチップ部品を搭載し加熱処理して接合する工程を行ったりして導通部分を形成することができる。
本発明の導電性ペーストの使用方法に際しては、導電性ペーストとして、本発明の導電性ペーストを用いる以外、各工程を公知の方法および条件で行うことができる。また、本発明のプリント配線板は、前記の製造方法によって得られたものである。
【0029】
【実施例】
次に実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
[測定方法]
1.<粘度> 硬化前のペースト粘度は、循環式恒温水浴を装備した(株)トキメック製E型粘度計ビスコニックEHDを用いて温度25℃で測定した。
2.<体積抵抗率> ペーストの体積抵抗率は、ガラス板上にセロハンテープのガイドラインを用いて、1×5cmのペーストのラインを塗布形成し、150℃で30分間熱処理した後、三菱化学(株)製ロレスタGP MCP−T600型にASPプローブを接続し、JIS K7194「導電性プラスチックの4探針法による低抵抗試験方法」に準じて、4端子4探針法によって抵抗率の測定を行い、得られたバルク抵抗値を、マイクロメータによって測定した試料厚みで除し、体積抵抗率を得た。
【0030】
3.<高温耐性> 100℃の恒温槽中に前述の体積抵抗率試験試料を設置し、500時間後の体積抵抗率の変化を測定した。
4.<高温高湿耐性> 85℃/85%RHに保った恒温槽中に前述の体積抵抗率試験試料を設置し、500時間後の体積抵抗率の変化を測定した。
【0031】
次に用いた材料の略号を示す。
<A成分;金属粉末>
TCG−1;フレーク状銀粉 (商品名:シルベストTCG−1、徳力化研(株)製、平均粒径1.9μm、タップ密度3.1g/cm3)、
AgC−A;フレーク状銀粉 (商品名:シルコートAgC−A、福田金属箔粉工業(株)製、 平均粒径3.5μm、タップ密度3.3g/cm3)、
1300YP;フレーク状銅粉 (商品名:1300YP、三井金属鉱業(株)製、平均粒径5.7μm、タップ密度3.9g/cm3)、
2060SS;粒状ニッケル粉 (商品名:2060SS、三井金属鉱業(株)製、平均粒径0.70μm、タップ密度3.3g/cm3)、
G−210;粒状金粉G−210 (商品名:大研化学工業(株)製、平均粒径0.8μm、タップ密度6.2g/cm3)、
【0032】
<B成分;樹脂バインダー>
<樹脂>
HP−7200L;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(商品名:エピクロンHP−7200L、大日本インキ化学工業(株)製、平均官能基数2.2)、
HP−7200H;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(商品名:エピクロンHP−7200H、大日本インキ化学工業(株)製、平均官能基数3.0)、
NPG−100;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(商品名:エピオールNPG−100、日本油脂(株)製)、
H4010;アルコキシ変成レゾール型フェノール樹脂(商品名:ヒタノール4010、日立化成工業(株)製、ブトキシ化度95%、平均分子量2,500)、
Ep828EL;ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコート828、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量190g/eq)、
MH−700;4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(商品名:リカシッドMH−700、新日本理化(株)製、酸無水物当量165g/eq)、
RV290;ポリエステル樹脂 (商品名:バイロン#290、東洋紡(株)製、Tg72℃、平均分子量22,000)、
Q−9062;ポリブタジエン系フェノールブロック化ウレタンプレポリマー (商品名:ユーロックQ−9062、出光石油化学(株)製、50%ジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液)
R−45HT;末端ヒドロキシル基ポリブタジエンプレポリマー (商品名:R−45HT、出光石油化学(株)製)、
X−22−163A;末端エポキシ化シリコーン樹脂 (商品名:X−22−163A、信越化学工業(株)製、エポキシ当量950g/eq)、
BR−82;熱可塑性アクリル樹脂 (商品名:ダイヤナールBR−82、三菱レイヨン(株)製、Tg95℃、平均分子量15,000)、
#5000−A;ブチラール樹脂 (商品名:デンカブチラール#5000−A、電気化学工業(株)製、Tg93℃、平均重合度2,000)、
<硬化触媒>
MY−24;ジシアンジアミド系潜在性硬化触媒 (商品名:アミキュアMY−24、味の素ファインテクノ(株)製、軟化温度120℃、粒径8.0μm)、TN−12;ウレタン硬化触媒: ジブチルスズラウレート(商品名:TN−12、堺化学工業(株)製)、
【0033】
<C成分;ジチオカルバメート化合物>
ZnBDC;ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(商品名:ノクセラーBZ−P、大内新興化学工業(株)製、純度99%以上)、
PPDC;ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩(商品名:アクセルPP、川口化学工業(株)製、純度99%以上)、
APDC;1−ピロリジンジカルボジチオ酸アンモニウム(東京化成工業(株)製試薬、純度95%以上)、
ZnDBDC;ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(商品名:ノクセラー ZTC、大内新興化学工業(株)製、純度99%以上)、
【0034】
<D成分;溶剤>
H−DM;ジエチレングリコールモノメチルエーテル(商品名:ハイソルブDM、東邦化学工業(株)製)、
EGHE;エチレングリコールモノヘキシルエーテル(商品名:キョーワノールHX、協和発酵工業(株)製)、
CH;シクロヘキサノン(宇部興産(株)製)、
DEGBE;ジエチレングリコールモノブチルエーテル(Q−9062中に50%含まれる溶剤分)、
MIBK;メチルイソブチルケトン(三菱化学(株)製)、
【0035】
<その他成分>
KBM−403;シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403、信越化学工業(株)製)、
KR−TTS;チタンカップリング剤:イソプロピルトリステアロイルチタネート(商品名:プレンアクトKR−TTS、味の素ファインテクノ(株)製)、
【0036】
実施例1〜5
表1に配合量を示した各々の材料を加え合わせ、(株)シンキー製ペースト混練器ARV−200を用いて、17秒間を2サイクル自転公転混合し、導電性ペーストを得た。これら導電性ペーストに対して、前記の試験方法、評価方法で評価した。ただし、塗布又は印刷したペーストは、70℃で10分間予備乾燥した後、150℃で30分間の条件で加熱処理を行った。結果を表1に示す。
【0037】
実施例6〜8
表1に配合量を示した各々の材料を加え合わせ、井上製作所(株)製3本ロールミルC−4・3/4×10を用いて、冷却通水の室温条件下、ロール回転比1:1.5:2.5(前:中:後)で5パスのロール通しを行った後、(株)シンキー製ペースト混練器ARV−200を用いて、17秒間を2サイクル自転公転混合し、導電性ペーストを得た。これら導電性ペーストに対して、前記の試験方法、評価方法で評価した。ただし、塗布又は印刷したペーストは、70℃で10分間予備乾燥した後、150℃で30分間の条件で加熱処理を行った。結果を表1に示す。
【0038】
比較例1〜8、および比較例6〜8
前記の実施例1〜8、および実施例6〜8のそれぞれに対応し、ジチオカルバメート化合物を用いない以外は、実施例1,又は実施例6と同様に行い、導電性ペーストを得た。配合および結果を表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
本発明は、金属粉末(A)と、樹脂バインダー(B)を含有する導電性ペーストにおいて、ジチオカルバメート化合物(C)を用いることにより、実施例1〜5ではAgを用いた導電性ペーストに対して、実施例6〜8ではその他の金属(Cu、Ni、Au)を用いた導電性ペーストに対して、非常に優れた導電性が得られ、しかも、高温条件および高温高湿条件に代表される耐久信頼性をもって実現されていることが判る。また、前記の実施例にそれぞれ対応する比較例1〜5および比較例6〜8で明らかな通り、本発明の要件を満たさない導電性ペーストの配合系では、この性能が達成できないことも判る。
【0042】
【発明の効果】
本発明の導電性ペーストは、金属粉末(A)と、樹脂バインダー(B)を含有する導電性ペーストにおいて、さらにジチオカルバメート化合物(C)を用いることにより、導電性ペーストの導電性能が優良になり、かつ、信頼性寿命も良好となるので、回路・電極の形成、スルーホールの穴埋め、電子部品の接合、およびプリント配線板の作製に好適に使用できる。
Claims (8)
- 金属粉末(A)と、樹脂バインダー(B)を含有する導電性ペーストにおいて、ジチオカルバメート化合物(C)を含有することを特徴とする導電性ペースト。
- ジチオカルバメート化合物(C)が、ジメチルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸アンモニウム、ジプロピルジチオカルバミン酸アンモニウム、ジブチルジチオカルバミン酸ジブチルアンモニウム、ジアミルジチオカルバミン酸アンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、ピペコリン−1−ジチオカルバミン酸ピペコリン、ジブチルジチオカルバミン酸−N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸ピペリジン、N−ブチル−N−フェニルジチオカルバミン酸ピペリジン、N−オクタデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、N−ヘキサデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸アンモニウム等のアミン塩;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジN−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ブチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ヘキサデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、および、N−オクタデシル−N−イソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛からなる群より選択される1種又は2種以上である請求項1記載の導電性ペースト。
- 金属粉末(A)が、Ag(銀)、Au(金)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Pt(白金)およびPd(パラジウム)からなる金属元素群から選ばれる1種の金属元素からなる金属粉末、又は前記の金属元素2種以上の合金粉末である請求項1または2記載の導電性ペースト。
- 樹脂バインダー(B)が、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- ジチオカルバメート化合物(C)が、ピペコリン−1−ジチオカルボン酸ピペコリン塩、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、およびジブチルジチオカルバミン酸亜鉛からなる群より選ばれる1種又は2種以上のジチオカルバメート化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- 金属粉末(A)100重量部に対して、ジチオカルバメート化合物(C)を、0.02〜5.0重量部配合する請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペーストを用いて、次の工程の少なくとも1つを行うプリント配線板の製造方法。
A工程;プリント配線板やフレキシブルプリント基板の上に請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペーストをパターン塗布し加熱処理して回路や電極を形成する工程(A)、
B工程;多層基板のスルーホールに請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペーストを充填し加熱処理して層間の電気的導通を得る工程(B)、
C工程;プリント基板上にディスペンス、スクリーン印刷ないしステンシル印刷で請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペーストを塗布した上に、半導体素子やチップ部品を搭載し加熱処理して接合する工程(C)。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペーストを用いて、次の工程を行って得られたプリント配線板。
A工程;プリント配線板やフレキシブルプリント基板の上に請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペーストをパターン塗布し加熱処理して回路や電極を形成する工程(A)、
B工程;多層基板のスルーホールに請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ペーストを充填し加熱処理して層間の電気的導通を得る工程(B)、
C工程;プリント基板上にディスペンス、スクリーン印刷ないしステンシル印刷で請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ペーストを塗布した上に、半導体素子やチップ部品を搭載し加熱処理して接合する工程(C)。
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