JP2004335285A - 電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】保護膜を除去する際にエミッタ材料(カーボンナノチューブ等)が受けるダメージを低減する。
【解決手段】電子放出素子の製造工程として、繊維状のエミッタ材料となるカーボンナノチューブ11を含むエミッタ層10をカソード電極5上に形成する第1の工程と、エミッタ層10上に保護膜22を介して絶縁層6及びゲート電極7を形成する第2の工程と、エミッタ層10上で絶縁層6及びゲート電極7にゲートホール8を形成する第3の工程と、ゲートホール8の形成によって露出した保護膜22を弱酸のエッチング溶液で除去する第4の工程とを有する。
【選択図】 図5
【解決手段】電子放出素子の製造工程として、繊維状のエミッタ材料となるカーボンナノチューブ11を含むエミッタ層10をカソード電極5上に形成する第1の工程と、エミッタ層10上に保護膜22を介して絶縁層6及びゲート電極7を形成する第2の工程と、エミッタ層10上で絶縁層6及びゲート電極7にゲートホール8を形成する第3の工程と、ゲートホール8の形成によって露出した保護膜22を弱酸のエッチング溶液で除去する第4の工程とを有する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子を放出する電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空中におかれた金属等の導体あるいは半導体の表面に、ある閾値以上の電界を与えると、トンネル効果によって電子が障壁を通過し、常温時においても真空中に電子が放出される。この現象は電界放出(Field Emission)と呼ばれ、これによって電子を放出するカソード(電子放出素子)は電界放出型カソード(Field Emission Cathode)と呼ばれている。近年では、ミクロンサイズの電界放出型カソードを、半導体加工技術を駆使して基板上に多数形成したフラットディスプレイ装置(平面型表示装置)としてFED(Field Emission Display)が注目されている。FEDは、電気的に選択(アドレッシング)されたエミッタから電界の集中によって電子を放出させるとともに、この電子をアノード基板側の蛍光体に衝突させて、蛍光体の励起・発光により画像を表示するものである。
【0003】
また最近では、電界放出型カソードの構成として、非常に鋭利な先端が無数に得られるカーボンナノチューブを用いたエミッタ構造が提案されている。一般にカーボンナノチューブは高いアスペクト比を有し、先端の曲率半径も非常に小さいため、高い発光効率を実現するエミッタ材料(電子放出源)として注目されている。
【0004】
カーボンナノチューブは非常に細かい微粒子(粉末)であるため、カーボンナノチューブを用いてエミッタを形成する場合は、カーボンナノチューブを基板に固着する必要がある。一般に、カーボンナノチューブの固着には、銀ペーストやITO(Indium Tin Oxide)溶液などのように導電性の高いバインダ材料が用いられる。具体的には、バインダ材料にカーボンナノチューブを混入してペースト状(又はスラリー状、あるいはインク状)とし、これを印刷法、スプレー法、ダイコーター法等の手法で基板の表面に塗布することにより、バインダ材料の接着性を利用して基板上にカーボンナノチューブを固着する。
【0005】
ここで、カーボンナノチューブを含むペースト材料の塗布に関して、例えば下記特許文献1には、有機溶剤中に樹脂が溶解されているビヒクルとそのビヒクル中に分散された円筒状のグラファイトの層からなる複数のカーボンナノチューブとから導電性ペーストを構成すること、及び、この導電性ペーストを蛍光表示管の蛍光体層が形成されるアノード電極の形成に用いることが記載されている。
【0006】
また、カーボンナノチューブを用いてエミッタを形成する手法に関して、例えば下記特許文献2には、絶縁基板にカソード導体を被着する工程と、そのカソード導体にカーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル、ナノカプセル及びカーボンナノホーンの中の少なくとも一つを含むペースト材料を塗布してカーボン層を形成する工程と、乾燥したカーボン層に粘着テープを貼付した後、その粘着テープを剥離させてエミッタを形成する工程と、エミッタから離間する位置にゲート電極を形成する工程とを有する電子放出源の製造方法が記載されている。
【0007】
また、下記特許文献3には、支持体上にカソード電極を形成する工程と、支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工程と、絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する工程と、ゲート電極に形成された開口部に連通する第2の開口部を絶縁層に形成する工程と、第2の開口部の底部に位置するカソード電極の部分の表面に、金属薄膜又は有機金属化合物薄膜の形成によって炭素薄膜選択成長領域を形成する工程と、炭素薄膜選択成長領域上に炭素薄膜を形成する工程とからなる冷陰極電界電子放出素子の製造方法が記載されている。
【0008】
また、下記特許文献4には、支持体上にカソード電極を形成する工程と、カソード電極上を含む支持体上に絶縁層を形成する工程と、絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、底部にカソード電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、導電性粒子及びバインダを含む導電性組成物からなる電子放出電極を、開口部の底部に露出したカソード電極上に形成する工程と、電子放出電極の表層部のバインダを除去することにより、電子放出電極の表面に導電性粒子を露出させる工程とを有する冷陰極電界電子放出素子の製造方法が記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−63726号公報(第2〜第3頁、第2図)
【特許文献2】
特開2001−35360号公報(第2頁、第4−5頁、第1−4図)
【特許文献3】
特開2002−197965号公報(第2頁、第18頁、第5図)
【特許文献4】
特開2001−43790号公報(第2頁、第7−10頁、第1−9図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子放出素子の製造方法として、カソード電極上にカーボンナノチューブを用いてエミッタ層を形成し、このエミッタ層上に絶縁層及びゲート電極を形成してから、当該絶縁層及びゲート電極に孔開け加工してゲートホールを形成する場合は、絶縁層をエッチングで孔開け加工するときにエミッタ層が大きなダメージを受ける恐れがある。
【0011】
この対策としては、絶縁層とエッチングの選択性をとりやすい材料を使ってエミッタ層の上に保護層(プロテクションレイヤー)を形成し、この保護膜の上に絶縁層を形成することで、孔開け加工によるエミッタ層のダメージを回避する方法も考えられる。
【0012】
しかしながら、電子放出素子の製造工程においては、最終的にゲートホールの内部でエミッタ層の表面を露出させる必要があるため、保護層を除去することになる。この保護層の形成材料としては、絶縁層に多用されるSiO2とのエッチング選択性を考慮してクロム(Cr)が使用される。そうした場合、ゲートホール内でエミッタ層上からクロムの保護層を除去するときに、例えば、硝酸セリウム第2アンモニウムや過塩素酸の混合酸などの強酸をエッチャントとして使用することが多い。そのため、保護層をエッチングで除去するときに、エミッタの表面が強酸の強い溶解作用によって浸食され、カーボンナノチューブが大きなダメージを受けやすいという不具合があった。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、保護膜を除去する際にエミッタ材料(カーボンナノチューブ等)が受けるダメージを低減することができる電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子放出素子の製造方法は、繊維状のエミッタ材料を含むエミッタ層をカソード電極上に形成する第1の工程と、エミッタ層上に保護膜を介して機能層を形成する第2の工程と、エミッタ層上で機能層に孔開け加工を施す第3の工程と、孔開け加工によって露出した保護膜を弱酸のエッチング溶液で除去する第4の工程とを有するものである。
【0015】
この電子放出素子の製造方法においては、孔開け加工によって露出した保護膜をエッチングで除去する際に、強酸よりも溶解力が弱い弱酸のエッチング溶液を用いることで、エッチングによるエミッタ層の浸食を抑制しつつ、保護膜だけを確実に溶解除去できるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明が適用される表示装置のパネル構造の一例を示す断面図であり、図2はその斜視図である。図1及び図2においては、カソードパネル(カソード基板)1とアノードパネル(アノード基板)2とを所定の間隙を介して対向状態に配置するとともに、それらの基板1,2を枠体3によって一体的に組み付けることにより、画像表示のための一つのパネル構体(表示パネル)が構成されている。
【0018】
カソード基板1上には複数の電子放出素子が形成されている。これら複数の電子放出素子は、カソード基板1の有効領域(実際に表示部分として機能する領域)に2次元マトリックス状に多数形成されている。各々の電子放出素子は、カソード基板1のベースとなる絶縁性の支持基板(例えば、ガラス基板)4と、この支持基板4上に積層状態で順に形成されたカソード電極5、絶縁層6及びゲート電極7と、ゲート電極7及び絶縁層6に形成されたゲートホール8と、このゲートホール8の底部に形成された電子放出部9とによって構成されている。
【0019】
カソード電極5は、複数のカソードラインを形成するようにストライプ状に形成されている。ゲート電極7は、各々のカソードラインと交差(直交)する複数のゲートラインを形成するようにストライプ状に形成されている。ゲートホール8は、ゲート電極7に形成された第1の開口部8Aと、この第1の開口部8Aに連通する状態で絶縁層6に形成された第2の開口部8Bとから構成されている。電子放出部9は、主として繊維状のエミッタ材料とバインダ材料(マトリックス)とを含むエミッタ層10によって形成されている。エミッタ層10の表面には繊維状のエミッタ材料となる複数のカーボンナノチューブ11が配置されている。各々のカーボンナノチューブ11は、一端側がエミッタ層10の表面から垂直に突出し、他端側はエミッタ層10のバインダ材料中に埋め込まれた状態となっている。
【0020】
カーボンナノチューブ11は、グラフェンシートを丸めた1層又は多層の円筒状をなすもので、直径が0.7〜50nm程度で、長さが数μmの高いアスペクト比をもつ材料である。このカーボンナノチューブ11は、非常に先鋭なエッジを有する材料であるから、これをエミッタ材料に用いることにより、電子放出特性に優れた電子放出素子を得ることができる。ただし、エミッタ材料として利用可能な微細な繊維状を有する物質であれば、カーボンナノチューブ11以外のものをエミッタ材料に用いてもよい。
【0021】
一方、アノード基板2は、ベースとなる透明基板12と、この透明基板12上に形成された蛍光体層13及びブラックマトリックス14と、これら蛍光体層13及びブラックマトリックス14を覆う状態で透明基板12上に形成されたアノード電極15とを備えて構成されている。蛍光体層13は、赤色発光用の蛍光体層13Rと、緑色発光用の蛍光体層13Gと、青色発光用の蛍光体層13Bとから構成されている。ブラックマトリックス14は、各色発光用の蛍光体層13R,13G,13Bの間に形成されている。アノード電極15は、カソード基板1の電子放出素子と対向するように、アノード基板2の有効領域の全域に積層状態で形成されている。
【0022】
これらのカソード基板1とアノード基板2とは、それぞれの外周部(周縁部)で枠体3を介して接合されている。また、カソード基板1の無効領域(有効領域の外側の領域で、実際に表示部分として機能しない領域)には真空排気用の貫通孔16が設けられている。貫通孔16には、真空排気後に封じ切られるチップ管17が接続されている。ただし、図1は表示装置の組み立て完了状態を示しているため、チップ管17は既に封じ切られた状態となっている。また、図1及び図2においては、各々の基板1,2間のギャップ部分に介装される耐圧用の支持体(スペーサ)の表示を省略している。
【0023】
上記構成のパネル構造を有する表示装置においては、カソード電極5に相対的な負電圧がカソード電極制御回路18から印加され、ゲート電極7には相対的な正電圧がゲート電極制御回路19から印加され、アノード電極15にはゲート電極7よりも更に高い正電圧がアノード電極制御回路20から印加される。かかる表示装置において、実際に画像の表示を行う場合は、例えば、カソード電極5にカソード電極制御回路18から走査信号を入力し、ゲート電極7にゲート電極制御回路19からビデオ信号を入力する。あるいは又、カソード電極5にカソード電極制御回路18からビデオ信号を入力し、ゲート電極7にゲート電極制御回路19から走査信号を入力する。
【0024】
これにより、カソード電極5とゲート電極7との間に電圧が印加され、これによって電子放出部9の先鋭部(カーボンナノチューブ11の先端部)に電界が集中することにより、量子トンネル効果によって電子がエネルギー障壁を突き抜けて電子放出部9から真空中へと放出される。こうして放出された電子はアノード電極15に引き付けられてアノード基板2側に移動し、透明基板12上の蛍光体層13(13R,13G,13B)に衝突する。その結果、蛍光体層13が電子の衝突により励起されて発光するため、この発光位置を画素単位で制御することにより、表示パネル上に所望の画像を表示することができる。
【0025】
続いて、本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例について、図3〜図5を用いて説明する。
【0026】
先ず、図3(A)に示すように、カソード基板1のベースとなる支持基板4上にカソード電極形成用の導電材料を用いてカソード電極(導電層)5を形成する。このカソード電極5は、例えばスパッタリング法により形成される厚さ約0.2μmのクロム層によって形成される。
【0027】
次に、支持基板4の全面に例えばスパッタリング法によりSiCN膜を成膜することにより、図3(B)に示すように、カソード電極5を覆う状態でSiCN膜からなる厚さ約0.2μmの抵抗層21を形成する。この抵抗層21は、エミッタへの放電電流が大きくなった場合に、抵抗による電圧降下の増大によってエミッタに作用する実効電圧を減少させ、逆にエミッタへの放電電流が小さくなった場合はエミッタに作用する実効電圧を増加させることにより、放電電流を安定化させる役目を果たすものである。抵抗層21は必要に応じて形成される。
【0028】
次に、抵抗層21の上(抵抗層21を形成しない場合はカソード電極5の上)に、エミッタ材料となるカーボンナノチューブ11を配置するための処理を行う。具体的には、バインダ材料として熱分解性有機金属である有機スズ及び有機インジウムを用いるとともに、エミッタ材料としてカーボンナノチューブの粉末を用い、これらを以下の条件で揮発性溶液、例えば酢酸ブチル中に分散させた混合溶液を得る。その際、カーボンナノチューブの分散性を向上させるために超音波処理を行ってもよい。希釈剤は水系でも非水系でもかまわないが、どちらを使用するかによって分散剤も変わることを前提とする。また、他の添加剤を混ぜることも可能である。カーボンナノチューブは、例えば平均直径1nm、平均長さ1μmといった非常に細長いチューブ構造(繊維状)を有するもので、例えばアーム放電法によって作成される。
【0029】
(混合溶液の生成条件)
有機スズ及び有機インジウム:10〜50質量%
酢酸ブチル:30〜80質量%
分散剤(例えば、ドデチル硫酸ナトリウム):0.1〜5質量%
カーボンナノチューブ:0.01〜20質量%
フィラー(シリカ):1〜80質量%
【0030】
なお、エミッタ材料としては、カーボンナノチューブ以外にも、カーボンナノファイバを用いることが可能である。また、バインダ材料としては、上述した熱分解性有機金属以外にも、例えば塩化スズ、塩化インジウムなどの金属塩を用いることが可能である。
【0031】
続いて、上記の混合溶液をスプレー法等により支持基板4上に塗布することにより、図3(C)に示すように、複数(多数)のカーボンナノチューブとバインダ材料とを含むエミッタ層10を形成する。このとき、常温よりも高い温度、例えば50℃の比較的な高温な雰囲気中でスプレーする、いわゆるドライスプレー法を採用することにより、支持基板4上でエミッタ層10が瞬時に乾燥した状態となる。したがって、特に、乾燥ための処理(例えば、加熱処理、送風処理など)を行わなくても次工程に移行することができる。
【0032】
なお、エミッタ層10については印刷法を用いて形成することも可能である。印刷法を用いた場合は、エミッタ層10の形成材料となるペーストが適度な粘性を有するため、上記ドライスプレー法を用いた場合と同様に、乾燥のための処理を行わなくても次工程に移行することができる。ただし、印刷法で低粘度の塗布材料を用いる場合やウェットスプレー法を用いる場合は、乾燥のための処理を行ったり、エミッタ層10の表面が乾燥するのを待ってから次工程に移行することが望ましい。
【0033】
続いて、図3(D)に示すように、エミッタ層10の上に保護膜22を形成する。この保護膜22は、エミッタ層10の上に形成される機能層にエッチングによって孔開け加工を施すときに、エッチングによる浸食からエミッタ層10を保護する、いわゆるエッチングストップ層として設けられるものである。ここでは機能層として絶縁層6を形成することとする。保護膜22の成膜方法としては、スパッタ法、蒸着法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、塗布法などを用いることができる。塗布法ではゾルゲル溶液を用いた塗布を採用することができる。
【0034】
また、保護膜22は、弱酸のエッチング溶液を用いて溶解、除去できる材料によって形成する。具体的には、例えば、チタン、マグネシウム、銅、亜鉛、モリブデン、ニッケル、コバルト、鉄、インジウム、スズ、又はこれらの合金、またはこれらの酸化膜、あるいはITOによって保護膜22を形成する。特に、金属酸化膜(例えば、MgO)で保護膜22を形成した場合は、後述する弱酸のエッチング溶液を用いて保護膜22を除去するときの加工性(解像度)が良好なものとなる。
【0035】
その後、上記エミッタ層10を以下の条件で焼成する。これにより、有機成分の蒸発によってバインダ材料の中にカーボンナノチューブが埋め込まれた状態の固体化したエミッタ層10が得られる。なお、エミッタ層10の上に塗布法によって保護膜22を形成した場合は、エミッタ層10と保護膜22を同時に焼成する。
【0036】
(焼成条件)
雰囲気:大気中
焼成温度:500℃
焼成時間:30分
【0037】
次いで、周知のリソグラフィ技術やウェットエッチング、反応性イオンエッチング法(RIE法)等のドライエッチングを適宜用いて、保護膜22、エミッタ層10、抵抗層21及びカソード電極5をパターニングすることにより、図3(E)に示すように、支持基板4上で保護膜22、エミッタ層10、抵抗層21及びカソード電極5をストライプ状に形成する。
【0038】
次に、図3(F)に示すように、支持基板4上において、カソード電極5、抵抗層21、エミッタ層10及び保護膜22の積層部を覆うように絶縁層6を形成する。具体的には、TEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガスとして使用するCVD法により、支持基板4の全面に例えばSiO2からなる厚さ約1μmの絶縁層6を形成する。
【0039】
次いで、図4(A)に示すように、支持基板4上において、絶縁層6の上にゲート電極形成用の導電材料を用いてゲート電極(導電層)7を形成する。具体的には、絶縁層6の上にクロム層からなるゲート電極7をスパッタリング法によって形成する。
【0040】
次に、ゲート電極7の上に図示しないエッチングマスクを形成し、このエッチングマスクを用いてゲート電極7の所定部位をエッチングすることにより、図4(B)に示すように、絶縁層6上でゲート電極7をストライプ状に形成するとともに、このゲート電極7を貫通する第1の開口部8Aを形成する。
【0041】
次に、ゲート電極7の第1の開口部8Aを通して絶縁層6を例えばRIE法でエッチング(孔開け加工)することにより、図4(C)に示すように、保護膜22の表面が露出するように絶縁層6に第2の開口部8Bを形成する。エッチングによる孔開け加工では、エミッタ層10の表面が保護層22によって保護される。これにより、エミッタ層10の上層に位置するゲート電極7及び絶縁層6には、第1の開口部8A及び第2の開口部8Bからなるゲートホール8が形成される。このゲートホール8は、例えば直径20μmの円形に形成される。また、ゲートホール8は、1画素当たり複数個(例えば、数十個)形成される。
【0042】
次に、ゲートホール8を通して保護膜22をエッチングで除去することにより、図5(A)に示すように、ゲートホール8の底部でエミッタ層10の表面を露出させる。このとき、弱酸のエッチング溶液を用いて保護膜22をエッチング(ウェットエッチング)することにより、エミッタ層10の浸食を抑制することができる。すなわち、弱酸のエッチング溶液を用いた場合は、強酸のエッチング溶液を用いた場合よりも化学的な溶解作用が弱くなる。そのため、エミッタ層10の浸食を有効に抑制しつつ、保護膜22だけを確実に溶解除去することができる。よって、保護膜22のエッチング除去に伴うカーボンナノチューブ11のダメージを低減することができる。
【0043】
上記エッチング溶液に用いられる弱酸は、硝酸、塩酸、硫酸及び酢酸のうちの1種又は複数種を含むものとする。このうち、弱酸に硝酸を用いた場合は、エッチング溶液中の硝酸の濃度を50質量%以下とし、弱酸に塩酸を用いた場合は、エッチング溶液中の塩酸の濃度を40質量%以下する。また、弱酸に硫酸を用いた場合は、エッチング溶液中の硫酸の濃度を40質量%以下とし、弱酸に酢酸を用いた場合も、エッチング溶液中の酢酸の濃度を40質量%以下とする。ちなみに、本発明者の実験では、MgOで成膜された保護膜22を、硝酸濃度が13質量%のエッチング溶液を用いて適切に除去できることが確認されている。
【0044】
次いで、エミッタ層10の上層部のバインダ材料(マトリックス)を除去することにより、図5(B)に示すように、ゲートホール8の底部でエミッタ層10の表面にカーボンナノチューブ11を露出させる。エミッタ層10の上層部でバインダ材料を除去する際の手法としては、ウェットエッチングやドライエッチングなどのエッチング法(ハーフエッチング)を好ましく用いることができる。一例として、ウェットエッチングを適用する場合の条件を以下に示す。
【0045】
(ウェットエッチング条件)
エッチング液:HCl 10%
エッチング温度:10〜60℃
エッチング時間:5〜60秒
【0046】
その後、図5(C)に示すように、エミッタ層10の表面で各々のカーボンナノチューブ11が一様にほぼ垂直に起立するように、カーボンナノチューブ11の配向処理を行う。具体的には、例えば支持基板4上で図示しない粘着テープをゲート電極7の上から貼り付けた後、粘着テープを引き剥がすことにより、支持基板4に対してカーボンナノチューブ11をほぼ垂直に配向させる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、孔開け加工によって露出した保護膜を弱酸のエッチング溶液で除去することにより、エミッタ層に含まれるエミッタ材料のダメージを低減することができる。これにより、電子放出特性に優れた電子放出素子を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される表示装置のパネル構造の一例を示す断面図である。
【図2】本発明が適用される表示装置のパネル構造の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例を示す工程図(その1)である。
【図4】本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例を示す工程図(その2)である。
【図5】本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例を示す工程図(その3)である。
【符号の説明】
1…カソード基板、2…アノード基板、4…支持基板、5…カソード電極、6…絶縁層、7…ゲート電極、8…ゲートホール、9…電子放出部、10…エミッタ層、11…カーボンナノチューブ(エミッタ材料)、22…保護膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子を放出する電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空中におかれた金属等の導体あるいは半導体の表面に、ある閾値以上の電界を与えると、トンネル効果によって電子が障壁を通過し、常温時においても真空中に電子が放出される。この現象は電界放出(Field Emission)と呼ばれ、これによって電子を放出するカソード(電子放出素子)は電界放出型カソード(Field Emission Cathode)と呼ばれている。近年では、ミクロンサイズの電界放出型カソードを、半導体加工技術を駆使して基板上に多数形成したフラットディスプレイ装置(平面型表示装置)としてFED(Field Emission Display)が注目されている。FEDは、電気的に選択(アドレッシング)されたエミッタから電界の集中によって電子を放出させるとともに、この電子をアノード基板側の蛍光体に衝突させて、蛍光体の励起・発光により画像を表示するものである。
【0003】
また最近では、電界放出型カソードの構成として、非常に鋭利な先端が無数に得られるカーボンナノチューブを用いたエミッタ構造が提案されている。一般にカーボンナノチューブは高いアスペクト比を有し、先端の曲率半径も非常に小さいため、高い発光効率を実現するエミッタ材料(電子放出源)として注目されている。
【0004】
カーボンナノチューブは非常に細かい微粒子(粉末)であるため、カーボンナノチューブを用いてエミッタを形成する場合は、カーボンナノチューブを基板に固着する必要がある。一般に、カーボンナノチューブの固着には、銀ペーストやITO(Indium Tin Oxide)溶液などのように導電性の高いバインダ材料が用いられる。具体的には、バインダ材料にカーボンナノチューブを混入してペースト状(又はスラリー状、あるいはインク状)とし、これを印刷法、スプレー法、ダイコーター法等の手法で基板の表面に塗布することにより、バインダ材料の接着性を利用して基板上にカーボンナノチューブを固着する。
【0005】
ここで、カーボンナノチューブを含むペースト材料の塗布に関して、例えば下記特許文献1には、有機溶剤中に樹脂が溶解されているビヒクルとそのビヒクル中に分散された円筒状のグラファイトの層からなる複数のカーボンナノチューブとから導電性ペーストを構成すること、及び、この導電性ペーストを蛍光表示管の蛍光体層が形成されるアノード電極の形成に用いることが記載されている。
【0006】
また、カーボンナノチューブを用いてエミッタを形成する手法に関して、例えば下記特許文献2には、絶縁基板にカソード導体を被着する工程と、そのカソード導体にカーボンナノチューブ、フラーレン、ナノパーティクル、ナノカプセル及びカーボンナノホーンの中の少なくとも一つを含むペースト材料を塗布してカーボン層を形成する工程と、乾燥したカーボン層に粘着テープを貼付した後、その粘着テープを剥離させてエミッタを形成する工程と、エミッタから離間する位置にゲート電極を形成する工程とを有する電子放出源の製造方法が記載されている。
【0007】
また、下記特許文献3には、支持体上にカソード電極を形成する工程と、支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工程と、絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する工程と、ゲート電極に形成された開口部に連通する第2の開口部を絶縁層に形成する工程と、第2の開口部の底部に位置するカソード電極の部分の表面に、金属薄膜又は有機金属化合物薄膜の形成によって炭素薄膜選択成長領域を形成する工程と、炭素薄膜選択成長領域上に炭素薄膜を形成する工程とからなる冷陰極電界電子放出素子の製造方法が記載されている。
【0008】
また、下記特許文献4には、支持体上にカソード電極を形成する工程と、カソード電極上を含む支持体上に絶縁層を形成する工程と、絶縁層上にゲート電極を形成する工程と、底部にカソード電極が露出した開口部を、少なくとも絶縁層に形成する工程と、導電性粒子及びバインダを含む導電性組成物からなる電子放出電極を、開口部の底部に露出したカソード電極上に形成する工程と、電子放出電極の表層部のバインダを除去することにより、電子放出電極の表面に導電性粒子を露出させる工程とを有する冷陰極電界電子放出素子の製造方法が記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−63726号公報(第2〜第3頁、第2図)
【特許文献2】
特開2001−35360号公報(第2頁、第4−5頁、第1−4図)
【特許文献3】
特開2002−197965号公報(第2頁、第18頁、第5図)
【特許文献4】
特開2001−43790号公報(第2頁、第7−10頁、第1−9図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子放出素子の製造方法として、カソード電極上にカーボンナノチューブを用いてエミッタ層を形成し、このエミッタ層上に絶縁層及びゲート電極を形成してから、当該絶縁層及びゲート電極に孔開け加工してゲートホールを形成する場合は、絶縁層をエッチングで孔開け加工するときにエミッタ層が大きなダメージを受ける恐れがある。
【0011】
この対策としては、絶縁層とエッチングの選択性をとりやすい材料を使ってエミッタ層の上に保護層(プロテクションレイヤー)を形成し、この保護膜の上に絶縁層を形成することで、孔開け加工によるエミッタ層のダメージを回避する方法も考えられる。
【0012】
しかしながら、電子放出素子の製造工程においては、最終的にゲートホールの内部でエミッタ層の表面を露出させる必要があるため、保護層を除去することになる。この保護層の形成材料としては、絶縁層に多用されるSiO2とのエッチング選択性を考慮してクロム(Cr)が使用される。そうした場合、ゲートホール内でエミッタ層上からクロムの保護層を除去するときに、例えば、硝酸セリウム第2アンモニウムや過塩素酸の混合酸などの強酸をエッチャントとして使用することが多い。そのため、保護層をエッチングで除去するときに、エミッタの表面が強酸の強い溶解作用によって浸食され、カーボンナノチューブが大きなダメージを受けやすいという不具合があった。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、保護膜を除去する際にエミッタ材料(カーボンナノチューブ等)が受けるダメージを低減することができる電子放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子放出素子の製造方法は、繊維状のエミッタ材料を含むエミッタ層をカソード電極上に形成する第1の工程と、エミッタ層上に保護膜を介して機能層を形成する第2の工程と、エミッタ層上で機能層に孔開け加工を施す第3の工程と、孔開け加工によって露出した保護膜を弱酸のエッチング溶液で除去する第4の工程とを有するものである。
【0015】
この電子放出素子の製造方法においては、孔開け加工によって露出した保護膜をエッチングで除去する際に、強酸よりも溶解力が弱い弱酸のエッチング溶液を用いることで、エッチングによるエミッタ層の浸食を抑制しつつ、保護膜だけを確実に溶解除去できるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明が適用される表示装置のパネル構造の一例を示す断面図であり、図2はその斜視図である。図1及び図2においては、カソードパネル(カソード基板)1とアノードパネル(アノード基板)2とを所定の間隙を介して対向状態に配置するとともに、それらの基板1,2を枠体3によって一体的に組み付けることにより、画像表示のための一つのパネル構体(表示パネル)が構成されている。
【0018】
カソード基板1上には複数の電子放出素子が形成されている。これら複数の電子放出素子は、カソード基板1の有効領域(実際に表示部分として機能する領域)に2次元マトリックス状に多数形成されている。各々の電子放出素子は、カソード基板1のベースとなる絶縁性の支持基板(例えば、ガラス基板)4と、この支持基板4上に積層状態で順に形成されたカソード電極5、絶縁層6及びゲート電極7と、ゲート電極7及び絶縁層6に形成されたゲートホール8と、このゲートホール8の底部に形成された電子放出部9とによって構成されている。
【0019】
カソード電極5は、複数のカソードラインを形成するようにストライプ状に形成されている。ゲート電極7は、各々のカソードラインと交差(直交)する複数のゲートラインを形成するようにストライプ状に形成されている。ゲートホール8は、ゲート電極7に形成された第1の開口部8Aと、この第1の開口部8Aに連通する状態で絶縁層6に形成された第2の開口部8Bとから構成されている。電子放出部9は、主として繊維状のエミッタ材料とバインダ材料(マトリックス)とを含むエミッタ層10によって形成されている。エミッタ層10の表面には繊維状のエミッタ材料となる複数のカーボンナノチューブ11が配置されている。各々のカーボンナノチューブ11は、一端側がエミッタ層10の表面から垂直に突出し、他端側はエミッタ層10のバインダ材料中に埋め込まれた状態となっている。
【0020】
カーボンナノチューブ11は、グラフェンシートを丸めた1層又は多層の円筒状をなすもので、直径が0.7〜50nm程度で、長さが数μmの高いアスペクト比をもつ材料である。このカーボンナノチューブ11は、非常に先鋭なエッジを有する材料であるから、これをエミッタ材料に用いることにより、電子放出特性に優れた電子放出素子を得ることができる。ただし、エミッタ材料として利用可能な微細な繊維状を有する物質であれば、カーボンナノチューブ11以外のものをエミッタ材料に用いてもよい。
【0021】
一方、アノード基板2は、ベースとなる透明基板12と、この透明基板12上に形成された蛍光体層13及びブラックマトリックス14と、これら蛍光体層13及びブラックマトリックス14を覆う状態で透明基板12上に形成されたアノード電極15とを備えて構成されている。蛍光体層13は、赤色発光用の蛍光体層13Rと、緑色発光用の蛍光体層13Gと、青色発光用の蛍光体層13Bとから構成されている。ブラックマトリックス14は、各色発光用の蛍光体層13R,13G,13Bの間に形成されている。アノード電極15は、カソード基板1の電子放出素子と対向するように、アノード基板2の有効領域の全域に積層状態で形成されている。
【0022】
これらのカソード基板1とアノード基板2とは、それぞれの外周部(周縁部)で枠体3を介して接合されている。また、カソード基板1の無効領域(有効領域の外側の領域で、実際に表示部分として機能しない領域)には真空排気用の貫通孔16が設けられている。貫通孔16には、真空排気後に封じ切られるチップ管17が接続されている。ただし、図1は表示装置の組み立て完了状態を示しているため、チップ管17は既に封じ切られた状態となっている。また、図1及び図2においては、各々の基板1,2間のギャップ部分に介装される耐圧用の支持体(スペーサ)の表示を省略している。
【0023】
上記構成のパネル構造を有する表示装置においては、カソード電極5に相対的な負電圧がカソード電極制御回路18から印加され、ゲート電極7には相対的な正電圧がゲート電極制御回路19から印加され、アノード電極15にはゲート電極7よりも更に高い正電圧がアノード電極制御回路20から印加される。かかる表示装置において、実際に画像の表示を行う場合は、例えば、カソード電極5にカソード電極制御回路18から走査信号を入力し、ゲート電極7にゲート電極制御回路19からビデオ信号を入力する。あるいは又、カソード電極5にカソード電極制御回路18からビデオ信号を入力し、ゲート電極7にゲート電極制御回路19から走査信号を入力する。
【0024】
これにより、カソード電極5とゲート電極7との間に電圧が印加され、これによって電子放出部9の先鋭部(カーボンナノチューブ11の先端部)に電界が集中することにより、量子トンネル効果によって電子がエネルギー障壁を突き抜けて電子放出部9から真空中へと放出される。こうして放出された電子はアノード電極15に引き付けられてアノード基板2側に移動し、透明基板12上の蛍光体層13(13R,13G,13B)に衝突する。その結果、蛍光体層13が電子の衝突により励起されて発光するため、この発光位置を画素単位で制御することにより、表示パネル上に所望の画像を表示することができる。
【0025】
続いて、本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例について、図3〜図5を用いて説明する。
【0026】
先ず、図3(A)に示すように、カソード基板1のベースとなる支持基板4上にカソード電極形成用の導電材料を用いてカソード電極(導電層)5を形成する。このカソード電極5は、例えばスパッタリング法により形成される厚さ約0.2μmのクロム層によって形成される。
【0027】
次に、支持基板4の全面に例えばスパッタリング法によりSiCN膜を成膜することにより、図3(B)に示すように、カソード電極5を覆う状態でSiCN膜からなる厚さ約0.2μmの抵抗層21を形成する。この抵抗層21は、エミッタへの放電電流が大きくなった場合に、抵抗による電圧降下の増大によってエミッタに作用する実効電圧を減少させ、逆にエミッタへの放電電流が小さくなった場合はエミッタに作用する実効電圧を増加させることにより、放電電流を安定化させる役目を果たすものである。抵抗層21は必要に応じて形成される。
【0028】
次に、抵抗層21の上(抵抗層21を形成しない場合はカソード電極5の上)に、エミッタ材料となるカーボンナノチューブ11を配置するための処理を行う。具体的には、バインダ材料として熱分解性有機金属である有機スズ及び有機インジウムを用いるとともに、エミッタ材料としてカーボンナノチューブの粉末を用い、これらを以下の条件で揮発性溶液、例えば酢酸ブチル中に分散させた混合溶液を得る。その際、カーボンナノチューブの分散性を向上させるために超音波処理を行ってもよい。希釈剤は水系でも非水系でもかまわないが、どちらを使用するかによって分散剤も変わることを前提とする。また、他の添加剤を混ぜることも可能である。カーボンナノチューブは、例えば平均直径1nm、平均長さ1μmといった非常に細長いチューブ構造(繊維状)を有するもので、例えばアーム放電法によって作成される。
【0029】
(混合溶液の生成条件)
有機スズ及び有機インジウム:10〜50質量%
酢酸ブチル:30〜80質量%
分散剤(例えば、ドデチル硫酸ナトリウム):0.1〜5質量%
カーボンナノチューブ:0.01〜20質量%
フィラー(シリカ):1〜80質量%
【0030】
なお、エミッタ材料としては、カーボンナノチューブ以外にも、カーボンナノファイバを用いることが可能である。また、バインダ材料としては、上述した熱分解性有機金属以外にも、例えば塩化スズ、塩化インジウムなどの金属塩を用いることが可能である。
【0031】
続いて、上記の混合溶液をスプレー法等により支持基板4上に塗布することにより、図3(C)に示すように、複数(多数)のカーボンナノチューブとバインダ材料とを含むエミッタ層10を形成する。このとき、常温よりも高い温度、例えば50℃の比較的な高温な雰囲気中でスプレーする、いわゆるドライスプレー法を採用することにより、支持基板4上でエミッタ層10が瞬時に乾燥した状態となる。したがって、特に、乾燥ための処理(例えば、加熱処理、送風処理など)を行わなくても次工程に移行することができる。
【0032】
なお、エミッタ層10については印刷法を用いて形成することも可能である。印刷法を用いた場合は、エミッタ層10の形成材料となるペーストが適度な粘性を有するため、上記ドライスプレー法を用いた場合と同様に、乾燥のための処理を行わなくても次工程に移行することができる。ただし、印刷法で低粘度の塗布材料を用いる場合やウェットスプレー法を用いる場合は、乾燥のための処理を行ったり、エミッタ層10の表面が乾燥するのを待ってから次工程に移行することが望ましい。
【0033】
続いて、図3(D)に示すように、エミッタ層10の上に保護膜22を形成する。この保護膜22は、エミッタ層10の上に形成される機能層にエッチングによって孔開け加工を施すときに、エッチングによる浸食からエミッタ層10を保護する、いわゆるエッチングストップ層として設けられるものである。ここでは機能層として絶縁層6を形成することとする。保護膜22の成膜方法としては、スパッタ法、蒸着法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、塗布法などを用いることができる。塗布法ではゾルゲル溶液を用いた塗布を採用することができる。
【0034】
また、保護膜22は、弱酸のエッチング溶液を用いて溶解、除去できる材料によって形成する。具体的には、例えば、チタン、マグネシウム、銅、亜鉛、モリブデン、ニッケル、コバルト、鉄、インジウム、スズ、又はこれらの合金、またはこれらの酸化膜、あるいはITOによって保護膜22を形成する。特に、金属酸化膜(例えば、MgO)で保護膜22を形成した場合は、後述する弱酸のエッチング溶液を用いて保護膜22を除去するときの加工性(解像度)が良好なものとなる。
【0035】
その後、上記エミッタ層10を以下の条件で焼成する。これにより、有機成分の蒸発によってバインダ材料の中にカーボンナノチューブが埋め込まれた状態の固体化したエミッタ層10が得られる。なお、エミッタ層10の上に塗布法によって保護膜22を形成した場合は、エミッタ層10と保護膜22を同時に焼成する。
【0036】
(焼成条件)
雰囲気:大気中
焼成温度:500℃
焼成時間:30分
【0037】
次いで、周知のリソグラフィ技術やウェットエッチング、反応性イオンエッチング法(RIE法)等のドライエッチングを適宜用いて、保護膜22、エミッタ層10、抵抗層21及びカソード電極5をパターニングすることにより、図3(E)に示すように、支持基板4上で保護膜22、エミッタ層10、抵抗層21及びカソード電極5をストライプ状に形成する。
【0038】
次に、図3(F)に示すように、支持基板4上において、カソード電極5、抵抗層21、エミッタ層10及び保護膜22の積層部を覆うように絶縁層6を形成する。具体的には、TEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガスとして使用するCVD法により、支持基板4の全面に例えばSiO2からなる厚さ約1μmの絶縁層6を形成する。
【0039】
次いで、図4(A)に示すように、支持基板4上において、絶縁層6の上にゲート電極形成用の導電材料を用いてゲート電極(導電層)7を形成する。具体的には、絶縁層6の上にクロム層からなるゲート電極7をスパッタリング法によって形成する。
【0040】
次に、ゲート電極7の上に図示しないエッチングマスクを形成し、このエッチングマスクを用いてゲート電極7の所定部位をエッチングすることにより、図4(B)に示すように、絶縁層6上でゲート電極7をストライプ状に形成するとともに、このゲート電極7を貫通する第1の開口部8Aを形成する。
【0041】
次に、ゲート電極7の第1の開口部8Aを通して絶縁層6を例えばRIE法でエッチング(孔開け加工)することにより、図4(C)に示すように、保護膜22の表面が露出するように絶縁層6に第2の開口部8Bを形成する。エッチングによる孔開け加工では、エミッタ層10の表面が保護層22によって保護される。これにより、エミッタ層10の上層に位置するゲート電極7及び絶縁層6には、第1の開口部8A及び第2の開口部8Bからなるゲートホール8が形成される。このゲートホール8は、例えば直径20μmの円形に形成される。また、ゲートホール8は、1画素当たり複数個(例えば、数十個)形成される。
【0042】
次に、ゲートホール8を通して保護膜22をエッチングで除去することにより、図5(A)に示すように、ゲートホール8の底部でエミッタ層10の表面を露出させる。このとき、弱酸のエッチング溶液を用いて保護膜22をエッチング(ウェットエッチング)することにより、エミッタ層10の浸食を抑制することができる。すなわち、弱酸のエッチング溶液を用いた場合は、強酸のエッチング溶液を用いた場合よりも化学的な溶解作用が弱くなる。そのため、エミッタ層10の浸食を有効に抑制しつつ、保護膜22だけを確実に溶解除去することができる。よって、保護膜22のエッチング除去に伴うカーボンナノチューブ11のダメージを低減することができる。
【0043】
上記エッチング溶液に用いられる弱酸は、硝酸、塩酸、硫酸及び酢酸のうちの1種又は複数種を含むものとする。このうち、弱酸に硝酸を用いた場合は、エッチング溶液中の硝酸の濃度を50質量%以下とし、弱酸に塩酸を用いた場合は、エッチング溶液中の塩酸の濃度を40質量%以下する。また、弱酸に硫酸を用いた場合は、エッチング溶液中の硫酸の濃度を40質量%以下とし、弱酸に酢酸を用いた場合も、エッチング溶液中の酢酸の濃度を40質量%以下とする。ちなみに、本発明者の実験では、MgOで成膜された保護膜22を、硝酸濃度が13質量%のエッチング溶液を用いて適切に除去できることが確認されている。
【0044】
次いで、エミッタ層10の上層部のバインダ材料(マトリックス)を除去することにより、図5(B)に示すように、ゲートホール8の底部でエミッタ層10の表面にカーボンナノチューブ11を露出させる。エミッタ層10の上層部でバインダ材料を除去する際の手法としては、ウェットエッチングやドライエッチングなどのエッチング法(ハーフエッチング)を好ましく用いることができる。一例として、ウェットエッチングを適用する場合の条件を以下に示す。
【0045】
(ウェットエッチング条件)
エッチング液:HCl 10%
エッチング温度:10〜60℃
エッチング時間:5〜60秒
【0046】
その後、図5(C)に示すように、エミッタ層10の表面で各々のカーボンナノチューブ11が一様にほぼ垂直に起立するように、カーボンナノチューブ11の配向処理を行う。具体的には、例えば支持基板4上で図示しない粘着テープをゲート電極7の上から貼り付けた後、粘着テープを引き剥がすことにより、支持基板4に対してカーボンナノチューブ11をほぼ垂直に配向させる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、孔開け加工によって露出した保護膜を弱酸のエッチング溶液で除去することにより、エミッタ層に含まれるエミッタ材料のダメージを低減することができる。これにより、電子放出特性に優れた電子放出素子を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される表示装置のパネル構造の一例を示す断面図である。
【図2】本発明が適用される表示装置のパネル構造の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例を示す工程図(その1)である。
【図4】本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例を示す工程図(その2)である。
【図5】本発明の実施形態に係る電子放出素子の製造方法の具体例を示す工程図(その3)である。
【符号の説明】
1…カソード基板、2…アノード基板、4…支持基板、5…カソード電極、6…絶縁層、7…ゲート電極、8…ゲートホール、9…電子放出部、10…エミッタ層、11…カーボンナノチューブ(エミッタ材料)、22…保護膜
Claims (3)
- 繊維状のエミッタ材料を含むエミッタ層をカソード電極上に形成する第1の工程と、
前記エミッタ層上に保護膜を介して機能層を形成する第2の工程と、
前記エミッタ層上で前記機能層に孔開け加工を施す第3の工程と、
前記孔開け加工によって露出した前記保護膜を弱酸のエッチング溶液で除去する第4の工程と
を有することを特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 前記弱酸は、硝酸、塩酸、硫酸及び酢酸のうちの1種又は複数種を含む
ことを特徴とする請求項1記載の電子放出素子の製造方法。 - 電子放出素子の製造工程として、
繊維状のエミッタ材料を含むエミッタ層をカソード電極上に形成する第1の工程と、
前記エミッタ層上に保護膜を介して機能層を形成する第2の工程と、
前記エミッタ層上で前記機能層に孔開け加工を施す第3の工程と、
前記孔開け加工によって露出した前記保護膜を弱酸のエッチング溶液で除去する第4の工程と
を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
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