JP2004335249A - バッテリパック及び機能拡張カートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バッテリパックは、電子機器の機能を拡張するための機能拡張手段を備えたカートリッジを挿入することができるカートリッジ挿入部と、カートリッジ挿入部に挿入されたカートリッジと接続するための機能拡張端子と、通信端子を介して送られてくる電子機器の制御信号に基づき、機能拡張端子に接続されているカートリッジの機能拡張手段を操作する拡張機能操作手段とを備え、機能拡張カートリッジは、バッテリパックのスロット内に設けられている所定の端子と接続するための接続端子と、接続端子を介して電子機器との間でデータ通信を行う通信手段と、電子機器の機能を拡張するためのハードウェア及び/又はソフトウェアを有する機能拡張手段と、通信手段を介して送られてくる電子機器からの制御信号に基づき、前記機能拡張手段を制御する拡張機能制御手段とを備える。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリパック及び機能拡張カートリッジに関するものである。詳しくは、電子機器の機能を拡張させることができる構成を備えたバッテリパック及びこのバッテリパックにセットして電子機器の機能を拡張させるための機能拡張カートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術において、電子機器は、機器の機能を拡張するための拡張端子(ホットシュー)や拡張スロットなどが設けられており、この端子やスロットに機能拡張用の機器やカートリッジなどを取り付けることにより購入時点における機器の機能を更に拡張することができるようになっている。
【0003】
例えば、ビデオカメラなどの場合は、「ホットシュー」と呼ばれる接点端子にライトなどを取り付けることができるようになっている。
【0004】
ところで、ビデオカメラなどの電子機器は、屋外や外出先で使用できるように充電器によって繰り返して充電可能な蓄電池(以下、バッテリパックという)を装着して駆動できるようになっている。
【0005】
このようにバッテリパックで駆動する電子機器において処理されるデータ、例えば、ビデオカメラで撮影した画像データなどを記録するため、バッテリパック側にメモリカードを挿抜できるような機構を設け、このバッテリパックにセットしたメモリカードに画像データを記録できるビデオカメラが考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−78068号公報(第4頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常、電子機器では、基本的な機能が決まっており、実際に使用してみないと本当に必要な機能であるかわからないことも多く、購入に際しては熟慮を必要とし、結果として使用者にとって不要な機能がついている機器や逆に機能が不足しているものを買わざるを得ないのが実情であり、しかも、不要な機能がついている場合、その分機器本体が大きくなったり、携帯性が損なわれたり、購入価格が上がってしまうという問題もある。
【0008】
また、上述したような拡張端子(ホットシュー)や拡張スロットなどが設けられている電子機器では、追加できる機能は限定されている場合が多く、また、機器本体に拡張端子(ホットシュー)や拡張スロットなどの機構を設けなければならいため、構造が複雑となり、上述の問題と同様に機器を小型化する際の障害になってしまうという問題がある。
【0009】
一方、上述した特許文献1(特開2001−78068)のビデオカメラは、メモリカードを着脱する機構をバッテリパック側に設けているが、機器の機能を拡張するものではない。
【0010】
従って、電子機器に対して所望の機能を簡単に拡張できるような構成のバッテリパックを提供できるようにすることに解決しなければならない課題を有する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るバッテリパック及び機能拡張カートリッジは次のような構成にすることである。
【0012】
(1)電子機器と接続して電力を供給し、又、充電器と接続して充電するための接続端子と、前記電子機器との間でデータ通信を行うための通信端子と、を有するバッテリパックであって、前記電子機器の機能を拡張するための機能拡張手段を備えたカートリッジを挿入することができるカートリッジ挿入部と、前記カートリッジ挿入部に挿入された前記カートリッジと接続するための機能拡張端子と、前記通信端子を介して送られてくる前記電子機器の制御信号に基づき、前記機能拡張端子に接続されている前記カートリッジの機能拡張手段を操作する拡張機能操作手段と、を備えていることを特徴とするバッテリパック。
(2)前記通信端子を介してバッテリパックの電力容量に関する情報を送信することを特徴とする(1)に記載のバッテリパック。
【0013】
(3)電子機器に電力を供給し、且つ、該電子機器とデータ通信可能なバッテリパックに設けられたスロットに挿入して動作する機能拡張カートリッジであって、前記バッテリパックのスロット内に設けられている所定の端子と接続するための接続端子と、前記接続端子を介して前記電子機器との間でデータ通信を行う通信手段と、前記電子機器の機能を拡張するためのハードウェア及び/又はソフトウェアを有する機能拡張手段と、前記通信手段を介して送られてくる前記電子機器からの制御信号に基づき、前記機能拡張手段を制御する拡張機能制御手段と、を備えた機能拡張カートリッジ。
【0014】
このような構成により、バッテリパックに設けられているカートリッジ挿入部(スロット)に機能拡張カートリッジを挿入すると、バッテリパックの機能拡張端子と機能拡張カートリッジの接続端子が接続され、この機能拡張カートリッジを挿入したバッテリパックを電子機器に装着すると、電子機器と機能拡張カートリッジとの間でデータ通信可能となる。
【0015】
そして、電子機器からの制御信号に基づき、バッテリパックの拡張機能操作手段が機能拡張カートリッジの拡張機能制御手段を制御して機能拡張手段のハードウェアやソフトウェアを動作させることにより電子機器の機能を拡張することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るバッテリパック及び機能拡張カートリッジによる実施の形態について図面を参照して説明する。但し、図面は専ら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
図1は、バッテリパック10及び機能拡張カートリッジ30の外観図である。
【0018】
バッテリパック10は、電子機器と接続して電力を供給し、又、充電器(図示せず)と接続して充電するための+端子11及び−端子12と、電子機器との間でデータ通信するための通信端子13と、機能拡張カートリッジ30をセットするためのスロット14と、スロット14に挿入された機能拡張カートリッジ30の接続端子310と接続するための機能拡張端子195を備えている。
【0019】
機能拡張カートリッジ30は、電子機器の拡張機能が内蔵されており、バッテリパック10の機能拡張端子195と接続するための接続端子310を備え、バッテリパック10のスロット14に挿入することによりバッテリパック10を介して電子機器に拡張機能を提供する。
【0020】
図2は、機能拡張カートリッジ30をセットしたバッテリパック10を電子機器である撮像機器20に装着したときの外観図であり、撮像機器20に設けられたLEDなどのインジケータ20aによって機能拡張カートリッジ30の装着状態や動作状態を示すことができる。
【0021】
また、図3は、図2で示した機能拡張カートリッジ30をセットしたバッテリパック10を電子機器である撮像機器20に装着したときの接続状態を簡略化して示したブロック図である。
【0022】
まず、バッテリパック10について説明する。図4は、図3で示したブロック図におけるバッテリパック10の内部構成を示したブロック図であり、バッテリセル110、充放電制御回路120、電源供給回路125、マイクロコンピュータ130、メモリ140、通信回路150、電流検出回路160、充放電制御スイッチ170、発振回路180、サーミスタ185、外部通信回路190、機能拡張端子195などから構成されている。
【0023】
バッテリセル110は、充放電制御スイッチ170に従い、+端子11及び−端子12を介して充電器(図示せず)から充電し、装着される電子機器やバッテリパック10内の各部に電力を供給する。
【0024】
充放電制御回路120は、充放電制御スイッチ170を制御したり、電流検出回路160で検出した電流値やバッテリセル110の電力容量に関する情報(以下、バッテリセル情報という)を収集してマイクロコンピュータ130に送出する。また、電源供給回路125に対する電力の供給を制御する。
【0025】
電源供給回路125は、充放電制御回路120に従い、機能拡張端子195を介して接続されている機能拡張カートリッジ30に電力を供給する。
【0026】
マイクロコンピュータ130は、発振回路180のタイミング信号に基づいて動作し、制御プログラムや通信回路150を介して送られてくる電子機器からの制御信号などに従って、バッテリパック10内の各部を制御する。
【0027】
また、機能拡張端子195に機能拡張カートリッジ30がセットされると自動的に、若しくは、撮像機器20からの制御信号に応じて、機能拡張カートリッジ30で提供される拡張機能のプログラム、データなどを読み出して撮像機器20へ送り込んだり、機能拡張カートリッジ30に所定の拡張機能を実行させる。
【0028】
また、メモリ140に対するデータの読み出し/書き込み処理の制御を行ったり、充放電制御回路120から送られてくるバッテリセル情報を撮像機器20へ送出する。
【0029】
メモリ140は、マイクロコンピュータ130の制御に従い、装着された電子機器との間におけるデータの読み出し処理/書き込みを行う。
【0030】
また、メモリ140の所定のメモリ領域には、機能拡張カートリッジ30を装着して電子機器に機能追加することが可能なバッテリパックであることを示すフラグ情報(以下、バッテリ種別情報という)が記録されており、電子機器側でこのバッテリ種別情報を検出することで「機能拡張対応型」のバッテリパックであるか否かを判別する。
【0031】
また、メモリ140は、バッテリ種別情報と共に、バッテリセル情報を読み出し/書き込みできる構成にすることで、バッテリパック内必要なメモリ領域を共有化することが可能となる。
【0032】
なお、メモリ140は、バッテリセル110から電力を供給する構成にすることで、記憶容量の大きなメモリを内蔵することが可能となる。
【0033】
通信回路150は、マイクロコンピュータ130の制御に従い、通信端子13を介して電子機器との間のデータ通信処理を行い、メモリ140に記憶されているバッテリセル情報などのデータを送出したり、機能拡張カートリッジ30から送られてくる拡張機能用のソフトウェア(プログラムやデータなど)を電子機器へ送出したり、撮像機器20から送られてくるデータをマイクロコンピュータ130へ転送する。
【0034】
なお、データを送受信する通信端子13を、従来のバッテリパックにおいてバッテリセル情報を送出するために使用している通信端子と兼用する構成にしたことで、従来のバッテリパックのインターフェイス構成を流用できるので、従来の電子機器においても本バッテリパックが使用可能となる。
【0035】
電流検出回路160は、バッテリセル110に印加される電流値を検出し、検出した電流値を充放電制御回路120に送る。
【0036】
充放電制御スイッチ170は、充放電制御回路120の制御に従い、充電SW(スイッチ)及び放電SW(スイッチ)によってバッテリセル110の充電/放電を切り換える。なお、図3のブロック図においては省略されている。
【0037】
発振回路180は、バッテリパックにおける処理・制御動作の基準となるタイミング信号を生成してマイクロコンピュータ130に供給する。なお、図3のブロック図においては省略されている。
【0038】
サーミスタ185は、バッテリパック内部の温度を検出し、検出した内部温度データをマイクロコンピュータ130に送る。なお、図3のブロック図においては省略されている。
【0039】
外部通信回路190は、マイクロコンピュータ130の制御に従い、機能拡張カートリッジ30との間のデータ通信を行い、機能拡張カートリッジ30から送られてくる拡張機能用のソフトウェア(プログラムやデータなど)をマイクロコンピュータ130へ転送する。また、マイクロコンピュータ130から送られてくる制御信号などを機能拡張カートリッジ30へ送出する。
【0040】
機能拡張端子195は、機能拡張カートリッジ30とのインターフェイス端子であり、外部通信回路190及び電源供給回路125に接続されている。そして、機能拡張カートリッジ30の接続端子310と接続し、機能拡張カートリッジ30の通信回路330とのデータ通信、及び、機能拡張カートリッジ30の電源回路320への電力供給を行う。
【0041】
次に、図3に示す機能拡張カートリッジ30について説明する。
【0042】
機能拡張カートリッジ30は、接続端子310、電源回路320、通信回路330、マイコン340、メモリ350などを備えた構成になっている。
【0043】
接続端子310は、バッテリパック10とのインターフェイス端子であり、通信回路330及び電源回路320に接続されている。そして、バッテリパック10の機能拡張端子195と接続し、バッテリパック10の外部通信回路190とのデータ通信、及び、電源回路320への電力供給を行う。
【0044】
電源回路320は、バッテリパック10の電源供給回路125から接続端子310を介して供給される電力を機能拡張カートリッジ30内の各部に供給する。
【0045】
通信回路330は、マイコン340の制御に従い、バッテリパック10との間のデータ通信を行い、メモリ350が有する拡張機能用のソフトウェア(プログラムやデータなど)を送出したり、また、バッテリパック10から送られてくる制御信号などをマイコン340に転送する。
【0046】
マイコン340は、電子機器の機能を拡張する電子回路など(ハードウェア)が組み込まれており、制御プログラムや通信回路330を介して送られてくるバッテリパック10からの制御信号などに従って、機能拡張カートリッジ30内の各部を制御し、所定の拡張機能を実行する。
【0047】
また、バッテリパック10からの制御信号などに従って、メモリ350に記録されている電子機器(撮像機器20)の機能を拡張するためのソフトウェア(プログラムやデータなど)を読み出して通信回路330に送ったり、通信回路330を介して送られてくるデータをメモリ350に書き込んだりする。
【0048】
なお、電子機器の機能を拡張する電子回路などのハードウェアは、マイコンに組み込まず、別の回路としてカートリッジ内に設けるようにし、マイコンによって制御するようにしてもよいことは勿論のことである。
【0049】
メモリ350は、電子機器(撮像機器20)に対する拡張機能のプログラムやデータなどが記憶されており、マイコン340の制御に従って、記憶してあるプログラムやデータを読み出してマイコン340に転送する。
【0050】
例えば、機能追加カートリッジ30が無線通信機能を追加するカートリッジであり、この機能追加カートリッジ30をセットしたバッテリパック10を撮像機器20に装着した場合、無線通信を実行するためのプログラムやデータなどをメモリ350から読み出して撮像機器20に送り、撮像機器20がこのプログラムやデータなどに基づいてカートリッジ30の無線通信機能を実行することができる。
【0051】
次に、図3に示す撮像機器20について説明する。
【0052】
電子機器である撮像機器20は、電源回路210と、電源回路210から供給される電源で動作するメイン回路220から構成され、メイン回路220は、撮像部221、信号処理部222、マイコン223、メモリ224、操作部225、表示部226、通信回路230等から構成されている。
【0053】
電源回路210は、バッテリパック10などの電源から得られる電力を+端子21及び−端子22を介してメイン回路220に供給する。
【0054】
メイン回路220の撮像部221は、マイコン223の制御に従い、撮影する被写体からの光を取り込んで映像信号に変換して信号処理部222に送る。
【0055】
メイン回路220の信号処理部222は、マイコン223の制御に従い、撮像部221から送られてくる映像信号に対して補正処理(ホワイトバランス、階調、輝度、色などの補正処理)など所定の信号処理を行い、表示部226などに送出する。
【0056】
メイン回路220のマイコン223は、制御プログラムや操作部225を介して送られてくるユーザからの操作情報に基づいて、メイン回路220内の各部を制御する。
【0057】
また、マイコン223は、通信回路230を介してバッテリパック10のメモリ140に記録されているバッテリ種別情報を取得し、バッテリパック10が「機能拡張対応型」であるか否かを判別する。
【0058】
また、マイコン223は、通信回路230を介して取得する機能拡張カートリッジ30からの拡張機能プログラムやデータに基づいて、拡張機能を実行するように機器内の各部を制御したり、通信回路230を介して機能拡張カートリッジ30と連動して動作するように機器内の各部を制御する。
【0059】
メイン回路220のメモリ224は、マイコン223の制御に従い、操作部225を介して設定された機器設定情報、通信回路230を介して取得した機器設定情報やバッテリセル情報などを記憶・保存したり、メモリ内に記憶してあるデータを読み出してマイコン223に送る。
【0060】
メイン回路220の操作部225は、ユーザ操作に機器への動作指示などの操作情報をマイコン223に送る。
【0061】
メイン回路220の表示部226は、マイコン223の制御に従い、信号処理部222からの映像信号やマイコン223からのデータを液晶画面やEVF(Electronic View Finder)などに表示する。
【0062】
メイン回路220の通信回路230は、マイコン223の制御に従い、通信端子23を介してバッテリパック10との間のデータ通信処理を行い、メモリ224に記憶されているデータをバッテリパック10へ送出したり、バッテリパック10から送られてくる拡張機能プログラムやデータや制御信号、バッテリセル情報などをマイコン223へ転送する。
【0063】
続いて、上述した図3の構成において、バッテリパック10を撮像機器20(電子機器)に装着したときの動作過程を図6のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図7の太線及び太枠で示した部分が各情報の通信経路である。
【0064】
撮像機器20にバッテリパック10を装着すると、バッテリパック10の+端子11/−端子12及び通信端子13と撮像機器20の+端子21/−端子22及び通信端子23が接続され、バッテリパック10に蓄積されている電力が電子機器20に供給される(ST100)。
【0065】
撮像機器20の電源をオンにすると、バッテリパック10の通信回路150と撮像機器20の通信回路230は、それぞれ通信端子13、通信端子23を介してデータ通信を開始する(ST101)。
【0066】
バッテリパック10のマイクロコンピュータ130は、撮像機器20とのデータ通信が開始されると、メモリ140に設定されているバッテリ種別情報を読み出して撮像機器20に送出する。
【0067】
また、バッテリパック10のマイクロコンピュータ130は、バッテリ種別情報を送出すると共に、充放電制御回路120によって収集されたバッテリセル情報も撮像機器20へ送出する。なお、バッテリセル情報は、バッテリ種別情報と同じく通信回路130により通信端子13を介して送出される。
【0068】
撮像機器20のマイコン223は、バッテリパック10から送られてくるバッテリ種別情報及びバッテリセル情報を受信すると、このバッテリ種別情報からバッテリパックが「機能拡張対応型」であるか否かを判別する(ST102)。
【0069】
撮像機器20のマイコン223は、バッテリ種別情報が「機能拡張対応型」でない場合、従来のバッテリパック同様に、バッテリパック10から送られてくるバッテリセル情報に基づいてバッテリ残量や動作可能時間などを表示部226に表示する(ST102→ST115)。
【0070】
撮像機器20のマイコン223は、バッテリ種別情報が「機能拡張対応型」である場合、機能拡張カートリッジ30によって拡張される機能で機器を動作させるための「機能拡張モード」となる(ST102→ST103)。
【0071】
続いて、バッテリパック10のマイクロコンピュータ130は、外部通信回路195を介して機能拡張端子190に機能拡張カートリッジ30の接続端子310が接続されているか、即ち、バッテリパック10に機能拡張カートリッジ30がセットされているか否かを判別する(ST104)。
【0072】
バッテリパック10に機能拡張カートリッジ30がセットされていない場合、カートリッジがセットされることを検出するための検出待ちの状態となり、所定の時間が経過する、若しくは、別の機器操作が検出されると、「従来モード」のバッテリパックとして動作する(ST104→ST105→ST115)。
【0073】
バッテリパック10に機能拡張カートリッジ30がセットされている場合、又は、機能拡張カートリッジ30のセットを検出すると、バッテリパック10のマイクロコンピュータ130は、機能拡張カートリッジ30の通信回路330との間でデータ通信可能か否かを判別する(ST104→ST106、又は、ST105→ST104→ST106)。
【0074】
バッテリパック10のマイクロコンピュータ130は、機能拡張カートリッジ30の通信回路330とのデータ通信が「不可」であると判定した場合、所定の回数のリトライを行ってデータ通信可能か否かを再確認する(ST106→ST112→ST106)。
【0075】
そして、所定の回数のリトライを行っても機能拡張カートリッジ30との間のデータ通信が「不可」である場合、バッテリパック10のマイクロコンピュータ130は、撮像機器20に対して”データ通信不可”を示すエラー信号を送出し、撮像機器20では、バッテリパック10からのエラー信号を受信するとマイコン223で処理して表示部226にエラー表示する(ST112→ST114)。
【0076】
一方、バッテリパック10のマイクロコンピュータ130は、機能拡張カートリッジ30の通信回路330とのデータ通信が「可能」である場合、撮像機器20及び機能拡張カートリッジ30に対し、それぞれデータ通信開始可能であることを示す制御信号を送出する(ST106→ST107)。
【0077】
撮像機器20のマイコン223及び機能拡張カートリッジ30のマイコン340は、バッテリパック10からの制御信号を受信すると、バッテリパック10を経由して相互にデータ通信を開始する(ST107)。
【0078】
そして、撮像機器20及び機能拡張カートリッジ30は、それぞれ通信回路230と通信回路330との間でデータ通信可能か否かを判別する(ST108)。
【0079】
撮像機器20のマイコン223は、機能拡張カートリッジ30のマイコン340の何れか一方でもデータ通信が「不可」であると判別した場合、所定の回数のリトライを行ってデータ通信可能か否かを再確認する(ST108→ST113→ST108)。
【0080】
そして、所定の回数のリトライを行って相互のデータ通信が「不可」である場合、撮像機器20のマイコン223は、表示部226にエラー表示する(ST113→ST114)。
【0081】
一方、撮像機器20と機能拡張カートリッジ30との間でデータ通信が「可能」である場合、撮像機器20のマイコン223は、例えば、図7に示すように「機能拡張対応型」のバッテリパックであることを示すアイコン226aを、バッテリ残量時間、記録時間、現在時間などとともに表示部226(EVFや液晶画面など)に表示する(ST108→ST109)。
【0082】
このとき、機能拡張カートリッジ30のマイコン340では、メモリ350に記憶されている拡張機能情報を読み出し、バッテリパック10に送出する。
【0083】
バッテリパック10では、機能拡張カートリッジ30から送られてくる拡張機能情報を受信すると、撮像機器20に転送する。
【0084】
撮像機器20のマイコン223は、バッテリパック10を経由して送られてくる機能拡張カートリッジ30の機能選択データ(機能選択メニュー)を受信すると、機能拡張設定モードとなり、受信した機能選択データ(機能選択メニュー)に基づいて、例えば、図8(a)のように、表示部226に機能拡張設定をオン/オフする画面を表示する。
【0085】
そして、操作部225を介したユーザ操作によって機能拡張設定をオンにすると、例えば、図8(b)のように、機能選択データ(機能選択メニュー)の画面を表示し、複数の拡張機能がある場合は複数表示され、ユーザ操作によって所望の拡張機能が指定されると、指定された機能選択データをバッテリパック10に送出する。
【0086】
バッテリパック10では、撮像機器20から送られてくる機能選択データを受信すると、機能拡張カートリッジ30に転送する。
【0087】
機能拡張カートリッジ30のマイコン340は、バッテリパック10を経由し、撮像機器20から送られてくる機能選択データを受信すると、この機能選択データに基づいてメモリ140に記録されている拡張機能するためのプログラムやデータなどを読み出してバッテリパック10に送出する。
【0088】
バッテリパック10では、機能拡張カートリッジ30から送られてくる拡張機能するためのプログラムやデータなどを受信すると、撮像機器20に転送する。
【0089】
撮像機器20のマイコン223は、バッテリパック10を経由して送られてくる拡張機能するためのプログラムやデータを受信すると、このプログラムやデータをメモリ224に記憶して機能を拡張したり、これらに従って所定の拡張機能を実行する(ST111)。
【0090】
また、機能拡張カートリッジ30のマイコン340は、撮像機器20から送られてくる機能選択データを受信すると、機能拡張カートリッジ30内部の制御回路を制御して所定の拡張機能を実行する(ST111)。
【0091】
このようにして電子機器の拡張機能(ハードウェアやソフトウェア)を機能拡張カートリッジ30によって付加することができるようにし、この機能拡張カートリッジ30をバッテリパックにセットし、このバッテリパックを電子機器に装着することで機器の機能を拡張することができる。
【0092】
例えば、機能追加カートリッジ30が無線通信機能を追加するカートリッジであり、この機能追加カートリッジ30をセットしたバッテリパック10を撮像機器20に装着した場合、機能追加カートリッジ30の無線通信機能によって撮像機器20で撮影した画像データを離れた場所にある別の機器に送ることができる。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、所望の機能を有する機能拡張カートリッジをバッテリパックのカートリッジ挿入部(スロット)に挿入して、この機能拡張カートリッジを挿入したバッテリパックを電子機器に装着することにより、簡単に電子機器の機能を拡張することができるという優れた効果を奏するものであり、また、ユーザの必要となった機能のみを後で選択して追加することができるというメリットもある。
【0094】
また、バッテリパックにカートリッジ挿入部(スロット)を設け、このカートリッジ挿入部(スロット)に機能拡張カートリッジを挿入すると、バッテリパックの機能拡張端子と機能拡張カートリッジの接続端子が接続され、この機能拡張カートリッジを挿入したバッテリパックを電子機器に装着すると、電子機器と機能拡張カートリッジとの間でデータ通信を行う構成であり、電子機器とバッテリパックとの間は、従来と同じ接続端子や通信端子を流用できるため、製造コストを低減することができ、従来のバッテリパックを用いている電子機器にも使用することができるというメリットがある。
【0095】
また、機能拡張カートリッジを挿入したバッテリパックを電子機器に装着し、電子機器からの制御信号に基づき、バッテリパックの拡張機能操作手段が機能拡張カートリッジの拡張機能制御手段を制御して機能拡張手段のハードウェアやソフトウェアを動作させることで電子機器の機能が拡張できるので、電子機器は基本的な機能を搭載しておくだけでよいので、拡張端子や拡張スロット、機能拡張するためのハードウェアやソフトウェアが不要となり、機器を小型化してコストを低減することができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバッテリパック及び機能拡張カートリッジの一例を示した外観図である。
【図2】本発明に係る機能拡張カートリッジをセットしたバッテリパックを電子機器(撮像機器)に装着したときの外観図である。
【図3】図2で示した外観図の接続状態を簡略化して示したブロック図である。
【図4】図3で示したブロック図におけるバッテリパック10の内部構成を示したブロック図である。
【図5】図2で示したブロック図において、バッテリパック10を撮像機器20(電子機器)に装着したときの動作過程を示したのフローチャートである。
【図6】図5のおけるデータの通信経路を示した説明図である。
【図7】撮像機器20(電子機器)の表示部を例示した説明図である。
【図8】撮像機器20(電子機器)において機能選択データを選択/設定するときの撮像機器20(電子機器)の表示部を例示した説明図である。
【符号の説明】
10;バッテリパック、11;+端子、12;−端子、13;通信端子、110;バッテリセル、120;充放電制御回路、125;電源供給回路、130;マイクロコンピュータ、140;メモリ、150;通信回路、160;電流検出回路、170;充放電制御スイッチ、180;発振回路、185;サーミスタ、190;外部通信回路、195;機能拡張端子
20;撮像機器、21;+端子、22;−端子、23;通信端子、210;電源回路、220;メイン回路、221;撮像部、222;信号処理部、223;マイコン、224;メモリ、225;操作部、226;表示部、226a;アイコン、230;通信回路
30;機能拡張カートリッジ、310;接続端子、320;電源回路、3330;通信回路、340;マイコン、350;メモリ
Claims (3)
- 電子機器と接続して電力を供給し、又、充電器と接続して充電するための接続端子と、
前記電子機器との間でデータ通信を行うための通信端子と、
を有するバッテリパックであって、
前記電子機器の機能を拡張するための機能拡張手段を備えたカートリッジを挿入することができるカートリッジ挿入部と、
前記カートリッジ挿入部に挿入された前記カートリッジと接続するための機能拡張端子と、
前記通信端子を介して送られてくる前記電子機器の制御信号に基づき、前記機能拡張端子に接続されている前記カートリッジの機能拡張手段を操作する拡張機能操作手段と、
を備えていること
を特徴とするバッテリパック。 - 前記通信端子を介してバッテリパックの電力容量に関する情報を送信することを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
- 電子機器に電力を供給し、且つ、該電子機器とデータ通信可能なバッテリパックに設けられたスロットに挿入して動作する機能拡張カートリッジであって、
前記バッテリパックのスロット内に設けられている所定の端子と接続するための接続端子と、
前記接続端子を介して前記電子機器との間でデータ通信を行う通信手段と、
前記電子機器の機能を拡張するためのハードウェア及び/又はソフトウェアを有する機能拡張手段と、
前記通信手段を介して送られてくる前記電子機器からの制御信号に基づき、前記機能拡張手段を制御する拡張機能制御手段と、
を備えた機能拡張カートリッジ。
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