JP2004331272A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送ベルトを用いて被記録媒体を搬送するようにした構成にあっては余白なし記録ができない。
【解決手段】搬送手段となる搬送ベルト33は、複数のベルト33A〜33Eをそれぞれ搬送ローラ31と従動ローラ32との間に架け渡して構成し、各ベルト33A〜33Eの一部分33bは他の部分33aよりも幅を狭くして、各用紙サイズに応じた間隔で配置した構成とし、用紙の先端及び後端に幅の狭い一部分33bが位置する状態で記録を行うことによって、余白なし記録を行ったときにもインクが幅広の部分33aに付着しないようにして、インクによる用紙の汚れを抑制した。
【選択図】 図2
【解決手段】搬送手段となる搬送ベルト33は、複数のベルト33A〜33Eをそれぞれ搬送ローラ31と従動ローラ32との間に架け渡して構成し、各ベルト33A〜33Eの一部分33bは他の部分33aよりも幅を狭くして、各用紙サイズに応じた間隔で配置した構成とし、用紙の先端及び後端に幅の狭い一部分33bが位置する状態で記録を行うことによって、余白なし記録を行ったときにもインクが幅広の部分33aに付着しないようにして、インクによる用紙の汚れを抑制した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は画像形成装置に関し、特に搬送ベルトを用いて被記録媒体を搬送する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平8−169155号公報
【特許文献2】特開2001−347651号公報
【特許文献3】特開2001−80145号公報
【特許文献4】特許第2897960号公報
【特許文献5】特開平7−53081号公報
【0003】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置として用いるインクジェット記録装置は、一般的には、インク滴を吐出する記録へッドを被記録媒体の搬送方向に対して直交する方向にシリアルスキャンさせるとともに、被記録媒体を記録幅に応じて間歇的に搬送し、搬送と記録を交互に繰り返すことによって被記録媒体に画像を形成(記録)する。
【0004】
このようなシリアルスキャンによって記録するインクジェット記録装置として、被記録媒体の両端の余白を無にして記録が行えるようにしたものが
【特許文献1】に開示されている。これには、キャリッジに搭載された記録ヘッドの走査範囲を、プラテンで搬送される被記録媒体の幅よりも広く外側に移動させて記録を行うように構成されている。
【0005】
このとき、被記録媒体の両端からはみ出すインク滴によりプラテン上が汚れることによって被記録媒体の裏面或いは縁が汚れることが問題となる。そのため、はみ出すインクがプラテン上を汚染しないように、プラテンの一部にメッシュスクリーンを設け、インクがプラテンを通過させるように構成されている。また、同一出願人より、メッシュスクリーンの変わりにプラテン上に貫通穴を設け被記録媒体の縁からはみ出すインクと完全に干渉しない構成も提案されている。
【0006】
また、上記シリアルスキャンによるインクジェット記録装置とは別な構成として、記録ヘッドのノズルの配列を被記録媒体の幅よりも広く配列し、被記録媒体の搬送(副走査方向)だけで記録を行ういわゆるライン型ヘッドを備えたフルライン型記録装置もある。
【0007】
このように被記録媒体の副走査方向の搬送だけによって記録するインクジェット記録装置において、被記録媒体の前後左右、両端の余白を無にして記録が行えるものが
【特許文献2】に開示されている。ここでは、被記録媒体を搬送する手段としてワイヤプラテンを利用し、被記録媒体からはみ出すインクがプラテン上を汚染しない構成が開示されている。
【0008】
また、同じくライン型ヘッドを用いて、余白無し記録を可能にする別な手段として、
【特許文献3】に開示されているように、回転可能なプラテンとそのプラテンを回動させる回動部とを有し、搬送される被記録媒体の先端部近傍への記録は、被記録媒体の背後に回動プラテンが位置し、余白無し記録において被記録媒体の縁からはみ出すインクによってプラテンが汚染されないようにし、被記録媒体の端部以外の記録時にはプラテンを被記録媒体の背面を支持する位置に配し、被記録媒体の後端部近傍への記録にはプラテンを被記録媒体の搬送方向に回動させ再び被記録媒体の背面に位置するように記録を行い、余白無し記録をプラテンの汚染無に実行する手段を備えるものとしている。
【0009】
ところで、カラー記録が可能なフルライン型のインクジェット記録装置においては、各色ヘッドを高密度に配置することが非常に難しく、現状では各色を記録するための記録ヘッドはある一定の距離をおいて配置されている。
【0010】
例えばブラック、マゼンダ、イエロー、シアンなどの4色を吐出する記録ヘッドの配置には最初の色を吐出するヘッドから最後の色を吐出するヘッドまでの距離は100mmとなり、被記録媒体の搬送による位置ズレは即記録品質に直結し高精度の搬送手段が要求される。
【0011】
そのため、被記録媒体を搬送する搬送手段としては、
【特許文献4】や
【特許文献5】に開示されているように、無端状の帯電ベルト(搬送ベルト)を備え、帯電ベルト表面を帯電して被記録媒体を静電吸着させ、この状態で帯電ベルトを周回させることで被記録媒体を搬送する構成とすることが好ましい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように搬送ベルトを用いて被記録媒体を搬送するようにした構成にあっては、被記録媒体の搬送方向と垂直な縁には、次のような理由により前述した余白なし記録ができないことが分かっている。
【0013】
すなわち、被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に余白なし記録を行うためには、縁が記録領域に達する直前からインクを吐出し始め、また、被記録媒体の後端においては縁が記録領域から外れた後もしばらくインクを吐出しつづけなければならない。
【0014】
そのため、被記録媒体を搬送ベルトで搬送するようにした場合には、被記録媒体から外れるインクは搬送ベルト上にインクが付着し、後続の被記録媒体を汚してしまうことになる。
【0015】
一方、前述した
【特許文献2】に開示された構成で余白無し記録を行う場合、被記録媒体の搬送方向に対して平行な端に対してはワイヤープラテンを被記録媒体の幅の内側に配置することでプラテンの汚れなしに記録を行うことができる。しかしながら、被記録媒体の搬送方向に対して垂直な端に対しては、ワイヤープラテンに幅が存在するため、記録ヘッドから吐出されるインクがワイヤープラテン上を汚す可能性がある。つまり、全くプラテン上がインクによる汚れを生じないようにして記録することは不可能である。
【0016】
そこで、同文献には、記録装置内にプラテン洗浄機能を付与し、インクによって汚染されたプラテンを洗浄することが開示されている。
【0017】
しかしながら、このような洗浄機能を付与することで、部品点数が増え、複雑な機構を必要とし、結果として装置の大型化、高コスト化を招くという課題がある。さらには、ワイヤープラテンは被記録媒体の搬送手段も兼ねているので、被記録媒体の裏面と接触し摩擦抵抗によって搬送する必要があるが、ワイヤープラテンの幅を狭くすると、摩擦抵抗が下がり被記録媒体の搬送精度の低下を招き、記録時のズレなどの記録品質の低下を招くという課題がある。
【0018】
また、
【特許文献3】には回動可能なプラテンを記録ヘッド下に設け、さらにこのプラテンは円弧状の被記録媒体支持体を有し、被記録媒体の縁近傍に余白なし記録を行う時にはプラテン上に縁からはみ出したインクが付着しないようにプラテンを回動させて記録を行うことが開示されている。
【0019】
しかしながら、このように構成する場合、被記録媒体の搬送のための搬送ローラーの駆動モーターと回動式のプラテンを制御するためのモーターが別々に必要となる。つまり、駆動するためのモーター、制御するための手段がそれぞれ別々に必要となる。さらに、被記録媒体の搬送だけによって記録を行うライン型インクジェト記録装置の場合、単色の記録を行う場合はそれほど問題にならないが、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック等のインクを利用してフルカラーで記録を行う場合、それぞれの色のヘッドに対して回動プラテンを用意しなくてはならず、色の数だけ構成が複雑になるという課題を抱えている。
【0020】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、低コストで余白なし記録を行うことが可能な画像形成装置を提供する事を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、被記録媒体を搬送する搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分と断面形状が異なっている構成とした。
【0022】
ここで、搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分は、この搬送ベルトの被記録媒体と接触する側から見て他の部分の幅よりも幅が狭いことが好ましい。また搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分は、1つの搬送ベルト内で複数の箇所に形成されていることが好ましい。さらに、搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分を、被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることが好ましい。
【0023】
本発明に係る画像形成装置は、被記録媒体を搬送する搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分を構成する部材と異なる部材により構成されているものである。
【0024】
ここで、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、複数の搬送ベルトに渡って架橋していることが好ましい。また、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、1つの搬送ベルト内で複数の部位に使用されていることが好ましく、この場合、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、被記録媒体と接触しないことが好ましい。さらに、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、他の部分を構成する部材よりも弾性係数が大きい材料からなることが好ましい。
【0025】
また、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材で構成された一部分を、被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに前記被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることが好ましい。
【0026】
この場合、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材で構成された一部分は、余白無し記録が行われるときに前記被記録媒体の縁からはみ出す液体とは干渉しない形状をしていることが好ましく、更に搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、被記録媒体の幅よりも広く開口していることが好ましい。
【0027】
また、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材の一部は変形可能に構成されていることが好ましい。あるいは、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材の一部は変形可能な金属部材で構成されていることが好ましく、この場合、変形可能な金属部材は金属製のワイヤーであることが好ましい。
【0028】
さらに、本発明に係る画像形成装置においては、被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに被記録媒体からはみ出す液体を収容するためのインク収容体が設けられていることが好ましく、また、記録ヘッドがライン型ヘッドであることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同記録装置の機構部全体の概略構成図、図2は同記録装置の搬送手段を構成する搬送ベルト部分の用紙側から見た平面説明図である。
【0030】
このインクジェット記録装置は、記録装置本体1の内部に画像形成部2等を有し、装置本体1の下方部には前方側から多数枚の被記録媒体(以下「用紙」という。)3を積載可能な給紙カセット4を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット4から給送される用紙3を取り込み、後述する搬送ベルト33によって用紙3を搬送しながら画像形成部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0031】
画像形成部2は、用紙3の搬送方向と直交する方向で記録領域の全幅にわたって複数の吐出口であるノズル孔を配列したノズル列を複数列有するフルライン型ヘッドで構成した記録ヘッド11をヘッドホルダ12に取り付けている。なお、記録ヘッド11は用紙搬送方向上流側からそれぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色のインク滴を吐出するノズル列が所定間隔で配置されている。ここでは、1個のヘッドに各色のインク滴を吐出する複数のノズル列を形成した例で説明しているが、各色のインク滴を吐出する複数のヘッドを配置する構成とすることもできる。
【0032】
記録ヘッド11としては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものを用いることができる。
【0033】
ヘッドホルダ12は、一端が軸13によって回動可能に固定され、他端に形成された突出部12aとレール14とが係合し、記録ヘッド11のノズル形成面と用紙3との距離(紙間)が規定されるようになっている。
【0034】
また、記録ヘッド11の下方には、インク受け部21を配置している。一方、記録ヘッド11の下方側には、記録ヘッド11による印写位置に対して用紙3を副走査方向に搬送するために、図2に示すように、5本の搬送ベルト33A〜33Eから構成される搬送手段(全体を「搬送ベルト33」という。)を搬送ローラ31と従動ローラ32との間に張装して配設し、この搬送ベルト33には中間ローラ34によってテンションを付与し、さらに搬送ベルト33に記録ヘッドの11の用紙搬送方向上流側及び下流側で用紙3を挟持するためのローラ35、36を配置している。
【0035】
また、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33上に給紙するため、用紙3を1枚ずつ分離して給送する半月コロ41及びフリクションパッド42と、給送される用紙3を搬送ローラ31に案内するガイド部材43と、用紙3を搬送ローラ31側に押し付ける用紙押さえローラ44、先端コロ45とを設けている。
【0036】
さらに、搬送ベルト33の従動ローラ32の下流側には排紙ローラ51と、これに対向する拍車52とを配置し、記録が終了した用紙3を排紙トレイ6に送り出すようにしている。
【0037】
ここで、搬送ベルト33は、前述したように、5本の搬送ベルト33A〜33Eを所要の間隔を置いて配置して構成している。各搬送ベルト33A〜33Eは、一部分33bの幅を他の部分33aの幅よりも狭く形成して、一部分が他の部分と断面形状が異なる構成としている。
【0038】
また、搬送ベルト33Aの幅の狭い一部分33bはA4サイズの用紙の短手方向幅に対応する間隔で、搬送ベルト33B、33Cの幅の狭い一部分33bはA4サイズ及びハガキサイズの用紙の短手方向幅に対応する間隔で、搬送ベルト33D、33Eの幅の狭い一部分33bはA4サイズ、ハガキサイズ及び名刺サイズの用紙の短手方向幅に対応する間隔でそれぞれ設けている。なお、各サイズの用紙の長手方向幅に対応する間隔でそれぞれ設けても良い。
【0039】
また、各搬送ベルト33A〜33Eは全体としてA4サイズの用紙の長手方向幅よりも狭い範囲内で配置し、搬送ベルト33B〜33Dはハガキサイズの用紙の長手方向幅よりも狭い範囲内で配置し、搬送ベルト33D、33Eは名刺サイズの用紙の長手方向幅よりも狭い範囲内で配置している。なお、前述したように幅の狭い一部分を用紙の長手方向幅に対応する間隔で設けた場合には、用紙の短手方向幅を基準にして配置する。
【0040】
なお、これらの各搬送ベルト33A〜33Eの間に対応するように前記インク収容体21を配置している。
【0041】
以上のように構成したインクジェット記録装置においては、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送し、この搬送ベルト33とローラ35、36によって用紙3を挟持して記録ヘッド11による記録領域に搬送して、記録ヘッド11から印写画像に応じてインク滴を吐出させることによって用紙3上に画像を記録し、記録後の用紙3を排紙トレイ6に排出する。
【0042】
ここで、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送するとき、搬送ベルト33には幅の狭い一部分(領域)33bが形成されており、図2に示すように、この幅が狭い一部分33bの略中央(搬送方向)に用紙3の先端が概ね位置するように給紙する。
【0043】
このとき、記録ヘッド11に余白なし記録の信号が送られた場合、記録ヘッド11は用紙3が記録領域に達する直前からインク吐出を始めることで用紙3の先端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0044】
また、搬送ベルト33には用紙サイズに応じた位置に幅の狭い一部分33bを形成しているので、用紙33の先端を幅が狭い一部分33bに位置するとき、図2に示すように、用紙33の後端も他の幅の狭い一部分33bのほぼ中央に位置決めでセットされている。
【0045】
したがって、このとき、用紙3が記録領域から排紙されてもしばらくは記録画像のためのインク吐出を行うことで用紙3の後端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0046】
この場合、用紙3の先端部及び後端部よりはみ出すインクはベルト33の幅の狭い一部分33b上に僅かながら付着するが、その量は他の幅広の部分33aと比較すると問題にならないくらい少量であるため、被記録媒体(用紙3)の裏面を汚すおそれはほとんどなくなる。
【0047】
また、用紙33の搬送方向と平行な縁への余白なし記録は、搬送ベルト33の配置を所定の用紙サイズよりも内側に配置することで、はみ出すインクによる搬送ベルト33の汚れを防ぐことができる。
【0048】
なお、用紙から外れたその他のインクは、インク収容体21に設けられた多孔質の吸収体に吸収され、ミスト状に記録領域周辺に留まり用紙を汚すようなことはない。
【0049】
このように、このインクジェット記録装置においては、搬送手段を構成する搬送ベルトの断面形状が一部異なっているので、搬送のための摩擦抵抗を減らすことなく被記録媒体を精度良く搬送することができるようになる。
【0050】
そして、搬送ベルトの被記録媒体と接触する側から見て他のベルトの幅より幅が狭い部分を設けることで、余白なし記録を行ったときにもベルト上へのインクの付着を最低限に抑えることが可能となり、余白なし記録が可能となる。
【0051】
この場合、搬送ベルトの断面形状が異なる一部分は、1つの搬送ベルト内で複数設けることで、被記録媒体の先端及び後端を同時に余白なし記録を行ってもベルトが汚れることが抑制される。
【0052】
さらに、搬送ベルトの断面形状が異なる部分が、被記録媒体に余白無しの全面記録を行う信号が記録ヘッドに出力された場合には被記録媒体の搬送方向の縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることで、余白記録を行うときに縁と断面形状が異なる部分を精度良く位置決めすることが可能となり、ベルトがインクで汚れることを低減できる。
【0053】
これにより、搬送ベルトを用いた用紙の搬送を行いつつ、簡単な構成で、用紙の全面に縁なし記録(余白なし記録)を行うことができるようになる。
【0054】
次に、本発明の第2実施形態について図3を参照して説明する。なお、同図は同実施形態の搬送ベルトの平面説明図である。
この実施形態では、1本の搬送ベルト33を用いて、この搬送ベルト33には一部分33dに開口を形成して、一部分33dが他の部分33cと断面形状が異なる構成としている。
【0055】
ここで、搬送ベルト33の開口である一部分33dは、A4サイズ、ハガキサイズ及び名刺サイズの用紙の短手方向幅及び長辺方向幅に対応する間隔でそれぞれ設けている。
【0056】
このように構成しても、前記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、被記録媒体と搬送ベルトとの接触面積を減らすことなく、余白なし記録が可能になり、摩擦抵抗の低下なしに被記録媒体を搬送することができ、更に位置精度を落とすことなく精度の高い記録が可能となる。
【0057】
また、搬送ベルトには用紙サイズに合わせた位置に断面形状が異なる部位が設けられており、余白なし記録が行われた際にもインクによる汚れを最小限に抑えることが可能となり、洗浄機構等の特別な構成が不要で、余白なし記録が可能となる。また、被記録媒体の搬送方向の先端縁と、搬送ベルトの断面形状が異なる部位を概ね中央に位置合わせされる機能を有することで、精度良く位置決めが可能となり、全面縁なし記録でも搬送ベルト上にインクが付着することが低減する。
【0058】
次に、本発明の第3実施形態について図4ないし図6を参照して説明する。なお、図4は同実施形態の搬送ベルトの平面説明図、図5は同搬送ベルトの側面説明図、図6は同搬送ベルトの斜視説明図である。なお、インクジェット記録装置の全体構成は前記第1実施形態と同様である。
【0059】
この実施形態では、搬送ベルト63は、弾性部材からなる他の部分である長尺状のベルト64と、このベルト64とは材質、形状が異なる一部分である連結部材(連結部品)65とで構成している。
【0060】
連結部材65はベルト64を形成する部材よりも弾性係数が大きく、例えば、SUS材、セラミック、プラスチックなどで形成し、平面形状で略はしご状として、ベルト64の端部を保持する搬送方向と直交する方向の保持部65a、65aとこれらの保持部65a、65aを搬送方向と同方向で連結する、ベルト64よりも幅の狭い連結部65bとを有している。なお、連結部材65の骨格をなす連結部65bの記録ヘッド側から見た投影幅は2mm以下にすることが好ましい。
【0061】
そして、複数の帯状のベルト64を搬送方向と同方向に連結部材65の保持部65a、65aに相互に固着して連結するとともに、搬送方向と直交する方向に所要の間隔を置いて複数列配置している。このとき、ベルト64の長さは用紙にサイズ(ここでは、A4サイズとしている。)に対応させ、2つの連結部材65の連結部65bが用紙の搬送方向両端部に対応するようにしている。
【0062】
このように構成したので、前記第1実施形態と同様に、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送し、この搬送ベルト33とローラ35、36によって用紙3を挟持して記録ヘッド11による記録領域に搬送して、記録ヘッド11から印写画像に応じてインク滴を吐出させることによって用紙3上に画像を記録し、記録後の用紙3を排紙トレイ6に排出する。
【0063】
ここで、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送するとき、搬送ベルト63には連結部材65を有しているので、用紙3の先端が連結部材65の連結部65bの略中央(搬送方向)に概ね位置するように給紙する。
【0064】
このとき、記録ヘッド11に余白なし記録の信号が送られた場合、記録ヘッド11は用紙が記録領域に達する直前からインク吐出をはじめることで用紙3の先端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0065】
また、搬送ベルト63には用紙3の先端と位置合わせを行った連結部材65が用紙3の搬送方向に用紙のサイズ分だけ離れた位置にも設けされているので、用紙3の先端位置と連結部材63の連結部63bを位置決めすることで、用紙3の後端部も連結部材65の連結部65bのほぼ中央に同様な状態で位置決めでセットされる。
【0066】
したがって、用紙3が記録領域から排紙されてもしばらくは記録画像のためのインク吐出を行うことで用紙3の後端部に余白なし記録を行うことが可能になる。
【0067】
この場合、用紙3の先端部及び後端部よりはみ出すインクは搬送ベルト63の連結部材65の骨格をなす骨格部(連結部)65bに僅かながら付着するが、その量は問題にならないくらい少量であり、また、用紙3と連結部材65とは接触しない構成にしているので、被記録媒体の裏面を汚すおそれがない。このとき、連結部材65の骨格をなす連結部65bの記録ヘッド側から見た投影幅が2mm以下であれば、ほとんどインク付着の問題はない。
【0068】
また、用紙3の搬送方向と平行な縁への余白なし記録には、搬送ベルト63の配置を所定の用紙サイズよりも内側に配置することではみ出すインクによる汚れを防止することができる。用紙3から外れたその他のインクは、インク収容体21に設けられた多孔質の吸収体に吸収され、ミスト状に記録領域周辺に留まり用紙を汚すようなことはない。
【0069】
これにより、用紙前面に余白なし記録を行うことができる。
【0070】
次に、この第3実施形態の他の例について図7ないし図9を参照して説明する。なお、各図は搬送ベルトの要部平面説明図である。
先ず、図7に示す例は、平面形状が略H状の連結部材65を用いて、1つの連結部材65で2列のベルト64を連結するようにしたものである。また、図8に示す例は、平面形状が略四角形状の連結部材65を用いて、1つの連結部材65で2列のベルト64を連結するようにしたものである。さらに、図9に示す例は、1列ごとに1つの連結部材65でベルト64を連結するようにしたものである。これらの例においても、上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
この第3実施形態においては、連結部材(連結部品)にはベルトよりも弾性係数が大きな部材(SUS材等)を使用しているので、ベルトにテンションが付与された状態で長期間使用しても、連結部分が破損、変形することなく、高信頼性を得ることができる。
【0072】
また、連結部材は複数のベルトと連結されているため、各ベルト間での搬送ズレが起こりにくく、被記録媒体の搬送ズレを防止することが可能となり、高品質の記録を行うことができる。
【0073】
さらに、被記録媒体と搬送ベルトとの接触面積を減らすことなく余白なし記録が可能になり、摩擦抵抗の低下なしに被記録媒体を搬送することができ、位置精度を落とすことなく、精度の高い記録を行うことができる。
【0074】
また、搬送ベルトには用紙サイズに合わせた位置に連結部材を複数配置する構成としているので、余白なし記録が行われた際にも、インクによる汚れを最小限に抑えることができ、洗浄機構等の特別な構成が不要で、余白なし記録が可能となる。
【0075】
さらに、被記録媒体の搬送方向の先端縁と、搬送ベルトの連結部材を概ね中央に位置合わせする機能を有しているので、精度良く位置決めが可能となり、ベルト上にインクが付着することがない。また、被記録媒体の縁から外れたインクは搬送ベルト下に設けられたインク収容体に収容され、記録領域付近に留まることが無いので、被記録媒体へのインク汚染を抑えることができる。
【0076】
次に、本発明の第4実施形態について図10及び図11を参照して説明する。なお、図10は同実施形態の搬送ベルトの要部斜視説明図、図11は図10の側面説明図である。
この実施形態では、搬送ベルト73は、弾性部材からなる他の部分である長尺状のベルト74を、このベルト74とは材質、形状が異なる一部分である略四角形状の前記連結部材64と同様な連結部材(連結部品)75で搬送方向に連結して無端状として、これを搬送方向と直交する方向に複数列配置して構成している。
【0077】
ここで、搬送ローラ31は軸31aに一列のベルト毎にローラ部31Aを配置した構造とし、1つの連結部材75の開口の大きさとローラ部31Aの幅とは、1つの連結部材75の開口がローラ部31Aの幅よりも大きくなる構成としている。なお、ここでは搬送ローラ31についてのみ説明するが、従動ローラ(テンションローラ)32も搬送ローラ31と同様の構成としているので、作用等は搬送ローラ31と同様である。
【0078】
このように連結部材75の開口がローラ部31Aの幅よりも大きい構成とすることにより、連結部材75と搬送ローラ31との干渉による搬送ベルト73のベルト74の変形を防止することができる。
【0079】
すなわち、図12に示すように、連結部材75の開口が搬送ローラ31の幅よりも狭いときには、連結部材75が搬送ローラ31の周面に載り上げることになるので、ベルト74が引っ張られ、搬送ベルト73全体がひずみ、場合によっては搬送ズレを起こし、記録品質を大きく損なうおそれがある。
【0080】
これに対して、連結部材75の開口がローラ部31Aの幅よりも大きい構成とすることで、図11に示すように、ローラ部31Aの軸方向外側に入り込むので、ベルト74がローラ部31Aの周面に倣うことになり、搬送ベルト73がひずむことなく、安定した搬送が可能となり、記録品質を落とさずに余白なし記録が可能となる。
【0081】
次に、この第4実施形態の他の例について図13ないし図15を参照して説明する。なお、各図は搬送ベルトの要部斜視説明図である。
先ず、図13に示す例は、搬送ローラ31を1つのローラ部として、このローラ部の幅よりも開口が広い(大きい)1つの連結部材75でベルト74を連結するようにしたものである。また、図14に示す例は、搬送ローラ31を複数のローラ部31Aで構成し、各列のベルト74間に対応する位置に連結部75bを入れた1つの連結部材75でベルト74を相互に連結するようにしたものである。さらに、図15に示す例は、搬送ローラ31を複数のローラ部31Aで構成し、各列のベルト74を1つの連結部材75で連結するようにしたものである。これらの例においても、上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0082】
次に、本発明の第5実施形態について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16は同実施形態の搬送ベルトの要部平面説明図、図17は同じく要部斜視説明図である。
この実施形態では、搬送ベルト83は、弾性部材からなる他の部分である長尺状の複数のベルト84を、このベルト84とは材質、形状が異なる一部分である略長方形状の前記連結部材64と同様な連結部材(連結部品)85で搬送方向に連結して無端状としている。
【0083】
連結部材85は、各ベルト84の端部を装着する保持部86を有し、2つの保持部86を変形可能な部分を構成する金属製ワイヤ87で連結して構成している。なお、連結部材の変形可能な部分は金属製ワイヤに代えて、弾性材料、プラスチック、細い鎖などを用いることもできる。また、保持部86には屈曲部88を設けている。なお、連結部材85の配置間隔は用紙サイズに応じて(前述したように、用紙先端と後端が同時に連結部材85の略中央に位置するように)設定している。
【0084】
このように構成したので、前記第1実施形態と同様に、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト83に給送し、この搬送ベルト83とローラ35、36によって用紙3を挟持して記録ヘッド11による記録領域に搬送して、記録ヘッド11から印写画像に応じてインク滴を吐出させることによって用紙3上に画像を記録し、記録後の用紙3を排紙トレイ6に排出する。
【0085】
ここで、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト83に給送するとき、搬送ベルト83には連結部材85を有しているので、用紙3の先端が連結部材85を構成する保持部86、86間の略中央(搬送方向)に概ね位置するように給紙する。
【0086】
このとき、記録ヘッド11に余白なし記録の信号が送られた場合、記録ヘッド11は用紙が記録領域に達する直前からインク吐出をはじめることで用紙3の先端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0087】
また、搬送ベルト83には用紙3の先端と位置合わせを行った連結部材85が用紙3の搬送方向に用紙のサイズ分だけ離れた位置にも設けられているので、用紙3の先端位置と連結部材85の保持部86間を位置決めすることで、用紙3の後端部も連結部材85の保持部86、86間のほぼ中央に同様な状態で位置決めでセットされる。
【0088】
したがって、用紙3が記録領域から排紙されてもしばらくは記録画像のためのインク吐出を行うことで用紙3の後端部に余白なし記録を行うことが可能になる。
【0089】
ここで、用紙3の先端部及び後端部よりはみ出すインクが連結部材85には付着しないように、連結部材85は用紙の幅よりも大きく開口させている。また、用紙3の搬送方向と平行な縁への余白なし記録には搬送ベルト83の配置を所定の用紙サイズよりも内側に配置することではみ出すインクによる汚れを防止することが可能となる。
【0090】
この場合、用紙3の搬送方向と平行な縁からはみ出すインクは連結部材85の保持部86に付着する可能性があるが、骨格部に屈曲構造88を持たせることによって付着したインクが用紙の裏面を汚すことがないようにしている。
【0091】
これによって、用紙全面に余白なし記録が可能となる。
【0092】
また、連結部材85の一部に金属製ワイヤー87を使用しているので、連結部材85が搬送ローラ31や搬送従動ローラ32と干渉したときでも、図18に示すように、ローラーの周面形状に倣って金属製ワイヤー87が変形するので、ローラ31、32への巻き取り、ローラ31、32からの送り出しがスムーズに行われ、搬送ベルト83のぶれが無く、スムーズな搬送が可能となる。
【0093】
このように、搬送ベルトの一部をなす連結部材が被記録媒体の幅よりも広く開口されているので、被記録媒体の搬送方向と垂直な縁への余白なし記録においても、全く搬送ベルトを汚すことがなく、高品質な記録を長期に渡って得ることができる。連結部材と被記録媒体の搬送方向と平行な縁との交差する位置には連結部材に屈曲部を設けているので、保持部に僅かに付着したインクがあっても被記録媒体に再付着する事を防ぐことができ、高品質な記録が得られる。さらに、連結部材の一部には金属製のワイヤーによって変形可能な部位があるため、搬送用のローラー等への巻き取り、送り出しがスムーズに行え、搬送トラブルの低下を図ることができる。
【0094】
なお、本発明の画像形成装置は、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などにも適用可能である。また、インク以外の液体、例えばレジスト、医療分野におけるDNA試料を吐出記録する装置にも応用可能である。さらに、フルライン型ヘッドを用いたフルライン型インクジェット記録装置で説明したが、シリアル型記録装置でも可能である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置によれば、搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分と断面形状が異なっている構成としたので、搬送のための摩擦抵抗を減らすことなく被記録媒体を精度良く搬送できるとともに、余白なし記録にも対応することができる。
【0096】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、被記録媒体を搬送する搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分を構成する部材と異なる部材により構成されているので、ベルトの伸び、切れなどなく、余白なし記録にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の機構部の概略構成図
【図2】同記録装置の搬送ベルトの平面説明図
【図3】本発明の第2実施形態の搬送ベルトを示す平面説明図
【図4】本発明の第3実施形態における搬送ベルトの平面説明図
【図5】同搬送ベルトの側面説明図
【図6】同搬送ベルトの斜視説明図
【図7】同実施形態の他の例を示す要部平面説明図
【図8】同じく同実施形態の更に他の例を示す要部平面説明図
【図9】同じく同実施形態の更にまた他の例を示す要部平面説明図
【図10】本発明の第4実施形態における搬送ベルトの要部斜視説明図
【図11】同搬送ベルトの側面説明図
【図12】同実施形態の作用説明に供する比較例の搬送ベルトの側面説明図
【図13】同実施形態の他の例を示す要部平面説明図
【図14】同じく同実施形態の更に他の例を示す要部平面説明図
【図15】同じく同実施形態の更にまた他の例を示す要部平面説明図
【図16】本発明の第5実施形態における搬送ベルトの平面説明図
【図17】同搬送ベルトの要部斜視説明図
【図18】同実施形態の作用説明に供する側面説明図
【符号の説明】
3…用紙、11…記録ヘッド、31…搬送ローラ、32…従動ローラ、33、63、73、83…搬送ベルト、64、74、84…ベルト、65、75、85…連結部材(連結部品)。
【産業上の利用分野】
本発明は画像形成装置に関し、特に搬送ベルトを用いて被記録媒体を搬送する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平8−169155号公報
【特許文献2】特開2001−347651号公報
【特許文献3】特開2001−80145号公報
【特許文献4】特許第2897960号公報
【特許文献5】特開平7−53081号公報
【0003】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置として用いるインクジェット記録装置は、一般的には、インク滴を吐出する記録へッドを被記録媒体の搬送方向に対して直交する方向にシリアルスキャンさせるとともに、被記録媒体を記録幅に応じて間歇的に搬送し、搬送と記録を交互に繰り返すことによって被記録媒体に画像を形成(記録)する。
【0004】
このようなシリアルスキャンによって記録するインクジェット記録装置として、被記録媒体の両端の余白を無にして記録が行えるようにしたものが
【特許文献1】に開示されている。これには、キャリッジに搭載された記録ヘッドの走査範囲を、プラテンで搬送される被記録媒体の幅よりも広く外側に移動させて記録を行うように構成されている。
【0005】
このとき、被記録媒体の両端からはみ出すインク滴によりプラテン上が汚れることによって被記録媒体の裏面或いは縁が汚れることが問題となる。そのため、はみ出すインクがプラテン上を汚染しないように、プラテンの一部にメッシュスクリーンを設け、インクがプラテンを通過させるように構成されている。また、同一出願人より、メッシュスクリーンの変わりにプラテン上に貫通穴を設け被記録媒体の縁からはみ出すインクと完全に干渉しない構成も提案されている。
【0006】
また、上記シリアルスキャンによるインクジェット記録装置とは別な構成として、記録ヘッドのノズルの配列を被記録媒体の幅よりも広く配列し、被記録媒体の搬送(副走査方向)だけで記録を行ういわゆるライン型ヘッドを備えたフルライン型記録装置もある。
【0007】
このように被記録媒体の副走査方向の搬送だけによって記録するインクジェット記録装置において、被記録媒体の前後左右、両端の余白を無にして記録が行えるものが
【特許文献2】に開示されている。ここでは、被記録媒体を搬送する手段としてワイヤプラテンを利用し、被記録媒体からはみ出すインクがプラテン上を汚染しない構成が開示されている。
【0008】
また、同じくライン型ヘッドを用いて、余白無し記録を可能にする別な手段として、
【特許文献3】に開示されているように、回転可能なプラテンとそのプラテンを回動させる回動部とを有し、搬送される被記録媒体の先端部近傍への記録は、被記録媒体の背後に回動プラテンが位置し、余白無し記録において被記録媒体の縁からはみ出すインクによってプラテンが汚染されないようにし、被記録媒体の端部以外の記録時にはプラテンを被記録媒体の背面を支持する位置に配し、被記録媒体の後端部近傍への記録にはプラテンを被記録媒体の搬送方向に回動させ再び被記録媒体の背面に位置するように記録を行い、余白無し記録をプラテンの汚染無に実行する手段を備えるものとしている。
【0009】
ところで、カラー記録が可能なフルライン型のインクジェット記録装置においては、各色ヘッドを高密度に配置することが非常に難しく、現状では各色を記録するための記録ヘッドはある一定の距離をおいて配置されている。
【0010】
例えばブラック、マゼンダ、イエロー、シアンなどの4色を吐出する記録ヘッドの配置には最初の色を吐出するヘッドから最後の色を吐出するヘッドまでの距離は100mmとなり、被記録媒体の搬送による位置ズレは即記録品質に直結し高精度の搬送手段が要求される。
【0011】
そのため、被記録媒体を搬送する搬送手段としては、
【特許文献4】や
【特許文献5】に開示されているように、無端状の帯電ベルト(搬送ベルト)を備え、帯電ベルト表面を帯電して被記録媒体を静電吸着させ、この状態で帯電ベルトを周回させることで被記録媒体を搬送する構成とすることが好ましい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように搬送ベルトを用いて被記録媒体を搬送するようにした構成にあっては、被記録媒体の搬送方向と垂直な縁には、次のような理由により前述した余白なし記録ができないことが分かっている。
【0013】
すなわち、被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に余白なし記録を行うためには、縁が記録領域に達する直前からインクを吐出し始め、また、被記録媒体の後端においては縁が記録領域から外れた後もしばらくインクを吐出しつづけなければならない。
【0014】
そのため、被記録媒体を搬送ベルトで搬送するようにした場合には、被記録媒体から外れるインクは搬送ベルト上にインクが付着し、後続の被記録媒体を汚してしまうことになる。
【0015】
一方、前述した
【特許文献2】に開示された構成で余白無し記録を行う場合、被記録媒体の搬送方向に対して平行な端に対してはワイヤープラテンを被記録媒体の幅の内側に配置することでプラテンの汚れなしに記録を行うことができる。しかしながら、被記録媒体の搬送方向に対して垂直な端に対しては、ワイヤープラテンに幅が存在するため、記録ヘッドから吐出されるインクがワイヤープラテン上を汚す可能性がある。つまり、全くプラテン上がインクによる汚れを生じないようにして記録することは不可能である。
【0016】
そこで、同文献には、記録装置内にプラテン洗浄機能を付与し、インクによって汚染されたプラテンを洗浄することが開示されている。
【0017】
しかしながら、このような洗浄機能を付与することで、部品点数が増え、複雑な機構を必要とし、結果として装置の大型化、高コスト化を招くという課題がある。さらには、ワイヤープラテンは被記録媒体の搬送手段も兼ねているので、被記録媒体の裏面と接触し摩擦抵抗によって搬送する必要があるが、ワイヤープラテンの幅を狭くすると、摩擦抵抗が下がり被記録媒体の搬送精度の低下を招き、記録時のズレなどの記録品質の低下を招くという課題がある。
【0018】
また、
【特許文献3】には回動可能なプラテンを記録ヘッド下に設け、さらにこのプラテンは円弧状の被記録媒体支持体を有し、被記録媒体の縁近傍に余白なし記録を行う時にはプラテン上に縁からはみ出したインクが付着しないようにプラテンを回動させて記録を行うことが開示されている。
【0019】
しかしながら、このように構成する場合、被記録媒体の搬送のための搬送ローラーの駆動モーターと回動式のプラテンを制御するためのモーターが別々に必要となる。つまり、駆動するためのモーター、制御するための手段がそれぞれ別々に必要となる。さらに、被記録媒体の搬送だけによって記録を行うライン型インクジェト記録装置の場合、単色の記録を行う場合はそれほど問題にならないが、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック等のインクを利用してフルカラーで記録を行う場合、それぞれの色のヘッドに対して回動プラテンを用意しなくてはならず、色の数だけ構成が複雑になるという課題を抱えている。
【0020】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、低コストで余白なし記録を行うことが可能な画像形成装置を提供する事を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、被記録媒体を搬送する搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分と断面形状が異なっている構成とした。
【0022】
ここで、搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分は、この搬送ベルトの被記録媒体と接触する側から見て他の部分の幅よりも幅が狭いことが好ましい。また搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分は、1つの搬送ベルト内で複数の箇所に形成されていることが好ましい。さらに、搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分を、被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることが好ましい。
【0023】
本発明に係る画像形成装置は、被記録媒体を搬送する搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分を構成する部材と異なる部材により構成されているものである。
【0024】
ここで、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、複数の搬送ベルトに渡って架橋していることが好ましい。また、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、1つの搬送ベルト内で複数の部位に使用されていることが好ましく、この場合、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、被記録媒体と接触しないことが好ましい。さらに、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、他の部分を構成する部材よりも弾性係数が大きい材料からなることが好ましい。
【0025】
また、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材で構成された一部分を、被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに前記被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることが好ましい。
【0026】
この場合、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材で構成された一部分は、余白無し記録が行われるときに前記被記録媒体の縁からはみ出す液体とは干渉しない形状をしていることが好ましく、更に搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、被記録媒体の幅よりも広く開口していることが好ましい。
【0027】
また、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材の一部は変形可能に構成されていることが好ましい。あるいは、搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材の一部は変形可能な金属部材で構成されていることが好ましく、この場合、変形可能な金属部材は金属製のワイヤーであることが好ましい。
【0028】
さらに、本発明に係る画像形成装置においては、被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに被記録媒体からはみ出す液体を収容するためのインク収容体が設けられていることが好ましく、また、記録ヘッドがライン型ヘッドであることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同記録装置の機構部全体の概略構成図、図2は同記録装置の搬送手段を構成する搬送ベルト部分の用紙側から見た平面説明図である。
【0030】
このインクジェット記録装置は、記録装置本体1の内部に画像形成部2等を有し、装置本体1の下方部には前方側から多数枚の被記録媒体(以下「用紙」という。)3を積載可能な給紙カセット4を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット4から給送される用紙3を取り込み、後述する搬送ベルト33によって用紙3を搬送しながら画像形成部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0031】
画像形成部2は、用紙3の搬送方向と直交する方向で記録領域の全幅にわたって複数の吐出口であるノズル孔を配列したノズル列を複数列有するフルライン型ヘッドで構成した記録ヘッド11をヘッドホルダ12に取り付けている。なお、記録ヘッド11は用紙搬送方向上流側からそれぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色のインク滴を吐出するノズル列が所定間隔で配置されている。ここでは、1個のヘッドに各色のインク滴を吐出する複数のノズル列を形成した例で説明しているが、各色のインク滴を吐出する複数のヘッドを配置する構成とすることもできる。
【0032】
記録ヘッド11としては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものを用いることができる。
【0033】
ヘッドホルダ12は、一端が軸13によって回動可能に固定され、他端に形成された突出部12aとレール14とが係合し、記録ヘッド11のノズル形成面と用紙3との距離(紙間)が規定されるようになっている。
【0034】
また、記録ヘッド11の下方には、インク受け部21を配置している。一方、記録ヘッド11の下方側には、記録ヘッド11による印写位置に対して用紙3を副走査方向に搬送するために、図2に示すように、5本の搬送ベルト33A〜33Eから構成される搬送手段(全体を「搬送ベルト33」という。)を搬送ローラ31と従動ローラ32との間に張装して配設し、この搬送ベルト33には中間ローラ34によってテンションを付与し、さらに搬送ベルト33に記録ヘッドの11の用紙搬送方向上流側及び下流側で用紙3を挟持するためのローラ35、36を配置している。
【0035】
また、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33上に給紙するため、用紙3を1枚ずつ分離して給送する半月コロ41及びフリクションパッド42と、給送される用紙3を搬送ローラ31に案内するガイド部材43と、用紙3を搬送ローラ31側に押し付ける用紙押さえローラ44、先端コロ45とを設けている。
【0036】
さらに、搬送ベルト33の従動ローラ32の下流側には排紙ローラ51と、これに対向する拍車52とを配置し、記録が終了した用紙3を排紙トレイ6に送り出すようにしている。
【0037】
ここで、搬送ベルト33は、前述したように、5本の搬送ベルト33A〜33Eを所要の間隔を置いて配置して構成している。各搬送ベルト33A〜33Eは、一部分33bの幅を他の部分33aの幅よりも狭く形成して、一部分が他の部分と断面形状が異なる構成としている。
【0038】
また、搬送ベルト33Aの幅の狭い一部分33bはA4サイズの用紙の短手方向幅に対応する間隔で、搬送ベルト33B、33Cの幅の狭い一部分33bはA4サイズ及びハガキサイズの用紙の短手方向幅に対応する間隔で、搬送ベルト33D、33Eの幅の狭い一部分33bはA4サイズ、ハガキサイズ及び名刺サイズの用紙の短手方向幅に対応する間隔でそれぞれ設けている。なお、各サイズの用紙の長手方向幅に対応する間隔でそれぞれ設けても良い。
【0039】
また、各搬送ベルト33A〜33Eは全体としてA4サイズの用紙の長手方向幅よりも狭い範囲内で配置し、搬送ベルト33B〜33Dはハガキサイズの用紙の長手方向幅よりも狭い範囲内で配置し、搬送ベルト33D、33Eは名刺サイズの用紙の長手方向幅よりも狭い範囲内で配置している。なお、前述したように幅の狭い一部分を用紙の長手方向幅に対応する間隔で設けた場合には、用紙の短手方向幅を基準にして配置する。
【0040】
なお、これらの各搬送ベルト33A〜33Eの間に対応するように前記インク収容体21を配置している。
【0041】
以上のように構成したインクジェット記録装置においては、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送し、この搬送ベルト33とローラ35、36によって用紙3を挟持して記録ヘッド11による記録領域に搬送して、記録ヘッド11から印写画像に応じてインク滴を吐出させることによって用紙3上に画像を記録し、記録後の用紙3を排紙トレイ6に排出する。
【0042】
ここで、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送するとき、搬送ベルト33には幅の狭い一部分(領域)33bが形成されており、図2に示すように、この幅が狭い一部分33bの略中央(搬送方向)に用紙3の先端が概ね位置するように給紙する。
【0043】
このとき、記録ヘッド11に余白なし記録の信号が送られた場合、記録ヘッド11は用紙3が記録領域に達する直前からインク吐出を始めることで用紙3の先端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0044】
また、搬送ベルト33には用紙サイズに応じた位置に幅の狭い一部分33bを形成しているので、用紙33の先端を幅が狭い一部分33bに位置するとき、図2に示すように、用紙33の後端も他の幅の狭い一部分33bのほぼ中央に位置決めでセットされている。
【0045】
したがって、このとき、用紙3が記録領域から排紙されてもしばらくは記録画像のためのインク吐出を行うことで用紙3の後端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0046】
この場合、用紙3の先端部及び後端部よりはみ出すインクはベルト33の幅の狭い一部分33b上に僅かながら付着するが、その量は他の幅広の部分33aと比較すると問題にならないくらい少量であるため、被記録媒体(用紙3)の裏面を汚すおそれはほとんどなくなる。
【0047】
また、用紙33の搬送方向と平行な縁への余白なし記録は、搬送ベルト33の配置を所定の用紙サイズよりも内側に配置することで、はみ出すインクによる搬送ベルト33の汚れを防ぐことができる。
【0048】
なお、用紙から外れたその他のインクは、インク収容体21に設けられた多孔質の吸収体に吸収され、ミスト状に記録領域周辺に留まり用紙を汚すようなことはない。
【0049】
このように、このインクジェット記録装置においては、搬送手段を構成する搬送ベルトの断面形状が一部異なっているので、搬送のための摩擦抵抗を減らすことなく被記録媒体を精度良く搬送することができるようになる。
【0050】
そして、搬送ベルトの被記録媒体と接触する側から見て他のベルトの幅より幅が狭い部分を設けることで、余白なし記録を行ったときにもベルト上へのインクの付着を最低限に抑えることが可能となり、余白なし記録が可能となる。
【0051】
この場合、搬送ベルトの断面形状が異なる一部分は、1つの搬送ベルト内で複数設けることで、被記録媒体の先端及び後端を同時に余白なし記録を行ってもベルトが汚れることが抑制される。
【0052】
さらに、搬送ベルトの断面形状が異なる部分が、被記録媒体に余白無しの全面記録を行う信号が記録ヘッドに出力された場合には被記録媒体の搬送方向の縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることで、余白記録を行うときに縁と断面形状が異なる部分を精度良く位置決めすることが可能となり、ベルトがインクで汚れることを低減できる。
【0053】
これにより、搬送ベルトを用いた用紙の搬送を行いつつ、簡単な構成で、用紙の全面に縁なし記録(余白なし記録)を行うことができるようになる。
【0054】
次に、本発明の第2実施形態について図3を参照して説明する。なお、同図は同実施形態の搬送ベルトの平面説明図である。
この実施形態では、1本の搬送ベルト33を用いて、この搬送ベルト33には一部分33dに開口を形成して、一部分33dが他の部分33cと断面形状が異なる構成としている。
【0055】
ここで、搬送ベルト33の開口である一部分33dは、A4サイズ、ハガキサイズ及び名刺サイズの用紙の短手方向幅及び長辺方向幅に対応する間隔でそれぞれ設けている。
【0056】
このように構成しても、前記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、被記録媒体と搬送ベルトとの接触面積を減らすことなく、余白なし記録が可能になり、摩擦抵抗の低下なしに被記録媒体を搬送することができ、更に位置精度を落とすことなく精度の高い記録が可能となる。
【0057】
また、搬送ベルトには用紙サイズに合わせた位置に断面形状が異なる部位が設けられており、余白なし記録が行われた際にもインクによる汚れを最小限に抑えることが可能となり、洗浄機構等の特別な構成が不要で、余白なし記録が可能となる。また、被記録媒体の搬送方向の先端縁と、搬送ベルトの断面形状が異なる部位を概ね中央に位置合わせされる機能を有することで、精度良く位置決めが可能となり、全面縁なし記録でも搬送ベルト上にインクが付着することが低減する。
【0058】
次に、本発明の第3実施形態について図4ないし図6を参照して説明する。なお、図4は同実施形態の搬送ベルトの平面説明図、図5は同搬送ベルトの側面説明図、図6は同搬送ベルトの斜視説明図である。なお、インクジェット記録装置の全体構成は前記第1実施形態と同様である。
【0059】
この実施形態では、搬送ベルト63は、弾性部材からなる他の部分である長尺状のベルト64と、このベルト64とは材質、形状が異なる一部分である連結部材(連結部品)65とで構成している。
【0060】
連結部材65はベルト64を形成する部材よりも弾性係数が大きく、例えば、SUS材、セラミック、プラスチックなどで形成し、平面形状で略はしご状として、ベルト64の端部を保持する搬送方向と直交する方向の保持部65a、65aとこれらの保持部65a、65aを搬送方向と同方向で連結する、ベルト64よりも幅の狭い連結部65bとを有している。なお、連結部材65の骨格をなす連結部65bの記録ヘッド側から見た投影幅は2mm以下にすることが好ましい。
【0061】
そして、複数の帯状のベルト64を搬送方向と同方向に連結部材65の保持部65a、65aに相互に固着して連結するとともに、搬送方向と直交する方向に所要の間隔を置いて複数列配置している。このとき、ベルト64の長さは用紙にサイズ(ここでは、A4サイズとしている。)に対応させ、2つの連結部材65の連結部65bが用紙の搬送方向両端部に対応するようにしている。
【0062】
このように構成したので、前記第1実施形態と同様に、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送し、この搬送ベルト33とローラ35、36によって用紙3を挟持して記録ヘッド11による記録領域に搬送して、記録ヘッド11から印写画像に応じてインク滴を吐出させることによって用紙3上に画像を記録し、記録後の用紙3を排紙トレイ6に排出する。
【0063】
ここで、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト33に給送するとき、搬送ベルト63には連結部材65を有しているので、用紙3の先端が連結部材65の連結部65bの略中央(搬送方向)に概ね位置するように給紙する。
【0064】
このとき、記録ヘッド11に余白なし記録の信号が送られた場合、記録ヘッド11は用紙が記録領域に達する直前からインク吐出をはじめることで用紙3の先端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0065】
また、搬送ベルト63には用紙3の先端と位置合わせを行った連結部材65が用紙3の搬送方向に用紙のサイズ分だけ離れた位置にも設けされているので、用紙3の先端位置と連結部材63の連結部63bを位置決めすることで、用紙3の後端部も連結部材65の連結部65bのほぼ中央に同様な状態で位置決めでセットされる。
【0066】
したがって、用紙3が記録領域から排紙されてもしばらくは記録画像のためのインク吐出を行うことで用紙3の後端部に余白なし記録を行うことが可能になる。
【0067】
この場合、用紙3の先端部及び後端部よりはみ出すインクは搬送ベルト63の連結部材65の骨格をなす骨格部(連結部)65bに僅かながら付着するが、その量は問題にならないくらい少量であり、また、用紙3と連結部材65とは接触しない構成にしているので、被記録媒体の裏面を汚すおそれがない。このとき、連結部材65の骨格をなす連結部65bの記録ヘッド側から見た投影幅が2mm以下であれば、ほとんどインク付着の問題はない。
【0068】
また、用紙3の搬送方向と平行な縁への余白なし記録には、搬送ベルト63の配置を所定の用紙サイズよりも内側に配置することではみ出すインクによる汚れを防止することができる。用紙3から外れたその他のインクは、インク収容体21に設けられた多孔質の吸収体に吸収され、ミスト状に記録領域周辺に留まり用紙を汚すようなことはない。
【0069】
これにより、用紙前面に余白なし記録を行うことができる。
【0070】
次に、この第3実施形態の他の例について図7ないし図9を参照して説明する。なお、各図は搬送ベルトの要部平面説明図である。
先ず、図7に示す例は、平面形状が略H状の連結部材65を用いて、1つの連結部材65で2列のベルト64を連結するようにしたものである。また、図8に示す例は、平面形状が略四角形状の連結部材65を用いて、1つの連結部材65で2列のベルト64を連結するようにしたものである。さらに、図9に示す例は、1列ごとに1つの連結部材65でベルト64を連結するようにしたものである。これらの例においても、上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
この第3実施形態においては、連結部材(連結部品)にはベルトよりも弾性係数が大きな部材(SUS材等)を使用しているので、ベルトにテンションが付与された状態で長期間使用しても、連結部分が破損、変形することなく、高信頼性を得ることができる。
【0072】
また、連結部材は複数のベルトと連結されているため、各ベルト間での搬送ズレが起こりにくく、被記録媒体の搬送ズレを防止することが可能となり、高品質の記録を行うことができる。
【0073】
さらに、被記録媒体と搬送ベルトとの接触面積を減らすことなく余白なし記録が可能になり、摩擦抵抗の低下なしに被記録媒体を搬送することができ、位置精度を落とすことなく、精度の高い記録を行うことができる。
【0074】
また、搬送ベルトには用紙サイズに合わせた位置に連結部材を複数配置する構成としているので、余白なし記録が行われた際にも、インクによる汚れを最小限に抑えることができ、洗浄機構等の特別な構成が不要で、余白なし記録が可能となる。
【0075】
さらに、被記録媒体の搬送方向の先端縁と、搬送ベルトの連結部材を概ね中央に位置合わせする機能を有しているので、精度良く位置決めが可能となり、ベルト上にインクが付着することがない。また、被記録媒体の縁から外れたインクは搬送ベルト下に設けられたインク収容体に収容され、記録領域付近に留まることが無いので、被記録媒体へのインク汚染を抑えることができる。
【0076】
次に、本発明の第4実施形態について図10及び図11を参照して説明する。なお、図10は同実施形態の搬送ベルトの要部斜視説明図、図11は図10の側面説明図である。
この実施形態では、搬送ベルト73は、弾性部材からなる他の部分である長尺状のベルト74を、このベルト74とは材質、形状が異なる一部分である略四角形状の前記連結部材64と同様な連結部材(連結部品)75で搬送方向に連結して無端状として、これを搬送方向と直交する方向に複数列配置して構成している。
【0077】
ここで、搬送ローラ31は軸31aに一列のベルト毎にローラ部31Aを配置した構造とし、1つの連結部材75の開口の大きさとローラ部31Aの幅とは、1つの連結部材75の開口がローラ部31Aの幅よりも大きくなる構成としている。なお、ここでは搬送ローラ31についてのみ説明するが、従動ローラ(テンションローラ)32も搬送ローラ31と同様の構成としているので、作用等は搬送ローラ31と同様である。
【0078】
このように連結部材75の開口がローラ部31Aの幅よりも大きい構成とすることにより、連結部材75と搬送ローラ31との干渉による搬送ベルト73のベルト74の変形を防止することができる。
【0079】
すなわち、図12に示すように、連結部材75の開口が搬送ローラ31の幅よりも狭いときには、連結部材75が搬送ローラ31の周面に載り上げることになるので、ベルト74が引っ張られ、搬送ベルト73全体がひずみ、場合によっては搬送ズレを起こし、記録品質を大きく損なうおそれがある。
【0080】
これに対して、連結部材75の開口がローラ部31Aの幅よりも大きい構成とすることで、図11に示すように、ローラ部31Aの軸方向外側に入り込むので、ベルト74がローラ部31Aの周面に倣うことになり、搬送ベルト73がひずむことなく、安定した搬送が可能となり、記録品質を落とさずに余白なし記録が可能となる。
【0081】
次に、この第4実施形態の他の例について図13ないし図15を参照して説明する。なお、各図は搬送ベルトの要部斜視説明図である。
先ず、図13に示す例は、搬送ローラ31を1つのローラ部として、このローラ部の幅よりも開口が広い(大きい)1つの連結部材75でベルト74を連結するようにしたものである。また、図14に示す例は、搬送ローラ31を複数のローラ部31Aで構成し、各列のベルト74間に対応する位置に連結部75bを入れた1つの連結部材75でベルト74を相互に連結するようにしたものである。さらに、図15に示す例は、搬送ローラ31を複数のローラ部31Aで構成し、各列のベルト74を1つの連結部材75で連結するようにしたものである。これらの例においても、上述したと同様の作用効果を得ることができる。
【0082】
次に、本発明の第5実施形態について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16は同実施形態の搬送ベルトの要部平面説明図、図17は同じく要部斜視説明図である。
この実施形態では、搬送ベルト83は、弾性部材からなる他の部分である長尺状の複数のベルト84を、このベルト84とは材質、形状が異なる一部分である略長方形状の前記連結部材64と同様な連結部材(連結部品)85で搬送方向に連結して無端状としている。
【0083】
連結部材85は、各ベルト84の端部を装着する保持部86を有し、2つの保持部86を変形可能な部分を構成する金属製ワイヤ87で連結して構成している。なお、連結部材の変形可能な部分は金属製ワイヤに代えて、弾性材料、プラスチック、細い鎖などを用いることもできる。また、保持部86には屈曲部88を設けている。なお、連結部材85の配置間隔は用紙サイズに応じて(前述したように、用紙先端と後端が同時に連結部材85の略中央に位置するように)設定している。
【0084】
このように構成したので、前記第1実施形態と同様に、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト83に給送し、この搬送ベルト83とローラ35、36によって用紙3を挟持して記録ヘッド11による記録領域に搬送して、記録ヘッド11から印写画像に応じてインク滴を吐出させることによって用紙3上に画像を記録し、記録後の用紙3を排紙トレイ6に排出する。
【0085】
ここで、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト83に給送するとき、搬送ベルト83には連結部材85を有しているので、用紙3の先端が連結部材85を構成する保持部86、86間の略中央(搬送方向)に概ね位置するように給紙する。
【0086】
このとき、記録ヘッド11に余白なし記録の信号が送られた場合、記録ヘッド11は用紙が記録領域に達する直前からインク吐出をはじめることで用紙3の先端部に余白なし記録を行うことを可能にする。
【0087】
また、搬送ベルト83には用紙3の先端と位置合わせを行った連結部材85が用紙3の搬送方向に用紙のサイズ分だけ離れた位置にも設けられているので、用紙3の先端位置と連結部材85の保持部86間を位置決めすることで、用紙3の後端部も連結部材85の保持部86、86間のほぼ中央に同様な状態で位置決めでセットされる。
【0088】
したがって、用紙3が記録領域から排紙されてもしばらくは記録画像のためのインク吐出を行うことで用紙3の後端部に余白なし記録を行うことが可能になる。
【0089】
ここで、用紙3の先端部及び後端部よりはみ出すインクが連結部材85には付着しないように、連結部材85は用紙の幅よりも大きく開口させている。また、用紙3の搬送方向と平行な縁への余白なし記録には搬送ベルト83の配置を所定の用紙サイズよりも内側に配置することではみ出すインクによる汚れを防止することが可能となる。
【0090】
この場合、用紙3の搬送方向と平行な縁からはみ出すインクは連結部材85の保持部86に付着する可能性があるが、骨格部に屈曲構造88を持たせることによって付着したインクが用紙の裏面を汚すことがないようにしている。
【0091】
これによって、用紙全面に余白なし記録が可能となる。
【0092】
また、連結部材85の一部に金属製ワイヤー87を使用しているので、連結部材85が搬送ローラ31や搬送従動ローラ32と干渉したときでも、図18に示すように、ローラーの周面形状に倣って金属製ワイヤー87が変形するので、ローラ31、32への巻き取り、ローラ31、32からの送り出しがスムーズに行われ、搬送ベルト83のぶれが無く、スムーズな搬送が可能となる。
【0093】
このように、搬送ベルトの一部をなす連結部材が被記録媒体の幅よりも広く開口されているので、被記録媒体の搬送方向と垂直な縁への余白なし記録においても、全く搬送ベルトを汚すことがなく、高品質な記録を長期に渡って得ることができる。連結部材と被記録媒体の搬送方向と平行な縁との交差する位置には連結部材に屈曲部を設けているので、保持部に僅かに付着したインクがあっても被記録媒体に再付着する事を防ぐことができ、高品質な記録が得られる。さらに、連結部材の一部には金属製のワイヤーによって変形可能な部位があるため、搬送用のローラー等への巻き取り、送り出しがスムーズに行え、搬送トラブルの低下を図ることができる。
【0094】
なお、本発明の画像形成装置は、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などにも適用可能である。また、インク以外の液体、例えばレジスト、医療分野におけるDNA試料を吐出記録する装置にも応用可能である。さらに、フルライン型ヘッドを用いたフルライン型インクジェット記録装置で説明したが、シリアル型記録装置でも可能である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置によれば、搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分と断面形状が異なっている構成としたので、搬送のための摩擦抵抗を減らすことなく被記録媒体を精度良く搬送できるとともに、余白なし記録にも対応することができる。
【0096】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、被記録媒体を搬送する搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、搬送ベルトの一部分は他の部分を構成する部材と異なる部材により構成されているので、ベルトの伸び、切れなどなく、余白なし記録にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の機構部の概略構成図
【図2】同記録装置の搬送ベルトの平面説明図
【図3】本発明の第2実施形態の搬送ベルトを示す平面説明図
【図4】本発明の第3実施形態における搬送ベルトの平面説明図
【図5】同搬送ベルトの側面説明図
【図6】同搬送ベルトの斜視説明図
【図7】同実施形態の他の例を示す要部平面説明図
【図8】同じく同実施形態の更に他の例を示す要部平面説明図
【図9】同じく同実施形態の更にまた他の例を示す要部平面説明図
【図10】本発明の第4実施形態における搬送ベルトの要部斜視説明図
【図11】同搬送ベルトの側面説明図
【図12】同実施形態の作用説明に供する比較例の搬送ベルトの側面説明図
【図13】同実施形態の他の例を示す要部平面説明図
【図14】同じく同実施形態の更に他の例を示す要部平面説明図
【図15】同じく同実施形態の更にまた他の例を示す要部平面説明図
【図16】本発明の第5実施形態における搬送ベルトの平面説明図
【図17】同搬送ベルトの要部斜視説明図
【図18】同実施形態の作用説明に供する側面説明図
【符号の説明】
3…用紙、11…記録ヘッド、31…搬送ローラ、32…従動ローラ、33、63、73、83…搬送ベルト、64、74、84…ベルト、65、75、85…連結部材(連結部品)。
Claims (17)
- 記録ヘッドから搬送手段で搬送される被記録媒体に液滴を吐出して画像を形成する画像形成装置において、前記搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、前記搬送ベルトの一部分は他の部分と断面形状が異なっていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分は、この搬送ベルトの被記録媒体と接触する側から見て他の部分の幅よりも幅が狭いことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分は、1つの搬送ベルト内で複数の箇所に形成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分と断面形状が異なっている一部分を、前記被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに前記被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることを特徴とする画像形成装置。
- 記録ヘッドから搬送手段で搬送される被記録媒体に液滴を吐出して画像を形成する画像形成装置において、前記搬送手段は1又は複数の搬送ベルトを複数のローラ間に架け渡して構成し、前記搬送ベルトの一部分は他の部分を構成する部材と異なる部材により構成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、複数の搬送ベルトに渡って架橋していることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5又は6に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、1つの搬送ベルト内で複数の部位に使用されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、前記被記録媒体と接触しないことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5ないし8のいずれかに記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、他の部分を構成する部材よりも弾性係数が大きい材料からなることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材で構成された一部分を、前記被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに前記被記録媒体の搬送方向と垂直な縁に対して概ね中央に位置するように位置決めすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材で構成された一部分は、前記余白無し記録が行われるときに前記被記録媒体の縁からはみ出す液体とは干渉しない形状をしていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項11に記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材は、前記被記録媒体の幅よりも広く開口していることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材の一部は変形可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項5ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、前記搬送ベルトの他の部分を構成する部材と異なる部材の一部は変形可能な金属部材で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項14に記載の画像形成装置において、前記変形可能な金属部材は金属製のワイヤーであることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし15のいずれかに記載の画像形成装置において、前記被記録媒体に余白無しの全面記録を行うときに前記被記録媒体からはみ出す液体を収容するためのインク収容体が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし16のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドがライン型ヘッドであることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (4)
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JP2009179462A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Seiko Epson Corp | 印刷装置 |
US7854502B2 (en) | 2006-01-04 | 2010-12-21 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink-jet recording apparatus |
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-
2003
- 2003-05-02 JP JP2003126829A patent/JP2004331272A/ja active Pending
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