JP2004325875A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を低コストで抑える。しかも、Pセンサ49の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、現像器から感光体31へのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行う。
【解決手段】現像手段として、感光体31に対して現像をその表面における移動方向と直交する方向に分担して行う3つの現像器34を設けた。そして、各現像器34について、それぞれトナー消費に伴って必要になる所定の制御を、次のように行わせるように、メイン制御部100を構成した。即ち、中央の現像器によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知するPセンサ34による検知結果に基づいて、各現像器にそれぞれ個別に対応する複数の処理を行わせるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】現像手段として、感光体31に対して現像をその表面における移動方向と直交する方向に分担して行う3つの現像器34を設けた。そして、各現像器34について、それぞれトナー消費に伴って必要になる所定の制御を、次のように行わせるように、メイン制御部100を構成した。即ち、中央の現像器によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知するPセンサ34による検知結果に基づいて、各現像器にそれぞれ個別に対応する複数の処理を行わせるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜像担持体に担持される潜像を現像するための現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を、潜像担持体に対するトナー付着量に基づいて実施する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光体等の潜像担持体に担持される潜像を現像手段によってトナー像に現像する方式として、一成分現像方式や二成分現像方式が知られている。一成分現像方式は、トナーを主成分とするいわゆる一成分現像剤を用いて潜像を現像する方式である。これに対し、二成分現像方式は、トナーと磁性キャリアとを含有するいわゆる二成分現像剤を用いて潜像を現像する方式である。
【0003】
何れの方式においても、現像による現像手段でのトナー消費に伴って、所定の制御が必要になってくる。例えば、一成分現像方式では、トナー消費に伴って現像手段内のトナー量が所定量以下になった時点で、ユーザーに対して現像手段へのトナー補充作業を促したり、現像手段の交換作業を促したりするための制御が必要になってくる。更には、これら作業を促したにもかかわらず、それが行われないままに画像形成命令がなされた場合に、所定の閾値を超える量の現像(トナー消費)が行われた時点で画像形成動作を強制停止する制御も行うことが望ましい。また例えば、二成分現像方式では、トナーを消費した二成分現像剤のトナー濃度を復帰させるべく、補給用のトナーを収容しているトナー収容手段から現像手段内へのトナー補給を所定のタイミングで行うための制御が必要になってくる。更には、トナー補給に伴ってトナー残量が所定量以下になってしまった補給トナー収容部へのトナー補充作業(例えばトナーボトル交換作業)をユーザーに促すための制御も必要になってくる。加えて、トナー補充作業が行われないままに画像形成命令がなされた場合に、所定の閾値を超える量の現像が行われた時点で画像形成動作を強制停止する制御も行うことが望ましい。
【0004】
このようなトナー消費に伴って必要になる所定の制御を、潜像担持体の表面に対するトナー付着量に基づいて実施する画像形成装置が知られている。例えば、特許文献1には、次のような画像形成装置が記載されている。即ち、潜像担持体たる感光体に形成される静電潜像の画素数と、その静電潜像の現像に伴うトナー消費量とに極めて良好な相関関係が成立することから、画素数のカウント値に基づいて所定の制御を実施する。具体的には、カウント値に基づいて、補給トナー収容部たるトナーボトルから二成分現像方式の現像手段(現像部)にトナーを補給するという制御である。更には、トナーボトルについてのトナーニアエンドを判断してボトル交換作業をユーザーに促したり、現像手段内のトナーエンドを判断して画像形成動作を強制停止したりといった制御も行われる。但し、静電潜像に対する単位面積(画素数)あたりのトナー消費量は、感光体の劣化度合いや環境によって異なってくる。そこで、感光体上のトナー像に対するトナー付着量をトナー付着量検知手段たる光学センサによって所定のタイミングで検知し、検知結果に基づいて画素数のカウント値を補正する。かかる構成によれば、現像手段内の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサが設けられていなくても、現像手段内に適量のトナーを補給することができる。また、トナーボトル内のトナーについてほぼ無くなったことを検知するトナー無し検知センサが設けられていなくても、トナーボトルの適切な交換時期を判断してユーザーにボトル交換作業を促すことができる。
【0005】
一方、従来、現像手段としては、潜像担持体と同等の有効幅(潜像担持体の表面に対してその移動方向に直交する方向に現像可能な長さ)のものを用いるのが一般的であった。しかしながら、潜像担持体として、例えばA1サイズの長手寸法に対応し得る幅などといった広幅のものを用いる場合に、現像手段として同等の有効幅のものを用いると、次に説明するようなコストアップを招来してしまう。即ち、現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を抑えるべく、ケーシングや現像ローラなどといった現像手段の各種部品に高剛性のものを使用する必要に迫られて、コストアップを引き起こしてしまうのである。
【0006】
かかるコストアップを回避し得る画像形成装置として、特許文献2に記載のものがある。この画像形成装置は、現像手段として、静電潜像の現像を感光体表面の幅方向に分担する複数の現像器を備えている。より詳しくは、ドラム状の感光体の軸線方向において、左、中央、右と3つ領域で現像を分担する3つの現像器を備えているのである。かかる構成では、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べ、各現像器の幅寸法が短いために、それらの各種の部品に高剛性のものを使用する必要がなくなる。よって、高剛性の部品を用いることによるコストアップを回避することができる。更には、各現像器やその部品として、A4サイズの長手寸法などといった一般的な幅に対応する普及機のものをそのまま流用することが可能になる。これらの結果、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べて、低コスト化を実現することが可能になる。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−324569号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2000−310892号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような低コスト化を期待し得る画像形成装置においては、トナー消費に伴って必要になる所定の制御が各現像手段についてそれぞれ個別に発生する。一成分現像方式の各現像器について、トナーの補給作業をユーザーに対してそれぞれ個別に促したり、二成分現像方式の各現像器に対して、トナー補給をそれぞれ個別に実施したり、などといった制御である。
【0010】
そこで、上記特許文献1に記載の画像形成装置のように、光学センサ等のトナー付着量検知手段による検知結果に基づいて、これらの制御を行わせることが考えられる。しかしながら、潜像担持体に対するトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段を、複数の現像手段のためにそれぞれ個別に設けてしまうと、トナー付着量検知手段の増設によるコストアップを引き起こしてしまう。また、増設する分だけ装置の小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりしてしまう。
【0011】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次に掲げる(1)〜(2)の事項を何れも実現することができる画像形成装置を提供することである。
(1)現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を低コストで抑えることが可能になる。
(2)トナー付着量検知手段の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行うことができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、移動する表面に潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像をトナーによって現像する現像手段と、該潜像担持体の表面に対するトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、該現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を該トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて実施する制御手段とを備える画像形成装置において、上記現像手段として、上記潜像の現像を上記潜像担持体の表面における移動方向と直交する方向に分担して行う複数の現像器を用い、且つ、上記所定の制御にて、何れか1つの現像器によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知する上記トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて、各現像器にそれぞれ個別に対応する複数の処理を行わせるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、複数の上記現像器に対してそれぞれ個別にトナーを補給するトナー補給手段を設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該トナー補給手段によるトナー補給を制御するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、複数の上記処理にて、それぞれ上記計数結果の累積が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給の開始タイミングを決定するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記潜像担持体上で現像されたトナー像を転写体に転写する転写手段と、トナー像転写後の該潜像担持体の表面に残留する転写残トナーを回収トナー収容部内に回収する回収手段とを設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、該潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該回収トナー収容部内における貯留トナー量を判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、複数の上記現像器に対してそれぞれ個別に補給するためのトナーを収容する補給トナー収容部を設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該補給トナー収容部内のトナー残量を判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて画像形成動作の強制停止タイミングを判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明者は、次に説明する鋭意研究を行って、これらの発明を完成させるに至った。即ち、上述のように、潜像担持体に形成される潜像における単位面積あたりのトナー消費量は、潜像担持体の劣化度合いや環境によって異なってくる。一方、潜像担持体の表面の劣化は、その幅方向(表面移動方向と直交する方向)において一様に進行することが多い。また、装置内の環境変動も、潜像担持体の表面上においてその幅方向に一様に起こることが多い。このため、特許文献2に記載の画像形成装置のように、潜像の現像を現像担持体の幅方向に分担する複数の現像器を設けたとしても、それらが同一の条件(現像バイアス等)で現像を行うものであれば、それぞれトナー消費量を潜像担持体の劣化度合いや環境に応じてほぼ一様に変動させる場合が殆どである。このような変動であれば、少なくとも何れか1つの現像手段によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知すれば、各現像手段の現像対象領域における単位面積あたりのトナー消費量を把握することが可能である。
従って、請求項1乃至6の画像形成装置においては、何れか1つの現像器による画像部分に対するトナー付着量を検知することで、各現像器についてその現像対象領域における単位面積あたりのトナー消費量を、潜像担持体の劣化や環境変化に応じて適切に補正することが可能である。そして、このような適切な補正により、トナー消費に伴って必要になる所定の制御において、各現像器に個別に対応する複数の処理をそれぞれ正確に行うことができる。しかも、トナー付着量検知手段として、各現像器に個別に対応する複数のものを設ける必要がないので、トナー付着量検知手段の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避することができる。
また、これらの画像形成装置においては、潜像担持体の表面の幅方向に分割された複数の分割領域に対応する複数の現像器を用いることで、それらの各種部品に高剛性のものを使用しなくても、それらの幅方向の撓みを抑えることが可能である。そして、このことにより、広幅の現像手段の撓みを高剛性の部品によって抑えるといった対策に比べて、現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を低コストで抑えることが可能になる。
これらの結果、上述した(1)〜(2)の事項を何れも実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式の複写機について説明する。
まず、本複写機の基本的な構成について説明する。図1は本実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機は、図示しない原稿の画像を読み取るスキャナ等で構成された原稿読取部1、画像を転写紙に形成するためのプリンタ部30、これに給紙を行うための給紙部70、図示しないメイン制御部や操作表示部などを有している。
【0015】
オペレーターが図示しない原稿を原稿読取部1の挿入口2から挿入して、図示しない操作表示部のコピースタートボタンを押すと、原稿は原稿取込ローラ対3のローラ間に挟まれる。そして、両ローラの回転駆動によって原稿読取部1の原稿搬送路内に送り込まれる。原稿読取部1の内部には、密着センサ4が原稿搬送路内を搬送される原稿の読み取り面に密着するように配設されている。密着センサ4は、図示しないLEDによって原稿の読み取り面を光照射しながら、その反射光を受光して、原稿の読み取り面の画像を画像信号に変換する。この画像信号は、図示しない回路群によって所定の処理が施された後、後述の光書込装置33の制御に用いられる。
【0016】
上記プリンタ部30は、原稿読取部1の下方に配設されている。そして、潜像担持体たるドラム状の感光体31の周囲に、帯電装置32、光書込装置33、現像器34、トナーカートリッジ35、転写分離装置36、クリーニング装置37、除電装置38などを備えている。また、レジストローラ対39、紙搬送装置40、定着装置41、搬送ローラ対42、排出路切替爪43、排紙ローラ対44なども備えている。
【0017】
上記感光体31は、その軸線方向の有効幅がA1サイズの長手寸法(841mm)に対応するようになっており、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられる。スコロトロンチャージャ等の帯電装置32は、このように回転駆動される感光体31の表面を暗中にて例えば−1200[V]に一様帯電せしめる。光書込装置33は、原稿読取部1の上述の回路群から送られてくる画像信号に基づいて、LEDによる光走査を感光体31の表面に施す。感光体31の表面のうち、光書込装置33によるLED光が照射された部分は、マイナス電荷が減衰せしめられて例えば−50[V]程度まで電位を下げる。これにより、感光体31表面の光照射領域が静電潜像となり、感光体31の回転に伴って上記現像装置34との対向領域である現像領域まで搬送される。
【0018】
上記現像器34は、図示しないトナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容する収容部34a、この内部で二成分現像剤を混合攪拌する攪拌パドル34b、現像スリーブ34c等を有している。攪拌パドル34bによって混合攪拌される二成分現像剤中のトナーは、磁性キャリアとの摺擦に伴ってマイナス極性に摩擦帯電せしめられる。そして、図中時計回りに回転駆動される現像スリーブ34cに内包される図示しないマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に汲み上げられる。更に、現像スリーブ34cの回転に伴い、感光体31に対向する現像領域に搬送され、ここで上記マグネットローラの現像磁極の影響によって穂立ちして磁気ブラシとなる。磁気ブラシは、その先端を感光体31表面に接触させながら現像スリーブ34cに連れ回る。
【0019】
現像スリーブ34cには、図示しない電源によって現像バイアスが印加される。この現像バイアスは、感光体31の非画像部の電位(−1200V)よりも小さく、且つ、静電潜像の電位(−50V)よりも大きい値になっている(例えば−800V)。このような電位条件では、現像スリーブ34cに担持される磁気ブラシ中において、感光体31表面の非画像部(非露光部)に接触するマイナス極性のトナーに対して、感光体31表面側からスリーブ表面側に向かう静電気力が作用する。このため、感光体31表面の非画像部に対するトナー付着が起こらない。これに対し、感光体31表面の静電潜像に接触するトナーに対しては、スリーブ表面側から感光体31表面側に向かう静電気力が作用する。これにより、磁気ブラシ中のトナーが静電潜像に転移して、静電潜像がトナー像に現像される。
【0020】
補給トナー収容部であり且つトナー補給手段でもあるトナーカートリッジ35は、内部に図示しないトナーを収容しており、上述のメイン制御部によってトナー補給部材35aの駆動が制御されることで現像器34内にトナーを補給する。補給されたトナーは、現像器34内の二成分現像剤に取り込まれてそのトナー濃度を上昇させる。メイン制御部がトナー補給部材35aを適宜駆動してトナー補給を行わせることで、現像器34において、現像に伴ってトナーを消費した二成分現像剤がそのトナー濃度を復帰させることができる。なお、トナーが無くなったトナーカートリッジ35は、新たなものと交換される。
【0021】
上記レジストローラ対39は、後述の給紙部70から送られてくる図示しない転写紙Pをローラ間に挟み込む。そして、それを感光体31上のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで後述の転写位置に向けて送り出す。
【0022】
上記転写分離装置36は、感光体31に対してその図中下方にて非接触で対向するように配設され、転写チャージャ36aと分離チャージャ36bとを有している。レジストローラ対39から送り出された転写紙は、この転写チャージャ36aと感光体1とが対向する転写位置に進入する。そして、転写チャージャ36aによって非転写面に付与される電荷の影響により、感光体31上のトナー像が感光体31表面に対向する転写面に静電的に転写せしめられる。このようにしてトナー像が転写された転写紙は、分離チャージャ36bによる電荷の付与の影響で感光体1表面から分離せしめられた後、後述の紙搬送装置40上に送られる。
【0023】
上記紙搬送装置40は、無端状の紙搬送ベルト40aと、これをテンション張架する複数の張架ローラとを有している。そして、少なくとも何れか1つの張架ローラの回転駆動により、紙搬送ベルト40aを図中時計回りに無端移動せしめられる。感光体1表面から分離せしめられた転写紙は、この紙搬送ベルト40a上に送られて、ベルトの無端移動に伴って後述の定着装置41に送られる。
【0024】
ドラム回転に伴って上記分離チャージャ36bとの対向領域を通過した感光体1表面は、転写紙に転写されずに残ってしまった転写残トナーがクリーニング装置37によって機械的にクリーニングされた後、除電装置38との対向領域で除電されて初期化せしめられる。クリーニング装置37は、感光体1表面から除去したトナーを、図示しないスクリュウコンベアの回転駆動によって装置の端部側に搬送する。この端部側には、トナー落下通路47が連通しており、スクリュウコンベアによって搬送されてくるトナーは、このトナー落下通路47を通して回収トナー収容部たる回収トナーボトル48内に回収される。回収トナーボトル48は、複写機本体に対して着脱可能に構成されており、満杯になった時点で複写機本体から取り外されて内部の回収トナーが廃棄される。かかる構成では、クリーニング装置37、トナー落下通路47、の回収トナーボトル48などが一体となって、転写残トナーを回収する回収手段として機能している。
【0025】
上記定着装置41は、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ41aと、これに当接して定着ニップを形成する加圧ローラ41bとを有している。両ローラは、定着ニップで互いの表面を同方向に移動させるように回転駆動される。紙搬送装置40から定着装置41内に送り込まれた転写紙は、この定着ニップに挟まれる。そして、その表面に付着していたトナー像が加熱や加圧などの影響によって表面に定着せしめられる。このようにしてトナー像が定着された転写紙は、定着ニップから搬送ローラ対42に送られる。そして、複写機本体の側面から突出する排紙トレイ45に向けて排紙されるか、あるいは、排紙ローラ対44を経由してプリンタ部30の筺体上面のスタック部46に向けて排紙される。排紙トレイ45、スタック部46の何れに排紙されるかは、排出路切替爪43による排出路の切り替えによって決定される。
【0026】
上記給紙部70は、プリンタ部30の下方に配設され、3つのロール紙供給装置71,72,73や、2つの搬送切断装置74,75などを備えている。ロール紙供給装置71,72,73は、それぞれ幅寸法の異なるロール紙Rを搭載しており、その先端側を給紙ローラ対71a,72a,73aのローラ間に挟み込んでいる。そして、所定のタイミングで給紙ローラ対71a,72a,73aを回転駆動させることで、ロール紙Rから紙を引き出しながら、その先端側を給紙路76に送り込む。送り込まれたロール紙Rの先端側は、給紙路76内に配設されている搬送切断装置74(あるいは搬送切断装置75)内に進入し、その搬送ローラ対(74a,75a)のローラ間に挟まれる。そして、搬送ローラ対(74a,75a)の回転駆動によって、プリンタ部30へと給紙される。この際、搬送切断装置74,75は、切断機74b,75bによって所定のタイミングでロール紙Rを切断する。これにより、ロール紙Rの先端側が非ロール状の転写紙となる。プリンタ部30に給紙された転写紙は、上述のようにしてトナー像が転写された後、機外へと排出される。
【0027】
次に、本複写機の特徴的な構成について説明する。
上述したように、本複写機は、潜像担持体たるドラム状の感光体31として、その軸線方向の有効幅がA1サイズの長手寸法(841mm)という非常に広幅のものを用いている。このような広幅の感光体31上の静電潜像を現像し得る現像器34では、その軸線方向の撓みを抑えるべく、ケーシングや現像スリーブ34c等の各種部品に高剛性のものを使用する必要がある。そして、このことにより、コストアップを引き起こすおそれがある。
【0028】
そこで、本複写機では、静電潜像の現像を感光体31表面における移動方向と直交する方向、即ち、ドラム軸線方向に分担する3つの現像器を設けている。図2は、感光体31と、3つの現像器におけるそれぞれの現像スリーブ34cと、トナーカートリッジ35とを示す斜視図である。3つの現像器のうち、感光体31表面の軸線方向における中央領域を現像対象領域とするものは、その現像スリーブ34cを、他の2つの現像器における現像スリーブ34cよりも感光体31回転方向上流側に位置させるようになっている。一方、他の2つの現像器(両脇の現像器)は、それぞれ互いの現像スリーブ34cを同一軸線上に位置させるようになっている。そして、中央の現像スリーブ34cによる現像対象領域のうち、その両端の領域は、それぞれ両脇の現像スリーブ34cによる現像対象領域の片端の領域とオーバーラップするようになっている。このようなオーバーラップを実現すべく、中央の現像スリーブ34cだけが、両脇の現像スリーブ34cよりも感光体31の回転方向上流側に配設されるのである。かかる構成では、複数の現像スリーブ34cを同一軸線上に配設した場合に生ずるスリーブ間の空隙がなくなるので、感光体31表面の幅方向において隙間無く現像を行うことができる。
【0029】
このように、感光体31表面に対してその軸線方向に分担して現像を行う複数の現像器を設けた構成では、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べ、各現像器の幅寸法を低減して、それらの各種の部品に高剛性のものを使用する必要がなくなる。このため、高剛性の部品を用いることによるコストアップを回避することができる。更には、各現像器やその部品として、A4サイズの長手寸法などといった一般的な幅に対応する普及機のものをそのまま流用することが可能になる。例えば、本複写機では、3つの現像器について、それぞれ現像スリーブ34cや攪拌パドル(34b)として、A4サイズの長手寸法(297mm)を有効幅とする普及機のものを流用している。このように、高剛性の部品の代わりに、普及機用のものを流用することで、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べて、低コスト化を実現することが可能になる。
【0030】
同図においては、便宜上、3つの現像器についてそれぞれ現像スリーブ34cだけを示しているが、これら現像器はそれぞれ図示しない固有のケーシング内に、上述の収容部(34a)や攪拌パドル(34b)などを備えている。トナーカートリッジ35は、これら3つの現像器の全てに対してトナー補給が可能になるように、それぞれに対して一体的に着脱される。そして、その周面には、各現像器にそれぞれ個別に対応する3つの補給シャッタ35bを有している。これら補給シャッタ35bは、図示しない駆動機構によってそれぞれ個別に開閉することができる。3つの現像器のうち、例えば中央の現像器だけにトナー補給がなされる場合には、3つの補給シャッタ35bのうち、中央のものだけが開放した状態で、カートリッジ内の図示しないトナー補給部材(図1の35a)が駆動される。このような構成により、1つのトナーカートリッジ35によって3つの現像器に対してそれぞれ個別にトナー補給が行えるようになっている。なお、3つの現像器について、それぞれ専用のトナー補給手段や補給トナー収容部を設けてもよい。
【0031】
図3は、感光体31を各現像器の側から見た斜視図である。感光体31と3つの現像器とが対向する現像領域よりも感光体31の回転方向下流側には、反射型フォトセンサ(以下、Pセンサという)49が配設されている。このPセンサ49は、図示しない発光部から発した光を感光体31の表面に向けて照射するとともに、その反射光を図示しない受光部で受光する。そして、受光量に応じた信号を図示しないメイン制御部に出力する。感光体31の表面におけるPセンサ49による光照射領域は、3つの現像器のうち、中央のものによる現像対象領域となっており、Pセンサ49はこの現像対象領域の光反射光量に応じた信号を出力する。感光体31の表面の光反射率は、その表面のトナー付着量に応じて異なってくる。よって、Pセンサ49は、「何れか1つの現像手段」である中央の現像器によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知することができる。
【0032】
図4は、本複写機の電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、本プリンタは、原稿読取部1、プリンタ部30、給紙部70等の他、メイン制御部100、画像メモリ部110、操作表示部120などを備えている。また、原稿読取部1は、上述した密着センサ4や原稿取込ローラ対3等の他、増幅回路5、A/D変換回路6、補正回路7、書込変換回路8、読取制御回路9などを有している。また、プリンタ部30は、上述した感光体31等の他、駆動制御回路51や補給クラッチ51等も有している。
【0033】
メイン制御部100は、本複写機の全体の制御を司っており、原稿読取部1、プリンタ部30、給紙部70、画像メモリ部110、操作表示部120がそれぞれ接続されている。
【0034】
原稿読取部1において、密着センサ4によって読み取られた図示しない原稿の画像信号は、増幅回路5によって増幅された後、A/D変換回路6によってアナログ信号から多値デジタル画像信号に変換される。そして、読取制御回路9から出力される同期信号に同期するようにA/D変換回路6から出力され、補正回路7によって光量ムラ、コンタクトガラスの汚れ、センサの感度ムラ等による歪みがシェーディング補正される。更に、書込変換回路8によって書込用のデジタル画像信号に変換された後、画像メモリ部110に送られてそこに記録される。
【0035】
画像メモリ部110は、書込変換回路8から送られてきた書込用デジタル画像信号を1画素ビットに変換する。そして、これを、メイン制御部100から送られてくる同期信号に同期させて出力する。具体的には、イーブン(E)とオッド(O)とがそれぞれ個別の信号線にて1bitで出力される25[MHz]の2ラインパラレルの2値画像信号として、光書込装置33に転送する。
【0036】
光書込装置33は、書込制御回路33a、第1LEDアレイユニット33b、第2LEDアレイユニット33c、第3LEDアレイユニット34dなどを有している。3つのLEDアレイユニットのうち、第2LEDアレイユニット33cは、感光体31表面の軸線方向における中央部に対して光書込を行うように配設されている。また、第1LEDアレイユニット33b、第3LEDアレイユニット33dは、上記中央部の両脇に対して光書込を行うように配設されている。本複写機では、光書込装置33のLEDアレイユニットについても、現像器と同様にして、光書込を感光体31表面の軸線方向に分担するものを複数(3つ)設けているのである。かかる構成では、LEDアレイユニットについても、高剛性の部品の代わりに、普及機用のものを流用することで、広幅のLEDアレイユニットを1つだけ用いる場合に比べて、低コスト化を実現することが可能になる。なお、各LEDアレイユニットのLEDから発せられたLED光は、図示しないセルフォックレンズアレイのレンズを通して、感光体31に照射される。
【0037】
画像メモリ部110から光書込装置33に転送された2ラインパラレルの2値画像信号は、書込制御回路33aで1ラインに合成される。書込制御回路33aは、1ラインに合成した2値画像信号を、第1、第2、第3LEDアレイユニット用に3分割して、それぞれ2ラインの1bit(9.5MHz)にて、対応するLEDアレイユニットに出力する。また、3分割した2値画像信号について、それぞれ書込画素数を計数して、結果をメイン制御部100に送信する。メイン制御部100は、第1、第2、第3LEDアレイユニット(33b、33c、33d)について、それぞれ書込制御回路33aから送られてくる書込画素数の計数値に基づいて、所定の制御を行うようになっている。
【0038】
なお、当然ながら、第2LEDアレイユニット33cについて計数された書込画素数は、3つの現像器のうち、中央の現像器によって現像される画素数に相当する。また、第1、第3LEDアレイユニット(33b、33d)について計数された書込画素数は、3つの現像器のうち、両脇のそれぞれによって現像される画素数に相当する。以下、感光体31表面における第1LEDアレイユニット33bによる光書込領域や、第1LEDアレイユニット33bに対応する現像器による現像対象領域のことを、「一端側領域」という。また、第2LEDアレイユニット33cや第3LEDアレイユニット33dについては、同様の領域をそれぞれ、「中央領域」、「他端側領域」という。また、第1、第2、第3LEDアレイユニット(33b、33c、33d)に対応する現像器を、それぞれ、「一端側現像器」、「中央現像器」、「他端側現像器」という。
【0039】
3つの現像器(34)は、それぞれ感光体31表面の静電潜像を現像するのに伴って、二成分現像剤中のトナーを消費していく。制御手段たるメイン制御部100は、このトナー消費に伴って必要になる所定の制御として、次に掲げる4つの制御を行うようになっている。
▲1▼トナー補給制御
▲2▼回収トナーボトル満杯判定制御
▲3▼トナーニアエンド判定制御
▲4▼トナーエンド判定制御
【0040】
これら4つの制御は、何れも、3つの現像器(34)のうち、「中央現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知するPセンサ49の検知結果に基づいてなされる。以下、その詳細について説明する。
【0041】
まず、トナー補給制御について説明する。
上述のように、トナー補給手段たるトナーカートリッジ35は、3つの補給シャッタ(35b)をそれぞれ個別に開閉することで、現像手段たる3つの現像器(34)に対してそれぞれ個別にトナーを補給することができる。これら3つの補給シャッタは、それぞれトナーカートリッジ35に設けられている3つのシャッタソレノイド35cがプリンタ部30の駆動制御回路50の制御によって個別に駆動されることで開閉される。駆動制御回路50は、これら3のシャッタソレノイド35cの他、トナーカートリッジ35内のトナー補給部材(図1の35a)への駆動力伝達ON/OFFを行う補給クラッチ51の駆動も制御する。更には、図示しないメインモータや各種クラッチなど、プリンタ部30における他の機器の駆動も制御する。駆動制御回路50による制御は、メイン制御部100からの信号に基づいて行われる。即ち、メイン制御部100が、プリンタ部30の駆動制御回路50を介して、プリンタ部30内における各機器の駆動を制御しているのである。
【0042】
図5は、トナー補給制御の一部であるVsg測定処理の要部を示すフローチャートである。上述のメイン制御部(100)は、複写機本体の起動時などといった所定のタイミングで、感光体31の地肌部を検知するPセンサ49から出力される地肌部検知時電圧Vsgを取得する(ステップ1:以下、ステップをSという)。そして、取得結果を、それまでRAM100b内に記憶していた地肌部検知時電圧Vsgと置き換える(S2)。所定のタイミングで地肌部検知時電圧Vsgを実測して更新していくのである。Pセンサ49が地肌部ではなく、トナーの付着している画像を検知するときには、地肌部のときよりも感光体31上の光反射率が減るためにPセンサ49からの出力電圧値が小さくなる。このときの出力電圧値が画像部検知時電圧Vspとなる。感光体31表面における単位面積あたりのトナー付着量は、Vsp/Vsgの値と良好な相関関係を示す。よって、Vsp/Vsgに基づいて、単位面積(画素数)あたりのトナー付着量を把握することができる。また、このトナー付着量と、現像器から感光体31へのトナー消費量とにも、良好な相関関係が成立する。よって、Vsp/Vsgに基づいて、画素数あたりの現像に使用されるトナー消費量を把握することもできる。
【0043】
上述した「一端側領域」、「中央領域」、「他端側領域」という感光体31表面における3つの領域のうち、「中央領域」の一部は、Pセンサ49による被検対象領域となる。書込制御回路33aは、この被検対象領域に対応する上記2値画像信号に所定面積以上の黒ベタ書込情報が含まれている場合には、その書込中にベタ信号をメイン制御部100に出力する。このベタ信号の出力が開始されてから所定時間が経過すると、感光体31上で「中央現像器」によって現像された黒ベタ部がPセンサ49によって検知され始める。即ち、ベタ信号の出力が開始されてから所定時間経過後におけるPセンサ49の出力電圧は、画像部検知時電圧Vspとなる。
【0044】
図6は、トナー補給制御の一部である消費量補正係数更新処理の要部を示すフローチャートである。メイン制御部(100)は、所定のタイミングが到来する毎に(S1でY)、その後に上記書込制御回路33aから出力される上記ベタ信号に基づいて、画像部検知時電圧Vspを取得する(S2でY、及びS3)。そして、Vsp/Vsgを算出し(S4)、算出結果に基づいて消費量補正係数Kを求め(S5)、RAM100b内に記憶していた消費量補正係数Kを新たに求めた値に更新する(S6)。なお、上記所定のタイミングとは、本体の主電源がONされる毎、プリントジョブ終了毎、所定枚数のプリントアウト毎などである。
【0045】
上記消費量補正係数Kとは、実際の書込画素数を、トナー消費量に基づく画素数に補正するためのものである。具体的には、例えば、1画素に対するトナー付着量が標準トナー付着量Dsとなる場合に、そのときの現像による標準トナー消費量がDcであるとする(地汚れ等が発生するのでDs<Dcとなる)。すると、Vsp/Vsgの値が標準値であれば(トナー付着量測定値=標準トナー付着量Dsであれば)、1画素の現像に標準トナー消費量Dcのトナーが使われることになる。しかし、Vsp/Vsgの値が標準値よりも大きい場合には(トナー付着量測定値<標準トナー付着量Ds)、1画素あたりの現像によるトナー消費量が標準トナー消費量Dcよりも少なくなる。また、Vsp/Vsgの値が標準値よりも小さい場合には(トナー付着量測定値>標準トナー付着量Ds)、1画素あたりの現像によるトナー消費量が標準トナー消費量Dcよりも多くなる。トナー消費量を不変であるものとみなした場合、このようなトナー消費量の増減分については、それに応じて書込画素数の計数値を実際の値から増減することによって反映することができる。実際のトナー消費量が標準トナー消費量Dcよりも少ない場合には、実際の1画素書込について1画素未満の書込が行われたとみなしてトナー消費量を把握するのである。この一方で、標準トナー消費量Dcよりも多い場合には、実際の1画素書込について1画素超の書込が行われたとみなしてトナー消費量を把握するのである。消費量補正係数Kは、このようにして実際の書込画素数を、トナー消費量に基づく画素数に補正するためのものである。予めの試験により、Vsp/Vsgと、トナー消費量との関係を調査しておけば、Vsp/Vsgに基づいて消費量補正係数Kを求めるための関数式を構築することができる。メイン制御部100は、RAM100bに記憶しているこの関数式と、Vsp/Vsgとに基づいて、消費量補正係数Kを求めてRAM100bに記憶するのである。なお、Vsp/Vsgが標準値である場合に、消費量補正係数Kが1になることは言うまでもない。
【0046】
上述のように、上記書込制御回路(33a)は上記「一端側領域」、「中央領域」、「他端側領域」に対するの書込画素数の計数値C1、C2、C3を、それぞれメイン制御部(100)に送信する。メイン制御部(100)は、3つの現像器について、それぞれ書込制御回路(33a)から送られてくる計数値C1、C2、C3に基づいて、対応する現像器にトナー補給を行うための補給処理を実施する。具体的には、3つの領域についての計数値をそれぞれ消費補正係数Kの乗算(計数値×K)によって補正した後、「一端側領域」、「中央領域」、「他端側領域」に対応する補給用画素数カウント値Cs1、Cs2、Cs3に累積加算していく。そして、何れかの補給用カウント値(Cs1、Cs2、Cs3)が所定の閾値に達する毎に、その値をリセットするとともに、対応する現像器に対するトナー補給を所定時間だけ行わせる。
【0047】
例えば、「一端側現像器」(一端側領域)についての補給処理は、図7に示すようなフローになる。即ち、まず、「一端側領域」に対する書込画素数の計数値C1について、上記書込制御回路(33a)から送られてきたか否かが判定される(S1)。そして、送られてきた場合には(S1でY)、演算式(C1×K)によって計数値C1が補正された後(S2)、補正結果がそれまでの補給用画素数カウント値Cs1に加算される(S3)。次に、加算後の補給用画素数カウント値Cs1について、所定の閾値に達しているか否かが判定され(S4)、達している場合には(S4でY)、補給用画素数カウント値Cs1がリセットされる(S5)。そして、上記補給クラッチ(51)の駆動が開始された後(S6)、「一端側現像器」に対応するシャッタソレノイド(35c)が所定時間だけ駆動される(S7)。これにより、閾値の画素数の現像に消費されたトナーと同等量のトナーが、「一端側現像器」内の二成分現像剤に補給される。シャッタソレノイド(35c)の駆動が停止されると、その後に上記補給クラッチ(51)の駆動が停止されて補給処理が終了する(S8)。
【0048】
なお、計数値C1が加算された後の補給用カウント値Cs1が閾値に達していない場合には(S4でN)、トナー補給が行われることなく、一連の制御フローが終了する。他の現像器(中央現像器、他端側現像器)についても、補給用カウント値Cs2やCs3に基づいた同様の補給処理が行われる。
【0049】
また、上記補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3について、閾値に達しているか否かの判断(例えば図7のS4)は、1ジョブ毎(1枚プリント毎)に行われる。このため、補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3のリセットは、カウント値をゼロにすることによって行われるのではなく、それまでのカウント値から閾値が減じられることによって行われる。例えば、閾値が100xである場合に、ジョブ後の補給用カウント値Cs1が102xであれば、リセット後の補給用カウント値Cs1は「102x−100x=2x」となる。
【0050】
以上のトナー補給制御においては、何れか1つの現像手段である「中央現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知するPセンサ49による検知結果に基づいて、各現像器についての補給処理を行っている。そして、これらの補給処理については、次のようにして行っている。即ち、感光体31の表面の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と、トナー付着量の検知結果であるVspとに基づいて、トナー補給手段たるトナーカートリッジ35によるトナー補給を制御する。このようなトナー補給制御では、各現像器に個別に対応する複数のPセンサを設けなくても、各現像器による画素数あたりのトナー消費量を消費量補正係数Kの補正によって適切に補正することが可能である。そして、このような適切な補正により、各現像器に個別に対応する複数の補正処理をそれぞれ正確に行うことができる。しかも、トナー付着量検知手段たるPセンサを各現像器に対応させて複数設ける必要がないので、Pセンサの増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避することができる。
【0051】
また、本複写機のトナー補給制御では、図7に示した例のように、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいてトナー補給を制御することが可能になる。このようにトナー消費量の算出結果に基づいてトナー補給を制御することで、各現像器について、それぞれ内部の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサを設けなくても、トナー消費に伴う適切なトナー補給を行うことができる。
【0052】
また、本複写機のトナー補給制御では、各現像器についてそれぞれ、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給の開始タイミングを決定している。このようにトナー補給を開始すると、例えば1ジョブ終了毎や、所定枚数プリントアウト毎など、現像動作を所定時間行う毎に補給を開始する場合に比べ、トナーカートリッジ(35)から現像器へのトナー補給量を正確に制御することができる。これは次に説明する理由による。即ち、現像動作時間と、トナー消費量とはそれほど良好な相関関係を示さない。例えば、画像面積率の比較的低いプリントアウトが頻繁に行われれば、現像動作時間が比較的長いにもかかわらず、トナーはそれほど消費されない。このため、現像動作を所定時間行う毎に補給を開始する構成では、場合によっては、補給量の調整が困難なほどの少量のトナー補給を行わなければならない事態が起こる。そして、このような少量のトナー補給を正確に行うことができないことにより、トナー補給量を正確に制御することが困難になってしまう。一方、本複写機のように、補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給を開始する構成では、正確に調整し得る量のトナーが消費された段階で、その量と同量のトナーを補給することができる。よって、トナー補給量を正確に制御することができる。
【0053】
なお、転写紙に実際に出力する画像を用いて画像部検知時電位Vspを測定する例について説明したが、次のようにして測定してもよい。プリントジョブ間、紙間、待機時などに、「中央領域」に基準トナー像を形成し、これを用いて画像部検知時電位Vspを測定するのである。また、基本的には転写紙に実際に出力する画像を用いて行うが、所望の大きさのベタ部が「中央領域」に所定期間形成されない場合に、基準トナー像を形成させるようにしてもよい。
【0054】
次に、回収トナーボトル満杯判定制御について説明する。
上述のように、本複写機では、感光体(31)表面の転写残トナーが、クリーニング装置(37)によってクリーニングされた後、回収トナーボトル(48)内に回収される。そして、満杯になった回収トナーボトル(48)は、複写機本体から取り外されて内部の回収トナーが廃棄される。かかる構成では、回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量が満杯レベルになるか、これに近づいた段階でユーザーに対して廃棄作業を促さないと、回収トナーボトル(48)内からトナーを溢れさせてしまう。従来、この満杯レベルを検知させる方法として、トナー検知センサによる検知が一般的に行われていた。具体的には、ボトルに対して所定のレベルで内部のトナーを検知するフォトセンサ等のトナー検知センサを設けていたのである。しかしながら、かかる構成では、トナー検知センサの付設により、コストアップを引き起こしたり、装置小型化が困難になったり、レイアウト自由度が悪化したり、といった不具合が発生してしまう。また、ボトル内のトナーレベルが満杯レベルになった時点で、初めてユーザーに対して「満杯になった」旨を報知することになるので、廃棄作業の実施についてある程度の余裕時間を与えることができない。
【0055】
そこで、本複写機では、回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を、現像に伴うトナー消費量の算出結果に基づいて把握することで、これらの不具合を回避するようになっている。図8は、本複写機における回収トナーボトル満杯判定制御の一例を示すフローチャートである。この回収トナーボトル満杯判定制御では、まず、1ジョブ(1枚プリント動作)が終了するまで待機された後(S1)、上記感光体(31)表面からクリーニングされたクリーニングトナー相当画素数Ctが算出される(S2)。この算出は、上述の3つの領域(一端側領域、中央領域及び他端側領域)に対する光書込画素数の計数値の合計(C1+C2+C3)に、消費量補正係数Kと転写率rとを乗算することによって行われる。なお、転写率rは、トナー像に付着したトナーのうち、何パーセントが転写残トナーになるかについて、予めの試験によって求められたものである。
【0056】
上記クリーニングトナー相当画素数Ctが算出されると、次に、貯留トナーカウント値Cdにその算出結果が加算される(S3)。そして、加算後の貯留トナーカウント値Cdに応じた貯留トナー量が、上記操作表示部(120)にインジケーター方式などで表示される(S4)。次いで、貯留トナーカウント値Cdについて、所定の閾値に達したか否かが判断され、達していない場合には(S5でN)、一連の制御フローがS1に戻される。一方、達している場合には(S5でY)、満杯フラグがセットされた後(S6)、上記回収トナーボトル(48)についての満杯警報が上記操作表示部(120)に表示される(S7)。なお、ユーザーの操作によって上記回収トナーボトル(48)の脱着操作が検知されたことに基づいて満杯フラグが解除されると、満杯警報が解除される。
【0057】
このように、本複写機においては、トナー像転写後の感光体31表面に残留する転写残トナーを回収トナー収容部たる回収トナーボトル(48)に回収する回収手段とを設けている。そして、各現像器についてそれぞれ、Pセンサ(49)による検知結果に基づいて次のような処理を行わせるように、制御手段たるメイン制御部(100)を構成している。即ち、感光体31表面の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいて回収トナーボトル(48)内における貯留トナー量を判断させるのである。かかる構成では、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいて回収トナーボトル(48)内における貯留トナー量を把握することが可能になる。そして、これにより、各現像器について、それぞれ現像後の画像部に対するトナー付着量を検知するPセンサ(49)を備えていなくても、上記貯留トナー量を正確に把握することができる。よって、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、回収トナーボトル満杯判定制御を正確に行うことができる。
【0058】
また、回収トナーボトル(48)内のトナーを検知するトナー検知センサを設けなくても、そのボトルについてのトナー満杯状態を把握させることができる。よって、トナー満杯状態を検知させるためのトナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいて回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を把握して、その増加傾向をユーザーに逐次報知することで、トナー廃棄作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0059】
次に、トナーニアエンド判定制御について説明する。
本複写機においては、ほぼ空になった状態のトナーカートリッジ(35)が新たなものと交換されることで、複写機本体に対してトナーが補充される。かかる構成では、トナーカートリッジ(35)内のトナー残量について、ほぼ無くなった段階、即ち、トナーニアエンドになった段階でユーザーに対してカートリッジ交換作業を促す必要がある。従来、トナーニアエンドを検知させる方法として、排出トナー検知センサによる検知が一般的に行われていた。具体的には、カートリッジ内から排出されるトナーを検知する排出トナー検知センサを設け、これによって所定量以下のトナーが検知されたことに基づいて、トナーニアエンドを検知させていたのである。しかしながら、かかる構成では、排出トナー検知センサの付設により、コストアップを引き起こしたり、装置小型化が困難になったり、レイアウト自由度が悪化したり、といった不具合が発生してしまう。また、トナー残量がほぼ無くなったことによってカートリッジ内からのトナー排出性が悪くなった時点で、初めてユーザーに対してトナーニアエンドを報知することになる。このため、カートリッジ交換作業のための余裕時間を与えることができない。
【0060】
そこで、本複写機では、トナーカートリッジ(35)内のトナー残量を、現像に伴うトナー消費量の算出結果に基づいて把握することで、これらの不具合を回避するようになっている。図9は、本複写機におけるトナーニアエンド判定制御の一例を示すフローチャートである。このトナーニアエンド判定制御では、まず、1ジョブが終了するまで待機された後(S1)、3つの現像器ついて、現像に伴うトナー消費量の合計に相当する画素数である消費トナー相当画素数Utが算出される(S2)。この算出は、上述の3つの領域(一端側領域、中央領域及び他端側領域)に対する光書込画素数の計数値の合計(C1+C2+C3)に、消費量補正係数Kを乗算することによって行われる。次いで、その算出結果がカートリッジトナー消費カウント値Cnに加算された後(S3)、加算結果に応じたトナー残量が、上記操作表示部(120)にインジケーター方式などで表示される(S4)。更に、カートリッジトナー消費カウント値Cnについて、所定の閾値に達したか否かが判断され、達していない場合には(S5でN)、一連の制御フローがS1に戻される。一方、達している場合には(S5でY)、ニアエンドフラグがセットされた後(S6)、トナーニアエンド警報が上記操作表示部(120)に表示される(S7)。
【0061】
なお、ユーザーの操作によってトナーカートリッジ(35)の交換操作が検知されたことに基づいてニアエンドフラグが解除されると、トナーニアエンド警報が解除される。但し、カートリッジ脱着操作だけでカートリッジ交換を認識させてしまうと、ニアエンド状態のカートリッジを複写機本体から取り外した後に再び装着するといったカートリッジ脱着操作を、カートリッジ交換操作と誤認識させてしまう。そこで、かかる誤認識を回避すべく、例えばトナーカートリッジ(35)に付されているID番号を認識させるなど、カートリッジ識別手段を設けることが望ましい。また、「カートリッジ交換操作を行った」旨の交換操作実施情報をユーザーのキー操作によって受付させるようにしてもよい。
【0062】
このように、本複写機においては、複数の現像手段たる現像器に対してそれぞれ個別に補給するためのトナーを収容する補給トナー収容部たるトナーカートリッジ(35)を設けている。そして、各現像器についてそれぞれ、Pセンサ(49)による検知結果に基づいて次のような処理を行わせるように、制御手段たるメイン制御部(100)を構成している。即ち、感光体(31)表面の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を判断させるようにしている。かかる構成では、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいてカートリッジ内のトナー残量を把握することが可能になる。そして、これにより、各現像器について、それぞれ現像後の画像部に対するトナー付着量を検知するPセンサ(49)を備えていなくても、上記トナー残量を正確に把握することができる。よって、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーニアエンド判定制御を正確に行うことができる。
【0063】
また、トナーカートリッジ(35)内から排出されるトナーを検知する排出トナー検知センサを設けていなくても、カートリッジ内のトナー残量を正確に把握させることができる。よって、トナー残量を把握させるための排出トナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を把握して、その減少傾向をユーザーに逐次報知することで、カートリッジ交換作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0064】
次に、トナーエンド判定制御について説明する。
トナーニアエンドになったにもかかわらず、トナーカートリッジ(35)が交換されないままにプリント動作を継続すると、やがて、各現像器について、その内部のトナー量不足によって現像濃度不足を引き起こす。そして、これによって不良画像が発生してしまう。また、上述のように、本複写機では二成分現像方式を採用している。このため、二成分現像剤の著しいトナー濃度不足によって感光体(31)に磁性キャリアを付着させるキャリア付着という現像が発生し、これによって感光体(31)にダメージを与えてしまうおそれもある。そこで、本複写機においては、トナーエンド判定制御を行うようになっている。具体的には、トナーカートリッジ(35)が交換されないままにプリント動作を継続する場合に、ニアエンド後に所定量以上のトナーを消費した段階で画像形成動作を強制停止する。そして、この強制停止により、不良画像やキャリア付着の発生を抑えるのである。
【0065】
図10は、本複写機におけるトナーエンド判定制御の一例を示すフローチャートである。このトナーエンド判定制御では、まず、ニアエンドフラグについてセットされているか否かが判断される(S1)。ここで、ニアエンドフラグがセットされていない場合には(S1でN)、トナーニアエンドが発生していないことによる。よって、一連の制御がS1に戻される。
【0066】
一方、ニアエンドフラグがセットされている場合には(S1でY)、トナーニアエンドが既に発生していることになる。そこで、1ジョブが終了すると(S2でY)、上述した方法によって消費トナー相当画素数Utが算出された後(S3)、算出結果がニアエンド後トナー消費相当画素数Ceに加算される(S4)。そして、加算後のニアエンド後トナー消費相当画素数Ceについて、所定の閾値に達したか否かが判断され、達していない場合には(S5でN)、一連の制御フローがS1に戻される。一方、達している場合には(S5でY)、画像形成動作が強制停止された後(S6)、エンドフラグがセットされる(S7)。そして、トナーエンド警報が上記操作表示部(120)に表示される(S8)。
【0067】
なお、ユーザーの操作によってトナーカートリッジ(35)の交換操作が検知されたことに基づいてエンドフラグが解除されると、トナーエンド警報が解除される。そして、その後に所定時間のトナー補給が行われた後、画像形成動作の強制停止が解除される。
【0068】
このように、本複写機においては、各現像器についてそれぞれ、Pセンサ(49)による検知結果に基づいて次のような処理を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、感光体(31)の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいて画像形成動作の強制停止タイミングを判断させている。かかる構成では、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいてトナーエンドの到来タイミングを把握することが可能になる。そして、これにより、各現像器について、それぞれ現像後の画像部に対するトナー付着量を検知するPセンサ(49)を備えていなくても、トナーエンドの到来タイミングを正確に把握することができる。よって、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーエンド判定制御を正確に行うことができる。
【0069】
以上、二成分現像方式によって潜像を現像する複写機について説明した。しかし、回収トナーボトル満杯判定制御、トナーニアエンド判定制御及びトナーエンド判定制御トナーについては一成分現像方式の画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
【0070】
また、何れか1つの現像手段として、「中央現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量をPセンサ(49)に検知させるようにした例について説明した。しかし、Pセンサ(49)に対して、「一端側現像器」あるいは「他端側現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知させるようにしてもよい。但し、「一端側領域」や「他端側領域」に比べて、「中央領域」は所定画素数以上のベタ部の形成される可能性が高い。よって、「中央現像器」によって現像された部分に対するトナー付着量を検知させるようにすることで、より頻繁に画素数あたりのトナー付着量を取得させることができる。
【0071】
また、各現像器でのトナー消費量を、それに対応する画素数換算で把握させるようにした例について説明したが、書込画像数の計数値に基づいたトナー消費量を算出させるようにしてもよい。このように構成した場合には、感光体1の非画像部にトナーを付着させてしまういわゆる地汚れによるトナー消費も加味して、より正確な制御を行うことができる。例えば、次式に基づいて、現像によるトナー消費量と、地汚れによるトナー消費量とを求めるのである。
【数1】
αn=m1×(S/n)×Dn×K+[Tbias×Vdrum×(H/n)−S/n×Dn×K]×m2
※但し、n:現像器の数、
αn:ある1つの現像器におけるトナー消費量、
m1:画像部トナー付着量[mg/cm2]、
m2:地汚れトナー付着量[mg/cm2]
S:転写紙面積[cm2]
Dn:その現像器に対応する書込画素数
K:補正係数
Tbias:現像バイアス印加時間[sec]
Vdrum:感光体の線速[cm/sec]
H:有効現像幅[cm]
【0072】
以上、本複写機においては、複数の現像器に対してそれぞれ個別にトナーを補給するトナー補給手段たるトナーカートリッジを設けている。そして、トナー消費に伴って必要になる複数の上記処理として、次のようなトナー補給制御を行わせるように制御手段たるメイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)による検知結果とに基づいてトナー補給を制御のである。かかる構成では、上述のような理由により、Pセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避しつつ、各現像器に対するトナー補給制御を正確に行うことができる。また、各現像器についてそれぞれ内部の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサを設けることによるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避しつつ、各現像器に対するトナー補給制御を正確に行うことができる。
【0073】
また、本複写機においては、各現像器についてそれぞれトナー消費に伴って必要になる所定の処理たる補給処理として、次のような処理を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、それぞれ画素数の計数結果C1、C2、C3の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給の開始タイミングを決定している。かかる構成では、上述したような理由により、現像動作を所定時間行う毎にトナー補給を開始する場合に比べ、トナーカートリッジ(35)から現像器へのトナー補給量を正確に制御することができる。
【0074】
また、本複写機においては、潜像担持体たる感光体(31)上で現像されたトナー像を転写体たる転写紙に転写する転写手段たる転写分離装置(36)を設けている。また、トナー像転写後の感光体(31)表面に残留する転写残トナーを回収トナーボトル(48)に回収する回収手段も設けている。そして、各現像器についてそれぞれトナー消費に伴って必要になる複数の処理として、次のような回収トナーボトル満杯判定制御を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいて回収トナー収容部たる回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を判断させるのである。かかる構成では、上述したような理由により、よって、Pセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、回収トナーボトル満杯判定制御を正確に行うことができる。また、ボトル内のトナー満杯状態を検知させるためのトナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいて回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を把握して、それをユーザーに逐次報知することで、トナー廃棄作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0075】
また、本複写機においては、複数の現像器に対してそれぞれ個別に補給するためのトナーを収容する補給トナー収容部たるトナーカートリッジ(35)を設けている。そして、各現像器について、それぞれトナー消費に伴って必要になる処理として、次のようなトナーニアエンド判定制御を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(48)による検知結果とに基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を判断させるのである。かかる構成では、上述した理由により、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーニアエンド判定制御を正確に行うことができる。また、トナー残量を把握させるための排出トナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を把握して、それをユーザーに逐次報知することで、カートリッジ交換作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0076】
また、本複写機においては、各現像器について、トナー消費に伴って必要になる処理として、次のようなトナーエンド判定制御を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(48)による検知結果とに基づいて画像形成動作の強制停止タイミングを判断させるのである。かかる構成では、上述した理由により、Pセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーエンド判定制御を正確に行うことができる。
【0077】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を低コストで抑えることが可能になるという優れた効果がある。更には、トナー付着量検知手段の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行うことができるという優れた効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機を示す概略構成図。
【図2】同複写区の感光体と、3つの現像器におけるそれぞれの現像スリーブと、トナーカートリッジとを示す斜視図。
【図3】同感光体を各現像器の側から見た斜視図。
【図4】複写機の電気回路の一部を示すブロック図。
【図5】同複写機のメイン制御部によって実施されるトナー補給制御の一部であるVsg測定処理の一例を示すフローチャート。
【図6】同トナー補給制御の一部である消費量補正係数更新処理の一例を示すフローチャート。
【図7】同トナー補給制御の一部である、一端側領域についての補給処理の一例を示すフローチャート。
【図8】同メイン制御部によって実施される回収トナーボトル満杯判定制御の一例を示すフローチャート。
【図9】同メイン制御部によって実施されるトナーニアエンド判定制御の一例を示すフローチャート。
【図10】同メイン制御部によって実施されるトナーエンド判定制御の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
31 感光体(潜像担持体)
34 現像器(現像手段)
35 トナーカートリッジ(トナー補給手段、補給トナー収容部)
36 転写分離装置(転写手段)
37 クリーニング装置(回収手段の一部)
49 Pセンサ(トナー付着量検知手段)
48 回収トナーボトル(回収手段の一部、回収トナー収容部)
100 メイン制御部(制御手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜像担持体に担持される潜像を現像するための現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を、潜像担持体に対するトナー付着量に基づいて実施する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光体等の潜像担持体に担持される潜像を現像手段によってトナー像に現像する方式として、一成分現像方式や二成分現像方式が知られている。一成分現像方式は、トナーを主成分とするいわゆる一成分現像剤を用いて潜像を現像する方式である。これに対し、二成分現像方式は、トナーと磁性キャリアとを含有するいわゆる二成分現像剤を用いて潜像を現像する方式である。
【0003】
何れの方式においても、現像による現像手段でのトナー消費に伴って、所定の制御が必要になってくる。例えば、一成分現像方式では、トナー消費に伴って現像手段内のトナー量が所定量以下になった時点で、ユーザーに対して現像手段へのトナー補充作業を促したり、現像手段の交換作業を促したりするための制御が必要になってくる。更には、これら作業を促したにもかかわらず、それが行われないままに画像形成命令がなされた場合に、所定の閾値を超える量の現像(トナー消費)が行われた時点で画像形成動作を強制停止する制御も行うことが望ましい。また例えば、二成分現像方式では、トナーを消費した二成分現像剤のトナー濃度を復帰させるべく、補給用のトナーを収容しているトナー収容手段から現像手段内へのトナー補給を所定のタイミングで行うための制御が必要になってくる。更には、トナー補給に伴ってトナー残量が所定量以下になってしまった補給トナー収容部へのトナー補充作業(例えばトナーボトル交換作業)をユーザーに促すための制御も必要になってくる。加えて、トナー補充作業が行われないままに画像形成命令がなされた場合に、所定の閾値を超える量の現像が行われた時点で画像形成動作を強制停止する制御も行うことが望ましい。
【0004】
このようなトナー消費に伴って必要になる所定の制御を、潜像担持体の表面に対するトナー付着量に基づいて実施する画像形成装置が知られている。例えば、特許文献1には、次のような画像形成装置が記載されている。即ち、潜像担持体たる感光体に形成される静電潜像の画素数と、その静電潜像の現像に伴うトナー消費量とに極めて良好な相関関係が成立することから、画素数のカウント値に基づいて所定の制御を実施する。具体的には、カウント値に基づいて、補給トナー収容部たるトナーボトルから二成分現像方式の現像手段(現像部)にトナーを補給するという制御である。更には、トナーボトルについてのトナーニアエンドを判断してボトル交換作業をユーザーに促したり、現像手段内のトナーエンドを判断して画像形成動作を強制停止したりといった制御も行われる。但し、静電潜像に対する単位面積(画素数)あたりのトナー消費量は、感光体の劣化度合いや環境によって異なってくる。そこで、感光体上のトナー像に対するトナー付着量をトナー付着量検知手段たる光学センサによって所定のタイミングで検知し、検知結果に基づいて画素数のカウント値を補正する。かかる構成によれば、現像手段内の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサが設けられていなくても、現像手段内に適量のトナーを補給することができる。また、トナーボトル内のトナーについてほぼ無くなったことを検知するトナー無し検知センサが設けられていなくても、トナーボトルの適切な交換時期を判断してユーザーにボトル交換作業を促すことができる。
【0005】
一方、従来、現像手段としては、潜像担持体と同等の有効幅(潜像担持体の表面に対してその移動方向に直交する方向に現像可能な長さ)のものを用いるのが一般的であった。しかしながら、潜像担持体として、例えばA1サイズの長手寸法に対応し得る幅などといった広幅のものを用いる場合に、現像手段として同等の有効幅のものを用いると、次に説明するようなコストアップを招来してしまう。即ち、現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を抑えるべく、ケーシングや現像ローラなどといった現像手段の各種部品に高剛性のものを使用する必要に迫られて、コストアップを引き起こしてしまうのである。
【0006】
かかるコストアップを回避し得る画像形成装置として、特許文献2に記載のものがある。この画像形成装置は、現像手段として、静電潜像の現像を感光体表面の幅方向に分担する複数の現像器を備えている。より詳しくは、ドラム状の感光体の軸線方向において、左、中央、右と3つ領域で現像を分担する3つの現像器を備えているのである。かかる構成では、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べ、各現像器の幅寸法が短いために、それらの各種の部品に高剛性のものを使用する必要がなくなる。よって、高剛性の部品を用いることによるコストアップを回避することができる。更には、各現像器やその部品として、A4サイズの長手寸法などといった一般的な幅に対応する普及機のものをそのまま流用することが可能になる。これらの結果、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べて、低コスト化を実現することが可能になる。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−324569号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2000−310892号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような低コスト化を期待し得る画像形成装置においては、トナー消費に伴って必要になる所定の制御が各現像手段についてそれぞれ個別に発生する。一成分現像方式の各現像器について、トナーの補給作業をユーザーに対してそれぞれ個別に促したり、二成分現像方式の各現像器に対して、トナー補給をそれぞれ個別に実施したり、などといった制御である。
【0010】
そこで、上記特許文献1に記載の画像形成装置のように、光学センサ等のトナー付着量検知手段による検知結果に基づいて、これらの制御を行わせることが考えられる。しかしながら、潜像担持体に対するトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段を、複数の現像手段のためにそれぞれ個別に設けてしまうと、トナー付着量検知手段の増設によるコストアップを引き起こしてしまう。また、増設する分だけ装置の小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりしてしまう。
【0011】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次に掲げる(1)〜(2)の事項を何れも実現することができる画像形成装置を提供することである。
(1)現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を低コストで抑えることが可能になる。
(2)トナー付着量検知手段の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行うことができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、移動する表面に潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像をトナーによって現像する現像手段と、該潜像担持体の表面に対するトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、該現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を該トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて実施する制御手段とを備える画像形成装置において、上記現像手段として、上記潜像の現像を上記潜像担持体の表面における移動方向と直交する方向に分担して行う複数の現像器を用い、且つ、上記所定の制御にて、何れか1つの現像器によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知する上記トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて、各現像器にそれぞれ個別に対応する複数の処理を行わせるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、複数の上記現像器に対してそれぞれ個別にトナーを補給するトナー補給手段を設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該トナー補給手段によるトナー補給を制御するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、複数の上記処理にて、それぞれ上記計数結果の累積が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給の開始タイミングを決定するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記潜像担持体上で現像されたトナー像を転写体に転写する転写手段と、トナー像転写後の該潜像担持体の表面に残留する転写残トナーを回収トナー収容部内に回収する回収手段とを設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、該潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該回収トナー収容部内における貯留トナー量を判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、複数の上記現像器に対してそれぞれ個別に補給するためのトナーを収容する補給トナー収容部を設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該補給トナー収容部内のトナー残量を判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて画像形成動作の強制停止タイミングを判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明者は、次に説明する鋭意研究を行って、これらの発明を完成させるに至った。即ち、上述のように、潜像担持体に形成される潜像における単位面積あたりのトナー消費量は、潜像担持体の劣化度合いや環境によって異なってくる。一方、潜像担持体の表面の劣化は、その幅方向(表面移動方向と直交する方向)において一様に進行することが多い。また、装置内の環境変動も、潜像担持体の表面上においてその幅方向に一様に起こることが多い。このため、特許文献2に記載の画像形成装置のように、潜像の現像を現像担持体の幅方向に分担する複数の現像器を設けたとしても、それらが同一の条件(現像バイアス等)で現像を行うものであれば、それぞれトナー消費量を潜像担持体の劣化度合いや環境に応じてほぼ一様に変動させる場合が殆どである。このような変動であれば、少なくとも何れか1つの現像手段によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知すれば、各現像手段の現像対象領域における単位面積あたりのトナー消費量を把握することが可能である。
従って、請求項1乃至6の画像形成装置においては、何れか1つの現像器による画像部分に対するトナー付着量を検知することで、各現像器についてその現像対象領域における単位面積あたりのトナー消費量を、潜像担持体の劣化や環境変化に応じて適切に補正することが可能である。そして、このような適切な補正により、トナー消費に伴って必要になる所定の制御において、各現像器に個別に対応する複数の処理をそれぞれ正確に行うことができる。しかも、トナー付着量検知手段として、各現像器に個別に対応する複数のものを設ける必要がないので、トナー付着量検知手段の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避することができる。
また、これらの画像形成装置においては、潜像担持体の表面の幅方向に分割された複数の分割領域に対応する複数の現像器を用いることで、それらの各種部品に高剛性のものを使用しなくても、それらの幅方向の撓みを抑えることが可能である。そして、このことにより、広幅の現像手段の撓みを高剛性の部品によって抑えるといった対策に比べて、現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を低コストで抑えることが可能になる。
これらの結果、上述した(1)〜(2)の事項を何れも実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、電子写真方式の複写機について説明する。
まず、本複写機の基本的な構成について説明する。図1は本実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機は、図示しない原稿の画像を読み取るスキャナ等で構成された原稿読取部1、画像を転写紙に形成するためのプリンタ部30、これに給紙を行うための給紙部70、図示しないメイン制御部や操作表示部などを有している。
【0015】
オペレーターが図示しない原稿を原稿読取部1の挿入口2から挿入して、図示しない操作表示部のコピースタートボタンを押すと、原稿は原稿取込ローラ対3のローラ間に挟まれる。そして、両ローラの回転駆動によって原稿読取部1の原稿搬送路内に送り込まれる。原稿読取部1の内部には、密着センサ4が原稿搬送路内を搬送される原稿の読み取り面に密着するように配設されている。密着センサ4は、図示しないLEDによって原稿の読み取り面を光照射しながら、その反射光を受光して、原稿の読み取り面の画像を画像信号に変換する。この画像信号は、図示しない回路群によって所定の処理が施された後、後述の光書込装置33の制御に用いられる。
【0016】
上記プリンタ部30は、原稿読取部1の下方に配設されている。そして、潜像担持体たるドラム状の感光体31の周囲に、帯電装置32、光書込装置33、現像器34、トナーカートリッジ35、転写分離装置36、クリーニング装置37、除電装置38などを備えている。また、レジストローラ対39、紙搬送装置40、定着装置41、搬送ローラ対42、排出路切替爪43、排紙ローラ対44なども備えている。
【0017】
上記感光体31は、その軸線方向の有効幅がA1サイズの長手寸法(841mm)に対応するようになっており、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられる。スコロトロンチャージャ等の帯電装置32は、このように回転駆動される感光体31の表面を暗中にて例えば−1200[V]に一様帯電せしめる。光書込装置33は、原稿読取部1の上述の回路群から送られてくる画像信号に基づいて、LEDによる光走査を感光体31の表面に施す。感光体31の表面のうち、光書込装置33によるLED光が照射された部分は、マイナス電荷が減衰せしめられて例えば−50[V]程度まで電位を下げる。これにより、感光体31表面の光照射領域が静電潜像となり、感光体31の回転に伴って上記現像装置34との対向領域である現像領域まで搬送される。
【0018】
上記現像器34は、図示しないトナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を収容する収容部34a、この内部で二成分現像剤を混合攪拌する攪拌パドル34b、現像スリーブ34c等を有している。攪拌パドル34bによって混合攪拌される二成分現像剤中のトナーは、磁性キャリアとの摺擦に伴ってマイナス極性に摩擦帯電せしめられる。そして、図中時計回りに回転駆動される現像スリーブ34cに内包される図示しないマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に汲み上げられる。更に、現像スリーブ34cの回転に伴い、感光体31に対向する現像領域に搬送され、ここで上記マグネットローラの現像磁極の影響によって穂立ちして磁気ブラシとなる。磁気ブラシは、その先端を感光体31表面に接触させながら現像スリーブ34cに連れ回る。
【0019】
現像スリーブ34cには、図示しない電源によって現像バイアスが印加される。この現像バイアスは、感光体31の非画像部の電位(−1200V)よりも小さく、且つ、静電潜像の電位(−50V)よりも大きい値になっている(例えば−800V)。このような電位条件では、現像スリーブ34cに担持される磁気ブラシ中において、感光体31表面の非画像部(非露光部)に接触するマイナス極性のトナーに対して、感光体31表面側からスリーブ表面側に向かう静電気力が作用する。このため、感光体31表面の非画像部に対するトナー付着が起こらない。これに対し、感光体31表面の静電潜像に接触するトナーに対しては、スリーブ表面側から感光体31表面側に向かう静電気力が作用する。これにより、磁気ブラシ中のトナーが静電潜像に転移して、静電潜像がトナー像に現像される。
【0020】
補給トナー収容部であり且つトナー補給手段でもあるトナーカートリッジ35は、内部に図示しないトナーを収容しており、上述のメイン制御部によってトナー補給部材35aの駆動が制御されることで現像器34内にトナーを補給する。補給されたトナーは、現像器34内の二成分現像剤に取り込まれてそのトナー濃度を上昇させる。メイン制御部がトナー補給部材35aを適宜駆動してトナー補給を行わせることで、現像器34において、現像に伴ってトナーを消費した二成分現像剤がそのトナー濃度を復帰させることができる。なお、トナーが無くなったトナーカートリッジ35は、新たなものと交換される。
【0021】
上記レジストローラ対39は、後述の給紙部70から送られてくる図示しない転写紙Pをローラ間に挟み込む。そして、それを感光体31上のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで後述の転写位置に向けて送り出す。
【0022】
上記転写分離装置36は、感光体31に対してその図中下方にて非接触で対向するように配設され、転写チャージャ36aと分離チャージャ36bとを有している。レジストローラ対39から送り出された転写紙は、この転写チャージャ36aと感光体1とが対向する転写位置に進入する。そして、転写チャージャ36aによって非転写面に付与される電荷の影響により、感光体31上のトナー像が感光体31表面に対向する転写面に静電的に転写せしめられる。このようにしてトナー像が転写された転写紙は、分離チャージャ36bによる電荷の付与の影響で感光体1表面から分離せしめられた後、後述の紙搬送装置40上に送られる。
【0023】
上記紙搬送装置40は、無端状の紙搬送ベルト40aと、これをテンション張架する複数の張架ローラとを有している。そして、少なくとも何れか1つの張架ローラの回転駆動により、紙搬送ベルト40aを図中時計回りに無端移動せしめられる。感光体1表面から分離せしめられた転写紙は、この紙搬送ベルト40a上に送られて、ベルトの無端移動に伴って後述の定着装置41に送られる。
【0024】
ドラム回転に伴って上記分離チャージャ36bとの対向領域を通過した感光体1表面は、転写紙に転写されずに残ってしまった転写残トナーがクリーニング装置37によって機械的にクリーニングされた後、除電装置38との対向領域で除電されて初期化せしめられる。クリーニング装置37は、感光体1表面から除去したトナーを、図示しないスクリュウコンベアの回転駆動によって装置の端部側に搬送する。この端部側には、トナー落下通路47が連通しており、スクリュウコンベアによって搬送されてくるトナーは、このトナー落下通路47を通して回収トナー収容部たる回収トナーボトル48内に回収される。回収トナーボトル48は、複写機本体に対して着脱可能に構成されており、満杯になった時点で複写機本体から取り外されて内部の回収トナーが廃棄される。かかる構成では、クリーニング装置37、トナー落下通路47、の回収トナーボトル48などが一体となって、転写残トナーを回収する回収手段として機能している。
【0025】
上記定着装置41は、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ41aと、これに当接して定着ニップを形成する加圧ローラ41bとを有している。両ローラは、定着ニップで互いの表面を同方向に移動させるように回転駆動される。紙搬送装置40から定着装置41内に送り込まれた転写紙は、この定着ニップに挟まれる。そして、その表面に付着していたトナー像が加熱や加圧などの影響によって表面に定着せしめられる。このようにしてトナー像が定着された転写紙は、定着ニップから搬送ローラ対42に送られる。そして、複写機本体の側面から突出する排紙トレイ45に向けて排紙されるか、あるいは、排紙ローラ対44を経由してプリンタ部30の筺体上面のスタック部46に向けて排紙される。排紙トレイ45、スタック部46の何れに排紙されるかは、排出路切替爪43による排出路の切り替えによって決定される。
【0026】
上記給紙部70は、プリンタ部30の下方に配設され、3つのロール紙供給装置71,72,73や、2つの搬送切断装置74,75などを備えている。ロール紙供給装置71,72,73は、それぞれ幅寸法の異なるロール紙Rを搭載しており、その先端側を給紙ローラ対71a,72a,73aのローラ間に挟み込んでいる。そして、所定のタイミングで給紙ローラ対71a,72a,73aを回転駆動させることで、ロール紙Rから紙を引き出しながら、その先端側を給紙路76に送り込む。送り込まれたロール紙Rの先端側は、給紙路76内に配設されている搬送切断装置74(あるいは搬送切断装置75)内に進入し、その搬送ローラ対(74a,75a)のローラ間に挟まれる。そして、搬送ローラ対(74a,75a)の回転駆動によって、プリンタ部30へと給紙される。この際、搬送切断装置74,75は、切断機74b,75bによって所定のタイミングでロール紙Rを切断する。これにより、ロール紙Rの先端側が非ロール状の転写紙となる。プリンタ部30に給紙された転写紙は、上述のようにしてトナー像が転写された後、機外へと排出される。
【0027】
次に、本複写機の特徴的な構成について説明する。
上述したように、本複写機は、潜像担持体たるドラム状の感光体31として、その軸線方向の有効幅がA1サイズの長手寸法(841mm)という非常に広幅のものを用いている。このような広幅の感光体31上の静電潜像を現像し得る現像器34では、その軸線方向の撓みを抑えるべく、ケーシングや現像スリーブ34c等の各種部品に高剛性のものを使用する必要がある。そして、このことにより、コストアップを引き起こすおそれがある。
【0028】
そこで、本複写機では、静電潜像の現像を感光体31表面における移動方向と直交する方向、即ち、ドラム軸線方向に分担する3つの現像器を設けている。図2は、感光体31と、3つの現像器におけるそれぞれの現像スリーブ34cと、トナーカートリッジ35とを示す斜視図である。3つの現像器のうち、感光体31表面の軸線方向における中央領域を現像対象領域とするものは、その現像スリーブ34cを、他の2つの現像器における現像スリーブ34cよりも感光体31回転方向上流側に位置させるようになっている。一方、他の2つの現像器(両脇の現像器)は、それぞれ互いの現像スリーブ34cを同一軸線上に位置させるようになっている。そして、中央の現像スリーブ34cによる現像対象領域のうち、その両端の領域は、それぞれ両脇の現像スリーブ34cによる現像対象領域の片端の領域とオーバーラップするようになっている。このようなオーバーラップを実現すべく、中央の現像スリーブ34cだけが、両脇の現像スリーブ34cよりも感光体31の回転方向上流側に配設されるのである。かかる構成では、複数の現像スリーブ34cを同一軸線上に配設した場合に生ずるスリーブ間の空隙がなくなるので、感光体31表面の幅方向において隙間無く現像を行うことができる。
【0029】
このように、感光体31表面に対してその軸線方向に分担して現像を行う複数の現像器を設けた構成では、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べ、各現像器の幅寸法を低減して、それらの各種の部品に高剛性のものを使用する必要がなくなる。このため、高剛性の部品を用いることによるコストアップを回避することができる。更には、各現像器やその部品として、A4サイズの長手寸法などといった一般的な幅に対応する普及機のものをそのまま流用することが可能になる。例えば、本複写機では、3つの現像器について、それぞれ現像スリーブ34cや攪拌パドル(34b)として、A4サイズの長手寸法(297mm)を有効幅とする普及機のものを流用している。このように、高剛性の部品の代わりに、普及機用のものを流用することで、広幅の現像器を1つだけ用いる場合に比べて、低コスト化を実現することが可能になる。
【0030】
同図においては、便宜上、3つの現像器についてそれぞれ現像スリーブ34cだけを示しているが、これら現像器はそれぞれ図示しない固有のケーシング内に、上述の収容部(34a)や攪拌パドル(34b)などを備えている。トナーカートリッジ35は、これら3つの現像器の全てに対してトナー補給が可能になるように、それぞれに対して一体的に着脱される。そして、その周面には、各現像器にそれぞれ個別に対応する3つの補給シャッタ35bを有している。これら補給シャッタ35bは、図示しない駆動機構によってそれぞれ個別に開閉することができる。3つの現像器のうち、例えば中央の現像器だけにトナー補給がなされる場合には、3つの補給シャッタ35bのうち、中央のものだけが開放した状態で、カートリッジ内の図示しないトナー補給部材(図1の35a)が駆動される。このような構成により、1つのトナーカートリッジ35によって3つの現像器に対してそれぞれ個別にトナー補給が行えるようになっている。なお、3つの現像器について、それぞれ専用のトナー補給手段や補給トナー収容部を設けてもよい。
【0031】
図3は、感光体31を各現像器の側から見た斜視図である。感光体31と3つの現像器とが対向する現像領域よりも感光体31の回転方向下流側には、反射型フォトセンサ(以下、Pセンサという)49が配設されている。このPセンサ49は、図示しない発光部から発した光を感光体31の表面に向けて照射するとともに、その反射光を図示しない受光部で受光する。そして、受光量に応じた信号を図示しないメイン制御部に出力する。感光体31の表面におけるPセンサ49による光照射領域は、3つの現像器のうち、中央のものによる現像対象領域となっており、Pセンサ49はこの現像対象領域の光反射光量に応じた信号を出力する。感光体31の表面の光反射率は、その表面のトナー付着量に応じて異なってくる。よって、Pセンサ49は、「何れか1つの現像手段」である中央の現像器によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知することができる。
【0032】
図4は、本複写機の電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、本プリンタは、原稿読取部1、プリンタ部30、給紙部70等の他、メイン制御部100、画像メモリ部110、操作表示部120などを備えている。また、原稿読取部1は、上述した密着センサ4や原稿取込ローラ対3等の他、増幅回路5、A/D変換回路6、補正回路7、書込変換回路8、読取制御回路9などを有している。また、プリンタ部30は、上述した感光体31等の他、駆動制御回路51や補給クラッチ51等も有している。
【0033】
メイン制御部100は、本複写機の全体の制御を司っており、原稿読取部1、プリンタ部30、給紙部70、画像メモリ部110、操作表示部120がそれぞれ接続されている。
【0034】
原稿読取部1において、密着センサ4によって読み取られた図示しない原稿の画像信号は、増幅回路5によって増幅された後、A/D変換回路6によってアナログ信号から多値デジタル画像信号に変換される。そして、読取制御回路9から出力される同期信号に同期するようにA/D変換回路6から出力され、補正回路7によって光量ムラ、コンタクトガラスの汚れ、センサの感度ムラ等による歪みがシェーディング補正される。更に、書込変換回路8によって書込用のデジタル画像信号に変換された後、画像メモリ部110に送られてそこに記録される。
【0035】
画像メモリ部110は、書込変換回路8から送られてきた書込用デジタル画像信号を1画素ビットに変換する。そして、これを、メイン制御部100から送られてくる同期信号に同期させて出力する。具体的には、イーブン(E)とオッド(O)とがそれぞれ個別の信号線にて1bitで出力される25[MHz]の2ラインパラレルの2値画像信号として、光書込装置33に転送する。
【0036】
光書込装置33は、書込制御回路33a、第1LEDアレイユニット33b、第2LEDアレイユニット33c、第3LEDアレイユニット34dなどを有している。3つのLEDアレイユニットのうち、第2LEDアレイユニット33cは、感光体31表面の軸線方向における中央部に対して光書込を行うように配設されている。また、第1LEDアレイユニット33b、第3LEDアレイユニット33dは、上記中央部の両脇に対して光書込を行うように配設されている。本複写機では、光書込装置33のLEDアレイユニットについても、現像器と同様にして、光書込を感光体31表面の軸線方向に分担するものを複数(3つ)設けているのである。かかる構成では、LEDアレイユニットについても、高剛性の部品の代わりに、普及機用のものを流用することで、広幅のLEDアレイユニットを1つだけ用いる場合に比べて、低コスト化を実現することが可能になる。なお、各LEDアレイユニットのLEDから発せられたLED光は、図示しないセルフォックレンズアレイのレンズを通して、感光体31に照射される。
【0037】
画像メモリ部110から光書込装置33に転送された2ラインパラレルの2値画像信号は、書込制御回路33aで1ラインに合成される。書込制御回路33aは、1ラインに合成した2値画像信号を、第1、第2、第3LEDアレイユニット用に3分割して、それぞれ2ラインの1bit(9.5MHz)にて、対応するLEDアレイユニットに出力する。また、3分割した2値画像信号について、それぞれ書込画素数を計数して、結果をメイン制御部100に送信する。メイン制御部100は、第1、第2、第3LEDアレイユニット(33b、33c、33d)について、それぞれ書込制御回路33aから送られてくる書込画素数の計数値に基づいて、所定の制御を行うようになっている。
【0038】
なお、当然ながら、第2LEDアレイユニット33cについて計数された書込画素数は、3つの現像器のうち、中央の現像器によって現像される画素数に相当する。また、第1、第3LEDアレイユニット(33b、33d)について計数された書込画素数は、3つの現像器のうち、両脇のそれぞれによって現像される画素数に相当する。以下、感光体31表面における第1LEDアレイユニット33bによる光書込領域や、第1LEDアレイユニット33bに対応する現像器による現像対象領域のことを、「一端側領域」という。また、第2LEDアレイユニット33cや第3LEDアレイユニット33dについては、同様の領域をそれぞれ、「中央領域」、「他端側領域」という。また、第1、第2、第3LEDアレイユニット(33b、33c、33d)に対応する現像器を、それぞれ、「一端側現像器」、「中央現像器」、「他端側現像器」という。
【0039】
3つの現像器(34)は、それぞれ感光体31表面の静電潜像を現像するのに伴って、二成分現像剤中のトナーを消費していく。制御手段たるメイン制御部100は、このトナー消費に伴って必要になる所定の制御として、次に掲げる4つの制御を行うようになっている。
▲1▼トナー補給制御
▲2▼回収トナーボトル満杯判定制御
▲3▼トナーニアエンド判定制御
▲4▼トナーエンド判定制御
【0040】
これら4つの制御は、何れも、3つの現像器(34)のうち、「中央現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知するPセンサ49の検知結果に基づいてなされる。以下、その詳細について説明する。
【0041】
まず、トナー補給制御について説明する。
上述のように、トナー補給手段たるトナーカートリッジ35は、3つの補給シャッタ(35b)をそれぞれ個別に開閉することで、現像手段たる3つの現像器(34)に対してそれぞれ個別にトナーを補給することができる。これら3つの補給シャッタは、それぞれトナーカートリッジ35に設けられている3つのシャッタソレノイド35cがプリンタ部30の駆動制御回路50の制御によって個別に駆動されることで開閉される。駆動制御回路50は、これら3のシャッタソレノイド35cの他、トナーカートリッジ35内のトナー補給部材(図1の35a)への駆動力伝達ON/OFFを行う補給クラッチ51の駆動も制御する。更には、図示しないメインモータや各種クラッチなど、プリンタ部30における他の機器の駆動も制御する。駆動制御回路50による制御は、メイン制御部100からの信号に基づいて行われる。即ち、メイン制御部100が、プリンタ部30の駆動制御回路50を介して、プリンタ部30内における各機器の駆動を制御しているのである。
【0042】
図5は、トナー補給制御の一部であるVsg測定処理の要部を示すフローチャートである。上述のメイン制御部(100)は、複写機本体の起動時などといった所定のタイミングで、感光体31の地肌部を検知するPセンサ49から出力される地肌部検知時電圧Vsgを取得する(ステップ1:以下、ステップをSという)。そして、取得結果を、それまでRAM100b内に記憶していた地肌部検知時電圧Vsgと置き換える(S2)。所定のタイミングで地肌部検知時電圧Vsgを実測して更新していくのである。Pセンサ49が地肌部ではなく、トナーの付着している画像を検知するときには、地肌部のときよりも感光体31上の光反射率が減るためにPセンサ49からの出力電圧値が小さくなる。このときの出力電圧値が画像部検知時電圧Vspとなる。感光体31表面における単位面積あたりのトナー付着量は、Vsp/Vsgの値と良好な相関関係を示す。よって、Vsp/Vsgに基づいて、単位面積(画素数)あたりのトナー付着量を把握することができる。また、このトナー付着量と、現像器から感光体31へのトナー消費量とにも、良好な相関関係が成立する。よって、Vsp/Vsgに基づいて、画素数あたりの現像に使用されるトナー消費量を把握することもできる。
【0043】
上述した「一端側領域」、「中央領域」、「他端側領域」という感光体31表面における3つの領域のうち、「中央領域」の一部は、Pセンサ49による被検対象領域となる。書込制御回路33aは、この被検対象領域に対応する上記2値画像信号に所定面積以上の黒ベタ書込情報が含まれている場合には、その書込中にベタ信号をメイン制御部100に出力する。このベタ信号の出力が開始されてから所定時間が経過すると、感光体31上で「中央現像器」によって現像された黒ベタ部がPセンサ49によって検知され始める。即ち、ベタ信号の出力が開始されてから所定時間経過後におけるPセンサ49の出力電圧は、画像部検知時電圧Vspとなる。
【0044】
図6は、トナー補給制御の一部である消費量補正係数更新処理の要部を示すフローチャートである。メイン制御部(100)は、所定のタイミングが到来する毎に(S1でY)、その後に上記書込制御回路33aから出力される上記ベタ信号に基づいて、画像部検知時電圧Vspを取得する(S2でY、及びS3)。そして、Vsp/Vsgを算出し(S4)、算出結果に基づいて消費量補正係数Kを求め(S5)、RAM100b内に記憶していた消費量補正係数Kを新たに求めた値に更新する(S6)。なお、上記所定のタイミングとは、本体の主電源がONされる毎、プリントジョブ終了毎、所定枚数のプリントアウト毎などである。
【0045】
上記消費量補正係数Kとは、実際の書込画素数を、トナー消費量に基づく画素数に補正するためのものである。具体的には、例えば、1画素に対するトナー付着量が標準トナー付着量Dsとなる場合に、そのときの現像による標準トナー消費量がDcであるとする(地汚れ等が発生するのでDs<Dcとなる)。すると、Vsp/Vsgの値が標準値であれば(トナー付着量測定値=標準トナー付着量Dsであれば)、1画素の現像に標準トナー消費量Dcのトナーが使われることになる。しかし、Vsp/Vsgの値が標準値よりも大きい場合には(トナー付着量測定値<標準トナー付着量Ds)、1画素あたりの現像によるトナー消費量が標準トナー消費量Dcよりも少なくなる。また、Vsp/Vsgの値が標準値よりも小さい場合には(トナー付着量測定値>標準トナー付着量Ds)、1画素あたりの現像によるトナー消費量が標準トナー消費量Dcよりも多くなる。トナー消費量を不変であるものとみなした場合、このようなトナー消費量の増減分については、それに応じて書込画素数の計数値を実際の値から増減することによって反映することができる。実際のトナー消費量が標準トナー消費量Dcよりも少ない場合には、実際の1画素書込について1画素未満の書込が行われたとみなしてトナー消費量を把握するのである。この一方で、標準トナー消費量Dcよりも多い場合には、実際の1画素書込について1画素超の書込が行われたとみなしてトナー消費量を把握するのである。消費量補正係数Kは、このようにして実際の書込画素数を、トナー消費量に基づく画素数に補正するためのものである。予めの試験により、Vsp/Vsgと、トナー消費量との関係を調査しておけば、Vsp/Vsgに基づいて消費量補正係数Kを求めるための関数式を構築することができる。メイン制御部100は、RAM100bに記憶しているこの関数式と、Vsp/Vsgとに基づいて、消費量補正係数Kを求めてRAM100bに記憶するのである。なお、Vsp/Vsgが標準値である場合に、消費量補正係数Kが1になることは言うまでもない。
【0046】
上述のように、上記書込制御回路(33a)は上記「一端側領域」、「中央領域」、「他端側領域」に対するの書込画素数の計数値C1、C2、C3を、それぞれメイン制御部(100)に送信する。メイン制御部(100)は、3つの現像器について、それぞれ書込制御回路(33a)から送られてくる計数値C1、C2、C3に基づいて、対応する現像器にトナー補給を行うための補給処理を実施する。具体的には、3つの領域についての計数値をそれぞれ消費補正係数Kの乗算(計数値×K)によって補正した後、「一端側領域」、「中央領域」、「他端側領域」に対応する補給用画素数カウント値Cs1、Cs2、Cs3に累積加算していく。そして、何れかの補給用カウント値(Cs1、Cs2、Cs3)が所定の閾値に達する毎に、その値をリセットするとともに、対応する現像器に対するトナー補給を所定時間だけ行わせる。
【0047】
例えば、「一端側現像器」(一端側領域)についての補給処理は、図7に示すようなフローになる。即ち、まず、「一端側領域」に対する書込画素数の計数値C1について、上記書込制御回路(33a)から送られてきたか否かが判定される(S1)。そして、送られてきた場合には(S1でY)、演算式(C1×K)によって計数値C1が補正された後(S2)、補正結果がそれまでの補給用画素数カウント値Cs1に加算される(S3)。次に、加算後の補給用画素数カウント値Cs1について、所定の閾値に達しているか否かが判定され(S4)、達している場合には(S4でY)、補給用画素数カウント値Cs1がリセットされる(S5)。そして、上記補給クラッチ(51)の駆動が開始された後(S6)、「一端側現像器」に対応するシャッタソレノイド(35c)が所定時間だけ駆動される(S7)。これにより、閾値の画素数の現像に消費されたトナーと同等量のトナーが、「一端側現像器」内の二成分現像剤に補給される。シャッタソレノイド(35c)の駆動が停止されると、その後に上記補給クラッチ(51)の駆動が停止されて補給処理が終了する(S8)。
【0048】
なお、計数値C1が加算された後の補給用カウント値Cs1が閾値に達していない場合には(S4でN)、トナー補給が行われることなく、一連の制御フローが終了する。他の現像器(中央現像器、他端側現像器)についても、補給用カウント値Cs2やCs3に基づいた同様の補給処理が行われる。
【0049】
また、上記補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3について、閾値に達しているか否かの判断(例えば図7のS4)は、1ジョブ毎(1枚プリント毎)に行われる。このため、補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3のリセットは、カウント値をゼロにすることによって行われるのではなく、それまでのカウント値から閾値が減じられることによって行われる。例えば、閾値が100xである場合に、ジョブ後の補給用カウント値Cs1が102xであれば、リセット後の補給用カウント値Cs1は「102x−100x=2x」となる。
【0050】
以上のトナー補給制御においては、何れか1つの現像手段である「中央現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知するPセンサ49による検知結果に基づいて、各現像器についての補給処理を行っている。そして、これらの補給処理については、次のようにして行っている。即ち、感光体31の表面の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と、トナー付着量の検知結果であるVspとに基づいて、トナー補給手段たるトナーカートリッジ35によるトナー補給を制御する。このようなトナー補給制御では、各現像器に個別に対応する複数のPセンサを設けなくても、各現像器による画素数あたりのトナー消費量を消費量補正係数Kの補正によって適切に補正することが可能である。そして、このような適切な補正により、各現像器に個別に対応する複数の補正処理をそれぞれ正確に行うことができる。しかも、トナー付着量検知手段たるPセンサを各現像器に対応させて複数設ける必要がないので、Pセンサの増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避することができる。
【0051】
また、本複写機のトナー補給制御では、図7に示した例のように、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいてトナー補給を制御することが可能になる。このようにトナー消費量の算出結果に基づいてトナー補給を制御することで、各現像器について、それぞれ内部の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサを設けなくても、トナー消費に伴う適切なトナー補給を行うことができる。
【0052】
また、本複写機のトナー補給制御では、各現像器についてそれぞれ、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給の開始タイミングを決定している。このようにトナー補給を開始すると、例えば1ジョブ終了毎や、所定枚数プリントアウト毎など、現像動作を所定時間行う毎に補給を開始する場合に比べ、トナーカートリッジ(35)から現像器へのトナー補給量を正確に制御することができる。これは次に説明する理由による。即ち、現像動作時間と、トナー消費量とはそれほど良好な相関関係を示さない。例えば、画像面積率の比較的低いプリントアウトが頻繁に行われれば、現像動作時間が比較的長いにもかかわらず、トナーはそれほど消費されない。このため、現像動作を所定時間行う毎に補給を開始する構成では、場合によっては、補給量の調整が困難なほどの少量のトナー補給を行わなければならない事態が起こる。そして、このような少量のトナー補給を正確に行うことができないことにより、トナー補給量を正確に制御することが困難になってしまう。一方、本複写機のように、補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給を開始する構成では、正確に調整し得る量のトナーが消費された段階で、その量と同量のトナーを補給することができる。よって、トナー補給量を正確に制御することができる。
【0053】
なお、転写紙に実際に出力する画像を用いて画像部検知時電位Vspを測定する例について説明したが、次のようにして測定してもよい。プリントジョブ間、紙間、待機時などに、「中央領域」に基準トナー像を形成し、これを用いて画像部検知時電位Vspを測定するのである。また、基本的には転写紙に実際に出力する画像を用いて行うが、所望の大きさのベタ部が「中央領域」に所定期間形成されない場合に、基準トナー像を形成させるようにしてもよい。
【0054】
次に、回収トナーボトル満杯判定制御について説明する。
上述のように、本複写機では、感光体(31)表面の転写残トナーが、クリーニング装置(37)によってクリーニングされた後、回収トナーボトル(48)内に回収される。そして、満杯になった回収トナーボトル(48)は、複写機本体から取り外されて内部の回収トナーが廃棄される。かかる構成では、回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量が満杯レベルになるか、これに近づいた段階でユーザーに対して廃棄作業を促さないと、回収トナーボトル(48)内からトナーを溢れさせてしまう。従来、この満杯レベルを検知させる方法として、トナー検知センサによる検知が一般的に行われていた。具体的には、ボトルに対して所定のレベルで内部のトナーを検知するフォトセンサ等のトナー検知センサを設けていたのである。しかしながら、かかる構成では、トナー検知センサの付設により、コストアップを引き起こしたり、装置小型化が困難になったり、レイアウト自由度が悪化したり、といった不具合が発生してしまう。また、ボトル内のトナーレベルが満杯レベルになった時点で、初めてユーザーに対して「満杯になった」旨を報知することになるので、廃棄作業の実施についてある程度の余裕時間を与えることができない。
【0055】
そこで、本複写機では、回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を、現像に伴うトナー消費量の算出結果に基づいて把握することで、これらの不具合を回避するようになっている。図8は、本複写機における回収トナーボトル満杯判定制御の一例を示すフローチャートである。この回収トナーボトル満杯判定制御では、まず、1ジョブ(1枚プリント動作)が終了するまで待機された後(S1)、上記感光体(31)表面からクリーニングされたクリーニングトナー相当画素数Ctが算出される(S2)。この算出は、上述の3つの領域(一端側領域、中央領域及び他端側領域)に対する光書込画素数の計数値の合計(C1+C2+C3)に、消費量補正係数Kと転写率rとを乗算することによって行われる。なお、転写率rは、トナー像に付着したトナーのうち、何パーセントが転写残トナーになるかについて、予めの試験によって求められたものである。
【0056】
上記クリーニングトナー相当画素数Ctが算出されると、次に、貯留トナーカウント値Cdにその算出結果が加算される(S3)。そして、加算後の貯留トナーカウント値Cdに応じた貯留トナー量が、上記操作表示部(120)にインジケーター方式などで表示される(S4)。次いで、貯留トナーカウント値Cdについて、所定の閾値に達したか否かが判断され、達していない場合には(S5でN)、一連の制御フローがS1に戻される。一方、達している場合には(S5でY)、満杯フラグがセットされた後(S6)、上記回収トナーボトル(48)についての満杯警報が上記操作表示部(120)に表示される(S7)。なお、ユーザーの操作によって上記回収トナーボトル(48)の脱着操作が検知されたことに基づいて満杯フラグが解除されると、満杯警報が解除される。
【0057】
このように、本複写機においては、トナー像転写後の感光体31表面に残留する転写残トナーを回収トナー収容部たる回収トナーボトル(48)に回収する回収手段とを設けている。そして、各現像器についてそれぞれ、Pセンサ(49)による検知結果に基づいて次のような処理を行わせるように、制御手段たるメイン制御部(100)を構成している。即ち、感光体31表面の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいて回収トナーボトル(48)内における貯留トナー量を判断させるのである。かかる構成では、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいて回収トナーボトル(48)内における貯留トナー量を把握することが可能になる。そして、これにより、各現像器について、それぞれ現像後の画像部に対するトナー付着量を検知するPセンサ(49)を備えていなくても、上記貯留トナー量を正確に把握することができる。よって、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、回収トナーボトル満杯判定制御を正確に行うことができる。
【0058】
また、回収トナーボトル(48)内のトナーを検知するトナー検知センサを設けなくても、そのボトルについてのトナー満杯状態を把握させることができる。よって、トナー満杯状態を検知させるためのトナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいて回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を把握して、その増加傾向をユーザーに逐次報知することで、トナー廃棄作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0059】
次に、トナーニアエンド判定制御について説明する。
本複写機においては、ほぼ空になった状態のトナーカートリッジ(35)が新たなものと交換されることで、複写機本体に対してトナーが補充される。かかる構成では、トナーカートリッジ(35)内のトナー残量について、ほぼ無くなった段階、即ち、トナーニアエンドになった段階でユーザーに対してカートリッジ交換作業を促す必要がある。従来、トナーニアエンドを検知させる方法として、排出トナー検知センサによる検知が一般的に行われていた。具体的には、カートリッジ内から排出されるトナーを検知する排出トナー検知センサを設け、これによって所定量以下のトナーが検知されたことに基づいて、トナーニアエンドを検知させていたのである。しかしながら、かかる構成では、排出トナー検知センサの付設により、コストアップを引き起こしたり、装置小型化が困難になったり、レイアウト自由度が悪化したり、といった不具合が発生してしまう。また、トナー残量がほぼ無くなったことによってカートリッジ内からのトナー排出性が悪くなった時点で、初めてユーザーに対してトナーニアエンドを報知することになる。このため、カートリッジ交換作業のための余裕時間を与えることができない。
【0060】
そこで、本複写機では、トナーカートリッジ(35)内のトナー残量を、現像に伴うトナー消費量の算出結果に基づいて把握することで、これらの不具合を回避するようになっている。図9は、本複写機におけるトナーニアエンド判定制御の一例を示すフローチャートである。このトナーニアエンド判定制御では、まず、1ジョブが終了するまで待機された後(S1)、3つの現像器ついて、現像に伴うトナー消費量の合計に相当する画素数である消費トナー相当画素数Utが算出される(S2)。この算出は、上述の3つの領域(一端側領域、中央領域及び他端側領域)に対する光書込画素数の計数値の合計(C1+C2+C3)に、消費量補正係数Kを乗算することによって行われる。次いで、その算出結果がカートリッジトナー消費カウント値Cnに加算された後(S3)、加算結果に応じたトナー残量が、上記操作表示部(120)にインジケーター方式などで表示される(S4)。更に、カートリッジトナー消費カウント値Cnについて、所定の閾値に達したか否かが判断され、達していない場合には(S5でN)、一連の制御フローがS1に戻される。一方、達している場合には(S5でY)、ニアエンドフラグがセットされた後(S6)、トナーニアエンド警報が上記操作表示部(120)に表示される(S7)。
【0061】
なお、ユーザーの操作によってトナーカートリッジ(35)の交換操作が検知されたことに基づいてニアエンドフラグが解除されると、トナーニアエンド警報が解除される。但し、カートリッジ脱着操作だけでカートリッジ交換を認識させてしまうと、ニアエンド状態のカートリッジを複写機本体から取り外した後に再び装着するといったカートリッジ脱着操作を、カートリッジ交換操作と誤認識させてしまう。そこで、かかる誤認識を回避すべく、例えばトナーカートリッジ(35)に付されているID番号を認識させるなど、カートリッジ識別手段を設けることが望ましい。また、「カートリッジ交換操作を行った」旨の交換操作実施情報をユーザーのキー操作によって受付させるようにしてもよい。
【0062】
このように、本複写機においては、複数の現像手段たる現像器に対してそれぞれ個別に補給するためのトナーを収容する補給トナー収容部たるトナーカートリッジ(35)を設けている。そして、各現像器についてそれぞれ、Pセンサ(49)による検知結果に基づいて次のような処理を行わせるように、制御手段たるメイン制御部(100)を構成している。即ち、感光体(31)表面の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を判断させるようにしている。かかる構成では、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいてカートリッジ内のトナー残量を把握することが可能になる。そして、これにより、各現像器について、それぞれ現像後の画像部に対するトナー付着量を検知するPセンサ(49)を備えていなくても、上記トナー残量を正確に把握することができる。よって、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーニアエンド判定制御を正確に行うことができる。
【0063】
また、トナーカートリッジ(35)内から排出されるトナーを検知する排出トナー検知センサを設けていなくても、カートリッジ内のトナー残量を正確に把握させることができる。よって、トナー残量を把握させるための排出トナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を把握して、その減少傾向をユーザーに逐次報知することで、カートリッジ交換作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0064】
次に、トナーエンド判定制御について説明する。
トナーニアエンドになったにもかかわらず、トナーカートリッジ(35)が交換されないままにプリント動作を継続すると、やがて、各現像器について、その内部のトナー量不足によって現像濃度不足を引き起こす。そして、これによって不良画像が発生してしまう。また、上述のように、本複写機では二成分現像方式を採用している。このため、二成分現像剤の著しいトナー濃度不足によって感光体(31)に磁性キャリアを付着させるキャリア付着という現像が発生し、これによって感光体(31)にダメージを与えてしまうおそれもある。そこで、本複写機においては、トナーエンド判定制御を行うようになっている。具体的には、トナーカートリッジ(35)が交換されないままにプリント動作を継続する場合に、ニアエンド後に所定量以上のトナーを消費した段階で画像形成動作を強制停止する。そして、この強制停止により、不良画像やキャリア付着の発生を抑えるのである。
【0065】
図10は、本複写機におけるトナーエンド判定制御の一例を示すフローチャートである。このトナーエンド判定制御では、まず、ニアエンドフラグについてセットされているか否かが判断される(S1)。ここで、ニアエンドフラグがセットされていない場合には(S1でN)、トナーニアエンドが発生していないことによる。よって、一連の制御がS1に戻される。
【0066】
一方、ニアエンドフラグがセットされている場合には(S1でY)、トナーニアエンドが既に発生していることになる。そこで、1ジョブが終了すると(S2でY)、上述した方法によって消費トナー相当画素数Utが算出された後(S3)、算出結果がニアエンド後トナー消費相当画素数Ceに加算される(S4)。そして、加算後のニアエンド後トナー消費相当画素数Ceについて、所定の閾値に達したか否かが判断され、達していない場合には(S5でN)、一連の制御フローがS1に戻される。一方、達している場合には(S5でY)、画像形成動作が強制停止された後(S6)、エンドフラグがセットされる(S7)。そして、トナーエンド警報が上記操作表示部(120)に表示される(S8)。
【0067】
なお、ユーザーの操作によってトナーカートリッジ(35)の交換操作が検知されたことに基づいてエンドフラグが解除されると、トナーエンド警報が解除される。そして、その後に所定時間のトナー補給が行われた後、画像形成動作の強制停止が解除される。
【0068】
このように、本複写機においては、各現像器についてそれぞれ、Pセンサ(49)による検知結果に基づいて次のような処理を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、感光体(31)の現像対象領域(一端側領域、中央領域、他端側領域)に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいて画像形成動作の強制停止タイミングを判断させている。かかる構成では、現像に伴うトナー消費量を、書込画素数の計数結果の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3と、Vspとに基づいて算出し、算出結果に基づいてトナーエンドの到来タイミングを把握することが可能になる。そして、これにより、各現像器について、それぞれ現像後の画像部に対するトナー付着量を検知するPセンサ(49)を備えていなくても、トナーエンドの到来タイミングを正確に把握することができる。よって、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーエンド判定制御を正確に行うことができる。
【0069】
以上、二成分現像方式によって潜像を現像する複写機について説明した。しかし、回収トナーボトル満杯判定制御、トナーニアエンド判定制御及びトナーエンド判定制御トナーについては一成分現像方式の画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
【0070】
また、何れか1つの現像手段として、「中央現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量をPセンサ(49)に検知させるようにした例について説明した。しかし、Pセンサ(49)に対して、「一端側現像器」あるいは「他端側現像器」によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知させるようにしてもよい。但し、「一端側領域」や「他端側領域」に比べて、「中央領域」は所定画素数以上のベタ部の形成される可能性が高い。よって、「中央現像器」によって現像された部分に対するトナー付着量を検知させるようにすることで、より頻繁に画素数あたりのトナー付着量を取得させることができる。
【0071】
また、各現像器でのトナー消費量を、それに対応する画素数換算で把握させるようにした例について説明したが、書込画像数の計数値に基づいたトナー消費量を算出させるようにしてもよい。このように構成した場合には、感光体1の非画像部にトナーを付着させてしまういわゆる地汚れによるトナー消費も加味して、より正確な制御を行うことができる。例えば、次式に基づいて、現像によるトナー消費量と、地汚れによるトナー消費量とを求めるのである。
【数1】
αn=m1×(S/n)×Dn×K+[Tbias×Vdrum×(H/n)−S/n×Dn×K]×m2
※但し、n:現像器の数、
αn:ある1つの現像器におけるトナー消費量、
m1:画像部トナー付着量[mg/cm2]、
m2:地汚れトナー付着量[mg/cm2]
S:転写紙面積[cm2]
Dn:その現像器に対応する書込画素数
K:補正係数
Tbias:現像バイアス印加時間[sec]
Vdrum:感光体の線速[cm/sec]
H:有効現像幅[cm]
【0072】
以上、本複写機においては、複数の現像器に対してそれぞれ個別にトナーを補給するトナー補給手段たるトナーカートリッジを設けている。そして、トナー消費に伴って必要になる複数の上記処理として、次のようなトナー補給制御を行わせるように制御手段たるメイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)による検知結果とに基づいてトナー補給を制御のである。かかる構成では、上述のような理由により、Pセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避しつつ、各現像器に対するトナー補給制御を正確に行うことができる。また、各現像器についてそれぞれ内部の二成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサを設けることによるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を何れも回避しつつ、各現像器に対するトナー補給制御を正確に行うことができる。
【0073】
また、本複写機においては、各現像器についてそれぞれトナー消費に伴って必要になる所定の処理たる補給処理として、次のような処理を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、それぞれ画素数の計数結果C1、C2、C3の累積である補給用カウント値Cs1、Cs2、Cs3が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給の開始タイミングを決定している。かかる構成では、上述したような理由により、現像動作を所定時間行う毎にトナー補給を開始する場合に比べ、トナーカートリッジ(35)から現像器へのトナー補給量を正確に制御することができる。
【0074】
また、本複写機においては、潜像担持体たる感光体(31)上で現像されたトナー像を転写体たる転写紙に転写する転写手段たる転写分離装置(36)を設けている。また、トナー像転写後の感光体(31)表面に残留する転写残トナーを回収トナーボトル(48)に回収する回収手段も設けている。そして、各現像器についてそれぞれトナー消費に伴って必要になる複数の処理として、次のような回収トナーボトル満杯判定制御を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(49)による検知結果とに基づいて回収トナー収容部たる回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を判断させるのである。かかる構成では、上述したような理由により、よって、Pセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、回収トナーボトル満杯判定制御を正確に行うことができる。また、ボトル内のトナー満杯状態を検知させるためのトナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいて回収トナーボトル(48)内の貯留トナー量を把握して、それをユーザーに逐次報知することで、トナー廃棄作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0075】
また、本複写機においては、複数の現像器に対してそれぞれ個別に補給するためのトナーを収容する補給トナー収容部たるトナーカートリッジ(35)を設けている。そして、各現像器について、それぞれトナー消費に伴って必要になる処理として、次のようなトナーニアエンド判定制御を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(48)による検知結果とに基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を判断させるのである。かかる構成では、上述した理由により、トナー付着量検知手段たるPセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーニアエンド判定制御を正確に行うことができる。また、トナー残量を把握させるための排出トナー検知センサの付設によってコストアップを引き起こしたり、装置小型化を困難にしたり、レイアウト自由度を悪化させたりといった事態を回避することができる。更には、現像に伴うトナー消費量に基づいてトナーカートリッジ(35)内のトナー残量を把握して、それをユーザーに逐次報知することで、カートリッジ交換作業についてある程度の余裕時間を与えることができる。
【0076】
また、本複写機においては、各現像器について、トナー消費に伴って必要になる処理として、次のようなトナーエンド判定制御を行わせるように、メイン制御部(100)を構成している。即ち、各現像器についてそれぞれ、感光体(31)表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果とPセンサ(48)による検知結果とに基づいて画像形成動作の強制停止タイミングを判断させるのである。かかる構成では、上述した理由により、Pセンサ(49)の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、トナーエンド判定制御を正確に行うことができる。
【0077】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、現像手段の幅方向の撓みによる画質への悪影響を低コストで抑えることが可能になるという優れた効果がある。更には、トナー付着量検知手段の増設によるコストアップ、装置小型化の困難化、及びレイアウト自由度の悪化を回避しつつ、現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を正確に行うことができるという優れた効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機を示す概略構成図。
【図2】同複写区の感光体と、3つの現像器におけるそれぞれの現像スリーブと、トナーカートリッジとを示す斜視図。
【図3】同感光体を各現像器の側から見た斜視図。
【図4】複写機の電気回路の一部を示すブロック図。
【図5】同複写機のメイン制御部によって実施されるトナー補給制御の一部であるVsg測定処理の一例を示すフローチャート。
【図6】同トナー補給制御の一部である消費量補正係数更新処理の一例を示すフローチャート。
【図7】同トナー補給制御の一部である、一端側領域についての補給処理の一例を示すフローチャート。
【図8】同メイン制御部によって実施される回収トナーボトル満杯判定制御の一例を示すフローチャート。
【図9】同メイン制御部によって実施されるトナーニアエンド判定制御の一例を示すフローチャート。
【図10】同メイン制御部によって実施されるトナーエンド判定制御の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
31 感光体(潜像担持体)
34 現像器(現像手段)
35 トナーカートリッジ(トナー補給手段、補給トナー収容部)
36 転写分離装置(転写手段)
37 クリーニング装置(回収手段の一部)
49 Pセンサ(トナー付着量検知手段)
48 回収トナーボトル(回収手段の一部、回収トナー収容部)
100 メイン制御部(制御手段)
Claims (6)
- 移動する表面に潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像をトナーによって現像する現像手段と、該潜像担持体の表面に対するトナー付着量を検知するトナー付着量検知手段と、該現像手段でのトナー消費に伴って必要になる所定の制御を該トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて実施する制御手段とを備える画像形成装置において、
上記現像手段として、上記潜像の現像を上記潜像担持体の表面における移動方向と直交する方向に分担して行う複数の現像器を用い、且つ、上記所定の制御にて、何れか1つの現像器によって現像された画像部分に対するトナー付着量を検知する上記トナー付着量検知手段による検知結果に基づいて、各現像器にそれぞれ個別に対応する複数の処理を行わせるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
複数の上記現像器に対してそれぞれ個別にトナーを補給するトナー補給手段を設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該トナー補給手段によるトナー補給を制御するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2の画像形成装置において、
複数の上記処理にて、それぞれ上記計数結果の累積が所定の閾値に達する毎に、そのタイミングに基づいてトナー補給の開始タイミングを決定するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
上記潜像担持体上で現像されたトナー像を転写体に転写する転写手段と、トナー像転写後の該潜像担持体の表面に残留する転写残トナーを回収トナー収容部内に回収する回収手段とを設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、該潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該回収トナー収容部内における貯留トナー量を判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3又は4の画像形成装置において、
複数の上記現像器に対してそれぞれ個別に補給するためのトナーを収容する補給トナー収容部を設け、複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて該補給トナー収容部内のトナー残量を判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置において、
複数の上記処理として、各現像器についてそれぞれ、上記潜像担持体の表面の現像対象領域に形成される潜像部分の画素数を計数し、計数結果と上記検知結果とに基づいて画像形成動作の強制停止タイミングを判断するものを実施させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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