JP2004322515A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリッジ10を主走査方向に移動させる操作により、ノズル面と被記録媒体とのギャップを大小調節可能にする。
【解決手段】キャリッジ10の上面に第1当接部50を設け、その左右両側に立設する一対の枢軸54に水平回動可能に被嵌した一対のガイド体41に枢支部45を介して横長の切替えリンク体41を連結する。切替えリンク体41の左端部に第1突起部42を設ける。一対のガイド体41には第1当接部50より高さの大きい第2当接部51を設け、且つ第2突起部59を上向きに突出させる。キャリッジ10がフレームに沿って移動することで、左端の第1押動手段が第1突起部42を押すか、又は第2押動手段が第2突起部59を押すことで、ガイド体41を回転させて、摺動面12e′への当接を変更し、ノズル面と被記録媒体とのギャップを調節する。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ装置や複写機等の画像形成装置に係り、より詳しくは、用紙の厚さに応じて、記録ヘッドのフェイス面と用紙との間隔を調節できる画像形成装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ファクシミリ装置や複写機等の画像形成装置には、用紙の表面にインクリボンを配置し、このインクリボン上へ記録ヘッドのドットピンにて打撃を加えて用紙にドット状の画像を形成するものや、インクジェット式の画像形成装置のように、インクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出させて用紙に画像を形成するもの等があった。これらの画像形成装置では、記録ヘッドのフェイス面と用紙との間隔(ギャップ)が印字品質に大きく影響を及ぼすことから、用紙の厚さに応じて、記録ヘッドのフェイス面と用紙とのギャップを調節できる機構を備えたものが種々考案されていた。例えば、特許文献1では、プラテンと平行状に配置したガイド軸に、ドットピン式の記録ヘッドを搭載したキャリッジを左右摺動可能に装着し、このガイド軸の軸線に対して偏心させた偏心軸を接離機構にて回動させることにより、記録ヘッドのヘッド面と用紙との距離(ギャップ)を遠近調節可能したものが開示されており、また、特許文献2では、インクジェット式の記録ヘッドと用紙搬送路を挟んで対向する位置にギャップ調整部材を変位可能に配置したものが開示されている。
【0003】
これらでは、オペレータが、印字しようとする用紙の紙厚に応じて、コンピュータ等の入力部で使用する用紙種別を選択入力し、そこからの入力信号に応じて前記接離機構(ギャップ調整部材)の駆動モータを作動させて、ギャップ調節を実行したり、オペレータが手動レバーで、前記接離機構(ギャップ調整部材)を作動させて手動調節する等のことが行われていた。これらの先行技術は、いずれも用紙の表面に対して記録ヘッドのフェイス面が平行状に遠近動するように、キャリッジもしくはギャップ調整部材を作動させるものであった。
【0004】
他方、特許文献3や、特許文献4では、記録ヘッドを搭載したキャリッジの一端が、丸軸状のガイド軸に摺動且つ回動可能に装着され、前記キャリッジの他端側を案内するガイドプレートに対して、キャリッジの他端側に設けたレバーを支軸回りに回動可能に取付けし、支軸回りに偏心カムが設けられ、該レバーのホールド部に突起が設けられている。そして、偏心カムと突起とにより前記ガイドプレートを上下から挟むように構成されている。前記レバーの回動位置の選択により、前記偏心カムの大径部と突起とによりガイドプレートを挟持した状態では、キャリッジが前記支軸の回りに回動して記録ヘッドのフェイスと用紙との間隔(ギャップ)が大きいように設定され、逆に、前記偏心カムの小径部と突起とによりガイドプレートを挟持した状態では、前記間隔が小さくなるように設定できるものであって、前記レバーはオペレータが手動にて操作するものであった。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−104817号公報
【特許文献2】
特開平11−348373号公報
【特許文献3】
特開平8−300768号公報
【特許文献4】
特開平10−250184号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のようにコンピュータ等の入力部で使用する用紙種別を選択入力し、ギャップを所定の量に調整するためには、複雑な電気機構部材が必要になる。また、手動にてレバーを操作するものでは、ユーザーがそれを知らないと、ギャップ調節ができず、用紙の厚さに対して不適切なギャップのまま画像形成することで、用紙を無駄にしたり、無駄な時間を費やす等の不都合があった。
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、キャリッジを主走査方向に移動させるだけの簡単な操作により、ギャップを大小調節可能にした画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に記載した発明の画像形成装置は、記録ヘッドが搭載されたキャリッジを、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に延びるフレームと平行状に配置したガイド軸に往復移動可能に載置し、且つ前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成してなる画像形成装置において、前記キャリッジは、前記フレームと摺接する異なる高さを持つ複数の当接部を備え、前記異なる高さを持つ複数の当接部は、前記キャリッジに設けられた第1当接部と、前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで突出あるいは収納される前記第1当接部とは高さの異なる第2当接部とからなり、該第2当接部は、前記キャリッジに設けられて前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで姿勢を変更できる切替えリンク体に連結されており、前記フレームには、前記キャリッジの移動時に切替えリンク体の姿勢を切替えるための第1押動手段と第2押動手段とを備え、前記第1押動手段はキャリッジの移動範囲の一端側に配置され、前記第2押動手段は、キャリッジの移動範囲の他端側よりも移動範囲内に配置され、前記キャリッジは一方への移動時と他方への移動時に第1押動手段または第2押動手段による前記第2当接部の突出あるいは収納の切替えを行い、高さの異なる前記第1当接部あるいは第2当接部がフレームに対して選択的に摺接することにより、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成し、前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側には、前記切替えリンク体の移動を規制する規制部を備えたものである。
【0009】
また、請求項2に記載の発明の画像形成装置は、記録ヘッドが搭載されたキャリッジを、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に延びるフレームと平行状に配置したガイド軸に往復移動可能に載置し、且つ前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成してなる画像形成装置において、前記キャリッジには、前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで姿勢を変更できる切替えリンク体を設け、該切替えリンク体には、その姿勢変更に応じて前記フレームにおける摺動面に対して摺接する高さの異なる複数の当接部を備え、前記フレームには、前記キャリッジの移動時に前記切替えリンク体の姿勢を切替えるための第1押動手段と第2押動手段とを備え、前記第1押動手段はキャリッジの移動範囲の一端側に配置され、前記第2押動手段は、キャリッジの移動範囲の他端側よりも移動範囲内に配置され、前記キャリッジは一方への移動時と他方への移動時に第1押動手段または第2押動手段による前記第2当接部が突出あるいは収納するように切替えリンク体の姿勢を切替え、高さの異なる前記第1当接部あるいは第2当接部がフレームに対して選択的に摺接することにより、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成し、前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側には、前記切替えリンク体の移動を規制する規制部を備えたものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記キャリッジにはその移動方向に適宜間隔隔てて2本の枢軸を配置し、該2本の枢軸に、少なくとも前記第2当接部が備えられたガイド体を各々回動可能に支持し、前記2つのガイド体と前記切替えリンク体とを、前記枢軸と平行な軸線を有する枢支部にて回動可能に連結し、前記切替えリンク体の一端には、前記第1押動手段に突き当たって当該切替えリンク体及び前記両ガイド体の姿勢を切替えるための第1突起部を備え、前記一方のガイド体には、前記第2押動手段に突き当たって当該ガイド体の姿勢及び前記切替えリンク体の姿勢を切替えるための第2突起部を備えたものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記2つの枢軸をキャリッジの上面に上向きに突出させ、前記2つの枢軸と前記2つの枢支部により、前記切替えリンク体に対する前記2つのガイド体が平行リンク機構に構成されているものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の画像形成装置において、前記各ガイド体には、前記枢軸の軸線方向に適宜隔てられた2つの突出フランジ部を設け、該両突出フランジ部を前記切替えリンク体の中空部に設けられた枢支部に枢支させたものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の画像形成装置において、前記キャリッジに記録ヘッドを印字側が下向きになるように装着し、キャリッジの下端の一側寄り部位を前記ガイド軸にて摺動可能に支持し、ガイド軸より高い位置にはキャリッジの背面に沿って縦方向に延びるフレームを配置し、前記フレームの上部には、キャリッジの背面側よりキャリッジの上面に近接するように延びる屈曲摺接部片を位置調節可能に連結し、前記異なる高さを持つ複数の当接部を、前記屈曲摺接部片の垂直面のキャリッジのある側とは反対側の摺動面に対峙するように配置したものである。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項3乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記キャリッジの上面には、前記切替えリンク体を介して前記ガイド体を切替えられた位置に保持するための付勢手段を備えたものである。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、前記キャリッジの上面には、前記フレームに近い側に前記付勢手段としての板バネの両端部をキャリッジの移動方向に沿って摺動可能に支持する支持部を設け、前記板バネの湾曲状中央部を、前記切替えリンク体の凹部に摺接させたものである。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項3乃至8のいずれかに記載の画像形成装置において、前記各枢軸に着脱可能に被嵌する止め輪にて前記各ガイド体を枢軸に対して抜け不能に装着したものである。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドは、インクを吐出することによって記録を行うインクジェットヘッドであり、前記キャリッジの移動時にあって、前記第2押動手段が作動完了した後の外側において、記録ヘッドに対してメンテナンスを行うためのメンテナンス機構が備えられているものである。
【0018】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の画像形成装置において、前記メンテナンス機構は、記録ヘッドに対してキャッピングを行うキャッピング機構を含むものである。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置において、前記第2押動手段は、記録ヘッドと被記録媒体との間隔を小さくして印字動作を行う際の印字範囲より外側に配置されているものである。
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドは、インクを吐出することによって記録を行うインクジェットヘッドであり、前記第1押動手段が作動完了するのと略同じ位置か或いは内側において、予備吐出を行うためのフラッシング機構が配置されているものである。
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置において、前記第1押動手段は、記録ヘッドと被記録媒体との間隔を大きくして印字動作を行う際の印字範囲よりさらに外側で、少なくともキャリッジを加速するのに必要な距離をおいた位置に配置されているものである。
【0022】
請求項15に記載の発明は、請求項1乃至14のいずれかに記載の画像形成装置において、前記押動手段による高さの異なる当接部の切替えを指示する指示手段をさらに備え、当接部の切替えは、当該指示手段からの指示に基づいて、被記録媒体への印字動作が開始される前に実行されるものである。
【0023】
請求項16に記載の発明は、請求項1乃至15のいずれかに記載の画像形成装置において、前記指示手段により、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を大きくするモードが指示されると、その間隔を大きくするように前記押動手段による高さの異なる当接部の変更動作が実行されるものである。
【0024】
請求項17に記載の発明は、請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成装置において、前記指示手段により、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を小さくするモードが指示されると、その間隔を小さくするように前記押動手段による高さの異なる当接部の変更動作が実行されるものである。
【0025】
請求項18に記載の発明は、請求項15乃至17のいずれかに記載の画像形成装置において、前記指示手段は操作パネルとしたものである。
【0026】
請求項19に記載の発明は、請求項15乃至17のいずれかに記載の画像形成装置において、前記指示手段は、当該装置に接続されている外部のコンピュータである。
【0027】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用する画像形成装置の一例としてのファクシミリ機能、スキャナ機能、プリンタ機能、複写機能等を備えた多機能装置1の概略右側断面図、図2(a)は記録部の正面図、図3はキャリッジ等の正面側斜視図、図4は記録ヘッドの正面側斜視図、図5はキャリッジ等の背面側斜視図、図6はフレームと記録ヘッドを搭載したキャリッジの左側側断面図、図7はギャップ切替え機構の背面側斜視図である。
【0028】
多機能装置1の本体ケースは、図1及び図2に示すように、インクジェット式の記録部2を収納し、且つ画像を形成するための用紙Pを供給するための給紙トレイ3を後側の上方に傾斜状に備えた合成樹脂製のメイン下ケース1aと、該メイン下ケース1aの上側を覆う合成樹脂製の上ケース1bとからなる。
【0029】
上ケース1bの上面の後寄り部位には原稿載置部4が配置され、その前寄り部位には、原稿読取部としての原稿読取ユニット5が装着され、該原稿読取ユニット5の上側を操作パネル部6にて覆っている。操作パネル部6の表面には、各種ファンクションキーやテンキー等の操作キー部6aと、この操作キー部6aによる入力値や、各種の操作用の文字や数字が表示できる液晶パネル等の表示部6bとを備えている。原稿載置部4には、搬送される原稿の左右両側縁を案内するため、原稿の幅に合わせて左右にスライドする左右一対の原稿ガイド板8が装着されている。
【0030】
なお、メイン下ケース1aの下面は金属板等からなる底カバー板7にて塞がれ、メイン下ケース1aの内部空間には、図示しないが、制御基板、電源基板、電話回線を介して他の電話装置やファクシミリ装置との間で会話やファクシミリデータの送受信を可能にするためのNCU(ネットワークコントロールユニット)基板等の制御部9が配置されている。さらに、図示しないがメイン下ケース1aの側部から外向きに突設した受け台上に、他の電話装置との会話を行うための送受話器(ハンドセット)が載置されている。また、発呼用及びモニタ用のスピーカが、メイン下ケース1a内の右側面の後部側等に固定されている。
【0031】
図1と図2に示すように、記録部2におけるキャリッジ10はその下部後端が、左右長手の縦長のフレーム12の下部の表面(前面)側に装架された丸軸状のガイド軸11に、摺動可能且つ回動可能に載置されている。
【0032】
このキャリッジ10には、図2〜図4に示すカラーインクジェット式のカートリッジタイプの記録ヘッド15が下向きに着脱可能に装着されている。カラー記録を実行するための記録ヘッド15は、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色のインクを吐出するための4つのノズル部15aを下面側に有し、この各記録ヘッド15に対して供給するインクが収納された各色毎のインクカートリッジ16は、図2に示すように、記録ヘッド15の上面側に着脱可能に装着できる。そして、キャリッジ10の上端側にて前向きに上下回動可能な押えレバー17にて、各インクカートリッジ16を下向きに押え固定できる構成である。
【0033】
また、前記ガイド軸11と平行に延びるタイミングベルト(図示せず)は、フレーム12の一側寄りに配置された従動プーリ(図示せず)と正逆回転可能なステッピングモータ等の駆動モータ(図示せず)の出力軸に固定された駆動プーリ(図示せず)とに巻掛けられ、タイミングベルトの一箇所を前記キャリッジ10に連結することにより、当該キャリッジ10はガイド軸11と平行に往復移動可能となる。なお、前記給紙トレイ3に積層された用紙Pは、メイン下ケース1aの後部内に配置された従来から周知の構造の給紙機構としての給紙ローラ21(図1参照)と分離パッドあるいは摩擦分離板等からなる分離手段とによって1枚ずつ分離され、分離された用紙Pは、用紙Pの先端タイミング合わせを行うレジストローラ22にて一旦用紙Pの先端の位置を整えて後、記録ヘッド15の下方とプラテン25との間に給送され、搬送下流側の上下対の搬送ローラ23,24にて挟持搬送される途次、印字指令に応じてインク滴を用紙Pの上面に吐出して画像を記録し、その後、排紙トレイ26に排出されるように構成されている(図1及び図6参照)。
【0034】
次に図2(a)を参照してキャリッジ10による印字動作について説明する。記録領域から外れてキャリッジ10の移動端近傍、例えばプラテン25の右側には、メンテナンス機構を有するメンテナンス部27が配置されている。このメンテナンス部27には、記録ヘッド15のノズル部15aの表面(フェイス面)に付着したインク滴を払拭するための図示しないノズル払拭装置(ワイパ装置)と、該記録ヘッド15のインクの不吐出もしくは吐出不良を回復させたりするためのパージ装置(ノズル吸引装置)28とが配置され、このパージ装置28では、記録ヘッド15のノズル部を吸引キャップ28aにて覆い、図示しないポンプが発生させる負圧により記録ヘッド15内の不良インクを吸引して記録不良から回復させたりするものである。なお、前記メンテナンス部27におけるパージ装置28は、キャリッジ10の移動端部のホームポジション位置(図2の右端位置)にあって、キャリッジ10の記録ヘッド15の全てのノズル部15aを覆ってインクの乾燥を防止するためのキャップ機構(保護装置)を兼ねており、吸引キャップ28aが保護キャップの機能をも果たす。以下、パージ装置を示す28をホームポジションを示す番号としても使用して説明する。また、プラテン25の左端には、記録ヘッド15の各ノズル部15aからインクを試験的に吐出させてインク詰まりを無くするようにするフラッシング部29を備えている。
【0035】
以上のような多機能装置1は、操作パネル部6における各種キー操作に応じて入力されるオペレータからの各種指令に応じて、各種処理動作の設定、原稿読取ユニット5による原稿画像の読み取り、原稿画像の送信データ化、送信データの符号化、電話回線等の通信回線を介して他のファクシミリ装置に送信するファクシミリデータの送受信、受信データの復号化、復号化したファクシミリデータの記録ユニットでの用紙Pへの記録を実行するという通常のファクシミリ機能の他、原稿読取ユニット5のCIS(密着型イメージセンサ)による原稿読取りと記録部の各ユニットによる用紙Pへカラー画像形成するというコピー(複写)処理機能、図示しないパーソナルコンピュータ(ホストコンピュータ)等の外部装置からプリンタケーブルまたは赤外線等の無線を介して伝送されたプリントデータを受けて、そのデータに応じて用紙Pにカラー画像を形成するプリンタ処理機能、前記原稿読取ユニット5を使って読み取った画像データを前記外部装置へ送信するというスキャナ処理機能をも備えている。
【0036】
以上のような構成により、用紙上に画像を形成する装置にあって、前記した印字品質に影響を及ぼす記録ヘッド15のフェイス面と用紙Pとのギャップの形成及びその大小調整に係る実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0037】
第1実施形態に係るギャップを調節するための切替え機構30について、図2〜図14を基づき詳述する。その前に、まず第1実施形態におけるキャリッジ10の構成について説明すると、ガラス短繊維を含有させた合成樹脂製の射出成形品であるキャリッジ10は、背面板31の左右両側から前向きに左右両側板32が突出され、各側板32の下端部には記録ヘッド15の底板のうち左右両側を支持する一対の支持部33が内向きに突設しており、前記両支持部33の間にて記録ヘッド15のノズル部15aが下向きに露出されるように配置されている(図3、図11、図12及び図14参照)。前記左右両側板32の間に配置した記録ヘッド15の左右両側から外向きに突出させた係合ピン34(図3と図4を参照)を、左右両側板32に凹み形成した凹所35に配置する。左右両側板32の外側の上端側の取付け孔38に回動可能に取付けられた弾性を有する金属製等の線バネ36(但し、図3及び図5では一方側のみ示す)の長手方向中途部にて前記各係合ピン34の箇所を斜め下向きに押圧する一方、該各線バネ36の下端側(自由端側)が前記側板32の外側に突出形成された斜め下向きフック状の係止部37にて上向き移動不能に係止され、且つ各線バネ36の自由端側が側板32の外側に不用意に外れないようにして、記録ヘッド15をキャリッジ10に対して強固に且つがたつかないように装着している。
【0038】
他方、前記フレーム12には、前記キャリッジ10の背板31と略平行に立設する縦板部12aと、該縦板部12aの上端を後向き(前記キャリッジ10の配置部と反対側)に屈曲させて水平支持部12bと、この水平支持部12bの上面に載ってネジ13にて連結される屈曲摺接部片としてのレール部12cとを備える。レール部12cは、前向きに延びた水平部12dとその前端を下向きに屈曲させた垂直レール部12eとを備えた断面L字状に形成されている。前記レール部12cにおける垂直レール部12eがキャリッジ10の上面後端部に臨んでいる。フレーム12の水平支持部12bに対して水平部12dの取り付け位置を調節することで、縦板部12aと垂直レール部12eとの隙間の間隔を微調節可能に構成されており、これにより、後述する第1当接部50及び第2当接部51が垂直レール部12eの内面である摺接面12e′に当接した状態のままで、記録ヘッド15のノズル面とプラテン25との隙間(ギャップG1)の大小を予め調節することができる。
【0039】
後に詳述するギャップ調節のための切替え機構30における切替えリンク体40及び一対のガイド体41等は、前記縦板部12aと前記レール部12cとの間に配置され、前記垂直レール部12eの内面(前記インクカートリッジ16と反対側にある面)を摺動面12e′として、後述する第1当接部50あるいは第2当接部51に当接することにより摺動案内する。
【0040】
前記フレーム12における左右両側板を前方に屈曲させる。その屈曲させた左側片12fは第1押動手段として機能する。また、メンテナンス部27にて停止しているキャリッジ10上の切替えリンク体40の右端の規制用突起43が同じく屈曲させた右側片12gに衝突または近接して、当該切替えリンク体40が不用意に矢印B方向に移動しないようにする規制部としての機能を有する。
【0041】
そして、前記フレーム12の上端に調節可能に連結された屈曲摺接部片としてのレール部12cにおける水平部12dには、前記メンテナンス部27の上方位置にて下向きに舌片12hを切り起こし形成する。この舌片12hを第2押動手段として機能させる。
【0042】
図3、図5、図6、図7、図9、図10及び図14に示すように、キャリッジ10の上面後端部のほぼ中心部に突設された断面コ字状の嵌合片53には、フレーム12の垂直レール部12eの内面側の摺接面12e′に摺接する第1当接面50aを有する合成樹脂製のブロック状の第1当接部50が嵌合された状態で固着されている。
【0043】
さらに、キャリッジ10の上面後端部には、前記嵌合片53を挟んで両側に、一対の枢軸54が上向きに立設されている。この各枢軸54に被嵌して回動可能なガイド体41とキャリッジ10の移動方向に長い切替えリンク体40とは、枢支部45を介して相対的に水平回動可能に連結されている。
【0044】
その構成をさらに詳述すると、図8(a)、図8(b)、図9(b)及び図10(b)に示すように、合成樹脂製の横長の切替えリンク体40は、上下一対の横長状の板部40a,40bの間の中央部及び両端部近傍が適宜間隔毎に連結リブ40c,40d,40eにて一体的連結されている。左右両側の連結リブ40d,40eのうち一方(実施形態では連結リブ40e)の外向き先端部には、キャリッジ10が一方向(実施形態では矢印A方向)に移動して、前記した第1押動手段(左側片12f)により切替えリンク体40が押動されるとき、該第1押動手段に当接する第1突起部42が形成されている。キャリッジ10が他方向(実施形態では矢印B方向)に移動して切替えリンク体40の姿勢が切替えられた後の姿勢を保持するための規制用突起43が他方の連結リブ(実施形態では連結リブ40d)の外向き先端部に形成されている。
【0045】
前記上下の板部40a,40bの間であって、中央部の連結リブ40cと左右両側の連結リブ40d,40eの間は中空部44であり、当該各中空部44に対応する上板部40aには下向きの枢支部45が、また下板部40bには、上向きの枢支部45がそれぞれ対向するように突出形成されている。
【0046】
他方、合成樹脂製の各ガイド体41は、断面横向き略E字状であり、その基部41aには前記枢軸54が貫通する軸受孔55が穿設されている。前記各枢軸54にガイド体41を被嵌させた状態で、当該枢軸54の先端に弾性的なクリップ止め輪57(図9(a)及び図10(a)参照)を装着することにより、各ガイド体41は抜け不能とされる。また、前記基部41aから横向きに一体的に突出する下側2枚の突出フランジ部56a,56bは、前記切替えリンク体40における中空部44内に臨ませ、前記両突出フランジ部56a,56bに形成された孔を上下の板部40a,40bに突設した枢支部45に被嵌することで、切替えリンク体40に対して両ガイド体41を相対的に水平回動可能に構成したものである。
【0047】
前記一対の枢軸54と前記一対の枢支部45とは、キャリッジ10の平面視で、図9(b)及び図10(b)に示すように、互いに平行な2本の軸線上に位置するので、1つの切替えリンク体40にそれぞれ枢支部45の箇所で水平回動可能に連結された一対のガイド体41は、前記一対の枢軸54に対してそれぞれ水平回動可能に支持されることになり、平行リンク機構を構成することになる。
【0048】
前記左右一対のガイド体41は平面視で同一形状に形成されており、この各ガイド体41には、垂直レール部12eの内面側の摺接面12e′に当接且つ摺接する垂直状の第2当接面51aを有する第2当接部51が設けられている。この第2当接面51aから前記枢軸54の中心軸線までの寸法が所定の高さT1に設定されている(図9(b)参照)。さらに、ガイド体41における前記上側のフランジ部56aと平行であって、切替えリンク体40の上板部40aの上面側に突出フランジ部58には上向きに第2突起部59が形成されている(図8(a)及び図8(b)等参照)。
【0049】
また、キャリッジ10の上面後端部(背面側)には、平面視L字状のバネ受け60が立設されている。切替えリンク体40の長手方向中央の連結リブ40cの背面である凹み部に挿入されたアーチ状の板バネ61における左右両側の自由端部61a(図14(a)〜図14(c)参照)が前記一対のバネ受け60に支持され、この板バネ61の付勢力にて、切替えリンク体40をキャリッジ10の前方向に押圧する。これにより、枢支部45が枢軸54の回りに水平回動するときの死点超えした後の切替えリンク体40の左右長手方向の移動位置での姿勢を保持することができる。このとき、切替えリンク体40の前記連結リブ40c,40d,40eのいずれか一方または双方に形成された第1停止突起部62或いは第2停止突起部63に前記ガイド体41の対応する側面が突き当たる(図9(b)及び図10(b)参照)。これにより、各ガイド体41の回動角度(実施形態では90度)が規制され、前記板バネ61の力により、前記一対のガイド体41の回動後の姿勢が正確に保持できるのである。
【0050】
次に、図2、図9〜図14に基づいて、前記ギャップ調節のための切替え機構30の作用について詳細に説明する。
【0051】
前記左右一対の枢軸54の回りに矢印A方向と矢印B方向とに往復水平回動する切替えリンク体40の長手方向の動きに連動することにより、前記左右2つの第2当接部51、51は突出/収容されるように構成されている。即ち、図10(a)及び図10(b)に示すように、切替えリンク体40の左端部がキャリッジ10の左端部より左方向に突出している状態から説明する。
【0052】
この状態で、キャリッジ10が図2(a)及び図2(b)の矢印A方向に移動して、フレーム12の左端部の第1押動手段としての左側片12fにて切替えリンク体40の左端部の第1突起部42を押下することにより、前記切替えリンク体40が矢印B方向に押される。これにより、この切替えリンク体40に枢支部45にて水平回動可能連結されている一対のガイド体41は時計回りに回転する。前記第1押動手段(左側片12f)にて切替えリンク体40をある所定の位置(キャリッジ10の平面視で、枢軸54と枢支部45とを結ぶ線がキャリッジ10の移動方向と平行な直線と直交する状態から矢印B方向に超えた位置、いわゆる死点超えの位置)まで押動すると、板バネ61がバネ受け60を押す力の反力で、前記一対のガイド体41を同じ回転方向に回す力が発生し、たとえ、第1押動手段による更なる切替えリンク体40に対する押動がなくとも、各ガイド体41の一側面が切替えリンク体40における第1停止突起部62に当接する位置まで回転し(図9(b)参照)、その後バネ受け60が板バネ61を押す力で切替えリンク体40の姿勢が保持されることにより、一対のガイド体41の姿勢も図9(a)及び図9(b)に示す位置に保持される。このとき、各ガイド体41における第2当接部51はフレーム12における垂直レール部12eから離れた横向きの位置(収納した位置)に切替えられる。また、この状態では、キャリッジ10の上面に固定されている第1当接部50の第1当接面50aが前記垂直レール部12eにおける摺接面12e′に当接する。さらに、このとき、各ガイド体41における第2突起部59は、図9(a)に示すように、前記枢軸54を挟んで垂直レール部12eと反対側に位置する。
【0053】
図9(a)及び図9(b)に示す状態の切替えリンク体40及び一対のガイド体41の姿勢のまま、キャリッジ10を矢印B方向に移動させ、フレームの右側におけるレール部12bの水平部12dから下向きに突設した第2押動手段としての舌片12hにて切替えリンク体40の右側に連結されているガイド体41の第2突起部59を左方向(矢印A方向)に押下する。これにより、当該右側のガイド体41は枢軸54の回りに反時計方向に回転し、枢支部45にて水平回転可能に連結されている切替えリンク体40及び他方(左側)のガイド体41も枢軸54の回りで同方向に回転する。
【0054】
前記第2押動手段(舌片12h)にてガイド体41をある所定の位置(キャリッジ10の平面視で、枢軸54と枢支部45とを結ぶ線がキャリッジ10の移動方向と平行な直線と直交する状態から矢印A方向に超えた位置、いわゆる死点超えの位置)まで押動すると、板バネ61がバネ受け60を押す力の反力で、前記一対のガイド体41を同じ回転方向に回す力が発生する。従って、たとえ、第2押動手段による更なる右側のガイド体41に対する押動がなくとも、各ガイド体41の他側面が切替えリンク体40における第2停止突起部63に当接する位置まで回転し(図10(b)参照)、その後バネ受け60が板バネ61を押す力で切替えリンク体40の姿勢が保持されることにより、一対のガイド体41の姿勢も図10(a)及び図10(b)に示す位置に保持される。このとき、各ガイド体41における第2当接部51はフレーム12における垂直レール部12eにおける摺接面12e′に当接するように突出した位置に切替えられる。また、この状態では、キャリッジ10の上面に固定されている第1当接部50の第1当接面50aが前記垂直レール部12eにおける摺接面12e′から高さ(距離)T2(<T1)だけ離れた位置となる。さらに、このとき、各ガイド体41における第2突起部59は、図10(a)に示すように、前記枢軸54の横側で垂直レール部12eにやや近い位置になる。
【0055】
従って、図9(b)に示すように、摺接面12e′と第1当接面50aとが当接する状態における枢軸54の中心軸線から摺接面12e′までの高さ(距離)T3は前記第2当接面51aから前記枢軸54の中心軸線までの高さT1より小さく、且つT2>T1−T3の関係となっており、高さT1が図の正面方向に一番突出しており、続いて、T2、T3の順になる。
【0056】
なお、切替えリンク体40が左右方向に移動する時、前記板バネ61も前記死点超えに要する距離だけ左右移動するように、アーチ状の板バネ61の左右の自由端部61aが前記左右両側一対のバネ受け60の摺接面60aに沿って移動可能であり、所定距離だけ移動すると、各バネ受け60のストッパー部60bにて移動阻止される(図14(a)〜図14(c)参照)。このように構成すると、例えば、図14(a)もしくは図14(c)の状態、つまり、第1当接部50と摺接面12e′とが当接した状態もしくは第2当接部51と摺接面12e′とが当接した状態であって、枢軸54に対して枢支部45が死点超えを完了してガイド体41がそれぞれ静止した位置では、前記板バネ61のアーチの曲率半径が小さく、切替えリンク体40への押圧力(付勢力)は小さい。また、枢軸54に対して枢支部45が死点超えする時には、枢支部45ひいては切替えリンク体40がバネ受け60に対して最も接近した位置となり、板バネ61のアーチの曲率半径が大きくなる(図14(b)参照)。
【0057】
図14(a)もしくは図14(c)の状態から、図14(b)の死点超えの位置に近づくように切替えリンク体40が矢印A方向もしくは矢印B方向に移動する時には、アーチ状の板バネ61全体が切替えリンク体40と共に移動するから、キャリッジ10が前記の方向に移動するときの抵抗力は、もし前記板バネ61の両端が拘束されて、当該板バネ61が移動せず切替えリンク体41との押圧面での摺動抵抗がある場合に比べてはるかに小さくなる。従って、キャリッジ10を切替え操作のために矢印A方向もしくは矢印B方向移動させるための駆動モータの必要エネルギー(出力)も少なくて済むのである。
【0058】
次に、このギャップ調節のための切替え機構30を利用して、紙厚さの薄い被記録媒体である普通紙に印刷する場合と、封筒等の紙厚さの厚いものに印刷する場合の、ギャップ調節機構30とフレーム12との協調によるギャップ調節の作用について説明する。
【0059】
図6はギャップG1が大きい場合(切替え機構30が図3、図10の状態にある場合に対応する場合)の記録部の側断面図である。この状態では、前記フレーム12における摺接面12e′がキャリッジ10を回動可能に支持する丸軸状のガイド軸11よりも上方に配置されているので、一対のガイド体41における第2当接部51が前方に突出して、第2当接面51aがフレーム12における摺接面12e′に当接すれば、記録ヘッド15のノズル部15aの下面であるフェイス面がプラテン25の上面から離れるように、キャリッジ10がガイド軸11の回りに反時計方向に回動し、ギャップG1が大きい状態に姿勢保持できる。
【0060】
反対に、図9(a)及び図9(b)に示すように、第1当接面50aが摺接面12e′に当接している場合には、その突出高さが小さく(T3<T1)、丸軸状のガイド軸11はキャリッジ10の重心位置より左側に偏位しており、当該キャリッジ10はその自重にて、ガイド軸11を中心に時計方向に回動可能となっている。そのため、キャリッジ10は前記丸軸状のガイド軸11を中心にして時計方向に回動し、前記ノズル部15aの下面であるフェイス面がプラテン25の上面に接近してギャップG1が小さい状態に姿勢保持できる。
【0061】
なお、キャリッジ10の構成如何により、その回動中心となるガイド軸11がキャリッジ10の重心位置よりも前側(図の右側)に変位している場合は、前記した第1当接部50および第2当接部51を、フレーム12の前面(図の右側)に当接するように構成しても同様の効果を得ることが可能である。
【0062】
上記の構成による多機能装置1について、記録ヘッド15とプラテン25の上面(表面であり、被記録媒体としての用紙Pの通過経路)との間隙(ギャップ)を大小調節する操作及び作用について説明する。例えば前記プリンタ処理機能を実行する場合において、パーソナルコンピュータ等の外部装置内にインストールされたプリンタドライバーソフトを起動させる。そして印刷(記録)する被記録媒体(用紙P)の種別を選択する。このとき、普通紙(例えば、レター用紙やA4用紙等)を選択すると前記ギャップが小さく設定でき、例えば、封筒等の厚みのある被記録媒体を選択するとギャップが大きく設定できるものとする。従って、使用者が普通紙を選択する行為が、即ち、記録ヘッド15と用紙との間隔を小さくするモードを指示することとなり、使用者が封筒等を選択する行為が、即ち、記録ヘッド15と用紙との間隔を大きくするモードを指示することになる。これらの選択操作(指示操作)は、操作パネル部6から使用者が操作キー部6aを用いて選択しても良いし、前記外部のコンピュータからの指示であっても良い。前記操作パネルや外部のコンピュータが請求項にいう指示手段に相当する。
【0063】
まず、普通紙に印刷する場合について説明する。図2(a)はフレーム12に対するキャリッジの左右移動状態を示す概略正面図で、図2(b)はフレーム12に対するとギャップ調整機構の位置関係を示す概略上面図である。図2(a)のホームポジション(キャップ位置)28に位置していたキャリッジ10は、印字指令が出ると、矢印A方向に移動し、フラッシング部29にてノズル部15aでのインク吐出の試験を実行する(このフラッシングは少なくとも印字開始前であれば、後述するギャップの切替え前に行っても良い)。さらに矢印A方向に移動を続けると、その移動の略終端部には多機能装置1の左側板12f(サイドフレームであっても良い)が位置しており、この左側板12fが第1押動手段として、図2(b)にある切替えリンク体40の長手方向の左端部に形成された第1突起部42を、図の左から右方向へ押動する(図11参照)。そのため、切替えリンク体40は、図9(a)、図9(b)に基づき説明した状態、つまり、右方向(矢印B方向)に移動し、一対のガイド体41が矢印B方向に回転して第2当接部51が収納された状態となり、キャリッジ10の上面に固定されている第1当接部50がフレーム12の摺動面12e′に当接して、ギャップが小さい状態に変更されることになる。
【0064】
次いで、キャリッジ10を矢印B方向に移動させ、L1の記録(印字)可能範囲内で普通紙に文字など印字することができる。なお、記録(印字)可能範囲L1を間に含むL2の範囲は、普通紙に文字する場合のキャリッジリターンの範囲であり、後述するギャップを大きくするように切り替える位置より左側である。
【0065】
即ち、普通紙に印字を行う場合、普通紙の記録可能範囲L1の左右両側にそれぞれ加速距離(△L)を加えたL2の範囲でキャリッジ10を移動させる必要があるが、L2の右端位置にキャリッジ10が移動した場合においても、依然としてギャップG1が小さく保たれる(右側のガイド体41の第2突起部59がレール部12cの第2押動手段としての舌片12hに当接しない)。
【0066】
したがって、L2の右端位置よりもさらに右側の位置(距離L3)にて、ギャップを大きくするための第2押動手段である舌片12hによる押動動作が行われる。その後、さらに、矢印B方向にL4だけ移動した位置にホームポジション(キャッピング位置)28がある。このように、ギャップG1を大きくするタイミングと、メンテナンスもしくは/及びキャッピングを行うタイミングと別々にすることが好ましい。前記ギャップ調節とキャッピング動作とを略同時に行うと、キャリッジ10の移動に伴って、吸引キャップ28aがノズル部15aのフエイス面を覆うように駆動する連動部を備えていると、その連動部の負荷及び前記ギャップ調節のために、ガイド体41を回動させる負荷とが同時に掛かるためにキャリッジ10を移動させる駆動モータの出力を大きくしなければならず、大きい出力のモータを設けるとコストが高くなる。
【0067】
本実施形態のように、前記両タイミングを別にすることにより、前記一方の負荷の大きい側に対応する出力のモータを設ければ良いから、製造コストを低減できるのである。そして、ギャップ調節よりも、メンテナンスもしくは/及びキャッピングを実行するタイミングを遅らせることにより、ギャップ調節のためのキャリッジ10の矢印B方向への移動と、前記メンテナンスもしくは/及びキャッピングを実行するためのキャリッジの移動とを重複できるから、メンテナンス部27での停止までのキャリッジ10の必要移動距離を相対的に短くできる。その結果、前記フレーム12のキャリッジ移動方向の長さを短くして多機能装置1をコンパクトにできるという効果を奏する。
【0068】
また、キャリッジ10をメンテナンス部27に停止させたとき、図10(a)及び図10(b)に示すように、切替えリンク体40の右端部の規制用突起部43の先端縁がキャリッジ10の右側面と略同じか、キャリッジ10の中央側に若干偏倚した位置となり、且つフレーム12の右側片12g(規制部)が前記規制用突起部43の先端縁に近接しているように構成すると、多機能装置1の運搬中等において、前記メンテナンス部27に停止させているキャリッジ10の上の切替えリンク体40及び一方のガイド体41が不用意に右方向(矢印B方向)に回動することを防止できる。これにより、既に第2押動手段の箇所を矢印B方向に超えてギャップG1が大きい状態にセットされたギャップ調節のための切替え機構30の姿勢が狂うことがないのである。
【0069】
一方、フラッシング位置が少なくとも記録可能範囲L1の左端位置よりも左側にあって、そのフラッシング位置よりもさらに左側で、且つ、L2の左端位置よりも左側位置にて、ギャップを小さくするための前記第1押動手段による押動動作が行われるように設定されている。そのため、少なくとも、キャリッジ10がL2の範囲内で往復移動する間は、ギャップが小さく保たれたまま普通紙への印字が行われる。また、その印字途中において、例えば、一定時間毎にフラッシングを行う場合であっても、前記したようにギャップが小さく保たれたままでフラッシング動作が行われる。
【0070】
紙厚さの厚い封筒に印字する場合には、ギャップを大きくしないと、用紙搬送経路を移動する封筒がノズル部15aに接触してインクで封筒の表面を汚してしまう。そこで、前記したように、ギャップが大きくなるように変更調節する。この場合、例えば、前回の印字動作が普通紙への印字であった場合、その印字終了後において、ホームポジション(キャップ位置)28に向かって待避させるべく、前記キャリッジ10を矢印B方向に移動させると、右側のガイド体41の上面に突出されている第2突起部59が、第2押動手段である舌片板12hに当って左方向へ押動される(図12参照)。
【0071】
従って、右側ガイド体41と共に切替えリンク体40及び左側ガイド体41が図10(a)に示すように姿勢変更され、一対のガイド体41における第2当接部51が突出された状態となり、この2つの第2当接部51がフレーム12の摺動面12e′に当接して、ギャップが大きい状態(封筒に印刷の状態)に変更され、印刷時に封筒の表面がノズル部15aに擦れず、不必要なインクの付着による汚れを防止することができるのである。
【0072】
即ち、封筒に印字を行う場合、封筒の記録可能範囲L5は、普通紙の記録可能範囲L1よりも幅が狭く、且つL1よりも内側に設定されているため、L5の左右両側にそれぞれ加速距離(△L)を加えたL6の範囲でキャリッジ10を移動させるとき、L6の左端位置にキャリッジ10が移動した場合においても、さらには、フラッシング位置にキャリッジ10を移動した場合においても、依然としてギャップが大きく保たれる(切替えリンク体41の第1突起部42が左側片12fに当接しない)。
【0073】
したがって、少なくともキャリッジ10がL6の範囲内で往復移動する間は、ギャップが大きく保たれたまま封筒への印字が行われる。また、その印字途中において、例えば、一定時間毎にフラッシングを行う場合であっても、ギャップが大きく保たれたままでフラッシング動作が行われる。このため、フラッシングを行った時に、その都度、前記右側のガイド体41の第1突起部59が、舌片12hに当接して切替わる位置までキャリッジ10を空移動するといった動作が不要であり、封筒への印字動作を迅速に進めることができる。
【0074】
なお、前記ホームポジション28へキャリッジ10が移動するとき、たとえばギャップが小さく切替えられている状態であっても、ホームポジション28の手前位置から、第2押動手段である舌片12hにより、前記右側のガイド体41における第1突起部59が押動されてギャップ寸法G1が大きくなるように切替えられた後、ホームポジション28に停止できる。
【0075】
このように、普通紙に印字を行う場合、普通紙の記録可能範囲L1の左右両側にそれぞれ加速距離(△L)を加えたL2の範囲でキャリッジ10を移動させ、また、封筒に印字を行う場合、封筒の記録可能範囲L5の左右両側にそれぞれ加速距離(△L)を加えたL6の範囲でキャリッジ10を移動させるようにしているので、インク吐出動作を行う際のキャリッジ10の速度がほぼ一定となり、インク吐出のタイミング制御が極めて容易となる利点がある。
【0076】
しかしながら、これに限定されることなく、例えば、キャリッジの加速途中でもインク吐出が可能なようにインクの吐出タイミングを制御するのであれば、右側のガイド体41がギャップを大にするように切替わるポイントは、少なくとも普通紙の記録可能範囲L1より外側(図2(b)において右側)に配置されていれば良い。また、切替えリンク体40がギャップを小にするポイントは、切替え動作終了後もキャリッジ10の外側への移動を許容する構成であって、プラテン上の任意の場所にもフラッシング可能とした構成であるならば、少なくとも封筒の記録可能範囲L5よりも外側(図2(b)において左側)に配置されていれば良い。
【0077】
前記キャリッジ10の上面に突出する一対の枢軸54に一対のガイド体41を水平回転可能に被嵌させ、各枢軸54の上端部に弾性変形可能なクリップ止め輪57を水平に差し込んで、各ガイド体41を抜け不能に構成すれば、前記各枢軸54の上端に頭付きネジ(図示せず)を螺着してガイド体41を抜け不能にする場合に比べて枢軸54の直径を小さくできると共に、前記頭付きネジを螺着することによる枢軸54の直径の拡大変形の現象が生じず、各ガイド体41の水平回転を円滑に行える。
【0078】
以上のように、本実施形態によれば、第1当接部50はキャリッジ10に固定され、第1当接部50とは高さの異なる第2当接部51が切替えリンク体40に連結されており、フレーム12に設けた第1押動手段(左側片12f)と第2押動手段(舌片12h)にて前記切替えリンク体40の姿勢を切り換えて第2当接部を収納或いは突出させることにより、第1当接部50或いは第2当接部51を選択的にフレームに摺接させる構成であるため、キャリッジ10をフレーム12に沿わせて左右に所定の位置まで移動させるだけで、望む高さを持つ当接部50(51)が選択できる。
【0079】
そして、その当接部50(51)がフレームの摺接部(垂直レール部12e)に摺接することで、記録ヘッド15と被記録媒体とのギャップG1を自動的に変更できるのであるから、従来の技術のように、オペレータが手動で記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを一々変更する手間をなくすことができる。
【0080】
指示手段としての外部のコンピュータまたは画像形成装置における操作パネル部6bを使用者が操作(指示)することにより、使用者が予めギャップG1の大小を選択するだけで、印字作業が開始されると、自動的に前記ギャップG1が所望の適切な値に設定できる。
【0081】
その場合、被記録媒体(用紙)種別選択のため等のモードの選択(指示)により、自動的に前記ギャップが所望の適切な値に設定でき、用紙に適したギャップで印字が可能となる。
【0082】
そして、第1押動手段(左側片12f)及び第2押動手段(舌片12h)として、画像形成装置のフレームを利用することで、新たな部品や機構を必要とせず、押動手段の寸法精度も向上させることが可能となる。
【0083】
さらに、本発明によれば、前記第1押動手段(左側片12f)はキャリッジ10の移動範囲の一端側に配置され、前記第2押動手段(舌片12h)は、キャリッジ10の移動範囲の他端側よりも移動範囲内に配置され、前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側には、前記切替えリンク体の移動を規制する規制部(右側片12g)を備えたものであるから、第2押動手段により姿勢変更された切替えリンク体40を、前記第2押動手段(舌片12h)を超えてキャリッジ10の移動範囲の他端側に移動させるだけの簡単な操作で、切替えリンク体40の姿勢が不用意に変更できないように規制できる。
【0084】
なお、前記した第1実施形態では、第1当接部50をキャリッジ10の上面に設け、第2当接部51を枢軸54の回りに水平回転可能なガイド体41の一側面に設けたものであったが、第2実施形態としては、図15に示すように、第1当接部50′及び第2当接部51′を共に各ガイド体41の異なる側面(実施形態では90度異なる側面)に設ける。実施形態としては、ギャップG1を小さくする場合に対応する第1当接部50′の第1当接面50a′は枢軸54の中心軸線から寸法がT5に設定されており、ギャップG1を大きくする場合に対応する第2当接部51′の第2当接面51a′は枢軸54の中心軸線から寸法がT6(>T5)に設定されており、その他の構成は第1実施形態と全く同じくであるので、同じ部分には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。この実施形態でも、第1実施形態と全く同じように作用し、同じ効果が得られる。そして、第2実施形態では、一対のガイド体41に異なる高さの当接部を備えるだけで良いから、切替え機構30の構成部品数も少なく、且つ組み立て作業も簡単になるという効果を奏する。
【0085】
なお、前記各実施形態では一方(実施形態では右側)のガイド体41にのみ第2突起部59を有すれば良く、他方(実施形態では左側)のガイド体41に第2突起部59は不要であるが、一対のガイド体41の形状を同一に形成することにより、左右のガイド体41を共用でき製造コストを低減できる。また、本発明は、上述した多機能装置ばかりでなく、プリンタ、複写機、キャリッジ搭載型イメージスキャナについても適用できることは言うまでもない。
【0086】
前記ガイド体41を枢軸54に対して抜けないように規制する手段として、前記クリップ止め輪57を使用するのに代えて、枢軸54に環状等の溝を設け、この溝に嵌まるように、ガイド体41の軸孔55部分にフック部を設けたり、枢軸54の先端の一部を弾性フック形状とし、これらの枢軸54にガイド体41の軸孔55部分を嵌めて回動可能であるが抜け不能に構成しても良い。
【0087】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明の画像形成装置は、記録ヘッドが搭載されたキャリッジを、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に延びるフレームと平行状に配置したガイド軸に往復移動可能に載置し、且つ前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成してなる画像形成装置において、前記キャリッジは、前記フレームと摺接する異なる高さを持つ複数の当接部を備え、前記異なる高さを持つ複数の当接部は、前記キャリッジに設けられた第1当接部と、前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで突出あるいは収納される前記第1当接部とは高さの異なる第2当接部とからなり、該第2当接部は、前記キャリッジに設けられて前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで姿勢を変更できる切替えリンク体に連結されており、前記フレームには、前記キャリッジの移動時に切替えリンク体の姿勢を切替えるための第1押動手段と第2押動手段とを備え、前記第1押動手段はキャリッジの移動範囲の一端側に配置され、前記第2押動手段は、キャリッジの移動範囲の他端側よりも移動範囲内に配置され、前記キャリッジは一方への移動時と他方への移動時に第1押動手段または第2押動手段による前記第2当接部の突出あるいは収納の切替えを行い、高さの異なる前記第1当接部あるいは第2当接部がフレームに対して選択的に摺接することにより、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成し、前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側には、前記切替えリンク体の移動を規制する規制部を備えたものである。
【0088】
本発明によれば、第1当接部はキャリッジに固定され、第1当接部とは高さの異なる第2当接部が切替えリンク体に連結されており、フレームに設けた第1押動手段と第2押動手段にて前記切替えリンク体の姿勢を切り換えて第2当接部を収納或いは突出させることにより、第1当接部或いは第2当接部を選択的にフレームに摺接させる構成であるため、キャリッジをフレームに沿わせて左右に所定の位置まで移動させるだけで、望む高さを持つ当接部が選択できる。
【0089】
そして、その当接部がフレームの摺接部に摺接することで、記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを自動的に変更できるのであるから、従来の技術のように、オペレータが手動で記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを一々変更する手間をなくすことができる。
【0090】
そして、第1押動手段及び第2押動手段として、画像形成装置のフレームを利用することで、新たな部品や機構を必要とせず、押動手段の寸法精度も向上させることが可能となる。
【0091】
さらに、本発明によれば、前記第1押動手段はキャリッジの移動範囲の一端側に配置され、前記第2押動手段は、キャリッジの移動範囲の他端側よりも移動範囲内に配置され、前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側には、前記切替えリンク体の移動を規制する規制部を備えたものであるから、第2押動手段により姿勢変更された切替えリンク体を、前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側に移動させるだけの簡単な操作で、切替えリンク体の姿勢が不用意に変更できないように規制できる。
【0092】
請求項2の発明では、切替えリンク体には、その姿勢変更に応じて前記フレームにおける摺動面に対して摺接する高さの異なる第1当接部と第2当接部とを備え、フレームに設けた第1押動手段と第2押動手段にて前記切替えリンク体の姿勢を切り換えて第2当接部を収納或いは突出させることにより、第1当接部或いは第2当接部を選択的にフレームに摺接させる構成であるため、キャリッジをフレームに沿わせて左右に所定の位置まで移動させるだけで、望む高さを持つ当接部が選択できる。従って、従来の手動式のギャップ調節を自動的に行える他、請求項1の発明と同様の作用効果を奏することができる。
【0093】
請求項3の発明では、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記キャリッジにはその移動方向に適宜間隔隔てて2本の枢軸を配置し、該2本の枢軸に、少なくとも前記第2当接部が備えられたガイド体を各々回動可能に支持し、前記2つのガイド体と前記切替えリンク体とを、前記枢軸と平行な軸線を有する枢支部にて回動可能に連結し、前記切替えリンク体の一端には、前記第1押動手段に突き当たって当該切替えリンク体及び前記両ガイド体の姿勢を切替えるための第1突起部を備え、前記一方のガイド体には、前記第2押動手段に突き当たって当該ガイド体の姿勢及び前記切替えリンク体の姿勢を切替えるための第2突起部を備えたものである。
【0094】
従って、請求項1または2に記載の発明による効果に加えて、前記2本の枢軸に回動可能に支持された一対のガイド体と共に切替えリンク体の姿勢も変更でき、そのための構造が簡単である。第1押動手段による姿勢切替えと、第2押動手段による姿勢切替えとを別々の部品で実行するから、第1押動手段と第2押動手段とを左右対称位置に設置する必要がなく、結果的に姿勢変更のためのキャリッジの左右移動距離を短くできて、画像形成装置をコンパクトにできる。
【0095】
請求項4の記載の発明によれば、2つの枢軸をキャリッジの上面に上向きに突出させ、前記2つの枢軸と前記2つの枢支部により、前記切替えリンク体に対する前記2つのガイド体が平行リンク機構に構成されているから、請求項3の記載の発明による効果に加えて、前記一対のガイド体の支持構造が簡単で且つ精度よく配置でき、平行リンク機構の構成により、一対のガイド体の姿勢変更の状態も同じにできる。
【0096】
請求項5に記載の発明によれば、前記各ガイド体には、前記枢軸の軸線方向に適宜隔てられた2つの突出フランジ部を設け、該両突出フランジ部を前記切替えリンク体の中空部に設けられた枢支部に枢支させたものであるから、枢軸の軸線から枢支部の軸線までの距離を短くすることができ、一対のガイド体と1つの切替えリンク体との姿勢変更のための移動距離を短くできて、ギャップ調節のための切替え機構をコンパクトにできる。
【0097】
請求項6に記載の発明によれば、前記キャリッジに記録ヘッドを印字側が下向きになるように装着し、キャリッジの下端の一側寄り部位を前記ガイド軸にて摺動可能に支持し、ガイド軸より高い位置にはキャリッジの背面に沿って縦方向に延びるフレームを配置し、前記フレームの上部には、キャリッジの背面側よりキャリッジの上面に近接するように延びる屈曲摺接部片を位置調節可能に連結し、前記異なる高さを持つ複数の当接部を、前記屈曲摺接部片の垂直面のキャリッジのある側とは反対側の摺動面に対峙するように配置したものである。従って、前記複数の当接部のフレームとの摺接部を、キャリッジ背面にあるフレームの垂直部のキャリッジのある面と反対面の上部にすることで、既存のフレームを利用することができ、フレームの上部から屈曲摺接部片を外すことで、切替えリンク体及びガイド体の取り付けや交換作業などの点検保守が簡単に行える。また、前記複数の当接部と摺接する屈曲摺接部を、ガイド軸を挟んで記録ヘッドと反対側に配置し、且つ屈曲摺接部片をフレームに対して調節可能に連結したので、記録ヘッドと被記録媒体とのギャップの調節がキャリッジのガイド軸回りに回動する調節だけで実行可能となり、調節精度が正確に行える。
【0098】
請求項7に記載の発明は、請求項3乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記キャリッジの上面には、前記切替えリンク体を介して前記ガイド体を切替えられた位置に保持するための付勢手段を備えたものであるから、付勢手段により一対のガイド体の姿勢を1つの付勢手段にて保持でき、且つ、切替えた当接部が不要に切替わることなく確実に保持できる。
【0099】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、前記キャリッジの上面には、前記フレームに近い側に前記付勢手段としての板バネの両端部をキャリッジの移動方向に沿って摺動可能に支持する支持部を設け、前記板バネの湾曲状中央部を、前記切替えリンク体の凹部に摺接させたものであるから、キャリッジが切替えのための移動時に、アーチ状の板バネ全体が切替えリンク体と共に移動するから、そのときの抵抗力は、もし前記板バネの両端が拘束されて、当該板バネが移動せず切替えリンク体との押圧面での摺動抵抗がある場合に比べてはるかに小さくなる。従って、キャリッジを切替えのために移動させるための駆動モータの必要エネルギー(出力)も少なくて済むという効果を奏する。
【0100】
請求項9に記載の発明は、請求項3乃至8のいずれかに記載の画像形成装置において、前記各枢軸に着脱可能に被嵌する止め輪にて前記各ガイド体を枢軸に対して抜け不能に装着したものであるから、前記各枢軸の上端に頭付きネジを螺着してガイド体を抜け不能にする場合に比べて、枢軸の直径を小さくできると共に、前記頭付きネジを螺着することによる枢軸の直径の拡大変形の現象が生じず、各ガイド体の水平回転を円滑に行える。
【0101】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドは、インクを吐出することによって記録を行うインクジェットヘッドであり、前記キャリッジの移動時にあって、前記第2押動手段が作動完了した後の外側において、記録ヘッドに対してメンテナンスを行うためのメンテナンス機構が備えられているものである。
【0102】
キャリッジに搭載した記録ヘッドがインクジェットヘッドである場合には、被記録媒体への印字領域のためのキャリッジの移動範囲より外側にホームポジションとメンテナンス機構とを設けることが好ましく、ギャップ切替えのための前記第2押動手段が作動完了した後より移動範囲の外側にメンテナンス機構を設けることにより、メンテナンスのための動作と、ギャップ切替えのための動作とのタイミングを別々にすることができ、各動作を確実に行うことができる。また、逆にメンテナンス機構より内側に第2押動手段を配置したから、キャリッジをメンテナンス機構まで移動させることなく、短い移動範囲でギャップ切替えのための動作が実行できるから、被記録媒体の厚さの変更に伴うギャップ調節を迅速に行えるという効果を奏する。さらに、ギャップ調節よりも、メンテナンスを実行するタイミングを遅らせることにより、ギャップ調節のためのキャリッジ10の矢印B方向への移動と、前記メンテナンスを実行するためのキャリッジの移動とを重複できるから、メンテナンス機構への停止までのキャリッジの必要移動距離を相対的に短くできる。その結果、前記フレームのキャリッジ移動方向の長さを短くして画像形成装置をコンパクトにできるという効果を奏する。
【0103】
請求項11に記載の発明によれば、前記メンテナンス機構は、記録ヘッドに対してキャッピングを行うキャッピング機構を含むものであり、請求項10に記載の発明による効果に加えて、キャリッジを移動させることで当該キャリッジのノズル部にキャッピングを行うようにキャッピング機構を連動させるためにキャリッジ移動に伴う駆動モータの負荷と、前記のギャップ切替えのためのキャリッジ移動に伴う駆動モータの負荷とが別別のタイミングとなるから、駆動モータも小型化できるという効果を奏する。
【0104】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置において、前記第2押動手段は、記録ヘッドと被記録媒体との間隔を小さくして印字動作を行う際の印字範囲より外側に配置されているものであるから、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明による効果に加えて、ギャップを小さくするよう設定されたままでキャリッジはそれによる印字範囲を往復移動して間は、第2押動手段によるギャップ大への切替えは行わないので、連続的に、薄い厚さの被記録媒体に印字することができる。
【0105】
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれかに記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドは、インクを吐出することによって記録を行うインクジェットヘッドであり、前記第1押動手段が作動完了するのと略同じ位置か或いは内側において、予備吐出を行うためのフラッシング機構が配置されているものである。
【0106】
従って、請求項1乃至12のいずれかに記載の発明による効果に加えて、少なくとも、キャリッジが薄い厚さの被記録媒体に印字する範囲内で往復移動する間は、ギャップが小さく保たれたまま被記録媒体(普通紙)への印字が行われる。また、その印字途中において、例えば、一定時間毎にフラッシングを行う場合であっても、前記したようにギャップが小さく保たれたままでフラッシング動作を行うことができる。
【0107】
請求項14に記載の発明によれば、前記第1押動手段は、記録ヘッドと被記録媒体との間隔を大きくして印字動作を行う際の印字範囲よりさらに外側で、少なくともキャリッジを加速するのに必要な距離をおいた位置に配置されているものである。
【0108】
従って、請求項1乃至13のいずれかに記載の発明による効果に加えて、ギャップを小さくして印字動作を行う場合、所定のギャップを保って、一定したキャリッジ速度で連続した精度の良い印字動作が可能となる。
【0109】
請求項15に記載の発明によれば、請求項1〜14に記載の発明による効果に加えて、使用者が指示手段を用いて予めギャップの大小を選択するだけで、印字作業が開始されると、自動的に前記ギャップが所望の適切な値に設定できる。
【0110】
そして、請求項16または17に記載の発明によれば、請求項1〜15に記載の発明による効果に加えて、被記録媒体(用紙)種別選択のため等のモードの選択(指示)だけで自動的に前記ギャップが所望の適切な値に設定できる。
【0111】
請求項18または19に記載の発明によれば、請求項15〜17に記載の発明による効果に加えて、外部のコンピュータまたは画像形成装置における操作パネル部を操作(指示)するだけで、用紙に適したギャップで印字が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多機能装置の概略側断面図である。
【図2】(a)はフレームに対するキャリッジの左右移動状態を示す概略正面図、(b)はフレームに対する切替えリンク体の位置関係を示す概略平面図である。
【図3】記録ヘッド及びインクカートリッジを搭載したキャリッジの前側斜視図である。
【図4】記録ヘッドの斜視図である。
【図5】記録ヘッド及びインクカートリッジを搭載したキャリッジの後側斜視図である。
【図6】フレームと記録ヘッドを搭載したキャリッジの側断面図である。
【図7】切替え機構の後上方からの斜視図である。
【図8】(a)は切替えリンク体の後側斜視図、(b)は背面図である。
【図9】(a)は、第2当接部が収納された状態を示す切替え機構の平面図、(b)は、図9(a)の上視断面図、(c)は、図14(a)のIXc −IXc 線矢視断面図である。
【図10】(a)は第2当接部が突出された状態を示す切替え機構の平面図、(b)は、図10(a)の上視断面図である。
【図11】フレームの左側での第1押動手段に第1突起部が当たる直前の正面斜視図である。
【図12】フレームの右側での第2押動手段に第2突起部が当たる直前の前方からの斜視図である。
【図13】フレームの右側端部での規制部に規制用突起が当たる直前の前方からの斜視図である。
【図14】(a)は第2当接部51が突出された状態での切替え機構における板バネの状態を示す上視断面図、(b)は切替えリンク体が死点越えする状態を示す上視断面図、(c)は第2当接部51が収納された状態での切替え機構における板バネの状態を示す上視断面図である。
【図15】第2実施形態の切替え機構の上視断面図であり、(a)は第2当接部が突出された状態を示す切替え機構の上視断面図、(b)は第2当接部が収納された状態を示す切替え機構の上視断面図である。
【符号の説明】
P 用紙
1 多機能装置
2 記録部
10 キャリッジ
11 ガイド軸
12 フレーム
12a 縦板部
12b 水平支持部
12c 屈曲摺動部片としてのレール部
12d 水平部
12e 垂直レール部
12e′ 摺動面
12f 第1押動手段としての左側片
12g 規制部
12h 第2押動手段としての舌片
15 記録ヘッド
15a ノズル部
16 インクカートリッジ
17 レバー
25 プラテン
27 メンテナンス部
28 パージ装置
28a 吸引キャップ
29 フラッシング部
30 ギャップ調節のための切替え機構
40 切替えリンク体
41 ガイド体
42 第1突起部
43 規制用突起
45 枢支部
50 第1当接部
51 第2当接部
53 嵌合片
54 枢軸
55 軸孔
56a,56b,58 突出フランジ部
57 クリップ止め輪
59 第2突起部
60 バネ受け
61 板バネ

Claims (19)

  1. 記録ヘッドが搭載されたキャリッジを、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に延びるフレームと平行状に配置したガイド軸に往復移動可能に載置し、且つ前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成してなる画像形成装置において、
    前記キャリッジは、前記フレームと摺接する異なる高さを持つ複数の当接部を備え、
    前記異なる高さを持つ複数の当接部は、前記キャリッジに設けられた第1当接部と、前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで突出あるいは収納される前記第1当接部とは高さの異なる第2当接部とからなり、
    該第2当接部は、前記キャリッジに設けられて前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで姿勢を変更できる切替えリンク体に連結されており、
    前記フレームには、前記キャリッジの移動時に切替えリンク体の姿勢を切替えるための第1押動手段と第2押動手段とを備え、
    前記第1押動手段はキャリッジの移動範囲の一端側に配置され、
    前記第2押動手段は、キャリッジの移動範囲の他端側よりも移動範囲内に配置され、
    前記キャリッジは一方への移動時と他方への移動時に第1押動手段または第2押動手段による前記第2当接部の突出あるいは収納の切替えを行い、
    高さの異なる前記第1当接部あるいは第2当接部がフレームに対して選択的に摺接することにより、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成し、
    前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側には、前記切替えリンク体の移動を規制する規制部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録ヘッドが搭載されたキャリッジを、被記録媒体の搬送方向と交差する方向に延びるフレームと平行状に配置したガイド軸に往復移動可能に載置し、且つ前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成してなる画像形成装置において、
    前記キャリッジには、前記フレームと平行な一方への移動時と他方への移動時とで姿勢を変更できる切替えリンク体を設け、
    該切替えリンク体には、その姿勢変更に応じて前記フレームにおける摺動面に対して摺接する高さの異なる複数の当接部を備え、
    前記フレームには、前記キャリッジの移動時に前記切替えリンク体の姿勢を切替えるための第1押動手段と第2押動手段とを備え、
    前記第1押動手段はキャリッジの移動範囲の一端側に配置され、
    前記第2押動手段は、キャリッジの移動範囲の他端側よりも移動範囲内に配置され、
    前記キャリッジは一方への移動時と他方への移動時に第1押動手段または第2押動手段による前記第2当接部が突出あるいは収納するように切替えリンク体の姿勢を切替え、
    高さの異なる前記第1当接部あるいは第2当接部がフレームに対して選択的に摺接することにより、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を調節可能に構成し、
    前記第2押動手段を超えてキャリッジの移動範囲の他端側には、前記切替えリンク体の移動を規制する規制部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記キャリッジにはその移動方向に適宜間隔隔てて2本の枢軸を配置し、
    該2本の枢軸に、少なくとも前記第2当接部が備えられたガイド体を各々回動可能に支持し、
    前記2つのガイド体と前記切替えリンク体とを、前記枢軸と平行な軸線を有する枢支部にて回動可能に連結し、
    前記切替えリンク体の一端には、前記第1押動手段に突き当たって当該切替えリンク体及び前記両ガイド体の姿勢を切替えるための第1突起部を備え、
    前記一方のガイド体には、前記第2押動手段に突き当たって当該ガイド体の姿勢及び前記切替えリンク体の姿勢を切替えるための第2突起部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記2つの枢軸をキャリッジの上面に上向きに突出させ、
    前記2つの枢軸と前記2つの枢支部により、前記切替えリンク体に対する前記2つのガイド体が平行リンク機構に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記各ガイド体には、前記枢軸の軸線方向に適宜隔てられた2つの突出フランジ部を設け、
    該両突出フランジ部を前記切替えリンク体の中空部に設けられた枢支部に枢支させたことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記キャリッジに記録ヘッドを印字側が下向きになるように装着し、
    キャリッジの下端の一側寄り部位を前記ガイド軸にて摺動可能に支持し、
    ガイド軸より高い位置にはキャリッジの背面に沿って縦方向に延びるフレームを配置し、
    前記フレームの上部には、キャリッジの背面側よりキャリッジの上面に近接するように延びる屈曲摺接部片を位置調節可能に連結し、
    前記異なる高さを持つ複数の当接部を、前記屈曲摺接部片の垂直面のキャリッジのある側とは反対側の摺動面に対峙するように配置したことを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
  7. 前記キャリッジの上面には、前記切替えリンク体を介して前記ガイド体を切替えられた位置に保持するための付勢手段を備えたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記キャリッジの上面には、前記フレームに近い側に前記付勢手段としての板バネの両端部をキャリッジの移動方向に沿って摺動可能に支持する支持部を設け、
    前記板バネの湾曲状中央部を、前記切替えリンク体の凹部に摺接させたことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記各枢軸に着脱可能に被嵌する止め輪にて前記各ガイド体を枢軸に対して抜け不能に装着したことを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記記録ヘッドは、インクを吐出することによって記録を行うインクジェットヘッドであり、前記キャリッジの移動時にあって、前記第2押動手段が作動完了した後の外側において、記録ヘッドに対してメンテナンスを行うためのメンテナンス機構が備えられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記メンテナンス機構は、記録ヘッドに対してキャッピングを行うキャッピング機構を含むことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記第2押動手段は、記録ヘッドと被記録媒体との間隔を小さくして印字動作を行う際の印字範囲より外側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 前記記録ヘッドは、インクを吐出することによって記録を行うインクジェットヘッドであり、前記第1押動手段が作動完了するのと略同じ位置か或いは内側において、予備吐出を行うためのフラッシング機構が配置されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 前記第1押動手段は、記録ヘッドと被記録媒体との間隔を大きくして印字動作を行う際の印字範囲よりさらに外側で、少なくともキャリッジを加速するのに必要な距離をおいた位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 前記押動手段による高さの異なる当接部の切替えを指示する指示手段をさらに備え、当接部の切替えは、当該指示手段からの指示に基づいて、被記録媒体への印字動作が開始される前に実行されることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 前記指示手段により、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を大きくするモードが指示されると、その間隔を大きくするように前記押動手段による高さの異なる当接部の変更動作が実行されることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画像形成装置。
  17. 前記指示手段により、前記記録ヘッドと被記録媒体との間隔を小さくするモードが指示されると、その間隔を小さくするように前記押動手段による高さの異なる当接部の変更動作が実行されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成装置。
  18. 前記指示手段は、操作パネルであることを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の画像形成装置。
  19. 前記指示手段は、当該装置に接続されている外部のコンピュータであることを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の画像形成装置。
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